説明

異方性導電材料

【課題】エポキシ樹脂の劣化を抑制し、接続抵抗を低下させることができる異方性導電材料を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子を分散させる。これにより、シェル部とエポキシ樹脂の親和性が向上し、エポキシ樹脂の劣化が抑制され、接続抵抗を低下させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性粒子が分散された異方性導電材料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルとテープキャリアパッケージ(TCP)基板、液晶パネルとチップオンフィルム(COF)基板、プリント配線板(PWB)とTCP基板、PWBとCOF基板などを接続する際に、異方性導電フィルム(ACF)が用いられる。
【0003】
異方性導電フィルムは、エポキシ樹脂、重合開始剤、導電性粒子などを含む樹脂組成物をフィルム状に成形したものであり、エポキシ樹脂に対する重合方法により、アニオン重合型、カチオン重合型などに分類される。
【0004】
異方性導電フィルムの接着強度を向上させる方法の一つとして、異方性導電フィルム中にゴム状重合体粒子である、いわゆるコアシェルポリマー粒子を添加する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。コアシェルポリマー粒子を添加することにより、高い靭性を有する硬化物が得られ、また、耐熱性、絶縁性にも優れた硬化物が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−195852号公報
【特許文献2】特開2010−001346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
カチオン重合による硬化メカニズムは、熱や光などの外部刺激によって開始剤から発生するカチオン種あるいはルイス酸が、エポキシ基を開環させ、連鎖反応によって一気に重合し、ネットワークを形成するものと推定される。これにより、架橋部は全てエーテル結合となり、水に弱いエステル結合やフリーの水酸基の存在がないため、優れた電気特性、耐水性、耐溶剤性等が得られることが期待できる。
【0007】
しかしながら、カチオン重合型の異方性導電フィルムに従来のコアシェルポリマー粒子を添加した場合、シェル部とエポキシ樹脂の親和性が不十分であるために、エポキシ樹脂の劣化が発生し、接続抵抗が高い場合があった。
【0008】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、エポキシ樹脂の劣化を抑制し、接続抵抗を低下させることができる異方性導電材料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明に係る異方性導電材料は、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る接続体は、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散された異方性導電材料によって、第1の電子部品の電極と、第2の電子部品の電極とが電気的に接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、シェル部とエポキシ樹脂の親和性が向上し、エポキシ樹脂の劣化が抑制され、接続抵抗を低下させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、下記順序にて詳細に説明する。
1.異方性導電材料
2.異方性導電材料の製造方法
3.異方性導電材料を用いた接続方法
4.実施例
【0013】
<1.異方性導電材料>
本実施の形態における異方性導電材料は、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散されたものである。
【0014】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等を単独又は混合して用いることができる。エポキシ樹脂の含有量は、絶縁性接着樹脂全体(導電性粒子以外の、エポキシ樹脂、カチオン重合開始剤、コアシェルポリマー粒子等)に対して35〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは45〜75質量%である。
【0015】
また、膜形成性を向上させるために、エピクロルヒドリンとビスフェノールとから作られる高分子量エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂を混合することが好ましい。フェノキシ樹脂の含有量は、少なすぎるとフィルムを形成せず、多すぎると電気接続を得るための樹脂の排除性が低くなる傾向があるため、絶縁性接着樹脂全体に対して15〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜45質量%である。
【0016】
カチオン硬化剤は、カチオン種がエポキシ樹脂末端のエポキシ基を開環させ、エポキシ樹脂同士を自己架橋させる。このようなカチオン硬化剤としては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、セレノニウム塩等のオニウム塩を挙げることができる。特に、芳香族スルホニウム塩は、低温での反応性に優れ、ポットライフが長いため、カチオン硬化剤として好適である。
【0017】
コアシェルポリマー粒子は、コア部と、コア部の外層を形成するシェル部とから構成される。コア部は、シェル部にグリシジル基を導入するための重合を阻害するものでなければ特に制限は無く、例えば、アクリル系ゴム重合体、ジエン系ゴム重合体、オレフィン系ゴム重合体などを、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
【0018】
コア部は、下記(1)式(FOX式)で示される理論ガラス転移温度が−30℃以下であることが好ましい。理論ガラス転移温度が−30℃を超えると、硬化物の良好な接着強度を得るのが困難となる。
1/Tg=W/T+W/T+・・・W/T ・・・(1)
(1)式中、W、W・・・Wは各モノマーの質量分率であり、T、T・・・Tは各モノマーのガラス転移温度(K)である。
【0019】
コア部を形成するモノマーの具体例としては、例えば、エチルアクリレート(Tg=−22℃、以下括弧内に温度のみを示す。)、n−プロピルアクリレート(−37℃)、n−ブチルアクリレート(−54℃)、イソブチルアクリレート(−24℃)、sec−ブチルアクリレート(−21℃)、n−ヘキシルアクリレート(−57℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、n−オクチルチルメタクリレート(−25℃)、イソオクチルアクリレート(−45℃)、n−ノニルメタクリレート(−35℃)、n−デシルメタクリレート(−45℃)等のアルキル(メタ)アクリレート類:ブタジエン等の炭素数4〜6個の炭素原子からなる共役ジエンモノマ−類:ビニルメチルエーテル(−31℃)、ビニルエチルエーテル(−33℃)、ビニルプロピルエーテル(−49℃)等のビニルエーテル類が挙げられる。これらのモノマーは、単独又は2種以上を組み合わせて用いても構わないが、ガラス転移温度の調整、粘着性、経済性等の観点から(メタ)アクリレートモノマーが好適に用いられる。
【0020】
シェル部は、コア部との重合により導入されたグリシジル基を有する。例えば、コア部がアクリル系ゴム重合体から構成される場合、グリシジル基を有するシェル部を形成する重合モノマーとしては、グリシジルメタクリレート、β‐メチルグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等を用いることができる。
【0021】
コアシェルポリマー粒子は、シェル部のエポキシ価が0.2eq/kg以上であることが好ましい。エポキシ価が0.2eq/kg未満であると、異方性導電材料として良好な接続抵抗を得るのが困難となる。
【0022】
ここで、シェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるエポキシ基を有するモノマーの割合としている。例えば、重合性モノマー組成物中にグリシジル(メタ)アクリレート(GMA)が1%含まれるとすると、0.01/142(GMA分子量)=0.00007[mol/g]であり、当量単位に置き換えると0.07[eq/kg]となる。
【0023】
また、コアシェルポリマー粒子の含有量は、絶縁性接着樹脂全体に対して20〜50質量%であることが好ましい。コアシェルポリマー粒子の含有量が20質量%未満であると、硬化物の良好な接着強度が得られない。また、コアシェルポリマー粒子の含有量が50質量%を超えると、接異方性導電材料として良好な接続抵抗を得るのが困難となる。
【0024】
また、絶縁性接着樹脂の他の添加組成物として、シランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系などを用いることができるが、本実施の形態では、エポキシ系シランカップリング剤が好ましく用いられる。これにより、有機材料と無機材料の界面における接着性を向上させることができる。また、無機フィラーを添加させてもよい。無機フィラーとしては、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどを用いることができ、無機フィラーの種類は特に限定されるものではない。無機フィラーの含有量により、流動性を制御し、粒子捕捉率を向上させることができる。また、これらバインダ樹脂の各成分を配合する際には、トルエン、酢酸エチル、又はこれらの混合溶剤が好ましく用いられる。
【0025】
導電性粒子としては、例えば、金粒子、銀粒子、ニッケル粒子等の金属粒子、ベンゾグアナミン樹脂やスチレン樹脂等の樹脂粒子の表面を金、ニッケル、亜鉛等の金属で被覆した金属被覆樹脂粒子等を使用することができる。このような導電性粒子の平均粒径としては、1〜10μm、より好ましくは2〜6μmである。
【0026】
また、絶縁性接着樹脂中の導電性粒子の平均粒子密度は、接続信頼性及び絶縁信頼性の観点から、好ましくは1000〜50000個/mm、より好ましくは3000〜30000個/mmである。
【0027】
このような構成からなる異方性導電材料は、コアシェルポリマー粒子のシェル部とエポキシ樹脂の親和性が向上するため、エポキシ樹脂の劣化が抑制され、接続抵抗を低下させることができる。また、コアシェルポリマー粒子により、エポキシ樹脂の靭性が強化され、優れた接着強度を得ることができる。
【0028】
<2.異方性導電材料の製造方法>
次に、前述した異方性導電材料の製造方法について説明する。ここでは、異方性導電材料が膜状に形成された異方性導電フィルムの製造方法について説明する。異方性導電フィルムの製造方法は、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子を作製する粒子作製工程と、剥離基材上に、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、コアシェルポリマー粒子と、導電性粒子とを含む組成物を塗布する塗布工程と、剥離基材上の組成物を乾燥させる乾燥工程とを有する。
【0029】
粒子作製工程では、先ず、重合開始剤を含む溶液を加温、攪拌し、モノマー(単独もしくは2種類以上の組み合わせ)混合液を滴下することにより、重合体としてコア粒子(コア部)を得る。そして、コア粒子が得られた溶液中に、グリシジル基を有するシェル部を形成する重合性モノマー組成物と連鎖移動剤の混合液を滴下し、攪拌、冷却し、コアシェルポリマー粒子のエマルジョンを調製し、コアシェルポリマー粒子を得る。
【0030】
塗布工程では、剥離基材上に、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、コアシェルポリマー粒子と、導電性粒子とを含む組成物を前述の構成となるように調整後、バーコーター、塗布装置等を用いて塗布する。剥離基材は、例えば、シリコーンなどの剥離剤をPET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methlpentene−1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)などに塗布した積層構造からなり、組成物の乾燥を防ぐとともに、組成物の形状を維持する。また、組成物は、前述の組成物を有機溶剤に溶解させて得られ、有機溶剤としては、トルエン、酢酸エチル、又はこれらの混合溶剤、その他各種有機溶剤を用いることができる。
【0031】
次の乾燥工程では、剥離基材上の組成物を熱オーブン、加熱乾燥装置などにより乾燥させる。これにより、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、コアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散された異方性導電フィルムを得ることができる。
【0032】
<3.異方性導電材料を用いた接続方法>
次に、上述した異方性導電材料を用いた電子部品の接続方法は、エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、コアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散された異方性導電材料を、第1の電子部品の電極と第2の電子部品の電極との間に挟み、第1の電子部品と第2の電子部品とを加熱加圧し、第1の電子部品の電極と、第2の電子部品の電極とを電気的に接続するものである。なお、本実施における異方性導電材料は、カチオン硬化型であるため、紫外線、加熱をそれぞれ単独でも、両者を併用しても構わない。
【0033】
本実施の形態における異方性導電材料は、様々な場面で使用することができるが、第1の電子部品が、液晶パネル、プリント配線板(PWB)など、また、第2の電子部品が、フレキシブル印刷回路基板、テープキャリアパッケージ(TCP)基板、チップオンフィルム(COF)基板などである場合に好ましく適用される。
【0034】
本実施の形態における異方性導電材料は、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子が添加されているため、異方性導電材料のエポキシ樹脂の劣化が抑制される。このため、第1の電子部品の電極と第2の電子部品の電極とが電気的に接続された接続体は、高温高湿の信頼性試験においても、安定した接続抵抗を得ることができる。また、この接続体は、コアシェルポリマー粒子により、エポキシ樹脂の靭性が強化されているため、優れた接着強度を得ることができる。
【実施例】
【0035】
<2.実施例>
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。ここでは、先ず、理論ガラス転移温度の異なる複数のコア粒子A〜Fを作製し、これらコア粒子A〜Fを用いてエポキシ価の異なる複数のコアシェルポリマー粒子(サンプル1〜12)を作製し、コアシェルポリマー粒子を用いた実施例及び比較例の異方性導電材料を作製した。そして、実施例及び比較例の異方性導電材料を用いて接続体を作製し、接続体の接続抵抗及び接着強度について評価した。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
<コア粒子の作製>
[コア粒子A]
1リットルの丸底コルベンに純水400質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02質量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3質量部を用い、コア部を形成する重合性モノマー組成物として、ブチルアクリレートを10質量%、及び2−エチルヘキシルアクリレートを90質量%含む溶液を、100分かけて滴下し、滴下終了後さらに30分攪拌して、コア粒子Aを得た。
【0037】
このコア粒子Aの理論ガラス転移温度(Tg)を、下記(1)式(FOX式)で計算したところ、−82℃であった。
1/Tg=W/T+W/T+・・・W/T ・・・(1)
(1)式中、W、W・・・Wは各モノマーの質量分率であり、T、T・・・Tは各モノマーのガラス転移温度(K)である。
【0038】
[コア粒子B]
コア部を形成する重合性モノマー組成物として、ブチルアクリレートを90質量%、及びエチルアクリレートを10質量%含む溶液を用いた以外は、コア粒子Aの作製方法と同様にしてコア粒子Bを得た。このコア粒子Bの理論ガラス転移温度(Tg)を、FOX式で計算したところ、−51.2℃であった。
【0039】
[コア粒子C]
コア部を形成する重合性モノマー組成物として、ブチルアクリレートを30質量%、及びエチルアクリレートを70質量%含む溶液を用いた以外は、コア粒子Aの作製方法と同様にしてコア粒子Cを得た。このコア粒子Cの理論ガラス転移温度(Tg)を、FOX式で計算したところ、−32.5℃であった。
【0040】
[コア粒子D]
コア部を形成する重合性モノマー組成物として、エチルアクリレートを100質量%含む溶液を用いた以外は、コア粒子Aの作製方法と同様にしてコア粒子Dを得た。このコア粒子Dの理論ガラス転移温度(Tg)を、FOX式で計算したところ、−22.0℃であった。
【0041】
[コア粒子E]
コア部を形成する重合性モノマー組成物として、エチルアクリレートを80質量%、及びメチルメタクリレートを20質量%含む溶液を用いた以外は、コア粒子Aの作製方法と同様にしてコア粒子Eを得た。このコア粒子Eの理論ガラス転移温度(Tg)を、FOX式で計算したところ、−3.9℃であった。
【0042】
[コア粒子F]
コア部を形成する重合性モノマー組成物として、エチルアクリレートを60質量%、及びメチルメタクリレートを40質量%含む溶液を用いた以外は、コア粒子Aの作製方法と同様にしてコア粒子Fを得た。このコア粒子Fの理論ガラス転移温度(Tg)を、FOX式で計算したところ、17.0℃であった。
【0043】
表1に、コア粒子A〜Fの配合及び理論ガラス転移温度(Tg)を示す。また、コア粒子A〜Fの平均粒子径を測定したところ、すべて0.15μmであった。また、粒子径の変動係数は6%であり、粒子径の分布が非常に小さいことが確認された。
【0044】
【表1】

【0045】
<コアシェルポリマー粒子の作製>
[サンプル1]
コア粒子Bが得られた溶液を攪拌した後、シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを100質量%含む溶液に連鎖移動剤であるチオグリコール酸オクチル0.2質量部を加えた混合液を、100分かけて滴下した。滴下後さらに2時間攪拌した後に冷却し、コアシェルポリマー粒子のエマルジョンを調製し、サンプル1のコアシェルポリマー粒子を得た。
【0046】
[サンプル2]
シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを98.6質量%、及びグリシジルメタクリレートを1.4質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル2のコアシェルポリマー粒子を得た。シェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるエポキシ基を有するモノマーの割合とし、同じ割合でシェル部にグリシジル基が導入されるものとした。サンプル2では、重合性モノマー組成物中にグリシジル(メタ)アクリレート(GMA)が1.4質量%含まれるため、0.014/142(GMA分子量)=0.0001[mol/g]、当量単位に置き換えると0.1[eq/kg]である。
【0047】
[サンプル3]
シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを97.1質量%、及びグリシジルメタクリレートを2.9質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル3のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル3のコアシェルポリマー粒子シェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.2[eq/kg]であった。
【0048】
[サンプル4]
シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを95.7質量%、及びグリシジルメタクリレートを4.3質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル4のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル4のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.3[eq/kg]であった。
【0049】
[サンプル5]
シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを91.4質量%、及びグリシジルメタクリレートを8.6質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル5のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル5のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.6[eq/kg]であった。
【0050】
[サンプル6]
シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを85.7質量%、及びグリシジルメタクリレートを14.3質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル6のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル6のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、1.0[eq/kg]であった。
【0051】
[サンプル7]
シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、グリシジルメタクリレートを100質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル7のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル7のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、7.0[eq/kg]であった。
【0052】
[サンプル8]
コア粒子Aが得られた溶液を用い、シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを91.4質量%、及びグリシジルメタクリレートを8.6質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル8のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル8のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.6[eq/kg]であった。
【0053】
[サンプル9]
コア粒子Cが得られた溶液を用い、シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを91.4質量%、及びグリシジルメタクリレートを8.6質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル9のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル9のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.6[eq/kg]であった。
【0054】
[サンプル10]
コア粒子Dが得られた溶液を用い、シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを91.4質量%、及びグリシジルメタクリレートを8.6質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル10のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル10のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.6[eq/kg]であった。
【0055】
[サンプル11]
コア粒子Eが得られた溶液を用い、シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを91.4質量%、及びグリシジルメタクリレートを8.6質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル11のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル11のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.6[eq/kg]であった。
【0056】
[サンプル12]
コア粒子Fが得られた溶液を用い、シェル部を形成する重合性モノマー組成物として、メチルメタクリレートを91.4質量%、及びグリシジルメタクリレートを8.6質量%含む溶液を用いた以外は、サンプル1のコアシェルポリマー粒子の作製方法と同様にしてサンプル12のコアシェルポリマー粒子を得た。このサンプル12のコアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価は、シェル部を形成する重合性モノマー組成物に含まれるGMAの割合として計算したところ、0.6[eq/kg]であった。
【0057】
表2に、サンプル1〜12のコアシェル粒子の配合及びエポキシ価を示す。また、最終的に得られたサンプル1〜12のコアシェルポリマー粒子の粒子径は、すべて0.19μmで、変動係数は6%であった。
【0058】
【表2】

【0059】
<異方性導電材料の作製、接続体の作製、接続抵抗の測定、及び接着強度の測定>
[実施例1]
フェノキシ樹脂(品名:YP−50、新日鐵化学社製)35質量部、エポキシ樹脂(品名:EP−828、三菱化学社製)30質量部、サンプル2のコアシェルポリマー粒子30質量部、シランカップリング剤(品名:KBM−403、信越化学工業社製)1質量部、及び硬化剤(品名:SI−60L、三新化学社製)4質量部で構成された接着剤中に、導電性粒子(品名:AUL704、積水化学工業社製)を粒子密度10000個/mmになるように分散させて、厚みを20μmとした実施例1のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。
【0060】
[接続体の作製]
評価基材として、COF(50μmP、Cu8μmt−Snメッキ、38μmt−Sperflex基材)とIZOコーティングガラス(全表面IZOコート、ガラス厚0.7mm)の接合を行った。上記カチオン硬化系電極接着用シートを1.5mm幅にスリットしてIZOコーティングガラスに貼り付けた。その上にCOFを仮固定した後、ヒートツール1.5mm幅で緩衝材100μmtテフロンを用いて、接合条件190℃−3MPa−5secで接合を行い、接続体を完成させた。
【0061】
[接続体の接続抵抗測定]
接続体について初期と85℃/85%/500hrの信頼性試験後の接続抵抗を測定した。測定は、デジタルマルチメータ(品番:デジタルマルチメータ7555、横河電機社製)を用いて4端子法にて電流1mAを流したときの接続抵抗を測定した。その結果、実施例1の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は5.5Ωであった。
【0062】
[接続体の接着強度測定]
各実装体について初期と85℃/85%/500hrの信頼性試験後の接着強度を測定した。測定は、引っ張り試験機(品番:RTC1201、AND社製)を用いて測定速度50mm/secでCOFを引き上げたときの接着強度を測定した。その結果、実施例1の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接着強度は7.0N/cm、信頼性試験後の接着強度は4.3N/cmであった。
【0063】
[実施例2]
サンプル3のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例2の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は4.3Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.1N/cm、信頼性試験後の接着強度は5.0N/cmであった。
【0064】
[実施例3]
サンプル4のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例3の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は4.0Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.0N/cm、信頼性試験後の接着強度は5.5N/cmであった。
【0065】
[実施例4]
サンプル5のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例4のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例4の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.7Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.3N/cm、信頼性試験後の接着強度は6.2N/cmであった。
【0066】
[実施例5]
サンプル6のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例5のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例5の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は4.1Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.0N/cm、信頼性試験後の接着強度は6.0N/cmであった。
【0067】
[実施例6]
サンプル7のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例6のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例6の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.8Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.1N/cm、信頼性試験後の接着強度は6.0N/cmであった。
【0068】
[実施例7]
サンプル8のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例7のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例7の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は4.0Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.5N/cm、信頼性試験後の接着強度は6.2N/cmであった。
【0069】
[実施例8]
サンプル9のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例8のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例8の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.8Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は6.9N/cm、信頼性試験後の接着強度は5.1N/cmであった。
【0070】
[実施例9]
サンプル10のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例9のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例9の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.7Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は6.9N/cm、信頼性試験後の接着強度は4.7N/cmであった。
【0071】
[実施例10]
サンプル11のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例10のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例10の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.8Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は6.0N/cm、信頼性試験後の接着強度は4.5N/cmであった。
【0072】
[実施例11]
サンプル12のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例11のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例11の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.7Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は5.5N/cm、信頼性試験後の接着強度は3.0N/cmであった。
【0073】
[実施例12]
フェノキシ樹脂を50質量部、エポキシ樹脂を35質量部、及びサンプル5のコアシェルポリマー粒子を10質量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例12のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例12の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.4Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は6.0N/cm、信頼性試験後の接着強度は4.0N/cmであった。
【0074】
[実施例13]
フェノキシ樹脂を45質量部、エポキシ樹脂を30質量部、及びサンプル5のコアシェルポリマー粒子を20質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例13のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例13の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.2Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.6Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は6.9N/cm、信頼性試験後の接着強度は5.0N/cmであった。
【0075】
[実施例14]
フェノキシ樹脂を25質量部、エポキシ樹脂を20質量部、及びサンプル5のコアシェルポリマー粒子を50質量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例14のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例14の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は4.4Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.5N/cm、信頼性試験後の接着強度は6.2N/cmであった。
【0076】
[実施例15]
フェノキシ樹脂を15質量部、エポキシ樹脂を20質量部、及びサンプル5のコアシェルポリマー粒子を60質量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例15のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この実施例15の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は4.7Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.5N/cm、信頼性試験後の接着強度は6.3N/cmであった。
【0077】
[比較例1]
コアシェルポリマー粒子を用いずに(0質量部)、フェノキシ樹脂を60質量部、エポキシ樹脂を35質量部とした以外は、実施例1と同様にして、比較例1のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この比較例1の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.0Ω、信頼性試験後の接続抵抗は3.3Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は5.1N/cm、信頼性試験後の接着強度は0.7N/cmであった。
【0078】
[比較例2]
サンプル1のコアシェルポリマー粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例2のカチオン硬化系電極接着用シートを作製した。この比較例1の異方性導電材料を用いて接続させた接続体の初期の接続抵抗は2.1Ω、信頼性試験後の接続抵抗は7.0Ωであった。また、接続体の初期の接着強度は7.2N/cm、信頼性試験後の接着強度は4.0N/cmであった。
【0079】
表3に、上記実施例及び比較例のカチオン硬化系電極接着用シートにおけるコアシェルポリマー粒子の配合量、エポキシ価、理論ガラス転移温度、接続体の接続抵抗及び接着強度を示す。
【0080】
【表3】

【0081】
<評価>
シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子を含有する実施例1〜15は、コアシェルポリマー粒子を含有しない比較例1に比べ、接続体の初期及び信頼性試験後において、優れた接着強度を得ることができた。
【0082】
また、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子を含有する実施例1〜15は、シェル部にグリシジル基を有しないコアシェルポリマー粒子を含有する比較例2に比べ、接続体の初期及び信頼性試験後において、優れた接続抵抗を得ることができた。これは、シェル部とエポキシ樹脂の親和性が向上し、エポキシ樹脂の劣化が抑制されたためであると思われる。
【0083】
また、実施例2〜6のように、コアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価が0.2eq/kg以上であることにより、信頼性試験後においても安定した接続抵抗を得ることができた。
【0084】
また、実施例4、実施例7、8のように、コアシェルポリマー粒子のコア部の理論ガラス転移温度が−30℃以下であることにより、信頼性試験後においても安定した接着強度を得ることができた。
【0085】
また、実施例4、実施例13、14のように、コアシェルポリマー粒子は、絶縁性接着樹脂中に20〜50質量%含まれることにより、信頼性試験後においても安定した接続抵抗及び接着強度を得ることができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散されている異方性導電材料。
【請求項2】
前記コアシェルポリマー粒子は、コア部がアクリル系ゴム重合体からなり、シェル部にグリシジル(メタ)アクリレート由来のグリシジル基を有する請求項1記載の異方性導電材料。
【請求項3】
前記コアシェルポリマー粒子のシェル部のエポキシ価が0.2eq/kg以上である請求項1又は2記載の異方性導電材料。
【請求項4】
前記コアシェルポリマー粒子のコア部の理論ガラス転移温度が−30℃以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
【請求項5】
前記コアシェルポリマー粒子は、絶縁性接着樹脂中に20〜50質量%含まれる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
【請求項6】
エポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤と、シェル部にグリシジル基を有するコアシェルポリマー粒子とを含有する絶縁性接着樹脂に導電性粒子が分散された異方性導電材料によって、第1の電子部品の電極と、第2の電子部品の電極とが電気的に接続されている接続体。

【公開番号】特開2011−181525(P2011−181525A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2011−129294(P2011−129294)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】