説明

発光装置及びその製造方法

【課題】小型化を実現することができる発光装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】発光装置1において、導電性を有する第1のベース基板11及び第2のベース基板12と、それらの間に配設された絶縁体41と、第1のベース基板11の第1の主面11A上に配設された半導体発光機能層2と、半導体発光機能層2を被覆する透明性を有する封止体7とを備える。半導体発光機能層2の第1の主電極21は第1のベース基板11に電気的に接続され、第2の主電極23は第2のベース基板12に電気的に接続されている。第1のベース基板11の第2の主面11B及び第2のベース基板12の第4の主面12Bにはバックグラインド処理がなされ、薄型化がなされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及びその製造方法に関し、特に発光ダイオード(LED: light emitting diode)、レーザ(Laser:light amplification by stimulated emission of radiation)等の発光機能を有しパッケージサイズの小型化に好適な発光装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型パソーナルコンピュータ、携帯端末機器、携帯電話機等のモバイル機器が広く普及されている状況にある。これらのモバイル機器には、電源のオンオフ状態、動作モードの状態等を表示する発光装置、特に消費電力が小さいLEDが使用されている。
【0003】
LEDは、ベース基板と、その表面上にダイボンディングがなされたLEDチップと、LEDチップのアノード電極、カソード電極にそれぞれ電気的に接続された2本のリードと、LEDチップを被覆する透明樹脂とを備えたパッケージ構造を有する。LEDチップはベース基板の長方形形状を有する表面の中央部にダイボンディングによって搭載されている。リードはベース基板の表面の周辺領域からこのベース基板の側面及び裏面まで引き出されている。リードにはアノード電極用とカソード電極用との2本が必要であり、この2本のリードの一端側はベース基板の表面上においてLEDチップを中心としてその両側に配置されている。アノード電極用のリードの一端はワイヤを通してLEDチップのアノード電極に接続されている。カソード電極用のリードの一端はLEDチップのカソード電極に接続されている。ベース基板の裏面に引き出されたリードの他端はプリント配線基板に実装する際の端子として使用されている。プリント配線基板にリードの他端をはんだを介して電気的に接続することによって、プリント配線基板にLEDが実装されている。
【0004】
現在においては、LEDの小型化が進み、例えば0.6mm×0.3mmの平面サイズを有する極微細なLEDの開発が進められている。なお、この種のLEDに関しては、例えば下記特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−223001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述のLEDにおいては、以下の点について配慮がなされていなかった。次世代のモバイル機器においてはLEDの更なる小型化が要求されている。例えば0.4mm×0.2mmの平面サイズを有する極微細なLEDが要求されている。しかしながら、ベース基板の表面にLEDチップをダイボンディングする際に、LEDチップをコレットに挟持し搬送するために、LEDチップの機械的強度が必要であり、LEDチップのサイズの縮小化には限界があった。例えば、LEDチップの平面サイズを0.2mm×0.2mmより小さくすることが難しい。また、ベース基板の表面上においてLEDチップのアライメント余裕寸法を確保する必要があり、このアライメント余裕寸法が小型化の妨げになっている。更に、ベース基板の表面上にLEDチップのダイボンディングに必要な領域、アノード電極用のリードの一端とワイヤとのボンディングに必要な領域、カソード電極用のリードの一端とワイヤとのボンディングに必要な領域を少なくとも確保する必要があり、ベース基板の平面サイズが増大し、これも小型化の妨げになっている。
【0007】
結果的に、根本的にパッケージ構造そのものを改良しなければ、LEDの小型化を実現することが難しかった。なお、LaserもLEDと同様のパッケージ構造を有しているので、同様の課題が生じ、次世代のモバイル機器への適用が難しかった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明は、小型化を実現することができる発光装置並びにその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の実施例に係る第1の特徴は、発光装置において、導電性を有し、第1の主面、それに対向する第2の主面及び第1の主面から第2の主面に至る第1の一側面を有する第1のベース基板と、導電性を有し、第3の主面、それに対向する第4の主面及び第3の主面から第4の主面に至る第2の一側面を有し、第1の一側面から離間され第1の一側面に第2の一側面を対向させて配設した第2のベース基板と、第1のベース基板の第1の一側面と第2のベース基板の第2の一側面との間に配設された絶縁体と、第1のベース基板の第1の主面上に配設され、第1のベース基板に電気的に接続された第1の主電極、第2のベース基板の第3の主面に電気的に接続された第2の主電極及び第1の主電極と第2の主電極とに電気的に接続された発光層を有する半導体発光機能層と、半導体発光機能層を被覆し、第1のベース基板の第1の主面上及び第2のベース基板の第3の主面上に配設された封止体とを備える。
【0010】
第1の特徴に係る発光装置において、半導体発光機能層の第2の主電極と第2のベース基板の第3の主面との間は、第1のベース基板、半導体発光機能層の発光層及び第1の主電極とは電気的に絶縁された薄膜配線又はワイヤのいずれかの配線により電気的に接続されていることが好ましい。
【0011】
第1の特徴に係る発光装置において、第1のベース基板の第1の一側面以外の他の側面の少なくとも一部及び第2のベース基板の第2の一側面以外の他の側面の少なくとも一部に絶縁性保護膜が配設されていることが好ましい。
【0012】
第1の特徴に係る発光装置において、第1のベース基板の第2の主面にはんだ濡れ性を有する第1の端子が配設され、第2のベース基板の第4の主面にはんだ濡れ性を有する第2の端子が配設されていることが好ましい。
【0013】
本発明の実施例に係る第2の特徴は、発光装置の製造方法において、第1の主面、それに離間する第3の主面及び第1の主面に対向する第2の主面、第3の主面に対向する第4の主面を有するベース基板において、第1の主面上にこの第1の主面に電気的に接続された第1の主電極、それに電気的に接続された発光層及びそれに電気的に接続された第2の主電極を有する半導体発光機能層を形成する工程と、ベース基板の第1の主面と第3の主面との間において、第1の主面及び第3の主面から第2の主面及び第4の主面まで至らない分離溝を形成する工程と、分離溝内に絶縁体を埋設する工程と、第2の主電極と第3の主面との間を電気的に接続する配線を形成する工程と、第1の主面上及び第2の主面上に半導体発光機能層を被覆する封止体を形成する工程と、ベース基板の第2の主面及び第4の主面を絶縁体が露出するまで取り除き、分離溝を境にベース基板を第1の主面及び第2の主面を有する第1のベース基板と第3の主面及び第4の主面を有する第2のベース基板とに分離する工程とを備える。
【0014】
第2の特徴に係る発光装置の製造方法において、互いに異なる第1の方向並びに第2の方向にベース基板を複数配列し一体化したウエーハにおいて、ベース基板の第1の方向の第1の主面と第3の主面との間に分離溝を形成するとともに、ベース基板の第2の方向に隣り合う同士の第1の主面間並びに第3の主面間に切断用溝を形成する工程と、分離溝内及び切断用溝内に絶縁体を埋設する工程と、ベース基板を第1のベース基板及び第2のベース基板に分離する工程の後に、ベース基板の第1のベース基板と第1の方向に隣り合う他のベース基板の第2のベース基板との間を第2の方向に切断するとともに、切断用溝内をその溝幅よりも小さい切断幅において第1の方向に切断し、この切断断面に絶縁体の一部を絶縁性保護膜として残存させる工程とを更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、小型化を実現することができる発光装置並びにその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(A)は本発明の実施例1に係る発光装置の断面図、(B)は平面図である。
【図2】実施例1に係る発光装置の製造方法を説明する第1の工程断面図である。
【図3】第2の工程断面図である。
【図4】第3の工程断面図である。
【図5】第4の工程断面図である。
【図6】第5の工程断面図である。
【図7】第6の工程断面図である。
【図8】第7の工程断面図である。
【図9】第8の工程断面図である。
【図10】第3の工程における要部平面図である。
【図11】第8の工程の後の工程における要部平面図である。
【図12】本発明の実施例2に係る発光装置の断面図である。
【図13】実施例2に係る発光装置の製造方法を説明する第1の工程断面図である。
【図14】第2の工程断面図である。
【図15】第3の工程断面図である。
【図16】第4の工程断面図である。
【図17】第5の工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0018】
また、以下に示す実施例はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0019】
(実施例1)
本発明の実施例1は、発光装置としてLEDに本発明を適用した例を説明するものである。
【0020】
[発光装置のデバイス構造]
図1(A)及び図1(B)に示すように、実施例1に係る発光装置1は、導電性を有し、第1の主面11A、それに対向する第2の主面11B及び第1の主面11Aから第2の主面11Bに至る第1の一側面11Sを有する第1のベース基板11と、導電性を有し、第3の主面12A、それに対向する第4の主面12B及び第3の主面12Aから第4の主面12Bに至る第2の一側面12Sを有し、第1の一側面11Sから離間され第1の一側面11Sに第2の一側面12Sを対向させて配設した第2のベース基板12と、第1のベース基板11の第1の一側面11Sと第2のベース基板12の第2の一側面12Sとの間に配設された絶縁体41と、第1のベース基板11の第1の主面11A上に配設され、第1のベース基板11に電気的に接続された第1の主電極21、第2のベース基板12の第3の主面12Aに電気的に接続された第2の主電極23及び第1の主電極21と第2の主電極23とに電気的に接続された発光層22を有する半導体発光機能層2と、半導体発光機能層2を被覆し、第1のベース基板11の第1の主面11A上及び第2のベース基板12の第3の主面12A上に配設された封止体7とを備えている。
【0021】
第1のベース基板11及び第2のベース基板12は実施例1において同一のベース基板(ウエーハ)から分離されたものである。第1のベース基板11及び第2のベース基板12を含む第1のベース基板11及び第2のベース基板12が連なる第1の方向X(図1(A)及び図1(B)中、横方向)において発光装置1は例えば0.4mm以下の寸法を有する。第1の方向Xと交差する(ここでは直交する)第2の方向Y(図1(A)中、紙面からその裏側に向かう方向、図1(B)中、縦方向)において、発光装置1は例えば0.2mm以下の寸法を有する。第1の方向X及び第2の方向Yと交差する(ここでは直交する)第3の方向Z(図1(A)中、縦方向)において発光装置1は例えば0.3mm以下の寸法を有する。
【0022】
第1のベース基板11及び第2のベース基板12には、例えば前述のように導電性を有し、結晶成長基板としての機能を有するシリコン単結晶基板が使用されている。このシリコン単結晶基板の比抵抗値は例えば0.01Ωcm−0.02Ωcmに設定されている。第1のベース基板11及び第2のベース基板12の厚さは、機械的強度を確保しつつ薄型化を図り、かつ厚さ方向の電気的抵抗値並びに熱的抵抗値を極力減少するために、例えば50μm−100μmに設定されている。なお、第1のベース基板11及び第2のベース基板12には、シリコン単結晶基板以外にも、例えばシリコン多結晶基板、化合物半導体基板、SiC基板等を使用することができる。化合物半導体基板には少なくともGaAs基板、GaP基板、InP基板等が含まれる。
【0023】
第1のベース基板11の第1の一側面11Sと第2のベース基板12の第2の一側面12Sとはその全域に渡って向かい合い、第1のベース基板11と第2のベース基板12との間を完全に分離する分離溝31が構築されている。絶縁体31はこの分離溝31内に埋設されている。分離溝31の溝幅は例えば20μm−80μmに設定されている。絶縁体41は基本的には第1のベース基板11と第2のベース基板12との間の電気的な絶縁に使用されており、この絶縁体41には例えば感光性ポリイミド樹脂が使用されている。
【0024】
第1のベース基板11の第1の主面11A(図1(A)中、上側表面)に半導体発光機能層(LED素子部)2が配設されている。半導体発光機能層2は、実施例1において、第1のベース基板11の第1の主面11A上に配設された第1の主電極21と、この第1の主電極21上に配設された発光層(活性層)22と、この活性層22上に配設された第2の主電極23とを備えている。
【0025】
第1の主電極21はn型クラッド層である。このn型クラッド層は発光層22のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する。第1の主電極21には例えばn型GaN等の窒化物系半導体層が使用される。なお、n型クラッド層は、必ずしもGaN層に限定されるものではなく、それ以外のAlInGaN、AlGaN等の別の窒化物半導体層に置き換えることができる。実施例1において、第1の主電極21の膜厚は例えば3μm−5μmに設定されている。
【0026】
ここで、第1の主電極21は、n型クラッド層並びに発光層22の結晶性を高めるために、バッファ層を含めてもよい。このバッファ層は、例えば窒化物系半導体により構成されたn型バッファ層であり、例えばn型不純物がドープされたAlN層とn型不純物がドープされたGaN層とを交互に繰返し積層した多層構造により構成されている。繰り返し積層された1つの層のAlN層の厚さは例えば0.5nm−5.0nmに設定される。繰り返し積層された1つの層のGaN層の厚さは例えば5nm〜5500nmに設定される。なお、バッファ層はAlN層とGaN層との多層構造に限定されるものではなく、AlN層の代わりに例えばAlInN、AlGaN及びAlInGaNのいずれかから選択された窒化物系半導体層に置き換えることができる。また、バッファ層のGaN層の代わりに例えばInGaN、AlInN、AlGaN及びAlInGaNのいずれかから選択された窒化物系半導体層に置き換えることができる。また、バッファ層は、AlN層の単層、GaN層の単層等、窒化物系半導体の単層構造により構成してもよい。
【0027】
発光層22は、ダブルヘテロ接合LEDを構成するために、第1の主電極(n型クラッド層)21と第2の主電極(p型クラッド層)23との間に配設される。発光層22は例えばInGaN等の窒化物系半導体層により構成されている。発光層22の膜厚は例えば50nm−100nmに設定されている。
【0028】
なお、図1(A)中、発光層22は、概略的に1つの層により表されているが、実際には多重量子井戸構造(MQW)により構成されている。また、発光層22は、単一量子井戸構造(SQW)又は単一の半導体層により構成することができる。更に、第1の主電極21と第2の主電極23とを直接接合し、発光層22を省略することができる。
【0029】
第2の主電極23はp型クラッド層である。このp型クラッド層は発光層22のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する。第2の主電極23には例えばp型GaN等の窒化物系半導体層が使用される。なお、p型クラッド層は、必ずしもGaN層に限定されるものではなく、それ以外のAlInGaN、AlGaN等の別の窒化物系半導体層に置き換えることができる。実施例2において、第2の主電極23の膜厚は例えば0.15μm−0.60μmに設定されている。
【0030】
なお、半導体発光機能層2は、窒化物系半導体層に限定されるものではなく、ZnSe、ZnO等の亜鉛系半導体層やそれ以外の半導体層であってもよい。すなわち、半導体発光機能層2は電気エネルギを光エネルギに変換することができる機能を有していればよい。
【0031】
第2の主電極23上には光透過性導電膜24が配設されている。光透過性導電膜24は、第2の主電極23に低抵抗で(オーミック的に)接続されている。光透過性導電膜24には例えばITO層を使用することができる。また、光透過性導電膜24には例えばNi−Au合金膜を使用することができる。この光透過性導電膜24は半導体発光機能層2に流れる電流分布の均一化を図る機能を有する。なお、電流分布の均一化が要求されない場合には、光透過性導電膜24を省略することができる。
【0032】
この半導体発光機能層2は第1のベース基板11の第1の主面11A上に第1の主電極21、発光層22及び第2の主電極23を直接成膜し半導体製造プロセスを用いて加工(エッチング加工)されているので、半導体発光機能層2の平面サイズを極微細にすることができる。例えば、半導体発光機能層2の平面サイズを120μm×120μm〜180μm×180μmに設定することができる。
【0033】
半導体発光機能層2の表面上及び側面を含む第1のベース基板11の主面11A上には絶縁膜5が配設され、この絶縁膜5の光透過性導電膜24上には接続孔5Hが配設されている。絶縁膜5は半導体発光機能層2とこの上層に配設される配線6とを電気的に絶縁するために配設されており、この絶縁膜5には例えば150nm−250nmの膜厚を有するシリコン酸化膜を使用することができる。絶縁膜5は、必ずしもシリコン酸化膜に限定されるものではなく、シリコン窒化膜や、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜とを積層した複合膜を使用してもよい。
【0034】
配線6は絶縁膜5上に配設され、配線6の一端(右側一端)は接続孔5Hを通し光透過性導電膜24を介在して第2の主電極23に電気的に接続され、配線6の他端(左側他端)は第2のベース基板12の第3の主面12A(図1(A)中、上側表面)に電気的に接続されている。配線6には実施例1において例えば1μm−3μmの膜厚を有するAu、つまり薄膜配線を使用することができる。なお、実施例1において、第1のベース基板11の第1の主面11Aの高さと第2のベース基板12の第3の主面12Aの高さは同一である。また、配線6はTi膜上にAu膜を積層した複合膜を使用することができ、特に第2のベース基板12に高密度において不純物が拡散されている場合には、熱処理を必要としないで、配線6と第2のベース基板12との接触抵抗値を減少することができる。
【0035】
封止体7は、半導体発光機能層7及び配線6を被覆し、第1のベース基板11の第1の主面―11A上、第2のベース基板12の第3の主面12A上及び絶縁体41上に配設されている。この封止体7は、半導体発光機能層7から発せられる光を外部に放射するために透明性を有している。封止体7には例えばエポキシ樹脂を使用することができ、封止体7の第3の方向Zの厚さは例えば100μm−300μmに設定されている。
【0036】
第1のベース基板11の第2の主面11B(図1(A)中、下側裏面)には第1の端子81が配設され、この第1の端子81は第1のベース基板11を通して半導体発光機能層2の第1の主電極21に電気的に接続されている。すなわち、第1のベース基板11に導電性を有しているので、半導体発光機能層2はその直下の第1のベース基板11を電流経路として利用して更にその直下の第1の端子81に電気的に接続されている。第1のベース基板11の第1の主面11Aに半導体発光機能層2が配設され、第2の主面11Bに第1の端子81が配設されているので、第1のベース基板11の半導体発光機能層2の占有面積と第1の端子81の占有面積とを重複させ、双方を配設するための占有面積を減少することができる。第1の端子81には、電気伝導性に優れ、実装時のはんだ濡れ性に優れた、例えば下地Ni層の表面にAu層を設けた複合膜を使用することができる。
【0037】
第2のベース基板12の第4の主面12B(図1(A)中、下側裏面)には第2の端子82が配設され、この第2の端子82は第2のベース基板12及び配線6を通して半導体発光機能層2の第2の主電極23に電気的に接続されている。同様に、第2のベース基板12に導電性を有しているので、第2のベース基板12は電流経路として利用されている。第2の端子82は第1の端子81と同一構造において同一材料により構成されている。
【0038】
第1の端子81と第2の端子82との間において、第1のベース基板11の第2の主面11B上、第2のベース基板12の第4の主面12B上及び絶縁体41上には絶縁体9が配設されている。この絶縁体9には、例えばはんだに対する濡れ性が悪いソルダーレジスト膜を実用的に使用することができる。
【0039】
更に、発光装置1においては、図1(B)に示すように、第1のベース基板11の第1の一側面11S以外の他の側面、具体的には図中上側とそれに対向する下側の側面、第2のベース基板12の第2の一側面12S以外の他の側面、同様に図中上側とそれに対向する下側の側面に絶縁性保護膜42が配設されている。この絶縁性保護膜42は第1のベース基板11と第2のベース基板12との間の電気的な短絡、特に塵や異物による短絡を防止するために配設されている。実施例1において、この絶縁性保護膜42には分離溝31に埋設した絶縁体41と同一の材料が使用され、絶縁性保護膜42の側面からの厚さは例えば30μm−40μmに設定されている。
【0040】
[発光装置の製造方法]
前述の実施例1に係る発光装置1の製造方法は以下の通りである。まず最初に、ベース基板10が準備される。ベース基板10は、ここでは、第1の方向X及び第2の方向Yに複数の発光装置1を同時に製造することができるシリコン単結晶ウエーハ(半導体ウエーハ)が使用される(図1(B)及び図10参照。)。このベース基板10の厚さは例えば500μm−1000μmに設定される。
【0041】
図2に示すように、ベース基板10の第1の主面11Aに相当する領域上に半導体発光機能層2が形成される。この半導体発光機能層2は、エピタキシャル成長法を用いて第1の主電極21、発光層22、第2の主電極23のそれぞれを順次成長させ、これらにパターンニングを行うことにより形成される。パターンニングは、例えばフォトリソグラフィ技術により製作したマスクを用い、反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチングにより行う。
【0042】
図3に示すように、半導体発光機能層2上に光透過性導電膜24が形成される。光透過性導電膜24は、例えばスパッタリング法を用いて成膜され、パターンニングを行うことにより形成される。パターンニングは、前述と同様にマスクを用い、ドライエッチングにより行う。また、半導体発光機能層2はこの光透過性導電膜24のパターンニングを利用してパターンニングしてもよい。
【0043】
図4及び図10に示すように、複数の発光装置1のそれぞれの形成領域において、第1のベース基板11と第2のベース基板12との間に相当する領域の表面から裏面に至らない範囲内において第2の方向Yに延伸する分離溝31が形成される。実施例1において、分離溝31は、ダイスブレードを用いて機械的或いは物理的にベース基板10の表面部分を削り取ることにより形成される。分離溝31の幅寸法は前述の通り例えば20μm−80μmに設定され、深さは例えば100μm−200μmに設定される。分離溝31が形成されると、第1のベース基板11の形成領域側の分離溝31の内壁が第1の一側面11Sになり、第2のベース基板12の形成領域側の分離溝31の内壁が第2の一側面12Sになる。
【0044】
この分離溝31を形成する工程と同一工程において、図10に示すように、第2の方向Yに隣り合う発光装置1の形成領域間に第1の方向Xに延伸する切断用溝32が形成される。この切断用溝32は分離溝31と同様にダイスブレードを用いて形成され、切断用溝32の幅寸法は例えば80μm−120μmに設定され、深さは分離溝31と同様に例えば100μm−200μmに設定される。
【0045】
図5に示すように、分離溝31内に絶縁体41が埋設されるとともに、図示しないが、絶縁体41と同一工程において同一材料の絶縁性保護膜42が切断用溝32内に埋設される。絶縁体41及び絶縁性保護膜42は、例えば感光性ポリイミド膜を塗布し、この感光性ポリイミド膜にパターンニングを行い、分離溝31内及び切断用溝32内に感光性ポリイミド膜を残存させることにより形成される。パターンニングには露光処理及び現像処理が含まれる。ここで、絶縁体31の上面は分離溝31の開口高さと一致させる必要はなく、むしろ機械的強度を高める観点並びに電流リークパス経路長を稼ぐ観点から、絶縁体31の上部は分離溝31の開口から突出させることが好ましい。
【0046】
この後、半導体発光機能層2及び第1のベース基板11の第1の主面11Aに相当する領域を覆う絶縁膜5が形成され、この絶縁膜5の半導体発光機能層2上に接続孔5Hが形成される(図6参照。)。図6に示すように、一端が接続孔5Hを通して半導体発光機能層2に電気的に接続され、他端が第2のベース基板12の第3の主面12Aの形成領域に電気的に接続された配線6が絶縁膜5上に形成される。
【0047】
図7に示すように、半導体発光機能層2及び配線6を被覆する封止体7がベース基板10上に形成される。封止体7は、例えば成形型内に透明性を有するエポキシ樹脂を充填し、このエポキシ樹脂をベース基板10にはめ込むことにより形成される。また、封止体7は、透明性を有するエポキシ樹脂をスピンコートにより塗布し硬化させることにより形成してもよい。
【0048】
図8に示すように、ベース基板10の裏面、つまり第1のベース基板11の第2の主面11Bの領域及び第2のベース基板12の第4の主面12Bの領域にバックグラインド処理を行いこれらの領域を厚さ方向(第3の方向Z)に削り取り、薄型化されたベース基板10Aが形成される。バックグラインド処理は分離溝31内に埋設された絶縁体41に達するまで行われる。最終的なベース基板10Aの厚さは前述の通り例えば50μm−100μmである。バックグラインド処理が終了すると、1つの発光装置1の形成領域において、ベース基板10Aは分離溝31を境に第1のベース基板11及び第2のベース基板12に分離される。
【0049】
図9に示すように、第1のベース基板11の第2の主面11B上に第1の端子81が形成されるとともに、第2のベース基板12の第4の主面12B上に第2の端子82が形成される。第1の端子81及び第2の端子82は、例えばスパッタリング法を用いてNi膜を成膜し、引き続きめっき法を用いてA膜を成膜し、これらにパターンニングを行うことにより形成される。パターンニングはフォトリソグラフィ技術により製作されたマスクを用いてエッチングを行う。また、第1の端子81及び第2の端子82は、予めマスクを製作し、この後にNi膜及びAu膜を成膜し、不要な領域のマスクとその上のNi膜及びAu膜を除去するリフトオフ法を用いて形成してもよい。引き続き、第1のベース基板11の第2の主面11B上及び第2のベース基板12の第4の主面12B上であって、第1の端子81及び第2の端子82間に絶縁体9が形成される(図1(A)参照。)。
【0050】
図11に示すように、仮想的に示したスクライブライン(ダイシングライン)33及び34に沿ってベース基板10Aにスクライブ処理が行われ、ベース基板10Aから分割された複数の発光装置1が製作される。スクライブライン33は、第2の方向Yに隣り合う発光装置1の第1のベース基板11間及び第2のベース領域間を第1の方向Xに延伸するラインである。このスクライブライン33は、丁度切断用溝32と一致しており、この切断溝32の幅寸法よりも小さい幅寸法を有する。従って、スクライブライン33において分離されたそれぞれの発光装置1の第1のベース基板11の側面及び第2のベース基板12の側面には切断用溝32に埋設された絶縁性保護膜42の一部が残存し形成されたままである。換言すれば、第1のベース基板11の側面及び第2のベース基板12の側面に絶縁性保護膜42が形成されるように、スクライブライン33の幅寸法に比べて切断用溝32の溝寸法を予め大きく設定し、切断用溝32内に余分に絶縁性保護膜42が充填されている。スクライブライン34は、発光装置1の第1のベース基板11とそれに第1の方向Xに隣り合う他の発光装置1の第2のベース基板12との間を第2の方向Yに延伸するラインである。
【0051】
このスクライブ処理が終了すると、複数の発光装置1が完成する。
【0052】
[発光装置の特徴]
このように構成される発光装置1においては、第1のベース基板11の第1の主面11A上に半導体発光機能層2を配設し、この第1のベース基板11をそのままパッケージ基板として使用したので、半導体発光機能層2そのものの機械的強度を配慮する必要がなく、半導体発光機能層2の平面サイズを縮小することができる。また、第1のベース基板11の第1の主面11A上に半導体発光機能層2を積層したこの構造をそのまま利用しているので、第1のベース基板11と半導体発光機能層2とのアライメントの必要がない。また、第1のベース基板11に導電性を備え、第1のベース基板11の第1の主面11Aに半導体発光機能層2の第1の主電極21を積層しつつ電気的に接続しているので、双方の電気的な接続に必要な領域を減少することができる。更に、第1のベース基板11の第1の主面11A上に半導体発光機能層2を配設し、第1のベース基板11の裏面となる第2の主面11B上に半導体発光機能層2の領域と重複させて第1の端子81を配設しているので、双方の配置に要する領域を減少することができる。従って、次世代のモバイル機器に必要とされる発光装置1の小型化を実現することができる。
【0053】
また、発光装置1の製造方法においては、ダイシング処理までの工程において大半のパッケージ構造を製作することができ、半導体発光機能層2の搬送、ダイボンディング等の組立工程を必要としないので、大幅に組立工程数を削減することができる。この結果、製造上の歩留まりを向上することができ、又製造コストを削減することができる。
【0054】
(実施例2)
本発明の実施例2は、前述の実施例1に係る発光装置1において半導体発光機能層2の第2の主電極23と第2のベース基板12との接続構造並びに分離溝31内の絶縁体41の材料を変えた例を説明するものである。
【0055】
[発光装置のデバイス構造]
図12に示すように、実施例2に係る発光装置1は、基本的には前述の実施例1に係る発光装置1の構造と同等の構造を有するが、半導体発光機能層2の第2の主電極23と第2のベース基板2の第3の主面12Aとを接続する配線6にワイヤを使用している。特に材料を限定するものではないが、ワイヤには例えばAuワイヤが使用されている。
【0056】
また、配線6をワイヤとしたので、ボンディング時の衝撃を吸収しつつ、ボンダビリティを向上するために、光透過性導電膜24上にはパッド電極25が配設され、第2のベース基板12の第3の主面12A上にはパッド電極26が配設されている。パッド電極25、26のそれぞれは例えばNi膜上にAu膜を積層した複合膜により形成されている。
【0057】
また、第1のベース基板11と第2のベース基板12との間の分離溝31には封止体7の一部が絶縁体41として埋設されている。
【0058】
[発光装置の製造方法]
実施例2に係る発光装置1の製造方法は以下の通りである。前述の実施例1に係る発光装置1の製造方法の図3に示す工程の後に、図13に示すように、半導体発光機能層2上であって光透過性導電膜24上にパッド電極25が形成されるとともに、第2のベース基板12の第3の主面12A上にパッド電極26が形成される。
【0059】
前述の図4に示す工程と同様に、図14に示すように、ベース基板10に分離溝31(及び切断用溝32)が形成される。
【0060】
引き続き、パッド電極25とパッド電極26との間が配線6により電気的に接続される。配線6には前述のようにワイヤが使用され、例えば超音波振動に熱圧着を併用したボンディング法を用いてこのワイヤのボンディングが行われる(図15参照。)。
【0061】
前述の図7に示す工程と同様に、図15に示すように、封止体7が形成される。この封止体7の一部は分離溝31に埋設されて絶縁体41として使用される。図示していないが、切断用溝32にも封止体7の他の一部が埋設され、この他の一部は絶縁性保護膜42として使用される。
【0062】
前述の図8に示す工程と同様に、図16に示すように、ベース基板10の裏面にバックグラインド処理がなされ、ベース基板10が薄型化されたベース基板10Aになるとともに、第1のベース基板11及び第2のベース基板12が形成される。バックグラインド処理は同様に絶縁体41に達すまで行われる。
【0063】
前述の図9に示す工程と同様に、図17に示すように、第1のベース基板11の第2の主面11Bに第1の端子81が形成されるとともに、第2のベース基板12の第4の主面12Bに第2の端子82が形成される。
【0064】
そして、前述の実施例1に係る発光装置1の製造方法と同様に、この後に絶縁体9を形成し、スクライブ処理を行うことにより、実施例2に係る発光装置1を完成させることができる。
【0065】
[発光装置の特徴]
このように構成される実施例2に係る発光装置1及びその製造方法においては、基本的には実施例1に係る発光装置1及びその製造方法により得られる効果と同様の効果を奏することができる。更に、実施例2に係る発光装置1においては、配線6にワイヤが使用されているので、薄膜配線のように下地の絶縁膜5及び接続孔5Hを必要としない簡易な接続構造を実現することができる。
【0066】
また、分離溝31に埋設する絶縁体41(及び切断用溝32に埋設する絶縁性保護膜42)が封止体7を利用して構成されているので、絶縁体41(及び絶縁性保護膜42)に相当する部品点数を削減し、簡易な構造を実現することができる。
【0067】
また、実施例2に係る発光装置1の製造方法においては、特に封止体7を形成する工程により分離溝31に埋設する絶縁体41(及び切断用溝32に埋設する絶縁性保護膜42)を形成することができるので、工程数を削減することができる。
【0068】
(その他の実施例)
上記のように、本発明を実施例1、その変形例、実施例2及び実施例3によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものでない。本発明は様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術に適用することができる。例えば、前述の実施例等において、発光装置1の半導体発光機能層2は第1の主電極21、発光層22、第2の主電極23のそれぞれを順次積層した構造としたが、本発明は、発光層22上に第1の主電極21及び第2の主電極23を配設し、半導体発光機能層2の表面側からのみ配線6を引き出すようにしてもよい。また、前述の実施例等において、発光装置1はLEDの場合を例として説明したが、本発明は、Laserを有する発光装置に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、小型化を実現することができる発光装置及びその製造方法に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1…発光装置
10…ベース基板
11…第1のベース基板
11A…第1の主面
11B…第2の主面
11S…第1の一側面
12…第2のベース基板
12A…第3の主面
12B…第4の主面
12S…第2の一側面
2…半導体発光機能層
21…第1の主電極
22…発光層
23…第2の主電極
31…分離溝
32…切断用溝
33、34…スクライブライン
41…絶縁体
42…絶縁性保護膜
6…配線
7…封止体
81…第1の端子
82…第2の端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有し、第1の主面、それに対向する第2の主面及び前記第1の主面から前記第2の主面に至る第1の一側面を有する第1のベース基板と、
導電性を有し、第3の主面、それに対向する第4の主面及び前記第3の主面から前記第4の主面に至る第2の一側面を有し、前記第1の一側面から離間され前記第1の一側面に前記第2の一側面を対向させて配設した第2のベース基板と、
前記第1のベース基板の前記第1の一側面と前記第2のベース基板の第2の一側面との間に配設された絶縁体と、
前記第1のベース基板の前記第1の主面上に配設され、前記第1のベース基板に電気的に接続された第1の主電極、前記第2のベース基板の前記第3の主面に電気的に接続された第2の主電極及び前記第1の主電極と前記第2の主電極とに電気的に接続された発光層を有する半導体発光機能層と、
前記半導体発光機能層を被覆し、前記第1のベース基板の前記第1の主面上及び前記第2のベース基板の前記第3の主面上に配設された封止体と、
を備えたことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記半導体発光機能層の前記第2の主電極と前記第2のベース基板の前記第3の主面との間は、前記第1のベース基板、前記半導体発光機能層の前記発光層及び前記第1の主電極とは電気的に絶縁された薄膜配線又はワイヤのいずれかの配線により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1のベース基板の前記第1の一側面以外の他の側面の一部及び前記第2のベース基板の前記第2の一側面以外の他の側面の一部に絶縁性保護膜が配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1のベース基板の前記第2の主面にはんだ濡れ性を有する第1の端子が配設され、前記第2のベース基板の前記第4の主面にはんだ濡れ性を有する第2の端子が配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずかれに記載の発光装置。
【請求項5】
第1の主面、それに離間する第3の主面及び前記第1の主面に対向する第2の主面、前記第3の主面に対向する第4の主面を有するベース基板において、前記第1の主面上にこの第1の主面に電気的に接続された第1の主電極、それに電気的に接続された発光層及びそれに電気的に接続された第2の主電極を有する半導体発光機能層を形成する工程と、
前記ベース基板の前記第1の主面と前記第3の主面との間において、前記第1の主面及び前記第3の主面から前記第2の主面及び前記第4の主面まで至らない分離溝を形成する工程と、
前記分離溝内に絶縁体を埋設する工程と、
前記第2の主電極と前記第3の主面との間を電気的に接続する配線を形成する工程と、
前記第1の主面上及び前記第2の主面上に前記半導体発光機能層を被覆する封止体を形成する工程と、
前記ベース基板の前記第2の主面及び前記第4の主面を前記絶縁体が露出するまで取り除き、前記分離溝を境に前記ベース基板を前記第1の主面及び前記第2の主面を有する第1のベース基板と前記第3の主面及び前記第4の主面を有する第2のベース基板とに分離する工程と、
を備えたことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項6】
互いに異なる第1の方向並びに第2の方向に前記ベース基板を複数配列し一体化したウエーハにおいて、前記ベース基板の前記第1の方向の前記第1の主面と前記第3の主面との間に分離溝を形成するとともに、前記ベース基板の前記第2の方向に隣り合う同士の前記第1の主面間並びに前記第3の主面間に切断用溝を形成する工程と、
前記分離溝内及び前記切断用溝内に前記絶縁体を埋設する工程と、
前記ベース基板を前記第1のベース基板及び前記第2のベース基板に分離する工程の後に、前記ベース基板の前記第1のベース基板と前記第1の方向に隣り合う他の前記ベース基板の前記第2のベース基板との間を前記第2の方向に切断するとともに、前記切断用溝内をその溝幅よりも小さい切断幅において前記第1の方向に切断し、この切断断面に前記絶縁体の一部を絶縁性保護膜として残存させる工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の発光装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−283267(P2010−283267A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−137194(P2009−137194)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【出願人】(000106276)サンケン電気株式会社 (982)
【Fターム(参考)】