説明

疎水性修飾ポリマ含有パーソナルケア組成物

【課題】
【解決手段】
ポリマ合成アクリルアミド、一又はそれ以上のカチオン性モノマ、及び、選択的に、一又はそれ以上のアニオン性モノマに疎水性部分を組み込むことによって調製した一又はそれ以上の疎水性修飾ポリアクリルアミドを具える美容上許容可能な組成物。この組成物は、毛髪、皮膚、及び爪の処置用製品に、また、家庭用洗剤及び洗濯用合成洗剤等の家庭用製品に組み込むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、アクリルアミドと、一又はそれ以上のカチオン性モノマと、選択的に、一又はそれ以上のアニオン性モノマとから成るポリアクリルアミドを含有する美容上許容可能な組成物であって、ポリアクリルアミドが、疎水基の組み込みによって修飾される組成物、及び毛髪、皮膚、及び爪の処置用の当該組成物の使用方法に関する。
【0002】
本発明の背景
最近20年間に渡って、パーソナルケア業界は、主に増粘剤の分野で、疎水性修飾ポリマの分野へと拡張してきた。このような成分は、修飾ヒドロキシエチルセルロース、及びアクリル酸/メタクリル酸ベヘネス−25を含む。
【0003】
種々のアルキル基を含有する新しいポリマを作る原理は、非修飾アクリル酸、又はアクリルアミドポリマ単独によって達成されない特性を導くことである。新しいポリマ製品の継続的な導入に関わらず、単量体第4級脂肪族アミン及び脂肪族アルコール、及び皮膚軟化剤は、パーソナルケア製品で、非常に重要な役割を果たし続けている。多くの製品は、少なくとも少量のこれらの材料を含む。しかし、これらのコンディショニング剤は、時が経つと毛髪等の基体に蓄積し、これによって、頭髪のボリュームを減らす。このため、従来のポリマによって達成されることができず、現在用いられている単量体材料と関連する欠点を有さない特性を有する新しい製品が継続して求められている。
【0004】
本発明の概要
本発明は、一又はそれ以上の疎水性修飾ポリアクリルアミドを具える美容上許容可能な組成物であり、このポリアクリルアミドは、アクリルアミドと、一又はそれ以上のカチオン性モノマと、選択的に一又はそれ以上のアニオン性モノマとから成る。
【0005】
この疎水性修飾ポリアクリルアミドは、ポリマ内に組み込まれた疎水性部分のタイプに依存して、クリーミーさ、滑らかさ、感触、粘性、及び湿潤性等の特性を強化する。
【0006】
本発明の詳細
「アニオン性モノマ」は、ここで定義されているように、あるpH値より大きい正味の負電荷を有するモノマを意味する。代表的なアニオン性モノマとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロピル又はメタクリル酸スルホプロピル、又はその他のこれらの水溶性形状、又はその他の重合可能なカルボン酸又はスルホン酸、スルホメチル化アクリルアミド、スルホン酸アリル、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム等の塩基性付加塩が挙げられる。好適なアニオン性モノマは、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸である。
【0007】
「塩基付加塩」は、カルボン酸基を伴う塩を形成するための、金属カチオン、又はテトラアルキルアンモニウムカチオンの水酸化物、炭酸塩、又は重炭酸塩等の好適な塩基と、又は十分な塩基性度のアンモニア、又は有機第1級、第2級、第3級アミンと、カルボン酸(−COH)基との反応から得られる塩を意味する。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等が挙げられる。好適な塩基付加塩としては、ナトリウム及びアンモニウム塩が挙げられる。
【0008】
「カチオン性モノマ」は、フリーラジカル形成条件下でのアクリルアミドとの共重合に好適で、ここで記載されているアミド基転移後に正味の正電荷を維持することができるビニルモノマを意味する。代表的なカチオン性モノマとしては、限定はされないが、次式を有するモノマが挙げられる。
【0009】



ここで、R−R13は、H、−CH、及び−CHCHから個別に選択され、nは、2又は3である。
【0010】
「IV」は、固有粘度を表し、無限希釈の極限に外挿されるRSVであり、これは、無限希釈はポリマ濃度がゼロに等しいときのものである。
【0011】
「疎水性アルキル基」は、炭素原子が約4から約22のアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアリールアルキル基を意味する。アルキル基及びアルケニル基は、直鎖又は分鎖であってよく、一又はそれ以上の−OSi(R’)(R”)−基及び−Si(R’)(R”)−基で分断されてもよい。ここで、R’及びR”は、C−Cアルキルである。
【0012】
「疎水性アミン」は、疎水性修飾ポリアクリルアミドを形成するためにここで定義されているような、ポリアクリルアミドのアミド(−C(O)NH)基とアミド基転位反応を継続することができる少なくとも一の疎水性アルキル基と少なくともアミノ水素原子を含有する化合物を意味する。また、−OSi(R’)(R”)−基及び−Si(R’)(R”)−基含有疎水性アミンは、「アミノ−官能化シラン」とも呼ばれる。代表的な疎水性アミンとしては、ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘキシルアミン、メチルヘキシルアミン、フェネチルアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン等が挙げられる。
【0013】
代表的なアミノ−官能化シランは、ウィスコンシン州ミルウォーキー所在のAldrich社から入手可能な、式



のアミン、ここで、pは、約5から約500である、と;商標名Ultrasilとしてオハイオ州クリーブランド所在のNoveon社から、及び商標名Silamineとして加国オンタリオ州トロント所在のSiltech Corporation社から入手可能なアミノエチルプロピルシリコーン化合物;ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社からすべて入手可能なDow Corning(登録商標)8220、Dow Corning(登録商標)939、Dow Corning(登録商標)949、Dow Corning(登録商標)2−8194と、ニューヨーク州ウォーターフォード所在のGeneral Electric社から入手可能なSilicone SM 253とを含むアミン官能化シリコーンを含む。
【0014】
「疎水性修飾ポリマ」及び「疎水性修飾ポリアクリルアミド」は、ここで定義されているようなポリアクリルアミドを意味し、ポリマ骨格に沿ったアミド(−C(O)NH)基の一部が、疎水性アミンとのアミド転位によって修飾されている。従って、カチオン性モノマといずれかのアニオン性モノマから誘導される繰り返し単位に加えて、疎水性修飾ポリマは、NRaRbは、疎水性アミンとのアミド転位から得られる疎水性基を表し、Mは、H、又は塩基性付加塩である以下の構造を有する繰り返し単位を具える。
【0015】


【0016】
「ポリアクリルアミド」は、フリーラジカル形成条件下で、アクリルアミドと、一又はそれ以上のカチオン性モノマと、ここで定義されているいずれかのアニオン性モノマとの重合によって形成したポリマを意味する。好適なポリアクリルアミドは、エマルジョン、分散、溶液、及び粉末形状で、市販で入手可能であり、又はビニルモノマのフリーラジカル重合に用いる標準的方法によって調製することができる。
【0017】
「RSV」は、還元比粘度を表す。実質的に線形でよく溶ける一連のポリマ類似体内で、希釈ポリマ溶液の「還元比粘度(RSV)」測定は、ニューヨーク州イサカ所在のCornell University Press社が出版したPaul J.Flory著“Principles of Polymer Chemistry”(C)1953,第VII章,“Determination of Molecular Weights”,pp.266−316によれば、ポリマ鎖長と平均分子量の表示である。RSVは、与えられたポリマ濃度と温度で測定され、次のように計算される:
【0018】



η=ポリマ濃度の粘度
η=同じ温度での溶媒の粘度
c=溶液中のポリマ濃度
濃度「c」の単位は、(グラム/100ml又はg/デシリットル)である。従って、RSVの単位は、dL/gである。本特許出願では、特に規定がなければ、RSVの測定に1.0モル塩化ナトリウム溶液が用いられている。この溶媒中のポリマ濃度は0.100g/dLである。RSVは、30℃で測定される。粘度η及びηは、Cannon Ubbelohde semimicro dilution viscometer,size 75を用いて測定される。粘度計は、30±0.02℃に調節された恒温槽に完全な垂直位で取り付けられる。RSVの計算に固有の誤差は、約2dL/gである。一のシリーズ中の2つのポリマ類似体は同様のRSVを有しており、これは、これらの類似体が同様の分子量を有することを表している。
【0019】
「美容上許容可能な賦形剤」は、本発明の疎水性修飾ポリマと混合したときに、ポリマを毛髪又は皮膚により好適に塗布されるようにする非毒性で、非刺激性の物質を意味する。
【0020】
一の実施例では、本発明の疎水性修飾ポリマは、高温高圧で加熱することによって、約0.1から約10モルパーセントの一又はそれ以上の疎水性アミンを伴うカチオン性ポリアクリルアミドのアミド(−C(O)NH)基のアミド転位によって調製される。塩基を添加して、プロトン化形状よりもむしろその塩基形状で疎水性アミンを維持してもよい。好適な塩基としては、アンモニア及びアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物及び炭酸塩が挙げられる。
【0021】
一の実施例では、カチオン性ポリアクリルアミドを、pH約9−10でステンレススチール圧力反応器内でメタ重亜硫酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムから作った亜硫酸水溶液と混合する。疎水性アミンを添加して、反応器中の空気を窒素と置換する。この混合物を、約120から約180℃で、約0.5から8時間加熱する。一の実施例では、この混合物を、約140℃で約5時間加熱する。次いで、得られた疎水性修飾ポリマを、所望の濃度に水希釈して、選択的に高温で一又はそれ以上の保存液で処理する。一の実施例では、疎水性修飾ポリマ溶液は、85−90℃で1時間、メチルパラベン及びプロピルパラベンで処理する。この生成物は、粘度測定、13C NMR、GC、及びGPC法によって特徴付けられる。
【0022】
一の実施例では、カチオン性ポリアクリルアミドは、少なくとも約50モルパーセントのアクリルアミドから成る。
【0023】
一の実施例では、疎水性修飾ポリマは、約0.1から約0.8dL/gのRSVを有する。
【0024】
一の実施例では、カチオン性モノマは、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドから選択される。
【0025】
一の実施例では、疎水性アミンは、C−C22アルキルアミン及びアミノ官能化シリコーンから成る群より選択される。
【0026】
一の実施例では、疎水性修飾ポリマは、約1から約5のRSVを有する。
【0027】
一の実施例では、カチオン性ポリアクリルアミドは、アクリルアミド/ジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマである。
【0028】
一の実施例では、カチオン性ポリアクリルアミドは、アクリルアミド/ジアリルジメチルアンモニウムクロリド/アクリル酸ターポリマである。
【0029】
一の実施例では、アルキルアミンは、オクチルアミン、ドデシルアミン、及びヘキサデシルアミンから成る群より選択される。
【0030】
一の実施例では、この組成物は、一又はそれ以上の美容上許容可能な賦形剤を更に具える。
【0031】
一の実施例では、美容上許容可能な組成物は、ポリマ固相に基づいて、疎水性修飾ポリマの約0.01から約40重量パーセントを具える。
【0032】
一の実施例では、美容上許容可能な賦形剤は、単糖、界面活性剤、保湿剤、ワセリン、鉱油、脂肪族アルコール、脂肪エステル皮膚軟化剤、ワックス及びシリコーン含有ワックス、シリコーン油、シリコーン溶液、シリコーン界面活性剤、揮発性炭化水素油、第4級窒素化合物、アミン官能性シリコーン、調製ポリマ、レオロジー改質剤、抗酸化剤、日焼け防止剤、約C10からC22の2本の長鎖アミン、約C10からC22の長鎖アミン、脂肪族アルコール、エトキシ化脂肪族アルコール、及びジテールリン脂質から成る群より選択される。
【0033】
代表的な単糖は、アガロース、アミロペクチン、アミロース、アラビナン、アラビノガラクタン、アラビノキシレン、カラギナン(carageenans)、アラビアガム、カルボキシメチルグアーガム、カルボキシメチル(ヒドロキシプロピル)グアーガム、ヒドロキシエチルグアーガム、カルボキシメチルセルロース、カチオン性グアーガム、メチルセルロース含有セルロースエーテル、コンドロイチン、キチン、キトサン、キトサンピロリドンカルボン酸、キトサングリコール酸キトサン乳酸(chitosan glycolate chitosan lactate)、ココジモニウムヒドロキシプロピルオキシエチルセルロース、コロミン酸(ポリ−N アセチル−ノイラミン酸)、コーンスターチ、カードラン、デルマタン硫酸、デキストラン、ファーセレラン、デキストラン、架橋デキストラン、デキストリン、エマルザン、エチルヒドロキシエチルセルロース、アマニサッカリド(酸性)、ガラクトグルコマナン、ガラクトマナン、グルコマナン、グリコーゲン、グアーガム、ヒドロキシエチルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピル化グアーガム、ジェランガム、ジェラン、ガティガム、カラヤガム、トラガカントガム(トラガカンチン)(gum tragancanth(tragacanthin))、ヘパリン、ヒアルロン酸、イヌリン、硫酸ケラチン、コンニャクマンナン、修飾スターチ、ラミナラン、ラウドイモニウムヒドロキシプロピルオキシエチルセルロース、オクラガム、酸化スターチ、ペクチン酸、ペクチン、ポリデキストロース、ポリクアタニウム−4、ポリクアタニウム−10、ポリクアタニウム−28、ポテトスターチ、プロトペクチン、サイリウムシードガム、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、スターチジエチルアミノエチルエーテル、スターチヒドロキシプロピルトリモイウムクロリド、ヒドロキシプロピルスターチホスフェート、ステアルジモニウムヒドロキシエチルセルロース、ラフィノース、ラムサン、タピオカスターチ、ウィーラン(whelan)、レバン、スクレログルカン、アルギン酸ナトリウム、スタチーロース、サクシノグリカン、小麦デンプン、キサンタンガム、キシラン、キシログルカン、及びこれらの混合物を含むセルロースエーテル等の非イオン性又はカチオン性単糖が挙げられる。微生物単糖は、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology.Fourth Edition,Vol.16,John Wiley and Sons,NY pp.578−611(1994)で見つけることができる。これを参照によって完全に組み込む。複合炭水化物は、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Fourth Edition,Vol.4,John Wiley and Sons,NY pp.930−948,1995で見つけることができる。これは参照によってここに組み込まれる。
【0034】
本発明の美容上許容可能な組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、界面活性物質を含み、これは、一般的に調合物に洗浄機能を提供するか、又は単に湿潤剤として働く。界面活性剤は、一般的にアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び双性界面活性剤として分類することができる。
【0035】
ここで有用なアニオン性界面活性剤は、米国特許第5,573,709号に開示されている界面活性剤を含み、これは参照によってここに組み込まれている。例として、硫酸アルキル及び硫酸アルキルエーテルが挙げられる。本発明で用いられることができる硫酸アルキルエーテルの特定の例は、ラウリル硫酸のナトリウム及びアンモニウム塩、ラウリルエーテル硫酸塩(lauryl ether sulfate)、ココナッツアルキルトリエチレングリコールエーテル硫酸塩;獣脂アルキルトリエチレングリコールエーテル硫酸塩、及び獣脂アルキルヘキサオキシエチレン硫酸塩である。好ましいアルキルエーテル硫酸塩は、個々の化合物の混合物を具えるものであり、前記混合物は、炭素原子約12から約16の平均アルキル鎖長と、約1から約6モルのエチレン酸化物の平均エトキシル化度を有する。
【0036】
もう1つの好適なクラスのアニオン性界面活性剤は、アルキルスルホン酸塩である。重要な例は、イソ−パラフィン、ネオ−パラフィン、イネソ−(ineso−)パラフィン及びn−パラフィン、約8から約24の炭素原子、好ましくは、約12から約18の炭素原子を有するメタンシリーズの炭化水素と、漂白及び加水分解を含む公知のスルホン化法によって得られる例えばSO、HSO、油剤等のスルホン化剤との有機スルホン酸反応生成物の塩である。アルカリ金属とアンモニウム硫酸化C12−38 n−パラフィン(ammonium sulfated C12−38 n−paraffins)が好ましい。
【0037】
更なる合成アニオン性界面活性剤としては、スクシンアミド酸塩と同様に、オレフィンスルホン酸塩、ベータ−アルキルオキシアルカンスルホン酸塩、及び、イセチオン酸とエステル化し、水酸化ナトリウムと中和した脂肪酸の反応生成物が挙げられる。スクシンアミド酸塩の特定の例には、N−オクタデシルスルホスクシンアミド酸二ナトリウム(disodium N−octadecyl sulfosuccinanrate);N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホスクシンアミド酸三ナトリウム;スルホスクシン酸ナトリウムのジアミルエステル;スルホスクシン酸ナトリウムのジヘキシルエステル;スルホスクシン酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。
【0038】
本発明の美容上許容可能な組成物で用いられる好ましいアニオン性界面活性剤としては、ラウリルスルホン酸アンモニウム、ラウレススルホン酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン(trlethylamine lauryl sulfate)、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリン酸モノグリセリドナトリウム硫酸(lauric monoglyceride sodium sulfate)、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン(trlethanolamine lauryl sulfate)、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びドデシルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。
【0039】
本発明の美容上許容可能な組成物に用いられる両性界面活性剤としては、脂肪族置換基が約8から18の炭素原子を含み、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基等のアニオン性水溶性基を含む脂肪族第2級及び第3級アミンの誘導体が挙げられる。代表的な例としては、3−ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ドデシルアミンを米国特許第2,658,072号に記載されているようなイセチオン酸ナトリウムと反応させることによって調整されたもの等のN−アルキルタウリン、米国特許第2,438,091号に記載されているようなN−高級アルキルアスパラギン酸、及び米国特許第2,528,378号に記載されているような商標名MIRANOL(登録商標)として売られている製品が挙げられる。その他のサルコシン酸塩及びサルコシン酸誘導体は、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Fifth Edition,1988,page 42で見つけることができる。これは、参照によってここに組み込まれている。
【0040】
カチオン性界面活性剤としては、限定はされないが、一般的に、約8から約18の炭素原子を含む脂肪族第4級アンモニウム化合物が挙げられる。第4級アンモニウム化合物のアニオンは、塩化物イオン、エト硫酸イオン、メト硫酸イオン、酢酸イオン、臭化物イオン、乳酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、又はトシル酸イオン及びこれらの混合物等の一般的なイオンである。長鎖アルキル基としては、添加、又は置換炭素又は水素原子又はエーテル結合を挙げることができる。長鎖アルキル基としては、付加又は置換炭素又は水素原子又はエーテル結合を挙げることができる。第4級窒素のその他の置換基は、水素、水素、ベンジル、又は短鎖アルキル、又はメチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、又はヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシプロピル基、又はこれらの組み合わせである。この構造又は代表的な第4級アンモニウム化合物は、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Fifth Edition,1988,page 40に記載されている。
【0041】
第4級アンモニウム化合物の例としては、限定はされないが:塩化ベヘントリウム、塩化ココトリモニウム、臭化セテチルジモニウム、塩化ジベヘニルジモニウム、塩化二水素化獣脂ベンジルモニウム、塩化ジソヤジモニウム(disoyadimonium chloride)、塩化獣脂ジモニウム(ditallowdimonium chloride)、塩化ヒドロキシセチルヒドロキシエチルジモニウム、塩化ヒドロキシエチルベヘンアミドプロピルジモニウム、塩化ヒドロキシエチルセチルジモニウム、塩化ヒドロキシエチル獣脂ジモニウム、ミリスタルコニウムクロリド、PEG−2オレアモニウムクロリド、PEG−5ステアルモニウムクロリド、PEG−15ココイルクアタニウム4、PEG−2ステアラルコニウム4、塩化ラウリルトリモニウム;クアタニウム−16;クアタニウム−18、塩化ラウラルコニウム、塩化オレアルクモニウム、塩化セチルピリジニウム、ポリクアタニウム−5、ポリクアタニウム−6、ポリクアタニウム−7、ポリクアタニウム−10、ポリクアタニウム−22、ポリクアタニウム−37、ポリクアタニウム−39、ポリクアタニウム−47、ポリクアタニウム−55、塩化セチルトリモニウム、塩化ジラウリルジモニウム、塩化セタルコニウム、塩化ジセチルジモニウム、塩化ソヤトリモニウム、ステアリルオクチルジモニウムメトスルファート、及びこれらの混合物が挙げられる。その他の第4級アンモニウム化合物は、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,First Edition,on pages 41−42に挙げられている。これは、ここに引用されている。
【0042】
美容上許容可能な組成物としては、C10からC22のディロング(di−long)鎖アミン、約C10からC22の長鎖脂肪族アミン、及びこれらの混合物を挙げることができる。特定の例としては、ジパーミチルアミン、ラウラミドプロピルジメチル、ステアラミドプロピルジメチルアミンを挙げることができる。
【0043】
また、本発明の美容上許容可能な組成物としては、脂肪族アルコール(一般的に、一価アルコール)、エトキシル化脂肪族アルコール、及びジテールホスホリン脂質を挙げることができ、これらは、美容上許容可能な組成物のエマルジョン又は分散形状を安定化するのに用いることができる。また、これらは美容上許容可能な粘度を提供する。脂肪族アルコールの選択は、C10からC32、好ましくはC14からC22の脂肪鎖を有するものとして特徴付けられ、実質的に飽和アルカノールであるアルコールが一般的に用いられるが、これらのアルコールは決定的なものではない。例としては、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキン酸アルコール、イソステアリルアルコール、及びイソセチルアルコールが挙げられる。セチルアルコールが好ましく、単独で、或いは他の脂肪族アルコール、好ましくはステアリルアルコールと組み合わせて用いられる。使用時に、脂肪族アルコールが、約1から約8重量パーセント、より好ましくは、約2から約6重量パーセントの範囲内の濃度で、本発明の処方に含まれることが好ましい。また、脂肪族アルコールは、エトキシル化されていてもよい。特定の例としては、セテレス−20、ステアレス−20、ステアレス−21、及びこれらの混合物が挙げられる。ホスファチジルセリン及びホスファチジルコリン、及びこれらの混合物等のリン脂質も含まれる。
【0044】
本発明の美容上許容可能な組成物に用いられることができる非イオン性界面活性剤は、アルキレン酸化物群(天然で親水性)と、天然の脂肪族又はアルキル芳香族である有機疎水性化合物との縮合として生成した化合物によって広く定義されるものを含む。好ましいクラスの非イオン性界面活性剤の例は:長鎖アルカノールアミド;アルキルフェノールのポリエチレン酸化物縮合;直鎖又は分鎖構造の約8から約18の炭素原子を有する脂肪族アルコールとエチレン酸化物との縮合生成物;長鎖第4級酸化アミン;長鎖第3級酸化ホスフィン;炭素原子約1から約3の一の短鎖アルキル又はヒドロキシアルキルラジカルを含む長鎖ジアルキルスルホキシド;及び、アルキルポリグリコシド等のアルキルポリサッカリド(APS)界面活性物質;ポリエチレングリコール(PEG)グリセリル脂肪族エステルである。
【0045】
また、ベタイン等の双性界面活性剤も、本発明の美容上許容可能な組成物に有用である。ここで有用なベタインの例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、オレイルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマ−カルボキシプロピルベタイン、及びラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)アルファ−カルボキシエチルベタイン等の高級アルキルベタインが挙げられる。スルホベタインは、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン等によって表すことができ;RCONH(CHラジカルが、ベタインの窒素原子に結合されているアミドベタイン及びアミドスルホベタインが本発明で有用である。
【0046】
本発明の美容上許容可能な組成物に用いられるアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、又は双性界面活性剤は、一般的に、約0.1から50重量パーセント、好ましくは、約0.5から約40重量パーセント、より好ましくは、約1から約20重量パーセントの量で用いられる。
【0047】
本発明の美容上許容可能な組成物としては、吸収、保持、維持される水の量を増加させる吸湿剤として働く保湿剤が挙げられる。本発明の処方用の好適な保湿剤は、限定はされないが:アセテートアミドMEA、乳酸アンモニウム、キトサン及びその誘導体、コロイドオートミール、乳酸アラビアゴム、グルタミン酸グルコース、グリセレス−7(glerecyth−7)、グリセレス−12(glygeryth−12)、グリセレス−26、グリセレス−31、グリセリン、ラクトアミドMEA、ラクトアミドDEA、乳酸、メチルグルセス−10、メチルグルセス−20、パンテノール、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、加水分解水添デンプン、イノシトール、マンニトール、PEG−5ペンタエリスリトールエーテル、ポリグリセリルソルビトール、キシリトール、スクロース、ヒアルロン酸ナトリウム、PCAナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。グリセリンは、特に好ましい保湿剤である。これらの保湿剤は、約0.5から約40重量パーセント、好ましくは、約0.5から約20重量パーセント、より好ましくは、約0.5から約12重量パーセントの濃度で組成物中に存在する。
【0048】
本発明の美容上許容可能な組成物として、ワセリン又は鉱油成分が挙げられる。選択する場合は、これらは、一般的にUSP又はNFグレードである。ワセリンは白色又は黄色であってよい。ワセリンの粘度又は粘稠度は、狭義に決定的なものではない。ワセリンは、炭化水素材料の混合物で部分的に置換することができ、これは、外観及び粘稠度の点でワセリンに似せて形成することができる。例えば、ワセリン又は鉱油と種々のワックス等との混合物を組み合わせてもよい。好ましいワックスとしては、ヤマモモワックス、カンデリラワックス、セレシン、ホホババター、ラノリンワックス、モンタンワックス、オゾケライト、ポリグリセリル−3−ビーズワックス、ポリグリセリル−6−ペンタステアラート、微結晶性ワックス、パラフィンワックス、イソパラフィン、ワセリン固体パラフィン、スクアレン、オリゴマーオレフィン、ビーズワックス、合成カンデリラワックス、合成カルナバワックス、合成ビーズワックス等が挙げられ、これらを混合してもよい。置換度合いが様々であるアルキルメチルシロキサンを用いて、皮膚に保持される水分を増加することができる。2503ワックスとして知られるステアリルジメチコン等のシロキサン、AMS−C30ワックスとして知られるC30−45アルキルメチコン、及び580ワックスとして知られるステアルオキシメチルシラン(及び)ステアリルアルコール等のシロキサンは、それぞれ、米国ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社から入手できる。追加のアルキル及びフェニルシリコーンを用いて、保湿特性を強化することができる。Dow Corning(登録商標)593として知られているジメチコン(及び)トリメチルシルオキシシリケート、又はDow Corning(登録商標)749流体として知られているシクロメチコン(及び)トリメチルシルオキシシリケートを用いて、スキンケア製品のフィルム形成を強化することができる。使用に際して、ワセリン、ワックス、又は炭化水素又は油成分が、約1から約20重量パーセント、より好ましくは、約1から約12重量パーセントの濃度で処方に含まれる。使用時に、シリコーン樹脂を、約0.1から約10.0重量パーセント含めることもできる。
【0049】
保湿剤は、皮膚の軟化、滑らかさ、柔軟性を維持するのを助ける物質として規定されている。保湿剤は、皮膚表面又は角質層を維持する能力によって機能する。本発明の美容上許容可能な組成物としては、脂肪族エステル保湿剤が挙げられる。これらは、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Eighth Edition,2000,p.1768から1773に挙げられている。本発明の処方用の好適な脂肪族エステルの特定の例としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、乳酸セチル、パルミチン酸セチル、水素化ひまし油、グリセリルエステル、イソステアリン酸ヒドロキシセチル、リン酸ヒドロキシセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、セバシン酸ジイソプロピル、PPG−5−セテス−20、2−エチルヘキシルイソノノアート(2−ethylhexyl isononoate)、2−エチルヘキシルステアラート、C12からC16脂肪族アルコール乳酸塩、ラノリン酸イソプロピル、2−エチル−ヘキシルサリチル酸、及びこれらの混合物が挙げられる。現在の好ましい脂肪族エステルは、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、PPG−5−セテス−20、及びカプリル/カプリン酸トリクリセリドである。使用に際して、この脂肪族エステル保湿剤は、好ましくは、約1から約8重量パーセント、より好ましくは、約2から約5重量パーセントの濃度で本発明の処方に含める。
【0050】
また、本発明の組成物には、シリコーン化合物が含まれる。好ましくは、25℃の温度でシリコーン組成物の粘度は、約0.5から約12,500cpsである。好適な材料の例は、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン−ジフェニルポリシロキサン、シクロメチコン、トリメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン及びこれらの混合物である。トリメチル単位でエンドブロックされたジメチルポリシロキサンであるジメチコンは、一の好ましい例である。50から1,000cpsの粘度を有するジメチコンが、特に好ましい。使用に際して、このシリコーンオイルは、好ましくは、0.1から5重量パーセント、より好ましくは、1から2重量パーセントの濃度で、本発明の処方に含まれる。
【0051】
本発明の美容上許容可能な組成物は、揮発性及び非揮発性シリコーンオイル又は流体を含む。このシリコーン化合物は、約0.5から約100センチストークの粘度を有する線形又は環状ポリジメチルシロキサンであってよい。最も好適な線形ポリジメチルシロキサン化合物は、約0.5から約50センチストークの範囲を有する。線形で、低分子量、且つ揮発性のポリジメチルシロキサンは、オクタメチルトリシロキサンであり、商標名Dow Corning200で約1センチストークの粘度を有する流体で入手可能である。使用に際しては、このシリコーンオイルは、好ましくは、0.1から30重量パーセント、より好ましくは、1から20重量パーセントの濃度で、本発明の処方に含まれる。
【0052】
本発明の美容上許容可能な組成物は、揮発性、環状、低分子量ポリジメチルシロキサン(シクロメチコン)を含む。好ましい環状で、揮発性、且つ低分子量のシロキサンは、4から6の平均繰り返し単位、及び約2.0から約7.0センチストークを有するポリジメチルシクロシロキサン、及びこれらの混合物であってよい。好ましいシクロメチコンは、米国ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社から、商標名Dow Corning244流体、Dow Corning245流体、Dow Corning246、Dow Corning344流体、Dow Corning345流体で、及び米国ニューヨーク州ウォーターフォード所在のGeneral Electric社から商標名Silicone SF−1173及びSilicone SF−1202で入手することができる。使用に際しては、このシリコーンオイルは、0.1から30重量パーセント、より好ましくは、1から30重量パーセントの濃度で、本発明の処方に含まれる。
【0053】
また、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン側鎖を有するシリコーン界面活性物質又は乳化剤も、本発明の組成物に用いることができる。好ましい例としては、ジメチコンポリオール、米国ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社から入手可能なDow Corning(登録商標)3225C及び5225C処方助剤、及び米国ニューヨーク州ウォーターフォード所在のGeneral Electric社から入手可能なSilicone SF−1528が挙げられる。また、側鎖は、ラウリル又はセチル等のアルキル基を含むものであってよい。Dow Corning(登録商標)5200処方助剤として知られているラウリルメチコンコポリオール、及びバージニア州ホープウエル所在のGoldschmidt Chemical Corporation社から入手可能なAbil EM−90として知られているセチルジメチコンコポリオールが好ましい。また、独国ミュンヘン所在のWacker−Chemie社から入手可能なBelsil LDM 3107 VPとして知られているラウリルジメチコンも好ましい。使用に際して、これらのシリコーン界面活性物質は、好ましくは、0.1から30重量パーセント、より好ましくは、1から15重量パーセントの濃度で、本発明の処方に含まれる。
【0054】
アミン官能性シリコーン及びエマルジョンを、本発明に用いてもよい。好ましい例としては、Dow Corning(登録商標)8220、Dow Corning(登録商標)939、Dow Corning(登録商標)949、Dow Corning(登録商標)2−8194が挙げられ、全て米国ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社から入手可能である。また、米国ニューヨーク州ウォーターフォード所在のGeneral Electric社から入手可能なSilicone SM 253も好ましい。使用に際して、このアミン官能性シリコーンは、好ましくは、0.1から30重量パーセント、より好ましくは、1から20重量パーセントの濃度で、本発明の処方に含まれる。
【0055】
本発明の美容上許容可能な組成物は、揮発性炭化水素オイルを含んでいてもよい。揮発性炭化水素は、約CからC22原子を具える。好ましい揮発性炭化水素は、約CからC16炭素原子の鎖長を有する脂肪族炭化水素である。このような化合物の例としては、商標名Permethyl 101Aで、米国ニュージャージー州サウスプレインフィールド所在のPresperse社から入手可能なイソヘキサデカンが挙げられる。好ましい揮発性炭化水素のもう1つの例は、商標名Isopar Mで、米国テキサス州ベイタウン所在のExxon社から入手可能なC12からC14イソパラフィンである。使用に際して、揮発性炭化水素は、好ましくは、0.1から30重量パーセント、より好ましくは、1から20重量パーセントの濃度で、本発明の処方に含まれる。
【0056】
本発明の美容上許容可能な組成物は、カチオン性及び両性コンディショニングポリマを含んでいてもよい。これらの例としては、限定されないが、1101 17th Street,N.W.,Suite 300,ワシントン,D.C.20036所在のCosmetic,Toiletry,and Fragrance Association(CTFA)社によって出版されたInternational Cosmetic Ingredient Dictionaryに挙げられたものがある。一般的な例としては、セルロースエーテルの第4級誘導体、グアーの第4級誘導体、DADMACのホモポリマ及びコポリマ、MAPTACのホモポリマ及びコポリマ、及びデンプンの第4級誘導体が挙げられる。CTFA表示を用いた特定の例としては、限定されないが、ポリクアタニウム−10、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、スターチヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクアタニウム−4、ポリクアタニウム−5、ポリクアタニウム−6、ポリクアタニウム−7、ポリクアタニウム−14、ポリクアタニウム−15、ポリクアタニウム−22、ポリクアタニウム−24、ポリクアタニウム−28、ポリクアタニウム−32、ポリクアタニウム−33、ポリクアタニウム−36、ポリクアタニウム−37、ポリクアタニウム−39、ポリクアタニウム−45、ポリクアタニウム−47、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド、及びポリクアタニウム−55、及びこれらの混合物が挙げられる。使用に際して、コンディショニングポリマが、好ましくは、0.1から10重量パーセント、好ましくは、0.2から6重量パーセント、最も好ましくは、0.2から5重量パーセントの濃度で、本発明の美容上許容可能な組成物に含まれる。
【0057】
本発明の美容上許容可能な組成物は、一又はそれ以上のレオロジー改質剤を含む。本発明で用いることができるレオロジー改質剤としては、限定されないが、アクリル酸の高分子量架橋ホモポリマ、及び米国オハイオ州クリーブランド所在のNoveon,Inc.社から入手可能なCarbopol(登録商標)、及びPemulen(登録商標)シリーズ等のアクリラート/C10−30アルキルアクリラート架橋ポリマ;米国ノースカロライナ州ハイポイント所在のCiba Specialties社から入手可能なSalcare(登録商標)AST等のアニオン性アクリラートポリマ、及びSalcare(登録商標)SC96等のカチオン性アクリラートポリマ;アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミド;ヒドロキシエチルメタクリル酸ポリマ、ステアレス−10アリルエーテル/アクリラートコポリマ;米国ニュージャージー州ウエイン所在のRohm and Haas/International Specialties社から入手可能なAculyn(登録商標)28として知られているアクリラート/アクリラート/ベヘネス−25メタクリラート(Metacrylate)コポリマ;グリセリルポリメタクリラート、アクリラート/ステアラス−20メタクリラートコポリマ;ベントナイト;アルギン酸塩、カラギーナン、アカシアガム、アラビアガム、ガティイガム、カラヤガム、トラガカンスガム、グアーガム等のガム;グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、キサンタンガム、又はジェランガム;カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシプロピルセルロース、エチルセルロース、硫酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース等のセルロース誘導体;アガー;ペクチン;ゼラチン;デンプン及びその誘導体;キトサン及びヒドロキシエチルキトサン等の誘導体;ポリビニルアルコール、PVM/MAコポリマ、PVM/MAデカジエン架橋ポリマ、ポリ(エチレンオキシド)ベースの増粘剤、ナトリウムカルボマ、及びこれらの混合物が挙げられる。使用に際して、レオロジー改質剤は、好ましくは、0.01から12重量パーセント、好ましくは、0.05から10重量パーセント、最も好ましくは、0.1から6重量パーセントの濃度で本発明の美容上許容可能な組成物に含まれる。
【0058】
本発明の美容上許容可能な組成物は、一又はそれ以上の抗酸化剤を含む。これには限定されないが、アスコルビン酸塩、BHT、BHA、エリソルビン酸塩、亜硫酸水素塩、チオグリコラート、トコフェロール、メタ亜硫酸ナトリウム、ビタミンEアセタート、及びパルミチン酸アスコルビルが含まれる。この抗酸化剤は、美容上許容可能な組成物の0.01から5重量パーセント、好ましくは、0.1から3重量パーセント、最も好ましくは、0.2から2重量パーセント存在する。
【0059】
本発明の美容上許容可能な組成物は、一又はそれ以上の日焼け防止剤を含む。日焼け防止剤の例としては、限定されないが、メトキシ桂皮酸オクチル(エチルヘキシル p−メトキシシナマート)、サリチル酸オキシベンゾンオクチル(ベンゾフェノン−3)、ベンゾフェノン−4、アントラニン酸メチル、ジオキシベンゾン、アミノ安息香酸、アミルジメチルPABA、ジエタノールアミン p−メトキシシナマート、エチル 4−ビス(ヒドロキシプロピル)アミノ安息香酸塩、2−エチルへキシ 1−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリラート、サリチル酸ホモメンチル、アミノ安息香酸グリセリル、ジヒドロキシアセトン、オクチルジメチルPABA、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、サリチル酸トリエタノールアミン、酸化亜鉛、酸化チタニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明の美容上許容可能な組成物に用いられる日焼け防止剤の量は、用いられる特定の日焼け防止剤の特定のUV吸収波長に依存して変化し、0.1から10重量パーセント、2から8重量パーセントである。
【0060】
本発明の美容上許容可能な組成物は、一又はそれ以上の保存料を含む。保存料の例としては、限定されないが、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン(米国イリノイ州ナパビル所在のOndeo Nalco Company社のMERGUARD(登録商標)として知られているメチルジブロモグルタロニトリル)、ベンジルアルコール、イミダゾリジニル尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,3−イミダゾリジンジオン(例えば、米国ニュージャージー州フェアローン所在のLonza社のGLYDANT(登録商標)として知られているDMDMヒダントイン)、メチルクロロイソチアゾリノン及びメチルイソチアゾリノン(例えば、米国ペンシルバニア州フィラデルフィア所在のRohm&Haas Co.社のKathon(登録商標))、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、及び安息香酸ナトリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0061】
本発明の美容上許容可能な組成物は、美容上通常用いられるその他の成分を含む。このような成分の例としては、限定されないが、緩衝剤、香料成分、キレート剤、組成物自体、又はケラチンを着色する着色添加物又は染料、金属イオン封鎖剤、柔軟剤、泡相乗剤(foam synergistic agents)、気泡安定剤、日焼け防止剤、及び素練り促進剤が挙げられる。
【0062】
酸化チタニウム、酸化亜鉛、タルク、カルボン酸カルシウム又はカオリン等の顔料の表面を、ここで記載されているアニオン性ポリマで処理して、本発明の美容上許容可能な組成物で用いることができる。処理した顔料は、日焼け防止剤としてより有効であり、メークアップやマスカラ等のカラー化粧品用に使用される。
【0063】
本発明の美容上許容可能な組成物は、水及び美容上許容可能な溶媒を含んでもよい。許容可能な溶媒の例は、1から8の炭素原子を有するアルカノール等のモノアルコール(エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール等)に限定されるものではなく、アルキレングリコール等のポリアルコール(グリセリン、エチレングリコール及びプロピレングリコール等)、及び、例えばエチレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールモノメチルエーテルの、モノ−、ジ−、及びトリ−エチレングリコールモノアルキルエーテル等のグリコールエーテルが含まれる。これは、単独で、又は混合物として用いられる。これらの溶媒は、組成物全体の重量に対して70重量パーセントまでの割合で、例えば、0.1から70重量パーセントで存在することができる。
【0064】
また、本発明の美容上許容可能な組成物は、クロルヒドロキシアルミニウム、例えば、ナトリウム、カリウム又はリチウム塩等のアルカリ金属塩といった電解質を含み、これらの塩は、好ましくは、塩化物又は臭化物等のハロゲン化物、及び硫酸塩、又は酢酸又は乳酸等の有機酸を有する塩、及びアルカリ土類金属塩、好ましくは、カルシウム、マグネシウム、及びストロンチウムの炭酸塩、ケイ酸塩、硝酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩、パントテン酸塩、乳酸塩を含むことができる。
【0065】
皮膚処置用組成物としては、アフターシェーブ、日焼け防止剤、ローション、ハンドクリーム及びボディクリーム、液体石けん、棒石けん、浴剤(bath oil bars)、シェービングクリーム、食器用洗剤、シャワージェル、バブルバス等が挙げられる。
【0066】
本発明のスキンケア組成物は、水中油型、油中水型エマルジョン、トリプルエマルジョン(triple emulsion)、又は分散のいずれかとして調製される。
【0067】
好ましい水中油型エマルジョンは、まず例えば、不飽和第4級アンモニウム化合物、保湿剤、水溶性保存料等の水溶性成分の水性混合物を形成し、次いで水不溶性成分を加えることによって調製される。水不溶性成分としては、乳化剤、水不溶性保存料、ワセリン又は鉱油成分、脂肪族アルコール成分、脂肪族エステル保湿剤、及びシリコーンオイル成分が挙げられる。エネルギィ混合のインプットは高くなり、滑らかな外観(エマルジョン中に比較的小さいミセルが存在することを示す)を有する油中水型エマルジョンを形成するのに十分な時間、維持される。好ましい分散は、一般的に、水溶性成分の水性混合物を形成し、次いで、水不溶性材料用に懸濁力を有する増粘剤を添加することによって調製される。
【0068】
また、本発明の美容上許容可能な組成物は、エアロゾルとしてパッケージすることができる。この場合、この組成物をエアロゾルスプレィの形状で、又はエアロゾルフォームの形状で、適用することができる。これらのエアロゾル用の高圧ガスとして、特に、ジメチルエーテル、二酸化炭素、窒素、酸化窒素、空気、及びブタン、イソブタン、及びプロパン等の揮発性炭化水素を用いることが可能である。
【0069】
毛髪処置用組成物としては、バブルバス、石けん、及びオイル、シャンプー、コンディショナ、ヘアブリーチ、ヘアカラー調製剤、一時染毛剤及び永久染毛剤、カラーコンディショナ、ヘアライトナ(hair lighteners)、染毛リンス及び非染毛リンス(coloring and non−coloring hair rinses)、染毛剤(hair tints)、ヘアウエーブセット(hair wave sets)、パーマネントウエーブ(permanent waves)、カール(curling)、ストレートヘアアイロン(hair straighteners)、ヘア化粧品(hair grooming aids)、ヘアトニック、整髪剤及び酸化剤(hair dressings and oxidative products)等の浴剤が挙げられる。また、疎水性修飾ポリマは、ジェル、ムース、整髪剤、スタイリングクリーム、スタイリングワックス、ポマード、バーム等のスタイリングタイプリーブ−イン製品に単独で、又はその他のポリマ又は構造化剤と組み合わせて用いて、清潔で、自然な、べとつかない感じでコントロールと毛髪の扱いやすさを提供する。
【0070】
本発明のヘアケア組成物は、ツルツルした感触を与え、疎水性修飾ポリマ、揮発性シリコーン、その他のポリマ、界面活性剤、又は毛髪上の材料の沈着を変化させるその他の化合物が存在するため、毛髪から容易に洗い落とすことができる。
【0071】
洗髪用シャンプー、又は液体ハンドソープ、又は皮膚洗浄用シャワージェル等の洗浄処方の場合は、この組成物は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双性、又は両性界面活性剤を、一般的に、約3から約50重量パーセント、好ましくは、約3から約20重量パーセントの量で含み、これらのpHは、一般的に約3から約10の範囲である。
【0072】
本発明の好ましいシャンプーは、アニオン性界面活性剤と、双性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤との組み合わせを含む。特に好ましいシャンプーは、約0から約16パーセントアクティブの硫酸アルキル、約0から約50重量パーセントのエトキシル化硫酸アルキル、少なくとも5重量パーセントの硫酸アルキル、エトキシル化硫酸アルキル、又はこれらの混合物を有する非イオン性、両性、及び双性界面活性剤から選択された0から約50重量パーセントの選択的界面活性剤を含み、全体の界面活性剤のレベルは、約10重量から約25パーセントである。
【0073】
また、洗髪用シャンプーも、シャンプーに一般的に用いられているシリコーン及びコンディショニングポリマ等のその他のコンディショニング添加剤を含むことができる。米国特許第5,573,709号は、シャンプーに用いることができる非揮発性シリコーンコンディショニング剤のリストを提供する。本発明で用いられるコンディショニングポリマは、Cosmetic,Toiletries and Fragrance Associations(CTFA)dictionaryに挙げられている。特定の例としては、ポリクアタニウム(例えば、ポリクアタニウム−1からポリクアタニウム−53)、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、スターチヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、及びポリメタクリルアミドプロピルイリモニウムクロリドが挙げられる。
【0074】
その他の好ましい実施例は、主としてシャンプー前又は後に用いられるリンスローションの形状での使用から成る。これらのローションは、一般的に水性溶液又は水性アルコール溶液、エマルジョン、高粘度ローション又はジェルである。この組成物が、エマルジョンの形状で存在する場合は、これらは、非イオン性、アニオン性、又はカチオン性であってよい。この非イオン性エマルジョンは、主として、オイル及び/又は脂肪族アルコールと、ポリオキシエチレン化ステアリル又はセチル/ステアリルアルコール等のポリオキシエチレン化アルコールとの混合物から成り、カチオン性界面活性剤を、これらの組成物に加えることができる。このアニオン性エマルジョンは、主として石けんから形成される。
【0075】
この組成物が高粘度ローション又はゲルの形状で存在する場合、これらは、溶媒の存在下、又は不存在下で増粘剤を含んでいる。用いることができる増粘剤は、特に、B.F.Goodrich社から入手可能なアクリル酸増粘剤である樹脂;キサンタンガム;アルギン酸ナトリウム;アラビアガム;セルロース誘導体及びポリ(酸化エチレン)ベースの増粘剤である。また、ポリエチレングリコールステアラート又はジステアラートの混合物によって、又はリン酸エステルとアミドの混合物によって高粘度を達成することができる。増粘剤の濃度は、一般的に0.05から15重量パーセントである。この組成物がスタイリングローション、シェイピングローション、又はセッティングローションの形状で存在する場合、これらは、一般的に、水、アルコール、又はアルコール水溶液中で、上記の両性電解質ポリマを具える。
【0076】
ヘア固定剤の場合は、この組成物は、一又はそれ以上の追加のヘア固定ポリマを含んでいてもよい。存在する場合、追加のヘア固定ポリマは、全体量の約0.25から約10重量パーセントで存在する。追加のヘア固定樹脂は、所定の疎水性修飾ポリマと相溶性である限り、次の群から選択することができる:アクリルアミドコポリマ、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマ、アクリラート/メタクリル酸アンモニウムコポリマ、アクリラートコポリマ、アクリル/アクリラートコポリマ、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマ、アジピン酸/エポキシプロピルジエチレントリアミンコポリマ、ステアリン酸アリル/VAコポリマ、リン酸アミノエチルアクリラート/アクリラートコポリマ、アクリル酸アンモニウムコポリマ、酢酸ビニルアンモニウム/アクリラートコポリマ、AMPアクリラート/ジアセトンアクリルアミドコポリマ、AMPDアクリラート/ジアセトンアクリルアミドコポリマ、エチレン/無水マレイン酸のブチルエステルコポリマ、PVM/MAのブチルエステルコポリマ、PVM/MAカルシウム/ナトリウムコポリマ、コーンスターチ/アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマ、ジエチレングリコールアミン/エピクロロヒドリン/ピペラジンコポリマ、ドデカン二酸/セテアリルアルコール/グリコールコポリマ、PVM/MAのエチルエステルコポリマ、PVM/MAのイソプロピルエステルコポリマ、カラヤガム、メタクリロイルエチルベタイン/メタクリラートコポリマ、オクチルアクリルアミド/アクリラート/ブチルアミノエチルメタクリラートコポリマ、オクチルアクリルアミド/アクリラートコポリマ、無水フタル酸/グリセリン/ドデカン酸グリシジルコポリマ、フタル酸/トリメリット酸/グリコールコポリマ、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチルアクリラート、ポリエチレン、ポリクアタニウム−1、ポリクアタニウム−2、ポリクアタニウム−4、ポリクアタニウム−5、ポリクアタニウム−6、ポリクアタニウム−7、ポリクアタニウム−8、ポリクアタニウム−9、ポリクアタニウム−10、ポリクアタニウム−11、ポリクアタニウム−12、ポリクアタニウム−13、ポリクアタニウム−14、ポリクアタニウム−15、ポリクアタニウム−39、ポリクアタニウム−47、ポリビニルアセタート、ポリビニルブチラール、ポリビニルイミダゾリニウムアセタート、ポリビニルメチルエーテル、PVM/MAコポリマ、PVP、PVP/ジメチルアミノエチルメタクリラートコポリマ、PVP/エイコセンコポリマ、PVP/メタクリル酸エチル/メタクリル酸コポリマ、PVP/ヘキサデセンコポリマ、PVP/VAコポリマ、PVP/酢酸ビニル/イタコン酸コポリマ、セラック、アクリル酸ナトリウムコポリマ、アクリル酸ナトリウム/アクリルニトロゲンコポリマ、アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールコポリマ、カラギーナンナトリウム、スターチジエチルアミノエチルエーテル、ステアリルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマ、安息香酸スクロース/スクロースアセタートイソブチラート/ブチルベンジルフタラートコポリマ、安息香酸スクロース/スクロースアセタートイソブチラート/ブチルベンジルフタラート/メタクリル酸メチルコポリマ、安息香酸スクロース/スクロースアセタートイソブチラートコポリマ、酢酸ビニル/クロトナートコポリマ、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマ、酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリルオキシベンゾフェノン−1コポリマ、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニルコポリマ、及びこれらの混合物。スタイリング助剤を作るために用いられる合成ポリマは、「The History of Polymers in Haircare」Cosmetics and Toiletries,103(1988)に記載されており、参照によってここに組み込まれる。本発明と用いられることができるその他の合成ポリマは、CTFA Dictionary,Fifth Edition,2000で参照することができ、この辞書は参照によってここに組み込まれる。
【0077】
本発明の組成物は、ケラチン繊維、特にヒトの毛髪の染色用に意図されており、これらは一般的に、疎水性修飾ポリマに加えて、少なくとも一の酸化染料前駆体、及び/又は一の直接染料を含む。また、このタイプの組成物で通常用いられる別のアジュバントを含むこともできる。
【0078】
染色組成物のpHは、一般的に7から11であり、アルカリ化剤を添加することによって、所望の値に調整することができる。
【0079】
本発明による組成物は、また、毛髪をウエーブ又はストレートにするためにも用いられることができる。この場合、組成物は一般的に、疎水性修飾ポリマに加えて、一又はそれ以上の還元剤と、適切な場合には、このタイプの組成物で通常用いられる他のアジュバントを含む;このような組成物は、中和組成物と結合して用いることを意図している。
【0080】
一の実施例では、本発明は、毛髪、皮膚、及び爪から選択された基体の処置方法であり、疎水性修飾ポリアクリルアミドを具える美容上許容可能な組成物を基体に塗布するステップを具え、このポリアクリルアミドは、アクリルアミド、及び一又はそれ以上のカチオン性モノマから成る。
【0081】
別の実施例では、基体が毛髪である。
【0082】
別の実施例では、本発明は、一又はそれ以上の疎水性修飾ポリアクリルアミドを具える家庭用洗剤又は洗濯用洗剤であり、このポリアクリルアミドが、アクリルアミド、一又はそれ以上のカチオン性モノマ、及び選択的に一又はそれ以上のアニオン性モノマから成る。
【0083】
上記は、次の例を参照することによってよりよく理解されることができ、これらの例は、例示の目的で与えられたものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。
【0084】
例1
ヘキサデシルアミンを用いたアクリルアミド−ジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマの修飾
【0085】
アクリルアミド−ジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマ溶液(69.5:30.5モルパーセント、20パーセントポリマ添加剤、225g)の水溶液と、水酸化ナトリウム水溶液(50%、2.3g)とメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(15%、19.2g)の混合物と、脱イオン水(200g)をパー反応器(parr reactor)に加える。次いで、細砕したヘキサデシルアミンを加え、この混合物を十分撹拌する。この反応器を密封し、撹拌を最大設定にセットし、反応器に窒素で加圧し、排出する(5回繰り返す)。次いで、この反応器を密封し、140℃に加熱し、140℃で5時間維持する。次いで加熱を止め、反応器を周囲温度に冷却させ、疎水性修飾ポリマの水溶液を得る。代表的な疎水性修飾ポリマの特性は、表1に示されている。表1では、AcAmはアクリルアミド、DADMACはジアリルジメチルアンモニウムクロリド、MAPTACはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを表す。
【0086】
表1

ウィスコンシン州ミルウォーキー所在のAldrich社製の式
N(CH[Si(CHO]Si(CH(CHNH
のアミノ−官能化シリコーン、ここで、pは約50である。
オハイオ州クリーブランド所在のNoveon社製のUltrasil(登録商標)A−23。
【0087】
例2
疎水性修飾ポリマ溶液の調製
【0088】
例1のポリマ水溶液(445g)をフラスコに移して、撹拌しながら85℃に加熱する。メチルパラベン(0.6g)、プロピルパラベン(0.12g)、及び脱イオン水(30g)の混合物を加熱して、パラベンを溶解させ、次いで、熱ポリマ水溶液に加えた。この混合物を85℃で1時間撹拌し、次いで、周囲温度に冷却し、疎水性修飾ポリマ溶液を得る。
【0089】
次の例では、「C8ポリマ」は、69.5モルパーセントのアクリルアミド/30.5モルパーセントのオクチルアミンで修飾したジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマを意味する。「C12ポリマ」は、69.5モルパーセントのアクリルアミド/30.5モルパーセントのドデシルアミンで修飾したジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマを意味する。「C16ポリマ」は、69.5モルパーセントのアクリルアミド/30.5モルパーセントのヘキサデシルアミンで修飾したジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマを意味する。
【0090】
例3
代表的なシャンプーの調製
【0091】
表2に示す成分をリストの順に加え、それぞれを加えた後、完全に混合する。このバッチを55℃から65℃に加熱して、コカミドMIPAを融解させ、乳酸でバッチpHを、5.5から6.5に調節する。保存料を、約40℃以下の温度で加える。このポリマを水で希釈して、約200gの全バッチを得て、この混合物を約15分間撹拌する。このシャンプーを脱気して、粘度測定に先立って、あらゆる封入空気を除去する。
【0092】
表2
基本のシャンプー処方

【0093】
例4
種々のレベルの疎水性修飾ポリマを含む基本のシャンプーの評価
【0094】
例3の方法によって調製した代表的なシャンプー剤を、泡安定性及び粘度について試験する。粘度測定値は、Brookfield DV−I+粘度計(マサチューセッツ州Middleboro)を用いて得られる。この結果を表3に示す。代表的なポリマでは、シャンプー系との粘度の相乗効果を示すことは明らかである。粘度の高さは、豪華さや高級さとして消費者が理解することができるため、粘度は、ヘアケア製品で比較的重要な役割を果たす。ポリマを含有しているシャンプーについても含有していないシャンプーについても、泡特性について試験する。ポリマ、特にコンディショニングポリマは、通常、シャンプーに泡特性に逆の効果を与える。シャンプー中に代表的なポリマを加えることによって、発泡時間をほぼ3倍に増すことができる。
【0095】
表3
種々のレベルの疎水性修飾ポリマを含有する基本のシャンプーの評価

【0096】
例5
天然シャンプー剤の調製
【0097】
天然シャンプー剤は、表4に示されている成分を用いて調製される。
【0098】
表4
天然シャンプー剤

【0099】
例6
代表的な疎水性修飾ポリマを含有する天然シャンプーの評価
【0100】
例5に記載されているように調製した天然シャンプー剤は、粘度、泡すすぎ時間、及びスリップについて評価する。このシャンプーは、グルコース/エトキシラート(ethoxyate)によって、僅かに粘着性がある。この結果が表5に示されている。この処方は、コントロールベースから粘着感を低減する疎水性修飾ポリマを加えることによって改善される。全体的に、シャンプーに加えられた疎水性修飾ポリマは、ポリマを含んでいない対照よりも、泡を僅かにクリーミーに感じるようにする。
【0101】
表5
疎水性修飾ポリマ含有天然シャンプーの評価

【0102】
例7
代表的な疎水性修飾ポリマを含有する市販のシャンプーの評価
【0103】
C8及びC12アルキル基(0.25重量パーセント)で修飾した本発明の代表的なポリマをSuave(登録商標)シャンプーに入れ、サンプルをきれいな状態を保っていることを確認する。Suave Natural Strawberryシャンプーを調べて、疎水性修飾ポリマを現在のシャンプー剤に後に加えたことを確かめる。通常これらの系に加えたコンディショニングポリマによって濁りが生じる。これらの系に加えたC8及びC12のポリマは、よりよい透明さを維持し、シャンプー剤に滑りとクリーミーさが加わった。3ヶ月後、Suave(登録商標)Mountain Strawberryシャンプーベースは、C8及びC12ポリマで、きれいな状態を保っている。本処方後に加えられた典型的なコンディショニングポリマの例であるポリクアタニウム−7は、濁ったままである。疎水性修飾ポリマの導入は、SuaveシャンプーベースのALS/ALES界面活性剤系との潜在的な界面活性剤の相溶性を増加する役割をする。
【0104】
例8
代表的な疎水性修飾ポリマを含有するシャンプーの泡特性の評価
【0105】
表6で示されている成分を有するC12アルキル基で修飾されたポリマを用いて調製される代表的なシャンプー組成物を調製し、Hart de George Foam Testで評価する。この試験結果は、疎水性修飾ポリマが、より安定したシャンプーの泡を作り、これによって、より長い排水時間(未修飾ポリマで調製されたシャンプー処方についての8.3秒と比較して、C12疎水性基で修飾したポリマで調製したシャンプー処方について23秒)を作ることを示している。
【0106】
表6
Hart de George Foam Testで用いられるシャンプー剤

【0107】
例9
疎水性修飾ポリマの有益なウエットコーミング(instrumental wet combing)器評価
【0108】
ウエットコーミングは、ヘアケア処方で行われる基体のコンディショニング特性調整を示すために用いられる典型的な試験方法である。ヘアトレスは、0.5%活性溶液で処置され、次いで、すすぎ落とされる。次いで、処置したヘアトレスをコーミング力について、DiaStron Tensile Tester(MTT 160、英国ハンプシャー州所在)で試験する。試験で必要とされるより少量のコーミング力は、ヘアトレスがよい状態であることを意味する。次の表7及び8は、代表的なポリマで処置したヘアトレスが優れたコーミング特性を有することを示している。
【0109】
表7
コーミング分析についての統計値

【0110】
表8
コーミング分析についての統計値

【0111】
例10
コンディショナ剤中の感覚ウエットコーミング及び潤滑特性の評価
【0112】
表9に示す成分を含有するコンディショニング剤は、次のように調製される。
【0113】
ヒドロキシエチルセルロース(HEC)を、水に混ぜ、30分間緩やかな速度で混合する。この溶液を40℃に加熱し、溶液が透明で均一であることを確かめる。次いで、ステアラミドプロピルジメチルアミンを加え、クエン酸でpHを4.0に調節し、ジセチルジモニウムクロリドを加える。この高粘度の混合物を70℃に加熱し、セチル、ステアリル、及びPROMULGEN G(及びベヘニル)のブレンドを加える。この混合物を80−85℃に加熱し、30分間この状態を保つ。次いで、冷却を開始し、冷却した脱イオン水をゆっくりと加える。この混合物を混合して冷却し、55℃以下の温度でシリコーン混合物を加える。EDTA0.05/30希釈物を、40℃以下の温度でゆっくりと加え、最終的に、35℃以下の温度で保存料を加える。
【0114】
表9
コンディショニング剤

【0115】
例11
コンディショナ剤中の感覚ウエットコーミング及び潤滑特性の評価
【0116】
ウエットデタングリングウエットコーミング及び潤滑パネル試験を導入して、次のように例10で調製したコンディショナ剤を評価する。
【0117】
1.損傷したヘアトレスから処置したヘアトレスを確実に判別することができる訓練された評価者が、試験を実施する。
【0118】
2.パネル毎に全部で3つの複製を用いて、試験を実施する。
【0119】
3.各試験について、未処置ダークブリーチトレスと、コンディショナ処置したトレスを基準とする。
【0120】
4.各トレスを1mlの製品で処置し、60秒間トレス内でもみ、次いで、38℃の水道水で30秒間すすぐ。
【0121】
5.トレスのもつれをほぐし、パネルをセットする。各トレスを500mlの脱イオン水に3回浸し、再度髪をもつれさせる。次いで、手袋をはめた手を用いて過剰水を除去する。
【0122】
6.パネリストは、黒いプラスチック製のサリーコームの幅広端を用いて、2回もつれをほぐす。
【0123】
7.次に、パネリストは、小さな歯の部分を用いて、トレスを2回ウエットコームする。
【0124】
8.上下のサイクルで4回トレスをすくことによって潤滑性を評価し、繊維間の摩擦を評価する。
【0125】
9.各試験後に、トレスを脱イオン水に3回浸して、再度もつれさせ、手袋をはめた手で過剰水を除去する。
【0126】
5人のパネリストが、トレスを一般的に評価する(1=高摩擦から5=低摩擦)。この結果は、表10−12に示されている。より高いディタングリングウエットコーミングと潤滑数(lubricity numbers)が、よりよい性能を示す。
【0127】
表10
コンディショナを含有するC16疎水性修飾ポリマのウエットディタングリング及びコーミング

【0128】
表11
コンディショナのC8疎水性物質のウエットディタングリング及びコーミング

【0129】
表12
コンディショナのC12疎水性物質のウエットディタングリング及びコーミング

【0130】
表10−12に示されているように、本発明の疎水性修飾ポリマは、未処置ダークブリーチヘアよりも著しくよい優れたウエット特性を提供する。
【0131】
例12
滑らかさの評価及び保湿スムージージェルのフィルム評価
【0132】
表13によってスムージージェル剤の滑らかさ及びフィルム評価を、次のようなパネル試験を用いて行った。
【0133】
表13
保湿スムージージェル

【0134】
滑らか感とフィルムのパネル試験
【0135】
1.各長さが6インチのヴァージンヘア1グラムのサンプルを調製する(米国ニューヨーク州ベルローズ所在のInternational Hair Importers社)。
【0136】
2.トレスに1グラムのポリマを塗布する。トレスを25回撫でつけ、被覆を確実にする。
【0137】
3.サリースタイリングコームの幅広端で各トリスを梳かし、もつれをほぐす。
【0138】
4.サンプルを空気乾燥する。
【0139】
5.無作為抽出したパネリストは、ヘアトレスのトップからボトムに指を走らせ、強度(1=滑らかでないから5=非常に滑らかである)とフィルム剛性(1=固くないから5=非常に固い)によってトレスを評価する。
【0140】
滑りやすい感触は、製品の美性を助け、ヘア繊維が一方から他方へ滑ることを可能にする。これは、あらゆるコンディショニング製品の重要なゴールである。パネルは、次のプロトコルを用いて、上記のジェル剤から、処方の滑りやすく滑らかな感触を評価する。この結果は、表14に示されている。
【0141】
表14
保湿スムージージェルのテーブルパネル評価

【0142】
表14に示されているように、本発明の疎水性修飾ポリマは、対照配合に渡って、改善した剛性と僅かに改善した滑らかさを示す。
【0143】
例13−16
疎水性修飾ポリマを含有する代表的なヘアケア剤を、例13−16で示されているように配合する。
【0144】
表15
保湿シャンプー

【0145】
粘度は、30秒後にスピンドル/速度 5/20で13480cpsである。シャンプーは、非常にクリーミーな泡を与える。
【0146】
例14
低用量リーブインコンディショナ。
【0147】
表16
低用量リーブインコンディショナ

【0148】
毛髪上のC8疎水性修飾ポリマの効果は、この配合で用いられる場合に、滑らかさを提供し、髪につやを出し、まっすぐにすることである。1%活性ポリマ対ポリマなしの対照配合を用いたとき、より効果的にまっすぐに、滑らかになる。
【0149】
例15
エスニックコンディショナ。
【0150】
表17
エスニックコンディショナ

【0151】
このエスニックコンディショナは、毛管に優れた展着及び被覆を与える。
【0152】
例16
ヘアローション。
【0153】
ヘアローションは、毛髪を滑らかにするために作られる。
【0154】
表16
ヘアローション

【0155】
例17
ヘアスタイリングアプリケーションにおける疎水性修飾ポリマの評価
【0156】
疎水性修飾ポリマを含有する代表的な配合を、カール保持、アプリケーションのスタイリング用の評価ツールについての試験である。
【0157】
長さ6インチのブリーチした、予めタブを付けたヘアトレスは、International Hair Importes and Products Inc.社から入手可能である。
【0158】
長さ6インチのブリーチした、手製のヘアトレスは、DeMeo Brothers Inc.社から入手可能である。
【0159】
これらのトレスは、予めタブを付けたヘアトレス(各トレスについて0.4g)から1/8”幅の毛髪を切断して、試験用に準備される。ヘアトレスは、水で湿っており、次いで、0.3gのラウレス硫酸ナトリウムを、ヘアトレスの上に1分間上下にマッサージする。次いで、ヘアトレスを、40±2℃の水道水下で1分間すすぐ。洗浄したヘアトレスを脱イオン水中に一晩浸す。
【0160】
きれいなヘアトレスを、0.5重量パーセントのポリマ水溶液に2分間浸す。過剰溶液を手袋をした手でトレスから搾り取る。各トレスをサリースタイリングコームの幅広端でとかしてもつれをほぐし、次いで、毛髪をローラー(直径11/16”)に巻き付ける。このヘアロールを、相対湿度50%の室に一晩置く。次の日、各ローラーから外して、カールした毛髪を、相対湿度90%の室に置く。カールの長さ(抜け)を15分毎に2時間測定し、カールの残率を、次の式によって計算する:
【0161】



ここで、L=完全に伸びたヘアトレスの長さ
=実験開始前のヘアトレスの長さ
=測定時のヘアトレスの長さ
【0162】
次の表は、ベンチマーク(メタクリル酸/硫酸アクリルアミドメチルプロパンコポリマ)に対するC−16ポリマのカール残率を示す。
【0163】
表19
カール残率

【0164】
表19のデータは、代表的な疎水性修飾ポリマがカール残率についてベンチマークと比較可能であることを示す。
【0165】
例18−21
代表的なヘアスタイリング剤。
【0166】
ヘアスタイリング剤の代表的なポリマは、例18−21で示す。
【0167】
本発明の代表的なポリマと、参照ポリマを有する、又は有さずに調製されたスタイリングクリーム剤を、表20に示す。
【0168】
表20
代表的なポリマを含有するスタイリングクリーム

Salcare(登録商標)SC9、米国ノースカロライナ州ハイポイント所在のCiba Specialty Chemicals社。
PVP−K30、米国ニュージャージー州ウエイン所在のInternational Specialties Products社。
Dow Corning(登録商標)245流体、米国ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社。
【0169】
例19
スタイリングムース。
【0170】
スタイリングムース剤は、疎水性修飾ポリマを用いて調製され、毛髪にクリーミーさと滑らかさを加える。代表的なムース剤を、表21に示す。
【0171】
表21
スタイリングムース

【0172】
例20
鉱油ジェル
【0173】
疎水性修飾ポリマを用いて調製した鉱油ジェルは、このジェルに特別なコンディショニングと扱いやすさを提供する。代表的なジェル剤を、表22に示す。
【0174】
表22
鉱油ジェル

【0175】
例21
リーブオン又はリンスオフヘアタフィ。
【0176】
このタフィ剤は、毛髪をディープコンディションにする能力について毛髪上で試験される。このタフィ剤は、毛髪の上で乾燥させ、次いで洗い流して軟らかい保湿感を与える。C12又はC8ポリマを加えることによって、絹のようなリンス感と、更なるコンディショニングを可能にする。代表的な配合を、表23に示す。
【0177】
表23
リーブオン又はリンスオフヘアタフィ

【0178】
例22
スキンケア用パラフィルム上での種々の界面活性剤及びポリマの展着能力の評価。
【0179】
この研究は、以下に記載するように適切なぬれ挙動に対するクイックスクリーニング法として実施される。
【0180】
1.0.2%、1.0%の溶液又は分散液50μlをピペットで10cm×10cmのパラフィルムワックスのフラットシート上に移す。
【0181】
2.5分後、最も直径が大きい液滴を測定する。3通りのサンプルを測定する。実験は、周囲条件下で実施する(室温は23℃である)。
【0182】
3.蒸留水直径(0.6cm又は、3つの液滴の試験平均)に対する試験溶液直径の比として拡散因子を計算する。
【0183】
この結果を、表24に示す。
【0184】
表24
周囲条件下でのパラフィルム表面上の種々の界面活性剤の相対拡散

【0185】
低疎水性置換であっても、疎水性修飾ポリマを含有する配合は、表面活性であることが分かる。結果は、表面活性がアルキル鎖長を伴って増加することを示している。C16ポリマは、C12よりもより表面活性であり、C12ポリマは、その泡性、粘性に起因して、C8ポリマよりも自己会合している。
【0186】
例23−26
疎水性修飾ポリマを含有する代表的なスキンケア剤。
【0187】
本発明のポリマは皮膚の処置にも用いることができる。理論に縛られることなく、本発明のポリマは、皮膚又は爪上に保護フィルムを形成する。スキンケアローションの配合は、例23−26に示されている。
【0188】
顔用スムージングクリームでは、疎水性修飾ポリマの添加により、塩単独では達成することができない非常に良好な粘度を作る。代表的な配合は、表25に示されている。
【0189】
表25
顔用スムージングクリーム


Veegum HV米国コネチカット州ノーウォーク所在のR.T.Vanderbilt Company社。
Keltrol CG−F、英国サリー州レザーヘッド所在のCP Kelco社。
Dow 193 Fluid、Dimethicone Copolyol、米国ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning社。
Glydant、米国ニュージャージー州フェアローン所在のLonza社。
【0190】
顔用スムージングクリームベース[1.27%キサンタン/1.9%ケイ酸マグネシウムアルミニウム(MAS)]の粘度は、0.25%のC8ポリマの添加によって顕著に強化される。ポリマなしのベースの初期粘度は、6600cpsである(5/20 23.5℃で30秒)。0.25%のC8ポリマを添加した粘度は、16000cpsである(6/20)。
【0191】
疎水性修飾ポリマは、一次又は二次コンディショニング剤として用いることができる。これらは、濃縮、保湿、泡の増強、フィルムの形成、及び、恐らくエマルジョン又は分散の安定化には二次的なものである。
【0192】
例24
バブルバス。
【0193】
疎水性修飾ポリマは、バブルバス剤は軟らかく絹のような皮膚後感触を与える。代表的な配合を、表26に示す。
【0194】
表26
バブルバス

【0195】
例25
保湿ローション
【0196】
疎水性修飾ポリマは、皮膚に対して、軟らかく滑らかな後感覚を与え、保湿ローション配合のエマルジョン展延性に寄与する。代表的な配合を、表27に示す。
【0197】
表27
保湿ローション

【0198】
例26
疎水性修飾ポリマを含有する液体ハンドソープ配合の粘度増進の評価。
【0199】
代表的な液体ハンドソープ配合を、表28に示す。粘度データは、表29に示されている。
【0200】
表28
液体ハンドソープ処方

【0201】
表29
粘度測定

【0202】
表29に示されているように、1%塩化ナトリウムと組み合わせたC12疎水性物質ポリマは、対照、及びベンチマークヒドロキシプロピルメチルセルロース材料よりも高粘度を提供する。
【0203】
例27
疎水性修飾ポリマを含有するシリコンのパネルコーミング評価。
【0204】
2通りのヘアトレスを、2つのタイプのシリコン修飾ポリマで処置する。次いで、処置したヘアトレスを、脱イオン水で15秒間すすぐ。この処置を、更に2回繰り返す。ヘアコーミングは、ディタングリングとウエットコームを含む。評価は、1から5である。より大きい数字は、毛髪をほぐしやすく、梳かしやすいことを意味している。次の表は、訓練されたパネリストから得た試験結果を要約したものである。2タイプのシリコーン修飾ポリマが、対照よりもよく梳かせることを示している。
【0205】
表30
シリコン修飾ポリマ用のパネルコーミング

【0206】
例28
洗濯用合成洗剤配合。
【0207】
疎水性修飾ポリマは、アニオン性界面活性剤との良好な相溶性と粘度相乗効果を示す。これらの利点によって、代表的なポリマを、家庭用洗剤及び洗濯用洗剤に配合することができる。代表的な洗濯洗剤配合を、表31に示す。この配合は、挙げられている順に成分を加え、緩やかに撹拌して各成分を完全に溶解することによって調製される。着色剤及び香料は、必要に応じて入れる。
【0208】
表31
洗濯用合成洗剤性能値

【0209】
本発明を、例示の目的で、詳細に記載したが、この詳細は、単にこの目的のためであり、多数の改良例、代替例、及び変更例は、特許請求の範囲によって限定されているものを除いては、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によって作ることができることが理解されよう。特許請求の範囲の均等の意味及び範囲内で為される全ての変更は、その範囲内に包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又はそれ以上の疎水性修飾ポリアクリルアミドを具える美容上許容可能な組成物において、前記ポリアクリルアミドが、アクリルアミドと、一又はそれ以上のカチオン性モノマと、選択的に、一又はそれ以上のアニオン性モノマとから成ることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の美容上許容可能な組成物において、前記ポリアクリルアミドが、少なくとも約50モルパーセントのアクリルアミドから成ることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の美容上許容可能な組成物において、前記ポリアクリルアミドが、約0.1から約10モルパーセントの一又はそれ以上の疎水性アミンを用いたアミノ基転位によって修飾されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項4】
請求項3に記載の美容上許容可能な組成物において、前記疎水性修飾ポリマが、約0.1から約8dL/gのRSVを有することを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の美容上許容可能な組成物において、前記カチオン性モノマが、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドから選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の美容上許容可能な組成物において、前記疎水性アミンが、C−C22アルキルアミン、及びアミノ官能性シリコンから成る群より選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の美容上許容可能な組成物において、前記疎水性修飾ポリマが、約1から約5のRSVを有することを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の美容上許容可能な組成物において、前記ポリアクリルアミドが、アクリルアミド/ジアリルジメチルアンモニウムクロリドコポリマであることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項9】
請求項7に記載の美容上許容可能な組成物において、前記ポリアクリルアミドが、アクリルアミド/ジアリルジメチルアンモニウムクロリド/アクリル酸ターポリマであることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項10】
請求項8に記載の美容上許容可能な組成物において、前記アルキルアミンが、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミンから成る群より選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項11】
請求項8に記載の美容上許容可能な組成物において、前記アルキルアミンが、アミノ官能性シランから成る群より選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の美容上許容可能な組成物が、一又はそれ以上の美容上許容可能な賦形剤を更に具えることを特徴する美容上許容可能な組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の美容上許容可能な組成物において、ポリマ固相に基づいて、約0.01から約40重量パーセントの疎水性修飾ポリマを具えることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項14】
請求項12に記載の美容上許容可能な組成物において、前記賦形剤が、水、単糖、界面活性剤、保湿剤、ワセリン、鉱油、脂肪族アルコール、脂肪エステル皮膚軟化剤、ワックス及びシリコーン含有ワックス、シリコーン油、シリコーン液、シリコーン界面活性物質、揮発性炭化水素油、第4級窒素化合物、アミン官能性シリコーン、調製ポリマ、レオロジー改質剤、抗酸化剤、日焼け防止剤、約C10からC22のディロングアミン、約C10からC22の長鎖アミン、脂肪族アルコール、エトキシ化脂肪族アルコール、及びジテールリン脂質から成る群より選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の美容上許容可能な組成物において、シャンプー、アフターシェーブ、日焼け防止剤、ローション、ハンドクリーム及びボディクリーム、液体石けん、棒石けん、浴剤(bath oil bars)、シェービングクリーム、食器用洗剤、コンディショナ、パーマネントウェーブ、縮毛矯正剤、ヘアブリーチ、ヘアディタングリングローション(hair detangling lotion)、スタイリングジェル、スタイリンググレーズ(styling glazes)、スプレィフォーム、スタイリングクリーム、スタイリングワックス、スタイリングローション、ムース、スプレィジェル、ポマード、シャワージェル、バブルバス、毛髪染色調製液(hair coloring preparations)、一時染毛剤及び永久染毛剤、カラーコンディショナ、ヘアライトナ(hair lighteners)、染毛リンス及び非染毛リンス(coloring and non−coloring hair rinses)、染毛剤(hair tints)、ヘアウエーブセット(hair wave sets)、パーマネントウエーブ(permanent waves)、カール(curling)、ストレートヘアアイロン(hair straighteners)、ヘア化粧品(hair grooming aids)、ヘアトニック、整髪剤及び酸化剤(hair dressings and oxidative products)、整髪料(spritzes)、スタイリングワックス(styling waxes)及びスタイリングバーム(styling balms)から成る群より選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。
【請求項16】
毛髪、皮膚、又は爪から選択された基体の処置方法において、請求項1に記載の前記美容上許容可能な組成物を、前記基体に塗布するステップを具えることを特徴とする処置方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、前記基体が毛髪であることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1に記載の美容上許容可能な組成物が、家庭用洗剤及び洗濯用合成洗剤から成る群より選択されることを特徴とする美容上許容可能な組成物。

【公表番号】特表2008−528619(P2008−528619A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553299(P2007−553299)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/003086
【国際公開番号】WO2006/081496
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(507248837)ナルコ カンパニー (91)
【Fターム(参考)】