説明

皮膚外用剤

【課題】皮膚の美白効果や黒化予防肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を有し、製剤としての安定性や安全性などにも優れた皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】アスコルビン酸・その誘導体、生薬・そのエキス、ヒドロキシカルボン酸・その塩、油溶性甘草抽出物、ゲンチアナ抽出物、フェノール誘導体・その塩、胎盤抽出物、コウジ酸・その誘導体、グルコサミン・その誘導体、アゼライン・その誘導体、レチノール・その誘導体、トコフェロール・その誘導体、キトサン・その分解物、カフェイン酸誘導体、ヒドロキシケイ皮酸・その誘導体、セリ科植物抽出物、菌糸体培養物・その抽出物、植物の葉・その抽出物などの補助成分と、ピリドキシ−α−D−グルコシドを含有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などの予防効果や改善効果を著しく向上し、製剤としての安定性や安全性などの面からも総合的に優れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【技術背景】
肌荒れ状態の皮膚は、通常、乾燥肌や荒れ肌と呼ばれ、 従来より、 その外用剤的対処として、ヒアルロン酸、各種セラミドなどの保湿剤が、また生理的角化異常を伴う荒れ肌に対しては、アロエ抽出物、 胎盤抽出物、ニンジン抽出物、アラトイン、発酵代謝物などの天然抽出物が用いられてきた。
しかし、これらはいずれも皮膚外用剤として、その効果は十分でなく、優れた効果を期待できなかった。
【0003】
一方、本発明者らは、皮膚外用剤として、製剤的に安定で、しかも安全性が高いばかりか、従来のものより遥かに効果の高い物質を追求した結果、その目的に叶う化合物としてピリドキシン−α−D−グルコシドを見出し、既に特許出願している(特願2001−067586号)。
また、本発明者らは、この先提案に係るピリドキシン−α−D−グルコシドは、単独で用いても顕著な肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を有するが、その効果をさらに補完又は助長する物質との併用により、先提案のものより一層優れた皮膚外用剤の提供が可能であるとの考えに至った。
【0004】
【発明の目的】
そこで本発明は、上記ピリドキシン−α−D−グルコシドの効果を補完し助長する物質を追求し、当該物質を併用して肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などの予防効果や改善効果が遙に高く、しかも製剤としての安定性や安全性などの面からも総合的に優れた皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の成分(以下、「補助成分」と記載することがある)をピリドキシン−α−D−グルコシドと併用することにより、単独で用いても従来のものより肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果の遙かに高いピリドキシン−α−D−グルコシドの効果をより一層向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、アスコルビン酸及びその誘導体、生薬及びそのエキス、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、油溶性甘草抽出物、ゲンチアナ抽出物、フェノール誘導体及びその塩、胎盤抽出物、コウジ酸及びその誘導体、グルコサミン及びその誘導体、アゼライン及びその誘導体、レチノール及びその誘導体、ハイドロキノン配糖体、トコフェロール及びその誘導体、ビタミンE−ニコチネート、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、キトサン及びその分解物、カフェイン酸誘導体、ヒドロキシケイ皮酸及びその誘導体、セリ科植物抽出物、菌糸体培養物及びその抽出物、植物の葉及びその抽出物、植物の幹皮及びその抽出物、ヒノキチオール、ニンジンエキス、イオウ、粗糖抽出物、糖蜜抽出物、ムコ多糖体、テプレノン、ノルジヒドログアイアレチン酸、紫外線吸収剤、γ−ピロン配糖体、ハイドロキシサリチル酸の配糖体、ハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体、ビフェニル化合物、セラミド類、セラミド類似構造物質、一般式R31−O−(X−O)n−R32(R31及びR32は同一又は異なる炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、Xは炭素数1〜12のアルキレン基、nは0又は1、R31とR32とXの合計炭素数は10〜32である)で表されるエーテル化合物、パントテン酸及びその誘導体、亜硫酸水素ナトリウム、抗炎症剤、アラントイン及びその誘導体、アミノ酸及びその誘導体、アミノエチル化合物、アルキレンジアミンカルボン酸誘導体、ベタイン誘導体、アシルメチルタウリン、フィブロネクチン、抗チロシナーゼ活性剤、ヘデラコサイド及びその塩、ギムネマサポニン及びその塩、ビートサポニン及びその塩、エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩、レゾルシノール誘導体、ジヒドロキシアセトン及びその誘導体、S−1,3,4−トリヒドロキシ−2−ブタン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種と、ピリドキシン−α−D−グルコシドとを含有することを特徴とする皮膚外用剤を要旨とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる補助成分のうち、少なくとも一種がピリドキシン−α−D−グルコシドと併用されることにより、皮膚外用剤におけるピリドキシン−α−D−グルコシドの肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を向上したり、安定性を高めたりする役割を果たす。以下に、本発明に用いる補助成分について説明する。
【0008】
アスコルビン酸のうち、L−アスコルビン酸は、一般にビタミンCといわれ、その強い還元作用により細胞呼吸作用、酵素賦活作用、膠原形成作用を有し、かつメラニン還元作用を有する。アスコルビン酸の誘導体としては、例えば、アスコルビン酸モノステアレート、アスコルビン酸モノパルミテート、アスコルビン酸モノオレートなどのアスコルビン酸モノアルキルエステル類、アスコルビン酸モノリン酸エステル、アスコルビン酸−2−硫酸のようなアスコルビン酸モノエステル誘導体、アスコルビン酸ジステアレート、アスコルビン酸ジパルミテート、アスコルビン酸ジオレートなどのアスコルビン酸ジリン酸エステルのようなアスコルビン酸ジエステル誘導体、アスコルビン酸トリステアレート、アスコルビン酸トリパルミテート、アスコルビン酸トリオレートなどのアスコルビン酸トリアルキルエステル類、アスコルビン酸トリリン酸エステルなどのアスコルビン酸トリエステル誘導体などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中に、0.01重量%以上配合すると効果が現れ、上限値は10重量%程度である。
【0009】
生薬としては、クワ(ソウハクヒ)、シャクヤク、オウゴン、カミツレ、トウキ、ローズマリー、ゲンノショウコ、シコン、茶、葛根、丁字、甘草、枇杷、橙皮、高麗人参、芍薬、山査子、麦門冬、生姜、松笠、厚朴、阿仙薬、黄ゴン、アロエ、アルテア、シモツケ、オランダガラシ、キナ、コンフリー、ローズマリー、ロート、センブリ、西洋のこぎり草(Achillea millefolium Linn′e(Compositae))などが挙げられ、それらのエキスも同様に用いることができる。本発明において、生薬及びそのエキスとは、上記生薬の全草、根、葉、花、種子を、必要により乾燥するなどして微粉末としたもの、あるいは水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.0001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%である。
【0010】
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、メバロン酸、メバロン酸ラクトンなどが挙げられ、その塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの金属塩やトリエタノールアミン、2−アミノ−メチル−1,3−プロパンジオールなどの有機塩などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.0001〜5重量%、好ましくは0.001〜3重量%である。
【0011】
油溶性甘草抽出物は、マメ科に属する多年草である甘草(学名Glycyrrhizaglabra linne )から、メチルアルコール、エチルアルコールなどの低級1価アルコールや、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの液状多価アルコールなどの抽出溶媒を用いて抽出したものである。その調製法は特に限定されないが、例えば、様々の適当な溶媒を用いて低温もしくは室温から加温下にて抽出される。好ましい抽出方法の例としては、エチルアルコールを用い、加温しながら2〜10時間抽出を行った後、濾過し、得られた濾液をさらに2〜3日間ほど放置して熟成させ、再び濾過を行う方法が挙げられ、必要に応じて加熱抽出を行った後に濃縮乾燥してもよい。
配合量は、用いる抽出物の品質などにもよるが、皮膚外用剤全量中の0.0001〜5重量%、好ましくは0.001〜3重量%である。
【0012】
ゲンチアナ抽出物は、リンドウ科に属する植物であるゲンチアナ(学名Gentiana litea linne(Gentianaceae))の根及び根茎から、メチルアルコール、エチルアルコールなどの低級1価アルコールや、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの液状多価アルコールなどの抽出溶媒を用いて抽出したものである。その調製法は特に限定されないが、例えば、様々の適当な溶媒を用いて低温もしくは室温から加温下にて抽出される。好ましい抽出方法の例としては、50%1,3−ブチレングリコール水溶液を用い、加温しながら2〜10時間抽出を行った後、濾過し、得られた濾液をさらに2〜3日間ほど放置して熟成させ、再び濾過を行う方法が挙げられ、必要に応じて加熱抽出を行った後に濃縮乾燥してもよい。
配合量は、用いる抽出物の品質などにもよるが、皮膚外用剤全量中の0.0001〜5重量%、好ましくは0.001〜3重量%である。
【0013】
フェノール誘導体及びその塩としては、ハイドロキノンモノエチルエーテル、ハイドロキノンモノn−プロピルエーテル、ハイドロキノンモノn−ブチルエーテル、ハイドロキノンモノn−ヘキサデシルエーテル、ハイドロキノンモノn−オクタデシルエーテル、p−エチルフェノール、p−n−プロピルフェノール、p−n−ブチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−ヘキサデシルフェノール、p−オクタデシルフェノール、4−イソプロピルカテコールモノブチルエステル、4−イソプロピルカテコールモノヘプタデカエステルなどが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。
【0014】
胎盤抽出物とは、ヒト、サル、ウシ、ブタ、ヒツジ、マウスなどの動物の胎盤から、水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。具体的には、水溶性や油溶性のプラセンタエキスとして市販されている。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0015】
コウジ酸及びその誘導体としては、コウジ酸、コウジ酸配糖体、コウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸モノステアレート、コウジ酸モノシンナモエート、コウジ酸モノベンゾエートなどのモノエステルや、コウジ酸ジブチレート、コウジ酸ジパルミテート、コウジ酸ジステアレート、コウジ酸ジオレエートなどのジエステルなどが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜30重量%、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。
【0016】
グルコサミン及びその誘導体としては、グルコサミン、グルコサミン−6−リン酸やグルコサミン−6−硫酸などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0017】
アゼライン及びその誘導体としては、アゼライン、アゼライン酸などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0018】
レチノールは、一般にビタミンA1と呼ばれ、皮膚や粘膜の正常保持作用を有する。レチノールの誘導体としては、レチナール、レチノイン酸などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0019】
ハイドロキノン配糖体は、美白作用を有するハイドロキノン−α−D−グルコシド、ハイドロキノン−β−D−グルコシドのいずれも用いることができ、これらは天然物からの抽出物や、微生物反応による得られるもの等を好ましく用いることができる。
配合量は、皮膚外用剤全量中0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。
【0020】
トコフェロールは、ビタミンE誘導体の一群を成すもので、皮膚角化症等の予防や治療、皮膚老化の防止や回復などに有効であり、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールを含み、本発明では、これらの誘導体をも使用することができる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0021】
α−トコフェロールの誘導体として、例えば、ビタミンA酸のエステルであるα−トコフェリルレチノエートがある。この場合のα−トコフェロールは、DL−α−トコフェロール、D−α−トコフェロール、又はD−α−トコフェロールを含む天然混合トコフェロールで、ビタミンA酸は、レチノイン酸(all−trans−レチノイン酸)、13−cis−レチノイン酸、11−cis−レチノイン酸、9−cis−レチノイン酸、又はこれらの混合異性体であり、特にDL−α−トコフェロールとall−trans−レチノイン酸とのエステルが好ましい。
【0022】
ビタミンE−ニコチネートとジイソプロピルアミンジクロロアセテートは、血行促進作用や細胞賦活作用を有し、紫外線障害によるメラニン生成を抑制すると共にメラニン色素の排泄を促すのみならず、表皮の乾燥を防ぎ、皮膚の代謝を促進し、紫外線障害による皮膚の老化を防ぐ。
配合量は、皮膚外用剤全量中、ビタミンE−ニコチネート、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート共に、それぞれ0.01〜5重量%である。
【0023】
キトサンは、キチンの脱アセチル化物であり、β−1,4−ポリグルコサミン構造を有する。キトサンの分解物とは、キトサンにキチナーゼなどの酵素を処理して得られたもので、グルコサミンやそのオリゴマーを含有している。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0024】
カフェイン酸誘導体の配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0025】
ヒドロキシケイ皮酸及びその誘導体としては、p−クマリン酸、p−クマル酸を含むヒドロキシケイ皮酸、コーヒー酸などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0026】
セリ科植物抽出物とは、防風、浜防風、羌活、センキュウ、ビャクシ、藁本、独活、前胡、紫胡などのセリ科植物の全草、根、葉、花、種子から、水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0027】
菌糸体培養物とは、西洋キノコ、マンネンタケなどの菌糸体を適当な培地で培養したものであり、液体培養による場合はその培養液をそのまま、固体培養による場合は、得られた菌糸体を必要により乾燥するなどして微粉末としたものなどをいう。また菌糸体培養物の抽出物とは、上記の菌糸体培養液、菌糸体、又はこれを微粉末としたものから、水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出物、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0028】
植物の葉としては、具体的には、リンゴ、アセビ、アマシバ、ギムネマなどの葉を挙げることができ、必要によりこれらを乾燥するなどして微粉末としたものである。また、その抽出物とは、これらの葉、又はこれを微粉末としたものから、水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜20重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0029】
植物の幹皮としては、具体的には、リンゴ、サクラ、ナシ、モモなどの幹皮を挙げることができ、必要によりこれらを乾燥するなどして微粉末としたものである。また、その抽出物とは、これらの幹皮、又はこれを微粉末としたものから、水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0030】
ヒノキチオールの配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0031】
ニンジンエキスとは、ニンジン、又は必要によりこれを微粉末としたものから、水及び/又は有機溶剤で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいい、市販されている。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0032】
イオウの配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0033】
粗糖抽出物は、褐色を呈する色素成分であり、乾燥粉末は吸湿性であって、わずかに焦臭があり、やや苦みを有する。その製法は、特開昭60−78912号公報に記載されているが、具体的には、粗糖(黒砂糖)、又は糖蜜(黒砂糖から砂糖を製造する過程で生じる副産物)を適当量の水に溶解し、非極性のポリスチレン系樹脂吸着剤などの吸着剤に接触させて色素成分を吸着させ、この吸着剤を水で洗浄して糖分を十分に除去した後、吸着剤に吸着した色素成分を濃度20%以上の含水アルコールなどで溶離し、濃縮あるいは凍結乾燥、蒸発乾固などを施して必要により再結晶して精製することにより得られる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0034】
糖蜜抽出物は、オリゴ糖が主成分であり、糖蜜をメタノール、エタノールなどの低級アルコールにより冷浸もしくは温浸し、その後濾過、濃縮して脱色することにより得られる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0035】
ムコ多糖体は、皮膚の保湿作用を向上する効果を有する。ムコ多糖体としては、ヒアルロン酸、コンドロイチン−4−硫酸、コンドロイチン−6−硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン、又はそれらの塩などが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。
【0036】
テプレノンの化学名は、ゲラニルゲラニルアセトンであり、粘膜保護修復作用、細胞増殖賦活作用、リン脂質合成促進作用などを有する。また、テプレノンは、シミ、ソバカス、色黒の原因となるメラニンを生合成する酵素であるチロシナーゼ活性を阻害する作用があることがわかっている(特開平6−16532号公報)。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは、1.0〜10重量%である。
【0037】
ノルジヒドログアイアレチン酸は、一般には、抗酸化剤やリポキシゲナーゼ阻害剤として知られている物質であり、酸化防止や薬剤安定化を目的として化粧品、医療品などに応用されているものである。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0038】
紫外線吸収剤としては、従来の皮膚外用剤に汎用されている任意の紫外線吸収剤を用いることができるが、このような紫外線吸収剤の代表的な化合物を例示すれば以下の通りである。
【0039】
(1)安息香酸系紫外線吸収剤
パラアミノ安息香酸(以下PABAと略する)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAアミルエステル、N,N−ジメチルPABAオクチルエステル
【0040】
(2)アントラニル酸系紫外線吸収剤
ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート
【0041】
(3)サリチル酸系紫外線吸収剤
アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート
【0042】
(4)桂皮酸系紫外線吸収剤
オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルへキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート
【0043】
(5)ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ4′−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルへキシル−4′−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン
【0044】
(6)その他の紫外線吸収剤
3−(4′−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4′−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン
【0045】
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%である。
【0046】
γ−ピロン配糖体は、日焼けによるシミ、ソバカスを防止する作用を有し、一般式1で表されるマルトール−3−O−(6′−O−アピオシル)−グルコシドあるいはマルトール−3−O−グルコシドであり、例えば葛根抽出液よりカラムクロマトグラフィ、分取HPLC、薄層クロマトグラフィ等で採取したものが使用できる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.00001〜2.5重量%、好ましくは0.0001〜1重量%である。
【0047】
【化1】

【0048】
ハイドロキシサリチル酸の配糖体とハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体は、美白効果を発現する作用を有し、一般式2、3、4で表される。
これらの配糖体は、ハイドロキシサリチル酸又はハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルとペンタアセチルグルコースのような糖のアセチル化物(又はアセトブロモグルコースのような糖のアセトブロモ化物)とを酸触媒の存在下で反応させることによって得ることができる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜20重量%、好ましくは0.1〜7重量%である。
【0049】
【化2】

【0050】
一般式2〜4中、R1は水素原子、炭素数1〜20の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基で、R2は糖残基である。
【0051】
上記配糖体の具体例は、3−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸、3−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチル、3−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル、3−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸プロピル、3−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸イソプロピル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸プロピル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸イソプロピル、5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸、5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチル、5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル、5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸プロピル、5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸イソプロピル、6−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸、6−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチル、6−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル、6−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸プロピル、6−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸イソプロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸メチル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸エチル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸プロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸メチル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸エチル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸メチル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸エチル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸プロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル等である。
【0052】
ビフェニル化合物は、チロシナーゼ活性阻害効果やメラニン生成抑制効果を有し、一般式5、6で表される。
具体的には、デヒドロジクレオソール、デヒドロジオイゲノール、テトラハイドロマグノロール等が挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.0001〜20重量%、好ましくは0.001〜5重量%である。
【0053】
【化3】

【0054】
一般式5、6中、R3は、CH、C、C、CHOH、COH、CHCH=CHで、R4は、水素原子、炭素数1〜8の直鎖又は分岐の飽和炭化水素基である。
【0055】
セラミド類とセラミド類似構造物質は、皮膚に対する保湿、柔軟、美白、抗炎症、抗酸化、血行促進等の効果を有し、セラミド類は一般式7で表され、セラミド類似構造物質は一般式8、9、10、11、12で表される。
セラミド類とセラミド類似構造物質は、いずれか一方又は双方の1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜50重量%、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。この配合量の範囲内であれば、使用感、保湿効果、肌荒れ予防・改善効果、安定性の面で良好となる。
【0056】
【化4】

【0057】
【化5】

【0058】
一般式7中、R5とR6は同一又は異なる、水酸基置換又は未置換の炭素数8〜26の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和炭化水素基である。
一般式8中、R7は炭素数10〜26の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和の炭化水素基で、R8は炭素数9〜25の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和の炭化水素基で、YとZは水素原子又は水酸基で、aは0又は1で、cは0〜4の整数で、bとdは0〜3の整数である。
一般式9中、R9とR10は同一又は異なる、炭素数1〜40の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和のヒドロキシル化されていてもよい炭化水素基で、R11は炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキレン基又は単結合で、R12は水素原子又は炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルコキシ基又は2,3−ジヒドロキシプロピルオキシ基であり、R11が単結合のときR12は水素原子である。
一般式10中、R9aは炭素数4〜40のヒドロキシル化されていてもよい炭化水素基で、R11aは炭素数3〜6の直鎖又は分岐のアルキレン基で、R12aは炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルコキシ基である。
一般式11中、R9、R10、R10a、R12aは上記と同じである。
一般式12中、R9、R10、R11は上記と同じで、R12bは水素原子又は炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルコキシ基又は2,3−ジヒドロキシプロピルオキシ基であり、R11が単結合のときR12bは水素原子である。
【0059】
一般式R21−O−(X−O)n−R22で表されるエーテル化合物は、本発明の皮膚外用剤の経皮吸収性を高める作用を有し、しかも皮膚刺激性を与えることはない。
この一般式中、R21とR22は、同じでも、異なっていてもよく、炭素数1〜12、好ましくは2〜22、より好ましくは3〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、R21とR22の少なくとも一方が2カ所以上、特に2カ所分岐したものが好ましく、具体的には、メチル基、ブチル基、n−ブチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基、n−テトラコシル基、1−メチルプロピル基、3−メチルヘキシル基、2−メチルヘプタデシル基、1,3−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルペンチル基、シクロペンチル基等が挙げられる。
Xは、炭素数1〜12、好ましくは1〜8のアルキレン基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、ブチレン基等が挙げられる。
なお、R21とR22とXの合計炭素数は、10〜32が必須であり、好ましくは12〜28である。
nは、0又は1、好ましくは0である。
【0060】
このエーテル化合物は、公知の方法、例えば、対応するアルコールとアルキルハライドとの直接エーテル化法、ルイス酸触媒存在下における対応するアルコールとオレフィンとの付加反応で得られるアリルエーテルを還元する方法、対応するアルコールとアルデヒド又はケトンから生成するアセタール又はケタールを還元する方法等、で製造することができる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜50重量%、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。
【0061】
パントテン酸は、ビタミンB群の一つであり、皮膚の美白効果を有する。その誘導体としては、パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル、ベンゾイルパントテニルエチルエーテル、ジカルボエトキシパントテン酸エチル、パンテティン−S−スルホン酸、4′−ホスホパンテティン−S−スルホン酸、パンテティン、グルコピラノシルパントテン酸などが挙げられる。また、これらは遊離酸のみではなく、塩の形で用いることもできる。塩としては、有機酸塩及び無機酸塩が広く挙げられるが、アルカリ金属塩,アルカリ土類金属塩が好ましい。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0062】
亜硫酸水素ナトリウムは、皮膚外用剤中におけるハイドロキノン配糖体の安定化に効果を発揮する物質として知られており(特許第2107858号)、ピリドキシン−α−D−グルコシドに、ハイドロキノン配糖体を配合した製剤で特に商用性を発揮する。
配合量は、皮膚外用剤全量中0,001〜5重量%、好ましくは0,005〜2%である。
【0063】
抗炎症剤は、皮膚に対して炎症を起こすなどの悪影響を及ぼすことが考えられる補助成分に対する予防のために用いる。抗炎症剤としては、皮膚への適用が可能で、抗炎症作用を有するものであれば特に制限されるものではないが、例えば、オキシベンゾン、トラネキサム酸及びその誘導体、イプシロンアミノカプロン酸、グリチルリチン酸、アズレン、感光素301号、感光素401号、塩酸ジフェンヒドラミン、アデノシンリン酸、カラミン、紫根エキス、ヨモギエキス、ワレモコウエキス、アミノカプロン酸、ビサボロールなどが挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜2重量%、好ましくは0.1〜2重量%である。
【0064】
アラントインは、皮膚科の諸疾患の治療薬に用いられており、皮膚の創傷治療や肌荒れ防止などに効果的に作用する。アラントインの誘導体としては、ジヒドロキシアルミニウムアラントイネート、クロロヒドロキシアルミニウムアラントイネートなどが挙げられる。
配合量は皮膚外用剤全量中の0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
【0065】
アミノ酸は、老化や硬化した表皮に水和性を回復するために用い、グリシン、セリン、シスチン、アラニン、トレオニン、システイン、バリン、フェニルアラニン、メチオニン、ロイシン、チロシン、ブロリン、イソロイシン、トリプトファン、ヒドロキシブロリン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、グルタミン酸等の酸性アミノ酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン等の塩基性アミノ酸が挙げられる。アミノ酸誘導体としては、アシルサルコシンとその塩、アシルグルタミン酸とその塩、アシル−β−アラニンとその塩、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸とその塩の他に、グルタチン、カルノシン、グラムシギンS、チロシジンA、チロシジンB等のオリゴペプチド、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸とその塩が挙げられる。
配合量は、少なすぎると皮膚に対する保温効果が弱く、多すぎても効果の向上がみられないばかりか、アミノ酸の変質を防止し難くなるため、皮膚外用剤全量中の0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%である。
【0066】
アミノエチル化合物は、肌荒れ防止・改善、くすみ改善のために用い、NHCHCHX(Xは、−SOH又は−SOSHである)で表される。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.0001〜1.0重量%、好ましくは0.001〜0.3重量%が適している。
【0067】
アルキレンジアミンカルボン酸誘導体は、皮膚外用剤の保存安定性を高めるために用い、特にエチレンジアミン四酢酸と、そのNa、K、Li塩等のアルカリ金属塩、Ca、Mg等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノール塩等が好ましく、より好ましくはNa塩である。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.01〜0.5重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0068】
ベタイン誘導体は、薬効成分の経皮促進剤として用い、一般式13で表されるアルキルジメチルアミノ酸、一般式14で表される2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチル−2−イミダゾリン、一般式15で表されるN−(3−アシルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミノ酢酸、一般式16で表されるN−アルキル−N,N−ジメチル−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸が好ましい。
【0069】
アシルメチルタウリンも薬効成分の経皮促進剤として用い、一般式17で表される
【0070】
【化6】

【0071】
一般式13、14、15、16、17中、R13、R16は炭素原子数8〜24の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、R14、R15、R17は炭素原子数7〜23の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、Mは1価又は2価の金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は水素原子を表す。
【0072】
ベタイン誘導体とアシルメチルタウリンの配合量は、両者の合計で皮膚外用剤全量中の0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%である。
【0073】
フィブロネクチン(寒冷不溶性グロブリン)は、本発明におけるピリドキシン−α−D−グルコシドの効果を向上させる効果を有する。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.000001〜0.1重量%が適している。
【0074】
抗チロシナーゼ活性剤は、ピリドキシン−α−D−グルコシドとの相乗作用で肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する。
抗チロシナーゼ活性剤としては、ニチニチソウ(Catharanthus roseus L.)の培養細胞(ニチニチソウの芽生え《幼植物》の根、胚軸、子葉、成熟体の根、茎、葉柄、花、花粉等の細胞群又は組織片)を、オーキシンやサイトカイニン等の植物ホルモンを含む植物成長調整物質を添加した培地でカルスを誘導するか、アクロバクテリウムトウメファシエンス(Agrobacterium tomefaciens )やアクロバクテリウムリゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)等を用いて腫瘍組織を作出し、カルス又は腫瘍組織をピリドキシン−α−D−グルコシド含有培地(ムラシゲ−スクーム培地、リンスマイヤー−スクーム培地、ホワイト培地、ガンボルグ培地、ニッチ培地、ヘラー培地、シェンク−ヒルデブラント培地、ニッチ−ニッチ培地、コーレンバッハ−シュミット培地等で培養して得られる培養物のホモジエネートに由来する透明液又はその乾燥物を用いる。
配合量は、所望の抗チロシナーゼ活性を示す量とすればよい。
【0075】
ヘデラコサイド(Hederacoside)は、本発明のピリドキシン−α−D−グルコシドとの相乗作用で美白効果を向上させる。ムクロジン(エンメイヒ:Sapindus mukurossi Gaertn.)やアケビ(モクツウ:Akebia quinata Decne. )の抽出物から得られるトリテルペノイドサポニンであり、その塩としては、Na塩、K塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、塩基性アミノ酸塩、アルカノールアミン塩、エステル等があり、これらは抽出物のままで使用してもよい。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%が適している。
【0076】
ギムネマサポニン(Gymnemasaponin)は、本発明のピリドキシン−α−D−グルコースとの相乗作用で美白効果を向上させる。ギムネマイノドラムや、インド原産ガガイモ科ギムネマ・シルベスタ(Gymnema sylvestre R.Br. )の抽出物から得られるトリテルペノイドサポニンであり、その塩としては、Na塩、K塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、塩基性アミノ酸塩、アルカノールアミン塩、エステル等があり、これらは抽出物のままで使用してもよい。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%が適している。
【0077】
ビートサポニンは、本発明のピリドキシン−α−D−グルコースとの相乗作用で美白効果を向上させる。アカザ科てん菜の抽出物から得られるオレアノール酸配糖体であり、その塩としては、Na塩、K塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、塩基性アミノ酸塩、アルカノールアミン塩、エステル等があり、これらは抽出物のままで使用してもよい。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%が適している。
【0078】
エラグ酸系化合物は、本発明の皮膚外用剤の長期保存安定性を向上させるためのもので、一般式18で表される。エラグ酸系化合物のアルカリ金属塩としては、Na塩、K塩が挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.001〜30重量%、好ましくは0.05〜10重量%が適している。
【0079】
【化7】

【0080】
一般式18中、R18、R19、R20、R21は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基《例えばメチル基、エチル基、プロピル基等》、炭素数1〜20のアシル基《例えばアセチル基、プロピオニル基等》、−(C2m−O)H《mは2又は3、nは1以上の整数、特に5〜40が好ましい》で示されるポリオキシアルキレン基《例えばポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基》、一般式19で示される糖残基であり、これらは同一でも互いに異なっていてもよい。R22は水素原子、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシ基である。
【0081】
【化8】

【0082】
エラグ酸系化合物と、そのアルカリ金属塩の具体例は、エラグ酸、3,4−ジ−o−メチルエラグ酸、3,3′−ジ−o−メチルエラグ酸、3,3′,4−トリ−o−メチルエラグ酸、3,3′,4,4′−テトラ−o−メチル−5−メトキシエラグ酸、3−o−エチル−4−o−メチル−5−ヒドロキシエラグ酸、アムリトシド(Amritoside)や、これらのアルカリ金属塩が挙げられる。
これらのエラグ酸系化合物は、イチゴ、タラ(Caesalupinia Spino sa )、ユーカリ材(Eucalyptus)、リンゴ、毒ウツギ(コリアリア ヤポニカ)、ラジアタ松、クマコケモモ、ザクロ、アンマロク、ウキュウヨウ、エンフヨウ、ガイジチャ、カコウジュヨウ、カシ、キジュ、ケンジン、コウナカ、サンウキュウコン、サンウキュウヨウ、シュウフウボウ、センクツサイ、ソウゲンロウカンソウ、ダイヒョウソウ、ドウモウアンヨウ、ハオウベン、バンセキリュウカン、バンセキリュウヒ、ボウカ、モッショクシ、ヤトウセイカ、ヤトウセイヒ、ユウカンコン、ユウカンボクヒ、ユウカンヨウ、リュウガソウコン、バンセキリュウヨウ、ウキュウボクコンビ、シドコン、チンシュウソウ、ゲンノショウコなどの天然物から得ることができる。
【0083】
レゾルシノール誘導体は、血行促進作用や細胞賦活作用を有し、紫外線障害によるメラニン生成を抑制すると共にメラニン色素の排泄を促すのみならず、表皮の乾燥を防ぎ、皮膚の代謝を促進し、紫外線障害による皮膚の老化を防ぐ。
具体例としては、4−n−エチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ヘキシルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が挙げられる。
配合量は、皮膚外用剤全量中の0.0001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%が適している。
【0084】
上記した補助成分は、特筆していないものについては、全てピリドキシン−α−D−グルコシドと併用されて肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を向上させる効果を有するが、この効果の他に、薬剤としての安定性や安全性を高める効果を兼ねているものもある。
いずれの補助成分も、上記した配合量の範囲であれば、ピリドキシン−α−D−グルコシドと併用した場合、皮膚外用剤中のピリドキシン−α−D−グルコシドに影響を及ぼすことがなく、経時安定性も良好で、高い肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を発揮することができるが、期待される効果の程度によっては、増減することもできる。なお、上記した補助成分は、少なくとも一種、すなわち一種又は2種以上の物質を組み合わせて用いることができる。
【0085】
本発明に係わるピリドキシン−α−D−グルコシドは下記に示す構造式を有するものである。
【0086】
【化9】

【0087】
本発明におけるピリドキシン−α−D−グルコシドはピリドキシン−4′−α−D−グルコシド(PN−4′−G)又は、ピリドキシン−5′−α−D−グルコシド(PN−5′−G)の単独体か、これらの任意の比率での混合体(PN−α′−D−G)である。
【0088】
ピリドキシン−α−D−グルコシドは、医薬品、医薬部外品、あるいは化粧品などとしての使用に適した皮膚外用剤として、特に肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を有する。
ピリドキシン−α−D−グルコシドの配合量は、皮膚外用剤中0,05〜20,0重量%である。
【0089】
ピリドキシン−α−D−グルコシドは、Bacillus stearothermophilus 又はBacillus macerans 由来のシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase )によりデキストリンを糖供与体として工業的に有利に得られる。ピリドキシン−α−D−グルコシドの大量生産の製法については、本発明者らにより明らかにされている(Mem.Grad.School.Sci.a Technol.,Kobe Univ.,17-A:37 〜45(1999))。
すなわち、Bacillus stearothermophilus 由来のCGTase を用いたピリドキシン−α−D−グルコシドの生産に際して酵素化学的最適条件はPH4.0〜8.0、好ましくは4.5〜5.5、反応温度は4〜25℃、好ましくは55〜65℃であり、この条件ではCGTase の安定性も極めて良好である。また、マルトデキストリンの重合度は4〜25、好ましくは6〜13、基質濃度はピリドキシン塩酸塩が4〜12%、マルトデキストリンが0.05〜0.10モル/Lが適している(なお、Lはリットルを意味する)。この反応液は、ピリドキシン−α−マルトキリゴシドも含んでおり、Rhijopus niveus など由来のグルコアミラーゼを用いてピリドキシン−α−D−グルコシドに変換すると収率的に有利となる。
【0090】
このようにして得られるピリドキシン−α−D−グルコシドは、PN−4′−GとPN−5′−Gが約2:1の比率の混合物であり、Bacillus macerans 由来のCGTase で製する場合、この比率はほぼ1:1となる。
この混合物は、例えばCosumosil 75C18-OPN (ナカライテクス社製)カラムクロマトグラフィーで10%エタノールを用いて分離することもできる。
PN−4′−GとPN−5′−Gの混合比率は、酵素反応後の反応液からのピリドキシン−α−D−グルコシドの分離過程である程度コントロールすることもできるし、また必要に応じてPN−4′−GとPN−5′−Gに完全分離した後、任意の比率で配合することもできる。
【0091】
本発明の皮膚外用剤には上記した成分の他に、通常化粧品や医薬品などの皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば油分、酸化防止剤、界面活性剤、保湿剤、湿潤材、香料、水、アルコール、増粘剤、防腐剤、色剤、粉末、薬剤、キレート剤、pH調整剤などを必要に応じて適宜配合することができるが、これらは本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で使用されなければならない。
【0092】
また、本発明に係る皮膚外用剤の剤型は任意であり、例えば化粧水、ローションなどの可溶化系、乳液、クリームなどの乳化系、又は軟膏、増粘ゲル系、分散液、パウダーなどの任意の剤型を取ることができる。
【0093】
皮膚外用剤の剤型をローション、乳液、増粘ゲル系などとする場合、上記の成分の中でも特に、増粘剤のうち、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、カラギナン、ペクチン、クインスシード(マルメロ)抽出物、褐藻粉末などの植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、ブルランなどの微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチンなどの動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシデンプンなどのデンプン類、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸塩、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース、セルロース末などのセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーなどのビニル系高分子、ポリアクリル酸及びその塩、ポリアクリルイミドなどのアクリル系高分子、グリチルリチン酸やアルギン酸などの有機系増粘剤、ベントナイト、ヘクトライト、ラボナイト、珪酸アルミニウムマグネシウム、無水珪酸などの無機系増粘剤などからなる水溶性増粘剤と、アルコールのうち、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールとを配合することが効果を増大させる点で好ましい。
配合量は、皮膚外用剤全量中、水溶性増粘剤が0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%であり、低級アルコールが0.3〜35重量%である。
【0094】
【実施例】
実施例1 化粧水
次の処方に従い、常法により化粧水を製造した。

【0095】
実施例2 乳液
次の処方に従い、常法により乳液を製造した。

【0096】
実施例3 クリーム
次の処方に従い、常法によりクリームを製造した。

【0097】
実施例4 パック
次の処方に従い、常法によりパックを製造した。

【0098】
実施例5 スカルブトリーメント(頭皮用化粧料)
次の処方に従い、常法によりスカルブトリートメントを製造した。

【0099】
実施例6 軟膏
次の処方に従い、常法により軟膏を製造した。

【0100】
実施例7 パウダー
次の処方に従い、常法によりパウダーを製造した。

【0101】
実施例8 化粧用油
次の処方に従い、常法により化粧用油を製造した。

【0102】
実施例1〜8で得られた皮膚外用剤は、全て美白効果に優れ、皮膚刺激性、感作性が少なく、経時安定性にも優れていた。
【0103】
試験例1
ピリドキシン−α−D−グルコシド(PN−4′−GとPN−5′−Gの2対1《モル比》の混合体)5.0wt%を含有した実施例3のクリーム製剤(サンプルA)及びピリドキシ−α−D−グルコシドを含有しない同処方のクリーム製剤(サンプルB)を準備し、これらを用いて肌荒れの改善効果試験を以下の要領で行った。
【0104】
肌荒れの女性ボランティア50名(年令25〜55才)の顔面を用い、一方の頬にサンプルAを他方の頬にサンプルBを1日2回、1回につき約0.3gずつ3週間塗布し、供試終了後、肌の状態を観察し、判定した結果を表1に示した。
【0105】
判定基準は、以下の4段階とした。
著効:症状が治りつややかになった。
有効:症状が改善され、つややかになった。
やや有効:症状がやや改善され、つややかになった。
無効:症状が改善されなかった。
【0106】
【表1】

【0107】
本発明によるクリームは、ピリドキシ−α−D−グルコシドを含有しない比較のクリームより肌荒れ改善効果が上回っており、しかも副作用は観察されず、本発明が優れたものであることが分かる。
【0108】
【発明の効果】
本発明の皮膚外用剤は、単独でも肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を有し、安定性、安全性に優れるピリドキシ−α−D−グルコシドと各種の補助成分とを含有するため、本来ピリドキシ−α−D−グルコシドが有する効果を高めることができる。したがって、肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌のつやの消失などを防いで老化を防止する効果を著しく向上し、製剤としての安定性や安全性に優れ、美容や医療において極めて有用なものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスコルビン酸及びその誘導体、生薬及びそのエキス、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、油溶性甘草抽出物、ゲンチアナ抽出物、フェノール誘導体及びその塩、胎盤抽出物、コウジ酸及びその誘導体、グルコサミン及びその誘導体、アゼライン及びその誘導体、レチノール及びその誘導体、ハイドロキノン配糖体、トコフェロール及びその誘導体、ビタミンE−ニコチネート、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、キトサン及びその分解物、カフェイン酸誘導体、ヒドロキシケイ皮酸及びその誘導体、セリ科植物抽出物、菌糸体培養物及びその抽出物、植物の葉及びその抽出物、植物の幹皮及びその抽出物、ヒノキチオール、ニンジンエキス、イオウ、粗糖抽出物、糖蜜抽出物、ムコ多糖体、テプレノン、ノルジヒドログアイアレチン酸、紫外線吸収剤、γ−ピロン配糖体、ハイドロキシサリチル酸の配糖体、ハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体、ビフェニル化合物、セラミド類、セラミド類似構造物質、一般式R31−O−(X−O)n−R32(R31及びR32は同一又は異なる炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、Xは炭素数1〜12のアルキレン基、nは0又は1、R31とR32とXの合計炭素数は10〜32である)で表されるエーテル化合物、パントテン酸及びその誘導体、亜硫酸水素ナトリウム、抗炎症剤、アラントイン及びその誘導体、アミノ酸及びその誘導体、アミノエチル化合物、アルキレンジアミンカルボン酸誘導体、ベタイン誘導体、アシルメチルタウリン、フィブロネクチン、抗チロシナーゼ活性剤、ヘデラコサイド及びその塩、ギムネマサポニン及びその塩、ビートサポニン及びその塩、エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩、レゾルシノール誘導体、ジヒドロキシアセトン及びその誘導体、S−1,3,4−トリヒドロキシ−2−ブタン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種と、ピリドキシン−α−D−グルコースとを含有することを特徴とする皮膚外用剤。
【請求項2】
ピリドキシン−α−D−グルコシドが、ピリドキシン−4−α−グルコシド又はピリドキシン−5′−α−D−グルコシドの単独体か、これらの任意の比の混合体であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。

【公開番号】特開2006−169111(P2006−169111A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−16113(P2002−16113)
【出願日】平成14年1月24日(2002.1.24)
【出願人】(599041167)ペンタファームジャパン株式会社 (1)
【Fターム(参考)】