説明

画像形成装置

【課題】本発明の目的は、カートリッジが装置本体に装着された状態において、外部からの衝撃を受けても、カートリッジ、感光体ドラムの取り付け精度を維持できること。
【解決手段】感光体ドラム1を有するカートリッジ7を装置本体に装着する装着方向の上流側に設けられた前押圧レバー39であって、前記ドラム1の長手方向と交差する方向にカートリッジ7を押圧して、装置本体の前記上流側に設けられた第1の突き当て部36に前記交差する方向において位置決めする前押圧レバー39と、装着方向の下流側に設けられた後押圧レバー46であって、前記ドラム1の前記交差する方向にカートリッジ7を押圧して、装置本体の前記下流側に設けられた第2の突き当て部38に前記交差する方向において位置決めする後押圧レバー46と、を有し、第1の突き当て部36は、前記ドラム1の中心軸CLを含む所定の平面pに対して、第2の突き当て部38とは反対側に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも像担持体を有するカートリッジが着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真画像プロセスを用いた電子写真画像形成装置においては、いわゆるプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式とは、電子写真感光体ドラム及び該感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを装置本体に着脱可能とする方式である。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンに頼らずユーザー自身で行うことができる。したがって、格段に操作性を向上させることができる。そのため、このプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0003】
電子写真画像形成装置では、レーザー、LEDあるいはランプなどの画像情報に対応した光を電子写真感光体ドラムに照射する。これによって、感光体ドラムに静電潜像を形成する。そして、この静電潜像を現像装置により現像する。さらに、感光体ドラムに形成された現像像を記録媒体へ転写する。これによって、記録媒体に画像を形成している。
【0004】
上述したプロセスカートリッジを用いる画像形成装置としては、複数のプロセスカートリッジを一列に並べた所謂インライン型のカラー電子写真画像形成装置が知られている。このようなプロセスカートリッジの画像形成装置の装置本体への位置決め構成としては、画像形成装置内の左右側板に、感光体ドラムを位置決めするための切欠き部を設けた構成が開示されている(特許文献1)。そして、押圧部材であるねじりコイルバネによって、前記切欠き部の端面に感光体ドラムの両端に設けられた軸受の外周が弾性的に押圧されて位置決めがされる。このとき、ねじりコイルバネの一端に設けられたV字突起部が、プロセスカートリッジの挿入にしたがい軸受と当接して押圧力に抗して回転する。そして、軸受がねじりコイルバネのV字突起部を乗り越えた後に、ねじりコイルバネのV字突起部が軸受を前記切欠き部に押圧する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−242671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記画像形成装置は、プロセスカートリッジが装置本体内に装着された状態で梱包される形態が一般的になってきている。プロセスカートリッジ内の感光体ドラムの位置精度は、画像形成装置の中で非常に重要なものであり、精度良く位置決めされた状態のままユーザーへ届けられなければならない。近年、画像形成装置の小型化や、物流コストの低減により、梱包箱が小型、梱包材が簡素になってきている。梱包箱が小さくなれば、物流時にハンドリングの自由度が増し、その結果、梱包状態での取り扱いが過酷になってきている。したがって、製品の物流時に加わる衝撃に対してプロセスカートリッジにダメージが加わらないようなプロセスカートリッジ、感光体ドラムの保持、位置決め構成を考慮する必要がある。例えば、カラー画像形成装置の場合、感光体ドラムの位置ズレが生じると画像不良(色ずれ)が発生するため、感光体ドラムの取り付け位置を維持することは重要である。
【0007】
本発明は、上記従来技術を更に発展させたものであり、その目的は、カートリッジが装置本体に装着された状態において、外部からの衝撃を受けても、カートリッジ、感光体ドラムの取り付け精度を維持できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、少なくとも像担持体を有するカートリッジが着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、前記カートリッジを前記画像形成装置の装置本体に前記カートリッジの長手方向に沿って装着する装着方向の上流側に設けられた第1の押圧手段であって、前記カートリッジを前記装置本体に装着した際に、前記像担持体の長手方向と交差する方向に前記カートリッジを押圧して、前記装置本体の前記上流側に設けられた第1の突き当て部に前記交差する方向において位置決めする第1の押圧手段と、前記装着方向の下流側に設けられた第2の押圧手段であって、前記カートリッジを前記装置本体に装着した際に、前記像担持体の長手方向と交差する方向に前記カートリッジを押圧して、前記装置本体の前記下流側に設けられた第2の突き当て部に前記交差する方向において位置決めする第2の押圧手段と、を有し、前記第1の突き当て部は、前記像担持体の中心軸を含む所定の平面に対して、前記第2の突き当て部とは反対側に位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、カートリッジが装置本体の装着された状態において、カートリッジが外部からの衝撃に影響されにくいカートリッジの位置決めが可能になる。したがって、カートリッジが装置本体に装着された状態の製品が物流される状況において、外部から衝撃を受けても、カートリッジ、像担持体の取り付け精度を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】画像形成装置の全体構成を示す縦断面図
【図2】画像形成装置における、プロセスカートリッジの着脱方法、給送カセットの着脱方法を示した斜視図
【図3】プロセスカートリッジが装置本体に支持された状態を左側面より矢視した断面図
【図4】(a)は画像形成装置の前側板を装置正面側より矢視した断面図、(b)は画像形成装置の後側板を装置正面側より矢視した断面図
【図5】(a)は前側板に形成された第1の突き当て部近傍を正面側より矢視した断面図、(b)は後側板に形成された第2の突き当て部近傍を正面側より矢視した断面図
【図6】(a)は第1の突き当て部近傍を感光体ドラムの中心で長手方向に切断した状態を装置左側面から矢視した断面図、(b)は第2の突き当て部近傍を感光体ドラムの中心で長手方向に切断した状態を装置左側面から矢視した断面図
【図7】画像形成装置に装着されたプロセスカートリッジの把手部を示す部分断面図
【図8】画像形成装置に装着されたプロセスカートリッジの把手部を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
まず、画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概要説明する。なお、図1は画像形成装置の一態様であるカラーレーザープリンタ100の全体構成を示す縦断面図である。ここで、カラーレーザープリンタ100は、複数のカートリッジを略水平方向に着脱可能な多色画像形成装置である。
【0013】
図1に示すカラーレーザープリンタ100には、4個の感光体ドラム1(1a,1b,1c,1d)が配設されている。それぞれの感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、帯電手段2、レーザースキャナ3、現像手段4、転写手段12、クリーニング手段8等が配設されている。帯電手段2(2a,2b,2c,2d)は、感光体ドラム1表面を均一に帯電する。レーザースキャナ3は、画像情報に基づいてレーザービームを照射し感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。現像手段4(4a,4b,4c,4d)は、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として顕像化する。転写手段12(12a,12b,12c,12d)は、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト(中間転写材)12に転写させる。クリーニング手段8(8a,8b,8c,8d)は、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写後トナーを除去する。これらにより画像形成手段を構成している。
【0014】
ここでは、感光体ドラム1(1a〜1d)と、これに作用するプロセス手段としての帯電手段2(2a〜2d)、現像手段4(4a〜4d)及びクリーニング手段8(8a〜8d)は、プロセスカートリッジ7(7a〜7d)として一体に設けている。このプロセスカートリッジ7(7a〜7d)は、カラーレーザープリンタ100の装置本体に着脱可能に構成されている。
【0015】
これら4個のプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dは、同一構造であるが、異なる色、すなわち、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)のトナー(現像剤)による画像を形成する点で相違している。プロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dは、現像ユニット4a,4b,4c,4dと、クリーナユニット5a,5b,5c,5dによって構成されている。
【0016】
前記現像ユニット4a,4b,4c,4dは、現像ローラ24a,24b,24c,24dと、現像剤塗布ローラ25a,25b,25c,25d、及びトナー容器を有している。
【0017】
一方、前記クリーナユニット5a,5b,5c,5dは、像担持体である感光体ドラム1a,1b,1c,1dと、帯電ローラ2a,2b,2c,2dと、ドラムクリーニングブレード8a,8b,8c,8dと、廃トナー容器とを有している。
【0018】
像担持体としての感光体ドラム1a,1b,1c,1dは、中空の円筒部材(例えば金属製シリンダなど)の外周面に有機光導伝体層(OPC)を塗布して構成したものである。そして、その両端部をフランジによって回転自在に支持されており、一方の端部に駆動モータ(不図示)から駆動力を伝達することにより、図1の矢印に示す時計回り方向に回転駆動される。各感光体ドラム1は、各プロセスカートリッジ7の上面部に配置されている。
【0019】
帯電手段2a,2b,2c,2dは、ローラ状に形成された導電性ローラである。このローラを感光体ドラム1a,1b,1c,1d表面に当接させるとともに、電源(不図示)によって帯電バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面を一様に帯電している。
【0020】
露光手段であるレーザースキャナ3は、プロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dの鉛直下方に配置され、画像信号に基づく潜像露光を感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対して行う。
【0021】
現像ユニット4a,4b,4c,4dは、トナー収納部、現像ローラ等から構成される。トナー収納部は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のトナーを収納する。現像ローラは、感光体表面に隣接し、駆動部(不図示)により回転駆動されると共に、現像バイアス電源(不図示)により現像バイアス電圧を印加することにより現像を行う。
【0022】
上述の構成により,感光体ドラム1a,1b,1c,1dは、帯電ローラ2a,2b,2c,2dによって帯電された後、レーザースキャナ3によってそれぞれ静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ユニット4a,4b,4c,4dによって反転現像されてトナーが付着され、それぞれY、M、C、Bkのトナー像が形成される。
【0023】
中間転写ベルトユニット12は、装置本体の上方に各感光体ドラム1に接するよう配置された中間転写ベルト12eを有している。無端ベルトである中間転写ベルト12eは駆動ローラ12f、テンションローラ12gに張架されており、該テンションローラ12gが矢印E方向に張力をかけている。また、各感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向して、中間転写ベルト12eの内側に一次転写ローラ12a,12b,12c,12dが配設されており、バイアス印加手段(不図示)により転写バイアスを印加する。
【0024】
感光体ドラム1a,1b,1c,1d上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ12a,12b,12c,12dにバイアスを印加することにより、中間転写ベルト12e上に一次転写される。各感光体ドラム上のトナー像は、感光体ドラム1a上のトナー像から順次、中間転写ベルト12e上に一次転写され、4色のトナー像が重なった状態で二次転写部15まで搬送される。
【0025】
給送装置13は、記録媒体としてのシートSを収納する給送カセット11内からシートSを給送する給送ローラ9と、給送されたシートSを搬送する搬送ローラ対10とを有している。なお、記録媒体とは、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、紙、OHPシート等が含まれる。
【0026】
給送カセット11は、図1において、本体手前方向へ引き抜くことができるよう構成されている。そして、ユーザーは給送カセット11を引き抜き、画像形成装置の装置本体から取り外した後、シートSをセットし装置本体へ挿入することでシート補給が完了する。給送カセット11に収納されたシートSは、給送ローラ9に圧接され、分離パッド23によって一枚ずつ分離され(摩擦片分離方式)搬送される。そして、給送装置13から搬送されたシートSは、レジストローラ対17によって二次転写部15に搬送される。
【0027】
二次転写部15において、中間転写ベルト12eを介して、駆動ローラ12fに対向して、二次転写ローラ16が配設されており、バイアス印加手段(不図示)により転写バイアスを印加する。これにより、二次転写部15に搬送されたシートSに、中間転写ベルト12e上の4色のトナー像を二次転写する。
【0028】
定着手段である定着部14は、シートS上に形成した画像に熱及び圧力を加えて定着させるものである。
【0029】
14aは円筒状の定着ベルトであり、ヒータ等の発熱手段を接着したベルトガイド部材14cにガイドされている。14bは弾性加圧ローラであり、定着ベルト14aを挟み、ベルトガイド部材14cと所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを形成している。加圧ローラ14bが駆動手段(不図示)により回転駆動され、それに伴って円筒状の定着ベルト14aが回転し、内部ヒータ(不図示)により定着ベルト14aは加熱される。定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成手段から搬送された未定着トナー画像が形成されたシートSが、定着ニップ部Nの定着ベルト14aと加圧ローラ14bとの間に導入される。このとき、シートSは、画像面が上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着ベルト14aの外面に密着して定着ベルト14aと一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。
【0030】
この定着ニップ部Nを定着ベルト14aと一緒にシートSが挟持搬送されていく過程において、定着ベルト14a内のヒータ熱で加熱されシートS上の未定着トナー画像が加熱定着される。定着されたシートSは、排出ローラ対20によって排出トレイ21に排出される。
【0031】
一方、トナー像の一次転写後に、感光体ドラム1(1a,1b,1c,1d)表面に残ったトナーは、クリーニングブレード8a,8b,8c,8dによって除去され、除去されたトナーはクリーナユニット5a,5b,5c,5d内の廃トナー容器に回収される。
【0032】
また、シートSへの二次転写後に中間転写ベルト12e上に残ったトナーは、転写ベルトクリーニング装置22によって除去される。そして、除去されたトナーは、廃トナー搬送路(不図示)を通過し、プリンタ100の奥面部に配置された廃トナー回収容器(不図示)へと回収される。
【0033】
次にカラーレーザープリンタ100におけるカートリッジ7の着脱構成について説明する。図2は、画像形成装置における、プロセスカートリッジ7の着脱方法、給送カセット11の着脱方法を示した斜視図である。
【0034】
カラーレーザープリンタ100においては、給送カセット11へのシートの補給、プロセスカートリッジ7(7a,7b,7c,7d)の着脱、プリントされたシートの回収は、装置正面側から操作可能である。プロセスカートリッジ7の着脱は、感光体ドラム1の軸方向、かつ装置正面側に着脱できる構成となっている。ここで、装置正面側とは、感光体ドラム1の軸方向において、プロセスカートリッジ7の装着方向手前側(上流側)である。これに対し、装置背面側とは、感光体ドラム1の軸方向において、プロセスカートリッジ7の装着方向手前側(上流側)とは反対側の装着方向奥側(下流側)である。
【0035】
次に、プロセスカートリッジ7の支持構成について図3及び図4により詳細に説明する。
【0036】
図3はプロセスカートリッジ7が画像形成装置100に支持された状態を左側面より矢視した断面図である。図3に示すように、感光体ドラム1の長手方向両端部には、摺動性のよい樹脂で形成された軸受31,32が嵌合し、回転自在に取り付けてある。軸受31,32は、プロセスカートリッジ7において感光体ドラム1を回転可能に支持する軸受部材である。軸受31,32はEリング(不図示)により軸方向に規制されている。なお、ここで、感光体ドラム1の長手方向とは、感光体ドラム1の軸方向であり、プロセスカートリッジ7の装着及び取り外し方向である。
【0037】
また、軸受31,32の外周面に当接するような位置に板金部材で形成された前側板33、後側板34を配置している。前側板33は、プロセスカートリッジ7の長手方向に沿って装着する装着方向の上流側に設けられている。後側板34は、前記装着方向の下流側に設けられている。前後側板33、34は、その下部では底板(不図示)により、左側面部、中央部、上部ではステー(不図示)によって連結されている。底板、ステーは、前後側板33、34と同様に板金部材で形成され、板金部材をビスにより結合することで画像形成装置のフレームを構成している。
【0038】
図4(a)は、画像形成装置100の前側板33を装置正面側より矢視した図である。図4(a)に示すように、前記フレームを構成する前側板33には、プロセスカートリッジ7を着脱するための開口部である開口穴35が形成されている。この開口穴35の上部(感光体ドラムの長手方向と交差する方向の上側)には、各プロセスカートリッジ7(7a〜7d)に対応するように第1の突き当て部36(36a,36b)が形成されている。第1の突き当て部36は、ハの字をした開口穴35の端面(左上端面36a、右上端面36b)である。その端面に前述した軸受31(図4(a)中二点鎖線円)の外周面を突き当てることでプロセスカートリッジ7を長手方向と交差する方向において位置決め支持している。
【0039】
図4(b)は、画像形成装置100の後側板34を装置正面側より矢視した図である。図4(b)に示すように、前記フレームを構成する後側板34には、プロセスカートリッジ7(7a〜7d)毎に開口部である開口穴37(37a〜37d)が形成されている。この各開口穴37(37a〜37d)の下部(感光体ドラムの長手方向と交差する方向の上側)には、各プロセスカートリッジ7(7a〜7d)に対応するように第2の突き当て部38(38a,38b)が形成されている。第2の突き当て部38は、前述した第1の突き当て部36の対称形状となる逆ハの字をした開口穴37の端面(左下端面38a、右下端面38b)である。すなわち、第2の突き当て部38は、感光体ドラム1の中心軸を通る所定の直線に対して、第1の突き当て部36とは反対側に位置する。その端面に軸受32(図4(b)中二点鎖線円)の外周面を突き当てることでプロセスカートリッジ7を長手方向と交差する方向において位置決め支持している。
【0040】
このように、感光体ドラム1の軸両端の軸受31,32は、それぞれ第1の突き当て部36(36a,36b)、第2の突き当て部38(38a,38b)に突き当てられて位置決め支持される。こうすることで、プロセスカートリッジ7(7a〜7d)内の感光体ドラム1(1a〜1d)の軸線は、平行な状態で、画像形成装置100のフレームを構成する前側板33、後側板34によって支持される。ここでは、第1の突き当て部36と第2の突き当て部38は、感光体ドラム1の軸線(中心軸)CLを含む平面pに対して完全に対称形状としている。これにより、軸受31,32は同一外径、同一部品を使用することができ、感光体ドラム1(1a〜1d)軸線の平行度をより精度よく保証することができる。
【0041】
第1の突き当て部36(36a,36b)と第2の突き当て部38(38a,38b)は、フレームの一部となる前後方向(装着方向)に対向する位置に配置された板金部材(側板)に形成された開口穴の端面で形成している。つまり、プレス加工の打ち抜き工程で形成される面で構成している。こうすることで、精度良く加工することができ、カートリッジ、感光体ドラムを精度良く、装置本体に位置決めすることができ、印刷画像の色ずれを最小限に抑えることができる。
【0042】
なお、前述したように、ここでは、第1の突き当て部36(36a,36b)と第2の突き当て部38(38a,38b)は、感光体ドラム1の中心軸CLを含む所定の平面pに対して完全に対称形状としているが、これに限定されるものではない。例えば、突き当て方向の向きを略対象な位置としてもよい。また、そのサイズは異なるものとしてもよい。すなわち、第1の突き当て部36が、平面pに対して、第2の突き当て部38とは反対側に位置する構成であれば、前述の配置、形状に限定されるものではない。また、ここでの平面pは水平面となっているが、第1の突き当て部36と第2の突き当て部38との間に所定の平面が構成できれば、水平に限らず斜めに傾斜した面でも良い。
【0043】
次に、プロセスカートリッジ7の押圧方法について図5及び図6を用いて説明する。
【0044】
図5(a)は、前側板33に形成された第1の突き当て部36(36a,36b)近傍を正面側より矢視した図である。図5(a)に示すように、前記装着方向の上流側の前側板33には、装置本体に装着したプロセスカートリッジ7を、感光体ドラム1の長手方向と交差する方向に押圧して、前記第1の突き当て部36に前記交差する方向において位置決めする第1の押圧手段が設けられている。第1の押圧手段は、以下に説明する前押圧レバー39、引っ張りバネ41等により構成されている。
【0045】
前側板33に形成された第1の突き当て部36(36a,36b)近傍には、支点軸61が加締められている。支点軸61に嵌り込むように、前押圧レバー39が揺動自在に取り付けられている。前押圧レバー39は、摺動性のよい樹脂で形成されおり、その中央部にはバネ掛け形状40を形成している。バネ掛け形状40には、引っ張りバネ41が嵌められており、引っ張りバネ41の端部は、前側板33に形成された引掛け形状部42に引っ掛けられている。その結果、前押圧レバー39は常時、支点軸61を中心に反時計周り方向に付勢されていることになる。前押圧レバー39の端部は、前側板33の穴62に嵌り込み、引っ張りバネ41により前記交差する方向に付勢されたまま、保持されていることになる。
【0046】
図6(a)は、第1の突き当て部36(36a,36b)近傍を感光体ドラム1の中心で長手方向に切断した状態を装置左側面から矢視した断面図である。図6(a)に示すように、前押圧レバー39の中央部には、ボス形状43が一体的に成形されている。このボス形状43は、プロセスカートリッジ7に設けられた係合穴44に嵌るように位置している。プロセスカートリッジ7が装置本体にセットされた状態においては、前押圧レバー39は僅かに時計回り方向に回転し、ボス形状43はプロセスカートリッジ7の係合穴44に嵌っている。つまり、プロセスカートリッジ7は、係合穴44が前押圧レバー39のボス形状43と係合することで、引っ張りバネ41の付勢力が前記交差する方向に働き、第1の突き当て部36(36a,36b)に軸受31が確実に突き当てられ、位置決めされる。
【0047】
図5(b)は、後側板34に形成された第2の突き当て部38(38a,38b)近傍を正面側より矢視した図である。図5(b)に示すように、前記装着方向の下流側の後側板34には、装置本体に装着したプロセスカートリッジ7を、感光体ドラム1の長手方向と交差する方向に押圧して、前記第2の突き当て部38に前記交差する方向において位置決めする第2の押圧手段が設けられている。第2の押圧手段は、以下に説明する後押圧レバー46、圧縮バネ48等により構成されている。
【0048】
後側板34に形成された開口穴37近傍には、支点軸45が加締められている。支点軸45に嵌り込むように、後押圧レバー46が揺動自在に取り付けられている。後押圧レバー46は、開口穴37の上部に位置するよう配置しており、その中央部下部には、ボス形状47を形成している。ボス形状47には、圧縮バネ48が嵌められており、圧縮バネ48の上端は、後側板34に一体的に形成されたバネ座面49に圧縮力を維持した状態で嵌められている。その結果、後押圧レバー46は支点軸45を中心に時計回り方向に付勢されていることになる。後押圧レバー46の端部は、後側板34の穴63に嵌り込み、圧縮バネ48により前記交差する方向に付勢されたまま、保持されていることになる。
【0049】
図6(b)は、第2の突き当て部38(38a,38b)近傍を感光体ドラム1の中心で長手方向に切断した状態を装置左側面から矢視した断面図である。図6(b)に示すように、軸受32は後押圧レバー46の下面部に接するよう位置している。プロセスカートリッジ7が装置本体にセットされた状態においては、後押圧レバー46は僅かに半時計回り方向に回転し、付勢力をプロセスカートリッジ7に働かせている。つまり、プロセスカートリッジ7は、後押圧レバー46と係合することで、圧縮バネ48の付勢力が前記交差する方向に働き、第2の突き当て部38(38a,38b)に軸受32が確実に突き当てられ、位置決めされる。
【0050】
このように、プロセスカートリッジ7の長手方向一方(軸受31)は、前押圧レバー39によって前記交差する方向の上側に向けて押圧されて第1の突き当て部36に突き当てられる。一方、プロセスカートリッジ7の長手方向他方(軸受32)は、後押圧レバー46によって前記交差する方向の下側に向けて押圧されて前記第1の突き当て部36とは反対側の第2の突き当て部38に突き当てられる。このようにして、装置本体のフレーム(前側板33、後側板34)に対してプロセスカートリッジ7が位置決めされる。
【0051】
次に、プロセスカートリッジ7に対する各押圧レバーと各突き当て部の位置関係と、プロセスカートリッジ7を画像形成装置100に装着する際の動作について、図6(a)、図6(b)を用いて説明する。
【0052】
まず、プロセスカートリッジに対する各押圧レバーと各突き当て部の位置関係について説明する。図6(a)に示すように、前記前押圧レバー39はプロセスカートリッジ7よりも上方に位置し、前記第1の突き当て部36は前記カートリッジ7の上面部に配置された感光体ドラム1の上方に位置している。一方、図6(b)に示すように、前記後押圧レバー46はプロセスカートリッジ7よりも上方に位置し、前記第2の突き当て部38は前記カートリッジ7の上面部に配置された感光体ドラム1の下方に位置している。
【0053】
次に、プロセスカートリッジを装置本体に装着する際の動作について説明する。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置100に設けられた挿入ガイド(不図示)によりガイドされながら図6(a)、図6(b)中右方向から装着されてくる。
【0054】
まず、装置正面側では、図6(a)にある軸受31のガイド面66と第1の突き当て部36(36a,36b)が接触する。この時点では、まだ付勢力が働いていないため、摩擦による抵抗はない。その後に前押圧レバー39に設けられたボス形状43が係合穴44と接触する。この後に引っ張りバネ41の力が前記交差する方向に働き、その力により、軸受31の外周面と第1の突き当て部36(36a,36b)との間に働く摩擦力、及びボス形状43と係合穴44との間に働く摩擦力が抵抗となる。その抵抗に抗しながら、プロセスカートリッジ7は挿入され、装置本体にセットされる。
【0055】
一方、装置奥側(背面側)では、図6(b)にある軸受32のガイド面64と第2の突き当て部38(38a,38b)が接触する。この状態では、プロセスカートリッジ7の重量の約半分が接触圧として働き、わずかながら摩擦による抵抗がある。その後に後押圧レバー46に設けられた斜面部50が軸受32に設けられた斜面部65と接触する。この後に圧縮バネ48の力が前記交差する方向に働き、その力により、軸受32の外周面と第2の突き当て部38(38a,38b)との間に働く摩擦力、及び軸受32の外周面と後押圧レバー46の下面との間に働く摩擦力が抵抗となる。
【0056】
上述したような位置関係、すなわちプロセスカートリッジ7の支持方向、押圧方向とすることで、プロセスカートリッジは装着方向上流側と下流側に相反する方向に付勢し、相反する方向の突き当て部に突き当て、位置決めしていることになる。
【0057】
このような構成にすることで、装置奥側(装置背面側)の押圧力を最小化することができるようになっている。つまり、第2の突き当て部38(38a,38b)は前記交差する方向の上方へ向いており、プロセスカートリッジが下方、つまり重力方向に付勢されている。よって押圧力を発する圧縮バネ48のバネ力は、プロセスカートリッジ7を位置決めするために必要な力からプロセスカートリッジ7の重量の約半分を差し引いた力でよいことになり、操作力の最小化が図れる。
【0058】
これにより、プロセスカートリッジ7を装置本体に着脱する時に、装置背面側の軸受32と後押圧レバー46との間に発生する摩擦力が低減されることになり、操作力を低減し、プロセスカートリッジの操作性を向上させることができる。
【0059】
また、他の利点として、物流時にプロセスカートリッジ7に加わる衝撃を押さえることができるようになっている。従来の構成では、プロセスカートリッジをその装着方向と交差する方向の一方向に押圧して位置決めしている。そのため、物流時に落下があった際、プロセスカートリッジに過度の衝撃が加わり、プロセスカートリッジがその衝撃で大きく変位し、その結果ダメージを与えてしまうことがあった。
【0060】
本実施形態の構成では、下方に向けた衝撃、具体的には、梱包状態での落下時に、プロセスカートリッジ7の前側(装置正面側)は、前述した引っ張りバネ41による押圧力に抗する形でプロセスカートリッジ7に衝撃が加わる。その結果、第1の突き当て部36(36a,36b)から軸受31が一瞬離間し、再度引っ張りバネ41による付勢力により、第1の突き当て部36に軸受31が当接し、衝撃を受ける。
【0061】
しかし、プロセスカートリッジの後側(装置奥側)は前記第1の突き当て部36とは反対側に位置する第2の突き当て部38(剛体)で支持している。そのため、梱包状態での落下時に、位置変動はない。つまり、第2の突き当て部38(プロセスカートリッジの後側)を中心にプロセスカートリッジ7は前側が変位する。そのため、従来に比べて、プロセスカートリッジ7の変位量が減少し、元の位置に戻った際の衝撃を低減することができる。
【0062】
また、プロセスカートリッジの後側(装置奥側)の変位がないことで、過度の衝撃が加わった場合においても、ドラム軸方向の変位を最小化することができている。
【0063】
すなわち、カートリッジが装置本体の装着された状態において、カートリッジが外部からの衝撃に影響されにくいカートリッジの位置決めができている。その結果、プロセスカートリッジが装置本体に装着された状態の製品が物流される状況において、外部から衝撃を受けても、プロセスカートリッジ7、感光体ドラム1の取り付け精度を維持できる。
【0064】
また、梱包状態で上方に向けた衝撃、梱包箱の天面を下にして落下した状況においても、前述した方向と逆の関係となり、同様にプロセスカートリッジ7に加わる衝撃を低減でき、感光体ドラム1の取り付け精度を維持できる。
【0065】
また、梱包箱の左右側面を下にして落下した状況においては、プロセスカートリッジ7の変位はあるものの、第1の突き当て部36(36a,36b)、第2の突き当て部38(38a,38b)のいずれかの当接状態は維持されている。そのため、前述した底面落下、天面落下程の衝撃が加わることはない。
【0066】
また、上記画像形成装置は、複数のプロセスカートリッジを略水平方向に着脱可能な画像形成装置である。更に、装置本体の上方にすべての感光体ドラムに接するよう配置された無端ベルトを有する転写ベルトユニットと、装置本体の下方にそれぞれの感光体ドラムに対応した潜像露光を行う露光手段と、を有している。このような構成とすることで、多色画像形成装置(カラー画像形成装置)にて、カートリッジの操作性の向上を図れる。
【0067】
次に、プロセスカートリッジ7の把手部の構成について図7を用いて説明する。図7は画像形成装置100に装着されたプロセスカートリッジ7を装置左側面からみた部分断面図である。
【0068】
図7に示すように、プロセスカートリッジ7の装着方向上流側の前面部には、把手部51を有している。この把手部51は、プロセスカートリッジ7の容器に一体的に形成している。把手部51は、その断面形状をL字の形状としている。把手部51の形状は、前述した第1の突き当て部36(36a,36b)の向きと前押圧レバー39の付勢方向から決定している。
【0069】
前押圧レバー39の付勢方向(図7中の矢印方向)にユーザーの手の甲が向くような把手形状としている。ここでは、前押圧レバー39はプロセスカートリッジ7を上方(図7中の矢印方向)に付勢している。そこで図7に示すように把手部51は、L字の断面形状として、ユーザーは把手部51の上方から手を添え、L字部に指をかけて図7中右方向に引き抜く構成としている。
【0070】
すなわち、把手部51は、カートリッジ7の着脱方向手前側(装着方向の上流側)の面に、感光体ドラム1の軸心に対して第1の突き当て部36が配置されている方向に凹凸形状を形成した把手部となっている。
【0071】
この構成により、ユーザーがプロセスカートリッジ7を引き抜く際、プロセスカートリッジ7には、少なくとも水平方向、もしくは水平方向に対して若干下方に力が加わり、上方に加わる力の発生はない。
【0072】
つまり、第1の突き当て部36に軸受31が押し付けられる付勢力は、増大することはない。よって、第1の突き当て部36と軸受31の間の摩擦力の増加がないため、プロセスカートリッジ7を装置本体から取り外す際の操作力は、操作方法、操作方向によらず、操作力が増大することなく安定させることができ、操作性を向上させることができる。
【0073】
前述した引っ張りバネ41により発生される押圧力をプロセスカートリッジ7の位置決めの観点で必要最低限の値に設定する。こうすることでプロセスカートリッジ7を装置本体から取り外す際の操作力は低減させることができ、操作方向によらず操作力を設計値以下の値にできるようになる。
【0074】
一方、装置奥側については、ユーザーによるプロセスカートリッジ7の引き抜き方向の影響は小さい。つまり、ユーザーが把手部51を下方に押し付けてプロセスカートリッジ7を引き抜いた場合でも、図8に示すように、把手部51と第2の突き当て部38との距離が長いことから、第2の突き当て部38を中心とした回転力となる。そのため、ユーザーの押し付けた力は第2の突き当て部38と軸受32の間の摩擦力にほとんど影響しない。
【0075】
また、プロセスカートリッジ7を装置本体に装着する際は、把手部51の前面を押圧しセットすることになる。図7、図8に示すように把手部51の前面は垂直面に対して所定の角度(ここでは5°)を有する斜面部52で形成している。
【0076】
これによって、ユーザーがプロセスカートリッジ7を装着する際の押圧により、プロセスカートリッジ7には、少なくとも水平方向、もしくは水平方向に対して若干下方に力が加わり、上方に加わる力の発生はない。前述した引き抜き時同様に、装着時の操作力を一定値以下にすることができる。
【0077】
また、ここでは、把手部51の斜面部52を一定角度の斜面で構成したが、これに限定されるものではなく、例えば曲面であっても良い。重要なことは、ユーザーが押圧した際、引っ張りバネ41による押圧力が減じる方向に力が働くことである。つまり、前述した第1の突き当て部36と軸受31との摩擦力が小さくなるよう力が働き、ユーザーの操作力が増大することなく、安定することが重要である。
【0078】
装置奥側については、前述したように、ユーザーの押し付けた力は第2の突き当て部38と軸受32の間の摩擦力にほとんど影響しない。
【0079】
以上のような把手部の構成とすることで、プロセスカートリッジ7を装置本体へ着脱する際の操作力を低減し、かつ安定し操作力を実現できる。
【0080】
また、板金部材で形成された側板の端面に感光体ドラム1の軸受31,32を突き当て位置決めする構成であるため、プロセスカートリッジ7の位置精度を維持した上で操作性の向上が実現できる。
【0081】
なお、前述した実施形態では、4つのカートリッジを着脱可能な多色画像形成装置(カラー画像形成装置)を例示して説明したが、着脱可能なカートリッジの数は、必要に応じて適宜設定すれば良い。また、カラー画像形成装置に限定されるものでもなく、モノクロ画像形成装置であっても良い。
【0082】
また、少なくとも像担持体を有するカートリッジとは、例えば、前述したプロセスカートリッジであって、画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着されて、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。ここで、前記プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体ドラム(像担持体)とを一体的にカートリッジ化して、前記装置本体に取り外し可能に装着するものである。従って、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての現像手段と、前記感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して、前記装置本体に取り外し可能に装着するものも含まれる。また、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と、前記感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して、前記装置本体に取り外し可能に装着するものも含まれる。尚、前記プロセス手段は、前記感光体ドラムに作用するものである。
【0083】
また前述した実施形態では、露光手段としてレーザースキャナを使用したが、これに限定されるものではなく、例えばLEDアレイ等を使用しても良い。従って、前述した実施形態では、画像形成装置としてレーザープリンタを例示したが、LEDプリンタ等であっても良い。更に画像形成装置はこれに限定されるものではなく、例えば、複写機、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0084】
また、無端ベルトを有するベルトユニットとしては、トナー像を担持する中間転写ベルト(中間転写体)を使用する転写ベルトユニットに限定されるものではない。例えば、記録媒体を担持して搬送する搬送ベルト(記録媒体担持体)を使用する搬送ベルトユニットであっても良く、この搬送ベルトに担持された記録媒体にトナー像を転写する画像形成装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0085】
CL …軸線(中心軸)
p …平面
1(1a,1b,1c,1d) …感光体ドラム
3 …レーザースキャナ
12 …中間転写ベルトユニット
12e …中間転写ベルト
31,32 …軸受
33 …前側板
34 …後側板
35 …開口穴
36(36a,36b) …第1の突き当て部
37 …開口穴
38(38a,38b) …第2の突き当て部
39 …前押圧レバー
41 …引っ張りバネ
46 …後押圧レバー
48 …圧縮バネ
51 …把手部
52 …斜面部
100 …カラーレーザープリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも像担持体を有するカートリッジが着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記カートリッジを前記画像形成装置の装置本体に前記カートリッジの長手方向に沿って装着する装着方向の上流側に設けられた第1の押圧手段であって、前記カートリッジを前記装置本体に装着した際に、前記像担持体の長手方向と交差する方向に前記カートリッジを押圧して、前記装置本体の前記上流側に設けられた第1の突き当て部に前記交差する方向において位置決めする第1の押圧手段と、
前記装着方向の下流側に設けられた第2の押圧手段であって、前記カートリッジを前記装置本体に装着した際に、前記像担持体の長手方向と交差する方向に前記カートリッジを押圧して、前記装置本体の前記下流側に設けられた第2の突き当て部に前記交差する方向において位置決めする第2の押圧手段と、
を有し、
前記第1の突き当て部は、前記像担持体の中心軸を含む所定の平面に対して、前記第2の突き当て部とは反対側に位置することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の押圧手段及び前記第2の押圧手段は、前記像担持体を回転可能に支持する軸受部材を押圧すること特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、板金部材で形成されたフレームを有し、前記第1の突き当て部と前記第2の突き当て部は、前記フレームに形成された開口部の端面であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体は前記カートリッジの上面部に配置され、
前記第1の押圧手段は前記カートリッジよりも上方に位置し、前記第1の突き当て部は前記像担持体の上方に位置し、
前記第2の押圧手段は前記カートリッジよりも上方に位置し、前記第2の突き当て部は前記像担持体の下方に位置し、カートリッジを位置決めしていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成装置は、複数の前記カートリッジを略水平方向に着脱可能な多色画像形成装置であって、前記装置本体の上方に前記像担持体である感光体ドラムに接するよう配置された無端ベルトを有する転写ベルトユニットと、前記装置本体の下方にそれぞれの前記感光体ドラムに対応した潜像露光を行う露光手段と、を有することを特徴する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−158495(P2011−158495A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17580(P2010−17580)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】