説明

画像通信システムおよび画像通信方法

【課題】 簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる画像通信システムおよび画像通信方法を提供する。
【解決手段】 第1画像通信装置100の操作者は、第1ディスプレイ102に第2画像通信装置200から送信されてきた画像が表示されている状態で、タッチペン104により、第1タッチパネル103を介して対象物330が表示されている指定領域105を入力すると、入力された指定領域105に表示されていた対象物300が表示されていた部分の画像についての情報が、第2画像通信装置200へと送信される。第2画像通信装置200では、受信した情報に基づいて、指定領域105内に表示されていた画像を、自機の第2ディスプレイ202に表示する。このとき、第1画像通信装置100から送られてくる撮影画像と、対象物300が表示されている画像とは、第2ディスプレイ202に重畳されて表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムおよび画像通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
データ通信の通信帯域の増加に伴い、電話通信と同時に画像通信を行う、いわゆるテレビ電話通信が容易に実現可能となっている。
【0003】
テレビ電話通信を実現するテレビ電話通信装置(以下では単に「通信装置」と略称する。)は、通話者の画像を撮像するための撮像手段、音声データおよび画像データを送受信するための通信手段、画像を表示する表示手段、音声の入出力を行う送受話器などを備えている。
【0004】
撮像手段によって撮像された画像は、画像データとして相手側通信装置に送信されるとともに、通話者の確認用に表示手段の一部に表示される。
【0005】
このような通信システムは、たとえば遠隔地を結んでのテレビ会議やプレゼンテーションなどに利用される。
【0006】
会議やプレゼンテーション中には、相手側から送られてくる画像に表示されている物を指定して説明を求めたり、質問する場合が想定されるが、そのときは、口頭でその対象物を指定する必要がある。対象物が明確なものであれば、口頭での説明であっても十分に伝わるかもしれないが、対象物が不明確なものもあり、口頭で正確に対象物を指定することが困難なときがある。対象物を指定するだけで長時間を要することになったり、相手側で対象物とは別の物を対象物として誤って認識してしまうと、意思の疎通ができずに会議やプレゼンテーションがスムーズに進まなくなってしまう。
【0007】
特許文献1記載の画像入出力システムでは、プレゼンテーション側で自機器の表示タブレットの位置情報入力部を用いて原稿画像上の特定の箇所を示す位置情報を入力すると、その位置情報が送信部を介して相手装置に送られ、相手装置ではその送られてきた位置情報に基づき、表示タブレットの原稿画像表示部に表示された原稿画像の対応する位置にカーソルを表示させる。
【0008】
特許文献2記載の情報入力装置は、ポインタの位置を認識するカメラ装置とディスプレイ装置とが、それぞれ異なる偏光を通過させる偏光フィルタを有し、カメラパラメータなどを相手側に伝送することで、情報を表示した画面に、通信相手の映像を一致するように表示する。
【0009】
【特許文献1】特開平8−9075号公報
【特許文献2】特開2005−117285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1記載の発明では、原稿画像の特定位置を指定することができるが、プレゼンテーション側が自らの原稿の位置を指定できることに留まっており、プレゼンテーションを受ける側からは何ら指定することができない。特許文献2記載の発明では、指定位置を相手側に伝えるために伝送すべきデータ量が多く、さらにカメラ装置とディスプレイ装置とで異なる偏光フィルタの貼り付けを行う必要があるなどハードウェア構成を追加する必要がある。
【0011】
本発明の目的は、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる画像通信システムおよび画像通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムにおいて、
前記第1画像通信装置は、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定手段と、
前記映像位置指定手段にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出手段と、
前記映像抽出手段にて抽出した副映像を前記第2画像通信装置に送信する送信手段とを備え、
前記第2画像通信装置は、
第2主映像を撮像する第2撮像手段と、
前記第1画像通信装置から送られてくる副映像を受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した副映像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像通信システムである。
【0013】
また本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムにおいて、
前記第1画像通信装置は、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定手段と、
前記映像位置指定手段にて指定した範囲を示す範囲情報を前記第2画像通信装置に送信する送信手段を備え、
前記第2画像通信装置は、
第2主映像を撮像する第2撮像手段と、
前記第1画像通信装置から送られてくる範囲情報を受信する受信手段と、
第1画像通信装置に送信した第2主映像から、前記受信手段にて受信した範囲情報に基づいて、副映像を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出した副映像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像通信システムである。
【0014】
また本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムにおいて、
前記第1画像通信装置は、
第1主映像を撮像する第1撮像手段と、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定手段と、
前記映像位置指定手段にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出手段と、
前記第1撮像手段で撮像した第1主映像と前記映像抽出手段にて抽出した副映像と合成して合成画像を生成する合成手段と、
前記合成手段にて合成された合成画像を前記第2画像通信装置に送信する送信手段とを備え、
前記第2画像通信装置は、
第2主映像を撮像する第2撮像手段と、
前記第1画像通信装置から送られてくる前記合成画像を受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記合成画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像通信システムである。
【0015】
また本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信方法において、
前記第1画像通信装置では、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定工程と、
指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出工程と、
抽出した副映像を前記第2画像通信装置に送信する送信工程とを実行し、
前記第2画像通信装置では、
前記第1画像通信装置から送られてくる副映像を受信する受信工程と、
受信した副映像を表示する表示工程とを実行することを特徴とする画像通信方法である。
【0016】
また本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信方法において、
前記第1画像通信装置では、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定工程と、
指定した範囲を示す範囲情報を前記第2画像通信装置に送信する送信工程を実行し、
前記第2画像通信装置では、
前記第1画像通信装置から送られてくる範囲情報を受信する受信工程と、
第1画像通信装置に送信した第2主映像から、受信した範囲情報に基づいて、副映像を抽出する抽出工程と、
抽出した副映像を表示する表示工程とを実行することを特徴とする画像通信方法である。
【0017】
また本発明は、撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信方法において、
前記第1画像通信装置では、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定工程と、
指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出工程と、
撮像した第1主映像と抽出した副映像と合成して合成画像を生成する合成工程と、
合成された合成画像を前記第2画像通信装置に送信する送信工程とを実行し、
前記第2画像通信装置では、
前記第1画像通信装置から送られてくる前記合成画像を受信する受信工程と、
受信した前記合成画像を表示する表示工程とを実行することを特徴とする画像通信方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、前記第1画像通信装置では、映像位置指定手段が、第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定すると、映像抽出手段が、前記映像位置指定手段にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する。送信手段は、前記映像抽出手段にて抽出した副映像を前記第2画像通信装置に送信する。
【0019】
前記第2画像通信装置では、受信手段が、前記第1画像通信装置から送られてくる副映像を受信すると、表示手段が、前記受信手段にて受信した副映像を表示する。
【0020】
第1画像通信装置の操作者は、相手側に知らせたい対象物が表示されている範囲を指定するだけでよく、第1画像通信装置の操作者は、表示された副映像を見るだけでよい。
【0021】
したがって、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる。
また本発明によれば、前記第1画像通信装置では、映像位置指定手段が、第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定すると、送信手段が、第1撮像手段で撮像した第1主映像および前記映像位置指定手段にて指定した範囲を示す範囲情報を前記第2画像通信装置に送信する。
【0022】
前記第2画像通信装置は、受信手段が、前記第1画像通信装置から送られてくる第1主映像および範囲情報を受信すると、抽出手段が、第1画像通信装置に送信した第2主映像から、前記受信手段にて受信した範囲情報に基づいて、副映像を抽出し、表示手段が、前記受信手段にて受信した前記抽出手段にて抽出した副映像を表示する。
【0023】
第1画像通信装置の操作者は、相手側に知らせたい対象物が表示されている範囲を指定するだけでよく、第1画像通信装置の操作者は、表示された副映像を見るだけでよい。
【0024】
したがって、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる。さらに、画像データそのものではなく範囲情報、たとえば座標などを送信すればよいので、送信するデータ量も少なくて済む。
【0025】
また本発明によれば、前記第1画像通信装置では、映像位置指定手段が、第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定すると、映像抽出手段が、前記映像位置指定手段にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する。合成手段は、第1撮像手段で撮像した第1主映像と前記映像抽出手段にて抽出した副映像と合成して合成画像を生成し、送信手段が、前記合成手段にて合成された合成画像を前記第2画像通信装置に送信する。
【0026】
前記第2画像通信装置では、受信手段が、前記第1画像通信装置から送られてくる前記合成画像を受信すると、表示手段が、前記受信手段にて受信した前記合成画像を表示する。
【0027】
第1画像通信装置の操作者は、相手側に知らせたい対象物が表示されている範囲を指定するだけでよく、第1画像通信装置の操作者は、表示された副映像を見るだけでよい。
【0028】
したがって、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる。さらに、第2画像通信装置は、受信した画像を表示するだけでよいので、より簡単な構成、たとえば従来の画像通信装置であっても副映像を表示させることができる。
【0029】
また本発明によれば、前記第1画像通信装置では、映像位置指定工程で、第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定すると、映像抽出工程では、前記映像位置指定工程にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する。送信工程では、予め撮像された第1主映像および前記映像抽出工程にて抽出した副映像を前記第2画像通信装置に送信する。
【0030】
前記第2画像通信装置では、受信工程で、前記第1画像通信装置から送られてくる副映像を受信すると、表示工程で、前記受信工程にて受信した副映像を表示する。
【0031】
第1画像通信装置の操作者は、相手側に知らせたい対象物が表示されている範囲を指定するだけでよく、第1画像通信装置の操作者は、表示された副映像を見るだけでよい。
【0032】
したがって、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる。
また本発明によれば、前記第1画像通信装置では、映像位置指定工程で、第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定すると、送信工程で、予め撮像された第1主映像および前記映像位置指定工程にて指定した範囲を示す範囲情報を前記第2画像通信装置に送信する。
【0033】
前記第2画像通信装置では、受信工程で、前記第1画像通信装置から送られてくる第1主映像および範囲情報を受信すると、抽出工程で、第1画像通信装置に送信した第2主映像から、前記受信工程にて受信した範囲情報に基づいて、副映像を抽出し、表示工程で、前記受信工程にて受信した第1主映像および前記抽出工程にて抽出した副映像を表示する。
【0034】
第1画像通信装置の操作者は、相手側に知らせたい対象物が表示されている範囲を指定するだけでよく、第1画像通信装置の操作者は、表示された副映像を見るだけでよい。
【0035】
したがって、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる。さらに、画像データそのものではなく範囲情報、たとえば座標などを送信すればよいので、送信するデータ量も少なくて済む。
【0036】
また本発明によれば、前記第1画像通信装置では、映像位置指定工程で、第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定すると、映像抽出工程で、前記映像位置指定工程にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する。合成工程では、予め撮像された第1主映像と前記映像抽出工程にて抽出した副映像と合成して合成画像を生成し、送信工程で、前記合成工程にて合成された合成画像を前記第2画像通信装置に送信する。
【0037】
前記第2画像通信装置では、受信工程で、前記第1画像通信装置から送られてくる前記合成画像を受信すると、表示工程で、前記受信工程にて受信した前記合成画像を表示する。
【0038】
第1画像通信装置の操作者は、相手側に知らせたい対象物が表示されている範囲を指定するだけでよく、第1画像通信装置の操作者は、表示された副映像を見るだけでよい。
【0039】
したがって、簡単な構成で、相手側に対象物を明確に把握させることができる。さらに、第2画像通信装置は、受信した画像を表示するだけでよいので、より簡単な構成、たとえば従来の画像通信装置であっても副映像を表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
図1は、本発明の実施の一形態である画像通信システム1の概略を示す模式図である。
本発明の画像通信システム1は、2つの画像通信装置、第1画像通信装置100と第2画像通信装置200とで構成され、第1画像通信装置100のカメラ101で撮像された映像が画像通信によって第2画像通信装置200に送信され、第2画像通信装置の第2ディスプレイ202では、受信した画像を表示する。これと並行して第2画像通信装置200のカメラ201で撮像された映像が画像通信によって第1画像通信装置100に送信され、第1画像通信装置の第1ディスプレイ102では、受信した画像を表示する。
【0041】
さらに、第1画像通信装置100は、第1タッチパネル103を第1ディスプレイ102に重ねて設け、第1ディスプレイ102に表示されている画像に対して、特定の領域を指定することが可能となっている。具体的には、第2カメラ201により撮影された画像の中で、第1画像通信装置100の操作者が対象物300を指定したいとする。
【0042】
第1画像通信装置100の操作者は、第1ディスプレイ102に第2画像通信装置200から送信されてきた画像が表示されている状態で、タッチペン104により、第1タッチパネル103を介して対象物330が表示されている指定領域105を入力すると、入力された指定領域105に表示されていた対象物300の部分の画像についての情報が、第2画像通信装置200へと送信される。
【0043】
第2画像通信装置200では、受信した情報に基づいて、指定領域105内に表示されていた画像を、自機の第2ディスプレイ202に表示する。このとき、第1画像通信装置100から送られてくる撮影画像と、対象物300が表示されている画像とは、第2ディスプレイ202に重畳されて表示される。
【0044】
第2画像通信装置200の操作者は、第2ディスプレイ202に表示された画像を見ることで、第1画像通信装置100の操作者が指定する対象物300を明確に、かつ迅速に把握することができる。
【0045】
指定領域105の中の一部をさらに指定するために、第1タッチパネル103を介して指定領域内の指定部分をポインタ(カーソル、矢印など)で指定すると、その指定部分の情報が第2画像通信装置200に送信され、第2画像通信装置200では、指定領域内の画像に指定部分のポインタを加えて表示する。
【0046】
また、第1ディスプレイ102に表示されている対象物300が小さい場合や、指定部分を明確にしたい場合などには、指定領域105の画像を拡大するように指示を入力すると、拡大指示が第2画像通信装置200へと送信され、第2画像通信装置200では、第2ディスプレイ202に、指定領域105の画像が拡大されて表示される。
【0047】
なお、第2画像通信装置200にも、第2タッチパネル203が備えられており、第1画像通信装置100と同様に、指定領域の入力などを行える。すなわち、第1画像通信装置100と第2画像通信装置200とは同一の構成を有しており、指定領域を入力する側の装置が、第1画像通信装置100であっても第2画像通信装置200であってもよい。
【0048】
図2は、画像通信システム1の構成を示すブロック図である。
本実施形態では、画像通信システム1は、2つの画像通信装置、第1画像通信装置100と第2画像通信装置200とで構成される。
【0049】
第1画像通信装置(以下では「第1装置」と略称する)100は、第1撮像部10、第1画像処理部11とで構成され、第1画像処理部11は、さらに第1映像処理部12、第1通信部13、第1記憶部14、第1ポインタ制御部15、第1座標検出部16、第1表示部17、第1タブレット18を含んで構成される。
【0050】
また、第1映像処理部12は、共有映像生成部12a、画像拡大処理部12b、PIP処理部12c、映像合成部12dを含む。
【0051】
第2画像通信装置(以下では「第2装置」と略称する)200は、第2撮像部20、第2画像処理部21とで構成され、第2画像処理部21は、さらに第2映像処理部22、第2通信部23、第2記憶部24、第2ポインタ制御部25、第2座標検出部26、第2表示部27、第2タブレット28を含んで構成される。
【0052】
また、第2映像処理部22は、共有映像生成部22a、画像拡大処理部22b、PIP処理部22c、映像合成部22dを含む。
【0053】
上記のように、第1装置100と第2装置200とは、同一の構成であるので、以下では、第1装置100の構成について説明する。また、図1に示したように、指定領域105を指定する側が第1装置100であり、指定された画像を表示する側が第2装置200であるものとする。
【0054】
第1撮像部10は、たとえば、たとえば、CCD(電荷結合素子)カメラなどで実現され、被写体からの反射光を受光し、その受光量をアナログ映像信号として出力する第1カメラ101である。
【0055】
第1画像処理部11は、第1撮像部10から出力される映像信号をデジタル映像データに変換し、必要な画像処理を施して、第2装置200へと送信する。また、第1タブレット18で入力された指定領域内の画像についても必要な画像処理を施して、第2装置200へと送信する。
【0056】
共有映像生成部12aは、副映像である共有映像に関する情報として共有映像座標情報30を取得して記憶する。共有映像とは、図1で示したように、指定領域105を入力したときに、指定領域105内に表示されている画像のことで、第2装置200で撮像されて送られてくる画像(主映像)の一部を切り出したものに相当する。
【0057】
画像拡大処理部12bは、共有映像または主映像の拡大処理を行い、入力された拡大サイズ(拡大倍率、拡大後の寸法など)31を記憶しておく。
【0058】
PIP処理部12cは、ピクチャインピクチャ(PIP)処理により、主映像に共有映像を重畳して表示させる。
【0059】
主映像に重畳させて表示させる共有映像いついては、指定領域を指定する側の装置と指定された共有映像を受信する側の装置では異なっている。
【0060】
指定領域105を指定する側の第1装置100では、第2装置200から受信した画像データに基づく主映像と、自装置で指定された指定領域105内の共有映像を重畳して第1表示部17に表示する。
【0061】
指定された共有映像を受信する側の第2装置200では、第1装置100から受信した画像データに基づく主映像と、第1装置100で指定された指定領域105内の共有映像を重畳して第2表示部27に表示する。
【0062】
PIP処理部12cは、PIP処理、すなわち指定領域を入力して共有映像を表示するか、指定された共有映像を表示するかいずれにしても共有映像の表示を行うかどうかを示すPIP ON/OFF情報を記憶する。共有映像を第1表示部17に表示するときはPIP ONであり、表示しないときはPIP OFFである。PIP位置情報33およびPIPサイズ情報34は、PIP表示を行うときに、共有映像を第1表示部17に表示させる位置座標と、そのサイズを示す情報である。これらの情報は、装置の操作者が任意に変更できるように、第1タブレット18から変更値が入力可能で、入力されると記憶しているそれぞれの情報を更新するように構成される。また、変更されない場合には、予め与えられる初期値に基づいてPIP処理を行う。
【0063】
映像合成部12dは、PIP処理において、共有映像を主映像に重ね合わせるのではなく、主映像と共有映像とを合成して1つの画像データを作成し、合成後の画像データを第2装置200へ送信する。
【0064】
第1通信部13は、第2装置200と画像通信、電話通信およびデータ通信可能に構成されており、公衆電話通信網を介する通信、LAN(Local Area network)を介する通信などが可能で特に通信インフラには限定されない。
【0065】
第1通信部13は、接続先情報35として接続先の通信装置、本実施形態では第2装置200の通信に関する情報、たとえば、電話番号、IPアドレス、使用する通信プロトコルなどを参照して第2装置200との通信を行う。
【0066】
第1記憶部14は、第2装置200から送られてきた主映像を記憶する主映像記憶部14aと、第1撮像部10で撮像し、第2装置200へと送信する映像および主映像の一部である指定領域内の共有映像を記憶する送信映像記憶部14bを有し、さらにPIP処理部12cがPIP処理を行う際に主映像に重畳するための映像であるPIP映像36も記憶される。
【0067】
第1ポインタ制御部15は、第1タブレット18により入力されたポインタの位置を制御する。第1座標検出部16は、第1タブレット18により入力された座標を検出し、必要に応じて検出した座標情報を第1ポインタ制御部15および第1映像処理部12に受け渡す。第1表示部17は、第2装置200から送られてきた主映像および指定領域内の共有映像を主に表示する第1ディスプレイ102である。
【0068】
第1タブレット18は、第1タッチパネル103とペン104などの入力デバイスで構成され、操作者がペン104を用いて、第1タッチパネル103が重ねて設けられた第1ディスプレイ102の上をなぞることで該当箇所の座標が入力されるので、直感的な操作が可能となる。
【0069】
以下では、フローチャートを用いて画像通信システム1による画像通信処理について詳細に説明する。
【0070】
第2装置200において共有映像を表示させるにあたっては、第1装置100から共有映像に関する情報を第2装置200へ送信し、第2装置200では、その関連情報に基づいて共有映像を第2表示部27に表示する。
【0071】
共有映像に関する情報については、指定領域105内の画像データを情報として送信する第1形態、指定領域の座標を情報として送信する第2形態、指定領域105内の共有映像と、第1撮像部で撮像した主映像とを合成し、合成映像を情報として送信する第3形態とがある。
【0072】
図3は、第1形態の画像通信処理を示すフローチャートである。図3A(a)は、共有映像を指定する側の第1装置100のフローを示し、図3B(b)は、指定された共有映像を表示する側の第2装置200のフローを示す。
【0073】
第1装置100では、ステップA1で、第1通信部13が相手側通信装置である第2装置200から主映像となる画像データを受信し、ステップA2で第1表示部17に主映像を表示させる。
【0074】
ステップA3では、第1タブレット18を介して指定領域105が入力されたかどうかを判断し、入力されればステップA4に進み、入力されなければステップA1に戻って主映像の受信と表示を繰り返す。
【0075】
ステップA4では、第1座標検出部16の検出結果に基づいて、入力された領域の座標を抽出し、共有映像生成部12aに記憶する。ステップA5では、記憶された共有映像座標情報30に基づいて、第2装置200から受信した主映像のうち、指定領域105に相当する部分の画像を共有映像とし、指定された領域部分の画像データを関連情報として記憶する。
【0076】
ステップA6では、主映像と重ねて表示したときに区別しやすいように共有映像に縁取りを行い、ステップA7で、表示サイズを読み込む。
【0077】
ステップA8では、PIP処理部12cによって、第1表示部17に読み込まれた表示サイズおよび表示位置に共有画像をPIP表示させる。第1装置100では、操作者が自ら指定した共有映像を第1表示部17にPIP表示された画像を見て確認することができる。
【0078】
ステップA9で、所定の入力手順により共有映像のサイズが変更されると、ステップA10で第2装置200へ送信する共有映像のサイズ情報34を更新する。また、ステップA11で、所定の入力手順により共有映像内にポインタが追加されると、ステップA12で、第2装置200へ送信する共有映像にポインタ画像を追加して送信映像記憶部14bに記憶する。
【0079】
なお、サイズの変更はたとえば、第1タブレット18を介して現在表示されている共有映像の縁をドラッグ操作することにより変更できる。ポインタの追加も、第1タブレット18を介して現在表示されている共有映像のいずれかをポインティング操作することにより追加できる。
【0080】
ステップA13では、共有映像を第2装置200の第2表示部27に表示させるために共有映像表示コマンドを第2装置200へ送信する。共有映像表示コマンドは、第2装置200において、PIP処理部22cを起動させて、送信した共有映像をPIP表示させるためのコマンドである。
【0081】
ステップA14では、送信映像記憶部14bに記憶された共有映像となる部分画像データを第2装置200へ送信する。
【0082】
図示はしていないが、第1装置100は、第1撮像部10で主映像を撮影し、第2装置200へ送信している。主映像の送信のタイミングは、共有映像の送信ステップで同時に送信してもよいし、異なるステップで送信してもよい。
【0083】
第2装置200では、ステップB1で、第2撮像部20が主映像を撮影し、ステップB2では、第1装置100へ主映像となる画像データを送信する。
【0084】
ステップB3で共有映像表示コマンドを受信したかどうかを判断し、受信していればステップB4に進み、受信していなければステップB1に戻って主映像の撮影と送信とを繰り返す。
【0085】
ステップB4では、共有映像となる部分画像データを受信し、ステップB5では、PIP処理部22が起動してステップB5で表示位置の読み込みとステップB6で表示サイズの読み込みを行う。
【0086】
ステップB7では、PIP処理部22が、第1装置100から送られてくる主映像に共有映像を重ね合わせて、第2表示部27にPIP表示させる。ステップB8では、所定の入力手順により共有映像の表示位置が変更されると、ステップB9で表示されている共有映像の表示位置を変更する。
【0087】
ステップB10で所定の入力手順により共有映像のサイズが変更されると、ステップB11で表示されている共有映像のサイズを変更する。
【0088】
なお、表示位置の変更は、たとえば、第2タブレット28を介して現在表示されている共有映像の縁以外の部分をドラッグ操作することにより変更できる。サイズの変更は、たとえば、第2タブレット28を介して現在表示されている共有映像の縁をドラッグ操作することにより変更できる。
【0089】
ステップB12で、共有映像の表示を終了する指示が入力されると共有映像を消して処理を終了する。終了の指示が入力されなければステップB7に戻って表示を継続する。
【0090】
図4は、第2形態の画像通信処理を示すフローチャートである。図4A(a)は、共有映像を指定する側の第1装置100のフローを示し、図4B(b)は、指定された共有映像を表示する側の第2装置200のフローを示す。
【0091】
第1装置100では、ステップC1で、第1通信部13が相手側通信装置である第2装置200から主映像となる画像データを受信し、ステップC2で第1表示部17に主映像を表示させる。
【0092】
ステップC3では、第1タブレット18を介して指定領域105が入力されたかどうかを判断し、入力されればステップC4に進み、入力されなければステップC1に戻って主映像の受信と表示を繰り返す。
【0093】
ステップC4では、第1座標検出部16の検出結果に基づいて、入力された領域の座標を抽出し、共有映像生成部12aに記憶する。ステップC5では、記憶された共有映像座標情報30に基づいて、第2装置200から受信した主映像のうち、指定領域105に相当する部分の画像を共有映像とし、指定領域の座標情報を第2装置200に送信する関連情報として記憶する。
【0094】
ステップC6では、主映像と重ねて表示したときに区別しやすいように共有映像に縁取りを行い、ステップC7で、表示サイズを読み込む。
【0095】
ステップC8では、PIP処理部12cによって、第1表示部17に読み込まれた表示サイズおよび表示位置に共有画像をPIP表示させる。第1装置100では、操作者が自ら指定した共有映像を第1表示部17にPIP表示された画像を見て確認することができる。
【0096】
ステップC9で、所定の入力手順により共有映像のサイズが変更されると、ステップC10で第2装置200へ送信する共有映像のサイズ情報34を更新する。また、ステップC11で、所定の入力手順により共有映像内にポインタが追加されると、ステップC12で、第2装置200へ送信する共有映像にポインタ画像を追加して送信映像記憶部14bに記憶する。
【0097】
ステップC13では、共有映像を第2装置200の第2表示部27に表示させるために共有映像表示コマンドを第2装置200へ送信する。共有映像表示コマンドは、第2装置200において、PIP処理部22cを起動させて、送信した共有映像の座標情報を基に、共有映像をPIP表示させるためのコマンドである。
【0098】
ステップC14では、送信映像記憶部14bに記憶された共有映像となる指定領域を示す座標情報を第2装置200へ送信する。
【0099】
座標情報に続けてステップC15では、共有映像の表示サイズを示す情報を第2装置200へ送信し、ステップC16では、共有映像に追加されたポインタ位置を示す情報を第2装置200へ送信する。
【0100】
図示はしていないが、第1装置100は、第1撮像部10で主映像を撮影し、第2装置200へ送信している。主映像の送信のタイミングは、共有映像の送信ステップで同時に送信してもよいし、異なるステップで送信してもよい。
【0101】
第2装置200では、ステップD1で、第2撮像部20が主映像を撮影し、ステップD2では、第1装置100へ主映像となる画像データを送信する。
【0102】
ステップD3で共有映像表示コマンドを受信したかどうかを判断し、受信していればステップD4に進み、受信していなければステップD1に戻って主映像の撮影と送信とを繰り返す。
【0103】
ステップD4では、共有映像をとなる部分を示す座標情報を受信し、続いてステップD5では、共有映像の表示サイズ情報を受信し、ステップD6では、ポインタ位置を示す情報を受信する。
【0104】
ステップD7では、第1表示部100へ送信した撮像映像に、座標情報を適用し、該当部分の画像を共有映像として抽出する。ステップD8では、受信した表示サイズに基づいて共有映像の表示サイズを変更する。
【0105】
ステップD9では、ポインタ表示追加情報を受信したかどうかを判断し、受信していればステップD10で共有映像にポインタを追加する。
【0106】
ステップD11では、PIP処理部22cが、第1装置100から送られてくる主映像に抽出された共有映像を重ね合わせて、第2表示部27にPIP表示する。ステップD12では、所定の入力手順により共有映像の表示位置が変更されると、ステップD13で表示されている共有映像の表示位置を変更する。
【0107】
ステップD14で所定の入力手順により共有映像のサイズが変更されると、ステップD15で表示されている共有映像のサイズを変更する。
【0108】
ステップD16で、共有映像の表示を終了する指示が入力されると共有映像を消して処理を終了する。終了の指示が入力されなければステップD11に戻って表示を継続する。
【0109】
図5は、第3形態の画像通信処理を示すフローチャートである。図5A(a)は、共有映像を指定する側の第1装置100のフローを示し、図5B(b)は、指定された共有映像を表示する側の第2装置200のフローを示す。
【0110】
第1装置100では、ステップE1で、第1通信部13が相手側通信装置である第2装置200から主映像となる画像データを受信し、ステップE2で第1表示部17に主映像を表示させる。
【0111】
ステップE3では、第1タブレット18を介して指定領域105が入力されたかどうかを判断し、入力されればステップE4に進み、入力されなければステップE1に戻って主映像の受信と表示を繰り返す。
【0112】
ステップE4では、第1座標検出部16の検出結果に基づいて、入力された領域の座標を抽出し、共有映像生成部12aに記憶する。ステップE5では、記憶された共有映像座標情報30に基づいて、第2装置200から受信した主映像のうち、指定領域105に相当する部分の画像を共有映像とし、指定された領域部分の画像データを記憶する。
【0113】
ステップE6では、主映像と重ねて表示したときに区別しやすいように共有映像に縁取りを行い、ステップE7で、表示サイズを読み込む。
【0114】
ステップE8では、PIP処理部12cによって、第1表示部17に読み込まれた表示サイズおよび表示位置に共有画像をPIP表示させる。第1装置100では、操作者が自ら指定した共有映像を第1表示部17にPIP表示された画像を見て確認することができる。
【0115】
ステップE9で、所定の入力手順により共有映像のサイズが変更されると、ステップE10で第2装置200へ送信する共有映像のサイズ情報34を更新する。また、ステップE11で、所定の入力手順により共有映像内にポインタが追加されると、ステップE12で、共有映像にポインタ画像を追加して送信映像記憶部14bに記憶する。
【0116】
ステップE13では、第1撮像部10が主映像を撮影し、ステップE14で、主映像となる画像データと共有映像となる部分画像データとを合成する。ステップE15では、合成画像データを関連情報として第2装置200へ送信する。
【0117】
第1装置100による主映像の撮影について、本実施形態では、撮影していることが明確になるように、ステップE13として説明したが、撮影のタイミングはこれに限らず、ステップE14で共有映像と合成するまでに撮影しておけばよい。
【0118】
第2装置200では、ステップF1で、第2撮像部20が主映像を撮影し、ステップF2では、第1装置100へ主映像となる画像データを送信する。
【0119】
ステップF3で第1装置100から主映像と共有映像が合成された合成映像となる合成画像データを受信し、ステップF4で合成画像を表示する。
【0120】
以上のように、第1装置100側で領域を指定し、相手側の第2装置200に指定した領域の画像を表示させることで、第2装置200の操作者は第1装置1
00の操作者が対象としている物を容易にかつ明確に把握することができる。
【0121】
なお、上記の説明では、第1形態では、1度指定領域を指定すると該当する画像データを相手側に送信しているが、第1装置100において、共有映像の指定取り止めの指示が入力されるまでは、第2通信装置100から主映像が送られてくるたびに、共有映像となる画像データを生成して第2装置200に送り続けることも可能である。また、第2形態では、座標の変更や、共有映像の指定取り止めの指示が入力されるまでは、第2通信装置100において、共有映像となる画像データを生成して表示し続けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の実施の一形態である画像通信システム1の概略を示す模式図である。
【図2】画像通信システム1の構成を示すブロック図である。
【図3A】第1形態の画像通信処理を示すフローチャートである。
【図3B】第1形態の画像通信処理を示すフローチャートである。
【図4A】第2形態の画像通信処理を示すフローチャートである。
【図4B】第2形態の画像通信処理を示すフローチャートである。
【図5A】第3形態の画像通信処理を示すフローチャートである。
【図5B】第3形態の画像通信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0123】
1 画像通信システム
100 第1画像通信装置
101,201 カメラ
102 第1ディスプレイ
103 第1タッチパネル
104 ペン
105 指定領域
200 第2画像通信装置
202 第2ディスプレイ
203 第2タッチパネル
300 対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムにおいて、
前記第1画像通信装置は、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定手段と、
前記映像位置指定手段にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出手段と、
前記映像抽出手段にて抽出した副映像を前記第2画像通信装置に送信する送信手段とを備え、
前記第2画像通信装置は、
第2主映像を撮像する第2撮像手段と、
前記第1画像通信装置から送られてくる副映像を受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した副映像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像通信システム。
【請求項2】
撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムにおいて、
前記第1画像通信装置は、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定手段と、
前記映像位置指定手段にて指定した範囲を示す範囲情報を前記第2画像通信装置に送信する送信手段を備え、
前記第2画像通信装置は、
第2主映像を撮像する第2撮像手段と、
前記第1画像通信装置から送られてくる範囲情報を受信する受信手段と、
第1画像通信装置に送信した第2主映像から、前記受信手段にて受信した範囲情報に基づいて、副映像を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出した副映像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像通信システム。
【請求項3】
撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信システムにおいて、
前記第1画像通信装置は、
第1主映像を撮像する第1撮像手段と、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定手段と、
前記映像位置指定手段にて指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出手段と、
前記第1撮像手段で撮像した第1主映像と前記映像抽出手段にて抽出した副映像と合成して合成画像を生成する合成手段と、
前記合成手段にて合成された合成画像を前記第2画像通信装置に送信する送信手段とを備え、
前記第2画像通信装置は、
第2主映像を撮像する第2撮像手段と、
前記第1画像通信装置から送られてくる前記合成画像を受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記合成画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像通信システム。
【請求項4】
撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信方法において、
前記第1画像通信装置では、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定工程と、
指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出工程と、
抽出した副映像を前記第2画像通信装置に送信する送信工程とを実行し、
前記第2画像通信装置では、
前記第1画像通信装置から送られてくる副映像を受信する受信工程と、
受信した副映像を表示する表示工程とを実行することを特徴とする画像通信方法。
【請求項5】
撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信方法において、
前記第1画像通信装置では、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定工程と、
指定した範囲を示す範囲情報を前記第2画像通信装置に送信する送信工程を実行し、
前記第2画像通信装置では、
前記第1画像通信装置から送られてくる範囲情報を受信する受信工程と、
第1画像通信装置に送信した第2主映像から、受信した範囲情報に基づいて、副映像を抽出する抽出工程と、
抽出した副映像を表示する表示工程とを実行することを特徴とする画像通信方法。
【請求項6】
撮影した映像を第1、第2画像通信装置の双方が送受信することにより、受信した映像を互いの画面に表示する画像通信方法において、
前記第1画像通信装置では、
第2画像通信装置から送られてきた第2主映像の任意の範囲を指定する映像位置指定工程と、
指定された範囲に表示されている映像を副映像として抽出する映像抽出工程と、
撮像した第1主映像と抽出した副映像と合成して合成画像を生成する合成工程と、
合成された合成画像を前記第2画像通信装置に送信する送信工程とを実行し、
前記第2画像通信装置では、
前記第1画像通信装置から送られてくる前記合成画像を受信する受信工程と、
受信した前記合成画像を表示する表示工程とを実行することを特徴とする画像通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【公開番号】特開2009−232290(P2009−232290A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−76889(P2008−76889)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】