画像形成装置
【課題】装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であって、記録媒体サイズの変更時も簡単に給紙カセット、給紙カバー、排紙トレイを記録媒体サイズに応じて正しい位置に操作することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】給紙カセット20と給紙カバー40と排紙トレイ50とを有し、給紙カセット20と排紙トレイ50とが画像形成装置本体1の前面側に設けられている画像形成装置において、給紙カセット20は排紙トレイ50の下部側に装着されるとともに、記録媒体サイズの拡張時には画像形成装置本体1より外側に突き出され拡張されており、給紙カバー40には排紙トレイ50の記録媒体受け面の一部を構成する排紙補助部材55が設けられており、排紙補助部材55は給紙カバー40に対し滑動自在で、かつ、一体で給紙カセット20から着脱可能に構成されている。
【解決手段】給紙カセット20と給紙カバー40と排紙トレイ50とを有し、給紙カセット20と排紙トレイ50とが画像形成装置本体1の前面側に設けられている画像形成装置において、給紙カセット20は排紙トレイ50の下部側に装着されるとともに、記録媒体サイズの拡張時には画像形成装置本体1より外側に突き出され拡張されており、給紙カバー40には排紙トレイ50の記録媒体受け面の一部を構成する排紙補助部材55が設けられており、排紙補助部材55は給紙カバー40に対し滑動自在で、かつ、一体で給紙カセット20から着脱可能に構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容する記録媒体のサイズを変更できるよう形態を変化することができるな給紙カセットを有する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の各種画像形成装置として用いられる画像形成装置において、装着した給紙カセットから記録媒体としての記録媒体を供給することはよく知られている。この種の画像形成装置において良好な操作性を実現するためには、装置前面から記録媒体の補給、印刷された記録媒体の取り出しができるフロントアクセスが望ましい。そのためには電子写真方式、インクジェット方式を問わず、記録媒体束を保持しておく給紙カセットを装置下側に置き、前面から記録媒体補給ができるようにしておき、印刷の際に記録媒体は給紙カセットから画像形成部を通り、装置前面上部または胴内の排紙トレイ部に排出され、印刷された記録媒体が装置前面から取り出せるように配設されることが多い。
【0003】
特にインクジェット方式では、記録媒体は給紙カセットからUターンして、印刷面を上にして排出されることが多い。これは印刷された記録媒体の印刷面を上にして排出することによりインクが乾燥する時間を確保し、排紙トレイ部へのインク移りを防止するとともに、小型化を優先したためである。複数ページの原稿を印刷する際にはページ順が逆となってしまう。なお、現在ではその多くにおいてソフトウェア上で順序を揃えることが可能である。このようなデメリットはあるものの、特に印刷頻度の低いスモールオフィスやコンシューマ向け製品では、設置空間を小さくすることが優先され、印刷面を下にして排出するために、二度Uターンすることで装置の高さが高くなってしまうよりも、製品を小型化、さらには小型化により安価とすることが求められたためである。
【0004】
一方、装置の小型化により、給紙カセットが装置本体から突き出した構成となる画像形成装置が増えている。かかる装置においても様々な記録媒体の規格サイズに対応するために、大きなサイズの記録媒体に印刷する場合には、給紙カセットを延長できるように構成しておき、場合によっては装置本体から突き出すが、小さな記録媒体に印刷する場合や、使用しない時には給紙カセットを縮小して、できるだけ装置本体のサイズに近づくようにしておく。このような給紙カセットを伸縮自在とした構成は多くの製品に採用され、既に知られている。
【0005】
公知の給紙カセットを延長する構成の多くは、記録媒体を補給する給紙カセットの開口が装置本体から露出するため、機内に塵埃が進入する、あるいは給紙カセット内に積載された記録媒体が吸湿してしまうという課題があった。一般的に画像形成装置は精密機器であるため塵埃による汚染に弱く、また記録媒体の吸湿は画像不良を引き起こす場合がある。よって給紙カセットは装置本体内に収めることが望ましいが、近年の画像形成装置の小型化により、大きな記録媒体サイズに対応するために装置本体内に収めることが困難な場合も出てきている。
【0006】
このような課題に対応すべく、給紙カセットの開口を塞ぐカバーを装着する構造が既に実用化されており、知られている。しかし対応する記録媒体サイズにより給紙カセットを伸縮する構成にて、給紙カセットを延長した時のみにカバーを装着する構成は、操作が煩雑でありユーザーの使い勝手を悪く、最悪の場合、カバーを紛失してしまい、装着してもらえずに、塵埃や吸湿により画像不良が発生することがあった。
【0007】
一方、前述した記録媒体が給紙カセットからUターンして、印刷面を上にして排紙トレイに排出される装置構成(以下、Uターンパスと呼ぶ)は、近年の画像形成装置の小型化により給紙カセットと排紙トレイが近接する構造となることが多い。これを利用して伸縮可能なカバーを排紙トレイ内に仕込み、給紙カセットの延長時には排紙トレイ内に格納されたカバーを引き出し、給紙カセットの開口を塞ぐようにした構成が実用化されており、既に知られている。しかしながら装置本体に固定された排紙トレイからカバーを引き出す構成は、給紙カセットの記録媒体をピックする部分でのジャム除去操作の邪魔になるだけでなく、排紙トレイもまた、装置の小型化により対応する記録媒体サイズによって伸縮する必要があることが多く、これを正しく操作しないと印刷された記録媒体が排紙トレイ上にきちんとスタックされず、次の印刷記録媒体に押されて落下する、あるいはきちんと印刷順に並ばないといった問題を生じてしまう。
【0008】
すなわちユーザーは記録媒体サイズを切り替える時、給紙カセットの他、カバーの脱着または伸縮、さらには排紙トレイの伸縮を行わなければならず、操作が煩雑となるため使い勝手が悪く、記録媒体サイズに応じた正しい装置構成にセットできないという問題があった。
【0009】
特許文献1には、拡張トレイの誤った操作に起因するシートの変形や損傷、或いはジャムを防止することが目的で、給紙カセットと排紙トレイ双方を一体に伸縮可能に構成し、給紙カセットが本体に装着された状態で給紙カセットの収縮を規制する部材を配設した構成が開示されている。しかし、特許文献1では規制する部材を設けることによって安価な装置構成にできないという問題があった。
【0010】
特許文献2には、装置のコンパクトさを維持したまま、操作性よく、記録媒体サイズに応じて補助用の排紙トレイを使用することができるという目的で、給紙カセットの伸縮動作に連動して排紙トレイが状態を変化させる構成が開示されている。しかし、特許文献2ではその連動を達成する構成が複雑で安価に実現しにくいという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であって、記録媒体サイズの変更時も簡単に給紙カセット、給紙カバー、排紙トレイを記録媒体サイズに応じて正しい位置に操作することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明は、堆積載置された記録媒体束を収容する給紙カセットと、該給紙カセットの記録媒体補給用の開口を覆い、記録媒体補給時には給紙カセットから着脱可能な給紙カバーと、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成後に排出された記録媒体を保持する排紙トレイとを有し、前記給紙カセットと前記排紙トレイとが画像形成装置本体の前面側に設けられている画像形成装置において、前記給紙カセットは前記排紙トレイの下部側に装着されるとともに、記録媒体サイズの拡張時には画像形成装置本体より外側に突き出され拡張されており、前記給紙カバーには排紙トレイの記録媒体受け面の一部を構成する排紙補助部材が設けられており、該排紙補助部材は前記給紙カバーに対し滑動自在で、かつ、一体で前記給紙カセットから着脱可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置を提案する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であって、記録媒体サイズの変更時おいて、簡単な操作によって給紙カセット、給紙カバー、排紙トレイをその記録媒体サイズに対応した正しい位置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の一形態に係る画像形成装置を示す外観斜視図である。
【図2】その画像形成装置の内部構成を示す概略説明図である。
【図3】画像形成装置に用いる給紙カセットの標準時の内部構成を示す斜視図である。
【図4】拡張時の給紙カセットの内部を示す斜視図である。
【図5】図3のX部の拡大説明図である。
【図6】標準時の状態の給紙カセットを示す分解斜視図である。
【図7】給紙カセットの外側先端部分の側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に従う断面図である。
【図9】図8のIX−IX線から見た平面説明図である。
【図10】図7のX−X線にう断面図である。
【図11】図7のXI−XI線に従う断面図である。
【図12】拡張時の給紙カセットを示す斜視図である。
【図13】拡張時の給紙カセットを装着した直後の画像形成装置を示す斜視図である。
【図14】拡張時の給紙カセットを装着し排紙補助部材を正しく移動した画像形成装置を示す斜視図である。
【図15】拡張時の状態の給紙カセットを示す分解斜視図である。
【図16】拡張時の排紙補助部材を正しく移動した給紙カセットを示す斜視図である。
【図17】拡張状態の給紙カセットを装置本体に装着する状態を示す斜視図である。
【図18】標準時の画像形成装置の斜視図である。
【図19】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の斜視図である。
【図20】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の斜視図である。
【図21】係止ブロックの変形例を示す説明図である。
【図22】係止ブロックの別の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置を前方側から見た斜視説明図である。この画像形成装置は、装置本体1の前面に、図2に示す記録媒体Pを装填するための給紙カセット20と、装着されて画像が記録(形成)された記録媒体をストックするための排紙トレイ50とを備えている。さらに、装置本体1の前面の一端部側(給排紙トレイ部の側方)には、インクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部2を有し、このカートリッジ装填部2の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部3としている。
【0016】
このカートリッジ装填部2には、色の異なる液体(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の液体カートリッジ4K、4C、4M、4Yを、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能とし、このカートリッジ装填部2の前面側には、液体カートリッジ4を着脱するときに開く前カバー5を開閉可能に設けている。
【0017】
上記給紙カセット20は、図2に示すように、記録媒体Pの束を貯蔵する容器部が装着方向下流側の主容器21と上流側の副容器22から構成され、装置本体1の下側に着脱自在に装着されている。この給紙カセット20の一部、すなわち副容器22側は外部に露出しており、記録媒体Pを補給する際には副容器22側を手に持って装置本体1から取り出してから行い得るようになっている。給紙カセット20の記録媒体送り方向先端には記録媒体Pの先端上面に接するように給紙コロ23が配設されており、給紙カセット20の記録媒体束の下には記録媒体Pを積載するための可動底板24が配設され、可動底板24は加圧手段25により記録媒体Pを給紙コロ23へ圧接する方向の加圧力を付勢されている。また、給紙コロ23の下側には記録媒体の重送を防止するための分離部材26が配設されている。
【0018】
給紙コロ23が図2の反時計方向に回転すると、給紙カセット20内の記録媒体束から記録媒体Pが抽出され、分離部材26の働きにより1枚づつに分離され、装置内部に供給される。給紙された記録媒体はUターン搬送路を通りながら第一搬送ローラ9により押圧されて静電吸着ベルト6に吸着される。静電吸着ベルト6は駆動ローラ7及び従動ローラ8により巻き掛けて張架されており、図示しない駆動手段及び帯電手段により記録媒体を吸着したまま画像形成部に矢印A方向に向かって搬送し、記録媒体を画像形成部に送り込む。
【0019】
画像形成部にはインクジェット記録ヘッド10を備えたキャリッジ11がガイドロッド12によりガイドされて配設されおり、動力源である主走査モータ13により主走査方向(図2において紙面に垂直な方向)に往復運動するようになっている。
【0020】
上記インクカートリッジ2からのインクは、インクチューブ15を介してインクがサブタンク14に送られることによりインクジェット記録ヘッド10に供給され、キャリッジ11が往復運動をすることでインクジェット記録ヘッド10からインクが微小なインク滴として吐出され、静電吸着ベルト6上を搬送される記録媒体Pに着弾することで印刷が行われる。
【0021】
インクジェット記録ヘッド10の記録媒体搬送方向の上流側には加圧コロ16及び先端加圧コロ17、下流側には拍車コロ18が配設され、静電吸着ベルト6との協業で印刷中の記録媒体の平面性を保つようになっており、インクジェット記録ヘッド9と記録媒体の間の距離を一定に保つことで、着弾ズレのない良好な画像が形成されるようになっている。記録媒体Pは続いて排紙ローラ対19により搬送され、排紙トレイ40上に排出される。
【0022】
次に、上記給紙カセット20について図3を参照して詳しく説明する。
図3において、給紙カセット20の内部にはその主容器21に記録媒体Pを積載し、給紙コロ23に向かって加圧するための可動底板24、記録媒体の左右端を規制する右サイドフェンス28R及び左サイドフェンス28Lが配置されている。他方、副容器22には記録媒体の後端を規制するエンドフェンス27が配置されている。エンドフェンス27及び左右のサイドフェンス28は給紙カセットの容器に対し記録媒体サイズに応じて移動可能である。図3は給紙カセット20が縮小された状態であり、図示する例はA4サイズの記録媒体を積載する状態(エンドフェンス27及びサイドフェンス28の位置)となっている。この給紙カセット20が縮小された状態で、エンドフェンス27及びサイドフェンス28を動かすことで最大A3サイズの記録媒体まで収容することができる。
【0023】
一方、図4は給紙カセット20を延長した状態である。給紙カセット20の延長は図5に示すように、左右にあるカセットロック部材29をロック溝30から矢印B方向に開放した後、主容器21及び副容器22を互いにスライドさせ、ロック部材29をロック溝30へ再度矢印C方向に係止することで給紙カセット20の最大サイズへの変更が可能となる。なお、本例の給紙カセット20はA2サイズの記録媒体までが収容可能となるサイズに拡張することができる。
【0024】
このようにひとつの給紙カセット20で多様な記録媒体サイズに対応できるように構成することで、安価で使い勝手のよい画像形成装置となる。
このように構成される給紙カセット20には、図2及び図6に示すように、塵埃や湿気から内部の記録媒体を保護し、かつ、印字中の記録媒体補給を防止する給紙カバー40が副容器22上に設けられている。この場合、副容器22には主容器21側の左右上部に位置決め凸部31が設けられ、その凸部が給紙カバー40に形成された穴部41に嵌合する。そして、副容器22の外周に設けられた段差部32に沿って給紙カバー40の外周が乗ることで、給紙カバー40によって給紙カセット20の記録媒体補給用の開口を覆うことができる。本発明においては、給紙カバー40は給紙カセット20の拡張時でも装置本体から突き出す部分の全てを覆うように構成されている。これにより通常の標準時だけでなく拡張時においても周囲の塵埃や湿気から内部の記録媒体を保護することができる。
【0025】
給紙カバー40上には、排紙トレイ50の記録媒体受け面51の一部を構成する排紙補助部材55が設けられている。この排紙補助部材55は箱状部材の底面を上に向けた構成で、図2に示すように、排紙トレイ50の記録媒体受け面51を延長させるように配置されている。
【0026】
排紙トレイ50の記録媒体受け面51を延長させることで、すべてのサイズの記録媒体Pを記録媒体受け面51と排紙補助部材55との上で正しくストックすることができる。
【0027】
ところで、排紙補助部材55は給紙カバー40上に支持されているため、給紙カセット20が拡張されるとき、給紙カセットの拡張方向に一緒に移動する。このため、排紙トレイ50の記録媒体受け面51に図6に示すような凹部100が形成されてしまい、排紙される記録媒体の先端が凹部に当たって記録媒体が正しくストックされずに乱れてしまう。
【0028】
そこで、本発明では排紙される記録媒体のストック状態の乱れを防止すべく次のように措置を講じている。なお、図7は給紙カセット20の外側先端部分の側面図、図8から図11は給紙カバー40と排紙補助部材55の連結部分を示す図であって図8、図10及び図11は図7のそれぞれVIII−VIII線、X−X線、XI−XI線に従う断面図、図9は図8のIX−IX線から見た平面説明図である。
図6及び図7において、給紙カバー40の幅方向両側にはその略全長に亘って凹レール部42が形成され、この凹レール部42には図8に示すように排紙補助部材55の折り曲げられた先端縁に設けられた凸レール部56が多少の遊びをもって嵌合されている。このレール部同士の嵌合により、排紙補助部材55は図6及び図7の矢印D方向に滑動、すなわちスライド移動可能に装着される。そして、凹レール部42には排紙補助部材55の停止位置を決めるための位置決め部43が形成されている。この位置決め部43は図8に示すように、緩やかな山型状に形成された係止凸部44と略直角の谷を形成する係止凹部45とが形成されている。
【0029】
他方、排紙補助部材55には図6ないし図8、図10及び図11に示すように、その両側面に下部側を切り離した2本のスリット57によって係止部材58が形成され、係止部材58の先端にはスリット間の凸レール部56を跨ぐ部分に係止ブロック59が設けられている。なお、かかる位置決めする手段は給紙カバー40の幅方向両側に設けられているが、図8及び図9では側面の一方側のみを示している。
【0030】
給紙カバー40の位置決め部43は、凹レール部42の延在方向において前後2ヶ所設けられ、装置の手前である図4の左側の位置決め部43は排紙補助部材55が標準位置に配置される位置であり、この標準位置での排紙補助部材55はその手前側外周縁が副容器22の外周縁とが略合致する位置となっている。また、装置の奥側である図4の右側の位置決め部43は排紙補助部材55が拡張位置のときの位置であり、この拡張位置については後に詳述する。
【0031】
次に、標準状態の給紙カセット20を大きなサイズの記録媒体が積載できるように変更する際の操作手順について述べる。
図6の状態から図3で示した手順に従って給紙カセット20を延長、サイドフェンス28及びエンドフェンス27を記録媒体サイズに合わせ、記録媒体束Pを収容する。その後、給紙カバー40の穴部41を給紙カセット20の位置決め凸部31に合わせて被せると、給紙カセット20は図11の状態となる。
【0032】
図13は、図12に示すように拡張した給紙カセットを画像形成装置本体1に装着した状態を示す斜視図である。
かかる状態では、拡張した直後の給紙カセットを画像形成装置本体1に装着しているため、排紙補助部材55の手前側外周縁が副容器22の外周縁と合致している。この状態は、排紙補助部材55が手前にある標準位置であるため、排紙トレイ50の記録媒体受け面51と排紙補助部材55の記録媒体受け面が離れ、給紙カバー40の面に段差である凹部100が形成されている。かかる段差を生じたまま印字を開始すると、排紙された記録媒体Pの先端が排紙補助部材55の壁に突き当たってストック状態が乱される。
【0033】
そこで、ユーザーはこの段差で外観上の違和感が注意喚起となり、排紙補助部材55を矢印D1の方向へ動かそうとする。そして、排紙補助部材55が図14に示す拡張位置へ移動されれば、排紙トレイ50の記録媒体受け面51と排紙補助部材55の記録媒体受け面と連続し、排紙された記録媒体が乱れにくくすることができる。なお、上記段差である凹部100による外観上の違和感をより明確にするため、排紙トレイ50と排紙補助部材55の外観色を同色で、かつ、給紙カバー40とは明らかに異なる色で構成することが好ましい。また、給紙カバー40は透明色の樹脂成形部品とすると、収容した記録媒体の量等を視認することが容易であり好ましいといえる。
【0034】
ところで、排紙補助部材55が常に排紙トレイ50に連続させることが有利ならば、排紙補助部材55を給紙カバー40に支持させずに、排紙トレイ50に支持させれば良い思われる。しかし、このように構成すると、給紙カセット20の装着口が排紙補助部材55によって隠れてしまい、記録媒体の補給等で頻繁に行われる給紙カセット20の着脱操作が不便になってしまい採用し難い。
【0035】
本実施形態では、このようにユーザーの目視による外観上の違和感が注意喚起を与えることで、自然な操作感で排紙補助部材55を正しい位置に動かすように導くことができる。もちろん、図12及び図13に示したように操作注意表示46を給紙カバー40に貼着して排紙補助部材5を動かすように文章やイラストを用いて示してもよい。この際、操作注意表示46は排紙補助部材55が正しい位置に動かしてもらいたい時に見えるようにだけしておけば、図13から明らかなように外観のデザイン性を損なうこともない。
【0036】
また、排紙補助部材55の標準位置と拡張位置との間の移動において、給紙カバー40の凹レール部42に沿って排紙補助部材55がスライドし、そして標準位置と拡張位置の各位置において位置決め部43に係止部材58先端の係止ブロック59が係止されるので、排紙補助部材55を標準位置と拡張位置の各位置に正しく移動させることができる。また、排紙補助部材55を強めの力で移動させてしまっても係止凸部44によって排紙補助部材55が反動で位置ずれしてしまうことが防止される。
【0037】
次に、拡張された給紙カセット20の記録媒体Pを小さなサイズに変更する際の操作手順について説明するが、その操作はおおよそ拡張操作する時と逆の手順となる。すなわち、拡張されたサイズの給紙カセット20が装着された装置本体1は図14に示す状態であり、そこから外された給紙カセット20が図15の状態である。図15の矢印のE方向に給紙カバー40を取り外し、副容器22を縮小して給紙カセット20を標準サイズに戻す。そして、サイドフェンス28及びエンドフェンス27を記録媒体サイズに合わせ、記録媒体P束を収容する。その後、給紙カバー40の穴部41を給紙カセット20の位置決め凸部31に合わせて被せると図16の状態となる。
【0038】
図17には、図16に示す給紙カセット20を装置本体1に装着した状態を示している。図16の給紙カセット20を矢印D1の方向へ挿入すると、排紙補助部材55が排紙トレイ50に突き当たり、排紙補助部材55が給紙カバー40上を矢印D2の方向にスライドすることで、前方へ自動的に移動し、図18に示す状態になる。このように給紙カセット20の挿入動作を利用して排紙補助部材55が小さな記録媒体サイズに適合した正しい位置に自動的に移動するので、操作が容易である。
【0039】
また、本発明では給紙カセットと給紙カバー40及び排紙補助部材55を一体で装置本体1から着脱自在としているので、排紙補助部材55が排紙トレイ50側に固定されている従来例よりも、まれに発生する給紙コロ23部分での記録媒体詰まりや残紙除去の作業も行いやすいという利点も得ることができる。
【0040】
なお、本発明では給紙カセット20と給紙カバー40及び排紙補助部材55を一体で画像形成装置1から着脱自在としているが、装置の構造により重く操作がしにくいのであれば、画像形成装置1からレール等を引き出し式にして構成してもよく、装置の仕様により選択すれば良い。
【0041】
以上のように、画像形成装置の装置本体1前面から給紙カセット20への補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であり、給紙カバー40で覆うことで給紙カセット20内の記録媒体を周囲の塵埃や湿気から守り、良好な画質を維持しながらも、小型な装置本体にもかかわらず、給紙カセット20を伸縮自在とすることで様々な記録媒体サイズに対応し、また記録媒体サイズの変更時も給紙カセット20、給紙カバー40、排紙トレイ50を記録媒体サイズに応じて正しい位置に自然な操作感で変更でき、良好な操作性を得ることができる画像形成装置を安価な構成で実現することが可能となる。
【0042】
図19は本発明に係る別の実施形態を示すもので、本例では排紙補助部材55に排紙延長トレイ60及び61が伸縮可能に格納され、図19は排紙延長トレイ60及び61を伸長した状態を示している。排紙される記録媒体Pが普通紙程度の腰があれば、排紙トレイ50及び排紙補助部材55のみでも排出された印刷済の記録媒体のスタック性能には問題がない。しかし、コシの弱い薄紙など、撓みやすい記録媒体を使用する場合、排紙延長トレイ60及び61を伸長して使用すると、より良好なスタック性能を得ることができる。
【0043】
ところで、排紙延長トレイ60及び61を伸長するときに、排紙補助部材55が動いてしまうと、伸長後に排紙補助部材55を元の位置に戻さねばならず操作性が悪化する。そこで、排紙補助部材55の係止ブロック59が給紙カバー40の係止凸部44を超えるために要する力を排紙延長トレイ60及び61を伸長する操作に要する力より大きく設定することにより、排紙延長トレイ60及び61を伸長時に排紙補助部材55が動くことがなくなるので操作性が良好になる。
【0044】
図20は本発明のさらに別の実施形態を示すもので、本例の排紙補助部材55は入れ子構造となっており、排紙補助部材55の中に補助子部材55A及び55Bが格納できるようになっている。なお、符号70はそれ自体公知の手差し給紙カセットである。補助子部材55Aは給紙カバー6の装置前方先端に固定されており、排紙補助部材55を装置後方へ移動することにより、55B、55Aの順に記録媒体積載面が露出する。排紙補助部材55及び補助子部材55A、55Bいずれも箱体形状を成しており、多量の排紙スタックにおいても変形することなく、良好なスタック性を得ることができるだけでなく、手差し給紙カセット70への給紙時に、ユーザに上方から力を加えられても変形する恐れがないため、良好な操作性を提供することができる。
【0045】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、各種改変することができるものである。例えば、係止部材58の先端に設ける係止ブロック59は図10に示した長方体に限らず、図21に示すような先端に丸みを付けたものや、図22に示すように先端の角を面取りしたものを用いてもよい。
【0046】
また、本発明はUターンして画像面を上にして排紙するインクジェント方式の画像形成装置において、装置のコンパクト、画像の乾燥等においてきわめて有利なものであるが、本発明は、装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しをし、記録媒体が給紙カセット上部の排紙トレイに排紙する形式の画像形成装置であるなられば、インクジェント方式以外の画像形成装置にも当然適用することができるものである。
【符号の説明】
【0047】
1 装置本体
20 給紙カセット
21 主容器
22 副容器
40 給紙カバー
50 排紙トレイ
55 排紙補助部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特開2010−6592号公報
【特許文献2】特開平7−13350号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容する記録媒体のサイズを変更できるよう形態を変化することができるな給紙カセットを有する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の各種画像形成装置として用いられる画像形成装置において、装着した給紙カセットから記録媒体としての記録媒体を供給することはよく知られている。この種の画像形成装置において良好な操作性を実現するためには、装置前面から記録媒体の補給、印刷された記録媒体の取り出しができるフロントアクセスが望ましい。そのためには電子写真方式、インクジェット方式を問わず、記録媒体束を保持しておく給紙カセットを装置下側に置き、前面から記録媒体補給ができるようにしておき、印刷の際に記録媒体は給紙カセットから画像形成部を通り、装置前面上部または胴内の排紙トレイ部に排出され、印刷された記録媒体が装置前面から取り出せるように配設されることが多い。
【0003】
特にインクジェット方式では、記録媒体は給紙カセットからUターンして、印刷面を上にして排出されることが多い。これは印刷された記録媒体の印刷面を上にして排出することによりインクが乾燥する時間を確保し、排紙トレイ部へのインク移りを防止するとともに、小型化を優先したためである。複数ページの原稿を印刷する際にはページ順が逆となってしまう。なお、現在ではその多くにおいてソフトウェア上で順序を揃えることが可能である。このようなデメリットはあるものの、特に印刷頻度の低いスモールオフィスやコンシューマ向け製品では、設置空間を小さくすることが優先され、印刷面を下にして排出するために、二度Uターンすることで装置の高さが高くなってしまうよりも、製品を小型化、さらには小型化により安価とすることが求められたためである。
【0004】
一方、装置の小型化により、給紙カセットが装置本体から突き出した構成となる画像形成装置が増えている。かかる装置においても様々な記録媒体の規格サイズに対応するために、大きなサイズの記録媒体に印刷する場合には、給紙カセットを延長できるように構成しておき、場合によっては装置本体から突き出すが、小さな記録媒体に印刷する場合や、使用しない時には給紙カセットを縮小して、できるだけ装置本体のサイズに近づくようにしておく。このような給紙カセットを伸縮自在とした構成は多くの製品に採用され、既に知られている。
【0005】
公知の給紙カセットを延長する構成の多くは、記録媒体を補給する給紙カセットの開口が装置本体から露出するため、機内に塵埃が進入する、あるいは給紙カセット内に積載された記録媒体が吸湿してしまうという課題があった。一般的に画像形成装置は精密機器であるため塵埃による汚染に弱く、また記録媒体の吸湿は画像不良を引き起こす場合がある。よって給紙カセットは装置本体内に収めることが望ましいが、近年の画像形成装置の小型化により、大きな記録媒体サイズに対応するために装置本体内に収めることが困難な場合も出てきている。
【0006】
このような課題に対応すべく、給紙カセットの開口を塞ぐカバーを装着する構造が既に実用化されており、知られている。しかし対応する記録媒体サイズにより給紙カセットを伸縮する構成にて、給紙カセットを延長した時のみにカバーを装着する構成は、操作が煩雑でありユーザーの使い勝手を悪く、最悪の場合、カバーを紛失してしまい、装着してもらえずに、塵埃や吸湿により画像不良が発生することがあった。
【0007】
一方、前述した記録媒体が給紙カセットからUターンして、印刷面を上にして排紙トレイに排出される装置構成(以下、Uターンパスと呼ぶ)は、近年の画像形成装置の小型化により給紙カセットと排紙トレイが近接する構造となることが多い。これを利用して伸縮可能なカバーを排紙トレイ内に仕込み、給紙カセットの延長時には排紙トレイ内に格納されたカバーを引き出し、給紙カセットの開口を塞ぐようにした構成が実用化されており、既に知られている。しかしながら装置本体に固定された排紙トレイからカバーを引き出す構成は、給紙カセットの記録媒体をピックする部分でのジャム除去操作の邪魔になるだけでなく、排紙トレイもまた、装置の小型化により対応する記録媒体サイズによって伸縮する必要があることが多く、これを正しく操作しないと印刷された記録媒体が排紙トレイ上にきちんとスタックされず、次の印刷記録媒体に押されて落下する、あるいはきちんと印刷順に並ばないといった問題を生じてしまう。
【0008】
すなわちユーザーは記録媒体サイズを切り替える時、給紙カセットの他、カバーの脱着または伸縮、さらには排紙トレイの伸縮を行わなければならず、操作が煩雑となるため使い勝手が悪く、記録媒体サイズに応じた正しい装置構成にセットできないという問題があった。
【0009】
特許文献1には、拡張トレイの誤った操作に起因するシートの変形や損傷、或いはジャムを防止することが目的で、給紙カセットと排紙トレイ双方を一体に伸縮可能に構成し、給紙カセットが本体に装着された状態で給紙カセットの収縮を規制する部材を配設した構成が開示されている。しかし、特許文献1では規制する部材を設けることによって安価な装置構成にできないという問題があった。
【0010】
特許文献2には、装置のコンパクトさを維持したまま、操作性よく、記録媒体サイズに応じて補助用の排紙トレイを使用することができるという目的で、給紙カセットの伸縮動作に連動して排紙トレイが状態を変化させる構成が開示されている。しかし、特許文献2ではその連動を達成する構成が複雑で安価に実現しにくいという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であって、記録媒体サイズの変更時も簡単に給紙カセット、給紙カバー、排紙トレイを記録媒体サイズに応じて正しい位置に操作することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明は、堆積載置された記録媒体束を収容する給紙カセットと、該給紙カセットの記録媒体補給用の開口を覆い、記録媒体補給時には給紙カセットから着脱可能な給紙カバーと、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成後に排出された記録媒体を保持する排紙トレイとを有し、前記給紙カセットと前記排紙トレイとが画像形成装置本体の前面側に設けられている画像形成装置において、前記給紙カセットは前記排紙トレイの下部側に装着されるとともに、記録媒体サイズの拡張時には画像形成装置本体より外側に突き出され拡張されており、前記給紙カバーには排紙トレイの記録媒体受け面の一部を構成する排紙補助部材が設けられており、該排紙補助部材は前記給紙カバーに対し滑動自在で、かつ、一体で前記給紙カセットから着脱可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置を提案する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であって、記録媒体サイズの変更時おいて、簡単な操作によって給紙カセット、給紙カバー、排紙トレイをその記録媒体サイズに対応した正しい位置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の一形態に係る画像形成装置を示す外観斜視図である。
【図2】その画像形成装置の内部構成を示す概略説明図である。
【図3】画像形成装置に用いる給紙カセットの標準時の内部構成を示す斜視図である。
【図4】拡張時の給紙カセットの内部を示す斜視図である。
【図5】図3のX部の拡大説明図である。
【図6】標準時の状態の給紙カセットを示す分解斜視図である。
【図7】給紙カセットの外側先端部分の側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に従う断面図である。
【図9】図8のIX−IX線から見た平面説明図である。
【図10】図7のX−X線にう断面図である。
【図11】図7のXI−XI線に従う断面図である。
【図12】拡張時の給紙カセットを示す斜視図である。
【図13】拡張時の給紙カセットを装着した直後の画像形成装置を示す斜視図である。
【図14】拡張時の給紙カセットを装着し排紙補助部材を正しく移動した画像形成装置を示す斜視図である。
【図15】拡張時の状態の給紙カセットを示す分解斜視図である。
【図16】拡張時の排紙補助部材を正しく移動した給紙カセットを示す斜視図である。
【図17】拡張状態の給紙カセットを装置本体に装着する状態を示す斜視図である。
【図18】標準時の画像形成装置の斜視図である。
【図19】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の斜視図である。
【図20】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の斜視図である。
【図21】係止ブロックの変形例を示す説明図である。
【図22】係止ブロックの別の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置を前方側から見た斜視説明図である。この画像形成装置は、装置本体1の前面に、図2に示す記録媒体Pを装填するための給紙カセット20と、装着されて画像が記録(形成)された記録媒体をストックするための排紙トレイ50とを備えている。さらに、装置本体1の前面の一端部側(給排紙トレイ部の側方)には、インクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部2を有し、このカートリッジ装填部2の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部3としている。
【0016】
このカートリッジ装填部2には、色の異なる液体(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の液体カートリッジ4K、4C、4M、4Yを、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能とし、このカートリッジ装填部2の前面側には、液体カートリッジ4を着脱するときに開く前カバー5を開閉可能に設けている。
【0017】
上記給紙カセット20は、図2に示すように、記録媒体Pの束を貯蔵する容器部が装着方向下流側の主容器21と上流側の副容器22から構成され、装置本体1の下側に着脱自在に装着されている。この給紙カセット20の一部、すなわち副容器22側は外部に露出しており、記録媒体Pを補給する際には副容器22側を手に持って装置本体1から取り出してから行い得るようになっている。給紙カセット20の記録媒体送り方向先端には記録媒体Pの先端上面に接するように給紙コロ23が配設されており、給紙カセット20の記録媒体束の下には記録媒体Pを積載するための可動底板24が配設され、可動底板24は加圧手段25により記録媒体Pを給紙コロ23へ圧接する方向の加圧力を付勢されている。また、給紙コロ23の下側には記録媒体の重送を防止するための分離部材26が配設されている。
【0018】
給紙コロ23が図2の反時計方向に回転すると、給紙カセット20内の記録媒体束から記録媒体Pが抽出され、分離部材26の働きにより1枚づつに分離され、装置内部に供給される。給紙された記録媒体はUターン搬送路を通りながら第一搬送ローラ9により押圧されて静電吸着ベルト6に吸着される。静電吸着ベルト6は駆動ローラ7及び従動ローラ8により巻き掛けて張架されており、図示しない駆動手段及び帯電手段により記録媒体を吸着したまま画像形成部に矢印A方向に向かって搬送し、記録媒体を画像形成部に送り込む。
【0019】
画像形成部にはインクジェット記録ヘッド10を備えたキャリッジ11がガイドロッド12によりガイドされて配設されおり、動力源である主走査モータ13により主走査方向(図2において紙面に垂直な方向)に往復運動するようになっている。
【0020】
上記インクカートリッジ2からのインクは、インクチューブ15を介してインクがサブタンク14に送られることによりインクジェット記録ヘッド10に供給され、キャリッジ11が往復運動をすることでインクジェット記録ヘッド10からインクが微小なインク滴として吐出され、静電吸着ベルト6上を搬送される記録媒体Pに着弾することで印刷が行われる。
【0021】
インクジェット記録ヘッド10の記録媒体搬送方向の上流側には加圧コロ16及び先端加圧コロ17、下流側には拍車コロ18が配設され、静電吸着ベルト6との協業で印刷中の記録媒体の平面性を保つようになっており、インクジェット記録ヘッド9と記録媒体の間の距離を一定に保つことで、着弾ズレのない良好な画像が形成されるようになっている。記録媒体Pは続いて排紙ローラ対19により搬送され、排紙トレイ40上に排出される。
【0022】
次に、上記給紙カセット20について図3を参照して詳しく説明する。
図3において、給紙カセット20の内部にはその主容器21に記録媒体Pを積載し、給紙コロ23に向かって加圧するための可動底板24、記録媒体の左右端を規制する右サイドフェンス28R及び左サイドフェンス28Lが配置されている。他方、副容器22には記録媒体の後端を規制するエンドフェンス27が配置されている。エンドフェンス27及び左右のサイドフェンス28は給紙カセットの容器に対し記録媒体サイズに応じて移動可能である。図3は給紙カセット20が縮小された状態であり、図示する例はA4サイズの記録媒体を積載する状態(エンドフェンス27及びサイドフェンス28の位置)となっている。この給紙カセット20が縮小された状態で、エンドフェンス27及びサイドフェンス28を動かすことで最大A3サイズの記録媒体まで収容することができる。
【0023】
一方、図4は給紙カセット20を延長した状態である。給紙カセット20の延長は図5に示すように、左右にあるカセットロック部材29をロック溝30から矢印B方向に開放した後、主容器21及び副容器22を互いにスライドさせ、ロック部材29をロック溝30へ再度矢印C方向に係止することで給紙カセット20の最大サイズへの変更が可能となる。なお、本例の給紙カセット20はA2サイズの記録媒体までが収容可能となるサイズに拡張することができる。
【0024】
このようにひとつの給紙カセット20で多様な記録媒体サイズに対応できるように構成することで、安価で使い勝手のよい画像形成装置となる。
このように構成される給紙カセット20には、図2及び図6に示すように、塵埃や湿気から内部の記録媒体を保護し、かつ、印字中の記録媒体補給を防止する給紙カバー40が副容器22上に設けられている。この場合、副容器22には主容器21側の左右上部に位置決め凸部31が設けられ、その凸部が給紙カバー40に形成された穴部41に嵌合する。そして、副容器22の外周に設けられた段差部32に沿って給紙カバー40の外周が乗ることで、給紙カバー40によって給紙カセット20の記録媒体補給用の開口を覆うことができる。本発明においては、給紙カバー40は給紙カセット20の拡張時でも装置本体から突き出す部分の全てを覆うように構成されている。これにより通常の標準時だけでなく拡張時においても周囲の塵埃や湿気から内部の記録媒体を保護することができる。
【0025】
給紙カバー40上には、排紙トレイ50の記録媒体受け面51の一部を構成する排紙補助部材55が設けられている。この排紙補助部材55は箱状部材の底面を上に向けた構成で、図2に示すように、排紙トレイ50の記録媒体受け面51を延長させるように配置されている。
【0026】
排紙トレイ50の記録媒体受け面51を延長させることで、すべてのサイズの記録媒体Pを記録媒体受け面51と排紙補助部材55との上で正しくストックすることができる。
【0027】
ところで、排紙補助部材55は給紙カバー40上に支持されているため、給紙カセット20が拡張されるとき、給紙カセットの拡張方向に一緒に移動する。このため、排紙トレイ50の記録媒体受け面51に図6に示すような凹部100が形成されてしまい、排紙される記録媒体の先端が凹部に当たって記録媒体が正しくストックされずに乱れてしまう。
【0028】
そこで、本発明では排紙される記録媒体のストック状態の乱れを防止すべく次のように措置を講じている。なお、図7は給紙カセット20の外側先端部分の側面図、図8から図11は給紙カバー40と排紙補助部材55の連結部分を示す図であって図8、図10及び図11は図7のそれぞれVIII−VIII線、X−X線、XI−XI線に従う断面図、図9は図8のIX−IX線から見た平面説明図である。
図6及び図7において、給紙カバー40の幅方向両側にはその略全長に亘って凹レール部42が形成され、この凹レール部42には図8に示すように排紙補助部材55の折り曲げられた先端縁に設けられた凸レール部56が多少の遊びをもって嵌合されている。このレール部同士の嵌合により、排紙補助部材55は図6及び図7の矢印D方向に滑動、すなわちスライド移動可能に装着される。そして、凹レール部42には排紙補助部材55の停止位置を決めるための位置決め部43が形成されている。この位置決め部43は図8に示すように、緩やかな山型状に形成された係止凸部44と略直角の谷を形成する係止凹部45とが形成されている。
【0029】
他方、排紙補助部材55には図6ないし図8、図10及び図11に示すように、その両側面に下部側を切り離した2本のスリット57によって係止部材58が形成され、係止部材58の先端にはスリット間の凸レール部56を跨ぐ部分に係止ブロック59が設けられている。なお、かかる位置決めする手段は給紙カバー40の幅方向両側に設けられているが、図8及び図9では側面の一方側のみを示している。
【0030】
給紙カバー40の位置決め部43は、凹レール部42の延在方向において前後2ヶ所設けられ、装置の手前である図4の左側の位置決め部43は排紙補助部材55が標準位置に配置される位置であり、この標準位置での排紙補助部材55はその手前側外周縁が副容器22の外周縁とが略合致する位置となっている。また、装置の奥側である図4の右側の位置決め部43は排紙補助部材55が拡張位置のときの位置であり、この拡張位置については後に詳述する。
【0031】
次に、標準状態の給紙カセット20を大きなサイズの記録媒体が積載できるように変更する際の操作手順について述べる。
図6の状態から図3で示した手順に従って給紙カセット20を延長、サイドフェンス28及びエンドフェンス27を記録媒体サイズに合わせ、記録媒体束Pを収容する。その後、給紙カバー40の穴部41を給紙カセット20の位置決め凸部31に合わせて被せると、給紙カセット20は図11の状態となる。
【0032】
図13は、図12に示すように拡張した給紙カセットを画像形成装置本体1に装着した状態を示す斜視図である。
かかる状態では、拡張した直後の給紙カセットを画像形成装置本体1に装着しているため、排紙補助部材55の手前側外周縁が副容器22の外周縁と合致している。この状態は、排紙補助部材55が手前にある標準位置であるため、排紙トレイ50の記録媒体受け面51と排紙補助部材55の記録媒体受け面が離れ、給紙カバー40の面に段差である凹部100が形成されている。かかる段差を生じたまま印字を開始すると、排紙された記録媒体Pの先端が排紙補助部材55の壁に突き当たってストック状態が乱される。
【0033】
そこで、ユーザーはこの段差で外観上の違和感が注意喚起となり、排紙補助部材55を矢印D1の方向へ動かそうとする。そして、排紙補助部材55が図14に示す拡張位置へ移動されれば、排紙トレイ50の記録媒体受け面51と排紙補助部材55の記録媒体受け面と連続し、排紙された記録媒体が乱れにくくすることができる。なお、上記段差である凹部100による外観上の違和感をより明確にするため、排紙トレイ50と排紙補助部材55の外観色を同色で、かつ、給紙カバー40とは明らかに異なる色で構成することが好ましい。また、給紙カバー40は透明色の樹脂成形部品とすると、収容した記録媒体の量等を視認することが容易であり好ましいといえる。
【0034】
ところで、排紙補助部材55が常に排紙トレイ50に連続させることが有利ならば、排紙補助部材55を給紙カバー40に支持させずに、排紙トレイ50に支持させれば良い思われる。しかし、このように構成すると、給紙カセット20の装着口が排紙補助部材55によって隠れてしまい、記録媒体の補給等で頻繁に行われる給紙カセット20の着脱操作が不便になってしまい採用し難い。
【0035】
本実施形態では、このようにユーザーの目視による外観上の違和感が注意喚起を与えることで、自然な操作感で排紙補助部材55を正しい位置に動かすように導くことができる。もちろん、図12及び図13に示したように操作注意表示46を給紙カバー40に貼着して排紙補助部材5を動かすように文章やイラストを用いて示してもよい。この際、操作注意表示46は排紙補助部材55が正しい位置に動かしてもらいたい時に見えるようにだけしておけば、図13から明らかなように外観のデザイン性を損なうこともない。
【0036】
また、排紙補助部材55の標準位置と拡張位置との間の移動において、給紙カバー40の凹レール部42に沿って排紙補助部材55がスライドし、そして標準位置と拡張位置の各位置において位置決め部43に係止部材58先端の係止ブロック59が係止されるので、排紙補助部材55を標準位置と拡張位置の各位置に正しく移動させることができる。また、排紙補助部材55を強めの力で移動させてしまっても係止凸部44によって排紙補助部材55が反動で位置ずれしてしまうことが防止される。
【0037】
次に、拡張された給紙カセット20の記録媒体Pを小さなサイズに変更する際の操作手順について説明するが、その操作はおおよそ拡張操作する時と逆の手順となる。すなわち、拡張されたサイズの給紙カセット20が装着された装置本体1は図14に示す状態であり、そこから外された給紙カセット20が図15の状態である。図15の矢印のE方向に給紙カバー40を取り外し、副容器22を縮小して給紙カセット20を標準サイズに戻す。そして、サイドフェンス28及びエンドフェンス27を記録媒体サイズに合わせ、記録媒体P束を収容する。その後、給紙カバー40の穴部41を給紙カセット20の位置決め凸部31に合わせて被せると図16の状態となる。
【0038】
図17には、図16に示す給紙カセット20を装置本体1に装着した状態を示している。図16の給紙カセット20を矢印D1の方向へ挿入すると、排紙補助部材55が排紙トレイ50に突き当たり、排紙補助部材55が給紙カバー40上を矢印D2の方向にスライドすることで、前方へ自動的に移動し、図18に示す状態になる。このように給紙カセット20の挿入動作を利用して排紙補助部材55が小さな記録媒体サイズに適合した正しい位置に自動的に移動するので、操作が容易である。
【0039】
また、本発明では給紙カセットと給紙カバー40及び排紙補助部材55を一体で装置本体1から着脱自在としているので、排紙補助部材55が排紙トレイ50側に固定されている従来例よりも、まれに発生する給紙コロ23部分での記録媒体詰まりや残紙除去の作業も行いやすいという利点も得ることができる。
【0040】
なお、本発明では給紙カセット20と給紙カバー40及び排紙補助部材55を一体で画像形成装置1から着脱自在としているが、装置の構造により重く操作がしにくいのであれば、画像形成装置1からレール等を引き出し式にして構成してもよく、装置の仕様により選択すれば良い。
【0041】
以上のように、画像形成装置の装置本体1前面から給紙カセット20への補給、印刷された記録媒体の取り出しが可能であり、給紙カバー40で覆うことで給紙カセット20内の記録媒体を周囲の塵埃や湿気から守り、良好な画質を維持しながらも、小型な装置本体にもかかわらず、給紙カセット20を伸縮自在とすることで様々な記録媒体サイズに対応し、また記録媒体サイズの変更時も給紙カセット20、給紙カバー40、排紙トレイ50を記録媒体サイズに応じて正しい位置に自然な操作感で変更でき、良好な操作性を得ることができる画像形成装置を安価な構成で実現することが可能となる。
【0042】
図19は本発明に係る別の実施形態を示すもので、本例では排紙補助部材55に排紙延長トレイ60及び61が伸縮可能に格納され、図19は排紙延長トレイ60及び61を伸長した状態を示している。排紙される記録媒体Pが普通紙程度の腰があれば、排紙トレイ50及び排紙補助部材55のみでも排出された印刷済の記録媒体のスタック性能には問題がない。しかし、コシの弱い薄紙など、撓みやすい記録媒体を使用する場合、排紙延長トレイ60及び61を伸長して使用すると、より良好なスタック性能を得ることができる。
【0043】
ところで、排紙延長トレイ60及び61を伸長するときに、排紙補助部材55が動いてしまうと、伸長後に排紙補助部材55を元の位置に戻さねばならず操作性が悪化する。そこで、排紙補助部材55の係止ブロック59が給紙カバー40の係止凸部44を超えるために要する力を排紙延長トレイ60及び61を伸長する操作に要する力より大きく設定することにより、排紙延長トレイ60及び61を伸長時に排紙補助部材55が動くことがなくなるので操作性が良好になる。
【0044】
図20は本発明のさらに別の実施形態を示すもので、本例の排紙補助部材55は入れ子構造となっており、排紙補助部材55の中に補助子部材55A及び55Bが格納できるようになっている。なお、符号70はそれ自体公知の手差し給紙カセットである。補助子部材55Aは給紙カバー6の装置前方先端に固定されており、排紙補助部材55を装置後方へ移動することにより、55B、55Aの順に記録媒体積載面が露出する。排紙補助部材55及び補助子部材55A、55Bいずれも箱体形状を成しており、多量の排紙スタックにおいても変形することなく、良好なスタック性を得ることができるだけでなく、手差し給紙カセット70への給紙時に、ユーザに上方から力を加えられても変形する恐れがないため、良好な操作性を提供することができる。
【0045】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、各種改変することができるものである。例えば、係止部材58の先端に設ける係止ブロック59は図10に示した長方体に限らず、図21に示すような先端に丸みを付けたものや、図22に示すように先端の角を面取りしたものを用いてもよい。
【0046】
また、本発明はUターンして画像面を上にして排紙するインクジェント方式の画像形成装置において、装置のコンパクト、画像の乾燥等においてきわめて有利なものであるが、本発明は、装置前面から給紙カセットへの補給、印刷された記録媒体の取り出しをし、記録媒体が給紙カセット上部の排紙トレイに排紙する形式の画像形成装置であるなられば、インクジェント方式以外の画像形成装置にも当然適用することができるものである。
【符号の説明】
【0047】
1 装置本体
20 給紙カセット
21 主容器
22 副容器
40 給紙カバー
50 排紙トレイ
55 排紙補助部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特開2010−6592号公報
【特許文献2】特開平7−13350号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体束を収容する給紙カセットと、該給紙カセットの記録媒体補給用の開口を覆い、記録媒体補給時には給紙カセットから着脱可能な給紙カバーと、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成後に排出された記録媒体を載置する排紙トレイとを有する画像形成装置において、
前記給紙カセットは前記排紙トレイの下部側に装着されるとともに、記録媒体サイズの拡張時には画像形成装置本体より外側に突き出され拡張されており、
前記給紙カバーには前記排紙トレイの記録媒体載置面の一部を構成する排紙補助部材が設けられており、
該排紙補助部材は前記給紙カバーに対し滑動自在で、かつ、一体で前記給紙カセットから着脱可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、前記排紙補助部材が記録媒体積載面を底面とする略箱体形状を有していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記排紙補助部材と前記給紙カバーに互いの位置を決める係止部を有し、該係止部の係止力が前記給紙カセットの拡張操作に要する力よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載の画像形成装置において、前記排紙トレイと前記排紙補助部材はその外観色を同一とし、前記給紙カバーはそれとは異なる色であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置において、前記給紙カバーは透明色の樹脂成形部品であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置において、排紙補助部材と給紙カバーの間に操作注意表記部が配設されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置において、画像形成部はインクジェット記録方式であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
記録媒体束を収容する給紙カセットと、該給紙カセットの記録媒体補給用の開口を覆い、記録媒体補給時には給紙カセットから着脱可能な給紙カバーと、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成後に排出された記録媒体を載置する排紙トレイとを有する画像形成装置において、
前記給紙カセットは前記排紙トレイの下部側に装着されるとともに、記録媒体サイズの拡張時には画像形成装置本体より外側に突き出され拡張されており、
前記給紙カバーには前記排紙トレイの記録媒体載置面の一部を構成する排紙補助部材が設けられており、
該排紙補助部材は前記給紙カバーに対し滑動自在で、かつ、一体で前記給紙カセットから着脱可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、前記排紙補助部材が記録媒体積載面を底面とする略箱体形状を有していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記排紙補助部材と前記給紙カバーに互いの位置を決める係止部を有し、該係止部の係止力が前記給紙カセットの拡張操作に要する力よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載の画像形成装置において、前記排紙トレイと前記排紙補助部材はその外観色を同一とし、前記給紙カバーはそれとは異なる色であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置において、前記給紙カバーは透明色の樹脂成形部品であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置において、排紙補助部材と給紙カバーの間に操作注意表記部が配設されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置において、画像形成部はインクジェット記録方式であることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
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【図19】
【図20】
【図21】
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【公開番号】特開2013−10595(P2013−10595A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143996(P2011−143996)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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