説明

目的地設定システム、目的地設定支援システム、目的地設定方法、及び目的地設定支援方法

【課題】情報設定装置が保有する目的地情報に基づいた目的地を、情報提供装置に簡単に設定することが可能な目的地設定システムを提供する。
【解決手段】目的地設定システムは、POI情報を、情報提供装置10に目的地を設定するための音声情報に変換する情報処理サーバ30と、POI情報を情報処理サーバ30へ送信して、情報処理サーバ30から音声情報を受信する情報設定装置20と、を備え、情報設定装置20は、POI情報を情報提供装置10に対して出力し、情報提供装置10に目的地を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に目的地を設定する目的地設定システム及び目的地設定方法、並びに、目的地の設定を支援する目的地設定支援システム及び目的地設定支援方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯端末を用いて経路探索条件をナビゲーションサーバに送信し、ナビゲーションサーバが経路探索条件に対応する地図データを携帯端末に提供することで、携帯端末が目的地までの誘導を行う情報処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−71993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の情報処理方法は、目的地の設定と、目的地までの経路案内との両方を、ユーザの携帯端末で行う方法であるため、携帯端末で設定した目的地までの経路案内を、自動車に搭載されたナビゲーション装置に実行させる点については検討されていない。
【0005】
このため、携帯端末が取得した目的地の情報に基づいてナビゲーション装置に経路案内をさせるためには、改めてナビゲーション装置に目的地を設定する必要がある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、情報設定装置の保有する目的地情報に基づいた目的地を、ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に、簡単に設定することが可能な目的地設定システム、目的地設定支援システム、目的地設定方法、及び目的地設定支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、情報処理サーバが、目的地情報を、情報提供装置に設定するための目的地設定情報に変換し、情報設定装置が、目的地設定情報を情報提供装置に対して出力することで上記課題を解決する。
【0008】
また、本発明は、情報処理サーバが、情報設定装置に対して目的地情報を設定する手順を示す目的地設定手順情報を作成し、情報設定装置の表示部が、目的地設定手順情報を表示することで上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、情報設定装置が保有している目的地情報に基づいた目的地を、ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に、簡単に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施形態における目的地設定システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態における目的地設定方法を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の実施形態における情報設定装置に表示される画像の一例を示す図である(その1)。
【図4】図4は、本発明の実施形態における情報設定装置に表示される画像の一例を示す図である(その2)。
【図5】図5は、本発明の実施形態における情報設定装置に表示される画像の一例を示す図である(その3)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は本実施形態における目的地設定システムの構成を示すブロック図である。
【0013】
本実施形態における目的地設定システム1は、情報提供装置10、情報設定装置20、情報処理サーバ30及び記憶装置40を備えている。
【0014】
情報提供装置10は、自動車に搭載され、自動車を運転するドライバに目的地に関する情報を提供したり、目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置である。
【0015】
この情報提供装置10は、自車両の位置を検出する位置検出装置11と、地図データが格納された地図データベース12と、設定される目的地を認識して、目的地までの経路探索を行う経路探索装置13と、目的地を入力するための設定画面や目的地までの経路案内を表示するディスプレイ14と、を有している。
【0016】
経路探索装置13は、例えば、目的地提供情報(後述)を認識する際のプログラムや、経路探索を行うプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を有するコンピュータで構成されている。
【0017】
また、本実施形態では、経路探索装置13が、音声情報を認識するためのマイクロフォンと、音声認識をさせる際のトリガとなる音声認識ボタンとをさらに備えているが、これらの有無については特に限定されない。
【0018】
また、情報提供装置10が赤外線方式のリモコンを有していてもよく、この場合には、経路探索装置13は、リモコンのコマンド情報を認識するコマンド認識装置を有していてもよい。
【0019】
情報設定装置20は、目的地の情報を保有するサーバにネットワークを介して接続して、目的地のPOI(Point Of Interest)情報を取得可能な装置であり、例えばスマートフォンや高機能携帯電話等の携帯端末を挙げることができる。なお、本実施形態におけるPOI情報には、目的地の名称、電話番号及び住所等が含まれる。
【0020】
この情報設定装置20は、POI情報の取得や、情報提供装置10及び情報処理サーバ30との間で情報の入出力等を制御する制御装置21と、ディスプレイ22と、音声情報を出力するスピーカ23と、ネットワークに接続可能なネットワーク通信装置24と、情報処理サーバ30に情報を送信する送信装置25と、情報処理サーバ30から送信された情報を受信する受信装置26と、情報提供装置10との間で赤外線通信が可能な赤外線通信装置27と、を有している。
【0021】
情報処理サーバ30は、POI情報を目的地設定情報(後述)に変換したり、POI情報に基づいて目的地設定手順情報(後述)を作成する装置であり、これらの処理を実行する処理装置31を有している。さらに、情報処理サーバ30は、情報設定装置20から送信された情報を受信する受信装置32と、目的地設定情報や目的地設定手順情報を情報設定装置20へ送信する送信装置33と、を備えている。なお、この情報処理サーバ30は、上述した目的地の情報を保有するサーバと同一のサーバであってもよい。
【0022】
なお、上記の目的地設定情報とは、情報提供装置10に目的地を設定する際に、情報提供装置10が認識可能な情報であり、例えば、情報提供装置10が音声認識機能(マイクロフォン)を有している場合には、音声情報であり、情報提供装置10が赤外線方式のリモコンを有している場合には、情報設定装置20が検出可能な赤外線のコマンド情報である。
【0023】
また、目的地設定手順情報とは、後で詳細に説明するが、ユーザが目的地を設定する際の手順を提示した画像情報である。
【0024】
記憶装置40は、POI情報の特徴(例えば、住所における行政区分ごとの区切り)、情報提供装置10の機種名、機能及び操作方法等の情報を含む情報提供装置データベース41を有する装置であり、情報処理サーバ30と通信可能となっている。
【0025】
次に、図2を参照して、本実施形態における目的地設定方法を説明する。
【0026】
図2は本実施形態における目的地設定方法を示すフローチャート、図3〜図5は本実施形態における情報設定装置に表示される画像の一例を示す図である。
【0027】
まず、ステップS101では、情報設定装置20が、目的地の最新情報を保有するサーバにネットワークを介して接続して、目的地のPOI情報を取得する。これにより、ユーザは、最新の目的地の情報を入手することができる。なお、本実施形態において取得されたPOI情報は、名称が「○○××△」で、住所が「東京都○×区△△」であるものとする。
【0028】
次いで、ステップS102では、ユーザが情報提供装置10の機種を特定可能か否か判断する。ユーザが情報提供装置10の機種を特定できない場合には、ユーザは、POI情報のみを情報設定装置20に入力し、ステップS103へ進む。
【0029】
ステップS103では、情報設定装置20が、目的地のPOI情報を情報処理サーバ30に送信する。
【0030】
次いで、ステップS104では、情報処理サーバ30が、情報設定装置20から送信されたPOI情報を受信する。なお、この際に、情報処理サーバ30が、情報設定装置20に対して、情報提供装置10の機種情報を問い合わせして、ユーザに対して機種情報の確認を促してもよい。
【0031】
また、情報処理サーバ30は、受信したPOI情報を音声情報に変換すると共に、情報設定装置20のディスプレイ22に表示可能なテキスト情報を作成する。
【0032】
具体的には、情報処理サーバ30は、POI情報を、目的地の名称の音声情報と、目的地の住所を一連に称呼する音声情報と、目的地の住所を行政区分ごとに分割した音声情報と、に変換する。また、情報処理サーバ30は、POI情報に基づいて、目的地の名称のテキスト情報T1と、目的地の住所のテキスト情報T2と、「住所区分ごとの音声」といったテキスト情報T3と、を作成する(図3参照)。
【0033】
次いで、ステップS105では、情報処理サーバ30が、目的地のテキスト情報T1〜T3及び音声情報を情報設定装置20に送信する。
【0034】
次いで、ステップS106では、情報設定装置20が、情報処理サーバ30から送信された目的地のテキスト情報T1〜T3及び音声情報を受信する。次いで、情報設定装置20は、図3に示すように、目的地のテキスト情報T1〜T3と、音声再生のトリガとなるボタンB10〜B50とをディスプレイ22に表示する。
【0035】
詳細に説明すると、情報設定装置20のディスプレイ22には、同図に示すように、名称「○○××△」のテキスト情報T1と共に「名称音声再生」のボタンB10を表示する。また、情報設定装置20は、住所「東京都○×区△△」のテキスト情報T2と共に「住所音声再生」のボタンB20も表示する。本実施形態では、これらの表示に加えて、情報設定装置20のディスプレイ22に、住所区分ごとの音声再生のトリガとして、「都道府県音声再生」のボタンB30と、「市区町村音声再生」のボタンB40と、「住所詳細音声再生」のボタンB50と、を表示する。
【0036】
次いで、ユーザが情報提供装置10の音声認識ボタンを押して、情報提供装置10を音声認識可能な状態にし、情報設定装置20が、情報提供装置10に対して上記の音声情報を出力する。
【0037】
具体的には、目的地設定のために住所の情報が必要な場合には、上記のように、ユーザが、情報設定装置20のディスプレイ22に表示された「住所音声再生」のボタンB20を選択することで、情報設定装置20は、目的地の住所の音声「東京都○×区△△」を再生する。これにより、情報提供装置10に目的地の住所が入力され、目的地が設定される。
【0038】
また、情報提供装置10に目的地を設定する手順として、住所を行政区分ごと区切って音声入力する必要がある場合には、ユーザが、図3に示すボタンB30〜B50を順番に選択することで、情報設定装置20は、都道府県の音声「東京都」、市区町村の音声「○×区」、住所詳細の音声「△△」を順番に再生する。
【0039】
このように、本実施形態では、情報提供装置10の機種が不明な場合であっても、情報提供装置10が音声認識機能を有していれば、情報処理サーバ30によって音声情報に変換されたPOI情報を情報提供装置10に対して出力することで、POI情報に基づいた目的地を、情報提供装置10に設定することが可能となっている。さらに、情報処理サーバ30が音声情報を作成する際に、情報提供装置10が認識しやすい音声にすることで、正確に情報提供装置10に目的地を設定することもできる。
【0040】
また、本実施形態では、このように、音声情報を出力することで情報提供装置10に目的地を設定しているので、情報設定装置20と情報提供装置10とを接続する専用の接続装置が不要となっている。このため、情報設定装置20は、さまざまな情報提供装置10に対して目的地を設定することが可能となっている。また、情報設定装置20が、複数の情報提供装置10に対して、同じ音声情報(POI情報)を出力して、複数の情報提供装置10に同じ目的地を設定することも可能となっている。
【0041】
また、本実施形態では、情報提供装置10が音声認識機能を有していれば、最新でない情報提供装置10に対しても目的地を設定することができる。
【0042】
また、本実施形態では、情報処理サーバ30が、POI情報を、目的地の住所を行政区分ごとに分割した音声情報にも変換しているので、情報設定装置10が、行政区分ごとに分割した音声情報を順番に出力することも可能となっている。これにより、情報提供装置10における目的地の設定手順に応じた目的地の設定も可能となっている。
【0043】
また、本実施形態では、ネットワーク上での検索よって取得した最新のPOI情報に基づいた目的地の設定ができるため、情報提供装置10が最新の情報で経路案内を実行することができる。
【0044】
一方、ステップS102に戻って、ユーザが情報提供装置10の機種を特定できると判断した場合には、ユーザは、取得した目的地のPOI情報と、情報提供装置10の機種情報とを情報設定装置20に入力し、ステップS110に進む。
【0045】
ステップS110では、情報設定装置20が、目的地のPOI情報と、情報提供装置10の機種情報とを情報処理サーバ30に送信する。
【0046】
次いで、ステップS112では、情報処理サーバ30が、情報設定装置20から送信されたPOI情報と、情報提供装置10の機種情報とを受信する。次いで、情報処理サーバ30は、情報提供装置データベース41にアクセスして、情報提供装置データベース41の中に、受信した情報提供装置10の機種情報と、一致する情報があるか否かを調べる。
【0047】
情報提供装置データベース41の中に、受信した情報提供装置10の機種情報と一致する情報がなかった場合には、上述したステップS104に進み、POI情報を音声情報に変換する。
【0048】
このように、本実施形態では、情報提供装置データベース41の中に情報提供装置10の機種情報が含まれていない場合であっても、情報処理サーバ30がPOI情報を音声情報に変換する。このため、情報提供装置10が音声認識機能を有していれば、情報設定装置20が音声情報を出力することで、情報設定装置20が取得したPOI情報に基づいて、情報提供装置10に対して簡単に目的地を設定することが可能となっている。
【0049】
一方、上述したステップS112において、情報提供装置データベース41の中に、受信した情報提供装置10の機種情報と一致する情報があった場合には、ステップS114に進む。
【0050】
ステップS114では、情報処理サーバ30が、情報提供装置データベース41における情報提供装置10の情報の中に、音声認識機能が含まれているか否かを調べる。情報提供装置10が音声認識機能を有している場合には、ステップS115へ進む。
【0051】
ステップS115では、情報処理サーバ30が、情報提供装置10の機種情報に基づいて、POI情報を、情報提供装置10における目的地の設定手順に対応した音声情報に変換すると共に、情報設定装置20のディスプレイ22に表示される音声認識操作用のテキスト情報を作成する。
【0052】
なお、目的地の設定手順に対応した音声情報とは、例えば、目的地の住所を行政区分ごとに音声入力する必要がある設定手順に対しては、住所を、都道府県と、市区町村と、住所詳細と、に分割した音声情報を挙げることができる(図4参照)。
【0053】
また、音声認識操作用のテキスト情報とは、音声認識操作の操作手順(フロー)に対応するテキスト情報であり、上記のように目的地の住所を行政区分ごとに音声入力する必要がある設定手順に対しては、ユーザに対して情報提供装置10の音声認識機能の起動を促す「ステップ201:音声認識ボタンを押す」とのテキスト情報T4、ユーザに対して都道府県の音声入力を促す「ステップ202:都道府県入力」とのテキスト情報T5、ユーザに対して市区町村の音声入力を促す「ステップ203:市区町村入力」とのテキスト情報T6、及び、ユーザに対して住所の詳細の入力を促す「ステップ204:住所詳細選択入力」とのテキスト情報T7を挙げることができる(図4参照)。
【0054】
次いで、ステップS105において、情報処理サーバ30が、音声情報及び音声認識操作用のテキスト情報T4〜T7を情報設定装置20に送信する。
【0055】
次いで、ステップS106では、情報設定装置20が、情報処理サーバ30から送信された音声情報及び音声認識操作のテキスト情報T4〜T7を受信する。次いで、情報設定装置20は、図4に示すように、上記の音声認識操作用のテキスト情報T4〜T7と、音声情報のボタンB60〜B90とをディスプレイ22に表示する。
【0056】
詳細に説明すると、同図に示すように、ディスプレイ22に、名称「○○××△」、住所「東京都○×区△△」及びナビ「XX□□□□□」のテキスト情報を表示する。さらに、ディスプレイ22に、「ステップ201:音声認識ボタンを押す」のテキスト情報T4と共に「住所検索音声再生」のボタンB60を表示する。また、ディスプレイ22に、「ステップ202:都道府県入力」のテキスト情報T5と共に「都道府県音声再生」のボタンB70を表示し、「ステップ203:市区町村入力」のテキスト情報T6と共に「市区町村音声再生」のボタンB80を表示し、「ステップ204:住所詳細選択入力」のテキスト情報T7と共に「住所詳細音声再生」のボタンB90を表示する。
【0057】
次いで、情報設定装置20が、音声情報を出力して情報提供装置10に目的地を設定する。具体的には、まず、ユーザが、図4に示すように、情報設定装置20のディスプレイ22に表示された「ステップ201」に従って、情報提供装置10の音声認識ボタンを押して、情報提供装置10を音声認識可能な状態する。次いで、ユーザがディスプレイ22に表示されたボタンB60を選択して、情報設定装置20が「住所検索」の音声を再生する。
【0058】
次いで、ユーザが、情報設定装置20のディスプレイ22に表示された「ステップ202」に従って、ボタンB70を選択することで、情報設定装置20が、都道府県の「東京都」の音声を再生する。次いで、ユーザが、情報設定装置20のディスプレイ22に表示された「ステップ203」に従って、ボタンB80を選択することで、情報設定装置20が、市区町村の「○×区」の音声を再生する。次いで、ユーザが、情報設定装置20のディスプレイ22に表示された「ステップ204」に従って、ボタンB90を選択することで、情報設定装置20が、詳細な住所の「△△」の音声を再生する。これにより、情報提供装置10における目的地設定のステップバイステップの手順に従って、情報提供装置10に目的地の住所が入力され、情報提供装置10に目的地が設定される。
【0059】
なお、本実施系形態では、上記のように、POI情報を、都道府県と、市区町村と、住所詳細とに分割した音声情報に変換しているが、特に限定されない。例えば、POI情報を、情報提供装置10における目的地の設定手順に応じて、都道府県から市区町村までが一連となった音声情報と、住所詳細の音声情報とに変換してもよい。
【0060】
本実施形態では、情報設定装置20が情報提供装置10の機種情報を情報処理サーバ30に送信するので、情報処理サーバ30が、POI情報を、情報提供装置10における目的地の設定手順に応じた音声情報に変換することができる。
【0061】
また、本実実施形態では、このような目的地の設定手順に応じた音声情報を、情報設定装置20に対して出力しているので、ユーザは、タクシーや他人の自動車に搭載された使い慣れない情報提供装置10に対しても、簡単に目的地を設定することが可能となっている。
【0062】
一方、上述したステップS114において、情報提供装置データベース41における情報提供装置10の情報の中に、音声認識機能が含まれていない場合には、ステップS116へ進む。
【0063】
ステップS116では、情報処理サーバ30が、情報提供装置データベース41における情報提供装置10の情報の中に、リモコン機能が含まれているか否かを調べる。情報提供装置データベース41における情報提供装置10の情報の中に、リモコン機能が含まれている場合には、ステップS117へ進む。
【0064】
ステップS117では、情報処理サーバ30が、情報提供装置10の機種情報に基づいて、POI情報を、リモコンにおける目的地の設定手順に応じた赤外線のコマンド情報に変換する。
【0065】
なお、リモコン操作による目的地の設定手順としては、例えば、ユーザがリモコンの十字キー等を操作し、情報提供装置10のディスプレイ14に表示される設定画面の「住所入力」を選択し、次いで、ディスプレイ14に表示される都道府県の一覧の中から「東京都」を選択し、次いで、ユーザが、リモコンの十字キー等を操作して、ディスプレイ14に表示される市区町村の一覧の中から「○×区」を選択し、次いで、ディスプレイ14に表示される詳細住所入力欄に「△△」を入力するといった手順を挙げることができる。
【0066】
このようなリモコン操作による目的地の設定手順に応じた赤外線のコマンド情報とは、情報処理サーバ30は、上述したリモコン操作による「住所入力」の選択に対応するコマンドと、都道府県の一覧から目的地の都道府県を選択するリモコン操作に対応するコマンドと、市区町村の一覧から目的地の市区町村を選択するリモコン操作に対応するコマンドと、「詳細住所入力欄」に詳細住所を入力するリモコン操作に対応するコマンドと、を情報提供装置10に入力する順番に配列したコマンド情報を挙げることができる。
【0067】
次いで、ステップS118では、情報処理サーバ30が、上述したコマンド情報を情報設定装置20に送信する。
【0068】
次いで、ステップS119では、情報設定装置20が、情報処理サーバ30から送信されたコマンド情報を受信する。次いで、情報設定装置20は、このコマンド情報を赤外線通信で情報提供装置10に送信する。
【0069】
本実施形態では、情報設定装置20が情報提供装置10の機種情報を情報処理サーバ30に送信するので、情報処理サーバ30が、POI情報を、情報提供装置10における目的地の設定手順に応じた赤外線のコマンド情報に変換することができる。
【0070】
また、本実施形態においては、情報処理サーバ30がPOI情報を赤外線のコマンド情報に変換して、情報設定装置20が赤外線のコマンド情報を出力するので、情報設定装置10が保有するPOI情報に基づいた目的地を、情報提供装置10に簡単に設定することが可能となっている。
【0071】
しかも、本実施形態では、目的地設定のために必要なコマンド情報を一括して送信しているので、上述したようなリモコン操作で都道府県や市区町村を順番に選択するよりも、さらに簡単に目的地を設定することが可能となっている。
【0072】
一方、上述したステップS116において、情報提供装置データベース41における情報提供装置10の情報の中に、リモコン機能が含まれていない場合には、ステップS120へ進む。
【0073】
ステップS120では、情報処理サーバ30が、情報提供装置データベース41の中の情報提供装置10の情報(目的地の設定手順)に基づいて、ユーザが情報提供装置10に対して目的地を設定する際の手順を示す目的地設定手順情報を作成する。
【0074】
この目的地設定手順情報は、目的地の設定手順に対応するように情報設定装置20のディスプレイ22に表示される画像情報である。この画像情報としては、例えば、情報提供装置10のディスプレイ14上で、「名称検索」、「住所検索」、「ジャンル検索」及び「周辺検索」といった設定方法を選択する設定手順がある場合に対しては、そのディスプレイ14の画像と同じ画像を用意して、「住所検索」のコマンドを点線で囲い、さらに、その画像の下部に、「住所検索ボタンを押す(点線で囲んだ場所)」といったテキスト情報T8を加えた画像情報を挙げることができる(図5参照)。
【0075】
また、ユーザに対して、情報提供装置10のディスプレイ14上で都道府県の一覧から目的地の都道府県を選択させるといった手順に対応する目的地設定手順情報としては、そのディスプレイ14の画像と同じ画像を用意して、選択すべき部分を枠で囲い、さらに、その画像の下部に、操作の手順を示すテキスト情報T9を加えた画像情報を挙げることができる(図5参照)。
【0076】
また、ユーザが市区町村の一覧から目的地の市区町村を選択する手順に対する目的地設定手順情報や、「詳細住所入力欄」に詳細住所を入力する手順に対する目的地設定手順情報も、同様の画像情報とすることができる。
【0077】
次いで、ステップS121では、情報処理サーバ30が、上述した目的地設定手順情報を情報設定装置20に送信する。
【0078】
ステップS122では、情報設定装置20が、情報処理サーバ30から送信された目的地設定情報を受信して、図5に示すように、目的地の設定手順に応じた順番で、上述した目的地設定手順情報をディスプレイ22に表示し、ユーザに対して、目的地を設定する際の支援を行う。
【0079】
このように、本実施形態における目的地設定方法は、情報提供装置10に目的地を設定することを支援する目的地設定支援方法を含んでいる。
【0080】
次いで、ステップS123では、ユーザが、情報設定装置20のディスプレイ22に表示された目的地設定手順情報に基づいて、情報提供装置10に目的地(POI情報)を入力する。
【0081】
具体的には、図5に示すように、ユーザが、目的地の設定方法の選択を案内する画像情報(図5中の左端の画像)のテキスト情報T8に従って、情報提供装置10のディスプレイ14に表示された「名称検索」、「住所検索」、「ジャンル検索」及び「周辺検索」の中から「住所検索」を選択する。次に、ユーザは、目的地の住所の都道府県を設定を案内する画像情報(図5中の中央の画像)のテキスト情報T9に従って、情報提供装置10のディスプレイ14に表示された平仮名の各行の中から「た行」を選択して、次いで、同じくディスプレイ14に表示された都道府県の一覧の中から「東京都」を選択する。詳細な説明を省略するが、市区町村や、詳細住所の入力も同様に行う。このようなステップS120〜S123においては、情報設定システム1は、情報設定支援システムとして機能する。
【0082】
本実施形態では、情報設定装置20が情報提供装置10の機種情報を情報処理サーバ30に送信するので、情報処理サーバが、情報提供装置10における目的地の設定手順を示した目的地設定手順情報を作成することができる。
【0083】
また、本実施形態では、情報提供装置10に音声認識機能やリモコン機能がなく、情報設定装置20が、目的地の情報を情報提供装置10に対して出力できない場合であっても、情報設定装置20のディスプレイ22に目的地設定手順情報を表示することで、ユーザが、POI情報に基づいた目的地を、情報提供装置10に対して簡単に設定することが可能となっている。
【0084】
本実施形態におけるPOI情報が本発明における目的地情報の一例に相当し、本実施形態における音声情報及びコマンド情報が本発明の目的地設定情報の一例に相当し、本実施形態における画像情報が本発明の目的地設定手順情報の一例に相当し、本実施形態におけるディスプレイ22が本発明の表示部の一例に相当し、本実施形態におけるステップS103及びS110が本発明の第1の送信ステップの一例に相当し、本実施形態におけるステップS104、S115及びS117が本発明の変換ステップの一例に相当し、本実施形態におけるステップS105、S118及びS121が本発明の第2の送信ステップの一例に相当し、本実施形態におけるステップS106及びS119が本発明の設定ステップの一例に相当し、本実施形態におけるステップS120が本発明の準備ステップの一例に相当し、本実施形態におけるステップS122が本発明の表示ステップの一例に相当する。
【0085】
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【符号の説明】
【0086】
10…情報提供装置
20…情報設定装置
22…ディスプレイ
30…情報処理サーバ
40…記憶装置
41…情報提供装置データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に目的地を設定する目的地設定システムであって、
前記目的地情報を、前記情報提供装置に前記目的地を設定するための目的地設定情報に変換する情報処理サーバと、
前記目的地情報を前記情報処理サーバへ送信して、前記情報処理サーバから前記目的地設定情報を受信する情報設定装置と、を備え、
前記情報設定装置は、前記目的地設定情報を前記情報提供装置に対して出力し、前記情報提供装置に前記目的地を設定することを特徴とする目的地設定システム。
【請求項2】
請求項1記載の目的地設定システムであって、
前記目的地設定情報は、前記情報提供装置が音声認識可能な音声情報であり、
前記情報設定装置は、前記音声情報を出力し、前記情報提供装置に前記音声情報を認識させて、前記情報提供装置に前記目的地を設定することを特徴とする目的地設定システム。
【請求項3】
請求項1記載の目的地設定システムであって、
前記情報設定装置は、前記情報提供装置の機種情報を、前記目的地情報と共に前記情報処理サーバへ送信することを特徴とする目的地設定システム。
【請求項4】
請求項3記載の目的地設定システムであって、
前記目的地設定情報は、前記情報提供装置が音声認識可能な音声情報であり、
前記情報処理サーバは、前記情報提供装置の前記機種情報に基づいて、前記目的地情報を、前記情報提供装置における目的地の設定手順に応じて所定の区分ごとに分割した前記音声情報に変換し、
前記情報設定装置は、前記設定手順に従って前記音声情報を出力し、前記情報提供装置に前記音声情報を認識させて、前記情報提供装置に前記目的地を設定することを特徴とする目的地設定システム。
【請求項5】
請求項3記載の目的地設定システムであって、
前記情報設定装置は、前記情報提供装置との間で赤外線通信が可能な赤外線通信装置を有し、
前記情報処理サーバは、前記情報提供装置の前記機種情報に基づいて、前記目的地情報を、前記情報提供装置における前記目的地の設定手順に対応した前記目的地設定情報に変換し、
前記情報設定装置が、前記目的地設定情報を前記情報提供装置に対して赤外線通信で送信し、前記設定手順に従って前記情報提供装置に前記目的地を設定することを特徴とする目的地設定システム。
【請求項6】
請求項3記載の目的地設定システムであって、
前記情報提供装置の機種情報を検索するための情報提供装置データベースを有し、前記情報処理サーバと通信可能な記憶装置をさらに備え、
前記情報処理サーバは、
前記情報設定装置から受信した前記機種情報を前記情報提供装置データベースで検索し、
前記情報処理サーバで受信した前記機種情報が前記情報提供装置データベースに含まれていない場合に、前記目的地情報を、前記情報提供装置が音声認識可能な音声情報を含む前記目的地設定情報に変換することを特徴とする目的地設定システム。
【請求項7】
ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に目的地を設定することを支援する目的地設定支援システムであって、
前記目的地情報及び前記情報提供装置の機種情報に基づいて、前記情報提供装置に対して前記目的地を設定する手順を示す目的地設定手順情報を準備する情報処理サーバと、
前記目的地情報及び前記情報提供装置の前記機種情報を情報処理サーバへ送信して、前記情報処理サーバから前記目的地設定手順情報を受信する情報設定装置と、
前記情報設定装置は、前記目的地設定手順情報を表示する表示部を有することを特徴とする目的地設定支援システム。
【請求項8】
ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に目的地を設定する目的地設定方法であって、
情報設定装置が、前記目的地情報を情報処理サーバへ送信する第1の送信ステップと、
前記情報処理サーバが、前記目的地情報を、前記情報提供装置に前記目的地を設定するための目的地設定情報に変換する変換ステップと、
前記情報処理サーバが、前記目的地設定情報を前記情報設定装置に送信する第2の送信ステップと、
前記情報設定装置が、前記目的地設定情報を前記情報提供装置に対して出力し、前記情報提供装置に前記目的地を設定する設定ステップと、を備えたことを特徴とする目的地設定方法。
【請求項9】
ドライバに対して目的地情報を提供する情報提供装置に目的地を設定することを支援する目的地設定支援方法であって、
情報設定装置が、前記目的地情報及び前記情報提供装置の機種情報を情報処理サーバへ送信する第1の送信ステップと、
前記情報処理サーバが、前記目的地情報及び前記情報提供装置の前記機種情報に基づいて、前記情報提供装置に対して前記目的地を設定する手順を示す目的地設定手順情報を準備する準備ステップと、
前記情報処理サーバが、前記目的地設定手順情報を前記情報設定装置に送信する第2の送信ステップと、
前記情報設定装置の表示部が、前記目的地設定手順情報を表示する表示ステップと、を備えたことを特徴とする目的地設定支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−247195(P2012−247195A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116579(P2011−116579)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】