説明

発振器及び発振器を備えた電子機器

【課題】負性抵抗の減少を防止し、低消費電力化。
【解決手段】第1の端子Aと、第2の端子Bと、第1の端子Aと第2の端子Bとの間に接続された振動子OSCと、第1の端子Aと接地電位を供給する接地線GNDとの間に接続された第1のコンデンサCgと、第2の端子Bと接地線GNDとの間に接続された第2のコンデンサCdと、第1の端子Aと第2の端子Bとの間にm個(mは3以上の奇数)のインバータIN1〜IN3が直列に接続されたインバータ列と、インバータ列の入力側から数えてn番目(nは1≦n<mの整数)のインバータの入力端子とn+1番目のインバータの出力端子との間に接続された第3のコンデンサCfと、を含む、ことを特徴とする発振器100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動子を用いた発振器及び発振器を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータなどの電子機器においては、動作の高速化に対する要求が年々高まっている。これらの電子機器は、内蔵する発振器によって発生したクロック信号を用いて、各部の回路の動作タイミングを制御している。従って、これらの電子機器の動作を高速化するためには、発振器における発振周波数を高くする必要がある。例えば特許文献1には、反転増幅器の増幅率を大きくして発振起動性を高めた3次オーバートーン発振回路が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特許第3229900号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、インバータを構成するMOSトランジスタの寄生成分により負性抵抗が減少し、所望の負性抵抗を得るには消費電力が増加してしまうという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]
第1の端子と、第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子との間に接続された振動子と、前記第1の端子と接地電位を供給する接地線との間に接続された第1のコンデンサと、前記第2の端子と前記接地線との間に接続された第2のコンデンサと、前記第1の端子と前記第2の端子との間にm個(mは3以上の奇数)のインバータが直列に接続されたインバータ列と、前記インバータ列の入力側から数えてn番目(nは1≦n<mの整数)の前記インバータの入力端子とn+1番目の前記インバータの出力端子との間に接続された第3のコンデンサと、を含む、ことを特徴とする発振器。
【0007】
この構成によれば、n番目のインバータの入力端子とn+1番目のインバータの出力端子との間に第3のコンデンサを接続し帰還をかけることにより、m個のインバータと振動子による発振ループとは別の発振ループができるので、負性抵抗の阻害要因が減少し、低消費電力化を実現できる。
【0008】
[適用例2]
上記に記載の発振器において、前記発振器は、さらに、前記インバータ列の入力側から数えてp番目(pは1≦p<mでn以外の整数)の前記インバータの入力端子とp+1番目の前記インバータの出力端子との間に接続された第4のコンデンサと、を含むことを特徴とする発振器。
【0009】
この構成によれば、別のp番目のインバータの入力端子とp+1番目のインバータの出力端子との間にさらに第4のコンデンサを接続し帰還をかけることにより、負性抵抗の阻害要因がさらに減少し、さらなる低消費電力化を実現できる。
【0010】
[適用例3]
上記に記載の発振器において、前記m個のインバータは、各々、ドレイン端子が相互に接続された第1の能動素子及び第2の能動素子を含み、前記第1の能動素子のソース端子は、抵抗素子が容量素子と並列に接続された負荷素子である第1の負荷素子を介して前記接地線と接続され、前記第2の能動素子のソース端子は、前記負荷素子である第2の負荷素子を介して電源電圧を供給する電源電圧線と接続されていることを特徴とする発振器。
【0011】
この構成によれば、抵抗素子を付加したことによりインバータの電流を抑制することができ、容量素子を付加したことにより回路の交流的な利得が上昇するので、負性抵抗の阻害要因が減るため高い負性抵抗を維持でき、低消費電力化を実現できる。
【0012】
[適用例4]
上記に記載の発振器において、前記m個のインバータは、各々、ドレイン端子が相互に接続された第1の能動素子及び第2の能動素子を含み、前記第1の能動素子のソース端子は、インダクタンス素子が容量素子と並列に接続された負荷素子である第1の負荷素子を介して前記接地線と接続され、前記第2の能動素子のソース端子は、前記負荷素子である第2の負荷素子を介して電源電圧を供給する電源電圧線と接続されていることを特徴とする発振器。
【0013】
この構成によれば、インダクタンス素子を付加したことによりインバータの電流を抑制することができ、容量素子を付加したことにより回路の交流的な利得が上昇するので、負性抵抗の阻害要因が減るため高い負性抵抗を維持でき、低消費電力化を実現できる。
【0014】
[適用例5]
上記のいずれかに記載の発振器を備え、前記発振器の前記第1の端子または前記第2の端子から出力される信号に基づき制御されることを特徴とする電子機器。
【0015】
この構成によれば、低消費電力の電子機器を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、発振器の実施形態について図面に従って説明する。
【0017】
(第1実施形態)
<発振器の構成>
まず、第1実施形態に係る発振器の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る発振器の構成を示す回路図である。
【0018】
図1に示すように、発振器100は、第1の端子Aと、第2の端子Bと、第1の端子Aと第2の端子Bとの間に接続されたSAW(Surface Acoustic Wave、弾性表面波)振動子などで構成された振動子OSCと、第1の端子Aと接地電位を供給する接地線GNDとの間に接続された第1のコンデンサCgと、第2の端子Bと接地線GNDとの間に接続された第2のコンデンサCdと、第1の端子Aと第2の端子Bとの間に直列に接続された3個(m=3)のインバータIN1〜IN3と、1番目(n=1)のインバータIN1の入力端子I1と2番目(n+1=1+1)のインバータIN2の出力端子O2との間に接続された第3のコンデンサCfと、から構成されている。
【0019】
インバータIN1は、接地線GNDと電源電圧を供給する電源電圧線VDDとの間に直列に接続された第1の能動素子であるNchトランジスタN1及び第2の能動素子であるPchトランジスタP1から構成されている。インバータIN2は、接地線GNDと電源電圧線VDDとの間に直列に接続されたNchトランジスタN2及びPchトランジスタP2から構成されている。インバータIN3は、接地線GNDと電源電圧線VDDとの間に直列に接続されたNchトランジスタN3及びPchトランジスタP3から構成されている。
【0020】
ここで、インバータIN1の入力端子I1とインバータIN2の出力端子O2との間に第3のコンデンサCfを接続することにより負性抵抗の阻害要因が減少する原理を説明する。
【0021】
図5は、従来の発振器103の構成を示す回路図である。図5に示すように、従来の発振器103は、図1の発振器100に示すインバータIN1の入力端子I1とインバータIN2の出力端子O2との間に接続された第3のコンデンサCfは含まれない。
【0022】
図6は、従来の発振器103の3個のインバータの等価回路図である。インバータIN1を構成するNchトランジスタN1及びPchトランジスタP1は、電源電圧線VDDと接地線GNDとが交流的に等価と考えられるので、図6に示すように、電圧制御電流源gm1Vgs1と、ドレイン抵抗Rd1と、ゲート−ソース間容量とゲート−ドレイン間容量が加算された容量C1と、により置き換えることができる。インバータIN2についても、電圧制御電流源gm2Vgs2と、ドレイン抵抗Rd2と、容量C2と、により置き換えることができる。インバータIN3についても、電圧制御電流源gm3Vgs3と、ドレイン抵抗Rd3と、容量C3と、により置き換えることができる。
【0023】
第1の端子Aと第2の端子Bとの間をキルヒホッフの法則の節点方程式を解くことにより、3個のインバータIN1〜IN3を流れる電流Ixは、次の式(1)となる。
Ix=jω(C1+Cg)×Vgs1=Ya×Vgs1・・・(1)
なお、C1+CgのアドミタンスYaは、Ya=jω(C1+Cg)となる。また、Vgs1は、インバータIN1のゲート−ソース間電圧である。
【0024】
次に、インバータIN2のゲート−ソース間電圧Vgs2は、次の式(2)となる。
Vgs2=−gm1×Vgs1×Rd1/(1+Rd1×Y2)・・・(2)
C2のアドミタンスY2は、Y2=jωC2となる。
【0025】
同様に、インバータIN3のゲート−ソース間電圧Vgs3は、次の式(3)となる。
Vgs3=−gm2×Vgs2×Rd2/(1+Rd2×Y3)・・・(3)
C3のアドミタンスY3は、Y3=jωC3となる。
【0026】
さらに、第2のコンデンサCdに印加される電圧Voutは、次の式(4)となる。
Vout=(Ix+gm3×Vgs3)×Rd3/(1+Rd3×Yd)・・・(4)
第2のコンデンサCdのアドミタンスYdは、Yd=jωCdとなる。
【0027】
式(4)に、式(2),(3)を代入することにより、電圧Voutは、次の式(5)となる。
Vout=−{Ix+gm1×gm2×gm3×((Rd1×Rd2×Vgs1)/(1+Rd1×Y2)×(1+Rd2×Y3))}×(Rd3/(1+Rd3×Yd))・・・(5)
【0028】
アンプの利得係数Gm=gm1×gm2×gm3、抵抗Rd=Rd1×Rd2×Rd3とし、式(1)からVgs1=Ix/Yaを代入し、式(5)から3個のインバータIN1〜IN3の負性抵抗−Rx0を求めると、次の式(6)となる。
−Rx0=(1/Ya)+{Rd3/(1+Rd3×Yd)}+{Gm×Rd/(Ya×(1+Rd1×Y2)×(1+Rd2×Y3)×(1+Rd3×Yd))}・・・(6)
【0029】
式(6)から虚数を除き、実数部のみを取り出すと、次の式(7)に示す負性抵抗式が得られる。
−Rx0={(−gm1)/(ω2×(Cg+C1)×Cd)}×{(gm2×Rd1)/(1+(ω×C2×Rd1)2)}×{(gm3×Rd2)/(1+(ω×C3×Rd2)2)}×{1/(1+(1/(ω×Cd×Rd3)2)}+{Rd3/(1+(ω×Cd×Rd3)2)}・・・(7)
【0030】
図2は、図1の発振器100の3個のインバータIN1〜IN3と第3のコンデンサCfの等価回路図である。図6の従来の等価回路に対して、インバータIN1の入力端子I1とインバータIN2の出力端子O2との間に接続された第3のコンデンサCfが付加されているので、発振器100の3個のインバータIN1〜IN3の負性抵抗−Rxの負性抵抗式は、次の式(8)となる。
−Rx={(−gm1)/(ω2×(Cg+C1−Cf)×Cd)}×{(gm2×Rd1)/(1+(ω×C2×Rd1)2)}×{(gm3×Rd2)/(1+(ω×C3×Rd2)2)}×{1/(1+(1/(ω×Cd×Rd3)2)}+{Rd3/(1+(ω×Cd×Rd3)2)}・・・(8)
【0031】
つまり、式(7)の分母の(Cg+C1)に対し、式(8)では分母が(Cg+C1−Cf)となり小さくなるので発振器100の負性抵抗−Rxは増大する。
【0032】
以上に述べた本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
【0033】
本実施形態では、1番目のインバータIN1の入力端子I1と2番目のインバータIN2の出力端子O2との間に第3のコンデンサCfを接続し帰還をかけることにより、3個のインバータIN1〜IN3と振動子OSCによる発振ループとは別の発振ループができるので、負性抵抗の阻害要因が減少し、低消費電力化を実現できる。
【0034】
(変形例1)発振器の変形例1について説明する。第1実施形態においては、発振器100は、3個のインバータIN1〜IN3において1番目のインバータIN1の入力端子I1と2番目のインバータIN2の出力端子O2との間に第3のコンデンサCfを接続し帰還をかけたが、さらに他の帰還をさせるためのコンデンサを追加してもよい。例えば、図1の発振器100ならば、2番目のインバータIN2の入力端子I2と3番目のインバータIN3の出力端子O3との間に別の第4のコンデンサを接続し帰還をかけてもよい。このように構成すれば、式(8)の分母がさらに小さくなり負性抵抗−Rxが増大するので、負性抵抗の阻害要因が減少し、低消費電力化を実現できる。
【0035】
また、第1実施形態では、m=3個のインバータの場合について説明したが、3個以上のインバータでも同様である。図3は、変形例1に係る発振器101の構成を示す回路図である。図3に示すように、発振器101は、5個のインバータIN1〜IN5を含み、1番目のインバータIN1の入力端子I1と2番目のインバータIN2の出力端子O2との間に第3のコンデンサCf1が接続され、2番目のインバータIN2の入力端子I2と3番目のインバータIN3の出力端子O3との間に第4のコンデンサCf2が接続され、3番目のインバータIN3の入力端子I3と4番目のインバータIN4の出力端子O4との間に第5のコンデンサCf3が接続されている。このように構成すれば、負性抵抗−Rxが増大するので、負性抵抗の阻害要因が減少し、低消費電力化を実現できる。
【0036】
(変形例2)発振器の変形例2について説明する。図4は、変形例2に係る発振器102の構成を示す回路図である。図4に示すように、1番目のインバータIN11では、NchトランジスタN1のソース端子は、抵抗素子R12が容量素子C12と並列に接続された負荷素子(第1の負荷素子)を介して接地線GNDと接続され、PchトランジスタP1のソース端子は、抵抗素子R11が容量素子C11と並列に接続された負荷素子(第2の負荷素子)を介して電源電圧線VDDと接続されている。同様に、2番目のインバータIN12では、NchトランジスタN2のソース端子は、抵抗素子R22が容量素子C22と並列に接続された負荷素子を介して接地線GNDと接続され、PchトランジスタP2のソース端子は、抵抗素子R21が容量素子C21と並列に接続された負荷素子を介して電源電圧線VDDと接続されている。さらに、3番目のインバータIN13では、NchトランジスタN3のソース端子は、抵抗素子R32が容量素子C32と並列に接続された負荷素子を介して接地線GNDと接続され、PchトランジスタP3のソース端子は、抵抗素子R31が容量素子C31と並列に接続された負荷素子を介して電源電圧線VDDと接続されている。
【0037】
この構成によれば、6個の抵抗素子R11〜R32を付加したことによりインバータIN11〜IN13の電流を抑制することができ、6個の容量素子C11〜C32を付加したことにより利得が上昇するので、負性抵抗が一定となり、低消費電力化を実現できる。
【0038】
(変形例3)発振器の変形例3について説明する。前記第1実施形態では、振動子OSCをSAW振動子で構成した場合を説明したが、音叉型振動子、AT振動子、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)、MEMS振動子、SMR(Solid Mounted Resonator)などで構成してもよい。
【0039】
(変形例4)発振器の変形例4について説明する。上記変形例1では、図3に示すような5個のインバータIN1〜IN5を含む発振器101で説明したが、図7に示すような発振器104を構成することもできる。図7は、変形例4に係る発振器の構成を示す回路図である。図7に示すように、インバータIN1の入力端子I1とインバータIN2の出力端子O2との間に第3のコンデンサCf1を接続し、インバータIN1の入力端子I1とインバータIN4の出力端子O4との間に第4のコンデンサCf2を接続してもよい。このように構成すれば、第4のコンデンサCf2を追加することにより、負性抵抗の大きさと負性抵抗が最大となる周波数を第3のコンデンサが1個の時に比べて柔軟に選択できる。
【0040】
(変形例5)発振器の変形例5について説明する。上記第1実施形態では、第1のコンデンサCgと第2のコンデンサCdは、固定容量のコンデンサを使う場合について説明したが、図8に示す発振器105のように、制御電圧Vcで静電容量を制御可能な可変容量ダイオードVCg,VCdを使ってもよい。この場合、可変容量ダイオードVCgと第1の端子Aとの間及び可変容量ダイオードVCdと第2の端子Bとの間にDCカット用のコンデンサDC1及びDC2を挿入する必要がある。
【0041】
(変形例6)発振器の変形例6について説明する。上記変形例2では、抵抗素子が容量素子と並列に接続された負荷素子の場合について説明したが、図9に示す発振器106のように、インダクタンス素子が容量素子と並列に接続された負荷素子にしてもよい。図4の6個の抵抗素子R11〜R32の替わりに各々6個のインダクタンス素子L11〜L32を接続する。
【0042】
(変形例7)発振器の変形例7について説明する。上記変形例2では、抵抗素子が容量素子と並列に接続された負荷素子の場合について説明したが、図10に示す発振器107のように、6個の容量素子C11〜C32を制御電圧Vcで静電容量を制御可能な6個の可変容量ダイオードVC11〜VC32及びDCカット用のコンデンサDC11〜DC32で置き換えてもよい。なお、図11に示す発振器108のように、図10の6個の抵抗素子R11〜R32を各々6個のインダクタンス素子L11〜L32に置き換えてもよい。
【0043】
(変形例8)発振器を使った電子機器の例について説明する。図12は、変形例8に係る発振器を使った電子機器である携帯電話の構成を示す概略図である。携帯電話1200は、操作ボタンなどを備えた本体部1210と、液晶パネルなどを備えた表示部1220とが、ヒンジ部1230によって折りたたみ可能なように接続されている。本体部1210には、発振器100(または101,102,104〜108のいずれか)が内蔵され、発振器100が第1の端子Aまたは第2の端子Bから出力される信号に基づき制御される図示しない送信回路が内蔵され、表示部1220には、図示しない受信回路が内蔵され、無線通信により本体部1210から表示部1220に動画や静止画や音声などのデータが送受信される。発振器100と送信回路及び受信回路で携帯電話1200を構成することにより、本体部1210から表示部1220に高速に動画や静止画や音声などのデータを転送することができる。なお、発振器100を使った電子機器は、他に小型電池駆動で低消費電力が必要とされる腕時計、PDA、リモコン、携帯音楽プレーヤーなどにも適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態に係る発振器の構成を示す回路図。
【図2】図1の発振器の3個のインバータとコンデンサの等価回路図。
【図3】変形例1に係る発振器の構成を示す回路図。
【図4】変形例2に係る発振器の構成を示す回路図。
【図5】従来の発振器の構成を示す回路図。
【図6】従来の発振器の3個のインバータの等価回路図。
【図7】変形例4に係る発振器の構成を示す回路図。
【図8】変形例5に係る発振器の構成を示す回路図。
【図9】変形例6に係る発振器の構成を示す回路図。
【図10】変形例7に係る発振器の構成を示す回路図。
【図11】変形例7に係る発振器の構成を示す回路図。
【図12】変形例8に係る発振器を使った電子機器の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0045】
100…発振器、101…発振器、102…発振器、103…発振器、104…発振器、105…発振器、106…発振器、107…発振器、108…発振器、1200…携帯電話。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端子と、
第2の端子と、
前記第1の端子と前記第2の端子との間に接続された振動子と、
前記第1の端子と接地電位を供給する接地線との間に接続された第1のコンデンサと、
前記第2の端子と前記接地線との間に接続された第2のコンデンサと、
前記第1の端子と前記第2の端子との間にm個(mは3以上の奇数)のインバータが直列に接続されたインバータ列と、
前記インバータ列の入力側から数えてn番目(nは1≦n<mの整数)の前記インバータの入力端子とn+1番目の前記インバータの出力端子との間に接続された第3のコンデンサと、
を含む、
ことを特徴とする発振器。
【請求項2】
請求項1に記載の発振器において、
前記発振器は、さらに、前記インバータ列の入力側から数えてp番目(pは1≦p<mでn以外の整数)の前記インバータの入力端子とp+1番目の前記インバータの出力端子との間に接続された第4のコンデンサと、
を含むことを特徴とする発振器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の発振器において、
前記m個のインバータは、各々、ドレイン端子が相互に接続された第1の能動素子及び第2の能動素子を含み、前記第1の能動素子のソース端子は、抵抗素子が容量素子と並列に接続された負荷素子である第1の負荷素子を介して前記接地線と接続され、前記第2の能動素子のソース端子は、前記負荷素子である第2の負荷素子を介して電源電圧を供給する電源電圧線と接続されていることを特徴とする発振器。
【請求項4】
請求項1または2に記載の発振器において、
前記m個のインバータは、各々、ドレイン端子が相互に接続された第1の能動素子及び第2の能動素子を含み、前記第1の能動素子のソース端子は、インダクタンス素子が容量素子と並列に接続された負荷素子である第1の負荷素子を介して前記接地線と接続され、前記第2の能動素子のソース端子は、前記負荷素子である第2の負荷素子を介して電源電圧を供給する電源電圧線と接続されていることを特徴とする発振器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の発振器を備え、前記発振器の前記第1の端子または前記第2の端子から出力される信号に基づき制御されることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−81837(P2009−81837A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−188175(P2008−188175)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】