説明

癌を治療するためのインテグリンリガンドを用いる特異的療法および薬剤

本発明は、インテグリンリガンド、好ましくはインテグリンアンタゴニストを、化学療法剤およびまたは放射線療法など前記リガンドと連続して投与した場合に前記リガンドとの相乗効力を有する共治療剤または治療形態と一緒に投与することを含む、腫瘍および腫瘍転移を治療するための併用療法に関する。本療法から、腫瘍細胞の増殖に対する各個々の治療薬の阻害効果の相乗的な潜在的増大がもたらされ、個々の成分を単独で、同時に、または本発明の投与法以外で投与することによって見られるものと比較してより有効な治療が得られる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌を治療するための薬剤を製造するための少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドの使用であって、薬剤が、
a)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤、および任意選択で
b)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤
と併用される使用。
【請求項2】
1つまたは複数のアルキル化化学療法剤が、プラチナ含有化学療法剤およびオキサザホスフォリンからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含む、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
少なくとも1つのインテグリンリガンドが、αvβ3および/またはαvβ5インテグリン阻害剤からなる群から選択される、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
少なくとも1つのインテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩を含む、請求項1から3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
治療する癌がEGFR依存性の癌である、請求項1から4のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項6】
治療する癌が肺癌である、請求項1から5のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項7】
癌が頭頚部癌である、請求項1から6のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項8】
癌が、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)および頭頚部の扁平上皮癌(SCCHN)からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項9】
1つまたは複数のアルキル化化学療法剤が、プラチナ含有化合物のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、かつ/またはオキサザホスフォリンシクロホスファミド、イホスファミドおよびトロホスファミドからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含む、請求項1から8のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項10】
少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
i)EGFR阻害剤、
ii)細胞増殖抑制アルカロイド、
iii)細胞増殖抑制抗生物質、および
iv)代謝拮抗物質、
ならびに薬学的に許容されるその誘導体、塩および/または溶媒和物からなる群から選択される、請求項1から9のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項11】
少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
i)抗EGFR生物学的製剤および化学的誘導化合物から選択されるEGFR阻害剤、
ii)ポドフィロトキシン、ビンカアルカロイド、タキサンおよびカンプトテシンから選択される細胞増殖抑制アルカロイド、
iii)アントラサイクリン類から選択される細胞増殖抑制抗生物質、および
iv)ピリミジンアンタゴニストおよび葉酸代謝拮抗剤から選択される代謝拮抗物質、
ならびに薬学的に許容されるその誘導体、塩および/または溶媒和物からなる群から選択される、請求項1から10のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項12】
少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
i)セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群、ならびに/またはゲフィチニブ、エルロチニブおよびラパチニブからなる群から選択されるEGFR阻害剤、
ii)エトポシド、ビンブラスチンおよびテニポシドからなる群、ビノレルビン、ビンクリスチンおよびビンデシンからなる群、ドセタキセルおよびパクリタキセルからなる群、ならびに/またはイリノテカンおよびトポテカンからなる群から選択される細胞増殖抑制アルカロイド、
iii)ドキソルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよびバルルビシンからなる群から選択される細胞増殖抑制抗生物質、ならびに
iv)5−フルオロウラシル、カペシタビン、シトシンアラビノシドおよびジフルオロデソキシシチジンからなる群、ならびに/またはペメトレキセド、メトトレキセートおよびラルチトレキセドからなる群から選択される代謝拮抗物質、
ならびに薬学的に許容されるその誘導体、塩および/または溶媒和物からなる群から選択される、請求項1から11のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項13】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に250mg〜12500mgの量で患者に投与される、請求項1から12のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項14】
プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンが、2〜4週の期間内に1つまたは複数に分割された100〜1000mgの量で患者に投与される、請求項1から13のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項15】
i)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および塩からなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含み、
ii)癌が小細胞肺癌(SCLC)であり、
iii)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤およびオキサザホスフォリンからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含み、
iv)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の任意選択の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、細胞増殖抑制アルカロイドおよび細胞増殖抑制抗生物質からなる群から選択される、請求項1から14のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項16】
i)プラチナ含有化学療法剤が、シスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
ii)オキサザホスフォリンがシクロホスファミドであり、
iii)細胞増殖抑制アルカロイドが、ポドフィロトキシン、ビンカアルカロイドおよびカンプトテシンからなる群から選択され、
iv)細胞増殖抑制抗生物質がアントラサイクリンから選択される、請求項1から15のいずれか一項または複数項、特に請求項15に記載の使用。
【請求項17】
細胞増殖抑制アルカロイドがエトポシド、イリノテカンおよびビンクリスチンからなる群から選択され、細胞増殖抑制抗生物質がドキソルビシンおよびイダルビシンからなる群から選択される、請求項1から16のいずれか一項または複数項、特に請求項16に記載の使用。
【請求項18】
i)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
ii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、ポドフィロトキシンのエトポシド、ビンブラスチンおよびテニポシドからなる群から選択される、請求項1から17のいずれか一項または複数項、特に請求項15に記載の使用。
【請求項19】
i)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択され、
ii)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
iii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、エトポシド、ビンブラスチンおよびビンクリスチンからなる群から選択される、請求項1から18のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項20】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に800mg〜8000mgの量で患者に投与される、請求項1から19のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項21】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に1500mg〜7000mgの量で患者に投与される、請求項1から20のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項22】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1回の投与につき約500mgまたは約2000mgからなる週2回から4回の投与スキームで患者に投与される、請求項1から21のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項23】
i)プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択される1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、2〜4週の期間内に1つまたは複数に分割された100〜1000mgの量で患者に投与され、
ii)エトポシド、ビンブラスチンおよびビンクリスチンからなる群から選択される、少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、2〜4週の期間内に1つまたは複数に分割された50〜1000mgの量で患者に投与される、請求項1から22のいずれか一項または複数項、特に請求項19から22のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項24】
i)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および塩からなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含み、
ii)癌が非小細胞肺癌(NSCLC)であり、
iii)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤からなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含み、
iv)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の任意選択の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、EGFR阻害剤、細胞増殖抑制アルカロイドおよび代謝拮抗物質からなる群から選択される、請求項1から14のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項25】
i)プラチナ含有化学療法剤が、シスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
ii)代謝拮抗物質が、葉酸代謝拮抗剤およびピリミジンアンタゴニストからなる群から選択され、
iii)細胞増殖抑制アルカロイドが、ビンカアルカロイド、ポドフィロトキシンおよびタキサンからなる群から選択され、
iv)EGFR阻害剤が、抗EGFRの生物学的製剤および化学誘導化合物からなる群から選択される、請求項1から24のいずれか一項または複数項、特に請求項24に記載の使用。
【請求項26】
EGFR阻害剤が、セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群、ならびに/またはゲフィチニブ、エルロチニブおよびラパチニブからなる群から選択され、細胞増殖抑制アルカロイドが、ビノレルビンおよびビンクリスチンからなる群、ならびに/またはパクリタキセルおよびドセタキセルからなる群から選択され、代謝拮抗物質が、ゲムシタビンおよびペメトレキセドからなる群から選択される、請求項1から25のいずれか一項または複数項、特に請求項24または25に記載の使用。
【請求項27】
i)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
ii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、抗EGFR生物学的製剤のセツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブ、ならびにビンカアルカロイドのビノレルビンおよびビンクリスチンからなる群から選択される、請求項1から26のいずれか一項または複数項、特に請求項24、25または26に記載の使用。
【請求項28】
i)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択され、
ii)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
iii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
α)セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群から選択される1つまたは複数の抗EGFR生物学的製剤、ならびに任意選択で
β)細胞増殖抑制アルカロイドのビノレルビンおよびビンクリスチンからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含む、請求項1から27のいずれか一項または複数項、特に請求項24、25、26または27の一項または複数項に記載の使用。
【請求項29】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に400mg〜6000mgの量で患者に投与される、請求項1から28のいずれか一項または複数項、特に請求項24、25、26、27または28の一項または複数項に記載の使用。
【請求項30】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に1500mg〜5000mgの量で患者に投与される、請求項1から29のいずれか一項または複数項、特に請求項24、25、26、27、28または29の一項または複数項に記載の使用。
【請求項31】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1回の投与につき約500mgまたは約2000mgからなる週1回から3回の投与スキームで患者に投与される、請求項1から30のいずれか一項または複数項、特に請求項24、25、26、27、28、29または30の一項または複数項に記載の使用。
【請求項32】
ii)プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択される1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、2〜4週の期間内に1つまたは複数に分割された100〜1000mgの量で患者に投与され、
iiii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
α)2〜4週の期間に1つまたは複数に分割されて200〜2000mgの量で患者に投与される、セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群から選択される1つまたは複数の抗EGFR生物学的製剤、ならびに任意選択で
β)2〜4週の期間に1つまたは複数に分割されて25〜6000mgの量で患者に投与される、細胞増殖抑制アルカロイドのビノレルビンおよびビンクリスチンからなる群、パクリタキセルおよびドセタキセルからなる群、ならびに/または代謝拮抗物質ゲムシタビンおよびペメトレキセドからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含む、請求項1から31のいずれか一項または複数項、特に請求項24から31のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項33】
i)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および塩からなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含み、
ii)癌が頭頚部癌(HN)であり、
iii)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤からなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含み、
iv)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の任意選択の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、EGFR阻害剤、細胞増殖抑制アルカロイドおよび代謝拮抗物質からなる群から選択される、請求項1から14のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項34】
i)プラチナ含有化学療法剤が、シスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
ii)代謝拮抗物質が、葉酸代謝拮抗剤およびピリミジンアンタゴニストからなる群から選択され、
iii)細胞増殖抑制アルカロイドが、ビンカアルカロイドおよびタキサンからなる群から選択され、
iv)EGFR阻害剤が、抗EGFRの生物学的製剤および化学誘導化合物からなる群から選択される、請求項1から33のいずれか一項または複数項、特に請求項33に記載の使用。
【請求項35】
EGFR阻害剤が、セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群、ならびに/またはゲフィチニブ、エルロチニブおよびラパチニブからなる群から選択され、細胞増殖抑制アルカロイドが、ビノレルビンおよびビンクリスチンからなる群、ならびに/またはパクリタキセルおよびドセタキセルからなる群から選択され、代謝拮抗物質が、5−フルオロウラシルおよびペメトレキセドからなる群から選択される、請求項1から34のいずれか一項または複数項、特に請求項33または34に記載の使用。
【請求項36】
i)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
ii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、抗EGFR生物学的製剤のセツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブ、代謝拮抗物質の5−フルオロウラシルおよびペメトレキセド、ならびにタキサン類のドセタキセルおよびパクリタキセルからなる群から選択される、請求項1から35のいずれか一項または複数項、特に請求項33、34、または35に記載の使用。
【請求項37】
i)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択され、
ii)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択され、
iii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
α)セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群から選択される1つまたは複数の抗EGFR生物学的製剤、ならびに任意選択で
β)代謝拮抗物質の5−フルオロウラシルおよびペメトレキセドからなる群ならびに/またはタキサン類のドセタキセルおよびパクリタキセルからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含む、請求項1から36のいずれか一項または複数項、特に請求項33、34、35または36のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項38】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に400mg〜6000mgの量で患者に投与される、請求項1から37のいずれか一項または複数項、特に請求項33、34、35、36または37の一項または複数項に記載の使用。
【請求項39】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1週間に1500mg〜5000mgの量で患者に投与される、請求項1から38のいずれか一項または複数項、特に請求項33、34、35、36、37または38の一項または複数項に記載の使用。
【請求項40】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、1回の投与につき約500mgからなる週1回から5回の投与スキーム、または1回の投与につき約2000mgからなる週1回から3回の投与スキームで患者に投与される、請求項1から39のいずれか一項または複数項、特に請求項33から39のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項41】
ii)プラチナ含有化学療法剤のシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチンからなる群から選択される1つまたは複数のアルキル化化学療法剤(a)が、2〜4週の期間内に1つまたは複数に分割された100〜1000mgの量で患者に投与され、
iiii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤(b)が、
α)2〜4週の期間に1つまたは複数に分割されて200〜2000mgの量で患者に投与される、セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブおよびマツズマブからなる群から選択される1つまたは複数の抗EGFR生物学的製剤、ならびに任意選択で
β)2〜4週の期間に1つまたは複数に分割されて150〜7500mgの量で患者に投与される、代謝拮抗物質の5−フルオロウラシルおよびペメトレキセドからなる群、ならびに/またはタキサン類のパクリタキセルおよびドセタキセルからなる群から選択される1つまたは複数の化合物を含む、請求項1から40のいずれか一項または複数項、特に請求項33から40のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項42】
週単位の投与スキームが、実質的に休止期間を設けずに1〜52回適用される、請求項22、31または40の一項または複数項に記載の使用。
【請求項43】
患者に対する2〜4週の期間の前記投与が、実質的に休止期間を設けずに1〜12回繰り返される、請求項23、32または41の一項または複数項に記載の使用。
【請求項44】
a)特異的インテグリンリガンドに関する週単位の投与スキームと
b)2〜4週の期間の
i)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤、および/または
ii)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤
に関する患者への投与が、1週間または複数週並行して行われる、請求項1から43のいずれか一項または複数項、特に請求項22、23、31、32、40、41、42または43の一項または複数項に記載の使用。
【請求項45】
癌を治療するための併用療法としての併用のための薬剤の製造方法であって、薬剤は、好ましくは2つ以上の別々の治療形態で、
a)少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドを含む組成物、および
b)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤を含む組成物、および任意選択で、
c)a)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよびb)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤と異なる少なくとも1つのさらなる癌共治療剤
を含む方法。
【請求項46】
対象中の癌の治療方法であって、
a)対象に少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドを投与することと、
b)対象に1つまたは複数のアルキル化化学療法剤を投与することと、任意選択で、
c)対象にa)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよびb)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤と異なる少なくとも1つのさらなる癌共治療剤を投与することと
を含む方法。
【請求項47】
少なくとも1つのインテグリンリガンドが、αvインテグリン阻害剤、好ましくはαvβ3阻害剤および/またはαvβ5阻害剤、最も好ましくはシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、薬学的に許容されるその誘導体、溶媒和物および/または塩からなる群から選択される、請求項45または46に記載の方法。
【請求項48】
i)1つまたは複数のアルキル化化学療法剤が、請求項1から47のいずれかで定義される通りであり、
ii)a)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよびb)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤と異なる少なくとも1つのさらなる癌共治療剤が、
α)請求項1から47のいずれかで定義される通りであり、特に、少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよび1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外の1つまたは複数のさらなる化学療法剤であるか、または
β)放射線療法
である、請求項45、46または47に記載の方法。
【請求項49】
a)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよびb)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤と異なるc)の少なくとも1つの癌共治療剤が、化学療法剤、細胞傷害剤、免疫毒性剤および/または放射線療法からなる群から選択される、請求項1から48のいずれか一項または複数項に記載の方法。
【請求項50】
癌が、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)および頭頚部の扁平上皮癌(SCCHN)からなる群から選択される、請求項1から49のいずれか、特に請求項45から49のいずれか一項または複数項に記載の方法。
【請求項51】
患者に投与される
i)a)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンド、
ii)b)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤、および/または
iii)a)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよびb)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外のc)の1つまたは複数のさらなる化学療法剤
の量が、請求項1から50のいずれか一項または複数項に記載の通りであり、好ましくは前記の使用請求項に記載の通りである、請求項45から50のいずれかに記載の方法。
【請求項52】
a)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドが、好ましくは、b)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤、ならびに/またはa)の少なくとも1つの特異的インテグリンリガンドおよびb)の1つまたは複数のアルキル化化学療法剤以外のc)の1つまたは複数のさらなる化学療法剤の適用の、1〜20時間(時間)前、好ましくは2〜12時間前、最も好ましくは2〜6時間前に投与される、請求項1から51のいずれか一項または複数項に記載の方法または使用。
【請求項53】
薬剤が、DNAメチル化状態が増加している患者の治療で用いられる、請求項1から52のいずれか一項または複数項に記載の方法または使用。
【請求項54】
薬剤が、少なくとも1つのMGMT遺伝子の少なくとも1つのプロモーターの部分的または完全なメチル化を示す患者の治療で用いられる、請求項1から53のいずれか一項または複数項に記載の方法または使用。
【請求項55】
薬剤が、新規に診断された癌の治療、好ましくは第一選択の化学療法の場面で用いられる、請求項1から54のいずれか一項または複数項に記載の方法または使用。
【請求項56】
医薬が、放射線療法、好ましくは外部ビーム放射線と組み合わせてさらに用いられる、請求項1から55のいずれか一項または複数項に記載の使用。
【請求項57】
放射線療法を含み、好ましくはさらに放射線療法を含む、請求項1から56のいずれか一項または複数項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2010−533665(P2010−533665A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516420(P2010−516420)
【出願日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際出願番号】PCT/EP2008/005831
【国際公開番号】WO2009/010287
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】