説明

画像形成装置

【課題】本発明は、ベルトの内面に面接触させる転写部材を用いる画像形成装置において、画像形成動作中においても、転写部材がベルトと安定して接触することを目的とするものである。
【解決手段】感光ドラム12上のトナー像を移動可能なベルト31の表面に転写し、前記ベルト31の移動中に回転せずに前記ベルト31の裏面と接触する転写手段150は、前記ベルト31に接触面110aで接触する弾性体110と、前記弾性体110を支持するホルダー153と、前記ホルダー153を前記ベルト31側に付勢する圧縮バネ155と、を有し、前記ホルダー153が前記ベルト31の移動方向と直交する方向に揺動するように前記ホルダー153は回転軸154を中心に回動可能に構成され、前記回転軸154は前記弾性体110よりも前記ベルト31の移動方向上流側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に担持されたトナー像を、中間転写ベルト又は記録材担持ベルトが担持する記録材に転写する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真技術として、トナー像を担持する像担持体と転写ローラにニップされるベルト上に像担持体上のトナー像を転写する画像形成装置がある。また、記録材を担持するベルトが、像担持体と転写ローラにニップされ、像担持体上のトナー像をベルト上の記録材に転写する画像形成装置がある。
【0003】
ここで、転写ローラとベルトが接触している近傍に、転写ローラとベルトが小さなギャップを有して対向している部分ができる。この小さなギャップができる部分は、境界が不明瞭な転写電界を形成することになり、特に転写領域の上流側で、いわゆるトナー像の飛散り等、転写性を悪化させる要因になり得る。一方で、ベルト内面に接触する他の転写部材として、転写ブレードがある(特許文献1参照)。転写ブレードは、転写ブレードとベルトが小さなギャップをもって対向している領域が極めて小さく、上述のように境界が不明瞭な転写電界の形成が小さく、上述の転写性の悪化も発生しにくい。ただし、転写ブレードを用いる画像形成装置においては、いわゆる転写領域が狭いことによる転写効率の低下が懸念される。
【0004】
上記の背景に基づいて、転写ブレードのように、ブレードのエッジでベルトと接触する転写部材とは異なり、ベルトに面接触できる例えば直方体のような転写部材を用いることが提案されている(特許文献2,3参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−337549号公報
【特許文献2】特開平09−230709号公報
【特許文献3】特開平09−120218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ベルトに面接触する転写部材は、ベルトとの摩擦抵抗が大きくなる。ベルトが移動すると、ベルトとの接触が断続的なものとなり、転写電界の発生が安定しなくなることも、生じうる。また、場合によっては、転写部材がホルダーから外れたり、転写部材自体がちぎれたりするような現象が発生するに至ることもあり得る。
【0007】
本発明は、ベルトの内面に面接触させる転写部材を用いる画像形成装置において、画像形成動作中においても、転写部材がベルトと安定して接触することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、トナー像を担持する像担持体と、移動可能な中間転写ベルトと、前記像担持体上のトナー像を前記中間転写ベルトの表面に転写する転写部材と、を有し、前記中間転写ベルトの移動中に前記転写部材は回転せずに前記中間転写ベルトの裏面に接触する画像形成装置において、前記転写部材は、前記中間転写ベルトに面で接触する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部材と、前記支持部材を前記中間転写ベルト側に付勢する付勢部材と、を有し、前記支持部材が前記中間転写ベルトの移動方向と直交する方向に揺動するように前記支持部材は回動軸を中心に回動可能に構成され、前記回動軸は前記弾性部材よりも前記中間転写ベルトの移動方向上流側に設けられていること特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、転写部材に大きな摩擦力が生じても、転写部材がベルトと安定して接触する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に即して詳しく説明する。
【0011】
<実施の形態1>
本実施形態の画像形成装置は、複数の画像形成部を備えたカラープリンタである。
【0012】
図1に示す画像形成装置は、形成できるトナー像の色が異なる4つの画像形成ステーションを備えている。各画像形成ステーションには各色に対応するプロセスカートリッジ10y,10m,10c,10kがそれぞれ着脱可能に装着される。ここで、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各色を示す。また画像形成装置は、画像情報に応じたレーザー光を照射可能な光学ユニット20y,20m,20c,20k、中間転写ユニット30、記録材供給ユニット40、および定着ユニット50を備えている。
【0013】
各プロセスカートリッジ10y,10m,10c,10kは略同一構造である。プロセスカートリッジ10(10y,10m,10c,10k)は、それぞれ、電子写真感光体(像担持体)である感光ドラム12、帯電手段13、現像装置14及びクリーニング装置15を有する。
【0014】
中間転写ユニット30は、無端状のベルトである中間転写ベルト31、および中間転写ベルト31を回転移動可能に支持する3つのローラ32,33,34を備えている。更に中間転写ユニット30は、各感光ドラム12に形成されたトナー像を中間転写ベルト31に転写する一次転写手段100(100y,100m,100c,100k)を備えている。
【0015】
中間転写ベルト31は、感光ドラム12(12y,12m,12c,12k)と一次転写手段100との間を移動する。各一次転写領域において各感光ドラム12上に形成されたトナー像は各一次転写手段100によって、中間転写ベルト31上で重ね合わせるようにして順次に転写される。
【0016】
記録材供給ユニット40は、各給送カセット41から記録材Pを二次転写領域に搬送するピックアップローラ43、給送ローラ44、搬送ローラ45、およびレジストローラ46を備えている。
【0017】
定着ユニット50は、定着ローラ51および加圧ローラ52を備え、記録材P上のトナー像に熱と圧力を加えることで記録材P上にトナー像の定着を行う。
【0018】
上記構成により、まず1色目、例えばイエロー(y)のプロセスカートリッジ10yにおいて、感光ドラム12が帯電手段13によって一様に帯電される。その後、光学ユニット20yから照射されたレーザー光によって感光ドラム12y上に静電潜像が形成される。そして、前記静電潜像が現像装置14yによって現像されてトナー像が形成される。
【0019】
感光ドラム12y上に形成されたトナー像は、一次転写手段100yの作用によって中間転写ベルト31上に一次転写される。一次転写が終了した感光ドラム12はクリーニング装置15によってドラム表面に残留したトナーがクリーニングされ、次の画像形成に備える。
【0020】
前述したイエロー(y)と同様の画像形成工程が、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)用の各プロセスカートリッジ10m,10c,10kにおいても行われる。すなわち、各感光ドラム上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト31上に順次重ねて転写される。
【0021】
一方、記録材Pは給送カセット41から記録材供給ユニット40によって二次転写領域に搬送される。二次転写領域に搬送された記録材Pには、二次転写ローラ36の作用によって中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が転写される。トナー像を転写された記録材Pは定着ユニット50に搬送され、定着ローラ51と加圧ローラ52のニップ部にてトナー像が定着され、排出ローラ55によって排出トレイ56上に排出される。
【0022】
図2に示すように、中間転写ユニット30は、中間転写ベルト31とベルト張架部材(ローラ32,33,34)、および一次転写手段100を有している。中間転写ベルト31は、前述したように各ローラ32,33,34によって張架され、駆動手段からの駆動を伝達されて回転駆動する駆動ローラ32によって回転される。一方、各プロセスカートリッジの感光ドラム12y,12m,12c,12kは、中間転写ベルト31の回転周速とほぼ等速の周速で回転される。
【0023】
中間転写ベルト31の内側には、各感光ドラム12y,12m,12c,12kに対向する位置に、転写手段である一次転写手段100y,100m,100c,100kがそれぞれ配置されている。一次転写手段100(100y,100m,100c,100k)には電源35(35y、35m、35c、35k)が接続され、所定の電流値の転写バイアスが印加される。電源35(35y、35m、35c、35k)によって、転写手段100に電流が供給され、転写手段100に対向した感光ドラム12上のトナー像が中間転写ベルト31上に静電的に引き寄せられる。
【0024】
一次転写手段100の詳細構成は、図3及び図4に示した。略直方体である導電性の弾性体110は、圧縮バネ122によって中間転写ベルト31の内面に押圧されている。弾性体110の一つの面は接触面110aとして機能し、中間転写ベルト31に接触する。接触面110aは中間転写ベルトの内面と略平行な平面なので、ベルト移動方向に所定の領域をもって中間転写ベルト31と密着(接触)する。弾性体110は、転写部材として機能する。弾性体110は、発泡体であるスポンジであり、圧縮弾性を有している。弾性体110は支持部材であるホルダー101によって支持されている。弾性体110は接触面110aで中間転写ベルトと接触しているので、中間転写ベルト31が移動(回転)すると、その接触面110aと中間転写ベルト31が摺動する。弾性体110が、中間転写ベルト31との摩擦力を受けることによって、ホルダー101が傾く。しかし、弾性体110が変形することで、弾性体110と対向する接触面110aは中間転写ベルト31から離れない構成となっている。弾性体110はホルダー101が着脱可能に保持している。装置本体のメンテナンス時に、弾性体110が交換できるようになっている。また、ホルダー101は、回転軸102を有している。回転軸は102は図3における、接触面110aの直下にある。また、回転軸102は、軸受123に支持されている。なお、回転軸に関しては、ホルダー101と一体のものに限らない。例えば、ホルダー101に穴が開いていて、その穴に別部材の軸がささっているものでも良い。ホルダー101は、弾性体110が、中間転写ベルト31の回転移動方向に移動できるように、揺動可能に支持される。また、ホルダー101の揺動量(回動量)を規制するための回転止め103(回動規制部)を有している。従って、ホルダー101は、揺動可能であり、且つその揺動量が規制された構成となる。
【0025】
圧縮バネ122は、軸受123を押圧し、軸受123とホルダー101を介して弾性体110の接触面110aを中間転写ベルト31に対して密着させている。圧縮バネ122の押圧力は、中間転写ベルト31の面に対して直交方向に働く。また、軸受123は、不図示のガイド手段によって中間転写ベルト31の面に対して直交方向(図面中上下方向)にのみ移動するように取り付けられている。弾性体110を支持しているホルダー101が、圧縮バネ122で中間転写ベルト31及び感光ドラム12の方向へ押圧されているので、弾性体110と感光ドラム12で、中間転写ベルト31を挟むこととなる。
【0026】
ホルダー101が揺動する範囲を制限するための回転止め103(揺動規制部)は転写フレーム120に設けられている規制穴121に入れられている。規制穴121は回転止め103よりも大きく空いている。回転止め103は規制穴121の中を移動可能であり、回転止め103が移動する範囲において、ホルダー101が揺動可能である。回転止め103(揺動規制部)は円柱形のピンのような形である。また、規制穴121は、いわゆる長穴になっている。
【0027】
中間転写ベルト31は、画像形成動作時に図3中矢印A方向に移動する。弾性体110は、感光ドラム12が中間転写ベルト31と接触している領域に対して、中間転写ベルト31の移動方向の上流及び下流側に渡ってより広い範囲で中間転写ベルト31に接触面110aで密着する。弾性体110を略直方体とした理由は、中間転写ベルト31の平面部に対して円筒形状の転写ローラを接触させるよりも広い接触領域が確保することができる点及び、転写電界の境界がローラ形状に比して明瞭になる点からである。なので、弾性体110は、その1面が接触面110aとして機能するのであれば、断面が多面体(Polygon)であるものでも良い。弾性体110は、この中間転写ベルト31の内面に対向する接触面110aが開口部から露出するようにホルダー101に保持されている。
【0028】
次に、弾性体110の姿勢について、詳述する。中間転写ベルト31が回転しない場合は、前述のとおり、図3の如く、圧縮バネ122が弾性体110を中間転写ベルト31に押さえつけ、中間転写ベルト31の内面に直交する方向に弾性体110が縮んでいるだけである。中間転写ベルト31が回転すると、弾性体110と中間転写ベルト31の間に生じる摩擦力によって、弾性体110に中間転写ベルト31の移動力が伝わる。すると、先ずは接触面110aが中間転写ベルト31の移動方向に歪み、弾性体110に応力が生じる。次に、弾性体110の全体が中間転写ベルト31の移動方向に移動しようとする。ここで、ホルダー101には回動軸が設けてあるので、弾性体110は、ホルダー101とともに、接触面110aが中間転写ベルト31の移動方向に移動するように回動する。すると、接触面110aの中間転写ベルト31への圧分布に偏りが生じ、接触面110aの一部の領域のみが中間転写ベルト31と接触する状況に近くなり、中間転写ベルト31と弾性体110との間の摩擦力が低下することになる。すると、今度は、ホルダー101が回動軸周りに回動する前の状態に戻ろうとする。これらの作用によって、弾性体110がホルダー101から抜け出ることもなく、弾性体110がちぎれることもなく支持されることになるのである。このメカニズムについては後に詳述する。
【0029】
中間転写ベルト31の回転速度が極めて安定している等の条件が揃っている場合には、中間転写ベルト31の回転中、ホルダー101の傾き(回動角)は一定する。また中間転写ベルト31の回転速度が不安定である場合においては、ホルダー101の回動角は変動する。いずれにしても、中間転写ベルト31の回転によって、弾性体110が受ける力は、ホルダー101の回動若しくは、弾性体110自身が変形することによって吸収し、接触面110aは中間転写ベルト31から離れない。弾性体110が弾性を有しているので、上述のようにホルダー101が回動しても、弾性体110が変形することで、接触面110aが中間転写ベルト31から離れない構成となっているからである。
【0030】
更に、回転止め103が規制穴121に入っているので、ホルダー101の傾きが大きくなりすぎる場合には、規制穴121の縁に回転止め103が当たる。そして、ホルダー101の傾きが制限される。このことによっても、接触面110aが中間転写ベルト31から離れないように維持される。
【0031】
ホルダー101が傾く方向は、弾性体110が中間転写ベルト31の搬送方向(図中のA方向)に移動するような方向に制限されている。図4から判るように、弾性体110の感光ドラム12との相対位置関係において、弾性体110が中間転写ベルト31の移動方向における上流側には傾かないように構成されている。規制穴121は、回転止め103が下流側へ移動できるようには開いておらず、弾性体110が中間転写ベルト31の移動方向上流側へ倒れることが許容されていないからである。
【0032】
これら、ホルダー101が揺動する構成により、一次転写手段100の動きは図4、図5及び図6に示すようになる。中間転写ベルト31の接触面110aの中心位置は、感光ドラム12と中間転写ベルト31の接触領域の中心位置よりも、中間転写ベルト31の移動方向に対して下流側にある(図4及び図5を参照)。そして、この関係は、中間転ベルト31が移動したとしても維持される(図6参照)。また、中間転写ベルト31と弾性体110の間でいわゆるスティックスリップが生じて、一次転写手段100が逆側に倒れるような力が働いたとしても、同様に維持されることになる。
【0033】
上述のように、中間転写ベルト31の回転速度が極めて安定している等の条件が揃っている場合には、中間転写ベルト31の回転中、ホルダー101の回動角は一定し、また中間転写ベルト31の回転速度が不安定である場合においては、ホルダー101の回動角は変動する。いずれにしても、中間転写ベルト31の回転によって、弾性体110が受ける力は、ホルダー101の回動若しくは、弾性体110自身が変形することによって吸収し、接触面110aは中間転写ベルトから離れない。また、弾性体110の中間転写ベルト31移動方向における位置の変化は所定の範囲に規制され、一次転写領域に大きな影響を及ぼさないように構成されている。この構成により、一次転写領域における転写領域の劣化による転写効率の低下や画像劣化を防止することができる。
【0034】
次に、ホルダー101が揺動することによる作用等について、図7と図8を用いて説明する。図7は、中間転写ベルト31が移動していない状態である。この場合には、弾性体110の中間転写ベルト31への押圧力の分布は、矢印で示しているように、ほぼ一様である。これが、中間転写ベルト31が移動すると、一次転写手段100が揺動し、図8に示すような姿勢をとる。すると、弾性体110の中間転写ベルト31への押圧力の分布には偏りが生じ、弾性体110と中間転写ベルト31の間の摩擦力は図7の状態に比して減ることとなる。中間転写ベルト31の移動方向における下流側の押圧力が著しく減ることが、弾性体110と中間転写ベルト31の間の摩擦力を減らすことに繋がるものと考えることができる。
【0035】
弾性体110と中間転写ベルト31の間の摩擦力が小さい場合には、一次転写手段100の姿勢は、図7のようになる。一方で、弾性体110と中間転写ベルト31の間の摩擦力が大きい場合には、一次転写手段100の姿勢は、より図8のように傾き、ホルダー101が傾くことによって摩擦力が減る構成となっている。すなわち、摩擦力に応じて一次転写手段100の姿勢はある程度の傾きをもって平衡状態に落ち着こうという作用が働くのである。
【0036】
なお、中間転写ベルト31の移動中に、ある平衡状態に落ち着くのであれば、当初よりその平衡状態と同じように一次転写手段100を傾けて固定しておくことも考えられる。ただし、実際には、中間転写ベルト31の移動速度や、中間転写ベルト31の内面の表面性が完全に一定であるというわけではない。そこで、上記の構成の如く、ホルダー101を揺動可能とし、その時々における平衡状態を得られるようにすることで、弾性体110の中間転写ベルト31への接触が安定し、安定した転写性能が得られる。
【0037】
<実施の形態2>
本実施の形態について、図9及び図10を用いて説明する。本発明の実施形態に記載の画像形成装置は、以下に記載すること以外は、実施の形態1に記載した画像形成装置と同じである。
【0038】
本実施の形態においては、弾性体110と中間転写ベルト31の間に中間転写ベルト31との摺動性を向上させるためのフィルム114が取り付けられている。このフィルム114と中間転写ベルト31の間の摩擦係数は、弾性体110の対向面110bと中間転写ベルト31の間の摩擦係数よりも小さい。フィルム114は、導通性を有するシート材である。電源35からの転写バイアスを弾性体110に印加すると、転写電流はフィルム114を介して中間転写ベルト31へ印加されることになる。フィルム114と弾性体110が転写部材として機能する。フィルム114は、ホルダー101に接着している。そして、フィルム114は弾性体110と中間転写ベルト31の間に挟み込むことによって固定される。
【0039】
実施の形態1に記載したように、中間転写ベルト31が回転すると、ホルダー101が回転軸102の周りに回転する。この点までは実施の形態1で述べている作用と同じである。ただし、本実施の形態では、弾性体110と中間転写ベルト31の間にフィルム114が介在している。先述のとおり、フィルム114と中間転写ベルト31の間の摩擦抵抗は低いので、中間転写ベルト31の回転時においてホルダー101の揺動による傾きは、実施の形態1に記載の構成に比して小さく済む。このことによって、中間転写ベルト31の回転速度が完全に一定でなくても、感光ドラム12と弾性体110の相対位置は変化が少なくなり、弾性体110により形成される転写電界の位置がより安定する。この点において、本実施の形態に記載の構成は、実施の形態1に記載の構成よりも優れている。
【0040】
<実施の形態3>
本発明の実施形態に記載の画像形成装置は、以下に記載すること以外は、実施の形態2に記載した画像形成装置と同じである。
【0041】
図11に示すように、本実施の形態においては、弾性体110と中間転写ベルト31の間に、実施の形態2と同様に、摺動性を向上させるためのフィルム115が配置されている。しかし、フィルム115はフィルム114よりも短い。また、弾性体110が中間転写ベルト31と対向している領域の一部にのみフィルム115が介在している。弾性体110は、その上流側の領域においては、フィルム115を介して中間転写ベルト31と対向している。また、弾性体110はその下流側の領域においては、中間転写ベルト31の内面に接触している。フィルム115はその材料はフィルム114と同じであり、中間転写ベルト31との摩擦係数が低く、導通性を有している。また、ホルダー101への取り付け方法も同じように、ホルダー101に接着している。フィルム115と弾性体110が共同して転写部材として機能する。
【0042】
中間転写ベルト31が回転すると、図12の如く、転写手段100が回転軸102の周りに揺動し、実施の形態1で説明したように、弾性体110が傾き、弾性体110の中間転写ベルト31への押圧力は中間転写ベルト31の移動方向における上流側に集中する。押圧力の分布については、図8に示すような傾向になる。ここで、本実施の形態においては、弾性体110の上流側にフィルム114が配置されており、押圧力が集中する位置の摩擦係数が低くなることによっても、摩擦力が小さくなる。
【0043】
本実施の形態によると、実施の形態1に示すように圧力分布が偏ることによる摩擦力の低減効果と、更に、圧力分布が偏る領域の摩擦係数を低くすることによる効果が相乗的に働き、一次転写手段の傾きを実施の形態2とほぼ同様に下げることができる。実施の形態2に比して、本実施の形態は、フィルム115を、その端部まで確実に弾性体110で中間転写ベルト31と挟むことができるので、よりフィルム115の挙動が安定することができる点において、優れている。実施の形態2に記載の構成においては、フィルム114で、弾性体110の対向面110bの全域を覆っている。対向面110bの全域を確実に覆うようにした場合に、フィルム114は対向面110bよりも余分に広くすべきである。とすると、フィルム114に、弾性体110と中間転写ベルト31で挟まない領域が生じ、この領域の挙動が不安定になる可能性があるからである。
【0044】
なお、本実施の形態と同様の作用を発揮する構成として、変形例を図13及び図14を示す。これらは、弾性体112の一部の領域である領域113の表面性が弾性体112の他の領域とはことなっている。領域113はスポンジで構成されている112のその表面を加工し、中間転写ベルト31との摩擦係数を下げている。この構成により、本実施の上述の構成と類似の効果が発揮できるものである。
【0045】
<実施の形態4>
本実施の形態における画像形成装置は、転写手段周り以外は基本的に実施の形態1と同じ構成である。本実施の形態は、図15に示すように、転写手段(転写部材)150に、回動可能なホルダー(支持部材)153にアーム部分152があり、そのアーム部分152に回転軸(回動軸)154となる部分がある。実施の形態1に記載の画像形成装置との大きな差は回転軸154が接触面110aと大きく離れている点にある。ホルダー153の回転軸154は接触面110aに対して、中間転写ベルト31の移動方向の上流側に配置されている。押圧部材(付勢部材)である圧縮バネ155は、真上にある弾性体(弾性部材)110を中間転写ベルト31へ押圧する。本実施の形態の弾性体110の周囲の構成及び作用について以下詳述する。なお、転写手段周りの構成を別の側面から観察した図を図16として示す。図16は中間転写ベルト31を外している状態で、ホルダー153等の構成を示しているものである。
【0046】
中間転写ベルト31が移動しない状態においては、圧縮バネ155によって弾性体110が中間転写ベルトの内面(裏面)に直交する方向に圧縮されるだけである。中間転写ベルト31が移動(回転)すると、図17に示すように、弾性体110と中間転写ベルト31の間に摩擦力が生じる。そして、その摩擦力によって以下の様に作用する。
【0047】
実施の形態1とは回転軸の位置が異なるので、その程度も異なるが、弾性体110が傾いて、接触面110aの中間転写ベルト31への圧分布に偏りが生じ、弾性体110が中間転写ベルト31から受ける摩擦力が軽減する。
【0048】
また、本実施の形態は、回転軸154の位置が接触面110aから離れており、かつ、中間転写ベルト31の内側であり、更に、回転軸154が接触面110aよりも中間転写ベルト31の移動方向上流側に配置されている。この構成により、接触面110aに中間転写ベルト31の移動方向の摩擦力を受けると、ホルダー153には、回転軸154を中心に弾性体110が中間転写ベルト31から離れる方向Bに移動する力が働く。このことによって、弾性体110が中間転写ベルト31の移動方向に移動しようとする力が働けば働くほど、弾性体110には中間転写ベルト31から離れる方向の力が作用する。この力を図18に示す。そして、弾性体110が中間転写ベルト31から離れる方向の力は、弾性体110の中間転写ベルト31方向の押圧力と略反対方向の力なので、中間転写ベルト31と接触面110aの間の摩擦力の軽減に繋がる。すなわち、本実施の構成によると、中間転写ベルト31と接触面110aの間の摩擦力が大きくなると、その摩擦力を減らす作用が発揮されるのである。弾性体110が中間転写ベルト31から離れる方向の力が生ずる理由については、図19をもって示す。中間転写ベルト31と弾性体110の間に生じる摩擦力をFaとすると、摩擦力Faはホルダー153の回転軸154からの延長線上の力FrとFθに分解されると考えると、ホルダー153には回転モーメントFθが発生する。このFθは、図18における回転方向Bの方向力である。摩擦力FaとFθは比例関係にあり、中間転写ベルト31の内面の状況によって、弾性体110と中間転写ベルト31の間の摩擦力Faが高まるほど、Fθも高まる。そして、Fθが高まることは、摩擦力Faを下げることに繋がる。すなわち、ホルダー153には、ある程度の傾きをもって平衡状態に落ち着こうという作用が働くのである。
【0049】
本実施の形態の構成は、実施の形態1と同様に、接触面110aにおける圧力分布の偏りによって、摩擦力が減る作用と、ホルダー153が傾くことによる摩擦力が減る作用の両方が発揮される。これら二つの作用によって、弾性体110の中間転写ベルト31への安定した当接が達成できるものである。
【0050】
なお、ホルダー153の回動量は、弾性体110よりも中間転写ベルト31の移動方向下流側に設けた回転止め(規制部)162によって規制されている。このことにより、中間転写ベルト31の回転速度が不安定な場合においても、接触面110aが中間転写ベルト31に接触し、転写電界が安定的に維持される。回転止め162があることによって弾性体110が大きく動くことは禁止され、転写電界が大きな影響を生じない。
【0051】
中間転写ベルト31の回転速度が不安定な場合、上述の作用により、ホルダー153が回転軸の周りを振動回転する場合が考えられる。回転止め162がなく、ホルダー153の振動回転の振幅が大きくなると、接触面110aが中間転写ベルト31から離れてしまい、適正な転写電界の形成ができなくなるからである。
【0052】
なお、本実施の形態の構成に、実施の形態2及び3で示したように、弾性体110と中間転写ベルト31の間にシート(フィルム114)を介在させることもできる。図20に示す如くである。
【0053】
また、本実施の形態の変形例として、図21に示すような構成がある。図21に示す構成は、ホルダー171に、弾性体110の中心位置との位置が僅かにずれた回転軸172を有する構成である。図21に示す構成は、本実施の形態と同様に、図22のような力が生じ、本実施の形態と同様の作用効果が得られるものである。
【0054】
<実施の形態5>
本実施の形態は、図23に示すように、画像形成装置として、転写ベルトが記録材を担持及び搬送し、転写ベルト上の記録材上に、複数の画像形成部からトナー像を転写する構成について説明する。複数の画像形成部から転写ベルト上に担持された記録材上に、順次トナー像を重ねて転写し、記録材上にカラー画像を形成するものである。
【0055】
上記実施の形態1から4は、本実施の形態の画像形成装置に、適用が可能である。転写部材の周囲の構成については、上記の他の実施の形態における中間転写ユニット30が記録材担持ユニット60に置き換わったものであり、図24に示すように、転写手段190等の構成については、上記の実施の形態の転写手段100等と同じである。本体の構成について、以下に説明する。
【0056】
各プロセスカートリッジ10(10y,10m,10c,10k)は、実施の形態1にしめしたものと略同一構造であり、それぞれ電子写真感光体である感光ドラム12、帯電手段13、現像装置14及びクリーニング装置15を有する点及び、感光ドラム12上にトナー像を形成する点において、同じである。
【0057】
本実施の形態においては、記録材担持ユニット60は、無端状のベルトである記録材担持ベルト(転写材担持ベルト)61、および記録材担持ベルト61を回転移動可能に支持する3つのローラ62,63,64を備えている。更に記録材担持ユニット60は、各感光ドラム12に形成されたトナー像を記録材担持ベルト61が担持する記録材に転写する転写手段190(190y,190m,190c,190k)を備えている。転写手段190は実施形態1から3の一次転写手段100等と同じ構成を採用できるものである。
【0058】
記録材担持ベルト61は、感光ドラム12(12y,12m,12c,12k)と転写手段190との間を移動し、各転写領域において各感光ドラム12上に形成された画像が転写手段190によって、記録材担持ベルト61上の記録材上で重ね合わせるようにして順次に転写される。そして、記録材担持ユニット上でトナー像の転写を受けた記録材は、定着ユニット50を通過することで、記録材上にトナー像を定着される。
【0059】
上記のように、記録材を記録材担持ベルト61上に担持して、記録材上に複数のトナー像を直接転写して重ねる構成においても、上記実施の形態の1から4に記載の転写手段100等は応用可能であり、上記実施の形態と同様の作用効果を発揮するものである。
【0060】
前述した実施の形態では、色の異なる画像形成部を4つ使用した構成を例示したが、この使用個数は限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定すれば良い。
【0061】
また前述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。転写部に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。さらに、本発明の様々な実施形態を示し説明したが、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る中間転写ユニットを示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る転写手段の付近を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る転写手段の圧力分布を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る転写手段の圧力分布を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態4に係る転写手段の構造を中間転写ベルトを除いた状態で示す断面図である。
【図17】本発明の実施の形態4に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図18】本発明の実施の形態4に係る転写手段の動きを示す断面図である。
【図19】本発明の実施の形態4に係る転写手段の付近を示す断面図に、弾性体にかかる力を概念的に示した図である。
【図20】本発明の実施の形態4に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図21】本発明の実施の形態4に係る転写手段の付近を示す断面図である。
【図22】本発明の実施の形態4に係る転写手段の動き示す断面図である。
【図23】本発明の実施の形態5に係る画像形成装置の全体構成を示す断面図である。
【図24】本発明の実施の形態5に係る記録材担持ユニットを示す断面図である。
【符号の説明】
【0063】
Fa …摩擦力
Fr …力
Fθ …回転モーメント
10 …プロセスカートリッジ
12 …感光ドラム(像担持体)
30 …中間転写ユニット
31 …中間転写ベルト
32,33,34 …ローラ
60 …記録材担持ユニット
61 …記録材担持ベルト
62,63,64 …ローラ
100 …一次転写手段
101 …ホルダー(支持部材)
102 …回転軸
103 …回転止め
110 …弾性体(転写部材)
110a …接触面
110b …対向面
114 …フィルム
115 …フィルム
120 …転写フレーム
121 …規制穴
123 …軸受
150 …転写手段
152 …アーム部分
153 …ホルダー(支持部材)
154 …回転軸
155 …圧縮バネ
162 …回転止め
171 …ホルダー(支持部材)
172 …回転軸
190 …転写手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体と、移動可能な中間転写ベルトと、前記像担持体上のトナー像を前記中間転写ベルトの表面に転写する転写部材と、を有し、前記中間転写ベルトの移動中に前記転写部材は回転せずに前記中間転写ベルトの裏面に接触する画像形成装置において、
前記転写部材は、前記中間転写ベルトに面で接触する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部材と、前記支持部材を前記中間転写ベルト側に付勢する付勢部材と、を有し、前記支持部材が前記中間転写ベルトの移動方向と直交する方向に揺動するように前記支持部材は回動軸を中心に回動可能に構成され、前記回動軸は前記弾性部材よりも前記中間転写ベルトの移動方向上流側に設けられていること特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記弾性部材は、一つの面が前記中間転写ベルトに接触する面として機能する多面体であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記支持部材の回動を規制する規制部を前記弾性部材よりも前記中間転写ベルトの移動方向下流側に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
トナー像を担持する像担持体と、移動可能な中間転写ベルトと、前記像担持体上のトナー像を前記中間転写ベルトの表面に転写する転写部材と、を有し、前記中間転写ベルトの移動中に前記転写部材は回転せずに前記中間転写ベルトの裏面に接触する画像形成装置において、
前記転写部材は、前記中間転写ベルトに接触するフィルムと、前記フィルムに面で接触する弾性部材と、前記フィルムと前記弾性部材を支持する支持部材と、前記支持部材を前記中間転写ベルト側に付勢する付勢部材と、を有し、前記支持部材が前記中間転写ベルトの移動方向と直交する方向に揺動するように前記支持部材は回動軸を中心に回動可能に構成され、前記回動軸は前記弾性部材よりも前記中間転写ベルトの移動方向上流側に設けられていること特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記弾性部材は、一つの面が前記フィルムに接触する面として機能する多面体であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記フィルムは導電性を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記支持部材の回動を規制する規制部を前記弾性部材よりも前記中間転写ベルトの移動方向下流側に有することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
トナー像を担持する像担持体と、移動可能な転写材担持ベルトと、前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持ベルトの表面に転写する転写部材と、を有し、前記転写材担持ベルトの移動中に前記転写部材は回転せずに前記転写材担持ベルトの裏面に接触する画像形成装置において、
前記転写部材は、前記転写材担持ベルトに面で接触する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部材と、前記支持部材を前記転写材担持ベルト側に付勢する付勢部材と、を有し、前記支持部材が前記転写材担持ベルトの移動方向と直交する方向に揺動するように前記支持部材は回動軸を中心に回動可能に構成され、前記回動軸は前記弾性部材よりも前記転写材担持ベルトの移動方向上流側に設けられていること特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記弾性部材は、一つの面が前記転写材担持ベルトに接触する面として機能する多面体であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記支持部材の回動を規制する規制部を前記弾性部材よりも前記転写材担持ベルトの移動方向下流側に有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
トナー像を担持する像担持体と、移動可能な転写材担持ベルトと、前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持ベルトの表面に転写する転写部材と、を有し、前記転写材担持ベルトの移動中に前記転写部材は回転せずに前記転写材担持ベルトの裏面に接触する画像形成装置において、
前記転写部材は、前記転写材担持ベルトに接触するフィルムと、前記フィルムに面で接触する弾性部材と、前記フィルムと前記弾性部材を支持する支持部材と、前記支持部材を前記転写材担持ベルト側に付勢する付勢部材と、を有し、前記支持部材が前記転写材担持ベルトの移動方向と直交する方向に揺動するように前記支持部材は回動軸を中心に回動可能に構成され、前記回動軸は前記弾性部材よりも前記転写材担持ベルトの移動方向上流側に設けられていること特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
前記弾性部材は、一つの面が前記フィルムに接触する面として機能する多面体であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記フィルムは導電性を有することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記支持部材の回動を規制する規制部を前記弾性部材よりも前記転写材担持ベルトの移動方向下流側に有することを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−3472(P2009−3472A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−228179(P2008−228179)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【分割の表示】特願2006−305561(P2006−305561)の分割
【原出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】