画像形成装置
【課題】 画像形成装置において使用状況に合わせたスリープモード移行時間を制御して、省電力化を計りかつユーザが機能使用のために待たされる不便を抑制することを実現する。
【解決手段】 画像形成装置において使用機能状況に合わせた細かなスリープモード移行時間の設定ができないという問題を所定時間毎の使用機能毎の使用頻度を検出してデータベース上に記録すると共に、前ジョブからの経過時間及びジョブが連続しているかどうかによって定められたポイントを決め、そのポイント点数に対応したスリープモード移行時間を設定することにより問題を解決した。また、発生したジョブの機能毎に定めたデフォルトのスリープモード移行時間にジョブが連続しているか如何によって係数を足し引きする演算によりスリープモード移行時間を決定する方法によっても問題を解決した。
【解決手段】 画像形成装置において使用機能状況に合わせた細かなスリープモード移行時間の設定ができないという問題を所定時間毎の使用機能毎の使用頻度を検出してデータベース上に記録すると共に、前ジョブからの経過時間及びジョブが連続しているかどうかによって定められたポイントを決め、そのポイント点数に対応したスリープモード移行時間を設定することにより問題を解決した。また、発生したジョブの機能毎に定めたデフォルトのスリープモード移行時間にジョブが連続しているか如何によって係数を足し引きする演算によりスリープモード移行時間を決定する方法によっても問題を解決した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
スリープモードに移行する時間を制御可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、機能毎に電力を消費する部分が異なり、例えば電子写真方式の画像形成装置では、トナーを用紙に固着させるための定着器が熱を発生するために電力を多く使う。また、画像形成装置内のハードディスクが常時回転しているとそのために電力を消費してしまう。画像形成装置では、省電力化を計るためにこれらの定着器やハードディスクなどを停止させたスリープモードに移行して電力消費を抑える方法があった。
【0003】
しかし、上記スリープモード状態の定着器への電源供給が絶たれている状態で印刷を行おうとすると定着器の温度上昇に時間がかかってしまい、印刷が終了するまでにユーザは待たされ不便を感じることがあった。
【0004】
そこで、印刷装置をあまり使わない時間帯にはスリープモードに移行するタイムアウト時間を短時間に設定しておき省電力化を計る方法があった(特許文献1参照)。
【0005】
また、所定時間ごとの使用頻度を検出して、使用時刻に応じたタイムアウト時間を設定する方法もあった(特許文献2参照)。
【0006】
しかし、特許文献1の方法では、印刷装置にあらかじめ使用時間ごとのタイムアウト時間を設定しなければならない不便があった。
【0007】
また、特許文献1または2の方法では、異なる使用状況に合わせた省電力及び利便性のための細かいスリープモード移行時間の設定を行うことができなかった。
【0008】
例えばある時間帯には、印刷機能の使用が頻繁にあり起動に時間のかかる定着器を使用するので応答性をよくするためスリープモード移行時間を長く設定することにより利便性が高まり、また別のある時間帯では、同じ使用頻度でもスキャナ機能のみが使用され、その場合は定着器を使用しないためにスリープモードからの復帰時間が短いため、スリープモード移行時間が短くても利便性が損なわれないで省電力化が計れるなどの使用状況に合わせた細かな設定ができなかった。
【0009】
【特許文献1】特開2001−199134号公報
【特許文献2】特開2005−215316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
解決しようとする問題点は、画像形成装置において使用状況に合わせたスリープモード移行時間を制御してより省電力化を計りかつユーザが機能使用のために待たされる不便を抑制することができなかった点である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、立上がり負荷の異なる少なくとも2つの機能部を備え電源供給時に対応する操作部の操作で各機能部を選択的に動作させ得ると共に、前記操作部の待ち受けのためにのみ給電するスリープモードへ移行可能な画像形成装置において、前記各機能部毎の所定時間での使用頻度に基づく機能毎使用頻度データを保持した機能毎使用頻度検出手段と前記機能毎使用頻度データに基づきスリープモード移行時間の長短を制御する制御部とを備えたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、立上がり負荷の異なる少なくとも2つの機能部を備え電源供給時に対応する操作部の操作で各機能部を選択的に動作させ得ると共に、前記操作部の待ち受けのためにのみ給電するスリープモードへ移行可能な画像形成装置において、前記各機能部毎の所定時間での使用頻度に基づく機能毎使用頻度データを保持した機能毎使用頻度検出手段と前記機能毎使用頻度データに基づきスリープモード移行時間の長短を制御する制御部とを備えたことを最も主要な特徴とするため、使用状況に合わせたスリープモード移行時間を制御してより省電力化を計りかつユーザが機能使用のために待たされる不便を抑制することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
画像形成装置において使用機能状況に合わせたスリープモード移行時間の設定ができないという問題を所定時間毎の使用機能毎の使用頻度を検出し、そのデータに基づきスリープモード時間を表または演算によって決定する方法により実現した。
【実施例1】
【0014】
[構成]
図1は、本発明の実施例に係わる画像形成装置のブロック構成図である。
【0015】
画像形成装置101は、制御パネル111(操作部)、スキャナ部121、制御部131、FAX機能部141、ハードディスク装置(HDD)151、エンジン部161、フィニッシャー部171からなる。
【0016】
操作部である制御パネル111は通信インターフェース(I/F)、液晶タッチパネル、キーボード、音声合成ユニット、バッテリなどからなり、液晶パネルに装置の動作状態や入力を促すための情報を表示すると共に、ユーザからの入力を受け取る。
【0017】
画像形成装置101がスリープモード状態の時には制御パネルには電源が供給されるか、または制御パネルのバッテリを使って稼動状態にあり、画像形成装置の各機能部を起動させるためのユーザからの入力を受けることが可能となっている。この場合、制御パネルの全機能を起動させる必要は無く、キーボードからの入力を受け付けるために必要な機能部分に給電されていれば良い。
【0018】
スキャナ部121は、スキャナ、ドキュメントフィーダ(DF)、画像読取CCDなどからなる。スキャナ部はスキャナ機能立ち上げ時にも立ち上げ負荷は少なく短時間で起動し、また消費電力も少ない。
【0019】
制御部131は、通信インターフェース(I/F)、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、制御用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などからなり、装置全体の制御をつかさどる。スリープモード時には、制御パネルとの通信インターフェースなどの一部の機能のみに給電されており、制御パネルからの入力やFAX機能からの入力などにより制御部131が立ち上がる。
【0020】
制御部131は、画像形成装置101の機能毎の動作に従って、必要な機能部に電源を供給することが可能となっている。
【0021】
また、制御部131は、データベースを持ち、各機能部の所定時間毎の使用頻度を検出して、そのデータを記録した機能毎使用頻度データを前記データベースに記録保持する機能毎使用頻度検出手段として動作する。
【0022】
FAX機能部141はFAXの送受信機能を受け持つ。
【0023】
HDD(Hard Disk Drive)151は、回転磁気ディスクからなり制御部131と協調して動作し、プログラムやデータの記録を行う。
【0024】
エンジン部161は、印刷機能を持つエンジンであり、LSU(Logical Synchronization Unit)を搭載し、制御部131と協調して動作する。
【0025】
フィニッシャー部171は、印刷後のステープル処理や紙折り曲げ処理などの後処理を行う。
【0026】
[動作モード]
図2に画像形成装置101の動作モードについて説明する。
【0027】
画像形成装置101は、電源投入後、装置の各機能部に電源が給電され、全機能が最低応答時間で動作可能なレディーモードM1に入る。
【0028】
この後、設定されたスリープモード移行時間(タイムアウト時間)に装置の諸機能の使用が無い場合は、スリープモードM2に移行する。
【0029】
スリープモードでは、制御パネル111(操作部)の印刷機能キーやスキャナ機能キーなどのキー入力ないしは、FAXやネットワーク装置からの入力を受け付けるのに必要な機能部だけに電力が供給された省電力モードになっている。
【0030】
ここで、例えばネットワークを介して接続された情報端末からの印刷入力があると印刷機能部が立上がり各機能部のジョブ処理モードM3に移行する。
【0031】
ジョブ処理モードから設定されたスリープモード移行時間内に画像形成装置の機能使用がないと、再びスリープモードM2に移行する。
【0032】
[データベースを用いたスリープモード移行時間の決定フロー]
図3のフローチャート、図4の機能毎使用頻度データの表、図5(A)のポイント計算表、図5(B)のスリープモード移行時間決定表を用いて、データベースを用いたスリープモードへの移行時間の決定動作について以下に説明する。
【0033】
制御部131は、スリープモードから復帰要因を検知して図3のフローチャートの動作を開始する(S201)。
【0034】
S203において検知要因(画像形成装置のどの機能が使用されたか)をデータベースに登録する。図4の表のジョブ名の項目が検知要因であり、例えばFAX受信や、プリント(印刷)、SNMP(Simple Network Protocol)通信(ネットワークを介しての通信)やeWeb(装置内Webサーバへのアクセス)などの使用された要因をこの表のように記録する。
【0035】
同時に一つ前のジョブから経過した時間(空き時間)を記録する(図4)。
【0036】
さらに、前ジョブからの経過時間とジョブが単発か連続かに応じたポイントを記録する。このポイントは図5(A)の表のようにあらかじめ場合によるポイントが定められており、前ジョブからの経過時間が短いほどポイントが高く、また所定の時間(例えば30秒)以内にジョブが連続した場合は、下段の連続の段からのより高いポイント、連続していない場合には上段の単発の段の低いポイントを図4の表のポイントの欄に記録する。
【0037】
図3のフローチャートに戻るとS203でデータベースに記録した後、S205においてスリープモードから復帰する。
【0038】
S207で処理を継続して、S209で処理を終了する。
【0039】
S211で直前に求められたポイントから、そのポイントに対応するスリープモード移行への時間を図5(B)の表から求める。
【0040】
例えば図4の第一項のFAX受信の場合で見ると、前回との空き時間が3時間であり、単発の事象であったので、図5(A)から1ポイントが得られた。
【0041】
図5(B)によると1ポイントの際の移行時間は40秒であるので、FAX受信終了の40秒後には、スリープモードに移行する。
【0042】
再度図3のフローチャートに戻り、S211で40秒のスリープモード移行時間が取得されて、S213でスリープモードに戻るためのタイマがカウントを開始し、40秒後にS215に移行し、S215でスリープモードに動作を移行し一連の処理を終了する。
【0043】
[実施例1の効果]
本実施例により、画像形成装置は前回からの空き時間及び連続使用に応じたスリープモード移行時間を設定し、使用頻度が少ないときは短時間でスリープモードに移行し、使用頻度が多いときには、スリープモードへの移行時間を長く設定し、使用頻度の少ないときには電力の消費を抑え、使用頻度の多いときにはユーザの待ち時間を少なくすることが可能となった。
【実施例2】
【0044】
実施例2では、時間毎の動作に基づき最適なデータベースを選択してポイントを決定する動作について説明する。
【0045】
画像形成装置の構成と動作モードについては、実施例1と同じなので省略する。
【0046】
[複数のデータベースを比較したスリープモード移行時間の決定フロー]
図6のフローチャート、図7,8の表を用いて複数のデータベースを比較して用いたスリープモードへの移行時間の決定動作について以下に説明する。
【0047】
まず、図6のフローチャートのS301においてスリープモードから復帰要因を検知して動作を開始する。
【0048】
S303において複数のデータベースを比較してどちらを使用するかを決定する。図7は、実施例1と同じ方法でポイントを決定した機能毎使用頻度データのデータベースである。
【0049】
図8(A)は、時間区分を午前業務時間(9時から12時までのデータ)に区切った機能毎使用頻度データベースであり、図8(B)は、時間区分を午後業務時間(12時から17時までのデータ)に区切った機能毎使用頻度データベースである。図8のケースでは、午前中はプリント動作が多いが、午後はFAX受信が多くなっている。
【0050】
S303においては、図8のデータベース(A)と(B)のポイントを比較して、時間帯によって使用状況が異なる場合は、図8の時間毎のデータベースを使用する。使用状況が同じ場合には図7のデータベースを採用する。
【0051】
以降の動作は、実施例1と同じであるので省略する。
【0052】
前記説明に於いては、午前業務時間及び午後業務時間のデータベースのみの説明を行ったが、その他に深夜時間のデータベースもある。
【0053】
また、前記の三区分にこだわらず、使用状況に応じた使用区分を設定して同様にデータベースを比較して動作を行うことも可能である。
【0054】
[実施例2の効果]
本実施例により、使用時間区分ごとに機能毎の使用頻度が異なる場合には、その使用時間区分ごとのデータベースを基にスリープモード移行時間を設定し、使用時間区分ごとの使い方に応じたスリープモード移行時間を設定することが可能となった。
【実施例3】
【0055】
実施例3では、使用機能毎に異なるデフォルト値を基の値として、演算式によりスリープモード移行時間を決定する実施例について説明する。
【0056】
画像形成装置の構成と動作モードについては、実施例1と同じなので省略する。
【0057】
[演算式を用いたスリープモード移行時間の決定フロー]
図9のフローチャート、図10の表を用いて演算式によるスリープモードへの移行時間の決定動作について以下に説明する。
【0058】
まず、図9のフローチャートのS401においてスリープモードから復帰要因を検知して動作を開始する。
【0059】
S403において演算式によりスリープモード移行時間を計算する。
【0060】
図10(A)の表に示すように各ジョブは、機能毎に定められたスリープモード移行時間へのデフォルト値を持つ。スリープモード決定の演算式は、
X=D+A (式1)
(a)条件 連続発生したジョブの計算
A=n×1.5 (式2)
(b)条件 連続発生していないジョブの計算
A=−1.5/m (式3)
であり、式1においてXは、演算によって求められるスリープモード移行時間。
Dは、図10(A)の表にある、ジョブ機能毎のデフォルト値である。
Aは、式2及び式3で求められる代入値である。
式2のnは連続発生回数。ジョブが連続であるかどうかは、実施例1と同様所定時間内にジョブが連続して発生したかどうかで判断する。
式3のmはトータルのジョブ数(カウンタ数)である。
(a)条件は、あるジョブが発生してそのジョブの前に所定の時間内にジョブが発生している場合の条件である。
(b)条件は、あるジョブが発生してそのジョブの前に所定の時間内にジョブが発生していなかった場合の条件である。
【0061】
図9のフローチャートに戻って説明すると、ジョブが発生したときS403において、ジョブ発生要因に従うデフォルト値Dを図10(A)の表から求める。次に発生したジョブが連続発生したものであるかどうかを(a)及び(b)の条件に合致するかどうかを判断して、(a)の場合はさらに連続回数nを調べる。(b)の場合は、トータルのジョブ数mを求める。
【0062】
上記の条件に従って、(a)条件の場合は、
X=D+n×1.5 (式4)
よりスリープモード移行時間Xを求める。
(b)条件に合致した場合は、
X=D−1.5/m (式5)
よりスリープモード移行時間Xを求める。
【0063】
図10(B)に実際に演算を実施した例に関して表にした。
表の第一項目のプリントジョブに関しては、(a)条件に合致しているとして
X=30.25+4×1.5=36.25(秒)
となる。それ以外のジョブに関しては、連続していない(b)条件と判断して、
X=D−1.5/5=D−0.3(秒) (式6)
となる、式6に従って計算すると図10(B)の表の様に計算される。
【0064】
図9に戻り、S405以降の動作は、実施例1のS211のデータベースからスリープモードに戻るステップが無い以外は同じであるので説明を省略する。
【0065】
[実施例3の効果]
本実施例により、使用機能毎に異なる立上がり負荷(立上がり時間、消費電力)に応じたデフォルト値を持たせ、ジョブの連続発生状況に応じた係数を足し引きすることにより、立上がり負荷及び使用頻度応じたスリープモードへの移行時間を設定して電力の消費を抑制しかつ、使用頻度の多いときにはユーザの待ち時間を少なくすることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】画像形成装置のブロック構成図である(実施例1)。
【図2】動作モードの説明図である(実施例1)。
【図3】データベースを利用したスリープモード移行時間決定動作のフローチャートである(実施例1)。
【図4】機能毎使用頻度データの表である(実施例1)。
【図5】ポイント計算表及びスリープモード移行時間表である(実施例1)。
【図6】データベースを比較してスリープモード移行時間決定動作のフローチャートである(実施例2)。
【図7】機能毎使用頻度データの表である(実施例2)。
【図8】データベースの比較表である(実施例2)。
【図9】演算式を用いたスリープモード移行時間決定動作のフローチャートである(実施例3)。
【図10】演算式を用いたスリープモード移行時間決定動作でのデフォルト値の表及び演算実施例である(実施例3)。
【符号の説明】
【0067】
101 画像形成装置
111 制御パネル(操作部)
131 制御部(機能毎使用頻度検出手段)
【技術分野】
【0001】
スリープモードに移行する時間を制御可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、機能毎に電力を消費する部分が異なり、例えば電子写真方式の画像形成装置では、トナーを用紙に固着させるための定着器が熱を発生するために電力を多く使う。また、画像形成装置内のハードディスクが常時回転しているとそのために電力を消費してしまう。画像形成装置では、省電力化を計るためにこれらの定着器やハードディスクなどを停止させたスリープモードに移行して電力消費を抑える方法があった。
【0003】
しかし、上記スリープモード状態の定着器への電源供給が絶たれている状態で印刷を行おうとすると定着器の温度上昇に時間がかかってしまい、印刷が終了するまでにユーザは待たされ不便を感じることがあった。
【0004】
そこで、印刷装置をあまり使わない時間帯にはスリープモードに移行するタイムアウト時間を短時間に設定しておき省電力化を計る方法があった(特許文献1参照)。
【0005】
また、所定時間ごとの使用頻度を検出して、使用時刻に応じたタイムアウト時間を設定する方法もあった(特許文献2参照)。
【0006】
しかし、特許文献1の方法では、印刷装置にあらかじめ使用時間ごとのタイムアウト時間を設定しなければならない不便があった。
【0007】
また、特許文献1または2の方法では、異なる使用状況に合わせた省電力及び利便性のための細かいスリープモード移行時間の設定を行うことができなかった。
【0008】
例えばある時間帯には、印刷機能の使用が頻繁にあり起動に時間のかかる定着器を使用するので応答性をよくするためスリープモード移行時間を長く設定することにより利便性が高まり、また別のある時間帯では、同じ使用頻度でもスキャナ機能のみが使用され、その場合は定着器を使用しないためにスリープモードからの復帰時間が短いため、スリープモード移行時間が短くても利便性が損なわれないで省電力化が計れるなどの使用状況に合わせた細かな設定ができなかった。
【0009】
【特許文献1】特開2001−199134号公報
【特許文献2】特開2005−215316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
解決しようとする問題点は、画像形成装置において使用状況に合わせたスリープモード移行時間を制御してより省電力化を計りかつユーザが機能使用のために待たされる不便を抑制することができなかった点である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、立上がり負荷の異なる少なくとも2つの機能部を備え電源供給時に対応する操作部の操作で各機能部を選択的に動作させ得ると共に、前記操作部の待ち受けのためにのみ給電するスリープモードへ移行可能な画像形成装置において、前記各機能部毎の所定時間での使用頻度に基づく機能毎使用頻度データを保持した機能毎使用頻度検出手段と前記機能毎使用頻度データに基づきスリープモード移行時間の長短を制御する制御部とを備えたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、立上がり負荷の異なる少なくとも2つの機能部を備え電源供給時に対応する操作部の操作で各機能部を選択的に動作させ得ると共に、前記操作部の待ち受けのためにのみ給電するスリープモードへ移行可能な画像形成装置において、前記各機能部毎の所定時間での使用頻度に基づく機能毎使用頻度データを保持した機能毎使用頻度検出手段と前記機能毎使用頻度データに基づきスリープモード移行時間の長短を制御する制御部とを備えたことを最も主要な特徴とするため、使用状況に合わせたスリープモード移行時間を制御してより省電力化を計りかつユーザが機能使用のために待たされる不便を抑制することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
画像形成装置において使用機能状況に合わせたスリープモード移行時間の設定ができないという問題を所定時間毎の使用機能毎の使用頻度を検出し、そのデータに基づきスリープモード時間を表または演算によって決定する方法により実現した。
【実施例1】
【0014】
[構成]
図1は、本発明の実施例に係わる画像形成装置のブロック構成図である。
【0015】
画像形成装置101は、制御パネル111(操作部)、スキャナ部121、制御部131、FAX機能部141、ハードディスク装置(HDD)151、エンジン部161、フィニッシャー部171からなる。
【0016】
操作部である制御パネル111は通信インターフェース(I/F)、液晶タッチパネル、キーボード、音声合成ユニット、バッテリなどからなり、液晶パネルに装置の動作状態や入力を促すための情報を表示すると共に、ユーザからの入力を受け取る。
【0017】
画像形成装置101がスリープモード状態の時には制御パネルには電源が供給されるか、または制御パネルのバッテリを使って稼動状態にあり、画像形成装置の各機能部を起動させるためのユーザからの入力を受けることが可能となっている。この場合、制御パネルの全機能を起動させる必要は無く、キーボードからの入力を受け付けるために必要な機能部分に給電されていれば良い。
【0018】
スキャナ部121は、スキャナ、ドキュメントフィーダ(DF)、画像読取CCDなどからなる。スキャナ部はスキャナ機能立ち上げ時にも立ち上げ負荷は少なく短時間で起動し、また消費電力も少ない。
【0019】
制御部131は、通信インターフェース(I/F)、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、制御用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などからなり、装置全体の制御をつかさどる。スリープモード時には、制御パネルとの通信インターフェースなどの一部の機能のみに給電されており、制御パネルからの入力やFAX機能からの入力などにより制御部131が立ち上がる。
【0020】
制御部131は、画像形成装置101の機能毎の動作に従って、必要な機能部に電源を供給することが可能となっている。
【0021】
また、制御部131は、データベースを持ち、各機能部の所定時間毎の使用頻度を検出して、そのデータを記録した機能毎使用頻度データを前記データベースに記録保持する機能毎使用頻度検出手段として動作する。
【0022】
FAX機能部141はFAXの送受信機能を受け持つ。
【0023】
HDD(Hard Disk Drive)151は、回転磁気ディスクからなり制御部131と協調して動作し、プログラムやデータの記録を行う。
【0024】
エンジン部161は、印刷機能を持つエンジンであり、LSU(Logical Synchronization Unit)を搭載し、制御部131と協調して動作する。
【0025】
フィニッシャー部171は、印刷後のステープル処理や紙折り曲げ処理などの後処理を行う。
【0026】
[動作モード]
図2に画像形成装置101の動作モードについて説明する。
【0027】
画像形成装置101は、電源投入後、装置の各機能部に電源が給電され、全機能が最低応答時間で動作可能なレディーモードM1に入る。
【0028】
この後、設定されたスリープモード移行時間(タイムアウト時間)に装置の諸機能の使用が無い場合は、スリープモードM2に移行する。
【0029】
スリープモードでは、制御パネル111(操作部)の印刷機能キーやスキャナ機能キーなどのキー入力ないしは、FAXやネットワーク装置からの入力を受け付けるのに必要な機能部だけに電力が供給された省電力モードになっている。
【0030】
ここで、例えばネットワークを介して接続された情報端末からの印刷入力があると印刷機能部が立上がり各機能部のジョブ処理モードM3に移行する。
【0031】
ジョブ処理モードから設定されたスリープモード移行時間内に画像形成装置の機能使用がないと、再びスリープモードM2に移行する。
【0032】
[データベースを用いたスリープモード移行時間の決定フロー]
図3のフローチャート、図4の機能毎使用頻度データの表、図5(A)のポイント計算表、図5(B)のスリープモード移行時間決定表を用いて、データベースを用いたスリープモードへの移行時間の決定動作について以下に説明する。
【0033】
制御部131は、スリープモードから復帰要因を検知して図3のフローチャートの動作を開始する(S201)。
【0034】
S203において検知要因(画像形成装置のどの機能が使用されたか)をデータベースに登録する。図4の表のジョブ名の項目が検知要因であり、例えばFAX受信や、プリント(印刷)、SNMP(Simple Network Protocol)通信(ネットワークを介しての通信)やeWeb(装置内Webサーバへのアクセス)などの使用された要因をこの表のように記録する。
【0035】
同時に一つ前のジョブから経過した時間(空き時間)を記録する(図4)。
【0036】
さらに、前ジョブからの経過時間とジョブが単発か連続かに応じたポイントを記録する。このポイントは図5(A)の表のようにあらかじめ場合によるポイントが定められており、前ジョブからの経過時間が短いほどポイントが高く、また所定の時間(例えば30秒)以内にジョブが連続した場合は、下段の連続の段からのより高いポイント、連続していない場合には上段の単発の段の低いポイントを図4の表のポイントの欄に記録する。
【0037】
図3のフローチャートに戻るとS203でデータベースに記録した後、S205においてスリープモードから復帰する。
【0038】
S207で処理を継続して、S209で処理を終了する。
【0039】
S211で直前に求められたポイントから、そのポイントに対応するスリープモード移行への時間を図5(B)の表から求める。
【0040】
例えば図4の第一項のFAX受信の場合で見ると、前回との空き時間が3時間であり、単発の事象であったので、図5(A)から1ポイントが得られた。
【0041】
図5(B)によると1ポイントの際の移行時間は40秒であるので、FAX受信終了の40秒後には、スリープモードに移行する。
【0042】
再度図3のフローチャートに戻り、S211で40秒のスリープモード移行時間が取得されて、S213でスリープモードに戻るためのタイマがカウントを開始し、40秒後にS215に移行し、S215でスリープモードに動作を移行し一連の処理を終了する。
【0043】
[実施例1の効果]
本実施例により、画像形成装置は前回からの空き時間及び連続使用に応じたスリープモード移行時間を設定し、使用頻度が少ないときは短時間でスリープモードに移行し、使用頻度が多いときには、スリープモードへの移行時間を長く設定し、使用頻度の少ないときには電力の消費を抑え、使用頻度の多いときにはユーザの待ち時間を少なくすることが可能となった。
【実施例2】
【0044】
実施例2では、時間毎の動作に基づき最適なデータベースを選択してポイントを決定する動作について説明する。
【0045】
画像形成装置の構成と動作モードについては、実施例1と同じなので省略する。
【0046】
[複数のデータベースを比較したスリープモード移行時間の決定フロー]
図6のフローチャート、図7,8の表を用いて複数のデータベースを比較して用いたスリープモードへの移行時間の決定動作について以下に説明する。
【0047】
まず、図6のフローチャートのS301においてスリープモードから復帰要因を検知して動作を開始する。
【0048】
S303において複数のデータベースを比較してどちらを使用するかを決定する。図7は、実施例1と同じ方法でポイントを決定した機能毎使用頻度データのデータベースである。
【0049】
図8(A)は、時間区分を午前業務時間(9時から12時までのデータ)に区切った機能毎使用頻度データベースであり、図8(B)は、時間区分を午後業務時間(12時から17時までのデータ)に区切った機能毎使用頻度データベースである。図8のケースでは、午前中はプリント動作が多いが、午後はFAX受信が多くなっている。
【0050】
S303においては、図8のデータベース(A)と(B)のポイントを比較して、時間帯によって使用状況が異なる場合は、図8の時間毎のデータベースを使用する。使用状況が同じ場合には図7のデータベースを採用する。
【0051】
以降の動作は、実施例1と同じであるので省略する。
【0052】
前記説明に於いては、午前業務時間及び午後業務時間のデータベースのみの説明を行ったが、その他に深夜時間のデータベースもある。
【0053】
また、前記の三区分にこだわらず、使用状況に応じた使用区分を設定して同様にデータベースを比較して動作を行うことも可能である。
【0054】
[実施例2の効果]
本実施例により、使用時間区分ごとに機能毎の使用頻度が異なる場合には、その使用時間区分ごとのデータベースを基にスリープモード移行時間を設定し、使用時間区分ごとの使い方に応じたスリープモード移行時間を設定することが可能となった。
【実施例3】
【0055】
実施例3では、使用機能毎に異なるデフォルト値を基の値として、演算式によりスリープモード移行時間を決定する実施例について説明する。
【0056】
画像形成装置の構成と動作モードについては、実施例1と同じなので省略する。
【0057】
[演算式を用いたスリープモード移行時間の決定フロー]
図9のフローチャート、図10の表を用いて演算式によるスリープモードへの移行時間の決定動作について以下に説明する。
【0058】
まず、図9のフローチャートのS401においてスリープモードから復帰要因を検知して動作を開始する。
【0059】
S403において演算式によりスリープモード移行時間を計算する。
【0060】
図10(A)の表に示すように各ジョブは、機能毎に定められたスリープモード移行時間へのデフォルト値を持つ。スリープモード決定の演算式は、
X=D+A (式1)
(a)条件 連続発生したジョブの計算
A=n×1.5 (式2)
(b)条件 連続発生していないジョブの計算
A=−1.5/m (式3)
であり、式1においてXは、演算によって求められるスリープモード移行時間。
Dは、図10(A)の表にある、ジョブ機能毎のデフォルト値である。
Aは、式2及び式3で求められる代入値である。
式2のnは連続発生回数。ジョブが連続であるかどうかは、実施例1と同様所定時間内にジョブが連続して発生したかどうかで判断する。
式3のmはトータルのジョブ数(カウンタ数)である。
(a)条件は、あるジョブが発生してそのジョブの前に所定の時間内にジョブが発生している場合の条件である。
(b)条件は、あるジョブが発生してそのジョブの前に所定の時間内にジョブが発生していなかった場合の条件である。
【0061】
図9のフローチャートに戻って説明すると、ジョブが発生したときS403において、ジョブ発生要因に従うデフォルト値Dを図10(A)の表から求める。次に発生したジョブが連続発生したものであるかどうかを(a)及び(b)の条件に合致するかどうかを判断して、(a)の場合はさらに連続回数nを調べる。(b)の場合は、トータルのジョブ数mを求める。
【0062】
上記の条件に従って、(a)条件の場合は、
X=D+n×1.5 (式4)
よりスリープモード移行時間Xを求める。
(b)条件に合致した場合は、
X=D−1.5/m (式5)
よりスリープモード移行時間Xを求める。
【0063】
図10(B)に実際に演算を実施した例に関して表にした。
表の第一項目のプリントジョブに関しては、(a)条件に合致しているとして
X=30.25+4×1.5=36.25(秒)
となる。それ以外のジョブに関しては、連続していない(b)条件と判断して、
X=D−1.5/5=D−0.3(秒) (式6)
となる、式6に従って計算すると図10(B)の表の様に計算される。
【0064】
図9に戻り、S405以降の動作は、実施例1のS211のデータベースからスリープモードに戻るステップが無い以外は同じであるので説明を省略する。
【0065】
[実施例3の効果]
本実施例により、使用機能毎に異なる立上がり負荷(立上がり時間、消費電力)に応じたデフォルト値を持たせ、ジョブの連続発生状況に応じた係数を足し引きすることにより、立上がり負荷及び使用頻度応じたスリープモードへの移行時間を設定して電力の消費を抑制しかつ、使用頻度の多いときにはユーザの待ち時間を少なくすることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】画像形成装置のブロック構成図である(実施例1)。
【図2】動作モードの説明図である(実施例1)。
【図3】データベースを利用したスリープモード移行時間決定動作のフローチャートである(実施例1)。
【図4】機能毎使用頻度データの表である(実施例1)。
【図5】ポイント計算表及びスリープモード移行時間表である(実施例1)。
【図6】データベースを比較してスリープモード移行時間決定動作のフローチャートである(実施例2)。
【図7】機能毎使用頻度データの表である(実施例2)。
【図8】データベースの比較表である(実施例2)。
【図9】演算式を用いたスリープモード移行時間決定動作のフローチャートである(実施例3)。
【図10】演算式を用いたスリープモード移行時間決定動作でのデフォルト値の表及び演算実施例である(実施例3)。
【符号の説明】
【0067】
101 画像形成装置
111 制御パネル(操作部)
131 制御部(機能毎使用頻度検出手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立上がり負荷の異なる少なくとも2つの機能部を備え電源供給時に対応する操作部の操作で各機能部を選択的に動作させ得ると共に、
前記操作部の待ち受けのためにのみ給電するスリープモードへ移行可能な画像形成装置において、
前記各機能部毎の所定時間での使用頻度に基づく機能毎使用頻度データを保持した機能毎使用頻度検出手段と
前記機能毎使用頻度データに基づきスリープモード移行時間の長短を制御する制御部とを備えた
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、前記各機能部毎の所定時間での使用頻度を検出することにより前記機能毎使用頻度データを作成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2の画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、前記機能毎使用頻度データを作成する際に、前回機能が使用されてからの経過時間を記録すると共に前記経過時間に対応するポイントを与えて記録し、
前記制御部は、前記ポイントに対応する前記スリープモード移行時間を設定した
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2または3のいずれかの画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、午前業務時間、午後業務時間、深夜時間の3時間区分ごとに分けて前記機能毎使用頻度データを検出する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、前記機能毎使用頻度データをデータベースに保存する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1または2の画像形成装置であって、
前記制御部は、前記機能毎使用頻度データに基づき前記スリープモード移行時間を演算により求める
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
立上がり負荷の異なる少なくとも2つの機能部を備え電源供給時に対応する操作部の操作で各機能部を選択的に動作させ得ると共に、
前記操作部の待ち受けのためにのみ給電するスリープモードへ移行可能な画像形成装置において、
前記各機能部毎の所定時間での使用頻度に基づく機能毎使用頻度データを保持した機能毎使用頻度検出手段と
前記機能毎使用頻度データに基づきスリープモード移行時間の長短を制御する制御部とを備えた
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、前記各機能部毎の所定時間での使用頻度を検出することにより前記機能毎使用頻度データを作成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2の画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、前記機能毎使用頻度データを作成する際に、前回機能が使用されてからの経過時間を記録すると共に前記経過時間に対応するポイントを与えて記録し、
前記制御部は、前記ポイントに対応する前記スリープモード移行時間を設定した
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2または3のいずれかの画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、午前業務時間、午後業務時間、深夜時間の3時間区分ごとに分けて前記機能毎使用頻度データを検出する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの画像形成装置であって、
前記機能毎使用頻度検出手段は、前記機能毎使用頻度データをデータベースに保存する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1または2の画像形成装置であって、
前記制御部は、前記機能毎使用頻度データに基づき前記スリープモード移行時間を演算により求める
ことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2008−3186(P2008−3186A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−170958(P2006−170958)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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