説明

省燃費運転システム

【課題】 本発明の目的は、上り坂を走行中に上り坂に関する道路勾配情報データベースを構築することが出来て、上り坂を走行する際に省燃費走行を行なう様なアドバイスや車両制御を行なうことが出来る省燃費運転システムを提供するにある。
【解決手段】GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S3)、エンジン出力が規定値(Pa)以上であるか否かを判断し(S4)、エンジン出力が規定値(Pa)以上であれば加速度が規定値(αa)以上であるか否かを判断し(S5)、エンジン出力が規定値以上ではなく、また加速度が規定値(αa)以下ではないときはシフトダウンに必要な時間(Ta)以内であるか否かを判断し(S6)、シフトダウンに必要な時間(Ta)以内にシフトダウンを行なっているか否かを判断し(S7)、前記加速度が規定値(αa)以上であるか、又は前記シフトダウンを待っていれば上り坂と判定し(S8)、位置情報、勾配情報、シフト位置を記憶装置(11)に記憶させる(S9)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば貨物自動車やバス等で省燃費運転を行なうに際して、車両の運転状態を評価して、ドライバに対して最良の運転方法をアドバイスするための省燃費運転システムに関する。
【背景技術】
【0002】
その様な省燃費運転システムの一環として、一定速度で走行するように制御するシステムが存在する。係るシステムでは、指示された車両速度を維持して走行することにより、省燃費運転を図っている。
しかし、上り坂を走行する際に、平坦路走行時と同じシフト段では車両速度が低下してしまうので、シフトダウンして、エンジン回転数を高回転領域にして指示された車両速度まで加速する場合が存在する。その様な加速は無駄な加速であり、省燃費運転の趣旨に反してしまう。
【0003】
また、エンジン回転数と、車速と、エンジン負荷から走行距離、加速度、変速比、車両質量を演算し、シフトアップを行なわせる省燃費運転支援システムが提供されている(特許文献1)。
しかし、この従来技術(特許文献1)も上り坂であるか否かを判定していないので、上述したのと同様に、上り坂において燃費が悪い運転が行なわれてしまう。
【0004】
その他の従来技術として、高速道路走行において、予め道路勾配情報データベースを有し、GPSから得られる自車の位置情報と、道路勾配情報データから自車位置の道路勾配を特定して、燃費の良い運転方法をアドバイスする技術が提案されている(特許文献2参照)。
しかし、この技術では、予め道路勾配が明らかになっている場合でなければ燃費の良い運転方法をアドバイスすることが出来ないという問題を有している。
【0005】
また本出願人は、上述したような道路勾配情報データベースを作成する技術について、先に出願を行なっている(特願2007−196904)。
しかし、先願(特願2007−196904)では、道路勾配情報データベースは「下り坂」、「下り坂手前」、「その他」についてデータベースを構築しており、自動制御についても「下り坂」、「下り坂手前」、「その他」について行なわれるので、「上り坂」については特に配慮はされていない。そのため、「上り坂」を走行する際に、「上り坂」に関するデータベースを構築することは出来ず、また、「上り坂」走行について省燃費に効果的なアドバイスを行う機能も有していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−103393号公報
【特許文献2】特開2007−156704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、本発明の目的は、上り坂を走行中に上り坂に関する道路勾配情報データベースを構築することが出来て、上り坂を走行する際に省燃費走行を行なう様なアドバイスや車両制御を行なうことが出来る省燃費運転システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、車両のエンジンコントロールユニット(1)と、車速を計測する車速センサ(3)と、車両の加速度を計測する加速度センサ(4)と、燃料流量を計測する燃料流量センサ(5)と、エンジン負荷を計測するエンジン負荷センサ(6)と、エンジン回転数を計測するエンジン回転センサ(7)と、シフト位置を検出するシフトポジションセンサ(9)と、エンジンコントロールユニット(1)およびそれらの各センサ(3、4、5、6、7、9)からの信号が伝達される制御装置(10)とを有する省燃費運転システムにおいて、制御装置(10)は前記エンジンコントロールユニット(1)と車速センサ(3)と加速度センサ(4)と燃料流量センサ(5)とエンジン負荷センサ(6)とエンジン回転センサ(7)とシフトポジションセンサ(9)とからの情報を取得し(S1)、エンジンの出力を演算し(S2)、GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S3)、エンジン出力が規定値(Pa)以上であるか否かを判断し(S4)、エンジン出力が規定値(Pa)以上であれば加速度が規定値(αa)以上であるか否かを判断し(S5)、エンジン出力が規定値以上ではなく、また加速度が規定値(αa)以下ではないときはシフトダウンに必要な時間(Ta)以内であるか否かを判断し(S6)、シフトダウンに必要な時間(Ta)以内にシフトダウンを行なっているか否かを判断し(S7)、前記加速度が規定値(αa)以上であるか、又は前記シフトダウンを待っていれば上り坂と判定し(S8)、位置情報、勾配情報、シフト位置を記憶装置(11)に記憶させ(S9)、前記シフトダウンが行われていなければ上り坂ではないと判定し(S10)、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値(Pa)以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値(αa)以下、又は、その様な状態に該当しなくなってから所定時間(Ta)以内にシフトダウンが行われた第1の状態から、その様な状態に該当しない第2の状態に移行した際に上り坂が完了した状態であり、第1の状態の間にシフトダウンが行なわれたか否かを判断し(S11)、シフトダウンが行なわれた場合には、前記第1の状態に相当する位置におけるシフト位置に係るデータをシフトダウン後のシフト位置に書き換える(S12)機能を有している。
【0009】
また、本発明によれば、車両のエンジンコントロールユニット(1)と、車速を計測する車速センサ(3)と、車両の加速度を計測する加速度センサ(4)と、燃料流量を計測する燃料流量センサ(5)と、エンジン負荷を計測するエンジン負荷センサ(6)と、エンジン回転数を計測するエンジン回転センサ(7)と、シフト位置を検出するシフトポジションセンサ(9)と、エンジンコントロールユニット(1)およびそれらの各センサ(3、4、5、6、7、9)からの信号が伝達される制御装置(10)とを有する省燃費運転システムにおいて、制御装置(10)は前記エンジンコントロールユニット(1)と車速センサ(3)と加速度センサ(4)と燃料流量センサ(5)とエンジン負荷センサ(6)とエンジン回転センサ(7)とシフトポジションセンサ(9)とからの情報を取得し(S21)、GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S22)、現在位置から上り坂に到達するまでの予想時間が所定時間(Tb)以内であるか否かを判断し(S23)、現在位置から上り坂に到達するまでの予想時間が所定時間(Tb)以内で到達すると予想されれば、現在位置から所定時間(Tb)以内で到達すると予想される上り坂を走行する際の記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションとが同一であるか否かを判断し(S24)、シフトポジションが同一であれば、現在のシフト位置で走行するようにアドバイスし(S25)、記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションが異なれば、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段であるか否かを判断し(S26)、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段であれば、上り坂での車速の低下をドライバに警告し(S27)、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段でない場合にはドライバに対してシフトアップのアドバイスをする(S28)機能を有している。
【0010】
さらに、本発明によれば、車両のエンジンコントロールユニット(1)とトランスミッションコントロールユニット(2)と、車速を計測する車速センサ(3)と、車両の加速度を計測する加速度センサ(4)と、燃料流量を計測する燃料流量センサ(5)と、エンジン負荷を計測するエンジン負荷センサ(6)と、エンジン回転数を計測するエンジン回転センサ(7)と、シフト位置を検出するシフトポジションセンサ(9)と、エンジンコントロールユニット(1)およびそれらの各センサ(3、4、5、6、7、9)からの信号が伝達される制御装置(10)とを有する省燃費運転システムにおいて、制御装置(10)は前記トランスミッションコントロールユニット(2)と車速センサ(3)と加速度センサ(4)と燃料流量センサ(5)とエンジン負荷センサ(6)とエンジン回転センサ(7)とシフトポジションセンサ(9)とからの情報を取得し(S31)、GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S32)、現在位置から上り坂が開始されるか否かを判断し(S33)、現在位置から上り坂が開始されるのであれば、現在位置から開始される上り坂を走行する際のシフトポジションとして記憶装置(11)に記憶されているシフトポジションと現在のシフトポジションとが同じであるか否かを判断し(S34)、記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションとが同じであればトランスミッションコントロールユニット(2)に対してシフトアップせずにそれまでのシフトポジションを維持するように制御信号を発生し(S35)、記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションとが異なれば、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段になっているか否かを判断し(S36)、記憶装置(11)のシフトポジションよりも現在のシフトポジションが高速段になっていれば、車速が規定値(Va)以下、エンジン出力規定値(Pa)以上で加速度が規定値(αa)以下であるという3つの条件を全て充足しているか否かを判断し(S37)、3つの条件を全て充足していれば、トランスミッションコントロールユニット(2)に対してシフトダウンを指示し(S38)、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段になっていなければ、一定速度で走行する機能を有している。
【発明の効果】
【0011】
上述する構成を具備する本発明によれば、各種計測結果に基づいて演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値(エンジン出力のしきい値Pa)以上であるが、車両加速度が車両加速度規定値(車両加速度のしきい値αa)以下であれば上り坂を走行していると判断するので、上り坂であることを確実に判断して、上り坂の走行に必要なアドバイスや走行制御を行なうことが出来る。
そのため、従来技術では困難であった上り坂走行中に燃費の良い運転が実現出来ると共に、速度の低下と、それに伴うシフトダウンと無駄な加速を防止することが出来る。
ここで、例えば上り坂か否かを判定する規定値(エンジン出力規定値Pa、加速度規定値αa)を、シフト位置毎に設定すれば、上り坂であるか否かの判断精度が向上する。
【0012】
また、上り坂走行時に必要なシフトダウンをした際に、エンジン出力が一時的に低下するが、本発明によれば、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値Pa以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値αa以下の状態ではなくなってから所定時間(Ta)以内にシフトダウンを行なっている場合にも上り坂と判定する機能を有しているので、上り坂走行時にシフトダウンした際に、「上り坂を走行していない」という誤判断をしてしまうことがない。
【0013】
ここで、連続した上り区間の途中で、シフトダウンをして、その後加速するよりも、連続した上り区間の最初からシフトダウンして、途中で加減速をしない方が、燃費が良好になる。
例えば、本発明において、「シフト位置を維持する旨を示す」機能と、「車速低下を警告する」機能とを発揮させるための表示装置(ディスプレイ12)を装備し、上り坂の手前でシフト操作をドライバに指示し、ドライバがこの指示に従うようにさせれば、上り坂走行中の無駄なシフト操作がなくなり、燃費に悪影響の出る無駄な加速を防止できる。
すなわち、上り坂の手前でシフト操作を指示することで、上り坂走行中に無駄なシフト操作をする必要がなくなる。そして、無駄な加減速を防止して、燃費悪化の要因を減少することが出来る。
【0014】
また、本発明において、連続した上り坂が終了した際に、連続した上り坂を走行している間にシフトダウンが行なわれた場合には、当該連続した上り坂におけるシフト位置として、シフトダウンした後のシフト位置を記憶する様に構成したので、次回に当該連続した上り坂を走行する際に、最初からシフトダウンして、途中で加減速をしない運転を行なうことが出来るので、燃費が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態のブロック図。
【図2】図1の実施形態において、車両ネットワークとの接続状態を示したダイヤグラム。
【図3】実施形態におけるデータベースのデータの一例を表として示す図。
【図4】実施形態において、勾配情報作成の制御を示すフローチャート。
【図5】実施形態において、省燃費運転をドライバにアドバイスする制御を示すフローチャート。
【図6】実施形態において、省燃費運転の自動制御を示すフローチャート。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1において、全体を符号100で示す実施形態の省燃費運転システムは、エンジンコントロールユニット1、トランスミッションコントロールユニット2、各種センサ類3〜9、省燃費運転コントロールユニット10、記憶装置であるデータベース11及び表示装置であるディスプレイ12と、によって構成されている。
なお、本明細書において、「エンジンコントロールユニット」を「ENG−ECU」、「トランスミッションコントロールユニット」を「TM−ECU」、「省燃費運転コントロールユニット」を「コントロールユニット」と記載する場合がある。
【0017】
図1において、各種センサ類3〜9は、車速を計測する装置である車速センサ3、車両の加速度を計測する装置である加速度センサ4、燃料流量を計測する装置である燃料流量センサ5、エンジン負荷を計測する装置であるエンジン負荷センサ6、エンジン回転数を計測する装置であるエンジン回転数センサ7、車両位置検出装置であるGPSセンサ8、シフト位置検出装置であるシフトポジションセンサ9である。
【0018】
上記各種センサ3〜9は、入力信号ラインLiによってコントロールユニット10と接続されている。
ENG−ECU1、TM−ECU2、ディスプレイ12は、制御信号ラインLoによってコントロールユニット10と接続されている。
【0019】
データベース11には、既存の道路勾配データ、現在位置情報及び道路勾配データを含む現在位置に対応するシフトポジション情報が記憶されていると共に、新たな坂道の勾配情報及びそれに対応するシフトポジションの情報を書き込み可能に構成されている。
データベース11は、信号ラインLによってコントロールユニット10と接続されている。
【0020】
なお、図示の実施形態の省燃費運転システムを搭載した車両では、現実には、コントロールユニット10、ENG−ECU1、TM−ECU2、ECUは、図2に示すようなネットワークNWを介して接続されている。
【0021】
図3は、データベースに記憶された道路上の詳細位置(緯度、経度)と、各詳細位置に対応する勾配情報(下り坂、上り坂、その他の道路、例えば平坦路)及びトランスミッションのシフトポジションの関係を示している。
図3では、符号Aで示す領域以外では、下り坂とその他の道路(例えば平坦路)ではシフトポジションは「12」であり、領域A(上り坂)ではシフトポジションは「11」にシフトするべき旨が、データベースに記憶されている。
【0022】
再び図1において、コントロールユニット10は、図4を参照して後述する様に、エンジン出力を演算し、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値(エンジン出力のしきい値Pa)以上であるが、車両加速度が車両加速度規定値(車両加速度のしきい値αa)以下であれば上り坂を走行していると判断し、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値(Pa)以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値(αa)以下の状態ではなくなってから所定時間(Ta)以内にシフトダウンを行なっている場合にも上り坂と判定する機能を有している。
図示はされていないが、上り坂か否かを判定する規定値(エンジン出力規定値Pa、加速度規定値αa)は、シフト位置毎に設定することが出来る。その様に構成すれば、上り坂であるか否かの判断精度が向上する。
【0023】
また、コントロールユニット10は、GPSセンサ8によって取得された車両の位置情報と、後述する上り坂である旨の判定結果と、その時点のシフトポジションセンサ9からの情報とに基づいて、上り坂の位置及びその際のシフトポジションをデータベース11に記憶する機能を有している。
【0024】
ここで、図4を参照して後述する様に、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値Pa以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値αa以下、又は、その様な状態(演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値Pa以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値αa以下の状態)に該当しなくなってから所定時間Ta以内にシフトダウンが行われた状態が、「第1の状態」であり、上り坂と判断される状態である。そして、「第1の状態」に該当しなくなった状態が「第2の状態」であり、例えば連続した上り坂が終了した状態である。
コントロールユニット10は、「第1の状態」から「第2の状態」に移行した際に、「第1の状態」の間にシフトダウンが行なわれたか否かを判断する機能を有している。
それと共に、コントロールユニット10は、「第1の状態」の間にシフトダウンが行なわれた場合には、「第1の状態」に相当する走行ルート(位置)におけるシフトポジションに係るデータを、シフトダウン後のシフトポジションに書き換える機能を有している。
【0025】
さらに、コントロールユニット10は、GPSセンサ8により取得された車両の位置情報と、記憶された上り坂の位置情報とに基づいて、所定時間(Tb秒)経過後に車両が上り坂に到達しているか否かを判断する機能を有している。そして、所定時間経過後に車両が上り坂に到達する場合には、記憶されている当該上り坂のシフトポジションと現在のシフトポジションとを比較する機能を有している。
そして、記憶されているシフトポジションと現在のシフトポジションとが同一であれば運転者に対してシフト位置を維持する旨を支持する機能を有している。一方、記憶されているシフトポジションが現在のシフトポジションよりも高速段である場合には車速低下をドライバに警告する機能を有している。
【0026】
また、コントロールユニット10は、GPSセンサ8により取得された車両の位置情報と、記憶された上り坂の位置情報とに基づいて、所定時間(Tb秒)経過後に車両が上り坂に到達しているか否かを判断する機能を有している。そして、所定時間経過後に車両が上り坂に到達する場合には、記憶されている当該上り坂のシフトポジションと現在のシフトポジションとを比較し、記憶されているシフトポジションと現在のシフトポジションとが同一であれば、TM−ECU2に対してシフト位置を維持する指示信号を出力する機能を有している。
一方、記憶されているシフトポジションが現在のシフトポジションよりも高速段であれば、車速が車速規定値Va以下であり、エンジン出力がエンジン出力規定値Pa以上であり、且つ、加速度が加速度規定値αa以下である場合に、TM−ECU2に対してシフトダウンする旨の指示信号を出力する機能を有している。
【0027】
次に、図4に基づいて、走行中の道路の勾配情報をデータベースとして作成する場合の作成方法を説明する。
図4のステップS1において、コントロールユニット10は、GPSセンサ8を除く各センサ3〜9、又はENG−ECU1、TM−ECU2からの情報を取得し、エンジン出力を演算する(ステップS2)。
【0028】
ステップS3では、GPSセンサ8によって自車の位置情報を取得する。次のステップS4では、コントロールユニット10は、エンジン出力が規定値Pa以上か否かを判断する。エンジン出力が規定値Pa以上であれば(ステップS4がYES)、ステップS5に進み、エンジン出力が規定値Pa未満であれば(ステップS4がNO)、ステップS6に進む。
【0029】
ステップS5では、車両の加速度が規定値αa以下であるか否かを判断する。車両の加速度が規定値αa以下であれば(ステップS5がYES)、ステップS8まで進み「上り坂」と判定する。すなわち、規定値(しきい値)以上のエンジン出力があっても(ステップS4がYES)、車両自体の加速度が規定値αa以下であれば(ステップS5がYES)、上り坂を走行していると判断する。
一方、車両の加速度が規定値αaを超えていれば(ステップS5がNO)、ステップS6に進む。
【0030】
ここで、上り坂を走行中にシフトダウンをした場合には、ステップS4或いはステップS5の何れかが「NO」となる。ステップS6は、そのような場合においても「上り坂」と判断できるように設けられている。
ステップS6では、コントロールユニット10は、ステップS4、ステップS5が共に「YES」の状態から外れてから、所定時間(シフトダウンに必要な時間)Ta以内であるか否か判断する。上り坂判定から外れて所定時間Ta以内であれば(ステップS6がYES)、ステップS7に進む。
【0031】
ステップS7では、コントロールユニット10はシフトポジションセンサ9からの情報によって、シフトダウン中か否かを判断する。シフトダウン操作中であれば(ステップS7がYES)、上り坂を走行するためにシフトダウンを行なっていた場合であると判断して、ステップS8まで進み、「上り坂」と判定する。
ステップS9では、新たな位置情報、勾配情報及びシフトポジションをデータベース11に記憶した後、ステップS1まで戻り、再びステップS1以降を繰り返す。
一方、ステップS7においてシフトダウンが行なわれていなければ(ステップS7がNO)、「上り坂ではない」と判定し(ステップS10)、ステップS11に進む。
ステップS4、ステップS5が共に「YES」の状態から外れてから所定時間Taが経過し(ステップS6がNO)、或いは、所定時間Ta内にシフトダウン操作が行われなかったならば(ステップS7がNO)、「上り坂ではない」と判定し(ステップS10)、ステップS11に進む。
【0032】
ここで、ステップS4及びステップS5が共に「YES」の状態と、ステップS6及びステップS7が共に「YES」の状態とは、共に上り坂を走行していると判断され、上述した「第1の状態」である。そして、ステップS4、S5の何れかが「NO」で、且つ、ステップS6、S7の何れかが「NO」であれば、「上り坂ではない」と判定されるステップS10であり、「第1の状態」に該当しなくなった状態であり、上述した「第2の状態」である。
換言すれば、「第1の状態」から「第2の状態」に移行した際がステップS10に進んだ状態であり、上り坂(連続した上り坂を含む)が完了した状態である。図4では、係る状態になったならば(ステップS10に進んだならば)、ステップS11において、「第1の状態」の間(ステップS4及びステップS5が共に「YES」の状態、及び/又は、ステップS6及びステップS7が共に「YES」の状態とが連続している間)、すなわち(連続した)上り坂を走行している間に、シフトダウンが行なわれたか否かを判断する。
【0033】
「第1の状態」の間にシフトダウンが行なわれた場合(ステップS11がYES)には、「第1の状態」に相当する走行区間におけるシフトポジションに係るデータを、シフトダウン後のシフトポジションに書き換える(データベース11を書き換える:ステップS12)。
一方、連続して上り坂と判定した区間でシフトダウンが無ければ(ステップS11がNO)、シフトポジションに係るデータを書き換えることなく、そのままステップS1まで戻り、再びステップS1以降を繰り返す。そして、その後ステップS1まで戻り、再びステップS1以降を繰り返す。
【0034】
ここで、連続した上り区間(上り坂)の途中でシフトダウンを行ない、上り坂の走行中にシフトダウンや加減速を行なうよりも、連続した上り区間(上り坂)の最初からシフトダウンを行ない、上り区間(上り坂)の途中では加減速させないようにすること方が、省燃費運転につながる。
ステップS12においては、今後の省燃費運転のため、当該連続した上り区間(上り坂)におけるシフトポジションとして、シフトダウン後のシフトポジションをデータベース11に記憶する。
図示の実施形態では、連続した上り区間(上り坂)が終了した(ステップS10に進んだ)場合にステップS11、S12の判断を行い、必要に応じて(ステップS11がYESの場合)、データベース11のシフトポジションを書き換えて(ステップS12)いる。
【0035】
図5は、上り坂における省燃費運転のアドバイスに係る制御(ドライバにアドバイスのみを与える制御)を示している。
図5のステップS21において、コントロールユニット10は、GPSセンサ8を除く各センサ3〜9、ENG−ECU1、TM−ECU2からの情報を取得する。そして、ステップS22において、GPSセンサ8によって自車の位置情報を取得する。
【0036】
ステップS23では、コントロールユニット10は、現在位置から上り坂に到達するまでの予想時間が、所定時間(Tb)以内であるか否かを判断する。現在位置から上り坂までは所定時間以内で到達すると予想されるのであれば(ステップS23がYES)、ステップS24に進む。
一方、現在位置から上り坂までは所定時間以内で到達できないと予想されるのであれば(ステップS23がNO)、ステップS21まで戻る。
【0037】
ステップS24では、コントロールユニット10は、現在位置から所定時間以内で到達すると予想される上り坂を走行する際のシフトポジション(データベース上のシフトポジション)と、現在のシフトポジションとが同一か否かを判断する。
データベース上のシフトポジションと現在のシフトポジションが同じであれば(ステップS24がYES)、ステップS25に進み、ドライバに対して、現在のシフトポジションで走行するようにアドバイスする。そして、ステップS21まで戻る。
データベース上のシフトポジションと現在のシフトポジションが異なれば(ステップS24がNO)、ステップS26に進む。
【0038】
ステップS26では、コントロールユニット10は、データベース上のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段であるか否かを判断する。
データベース上のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段であれば(ステップS26がYES)、ステップS27に進み、上り坂での車速の低下をドライバに警告し、ステップS21まで戻る。
【0039】
一方、データベース上のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段でない場合には(ステップS26がNO)、ステップS28に進み、ドライバに対して、公知の手法によりシフトアップのアドバイスを与える。そして、ステップS21まで戻る。
【0040】
図6は、図示の実施形態に係る省燃費運転システムを搭載した車両において、上り坂を走行する際における省燃費運転の自動制御を示している。
図6のステップS31において、コントロールユニット10は、GPSセンサ8を除く各センサ3〜9、又はENG−ECU1、TM−ECU2からの情報を取得する。
そして、ステップS32において、GPSセンサ8によって自車の位置情報を取得する。
【0041】
ステップS33では、コントロールユニット10は、現在位置から上り坂が開始されるか否かを判断する。現在位置から上り坂が開始されるのであれば(ステップS33がYES)、ステップS34に進む。
一方、現在位置から上り坂が開始されない(上り坂ではない)のであれば(ステップS33がNO)、ステップS31に戻る。
【0042】
ステップS34では、コントロールユニット10は、現在位置から開始される上り坂を走行する際のシフトポジションとしてデータベースに記憶されているシフトポジション(データベース上のシフトポジション)と、現在のシフトポジションとが同じであるか否かを判断する。
データベース上のシフトポジションと現在のシフトポジションが同じであれば(ステップS34がYES)、ステップS35に進み、TM−ECU2に対してシフトアップしないように、すなわち、それまでのシフトポジションを維持して走行するように制御信号を発生して指示する。そして、ステップS31まで戻る。
一方、上り坂走行時のデータベース上のシフトポジションと現在のシフトポジションが異なれば(ステップS34がNO)、ステップS36に進む。
【0043】
ステップS36では、コントロールユニット10は、データベース上のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段となっているのか否かを判断する。データベース上のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段になっていれば(ステップS36がYES)、ステップS37に進む。
一方、上り坂走行時のデータベース上のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段になっていなければ(ステップS36がNO)、ステップS39に進み、例えば公知の手法により、一定速度で走行する。そして、ステップS31まで戻る。
【0044】
ステップS37では、コントロールユニット10は、車速が規定値(しきい値)Va以下、エンジン出力が規定値(しきい値)Pa以上で、加速度が規定値(しきい値)αa以下であるという3つの条件を全て充足しているか否かを判断する。
上記3つの条件を全て充足した場合(ステップS37がYES)には、ステップS38に進み、TM−ECU2に対してシフトダウンを指示した後、ステップS31まで戻る。
一方、上記3つの条件の内を全て充足していないのであれば(ステップS37がNO)、そのままステップS31まで戻る。
【0045】
上述した構成の省燃費運転システム100によれば、各種計測結果に基づいて演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値(しきい値)Pa以上であるが、車両加速度が車両加速度規定値(しきい値)αa以下であれば上り坂を走行していると判断するので、上り坂であることを確実に判断して、上り坂の走行に必要なアドバイスや走行制御を行なうことが出来る。
そのため、従来技術では困難であった上り坂走行中に燃費の良い運転が実現出来ると共に、速度の低下と、それに伴うシフトダウンと、無駄な加速を防止することが出来る。
【0046】
また、上り坂走行時に必要なシフトダウンをした際に、エンジン出力が一時的に低下するが、図示の実施形態によれば、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値Pa以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値αa以下の状態ではなくなっても、所定時間Ta以内にシフトダウンを行なっている場合にも上り坂と判定する機能を有している。したがって、上り坂走行時にシフトダウンした際に、「上り坂を走行していない」という誤判断をしてしまうことが防止される。
【0047】
ここで、連続した上り区間(上り坂)の途中で、シフトダウンをして、その後加速するよりも、連続した上り区間(上り坂)の最初からシフトダウンして、シフト位置を変化させない方が、省燃費運転が達成出来る。
図示の実施形態において、連続した上り坂が終了した際に、連続した上り坂を走行している間にシフトダウンが行なわれた場合には、当該連続した上り坂におけるシフト位置として、シフトダウンした後のシフト位置を、データベース11で記憶する様に構成している。そのため、次回に当該連続した上り坂を走行する際には、最初からシフトダウンして走行し、上り坂途中でシフトチェンジをしない運転を行なうことが出来るので、燃費が向上する。
【0048】
図示の実施形態において、「シフト位置を維持する旨を示す」機能と、「車速低下を警告する」機能とを発揮させるためのディスプレイ12を装備しており、このディスプレイ12によって上り坂の手前でシフト操作をドライバに指示し、ドライバがこの指示に従うようにさせれば、上り坂走行中の無駄なシフト操作がなくなり、燃費が向上する。
或いは、図示の実施形態では、上り坂を走行するのに適切なシフト位置がデータベース11に記憶されており、係るシフト位置で上り坂を走行するように制御することが出来るので、省燃費が実現出来る。
【0049】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記載ではないことを付記する。
【符号の説明】
【0050】
1・・・エンジンコントロールユニット
2・・・トランスミッションコントロールユニット
3・・・車速センサ
4・・・加速度センサ
5・・・燃料流量センサ
6・・・エンジン負荷センサ
7・・・エンジン回転数センサ
8・・・GPSセンサ
9・・・シフトポジションセンサ
10・・・制御手段
11・・・記憶装置
12・・・表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のエンジンコントロールユニット(1)と、車速を計測する車速センサ(3)と、車両の加速度を計測する加速度センサ(4)と、燃料流量を計測する燃料流量センサ(5)と、エンジン負荷を計測するエンジン負荷センサ(6)と、エンジン回転数を計測するエンジン回転センサ(7)と、シフト位置を検出するシフトポジションセンサ(9)と、エンジンコントロールユニット(1)およびそれらの各センサ(3、4、5、6、7、9)からの信号が伝達される制御装置(10)とを有する省燃費運転システムにおいて、制御装置(10)は前記エンジンコントロールユニット(1)と車速センサ(3)と加速度センサ(4)と燃料流量センサ(5)とエンジン負荷センサ(6)とエンジン回転センサ(7)とシフトポジションセンサ(9)とからの情報を取得し(S1)、エンジンの出力を演算し(S2)、GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S3)、エンジン出力が規定値(Pa)以上であるか否かを判断し(S4)、エンジン出力が規定値(Pa)以上であれば加速度が規定値(αa)以上であるか否かを判断し(S5)、エンジン出力が規定値以上ではなく、また加速度が規定値(αa)以下ではないときはシフトダウンに必要な時間(Ta)以内であるか否かを判断し(S6)、シフトダウンに必要な時間(Ta)以内にシフトダウンを行なっているか否かを判断し(S7)、前記加速度が規定値(αa)以上であるか、又は前記シフトダウンを待っていれば上り坂と判定し(S8)、位置情報、勾配情報、シフト位置を記憶装置(11)に記憶させ(S9)、前記シフトダウンが行われていなければ上り坂ではないと判定し(S10)、演算されたエンジン出力がエンジン出力規定値(Pa)以上で且つ車両加速度が車両加速度規定値(αa)以下、又は、その様な状態に該当しなくなってから所定時間(Ta)以内にシフトダウンが行われた第1の状態から、その様な状態に該当しない第2の状態に移行した際に上り坂が完了した状態であり、第1の状態の間にシフトダウンが行なわれたか否かを判断し(S11)、シフトダウンが行なわれた場合には、前記第1の状態に相当する位置におけるシフト位置に係るデータをシフトダウン後のシフト位置に書き換える(S12)機能を有していることを特徴とする省燃費運転システム。
【請求項2】
車両のエンジンコントロールユニット(1)と、車速を計測する車速センサ(3)と、車両の加速度を計測する加速度センサ(4)と、燃料流量を計測する燃料流量センサ(5)と、エンジン負荷を計測するエンジン負荷センサ(6)と、エンジン回転数を計測するエンジン回転センサ(7)と、シフト位置を検出するシフトポジションセンサ(9)と、エンジンコントロールユニット(1)およびそれらの各センサ(3、4、5、6、7、9)からの信号が伝達される制御装置(10)とを有する省燃費運転システムにおいて、制御装置(10)は前記エンジンコントロールユニット(1)と車速センサ(3)と加速度センサ(4)と燃料流量センサ(5)とエンジン負荷センサ(6)とエンジン回転センサ(7)とシフトポジションセンサ(9)とからの情報を取得し(S21)、GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S22)、現在位置から上り坂に到達するまでの予想時間が所定時間(Tb)以内であるか否かを判断し(S23)、現在位置から上り坂に到達するまでの予想時間が所定時間(Tb)以内で到達すると予想されれば、現在位置から所定時間(Tb)以内で到達すると予想される上り坂を走行する際の記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションとが同一であるか否かを判断し(S24)、シフトポジションが同一であれば、現在のシフト位置で走行するようにアドバイスし(S25)、記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションが異なれば、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段であるか否かを判断し(S26)、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段であれば、上り坂での車速の低下をドライバに警告し(S27)、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段でない場合にはドライバに対してシフトアップのアドバイスをする(S28)機能を有することを特徴とする省燃費運転システム。
【請求項3】
車両のエンジンコントロールユニット(1)とトランスミッションコントロールユニット(2)と、車速を計測する車速センサ(3)と、車両の加速度を計測する加速度センサ(4)と、燃料流量を計測する燃料流量センサ(5)と、エンジン負荷を計測するエンジン負荷センサ(6)と、エンジン回転数を計測するエンジン回転センサ(7)と、シフト位置を検出するシフトポジションセンサ(9)と、エンジンコントロールユニット(1)およびそれらの各センサ(3、4、5、6、7、9)からの信号が伝達される制御装置(10)とを有する省燃費運転システムにおいて、制御装置(10)は前記トランスミッションコントロールユニット(2)と車速センサ(3)と加速度センサ(4)と燃料流量センサ(5)とエンジン負荷センサ(6)とエンジン回転センサ(7)とシフトポジションセンサ(9)とからの情報を取得し(S31)、GPSセンサ(8)によって自車の位置情報を取得し(S32)、現在位置から上り坂が開始されるか否かを判断し(S33)、現在位置から上り坂が開始されるのであれば、現在位置から開始される上り坂を走行する際のシフトポジションとして記憶装置(11)に記憶されているシフトポジションと現在のシフトポジションとが同じであるか否かを判断し(S34)、記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションとが同じであればトランスミッションコントロールユニット(2)に対してシフトアップせずにそれまでのシフトポジションを維持するように制御信号を発生し(S35)、記憶装置(11)のシフトポジションと現在のシフトポジションとが異なれば、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段になっているか否かを判断し(S36)、記憶装置(11)のシフトポジションよりも現在のシフトポジションが高速段になっていれば、車速が規定値(Va)以下、エンジン出力規定値(Pa)以上で加速度が規定値(αa)以下であるという3つの条件を全て充足しているか否かを判断し(S37)、3つの条件を全て充足していれば、トランスミッションコントロールユニット(2)に対してシフトダウンを指示し(S38)、記憶装置(11)のシフトポジションより現在のシフトポジションが高速段になっていなければ、一定速度で走行する機能を有することを特徴とする省燃費運転システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−32156(P2013−32156A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−210521(P2012−210521)
【出願日】平成24年9月25日(2012.9.25)
【分割の表示】特願2008−243518(P2008−243518)の分割
【原出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】