説明

異なるネットワークを介し遅延データ伝送を条件依存再開するための方法及びモバイル通信装置

当該携帯通信装置と他の携帯通信装置との間で第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介しデータが伝送可能な携帯通信装置及び方法が開示される。当該携帯通信装置の動作状態が、バッテリー充電などの最小限の要求を超えているか判断される。第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介しデータ伝送を再開するのに必要な情報が収集される。当該データ伝送は、当該条件が満たされている場合には第1ネットワークを介し可能とされ、当該条件が満たされていない場合には遅延される。遅延される場合、データ伝送は同期インタフェースやホストコンピュータなどの第2ネットワークを介して以降に再開される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信装置及びその動作方法、並びに当該通信装置を有するネットワーク及び適切な携帯装置及び当該携帯装置と同期したホスト装置上で前記方法を実現するためのコンピュータプログラムプロダクツに関する。
【背景技術】
【0002】
MP3プレーヤー、PDA、スーパーフォン、スマートフォン、ポケットPCなどの携帯マルチメディア装置の普及が進んできている。スーパーフォンあるいはスマートフォンは、WAPやHDMLなどの適切なプロトコルを用いてインターネットにアクセスする機能を携帯電話に組み合わせたものである。PDAは当初はスケジュール帳であったが、一部のモデルはインターネットからのデータのダウンロードを可能にするよう拡張されてきた。一部のPDAモデルは、他のネットワークとの無線アクセスを有するようその機能を拡張したものである。この無線とは、ラジオアクセスまたは光アクセス、すなわち、BluetoothTMなどのラジオ無線通信方法や赤外線無線通信ポートの設置などであってもよい。
【0003】
PDAや他の携帯装置は、ローカルコンテンツをホームステーションと同期させるため、「クレードル」や「ドッキングステーション」に接続可能である。このようなクレードルの詳細は、メーカーごとに異なる。ある場合には、パーソナルコンピュータのUSBポートやCOM通信ポートなどのケーブル接続、あるいは同様のポートへの赤外線無線接続と同程度にシンプルなものとすることが可能である。他のシステムでは、クレードル、電池の充電や双方向通信ポートなどの複数の機能のためのコネクタを有する物理的装置である。US2003/0006968に開示されるように、データエントリのためにより大きなキーボードを備えることも可能である。US2003/0041206に開示されるように、クレードルがホストコンピュータと一体化されていてもよい。このため、クレードルは、ホストコンピュータと携帯マルチメディア装置との間の電気光学式(またはラジオなどの他の無線通信)または電気機械式のインタフェース構成として記載されてもよい。ホームステーションは、パーソナルコンピュータであってもよいが、将来的にはそれは、ホームサーバとなる可能性がある。一部のPDAモデルは、イーサネット(登録商標)ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)などのネットワークに接続することができ、TCP/IPなどの適切なLANプロトコルを利用してインターネットアドレスを介しホストコンピュータとアクセスすることができる。
【0004】
同期処理自体は、各種形態をとり得る。以下の機能の1以上が提供されてもよい。
a)携帯装置あるいはホスト上のデータベースのオープン及びクローズ
b)必要に応じたデータのアップロード及び/またはダウンロード
c)携帯装置及びホスト上のレコードの比較
d)必要に応じた携帯装置またはホスト上のデータベースのレコードの追加、削除または変更
e)携帯装置またはホスト上の1つのフォーマットのデータの当該ホストまたは携帯装置での利用に適したデータへの変換
f)ホスト上のクロックと携帯装置上のクロックとの同期処理
g)「トランザクション処理」−携帯装置とホストとの間のデータ送信及びその何れかにおける当該データの処理(典型的には、これはホストにおける処理のため、携帯装置からホストへのデータの送信に関するものである。一例として、生産管理(生産計画のため)及び会計(請求のため)との指示要求の通信など、携帯装置からホストへの指示入力及びホスト上での指示の処理があげられる。)
ラップトップとデスクトップコンピュータとの間などの、2つのコンピュータシステムの間のデータの同期化は新規なものではない。マイクロソフトコーポレイションによって供給されるWindows2000TMなどのWindowsTMオペレーティングシステムの最近のバージョンでは、このような機能をデフォルトでサポートしている。同期処理には、例えば、ホストからのダウンロードが選択されたとき、ホスト上のより以前の日付スタンプを有するレコードが携帯装置上のより以降のレコードと置換すべきか決定するアルゴリズムなど、いくつかの論理決定を伴う。例えば、携帯装置上のより以降のレコードが、削除レコードとなるかもしれない。これらの決定は、携帯装置がレコードの状態として多数の可能な状態を許容しているとき、異なるホストと異なる時点で同期される場合には、より複雑なものとなる。
【0005】
また、インターネットベースデータ、すなわち、他のデータとリンクされたデータを抽出するためのスキームが考案されてきた。例えば、ホームページのみがダウンロードされる場合、これは一般にはあまり有用な情報を提供するものではない。AvantGoやマイクロソフトのMobile Channelsの2つは既知の同期スキームであり、これにより、PDAが、56K電話モデム、ケーブルテレビやADSLモデムなどのPCのインターネットアクセスを介しそのクレードルに置かれるとき、適切なデータが抽出される(例えば、ある深さまでのリンク)。リンクの深さを制御することによって、ブラウジング可能な有用なデータのダウンロードと携帯装置の限定的なメモリ容量のオーバーロードとの間の最適化が可能となる。
【0006】
また、データはホストの介入なく直接的に携帯装置間で伝送されてもよい。例えば、BluetoothTMプロトコルにより規定されるような無線ラジオや、赤外線などの光無線などの任意の適切な通信方法によって、通信が実行されてもよい。
【0007】
これらあらゆるタイプの携帯装置は、ますます大きな記憶容量を必要とし、このため、携帯記憶装置となりつつある。このような携帯装置にストレージを搭載するには複数の選択肢がある。これまで、ソニーからのMemory StickTMなどの不揮発性メモリが、主要な記憶装置であった。しかしながら、携帯マルチメディア装置の許容されるフォーム・ファクタ(form−factor)のディスクベースの記憶装置もまた利用可能となりつつある。一例として、IBMのMicroDriveTMなどがあげられる。これらのディスクベース装置は、不揮発性メモリのボトルネックであった大容量の記憶容量と高速の伝送レートをユーザに提供することから普及しつつある。
【0008】
これまでのところ、ディスクベースの記憶装置の主要な欠点は、電力消費であった。スモール・フォーム・ファクタのハードディスクに対し、電力消費の最適化が行われてきたが、ハードディスクは依然として主要な電力消費要素の1つである。送信機もまた、主要な電力消費要素の1つである。ユーザがユーザの携帯装置と他の携帯装置などの他の装置との間で大量のデータの伝送を所望するときに、電力消費が大きな問題となる。特に、通常は映像ファイルの場合に、大容量のデータが携帯装置の電池寿命を大きく低減させる。
【0009】
携帯無線通信装置は、例えば、GSM携帯電話ネットワークに関するGPRSサービス、現在ヨーロッパに導入されているUMTSサービスや無線LANなどの各種ネットワーク、あるいは赤外線リンクなどの適切な無線通信チャネルにより他のコンピュータと接続されてもよい。Bluetooth規格により制御されている「Bluetooth」などのピコネット(piconet)からなる短距離無線ネットワークが知られている。Bluetooth通信の完全な仕様書は、Bluetooth SIG(Special Interests Group)を通じて入手可能であり、そのウェブサイトは現在の規格と関連情報と共に「www.bluetooth.com」から入手可能である。
【0010】
光またはラジオ無線通信を行うのに必要とされる設定及び信号処理量は、ネットワークタイプに応じて変動する。GSM、UMTS及び無線LANなどのネットワークは、ネットワークの各要素のネットワークアドレス、IPあるいはディレクトリナンバーの準備など多くの調整を必要とする。さらに、要素は関係するネットワークに登録される必要があり、リモート端末に供する個別の基地局を介し通信が構成される。このようなネットワークは、「インフラストラクチャ」ネットワークとして説明されてもよい。このようなネットワークは、永久的な基地局とリモート端末、あるいは永久的なマスタ及びスレーブ装置を有する。他方、ポイント・ツー・ポイント赤外線無線通信が、他の装置との大きな調整なく装置間で設定されてもよい。このような通信は、「アドホック」通信として説明されるかもしれない。2つの通信装置が最小のネットワークを形成するとき、このようなネットワークは「アドホックネットワーク」であると言われるかもしれない。Bluetoothピコネットは設定を要するが、各通信装置がマスタまたはスレーブとして機能することができるため、依然としてそれはアドホックネットワークとみなされる。この割当ては個別化されず、すなわち、永久的なものである。Bluetoothピコネットは、1つのマスタ、7つまでのスレーブユニット、及び「スタンバイモード」の255までのさらなる装置を有することが可能である。複数のピコネットが、スカッタネット(scatternet)に結合されてもよい。スカッタネットには、割当て可能なホッピング周波数の個数である79までのピコネットが設けられてもよい。スカッタネットとピコネットは何れもアドホックネットワークである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、従来装置のバッテリー制限の影響を受けない携帯マルチメディア装置などの携帯通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、携帯通信装置であって、当該携帯通信装置と他の装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送する手段と、当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断する手段と、前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集する手段と、前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延する手段とを有することを特徴とする携帯通信装置に関する。当該携帯通信装置はさらに、前記第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開する手段を有するようにしてもよい。例えば、それはさらに、ホストコンピュータに前記第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するよう指示する手段を有するようにしてもよい。当該携帯通信装置と前記ホストコンピュータの一方または両方が接続可能な同期インタフェースが設けられてもよい。ホストコンピュータに指示する手段は、前記同期インタフェースを有するようにしてもよい。
【0013】
当該携帯通信装置は、バッテリーバッテリーを有し、バッテリー駆動され、前記状態は、前記第1ネットワークを介した通信の実行前の前記バッテリーの充電状態であってもよい。あるいは、前記状態は、前記第1ネットワークを介した通信が完了されたと仮定した場合に推定される前記バッテリーの充電状態であってもよい。前記状態は、前記他の装置から受信される信号のクオリティであってもよい。
【0014】
前記収集対象となる情報は、前記第2ネットワークアドレスを有し、前記第2ネットワークアドレスは、前記他の装置に関するホストコンピュータのネットワークアドレスである。
【0015】
当該携帯通信装置はまた、計算装置であってもよい。特に、それは企業用アプリケーションに適したプログラムを実行するようプログラム可能なプログラマブル計算装置であってもよい。前記第1ネットワークは、アドホックネットワークであってもよく、前記第2ネットワークは、インフラストラクチャネットワークであってもよい。前記ホストコンピュータは、前記第2ネットワークを介し前記他の装置とのネットワークを接続を開始する手段を有するようにしてもよい。
【0016】
本発明は、携帯通信装置を動作する方法であって、当該携帯通信装置と他の装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送するステップと、当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断するステップと、前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集するステップと、前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延するステップとを有することを特徴とする方法を提供する。本発明は、必ずしも上記方法の各ステップの順序に限定されるものではない。例えば、前記状態が満たされるかの判定は、例えば、定期的に、メッセージが送信されるべきとの判定の直前などの任意の時点に実行可能である。
【0017】
本発明はまた、携帯通信装置上での実行時に、当該携帯通信装置に、当該携帯通信装置と他の装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送するステップと、当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断するステップと、前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集するステップと、前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延するステップとを実行させることを可能にするコードを有することを特徴とするコンピュータプログラムを有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一特徴では、従来装置による上記問題点を解消するため、携帯装置がクレードル(ドッキングステーションとして知られている)に接続されるまで、電力を消費するデータ伝送がキュー処理されることが提案されている。クレードルは、ソーラーバッテリーや自動車用バッテリーなどのメイン電源となる強力なバッテリーのような電源に接続され、これにより、携帯装置は自らのバッテリーを要求する必要はない。このとき、パーソナルコンピュータや将来的にはホームサーバにより一般に提供されるインターネット接続などの任意の適切な接続が、電力を消費するデータ伝送に利用可能である。
【0019】
本発明の一効果は、2つの携帯通信装置がルーズなラジオ接続をしている場合、データ伝送を遅延及び再開するのに利用可能であるということである。この場合、データ伝送は例えば、携帯通信装置の一方または両方が自らのホームネットワークに戻る場合に再開される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明が、特定の実施例に関して図面を参照して説明されるが、本発明はそれらに限定されるものではなく、請求項によってのみ規定される。説明される図面は、単なる概略であり、非限定的なものである。図面において、一部の要素のサイズは説明のため誇張及びスケール通りには示されていないかもしれない。「有する」という用語が明細書及び請求項で使用される場合、それは他の要素またはステップを排除するものではない。
【0021】
さらに、明細書及び請求項の第1、第2、第3などの用語は、同様の要素を区別するのに用いられ、必ずしも逐次的または時期的順序を記載するのに使用されてはいない。そのように使用される用語は、適当な状況の下で交換可能であり、ここで説明される本発明の実施例は説明または図示される以外の順序で動作可能であるということは理解されるべきである。
【0022】
さらに、明細書及び請求項における、トップ、ボトム、オーバー、アンダーなどの用語は、説明のために使用されるにすぎず、必ずしも相対的な位置を示すのに使用されてはいない。このように使用される用語は、適切な状況において交換可能であり、ここで説明される本発明の実施例は、説明または図時された以外の位置での動作が可能であるということは理解されるべきである。
【0023】
図1は、第1及び第2ネットワークと共に携帯通信装置2及び4を有する本発明の実施例の概略図である。ヨーロッパプロジェクト「Multiport」において、本発明による装置及び方法並びに通信または計算装置2及び4により利用可能なアクセス技術の組み合わせの一例が説明されている。デモンストレーション用の製品は、病院での使用のための無線LAN、GSM及びUMTS機能を備えたPDAに対して製造されたものである。異なるアクセス技術は、病院において、携帯電話ネットワークを介し遠隔的に、あるいは病院の外部でのローミングにおいて、LANへのアクセスを可能にする。第1ネットワークと第2ネットワークは、それぞれアドホックネットワークとインフラストラクチャネットワークである。装置2と4は、バッテリーにより駆動され、ポケットPC、PDA、スマートフォン、パームパイロット、専用ラップトップなどの任意の携帯通信装置であってもよい。装置2と4は、Bluetooth、Infra−red、FireWire、USB、無線LANなどのアドホックプロトコルをサポートするアドホック通信パス5など、第1ネットワークアドレスを用いて第1通信パス5を介し通信することが可能である。簡単化のため、Bluetoothなどの2つの装置の間のアドホック通信は、本発明による「ネットワーク」を形成する。例えば、エアインタフェース12を介しLine−of Sight(LOS)赤外線接続などのアドホック光無線通信方法により接続がなされてもよい。この赤外線通信は、例えば、Infrared Data Association規格に従うものであってもよい。Bluetoothの代わりに、「HomeRF」などの他のラジオ通信規格が利用されてもよい。また、IEEE802.11bに従うなど、無線LANへのアクセス技術を用いて接続が実現されてもよい。あるいは、シリアルまたはツイストペアケーブルなどのケーブル接続により接続することも可能である。装置2と4には、このようなアドホック通信を提供するのに、アンテナ及び/または赤外線送信機及び受信機などの必要な入出力装置が設けられる。これらの入出力装置は、携帯通信装置2及び4と一体化されてもよいし、あるいは装着されてもようにしてもよい。例えば、Bluetooth付属部品が携帯電話器や他の携帯装置に実装されてもよいし、Handspring Visor PDA、IBM Bluetooth無線カード、3COM Bluetooth PCカード、PCMCIAスロットへの挿入用のTDK Bluetoothカードなどに機能を追加するAcer Blue−contactモジュールであってもよい。
【0024】
パーソナルコンピュータなどのホスト装置16と18には、それぞれ付属の同期インタフェース6と8と共に、ディスプレイ19とキーボード17が設けられる。同期インタフェース6と8は、クレードルやドッキングステーションなどのドッキングインタフェースであってもよいし、あるいはパーソナルコンピュータなどのシリアルまたはパラレルCOMポートやUSBなどのホストの適切なポートとのケーブル、光無線またはラジオ無線接続のみを有するものであってもよい。同期インタフェース6と8は、携帯通信装置2と4の少なくとも1つの同期に適したラジオ式、電気光学式または電気機械式インタフェースであってもよい。例えば、当該インタフェースは、Bluetooth、Infra−red、FireWire、USB、無線LANなどをサポートするものであってもよいし、あるいはケーブル接続をサポートするものであってもよい。
【0025】
ホスト装置16と18はまた、それぞれ適切なモデム10と20を介しインターネットなどのローカル・エリア・ネットワーク(LAN)やワイド・エリア・ネットワーク(WAN)などの共有リソースネットワーク14と接続されてもよい。このようなモデムは、56K電話モデム、ADSLモデム、インターネットなどへのブロードバンドアクセス用のケーブルモデムであってもよい。このようなネットワークは、ホスト装置16と18が標準的なTCP/IPプロトコルなどを介し互いに通信することを可能にする。また、VoIP(Voice over IP)、電子メール、ボイスメール、マルチメディアファイルの送信、ブラウジング、FTPなどのインターネットにより利用可能なすべてのサービスが提供される。あるいは、ホスト装置16と18は、モデム10と20を必要としない共有リソースネットワーク14と接続されてもよい。
【0026】
本発明の実施例によると、例えばアドホック送信として、第1アドレスを用いて行われる携帯通信装置2と4との間のデータ伝送は、対象となる伝送の前後におけるバッテリー充電の充電状態に関する条件など、携帯装置の所定の条件が満足されない場合には遅延されるかもしれない。携帯通信装置2と4を共に有する2人のユーザがある映像コンテンツを共有することを所望していると仮定する。携帯通信装置2と4はメモリを有し、本例では、ハードディスクが仮定される。データ伝送は、おそらく数百メガバイトとすることが可能である。これにより、ハードディスクのためだけでなく、第1ネットワーク(Bluetooth、Infra−red、FireWire、USB、無線LANなど)を用いた2つの装置の間のあるタイプの通信接続のために、大量の電力が必要とされる。一方または双方のユーザが、完全な伝送を完了するのに十分なバッテリーパワーを有しないかもしれず、たとえ有していたとしても、当該通信後は次の充電の機会まで不十分なバッテリーパワーしか残されていないかもしれない。
【0027】
データ伝送を完了させる代わりに、電力消費が問題とならない時点までデータ伝送を遅延させるのに必要な情報が収集される。例えば、この電力消費が問題とならない以降の時点とは、携帯通信装置2または4がクレードル6または8などの同期インタフェースと接続され、エンジンを実行させることにより充電される自動車の強力なバッテリー、ソーラーエネルギーを提供するソーラーパネル、あるいはメイン電源などの永久的または大容量電源と接続された時点であってもよい。携帯通信装置2と4が互いのラジオ通信範囲内にあるかどうかなど、伝送を遅延させるかの決定において、他の基準が考慮されてもよい。データ伝送を遅延させるのに必要となる情報は、例えば、データ伝送の開始時、場合によってはデータ伝送中、あるいはデータ伝送遅延時に収集されてもよい。
【0028】
収集された情報は、例えば、1以上のネットワークアドレスなどのソース及びシンク情報、ファイル位置、ファイルネームの何れかを有するようにしてもよい。ソース情報は、例えば、送信元ユーザ携帯装置やホスト装置のホストネームやIPアドレスを有するようにしてもよい。このIPアドレスやホストネームは、インターネット上でユーザを検出するのに利用可能である。シンク情報は、例えば、送信先ユーザ携帯装置やホスト装置のホストネームまたはIPアドレスを有するものであってもよい。収集された情報は、伝送キューに格納されてもよい。伝送キューは、複数のデータ伝送リクエストを有するものであってもよい。当該情報はまた、ユーザ名及び/またはパスワードなどの認証情報を有するものであってよい。
【0029】
クレードル6と8は、典型的には同期処理のために利用される。このことは、同期処理後、ホスト装置16と18上のコンテンツがまた携帯通信装置2と4上にあり、またその反対に、携帯通信装置2と4上のコンテンツがホスト装置16と18の上にあるということを意味する。携帯通信装置2と4がクレードル6と8に接続されると、携帯通信装置2と4またはホスト装置16と18上の新しいコンテンツが伝送されるかもしれない。
【0030】
携帯通信装置がクレードル6と8に接続されるたびに、伝送キューがホスト装置16と18に伝送されるようにしてもよい。他の実施例では、携帯通信装置2と4の一方または両方が、第2ネットワークに直接接続可能であり、ホスト装置は利用されないか、あるいは1つしか利用されない。クレードル6と8では、伝送キューを処理するのに複数の選択肢がある。
・オプション1−「ドッキング上の即座の伝送」:この選択肢では、携帯通信装置2と4は、クレードル6や8などの自らの同期インタフェースに接続されると、インターネットに接続された他の携帯通信装置2と4とのインターネット接続を開始する自らのソフトウェアアプリケーションを有する。伝送キューは、インターネット接続を設定し、対象となるデータを送受信するのに十分な情報を含む。好ましくは、インターネット接続が接続不具合により切断される場合、あるいは携帯通信装置が同期インタフェースから取り外されるとき、復帰機能と共に部分的なデータ伝送がサポートされるようにしてもよい。
・オプション2−「間接遅延伝送」:この選択肢では、ホスト装置16と18は、携帯通信装置2と4が伝送キューに与えた後、データ伝送を実行可能なソフトウェアアプリケーションを有する。その後、2人のユーザのホスト装置16と18は、携帯通信装置がクレードルなどの各自の同期インタフェースに接続されていないときでさえ、インターネット接続を介し対象となるデータを伝送するようにしてもよい。次に、携帯通信装置がクレードルに接続されると、新たなデータが伝送キューを介し要求されるとき利用可能であるかチェックすることができる。利用可能である場合、同期処理を用いてデータを抽出することができる。
・オプション3−「ハイブリッド手段」:この選択肢では、オプション1と2の組み合わせが与えられる。関係するすべてのシステムの間の部分的なデータ伝送が、効果的にサポートされるかもしれない。
【0031】
図2は、本発明の実施例によるコンピュータプログラムを実行可能な携帯通信装置の一実施例を示すブロック図である。携帯通信装置2は、各種携帯通信装置の何れであってもよい。携帯通信装置の例として、携帯情報端末(PDA)、モバイル端末、携帯コンピュータ、ウェアラブル装置(腕時計型コンピュータなど)、「スマート」携帯電話、ゲーム端末、GPS(Global Positioning System)ユニット、電子書籍装置、ポケットPCなどがあげられる。当該装置は、マルチメディアデータを受信し、テキスト、電子メール、映像、静止画像などのとして当該データを適切に表示するよう構成される。新しいタイプの携帯通信装置が急速に出現しているため、すべてを列挙はしない。
【0032】
図2に示されるように、携帯通信装置2はプロセッサ22を有する。プロセッサ22は、米国のインテルコーポレイションによって提供されているペンティアム(登録商標)プロセッサや他のメーカーのPowerPCプロセッサを含む各種プロセッサの何れであってもよい。プロセッサ22は、16MHzなどの低速のスピードと共に、デスクトップコンピュータタイプのプロセッサと同様のクロックスピードを含む様々なクロックスピードを有するようにしてもよい。
【0033】
携帯通信装置2は、バスシステム38によりプロセッサ22に接続されるメモリ30を有するようにしてもよい。メモリ30は、DRAM、SRAM、EDORAM、フラッシュメモリなどを含む各種メモリの何れかを有するようにしてもよいし、あるいは、ハードドライブのような磁気媒体などの不揮発性メモリ、光ストレージ、あるいは上記の各種組み合わせを有するようにしてもよい。メモリ30は、他のタイプのメモリだけでなく、それらの組み合わせを有するようにしてもよい。一実施例では、メモリ30は、小規模な記憶容量を有するものであってもよい。
【0034】
携帯通信装置2はまた、例えば、赤外線やラジオなどの無線の通信パスを介し他の携帯計算装置からデータを受信するアドホック通信ユニット24を有する。アドホック通信ユニット24は、各種無線プロトコルの何れかを用いて外部装置と通信可能としてもよく、アンテナ、赤外線ソース、受信機などの必要なハードウェアを有するものであってもよい。携帯通信装置2はまた、ドッキングインタフェースなどの同期インタフェースを介しホストコンピュータと通信する手段28を有する。当該手段は、シリアル通信を実行する手段であってもよい。当該手段28は、ホストコンピュータと同期するためのユニット24を利用するようにしてもよい。
【0035】
携帯通信装置2はまた、ディスプレイ26を有するようにしてもよい。ディスプレイ26は、LCD(Liquid Crystal Display)などの各種タイプの何れかであってもよい。典型的な携帯通信装置2のディスプレイ26は、デスクトップコンピュータシステムのディスプレイと比較して小さなものであってもよく、画素数に関して限定的な解像度を有する。グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)が、ディスプレイ26上に表示されてもよい。メモリ30の一部からのデータ及びコードを実行するプロセッサ22は、GUIを生成及び表示するための手段を提供するようにしてもよい。
【0036】
携帯通信装置2はまた、入力手段32を有するようにしてもよい。入力手段32は、携帯通信装置2に適した各種タイプの何れであってもよい。例えば、入力手段は、キーパッド、トラックボール、タッチ画面、タッチペン、マイクロフォン、モデム、赤外線レシーバなどの1以上を有するようにしてもよい。入力手段は、タッチ画面などのディスプレイにリンクされてもよい。入力手段32は、スタイラスやタッチ画面などによりユーザ入力に適したものであってもよい。
【0037】
上記要素は、適切なバスシステム38とリンクされる。携帯通信装置2はまた、バッテリー充電接続40を有する充電可能なバッテリーなどの1以上のバッテリー34を有すると共に、さらに補助電力を供給する任意的なソーラーパネル36を有するようにしてもよい。好ましくは、バッテリー充電接続40と同期インタフェースを介しホストコンピュータと通信する手段28は、携帯通信装置2が同期インタフェースを介し通信するため配置されたとき、すなわち、ドッキングステーションやクレードルに配置またはドッキングケーブルに接続されたとき、自動的に接続する。
【0038】
メモリ30は、コンピュータプログラムを格納してもよい。当該プログラムは、上述の本発明の3つのオプション1〜3の何れかなど、携帯通信装置2上で実行されるとき、本発明による方法を実行する。
【0039】
図3において、本発明の一実施例による方法50のフロー図が示される。本方法を実行すると、装置2はステップ52において、アドホック通信などの第1ネットワークアドレスを用いた第1通信が、アドホック通信ユニット24などの第1ネットワークを介し行われるか検出する。ステップ53において、装置2は、特にバッテリーの充電状態などのバッテリー充電状態に関する状態や第2の携帯通信装置から受信する信号の信号クオリティなどの携帯通信装置の動作に関する少なくとも1つの状態を決定する。該当する状態が最小限の要求を満たす場合、ステップ53の結果はYESであり、当該通信は通常動作する(ステップ54)。該当する状態が最小限の要求を満たしていない場合、ステップ53の結果はNOであり、ステップ55における以降の伝送に必要な情報を収集するようプログラムが適応される。
【0040】
この収集された情報は、伝送キューの一部であり、ステップ56においてメモリに格納される。他の実施例では、ステップ55は、ステップ53の前に実行されてもよい。当業者は、通常動作を継続するべきか否か判断する条件が存在するということを上述から理解するであろう。さらに、しばらくはこの条件が定期的に複数回チェックされる。この条件のチェックは、通信直前に行われるようにしてもよい。さらに、当該チェックにより条件が満たされていないと判断されると、当該が条件が変更されたかチェックすることができる(これは、バッテリーの充電状態であるか)。この任意的なチェックは、ステップ54から53のフィードバックループとして概略的に示される。チェック結果は、適切な記憶位置に格納され、通信実行直前などの以降の時点にアクセスされるようにしてもよい。
【0041】
ステップ57において、携帯通信装置が同期インタフェースを介しホストコンピュータと通信しているか判断される。ステップ57においてNOである場合、ステップ58において待機が継続される。ステップ57においてYESである場合、ステップ59において、伝送キューが同期イベント中にホストコンピュータに伝送される。同期処理の一部として、上述の3つの実施例に1つに従って、携帯通信または計算装置2は、ホスト装置を介しインターネットやLANなどのネットワークに直接アクセスし、第2ネットワークアドレスを用いた遅延通信を再開することが可能か、あるいはホスト装置は伝送キューのリクエストまたは上記の組み合わせを実行することが可能である(例えば、第2ネットワークアドレスを利用することによって)。効果的には、条件が当座の間変更されない場合、同期インタフェースを介しホストコンピュータと通信する手段28を介し実行可能となるまで、通信は遅延される。例えば、新しいバッテリーが携帯通信または計算装置2に配備される。あるいは、携帯通信装置が第2ネットワークに直接接続される場合、例えば、携帯通信装置がイーサネット(登録商標)ハブまたはスイッチに直接接続されるときなど、通信は遅延されてもよい。同期処理の一部として、以下の機能の1以上が実行されてもよい。
a)携帯装置あるいはホスト上のデータベースのオープン及びクローズ
b)必要に応じたデータのアップロード及び/またはダウンロード
c)携帯装置及びホスト上のレコードの比較
d)必要に応じた携帯装置またはホスト上のデータベースのレコードの追加、削除または変更
e)携帯装置またはホスト上の1つのフォーマットのデータの当該ホストまたは携帯装置での利用に適したデータへの変換
f)ホスト上のクロックと携帯装置上のクロックとの同期処理
g)「トランザクション処理」−携帯装置とホストとの間のデータ送信及びその何れかにおける当該データの処理(典型的には、これはホストにおける処理のため、携帯装置からホストへのデータの送信に関するものである。)
本発明は、ソフトウェアが携帯装置上で実行されるとき、方法ステップを実行するためのコードを含む上述のような携帯通信装置と共に利用されるソフトウェアの形式によるコンピュータプログラムプロダクツを提供する。
【0042】
このソフトウェアは、実行時に他の装置とのアドホック通信など、第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し携帯通信装置と他の装置との間のデータ伝送を始動可能なコードを有する。それはまた、アドホック通信など、第1ネットワークアドレス通信を用いて第1ネットワークを介し携帯通信装置と他の装置との間の通信が行われるか検出するコードを有することも可能である。それはまた、実行時、携帯通信装置の動作に関する条件が最小限の要求を上回るか判断するコードを有する。このコードは、アドホック通信などの第1ネットワークを介した通信の検出に応答して起動されるようにしてもよい。それはまた、実行時に、第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介しデータ伝送を再開するのに必要な情報を収集するコードを有する。例えば、ソフトウェアはまた、他の装置とのリモートアクセス用のネットワーク接続に必要な情報を収集するコードを有するようにしてもよい。さらに、ドッキングインタフェースやクレードルなどの同期インタフェースを介しホストコンピュータとの通信を開始し、そのような通信を維持するコードが設けられてもよい。ソフトウェアはまた、実行時に、条件が満たされている場合に第1ネットワークを介した通信を可能にし、条件が満たされていない場合には、携帯装置が同期インタフェースを介しホストコンピュータと通信するまで、当該通信を遅延するコードを有する。携帯通信装置はバッテリーを有し、バッテリー駆動されている場合、この条件は、第1ネットワークを介した通信が実行される前にバッテリーの充電状態、あるいは第1ネットワークを介した通信が実行されたと仮定する場合に推定されるバッテリーの充電状態とすることができる。あるいはさらに、当該条件は他の装置から受信される信号のクオリティであってもよい。ソフトウェアはまた、実行時に、携帯装置が同期インタフェースを介しホストコンピュータと通信しているときに他の装置とのリモートアクセスのためのネットワーク接続を開始する。収集された情報は、他の装置から抽出されてもよい。収集された情報は、他の装置に関するホストコンピュータの少なくともネットワークアドレスを有するようにしてもよい。
【0043】
本発明の実施例によると、コンピュータプログラムプロダクツは、上述のメモリ30の一部などのコンピュータストレージに搭載することが可能である。しかしながら、本発明の機構は各種形態によるプログラムプロダクツとして配布可能であり、本発明は実際に配布を行うのに利用される信号担持媒体のタイプに関係なく等しく適用されるということを当業者は理解していることが重要である。コンピュータ可読信号担持媒体の例として、コンピュータプログラムプロダクツを格納可能な、フロッピー(登録商標)ディスクやCDなどの記録可能タイプメディア、DVD ROM、及びデジタル及びアナログ通信リンクなどの送信タイプメディアがあげられる。
【0044】
上記説明は、本発明の複数の方法及び装置を開示している。本発明は、方法及び装置の変更と共に、製造方法及び装置の変更の影響を受ける。このような変更は、本開示を考慮することから、あるいはここで開示された発明の実施から、当業者に明らかとなるであろう。この結果、本発明はここで開示された特定の実施例に限定されるものではなく、添付された請求項に実現されるような本発明の範囲及び趣旨に属するすべての変更及び代替をカバーするものとする。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明の実施例による通信システムの概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施例による携帯通信装置の概略図である。
【図3】図3は、本発明の実施例による方法のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信装置であって、
当該携帯通信装置と他の装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送する手段と、
当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断する手段と、
前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集する手段と、
前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延する手段と、
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1記載の携帯通信装置であって、さらに、
前記第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開する手段を有することを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1記載の携帯通信装置であって、さらに、
ホストコンピュータに前記第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するよう指示する手段を有することを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項3記載の携帯通信装置であって、さらに、
当該携帯通信装置と前記ホストコンピュータの一方または両方が接続可能な同期インタフェースを有することを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4記載の携帯通信装置であって、
前記ホストコンピュータに指示する手段は、前記同期インタフェースを有することを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1記載の携帯通信装置であって、
当該携帯通信装置は、バッテリーを有し、バッテリー駆動され、
前記状態は、前記第1ネットワークを介した通信の実行前の前記バッテリーの充電状態である、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1記載の携帯通信装置であって、
当該携帯通信装置は、バッテリーを有し、バッテリー駆動され、
前記状態は、前記第1ネットワークを介した通信が完了されたと仮定した場合に推定される前記バッテリーの充電状態である、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1記載の携帯通信装置であって、
前記状態は、前記他の装置から受信した信号のクオリティであることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1記載の携帯通信装置であって、
前記情報は、前記第2ネットワークアドレスを有し、
前記第2ネットワークアドレスは、前記他の装置に関するホストコンピュータのネットワークアドレスである、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1記載の携帯通信装置であって、
前記第1ネットワークは、アドホックネットワークであり、
前記第2ネットワークは、インフラストラクチャネットワークである、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
いくつかの携帯通信装置を有する通信システムであって、
各携帯通信装置は、
当該携帯通信装置と他の携帯通信装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送する手段と、
当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断する手段と、
前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集する手段と、
前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延する手段と、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項11記載の通信システムであって、さらに、
ホストコンピュータを有することを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項12記載の通信システムであって、
前記ホストコンピュータは、前記第2ネットワークを介し前記他の携帯通信装置とのネットワーク接続を開始する手段を有することを特徴とするシステム。
【請求項14】
携帯通信装置を動作する方法であって、
当該携帯通信装置と他の装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送するステップと、
当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断するステップと、
前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集するステップと、
前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項15】
携帯通信装置上での実行時に、当該携帯通信装置に、
当該携帯通信装置と他の装置との間のデータを第1ネットワークアドレスを用いて第1ネットワークを介し伝送するステップと、
当該携帯通信装置の動作に関する状態が最小限の要求を超えているか判断するステップと、
前記第1ネットワークアドレスと異なる第2ネットワークアドレスを用いて第2ネットワークを介し前記データの伝送を再開するのに必要な情報を収集するステップと、
前記状態が満たされる場合、前記第1ネットワークを介し前記データの伝送を可能にし、前記状態が満たされない場合、前記第1ネットワークを前記データの伝送を遅延するステップと、
を実行させることを可能にするコードを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15記載のコンピュータプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−511925(P2007−511925A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530799(P2006−530799)
【出願日】平成16年5月11日(2004.5.11)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050634
【国際公開番号】WO2004/102999
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】