画像管理装置、および画像管理方法
【課題】 バージョン管理されている画像データが多数存在した場合、ユーザが欲しいバージョンデータを選択して出力/閲覧する際に選択肢が膨大な数となってしまうため、ユーザの操作が複雑になってしまうという課題が存在する。
【解決手段】 本発明の画像管理装置は、格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存し、保存される複数の画像データからユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示手段を有する画像管理装置であり、前記表示手段は前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする。
【解決手段】 本発明の画像管理装置は、格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存し、保存される複数の画像データからユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示手段を有する画像管理装置であり、前記表示手段は前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像データのバージョン管理を行うことができる画像管理装置、及び画像管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野で環境問題に関する対策が進められている。オフィスにおいてはペーパーレス化が急速に進んでおり、電子文書を取り扱う各種技術が考え出されている。
【0003】
例えば、オフィス用デジタル複合機(複写機能、印刷機能、送信機能など複数の機能を有する画像処理装置)には原稿をスキャンした際に、複合機内の記憶装置(HDD)に原稿をスキャンすることによって得られたデータを保存する。そして、その後にそのデータを閲覧、送信、編集、プリント出力などができる、というような機能が備えられている。
【0004】
さらに近年では特許文献1のように、HDDに保存されている元データであるオリジナルデータを検索し、検索されたオリジナルデータと新しくスキャンしたデータを比較し差分情報を検索する技術が考えられている。また、特許文献2のように、複合機において、オリジナルデータと新しくスキャンしたデータを比較し、取得した差分情報をオリジナルデータの新規バージョンとして管理する「バージョン管理システム」に関する技術が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−246577
【特許文献2】特開2008−77581
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上述の技術において、デジタル複合機を用いてバージョン管理を行った際に、複数の「ブランチ」が発生するケースについて考慮していなかった。
これはデータツリー構造を用いてバージョン管理が行われるケースにおいて発生する。例えば、オリジナルの画像データに加筆修正等を行った新規のバージョンである派生バージョンが複数生成されるとする。そして、更にこの複数の派生バージョンそれぞれに対して加筆修正等を行った派生バージョンが生成される。このように、データツリー構造においてオリジナルデータを元に派生バージョンが複数作成されているシステムの元である、オリジナルデータから派生バージョンへ分岐されることを示す分岐点をブランチという。ブランチの先にあるデータを派生バージョンと呼ぶ。また、派生バージョンに対してさらに加筆修正を行い、派生バージョンからさらに分岐されたデータのうち、最下位の階層にあるバージョンをブランチの末端バージョンと呼ぶ。
【0007】
このようなブランチが多数発生するケースでは、ユーザがUI等を用いて必要なバージョンのデータをデータのリストから選択して出力/閲覧する際、選択肢が膨大な数となってしまう。よって、ユーザの操作が複雑になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の画像管理装置は
格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存する保存手段、前記保存手段に保存される複数の画像データから、ユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示手段、を有する画像管理装置であり、前記表示手段は、前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが入力した条件に該当するバージョン及び、このバージョンを含むブランチの末端のバージョンを出力候補としてUI等に表示できる。これによって、より簡単な操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】複数のブランチを含むバージョン管理の構成例である
【図2】新規バージョンの登録処理についてのフローチャートを示す
【図3】バージョン管理データのプリント出力処理についてのフローチャート
【図4】デジタル複合機の構成例である
【図5】スキャナ概観図である
【図6】プリンタ概観図である
【図7】操作部概観図である
【図8】バージョン管理データ選択時の表示例である
【図9】差分情報の構成例である
【図10】画像データ比較処理についてのフローチャート
【図11】バージョン管理データ選択時の表示例である
【図12】ユーザIDを用いた出力候補特定を行う際のフローチャート
【図13】ユーザIDを用いた出力候補特定を行った際の検出例の概念図である
【図14】ユーザIDを用いた出力候補特定を行った際の検出例の概念図である
【図15】削除差分情報検出処理についてのフローチャート
【図16】削除差分情報検出を行った際の検出例の概念図である
【図17】ユーザIDを用いた出力候補特定を行った際の最終的な検出例の概念図である
【図18】出力候補のプレビュー表示例である
【図19】出力候補の拡大プレビュー表示例である
【図20】出力候補のオブジェクト表示例である
【図21】登録日時を用いた出力候補特定を行った際のフローチャート
【図22】ユーザIDと登録日時を用いた出力候補特定を行った際のフローチャート
【図23】登録日時を用いた出力候補特定を行った際の最終的な検出例の概念図である
【図24】ユーザIDと登録日時を用いた出力候補特定を行った際の最終的な検出例の概念図である
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
図1は、バージョン管理データの構成例である。
バージョン1.0は、オリジナルの第1の画像データであり、その下に続く全てのバージョンの元データである。このバージョン1.0を元に、最初に加筆修正を行ったものが、バージョン2.0と2.1である。この2つはそれぞれ、元データであるバージョン1.0との差分を比較し、差分情報を第2のデータとして、同じバージョン管理データに保存、登録される。そして、バージョン2.0を元にバージョン3.0、3.1、3.2が作成され、その差分がデータとして保存、登録される。同様に、バージョン2.1を元に3.3、3.4が生成され、その差分がデータとして保存、登録される。
【0012】
また、バージョン3.0、3.1、3.2にとって、一番近い元データは、バージョン2.0である。同様にバージョン3.3、3.4にとって、一番近い元データはバージョン2.1である。
このようにバージョン管理データは、ツリー構造(階層構造)を有している。また、このツリー構造のうち、あるデータから分岐されている、そのすぐ下の階層にあるデータを繋ぐ分岐を「ブランチ」と呼ぶ。
【0013】
(第1の実施形態)
本発明における第1の実施形態について、以下で説明する。
まず、本発明を実施するのに最適な画像管理装置であるデジタル複合機の構成における一例を図4に示す。
【0014】
コントローラユニット400は画像入力装置であるスキャナ500や画像出力装置であるプリンタ600と接続し、一方ではLAN401、公衆回線402などのネットワークと接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。
【0015】
CPU403はデジタル複合機全体を制御するコントローラとして機能する。
RAM407はCPU403が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても利用される。ROM408はブートROMとして利用され、デジタル複合機のブートプログラムが格納されている。
【0016】
HDD409はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データ、アドレス帳などの個人データを格納する。これらのデータは、後述の画像圧縮部413で符号化されて格納され、使用時には復元される。なお、HDDを具備していない機器は、他の記憶媒体(フラッシュメモリなど)に記憶するものとする。
【0017】
操作部I/F404は操作部700とのインターフェース部で、操作部700に表示する画像データを操作部700に対して出力する。また、操作部700においてユーザから入力された情報をCPU403に伝える役割をする。
【0018】
ネットワークI/F405はLAN401に接続し、情報の入出力を行う。
モデム406は公衆回線402に接続し、データ送受信を行うための変調復調処理を行う。以上のデバイスがシステムバス416上に配置される。
イメージバスI/F410はシステムバス416と画像データを高速で転送するイメージバス417を接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
イメージバスI/F417は、PCIバスまたはIEEE1394などの高速バスで構成される。イメージバスI/F417上には以下のデバイスが配置される。PDLアクセラレータ411はPDLコードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部412は、画像入出力デバイスであるスキャナ500やプリンタ600とコントローラ400を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0019】
画像圧縮部413は、多値画像データはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。圧縮、あるいは伸張する画像データはHDD409から読み出し圧縮、伸張処理後に再びHDD409に格納する。
スキャナ画像処理部414は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。
プリンタ画像処理部415は、プリント出力画像データに対して、プリンタに合わせた補正、解像度変換等を行う。
【0020】
次に、画像入力部であるスキャナ500の概観図を図5に示す。
画像入力デバイスであるスキャナ500は、原稿となる紙上の画像を照明し、不図示のCCDラインセンサを走査することで得た入力データをラスターイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダ501のトレイ502にセットされ、操作部700から読み取り起動指示される。これによって、コントローラCPU403がスキャナ500に指示を与え、フィーダ401は原稿用紙を一枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0021】
次に、画像出力部であるプリンタ600の概観図を図6に示す。画像出力デバイスであるプリンタ600はラスターイメージデータを用紙上の画像に変換する部分である。このイメージを画像へ変換する方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等がある。本実施形態ではどの方式を用いても構わない。プリント動作の起動はコントローラCPU403からの指示によって開始する。プリンタ600は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット602,603,604,605が装着される。また、排紙トレイ606は印字し終わった用紙を受けるものである。またここでは、不図示の構成によってコントローラCPU403からの指示により出力順番をソートしたり両面印刷したり拡大縮小したりして出力した用紙をステイプル装置によって製本したりすることも可能である。
【0022】
次に、本発明を実施するのに最適なデジタル複合機の操作部700を図7に示す。液晶操作パネル701は液晶にタッチパネルを組み合わせたものであり、設定内容の表示、ソフトキーの表示等がなされるものである。スタートキー702はコピー動作等を開始指示するためのハードキーであり、内部に緑色および赤色のLEDが組み込まれており、スタート可能のときに緑色、スタート不可のときに赤色のLEDが点灯する。ストップキー703は動作を停止させるときに使用するハードキーである。ハードキー群704には、テンキー、クリアキー、リセットキー、ガイドキー、ユーザモードキーが設けられている。
【0023】
次に、図2を用いてユーザが、HDD内に格納されていたオリジナルデータの出力物に加筆修正を行った結果派生した新たな原稿を、「新規バージョン」とし、その差分をオリジナルデータが格納されている格納場所と同じHDD内に登録する際のフローチャートについて説明する。このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0024】
まず、ステップ200にて新規バージョンを登録する登録先であるバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図8に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧800が表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、新規バージョンを登録する登録先のバージョン管理データを選択するように促すメッセージ801が表示される。
【0025】
ステップ200で登録先のバージョン管理データが決定すると、続いてステップ201にて、トレイ502にセットされた登録対象である新規バージョンがスキャナ500によって読み取られる。
【0026】
ステップ201で読み取りが行われると、次にステップ202へ進み、読み取られた新規バージョンの画像データに対し、スキャナ画像処理部414においてオブジェクトの抽出が実施される。これによって登録対象である新規バージョンを読み取ることで得た画像データ中の文字、写真、図、表等ページ内に配置されたそれぞれのオブジェクトの抽出が行われる。この際のオブジェクト抽出の具体的な手法としては公知の方法を用いればよい。一例を説明すると、まず、入力画像を2値化して2値画像を生成し、2値画像を低解像度化して間引き画像(縮小画像)を作成する。例えば、1/(M×N)の間引き画像を作成する際には、2値画像をM×N画素毎に分割し、M×N画素内に黒画素が存在すれば縮小後の対応する画素を黒画素とし、存在しなければ白画素とすることにより、間引き画像を作成する。次に、間引き画像において黒画素が連結する部分(連結黒画素)を抽出して当該連結黒画素に外接する矩形を作成していく。文字画像サイズに近い矩形(1文字の矩形)が並んでいる場合や、縦横のどちらかが文字画像サイズに近い矩形(数文字が繋がった連結黒画素の矩形)で短辺の近くに同様の矩形が並んでいる場合は、1つの文字行を構成している文字画像である可能性が高い。この場合は矩形同士を結合して、1つの文字行を表す矩形を得る。そして、1つの文字行を表す矩形の短辺の長さがほぼ同じで、列方向にほぼ等間隔に並んでいる矩形の集合は、本文部である可能性が高いので結合して本文領域を抽出する。また、写真領域や図領域や表領域は、文字画像よりも大きいサイズの連結黒画素により抽出される。以上のように抽出された各オブジェクトには、オブジェクトの内容ごとに固有のID(オブジェクトID)、座標情報、サイズ情報が割り振られる。なお、このオブジェクト抽出はCPU403におけるソフトウェア処理でも実施可能である。
【0027】
オブジェクトの抽出が終わると、ステップ203へ進み、オブジェクトごとに抽出された画像データと、ステップ200で選択されたバージョン管理データの比較が実施され、差分情報が取得される。データ間の差分の有無はオブジェクトID、座標情報が一致するか否かによって確認される。差分情報の取得方法についての一例を図10のフローチャートに示す。このフローチャートにおける各処理はコントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0028】
まず、ステップ1000にてオブジェクトIDに差分があるかどうか判定する。オブジェクトIDに差分がない場合、さらにステップ1001へ進み、オブジェクトの座標情報に差分があるかどうか確認する。ここでも、差分がないと判定された場合、ステップ1003へ進み、「戻り値=0」と判定される。
【0029】
一方、ステップ1000において差分があった場合、ステップ1002へ進み「戻り値=1」という結果が与えられる。また、ステップ1001にて差分があった場合も、ステップ1002へ進み「戻り値=1」という結果が与えられる。このような処理により、データ間の差分情報があれば、戻り値=1となり、差分情報が作成される。
【0030】
ここで図2へ戻り、ステップ203において、図10のようなフローチャートにより検出された差分情報は、ステップ204にて登録者情報や登録日時といったヘッダー情報とともに管理される。この差分情報が新規バージョンとして登録される。本実施形態における差分情報の一例を図9に示す。
【0031】
差分情報900は、ヘッダー情報901と差分オブジェクト情報904という大きく分けて2つの要素から構成されている。ヘッダー情報901は、データが登録された日時を示す登録日時902と、登録した人物を示す登録者情報903から構成されている。この登録者情報903は、オブジェクト登録時にユーザが装置にログインするために用いたユーザIDに対応する。差分オブジェクト情報904は、元バージョンデータとの差分オブジェクトとなるオブジェクト名906と、この差分オブジェクトが元データに追加されたものか、元データから削除されたものかを表す加減算フラグ905を含んでいる。さらに、オブジェクト名906はオブジェクトID907、オブジェクトの始点座標908、オブジェクトの終点座標909とともに管理されている。
【0032】
次に、図3を用いてバージョン管理データから、所望のバージョンを選択してプリント出力するフローチャートについて説明する。このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0033】
まず、ステップ300にて、プリント出力の対象のバージョンが登録されているバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図11に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧1100が、表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、プリント出力の対象であるデータが登録されているバージョン管理データを選択するように促すメッセージ1101が表示される。
【0034】
ステップ300にてプリント出力対象であるデータが登録されているバージョン管理データがユーザにより選択されると、続いてステップ301へ進み、操作部上に表示される出力候補を絞り込むために、出力候補の特定が実施される。この出力候補特定を説明するために、この処理についてのフローチャートを図12に示す。
このフローチャートは、コントローラ400中のCPU409によって制御される。
【0035】
また、「出力候補特定」とは、ユーザが指定した条件に合致するバージョンを選択的に出力候補として操作部上に表示する。候補を絞ることで,ユーザが所望のデータを見つけやすくなる。
【0036】
まず、ユーザは自分のユーザIDを用いて、装置にログインする。そして、ステップ1200にて、操作中のユーザIDによって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザが有効にするか、無効にするかを設定することができる。フラグが有効であった場合、ステップ1201へ進み、このシステムを操作しているユーザのユーザIDと、選択されたバージョン管理データが有する各バージョンの登録者情報との比較が行われ、一致したバージョンの検出を行う。
【0037】
続いて、ステップ1202に進み、ステップ1201にてデータが検出されたか否かが判断される。ステップ1202にて、一致したバージョンが検出済みの場合、ステップ1203へ進み、検出済みのバージョンが含まれるブランチの末端に存在し、最新のバージョンである末端バージョンも、検出済みのバージョンに加えて検出する。この一例を図13に示す。
【0038】
図13の例において、模擬的に描かれた各データ内に記述されている大文字のアルファベットはオブジェクトを示している。例えば、元のオリジナルデータであるバージョンのデータ1300は、Aというオブジェクトを持っていることを示している。同じようにデータ1302はAとBというオブジェクトを持っていることを示しており、データ1300とデータ1302の間の矢印はオブジェクトBの加算という差分情報を示している。
【0039】
図13の例において、データ1302とデータ1305が操作中のユーザが登録したバージョンであった(差分情報中の登録者情報と、操作中のユーザのユーザIDが同じ)場合、まずステップ1201でこれらが検出される。さらにステップ1203において、データ1302に修正を加えて派生したデータであり、データ1302が含まれるブランチの末端バージョン及びデータ1305に修正を加えて派生したデータである、データ1305が含まれるブランチの末端バージョンが検出されるため、データ1303、データ1304、データ1306が検出される。
【0040】
一方、ステップ1202において一致したバージョンが検出されなかったと判断された場合、管理バージョンデータ内の全ブランチの末端バージョンが検出される。この一例を図14に示す。
【0041】
図14の例において、操作中のユーザが登録したバージョンが存在しなかった場合、全ブランチの末端バージョンであるデータ1400〜データ1404のそれぞれが検出される。
【0042】
図3のフローチャートに戻り、ステップ302へ進む。ここでは検出されたバージョンが含まれるブランチに関して、各バージョンの差分情報にオブジェクト削除情報があった場合の処理を実施するため、削除差分情報の検出を行う。この削除差分情報検出を説明するために、この処理についてのフローチャートを図15に示す。
このフローチャートの各処理はコントローラ400中のCPU409によって制御される。
【0043】
まず、ステップ1500にて、検出済みのバージョンが含まれるブランチに関して、各差分情報からオブジェクト削除情報Xの抽出が実施される。この際の判断は、図9に示されているような差分オブジェクト情報内の加減算フラグ905を検出することによって判断される。続いて、ステップ1501にてオブジェクト削除情報Xが抽出されたかどうかが判断される。ここで、オブジェクト削除情報Xが抽出されなかった場合、削除差分情報検出を終了する。一方、ステップ1501でオブジェクト削除情報Xが抽出された場合、ステップ1502へ進み、オブジェクト削除情報Xが抽出された差分情報を持つブランチの元バージョンから、別のブランチが発生しているかどうかの判断が行われる。差分情報を持つブランチの元バージョンから別のブランチが発生していなかった場合、ステップ1507へ進み、元バージョンが検出される。この場合の例を図16に示す。差分情報1601はオブジェクト削除情報を持っているため、データ1602にはオブジェクトDのデータが含まれない。この元バージョンであるデータ1600はこの差分情報1601を含むブランチ以外のブランチがないため、この場合は、データ1602は検出されず、オブジェクトDのデータを含んでいる元バージョンのデータ1600が出力対象として検出される。もしデータ1602が検出済みであった場合は、その検出は解除される。
【0044】
上述したように本実施形態において、末端バージョンを検出することが基本であるが、末端バージョンがオブジェクト削除された(削除差分情報を有する)場合、オブジェクト削除前のバージョンを末端バージョンとして出力する。
一方、差分情報を持つブランチの元バージョンから別ブランチが発生していた場合、ステップ1503へ進み、その別ブランチの差分情報内オブジェクト削除情報Yの抽出が実施される。続いて、ステップ1504へ進み、ステップ1500で抽出したオブジェクト削除情報Xとステップ1503で抽出したオブジェクト削除情報Yの比較が行われる。ステップ1504の比較により2つのオブジェクト削除情報が同一である場合(X=Yである場合)は、ステップ1506へ進み、さらに別のブランチが発生しているかどうかの判断が行われる。さらにステップ1506にて別のブランチが発生していなければ、ステップ1507へ進み、元バージョンが検出される。
【0045】
一方、ステップ1504の比較により、2つのオブジェクト削除情報が同一でなかった場合(X≠Yである場合)は、ステップ1505へ進み、別ブランチの派生バージョンが検出される。この場合の例を図16に示す。差分情報1604はオブジェクト削除情報を持っているため、データ1605にはオブジェクトKのデータが含まれない。この元バージョンであるデータ1603は、この差分情報1604を含むブランチ以外にも、差分情報1606を含むブランチを持っている。さらに差分情報1606にはオブジェクト削除情報が含まれていないため、データ1607にはオブジェクトKのデータが含まれる。よってこの場合は、データ1603とデータ1605は検出されず、データ1607が検出される。もしデータ1603とデータ1605が検出済みであった場合は、その検出は解除される。
【0046】
このように末端バージョンがオブジェクト削除された場合、オブジェクト削除前のバージョンを末端バージョンとして出力する。しかし、そのバージョンから別ブランチが発生し、そのバージョンの方が多くのオブジェクトを有する場合、別ブランチ先のバージョンを出力対象として検出する。
【0047】
本実施形態における最終的な出力候補の検出結果を図17に示す。データ1700とデータ1704が操作中のユーザが登録したバージョンであった場合、まず、図3に示した出力候補の特定によってデータ1700、データ1701、データ1702、データ1704、データ1705が検出される。続いて、図3に示した削除差分情報の検出によってデータ1701の検出は解除され、データ1703が検出される。
【0048】
以上の出力候補特定及び削除差分情報検出によって絞り込まれた出力候補は、出力候補表示によって、操作部700の液晶操作パネル701上に表示される。この際の表示例を図18に示す。この例では、出力候補としてバージョン3のプレビュー1800とバージョン6のプレビュー1801が表示されている。このプレビュー表示時、バージョンデータが有する差分情報を用いて1つの完成された画像データを作成する。さらに、ユーザに選択を促すメッセージ1802が表示されている。また、完成された画像データではなく、図20に示すように、2000や2001のオブジェクト別に出力候補を表示するためのオブジェクト別表示ボタン1803も表示されている。
【0049】
この場合図20には、ユーザに選択を促すメッセージ2002、オブジェクトの中でも、文字オブジェクトのみの表示を行うよう指示するためのボタン2003、絵/写真オブジェクトのみの表示ヲ行うよう指示するためのボタン2004も表示されている。
【0050】
さらに、上記した絞込み処理を解除して全てのバージョンを表示させるための全バージョン表示ボタン1804の表示、プレビュー画面の移動ボタン1805が表示されている。
【0051】
ここでバージョン3が出力対象として選択された場合の例を図19に示す。この例ではバージョン3の拡大プレビュー1900と、バージョン3のヘッダー情報1901、出力決定ボタン1902、及びプレビュー画面の移動ボタン1903が表示されている。
【0052】
バージョン3が所望の出力対象であった場合、ユーザによって出力決定ボタン1902が選択されることによって、プリント出力が実施される。プリント出力では、HDD409から出力対象のデータがCPU403によって読み出され、プリンタ画像処理415が実施される。その後、デバイスI/F412を介し、プリンタ600から出力される。
【0053】
以上のように本実施形態によれば、操作中のユーザのユーザIDと、登録者情報が一致するバージョン及び、このバージョンを含むブランチの末端のバージョンを出力候補として表示できる。つまり、出力候補を効果的に絞りこみ、ユーザが出力させたいバージョン及びそのバージョンが有するオブジェクトを含んでいるバージョンのうち最も末端に登録されているバージョンを出力候補として表示できるようになる。これにより、よりシンプルな操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【0054】
(第2の実施形態)
本発明における第2の実施形態について、以下で説明する。
第1の実施形態では、出力候補を絞り込むために、ユーザIDを用いたが、本第2の実施形態では、絞込みのために、データの登録日時を用いる。
【0055】
デジタル複合機の構成例、及びバージョン登録のフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。次に、図3を用いてバージョン管理データのプリント出力フローチャートについて説明する。
【0056】
まず、ステップ300にて、プリント出力の対象のバージョンが登録されているバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図11に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧1100が、表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、プリント出力の対象であるデータが登録されているバージョン管理データを選択するように促すメッセージ1101が表示される。
【0057】
続いて、ステップ301において、操作部上に表示される出力候補を絞り込むために、出力候補特定が実施される。出力候補特定を細分化したフローチャートを図21に示す。
このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0058】
まず、ステップ2100にて、任意の登録日時によって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザ側で有効にするか、無効にするかが設定可能である。
【0059】
フラグが有効であった場合ステップ2101へ進み、操作部700から入力された任意の日時と、選択されたバージョン管理データの各バージョンの登録日時との比較が行われ、一致したバージョンが検出される。本実施形態2では「任意の日時との一致」が検出条件であるが、検出条件として「任意の日時以降」「任意の日時以前」「任意の日時以外」等でも実施形態として成り立つことは言うまでもない。
【0060】
続いて、ステップ2102にて、ステップ2101において一致したバージョンが検出済みか否かが判断される。一致したバージョンが検出された場合、ステップ2103へ進み、検出されたバージョンが含まれるブランチの末端バージョンも加えて検出する。一方、ステップ2102において一致したバージョンが検出されなかったと判断された場合、ステップ2104へ進み全ブランチの末端バージョンが検出される。
【0061】
図3のフローチャートへ戻り、次のステップ302の削除差分情報検出の詳細についてのフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0062】
本実施形態2における最終的な出力候補の検出結果を図23に示す。
データ2300とデータ2301が入力された任意の日時と一致する日時に登録されたバージョンであった場合、出力候補特定によってデータ2300、データ2301、データ2302、データ2303が検出される。続いて、削除差分情報検出によってデータ2303の検出は解除され、データ2304が検出される。
次のステップ303の出力候補表示から先のフローチャートに関しては第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0063】
以上のように本実施形態2によれば、入力された任意の日時と一致する日時に登録されたバージョンデータ及び、このバージョンデータを含むブランチの末端のバージョンデータを出力候補として表示できる。つまり、出力候補を効果的に絞りこみ、ユーザが出力させたいバージョン及びそのバージョンが有するオブジェクトを含んでいるバージョンのうち最新のバージョンを出力候補として表示できるようになる。これにより、よりシンプルな操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【0064】
(第3の実施形態)
本実施形態3では、ユーザIDとバージョンの登録日を用いて表示するバージョンの絞込みを行う。本発明における第3の実施形態について、以下で説明する。
【0065】
デジタル複合機の構成例、及びバージョン登録のフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。次に、図3を用いてバージョン管理データのプリント出力フローチャートについて説明する。
【0066】
まず、ステップ300にて、プリント出力の対象のバージョンが登録されているバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図11に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧1100が、表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、プリント出力の対象であるデータが登録されているバージョン管理データを選択するように促すメッセージ1101が表示される。
【0067】
続いて操作部上に表示される出力候補を絞り込むために、ステップ301にて出力候補特定が実施される。出力候補特定を細分化したフローチャートを図22に示す。
このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0068】
まず、ステップ2200にて任意の登録日時によって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザが有効にするか、無効にするか設定可能である。
【0069】
フラグが無効であった場合、ステップ2202へ進む。一方、フラグが有効であった場合、ステップ2201へ進み、操作部700から入力された任意の日時と、選択されたバージョン管理データの各バージョンの登録日時との比較が行われ、一致したバージョンを検出する。この実施形態では「任意の日時との一致」が検出条件であるが、検出条件として「任意の日時以降」「任意の日時以前」「任意の日時以外」等でも実施形態として成り立つことは言うまでもない。続いて、ステップ2202にて操作中のユーザIDによって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザが有効にするか、無効にするか設定可能である。
【0070】
フラグが有効であった場合、ステップ2203へ進み、このシステムを操作しているのユーザのユーザIDによる出力候補の絞込みと、任意の登録日時による出力候補の絞込みがAND条件で行われるか、もしくはOR条件で行われるか判断する。この設定は予めユーザが行う。AND条件で絞込みを行う場合、ステップ2204へ進み、任意の登録日時によって出力候補の絞込んだ結果からさらに操作中のユーザのユーザIDと、各バージョンの登録者情報の比較が行われ、一致したバージョンの絞込み検出が行われる。一方、OR条件で絞込みを行う場合はステップ2205へ進み、操作中のユーザのユーザIDと、全バージョンの登録者情報との比較が行われ、ステップ2201において検出済みのバージョンとは別に一致したバージョンが検出される。
【0071】
続いて、ステップ2206へ進み、ステップ2204もしくはステップ2205において一致したバージョンが検出されたか否かが判断される。一致したバージョンが検出済みの場合、ステップ2207へ進み、検出済みのバージョンが含まれるブランチの末端バージョンも加えて検出する。一方、ステップ2206において一致したバージョンが検出されなかったと判断された場合、ステップ全ブランチの末端バージョンが検出される。
【0072】
ここで、図3に戻り、次のステップであるステップ302の削除差分情報検出についての詳細のフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0073】
本実施形態3における最終的な出力候補の検出結果を図24に示す。図24はステップ2203においてAND条件で絞込みを行った場合の例である。データ2400は入力された任意の日時と一致する日時に登録されたバージョンであり、且つこのシステムを操作しているユーザが登録したバージョンであるため出力候補として検出される。また、データ2400が含まれるブランチの末端のバージョンデータであるデータ2401とデータ2402が検出される。続いて、削除差分情報検出によってデータ2402の検出は解除され、データ2403が検出される。
【0074】
次のステップ303における出力候補表示以降のフローチャートに関しては第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0075】
以上のように本実施形態3によれば、入力された任意の日時と一致する日時に登録されたかどうかという条件と、操作中のユーザのユーザIDと、登録者情報が一致するかどうかという2つ条件を組み合わせて出力候補を絞り込むことができる。よって、第1の実施形態や第2の実施形態よりもさらに厳密にユーザが出力したいバージョン候補を絞り込めるので、よりシンプルな操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【0076】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【技術分野】
【0001】
本発明は画像データのバージョン管理を行うことができる画像管理装置、及び画像管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野で環境問題に関する対策が進められている。オフィスにおいてはペーパーレス化が急速に進んでおり、電子文書を取り扱う各種技術が考え出されている。
【0003】
例えば、オフィス用デジタル複合機(複写機能、印刷機能、送信機能など複数の機能を有する画像処理装置)には原稿をスキャンした際に、複合機内の記憶装置(HDD)に原稿をスキャンすることによって得られたデータを保存する。そして、その後にそのデータを閲覧、送信、編集、プリント出力などができる、というような機能が備えられている。
【0004】
さらに近年では特許文献1のように、HDDに保存されている元データであるオリジナルデータを検索し、検索されたオリジナルデータと新しくスキャンしたデータを比較し差分情報を検索する技術が考えられている。また、特許文献2のように、複合機において、オリジナルデータと新しくスキャンしたデータを比較し、取得した差分情報をオリジナルデータの新規バージョンとして管理する「バージョン管理システム」に関する技術が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−246577
【特許文献2】特開2008−77581
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上述の技術において、デジタル複合機を用いてバージョン管理を行った際に、複数の「ブランチ」が発生するケースについて考慮していなかった。
これはデータツリー構造を用いてバージョン管理が行われるケースにおいて発生する。例えば、オリジナルの画像データに加筆修正等を行った新規のバージョンである派生バージョンが複数生成されるとする。そして、更にこの複数の派生バージョンそれぞれに対して加筆修正等を行った派生バージョンが生成される。このように、データツリー構造においてオリジナルデータを元に派生バージョンが複数作成されているシステムの元である、オリジナルデータから派生バージョンへ分岐されることを示す分岐点をブランチという。ブランチの先にあるデータを派生バージョンと呼ぶ。また、派生バージョンに対してさらに加筆修正を行い、派生バージョンからさらに分岐されたデータのうち、最下位の階層にあるバージョンをブランチの末端バージョンと呼ぶ。
【0007】
このようなブランチが多数発生するケースでは、ユーザがUI等を用いて必要なバージョンのデータをデータのリストから選択して出力/閲覧する際、選択肢が膨大な数となってしまう。よって、ユーザの操作が複雑になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の画像管理装置は
格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存する保存手段、前記保存手段に保存される複数の画像データから、ユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示手段、を有する画像管理装置であり、前記表示手段は、前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが入力した条件に該当するバージョン及び、このバージョンを含むブランチの末端のバージョンを出力候補としてUI等に表示できる。これによって、より簡単な操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】複数のブランチを含むバージョン管理の構成例である
【図2】新規バージョンの登録処理についてのフローチャートを示す
【図3】バージョン管理データのプリント出力処理についてのフローチャート
【図4】デジタル複合機の構成例である
【図5】スキャナ概観図である
【図6】プリンタ概観図である
【図7】操作部概観図である
【図8】バージョン管理データ選択時の表示例である
【図9】差分情報の構成例である
【図10】画像データ比較処理についてのフローチャート
【図11】バージョン管理データ選択時の表示例である
【図12】ユーザIDを用いた出力候補特定を行う際のフローチャート
【図13】ユーザIDを用いた出力候補特定を行った際の検出例の概念図である
【図14】ユーザIDを用いた出力候補特定を行った際の検出例の概念図である
【図15】削除差分情報検出処理についてのフローチャート
【図16】削除差分情報検出を行った際の検出例の概念図である
【図17】ユーザIDを用いた出力候補特定を行った際の最終的な検出例の概念図である
【図18】出力候補のプレビュー表示例である
【図19】出力候補の拡大プレビュー表示例である
【図20】出力候補のオブジェクト表示例である
【図21】登録日時を用いた出力候補特定を行った際のフローチャート
【図22】ユーザIDと登録日時を用いた出力候補特定を行った際のフローチャート
【図23】登録日時を用いた出力候補特定を行った際の最終的な検出例の概念図である
【図24】ユーザIDと登録日時を用いた出力候補特定を行った際の最終的な検出例の概念図である
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
図1は、バージョン管理データの構成例である。
バージョン1.0は、オリジナルの第1の画像データであり、その下に続く全てのバージョンの元データである。このバージョン1.0を元に、最初に加筆修正を行ったものが、バージョン2.0と2.1である。この2つはそれぞれ、元データであるバージョン1.0との差分を比較し、差分情報を第2のデータとして、同じバージョン管理データに保存、登録される。そして、バージョン2.0を元にバージョン3.0、3.1、3.2が作成され、その差分がデータとして保存、登録される。同様に、バージョン2.1を元に3.3、3.4が生成され、その差分がデータとして保存、登録される。
【0012】
また、バージョン3.0、3.1、3.2にとって、一番近い元データは、バージョン2.0である。同様にバージョン3.3、3.4にとって、一番近い元データはバージョン2.1である。
このようにバージョン管理データは、ツリー構造(階層構造)を有している。また、このツリー構造のうち、あるデータから分岐されている、そのすぐ下の階層にあるデータを繋ぐ分岐を「ブランチ」と呼ぶ。
【0013】
(第1の実施形態)
本発明における第1の実施形態について、以下で説明する。
まず、本発明を実施するのに最適な画像管理装置であるデジタル複合機の構成における一例を図4に示す。
【0014】
コントローラユニット400は画像入力装置であるスキャナ500や画像出力装置であるプリンタ600と接続し、一方ではLAN401、公衆回線402などのネットワークと接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。
【0015】
CPU403はデジタル複合機全体を制御するコントローラとして機能する。
RAM407はCPU403が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても利用される。ROM408はブートROMとして利用され、デジタル複合機のブートプログラムが格納されている。
【0016】
HDD409はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データ、アドレス帳などの個人データを格納する。これらのデータは、後述の画像圧縮部413で符号化されて格納され、使用時には復元される。なお、HDDを具備していない機器は、他の記憶媒体(フラッシュメモリなど)に記憶するものとする。
【0017】
操作部I/F404は操作部700とのインターフェース部で、操作部700に表示する画像データを操作部700に対して出力する。また、操作部700においてユーザから入力された情報をCPU403に伝える役割をする。
【0018】
ネットワークI/F405はLAN401に接続し、情報の入出力を行う。
モデム406は公衆回線402に接続し、データ送受信を行うための変調復調処理を行う。以上のデバイスがシステムバス416上に配置される。
イメージバスI/F410はシステムバス416と画像データを高速で転送するイメージバス417を接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
イメージバスI/F417は、PCIバスまたはIEEE1394などの高速バスで構成される。イメージバスI/F417上には以下のデバイスが配置される。PDLアクセラレータ411はPDLコードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部412は、画像入出力デバイスであるスキャナ500やプリンタ600とコントローラ400を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0019】
画像圧縮部413は、多値画像データはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。圧縮、あるいは伸張する画像データはHDD409から読み出し圧縮、伸張処理後に再びHDD409に格納する。
スキャナ画像処理部414は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。
プリンタ画像処理部415は、プリント出力画像データに対して、プリンタに合わせた補正、解像度変換等を行う。
【0020】
次に、画像入力部であるスキャナ500の概観図を図5に示す。
画像入力デバイスであるスキャナ500は、原稿となる紙上の画像を照明し、不図示のCCDラインセンサを走査することで得た入力データをラスターイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダ501のトレイ502にセットされ、操作部700から読み取り起動指示される。これによって、コントローラCPU403がスキャナ500に指示を与え、フィーダ401は原稿用紙を一枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0021】
次に、画像出力部であるプリンタ600の概観図を図6に示す。画像出力デバイスであるプリンタ600はラスターイメージデータを用紙上の画像に変換する部分である。このイメージを画像へ変換する方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等がある。本実施形態ではどの方式を用いても構わない。プリント動作の起動はコントローラCPU403からの指示によって開始する。プリンタ600は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット602,603,604,605が装着される。また、排紙トレイ606は印字し終わった用紙を受けるものである。またここでは、不図示の構成によってコントローラCPU403からの指示により出力順番をソートしたり両面印刷したり拡大縮小したりして出力した用紙をステイプル装置によって製本したりすることも可能である。
【0022】
次に、本発明を実施するのに最適なデジタル複合機の操作部700を図7に示す。液晶操作パネル701は液晶にタッチパネルを組み合わせたものであり、設定内容の表示、ソフトキーの表示等がなされるものである。スタートキー702はコピー動作等を開始指示するためのハードキーであり、内部に緑色および赤色のLEDが組み込まれており、スタート可能のときに緑色、スタート不可のときに赤色のLEDが点灯する。ストップキー703は動作を停止させるときに使用するハードキーである。ハードキー群704には、テンキー、クリアキー、リセットキー、ガイドキー、ユーザモードキーが設けられている。
【0023】
次に、図2を用いてユーザが、HDD内に格納されていたオリジナルデータの出力物に加筆修正を行った結果派生した新たな原稿を、「新規バージョン」とし、その差分をオリジナルデータが格納されている格納場所と同じHDD内に登録する際のフローチャートについて説明する。このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0024】
まず、ステップ200にて新規バージョンを登録する登録先であるバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図8に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧800が表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、新規バージョンを登録する登録先のバージョン管理データを選択するように促すメッセージ801が表示される。
【0025】
ステップ200で登録先のバージョン管理データが決定すると、続いてステップ201にて、トレイ502にセットされた登録対象である新規バージョンがスキャナ500によって読み取られる。
【0026】
ステップ201で読み取りが行われると、次にステップ202へ進み、読み取られた新規バージョンの画像データに対し、スキャナ画像処理部414においてオブジェクトの抽出が実施される。これによって登録対象である新規バージョンを読み取ることで得た画像データ中の文字、写真、図、表等ページ内に配置されたそれぞれのオブジェクトの抽出が行われる。この際のオブジェクト抽出の具体的な手法としては公知の方法を用いればよい。一例を説明すると、まず、入力画像を2値化して2値画像を生成し、2値画像を低解像度化して間引き画像(縮小画像)を作成する。例えば、1/(M×N)の間引き画像を作成する際には、2値画像をM×N画素毎に分割し、M×N画素内に黒画素が存在すれば縮小後の対応する画素を黒画素とし、存在しなければ白画素とすることにより、間引き画像を作成する。次に、間引き画像において黒画素が連結する部分(連結黒画素)を抽出して当該連結黒画素に外接する矩形を作成していく。文字画像サイズに近い矩形(1文字の矩形)が並んでいる場合や、縦横のどちらかが文字画像サイズに近い矩形(数文字が繋がった連結黒画素の矩形)で短辺の近くに同様の矩形が並んでいる場合は、1つの文字行を構成している文字画像である可能性が高い。この場合は矩形同士を結合して、1つの文字行を表す矩形を得る。そして、1つの文字行を表す矩形の短辺の長さがほぼ同じで、列方向にほぼ等間隔に並んでいる矩形の集合は、本文部である可能性が高いので結合して本文領域を抽出する。また、写真領域や図領域や表領域は、文字画像よりも大きいサイズの連結黒画素により抽出される。以上のように抽出された各オブジェクトには、オブジェクトの内容ごとに固有のID(オブジェクトID)、座標情報、サイズ情報が割り振られる。なお、このオブジェクト抽出はCPU403におけるソフトウェア処理でも実施可能である。
【0027】
オブジェクトの抽出が終わると、ステップ203へ進み、オブジェクトごとに抽出された画像データと、ステップ200で選択されたバージョン管理データの比較が実施され、差分情報が取得される。データ間の差分の有無はオブジェクトID、座標情報が一致するか否かによって確認される。差分情報の取得方法についての一例を図10のフローチャートに示す。このフローチャートにおける各処理はコントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0028】
まず、ステップ1000にてオブジェクトIDに差分があるかどうか判定する。オブジェクトIDに差分がない場合、さらにステップ1001へ進み、オブジェクトの座標情報に差分があるかどうか確認する。ここでも、差分がないと判定された場合、ステップ1003へ進み、「戻り値=0」と判定される。
【0029】
一方、ステップ1000において差分があった場合、ステップ1002へ進み「戻り値=1」という結果が与えられる。また、ステップ1001にて差分があった場合も、ステップ1002へ進み「戻り値=1」という結果が与えられる。このような処理により、データ間の差分情報があれば、戻り値=1となり、差分情報が作成される。
【0030】
ここで図2へ戻り、ステップ203において、図10のようなフローチャートにより検出された差分情報は、ステップ204にて登録者情報や登録日時といったヘッダー情報とともに管理される。この差分情報が新規バージョンとして登録される。本実施形態における差分情報の一例を図9に示す。
【0031】
差分情報900は、ヘッダー情報901と差分オブジェクト情報904という大きく分けて2つの要素から構成されている。ヘッダー情報901は、データが登録された日時を示す登録日時902と、登録した人物を示す登録者情報903から構成されている。この登録者情報903は、オブジェクト登録時にユーザが装置にログインするために用いたユーザIDに対応する。差分オブジェクト情報904は、元バージョンデータとの差分オブジェクトとなるオブジェクト名906と、この差分オブジェクトが元データに追加されたものか、元データから削除されたものかを表す加減算フラグ905を含んでいる。さらに、オブジェクト名906はオブジェクトID907、オブジェクトの始点座標908、オブジェクトの終点座標909とともに管理されている。
【0032】
次に、図3を用いてバージョン管理データから、所望のバージョンを選択してプリント出力するフローチャートについて説明する。このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0033】
まず、ステップ300にて、プリント出力の対象のバージョンが登録されているバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図11に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧1100が、表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、プリント出力の対象であるデータが登録されているバージョン管理データを選択するように促すメッセージ1101が表示される。
【0034】
ステップ300にてプリント出力対象であるデータが登録されているバージョン管理データがユーザにより選択されると、続いてステップ301へ進み、操作部上に表示される出力候補を絞り込むために、出力候補の特定が実施される。この出力候補特定を説明するために、この処理についてのフローチャートを図12に示す。
このフローチャートは、コントローラ400中のCPU409によって制御される。
【0035】
また、「出力候補特定」とは、ユーザが指定した条件に合致するバージョンを選択的に出力候補として操作部上に表示する。候補を絞ることで,ユーザが所望のデータを見つけやすくなる。
【0036】
まず、ユーザは自分のユーザIDを用いて、装置にログインする。そして、ステップ1200にて、操作中のユーザIDによって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザが有効にするか、無効にするかを設定することができる。フラグが有効であった場合、ステップ1201へ進み、このシステムを操作しているユーザのユーザIDと、選択されたバージョン管理データが有する各バージョンの登録者情報との比較が行われ、一致したバージョンの検出を行う。
【0037】
続いて、ステップ1202に進み、ステップ1201にてデータが検出されたか否かが判断される。ステップ1202にて、一致したバージョンが検出済みの場合、ステップ1203へ進み、検出済みのバージョンが含まれるブランチの末端に存在し、最新のバージョンである末端バージョンも、検出済みのバージョンに加えて検出する。この一例を図13に示す。
【0038】
図13の例において、模擬的に描かれた各データ内に記述されている大文字のアルファベットはオブジェクトを示している。例えば、元のオリジナルデータであるバージョンのデータ1300は、Aというオブジェクトを持っていることを示している。同じようにデータ1302はAとBというオブジェクトを持っていることを示しており、データ1300とデータ1302の間の矢印はオブジェクトBの加算という差分情報を示している。
【0039】
図13の例において、データ1302とデータ1305が操作中のユーザが登録したバージョンであった(差分情報中の登録者情報と、操作中のユーザのユーザIDが同じ)場合、まずステップ1201でこれらが検出される。さらにステップ1203において、データ1302に修正を加えて派生したデータであり、データ1302が含まれるブランチの末端バージョン及びデータ1305に修正を加えて派生したデータである、データ1305が含まれるブランチの末端バージョンが検出されるため、データ1303、データ1304、データ1306が検出される。
【0040】
一方、ステップ1202において一致したバージョンが検出されなかったと判断された場合、管理バージョンデータ内の全ブランチの末端バージョンが検出される。この一例を図14に示す。
【0041】
図14の例において、操作中のユーザが登録したバージョンが存在しなかった場合、全ブランチの末端バージョンであるデータ1400〜データ1404のそれぞれが検出される。
【0042】
図3のフローチャートに戻り、ステップ302へ進む。ここでは検出されたバージョンが含まれるブランチに関して、各バージョンの差分情報にオブジェクト削除情報があった場合の処理を実施するため、削除差分情報の検出を行う。この削除差分情報検出を説明するために、この処理についてのフローチャートを図15に示す。
このフローチャートの各処理はコントローラ400中のCPU409によって制御される。
【0043】
まず、ステップ1500にて、検出済みのバージョンが含まれるブランチに関して、各差分情報からオブジェクト削除情報Xの抽出が実施される。この際の判断は、図9に示されているような差分オブジェクト情報内の加減算フラグ905を検出することによって判断される。続いて、ステップ1501にてオブジェクト削除情報Xが抽出されたかどうかが判断される。ここで、オブジェクト削除情報Xが抽出されなかった場合、削除差分情報検出を終了する。一方、ステップ1501でオブジェクト削除情報Xが抽出された場合、ステップ1502へ進み、オブジェクト削除情報Xが抽出された差分情報を持つブランチの元バージョンから、別のブランチが発生しているかどうかの判断が行われる。差分情報を持つブランチの元バージョンから別のブランチが発生していなかった場合、ステップ1507へ進み、元バージョンが検出される。この場合の例を図16に示す。差分情報1601はオブジェクト削除情報を持っているため、データ1602にはオブジェクトDのデータが含まれない。この元バージョンであるデータ1600はこの差分情報1601を含むブランチ以外のブランチがないため、この場合は、データ1602は検出されず、オブジェクトDのデータを含んでいる元バージョンのデータ1600が出力対象として検出される。もしデータ1602が検出済みであった場合は、その検出は解除される。
【0044】
上述したように本実施形態において、末端バージョンを検出することが基本であるが、末端バージョンがオブジェクト削除された(削除差分情報を有する)場合、オブジェクト削除前のバージョンを末端バージョンとして出力する。
一方、差分情報を持つブランチの元バージョンから別ブランチが発生していた場合、ステップ1503へ進み、その別ブランチの差分情報内オブジェクト削除情報Yの抽出が実施される。続いて、ステップ1504へ進み、ステップ1500で抽出したオブジェクト削除情報Xとステップ1503で抽出したオブジェクト削除情報Yの比較が行われる。ステップ1504の比較により2つのオブジェクト削除情報が同一である場合(X=Yである場合)は、ステップ1506へ進み、さらに別のブランチが発生しているかどうかの判断が行われる。さらにステップ1506にて別のブランチが発生していなければ、ステップ1507へ進み、元バージョンが検出される。
【0045】
一方、ステップ1504の比較により、2つのオブジェクト削除情報が同一でなかった場合(X≠Yである場合)は、ステップ1505へ進み、別ブランチの派生バージョンが検出される。この場合の例を図16に示す。差分情報1604はオブジェクト削除情報を持っているため、データ1605にはオブジェクトKのデータが含まれない。この元バージョンであるデータ1603は、この差分情報1604を含むブランチ以外にも、差分情報1606を含むブランチを持っている。さらに差分情報1606にはオブジェクト削除情報が含まれていないため、データ1607にはオブジェクトKのデータが含まれる。よってこの場合は、データ1603とデータ1605は検出されず、データ1607が検出される。もしデータ1603とデータ1605が検出済みであった場合は、その検出は解除される。
【0046】
このように末端バージョンがオブジェクト削除された場合、オブジェクト削除前のバージョンを末端バージョンとして出力する。しかし、そのバージョンから別ブランチが発生し、そのバージョンの方が多くのオブジェクトを有する場合、別ブランチ先のバージョンを出力対象として検出する。
【0047】
本実施形態における最終的な出力候補の検出結果を図17に示す。データ1700とデータ1704が操作中のユーザが登録したバージョンであった場合、まず、図3に示した出力候補の特定によってデータ1700、データ1701、データ1702、データ1704、データ1705が検出される。続いて、図3に示した削除差分情報の検出によってデータ1701の検出は解除され、データ1703が検出される。
【0048】
以上の出力候補特定及び削除差分情報検出によって絞り込まれた出力候補は、出力候補表示によって、操作部700の液晶操作パネル701上に表示される。この際の表示例を図18に示す。この例では、出力候補としてバージョン3のプレビュー1800とバージョン6のプレビュー1801が表示されている。このプレビュー表示時、バージョンデータが有する差分情報を用いて1つの完成された画像データを作成する。さらに、ユーザに選択を促すメッセージ1802が表示されている。また、完成された画像データではなく、図20に示すように、2000や2001のオブジェクト別に出力候補を表示するためのオブジェクト別表示ボタン1803も表示されている。
【0049】
この場合図20には、ユーザに選択を促すメッセージ2002、オブジェクトの中でも、文字オブジェクトのみの表示を行うよう指示するためのボタン2003、絵/写真オブジェクトのみの表示ヲ行うよう指示するためのボタン2004も表示されている。
【0050】
さらに、上記した絞込み処理を解除して全てのバージョンを表示させるための全バージョン表示ボタン1804の表示、プレビュー画面の移動ボタン1805が表示されている。
【0051】
ここでバージョン3が出力対象として選択された場合の例を図19に示す。この例ではバージョン3の拡大プレビュー1900と、バージョン3のヘッダー情報1901、出力決定ボタン1902、及びプレビュー画面の移動ボタン1903が表示されている。
【0052】
バージョン3が所望の出力対象であった場合、ユーザによって出力決定ボタン1902が選択されることによって、プリント出力が実施される。プリント出力では、HDD409から出力対象のデータがCPU403によって読み出され、プリンタ画像処理415が実施される。その後、デバイスI/F412を介し、プリンタ600から出力される。
【0053】
以上のように本実施形態によれば、操作中のユーザのユーザIDと、登録者情報が一致するバージョン及び、このバージョンを含むブランチの末端のバージョンを出力候補として表示できる。つまり、出力候補を効果的に絞りこみ、ユーザが出力させたいバージョン及びそのバージョンが有するオブジェクトを含んでいるバージョンのうち最も末端に登録されているバージョンを出力候補として表示できるようになる。これにより、よりシンプルな操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【0054】
(第2の実施形態)
本発明における第2の実施形態について、以下で説明する。
第1の実施形態では、出力候補を絞り込むために、ユーザIDを用いたが、本第2の実施形態では、絞込みのために、データの登録日時を用いる。
【0055】
デジタル複合機の構成例、及びバージョン登録のフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。次に、図3を用いてバージョン管理データのプリント出力フローチャートについて説明する。
【0056】
まず、ステップ300にて、プリント出力の対象のバージョンが登録されているバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図11に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧1100が、表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、プリント出力の対象であるデータが登録されているバージョン管理データを選択するように促すメッセージ1101が表示される。
【0057】
続いて、ステップ301において、操作部上に表示される出力候補を絞り込むために、出力候補特定が実施される。出力候補特定を細分化したフローチャートを図21に示す。
このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0058】
まず、ステップ2100にて、任意の登録日時によって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザ側で有効にするか、無効にするかが設定可能である。
【0059】
フラグが有効であった場合ステップ2101へ進み、操作部700から入力された任意の日時と、選択されたバージョン管理データの各バージョンの登録日時との比較が行われ、一致したバージョンが検出される。本実施形態2では「任意の日時との一致」が検出条件であるが、検出条件として「任意の日時以降」「任意の日時以前」「任意の日時以外」等でも実施形態として成り立つことは言うまでもない。
【0060】
続いて、ステップ2102にて、ステップ2101において一致したバージョンが検出済みか否かが判断される。一致したバージョンが検出された場合、ステップ2103へ進み、検出されたバージョンが含まれるブランチの末端バージョンも加えて検出する。一方、ステップ2102において一致したバージョンが検出されなかったと判断された場合、ステップ2104へ進み全ブランチの末端バージョンが検出される。
【0061】
図3のフローチャートへ戻り、次のステップ302の削除差分情報検出の詳細についてのフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0062】
本実施形態2における最終的な出力候補の検出結果を図23に示す。
データ2300とデータ2301が入力された任意の日時と一致する日時に登録されたバージョンであった場合、出力候補特定によってデータ2300、データ2301、データ2302、データ2303が検出される。続いて、削除差分情報検出によってデータ2303の検出は解除され、データ2304が検出される。
次のステップ303の出力候補表示から先のフローチャートに関しては第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0063】
以上のように本実施形態2によれば、入力された任意の日時と一致する日時に登録されたバージョンデータ及び、このバージョンデータを含むブランチの末端のバージョンデータを出力候補として表示できる。つまり、出力候補を効果的に絞りこみ、ユーザが出力させたいバージョン及びそのバージョンが有するオブジェクトを含んでいるバージョンのうち最新のバージョンを出力候補として表示できるようになる。これにより、よりシンプルな操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【0064】
(第3の実施形態)
本実施形態3では、ユーザIDとバージョンの登録日を用いて表示するバージョンの絞込みを行う。本発明における第3の実施形態について、以下で説明する。
【0065】
デジタル複合機の構成例、及びバージョン登録のフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。次に、図3を用いてバージョン管理データのプリント出力フローチャートについて説明する。
【0066】
まず、ステップ300にて、プリント出力の対象のバージョンが登録されているバージョン管理データを操作部700から選択する。この際の表示例を図11に示す。この例では、HDD409内(BOX内)に格納されているバージョン管理データの一覧1100が、表形式で表示される。さらに、ユーザに対して、このBOX内に格納されている複数のバージョン管理データから、プリント出力の対象であるデータが登録されているバージョン管理データを選択するように促すメッセージ1101が表示される。
【0067】
続いて操作部上に表示される出力候補を絞り込むために、ステップ301にて出力候補特定が実施される。出力候補特定を細分化したフローチャートを図22に示す。
このフローチャートの各処理は、コントローラ400中のCPU403によって制御される。
【0068】
まず、ステップ2200にて任意の登録日時によって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザが有効にするか、無効にするか設定可能である。
【0069】
フラグが無効であった場合、ステップ2202へ進む。一方、フラグが有効であった場合、ステップ2201へ進み、操作部700から入力された任意の日時と、選択されたバージョン管理データの各バージョンの登録日時との比較が行われ、一致したバージョンを検出する。この実施形態では「任意の日時との一致」が検出条件であるが、検出条件として「任意の日時以降」「任意の日時以前」「任意の日時以外」等でも実施形態として成り立つことは言うまでもない。続いて、ステップ2202にて操作中のユーザIDによって出力候補の絞込みを行うかどうかを決定するフラグを検出する。このフラグは予めユーザが有効にするか、無効にするか設定可能である。
【0070】
フラグが有効であった場合、ステップ2203へ進み、このシステムを操作しているのユーザのユーザIDによる出力候補の絞込みと、任意の登録日時による出力候補の絞込みがAND条件で行われるか、もしくはOR条件で行われるか判断する。この設定は予めユーザが行う。AND条件で絞込みを行う場合、ステップ2204へ進み、任意の登録日時によって出力候補の絞込んだ結果からさらに操作中のユーザのユーザIDと、各バージョンの登録者情報の比較が行われ、一致したバージョンの絞込み検出が行われる。一方、OR条件で絞込みを行う場合はステップ2205へ進み、操作中のユーザのユーザIDと、全バージョンの登録者情報との比較が行われ、ステップ2201において検出済みのバージョンとは別に一致したバージョンが検出される。
【0071】
続いて、ステップ2206へ進み、ステップ2204もしくはステップ2205において一致したバージョンが検出されたか否かが判断される。一致したバージョンが検出済みの場合、ステップ2207へ進み、検出済みのバージョンが含まれるブランチの末端バージョンも加えて検出する。一方、ステップ2206において一致したバージョンが検出されなかったと判断された場合、ステップ全ブランチの末端バージョンが検出される。
【0072】
ここで、図3に戻り、次のステップであるステップ302の削除差分情報検出についての詳細のフローチャートは第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0073】
本実施形態3における最終的な出力候補の検出結果を図24に示す。図24はステップ2203においてAND条件で絞込みを行った場合の例である。データ2400は入力された任意の日時と一致する日時に登録されたバージョンであり、且つこのシステムを操作しているユーザが登録したバージョンであるため出力候補として検出される。また、データ2400が含まれるブランチの末端のバージョンデータであるデータ2401とデータ2402が検出される。続いて、削除差分情報検出によってデータ2402の検出は解除され、データ2403が検出される。
【0074】
次のステップ303における出力候補表示以降のフローチャートに関しては第1の実施形態と同様であるため、ここでは割愛する。
【0075】
以上のように本実施形態3によれば、入力された任意の日時と一致する日時に登録されたかどうかという条件と、操作中のユーザのユーザIDと、登録者情報が一致するかどうかという2つ条件を組み合わせて出力候補を絞り込むことができる。よって、第1の実施形態や第2の実施形態よりもさらに厳密にユーザが出力したいバージョン候補を絞り込めるので、よりシンプルな操作でユーザが出力したいバージョンを選択できるようになる。
【0076】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存する保存手段、
前記保存手段に保存される複数の画像データから、ユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示手段、
を有する画像管理装置であり、
前記表示手段は、前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする画像管理装置。
【請求項2】
前記差分情報には、前記画像データを保存したユーザのユーザID及び前記画像データを保存した日時と、前記画像データを構成するオブジェクトに関する情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含むデータが検出されない場合、前記保存手段が保存する画像データのうち、末端に保存されたデータを検出し、出力することを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項4】
前記表示手段は、選択した画像データが有する差分情報から削除情報が抽出された場合、削除前のオブジェクトを有する元の画像データ又は、該元の画像データに新たなオブジェクトが加えることで派生した画像データを表示することを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項5】
前記オブジェクトに関する情報は、該オブジェクトのオブジェクト名と、該オブジェクトの存在する領域を示す座標と、該オブジェクトが元データに追加されたもの又は、元データから削除されたものかを示す加減算フラグを含んでいることを特徴とする請求項2記載の画像管理装置。
【請求項6】
格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存する保存ステップ、
前記保存ステップに保存される複数の画像データから、ユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示ステップ、
を有する画像管理装置の制御方法であり、
前記表示ステップは、前記保存ステップによって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする画像管理装置の制御方法。
【請求項7】
前記差分情報には、前記画像データを保存したユーザのユーザID及び前記画像データを保存した日時と、前記画像データを構成するオブジェクトに関する情報が含まれていることを特徴とする請求項6に記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項8】
前記表示ステップは、前記保存ステップによって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含むデータが検出されない場合、前記保存ステップが保存する画像データのうち、末端に保存されたデータを検出し、出力することを特徴とする請求項6に記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項9】
前記表示ステップは、選択した画像データが有する差分情報から削除情報が抽出された場合、削除前のオブジェクトを有する元の画像データ又は、該元の画像データに新たなオブジェクトが加えることで派生した画像データを表示することを特徴とする請求項6に記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項10】
前記オブジェクトに関する情報は、該オブジェクトのオブジェクト名と、該オブジェクトの存在する領域を示す座標と、該オブジェクトが元データに追加されたもの又は、元データから削除されたものかを示す加減算フラグを含んでいることを特徴とする請求項7記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項11】
コンピュータに請求項6〜10に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存する保存手段、
前記保存手段に保存される複数の画像データから、ユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示手段、
を有する画像管理装置であり、
前記表示手段は、前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする画像管理装置。
【請求項2】
前記差分情報には、前記画像データを保存したユーザのユーザID及び前記画像データを保存した日時と、前記画像データを構成するオブジェクトに関する情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記保存手段によって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含むデータが検出されない場合、前記保存手段が保存する画像データのうち、末端に保存されたデータを検出し、出力することを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項4】
前記表示手段は、選択した画像データが有する差分情報から削除情報が抽出された場合、削除前のオブジェクトを有する元の画像データ又は、該元の画像データに新たなオブジェクトが加えることで派生した画像データを表示することを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項5】
前記オブジェクトに関する情報は、該オブジェクトのオブジェクト名と、該オブジェクトの存在する領域を示す座標と、該オブジェクトが元データに追加されたもの又は、元データから削除されたものかを示す加減算フラグを含んでいることを特徴とする請求項2記載の画像管理装置。
【請求項6】
格納されていたオリジナルの画像データと該オリジナルの画像データに修正を加えた画像データとの差分を比較し、該比較の結果、作成された差分情報を新規の画像データとして保存する保存ステップ、
前記保存ステップに保存される複数の画像データから、ユーザが出力する画像データを選択するために、出力する画像データの候補を表示する表示ステップ、
を有する画像管理装置の制御方法であり、
前記表示ステップは、前記保存ステップによって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含む画像データ及び、該画像データに修正を加えて派生した画像データのうち、末端に保存された画像データを検出し出力することを特徴とする画像管理装置の制御方法。
【請求項7】
前記差分情報には、前記画像データを保存したユーザのユーザID及び前記画像データを保存した日時と、前記画像データを構成するオブジェクトに関する情報が含まれていることを特徴とする請求項6に記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項8】
前記表示ステップは、前記保存ステップによって保存されている複数の画像データから、ユーザが指定する条件を満たす差分情報を含むデータが検出されない場合、前記保存ステップが保存する画像データのうち、末端に保存されたデータを検出し、出力することを特徴とする請求項6に記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項9】
前記表示ステップは、選択した画像データが有する差分情報から削除情報が抽出された場合、削除前のオブジェクトを有する元の画像データ又は、該元の画像データに新たなオブジェクトが加えることで派生した画像データを表示することを特徴とする請求項6に記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項10】
前記オブジェクトに関する情報は、該オブジェクトのオブジェクト名と、該オブジェクトの存在する領域を示す座標と、該オブジェクトが元データに追加されたもの又は、元データから削除されたものかを示す加減算フラグを含んでいることを特徴とする請求項7記載の画像管理装置の制御方法。
【請求項11】
コンピュータに請求項6〜10に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−119871(P2011−119871A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−273885(P2009−273885)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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