説明

画像形成装置

【課題】 より少ない操作キーでより多くのユーザ設定を登録することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 画像形成ジョブの実行に係るユーザ設定を記憶するユーザ設定記憶部16と、ユーザ設定記憶部16にユーザ設定を記憶することを指示するための一時保存キー221と、一時保存キー221により指示された場合に、ユーザ設定をユーザ設定記憶部16に記憶させるユーザ設定記憶制御部12と、ユーザ設定記憶部16に記憶されているユーザ設定の識別情報を表示することを指示するための呼び出しキー224と、呼び出しキー224により指示された場合に、ユーザ設定記憶部16に記憶されているユーザ設定の識別情報を表示させ、表示された識別情報に係るユーザ設定に含まれる各設定値を装置に設定するユーザ設定選択制御部13と、画像形成ジョブを実行する記録部40とを画像形成装置に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷条件等を設定することの可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機等の画像形成装置の中には、頻繁に使用する、印刷条件等の設定を画像形成装置に登録するためのユーザ設定登録(ジョブ登録)機能を持ったものがある。例えば下記特許文献1には、複数のジョブ登録キーを備え、各ジョブ登録キーにユーザ設定を割り当てて登録することにより、ワンタッチでユーザ設定の登録及び呼び出しを行うことができる画像形成装置についての記載がある。
【特許文献1】特開平1−118153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のユーザ設定登録の場合、登録数分のジョブ登録キーを備える必要があり、ジョブ登録キーより多くのユーザ設定を登録することができないという問題があった。また、たくさんのジョブ登録キーを備えると、操作部が煩雑になってしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みて成されたもので、より少ない操作キーでより多くのユーザ設定を登録することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る画像形成装置は、画像形成ジョブの実行に係る、予め定められた1つ以上の設定項目に対する各設定値からなるユーザ設定を記憶するユーザ設定記憶手段と、前記ユーザ設定記憶手段に前記ユーザ設定を記憶することを操作者が指示するための、1つの操作キーからなる記憶指示手段と、前記記憶指示手段により指示が受け付けられた場合に、前記ユーザ設定を前記ユーザ設定記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、前記ユーザ設定記憶手段に記憶されている前記ユーザ設定の識別情報を表示することを操作者が指示するための、1つの操作キーからなる表示指示手段と、前記表示指示手段により指示が受け付けられた場合に、前記ユーザ設定記憶手段に記憶されている前記ユーザ設定の識別情報を表示させる表示制御手段と、前記表示制御手段により表示された前記識別情報に係るユーザ設定に含まれる各設定値を装置に設定する設定手段と、前記設定手段により設定された画像形成ジョブを実行する画像形成ジョブ実行手段とを備えるものである。
【0006】
この構成によれば、画像形成ジョブを実行するときに、画像形成ジョブの画像形成条件の設定に関するユーザ設定を、操作者が1つの操作キーを用いてワンタッチで装置に記憶させ、その後操作者は、装置に記憶されているユーザ設定の中から所望のユーザ設定を、1つ以上の操作キーを用いて、ワンタッチ若しくは比較的少ない操作で装置に設定することができる。したがって、操作者は、煩雑な操作部を用いることなく、かつ煩わしい操作を行うことなく、ユーザ設定を装置に記憶させ、そのユーザ設定を呼び出して装置に設定することができる。
【0007】
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記表示制御手段は、前記ユーザ設定記憶手段に複数の前記ユーザ設定が記憶されている場合には、この複数のユーザ設定の識別情報を表示させ、前記表示制御手段により表示された前記複数のユーザ設定の識別情報から1つのユーザ設定を操作者が選択するための選択手段を更に備え、前記設定手段は、前記選択手段により選択されたユーザ設定に含まれる各設定値を装置に設定するものである。
【0008】
この構成によれば、1度に複数のユーザ設定の識別情報が表示され、操作者はその中から1つのユーザ設定を選択できるので、多くのユーザ設定が記憶されている場合に、操作で記憶されているユーザ設定を煩雑な操作部を用いることなく、より少ない操作で装置に設定することができる。
【0009】
請求項3に係る画像形成装置は、請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、前記ユーザ設定記憶手段に記憶されたユーザ設定を、当該画像形成装置の電源オフに伴い消去する消去手段を更に備えるものである。
【0010】
この構成によれば、画像形成装置の電源オフに伴いユーザ設定記憶手段に記憶されたユーザ設定が消去されるので、ユーザ設定を新たに記憶するための領域が電源オフごとに確保され、操作者がユーザ設定の記憶領域の上限を気にする必要がない。
【0011】
請求項4に係る画像形成装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記ユーザ設定が前記ユーザ設定記憶手段に記憶された順序を取得する順序取得手段を更に備え、前記記憶制御手段は、前記順序取得手段により取得された順序を前記ユーザ設定に対応付けて前記ユーザ設定記憶手段に記憶させ、前記表示制御手段は、前記順序の最も新しいものから順に前記ユーザ設定の識別情報を表示させるものである。
【0012】
この構成によれば、最新に記憶されたものから順にユーザ設定の識別情報が表示されるので、より新しく記憶されたユーザ設定ほどより少ない操作で装置に設定することができ、装置に設定される可能性のより高いより新しく記憶されたユーザ設定をより単純な操作で装置に設定することができる。
【0013】
請求項5に係る画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成装置であって、前記記憶制御手段は、前記ユーザ設定記憶手段に前記ユーザ設定を記憶する場合において、前記ユーザ設定記憶手段に記憶領域が十分にないときには、前記順序の最も古い前記ユーザ設定を消去するものである。
【0014】
この構成によれば、装置にユーザ設定を記憶するための記憶領域が十分にない場合には、既に記憶されているユーザ設定のうち最も古く記憶されたものから順番に消去されるので、使用される可能性が比較的低いと考えられる、古く記憶されたユーザ設定から消去することにより、ユーザの使い勝手を損なうことなく、新たなユーザ設定を記憶することができる。
【0015】
請求項6に係る画像形成装置は、請求項4又は5に記載の画像形成装置であって、前記順序取得手段は時刻を計時する計時手段であり、前記記憶制御手段は、前記ユーザ設定を記憶させるときに、その時点で前記計時手段により計時された時刻を当該ユーザ設定とともに前記ユーザ設定記憶手段に記憶させ、前記表示制御手段は、前記ユーザ設定の識別情報として、少なくともそのユーザ設定に対応付けられた時刻を表示するものである。
【0016】
この構成によれば、ユーザ設定の識別情報として、そのユーザ情報が記憶された時刻が表示されるので、ユーザ設定を記憶させた時刻を基に目的のユーザ設定を検索することができる。
【0017】
請求項7に係る画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成装置であって、前記表示制御手段は、前記ユーザ設定の識別情報として時刻が表示された後、予め定められた時間が経過したときに前記時刻の表示を消去するものである。
【0018】
この構成によれば、時刻の表示を予め定められた時間後に消去するので、消去された領域の分新たに表示エリアを確保することができ、より多くの他の情報を表示することができる。
【0019】
請求項8に係る画像形成装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記ユーザ設定記憶手段に記憶されているユーザ設定をバックアップするために記憶する不揮発性の保護記憶手段と、前記ユーザ設定記憶手段に記憶されているユーザ設定を前記保護記憶手段に記憶させる保護記憶制御手段とを更に備えるものである。
【0020】
この構成によれば、ユーザ設定記憶手段に記憶されているユーザ設定が不揮発性の保護記憶手段にも記憶されるので、ユーザ設定記憶手段に記憶されたユーザ設定が消去された場合にでもユーザ設定をユーザ設定記憶手段に呼び戻すことができる。
【0021】
請求項9に係る画像形成装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記記憶制御手段により消去されることを禁止するユーザ設定を操作者が指定するための消去禁止指定手段と、前記消去禁止指定手段により指定されたユーザ設定に消去禁止の旨を付加する付加手段とを更に備え、前記記憶制御手段は、消去禁止の旨が付加されたユーザ設定は消去しないものである。
【0022】
この構成によれば、消去禁止を指定したユーザ設定は、記憶領域確保のために消去されてしまうことがない。
【0023】
請求項10に係る画像形成装置は、請求項9に記載の画像形成装置であって、前記付加手段が消去禁止の旨を付加することが可能なユーザ設定の数の上限は、前記ユーザ設定記憶手段に記憶可能なユーザ設定の数より1少ない数であるものである。
【0024】
この構成によれば、記憶可能なユーザ設定の全てが消去禁止と指定されてしまうことにより、新たなユーザ設定の登録のための記憶領域が確保することができなくなるということがない。
【発明の効果】
【0025】
請求項1に記載の発明によれば、画像形成ジョブを実行するときに、画像形成ジョブの画像形成条件の設定に関するユーザ設定を、操作者が1つの操作キーを用いてワンタッチで装置に記憶させ、その後操作者は、装置に記憶されているユーザ設定の中から所望のユーザ設定を、1つ以上の操作キーを用いて、ワンタッチ若しくは比較的少ない操作で装置に設定することができる。したがって、操作者は、煩雑な操作部を用いることなく、かつ煩わしい操作を行うことなく、ユーザ設定を装置に記憶させ、そのユーザ設定を呼び出して装置に設定することができる。
【0026】
請求項2に記載の発明によれば、1度に複数のユーザ設定の識別情報が表示され、操作者はその中から1つのユーザ設定を選択できるので、多くのユーザ設定が記憶されている場合に、操作で記憶されているユーザ設定を煩雑な操作部を用いることなく、より少ない操作で装置に設定することができる。
【0027】
請求項3の発明によれば、画像形成装置の電源オフに伴いユーザ設定記憶手段に記憶されたユーザ設定が消去されるので、ユーザ設定を新たに記憶するための領域が電源オフごとに確保され、操作者がユーザ設定の記憶領域の上限を気にする必要がない。
【0028】
請求項4の発明によれば、最新に記憶されたものから順にユーザ設定の識別情報が表示されるので、より新しく記憶されたユーザ設定ほどより少ない操作で装置に設定することができ、装置に設定される可能性のより高いより新しく記憶されたユーザ設定をより単純な操作で装置に設定することができる。
【0029】
請求項5の発明によれば、装置にユーザ設定を記憶するための記憶領域が十分にない場合には、既に記憶されているユーザ設定のうち最も古く記憶されたものから順番に消去されるので、使用される可能性が比較的低いと考えられる、古く記憶されたユーザ設定から消去することにより、ユーザの使い勝手を損なうことなく、新たなユーザ設定を記憶することができる。
【0030】
請求項6の発明によれば、ユーザ設定の識別情報として、そのユーザ情報が記憶された時刻が表示されるので、ユーザ設定を記憶させた時刻を基に目的のユーザ設定を検索することができる。
【0031】
請求項7の発明によれば、時刻の表示を予め定められた時間後に消去するので、消去された領域の分新たに表示エリアを確保することができ、より多くの他の情報を表示することができる。
【0032】
請求項8の発明によれば、ユーザ設定記憶手段に記憶されているユーザ設定が不揮発性の保護記憶手段にも記憶されるので、ユーザ設定記憶手段に記憶されたユーザ設定が消去された場合にでもユーザ設定をユーザ設定記憶手段に呼び戻すことができる。
【0033】
請求項9の発明によれば、消去禁止を指定したユーザ設定は、記憶領域確保のために消去されてしまうことがない。
【0034】
請求項10の発明によれば、記憶可能なユーザ設定の全てが消去禁止と指定されてしまうことにより、新たなユーザ設定の登録のための記憶領域が確保することができなくなるということがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の一実施形態における画像形成装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例である複写機の内部構成を概略的に示す側面図である。複写機1は、本体部1aと、本体部1aの左方に配設されたスタックトレイ1bと、本体部1aの上部に配設された原稿読取部1cと、原稿読取部1cの上方に配設された原稿給送部1dとを有している。
【0036】
また、複写機1のフロント部には、操作部2が設けられている。原稿読取部1cは、CCD(Charge Coupled Device)センサ及び露光ランプ等からなるスキャナ部51と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台52及び原稿読取スリット53とを備える。スキャナ部51は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台52に載置された原稿を読み取るときは、原稿台52に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを画像形成制御部(図示省略)へ出力する。また、原稿給送部1dにより給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット53と対向する位置に移動され、原稿読取スリット53を介して原稿給送部1dによる原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを画像形成制御部へ出力する。
【0037】
原稿給送部1dは、原稿を載置するための原稿載置部61と、画像読み取り済みの原稿を排出するための原稿排出部62と、原稿載置部61に載置された原稿を1枚ずつ繰り出して原稿読取スリット53に対向する位置へ搬送し、原稿排出部62へ排出するための給紙ローラ(図略)、搬送ローラ(図略)等からなる原稿搬送機構63を備える。原稿搬送機構63は、さらに原稿を表裏反転させて原稿読取スリット53と対向する位置へ再搬送する用紙反転機構(図略)を備え、原稿の両面の画像を原稿読取スリット53を介してスキャナ部51から読取可能にしている。
【0038】
また、原稿給送部1dは、その前面側が上方に移動可能となるように本体部1aに対して回動自在に設けられている。原稿給送部1dの前面側を上方に移動させて原稿台52上面を開放することにより、原稿台52の上面に読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等を操作者が載置できるようになっている。
【0039】
本体部1aは、それぞれ用紙種(両面に印刷が可能な普通紙、片面のみに印刷が可能な再利用紙等)やサイズが異なる記録紙を収納する複数の給紙カセット461と、給紙カセット461から記録紙を1枚ずつ繰り出して記録部40へ搬送する給紙ローラ462と、給紙カセット461から搬送されてきた記録紙に画像を形成する記録部40とを備える。なお、各給紙カセット461に収容されている用紙種及び用紙サイズは画像形成制御部に記憶されており、操作者が印刷に用いる用紙種を設定すると、その用紙種が収容されている給紙カセット461から記録紙が給紙されるようになっている。
【0040】
記録部40は、スキャナ部51で取得された画像データに基づきレーザ光等を出力して感光体ドラム43を露光する光学ユニット42と、感光体ドラム43上にトナー像を形成する現像部44と、感光体ドラム43上のトナー像を記録紙に転写する転写部41と、トナー像が転写された記録紙を加熱してトナー像を記録紙に定着させる定着部45と、記録部40内の用紙搬送路中に設けられ、記録紙をスタックトレイ1b又は排出トレイ48まで搬送する搬送ローラ463,464等とを備える。
【0041】
図2は、本実施形態における複写機1の機能構成を示すブロック図である。複写機1は、操作部2、制御部10、複写機本体部3、バックアップ記憶部4、及び電源スイッチ部5を備える。ここで、複写機本体部3は、複写機1における操作部2、制御部10、バックアップ記憶部4、及び電源スイッチ部5以外の部分全てである。バックアップ記憶部4は、不揮発性の記憶装置で、例えばHDD(ハードディスクドライブ)である。電源スイッチ部5は、操作者が操作するための複写機1の電源スイッチを備えるもので、電源スイッチがオンされた場合には、複写機1に電源を投入し、電源スイッチがオフされた場合には、その旨を終了処理制御部19に送信する。
【0042】
操作部2は、複写機1の操作用ユーザインターフェースで、少なくともスタートキー21及びタッチパネル部22を備える。スタートキー21は、複写の開始を指示するためのボタンである。タッチパネル部22は、タッチパネルディスプレイである。
【0043】
ここで、本発明に係るユーザ設定登録に関する、操作部2を用いた操作について説明する。図3は、タッチパネル部22の複写条件設定画面である。図3(a)は複写条件設定の基本画面(よく使用される複写条件のみを表示した画面)で、図3(b)は複写条件の全ての設定項目を表示する機能リスト画面である。この両画面において、表示されている設定項目ラベルをタッチすることによりその設定項目に対する設定を行うことができる。これらの複写条件設定画面においては、一時保存キー221及び呼び出しキー224も表示される。一時保存キー221がタッチされた場合には、その時点で設定されている複写条件が複写機1に登録される(この登録に係る複写機1内の動作は後述する)。ここで、設定とは、現在使用するための設定値を装置に記憶することで、登録とは、将来呼び出して使用するための設定値を装置に記憶することとする。また、呼び出しキー224がタッチされた場合には、タッチパネル部22の画面が図4に示すユーザ設定選択画面に切り替わる。
【0044】
図4は、ユーザ設定選択画面で、図4(a)はその1ページ目、図4(b)はその2ページ目である。この画面においては、ユーザ設定を識別するためのラベルとしてのリスト番号226及び保存日時227、並びに操作のための保護/解除キー223、上矢印キー224,下矢印キー225及びOKキー222が表示される。以下では、上記のユーザ設定のラベルのリストを選択リストという。選択リストには、例えば保存日時の新しい順に並べてラベルを表示する。リスト番号226は、例えば保存日時の古い順に番号を付ける。これにより、最上に表示されているユーザ設定のリスト番号226が登録されているユーザ設定の数を表すこととなる。
【0045】
上矢印キー224がタッチされた場合には、選択リストの前のページに画面を遷移させる。前のページがない場合には、例えば上矢印キー224の色を薄く表示すると共に上矢印キー224の入力を受け付けないようにする。下矢印キー225がタッチされた場合には、選択リストの後のページに画面を遷移させる。後のページがない場合には、例えば下矢印キー225の色を薄く表示すると共に下矢印キー225の入力を受け付けないようにする。選択リストのラベルをタッチされた場合には、図4(a)のリスト番号226が「31」のラベルに示すように、そのラベルの保存日時領域を白黒反転し、そのユーザ設定が選択されていることを示す。この状態でOKキー222がタッチされた場合には、選択されているユーザ設定の内容(複写条件)が複写機1に設定される。ユーザ設定が1つだけ選択されている状態でのみ、OKキー222のタッチが有効となる。
【0046】
また、選択リストによりユーザ設定が選択されている状態で、保護/解除キー223がタッチされた場合には、選択されているユーザ設定の内容が消去されないように保護される。また、既に保護されているユーザ設定に同様の操作が行われた場合には保護が解除される。保護されているユーザ設定のリスト番号226領域には、図4(b)のリスト番号226が「1」〜「5」の領域に示すように、白黒反転される。
【0047】
図2に戻って、操作部2は、スタートキー21の押下を受け付けた場合には、その旨を複写制御部17に送信する。操作部2は、一時保存キー221のタッチを受け付けた場合には、その旨をユーザ設定記憶制御部12に送信する。操作部2は、呼び出しキー22のタッチを受け付けた場合には、ユーザ設定選択制御部13に送信する。操作部2は、選択リストのユーザ設定が選択された場合、又は選択が解除された場合には、その旨をユーザ設定選択制御部13に送信する。操作部2は、OKキー222のタッチを受け付けた場合には、その旨をユーザ設定選択制御部13に送信する。操作部2は、保護/解除キー223のタッチを受け付けた場合には、その旨をユーザ設定選択制御部13に送信する。操作部2は、各種複写条件の設定の入力を受け付けた場合には、その旨を設定制御部11に送信する。
【0048】
次に、制御部10の説明を行う。制御部10は、複写機1全体を制御するもので、例えばCPU(中央処理装置)及びRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)等からなる。制御部10は、設定制御部11、ユーザ設定記憶制御部12、ユーザ設定選択制御部13、設定記憶部14、カレンダー時計部15、ユーザ設定記憶部16、複写制御部17、バックアップ制御部18、終了処理制御部19、及びタイマー部20を備える。
【0049】
設定記憶部14は、各種複写条件(例えば、両面印刷、集約等)の複写機1への現在の設定値を記憶するものである。設定制御部11は、操作部2を用いて行われる、各種複写条件に対する設定値の入力を受け付けて、設定記憶部14に書き込むものである。ユーザ設定記憶部16は、複写機1に対して登録されたユーザ設定を記憶するものである。ユーザ設定記憶部16は、揮発性のメモリ(例えばRAM)で、複写機1の電源がオフされた場合には記憶内容が消去される。ユーザ設定記憶部16は、ユーザ設定を記憶するために図5に示すユーザ設定リストを記憶する。ユーザ設定リストの保護印欄161には、その行のユーザ設定が保護対象になっている場合には保護印、例えば「○」が書き込まれる。保存日時欄162には、その行のユーザ設定が登録されたときの日時が書き込まれる。設定項目欄163には、複写条件の全設定項目(例えば、図3(b)の画面に表示されているもの)の設定値が書き込まれる。ただし、設定値がデフォルト値である場合には、「def.」と記入する。カレンダー時計部15は、現在の年月日及び日時を計時するものである。タイマー部20は、計時開始からの経過時間を計時するものである。
【0050】
ユーザ設定記憶制御部12は、一時保存キー221がタッチされた旨を受信した場合に、設定記憶部14に記憶されている複写条件の設定をユーザ設定記憶部16に書き込む。このとき、カレンダー時計部15から、この時点での年月日及び時刻を取得して、これを設定値に対応付けて書き込む。保護印欄161は、空欄とする。
【0051】
ユーザ設定選択制御部13は、呼び出しキー224がタッチされた旨を受信した場合に、ユーザ設定記憶部16に記憶されているユーザ設定を読み出して、タッチパネル部22にユーザ設定選択画面(図4参照)を表示する。ユーザ設定選択制御部13は、選択リストのラベルがタッチされた旨を受信した場合には、そのラベルのユーザ設定が選択状態にない場合には、そのユーザ設定を選択状態にし、タッチされたユーザ設定が選択状態にある場合には、そのユーザ設定の選択状態を解除する。ユーザ設定選択制御部13は、現在の選択状態を記憶する。ユーザ設定選択制御部13は、OKキー222がタッチされた旨を受信した場合には、現在、選択状態にあるユーザ設定の各設定値をユーザ設定記憶部16から読み出し設定記憶部14に書き込む。ユーザ設定選択制御部13は、保護/解除キー223がタッチされた旨を受信した場合には、現在、選択状態にあるユーザ設定の保護状態を反転させる。つまり、保護対象となっているユーザ設定については選択リストの表示の保護の表示(リスト番号226領域の白黒反転)を外し、ユーザ設定記憶部16に記憶されているこのユーザ設定の行の保護印欄161の保護印を消去する。また、保護対象となっていないユーザ設定については選択リストの表示に保護の表示を付け、ユーザ設定記憶部16に記憶されているこのユーザ設定の行の保護印欄161に保護印を書き込む。
【0052】
終了処理制御部19は、複写機1の電源をオフする前に行うべき終了処理を制御するものである。バックアップ制御部18は、ユーザ設定記憶部16に記憶されたユーザ設定のうち、保護印の記載されているユーザ設定を、バックアップ記憶部4に書き込む。また、バックアップ制御部18は、制御部の初期処理として、バックアップ記憶部4に記憶されているユーザ設定をユーザ設定記憶部16に書き込み、それらのユーザ設定の行の保護印欄161に保護印を書き込む。
【0053】
複写制御部17は、操作部2からスタートキー21が押下された旨を受信した場合に、複写を行うための制御を行うものである。複写制御部17は、このとき、設定記憶部14から複写条件の設定値を読み出し、これに基づいて複写機本体部3を制御することにより複写を行わせる。
【0054】
図6、図7及び図8は、複写機1におけるユーザ設定登録に係る制御の流れを示すフローチャートである。ステップS1は、複写機1の電源起動時におけるユーザ設定のバックアップ読み込み処理である。ステップS1では、複写機1の電源スイッチ5がオンされたことによる制御部10起動の初期処理として、バックアップ制御部18は、バックアップ記憶部4に記憶されているユーザ設定をバックアップ記憶部4から読み取り、ユーザ設定記憶部16に書き込む。このとき、これらのユーザ設定の行の保護印欄161に保護印を書き込む。
【0055】
ステップS2〜ステップS3は、任意の複写条件(設定項目)に対する値の設定の処理である。ステップS2では、操作部2は、操作者により任意の設定項目(例えば、両面印刷、集約等)の設定値が入力されたことを受け付けたか否かをチェックし、受け付けた場合には(ステップS2でYES)、ステップS3へ進む。ステップS3では、操作部2は、入力された設定値及びその設定項目の種別を設定制御部11に送信する。設定制御部11は受信した設定値をその設定項目に応じて設定記憶部14の適切な設定項目の欄に書き込む。ステップS2の分岐においていずれの設定項目にも設定値が入力されなかった場合(ステップS2でNO)、及びステップS3の処理が終了した場合には、ステップS4へ進む。
【0056】
ステップS4〜ステップS10は、ユーザ設定の登録処理である。ステップS4では、操作部2は、一時保存キー221がタッチされたか否かをチェックし、タッチされた場合には(ステップS4でYES)、ステップS5へ進む。ステップS5では、操作部2は、ユーザ設定記憶制御部12に一時保存キー221がタッチされた旨を送信する。ユーザ設定記憶制御部12はこれを受けて、まず、設定記憶部14に記憶されている設定値と同じ内容のユーザ設定が既にユーザ設定記憶部16に記憶されているか否かをチェックし、記憶されている場合には(ステップS5でYES)、ステップS10へ進む。ステップS10では、ユーザ設定記憶制御部12は、タッチパネル部22に、既に同じ設定が記憶されている旨のメッセージを表示する。ステップS5の分岐において、同じ内容のユーザ設定が記憶されていない場合には(ステップS5でNO)、ステップS6へ進む。ステップS6では、ユーザ設定記憶制御部12は、ユーザ設定記憶部16に新たにユーザ設定を記憶するための領域があるか否かをチェックし、ない場合には(ステップS6でNO)、ステップS7へ進む。ステップS7では、ユーザ設定記憶制御部12は、ユーザ設定記憶部16に記憶されているユーザ設定のうち、保護印欄161に保護印が書き込まれていないユーザ設定のうちで保存日時欄162に記載されている保存日時が最も古いユーザ設定を消去する。
【0057】
ステップS6の分岐において空き領域がある場合(ステップS6でYES)、及びステップS7の処理が終了した場合には、ステップS8へ進む。ステップS8では、ユーザ設定記憶制御部12は、カレンダー時計部15から現在の日時を取得する。ステップS9では、ユーザ設定記憶制御部12は、ユーザ設定記憶部16の例えば1番上に新たな行を設けて、カレンダー時計部15から取得した現在の日時を保存日時欄162に、設定記憶部14に記憶されている設定内容(各複写条件の設定値)を設定項目欄163に書き込む。ステップS9の処理が終了した場合、及びステップS10の処理が終了した場合には、ステップS11へ進む。
【0058】
ステップS11〜ステップS25は、ユーザ設定の呼び出し及び保護指定の処理である。ステップS11では、操作部2は、呼び出しキー224がタッチされたか否かをチェックし、タッチされた場合には(ステップS11でYES)、ステップS12へ進む。ステップS12では、操作部2は、ユーザ設定選択制御部13に呼び出しキー224がタッチされた旨を送信する。ユーザ設定選択制御部13は、これを受けて、ユーザ設定記憶部16からユーザ設定を読み出し、タッチパネル部22にユーザ設定選択画面として、ユーザ設定のリスト番号226及び保存日時227を表示する。ステップS13では、ユーザ設定選択制御部13は、タイマー部20に計時を開始させる。ステップS14では、ユーザ設定選択制御部13は、タイマー部20をチェックし、30秒が経過したか否かをチェックする。30秒が経過した場合には(ステップS14でYES)、ユーザ設定選択制御部13は、ユーザ設定選択画面から日時の表示を消去し、ユーザ設定選択画面の表示を更新する。この際、表示領域に空きができた分、より多くのユーザ設定を表示させる。ステップS14の分岐において30秒が経過していない場合(ステップS14でNO)、及びステップS15の処理が終了した場合にはステップS16へ進む。
【0059】
ステップS16では、操作部2は、ユーザ設定選択画面のラベルにタッチされたか否かをチェックし、タッチされた場合には(ステップS16でYES)、ステップS17へ進む。ステップS17では、操作部2は、ユーザ設定選択制御部13に、ユーザ設定選択画面のラベルがタッチされた旨を送信する。ユーザ設定選択制御部13は、これを受けて、タッチされたラベルの色を反転表示させる。ステップS16の分岐において選択リストのラベルがタッチされなかった場合(ステップS16でNO)、及びステップS17の処理が終了した場合には、ステップS18へ進む。
【0060】
ステップS18では、操作部2は、ユーザ設定選択画面のOKキー222にタッチされたか否かをチェックし、タッチされた場合には(ステップS18でYES)、ステップS19へ進む。このとき、ユーザ設定が1つだけ選択されているときのみOKキーが受け付けられる。ステップS19では、操作部2は、ユーザ設定選択制御部13にOKキー222がタッチされた旨を送信する。ユーザ設定選択制御部13は、これを受けて、現在選択されている(ユーザ設定選択画面でラベルが反転表示されている)ユーザ設定の各設定値をユーザ設定記憶部16から読み出し、設定記憶部14に書き込む。ステップS18の分岐においてOKキー222がタッチされなかった場合には、(ステップS18でNO)、ステップS20へ進む。
【0061】
ステップS20では、操作部2は、ユーザ選択画面の保護/解除キー223にタッチされたか否かをチェックし、タッチされた場合には(ステップS20でYES)、ステップS21へ進む。ステップS21では、操作部2は、ユーザ設定選択制御部13に保護/解除キー223がタッチされた旨を送信する。ユーザ設定選択制御部13は、これを受けて、現在選択されている(反転表示されている)ユーザ設定の(ユーザ設定記憶部16の)保護印欄161に保護印が書き込まれているか否かをチェックし、書き込まれている場合には(ステップS21でYES)、ステップS22へ進む。ステップS22では、ユーザ設定選択制御部13は、現在選択されているユーザ設定の(ユーザ設定記憶部16の)保護印欄161から保護印を消去する。ステップS21の分岐において、選択されたユーザ設定の保護印欄161に保護印が書き込まれていない場合には(ステップS21でNO)、ステップS23へ進む。
【0062】
ステップS23では、ユーザ設定選択制御部13は、ユーザ設定記憶部16に記憶可能なユーザ設定の最大数から1を引いた数だけのユーザ設定に既に保護印が書き込まれているか否かをチェックし、書き込まれていない場合(保護印が書き込まれているユーザ設定の数が前記最大数から1を引いた数より小さい場合)には(ステップS23でNO)、ステップS24へ進む。ステップS24では、ユーザ設定選択制御部13は、現在選択されているユーザ設定の(ユーザ設定記憶部16の)保護印欄161に保護印を書き込む。ステップS23の分岐において、保護印が書き込まれているユーザ設定の数が前記最大数から1を引いた数である場合には(ステップS23でYES)、ステップS25へ進む。ステップS25では、ユーザ設定選択制御部13は、タッチパネル部22に、全てのユーザ設定を保護対象にすることはできない旨を表示する。
【0063】
ステップS11の分岐において呼び出しキーがタッチされていない場合(ステップS11でNO)、ステップS19の処理が終了した場合、ステップS22の処理が終了した場合、ステップS24の処理が終了した場合、及びステップS25の処理が終了した場合には、ステップS26へ進む。
【0064】
ステップS26では、操作部2は、スタートキー21が押下されたか否かをチェックし、押下された場合には(ステップS26でYES)、ステップS27へ進む。ステップS27では、操作部2は、複写制御部17にスタートキー21が押下された旨を送信する。複写制御部17は、これを受けて、設定記憶部14から複写条件の設定値を読み出し、この複写条件で複写機本体部3を制御して複写を行わせる。ステップS26の分岐においてスタートキーが押下されなかった場合(ステップS26でNO)、及びステップS27の処理が終了した場合には、ステップS28へ進む。
【0065】
ステップS28〜ステップS30は、複写機1の電源オフに伴うユーザ設定のバックアップ処理である。ステップS28では、電源スイッチ部5は、電源スイッチがオフされたか否かをチェックし、オフされなかった場合には(ステップS28でNO)、ステップS2へ戻り、ステップS2からの処理を繰り返す。ステップS28の分岐において電源スイッチがオフされた場合には(ステップS28でYES)、ステップS29へ進む。ステップS29では、電源スイッチ部5は、終了処理制御部19に終了処理の指示を送信する。終了処理制御部19はこれを受けて、終了処理の1つとして、バックアップ制御部18にユーザ設定のバックアップを指示する。バックアップ制御部18は、ユーザ設定記憶部16に記憶されているユーザ設定のうち、保護印欄161に保護印が書き込まれていないユーザ設定をバックアップ記憶部4に書き込む。ステップS30では、終了処理制御部19は、全ての終了処理を行った後、複写機1の電源をオフする。
【0066】
このように本実施形態によれば、一時保存キー221をタッチすることにより現在の複写条件が複写機1にユーザ設定として記憶され、呼び出しキー224をタッチすることによりユーザ設定のリストを表示させ、このリストから所望のユーザ設定を選択することにより、ユーザ設定を呼び出して複写機1に設定することができる。これにより、操作部2を煩雑にすることなく、より少ない操作によりユーザ設定の登録及び呼び出しを行うことができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、以下に述べる態様を採用することができる。本実施形態においては、画像形成装置として複写機を用いて説明したが、プリンタ、ファクシミリ装置等やこれらの機能を統合した複合機であってもよい。
【0068】
また、本実施形態においては、呼び出しキー224がタッチされた場合に、ユーザ設定選択画面により複数のユーザ設定を表示して選択させるようにしたが、呼び出しキー224がタッチされた場合に、リストの先頭(例えば保存日時が最も新しい)ユーザ設定を複写機1に(操作者に選択リストから選択させることなく)設定するようにしてもよい。また、呼び出しキー224がタッチされた回数やタッチされている時間の長さにより、複写機1に設定するユーザ設定を選択するようにしてもよい。
【0069】
本実施形態においては、ユーザ設定記憶部16に揮発性メモリを用い、ユーザ設定記憶部16と当該複写機1に同じ電源系統を用いることにより(消去手段)、複写機1の電源がオフされた場合に、ユーザ設定記憶部16の記憶内容が消去されるようにしたが、ユーザ設定記憶部16に不揮発性の記憶装置を用いて、電源オフ時の終了処理としてユーザ設定記憶部16の内容を消去するようにしてもよい。
【0070】
本実施形態においては、ユーザ設定選択画面に表示するユーザ設定を識別するためのラベルとしてリスト番号226及び保存日時227を表示したが、その他の情報として、例えば設定内容等を表示するようにしてもよい。また、本実施形態においては、順序取得手段の用いる順序情報として保存日時を用いたが、例えば保存の順にユーザ設定に番号を付加してこの番号を順序情報として用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施形態における画像形成装置の機械的構成を示す側面概略図である。
【図2】本発明の一実施形態における画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるタッチパネル部の複写条件設定画面の例を示す図で、(a)は基本画面、(b)は全設定項目の一覧画面を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるタッチパネル部のユーザ設定選択画面の例を示す図で、(a)は1ページ目、(b)は2ページ目を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるユーザ設定登録記憶部の記憶内容を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態における画像形成装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態における画像形成装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態における画像形成装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
1 複写機(画像形成装置)
12 ユーザ設定記憶制御部(記憶制御手段)
13 ユーザ設定選択制御部(表示制御手段、設定手段、付加手段)
15 カレンダー時計部(順序取得手段)
16 ユーザ設定記憶部(ユーザ設定記憶手段)
18 バックパップ制御部(保護記憶制御手段)
22 タッチパネル部(選択手段、消去禁止指定手段)
221 一時保存キー(記憶指示手段)
222 OKキー(選択手段)
223 保護/解除キー(消去禁止指定手段)
224 呼び出しキー(表示指示手段)
4 バックアップ記憶部(保護記憶手段)
40 記録部(画像形成ジョブ実行手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成ジョブの実行に係る、予め定められた1つ以上の設定項目に対する各設定値からなるユーザ設定を記憶するユーザ設定記憶手段と、
前記ユーザ設定記憶手段に前記ユーザ設定を記憶することを操作者が指示するための、1つの操作キーからなる記憶指示手段と、
前記記憶指示手段により指示が受け付けられた場合に、前記ユーザ設定を前記ユーザ設定記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記ユーザ設定記憶手段に記憶されている前記ユーザ設定の識別情報を表示することを操作者が指示するための、1つの操作キーからなる表示指示手段と、
前記表示指示手段により指示が受け付けられた場合に、前記ユーザ設定記憶手段に記憶されている前記ユーザ設定の識別情報を表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により表示された前記識別情報に係るユーザ設定に含まれる各設定値を装置に設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された画像形成ジョブを実行する画像形成ジョブ実行手段と
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記ユーザ設定記憶手段に複数の前記ユーザ設定が記憶されている場合には、この複数のユーザ設定の識別情報を表示させ、
前記表示制御手段により表示された前記複数のユーザ設定の識別情報から1つのユーザ設定を操作者が選択するための選択手段を更に備え、
前記設定手段は、前記選択手段により選択されたユーザ設定に含まれる各設定値を装置に設定する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ユーザ設定記憶手段に記憶されたユーザ設定を、当該画像形成装置の電源オフに伴い消去する消去手段を更に備える請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ユーザ設定が前記ユーザ設定記憶手段に記憶された順序を取得する順序取得手段を更に備え、
前記記憶制御手段は、前記順序取得手段により取得された順序を前記ユーザ設定に対応付けて前記ユーザ設定記憶手段に記憶させ、
前記表示制御手段は、前記順序の最も新しいものから順に前記ユーザ設定の識別情報を表示させる請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記記憶制御手段は、前記ユーザ設定記憶手段に前記ユーザ設定を記憶する場合において、前記ユーザ設定記憶手段に記憶領域が十分にないときには、前記順序の最も古い前記ユーザ設定を消去する請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記順序取得手段は時刻を計時する計時手段であり、
前記記憶制御手段は、前記ユーザ設定を記憶させるときに、その時点で前記計時手段により計時された時刻を当該ユーザ設定とともに前記ユーザ設定記憶手段に記憶させ、
前記表示制御手段は、前記ユーザ設定の識別情報として、少なくともそのユーザ設定に対応付けられた時刻を表示する請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記ユーザ設定の識別情報として時刻が表示された後、予め定められた時間が経過したときに前記時刻の表示を消去する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ユーザ設定記憶手段に記憶されているユーザ設定をバックアップするために記憶する不揮発性の保護記憶手段と、
前記ユーザ設定記憶手段に記憶されているユーザ設定を前記保護記憶手段に記憶させる保護記憶制御手段とを更に備える請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記記憶制御手段により消去されることを禁止するユーザ設定を操作者が指定するための消去禁止指定手段と、
前記消去禁止指定手段により指定されたユーザ設定に消去禁止の旨を付加する付加手段とを更に備え、
前記記憶制御手段は、消去禁止の旨が付加されたユーザ設定は消去しない請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記付加手段が消去禁止の旨を付加することが可能なユーザ設定の数の上限は、前記ユーザ設定記憶手段に記憶可能なユーザ設定の数より1少ない数である請求項9に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−62193(P2006−62193A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−247053(P2004−247053)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】