説明

発光素子及びこれを備えたライトユニット

【課題】本発明は、同一なカラー帯域の光を発光し、互いに異なるメインピークを有する発光ダイオードを含む発光素子及びこれを備えたライトユニットを提供するためのものである。
【解決手段】本発明による発光素子は、胴体と、第1カラー帯域の波長範囲内で第1メインピークを発光する第1発光ダイオードと、第1カラー帯域の波長範囲内で第2メインピークを発光する第2発光ダイオードと、上記胴体の上に上記第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードのうち、少なくとも1つと電気的に連結された複数のリード電極と、を含み、上記第1発光ダイオードの第1メインピークと上記第2発光ダイオードの第2メインピークの間の中心ピークの差は上記第1カラー帯域の波長範囲を基準にして少なくとも75%の波長差を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年4月26日付で出願された韓国出願番号10−2010−0027405に対し、優先権の利益を主張し、この出願は本明細書に参照として併合される。
本発明は、発光素子及びこれを備えたライトユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)は、GaAs系列、AlGaAs系列、GaN系列、InGaN系列、及びInGaAlP系列などの化合物半導体材料を用いて光を生成する光源を構成することができる。
【0003】
このような発光ダイオードは、パッケージ化されて多様な色を放出する発光素子として利用されており、上記発光素子はカラーを表示する点灯表示器、文字表示器、及び映像表示器などの多様な分野に光源として使われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、少なくとも2つの発光ダイオードを有する発光素子を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、同一なカラー帯域の光を発光し、互いに異なるメインピークを有する発光ダイオードを含む発光素子を提供することを目的とする。
【0006】
本発明は、互いに異なるメインピークの波長範囲を発光する発光ダイオードを有する複数の発光素子を混合したライトユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による発光素子は、胴体、第1カラー帯域の波長範囲内で第1メインピークを発光する第1発光ダイオード、第1カラー帯域の波長範囲内で第2メインピークを発光する第2発光ダイオード、及び上記胴体の上に上記第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードのうち、少なくとも1つと電気的に連結された複数のリード電極を含み、上記第1発光ダイオードの第1メインピークと上記第2発光ダイオードの第2メインピークの間の中心ピークの差は上記第1カラー帯域の波長範囲を基準にして少なくとも75%の波長差を含む。
【0008】
本発明による発光素子は、キャビティを有する胴体、上記キャビティに配置され、第1カラー帯域の波長範囲内で第1メインピークを発光する第1発光ダイオード、上記キャビティに配置され、第1カラー帯域の波長範囲内で第2メインピークを発光する第2発光ダイオード、上記胴体の上に上記第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードのうち、少なくとも1つと電気的に連結された複数のリード電極、及び上記キャビティに樹脂物を含み、上記第1発光ダイオードの第1メインピークの中心ピークは上記第1カラー帯域の中心波長より短波長にさらに近く離隔され、上記第2発光ダイオードの第2メインピークの中心ピークは上記第1カラー帯域の中心波長より長波長にさらに近く離隔される。
【0009】
本発明によるライトユニットは、基板、上記基板の上に配列された複数の発光素子を含み、上記複数の発光素子のうち、少なくとも1つの第1発光素子は、胴体、第1カラー帯域の波長範囲内で第1メインピークを発光する第1発光ダイオード、第1カラー帯域の波長範囲内で第2メインピークを発光する第2発光ダイオード、及び上記胴体の上に上記第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードのうち、少なくとも1つと電気的に連結された複数のリード電極を含み、上記第1発光ダイオードの第1メインピークと上記第2発光ダイオードの第2メインピークとの間の中心ピークの差は、上記第1カラー帯域の波長範囲を基準にして少なくとも75%の波長差を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、少なくとも2つの発光ダイオードを有する発光素子が得られる。
【0011】
本発明によれば、同一なカラー帯域の光を発光し、互いに異なるメインピークを有する発光ダイオードを含む発光素子が得られる。
【0012】
本発明によれば、互いに異なるメインピークの波長範囲を発光する発光ダイオードを有する複数の発光素子を混合したライトユニットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態による発光素子の側断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明の実施形態において、発光素子の間のメインピークの混合例を示す図である。
【図4】図1の発光素子の間の混合例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態による発光素子の側断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による発光素子の側断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態による発光装置を示す図である。
【図8】本発明の第5実施形態による発光装置を示す図である。
【図9】本発明の第6実施形態による表示装置を示す図である。
【図10】本発明の第7実施形態による表示装置を示す図である。
【図11】本発明の実施形態によるライトユニットにおける複数の発光素子のスペクトルを比較した図である。
【図12】本発明の実施形態による発光素子を備えた照明装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を説明するに当たって、各層(膜)、領域、パターン、または構造物が、基板、各層(膜)、領域、パッド、またはパターンの“上(on)”に、または“下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の層を介して(indirectly)”形成されることを全て含む。また、各層の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。
【0015】
図面において、各層の厚さやサイズは説明の便宜及び明確性のために誇張、省略、または概略的に図示された。また、各構成要素のサイズは実際のサイズを全的に反映するのではない。
【0016】
図1は本発明の第1実施形態による発光素子を示す側断面図であり、図2は図1の平面図である。
【0017】
図1及び図2を参照すると、発光素子10は、上部が開放されたキャビティ22を有する胴体20、複数のリード電極23、24、複数のリード電極23、24に電気的に連結された発光ダイオード31、32、及び上記キャビティ22に形成された樹脂物35を含む。
【0018】
上記胴体20は、シリコン材料、セラミック材料、樹脂材料のうち、いずれか1つからなることができ、例えば、シリコン(silicon)、シリコンカーバイド(silicon carbide:SiC)、窒化アルミニウム(aluminum nitride:AlN)、ポリフタルアミド(polyphthalamide:PPA)、高分子液晶(Liquid Crystal Polymer:LCP)のうち、少なくとも1つの材質からなることができ、これに限定されるものではない。また、上記胴体20は単層または多層基板の構造物で形成したり、射出成形することができ、このような胴体の形状や構造物に対して限定するものではない。
【0019】
上記胴体20の上部には開口部を有するキャビティ22が形成される。上記キャビティ22は上記胴体20の上面から所定深さで形成され、その形状は凹形状のカップ形状または所定曲率を有する凹形状のチューブ形状に形成され、その表面形状は円形または多角形などに形成され、これに対して限定するものではない。
【0020】
上記キャビティ22の周りは上記キャビティ22の底面に対して外側に傾斜するように形成され、入射される光を開口部方向に反射させる。
【0021】
上記胴体20には両側に配置された複数のリード電極23、24が配置され、上記複数のリード電極23、24は上記胴体20の下面に配置されて外部電極として利用できる。
【0022】
上記複数のリード電極23、24は、リードフレームタイプ、金属薄膜タイプ、PCBのパターンタイプなどに形成される。以下、説明の便宜のために、リードフレームタイプで説明する。
【0023】
図1及び図2を参照すると、複数の発光ダイオード31、32は第2リード電極24に接着剤で付着され、上記複数のワイヤ34を用いて複数のリード電極23、24に電気的に連結される。上記発光ダイオード31、32は少なくとも1つのワイヤを用いたり、接着剤を用いたダイボンディング、チップの逆方向接合のためのフリップボンディング方式を選択的に用いて搭載することができ、このようなボンディング方式はLEDチップ種類及び電極位置によって変更される。
【0024】
上記複数の発光ダイオード31、32は複数のリード電極23、24に並列または直列に連結され、これに対して限定するものではない。上記発光ダイオード31、32は、化合物半導体、例えばAlInGaN、InGaN、GaN、GaAs、InGaP、AlInGaP、InP、InGaAsなどの系列の半導体を用いて製造された半導体素子を選択的に含むことができる。
【0025】
また、上記各発光ダイオード31、32は、青色LEDチップ、黄色LEDチップ、緑色LEDチップ、赤色LEDチップ、UV LEDチップ、琥珀色LEDチップ、青−緑色LEDチップ等からなることができる。また、上記発光素子10の内に配置された複数の発光ダイオード31、32の個数及びその種類は変更することができ、また複数の発光ダイオード31、32は互いに同一なカラー帯域の光を発光することができる。
【0026】
上記キャビティ22には樹脂物35が形成される。上記樹脂物35はシリコンまたはエポキシのような透明な樹脂材料を利用することができる。また、上記樹脂物35の表面は、フラット形態、凹形態、及び凸形態に形成され、上記樹脂物35の上にレンズが付着されることもできる。
【0027】
上記樹脂物35には少なくとも1種の蛍光体が添加される。上記蛍光体は、黄色蛍光体、または黄色蛍光体と赤色蛍光体を含むことができる。実施形態の説明のために、上記発光ダイオード31、32は青色LEDチップであり、上記蛍光体は黄色蛍光体、または黄色蛍光体と赤色蛍光体が混合された構造を一例として説明する。
【0028】
本発明による発光素子は、発光ダイオード31、32のための保護素子が配置されるが、これに対して限定するものではない。
【0029】
上記発光ダイオード31、32のランク(Rank)は発光ダイオード31、32から放出された光を測定し、測定された光特性によって、色度ランク、光度ランク、及びピーク波長ランクなどに細分化してグループや領域単位に分類する基準と言える。
【0030】
上記発光素子10は、同一なカラー帯域のスペクトルを放出する複数の発光ダイオード31、32を具備するようになる。上記複数の発光ダイオード31、32は、ピーク波長の差を有するダイオードを含む。上記複数の発光ダイオード31、32は、例えば、第1カラー帯域の中心波長より短波長にさらに近い第1メインピークを発光する第1発光ダイオード31と、第1カラー帯域の中心波長より長波長にさらに近い第2メインピークを発光する第2発光ダイオード32を含むことができる。以下、青色光の波長スペクトルを発光する発光ダイオードをその例として説明する。ここで、青色光の波長帯域は約380nm〜500nmであり、好ましくは約380〜480nmであり、より好ましくは約440〜460nmである。上記青色波長に対して短波長は380nm以下であり、好ましくは440nm以下でありうる。上記青色波長での長波長は500nm以上であり、好ましくは480nm以上であり、より好ましくは460nm以上でありうる。
【0031】
上記第1発光ダイオード31の第1メインピークと上記第2発光ダイオード32の第2メインピークのピーク波長の差は、1つのカラーの波長範囲内で75%以上の差で離隔される。上記第1メインピークと上記第2メインピークとの間のピーク波長の差は、第1メインピークの中心ピークと第2メインピークの中心ピークとの差により表すことができる。他の例として、上記第1メインピークと上記第2メインピークとの間のピーク波長の差は、第1メインピークから第2メインピークを引いた実質的な波長差で表すことができる。
【0032】
上記青色光の波長範囲は440〜460nmの場合、75%の差は460nmから440nmを引いた値20nmの75%、即ち、15nmまたはその以上の差を有する。他の例として、緑色光の波長範囲は約525〜535nm範囲の場合、75%以上の差は少なくとも7.5nmまたはその以上の波長差を有することができる。赤色光の波長範囲は約615〜630nmであり、少なくとも11.25nmまたはその以上の差を有することができる。黄色光の波長は約510〜525nmであり、少なくとも11.25nmまたはその以上の波長差を有することができる。
【0033】
ここで、メインピークは主波長(dominant wavelength)または半値幅(FWHM:full width at half maximum)を含む。
【0034】
図3は、本発明の実施形態による発光素子内に複数の発光ダイオードに対する混合例を示すテーブルである。
【0035】
図3を参照すると、発光ダイオードのスペクトルにおける青色波長の帯域は、例えば、440〜460nm範囲に表れ、このような青色波長のメインピークは、例えば、8個のW1〜W8範囲に求められる。この際、各メインピークの範囲は0.5〜3.5nmの間隔で分けられ、これに対して限定するものではない。例えば、上記波長スペクトルの各メインピークを2.5nm範囲の差により区分する時、W1は440〜442.5nm、W2は442.5〜445nm、W3は445〜447.5nm、W4は447.5〜450nm、W5は450〜452.5nm、W6は452.5〜455nm、W7は455〜457.5nm、W8は457.5〜460nmに区分できる。
【0036】
仮に、2つの発光ダイオードの発光波長を混合する時、その混合例はA1〜A8、A2〜H2を用いてM1〜M8に組合せることができ、実施形態は各メインピークの差が大きい、少なくとも2発光ダイオードの混合(例:M1、M8)を含むことができる。
【0037】
実施形態の第1及び第2発光ダイオード31、32は、A1とA2との混合、またはH2とH1との混合で具現できる。また、第1及び第2発光ダイオード31、32の間の中心ピークの差が10nm以上であり、好ましくは15nm〜20nmの差を有する2発光ダイオードを混合することができる。
【0038】
実施形態は図4のように、例えばW1とW8の範囲を有する第1及び第2発光ダイオードを混合して中心ピーク(W0)を有するメインピーク(Wx)に混合される。ここで、上記中心ピーク(W0)はセットでのピークであって、例えば450nmが中心ピークの時、450±1.25nm範囲にある。または、第1発光ダイオードの第1メインピーク(W1)は中心ピーク(例:450nm)を基準にして短波長で37.5%以上離隔され、第2発光ダイオードは中心ピーク(例:450nm)を基準にして長波長で37.5%以上離隔される。ここで、37.5%は7.5nmであり、中心ピーク(W0)から7.5nmずつ移動される。即ち、上記中心ピークを基準にして75%離隔された波長範囲を見ると、第1発光ダイオードの第1メインピーク(W1)は440〜442.5nm範囲であり、第2発光ダイオードの第2メインピーク(W8)は457.5〜460nm範囲に求められる。
【0039】
上記第1発光ダイオードの第1メインピーク(W1)と上記第2発光ダイオードの第2メインピーク(W8)との間の差(T)は、第1メインピークの中心ピークと第2メインピークの中心ピークの差となり、上記第1及び第2メインピーク(W1、W8)の間の中心ピークの差(T)は第1カラー帯域の波長範囲(Wr)の75%程度である。即ち、第1カラー帯域の中心ピーク(W0)から互いに反対側の波長帯域の方向に37.5%ずつ離隔される。
【0040】
上記第1発光ダイオードの第1メインピーク(W1)と第2発光ダイオードの第2メインピーク(W8)との混合はメインピーク(Wx)、即ちセットで所望の中心ピークを有する波長範囲に混合される。ここで、中心ピークはピーク波長(Wp:peak wavelength)、またはメインピークの実質的な中心波長でありうる。
【0041】
また、実施形態は図5の第2実施形態による発光素子(10A)に少なくとも3個の発光ダイオード31、32、33を配置することができる。上記発光ダイオード31、32、33は同一カラーのスペクトルを有し、相対的に大きい波長差を有する第1及び第2発光ダイオード31、32と、上記第1及び第2発光ダイオード31、32のメインピークの間のピーク波長を有する第3発光ダイオード33を含むことができる。上記発光素子10Aはキャビティ22の一側に第1発光ダイオード31を配置し、キャビティ22の他側に第2発光ダイオード32を配置し、キャビティ22の中央に第3発光ダイオード33を配置することができる。上記第1及び第2発光ダイオード31、32は、例えば青色スペクトル内で最も大きい波長差を有して配置し、上記第3発光ダイオード33は第3メインピークを有し、上記第3メインピークは第1及び第2発光ダイオード31、32の中心ピークの合計平均と同一または近接した波長範囲に配置される。ここで、近接した波長範囲は0.5〜2.5nm範囲を含む。また、上記第3メインピークのピーク波長は上記第1メインピークと上記第2メインピークとの間の値でありうる。
【0042】
上記第1乃至第3発光ダイオード31、32、33の混合は、図3のテーブル上のW1/W8/W4の組合せ、またはW1/W8/W5の組合せにより構成される。上記発光素子10Aは第1乃至第3発光ダイオード31、32、33を配置して所望のカラー帯域の中心ピークに近接するように混合することができる。ここで、上記中心ピークは各カラースペクトルのピーク波長であって、例えば450nmがピーク波長の時、450±1.25nm範囲にある。
【0043】
更に他の例として、上記青色波長のスペクトルでない、緑色波長のスペクトル、赤色波長のスペクトルなどの発光ダイオードに対しても上記の2つの発光ダイオードまたはその以上の発光ダイオードの混合方式を適用することができる。
【0044】
図6は、本発明の第3実施形態による発光素子を示す側断面図である。図6を参照すると、発光素子10Bは伝導性材質の胴体20Aの表面に絶縁層21を形成した後、複数のリード電極23A、24Aをメッキした後、複数の発光ダイオード31、32を配置した構造である。上記伝導性材質の胴体20Aは、例えば、シリコンウエハにN型またはP型の導電型ドーパントを添加して形成することができる。
【0045】
実施形態による胴体20Aには発光ダイオード31、32のための保護素子を配置したり、シリコンウエハのような胴体の上に集積して具現することができるが、これに対して限定するものではない。
【0046】
図7は、本発明の第4実施形態による発光モジュールを示す図である。
【0047】
図7を参照すると、発光モジュール60は、基板63の上に第1実施形態に開示された第1発光素子10と、他の波長組合せを有する第2発光素子11とをアレイ(配列)した構成である。上記基板63は、金属プレートを有する基板、樹脂材質のPCB、セラミック基板、フレキシブル基板などを選択的に含むことができる。
【0048】
上記基板63の上にアレイされた発光素子は、第1発光素子10と第2発光素子11とを混合した構成である。
【0049】
上記第1発光素子10は図1の構成を参照し、第2発光素子11は図3のテーブルでM2、M3、M4、M5、M6、M7のうち、少なくとも1つを含むことができる。実施形態は、第1発光素子10及び第2発光素子11の内に配置された発光ダイオード個数は互いに異なることがあり、これに対して限定するものではない。また、実施形態は図1の発光素子10のみをアレイすることができる。実施形態は、図1の他にも図5または図6の素子も選択的に適用することができる。
【0050】
上記図7の発光モジュール60は複数の発光素子10、11を含み、複数の発光素子10、11の間の中心ピークの差は2.5nm以内に配置されるようにすることができる。
【0051】
また、図8に示すように、発光モジュール60Aは図1の波長組合せを有する第1発光素子10と、他の波長組合せ、例えば、図3のテーブルのM2〜M7のうち、少なくとも複数個を選択して組み合わせた発光素子11A、11Bを用いてアレイすることができる。
【0052】
上記図8の発光モジュール60Aは複数の発光素子10、11A、11Bを含み、複数の発光素子10、11A、11Bの間のピーク波長の差は2.5nm以内に配置されるようにすることができる。
【0053】
実施形態は、図7及び図8のように、発光モジュール60、60Aの内での互いに異なる発光素子の間の中心ピークの差が2.5nm以内にあるようにすることによって、ライトユニットのようなセットなどで色感差による色むらの問題を解決することができる。
【0054】
図9は、本発明の第6実施形態による表示装置を示す図である。
【0055】
図9を参照すると、表示装置50は、ボトムカバー52、基板63の上に複数の発光素子10、11、光学シート54、及び表示パネル55を含む。上記基板63、ボトムカバー52、及び光学シート54は、ライトユニット51として機能する。
【0056】
上記ボトムカバー52は上部が開放されたリセス部53を含み、上記リセス部53の内側面は傾斜するように形成される。ここで、上記ボトムカバー52とその側面は別途の構造物により結合され、これに対して限定するものではない。
【0057】
上記基板63は、上記ボトムカバー52の上側に少なくとも1つが配置される。上記基板63の上には上記に開示された第1発光素子10及び第2発光素子11がアレイされる。実施形態は、モジュール基板63の上に配置された複数の発光素子10、11を用いてアレイすることができ、上記第1及び第2発光素子10、11の間の中心ピークの差は、例えば、2.5nm以内に配置される。このような発光素子10、11の間のピーク差が狭くなるように配置することによって、発光素子10、11により色度図の上で色むらや色感差の発生を減らすことができる。
【0058】
上記光学シート54は、拡散シート、水平及び垂直プリズムシート、輝度強化フィルムなどのうち、少なくとも1つ以上配置される。上記拡散シートは入射される光を拡散させ、上記水平及び垂直プリズムシートは入射される光を表示領域に集光させ、上記輝度強化フィルムは捨てられる光を再使用して光効率を改善させる。
【0059】
上記表示パネル55は、例えばLCDパネルであって、互いに対向する透明な材質の第1及び第2基板、そして第1及び第2基板の間に介された液晶層を含む。上記第1基板は、例えば、カラーフィルタアレイ基板で具現でき、第2基板は、例えばTFTアレイ基板で具現でき、その反対の構造で具現されることもできる。このような表示パネルに対しては変更可能であり、これに限定されるものではない。上記表示パネルの少なくとも一面には偏光板が付着され、このような偏光板の付着構造に限定されるものではない。
【0060】
図10は、本発明の第7実施形態による表示装置を示す図である。
【0061】
図10を参照すると、表示装置70は、基板(board)83、発光素子10、11を含む発光モジュール80、反射プレート71、光ガイドプレート72、光学シート73、及び表示パネル74を含む。上記発光モジュール80、反射プレート71、光ガイドプレート72、及び光学シート73は、ライトユニットとして機能する。上記のライトユニットは、ボトムカバーまたはボトムシャーシ等により保護できる。
【0062】
上記発光モジュール80は、基板83の上にピーク波長の差が2.5nm以内の範囲にある複数の発光素子10、11をアレイし、上記複数の発光素子10、11のうち、少なくとも1つ10は、上記に開示された波長組合せを有する素子を含む。
【0063】
上記発光モジュール80の一側には光ガイドプレート72が配置され、上記光ガイドプレート72の下部には反射プレート71が配置され、上部には光学シート73が配置される。上記光ガイドプレート72は、上記発光素子10、11と0.5mm以下に離隔され、その材質はPC材質またはPMMA(Poly methyl methacrylate)材質からなることができ、これに限定されるものではない。
【0064】
上記反射プレート71は光ガイドプレート72から漏洩される光を反射し、上記光学シート73は上記光ガイドプレート72から入射された光を拡散及び集光して表示パネルに照射する。
【0065】
上記発光モジュール80から放出された光は光ガイドプレート72に入射され、上記光ガイドプレート72は発光モジュール80から入射される光を全体領域にガイドして面光源に放出するようになる。上記光ガイドプレート72の上には光学シート73が配置される。上記光ガイドプレート72及び上記光学シート73は光学部材と定義される。
【0066】
ここで、上記光学シート73は、拡散シート、水平及び垂直プリズムシート、輝度強化フィルムなどのうち、少なくとも1つ以上を含むことができる。上記表示パネル74は、例えば、LCDパネルで具現できる。
【0067】
図11は、本発明の実施形態による発光モジュール上の波長スペクトルを示す図である。ここで、グラフは発光モジュールの上で2つの発光素子に対するスペクトルであって、青色発光ダイオードにより緑色及び赤色蛍光体から励起された波長を示すグラフである。
【0068】
図11に示すように、2つの発光素子のスペクトル(P1、P2)は青色発光素子の光により励起された緑色蛍光体のメインピークと赤色蛍光体のメインピークであって、2つの発光素子のスペクトルのピークの差が2.5nm以内にある場合、スペクトル(P1、P2)の内で緑色と赤色のメインピークの強度差がほとんど無く表れることが分かる。即ち、実施形態は発光素子アレイで発光ダイオードの間のピーク差を臨界範囲内にソーティングすることで、上記発光ダイオードの光を吸収して励起する蛍光体の励起波長差を減らすことができる。即ち、発光ダイオードと蛍光体による励起波長差を減らすことによって、ライトユニットでのメインピークの差によるやや赤い現象(reddish)や色むらのような色感差を減らすことができる。
【0069】
実施形態は、発光ダイオードの間の色感差を減らすことができる。実施形態は、発光素子アレイによるセット内での色感差を減らすことによって、色むらや異常な色感発生を減らすことができる。実施形態は、均一な色分布を有するライトユニットを提供することができる。
【0070】
図12は、本発明の実施形態による発光素子を備えた照明装置を示す図である。
【0071】
図12を参照すると、照明装置1500は、ケース1510、上記ケース1510に設置された発光モジュール1530、及び上記ケース1510に設置され、外部電源から電源の提供を受ける連結端子1520を含むことができる。
【0072】
上記ケース1510は、放熱特性の良好な材質で形成されることが好ましく、例えば金属材質または樹脂材質で形成される。
【0073】
上記発光モジュール1530は、基板1532及び上記基板1532に搭載される実施形態による発光素子10、11を含むことができる。上記発光素子10、11は実施形態に開示された素子であって、同一なカラー帯域の内で互いに異なるメインピークを有する。上記発光素子10、11はマトリックス形態または所定間隔で離隔してアレイできる。
【0074】
上記基板1532は、絶縁体に回路パターンが印刷されたものであることがあり、例えば、一般の印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)、メタルコア(Metal Core)PCB、軟性(Flexible)PCB、セラミックPCB、FR−4基板などを含むことができる。
【0075】
また、上記基板1532は光を効率的に反射する材質で形成されたり、表面が光が効率的に反射されるカラー、例えば白色、銀色などのコーティング層となることができる。
【0076】
上記基板1532の上には少なくとも1つの発光素子10、11が搭載される。上記発光素子10、11の各々は少なくとも1つのLED(Light Emitting Diode)チップを含むことができる。上記LEDチップは、赤色、緑色、青色、または白色などの可視光線帯域の発光ダイオード、または紫外線(UV:Ultra Violet)を発光するUV発光ダイオードを含むことができる。
【0077】
上記発光モジュール1530は色感及び輝度を得るために多様な発光素子10、11の組合を有するように配置される。例えば、高演色性(CRI)を確保するために、白色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、及び緑色発光ダイオードを組合せて配置することができる。
【0078】
上記連結端子1520は、上記発光モジュール1530と電気的に連結されて電源を供給することができる。上記連結端子1520はソケット方式により外部電源に螺合されるが、これに対して限定するものではない。例えば、上記連結端子1520はピン(pin)形態に形成されて外部電源に挿入されたり、配線により外部電源に連結されることもできる。
【0079】
実施形態による発光素子は多様な色を放出する素子で具現できるので、カラーを表示する点灯表示器、文字表示器、及び映像表示器、指示装置、照明装置などの多様な分野に光源として含まれることができる。上記照明装置は、照明灯、信号灯、前照灯、電光板などを含むことができる。
【0080】
上述した実施形態及び添付された図面により限定されるものでなく、添付された請求範囲により限定される。したがって、請求範囲に記載された本発明の技術的事象を逸脱しない範囲内で多様な形態の置換、変形、及び変更が可能であるということは該技術分野の通常の知識を有する者には自明なことであり、これもまた添付された請求範囲に記載された技術的事象に属するというべきである。
【0081】
以上、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ず1つの実施形態のみに限定されるのではない。延いては、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者により他の実施形態に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0082】
以上、本発明を好ましい実施形態をもとに説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するのでない。本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、多様な変形及び応用が可能であることが同業者にとって明らかである。例えば、実施形態に具体的に表れた各構成要素は変形して実施することができ、このような変形及び応用にかかわる差異点も、特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴体と、
第1カラー帯域の波長範囲内で第1メインピークを発光する第1発光ダイオードと、
第1カラー帯域の波長範囲内で第2メインピークを発光する第2発光ダイオードと、
前記胴体の上に前記第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードのうち、少なくとも1つと電気的に連結された複数のリード電極と、を含み、
前記第1発光ダイオードの第1メインピークと前記第2発光ダイオードの第2メインピークとの間の中心ピークの差は前記第1カラー帯域の波長範囲を基準にして少なくとも75%の波長差を含むことを特徴とする、発光素子。
【請求項2】
前記第1発光ダイオードの第1メインピークと前記第2発光ダイオードの第2メインピークの中心ピークの差は、前記第1カラー帯域の波長範囲内で少なくとも15nmの波長差を有することを特徴とする、請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記第1発光ダイオードの第1メインピークは、前記第1カラー帯域の中心波長から短波長方向に7.5nm以上離隔されることを特徴とする、請求項1に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第2発光ダイオードの第2メインピークは、前記第1カラー帯域の中心波長から長波長方向に7.5nm以上離隔されることを特徴とする、請求項3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記胴体の上部にキャビティを含み、前記キャビティには前記第1及び第2発光ダイオード、及び前記複数のリード電極が配置されることを特徴とする、
前記キャビティに樹脂物を含むことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の発光素子。
【請求項6】
前記樹脂物には、緑色蛍光体、黄色蛍光体、及び赤色蛍光体のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の発光素子。
【請求項7】
前記発光素子は、前記第1及び第2発光ダイオードの間に配置された第3発光ダイオードを含むことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の発光素子。
【請求項8】
前記第3発光ダイオードから放出された第3メインピークの中心ピークは、前記第1及び第2メインピークの中心ピークの合計を平均した値と2.5nm以内の差を有することを特徴とする、請求項7に記載の発光素子。
【請求項9】
前記第1発光ダイオード及び前記第2発光ダイオードは青色光を発光することを特徴とする、請求項1に記載の発光素子。
【請求項10】
前記第1及び第2発光ダイオードは440〜460nmの波長範囲にある光を発光することを特徴とする、請求項9に記載の発光素子。
【請求項11】
前記短波長は440nm以下であり、前記長波長は460nm以上の波長であることを特徴とする、請求項4に記載の発光素子。
【請求項12】
前記第1発光ダイオードの第1メインピークの中心ピークは前記第1カラー帯域の中心波長より短波長にさらに近く離隔され、前記第2発光ダイオードの第2メインピークの中心ピークは前記第1カラー帯域の中心波長より長波長にさらに近く離隔されることを特徴とする、請求項9に記載の発光素子。
【請求項13】
前記第1発光ダイオードの第1メインピークと前記第2発光ダイオードの第2メインピークとの間の中心ピークの差は15nm以上の差を含むことを特徴とする、請求項12に記載の発光素子。
【請求項14】
基板と、
前記基板の上に配列された複数の発光素子と、を含み、
前記複数の発光素子のうち、少なくとも1つは請求項1の発光素子であって、
前記第1発光ダイオードの第1メインピークと前記第2発光ダイオードの第2メインピークの中心ピークの差は少なくとも15nmの差を含むことを特徴とする、ライトユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−211196(P2011−211196A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65438(P2011−65438)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(510110301)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (101)
【Fターム(参考)】