説明

皮膚外用剤

【課題】保湿作用や細胞賦活作用を有し、浸透性の高い、変色などの劣化が少なく安定な皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】アミノ酸類のうち少なくともアルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リジン及びスレオニン、又はそれらの塩類を含有し、かつ、キシリトールを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品類(人及びその他の動物用に使用する製剤)等の各種皮膚外用剤へ適用することが出来る皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚は、薄い生物学的防御膜である角層によって覆われており、水分を失うことなく、乾燥した大気中でも生活が出来るのは、外界と接する皮膚すなわち表皮に角層が存在しているからである。角層は、体内からの水分を失ないように保つと同時に、皮膚が正常な状態を保つように種々の調節を行っている。
しかしながら、外傷(火傷、紫外線などさまざまな刺激要因による炎症など)などにより皮膚は障害を受け、硬化し、角層は亀裂、剥落し、正常な状態の皮膚に比較して、大量の水分の喪失が起きてしまう。
【0003】
また、逆に、角層に必要な柔軟性・伸展性・強さを失わせる原因の一つに皮膚水分量の低下が起因・関与する場合も多い。機能的に欠陥のある角層は、角層自身を柔軟に保ちうるだけの水分結合(保持)力がなく、その結果として、逆に大量の水分の皮膚の通過と喪失を許すこととなる。一般的には、角層はその乾燥重量の10%以下に水分含有量が減少すると、それまで保っていた皮膚のしなやかさ、柔らかさを失い、硬くもろくなり、いわゆる、カサカサした、しっとり感のない乾燥肌(皮膚)となってしまうため、非常に皮膚角層の水分量が重要なことが言える。
【0004】
そこで、従来より、化粧料としては、この点を補うために、皮膚表面の成分とほぼ同様な物質を、皮膚上に再現することが理想とされ、皮膚の代表的成分である水分と油分を主体とするものが多く用いられている。また、近年では、第3の美容成分として、NMF(Natural Moisturizing Factor)と言われる角層成分が注目を浴び、NMF成分であるアミノ酸類およびその誘導体の研究開発が盛んに行われ、化粧品類(保湿・洗浄・紫外線吸収・抗菌作用等)に利用されてきている(特許文献1〜2など)。
【0005】
一方、皮膚を健康に保つために細胞賦活剤などもいろいろと提案されてきた。例えば、前述のアミノ酸類が細胞賦活作用を有することが知られているほか、種々の糖類などが提供されている(特許文献1〜2など)。
しかしながら、添加剤が例えばアミノ酸の場合、アミノ酸の種類は多く、皮膚への浸透を考慮した最適の配合組み合わせなどに課題を残していた。また、糖類は保存中にメイラード反応によって着色成分を生みやすいうえに、アミノ酸や糖類などは腐敗しやすく、製品の安定性維持と表皮上における細菌叢の安定化などに課題が残されていた。
【0006】
【特許文献1】特開昭61−289016号公報
【特許文献2】特開平6−279227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記のように、アミノ酸類は、化粧料分野における各種の使用法が知られてはいたが、配合に関してはいまだ改善の余地が残されていた。また、皮膚への浸透性を考慮した有用成分の利用と製品の保存安定性、表皮細菌叢の安定性の両立には課題が残されていた。
従って、細胞賦活作用を有し、保湿性に優れた、医薬品・医薬部外品・化粧品類に有用で、且つ、安定な添加物質を鋭意研究した。
本発明は、保湿作用や細胞賦活作用を有し、浸透性の高い、変色などの劣化が少なく安定な皮膚外用剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的は下記の1から8によって達成された。
1.アミノ酸類のうち少なくともアルギニンとアスパラギン酸とイソロイシンとロイシンとリジンとスレオニン又はそれらの塩類を含有し、かつ、キシリトールを含有する皮膚外用剤。
2.アミノ酸またはそれらの塩の添加量について、アルギニンの添加量が20〜400マイクロ重量パーセント、アスパラギン酸の添加量が3〜60マイクロ重量パーセント、イソロイシンの添加量が30〜600マイクロ重量パーセント、ロイシンの添加量が30〜600マイクロ重量パーセント、リジンの添加量が30〜600マイクロ重量パーセント、スレオニンの添加量が25〜500マイクロ重量パーセントである1.の皮膚外用剤。
3.キシリトールの添加量が30〜2000マイクロ重量パーセントである1.の皮膚外用剤。
4.アミノ酸類のうちグリシン、ヒスチジン、セリン、バリン、チロシン、システイン、フェニルアラニン又はそれらの塩類の少なくとも一種を含む1.〜3.の皮膚外用剤。
5. ビタミンB類を含有する1.〜4.の皮膚外用剤。
6.ビタミンB類がビタミンB1またはビタミンB6である5.の皮膚外用剤。
7.ヒアルロン酸またはその塩を含有する1.〜6.の皮膚外用剤。
8.皮膚外用剤が化粧品または医薬部外品である7.の皮膚外用剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば保湿作用や細胞賦活作用を有し、浸透性の高い、変色などの劣化が少なく安定な皮膚外用剤が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明で必須として用いられるアミノ酸は、アルギニンとアスパラギン酸とイソロイシンとロイシンとリジンとスレオニンであり、光学活性体でもラセミ体でもよいが、すべてL体が特に好ましい。
本発明で必須として用いられるアミノ酸の添加量について詳細に説明する。
アルギニンの添加量は20〜400マイクロ重量パーセントが好ましく、40〜200マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、60〜120マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
アスパラギン酸の添加量は3〜60マイクロ重量パーセントが好ましく、8〜30マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、12〜20マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
イソロイシンの添加量は30〜600マイクロ重量パーセントが好ましく、50〜300マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、80〜200マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
【0011】
ロイシンの添加量は30〜600マイクロ重量パーセントが好ましく、50〜300マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、80〜200マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
リジンの添加量は30〜600マイクロ重量パーセントが好ましく、50〜300マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、80〜200マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
スレオニンの添加量は25〜250マイクロ重量パーセントが好ましく、40〜150マイクロ重量パーセントがさらに好ましく60〜120マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
【0012】
アミノ酸組成物を皮膚外用剤として用いる場合、メイラード反応を避けるためにトレハロースを添加する方法が知られている(特開平6-279227)。しかし、トレハロースでは、容器内や皮膚上で細菌が生殖しやすく、該外用剤を安定に保持したり、皮膚表面を正常に保つために大量の抗菌剤が必要になるなどの問題があった。アミノ酸組成物の皮膚浸透性を向上し、かつ、保湿効果を与える添加剤を種々検討した結果、多価アルコールのうち、キシリトールがアミノ酸の皮膚浸透性と保湿性と安定性のすべてを満たすことがわかった。
【0013】
本発明で用いられるキシリトールは通常、α−D−キシロースを還元して得られるが、キシロース源およびその還元法について特に制限はない。キシリトールの添加量は0.1〜10ミリ重量パーセントが好ましく、0.3〜6ミリ重量パーセントがさらに好ましく、0.5〜3ミリ重量パーセントがもっとも好ましい。
【0014】
次に本発明で必須のアミノ酸にさらに添加して用いられるアミノ酸について説明する。さらに添加して用いられるアミノ酸はグリシン、ヒスチジン、セリン、バリン、チロシン、システイン、フェニルアラニンで光学活性体でもラセミ体でもよいが、すべてL体が特に好ましい。これらのアミノ酸は少なくとも一種類以上が添加されることが好ましいが、三種類以上が添加されることがさらに好ましく、八種類すべてが添加されることがもっとも好ましい。
【0015】
次に本発明でさらに添加して用いられるアミノ酸の添加量について説明する。
グリシンの添加量は6〜120マイクロ重量パーセントが好ましく、16〜60マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、20〜40マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
ヒスチジンの添加量は8〜160マイクロ重量パーセントが好ましく、20〜90マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、30〜60マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
セリンの添加量は8〜160マイクロ重量パーセントが好ましく、20〜90マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、30〜60マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
スレオニンの添加量は30〜500マイクロ重量パーセントが好ましく、50〜200マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、70〜150マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
バリンの添加量は30〜500マイクロ重量パーセントが好ましく、50〜200マイクロ重量パーセントがさらに好ましく70〜150マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
チロシンの添加量は0.08〜1.6マイクロ重量パーセントが好ましく、0.2〜0.9マイクロ重量パーセントがさらに好ましく0.3〜0.6マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
システインの添加量は15〜300マイクロ重量パーセントが好ましく、30〜150マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、40〜80マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
フェニルアラニンの添加量は0.12〜2.4マイクロ重量パーセントが好ましく、0.2〜1.5マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、0.3-1.0マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
【0016】
ビタミン類はその助酵素活性から種々の皮膚外用剤に用いられてきたが、本発明の皮膚外用剤と組み合わせた場合、ビタミンB群に属するビタミン類が特に好ましい。本発明で用いられるビタミンB類は具体的にはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB4、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB13、ビタミンB15、ビタミンB17、ビタミンBT、ビタミンBx、ビタミンBcであり、糖の代謝に関わるビタミンB1と脂質の代謝に関わるビタミンB2とタンパクの代謝に関わるビタミンB6が好ましく、ビタミンB1とビタミンB6がさらに好ましい。
本発明で用いられるビタミンB類の添加量は0.8〜16マイクロ重量パーセントが好ましく、2〜9マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、3-6マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
【0017】
本発明において、皮膚の弾力性を保つためには、ヒアルロン酸を加えることが特に好ましく、そのヒアルロン酸はナトリウム塩でもカリウム塩でもよく、フリーの酸でもよい。本発明の皮膚外用剤が化粧品の場合、ヒアルロン酸の添加は特に好ましい。皮膚外用剤に用いられるヒアルロン酸の添加量は150〜3000マイクロ重量パーセントが好ましく、300〜1500マイクロ重量パーセントがさらに好ましく、400〜800マイクロ重量パーセントがもっとも好ましい。
本発明の皮膚外用剤には、種々の薬効剤を添加して併用することができる。そのような薬効剤は、例えば、活性酸素除去剤、抗酸化剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、チロシナーゼ活性阻害剤、UV吸収剤及び保湿剤である。具体的な薬効剤としては、それぞれ以下に示すものが挙げられるが、無論、それらに限定されることは無い。
【0018】
本発明に使用できる活性酸素除去剤もしくは抗酸化剤は、特に制限が無いが、化学合成により得られたものよりも、天然物から抽出または精製されたものの方が好ましい。
活性酸素除去剤としては、例えば、β-カロチン、α-カロチン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、カプサンチン、フコキサンチン、ヘテロキサンチン、ロロキサンチン、ルテオキサンチン、リコフィル、リコキサンチン、ネオクロム、ネオキサンチン、ロドピン、ロドピナール、ロドピノール、ロドビブリン、トロリキサンチン、キサントフィル、ゼアキサンチンなどのカロチノイド類、スーパーオキシドディスムターゼ、マンニトール、ルチン及びその誘導体、ビリルビン、コレステロール、トリプトファン、ヒスチジン、クエルセチン、クエルシトリン、カテキン、カテキン誘導体、没食子酸及びその誘導体、グルタチオン及びその誘導体並びにそれらの塩、オウゴン抽出物、イチョウ抽出物、ケイケットウ抽出物、サンザシ抽出物、マイカイカ抽出物、ユキノシタ抽出物、メリッサ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ボタンピ抽出物、パセリ抽出物、トルメンチラ抽出物、羅漢果抽出物、ヤシャジツ抽出物及びジコッピ抽出物等のフラボノイドを含む植物抽出物等が挙げられる。
【0019】
抗酸化剤としては、例えば、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体、レチナール及びその誘導体、デヒドロレチナール等のビタミンA類;チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩等のチアミン類、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート等のピリドキシン類、フラビンアデニンヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、コリン、イノシトール類等のビタミンB類;L−アスコルビン酸、パルミチン酸L−アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、イソパルミチン酸L−アスコルビル、ジイソパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル、ステアリン酸L−アスコルビル、ジステアリン酸L−アスコルビル、イソステアリン酸L−アスコルビル、ジイソステアリン酸L−アスコルビル、ミリスチン酸L−アスコルビル、ジミリスチン酸L−アスコルビル、イソミリスチン酸L−アスコルビル、ジイソミリスチン酸L−アスコルビル、オレイン酸L−アスコルビル、ジオレイン酸L−アスコルビル、2−エチルヘキサン酸L−アスコルビル、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルカリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルアルミニウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルカリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルアルミニウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコルビン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸アルミニウム等のアスコルビン酸及びその誘導体並びにそれらの塩等のビタミンC類;エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ジヒドロキシスタナール等のビタミンD類; dl−α(β,γ)−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸−dl−α−トコフェロール、リノール酸−dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等トコフェロール及びその誘導体並びにそれらの塩、ユビキノン類等のビタミンE類、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
【0020】
上記活性酸素除去剤、抗酸化剤のうち、好ましいものとしては、マンニトール、ベータカロチン、アスタキサンチン、ルチン及びその誘導体、イチョウ抽出物、オウゴン抽出物、ケイケットウ抽出物、ユキノシタ抽出物、メリッサ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、エイジツ抽出物、ビタミンC類及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ビタミンE及びその誘導体並びにそれらの塩が挙げられ、さらに好ましいものとしてはベータカロチン、アスタキサンチン、イチョウ抽出物、ビタミンC類及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ビタミンE及びその誘導体ならびにそれらの塩が挙げられる。
【0021】
本発明の皮膚外用剤中における活性酸素除去剤もしくは抗酸化剤の濃度は、好ましくは0.00001〜50重量%であり、より好ましくは0.0001〜30重量%である。但し、植物抽出物を用いる場合には、乾燥固形分が上記の範囲内であれば問題ない。また、活性酸素除去剤もしくは抗酸化剤は一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】
(細胞賦活剤)
細胞賦活剤としては、例えば、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、グアニン、キサンチン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩などの核酸関連物質;血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、胎盤抽出物、鶏冠抽出物、ローヤルゼリーなどの動物由来の抽出物;酵母抽出物、乳酸発酵抽出物、ビフィズス菌抽出物、霊芝抽出物などの微生物由来の抽出物;ニンジン抽出物、センブリ抽出物、ローズマリー抽出物、オウバク抽出物、ニンニク抽出物、ヒノキチオール、セファランチンなどの植物由来の抽出物;α−又はγ−リノレイン酸、エイコサペンタエン酸及びそれらの誘導体、コハク酸及びその誘導体並びにそれらの塩、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、乳酸、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩等を挙げることができる。
【0023】
これら細胞賦活剤のうち、特に好ましいものとしては、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸及びその塩、血清除蛋白抽出物、胎盤抽出物、酵母抽出物、乳酸発酵抽出物、ニンジン抽出物、ヒノキチオール、コハク酸及びその誘導体並びにそれらの塩が挙げられる。
【0024】
本発明の皮膚外用剤中における細胞賦活剤の濃度は、好ましくは0.0001〜5重量%であり、より好ましくは0.001〜3重量%である。但し、植物抽出物を用いる場合には、乾燥固形分が上記の範囲内であれば問題ない。また、細胞賦活剤は一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0025】
(抗炎症剤)
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ε−アミノカプロン酸、酸化亜鉛、ジクロフェナクナトリウム、アロエ抽出物、サルビア抽出物、アルニカ抽出物、カミツレ抽出物、シラカバ抽出物、オトギリソウ抽出物、ユーカリ抽出物、ムクロジ抽出物等が挙げられる。
【0026】
これらの抗炎症剤のうち、特に好ましいものは、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ε−アミノカプロン酸、アロエ抽出物、カミツレ抽出物である。
【0027】
抗炎症剤の濃度は、組成物中に、一般には0.0001〜1%、好ましくは0.01〜0.5%である。但し、植物抽出物を用いる場合には、乾燥固形分が上記の範囲内であれば問題ない。 また、抗炎症剤はそれぞれ一種又は二種以上を組合せて用いることができる。
【0028】
(チロシナーゼ活性阻害剤)
チロシナーゼ活性阻害剤としては、システイン及びその誘導体(例えばN,N'−ジアセチルシスチンジメチル等)並びにその塩、センプクカ抽出物、ケイケットウ抽出物、サンペンズ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、イブキトラノオ抽出物、クララ抽出物、サンザシ抽出物、シラユリ抽出物、ホップ抽出物、ノイバラ抽出物、ヨクイニン抽出物等が挙げられる。
チロシナーゼ活性阻害剤の濃度は、0.0001〜2%が好ましく、特に0.001〜0.5%が好ましい。 但し、植物抽出物を用いる場合には、乾燥固形分が上記の範囲内であれば問題ない。 なお、これらは、一種又は二種以上を組合わせて用いることができる。
【0029】
(保湿剤)
保湿剤としては、尿素など合成化合物はもちろんのこと、天然保湿因子として知られているアミノ酸類、ピロリドンカルボン酸、乳酸塩などの低分子化合物を用いることができる。また、皮膚の構成成分であり、従来から化粧料に配合されているムコ多糖類及び/又はタンパク質が利用できる。
【0030】
このうち、アミノ酸としては、「新有用性化粧品の開発」鈴木正人/監修、シーエムシー出版、2004年9月発行、16頁から19頁に記載のアミノ酸が挙げられる。
また、ムコ多糖類としては、例えばヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸並びにこれらの塩類が挙げられ、特にヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸及びこれらの塩類を好適に用いることができる。
また、タンパク質としては、例えばコラーゲン、エラスチン、ケラチン及びこれらの誘導体並びにその塩類を挙げることができ、特にコラーゲンが好ましい。これらの各成分は、その起源について特に制約はなく、動物由来、微生物由来、合成品のいずれであってもよい。 天然起源の場合の抽出方法、精製処理方法についても特に制約はない。
【0031】
これら、保湿成分については、一種類でもよく、また、適宜、二種類以上を同時に添加して使用することができる。
更にまた、保湿剤配合量は、その成分の組み合わせによっても異なるが、一般には0.0001〜5%が好ましく、0.001〜3%がさらに好ましい。
【0032】
本発明のアミノ酸又はそれらの塩類からなるアミノ酸とビタミンBとキシリトールの組成物は、常法に従い、通常の外用組成物として知られる種々の形態の基剤に配合して調製することができる。すなわち、油剤(天然動植物油脂、半合成油脂、炭化水素油、高級脂肪酸、エステル油、シリコーン油、フッソ系油剤等)、ゲル化剤、金属セッケン、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、両性、粉体(無機粉体、有機粉体、顔料等)、アルコール類(高級アルコール、多価アルコール、ステロール等)、水溶性高分子(動植物系、微生物系、合成系)、皮膜形成剤、樹脂、防腐剤、抗菌剤、香料、精油、塩類、水(精製水、温泉水及び深層水)、PH調整剤、清涼剤、肌あれ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤、アミノ酸類、核酸関連物質、酵素、ホルモン類、包接化合物、植物抽出物、動物及び微生物由来の抽出物、紫外線散乱剤等を添加することができる。
【実施例】
【0033】
以下に、実施例に基づき、本発明を詳細に述べるが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0034】
実施例1(色調安定性試験)
表1、2の組成物を調製し、ガラス瓶に詰め、50℃恒温槽中に保存したものの経時安定性を肉眼にて調べた。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】
評価方法は、次の3段階にて行った。
−:着色が見られない。
+ -:微着色。
+:着色。
【0038】
【表3】

【0039】
結果は表3のように、本発明のアミノ酸混合物とキシリトール組成物は、高濃度、長期においてもまったく着色を示さないことが確認された。これは、キシリトールがアルデヒド等価部分構造を有しないために、メイラード反応に由来する着色を起こさず、安定なものであるためである。一方、比較品(アミノ酸混合物と、グルコース又はトレハロース)は着色を示すことが確認された。
【0040】
実施例2(抗菌性試験)
まず、実施例1表1の組成物にメチルパラベン(みどり化学)を加え、表4の組成物を調製した。
【0041】
【表4】

【0042】
試験菌として大腸菌(IFO 3301)及び緑膿菌(IID P−1)を用い、これらの試験菌株をSCDLP培地(日本製薬)に接種し、37℃で18時間培養することにより、菌の前培養液を調製した。また、表4の組成物をSCDLP培地で5倍に希釈し、試験液を調製した。
上記のように調製した試験液49.5mlと前培養液0.5mlを200mlの三角フラスコに加え、25℃で振とうし、24時間後の生菌数を平板塗抹法で測定した。測定結果から滅菌率を以下の式で求めた。
滅菌率(%)=100-(48時間後の生菌数/初発菌数*100)(大きいほど抗菌性が強い)
滅菌性の結果を表5に示した。
【0043】
【表5】

【0044】
本発明組成物2−1で示されるようにパラベン非存在下ではまったく抗菌性を示さない。すなわち、キシリトールそれ自身は顕著な抗菌性を示さないが、パラベン添加時においては、キシリトールは添加剤としてグルコース及びトレハロースより優れた抗菌性を示した。
【0045】
実施例3(皮膚透過性試験)
透過試験用皮膚
10-20週齢のマウス雄ヘアレスマウス(九動(株))の腹部皮膚を摘出し、皮下脂肪を除去して用いた。
皮膚透過試験
皮膚試料をKeshany-Chien型拡散セルに装着した。試験液(後述)をドナー相に1ml加え、その上部をパラフィルムで密閉した。レセプター相には0.01mol/lリン酸緩衝生理食塩水(和光純薬)を加えて攪拌し、32℃でインキューベートし、24時間後にHPLC法でアミノ酸量を定量し、透過率を計算した。
アミノ酸定量法
島津製作所のHPLCアミノ酸分析システム(Prominence)を用い、OPA(オルトフタルアルデヒド)を反応試薬に用いるポストカラム蛍光検出法によって定量した。
【0046】
試験液
20種類のアミノ酸(和光純薬:バリン、ロイシン、イソロイシン、アラニン、アルギニン、グルタミン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、システイン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、アスパラギン、グリシン、セリン)をそれぞれ0.1重量%になる量と、1,3−ブチレングリコール(和光純薬)1重量%になる量と、添加物(和光純薬)としてキシリトール1重量%になる量と0.01mol/lリン酸緩衝生理食塩水(和光純薬)を混合し、試験液1を調製した。
キシリトールの代わりにそれぞれ、グルコース、トレハロース、グリセリン、ソルビトール、マンニトールを同様に混合し、試験液2,3,4,5,6を調製した。
試験液を前述の皮膚透過試験法で試験し、透過した全アミノ酸の透過率を測定した結果を表6に示した。
【0047】
【表6】

【0048】
本発明の添加物キシリトールが、グリセリン、ソルビトール、マンニトールなど他の多糖類より大きな透過促進効果を示し、かつ、グルコース、トレハロースの糖類より優れた透過促進効果を示した。
また、本発明の添加物がキシリトールの場合の各アミノ酸の透過率を表7に示した。
【0049】
【表7】

【0050】
アルギニンとアスパラギン酸とイソロイシンとロイシンとリジンとスレオニンはキシリトール存在下、本試験条件で優れた皮膚透過性を示し、このことは、これらのアミノ酸をキシリトールとの相乗効果によって細胞内部へ浸透させられる可能性を示唆している。
【0051】
実施例4(ヒト正常角化細胞増殖試験)
精製IV型コラーゲン-酢酸溶液の調製
以下のプロトコール(1)〜(16)に従い、原料であるブタ眼球から精製高分子IV型コラーゲンを8mg得た。以下のプロトコールは4℃でおこなった。
【0052】
(1)眼球からハサミを用いて角膜を除き、レンズを眼球内部より取り出す。
(2)レンズに付着する硝子体などの不溶部位をハサミなどで出来る限り取り除く。
(3)冷PBS(phosphate buffered saline)50mlにコンプリート プロテアーゼインヒビターカクテル1錠(ロシュ社)を加え溶解後、レンズカプセルを入れ、2時間攪拌する。
(4)遠心分離(2000g、10分、4℃)し、上清に存在する不要部位を除去する。
(5)沈殿をコンプリート プロテアーゼインヒビターカクテル半錠(ロシュ社)を溶解した0.5M酢酸25mlに懸濁する。
(6)ホモジナイザー(IKA)を用いて細かく破砕する。
(7)細かく破砕したレンズカプセルを3日間攪拌し、IV型コラーゲンの抽出をおこなう。
(8)遠心分離(2000g、10分、4℃)し、上清(酢酸可溶性コラーゲン)と沈殿を分離する。
(9)この攪拌による抽出と遠心分離をもう一度繰り返す。
(10)遠心分離により得られた上清に終濃度1.7M になるように乳鉢で可能な限り結晶をすり潰した NaCl を添加する。
(11)一晩攪拌しコラーゲンを沈殿させる。
(12)遠心分離(5000g、30分、4℃)し、沈殿物を回収する。
(13)沈殿物に0.5M酢酸を加え、十分に溶解する。
(14)コラーゲン酸性水溶液を透析チューブ(三光純薬)に入れ、0.5M酢酸を用いて透析をおこなう。
(15)さらに、2mM塩酸で透析をおこなう。
(16)透析後のコラーゲン溶液を回収し、精製IV型コラーゲン溶液を得る。
【0053】
コラーゲン・フィルム上培養操作手順
1. 前述のIV型コラーゲン−酢酸溶液(1mg/ml)を滅菌した超純水で10倍に希釈して、48穴培養皿又はプレートに1平方センチ当たり50-100μl注ぐ。
2. 培養面全体に広がるように薄く引き延ばす。
3. クリーンベンチ内で培養皿又はプレートの蓋を開けて、25℃以下で乾燥させる。
4. 乾燥後、IV型コラーゲンフィルムから酸を除くため、培地で3回洗浄する。
5.ヒト正常角化細胞(三光純薬CC-2503-NZ)を1平方センチ当たり3500個播種する。
6. CO2インキュベーターにIVコラーゲンプレートを入れ、培養を開始する。
7. 2日毎に培地を交換し、8日間培養する。
【0054】
皮膚細胞増殖試験
増殖試験はMTT Cell Growth Assay Kitを用いておこなった。
試薬A: MTT, (3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl tetrasodium bromide), 50 mg/vial.
試薬B: PBS pH 7.4, 15 mL
試薬C: Color development solution (isopropanol with 0.04 N HCl), 100 mL
試薬Aに試薬B 10mlを加えてよく混合する。
冷暗所で一晩静置する。
AB試薬を0.22μmのフィルターでろ過滅菌をおこなう。
AB試薬を1cmあたり30μl加えて、軽く混合する。
CO2インキュベーターで4時間培養する。
培養後、培養上清をチューブに移す。
試薬Cを1cmあたり300μl加える。
混合後、培養上清を入れたチューブに移す。
1時間以内に吸光度(570nm)を測定する。
【0055】
試験培地
各添加物(和光純薬)を表8〜21の濃度になるように、ブレットキットKGM-2培地(表皮角化細胞用増殖培地)三光純薬CC-1307-NZに添加して、試験培地とした。
なお、表19の試験培地は公知の特開昭61-289016の実施例で示されたものと類似の組成である。
【0056】
【表8】

【0057】
【表9】

【0058】
【表10】

【0059】
【表11】

【0060】
【表12】

【0061】
【表13】

【0062】
【表14】

【0063】
【表15】

【0064】
【表16】

【0065】
【表17】

【0066】
【表18】

【0067】
【表19】

【0068】
【表20】

【0069】
【表21】

【0070】
皮膚細胞増殖試験結果
無添加の際の吸光度を100とし、それに対する相対濃度を表22、23に示した。
【0071】
【表22】

【0072】
【表23】

【0073】
本発明組成物3−1はIV型コラーゲンプレート上のヒト表皮角化細胞の増殖を促進し、ビタミンB6とビタミンB1によってその効果が増進され(本発明組成物3−2)、さらに、いくつかのアミノ酸添加によって増進された(本発明組成物3−3)。
各アミノ酸の濃度による影響を本発明組成物3−4から3−13に示した。各アミノ酸について示した上限量で実質的に細胞増殖効果は飽和した。キシリトールの量は50μg/mlでは増殖効果がある(本発明組成物3−14)が、10μグラム/mlまで減少すると効果が失われ(比較組成物3−1)、ビタミンB類やアミノ酸類を添加しても増殖効果は無い(比較組成物3−1)。
本発明のアミノ酸を加えない場合、細胞増殖効果はまったく得られなかった(比較例3−3から3−8)。
公知のアミノ酸の組み合わせだけではヒト表皮細胞増殖効果は認められなかった(比較例3−9から3−11)。
【0074】
(化粧品試験)
参考例1
以下の組成でスキンケアローションを試作した。
以下の表24の濃度になるように各成分を70℃で混合し、水溶液とした後、室温に冷却した。
【0075】
【表24】

【0076】
参考例2
以下の組成でスキンケア用乳剤を試作した。
A液
表25の組成になるように各成分を70℃で混合し、水溶液とした。
【0077】
【表25】

【0078】
B液
表26の組成比になるように各成分を70℃で混合した。
【0079】
【表26】

【0080】
製法
A液65mlとB液15gを70℃で混合し、キサンタンガム(2%水溶液)20mlを加えて、均一になるまで70℃で混合した。その後、室温に冷却した。
【0081】
参考例3
以下の組成でスキンケア用クリームを試作した。
A液
表27の組成になるように各成分を70℃で混合し、水溶液とした。
【0082】
【表27】

【0083】
B液
表28の組成比になるように各成分を70℃で混合した。
【0084】
【表28】

【0085】
製法
A液51mlとB液40gを70℃で混合し、トリエタノールアミン1.0gを加えて、乳化均一になるまで70℃で混合した。その後、室温に冷却した。
【0086】
実施例4
スキンケアローション
評価方法
被験パネル
年齢27−35歳の健常女性10人で、平均年齢31.4歳
場所
温度約24℃、湿度約55パーセントの室内。
評価方法
洗浄後の前腕内側の無作為な位置に塗布し、使用感(官能感)を試験
官能試験結果を次の基準で点数化した。
【0087】
4 とてもよく感じられる
3 まあ、よく感じられる
2 あまり感じられない
1 感じられない
【0088】
そして、10人のパネラーの評価点の平均を求め、以下のようにランク付けした。
A 3.2以上
B 2.7以上3.2未満
C 2.2以上2.7未満
D 1.7以上2.2未満
E 1.7未満
【0089】
スキンケアローション
表24の組成を本発明とし、キシリトールを除いたものを比較例4−1、キシリトールをグルコースに代替したものを比較例4−2、トレハロースに代替したものを比較例4−3とした。
【0090】
【表29】

【0091】
じゅうぶん塗りこむように塗布した後、約5分後に感想を尋ねた結果を以下に示す。
【0092】
【表30】

【0093】
表から明らかなように、本発明のキシリトールを併用したアミノ酸ローションは浸透感を強く感じ、しっとり感と伸び間に優れて総合的にも優れた化粧品である。
実施例5(保湿効果)
評価パネルは前と同様で、平均年齢33.6歳。
保湿効果は高周波インピーダンス法によって角質水分量を測定することによって評価した。
(アサヒバイオメッド社製 高感度角層膜厚水分計ASA-MXを用い、ダブル周波数位相差振幅検出方式)
スキンケア用乳剤
表25の組成を本発明とし、キシリトールを除いたものを比較例5−1、キシリトールをグルコースに代替したものを比較例5−2、トレハロースに代替したものを比較例5−3とした。
【0094】
【表31】

【0095】
じゅうぶん塗りこむように塗布した後、約18時間後に皮膚伝導度を測定し、塗布後の増加率を求めた。
【0096】
【表32】

【0097】
表から明らかに、本発明組成物は優れた保湿性を示した。
【0098】
実施例6
評価方法
評価パネルは前と同様で、平均年齢33.4歳。
毎日、朝と昼の二回、両手洗浄後、手甲部に塗布し、2週間連用することにより、使用効果試験を実施した。
試験結果を次の基準で点数化した。
皮膚賦活効果
【0099】
4 肌の張り、つやの改善がとても感じられる
3 まあ、感じられる
2 あまり感じられない
1 感じられない
【0100】
そして、10人のパネラーの評価点の平均を求め、以下のようにランク付けした。
【0101】
A 3.2以上
B 2.7以上3.2未満
C 2.2以上2.7未満
D 1.7以上2.2未満
E 1.7未満
【0102】
肌荒れ抑制効果
【0103】
4 肌のかさつき、肌荒れの改善がとても感じられる
3 まあ、感じられる
2 あまり感じられない
1 感じられない
【0104】
そして、10人のパネラーの評価点の平均を求め、以下のようにランク付けした。
A 3.2以上
B 2.7以上3.2未満
C 2.2以上2.7未満
D 1.7以上2.2未満
E 1.7未満
【0105】
表27の組成を本発明とし、キシリトールを除いたものを比較例6−1、キシリトールをグルコースに代替したものを比較例6−2、トレハロースに代替したものを比較例6−3とした。
【0106】
【表33】

【0107】
【表34】

【0108】
表から明らかに、本発明組成物は優れた皮膚賦活と肌荒れ抑制効果を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノ酸類のうち少なくともアルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リジン及びスレオニン、又はそれらの塩類を含有し、かつ、キシリトールを含有する皮膚外用剤。
【請求項2】
アミノ酸またはそれらの塩の添加量について、アルギニンの添加量が20〜400マイクロ重量パーセント、アスパラギン酸の添加量が3〜60マイクロ重量パーセント、イソロイシンの添加量が30〜600マイクロ重量パーセント、ロイシンの添加量が30〜600マイクロ重量パーセント、リジンの添加量が30〜600マイクロ重量パーセント、スレオニンの添加量が25〜500マイクロ重量パーセントである請求項1記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
キシリトールの添加量が30〜2000マイクロ重量パーセントである請求項1記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
さらに、アミノ酸類のうちグリシン、ヒスチジン、セリン、バリン、チロシン、システインまたはフェニルアラニン、又はそれらの塩類の少なくとも一種を含む請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
ビタミンB類を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項6】
ビタミンB類がビタミンB1またはビタミンB6である請求項5記載の皮膚外用剤。
【請求項7】
ヒアルロン酸またはその塩を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項8】
皮膚外用剤が化粧品または医薬部外品である請求項1〜7のいずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項9】
皮膚外用剤が化粧水、乳剤、クリーム、養毛剤、パックである請求項8記載の皮膚外用剤。

【公開番号】特開2008−56570(P2008−56570A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−232082(P2006−232082)
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【出願人】(599002593)コージンバイオ株式会社 (11)
【Fターム(参考)】