説明

癌治療におけるチアゾール誘導体およびアナログの使用

癌治療における医薬品の製造のための、X、Y、T、W、A、A、R、R、およびRが明細書において示された意味を有する、式(I)の化合物の使用が提供される。


【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
技術分野
本発明は、一部の化合物が新規である、および/または薬剤として使用が知られていない、特定の化合物の新規薬剤の使用に関する。特に、本発明は、癌治療における化合物の使用に関する。
【0002】
背景技術
高血漿遊離脂肪酸(FFA)は、膵臓β細胞を刺激し、高インスリン血症の原因の一つである。
【0003】
過度の肥満は、結腸直腸腺腫、乳癌(閉経後)、子宮内膜癌、腎臓癌、食道腺癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、胆嚢癌、肝臓癌、および子宮頸癌のような癌を生じる危険性の増大と異なる程度において関連する(Calle and Kaaks(2004),Nature Reviews Cancer,4,579-591)。
【0004】
最近の研究においては、高インスリン血症が、結腸癌と致死的な乳癌および前立腺癌の発生と特に相関していることが示唆されている。
【0005】
前立腺癌において、高インスリン血症は、予期される死の危険因子であることが示され、インスリンレベルが、前立腺癌診断のマーカーとして用いられることが、データにより支持されている(Hammarsten and Hogstedt(2005)European Journal of Cancer,41,2887)。
【0006】
いくつかのメカニズムにより、高インスリン血症は、乳癌の発生と結果とが関連づけられる。第一に、慢性高インスリン血症は、卵巣テストステロンおよびエストローゲンの産生増加と、性ホルモン結合グロブリンの肝臓産生阻害とをもたらすが、性ホルモンのプロファイルは乳癌と関連する。第二に、高インスリン血症は、インスリン様成長因子結合タンパク質‐1(IGFBP‐1)の肝臓産生を抑制し、その結果、乳房組織における強い分裂促進効果を有するIGF‐1の循環レベルを増加させる。第三に、インスリン自体が乳癌細胞において直接的分裂促進効果を有することがある。
【0007】
Hardy et al((2005),J.Biol.Chem.,280,13285)による研究において、FFAが、GPR40依存的に乳癌細胞の増殖を直接刺激することが示されている。更に、乳癌患者120例から単離された腫瘍組織により行われた発現研究においては、Hardyが見出した臨床的関連性を重視するGPR40の頻発的発現を示す(例えば、Ma et al.,Cancer Cell(2004)6,445参照)。
【0008】
結腸癌患者の臨床物質による他の発現研究において、類似メカニズムもこれらの悪性度と関連していると示唆されている(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/projects/geo/gds/gds browse.cgi?gds=1263参照)。
【0009】
米国特許第1293741号は、特にチアゾリジノン類(thiazolidinones)について開示している。しかしながら、癌治療に関して、当該文献において開示された化合物の使用については言及がない。
【0010】
米国特許第4,103,018号および米国特許第4,665,083号は、特にチアゾリジノン類について開示している。しかしながら、癌治療に関してこれらの文献において開示された化合物については言及も示唆もない。
【0011】
WO2005/051890号は、糖尿病の治療において有用な(最終的にシクロプロピル基で置換されている)チアゾリジノン類について特に開示している。しかしながら、癌治療に関する該化合物の使用については、当該文献において言及も示唆もない。
【0012】
欧州特許第1535915号は、様々なフラン化合物およびチオフェンベース化合物について開示している。癌は、多くの適応症の一つとして挙げられている。
【0013】
欧州特許第1559422号は、特に癌治療において有用な広範囲の化合物について開示している。しかしながら、この文献はチアゾリジノン類に言及していないようである。
【0014】
国際特許出願WO2005/075471号およびWO2005/116002号は、11‐β‐ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型阻害剤として、特にチアゾリジノン類およびオキサゾリジノン類を開示している。癌治療に関する該開示化合物の使用については言及も示唆もない。
【0015】
国際特許出願WO2006/040050号は、CDK1阻害剤として、あるキナゾリニルメチレンチアゾリノン類について開示している。同様に、米国特許出願第2006/0004045号は、キノリニルメチレンチアゾリノン類について開示している。
【0016】
我々は、ヒト乳癌細胞系(MDA‐MB‐231)を用いたアッセイにより試験した場合、細胞増殖に及ぼすFFAの刺激効果と、拮抗しうる化合物とを意外にも見出した。このように、該化合物は、生存しようとするこの種の腫瘍、および全般的な癌の能力に対して、驚くほど有益な阻害効果を有する。
【発明の概要】
【0017】
本発明によると、癌治療における医薬品の製造のための、下記式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体の使用が提供される:
【化1】

〔上記式中、
Xは、‐〔C(R)(R)〕‐を表し、
nは、0、1、2、または3を表し、
Yは、‐C(O)‐、‐S(O)‐、または=C(R10)‐を表し、
Tは、‐S‐または‐O‐を表し、
Wは、‐NR‐、‐CR‐、‐NRC(O)‐、‐NRS(O)‐、‐NRC(O)NR‐、‐NRC(O)O‐、または結合を表し、
またはAの一方は二重結合を表わし、他方は単結合を表し、
が単結合を表す場合、Aは二重結合であり、Rは存在せず、
が単結合を表す場合、Aは二重結合であり、そして存在する場合であっても、一つのR(式Iの化合物の必須環へα位において結合される)は存在せず、
は、‐C(O)NR、‐NR、‐C(O)OR、‐NRC(O)NR、‐NRC(O)OR、‐OC(O)NR、‐NRC(O)R、‐OC(O)R、‐OR、‐SR、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ベンジル、アリール、またはヘテロアリールを表し(後の六つの基は、B、B、B、B、B、およびBから選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
およびRは、独立して、ここで用いられている各場合において、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ベンジル、アリール、またはヘテロアリールを表し(後の六つの基は、B、B、B、B10、B11、およびB12から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
、R、R、およびRは、独立して、ここで用いられている各場合において、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、またはベンジル(後の四つの基は、B13、B14、B15、およびB16から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、またはヘテロシクリルまたはヘテロアリールを表し(後の二つの基は、B14およびB15から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
およびRは、独立して水素、アルキル、およびアリールから選択され(後の二つの基は場合によりB16aおよびB16bにより各々置換される)、
10は、水素、アルキル、またはアリールを表し(後の二つの基は、B17およびB18から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
〜B18は、独立してシアノ、‐NO、ハロ、‐OR11、‐NR1213、‐SR14、‐Si(R15、‐C(O)OR16、‐C(O)NR16a16b、‐S(O)NR16c16d、アリール、またはヘテロアリールを表し(アリールおよびヘテロアリール基は、それら自体が場合によりおよび独立して、ハロおよびR17から選択される1以上の基により置換される)、または、代わりに、B、B、B、B10、B11、B12、B15、B16、B16b、またはB18は、独立してR17を表し、
11、R12、R13、R14、R16、R16a、R16b、R16c、およびR16dは、独立してHまたはR17を表し、および
15およびR17は、独立して、ここで用いられている各場合において、1以上のハロ原子によって場合により置換されたC1‐6アルキルを表す〕。
【0018】
挙げられる薬学上許容される塩としては、酸付加塩および塩基付加塩がある。このような塩は常法で、例えば、場合により溶媒中、または塩が不溶性である媒体中、遊離酸または遊離塩基形の式Iの化合物と1当量以上の適切な酸または塩基との反応、次いで標準技術(例えば、真空下、凍結乾燥、または濾過)を用いた該溶媒または該媒体の除去により形成される。塩は、例えば適切なイオン交換樹脂を用いて、塩の形態により式Iの化合物の対イオンを他の対イオンと交換することにより製造してもよい。
【0019】
薬学上許容される付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、および硫酸のような鉱酸、並びに酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、およびアリールスルホン酸のような有機酸から誘導されたものを含む。
【0020】
ここで規定の式Iの化合物の“薬剤機能性誘導体”としては、エステル誘導体および/または、関連化合物と同様の生物学的機能および/または活性を有するもしくは呈する誘導体がある。このように、本発明の目的にとり、該用語は式Iの化合物のプロドラッグも含む。
【0021】
式Iの関連化合物の“プロドラッグ”という用語は、経口または非経口投与後にインビボにおいて代謝され、(例えば、6〜24時間の投薬間隔内(即ち、1日1〜4回)により)実験上検出可能量により既定時間内に本化合物を形成する、あらゆる化合物を含む。疑義を回避するために、“非経口”投与という用語は経口投与以外のすべての投与形態を含む。
【0022】
式Iの化合物のプロドラッグは、このようなプロドラッグが哺乳動物対象へ投与された場合に、インビボにおいて変更部分が開裂されるように、化合物に存在する官能基を変更させることにより製造される。変更は、典型的には、プロドラッグ置換基で親化合物を合成することにより行われる。プロドラッグには、式Iの化合物におけるヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、カルボキシ、またはカルボニル基が、インビボにおいて開裂されて遊離ヒドロキシル、アミノ、またはスルフヒドリル基を各々再生するような基と結合される、式Iの化合物を含む。
【0023】
プロドラッグの例としては、ヒドロキシ官能基のエステルおよびカルバメート、カルボキシル官能基のエステル、N‐アシル誘導体、およびN‐マンニッヒ塩基があるが、それらに限定されない。プロドラッグに関する一般的情報は、例えばBundegaard,H.”Design of Prodrugs”,p.1-92,Elesevier,New York-Oxford(1985)において見られる。
【0024】
式Iの化合物、並びにこのような化合物の薬学上許容される塩もしくは溶媒和物、および薬剤機能性誘導体は、簡略化のために、以下では“式Iの化合物”として包括的に言及される。
【0025】
式Iの化合物は二重結合を含むことがあり、そのため各個別二重結合についてE(entgegen)およびZ(zusammen)幾何異性体として存在しうる。すべてのこのような異性体およびその混合物が本発明の範囲内に含まれる。
【0026】
式Iの化合物は、位置異性体として存在し、互変異性も示すことがある。すべての互変異性体およびその混合物が本発明の範囲内に含まれる。具体的には、互変異性体はRがHを表す場合に存在する。このような化合物は、1以上の二重結合シフトに伴い、Rの異なる結合点を有する。
【0027】
式Iの化合物は1以上の不斉炭素原子も含み、したがって光学および/またはジアステレオ異性を示すことがある。ジアステレオマーは、慣用的技術、例えばクロマトグラフィーまたは分別結晶化を用いて分離される。様々な立体異性体が、慣用的な、例えば分別結晶化またはHPLC技術を用いて、化合物のラセミまたは他の混合物の分離により単離される。一方、望ましい光学異性体は、ラセミ化またはエピマー化を起こさない条件下(即ち‘キラルプール’法)において適切な光学活性出発物質の反応、適切な段階で後に除去される‘キラル助剤’との適切な出発物質の反応、例えばホモキラル酸での誘導化(即ち、動的分割を含めた分割)、次いでクロマトグラフィーのような常法によるジアステレオマー誘導体の分離、あるいは適切なキラル試薬またはキラル触媒との反応により、すべて当業者に公知の条件下において作製してもよい。すべての立体異性体およびその混合物が本発明の範囲内に含まれる。
【0028】
別記されない限り、“アルキル”という用語は、(例えばB、B、B、B、B13、B14、B16a、またはB17により)置換されたまたは置換されていない、非分岐もしくは分岐、環式、飽和、または不飽和(そのため、例えばアルケニルまたはアルキニルを形成する)ヒドロカルビル基に関する。“アルキル”という用語が非環式基に関する場合、それは好ましくはC1‐10アルキル、更に好ましくはC1‐6アルキル(例えばエチル、プロピル、(例えばn‐プロピルまたはイソプロピル)、ブチル(例えば分岐または非分岐ブチル)、ペンチル、または更に好ましくはメチル)である。“アルキル”という用語が環式基である場合(基“シクロアルキル”が明記されている場合)、それは好ましくはC3‐12シクロアルキル、更に好ましくはC5‐10(例えば、C5‐7)シクロアルキルである。
【0029】
ここで用いられている場合、アルキレンはC1‐10(例えばC1‐6)アルキレン、好ましくはC1‐3アルキレン、例えばペンチレン、ブチレン(分岐または非分岐)、好ましくはプロピレン(n‐プロピレンまたはイソプロピレン)、エチレン、または更に好ましくはメチレン(即ち‐CH‐)に関する。
【0030】
“ハロゲン”という用語は、ここで用いられている場合、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を含む。
【0031】
挙げられるヘテロシクリル基としては、環系中原子の1以上(例えば、1〜4)が炭素以外(即ちヘテロ原子、ヘテロ原子は好ましくはN、O、およびSから選択される)であり、環系中原子の総数が3〜12(例えば、5〜10)である、非芳香族単環式ヘテロシクリル基がある。更に、このようなヘテロシクロアルキル基は飽和であっても、または1以上の二重および/または三重結合を含む不飽和で、例えばC2‐qヘテロシクロアルケニル(qは範囲の上限である)またはC3‐qヘテロシクロアルキニル基を形成してもよい。挙げられるC2‐qヘテロシクロアルキル基としては、7‐アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタニル、6‐アザビシクロ〔3.1.1〕ヘプタニル、6‐アザビシクロ〔3.2.1〕オクタニル、8‐アザビシクロ〔3.2.1〕オクタニル、アジリジニル、アゼチジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロピロリル(2,5‐ジヒドロピロリルを含む)、ジオキソラニル(1,3‐ジオキソラニルを含む)、ジオキサニル(1,3‐ジオキサニルおよび1,4‐ジオキサニルを含む)、ジチアニル(1,4‐ジチアニルを含む)、ジチオラニル(1,3‐ジチオラニルを含む)、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、モルホリニル、7‐オキサビシクロ〔2.2.1〕ヘプタニル、6‐オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタニル、オキセタニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリジニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、スルホラニル、3‐スルホレニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,4‐テトラヒドロピリジルおよび1,2,3,6‐テトラヒドロピリジル)、チエタニル、チイラニル、チオラニル、チオモルホリニル、トリチアニル(1,3,5‐トリチアニルを含む)、トロパニルなどがある。ヘテロシクロアルキル基の置換基は、適宜に、ヘテロ原子を含む環系中のいかなる原子上に位置してもよい。ヘテロシクロアルキル基の結合点は、(適宜に)ヘテロ原子(例えば窒素原子)を含む環系中のいかなる原子、または環系の一部として存在しうるいかなる縮合炭素環式環上の原子でもよい。ヘテロシクロアルキル基はN‐またはS‐酸化形でもよい。好ましいヘテロシクリル基としては、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニルのような環式アミノ基、またはテトラヒドロフラニル、単糖のような環式エーテルがある。
【0032】
“アリール”という用語は、ここで用いられる場合、C6‐14(例えば、C6‐13(例えば、C6‐10))アリール基を含む。このような基は単環式、二環式、または三環式であり、6〜14の環炭素原子を有し、少なくとも一つの環は芳香族である。アリール基の結合点は環系のいかなる原子でもよい。しかしながら、アリール基が二環式または三環式である場合、それらは芳香環を介して分子の残部へ結合される。C6‐14アリール基としては、フェニル、ナフチルなど、例えば1,2,3,4‐テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニル、およびフルオレニルがある。最も好ましいアリール基としては、フェニルがある。
【0033】
“ヘテロアリール”という用語は、ここで用いられている場合、好ましくはN、O、およびSから選択される1以上のヘテロ原子(例えば、1〜4のヘテロ原子)を含有した芳香族基に関する(そのため、例えば、一、二、または三環式へテロ芳香族基を形成する)。ヘテロアリール基は5〜14(例えば、10)員を有するものを含み、単環式、二環式、または三環式であるが、但し環の少なくとも一つは芳香族である。しかしながら、ヘテロアリール基が二環式または三環式である場合、それらは芳香環を介して分子の残部へ結合される。挙げられるヘテロ環式基としては、ベンゾチアジアゾリル(2,1,3‐ベンゾチアジアゾリルを含む)、イソチオクロマニル、更に好ましくはアクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキセピニル、ベンゾジオキソリル(1,3‐ベンゾジオキソリルを含む)、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル(2,1,3‐ベンゾオキサジアゾリルを含む)、ベンゾオキサジニル(3,4‐ジヒドロ‐2H‐1,4‐ベンゾオキサジニルを含む)、ベンゾオキサゾリル、ベンゾモルホリニル、ベンゾセレナジアゾリル(2,1,3‐ベンゾセレナジアゾリルを含む)、ベンゾチエニル、カルバゾリル、クロマニル、シンノリニル、フラニル、イミダゾリル、イミダゾ〔1,2‐a〕ピリジル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアジオリル、イソキサゾリル、ナフチリジニル(1,6‐ナフチリジニル、または好ましくは1,5‐ナフチリジニルおよび1,8‐ナフチリジニルを含む)、オキサジアゾリル(1,2,3‐オキサジアゾリル、1,2,4‐オキサジアゾリル、および1,3,4‐オキサジアゾリルを含む)、オキサゾリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノリジニル、キノキサリニル、テトラヒドロイソキノリニル(1,2,3,4‐テトラヒドロイソキノリニルおよび5,6,7,8‐テトラヒドロイソキノリニルを含む)、テトラヒドロキノリニル(1,2,3,4‐テトラヒドロキノリニルおよび5,6,7,8‐テトラヒドロキノリニルを含む)、テトラゾリル、チアジアゾリル(1,2,3‐チアジアゾリル、1,2,4‐チアジアゾリルおよび1,3,4‐チアジアゾリルを含む)、チアゾリル、チオクロマニル、チオフェネチル、チエニル、トリアゾリル(1,2,3‐トリアゾリル、1,2,4‐トリアゾリルおよび1,3,4‐トリアゾリルを含む)などがある。ヘテロアリール基の置換基は、適宜に、ヘテロ原子を含む環系中のいかなる原子上に位置してもよい。ヘテロアリール基の結合点は、(適宜に)ヘテロ原子(例えば、窒素原子)を含む環系中のいかなる原子、または環系の一部として存在しうるいかなる縮合炭素環式環上の原子でもよい。ヘテロアリール基は、N‐またはS‐酸化形でもよい。特に好ましいヘテロアリール基としては、ピリジル、ピロリル、キノリニル、フラニル、チエニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピリミジニル、インドリル、ピラジニル、インダゾリル、ピリミジニル、チオフェネチル、ピラニル、カルバゾリル、アクリジニル、キノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、シンノリニル、およびプテリジニルがある。
【0034】
疑義を回避するために、式Iの化合物における2以上の置換基のアイデンティティが同一でもよい場合、各置換基の実際のアイデンティティはいずれにしても相互依存的ではない。例えば、RおよびRが双方とも1以上のC1‐6アルキル基により置換されたアリール基である場合、問題のアルキル基は同一でもまたは異なってもよい。
【0035】
疑義を回避するために、“B〜B18”のような用語がここで用いられている場合、これは、B、B、B、B、B、B、B、B、B、B10、B11、B12、B13、B14、B15、B16、B16a、B16b、B17、およびB18を包括的に意味すると、当業者により理解されるであろう。
【0036】
疑義を回避するために、基‘ベンジル’が置換されている場合、該置換基はメチレン(‐CH‐)基よりもむしろ、好ましくはベンジル基のフェニル環に存在する。
【0037】
疑義を回避するために、Yが=C(R10)‐を表す場合、これは下記式Iaの化合物に関する:
【化2】

【0038】
挙げられる式Iの化合物としては、以下のものがある:
Yは、好ましくは‐C(O)‐を表し、
は、‐C(O)NR、‐NR、‐C(O)OR、‐NRC(O)NR、‐NRC(O)OR、‐OC(O)NR、‐NRC(O)R、‐OC(O)R、‐OR、‐SR、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ベンジル、アリール、またはヘテロアリールを表し、
およびRは、独立して、ここで用いられている各場合において、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ベンジル、アリール、またはヘテロアリールを表し、
、R、R、およびRは、独立して、ここで用いられている各場合において、アリール、または更に具体的には水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、またはベンジルを表し、
およびRは、独立して水素、アルキル、およびアリールから選択され、
10は、水素、アルキル、ハロアルキル、またはアリールを表す。
【0039】
挙げられる式Iの別の化合物としては、以下のものがある:
〜B18は、独立してハロ、‐OR11、‐NR1213、‐SR14、‐Si(R15、‐C(O)OR16、またはアリールを表し(アリール基は、それら自体がハロまたはR17から選択される1以上の基によって場合により置換されているか、または好ましくは非置換である)、
11、R12、R13、R14、およびR16は、独立してR17または、更に好ましくはHを表す。
【0040】
一方、B〜B18は、独立してヒドロキシル、アミン、スルフィド、シリル、カルボン酸、ハロゲン、アリールなどのような官能基を表わしてもよい。
【0041】
挙げられる式Iの別の化合物としては、以下のものがある:
Yは、‐C(O)‐を表し、
Tは、‐S‐を表し、
nは、1を表し、
Wは、‐N‐を表し、
は単結合を表わし、Aは二重結合を表し、および/またはRはHを表し、
およびRは、独立してアリールまたはヘテロアリールを表す。
【0042】
挙げられる式Iの別の化合物としては、以下のものがある:
Xは、アルキレンまたは結合(即ち、nが0を表す場合)である、
Tは、‐S‐を表し、
Yは、=C(H)‐、または好ましくは‐C(O)‐を表し、
Wは、‐NR‐を表し、
、A、R、R、およびRは、前記の通りである、および/または
、R、およびRは、独立して水素、アルキル(例えば、B13から選択される1以上の基によって場合により置換される)、ハロアルキル、シクロアルキル(例えば、B14から選択される1以上の基によって場合により置換される)、またはベンジル(例えば、B16から選択される1以上の基によって場合により置換される)を表す。
【0043】
式Iの更に好ましい化合物としては、以下のものがある:
Xは、‐CH‐を表し、
Yは、‐C(O)‐を表し、
およびRは、独立して前記アリール(例えば、フェニル)を表し(即ち、Rは1以上のB基によって場合により置換されたアリールを表わし、Rは1以上のB11基によって場合により置換されたアリールを表す)、
および/またはRがフェニルを表す場合、それ/それらはXへのRまたはR基の結合点に対してパラ位において置換され、
およびB11は、独立してハロを表し、および/または
は、ヘテロアリール(例えばピリジル)を表す。
【0044】
式Iの更に好ましい化合物としては、以下のものがある:
は、‐C(O)NHRを表し、
は、アリール(例えばフェニル)を表し、
はフェニルを表す場合、それは(式Iの化合物の残部へのR基の結合点に対して)パラ位において(即ち、B11置換基で)置換され、および/または
11は、C‐Cアルキルを表す。
【0045】
本発明の他の好ましい態様において:
は、‐NHRであり、
は、アリール(例えばフェニル)であり、
はフェニルを表す場合、それはパラ位において(即ち、B11置換基で)置換され、
11は、C‐Cアルキルを表し、
Yは、=C(H)‐を表し、
は、アリール(例えばフェニル)を表し、および/または
がフェニルを表す場合、それは非置換であるかまたはハロゲンにより置換される(即ち、B11はハロを表す)。
【0046】
本発明の更に他の好ましい態様において:
は、アリール(例えばフェニル)を表し、
がフェニルを表す場合、それはパラ位において(即ち、B11置換基において)置換され、および/または
11は、R17を表し、
17は、好ましくは1以上のハロ原子により置換されたC1‐6アルキルを表す(そのためハロアルキル基を形成する)。
【0047】
本発明の更に他の好ましい態様において:
Yは、=C(H)‐を表し、
は、アリール(例えばフェニル)を表し、
はフェニルを表す場合、それはパラ位において(即ち、B11置換基において)置換され、
11は、ハロまたはR17を表し、および/または
17は、好ましくは1以上のハロ原子により置換されたC1‐6アルキルを表す(そのためハロアルキル基を形成する)。
【0048】
本発明の更に他の好ましい態様において:
Xは、単結合を表し(即ち、nは0を表す)、
は、‐C(O)NHRであり、
は、アリール(例えば、フェニル)であり、
がフェニルを表す場合、それはB11において置換され、
11は、R17を表し、および/または
17は、C‐Cアルキルを表す。
【0049】
式Iの好ましい化合物としては、以下のものがある:
Tは、‐S‐を表し、
Yは=C(R10)‐、好ましくは‐S(O)‐、または更に好ましくは‐C(O)‐を表し、
10はH、または更に好ましくはアルキル(例えば、メチルまたはトリフルオロメチル)を表し、
Wは、‐CR‐、結合、または更に好ましくは‐NR‐、‐NRC(O)‐、‐NRC(O)O‐、‐NRC(O)NR‐、または‐NRS(O)‐を表し、
は、場合により置換された(即ち、Bで)アルキル(例えばC1‐3アルキル、例えばプロピレンまたは、好ましくはイソプロピルまたはメチル、そのため例えばベンジル基を形成する)、シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)を表し、または更に好ましくは場合により置換された(即ちB11で)アリール(例えばフェニル)または場合により置換された(即ちB12で)へテロアリール(例えば、2‐ピリジル)を表し、
nは3もしくは0または、更に好ましくは1または2を表し、
およびRは、独立してC1‐3(例えば、C1‐2)アルキル(例えば、メチル)、または更に好ましくはHを表し、
は(例えば、nが1を表す場合)、アルキル、または更に好ましくは‐NR、‐OR、‐SR、‐NRC(O)R、‐NRC(O)NR、‐NRC(O)OR、特に‐C(O)NR、‐C(O)OR、更に具体的には、場合により置換された(即ち、Bで)へテロアリール(例えば、フラン‐2‐イルのようなフラニル、またはチエン‐2‐イルのようなチエニル)または特に、場合により置換された(即ちBで)アリール(例えば、フェニル)を表し、
nが0を表す場合、Rは好ましくはアルキル、例えばC1‐3アルキル(例えばプロピルまたはメチル)を表し、該基は飽和または不飽和であり(例えば、1または2の二重結合を含み、そのうち一つは、例えば式Iの必須5員環へ直接結合される)、そのため例えばメテニル(即ち、=CH)またはプロピジエニル(即ち、=CH‐CH=CH‐)基を形成し、該基は非置換であるか、または好ましくは1以上(例えば1つ)のB基により(例えば末端位で)置換される(そのため、例えば‐C(OH)(H)‐または、好ましくはベンジル基を形成する)、
は、C1‐3(例えば、C1‐2)アルキル(例えば、メチル)またはHを表し、
は、C1‐3(例えば、C1‐2)アルキル(例えば、メチル)または、好ましくはHを表し、
は、場合により置換された(即ちBで)アルキル(例えばC1‐3アルキル、例えばエチルまたは、好ましくはメチル、そのため例えばベンジル基を形成する)または、好ましくは、場合により置換された(即ちB11で)アリール(例えばフェニル)または(例えば、Rは‐C(O)ORを表す場合)Hを表し、
Wが‐NR‐を表し、Rが存在しない場合、RはC1‐6(例えばC1‐3)アルキル(例えば、メチル)のアルキルまたはアリール(例えば、フェニル)を表し、その双方がB13またはB15の1以上により各々置換されているか、または更に好ましくは非置換であり、または更に好ましくはRはHを表し、
Wが‐NR‐を表し、Rが存在しない場合、RはC1‐3(例えば、C1‐2)アルキル(例えば、メチル)、アリール(例えば、フェニル)、またはベンジルを表し、それらすべてがB13、B15、およびB16の1以上により各々置換されているか、または更に好ましくは非置換であり、
Wが‐CR‐を表す場合、Aは二重結合を表し、
Wが‐CR‐を表す場合、各Rは独立して各場合にC1‐3(例えば、C1‐2)アルキルまたはHを表し、
〜B18(特に、B、B、B11、およびB12)は、独立してシアノ、‐NO、ハロ(例えば、クロロ、フルオロ、またはブロモ)、‐OR11、‐C(O)OR16、‐C(O)NR16a16b、または‐S(O)NR16c16dを表し、および/または
〜B、B10〜B12、B15、B16、およびB18(そして特に、B、B11、およびB12)は、R17を表し、および/または
〜B18(そして特に、BおよびB)は、独立してヘテロアリール(例えば、フラン‐2‐イルのフラニル、またはチエン‐2‐イルのようなチエニル)または、好ましくはアリール(例えば、フェニル)を表し、双方ともハロ(例えば、フルオロ)またはR17から選択される1以上の基により置換されてもよく、
11は、C1‐3(例えば、C1‐2)アルキル(例えば、メチルまたはエチル)またはHを表し、
16は、HまたはC1‐3(例えば、C1‐2)アルキル(例えば、エチル)を表し、
16a、R16b、R16c、およびR16dは、独立してC1‐2アルキルまたは、更に好ましくはHを表し、
17は、1以上のハロ(例えば、フルオロ)原子によって場合により置換されたC1‐4(例えば、C1‐3)アルキル(例えば、メチルまたはイソプロピル)を表す(そのため、例えばトリフルオロメチル基を形成する)。
【0050】
以下であることが好ましい:
10は、Hを表さず、
Yが=C(R10)‐を表す場合、Wは‐N(R)C(O)‐を表さず、
nは、1、2、または3を表し、
、R、R、およびRは、独立して、ここで用いられている各場合において、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、またはベンジルを表し(後の四つの基は、B13、B14、B15、およびB16から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
は、Hまたは前記のようなアルキルを表さず、
は、Hを表さない。
【0051】
式Iの好ましい化合物としては、以下のものがある:
Xが単結合を表し(即ち、nが0を表す)、Rが場合により置換されたアルキル基を表す場合、それは好ましくは飽和し、
Xが単結合を表わさない(即ち、nが0を表わさない)場合、Rは‐NR、‐OR、‐SR、‐NRC(O)R、‐NRC(O)NR、または‐NRC(O)ORを表さず、
Xが‐CH‐を表し、Rが場合により置換されたアリールを表し、Wが‐NR‐を表す場合:
(i)Rはアルキルまたはシクロアルキルを表さず、または
(ii)Rは、水素を表さず、
Xが単結合を表し(即ち、nが0を表す)、Rが場合により置換されたアリールを表す場合、Rは場合により置換されたアルキル基または水素を表さず、
Xが‐CH‐を表し、Rが場合により置換されたアリールを表す場合、Rは‐C(O)NRを表さず、
Xが‐CH‐を表し、Rが場合により置換されたアルキルまたはアリールを表す場合、Rは‐C(O)NRを表さない。
【0052】
式Iの化合物の一部は、それ自体が新規である。この点において、Yが‐S(O)‐を表すが、但しTが‐S‐を表し、Wが‐NR‐を表し、および:
(a)Aが二重結合を表し、nが0を表し、Rがフェニルを表す場合は、(i)Rがメチルを表す場合、Rはフェニルを表さず、および(ii)Rがメチルを表す場合、Rはフェニルを表さず、および
(b)Aが二重結合を表し、nが1を表し、R、R、R、およびRがすべてHを表す場合は、Rは3‐クロロベンジルを表さず、
前記されているような式Iの化合物が更に提供される。
【0053】
式Iの更に好ましい化合物としては、特に、以下において記載されている例のものがある:
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐(p‐メチルベンジル)‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐イソプロピルフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
2‐(3,4‐ジクロロフェニルイミノ)‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン、
2‐(2,4‐ジクロロフェニルイミノ)‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)‐3‐メチルチアゾリジン‐4‐オン、
N‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐4‐クロロベンズアミド、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニル)スルホニルイミノチアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンカルバミン酸フェニル、
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、および
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐フェネチルチアゾリジン‐4‐オン。
【0054】
式Iの特に好ましい化合物としては、以下のものがある:
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、および
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐フェネチルチアゾリジン‐4‐オン
【0055】
式Iの特に好ましい化合物としては、5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オンがある。
【0056】
式Iの化合物は公知である、および/または市販されている。式Iの他の化合物(例えば、市販されていない)は、当業者に周知である技術に従い、例えば後記されるように製造される。
【0057】
本発明の別の態様によると、式Iの化合物の製造方法が提供され、該方法は以下からなる:
(i)Yが‐C(O)‐を表し、Wが‐NR‐を表し、Aが二重結合を表し(Rはしたがって存在しない)、式Iの化合物の場合には、当業者に公知の反応条件下、例えば反応(A)の場合にはBlanchet et al.,Tetrahedron Letters,2004,45,4449-4452において記載の条件、反応(B)の場合にはSt.Laurent et al.,Tetrahedron Letters,2004,45,1907-1910、K.Arakawa et al.,Chem.Pharm.Bull.,1997,45,1984-1993、A.Mustafa W.Musker,A.F.A.M.Shalaby,A.H.Harhash,R.Daguer,Tetrahedron,1964,20,25-31、またはP.Herold,A.F.Indolese,M.Studer,H.P.Jalett,U.Siegrist,H.U.Blaser,Tetrahedron,2000,56,6497-6499において記載の条件、および反応(C)の場合にはLe Martchalal et al.,Tetrahedron,1990,46,453-464において記載の条件下において、
(A)下記式IIの化合物
【化3】

(B)下記式IIIの化合物
【化4】

(上記式中、RはC1‐6アルキルを表し(例えばエチル、そのためエステル基を形成する)、Lは適切な脱離基、例えばハロ(例えば、ブロモまたはクロロ)またはスルホネート基(例えばメシレートまたは、好ましくはトシレート)を表す)、または
(C)下記式IVの化合物
【化5】

(上記式中、すべての場合において、XおよびRは前記の通りである)と、
各場合において、下記式Vの化合物
【化6】

(上記式中、TはSまたはOを表し、Rは前記の通りである)との反応、
(ii)Yが‐S(O)‐を表し、Wが‐NR‐を表し、Aが二重結合を表し(Rはしたがって存在しない)、Xが‐〔R‐(nは0を表す)を表し、RがHを表す式Iの化合物の場合には、例えばZbirovsky and Seifert,Coll.Czech.Chem.Commun.,1977,42,2672-2679またはVon Zaki El-Heweri,Franz Runge,Journal fur praktische Chemie,4,Band 16,1962において記載のように、当業者に公知の反応条件下において、例えば適切な溶媒(例えばアセトン)中塩基(例えば、NaOHの水溶液)の存在下、例えば高温(例えば、50°)において、下記式VIの化合物
【化7】

(上記式中、Lは適切な脱離基、例えばハロ(例えば、クロロ)を表す)と、下記式VIIの化合物
‐N=C=T VII
(上記式中、Tは前記の通りであるが、好ましくはSであり、Rは前記の通りである)との反応、
(iii)Aが二重結合を表し(Rはしたがって存在しない)、Xが‐〔R‐(nは、1、2、または3を表す)を表し、Rが前記の通りであり、好ましくはYが‐S(O)‐を表し、および/またはWが‐NRを表す式Iの化合物の場合には、当業者に公知の反応条件下において、例えば適切な塩基(例えば、有機金属塩基(例えば有機リチウム)、アルカリ金属塩基(例えば、水素化ナトリウム)、またはアミド塩(例えば、(MeSi)NNa)など)および適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど)の存在下、室温またはそれ以下(例えば、零下温度(例えば、−78℃))において、nが0を表し、Rが水素を表す式Iの対応化合物と、下記式VIIIの化合物
1a‐X‐L VIII
(上記式中、Xは‐〔R‐を表し、nは1、2、または3を表し、R1aは前記Rを表すか、またはnは0を表し、R1aは前記Rを表すが、但しそれは水素、アリール、またはヘテロアリールを表さず、Lは適切な脱離基(例えば、ハロまたはスルホネート基)を表す)との反応。例えば、Yが‐S(O)‐を表し、および/またはWが‐NRを表す式Iの化合物の合成の場合、反応条件としては前記プロセスステップ(ii)で挙げられた雑誌論文において記載されているものがあり、
(iv)nが0を表し、Rが場合により前記のように(即ち、Bで)置換されたアルケニルを表し、該アルケニル基の一つの二重結合が式Iの必須環へ直接結合されているか、またはRが式Iの必須環へのアルキル基の結合点からα位において‐OH基で置換されたアルキルを表し、該アルキル基が場合により更に前記のように(即ち、Bで)置換され、双方のケースにおいて、Wが‐NRC(O)‐、‐NRS(O)‐、‐NRC(O)NR‐、‐NRC(O)O‐、‐NR‐、‐CR‐、または結合を表す式Iの化合物の場合には、当業者に公知の標準反応条件下において、nが0を表し、RがHを表す式Iの対応化合物と、下記式IXの化合物
1b=O IX
(上記式中、R1bは、前記のようなBで場合により置換されたアルキルを表す)との反応。例えば、Rが前記のようなアルケニルを表す化合物の製造の場合には、例えばA.Mustafa W.Musker,A.F.A.M.Shalaby,A.H.Harhash,R.Daguer,Tetrahedron,1964,20,25-31に記載の標準脱水条件下、例えば適切な溶媒(例えば氷酢酸)の存在下において適切な塩基(例えば、NaOAcまたはプロセスステップ(vii)に関して後に記載の適切な塩基)の存在下における反応。Rが前記のように‐OHで置換されたアルキルを表す化合物の製造の場合には、不活性雰囲気下において室温またはそれ以下(例えば、約0℃)において適切な溶媒(例えば、無水THF)の存在下適切な塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミドまたは下記プロセスステップ(vii)において記載の他の適切な塩基)の存在下における反応。当業者であればわかるように、Rが前記のように場合により置換されたアルケニルを表す化合物の製造の場合、これはRが前記のように‐OHにより置換されたアルキルを表す式Iの前記化合物である中間体にも関係するのであるが(中間体は単離しうる)、例えば‐OH基を良い脱離基へ変換させることにより、例えばZbirovsky and Seifert,Coll.Czech.Chem.Commun.,1977,42,2672-2679に記載の条件を用いて、例えば、室温以下(例えば、約0℃)において適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、場合により適切な塩基(例えば、トリエチルアミン)および触媒(例えば、DMAP)の存在下において、無水トリフルオロ酢酸などとの反応により、該中間体は別途にアルケニル基へ変換させることが必要かもしれず、
(v)nが0を表し、Rが場合により前記の(即ち、Bで)置換された飽和アルキルを表し、Yが‐S(O)‐または、好ましくは前記のような‐C(O)‐または=C(R10)‐を表す式Iの化合物の場合には、例えばR.G.Giles,N.J.Lewis,J.K.Quick,M.J.Sasse,M.W.J.Urquhart,L.Youssef,Tetrahedron,2000,56,4531-4537に記載の標準反応条件下において、例えばLiBHまたはNaBHのような適切な(例えば、化学選択的)還元剤の存在下、場合によりTHFまたはピリジン(またはそれらの混合物)のような適切な溶媒の存在下において、Rが場合により置換された不飽和アルキルを表す式Iの対応化合物の還元。当業者であればわかるように、望ましい還元を選択的に行う(即ち、式Iの化合物において、カルボニル基のような他の官能基を還元しない)ためには、還元剤の選択が重要である。別法としては、標準条件下において、例えば水素ガスまたは発生期水素、適切な溶媒(例えばアルコール溶媒)および触媒(例えばPd/C)の存在下において、水素添加による還元があり、
(vi)Rが、アルキル、シクロアルキル、またはベンジルであり、それらすべてが場合により前記のように置換される式Iの化合物の場合には、標準反応条件下、例えばほぼ室温において、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピロリジノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミン、1,8‐ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ‐7‐エン、水酸化ナトリウム、またはそれらの混合物)、適切な溶媒(例えば、ピリジン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トリエチルアミン、ジメチルスルホキシド、水、またはそれらの混合物)の存在下、二相反応条件の場合は、場合により相間移動触媒の存在下において、RがHを表す式Iの対応化合物と、下記式Xの化合物
6a
(上記式中、R6aは、アルキル、シクロアルキル、またはベンジルを表し(例えば、それらはB13、B14、またはB16から選択される1以上の基で各々場合により置換される)、Lはハロ(例えば、ヨードまたはブロモ)またはスルホネート基のような適切な脱離基を表す)との反応、
(vii)‐C(O)NR16a16b基を表すB〜B18の少なくとも一つにより置換される式Iの化合物の場合には、例えば標準カップリング反応条件下において、その/それらの(適宜の)B〜B18置換基が‐C(O)OR16を表す式Iの対応化合物と、下記式XIの化合物
HNR16a16b XI
(R16aおよびR16bは、前記の通りである)またはその保護誘導体(例えば、塩)との反応。例えば、R16がHを表す場合には、適切なカップリング試薬(例えば、1,1′‐カルボニルジイミダゾール、N,N′‐ジシクロヘキシルカルボジイミド、1‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐3‐エチルカルボジイミド(またはその塩酸塩)、N,N′‐ジスクシンイミジルカーボネート、ベンゾトリアゾール‐1‐イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、2‐(1H‐ベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐1,1,3,3‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール‐1‐イルオキシトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ブロモトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、2‐(1H‐ベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐1,1,3,3‐テトラメチルウロニウムテトラフルオロカーボネートまたは1‐シクロヘキシルカルボジイミド‐3‐プロピルオキシメチルポリスチレン)、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピロリジノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミン、1,8‐ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ‐7‐エン、水酸化ナトリウム、N‐エチルジイソプロピルアミン、N‐(メチルポリスチレン)‐4‐(メチルアミノ)ピリジン、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムtert‐ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2,6,6‐テトラメチルピペリジンまたはそれらの混合物)、および適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、またはジメチルホルムアミド)の存在下における反応。一方、例えばR16がH以外である(即ち、‐C(O)OR16はエステル基を表す)場合、反応は、例えばHwang,K.-J.,O’Neil,J.-P.,Katzenellenbogen,J.A.,J.Org.Chem.,1992,57,1262において記載の、例えば高温(例えば約60℃)において、適切な溶媒(例えばベンゼン)の存在下、適切な試薬(例えばトリメチルアルミニウム)の存在下において行なってもよく、
(viii)Wが、‐NRC(O)‐、‐NRS(O)‐、‐NRC(O)NR、‐または‐NRC(O)O‐を表す式Iの化合物の場合には、例えばHurst,D.T.,Stacey,A.D.,Nethercleft,M.,Rahim,A.,Harnden,M.R.,Aust.J.Chem.,1998,41,1221において記載の、当業者に公知の反応条件下において、例えば適切な塩基(例えば、NaH、NaOH、トリエチルアミン、ピリジン、前記プロセスステップ(vii)において記載の他の適切な塩基またはそれらの混合物)および溶媒(例えば、ピリジン(塩基および溶媒として働く)、DMFまたはジクロロメタン(例えば、更に水および場合により相間移動触媒の存在下))の存在下、例えば室温において、Wが‐NRを表し、RがHを表す式Iの対応化合物と、下記式XIIの化合物
XII
(上記式中、Wは、‐C(O)‐、‐S(O)‐、‐C(O)NR‐、または‐C(O)O‐を表し、Lはハロ(例えば、クロロ)のような適切な脱離基を表し、Rは前記の通りである)との反応、または
(ix)Wが、‐NRC(O)NH‐を表す式Iの化合物の場合には、例えば前記工程(viii)に関して挙げられた雑誌論文において記載の、標準条件下において、例えば適切な溶媒(例えば、トルエンのような極性非プロトン性溶媒)の存在下、高温(例えば還流)において、Wが‐NRを表し、RがHを表す式Iの対応化合物と、下記式XIIIの化合物
‐N=C=O XIII
(上記式中、Rは前記の通りである)との反応。
【0058】
式IIの化合物は、例えば前記のプロセスステップ(i)(パート(A))に関して挙げられた雑誌論文において記載の、当業者に公知の標準条件下において、下記式XIVの化合物
‐X‐C(O)H XIV
(上記式中、RおよびXは前記の通りである)とトリクロロ酢酸との反応により製造される。
【0059】
式IIIの化合物は市販されているか、または、標準条件下において、Xが‐CH‐を表し、Rが場合により前記のように置換されたアリールまたはヘテロアリールを表し、Lがハロ基を表す化合物の場合には、適切な溶媒(例えば、アセトン)および好ましくは濃縮されたハロゲン化水素酸(例えば、Lがクロロを表す場合には、濃塩酸)の存在下、場合によりアクリレート/エノンへのハライドのミカエル付加を助ける剤、例えば酸化第一銅の存在下において、(例えば、約0℃のような低温において亜硝酸ナトリウムとの反応により)対応ジアゾニウム塩を形成する下記式XVの化合物
1cNH XV
(上記式中、R1cは(例えば、場合によりBおよびBにおいて置換された)アリールまたはヘテロアリールを表す)、次いで下記式XVIの化合物
‐OC(O)CH=CH XVI
(上記式中、Rは前記の通りである)の反応により製造される。
【0060】
が、スルホネート基(例えば、トシレートまたはメシレート)を表す式IIIの化合物は、前記式Iの化合物の製造(前記プロセスステップ(vi))に関して記載の、当業者に公知の標準条件下において、式IIIの化合物に相当するがLが‐OHを表す化合物と適切な塩化スルホニル(例えば、塩化トシルまたは塩化メシル)との反応により製造される。
【0061】
式VIの化合物は、例えば、前記式Iの化合物の製造(前記プロセスステップ(vi))に関して記載の、当業者に公知の標準条件下において、または好ましくは、低温(例えば、約0℃)でジエチルエーテルの存在下において、下記式XVIIの化合物
【化8】

(上記式中、Lはハロ(例えば、クロロ)のような適切な脱離基を表し、Lは前記の通りである)とアンモニア(例えば、気体または他の形態)との反応により製造されるが、ここでアンモニアが更に塩基として働くことは当業者にとって明らかであろう。
【0062】
式IV、V、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、およびXVIIの化合物(並びに式I、II、III、およびVIの特定の化合物)は市販され、文献において公知であるか、あるいはここで記載の工程(またはここに含まれる文献で記載された工程)から類推して、または適切な試薬および反応条件を用いて入手可能な出発物質から、標準技術に従い、一般的合成操作により得られる。
【0063】
式Iの最終化合物または、関連中間体におけるR、R、R、X、W、およびYの置換基は、当業者に周知である方法により、前記工程後または前記工程中に、1回以上変換してもよい。このような方法の例としては、置換、還元、酸化、アルキル化、アシル化、加水分解、エステル化、およびエーテル化がある。前駆基は、反応の過程においていつでも、別の基、または式Iにおいて規定された基へ変換できる。
【0064】
式Iの化合物は、一般的技術を用いて、反応混合物から単離されてもよい。
【0065】
前記および後記の工程において、中間化合物の官能基が保護基により保護される必要もありうることは、当業者にとって明らかである。
【0066】
官能基の保護および脱保護は、前記スキームにおける反応の前または後において行われてもよい。
【0067】
保護基は、当業者に周知である後記のような技術に従い除去される。例えば、ここで記載された保護化合物/中間体は、標準脱保護技術を用いて、未保護化合物へ化学的に変換されてもよい。
【0068】
関係する化学性の種類が、保護基の必要性および種類と、合成を行う順序を左右することになる。
【0069】
保護基の使用は、“Protective Groups in Organic Chemistry”,J.W.F.McOmie編集,Plenum Press(1973)および“Protective Groups in Organic Synthesis”,3rd edition,T.W.Greene & P.G.M.Wutz,Wiley-Interscience(1999)において詳しく記載されている。
【0070】
ここで用いられている“官能基”という用語は、未保護官能基の場合において、ヒドロキシ‐、チオロ‐、アミノ官能、カルボン酸、および保護官能基の場合において、低級アルコキシ、N‐、O‐、S‐アセチル、カルボン酸エステルを意味する。
【0071】
“癌”という用語は、細胞の未制御分裂と他の組織を侵襲しうるこれら細胞の能力、侵襲、増殖による隣接組織への直接的成長、または転移による遠隔部位への移植により特徴づけられる障害の種類における1以上の病気を含めて、当業者に理解されるであろう。
【0072】
好ましい態様において、式Iの化合物は癌細胞の増殖を阻害しうる。“増殖”には、我々は癌細胞の数および/またはサイズに関する増加を含める。
【0073】
一方、または好ましくは加えて、式Iの化合物は癌細胞の転移を阻害しうる。
【0074】
“転移”には、我々は、対象の体内において、対象の体中で原発腫瘍部位から1以上の他の部分への癌細胞の運動または移動(例えば、侵襲)を意味する(そこで細胞は二次腫瘍を形成しうる)。そのため、一つの態様において、本発明は担癌対象において二次腫瘍の形成を全部または一部阻害する化合物および方法を提供する。“転移”に関して、ここで記載されている式Iの化合物の効果が、このような化合物が癌細胞増殖で有するまたは有しない、いかなる効果とも異なることは、当業者には明らかであろう。
【0075】
有利なことに、式Iの化合物は癌細胞の増殖および/または転移を選択的に阻害しうる。
【0076】
“選択的に”とは、該化合物が非癌細胞の機能(例えば、増殖)を調節するよりも大きな程度で、それが癌細胞の増殖および/または転移を阻害することを、我々は意味している。好ましくは、該化合物は癌細胞のみの増殖および/または転移を阻害する。
【0077】
該薬剤は、いかなる癌の種類の治療に際しても使用に適している。例えば、癌細胞は、乳房、胆管、脳、結腸、胃、生殖器、甲状腺、造血系、肺および気道、皮膚、胆嚢、肝臓、鼻咽頭、神経細胞、腎臓、前立腺、リンパ腺、並びに胃腸管の癌細胞からなる群より選択される。好ましくは、癌は結腸癌(結腸直腸腺腫を含む)、乳癌(例えば、閉経後乳癌)、子宮内膜癌、造血系の癌(例えば、白血病、リンパ腫など)、甲状腺癌、腎臓癌、食道腺癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、胆嚢癌、肝臓癌、および子宮頸癌の群から選択される。更に好ましくは、癌は結腸、乳、および前立腺癌の群から選択される。
【0078】
好ましくは、癌細胞は乳癌細胞である。
【0079】
本発明の別の態様によると、癌治療方法が提供され、該方法はこのような治療の必要な患者へ式Iの化合物の有効量の投与からなる。
【0080】
疑義を回避するために、本発明の関係において、“治療”、“療法”、および“治療法”という用語には、それらの必要な担癌患者の治療または緩和処置と、癌に罹患しやすい患者の予防処置および/または診断とを含む。
【0081】
“患者”には哺乳動物(ヒトを含む)患者を含む。
【0082】
“有効量”という用語は、治療を受けた患者において治療効果を発揮する(例えば、病気を治療または予防するために十分な)化合物の量に関する。該効果は客観的でも(即ち、ある試験またはマーカーにより測定しうる)、または主観的でもよい(即ち、対象が効果の徴候を受けるかまたは効果を感じる)。
【0083】
前記のような式Iの新規化合物は医薬品として有用であり、したがって製剤として処方される。
【0084】
本発明によると、式Iの化合物は単独で投与してもよいが、好ましくは、薬学上許容される剤形で該化合物を含んでなる製剤の形態により、経口、静脈内、筋肉内、皮膚、皮下、経粘膜(例えば、舌下または口腔)、直腸、経皮、鼻、肺(例えば、気管または気管支)、局所、いずれか他の非経口路により投与される。好ましい送達様式としては、経口、静脈内、皮膚もしくは皮下、鼻、筋肉内、または腹腔内送達がある。
【0085】
式Iの化合物は、目的の投与経路および標準調剤実務を適正に考慮して選択される、薬学上許容されるアジュバント、希釈物、担体と混合して、医薬処方物として一般的に投与される。このような薬学上許容される担体は活性化合物に対して化学的に不活性であり、使用の条件下において有害な副作用または毒性を有しない。適切な医薬処方物は、例えばRemington,The Science and Practice of Pharmacy,19th ed.,Mack Printing Company,Easton,Pennsylvania(1995)において見られる。非経口投与の場合には、発熱性物質がなく、必要なpH、等張性、および安定性を有した、非経口上許容される水溶液が用いられる。適切な溶液は当業者に周知であり、多くの方法が文献において記載されている。薬物送達の方法の概説は、例えばLanger,Science,249,1527(1990)においても見られる。
【0086】
それとは別に、適切な処方物の製造は、ルーチン技術を用いて、および/または、標準および/または許容される調剤実務に従い、当業者により非創造的に行なってもよい。
【0087】
本発明の他の態様は、薬学上許容される賦形剤、例えばアジュバント、希釈物、または担体と一緒に、前記のような式Iの新規化合物の治療有効量を含んでなる医薬組成物である。
【0088】
処方物中における式Iの化合物の量は、治療される症状の重篤度および患者、並びに用いられる化合物に依存するが、当業者により非創造的に定めてもよい。
【0089】
治療される障害および患者、並びに投与の経路に応じて、式Iの化合物は、それの必要な患者へ様々な治療有効量により投与されてもよい。
【0090】
しかしながら、本発明の関係において、哺乳動物、特にヒトへ投与される用量は、妥当な時間枠にわたり哺乳動物において治療応答をもたらすほど十分でなければならない。当業者であればわかるであろうが、正確な用量および組成物の選択と最も適切な送達法は、特に処方物の薬理学的性質、治療される症状の種類および重篤度、レシピエントの身体条件および精神的明瞭度、並びに具体的化合物の効力、治療される患者の年齢、症状、体重、性別、および応答性、並びに病気の段階/重篤度によっても影響される。
【0091】
投与は継続的でもまたは断続的(例えば、ボーラス注入による)でもよい。投与量は投与のタイミングおよび頻度でも定められる。経口または非経口投与の場合、投与量は式Iの化合物(または、用いられるのであれば、相応量のその薬学上許容される塩またはそのプロドラッグ)について約0.01mg〜約1000mg/日である。
【0092】
いずれにしても、医療従事者または他の当業者、個別の患者に最も適した実際の投与量をルーチンで定められるであろう。上記の投与量は平均的ケースの典型例である、もちろん、それより多いまたは少ない投与量範囲でもメリットのある個別例があり、このようなものも本発明の範囲内に属する。
【0093】
式Iの化合物は、組合せ療法において、癌治療において有用な1種以上の追加薬物と一緒に使用または投与してもよい。
【0094】
本発明の別の態様によると:
(A)式Iの化合物、および
(B)癌治療において有用な他の治療剤
を含んでなり、成分(A)および(B)の各々が薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して処方される、組合せ製剤が提供される。
【0095】
このような組合せ製剤は他の治療剤と組み合わせた式Iの化合物の投与も考慮され、そのため別々の処方物として提供してもよく、それら処方物の少なくとも一つは式Iの化合物を含み、少なくとも一つは他の治療剤を含んでなるか、または混合製剤として提供(即ち処方)される(即ち、式Iの化合物および他の治療剤を含有した単一処方物として提供される)。
【0096】
このように、更に以下が提供される:
(1)式Iの化合物、癌治療において有用な他の治療剤、および薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体を含有している医薬処方物、および
(2)下記成分を含んでなる各パートのキット:
(a)薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して、式Iの化合物を含有する医薬処方物、および
(b)薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して、癌治療において有用な他の治療剤を含有している医薬処方物、
成分(a)および(b)は他方と一緒の投与に適した形態により各々提供される。
【0097】
ここで記載された各パートのキットの成分(a)および(b)は、同時または順次に投与される。
【0098】
ここで記載された方法/使用は、癌治療において、癌治療またはその他において使用上先行技術で知られた類似方法(治療)よりも、それが医者および/または患者に便利である、効果的である、低毒性である、広範囲の活性を有する、強力である、副作用を低減する、あるいはそれが他の有用な薬理学的性質を有する、という利点を有している。
【0099】
本発明は下記例において実証されているが、そこではエラーバーはSEMを示し、下記略記が用いられている:
LA‐リノレン酸
DMSO‐ジメチルスルホキシド
【実施例】
【0100】
製造経路が含まれていない場合、関連の例は(例えば、Chemical Diversity,San Diego,CA,USAまたは他の市販元から)市販されている。
【0101】
実施例1
5‐ベンジル‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0102】
実施例2
5‐(4‐メチルベンジル)‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0103】
実施例3
5‐(4‐クロロベンジル)‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0104】
実施例4
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
(a)2‐クロロ‐3‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕プロパン酸メチル
水(1.4mL)中、亜硝酸ナトリウム(0.47g,6.82mmol)の溶液を濃塩酸およびアセトン(14mL)中3‐トリフルオロメチルアニリン(0.77mL,6.21mmol)の溶液へ滴下したが、該混合液は氷水浴下で事前に冷却しておいた。混合液を0℃において10分間攪拌した。アクリル酸メチル(3.37mL,37.4mmol)の添加後、酸化第一銅(40mg)を40℃において該混合液へ少しずつ加えた。混合液を35℃において20分間攪拌し、次いで等量の水および酢酸エチル(50mL)よって2回洗浄した。有機層をMgSOにより乾燥させ、濾過および濃縮した。溶離液としてクロロホルムを用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗油状物を精製し、黄色油状物として副題化合物(1.22g,4.58mmol,74%)を得た。ES‐MS m/z 289.1(MNa+).H NMR:δ(CDCl):3.24(dd,1H),3.43(dd,1H),3.76(s,3H),4.46(dd,1H),7.4‐7.6(m,4H).
【0105】
(b)5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
エタノール(5.0mL)中2‐クロロ‐3‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕プロパン酸メチル(0.61g,2.29mmol、上記工程(a)参照)、N‐(p‐メチルフェニル)チオ尿素(698mg,4.2mmol)および酢酸ナトリウム(212mg,2.54mmol)の混合液を8時間還流し、次いで濃縮した。溶離液としてトルエン:酢酸エチル(3:2)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより、次いで熱メタノールから再結晶化により粗生成物を精製し、白色固体物として標題化合物(170mg,0.47mmol,21%)を得た。LC‐MS(A)t:6.26min.m/z 365.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.27(s,3H),3.14(nr,1H),3.46(dd,1H),4.75(nr,1H),6.80(nr,1H),7.12(m,2H),7.56(m,5H).
【0106】
実施例5
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐イソプロピルフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物167mgを得た。LC‐MS(A)t:7.03min.m/z 393.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.15(d,6H),2.83(m,1H),3.15(m,1H),3.45(ddd,1H),4.75(m,1H),6.83(d,1H),7.30(dd,2H),7.45‐7.65(m,5H).
【0107】
実施例6
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物271mgを得た。LC‐MS(A)t:6.9min.m/z 385.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.2(m,1H),3.6(大きなHDOシグナル),4.8(nr,1H),6.85(d,1H),7.4(dd,2H),7.5‐7.7(m,6H).
【0108】
実施例7
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物137mgを得た。LC‐MS(A)t:6.25min.m/z 381.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.12(dd,1H),3.45(ddd,1H),4.74(dd,1H),6.86‐6.95(m,3H),7.50‐7.63(m,5H).
【0109】
実施例8
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物289mgを得た。LC‐MS(A)t:6.42min.m/z 351.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.1‐3.5(m,2H),4.76(dd,1H),6.86(d,1H),7.11(m,1H),7.23(m,2H),7.57(m,5H).
【0110】
実施例9
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物181mgを得た。LC‐MS(B)t:1.57min.m/z 301.3(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.00(dd,1H),3.15‐3.40(m,2H),4.69(dd,1H),6.90(nr,1H),7.11(m,3H),7.30(m,4H),7.62(d,1H).
【0111】
実施例10
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物144mgを得た。LC‐MS(B)t:1.62min.m/z 315.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.23(s,3H),2.99(m,1H),3.12‐3.41(m,2H),4.65(m,1H),6.80(m,1H),7.11(m,4H),7.25(m,2H),7.49(d,1H).
【0112】
実施例11
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐(4‐フルオロベンジル)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物175mgを得た。LC‐MS(B)t:1.75min.m/z 335.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.0(dd,1H),3.3(nr,1H,HDO),4.7(dd,1H),6.9‐7.7(m,8H).
【0113】
実施例12
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物166mgを得た。LC‐MS(B)t:1.51min.m/z 331.1(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.99(dd,1H),3.36(nr,1H,HDO),3.72(s,3H),4.65(b,1H),6.90(m,3H),7.10(m,2H),7.25(m,2H),7.40(d,1H).
【0114】
実施例13
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(4‐イソプロピルフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物55mgを得た。LC‐MS(A)t:7.30min.m/z 343.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.18(d,6H),2.82(m,1H),3.10(m,1H),3.15‐3.41(m,1H),4.66(dd,1H),6.83(m,1H),7.1‐7.3(m,6H),7.51(d,1H).
【0115】
実施例14
5‐〔4‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物242mgを得た。LC‐MS(A)t:7.50min.m/z 365.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.25(s,3H),3.10(m,1H),3.36(m,1H),4.72(m,1H),6.80(m,1H),7.12(dd,2H),7.46(m,3H),7.63(m,2H).
【0116】
実施例15
5‐(4‐メトキシベンジル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物282mgを得た。LC‐MS(A)t:6.45min.m/z 327.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.25(s,3H),2.90(dd,1H),3.33(m,1H),3.70(s,3H),4.60(dd,1H),6.83(m,3H),7.12(m,4H),7.50(d,1H).
【0117】
実施例16
5‐ベンジル‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を下記実施例26および65に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物27mgを得た。LC‐MS(A)t:8.50min.ES‐MS m/z 283.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.00(dd,1H),3.40(m,1H),4.75(dd,1H),6.90(d,1H),7.05‐7.45(m,8H),7.65(d,1H).
【0118】
実施例17
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐フルオロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色粉末として標題化合物78mgを得た。LC‐MS(A)t:9.14min.ES‐MS m/z 369.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.10‐3.25(m,1H),3.45(ddd,1H),4.80(m,1H),6.9(m,1H),7.10‐7.30(m,2H),7.50‐7.75(m,5H).
【0119】
実施例18
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐ブロモフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、灰白色粉末として標題化合物803mgを得た。LC‐MS(A)t:9.38min.ES‐MS m/z 431.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.20(m,1H),3.40(dd,1H),4.75(m,1H),7.40‐7.60(m,7H).
【0120】
実施例19
2‐(3,4‐ジクロロフェニルイミノ)‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色粉末として標題化合物67mgを得た。LC‐MS(A)t:9.14min.ES‐MS m/z 369.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.15(app.t,1H),3.45(m,1H),4.80(m,1H),6.85(d,1H),7.10(s,1H),7.50‐7.70(5H),8.10(m,1H).
【0121】
実施例20
2‐(2,4‐ジクロロフェニルイミノ)‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、灰白色粉末として標題化合物68mgを得た。LC‐MS(A)t:9.52min.ES‐MS m/z 419.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.20(m,1H),3.40(dd,1H),4.80(dd,1H),6.95(d,1H),7.35(d,1H),7.50‐7.65(m,4H).
【0122】
実施例21
4‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンアミノ〕ベンゾニトリル
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色粉末として標題化合物45mgを得た。LC‐MS(A)t:8.98min.ES‐MS m/z 376.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.20(dd,1H),3.50(bs,1H),4.85(bs,1H),7.00(bs,1H),7.50‐8.00(m,7H).
【0123】
実施例22
4‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンアミノ〕安息香酸エチル
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱酢酸エチルから再結晶化させ、白色結晶として標題化合物560mgを得た。LC‐MS(A)t:8.77min.ES‐MS m/z 423.2(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):1.50(t,3H),3.31(dd,1H),3.67(dd,1H),4.48(q,2H),4.58(dd,1H),7.17‐7.23(m,2H),7.48‐7.69(m,4H),8.14(d,2H)ppm.
【0124】
実施例23
4‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンアミノ〕安息香酸
4‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンアミノ〕安息香酸エチル(100mg,0.24mmol、実施例22参照)をジオキサン/水混合液(4:1,5mL)に溶解し、1.0M水性LiOH(0.5mL)を加えた。反応混合液を6時間還流し、次いで1.0M水性HClで酸性化した。生じた沈殿物を濾取して、白色固体物として標題化合物93mg(0.24mmol,99%)を得た。LC‐MS(A)t:8.32min.ES‐MS m/z 395.0(MH+).H NMR:δ(400MHz)(DMSO‐d):3.26‐3.62(m,2H),4.87‐4.95(m,1H),6.97‐7.08(m,2H),7.61‐8.09(m,6H)ppm.
【0125】
実施例24
4‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンアミノ〕ベンズアミド
無水ベンゼン(6mL)中、NHCl(324mg,6.00mmol)の溶液に0℃でヘキサン中トリメチルアルミニウムの25%溶液(3.0mL,6.00mmol)を加えた。氷浴の取除き後、ガス発生が観察されなくなるまで、反応混合液を1.5時間攪拌した。このアルミニウム試薬に、ベンゼン(2mL)中、4‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンアミノ〕安息香酸エチル(393mg,1.00mmol、実施例23参照)の溶液を室温で加えた。黄色溶液を60℃において1.5時間攪拌し、室温まで冷却し、CHClおよび水を加えた。有機相をMgSOにより乾燥させ、濾過し、真空下において濃縮した。溶離液として石油エーテル/EtOAc(10〜50%)の勾配を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、白色固体物として標題化合物56mg(0.14mmol,収率14%)を得た。LC‐MS(A)t:8.32min.ES‐MS m/z 394.2(MH+).H NMR:δ(400MHz)(DMSO‐d):3.20‐3.35(m,1H),3.44‐3.66(m,1H),4.87‐4.98(m,1H),6.94‐7.05(m,1H),7.29‐7.43(m,1H),7.58‐8.09(m,8H)ppm.
【0126】
実施例25
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(m‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色粉末として標題化合物220mgを得た。LC‐MS(A)t:9.52min.ES‐MS m/z 365(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):7.10‐7.61(m,8H),3.86(t,1H),3.56(m,1H),3.30(m,1H),2.35(s,3H).
【0127】
実施例26
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔4‐フルオロ‐3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン
(a)2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
エタノール(5mL)中、2‐ブロモ酢酸エチル(0.25mL,2.29mmol)、N‐(4‐クロロフェニル)チオ尿素(2.29mmol)、および酢酸ナトリウム(212mg,2.54mmol)の混合液を一晩還流した。混合液を濃縮し、ジクロロメタンにより希釈し、水洗した。有機層をMgSOにより乾燥させ、濾過および濃縮した。溶離液としてトルエン:酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し(441mg)、メタノールから再結晶化させ、副題化合物178mg(0.86mmol,38%)を得た。LC‐MS(A)t:4.68min.m/z 207.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.26(s,3H),3.84(d,2H),6.69(d,1H),7.16(d,2H),7.57(d,1H).
【0128】
(b)2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔4‐フルオロ‐3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕チアゾリジン‐4‐オン
氷AcOH2mL中、2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン(0.48mmol、上記工程(a)参照)、ベンズアルデヒド(0.73mmol)およびNaOAc(62mg,0.75mmol)の混合液を21時間還流した。溶媒を蒸発させ、溶離液としてトルエン:アセトン3:1を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、褐色粉末として副題化合物120mg(78%)を得た。LC‐MS(A)t:9.30min.ES‐MS m/z 323(MH+).
【0129】
(c)2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔4‐フルオロ‐3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン
THF(0.4mL)中、2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔4‐フルオロ‐3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕チアゾリジン‐4‐オン(61.7mg,0.154mmol、上記工程(b)参照)およびピリジン(0.5mL)の混合液を密閉スクリューキャップ管中70℃において2時間加熱した。LC‐MS測定では、所望生成物の痕跡はなかった。水素化ホウ素ナトリウム(40mg,1.06mmol)を加え、混合液を一晩加熱した。反応を酢酸(2mL)により停止させ、酢酸エチルで希釈し、水洗し、真空下において濃縮した。溶離液として石油エーテル:酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物(126.4mg)を精製し、次いで酢酸エチル/石油エーテルを2回用いて不純物を沈殿させ、油状物として標題化合物30mg(0.074mmol,収率48%)を得た。LC‐MS(A)t:10.88min.(B)t:0.68min.m/z 403.3/405.3(MH+).
【0130】
実施例27
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)‐3‐メチルチアゾリジン‐4‐オン
DMF(2.5mL)中、5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン(250mg,0.686mmol)、炭酸ナトリウム(145mg,1.37mmol)、およびヨウ化メチル(127μL,1.37mmol)の混合液を室温において一晩攪拌した。混合液をジクロロメタンにより希釈し、水洗した。有機層をMgSOにより乾燥させ、濾過および濃縮した。溶離液としてトルエン:酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、標題化合物(99mg,0.262mmol,38%)を得た。LC‐MS(B)t:0.98min(256nm).H NMR:δ(DMSO‐d):2.42(s,3H),3.11(d,1H),3.28(s,3H),3.33(dd,2H),7.20‐7.33(m,6H),7.38(t,1H),7.53(d,1H).
【0131】
実施例28
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(N‐メチル‐N‐フェニルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。標題化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、白色粉末として標題化合物237mgを得た。LC‐MS(A)t:8.82min.ES‐MS m/z 365(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):7.61‐7.10(m,6H),7.30‐7.10(m,3H),4.4(t,1H),3.55(m,1H),3.15(m,1H),2.35(s,3H).
【0132】
実施例29
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(N‐メチル‐N‐p‐トリルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0133】
実施例30
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐〔N‐メチル‐N‐(ピリジン‐2‐イル)アミノ〕チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0134】
実施例31
2‐〔2‐(N‐メチル‐N‐p‐トリルアミノ)‐4,5‐ジヒドロ‐4‐オキソチアゾール‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0135】
実施例32
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(N‐ベンジル‐N‐p‐トリルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0136】
実施例33
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐〔N‐ベンジル‐N‐(ピリジン‐2‐イル)アミノ〕チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0137】
実施例34
2‐〔2‐(N‐ベンジル‐N‐p‐トリルアミノ)‐4,5‐ジヒドロ‐4‐オキソチアゾール‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0138】
実施例35
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(N‐フェニル‐N‐p‐トリルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0139】
実施例36
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐〔N‐フェニル‐N‐(ピリジン‐2‐イル)アミノ〕チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0140】
実施例37
2‐〔2‐(N‐フェニル‐N‐p‐トリルアミノ)‐4,5‐ジヒドロ‐4‐オキソチアゾール‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0141】
実施例38
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、AcOHおよびトルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物50mgを得た。LC‐MS(A)t:9.46min.ES‐MS m/z 349.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):7.05(d,1H),7.22(t,1H),7.40(m,2H),7.70‐8.00(m,5H).
【0142】
実施例39
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、AcOHおよびトルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物47mgを得た。LC‐MS(A)t:9.32min.ES‐MS m/z 363.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.30(s,3H),6.95(m,1H),7.25(t,2H),7.60‐7.85(m,4H),7.95(m,2H).
【0143】
実施例40
5‐(4‐フルオロベンジリデン)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、AcOHおよびトルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物39mgを得た。LC‐MS(A)t:9.14min.ES‐MS m/z 299.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):7.05(d,1H),7.20(t,1H),7.30‐7.50(m,4H),7.55‐7.80(m,3H).
【0144】
実施例41
5‐(4‐フルオロベンジリデン)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、AcOHおよびトルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物49mgを得た。H NMR:δ(DMSO‐d):2.35(s,3H),7.00(app.s,1H),7.25(t,2H),7.35(t,1H),7.45(t,1H),7.60(t,1H),7.65(t,1H),7.65‐7.75(m,3H).
【0145】
実施例42
5‐ベンジリデン‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、酢酸(2×)から再結晶化させ、トルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、標題化合物442mgを得た。H NMR:δ(CDCN‐d):7.03(d,2H),7.19(t,2H),7.44(m,2H),7.63(m,2H),7.71(s,1H),7.78(d,2H).
【0146】
実施例43
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐ベンジリデンチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、AcOHおよびトルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物43mgを得た。H NMR:δ(DMSO‐d):2.40(s,3H),7.95(d,1H),7.25(t,2H),7.37‐7.75(6H).
【0147】
実施例44
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。
【0148】
実施例45
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐ベンジリデンチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、AcOHおよびトルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物83mgを得た。LC‐MS(A)t:9.46min.ES‐MS m/z 314.8(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):7.05(d,2H),7.40‐7.60(m,4H),7.65(m,2H),7.70(s,1H),8.80(d,1H).
【0149】
実施例46
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔4‐フルオロ‐3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65、工程(a)および(b)に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、酢酸から再結晶化させ、標題化合物83mgを得た。LC‐MS(A)t:11.03min.(B)t:0.82min.m/z 401.3/403.2(MH+).
【0150】
実施例47
2‐(4‐メチルベンジル)‐5‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)チアゾール‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0151】
実施例48
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐ピリジン‐2‐イルメチルチアゾール‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0152】
実施例49
2‐〔2‐(4‐メチルベンジル)‐4‐オキソ‐4,5‐ジヒドロチアゾール‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0153】
実施例50
2‐(1‐p‐トリルエチル)‐5‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)チアゾール‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0154】
実施例51
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(1‐ピリジン‐2‐イルエチル)チアゾール‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0155】
実施例52
2‐〔4‐オキソ‐2‐(1‐p‐トリルエチル)‐4,5‐ジヒドロチアゾール‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0156】
実施例53
2‐フェニル‐5‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)チアゾール‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0157】
実施例54
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐ピリジン‐2‐イルチアゾール‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0158】
実施例55
2‐(4‐オキソ‐2‐フェニル‐4,5‐ジヒドロチアゾール‐5‐イル)‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0159】
実施例56
2‐p‐トリルイミノ‐5‐〔1‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)エチル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0160】
実施例57
5‐〔1‐(4‐フルオロフェニル)エチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0161】
実施例58
5‐〔1‐メチル‐1‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)エチル〕‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0162】
実施例59
5‐〔1‐(4‐フルオロフェニル)‐1‐メチルエチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0163】
実施例60
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
(a)2‐ヒドロキシ‐4‐(4‐メトキシフェニル)‐4‐オキソブタン酸エチル
グリオキシル酸エチル(トルエン中、50%,6mL,29.39mmol)および4‐メトキシアセトフェノン(4400mg,29.39mmol)を開放フラスコ中135℃で20時間攪拌した。溶離液としてトルエン:EtOAc2:1を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗反応混合物を精製し、濃黄色様油状物として標題化合物を得たが、これは放置すると固化した(4000mg,54%)。H NMR:δ(CDCl):1.40(t,3H),3.45(dt,2H),3.90(s,3H),4.25(q,2H),4.65(t,1H),6.95(d,2H),7.95(d,2H).
【0164】
(b)2‐ヒドロキシ‐4‐(4‐メトキシフェニル)ブタン酸エチル
エタノールHCl(1M,20mL)中2‐ヒドロキシ‐4‐(4‐メトキシフェニル)‐4‐オキソブタン酸エチル(500mg,1.98mmol、上記工程(a)参照)の溶液に10%Pd/C(40mg)を加えた。反応混合液をHガスによりフラッシングし、Hガスによって満たされたバルーンを用いて1atmにおいて6時間、水素添加した。6時間攪拌後、パラジウム触媒を濾去し、溶媒およびHClを蒸発させ、副題化合物(470mg,100%)を得たが、これは精製せずに用いた。H NMR:δ(CDCl):1.30(t,3H),1.95(m,1H),2.10(m,1H),2.75(m,2H),3.80(s,3H),4.25(q,2H),6.85(d,2H),7.15(d,2H).
【0165】
(c)1‐(エトキシカルボニル)‐3‐(4‐メトキシフェニル)プロピル 4‐メチルベンゼンスルホネート
ピリジン(5mL)中、2‐ヒドロキシ‐4‐(4‐メトキシフェニル)ブタン酸エチル(470mg,2.0mmol、上記工程(b)参照)の溶液に塩化トシル(497mg,2.6mmol)を室温で少しずつ加えた。反応混合液を一晩攪拌し、トルエンにより希釈し、水(3×)によって洗浄した。有機相をMgSOにより乾燥させ、濃縮し、溶離液としてトルエン:EtOAc20:1を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、赤色様油状物として副題化合物を得た(322mg,41%)。H NMR:δ(CDCl):1.20(t,3H),2.15(m,1H),2.45(s,3H),2.55‐2.70(m,2H),8.85(s,3H),4.15(t,2H),5.90(m,1H),6.85(d,2H),7.10(d,2H),7.40(d,2H),7.90(d,2H).
【0166】
(d)5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
1‐(エトキシカルボニル)‐3‐(4‐メトキシフェニル)プロピル 4‐メチルベンゼンスルホネート(155mg,0.40mmol、上記工程(c)参照)、p‐トリルチオ尿素(67mg,0.40mmol)およびNaOAc(36mg,0.44mmol)を95%EtOH 1.0mLに溶解した。反応混合液を16時間還流し、真空下において濃縮し、EtOAcと水とに分配した。EtOAcにより3回抽出後、合わせた有機相をMgSOにより乾燥させ、濃縮し、溶離液としてトルエン:EtOAc2:1を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。熱MeOHから再結晶化により更に精製し、ベージュ‐褐色粉末として標題化合物を得た(42mg,31%)。LC‐MS(A)t:8.50min.ES‐MS m/z 341.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.80‐2.00(m,1H),2.20‐2.40(s,3H,m,1Hと重複),2.60(m,1H),2.75(m,1H),3.70(s,3H),4.15‐4.25(m,1H),6.80‐6.90(m,2H),6.95(m,1H),7.05‐7.20(m,4H),7.60(d,1H).
【0167】
実施例61
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例60に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、灰白色粉末として標題化合物35mgを得た。LC‐MS(A)t:8.58min.ES‐MS m/z 327.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.95(m,1H),2.20‐2.40(m,1H),2.65(m,1H),2.70(m,1H),3.70(s,3H),4.25(m,1H),6.85(m,2H),6.95‐7.20(m,4H),7.40(m,2H),7.70(d,1H).
【0168】
実施例62
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐フェネチルチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例60に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、標題化合物96mgを得た。LC‐MS(B)t:1.75min.m/z 310.9(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.00(m,1H),2.30(s,3H),2.36(m,1H),2.61(m,1H),2.75(m,1H),4.21(dm,1H),6.91(m,1H),7.19(m,5H),7.29(m,2H),7.58(d,2H).
【0169】
実施例63
2‐p‐トリルイミノ‐5‐〔2‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)エチル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0170】
実施例64
5‐〔2‐(4‐フルオロフェニル)エチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0171】
実施例65
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐(3‐フェニルプロピル)チアゾリジン‐4‐オン
以下の操作は前記実施例26において記載されたものと類似する。
(a)2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
エタノール(5mL)中、2‐ブロモ酢酸エチル(0.25mL,2.29mmol)、N‐(4‐メチルフェニル)チオ尿素(381mg,2.29mmol)、および酢酸ナトリウム(212mg,2.54mmol)の混合液を一晩還流した。混合液を濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、水洗した。有機層をMgSOにより乾燥させ、濾過および濃縮した。溶離液としてトルエン:酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し(441mg)、メタノールから再結晶化させ、副題化合物178mg(0.86mmol,38%)を得た。LC‐MS(A)t:4.68min.m/z 207.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.26(s,3H),3.84(d,2H),6.69(d,1H),7.16(d,2H),7.57(d,1H).
【0172】
(b)2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐(3‐フェニルプロピリデン)チアゾリジン‐4‐オン
氷AcOH2mL中、2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン(100mg,0.48mmol、上記工程(a)参照)、3‐フェニルプロピオンアルデヒド(72mg,0.73mmol)およびNaOAc(62mg,0.75mmol)の混合液を21時間還流した。溶媒を蒸発させ、溶離液としてトルエン:アセトン3:1を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、褐色粉末として副題化合物120mg(78%)を得た。LC‐MS(A)t:9.30min.ES‐MS m/z 323(MH+).
【0173】
(c)2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐(3‐フェニルプロピル)チアゾリジン‐4‐オン
ピリジン(0.55mL)およびTHF(0.50mL)中、2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐(3‐フェニルプロピリデン)チアゾリジン‐4‐オン(220mg,0.68mmol、上記工程(b)参照)の溶液に、LiBH(THF中2M,0.75mL,1.50mmol)を室温においてゆっくり加え、得られた混合液を5時間還流した。混合液を室温まで戻し、反応を1M HClの添加により停止させた。水を加え、混合液をEtOAcにより3回抽出した。合わせた有機相をMgSOにより乾燥させ、濾過および濃縮した。溶離液としてトルエン:EtOAc(2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、標題化合物23mg(10%)を得た。LC‐MS(A)t:9.14min.ES‐MS m/z 325.4(MH+).
【0174】
実施例66
2‐p‐トリルイミノ‐5‐〔3‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)プロピル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0175】
実施例67
5‐〔3‐(4‐フルオロフェニル)プロピル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0176】
実施例68
5‐(3‐フェニルアリリデン)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
氷AcOH2mL中、2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン(100mg,0.52mmol)、シンナミルアルデヒド(171mg,0.78mmol)、およびNaOAc(66mg,0.80mmol)の溶液を18時間還流したところ、生成物が沈殿した。懸濁液を室温まで戻し、AcOH2mLにより希釈し、管へ移し、遠心した。母液を取出し、AcOH4mLを追加し、管を再び遠心した。この洗浄操作をトルエン2×4mLにより繰り返した。残渣を真空下において乾燥させ、黄色粉末として標題化合物(135mg,85%)を得た。LC‐MS(A)t:9.46min.ES‐MS m/z 307.0(MH+).
【0177】
実施例69
2‐p‐トリルイミノ‐5‐〔(3‐トリフルオロメチルフェニルアミノ)メチル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0178】
実施例70
5‐〔(4‐フルオロフェニルアミノ)メチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0179】
実施例71
5‐〔〔メチル‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)アミノ〕メチル〕‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0180】
実施例72
5‐〔〔(4‐フルオロフェニル)メチルアミノ〕メチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0181】
実施例73
2‐p‐トリルイミノ‐5‐(3‐トリフルオロメチルフェノキシメチル)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0182】
実施例74
5‐(4‐フルオロフェノキシメチル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0183】
実施例75
2‐p‐トリルイミノ‐5‐(3‐トリフルオロメチルフェニルスルファニルメチル)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0184】
実施例76
5‐(4‐フルオロフェニルスルファニルメチル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0185】
実施例77
2‐p‐トリルイミノ‐5‐〔(3‐トリフルオロメチルベンジルアミノ)メチル〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0186】
実施例78
5‐〔(4‐フルオロベンジルアミノ)メチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0187】
実施例79
5‐〔〔メチル‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)アミノ〕メチル〕‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0188】
実施例80
5‐〔〔(4‐フルオロベンジル)メチルアミノ〕メチル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0189】
実施例81
N‐(4‐オキソ‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐5‐イルメチル)‐3‐トリフルオロメチルベンズアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0190】
実施例82
4‐フルオロ‐N‐〔4‐オキソ‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐5‐イルメチル〕ベンズアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0191】
実施例83
N‐メチル‐N‐(4‐オキソ‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐5‐イルメチル)‐3‐トリフルオロメチルベンズアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0192】
実施例84
4‐フルオロ‐N‐メチル‐N‐〔4‐オキソ‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐5‐イルメチル〕ベンズアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0193】
実施例85
N‐(4‐オキソ‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐5‐イルメチル)‐2‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0194】
実施例86
2‐(4‐フルオロフェニル)‐N‐〔4‐オキソ‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐5‐イルメチル〕アセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0195】
実施例87
1‐(4‐オキソ‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐5‐イルメチル)‐3‐(3‐トリフルオロメチルフェニル)尿素
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0196】
実施例88
1‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐〔4‐オキソ‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐5‐イルメチル〕尿素
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0197】
実施例89
(4‐オキソ‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐5‐イルメチル)カルバミン酸 3‐トリフルオロメチルフェニルエステル
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0198】
実施例90
〔4‐オキソ‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐5‐イルメチル〕カルバミン酸 4‐フルオロフェニルエステル
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0199】
実施例91
(3‐トリフルオロメチルフェニル)カルバミン酸 4‐オキソ‐2‐p‐トリルイミノチアゾリジン‐5‐イルメチルエステル
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0200】
実施例92
(4‐フルオロフェニル)カルバミン酸 4‐オキソ‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐5‐イルメチルエステル
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0201】
実施例93
5‐(4‐クロロベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0202】
実施例94
5‐(4‐メトキシベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0203】
実施例95
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0204】
実施例96
5‐(2‐メチルベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0205】
実施例97
5‐(4‐メチルベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0206】
実施例98
5‐(2,3‐ジクロロベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0207】
実施例99
5‐(4‐ブロモベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
【0208】
実施例100
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、標題化合物94mgを得た。LC‐MS(B)t:0.73min.m/z 352.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.15(m,1H),3.45(dd,1H),4.60(nr,1H),7.19(m,2H),7.5‐7.6(m,4H),7.78(m,1H),8.30(nr,1H).
【0209】
実施例101
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(ベンジルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、標題化合物322mgを得た。LC‐MS(B)t:1.45min.m/z 315.1(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.95(dd,1H),3.30(nr,1H,HDO),4.48‐4.62(m,3H),7.05‐7.33(m,9H).
【0210】
実施例102
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(ベンジルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、熱メタノールから再結晶化させ、標題化合物133mgを得た。LC‐MS(A)t:6.08min.m/z 365.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.11(dd,1H),3.42(dd,1H),4.50(d,1H),4.59(d,1H),4.69(dd,1H),7.13(d,2H),7.29(m,4H),7.5‐7.6(m,4H).
【0211】
実施例103
2‐〔(ピリジン‐2‐イル)メチルアミノ〕‐5‐(4‐フルオロベンジル)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0212】
実施例104
N‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕ベンズアミド
CHCl(3mL)中、5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐アミノチアゾール‐4(5H)‐オン(100mg,0.36mmol,実施例4において記載された操作に従い製造)およびトリエチルアミン(76μL,0.55mmol)の懸濁液に塩化ベンゾイル(50μL,0.40mmol)を滴下した。反応混合液を室温において一晩攪拌し、水中NaHCOの飽和溶液へ注いだ。水相をCHClで抽出し、有機相をMgSOにより乾燥させ、濾過し、真空下において濃縮した。溶離液としてCHCl/MeOH(0〜1%)の勾配を用いてカラムクロマトグラフィーにより粗物質を精製し、無色油状物として標題化合物38mg(0.10mmol,28%)を得た。CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物22mgを得た。LC‐MS(A)t:8.72min.ES‐MS m/z 379.0(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):3.23(dd,1H),3.64(dd,1H),4.34(dd,1H),7.46‐7.61(m,7H),8.12(d,2H)ppm.
【0213】
実施例105
N‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐4‐クロロベンズアミド
標題化合物を実施例104に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し(83mg,無色油状物)、CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物72mgを得た。LC‐MS(A)t:8.92min.ES‐MS m/z 413.2(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):3.22(dd,1H),3.61(dd,1H),4.34(dd,1H),7.42‐7.49(m,4H),7.52‐7.59(m,2H),8.12(d,2H)ppm.
【0214】
実施例106
N‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐4‐メチルベンズアミド
標題化合物を実施例104に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し(32mg,無色油状物)、CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物10mgを得た。LC‐MS(A)t:8.73min.ES‐MS m/z 393.0(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):2.54(s,3H),3.30(dd,1H),3.74(dd,1H),4.41(dd,1H),7.35‐7.42(m,2H),7.52‐7.71(m,3H),7.78(d,1H),8.12(d,2H)ppm.
【0215】
実施例107
N‐〔5‐(4‐フルオロベンジル)‐4,5‐ジヒドロ‐4‐オキソチアゾール‐2‐イル〕ピコリンアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0216】
実施例108
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンカルバミン酸フェニル
標題化合物を実施例104に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し(88mg,無色油状物)、CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物74mgを得た。LC‐MS(A)t:8.73min.ES‐MS m/z 395.0(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):3.22(dd,1H),3.61(dd,1H),4.37(dd,1H),7.21‐7.28(m,3H),7.37‐7.58(m,6H)ppm.
【0217】
実施例109
5‐(4‐フルオロベンジル)‐4,5‐ジヒドロ‐4‐オキソチアゾール‐2‐イルカルバミン酸ピリジン‐2‐イル
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0218】
実施例110
1‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐3‐フェニル尿素
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐アミノチアゾール‐4(5H)‐オン(100mg,0.36mmol,実施例4に従い製造)をトルエン(3mL)に溶解し、フェニルイソシアネート(44μL,0.40mmol)を滴下した。反応混合液を3時間加熱還流した。生じた沈殿物を濾取し、トルエンにより洗浄し、真空下において乾燥させ、白色固体物として標題化合物137mg(0.35mmol,97%)を得た。H NMR:δ(400MHz)(DMSO‐d):3.21(dd,1H),3.46(dd,1H),4.64(dd,1H),6.98‐7.02(m,1H),7.23‐7.28(m,2H),7.56‐7.68(m,6H),9.79(br.s,1H)ppm.
【0219】
実施例111
1‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐3‐p‐トリル尿素
標題化合物を実施例110に従い製造し、白色固体物として標題化合物126mgを得た。H NMR:δ(400MHz)(DMSO‐d):2.20(s,3H),3.21(dd,1H),3.46(dd,1H),4.63(dd,1H),7.04(d,2H),7.44‐7.66(m,6H),9.71(br.s,1H)ppm.
【0220】
実施例112
1‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐3‐(4‐クロロフェニル)尿素
標題化合物を実施例110に従い製造し、白色固体物として標題化合物161mgを得た。H NMR:δ(400MHz)(DMSO‐d):3.19(dd,1H),3.43(dd,1H),4.64(dd,1H),7.28(d,2H),7.58‐7.69(m,6H),9.95(br.s,1H)ppm.
【0221】
実施例113
1‐〔5‐(4‐フルオロベンジル)‐4,5‐ジヒドロ‐4‐オキソチアゾール‐2‐イル〕‐3‐(ピリジン‐2‐イル)尿素
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0222】
実施例114
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐トシルイミノチアゾリジン‐4‐オン
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐アミノチアゾール‐4(5H)‐オン(100mg,0.36mmol,実施例4に従い製造)をピリジン(3mL)に溶解し、塩化トシル(77mg,0.40mmol)を加えた。反応混合液を室温において一晩攪拌し、水中NaHCOの飽和溶液へ注いだ。水相をCHClにより抽出し、有機相をMgSOにより乾燥させ、濾過し、真空下において濃縮した。溶離液としてCHCl/MeOH(0〜1%)の勾配を用いてカラムクロマトグラフィーにより粗物質を精製し、無色油状物として標題化合物55mg(0.13mmol,36%)を得た。CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物34mgを得た。LC‐MS(A)t:8.53min.ES‐MS m/z 429.2(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):2.44(s,3H),3.22(dd,1H),3.58(dd,1H),4.40(dd,1H),7.33(d,2H),7.42‐7.51(m,3H),7.58(d,1H),7.78(d,2H)ppm.
【0223】
実施例115
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐フェニルスルホニルイミノチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例114に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し(49mg,無色油状物)、CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物29mgを得た。LC‐MS(A)t:8.37min.ES‐MS m/z 415.0(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):3.24(dd,1H),3.57(dd,1H),4.40(dd,1H),7.44‐7.67(m,7H),7.91(d,2H)ppm.
【0224】
実施例116
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニル)スルホニルイミノチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例114に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し(43mg,無色油状物)、CHCl/イソヘキサンから再結晶化させ、白色固体物として標題化合物20mgを得た。LC‐MS(A)t:8.78min.ES‐MS m/z 449.2(MH+).H NMR:δ(400MHz)(CDCl):3.35(dd,1H),3.57(dd,1H),4.40(dd,1H),7.41‐7.45(m,5H),7.59(d,1H),7.83(d,2H)ppm.
【0225】
実施例117
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(2‐ピリジルスルホニルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0226】
実施例118
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(イソプロピルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーおよびプレパラティブHPLCにより精製し、灰白色粉末として標題化合物170mgを得た。LC‐MS(A)t:7.08min.ES‐MS m/z 317.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.05(d,3H),1.15(d,3H),3.10(dd,1H),3.45(dd,1H),4.00(m,1H),4.65(dd,1H),7.50‐7.65(m,4H),9.00(d,1H).
【0227】
実施例119
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(シクロヘキシルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーおよびプレパラティブHPLCにより精製し、灰白色粉末として標題化合物120mgを得た。LC‐MS(A)t:9.08min.ES‐MS m/z 357.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.00‐1.40(m,5H),1.54(d,1H),1.60‐1.90(m,4H),3.05(dd,1H),3.40(dd,1H),3.65(m,1H),4.55(dd,1H),7.45‐7.65(m,4H),9.05(d,1H).
【0228】
実施例120
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(メチルアミノ)チアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、油状物として標題化合物240mgを得た。LC‐MS(A)t:4.74min.m/z 289.2(MH+).
【0229】
実施例121
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐メチルチアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、メタノールから再結晶化させ、標題化合物149mgを得た。LC‐MS(A)t:5.57min.m/z 221.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):1.47(dd,3H),2.25(s,3H),3.50(dd,1H),4.23(q,1H),6.89(t,1H),6.88(d,1H),7.16(m,2H),7.57(d,1H).
【0230】
実施例122
2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、メタノールから再結晶化させ、標題化合物178mgを得た。LC‐MS(A)t:4.68min.m/z 207.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.26(s,3H),3.84(d,2H),6.69(d,1H),7.16(d,2H),7.57(d,1H).
【0231】
実施例123
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐アミノチアゾール‐4(5H)‐オン
標題化合物を実施例4に従い製造した。反応混合液を濃縮し、ジクロロメタンと水に分配した。固体物を濾取して、標題化合物1.22gを得た。有機層をMgSOにより乾燥および濃縮し、残渣をイソヘキサンにより摩砕して、更に1.02gの標題化合物を得た(総量2.24g)。LC‐MS(A)t:5.3min.m/z 275.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.05(dd,1H),3.45(dd,1H),4.63(dd,1H),7.56(m,4H),8.80(b,2H).
【0232】
実施例124
2‐〔2‐(4‐カルボキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(3‐メトキシフェニル)アセトアミド
【0233】
実施例125
2‐〔2‐(4‐ヒドロキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(4‐ブロモフェニル)アセトアミド
【0234】
実施例126
2‐〔2‐(4‐エトキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(4‐ブロモフェニル)アセトアミド
【0235】
実施例127
2‐〔2‐(3‐ヒドロキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(4‐ブロモフェニル)アセトアミド
【0236】
実施例128
2‐〔2‐(4‐ヒドロキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐フェニルアセトアミド
【0237】
実施例129
2‐〔2‐(4‐ヒドロキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(4‐フルオロフェニル)アセトアミド
【0238】
実施例130
2‐〔2‐(p‐トリルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
【0239】
実施例131
2‐〔2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(4‐メトキシフェニル)アセトアミド
【0240】
実施例132
2‐〔2‐(4‐エトキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐フェニルアセトアミド
【0241】
実施例133
4‐〔2‐〔2‐(4‐エトキシフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕アセトアミド〕安息香酸エチル
【0242】
実施例134
2‐〔2‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニルイミノ〕‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕酢酸
【0243】
実施例135
N‐(2,4‐ジメチルフェニル)‐2‐〔4‐オキソ‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐5‐イル〕アセトアミド
【0244】
実施例136
N‐(2,4‐ジメチキシフェニル)‐2‐〔4‐オキソ‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐5‐イル〕アセトアミド
【0245】
実施例137
2‐〔4‐オキソ‐2‐(4‐スルホニルアミドフェニルイミノ)チアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
【0246】
実施例138
N‐(4‐フルオロフェニル)‐2‐〔4‐オキソ‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐5‐イル〕アセトアミド
【0247】
実施例139
2‐〔2‐(m‐トリルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(2‐クロロフェニル)アセトアミド
【0248】
実施例140
2‐〔2‐(2,5‐ジメチルフェニルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(2,4‐ジクロロフェニル)アセトアミド
【0249】
実施例141
2‐〔4‐オキソ‐3‐フェニル‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐p‐トリルアセトアミド
【0250】
実施例142
2‐〔2‐(シクロヘキシルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐フェニルアセトアミド
【0251】
実施例143
2‐〔2‐(メチルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(2,4‐ジメチルフェニル)アセトアミド
【0252】
実施例144
N‐エチル‐2‐〔2‐(メチルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕アセトアミド
【0253】
実施例145
2‐〔2‐(アリルイミノ)‐4‐オキソチアゾリジン‐5‐イル〕‐N‐(2‐ニトロフェニル)アセトアミド
【0254】
実施例146
1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
(a)2‐クロロメタンスルホンアミド
アンモニアガスをEtO(50mL)中クロロメタンスルホニルクロリド(5.0g,34mmol)の溶液に0℃において吹き込んだ。反応混合液を環境温度において2時間攪拌した。沈殿物(塩化アンモニウム)を濾去し、EtOAc(3×)により洗浄した。合わせた有機相を乾燥(NaSO)および濃縮し、白色固体物として粗副題化合物2.96g(67%)を得た。該化合物は更に精製せずに用いた。H NMR:δ(DMSO‐d):5.74(s,2H),7.33(s,2H).
【0255】
(b)1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
NaOHの水溶液(18M,1.38mL,25mmol)を50℃においてアセトン(14mL)中、粗2‐クロロメタンスルホンアミド(2.96g,〜23mmol)および4‐メチルフェニルイソチオシアネート(3.75g,24.0mmol)の溶液に30分間かけて加えた。得られた混合液を環境温度で一晩攪拌した。反応混合液を塩酸(1M)により酸性化し、有機溶媒を真空下で蒸発させた。水およびEtOAcを加え、水相をEtOAc(×3)によって抽出した。合わせた有機相を乾燥(NaSO)および濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/EtOAc4:1〜2:1)により精製し、白色固体物として標題化合物3.46g(63%)を得た。LC‐MS(A)t:7.70min.ES‐MS m/z 243.0(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.28(s,3H),4.75(s,2H),7.22(d,2H),7.45(d,2H).
【0256】
実施例147
〔1,1‐ジオキソ‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕(ヒドロキシ)メチル〕‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
LDA(1.8M,2.1mL,3.72mmol)を窒素雰囲気下0℃において無水THF(2mL)中、1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン(300mg,1.24mmol)の溶液に20分間かけて加えた。反応混合液を1時間以内で室温に戻し、室温において更に3時間攪拌した。反応混合液を0℃に再冷却後、無水THF(0.5mL)中、3‐(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(420μL,3.1mmol)の溶液を滴下した。反応温度をゆっくり室温に戻し、得られた混合液を一晩放置した。塩酸およびEtOAcを加え、水相をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、溶媒を真空下において除去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/EtOAc 100:0〜2:1)により精製し、ジアステレオマーの1:1混合物として標題化合物364mg(70%)を得た。LC‐MS(A)t:10.02min.ES‐MS m/z 417.2(MH+).H NMR(1:1ジアステレオマー混合物):δ(CDCN‐d):2.31(s,3H),2.34(s,3H),5.13(m,2H),5.27(d,1H),5.55(d,1H),7.19(d,2H),7.22(d,2H),7.31(m,2H),7.40(m,2H),7.58(m,2H),7.66(m,2H),7.74(m,2H),7.81(m,2H).
【0257】
実施例148
〔1,1‐ジオキソ‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジリデン〕‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
無水トリフルオロ酢酸(136μL,0.99mmol)を窒素雰囲気下0℃においてDCM(2.5mL)中、実施例147の化合物(370mg,0.89mmol)、4‐(ジメチルアミノ)ピリジン(27mg,0.22mmol)およびEtN(370μL,2.67mmol)の溶液に加えた。反応混合液を環境温度において3時間攪拌した。塩酸(1M)およびEtOAcを加え、水相をEtOAc(×3)により抽出した。合わせた有機相を乾燥(NaSO)および濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/EtOAc 100:0〜2:1)により精製し、淡白色固体物として標題化合物293mg(84%)を得た。LC‐MS(A)t:9.57min.ES‐MS m/z 399.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.33(s,3H),7.28(d,2H),7.53(d,2H),7.86(m,4H),7.92(s,1H).
【0258】
実施例149
〔1,1‐ジオキソ‐5‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0259】
実施例150
〔1,1‐ジオキソ‐5‐〔4‐(フルオロ)フェニル〕(ヒドロキシ)メチル〕‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
標題化合物を実施例146および147において記載された操作に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ジアステレオマーの1:1混合物として標題化合物312mgを得た。LC‐MS(A)t:9.10min.ES‐MS m/z 367.2(MH+).H NMR(1:1ジアステレオマー混合物):δ(CDCN‐d):5.09(m,2H),5.21(d,1H),5.39(d,1H),7.13(m,4H),7.20(m,4H),7.38‐7.45(m,4H),7.54(m,4H).
【0260】
実施例151
〔1,1‐ジオキソ‐5‐〔4‐(フルオロ)ベンジリデン〕‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐トリルアミン
標題化合物を実施例146〜148で記載された操作に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、淡白色固体物として標題化合物176mgを得た。LC‐MS(A)t:10.14min.ES‐MS m/z 349.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):2.35(s,3H),7.32(d,2H),7.45(d,2H),7.57(m,2H),7.70(m,2H),7.79(s,1H).
【0261】
実施例152
〔1,1‐ジオキソ‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕(ヒドロキシ)メチル〕‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐4‐クロロフェニルアミン
標題化合物を実施例146および147で記載された操作に従い製造し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ジアステレオマーの1:1混合物として標題化合物0.5gを得た。LC‐MS(A)t:9.54min.ES‐MS m/z 437.2(MH+).H NMR(1:1ジアステレオマー混合物):δ(CDCN‐d):5.28(m,2H),5.40(d,1H),5.68(d,1H),7.51(m,4H),7.60(d,2H),7.71(m,2H),7.80(m,2H),7.58(m,2H),7.85(m,2H),7.96(m,2H).
【0262】
実施例153
〔5‐(4‐フルオロベンジル)‐1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕ピリジン‐2‐イルアミン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0263】
実施例154
2‐(1,1‐ジオキソ‐3‐p‐トリルイミノ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐5‐イル)‐N‐p‐トリルアセトアミド
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0264】
実施例155
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐メチル‐N‐p‐トリルチアゾール‐2‐アミン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0265】
実施例156
N‐〔5‐(4‐フルオロベンジル)‐4‐メチルチアゾール‐2‐イル〕ピリジン‐2‐アミン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0266】
実施例157
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐(トリフルオロメチル)‐N‐p‐トリルチアゾール‐2‐アミン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0267】
実施例158
N‐〔5‐(4‐フルオロベンジル)‐4‐(トリフルオロメチル)チアゾール‐2‐イル〕ピリジン‐2‐アミン
標題化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0268】
実施例159
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔(5‐メチルフラン‐2‐イル)メチレン〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、酢酸から再結晶化させ、標題化合物139mgを得た。LC‐MS t:1.6min.m/z 319.2/321.2(MH+).主互変異性体:H NMR(400MHz,CDCl)δppm:2.38(s,3H),6.20(d,J=3.32Hz,1H),6.73(d,J=3.53Hz,1H),7.42(d,J=8.57Hz,2H),7.17(d,J=8.30Hz,2H),7.52(s,1H)(合計10H).副互変異性体(約20% vs.主):2.47(s,0.64H),6.25(d,J=3.20Hz,0.20H),6.82(d,J=3.46Hz,0.20H),7.24(s,0.29H),7.49(d,J=8.65Hz,0.46H),7.66(s,0.18H)(合計1.97H).
【0269】
実施例160
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔(5‐メチルフラン‐2‐イル)メチル〕チアゾリジン‐4‐オン
THF(0.8mL)中、2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔(5‐メチルフラン‐2‐イル)メチレン〕チアゾリジン‐4‐オン(66.5mg,0.209mmol、実施例160参照)および水素化ホウ素ナトリウム(26.5mg,0.701mmol)の混合液を密閉スクリューキャップ管中、70℃において一晩加熱した。反応をメタノール(1mL)および酢酸(1mL)によって停止させ、酢酸エチルより希釈し、水洗した。有機相を硫酸ナトリウムにより乾燥させ、濾過および濃縮し、溶離液として石油エーテル:酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、標題化合物52mgを得た。LC‐MS(B)t:1.5min.m/z 321.3/323.2(MH+).H NMR:δ(CDCl):8.26(b,1H),7.33(d,J=8.63Hz,2H),7.12(d,J=8.55Hz,2H),5.97(d,J=3.00Hz,1H),5.85(d,J=2.13Hz,1H),4.42(dd,J=10.41,3.49Hz,1H),3.54(dd,J=15.37,3.38Hz,1H),3.02(dd,J=15.46,10.43Hz,1H),2.22(s,3H).
【0270】
実施例161
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔(5‐メチルチオフェン‐2‐イル)メチレン〕チアゾリジン‐4‐オン
標題化合物を実施例26および65に従い製造した。反応混合液から沈殿した生成物を濾取し、酢酸から再結晶化させ、標題化合物106mgを得た。LC‐MS(B)t:2.05min.335.85(MH+).
【0271】
実施例162
2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔(5‐メチルチオフェン‐2‐イル)メチル〕チアゾリジン‐4‐オン
THF(0.8mL)中、2‐(4‐クロロフェニルイミノ)‐5‐〔(5‐メチルチオフェン‐2‐イル)メチレン〕チアゾリジン‐4‐オン(33mg,0.0985mmol、実施例61参照)および水素化ホウ素ナトリウム(13mg,0.343mmol)の混合液を一晩還流した。反応を酢酸(2mL)により停止させ、酢酸エチルによって希釈し、水洗した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過および濃縮し、溶離液として石油エーテル:酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、黄色固体物として標題化合物20mgを得た。LC‐MS(B)t:1.77min.m/z 337(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.25(s,3H),3.25(ddd,1H),3.80(ddd,1H),4.4(dd,1H),4.56(dd,1H),6.60(d,1H),6.70(d,1H)互変異性体,7.20(d,2H),7.50(d,2H).
【0272】
実施例163
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)オキサゾリジン‐4‐オン
95%EtOH5.0mL中、2‐クロロ‐3‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕プロパン酸エチル(610mg,2.17mmol)、p‐メチルフェニル尿素(337mg,2.25mmol)、およびNaOAc(212mg,2.53mmol)の溶液を72時間還流し、次いで濃縮した。残渣をEtOAcと水に分配し、水相をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をMgSOにより乾燥させ、濾過および濃縮し、溶離液としてトルエン:EtOAc2:1を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。次いでMeOHから再結晶化し、白色粉末として標題化合物493mgを得た。LC‐MS(A)t:10.42min.ES‐MS m/z 349.4(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.1(s,3H),3.4(m,1H),3.6(m,1H),3.8(m,1H),4.0(m,1H),4.25‐4.35(ddd,1H),7.19(m,4H),7.55(m,2H),7.7(m,2H).
【0273】
実施例164
〔5‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)‐1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐(4‐クロロ)フェニル‐2‐アミン
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.6M,1.06mL,0.63mmol)を窒素雰囲気下−78℃において無水THF(2mL)中、1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐p‐クロロフェニルアミン(33mg,0.12mmol)の溶液に滴下した。反応混合液をこの温度において1時間攪拌してから、無水THF(0.5mL)中、3‐トリフルオロベンジルブロミド(75μL,0.63mmol)の溶液を滴下した。温度を−78℃において5時間保ち、反応を塩酸およびEtOAcの添加により停止させた。水相をEtOAc(×3)により抽出し、合わせた有機相をNaSOによって乾燥させ、濾過および濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:EtOAc 100:0〜2:1)により精製して、標題化合物15mgを得た。LC‐MS(A)t:10.89min.ES‐MS m/z 421.2(MH+).H NMR:δ(DMSO‐d):3.2(dd,1H),3.6(dd,1H),5.5(dd,1H),7.4‐7.5(m,2H),7.6‐7.7(m,4H),7.7‐7.8(d,1H),7.8(s,1H).
【0274】
実施例165
〔5‐(3‐トリフルオロメチルベンジル)‐1,1‐ジオキソ‐1λ‐〔1.4.2〕ジチアゾリジン‐3‐イリデン〕‐2‐ベンズアミド
上記化合物をここで記載された操作に従い製造する。
【0275】
実施例166
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐メチル‐N‐(4‐クロロフェニル)チアゾール‐2‐アミン
(a)3‐クロロ‐4‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕ブタン‐2‐オン
水(0.9mL)中、亜硝酸ナトリウム(0.31g,4.42mmol)の溶液を氷水浴冷却下において濃塩酸(1.0mL)およびアセトン(9.0mL)中、3‐トリフルオロメチルアニリン(0.50mL,4.02mmol)の溶液へ滴下した。混合液を0℃において20分間攪拌した。メチルビニルケトン(2.00mL,24.11mmol)およびCuO(26mg)の添加後、混合液を40℃において40分間攪拌した。反応混合液を室温に冷却し、飽和NaHCO水溶液へ注いだ。水相をCHClにより抽出し、有機相をMgSOにより乾燥させ、真空下において濃縮し、褐色油状物を得た。溶離液として石油エーテル/EtOAc(0〜5%)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製し、黄色油状物として標題化合物605mgを得た。H NMR:δ(400MHz,CDCl):2.34(s,3H),3.12(dd,1H),3.41(dd,1H),4.40(m,1H),7.42‐7.57(m,4H)ppm.
【0276】
(b)5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐メチル‐N‐(4‐クロロフェニル)チアゾール‐2‐アミン
3‐クロロ‐4‐〔3‐(トリフルオロメチル)フェニル〕ブタン‐2‐オン(200mg,0.80mmol、上記工程(a)参照)、4‐クロロフェニルチオ尿素(149mg,0.80mmol)およびNaOAc(72mg,0.88mmol)を95%EtOH(2mL)に懸濁した。反応混合液を72時間還流し、溶媒を蒸発させた。粗物質をEtOAcに溶解し、水により抽出した。水相をEtOAcにより洗浄し、有機相を合わせ、MgSOにより乾燥させ、溶媒を蒸発させた。溶離液として石油エーテル/EtOAc(0〜30%)の勾配を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、および熱メタノールから再結晶化により粗生成物を精製し、白色結晶として標題化合物157mgを得た。LC‐MS(A)t:10.68min.ES‐MS m/z 383.4(MH+).H NMR:δ(400MHz,DMSO‐d):2.19(s,3H),4.08(s,2H),7.29‐7.31(m,2H),7.50‐7.61(m,6H)ppm.
【0277】
生物試験
試験A
細胞増殖アッセイ
試薬
ダルベッコ改変イーグル培地(D‐MEM)+1000mg/L グルコース+GlutaMAX 1+ピルビン酸(Gibco#21885-025)
V/Vウシ胎仔血清(Gibco 10500-064)
PEST(100U/mLペニシリン,100μg/mLストレプトマイシン,Gibco 15140-122)
CyStain PI absolute T Kit(Partec #05-5023)
リノレン酸99%,L2376,Sigma Aldrich
ジメチルスルホキシド(DMSO)
【0278】
装置
CXPソフトウェアを有するCytomics FC500フローサイトメーター(Beckman Coulter)
【0279】
MDA‐MB‐231細胞
10%V/Vウシ胎仔血清およびPEST(100U/mLペニシリン,100μg/mLストレプトマイシン)を加えた増殖培地D‐MEM+1000mg/L グルコース+GlutaMAX 1+ピルビン酸により、MDA‐MB‐231細胞を培養した。細胞を6枚のウェルプレートに増殖培地中300,000細胞/ウェルの密度により接種した。24時間後、培地を無血清D‐MEM培地と入れ替えた。
【0280】
リノレン酸をDMSOにより100mMの濃度に希釈し、最終濃度が100μMとなるように培地へ加えた。
【0281】
化合物をDMSOにより10mM(実施例95および6の化合物(各々化合物Xおよび化合物Y))および40mM(実施例4の化合物(化合物Z))の濃度に溶解させ、最終濃度が各々10μM(XおよびY)および40μM(Z)となるように培地へ加えた。
【0282】
無血清培地DMEM中で24時間後、リノレン酸(10μMの最終濃度)と活性についてスクリーニングされる化合物とを、最終濃度が各々10μM(化合物XおよびY)および40μM(化合物Z)となるように加えた。最終DMSO濃度を全ウェルにおいて0.2%に保った。24時間の刺激後、細胞を収集し、製造業者推奨のCyStain PI absolute T Kitを用いてヨウ化プロピジウム染色した。次いでCXPソフトウェアを有するCytomicsFC500フローサイトメーター(Beckman Coulter)を用いて細胞周期分布について細胞を分析した。細胞を指示濃度で24時間にわたりリノレン酸(LA)および化合物X、Y、およびZと共にまたはそれ無しにインキュベートした。未処理の試料からのS期の細胞を各実験において100%と定めた。
【0283】
結果
記載された方法は、遊離脂肪酸刺激に対する拮抗剤を検出するために必要な感度を呈することが示された。細胞増殖の定量に際してDNA合成の測定によれば、いくつか他のアッセイに固有のエラーを最少に抑えられる。
【0284】
MDA‐MB‐231細胞のFFA刺激が図1aおよび1bで示されているような増殖の増加に至り、細胞周期のS期における細胞の割合はヨウ化プロピジウム取込みにより測定したところaよりもbにおいて増加していることが観察された。FFAのこの刺激効果は10:1モル比によって化合物Xにより減弱化された(図1c)。これらの結果は、化合物Xが遊離脂肪酸刺激細胞増殖に拮抗しうることを示す。
【0285】
記載された実験が4回繰返され、結果が図2Aにおいて要約されている。化合物ZおよびYも、図2Bおよび2Cにおいて各々示されるように、遊離脂肪酸刺激細胞増殖に拮抗することができた。
【0286】
このように、関連化合物はヒト乳癌細胞系でFFA誘導細胞増殖を減弱化させる。このような増殖を阻害しうる化合物X、Y、およびZの能力は、次のような拮抗活性率として表示される:
化合物X‐10μMの濃度において70%
化合物Y‐10μMの濃度において100%
化合物Z‐10μMの濃度において50%
【0287】
類似の実験が前記実施例の化合物に関して行なわれ、そこでも10μMの濃度において少なくとも20%の拮抗活性率を示すことがわかった。
【0288】
試験B
インビボマウスモデル
5週齢Athymic BALB/cAヌードマウスがTaconic(Denmark)から届けられ、それをバリア環境下において1週間順化させた。6週目に、マウス17匹をリン酸緩衝液(PBS)(Gibco 10010-015,Invitrogen)およびMatrigel HC(BD Biosciences)の50/50v/v溶液中、1.8×10MDA‐MB‐231ヒト乳癌細胞(LGC Promochem‐ATCC)により脇腹に皮下注射した。
【0289】
11日後、触診可能な腫瘍をマウス16匹において観察した。マウス2匹を屠殺し、腫瘍を切除し、検査した。各マウス7匹の2群を各々1mg/kg体重のPBS/1%v/vジメチルスルホキシド中実施例6の化合物(化合物Y)またはビヒクルコントロールの腹腔内注射により9日間にわたり1日1回処理した。マウスを頚椎脱臼により屠殺し、腫瘍を切除した。
【0290】
組織検査
腫瘍組織をPBS(4%w/vパラホルムアルデヒド含有、Scharlau PA0095,Scharlau Chemie SA,Spain)中、+4℃において一晩かけ固定した。次いで30%w/vスクロース(BDH#102745C(www.vwr.com))を含有したPBS中、+4℃において24時間インキュベートにより腫瘍組織を凍結保存し、Tissue-Tek包埋培地(Sakura Finetek Europa BV,Netherlands)により包埋した。10μm凍結切片を作製し、Mayers Hematoxylin(Dako)において5分間染色し、水道水により3×10分間かけて脱染した。Dako faramount水性マウンティング培地を用いてスライドをマウントし、Nikon coolpix 4500を用いて記録されるNikon Eclipse TS100顕微鏡を用いて検査した。
【0291】
結果
試験化合物およびビヒクルにより処理されたマウスからの腫瘍をヘマトキシリン染色凍結切片の顕微鏡検査により形態に関して分析した。結果が図3A〜3Fにおいて示される。
【0292】
図3Aは、ビヒクル処理マウスから切除された腫瘍のヘマトキシリン染色切片を10×倍率により示す。切片の内側において相対的に豊富な細胞と、切片の周辺において相対的に厚い細胞の非間断的ゾーンがあることが注目される。
【0293】
図3Bは、ビヒクル処理マウスから切除された腫瘍のヘマトキシリン染色切片を20×倍率により示す。切片の内側における細胞が腺癌と一致する形態を示すことに注目される。
【0294】
図3Cは、ビヒクル処理マウスから切除された腫瘍のヘマトキシリン染色切片を40×倍率により示す。マクロファージ/単球を示す形態を呈する細胞が見られないことが注目される。
【0295】
図3Dは、化合物Yにより処理されたマウスから切除された腫瘍のヘマトキシリン染色切片を10×倍率により示す。切片の内側において低い細胞密度と形態を呈する細胞の薄層が見られ、これはほとんど分化していない腺癌と一致する。
【0296】
図3Eは、化合物Yにより処理されたマウスから切除された腫瘍のヘマトキシリン染色切片を20×倍率により示す。線維芽細胞形態を呈する細胞の欠如が切片の内側において見られる。
【0297】
図3Fは、化合物Yにおいて処理されたマウスから切除された腫瘍のヘマトキシリン染色切片を40×倍率により示す。マクロファージ/単球を示す形態を呈する細胞の蓄積が切片の内側において見られる(黒矢印)。
【0298】
このように、主な所見は、腫瘍の内側における細胞密度が、ビヒクル処理マウスの腫瘍と比較して、試験化合物処理マウスから切除された腫瘍において著しく低いことであった。更に、治療群からの切片の内側において見られる細胞の大部分が、腺癌と一致しない形態を呈し、しかもマクロファージ/単球形態を呈する細胞が多く見られた。対照的に、ビヒクル処理群からの七つの腫瘍中、一つだけがマクロファージ/単球浸潤の徴候を示した。
【0299】
要約すると、これらの所見は、試験化合物での治療と、異種移植片腫瘍で癌細胞の減少との相関を示す。
【図面の簡単な説明】
【0300】
【図1】図1a〜1eは、フローサイトメーターを用いた細胞周期分析の代表例を示す。細胞はリノレン酸および下記実施例95の化合物(化合物X)と共にまたは無しで24時間インキュベートされた。ヒストグラムは、PI染色(FL3)の強度による、細胞周期における蓄積事象とそれらの分布を表す。(a)未処理、(b)LA100μM、(c)LA100μM+化合物X10μM、(d)化合物X10μM、(e)DMSO 0.2%
【図2A】図2Aは、ある化合物がFFA拮抗剤として特定および確認される、ヒストグラム表記の四つの実験を示す。細胞は指示濃度でリノレン酸および化合物Xと共にまたは無しで24時間インキュベートされた。未処理の試料からのS期の細胞が各実験において100%と定められた。
【図2B】図2Bは、化合物がFFA拮抗剤として特定および確認される、ヒストグラムを示す。細胞は、指示濃度においてリノレン酸および下記実施例4および6の化合物(各々化合物Zおよび化合物Y)と共にまたは無しで24時間インキュベートされた。未処理の試料からのS期の細胞が各実験で100%と定められた(n=2)。
【図2C】図2Cは、化合物がFFA拮抗剤として特定および確認される、ヒストグラムを示す。細胞は、指示濃度においてリノレン酸および下記実施例4および6の化合物(各々化合物Zおよび化合物Y)と共にまたは無しで24時間インキュベートされた。未処理の試料からのS期の細胞が各実験で100%と定められた(n=2)。
【図3】図3A〜3Fは、ビヒクルまたは試験化合物処理マウスから切除された腫瘍からのヘマトキシリン染色切片を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌治療における医薬品の製造のための、下記式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体の使用:
【化1】

〔上記式中、
Xは、‐〔C(R)(R)〕‐を表し、
nは、0、1、2、または3を表し、
Yは、‐C(O)‐、‐S(O)‐、または=C(R10)‐を表し、
Tは、‐S‐または‐O‐を表し、
Wは、‐NR‐、‐CR‐、‐NRC(O)‐、‐NRS(O)‐、‐NRC(O)NR‐、‐NRC(O)O‐、または結合を表し、
またはAの一方は二重結合を表し、他方は単結合を表し、
が単結合を表す場合、Aは二重結合であり、Rは存在せず、
が単結合を表す場合、Aは二重結合であり、そして存在する場合であっても、一つのR(式Iの化合物の必須環へα位において結合される)は存在せず、
は、‐C(O)NR、‐NR、‐C(O)OR、‐NRC(O)NR、‐NRC(O)OR、‐OC(O)NR、‐NRC(O)R、‐OC(O)R、‐OR、‐SR、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ベンジル、アリール、またはヘテロアリールを表し(後の六つの基は、B、B、B、B、B、およびBから選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
およびRは、独立して水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ベンジル、アリール、またはヘテロアリールを表し(後の六つの基は、B、B、B、B10、B11、およびB12から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
、R、R、およびRは、独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、またはベンジル(後の四つの基は、B13、B14、B15、およびB16から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、またはヘテロシクリルもしくはヘテロアリールを表し(後の二つの基は、B14およびB15から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
およびRは、独立して水素、アルキル、およびアリールから選択され(後の二つの基は場合によりB16aおよびB16bにより各々置換される)、
10は、水素、アルキル、またはアリールを表し(後の二つの基は、B17およびB18から選択される1以上の基によって各々場合により置換される)、
〜B18は、独立してシアノ、‐NO、ハロ、‐OR11、‐NR1213、‐SR14、‐Si(R15、‐C(O)OR16、‐C(O)NR16a16b、‐S(O)NR16c16d、アリール、またはヘテロアリールを表し(アリールおよびヘテロアリール基は、それら自体が場合によりおよび独立して、ハロおよびR17から選択される1以上の基により置換される)、または、代わりに、B、B、B、B10、B11、B12、B15、B16、B16b、またはB18は、独立してR17を表し、
11、R12、R13、R14、R16、R16a、R16b、R16c、およびR16dは、独立してHまたはR17を表し、および
15およびR17は、独立して1以上のハロ原子によって場合により置換されたC1‐6アルキルを表す〕。
【請求項2】
式Iの化合物において、Tが‐S‐を表す、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式Iの化合物において、Yが‐C(O)‐を表す、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
式Iの化合物において、R10がHまたはアルキルを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
式Iの化合物において、Wが、‐NR‐、‐NRC(O)‐、‐NRC(O)O‐、‐NRC(O)NR‐、または‐NRS(O)‐を表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
式Iの化合物において、Rが場合により置換されたC1‐3アルキル、シクロアルキル、または場合により置換されたフェニル、または場合により置換されたへテロアリールを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
式Iの化合物において、nが1、2、または3を表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
式Iの化合物において、RおよびRが独立してC1‐3アルキルまたはHを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
式Iの化合物において、Rが、アルキル、‐NR、‐OR、‐SR、‐NRC(O)R、‐NRC(O)NR、‐NRC(O)OR、‐C(O)NR、‐C(O)OR、場合により置換されたへテロアリール、または場合により置換されたフェニルを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項10】
が場合により置換されたフラニル、チエニル、またはフェニルを表す、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
式Iの化合物において、RまたはRが、独立してC1‐3アルキルまたはHを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
式Iの化合物において、Rが場合により置換されたC1‐3アルキル、場合により置換されたフェニルまたはHを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項13】
式Iの化合物において、Wが‐NR‐を表し、Rが存在しない場合、RがH、C1‐6アルキル、またはフェニルを表し、後の二つの基がB13およびB15の1以上により各々置換されてもよい、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項14】
式Iの化合物において、Wが‐NR‐を表し、Rが存在しない場合、RがC1‐3アルキル、フェニル、またはベンジルを表し、それらすべてがB13、B15、およびB16の1以上により各々置換されてもよい、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用。
【請求項15】
式Iの化合物において、Wが‐CR‐を表す場合、Aが二重結合を表す、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用。
【請求項16】
式Iの化合物において、Wが‐CR‐を表す場合、各Rが独立してC1‐3アルキルまたはHを表す、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用。
【請求項17】
式Iの化合物において、B〜B18が、独立してシアノ、‐NO、ハロ、‐OR11、‐C(O)OR16、‐C(O)NR16a16b、もしくは‐S(O)NR16c16dを表し、および/またはB〜B、B10〜B12、B15、B16、およびB18が独立してR17を表し、および/またはB〜B18が独立してヘテロアリールもしくはフェニルを表し、双方ともハロまたはR17から選択される1以上の基により置換されてもよい、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項18】
式Iの化合物において、R11がC1‐3アルキルまたはHを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項19】
式Iの化合物において、R16がHまたはC1‐3アルキルを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項20】
式Iの化合物において、R16a、R16b、R16c、およびR16dが、独立してC1‐2アルキルまたはHを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項21】
式Iの化合物において、R17が1以上のハロ原子によって場合により置換されたC1‐4アルキルを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項22】
式Iの化合物が下記から選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用:
5‐(4‐フルオロベンジル)‐2‐(ピリジン‐2‐イルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐(p‐メチルベンジル)‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐イソプロピルフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
2‐(3,4‐ジクロロフェニルイミノ)‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン、
2‐(2,4‐ジクロロフェニルイミノ)‐5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕チアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(p‐トリルイミノ)‐3‐メチルチアゾリジン‐4‐オン、
N‐〔5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデン〕‐4‐クロロベンズアミド、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニル)スルホニルイミノチアゾリジン‐4‐オン、
5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐4‐オキソチアゾリジン‐2‐イリデンカルバミン酸フェニル、
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(p‐トリルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、
5‐(4‐メトキシフェネチル)‐2‐(フェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オン、および
2‐(p‐トリルイミノ)‐5‐フェネチルチアゾリジン‐4‐オン。
【請求項23】
前記化合物が、5‐〔3‐(トリフルオロメチル)ベンジル〕‐2‐(4‐クロロフェニルイミノ)チアゾリジン‐4‐オンである、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
前記癌が、結腸、乳房、または前立腺の癌である、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用。
【請求項25】
Yが‐S(O)‐を表す、請求項1〜22のいずれか一項に記載された式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体、
但し、Tが‐S‐を表し、Wが‐NR‐を表し、および:
(a)Aが二重結合を表し、nが0を表し、Rがフェニルを表す場合は、(i)Rがメチルを表す場合、Rはフェニルを表さず、および(ii)Rがメチルを表す場合、Rはフェニルを表さず、および
(b)Aが二重結合を表し、nが1を表し、R、R、R、およびRがすべてHを表す場合は、Rは3‐クロロベンジルを表さない。
【請求項26】
薬剤として使用のための、請求項25に記載の化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体。
【請求項27】
薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して、請求項25に記載された化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体を含有する、医薬処方物。
【請求項28】
治療の必要な患者への、請求項1〜23もしくは25のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体の有効量の投与からなる、癌治療方法。
【請求項29】
(A)請求項1〜23もしくは25のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体、および
(B)癌療において有用な他の治療剤
を含んでなり、成分(A)および(B)の各々が薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して処方される、組合せ製剤。
【請求項30】
請求項1〜23もしくは25のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体、癌治療において有用な他の治療剤、および薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体を含有した医薬処方物を含んでなる、請求項29に記載の組合せ製剤。
【請求項31】
下記成分:
(a)薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して、請求項1〜23または25のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その薬学上許容される塩もしくはその溶媒和物、またはその薬剤機能性誘導体を含有する医薬処方物、および
(b)薬学上許容されるアジュバント、希釈物、または担体と混合して、癌治療において有用な他の治療剤を含有する医薬処方物
を含む各部分のキットを含んでなり、成分(a)および(b)が他方と一緒の投与に適した形態により各々提供される、請求項29に記載の組合せ製剤。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−501775(P2009−501775A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−522062(P2008−522062)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【国際出願番号】PCT/GB2006/002730
【国際公開番号】WO2007/010273
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(502362437)
【Fターム(参考)】