説明

発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法

【課題】農業系資源廃棄物等を発酵させ堆肥化するために使用される発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法において、特に、スクリュー羽根回転攪拌体に過大負荷が懸っても、作業に支障をきたすことなく自動運転し続けることができる等、安全性、作業性及び経済性に優れた当該発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法を提供する。
【解決手段】有機廃棄物を貯留、発酵させる発酵槽2と、該発酵槽2の上部開放面上に前後に往復移動可能に架設された架台3と、該架台3に垂設され、少なくとも一方の先端にエアー噴出口15を有する一対のスクリュー羽根回転攪拌体10とを具備する発酵攪拌処理装置1であって、前記スクリュー羽根回転攪拌体10に限界負荷が懸ったときに回転駆動伝達比を変動させる自動変則手段16を、前記スクリュー羽根回転攪拌体10に対する駆動手段17と該スクリュー羽根回転攪拌体10との間に配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業系資源廃棄物、畜産廃棄物、農業集落排水汚泥、下水汚泥、食品廃棄物、水産系資源廃棄物、木質系資源廃棄物を発酵させ堆肥化するために使用される発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法に関する。特には、スクリュー羽根回転攪拌体に過大負荷が懸っても、作業に支障をきたすことなく自動運転し続けることができる等、安全性、作業性およびエネルギー効率に優れた発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、中小の食品加工、水産加工、中間処理企業、中小の畜産家にとって、汚泥処理問題は重大な課題となり、農業系資源廃棄物汚泥、畜産廃棄物汚泥、農業集落排水汚泥、下水汚泥、食品廃棄物汚泥、水産資源廃棄物汚泥、家畜の糞尿処理は条例の改正(野積みの禁止等)とも相俟って深刻さを増した重大な問題となってきている。
【0003】
そのような中、汚泥に高分子系凝集剤を使い脱水処理し、畜糞、畜糞尿汚泥には微生物を加えて発酵処理を施し、水分を60%〜50%未満で攪拌堆肥化する方法が採られている。この堆肥発酵処理は、血液などが多く入っていると畜場汚泥、脂肪質、繊維質、蛋白質、その他の有機質を主成分とする糞尿等を微生物分解して、高分子状のものを低分子化して均一成分の有機肥料に変成させるものである。具体的には、汚泥貯留する堆肥舎内に微生物を投入して、攪拌装置により自動的に攪拌して発酵処理する堆肥化施設が知られている。
【0004】
また、浄化施設から出る汚泥処理等は、高分子系凝集剤を入れて脱水処理し、ケーキ状水分80%以上の汚泥を更に脱水して攪拌槽に投入し処理していたが、この汚泥処理方法では処理費用のランニングコストが高額となり、一方、中小企業や畜産家にとっては大規模な堆肥化施設や大型発酵攪拌装置の導入が困難であるため、独自に所有する小規模な堆肥舎においてショベルカー等を使用して攪拌作業を行っているのが現状である。そのため、汚泥、畜糞尿をこういった小規模な堆肥舎でも水分調整することなく直接攪拌作業を自動化することができる小型の発酵攪拌装置が切望されていた。
【0005】
さらに、生ゴミ等の有機性廃棄物の処理では、廃棄物に微生物を加えて発酵処理して堆肥化する方法が多く採用されている。この微生物による発酵処理方法では、有機物を微生物で発酵分解して、均一な低分子化合物を主成分とする有機肥料に変成処理する。例えば、比較的広大な面積の堆肥化施設内に貯留された畜糞に微生物を投入し、畜糞を大規模なスクープ式およびロータリー式攪拌機により攪拌するものがある。
【0006】
さらにまた、近年、し尿または家畜の糞尿処理においては、種々の改良技術が報告されている。例えば、ガス抜き槽と加熱蒸発室とで発生したガス成分を加熱蒸発室の加熱用補助燃料として確保し、加熱蒸発室内に残された固形成分を随時取り出して肥料にする糞尿処理プラント(特許文献1参照)や、糞尿を発酵処理する小規模な堆肥舎に用いるのに好適な畜糞の発酵攪拌装置が報告されている(特許文献2参照)。
【0007】
特許文献1記載の糞尿処理プラントでは、搬入された糞尿を一時的に貯留する貯留槽から逐次ガス抜き槽に送り込まれた糞尿を攪拌してガス抜きし、加熱蒸発室でガス抜き槽内の糞尿を加熱板に吹き付ける吹き付け装置によって水分を蒸発させ、その加熱蒸発室で蒸発した水分を、加熱蒸発室内の天井を覆うように配置されたガス抜き穴を有する冷却板と、その冷却板の下に配置された受け樋とで構成された液化装置によって液化している。また、上記特許文献2記載の発酵攪拌装置は、畜糞を貯留する槽の上部開放面に据え付けられ、前後に往復移動された架台と、架台から垂下して設けられると共に、架台上を左右に往復移動された回転攪拌体とから構成されている。
【特許文献1】特開2003−320399号公報
【特許文献2】特開2002−191954号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、いずれにしても従来の堆肥化施設に設置される攪拌装置等はある程度は大型とせざるを得ず、このため作業性や経済性、さらには安全性の面で小規模の堆肥化舎屋では負担が大きく、採用するのは困難であった。
【0009】
そこで本発明の目的は、農業系資源廃棄物、畜産廃棄物、農業集落排水汚泥、下水汚泥、食品廃棄物、水産系資源廃棄物、木質系資源廃棄物を発酵させ堆肥化するために使用される発酵攪拌処理装置であって、特に小規模な堆肥舎に対し好適なスクリュー羽根回転攪拌体式の発酵攪拌処理装置およびこの装置を用いた堆肥の製造方法において、スクリュー羽根回転攪拌体に過大負荷が懸っても、作業に支障をきたすことなく自動運転し続けることができる等、安全性、作業性および経済性に優れた当該発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、スクリュー羽根回転攪拌体式の発酵攪拌処理装置においては、汚泥、畜糞尿を攪拌中、その水分の減少に伴いスクリュー羽根回転攪拌体のギアに過大負荷が懸り、スクリュー羽根回転攪拌体が停止してしまうおそれがあり、作業性および安全性の面で問題があることが分かった。また、スクリュー羽根回転攪拌体は、使用により磨耗した場合、スクリュー羽根全体を交換しなければならず、この点からも、作業性および経済性の面で負担となることが分かった。本発明者は、かかる知見に基づきさらに鋭意検討した結果、スクリュー羽根回転攪拌体式の発酵攪拌処理装置に所定の自動変則手段を設けることにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明の発酵攪拌処理装置は、有機廃棄物を貯留、発酵させる発酵槽と、該発酵槽の上部開放面上に前後に往復移動可能に架設された架台と、該架台に左右移動自在に垂設され、少なくとも一方の先端にエアー噴出口を有する一対のスクリュー羽根回転攪拌体とを具備する発酵攪拌処理装置であって、前記スクリュー羽根回転攪拌体に限界負荷が懸ったときに回転駆動伝達比を変動させる自動変則手段を、前記スクリュー羽根回転攪拌体に対する駆動手段と該スクリュー羽根回転攪拌体との間に配置したことを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記自動変則手段がフルシンクロクラッチギア、マグネットクラッチギアまたはトルクコンバーターである発酵攪拌処理装置である。
【0013】
さらに、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体の回転方向が互いに異なるものである発酵攪拌処理装置である。
【0014】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体が進行方向に向かって傾斜可能に取付けられている発酵攪拌処理装置である。
【0015】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体の羽根部材が交換可能である発酵攪拌処理装置である。
【0016】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記駆動手段は正回転と逆回転の双方の回転が可能である発酵攪拌処理装置である。
【0017】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記架台が車両用タイヤを備え、レール上を走行する発酵攪拌処理装置である。
【0018】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体が用途に応じ交換自在である発酵攪拌処理装置である。
【0019】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体に、廃棄物を小片状に破砕すると共に、底部の廃棄物を上部に送り込む破砕装置を備えた発酵攪拌処理装置である。
【0020】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記駆動手段が車両用エンジンであり、かつ前記架台の移動が、該車両用エンジンの回転にて発電して電力を利用するモータにて行われる発酵攪拌処理装置である。
【0021】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記発酵槽の内側側面に、発酵熱により温水を取り出すための配水管が施されている発酵攪拌処理装置である。
【0022】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記配水管中の温水を更に加熱して得られるスチームを前記スクリュー羽根回転攪拌体のエアー噴出口に圧送するコンプレッサーを備える発酵攪拌処理装置である。
【0023】
さらにまた、本発明の上記発酵攪拌処理装置においては、前記発酵槽底部でかつ有機廃棄物投入口近傍に、ブロー用のスチーム噴射口を有する噴出管が配設されている発酵攪拌処理装置である。
【0024】
次に、本発明の堆肥の製造方法は、上記記載の発酵攪拌処理装置を用いて有機廃棄物を発酵させ堆肥化するにあたり、水分が90%以上の有機廃棄物を前記発酵槽に投入し、投入された有機廃棄物を、前記スクリュー羽根回転攪拌体の先端から温風を噴出させかつ前記架台を前方に移動させながら攪拌して徐々に硬い粘土状に変成させ、前記スクリュー羽根回転攪拌体の隣接する羽根部材間で細やかな粒子状に破砕されるまで攪拌を行うことを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明の製造方法においては、発酵時に発生する蒸気を集め液肥として回収する堆肥の製造方法である。
【0026】
さらに、本発明の製造方法においては、製造された堆肥を、前記発酵槽に戻して再循環させ、堆肥の減容率を高める堆肥の製造方法である。
【0027】
さらにまた、本発明の製造方法においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体が進行方向に向かって垂線に対し約30度傾斜して攪拌を行う堆肥の製造方法である。
【0028】
さらにまた、本発明の製造方法においては、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体により有機廃棄物の送りと返りを繰り返しながら前記架台を前方に移動させ、攪拌前の汚泥を引きずり込み沈ませながら攪拌する堆肥の製造方法である。
【0029】
さらにまた、本発明の製造方法においては、畜尿水の混合物をインジェクター方式で発酵堆肥中に撒布する堆肥の製造方法である。
【発明の効果】
【0030】
本発明の発酵攪拌処理装置によれば、発酵堆肥化室に攪拌効率の高いスクリュー型回転攪拌体を設けたことにより、堆肥化舎屋を小規模とすることができるとともに、スクリュー羽根回転攪拌体に過大負荷が懸っても、作業に支障をきたすことなく自動運転し続けることができる等、安全性、作業性および経済性に優れた効果を奏する。
【0031】
また、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体の回転方向を互いに異なるようにすることにより、スクリューとスクリューが噛みあうように回転し、汚泥がスクリューにまつわり付かず効率よく破砕することが可能となる。
【0032】
さらに、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体を進行方向に向かって傾斜可能に取付けるようにすることにより、攪拌の際、対流現象が起き、最良の状態で汚泥の送りと返りが可能となる。
【0033】
さらにまた、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体の羽根部材を交換可能にすることにより、磨耗の著しい部分だけ交換することが可能となる。
【0034】
さらにまた、前記架台に車両用タイヤを備え、レール上を走行するようにすることにより、タイヤの空気圧が衝撃を軽減するサスペンションとなり、スムーズな作業が進められると共に、レールの耐久性を高めることが可能となる。
【0035】
さらにまた、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体に、廃棄物を小片状に破砕すると共に、底部の廃棄物を上部に送り込む破砕装置を備えるようにすることにより、攪拌中に大形の廃棄物を小片状に破砕することができ、また、底部に溜まっている廃棄物を上方まで掻き揚げることができるため、作業効率の向上が可能となる。
【0036】
さらにまた、前記駆動手段を車両用エンジンとし、かつ前記架台の移動が、該車両用エンジンの回転にて発電して電力を利用するモータにて行われるようにすることにより、攪拌の際、トルクコンバーターが負荷なくスクリュー羽根攪拌装置を稼動させることが可能となる。
【0037】
さらにまた、前記発酵槽の内側側面に、発酵熱により温水を取り出すための配水管を施されているようにすることにより、堆肥から作られたRDFを燃料としてスチーム化させ、ホースをコンプレッサーにつなぎスクリュー羽根回転攪拌体先端に送ることが可能となる。
【0038】
さらにまた、前記配水管中の温水を更に加熱して得られるスチームを前記スクリュー羽根回転攪拌体のエアー噴出口に圧送するコンプレッサーを備えるようにすることにより、コンプレッサーで圧力を上げ、パイプの穴から燃料で暖められた温水を霧状に噴霧することが可能となる。
【0039】
さらにまた、前記発酵槽底部でかつ有機廃棄物投入口近傍に、ブロー用のスチーム噴射口を有する噴出管を配設するようにすることにより、嫌気性から好気性に変成し、水分調整を良好に行うことが可能となる。
【0040】
本発明の堆肥の製造方法によれば、有機廃棄物は、スクリュー羽根回転攪拌体の先端より噴出される送風、好適には温風により、発酵槽の底から掻き揚げ攪拌されるため、満遍なく好気性状態にさらされ、微生物の活性化が進み、上質な堆肥の製造が可能となる。
【0041】
また、スクリュー羽根回転攪拌体で攪拌された発酵熱は高く、多量の蒸気を発生させるため、発酵時に発生する蒸気を集め液肥として回収することもできる。
【0042】
さらに、製造された堆肥を前記発酵槽に戻して再循環させ、堆肥の減容率を高めるようにすることにより、年間を通して農家が使用する四半期、四分の一に使用するだけの量の生産にとどめることが可能となり、ストックヤードを最小限に保つことができる。
【0043】
さらにまた、前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体を、進行方向に向かって垂線に対し適宜傾斜させて、好ましくは約30度傾斜させて攪拌を行うようにすることにより、最良の状態での汚泥の送りと返りが可能となる。即ち、対流現象が起き、入口に向かって返りの汚泥が攪拌前の汚泥を引きずりながら繰り返し攪拌でき、最良の発熱発酵が促進される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下に、図面を参照して本発明の発酵攪拌処理装置および堆肥の製造方法における実施の形態について説明する。
図示する本発明の好適一実施の形態に係る発酵攪拌処理装置1は、有機廃棄物を貯留、発酵させる発酵槽2と、該発酵槽2の上部開放面上に前後に往復移動可能に架設された架台3と、該架台3に垂設され、少なくとも一方の先端にエアー噴出口15を有する一対のスクリュー羽根回転攪拌体10とを具備し、スクリュー羽根回転攪拌体10に限界負荷が懸ったときに回転駆動伝達比を変動させる自動変則手段16を、スクリュー羽根回転攪拌体10に対する駆動手段17と該スクリュー羽根回転攪拌体10との間に配置してある。
【0045】
発酵槽2は、農業系資源廃棄物、畜産廃棄物、農業集落排水汚泥、下水汚泥、食品廃棄物、水産系資源廃棄物、木質系資源廃棄物等の破砕混合物を発酵処理し堆肥化させるもので、内部はコンクリート壁4により複数に区画されている。また、コンクリート壁4上面には、前後方向に延びる前後移動用レール5が敷設されている。
【0046】
スクリュー羽根回転攪拌体10は、発酵槽2の上部に据え付けられており、スクリュー羽根回転攪拌体10の主要部材は架台3上に配設されている。架台3は、前後移動用車輪6及び左右移動用車輪を介して、発酵槽2の前後方向及び左右方向に移動可能とされている。すなわち、前後移動用レール5上には、前後移動用車輪6が前後方向に走行可能に嵌合されている。
【0047】
発酵槽2より出た堆肥は、発酵効率が良く均質でムラなく熟成して土質改良材として最適な性能を保有し、発酵時に出る熱により雑草・種子・害虫の卵・病原菌・腐敗菌等が死滅した状態となる。そして、この一次発酵により高温発酵させた堆肥を、二次発酵堆肥舎の二次発酵槽に搬入してショベル切返しを行い、完熟した有機肥料を製造することが可能となる。このようにして得られた有機肥料を隣接した温水ハウスで、野菜等の肥料として使用し、余った堆肥は販売することができる。
【0048】
スクリュー羽根回転攪拌体10は、図2および図3に示す好適例では、一対の中空状の攪拌シャフト11と、攪拌シャフト11に装着された羽根部材12とからなる。また、攪拌シャフト11の下端は、発酵槽2の床面近傍まで達している。攪拌シャフト11の上部には、畜尿や水分を多く含んだ酒かす等を注入する注入口13が設けられ、攪拌シャフト11の少なくとも一方の内部には、目詰まり防止用のサニタリ管14が配設されている。また、サニタリ管14の先方は折曲されており、先端にはエアー噴出口15が備えられている。サニタリ管14内には、畜尿や水分を多く含んだ酒かす等が流通し、温風と畜尿水の混合物がエアー噴出口15から破砕された混合物内に噴出される。
【0049】
スクリュー羽根回転攪拌体10は、従来の攪拌機のように攪拌中に発酵槽2内の熱の発散が少なく、高温発酵の持続性が高く、攪拌シャフト11の先端よりエアーを出す仕組みになっているので、一次処理能力が高く、堆肥の移動量が従来の攪拌機に比べて少ないため、発酵槽2の長さが短くて済む。例えば、ロータリー式の場合、発酵槽の高さが1.5mの場合、5m幅が限度であるのに対し、垂直攪拌機の高さは2mで幅が10mと容積を大幅に大きくすることができ処理量も多くなる。また、ベアリング等が被処理物の中に直接入らないので、故障が少なく構造もシンプルでメンテナンスも容易である。
【0050】
このように攪拌して混合加圧された破砕混合物は、立ち上がりが早く、高温発酵になるので、短期間で熟成し良質な堆肥になる。即ち、垂直方向に回転攪拌することで、発酵処理を促進させることができる。特に、処理槽床面近くの下層部分まで粉砕攪拌して十分に通気もできるので、発酵処理効率を大幅に高めることができる。さらに、攪拌の際にスクリュー先端より温風と畜尿水の混合物をインジェクター方式で発酵堆肥中に撒布することで、攪拌シャフト11の近傍に溜まる廃棄物の塊を細かく粉砕することができ、畜糞の攪拌分散化を確実に行うことができる。
【0051】
また、本発明においては、スクリュー羽根回転攪拌体10に限界負荷が懸ったときに回転駆動伝達比を変動させる自動変則手段16を、スクリュー羽根回転攪拌体10に対する駆動手段17と該スクリュー羽根回転攪拌体10との間に配置することが肝要である。
【0052】
自動変則手段16は、フルシンクロクラッチギア、マグネットクラッチギアまたはトルクコンバーター等を用いることができ、かかる自動変則手段16自体は自動車等で既知の機構を慣用に従い、スクリュー羽根回転攪拌体10に対する駆動手段17と該スクリュー羽根回転攪拌体10との間に適宜適用すればよい。トルクコンバーターを使用した場合には、クラッチ板をつなぐ代わりに、オートマチックオイルを流すことにより、油圧を利用して駆動手段17の回転力を回転軸18に伝えることができる。
【0053】
自動変則手段16は、例えば、モータからなる駆動手段17の回転軸19に自動車用ミッション付きトルクコンバーターを取り付け、あらかじめミッションを1:1の回転比に油圧を調整する。当初、駆動手段17は低速回転で稼動させ、過大負荷がスクリュー羽根回転攪拌体10に負担されたとき、低速回転からセンサーがモータ出力の最大回転数に変動高速回転させる。この際、例えばトルクコンバーターはギア比を1:3のギアにて負荷の抵抗を逃がす。これにより、スクリュー羽根回転攪拌体10は過大負荷で停止することなく稼動し続けることができる。なお、負荷が軽減されたときは、ギア比は1:1に戻り、引き続き作業が中断されず支障をきたすことがなく自動運転ができる。
【0054】
また、クラッチ付きミッションの場合、例えば、駆動手段17の回転軸19とスクリュー羽根回転攪拌体10の伝達ギアの間にフルシンクロギアを入れ、クラッチ盤をクラッチデスクに接続させる。例えば、当初、1:1の回転に合わせ、負荷がスクリュー羽根回転攪拌体10に懸ったとき、負荷でクラッチ盤が滑り始めるとシンクロギアが自動的に1:3のギアを導き接続され、スクリュー羽根回転攪拌体10が支障なく回動するようにする。その後、負荷を克服すると1:1のギアに戻るようにする。また、作業内容によってはマグネットクラッチギアを使用することも好ましい。トルクコンバーター、フルシンクロクラッチギアまたはマグネットクラッチギアの自動変則手段16を設けることにより、深夜でも人手を要することなく自動運転させることができる。さらに、深夜電力を使うことで電気代を削減でき、また、攪拌回転数を上げて作業することが可能となることから、経済効果と人件費削減が期待できる。更に、昼間においては消臭対策だけに専念できる。
【0055】
かかる自動変則手段16に使用されるトルクコンバーターは、例えば、図4に示すように、トルクコンバーター本体32とオイルポンプ33とから構成されているが、スクリュー羽根回転攪拌体10に限界負荷が懸ったときに回転駆動伝達比を変動させるものであれば、その構造は特に限定されるものではない。
【0056】
また、スクリュー羽根回転攪拌体10の一対の攪拌シャフト11の回転方向が互いに異なるように形成することが好ましい。攪拌シャフト11の回転方向が互いに異なるように形成することにより、羽根部材12同士が噛みあうように回転するため、汚泥が羽根部材12にまつわり付かず効率よく破砕できる。
【0057】
さらに、一対のスクリュー羽根回転攪拌体10は、図5に示すように、進行方向に向かって傾斜可能に取付けられている。スクリュー羽根回転攪拌体10が進行方向に向かって30度傾斜して移動するように角度をとることにより、攪拌することによって、最良の状態で汚泥の送りと返りができる。また、攪拌の際に対流現象が起き、入口に向かって返りの汚泥が攪拌前の汚泥を引きずり込みながら繰り返し攪拌でき、最良の発熱発酵が促進される状態になる。
【0058】
さらにまた、一対のスクリュー羽根回転攪拌体10の羽根部材12を交換可能とすることが好ましい。羽根部材12先端の回動回転部分は、処理物である汚泥との接触時間が最も長く、先端から中程までの磨耗が著しい。そのため、羽根部材12が磨耗した際に全体を交換するには多大なコストが必要となる。このコスト面を考慮し、図6に示すように、磨耗の激しい箇所の羽根部材12に補強板30を固定することが望ましい。かかる補強板30は強度を有する金属板にて形成されており、六角ネジ等からなる固定具31により羽根部材12に複数固定される。このことで、羽根部材12の磨耗した箇所のみを補強でき、コスト削減が可能となる。
【0059】
本発明の発酵攪拌処理装置の他の好適例として、図7の(a)(b)に示すように、一対のスクリュー羽根回転攪拌体10に、廃棄物を小片状に破砕すると共に、底部の廃棄物を上部に送り込む破砕装置23を備えることができる。かかる破砕装置23は、例えば、回転軸24と回転軸24の周囲に設置された刃部25とで構成され、一対のスクリュー羽根回転攪拌体10の中間部に配設される。また、刃部25は、羽根部材12の傾斜方向と逆の方向に傾斜された状態に形成され、それぞれの刃部25がスクリュー羽根回転攪拌体10の羽根部材12間に配設される。これにより、スクリュー羽根回転攪拌体10と破砕装置23を矢印方向に回転させることにより、攪拌作業中に刃部25にて大型の廃棄物が小片状に破砕されると共に、底部の廃棄物を上部に送り込むことが可能になる。
【0060】
また、本発明の発酵攪拌処理装置の他の好適例として、架台3が車両用タイヤ(例えば、空気入りタイヤ)7を備え、前後移動用レール5上を走行する構造とすることができる。スクリュー羽根回転攪拌体10に最も負荷が懸った場合、その負荷を自動変則手段16にて軽減できる。しかし、架台3に設置されたスクリュー羽根回転攪拌体10自体にも過大な負荷が懸り、架台3を支える前後移動用レール5とそのレール上を走る車輪にも衝撃が伝わる。そのため、架台3に車両用タイヤ7を備え前後移動用レール上を走行する構造とすれば、車両用タイヤ7の空気圧が衝撃を軽減するサスペンションとなり、スムーズな作業が進められると共に、レール5の耐久性も高めることができる。
【0061】
さらに、本発明の発酵攪拌処理装置の他の好適例として、駆動手段17を車両用エンジンとし、かつ架台3の移動を、該車両用エンジンによる発電で生ずる電力でモータ(図示せず)を駆動させることにより行うことが好ましい。駆動手段17に車両用エンジンを利用することで、攪拌はトルクコンバーターの負担がなく、スクリュー羽根回転攪拌体10を稼動させることができる。また、架台3の移動用モータはエンジンの回転を発電利用し、車両用タイヤ7を取り付けた架台3は取外しを可能とし、さらに架台3をジョイントで結ぶことにより、広げたり詰めたりすることが可能となる。これにより、電気の取れない場所や他の施設にトラック移動、設置できる汎用の攪拌機となる。さらに、架台3の左右どちらかを固定することにより、円周攪拌ができるようになる。
【0062】
図示する好適例では、発酵槽2の内側側面に、発酵熱により温水を取り出すための配水管20が施されている。有機質だけで処理された炭素率の高い堆肥を乾燥させ、食用廃棄油を混合させたRDF化(固形燃料化)と、発酵槽2の内側側面により配設された配水管20から発酵熱にて加熱された温水を取り出し、その温水を、堆肥から作られたRDF燃料を利用してスチーム化させ、ホースをコンプレッサーにつなぐことで、スクリュー羽根回転攪拌体10の先端に送ることができる。また、温水を畜舎や温水ハウスに送ることもできる。
【0063】
さらに図示する好適例では、配水管20に、温水を更に加熱して得られるスチームを、スクリュー羽根回転攪拌体10のエアー噴出口15に圧送するコンプレッサー21を備えている。これにより、コンプレッサー21で圧力を上げ、攪拌シャフト11のエアー噴出口15から燃料で暖められた温水を霧状に噴霧することができる。
【0064】
また、発酵槽2底部でかつ有機廃棄物投入口近傍には、図示するように、ブロー用のスチーム噴射口を有する噴射管22を配設することが好ましい。かかる噴射管22を水分の高い部分の床面に移動できるように、穴を開けた複数の管を沈ませ、スチームでブローすることにより、良好に嫌気性から好気性に変成させ、水分調整することができる。
【0065】
次に、本発明の製造方法について詳述する。
本発明の発酵攪拌処理装置1を用いて有機廃棄物を発酵させ堆肥化するにあたり、先ず、水分が90%以上の有機廃棄物を発酵槽2に投入する。次いで、投入された有機廃棄物を、スクリュー羽根回転攪拌体10を左右に移動させつつ先端から温風を噴出させ、同時に、架台3を前方に移動させながら攪拌して徐々に硬い粘土状に変成させる。この際、スクリュー羽根回転攪拌体10の隣接する羽根部材12間で細やかな粒子状に破砕されるまで攪拌を行う。処理すべき有機廃棄物は、スクリュー羽根回転攪拌体10の先端より噴出される温風により、発酵槽2の底から掻き揚げ攪拌されるため、満遍なく好気性状態にさらされ、微生物の活性化が進み、上質な堆肥が製造できる。
【0066】
また、スクリュー羽根回転攪拌体10で攪拌された発酵熱は高く、多量の蒸気を発生させるため、発酵時に発生する蒸気を集め、液肥として回収することもできる。また、製造された堆肥を、発酵槽2に戻して再循環させ、堆肥の減容率を高めることで、年間を通して農家が使用する四半期、四分の一に使用するだけの量の生産にとどめることが可能となり、ストックヤードを最小限に保つことができる。さらに、一対のスクリュー羽根回転攪拌体10が進行方向に向かって垂線に対し約30度傾斜して攪拌を行うことによって、最良の状態で汚泥の送りと返りができ、対流現象が起き、入口に向かって返りの汚泥が攪拌前の汚泥を引きずりながら繰り返し攪拌でき、最良の発熱発酵が促進される。
【実施例】
【0067】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
以下の条件で、自動変則手段を有するスクリュー羽根回転攪拌体を備えた本発明の発酵攪拌処理装置を用いて発酵攪拌処理を実施した。
・発酵槽の寸法:長さ50m 巾7m 高さ2.2m(投入作業スペース5m・取り出し口5m入れて堆肥舎全長さ合計60m)
・処理量:1日2回の攪拌作業投入量総量14リューベ(14t)
・1日実質処理量:豚4,000頭の糞尿オガコ混じり6リューベ
尿:4t
戻し堆肥:2t
・モーター:15KW(ギヤード型誘導電動機)
・空気供給量:1.5気圧
【0068】
汚泥状から粘土状になるまで、外気温20℃で、距離8m経過したところでレオロジー効果が発生した。そこまでの日数が約5日であった。発熱発酵が始まるまで約10日であり、この時点から粘土状がうねり始め水分が60%になり、糸状菌が急激に発生し始め、熱量が上がり始めた。水分は蒸発し始め、硬い粘土状に変成され発酵が促進された。水分は50%以上60%未満であり、出来上がった堆肥は、3分に1に減容した。本発明の装置では、畜糞畜尿が硬い粘土状に変成してもスクリュー羽根回転攪拌体の自動変則手段が作用し、スクリュー羽根回転が停止することなく稼動し続けることができた。
【0069】
また、畜糞畜尿の状態のままの堆積物は、60℃以上の温風を送りながらゆっくり攪拌することで、2mの深さの発酵槽は熱を逃がすことなく、滞留熱を強制的に保ちながら強制発酵させることができた。
【0070】
次に、発酵槽にて47日間の堆肥作りを行ったときの発酵槽内の断面堆肥状態を図8に模式的に示す。毎日10tの尿を投入し、3週間で合計210tの尿を投入した。その後、毎日6t、途中より3tから6tの尿を投入した。
【0071】
堆肥としては、スクープ、ロータリー攪拌より良好な製品が得られた。また、戻し堆肥30%から40%を、別豚舎から出るおかごに混ざった水分調整された糞尿の量に応じて発酵槽に投入した。
【0072】
図中、aは戻し・糞尿おかご、bはドロドロ状の汚泥、cは軟らかい粘土、dは通常の粘土を表す。これら汚泥は嫌気性の状態となった。e部分では攪拌前の表面温度が70℃であり、攪拌を施すことにより内部が80℃まで上昇した。f部分では攪拌前の表面温度が65℃で攪拌後の内部温度は70℃、g部分では攪拌前の表面温度が45℃で攪拌後の内部温度は65℃、h部分では内面温度が45℃であった。e〜hにおいて汚泥は好気性の状態であった。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】実施の形態に係る発酵攪拌処理装置の全体図である。
【図2】スクリュー羽根回転攪拌体の正面図である。
【図3】前記スクリュー羽根回転攪拌体の斜視図である。
【図4】自動変則手段の一例を示す断面図である。
【図5】傾斜させたスクリュー羽根回転攪拌体の側面図である。
【図6】羽根部材に補強板を固定させた状態である。
【図7】(a)は破砕装置の平面図、(b)は前記破砕装置の側面図である。
【図8】発酵槽内の堆肥状態を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
【0074】
1 発酵攪拌処理装置
2 発酵槽
3 架台
4 コンクリート壁
5 レール
6 前後移動用車輪
7 車両用タイヤ
10 スクリュー羽根回転攪拌体
11 攪拌シャフト
12 羽根部材
13 注入口
14 サニタリ管
15 噴出口
16 自動変則手段
17 駆動手段
18 回転軸
19 回転軸
20 配水管
21 コンプレッサー
22 噴射管
23 破砕装置
24 回転軸
25 刃部
30 補強板
31 固定具
32 トルクコンバーター本体
33 オイルポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機廃棄物を貯留、発酵させる発酵槽と、該発酵槽の上部開放面上に前後に往復移動可能に架設された架台と、該架台に左右移動自在に垂設され、少なくとも一方の先端にエアー噴出口を有する一対のスクリュー羽根回転攪拌体とを具備する発酵攪拌処理装置であって、前記スクリュー羽根回転攪拌体に限界負荷が懸ったときに回転駆動伝達比を変動させる自動変則手段を、前記スクリュー羽根回転攪拌体に対する駆動手段と該スクリュー羽根回転攪拌体との間に配置したことを特徴とする発酵攪拌処理装置。
【請求項2】
前記自動変則手段がフルシンクロクラッチギア、マグネットクラッチギアまたはトルクコンバーターである請求項1記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項3】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体の回転方向が互いに異なる請求項1または2記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項4】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体が進行方向に向かって傾斜可能に取付けられている請求項1〜3のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項5】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体の羽根部材が交換可能である請求項1〜4のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項6】
前記駆動手段は正回転と逆回転の双方の回転が可能である請求項1〜5のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項7】
前記架台が車両用タイヤを備え、レール上を走行する請求項1〜6のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項8】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体が用途に応じ交換自在である請求項1〜7のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項9】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体に、廃棄物を小片状に破砕すると共に、底部の廃棄物を上部に送り込む破砕装置を備えた請求項1〜8のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項10】
前記駆動手段が車両用エンジンであり、かつ前記架台の移動が、該車両用エンジンの回転にて発電して電力を利用するモータにて行われる請求項1〜9のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項11】
前記発酵槽の内側側面に、発酵熱により温水を取り出すための配水管が施されている請求項1〜10のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項12】
前記配水管中の温水を更に加熱して得られるスチームを前記スクリュー羽根回転攪拌体のエアー噴出口に圧送するコンプレッサーを備える請求項1〜11のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項13】
前記発酵槽底部でかつ有機廃棄物投入口近傍に、ブロー用のスチーム噴射口を有する噴出管が配設されている請求項1〜12のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置。
【請求項14】
請求項1〜13のうちいずれか一項記載の発酵攪拌処理装置を用いて有機廃棄物を発酵させ堆肥化するにあたり、水分が90%以上の有機廃棄物を前記発酵槽に投入し、投入された有機廃棄物を、前記スクリュー羽根回転攪拌体の先端から温風を噴出させかつ前記架台を前方に移動させながら攪拌して徐々に硬い粘土状に変成させ、前記スクリュー羽根回転攪拌体の隣接する羽根部材間で細やかな粒子状に破砕されるまで攪拌を行うことを特徴とする堆肥の製造方法。
【請求項15】
発酵時に発生する蒸気を集め液肥として回収する請求項14記載の堆肥の製造方法。
【請求項16】
製造された堆肥を、前記発酵槽に戻して再循環させ、堆肥の減容率を高める請求項14または15記載の堆肥の製造方法。
【請求項17】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体が進行方向に向かって垂線に対し約30度傾斜して攪拌を行う請求項14〜16のうちいずれか一項記載の堆肥の製造方法。
【請求項18】
前記一対のスクリュー羽根回転攪拌体により有機廃棄物の送りと返りを繰り返しながら前記架台を前方に移動させ、攪拌前の汚泥を引きずり込み沈ませながら攪拌する請求項14〜17のうちいずれか一項記載の堆肥の製造方法。
【請求項19】
畜尿水の混合物をインジェクター方式で発酵堆肥中に撒布する請求項14〜18のうちいずれか一項記載の堆肥の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−283158(P2007−283158A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109850(P2006−109850)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(506125535)株式会社環境ライフ (2)
【出願人】(506124169)株式会社富士通商 (1)
【Fターム(参考)】