画像表示装置、および画像表示プログラム
【課題】画像を多軸空間上に配置して表示すること。
【解決手段】パソコン100は、画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段によって取得された複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手段と、多軸空間設定手段によって設定された多軸空間上に、情報取得手段によって取得された複数の情報に基づいて、画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手段とを備える。
【解決手段】パソコン100は、画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段によって取得された複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手段と、多軸空間設定手段によって設定された多軸空間上に、情報取得手段によって取得された複数の情報に基づいて、画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置、および画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
次のような撮影画像表示装置が知られている。この撮影画像表示装置は、カレンダー表示を利用して画像を撮影日時別に表示する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−238474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の撮影画像管理装置は、画像の撮影日時に基づいてカレンダー上に画像を表示するのみで、撮影情報に基づいた多軸空間上に画像を配置することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による画像表示装置は、画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段によって取得された複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手段と、多軸空間設定手段によって設定された多軸空間上に、情報取得手段によって取得された複数の情報に基づいて、画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手段とを備えることを特徴とする。
本発明による画像表示プログラムは、画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手順と、情報取得手順で取得した複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手順と、多軸空間設定手順で設定した多軸空間上に、情報取得手順で取得した複数の情報に基づいて、画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、画像ファイルから取得できる情報に基づいた多軸空間上に画像を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】パソコンの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】画像表示処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】サムネイル画像を一覧表示する一覧画面の具体例を示す第1の図である。
【図4】サムネイル画像を一覧表示する一覧画面の具体例を示す第2の図である。
【図5】3軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第1の図である。
【図6】3軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第2の図である。
【図7】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第1の図である。
【図8】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第2の図である。
【図9】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第3の図である。
【図10】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第4の図である。
【図11】2軸空間上で画像を拡大表示した場合の具体例を示す第1の図である。
【図12】2軸空間上で画像を拡大表示した場合の具体例を示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施の形態における画像表示装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。画像表示装置としては、例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)100が用いられ、このパソコン100は、操作部材101と、接続IF(インターフェース)102と、制御装置103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、モニタ105とを備えている。
【0009】
操作部材101は、使用者によって操作される種々の装置、例えばキーボードやマウスを含む。接続IF102は、パソコン100と外部機器とを接続するためのインターフェースである。本実施の形態では、パソコン100は、この接続IF102を介してデジタルカメラと接続され、デジタルカメラからは撮影によって得られた画像ファイルが取り込まれる。なお、接続IF102としては、パソコン100とデジタルカメラとを有線接続するためのUSBインターフェースや、無線接続するための無線LANモジュールなどが用いられる。
【0010】
制御装置103は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、パソコン100の全体を制御する。なお、制御装置103を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリを含む。
【0011】
HDD104は、接続IF102を介して取り込まれた画像ファイル、すなわち通常ファイルや連写ファイルのデータや、制御装置103で実行される種々のプログラムのデータ等を記録するための記録装置である。なお、HDD104に記録されるプログラムのデータは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶媒体に記録されて提供され、使用者が当該記憶媒体を用いてプログラムのデータをHDD104にインストールすることによって、制御装置103がプログラムを実行できるようになる。本実施の形態では、HDD104には、画像を表示するための画像表示アプリケーションがインストールされている。モニタ105は、例えば液晶モニタであって、制御装置103から出力される種々の表示用データが表示される。
【0012】
本実施の形態におけるパソコン100では、使用者は、画像表示のアプリケーションを起動して、HDD104に記録されている画像ファイルの画像を閲覧することができる。このために、制御装置103は、使用者によって画像表示アプリケーションの実行が指示されると、以下の処理を実行する。図2は、本実施の形態における画像表示処理の流れを示すフローチャートである。以下、この図2を用いて画像表示処理の詳細について説明する。
【0013】
ステップS10において、制御装置103は、HDD104から画像ファイルを読み出し、一覧画面上にサムネイル画像を一覧表示する。例えば、制御装置103は、図3に示すような一覧画面をモニタ105に表示し、該一覧画面上にHDD104から読み出した画像ファイルのサムネイル画像を一覧表示する。具体的には、制御装置103は、ヘッダ部に記録されているサムネイル画像データを読み出して、一覧画面上に配置する。
【0014】
図3に示す一覧画面では、表示するサムネイル画像が一覧画面内に収まらない場合には、使用者は、スクロールバー3aを操作して画面をスクロールさせることにより、他のサムネイル画像を表示させることができる。また、使用者は、一覧画面上に配置されているフォルダ選択ボタン3bを押下することにより、HDD104内の画像ファイルを読み込むフォルダを変更することができる。
【0015】
その後、ステップS20へ進み、制御装置103は、使用者によって、一覧画面上に配置されている終了ボタン3dを押下されたか否かを判断する。ステップS20で肯定判断した場合には、制御装置103は、図2の処理を終了して、アプリケーションを終了する。これに対して、ステップS20で否定判断した場合には、ステップS30へ進む。
【0016】
ステップS30では、制御装置103は、使用者によって、一覧画面上に配置されているマッピング表示ボタン3cが押下されたか否かを判断する。本実施の形態では、使用者は、一覧画面上に表示されているサムネイル画像の中から任意のサムネイル画像を選択してマッピング表示ボタン3cを押下することにより、選択したサムネイル画像を多軸空間上にマッピングして表示させることができる。例えば、使用者は、図4に示すように、枠で囲んで示したサムネイル画像4a〜4gを選択して、マッピング表示ボタン3cを押下することによって、図5示すように、これらのサムネイル画像4a〜4gを3軸空間上にマッピングして表示するように指示することができる。ステップS30で否定判断した場合には、ステップS20へ戻る。これに対して、ステップS30で肯定判断した場合には、ステップS40へ進む。
【0017】
ステップS40では、制御装置103は、一覧画面上で選択されたサムネイル画像を、図5に示すような3軸空間上にマッピングして表示する。3軸空間を構成するそれぞれの軸には、撮影条件を示すパラメータ値が用いられる。それぞれのパラメータ軸に用いる撮影条件は、使用者によってあらかじめ設定されているものとする。制御装置103は、一覧画面上で選択された各サムネイル画像に対応する画像ファイルのヘッダ部から、各軸に対応する撮影条件データを取得し、取得した撮影条件データに基づいて、3軸空間上にサムネイル画像を配置する。
【0018】
なお、図5は、被写体までの(合焦位置までの)撮影距離、撮影時のレンズの焦点距離、撮影時のレンズの絞り値をX軸、Y軸、Z軸とした3軸空間上に、それぞれの画像ファイルから読み出したパラメータに応じてサムネイル画像をマッピングして配置した例を示している。これらの撮影条件は、ポートレート画像を評価するために重要な条件となるため、このようにX軸、Y軸、Z軸を設定することにより、使用者は、3軸空間上でポートレート画像を容易に比較することができる。
【0019】
図5に示すように、サムネイル画像をマッピング表示するためのマッピング画面上には、3軸表示ボタン5a、2軸表示ボタン5b、軸選択ボタン5c〜5e、表示対象選択ボタン5f〜5h、閉じるボタン5i、およびビュー変更用アイコン5jが表示されている。これらの表示項目についての詳細は後述する。
【0020】
その後、ステップS50へ進み、制御装置103は、使用者によって、それぞれの軸の向きを変更するためのビュー変更操作がなされたか否かを判断する。本実施の形態では、使用者は、図5に示したマッピング表示画面上に配置されたビュー変更用アイコン5jを操作して、3軸空間を構成するそれぞれの軸の向きを変更するように指示することができる。ステップS50で否定判断した場合には、後述するステップS70へ進む。これに対して、ステップS50で肯定判断した場合には、ステップS60へ進む。
【0021】
ステップS60では、制御装置103は、使用者によるビュー変更用アイコン5jの操作に基づいて、3軸空間を構成するそれぞれの軸の向きを変更する。例えば、使用者によってビュー変更用アイコン5jが操作されて、X軸とY軸の向きの変更が指示された場合には、図6に示すように軸の向きを変更する。その後、ステップS70へ進む。
【0022】
ステップS70では、制御装置103は、使用者によって2軸表示ボタン5bが押下されることによって、マッピング画面の表示を3軸表示から2軸表示に切り替えるように指示されたか否かを判断する。ステップS70で否定判断した場合には、後述するステップS90へ進む。これに対して、ステップS70で肯定判断した場合には、ステップS80へ進む。
【0023】
ステップS80では、制御装置103は、図7に示すように、マッピング画面内の表示をX軸とY軸とで構成される2軸表示に切り替える。このときの2軸としては、図5、6に示した3軸に用いた3つのパラメータのうちの2つのパラメータが用いられる。そして、どのパラメータを用いるかは、使用者が軸選択ボタン5c〜5eを操作して選択することができる。具体的には、使用者は、軸選択ボタン5cを選択することにより、上述した3つのパラメータのうち、撮影距離と焦点距離とを2軸空間を構成する軸として選択することができる。また、使用者は、軸選択ボタン5dを選択することにより、上述した3つのパラメータのうち、撮影距離と絞り値とを2軸空間を構成する軸として選択することができる。また、使用者は、軸選択ボタン5eを選択することにより、上述した3つのパラメータのうち、焦点距離と絞り値とを2軸空間を構成する軸として選択することができる。
【0024】
例えば、使用者によって軸選択ボタン5cが選択された場合には、制御装置103は、図7に示すように、X軸に撮影距離、Y軸に焦点距離をとった2軸空間上に、一覧画面上で選択されたサムネイル画像を配置して表示する。また、使用者によって軸選択ボタン5eが選択された場合には、制御装置103は、図8に示すように、X軸に焦点距離、Y軸に絞り値をとった2軸空間上に、一覧画面上で選択されたサムネイル画像を配置して表示する。その後、ステップS90へ進む。
【0025】
ステップS90では、制御装置103は、使用者によって3軸表示ボタン5aが押下されることによって、マッピング画面の表示を2軸表示から3軸表示に切り替えるように指示されたか否かを判断する。ステップS90で否定判断した場合には、後述するステップS110へ進む。これに対して、ステップS90で肯定判断した場合には、ステップS100へ進み、制御装置103は、マッピング画面内の表示を図5や図6に示したような3軸表示に切り替える。その後、ステップS110へ進む。
【0026】
ステップS110では、制御装置103は、使用者によって表示対象選択ボタン5f〜5hが操作されることによって、表示対象が選択されたか否かを判断する。ステップS110で否定判断した場合には、後述するステップS130へ進む。これに対して、ステップS110で肯定判断した場合には、ステップS120へ進む。
【0027】
ステップS120では、制御装置103は、使用者による表示対象選択ボタン5f〜5hの操作状況に応じて、多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示するサムネイル画像を切り替える。本実施の形態では、使用者によって表示対象選択ボタン5fが選択されると、制御装置103は、一覧画面上で選択された全てのサムネイル画像を多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示する。ここでは、この表示対象選択ボタン5fが初期選択されているものとする。
【0028】
また、使用者によって表示対象選択ボタン5gが選択されると、制御装置103は、図9に示すように、一覧画面上で選択されたサムネイル画像の中から人物が写っているサムネイル画像のみを抽出して、多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示する。このとき、例えば、制御装置103は、一覧画面上で選択された全てのサムネイル画像を対象として公知の顔検出処理を実行し、顔が検出されたサムネイル画像のみを多軸空間上にマッピングして表示する。また、使用者によって表示対象選択ボタン5hが選択されると、図10に示すように、制御装置103は、一覧画面上で選択されたサムネイル画像の中から人物が写っていないサムネイル画像のみを抽出して、多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示する。このとき、例えば、制御装置103は、一覧画面上で選択された全てのサムネイル画像を対象として公知の顔検出処理を実行し、顔が検出されなかったサムネイル画像のみを多軸空間上にマッピングして表示する。その後、ステップS130へ進む。
【0029】
ステップS130では、制御装置103は、使用者によって多軸空間上にマッピング表示中のサムネイル画像に対して、拡大表示が指示されたか否かを判断する。例えば、使用者は、いずれかのサムネイル画像をマウスを操作してクリックすることにより、サムネイル画像の拡大表示を指示することができる。ステップS130で否定判断した場合には、後述するステップS150へ進む。これに対して、ステップS130で肯定判断した場合には、ステップS140へ進む。
【0030】
ステップS140では、制御装置103は、使用者によって拡大が指示されたサムネイル画像を拡大表示する。例えば、制御装置103は、使用者によって1つのサムネイル画像がクリックされた場合には、図11に示すように、ポップアップ画面11aを表示することにより。使用者によって拡大が指示された1つのサムネイル画像を拡大表示する。このとき、制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から撮影条件等の詳細情報を読み出して、ポップアップ画面11a内に表示する。これによって、使用者は、サムネイル画像を拡大して確認するとともに、画像の詳細情報も確認することができる。
【0031】
あるいは、制御装置103は、使用者によって複数のサムネイル画像がクリックされた場合には、複数のサムネイル画像に対応するポップアップ画面を同時に表示する。例えば、使用者によって2つのサムネイル画像がクリックされた場合には、制御装置103は、図12に示すように、ポップアップ画面12aと12bとを表示することにより。使用者によって拡大が指示された2つのサムネイル画像を拡大表示する。この場合も、制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から撮影条件等の詳細情報を読み出して、それぞれのポップアップ画面内に表示する。これによって、使用者は、複数のサムネイル画像を同時に拡大して確認するとともに、それぞれの画像の詳細情報を確認することができる。
【0032】
その後、ステップS150へ進み、制御装置103は、使用者によって閉じるボタン5iが押下されたか否かを判断する。ステップS150で否定判断した場合には、ステップS50へ戻る。これに対して、ステップS150で肯定判断した場合には、ステップS10へ戻り、マッピング画面を閉じて、図3に示した一覧画面を表示する。
【0033】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から取得した撮影条件データをパラメータ軸とした多軸空間を設定し、該多軸空間上に一覧画面上で選択されたサムネイル画像をマッピング表示するようにした。これによって、使用者は、多軸空間上におけるサムネイル画像の位置から、それぞれの画像の撮影条件を視覚的に把握することができる。
【0034】
(2)制御装置103は、使用者からの指示に基づいて、2軸空間と3軸空間とを切り替えるようにした。これによって、使用者は、2軸空間と3軸空間とを切り替えながら画像を閲覧することが可能となる。
【0035】
(3)制御装置103は、使用者によるビュー変更用アイコン5jの操作に応じて、多軸空間における軸の向きを変更するようにした。これによって、使用者は軸の向きを任意に変更することができる。
【0036】
(4)多軸空間を構成するそれぞれのパラメータ軸に用いる撮影条件は、使用者によってあらかじめ設定されているものとし、制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から取得可能な情報の中から、使用者によって選択された撮影条件を取得して、サムネイル画像をマッピング表示するようにした。これによって、使用者は、多軸表示におけるパラメータ軸を任意に設定することができる。
【0037】
(5)制御装置103は、表示対象選択ボタン5gが選択された場合には、顔が検出された画像のみを多軸空間上に配置するようにした。これによって、使用者は、人物が写っている画像のみを抽出して閲覧することが可能となる。
【0038】
(6)制御装置103は、使用者によって画像の拡大が指示された場合には、ポップアップ画面を表示した画像を拡大表示するようにした。これによって、使用者は、画像を拡大して閲覧することが可能となる。
【0039】
(7)制御装置103は、画像を拡大する際には、画像ファイルのヘッダ部から撮影条件等の詳細情報を読み出して、ポップアップ画面内に表示するようにした。これによって、使用者は、サムネイル画像を拡大して確認するとともに、画像の詳細情報も確認することができる。
【0040】
―変形例―
なお、上述した実施の形態の画像表示装置は、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態の図5〜図12に示した多軸空間においては、多軸空間を構成する軸には目盛りが付されていないが、各軸に目盛りを付すようにしてもよい。このとき、撮影距離の軸に関しては、リニアな目盛りではなく対数的な目盛りを付すようにしてもよい。
【0041】
(2)上述した実施の形態の図5〜図12に示した多軸空間上で、使用者が所定の範囲を指定できるようにしてもよい。そして、制御装置103は、使用者によって範囲が指定された場合には、指定された範囲内を対象としたパラメータ軸を設定して、多軸空間を新たに設定し直すようにしてもよい。あるいは、制御装置103は、使用者によって範囲が指定された場合には、指定された範囲内に表示されている画像のみを残して、他の画像を表示対象から除外するようにしてもよい。
【0042】
(3)上述した実施の形態では、3軸表示ボタン5a、2軸表示ボタン5bを操作して、使用者が任意に2軸表示と3軸表示を切り替えられる例について説明した。制御装置103は、マッピング画面が閉じられるときには、そのときの表示状態、すなわち2軸表示中か3軸表示中かを示す情報をメモリに記録しておき、次回のマッピング画面表示時には、前回の表示状態となるようにしてもよい。例えば、2軸表示中にマッピング画面が閉じられた場合には、次回は、2軸表示の状態でマッピング画面の表示を行うようにすれば良い。
【0043】
(4)上述した実施の形態では、多軸空間を構成するパラメータ軸に用いる撮影条件は、使用者によってあらかじめ設定されている例について説明した。この場合、各画像ファイル内にパラメータ軸に用いる撮影条件のパラメータ値が記録されているか否かを図3、4に示した一覧画面上で使用者が把握できるようにしてもよい。例えば、制御装置103は、一覧画面上に表示された各サムネイル画像に関連付けて、パラメータ軸に用いる撮影条件のパラメータ値が記録されているか否かを示す情報を表示するようにしてもよい。
【0044】
(5)上述した実施の形態では、図11や図12に示すように、マッピング画面上にポップアップ画面を表示して画像を拡大する例について説明した。しかしながら、使用者によって画像の拡大表示が指示された場合には、制御装置103は、別画面を表示して、該別画面内に拡大画像を表示するようにしてもよい。
【0045】
(6)上述した実施の形態では、画像表示装置としてパソコン100を用いる例について説明した。しかしながら、画像ファイルや動画ファイルを読み出して表示することができる他の装置、例えば、携帯端末やデジタルカメラ等にも本発明を適用することができる。
【0046】
(7)上述した実施の形態では、撮影時のレンズの焦点距離をパラメータとして用いて、画像を2軸空間、または3軸空間上に表示するようにした。この場合、レンズの焦点距離は撮影画角に影響するが、レンズの焦点距離が同じでも撮像素子の大きさが異なれば画角も異なってくる。すなわち、撮影に用いた撮像素子が異なる画像が混在している場合には、焦点距離のみでは一律な比較がしにくい。そこで、制御装置103は、例えば、APS−Cサイズの撮像素子で撮影した画像データについては、焦点距離を35mm判相当の焦点距離に自動換算するようにしてもよい。また、35mm判相当に自動換算するのを好まないユーザー向けにこの切り替えをオプション設定で用意してもよい。さらに、上述した実施の形態では、焦点距離をパラメータとして用いたが、制御装置103は、定義された算出式を利用して焦点距離と撮像素子サイズから画角を算出して、焦点距離の代わりに、算出した画角をパラメータとして用いるようにしてもよい。
【0047】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0048】
100 パソコン、101 操作部材、102 接続IF、103 制御装置、104 HDD、105 モニタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置、および画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
次のような撮影画像表示装置が知られている。この撮影画像表示装置は、カレンダー表示を利用して画像を撮影日時別に表示する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−238474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の撮影画像管理装置は、画像の撮影日時に基づいてカレンダー上に画像を表示するのみで、撮影情報に基づいた多軸空間上に画像を配置することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による画像表示装置は、画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段によって取得された複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手段と、多軸空間設定手段によって設定された多軸空間上に、情報取得手段によって取得された複数の情報に基づいて、画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手段とを備えることを特徴とする。
本発明による画像表示プログラムは、画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手順と、情報取得手順で取得した複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手順と、多軸空間設定手順で設定した多軸空間上に、情報取得手順で取得した複数の情報に基づいて、画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、画像ファイルから取得できる情報に基づいた多軸空間上に画像を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】パソコンの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】画像表示処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】サムネイル画像を一覧表示する一覧画面の具体例を示す第1の図である。
【図4】サムネイル画像を一覧表示する一覧画面の具体例を示す第2の図である。
【図5】3軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第1の図である。
【図6】3軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第2の図である。
【図7】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第1の図である。
【図8】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第2の図である。
【図9】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第3の図である。
【図10】2軸空間上に画像を配置した場合の具体例を示す第4の図である。
【図11】2軸空間上で画像を拡大表示した場合の具体例を示す第1の図である。
【図12】2軸空間上で画像を拡大表示した場合の具体例を示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施の形態における画像表示装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。画像表示装置としては、例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)100が用いられ、このパソコン100は、操作部材101と、接続IF(インターフェース)102と、制御装置103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、モニタ105とを備えている。
【0009】
操作部材101は、使用者によって操作される種々の装置、例えばキーボードやマウスを含む。接続IF102は、パソコン100と外部機器とを接続するためのインターフェースである。本実施の形態では、パソコン100は、この接続IF102を介してデジタルカメラと接続され、デジタルカメラからは撮影によって得られた画像ファイルが取り込まれる。なお、接続IF102としては、パソコン100とデジタルカメラとを有線接続するためのUSBインターフェースや、無線接続するための無線LANモジュールなどが用いられる。
【0010】
制御装置103は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、パソコン100の全体を制御する。なお、制御装置103を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリを含む。
【0011】
HDD104は、接続IF102を介して取り込まれた画像ファイル、すなわち通常ファイルや連写ファイルのデータや、制御装置103で実行される種々のプログラムのデータ等を記録するための記録装置である。なお、HDD104に記録されるプログラムのデータは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶媒体に記録されて提供され、使用者が当該記憶媒体を用いてプログラムのデータをHDD104にインストールすることによって、制御装置103がプログラムを実行できるようになる。本実施の形態では、HDD104には、画像を表示するための画像表示アプリケーションがインストールされている。モニタ105は、例えば液晶モニタであって、制御装置103から出力される種々の表示用データが表示される。
【0012】
本実施の形態におけるパソコン100では、使用者は、画像表示のアプリケーションを起動して、HDD104に記録されている画像ファイルの画像を閲覧することができる。このために、制御装置103は、使用者によって画像表示アプリケーションの実行が指示されると、以下の処理を実行する。図2は、本実施の形態における画像表示処理の流れを示すフローチャートである。以下、この図2を用いて画像表示処理の詳細について説明する。
【0013】
ステップS10において、制御装置103は、HDD104から画像ファイルを読み出し、一覧画面上にサムネイル画像を一覧表示する。例えば、制御装置103は、図3に示すような一覧画面をモニタ105に表示し、該一覧画面上にHDD104から読み出した画像ファイルのサムネイル画像を一覧表示する。具体的には、制御装置103は、ヘッダ部に記録されているサムネイル画像データを読み出して、一覧画面上に配置する。
【0014】
図3に示す一覧画面では、表示するサムネイル画像が一覧画面内に収まらない場合には、使用者は、スクロールバー3aを操作して画面をスクロールさせることにより、他のサムネイル画像を表示させることができる。また、使用者は、一覧画面上に配置されているフォルダ選択ボタン3bを押下することにより、HDD104内の画像ファイルを読み込むフォルダを変更することができる。
【0015】
その後、ステップS20へ進み、制御装置103は、使用者によって、一覧画面上に配置されている終了ボタン3dを押下されたか否かを判断する。ステップS20で肯定判断した場合には、制御装置103は、図2の処理を終了して、アプリケーションを終了する。これに対して、ステップS20で否定判断した場合には、ステップS30へ進む。
【0016】
ステップS30では、制御装置103は、使用者によって、一覧画面上に配置されているマッピング表示ボタン3cが押下されたか否かを判断する。本実施の形態では、使用者は、一覧画面上に表示されているサムネイル画像の中から任意のサムネイル画像を選択してマッピング表示ボタン3cを押下することにより、選択したサムネイル画像を多軸空間上にマッピングして表示させることができる。例えば、使用者は、図4に示すように、枠で囲んで示したサムネイル画像4a〜4gを選択して、マッピング表示ボタン3cを押下することによって、図5示すように、これらのサムネイル画像4a〜4gを3軸空間上にマッピングして表示するように指示することができる。ステップS30で否定判断した場合には、ステップS20へ戻る。これに対して、ステップS30で肯定判断した場合には、ステップS40へ進む。
【0017】
ステップS40では、制御装置103は、一覧画面上で選択されたサムネイル画像を、図5に示すような3軸空間上にマッピングして表示する。3軸空間を構成するそれぞれの軸には、撮影条件を示すパラメータ値が用いられる。それぞれのパラメータ軸に用いる撮影条件は、使用者によってあらかじめ設定されているものとする。制御装置103は、一覧画面上で選択された各サムネイル画像に対応する画像ファイルのヘッダ部から、各軸に対応する撮影条件データを取得し、取得した撮影条件データに基づいて、3軸空間上にサムネイル画像を配置する。
【0018】
なお、図5は、被写体までの(合焦位置までの)撮影距離、撮影時のレンズの焦点距離、撮影時のレンズの絞り値をX軸、Y軸、Z軸とした3軸空間上に、それぞれの画像ファイルから読み出したパラメータに応じてサムネイル画像をマッピングして配置した例を示している。これらの撮影条件は、ポートレート画像を評価するために重要な条件となるため、このようにX軸、Y軸、Z軸を設定することにより、使用者は、3軸空間上でポートレート画像を容易に比較することができる。
【0019】
図5に示すように、サムネイル画像をマッピング表示するためのマッピング画面上には、3軸表示ボタン5a、2軸表示ボタン5b、軸選択ボタン5c〜5e、表示対象選択ボタン5f〜5h、閉じるボタン5i、およびビュー変更用アイコン5jが表示されている。これらの表示項目についての詳細は後述する。
【0020】
その後、ステップS50へ進み、制御装置103は、使用者によって、それぞれの軸の向きを変更するためのビュー変更操作がなされたか否かを判断する。本実施の形態では、使用者は、図5に示したマッピング表示画面上に配置されたビュー変更用アイコン5jを操作して、3軸空間を構成するそれぞれの軸の向きを変更するように指示することができる。ステップS50で否定判断した場合には、後述するステップS70へ進む。これに対して、ステップS50で肯定判断した場合には、ステップS60へ進む。
【0021】
ステップS60では、制御装置103は、使用者によるビュー変更用アイコン5jの操作に基づいて、3軸空間を構成するそれぞれの軸の向きを変更する。例えば、使用者によってビュー変更用アイコン5jが操作されて、X軸とY軸の向きの変更が指示された場合には、図6に示すように軸の向きを変更する。その後、ステップS70へ進む。
【0022】
ステップS70では、制御装置103は、使用者によって2軸表示ボタン5bが押下されることによって、マッピング画面の表示を3軸表示から2軸表示に切り替えるように指示されたか否かを判断する。ステップS70で否定判断した場合には、後述するステップS90へ進む。これに対して、ステップS70で肯定判断した場合には、ステップS80へ進む。
【0023】
ステップS80では、制御装置103は、図7に示すように、マッピング画面内の表示をX軸とY軸とで構成される2軸表示に切り替える。このときの2軸としては、図5、6に示した3軸に用いた3つのパラメータのうちの2つのパラメータが用いられる。そして、どのパラメータを用いるかは、使用者が軸選択ボタン5c〜5eを操作して選択することができる。具体的には、使用者は、軸選択ボタン5cを選択することにより、上述した3つのパラメータのうち、撮影距離と焦点距離とを2軸空間を構成する軸として選択することができる。また、使用者は、軸選択ボタン5dを選択することにより、上述した3つのパラメータのうち、撮影距離と絞り値とを2軸空間を構成する軸として選択することができる。また、使用者は、軸選択ボタン5eを選択することにより、上述した3つのパラメータのうち、焦点距離と絞り値とを2軸空間を構成する軸として選択することができる。
【0024】
例えば、使用者によって軸選択ボタン5cが選択された場合には、制御装置103は、図7に示すように、X軸に撮影距離、Y軸に焦点距離をとった2軸空間上に、一覧画面上で選択されたサムネイル画像を配置して表示する。また、使用者によって軸選択ボタン5eが選択された場合には、制御装置103は、図8に示すように、X軸に焦点距離、Y軸に絞り値をとった2軸空間上に、一覧画面上で選択されたサムネイル画像を配置して表示する。その後、ステップS90へ進む。
【0025】
ステップS90では、制御装置103は、使用者によって3軸表示ボタン5aが押下されることによって、マッピング画面の表示を2軸表示から3軸表示に切り替えるように指示されたか否かを判断する。ステップS90で否定判断した場合には、後述するステップS110へ進む。これに対して、ステップS90で肯定判断した場合には、ステップS100へ進み、制御装置103は、マッピング画面内の表示を図5や図6に示したような3軸表示に切り替える。その後、ステップS110へ進む。
【0026】
ステップS110では、制御装置103は、使用者によって表示対象選択ボタン5f〜5hが操作されることによって、表示対象が選択されたか否かを判断する。ステップS110で否定判断した場合には、後述するステップS130へ進む。これに対して、ステップS110で肯定判断した場合には、ステップS120へ進む。
【0027】
ステップS120では、制御装置103は、使用者による表示対象選択ボタン5f〜5hの操作状況に応じて、多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示するサムネイル画像を切り替える。本実施の形態では、使用者によって表示対象選択ボタン5fが選択されると、制御装置103は、一覧画面上で選択された全てのサムネイル画像を多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示する。ここでは、この表示対象選択ボタン5fが初期選択されているものとする。
【0028】
また、使用者によって表示対象選択ボタン5gが選択されると、制御装置103は、図9に示すように、一覧画面上で選択されたサムネイル画像の中から人物が写っているサムネイル画像のみを抽出して、多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示する。このとき、例えば、制御装置103は、一覧画面上で選択された全てのサムネイル画像を対象として公知の顔検出処理を実行し、顔が検出されたサムネイル画像のみを多軸空間上にマッピングして表示する。また、使用者によって表示対象選択ボタン5hが選択されると、図10に示すように、制御装置103は、一覧画面上で選択されたサムネイル画像の中から人物が写っていないサムネイル画像のみを抽出して、多軸空間(2軸空間または3軸空間)上にマッピングして表示する。このとき、例えば、制御装置103は、一覧画面上で選択された全てのサムネイル画像を対象として公知の顔検出処理を実行し、顔が検出されなかったサムネイル画像のみを多軸空間上にマッピングして表示する。その後、ステップS130へ進む。
【0029】
ステップS130では、制御装置103は、使用者によって多軸空間上にマッピング表示中のサムネイル画像に対して、拡大表示が指示されたか否かを判断する。例えば、使用者は、いずれかのサムネイル画像をマウスを操作してクリックすることにより、サムネイル画像の拡大表示を指示することができる。ステップS130で否定判断した場合には、後述するステップS150へ進む。これに対して、ステップS130で肯定判断した場合には、ステップS140へ進む。
【0030】
ステップS140では、制御装置103は、使用者によって拡大が指示されたサムネイル画像を拡大表示する。例えば、制御装置103は、使用者によって1つのサムネイル画像がクリックされた場合には、図11に示すように、ポップアップ画面11aを表示することにより。使用者によって拡大が指示された1つのサムネイル画像を拡大表示する。このとき、制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から撮影条件等の詳細情報を読み出して、ポップアップ画面11a内に表示する。これによって、使用者は、サムネイル画像を拡大して確認するとともに、画像の詳細情報も確認することができる。
【0031】
あるいは、制御装置103は、使用者によって複数のサムネイル画像がクリックされた場合には、複数のサムネイル画像に対応するポップアップ画面を同時に表示する。例えば、使用者によって2つのサムネイル画像がクリックされた場合には、制御装置103は、図12に示すように、ポップアップ画面12aと12bとを表示することにより。使用者によって拡大が指示された2つのサムネイル画像を拡大表示する。この場合も、制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から撮影条件等の詳細情報を読み出して、それぞれのポップアップ画面内に表示する。これによって、使用者は、複数のサムネイル画像を同時に拡大して確認するとともに、それぞれの画像の詳細情報を確認することができる。
【0032】
その後、ステップS150へ進み、制御装置103は、使用者によって閉じるボタン5iが押下されたか否かを判断する。ステップS150で否定判断した場合には、ステップS50へ戻る。これに対して、ステップS150で肯定判断した場合には、ステップS10へ戻り、マッピング画面を閉じて、図3に示した一覧画面を表示する。
【0033】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から取得した撮影条件データをパラメータ軸とした多軸空間を設定し、該多軸空間上に一覧画面上で選択されたサムネイル画像をマッピング表示するようにした。これによって、使用者は、多軸空間上におけるサムネイル画像の位置から、それぞれの画像の撮影条件を視覚的に把握することができる。
【0034】
(2)制御装置103は、使用者からの指示に基づいて、2軸空間と3軸空間とを切り替えるようにした。これによって、使用者は、2軸空間と3軸空間とを切り替えながら画像を閲覧することが可能となる。
【0035】
(3)制御装置103は、使用者によるビュー変更用アイコン5jの操作に応じて、多軸空間における軸の向きを変更するようにした。これによって、使用者は軸の向きを任意に変更することができる。
【0036】
(4)多軸空間を構成するそれぞれのパラメータ軸に用いる撮影条件は、使用者によってあらかじめ設定されているものとし、制御装置103は、画像ファイルのヘッダ部から取得可能な情報の中から、使用者によって選択された撮影条件を取得して、サムネイル画像をマッピング表示するようにした。これによって、使用者は、多軸表示におけるパラメータ軸を任意に設定することができる。
【0037】
(5)制御装置103は、表示対象選択ボタン5gが選択された場合には、顔が検出された画像のみを多軸空間上に配置するようにした。これによって、使用者は、人物が写っている画像のみを抽出して閲覧することが可能となる。
【0038】
(6)制御装置103は、使用者によって画像の拡大が指示された場合には、ポップアップ画面を表示した画像を拡大表示するようにした。これによって、使用者は、画像を拡大して閲覧することが可能となる。
【0039】
(7)制御装置103は、画像を拡大する際には、画像ファイルのヘッダ部から撮影条件等の詳細情報を読み出して、ポップアップ画面内に表示するようにした。これによって、使用者は、サムネイル画像を拡大して確認するとともに、画像の詳細情報も確認することができる。
【0040】
―変形例―
なお、上述した実施の形態の画像表示装置は、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態の図5〜図12に示した多軸空間においては、多軸空間を構成する軸には目盛りが付されていないが、各軸に目盛りを付すようにしてもよい。このとき、撮影距離の軸に関しては、リニアな目盛りではなく対数的な目盛りを付すようにしてもよい。
【0041】
(2)上述した実施の形態の図5〜図12に示した多軸空間上で、使用者が所定の範囲を指定できるようにしてもよい。そして、制御装置103は、使用者によって範囲が指定された場合には、指定された範囲内を対象としたパラメータ軸を設定して、多軸空間を新たに設定し直すようにしてもよい。あるいは、制御装置103は、使用者によって範囲が指定された場合には、指定された範囲内に表示されている画像のみを残して、他の画像を表示対象から除外するようにしてもよい。
【0042】
(3)上述した実施の形態では、3軸表示ボタン5a、2軸表示ボタン5bを操作して、使用者が任意に2軸表示と3軸表示を切り替えられる例について説明した。制御装置103は、マッピング画面が閉じられるときには、そのときの表示状態、すなわち2軸表示中か3軸表示中かを示す情報をメモリに記録しておき、次回のマッピング画面表示時には、前回の表示状態となるようにしてもよい。例えば、2軸表示中にマッピング画面が閉じられた場合には、次回は、2軸表示の状態でマッピング画面の表示を行うようにすれば良い。
【0043】
(4)上述した実施の形態では、多軸空間を構成するパラメータ軸に用いる撮影条件は、使用者によってあらかじめ設定されている例について説明した。この場合、各画像ファイル内にパラメータ軸に用いる撮影条件のパラメータ値が記録されているか否かを図3、4に示した一覧画面上で使用者が把握できるようにしてもよい。例えば、制御装置103は、一覧画面上に表示された各サムネイル画像に関連付けて、パラメータ軸に用いる撮影条件のパラメータ値が記録されているか否かを示す情報を表示するようにしてもよい。
【0044】
(5)上述した実施の形態では、図11や図12に示すように、マッピング画面上にポップアップ画面を表示して画像を拡大する例について説明した。しかしながら、使用者によって画像の拡大表示が指示された場合には、制御装置103は、別画面を表示して、該別画面内に拡大画像を表示するようにしてもよい。
【0045】
(6)上述した実施の形態では、画像表示装置としてパソコン100を用いる例について説明した。しかしながら、画像ファイルや動画ファイルを読み出して表示することができる他の装置、例えば、携帯端末やデジタルカメラ等にも本発明を適用することができる。
【0046】
(7)上述した実施の形態では、撮影時のレンズの焦点距離をパラメータとして用いて、画像を2軸空間、または3軸空間上に表示するようにした。この場合、レンズの焦点距離は撮影画角に影響するが、レンズの焦点距離が同じでも撮像素子の大きさが異なれば画角も異なってくる。すなわち、撮影に用いた撮像素子が異なる画像が混在している場合には、焦点距離のみでは一律な比較がしにくい。そこで、制御装置103は、例えば、APS−Cサイズの撮像素子で撮影した画像データについては、焦点距離を35mm判相当の焦点距離に自動換算するようにしてもよい。また、35mm判相当に自動換算するのを好まないユーザー向けにこの切り替えをオプション設定で用意してもよい。さらに、上述した実施の形態では、焦点距離をパラメータとして用いたが、制御装置103は、定義された算出式を利用して焦点距離と撮像素子サイズから画角を算出して、焦点距離の代わりに、算出した画角をパラメータとして用いるようにしてもよい。
【0047】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0048】
100 パソコン、101 操作部材、102 接続IF、103 制御装置、104 HDD、105 モニタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段によって取得された前記複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手段と、
前記多軸空間設定手段によって設定された前記多軸空間上に、前記情報取得手段によって取得された前記複数の情報に基づいて、前記画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手段とを備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置において、
前記多軸空間設定手段は、前記情報取得手段によって取得された2つの情報のそれぞれをパラメータ軸とした2軸空間、または前記情報取得手段によって取得された3つの情報のそれぞれをパラメータ軸とした3軸空間を設定することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記2軸空間と前記3軸空間とを切り替える切替手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記切替手段は、前記3軸空間から前記2軸空間に切り替えるときに、前記3軸空間における3つのパラメータ軸の中から2つのパラメータ軸を選択することを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記多軸空間における軸の向きを変更する変更手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記情報取得手段は、画像ファイルから取得可能な情報の中から、使用者によって選択された複数の情報を取得することを特徴とする画像表示装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記多軸空間上に配置する画像内から顔を検出する顔検出手段と、
前記画像配置手段は、前記顔検出手段によって顔が検出された画像のみを前記多軸空間上に配置することを特徴とする画像表示装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記多軸空間上に配置された画像を拡大して表示する拡大表示手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像表示装置において、
前記拡大表示手段によって拡大表示された画像に関連付けて、前記情報取得手段によって取得された情報を表示する情報表示手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記多軸空間上で所定の範囲を指定する範囲指定手段と、
前記範囲指定手段によって指定された範囲内を対象としたパラメータ軸を設定して、多軸空間を新たに設定し直す再設定手段とをさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記多軸空間上で所定の範囲を指定する範囲指定手段と、
前記範囲指定手段によって指定された範囲内に表示されている画像のみを残して、他の画像を表示対象から除外する表示制御手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項12】
画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手順と、
前記情報取得手順で取得した前記複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手順と、
前記多軸空間設定手順で設定した前記多軸空間上に、前記情報取得手順で取得した前記複数の情報に基づいて、前記画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手順とをコンピュータに実行させるための画像表示プログラム。
【請求項1】
画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段によって取得された前記複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手段と、
前記多軸空間設定手段によって設定された前記多軸空間上に、前記情報取得手段によって取得された前記複数の情報に基づいて、前記画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手段とを備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置において、
前記多軸空間設定手段は、前記情報取得手段によって取得された2つの情報のそれぞれをパラメータ軸とした2軸空間、または前記情報取得手段によって取得された3つの情報のそれぞれをパラメータ軸とした3軸空間を設定することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記2軸空間と前記3軸空間とを切り替える切替手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記切替手段は、前記3軸空間から前記2軸空間に切り替えるときに、前記3軸空間における3つのパラメータ軸の中から2つのパラメータ軸を選択することを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記多軸空間における軸の向きを変更する変更手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記情報取得手段は、画像ファイルから取得可能な情報の中から、使用者によって選択された複数の情報を取得することを特徴とする画像表示装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記多軸空間上に配置する画像内から顔を検出する顔検出手段と、
前記画像配置手段は、前記顔検出手段によって顔が検出された画像のみを前記多軸空間上に配置することを特徴とする画像表示装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記多軸空間上に配置された画像を拡大して表示する拡大表示手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像表示装置において、
前記拡大表示手段によって拡大表示された画像に関連付けて、前記情報取得手段によって取得された情報を表示する情報表示手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記多軸空間上で所定の範囲を指定する範囲指定手段と、
前記範囲指定手段によって指定された範囲内を対象としたパラメータ軸を設定して、多軸空間を新たに設定し直す再設定手段とをさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
使用者からの指示に基づいて、前記多軸空間上で所定の範囲を指定する範囲指定手段と、
前記範囲指定手段によって指定された範囲内に表示されている画像のみを残して、他の画像を表示対象から除外する表示制御手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項12】
画像ファイルから複数の情報を取得する情報取得手順と、
前記情報取得手順で取得した前記複数の情報のそれぞれをパラメータ軸とした多軸空間を設定する多軸空間設定手順と、
前記多軸空間設定手順で設定した前記多軸空間上に、前記情報取得手順で取得した前記複数の情報に基づいて、前記画像ファイルに対応する画像を配置する画像配置手順とをコンピュータに実行させるための画像表示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−169819(P2012−169819A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28512(P2011−28512)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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