説明

移動体装置、情報処理装置、位置情報取得方法、位置情報取得システム、及びプログラム

【課題】位置情報の改竄の可能性を低減し、位置情報の信頼性を高める。
【解決手段】移動体装置は、接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、上記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、上記第1の識別情報及び上記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体装置、情報処理装置、位置情報取得方法、位置情報取得システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、位置情報を用いたサービスが普及している。例えば測位機能を有し、撮影した写真に位置情報をタグ付けすることのできる撮像装置がある。このように写真に位置情報を付与することにより、位置情報をキーに写真を整理することができるようになる。また、親が子供に測位機能を有する機器を持たせることにより、子供が現在どこにいるかを見守るためのサービスが提供されている。
【0003】
ユーザ又は物の位置情報は、主にユーザ又は物と一緒に携帯される端末装置の測位機能により取得されている。この位置情報の信頼性については、これまで語られることは多くなかった。例えば特許文献1に開示されている位置認証システムは、車両が、信号機や電柱、道路、建物などのインフラ設備に設置されている路側機から識別情報を取得し、GPS測位により得られた測位情報と合わせて位置情報管理センターに送信する。この識別情報には、路側機の位置情報、及び識別情報が取得された時刻が含まれている。位置情報管理センターは、識別情報及び測位情報の双方に含まれる位置情報及び時刻を比較することによって、車両の位置情報が正しいことを確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−38586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の特許文献1に開示された位置認証システムであっても、ユーザによる位置情報の改竄の可能性については考慮されていなかった。つまり、車両の位置情報を認証するための識別情報が車両により送信される。このため、位置情報を改竄したいユーザにとっては、改竄が容易であった。
そこで、本開示では、位置情報の改竄の可能性を低減し、位置情報の信頼性を高めることのできる、新規かつ改良された移動体装置、情報処理装置、位置情報取得方法、位置情報取得システム、及びプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、上記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、上記第1の識別情報及び上記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、を有する移動体装置が提供される。
【0007】
かかる構成によれば、第1の移動体装置の位置情報は、第2の移動体装置により取得されて外部装置に収集される。このため、第1の移動体装置のユーザが自らの位置情報を改竄することが困難となり、位置情報の信頼性が向上する。
【0008】
また、本開示によれば、接近する第1の移動体装置から第2の移動体装置により取得された上記第1の移動体装置を識別する第1の識別情報及び上記第1の識別情報が上記第2の移動体装置により取得された時点の位置情報を受信する受信部と、受信した上記第1の識別情報及び上記位置情報を記録する記録部と、を有する情報処理装置が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、接近する移動体装置から第1の識別情報を取得することと、上記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得することと、上記第1の識別情報及び上記位置情報を対応づけて外部装置に送信することと、
を含む、位置情報取得方法が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、第1の移動体装置と、接近する上記第1の移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、上記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、上記第1の識別情報及び上記位置情報を対応づけて送信する送信部と、を有する第2の移動体装置と、上記第2の移動体装置が送信する上記第1の識別情報及び上記位置情報を受信する受信部と、上記第1の識別情報及び上記位置情報を記録する記録部と、を有する情報処理装置と、を含む位置情報取得システムが提供される。
【0011】
また、本開示によれば、コンピュータを、接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、上記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、上記第1の識別情報及び上記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、を有する移動体装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本開示によれば、位置情報の改竄の可能性を低減し、位置情報の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本開示の一実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す第1の説明図である。
【図2】同実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す第2の説明図である。
【図3】同実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す第3の説明図である
【図4】本開示の第1の実施形態に係る移動体装置の機能構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態に係る移動体装置Bの収集する位置情報の一例を示す表である。
【図6】同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図7】同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】本開示の第2の実施形態に係る移動体装置の機能構成を示すブロック図である。
【図9】同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図10】同実施形態に係る位置情報サーバの位置情報データベースに格納されるデータの一例を示す表である。
【図11】同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【図12】本開示の第3の実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図13】同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【図14】本開示の第4の実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図15】同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【図16】本開示の第5の実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す説明図である。
【図17】同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図18】本開示の第6の実施形態に係る移動体装置の機能構成を示すブロック図である。
【図19】同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図20】同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【図21】本開示の第1〜第6の実施形態に係る移動体装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図22】本開示の第1〜第6の実施形態に係る位置情報サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.第1の実施形態
2−1.機能構成
2−2.動作例
3.第2の実施形態(位置信頼度を算出する例)
3−1.機能構成
3−2.動作例
4.第3の実施形態(位置取得エリアを制御する例)
4−1.機能構成
4−2.動作例
5.第4の実施形態(位置取得可能エリアの予測情報を提供する例)
5−1.機能構成
5−2.動作例
6.第5の実施形態(仮IDを用いる例)
6−1.概要
6−2.機能構成
7.第6の実施形態(暗号化を用いる例)
7−1.機能構成
7−2.動作例
8.ハードウェア構成例
9.まとめ
【0016】
<1.概要>
まず、図1〜図3を参照しながら、本開示の一実施形態に係る位置情報取得システムの概要について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す第1の説明図である。図2は、同実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す第2の説明図である。図3は、同実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す第3の説明図である
【0017】
まず図1を参照する。上述の通り、位置情報の信頼性をユーザ自らの管理する装置により送信される情報のみにより保証する方法は、悪意を有するユーザ、すなわち位置情報を改竄しようとするユーザが存在する場合には万全の方法とは言えない。そこで、ここで提案する位置情報取得システムは、第1の移動体装置10Aの位置情報を第2の移動体装置10Bにより取得する。位置情報を取得したい第1の移動体装置10A(ここではユーザの携帯する携帯電話)は、測位機能を有する第2の移動体装置10B(ここでは車両に搭載されるナビゲーション装置)と接近するときに第1の移動体装置10Aを特定するための第1の識別情報IDを送信する。このとき接近する状態とは、例えばユーザと車両がすれ違う場合や、車両がユーザを後ろから追い越す場合などである。この第1の識別情報IDを取得した第2の移動体装置10Bは、第1の識別情報IDを取得した時刻tにおける位置情報locを取得する。そして第2の移動体装置10Bは、取得した位置情報を第1の移動体装置10Aの位置情報として、取得した時刻t、位置情報loc、及び第1の識別情報IDを位置情報サーバ20にアップロードする。
【0018】
かかる構成により、第1の移動体装置10Aの位置情報は、第2の移動体10Bにより取得されて位置情報サーバ20に格納される。従って、第1の移動体10Aのユーザにより位置情報が改竄される可能性が低減される。
【0019】
なお、この第2の移動体装置10Bは、移動中に第1の移動体装置10Aと接近する度に第1の識別情報IDを取得することができる。例えば図2に示されるように、第2の移動体装置10Bが、移動中における時刻t1に地点P1において第1の移動体装置10A−1とすれ違い、時刻t2に地点P2において第1の移動体装置10A−2とすれ違い、時刻t3に地点P3において第1の移動体装置10A−3とすれ違った場合を考えてみよう。このとき、第2の移動体装置10Bは、地点P1において第1の移動体装置10A−1の第1の識別情報ID1を取得し、その時点における時刻t1及び位置情報loc1を取得する。またその後第2の移動体装置10Bは、地点P2において第1の移動体装置10A−2の第1の識別情報ID2を取得し、その時点における時刻t2及び位置情報loc2を取得する。またその後第2の移動体装置10Bは、地点P3において第1の移動体装置10A−3の第1の識別情報ID3を取得し、その時点における時刻t3及び位置情報loc3を取得する。
【0020】
第2の移動体装置10Bは、取得した時刻t、位置情報loc、及び第1の識別情報IDを、取得する度に位置情報サーバ20に送信してもよい。或いは第2の移動体装置10Bは、時刻t、位置情報loc、及び第1の識別情報IDを複数取得して蓄積し、纏めて位置情報サーバ20に送信してもよい。
【0021】
次に図3を参照する。位置情報サーバ20は、複数の第2の移動体装置10Bから送信される位置情報を格納することができる。そして、位置情報サーバ20は、取得した位置情報を、第1の移動体装置10Aのユーザからの要求に応じて提供することができる。このとき位置情報サーバ20は、第1の移動体装置10Aに位置情報を提供することができる。また位置情報サーバ20は、第1の移動体装置10Aのユーザと対応づけられた他の情報処理装置30に対して位置情報を提供してもよい。
【0022】
例えば第2の移動体装置10Bは、カーシェアリングやタクシーのように、特定のエリアをカバーして走行する車両に搭載されるとよい。或いは、第2の移動体装置10Bは、バスや電車などの公共交通機関に搭載されてもよい。このように、車両に搭載される第2の移動体装置10Bを位置情報取得に用いることにより、信号機や電柱、道路、建物などのインフラ設備に設置される装置を用いる方法と比較して、設置場所決定に伴う調査が必要なく、システム導入コストが低減されるという利点がある。またこの場合、カーシェアリング、タクシー、バス、電車などの運営事業者の一存で導入することができるという利点もある。また、インフラ設備に設置される装置を用いる場合には、装置のメンテナンスにおいて、各インフラ設備を回ってメンテナンスを行う必要がある。しかし、本技術において第2の移動体装置10Bは車両に搭載されるため、車庫などの特定の場所に集めてメンテナンスを行うことができるため好適である。
【0023】
以上、本開示の各実施形態に係る位置情報取得システムに共通する基本的な機能の概要について説明した。以下、それぞれの実施形態について詳述していく。
<2.第1の実施形態>
まず、図4〜図7を参照しながら、本開示の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、位置情報取得システムの概要において説明した基本的な機能を実現するための具体的な構成例について説明する。
〔2−1.機能構成〕
ここで本開示の第1の実施形態に係る位置情報取得システムの有する第1の移動体装置10A、第2の移動体装置10B、及び位置情報サーバ20の機能構成について、図4〜図6を参照しながら説明する。図4は、本開示の第1の実施形態に係る移動体装置の機能構成を示すブロック図である。図5は、同実施形態に係る移動体装置Bの収集する位置情報の一例を示す表である。図6は、同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【0024】
((第1の移動体装置10A))
図4を参照すると、本開示の第1の実施形態に係る第1の移動体装置10Aは、記憶部105と無線通信部110とを有する。第1の移動体装置10Aは、例えば携帯電話などの携帯型情報処理装置であってよい。また第1の移動体装置10Aは、例えば無線タグであってもよい。
【0025】
(記憶部105)
記憶部105は、第1の移動体装置10Aを識別する識別情報Aを記憶することができる。なお、識別情報Aは、第1の識別情報IDと同義である。記憶部105は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0026】
(無線通信部110)
無線通信部110は、外部装置と無線で接続するための通信デバイスである。無線通信部110は、例えば第2の移動体装置10Bと接続することができる。第2の移動体装置10Bと接続するにあたって、無線通信部110は、接続する第2の移動体装置10Bを探索する探索処理を行うことができる。例えば、無線通信部110は、第2の移動体装置10Bが発信する探索のための信号を検知することができる。無線通信部110は、検知した第2の移動体装置10Bに対して、識別情報Aを送信することができる。
【0027】
((第2の移動体装置10B))
第2の移動体装置10Bは、無線通信部150と、位置情報取得部155と、記憶部160とを主に有する。第2の移動体装置10Bは、ここでは車両に搭載されたナビゲーション装置とする。
【0028】
(無線通信部150)
無線通信部150は、外部装置と無線で接続するための通信デバイスである。無線通信部150は、例えば第1の移動体装置10Aと接続することができる。無線通信部150は、接続する第1の移動体装置10Aを探索する探索処理を行うことができる。例えば、無線通信部150は、第1の移動体装置10Aが検知することのできる信号を常に発信することにより、第2の移動体装置10Bの存在を第1の移動体装置10Bに知らせることができる。そして、無線通信部150は接続された第1の移動体装置10Aから、識別情報Aを受信することができる。従って無線通信部150は、接近する第1の移動体装置10Aから識別情報Aを取得する識別情報取得部として機能することができる。無線通信部150は、第1の移動体装置10Aから識別情報Aを受信すると、受信した識別情報Aを位置情報取得部155に通知することができる。
【0029】
また、無線通信部150は、位置情報サーバ20と接続することもできる。無線通信部150は、例えば第1の移動体装置10Aから受信した識別情報Aと、識別情報Aを受信したときに位置情報取得部155により取得された位置情報と、位置情報を取得した時点の時刻とを対応づけて位置情報サーバ20に送信する送信部として機能することができる。無線通信部150は、識別情報Aを受信する度に位置情報サーバ20に生成された情報を送信してもよい。或いは無線通信部150は、定期的に、生成された複数の情報を纏めて位置情報サーバ30に送信してもよい。
【0030】
(位置情報取得部155)
位置情報取得部155は、現在の位置情報を取得する機能を有する。位置情報取得部155は、無線通信部150から受信した識別情報Aが通知されると、この識別情報Aを受信した時点における現在地の位置情報を取得することができる。位置情報取得部155は、位置情報を取得すると、識別情報A、位置情報、及び位置情報を取得した時刻を対応づけて記憶部160に記憶させることができる。
【0031】
なお、位置情報を取得するために代表的な技術としては、測位衛星を利用する構成が挙げられる。位置情報取得部155は、例えばGPS(Global Positioning System)アンテナとGPS受信信号から位置情報を算出するGPS処理部とにより実現されてもよい。或いは、位置情報取得部155は、各種のセンサによる相対位置測定機能をさらに有していてもよい。また、位置情報取得部155は、複数の基地局から受信するWi−Fi電波の受信強度から各基地局と第2の移動体装置10Bとの距離を推定し、推定した距離と各基地局の位置情報とを利用して、三角測量の原理に基づいて現在の位置情報を算出してもよい。
【0032】
また、上記では測位衛星の一例としてGPSが挙げられたが、もちろん測位衛星はGPSに限られない。測位衛星は、ガリレオ、GLONASS、北斗、みちびきなど各種の測位衛星であってよい。このとき、測位衛星は、1つの種類の衛星が用いられてもよいし、複数の種類の衛星による測位信号が組合わせて用いられてもよい。本技術を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、位置情報取得のために利用する構成は変更されてよい。
【0033】
(記憶部160)
記憶部160は、第1の移動体装置10Aから受信した識別情報Aと、識別情報Aを取得した時点における位置情報、及び位置情報を取得した時刻を対応づけて一時的に記憶する機能を有する。記憶部160は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0034】
ここで、図5を参照しながら、本実施形態に係る第2の移動体装置10Bの収集する情報の一例について説明する。ここで示されるように、第2の移動体装置10Bは、複数の第1の移動体装置10Aから識別情報Aを収集して位置情報を生成することができる。
【0035】
((位置情報サーバ20))
次に、図6を参照しながら、位置情報サーバ20の機能構成について説明する。位置情報サーバ20は、第1の移動体装置10Aの位置情報を収集して位置情報データベースを構成するとともに、この位置情報データベースに格納された位置情報を第1の移動体装置10Aと関連づけられたユーザに提供する機能を有する。
【0036】
位置情報サーバ20は、通信部205と、データベース更新部210と、位置情報データベース215と、情報提供部220とを主に有する。
【0037】
(通信部205)
通信部205は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。また、通信部205に接続されるネットワークは、有線又は無線により接続されたネットワークにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、可視光通信、放送、又は衛星通信等である。
【0038】
通信部205は、第2の移動体装置10Bから位置情報を含む情報を受信すると、データベース更新部210に受信した情報を供給することができる。また、通信部205は、第1の移動体装置10A又は第1の移動体装置10Aと対応づけられた情報処理装置30からの位置問合せに応じて、位置情報を送信する送信部として機能することができる。
【0039】
(データベース更新部210)
データベース更新部210は、通信部205を介して第2の移動体装置10Bから受信した情報に基づいてデータベースを更新する機能を有する。データベース更新部210は、第2の移動体装置10Bから受信した情報を位置情報データベース215に追加することができる。
【0040】
(位置情報データベース215)
位置情報データベース215は、第1の移動体装置10Aの位置情報を格納するデータ格納用の装置である。位置情報データベース215は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0041】
(情報提供部220)
情報提供部220は、ユーザからの位置情報問合せに応じて該当する識別情報Aにより特定される第1の移動体装置10Aの位置情報を提供することができる。例えば情報提供部220は、位置情報問合せ条件に応じて位置情報を提供することができる。例えば位置情報が用いられるアプリケーションの機能に応じて要求される位置情報は異なる。例えば特定の時刻の位置情報が要求される場合には、情報提供部220は、指定された識別情報Aにより特定される第1の移動体装置10Aの位置情報から、特定の時刻の位置情報locを取得して提供することができる。また、位置情報問合せ条件により特定の期間が指定されているときには、情報提供部220は、指定された識別情報Aにより特定される第1の移動体装置10Aの位置情報から、特定の時間帯に含まれる複数の位置情報locを取得して提供することができる。
【0042】
〔2−2.動作例〕
次に、図7を参照しながら同実施形態に係る位置情報取得システムの動作例について説明する。図7は、同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【0043】
まず、第1の移動体装置10A及び第2の移動体装置10B間において、互いに接続する装置を探索する探索処理が行われる(S100)。例えば上述のように、第2の移動体装置10Bが、第1の移動体装置10Aが検知することのできる信号を常時発信し、この信号を第1の移動体装置10Aが検知することにより探索処理が行われてよい。
【0044】
探索処理により第1の移動体装置10Aが第2の移動体装置10Bを検知すると、第1の移動体装置10Aは、第2の移動体装置10Bに識別情報Aを送信する(S105)。第2の移動体装置10Bは、識別情報Aを受信すると位置情報取得部155により現在地の位置情報を取得する(S110)。そして、第2の移動体装置10Bは、識別情報A、識別情報Aを取得した時点における現在地の位置情報、及び位置情報を取得した時刻を位置情報サーバ20に送信する(S115)。
【0045】
位置情報サーバ20は、第2の移動体装置10Bから情報を受信すると、受信した情報に基づいてデータベースを更新する(S120)。
【0046】
また、ユーザから位置情報サーバ20に第1の移動体装置10Aの位置について問合せがあると(S125)、位置情報サーバ20は、この第1の移動体装置10Aの位置情報をデータベースから抽出してユーザに提供する(S135)。
【0047】
<3.第2の実施形態(位置信頼度を算出する例)>
次に、本開示の第2の実施形態に係る位置情報取得システムについて説明する。本実施形態においては、位置情報の信頼度を算出する機能をさらに有する。本開示により提案するように、第2の移動体装置10Bにより第1の移動体装置10Aの位置情報を取得する場合には、第2の移動体装置10Bの数が増大すると、同じ時点における特定の第1の移動体装置10Aの位置情報が複数の第2の移動体装置10Bにより取得されることがある。そこで、多くの第2の移動体装置10Bにより取得された位置情報ほど位置情報の信頼度が高いとすることができる。かかる機能を実現するための構成について、以下に示される。
【0048】
〔3−1.機能構成〕
ここで図8〜図10を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る位置情報取得システムの機能構成について説明する。図8は、本開示の第2の実施形態に係る移動体装置の機能構成を示すブロック図である。図9は、同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。図10は、同実施形態に係る位置情報サーバの位置情報データベースに格納されるデータの一例を示す表である。
【0049】
なお、以下の説明中において第1の実施形態と同様の箇所については同じ符号を付することにより説明を省略し、差異点について詳述される。
【0050】
((第2の移動体装置10B−b))
第2の移動体装置10B−bは、無線通信部150−bと、位置情報取得部155と、記憶部160−bとを主に有する。
【0051】
(無線通信部150−b)
無線通信部150−bは、外部装置と無線で接続するための通信デバイスである。無線通信部150−bは、例えば第1の移動体装置10Aと接続することができる。無線通信部150−bは、接続する第1の移動体装置10Aを探索する探索処理を行うことができる。例えば、無線通信部150−bは、第1の移動体装置10Aが検知することのできる信号を常に発信することにより、第2の移動体装置10Bの存在を第1の移動体装置10Bに知らせることができる。そして、無線通信部150−bは接続された第1の移動体装置10Aから、識別情報Aを受信することができる。従って無線通信部150−bは、接近する第1の移動体装置10Aから識別情報Aを取得する識別情報取得部として機能することができる。無線通信部150−bは、第1の移動体装置10Aから識別情報Aを受信すると、受信した識別情報Aを位置情報取得部155に通知することができる。
【0052】
また、無線通信部150−bは、位置情報サーバ20と接続することもできる。無線通信部150−bは、例えば第1の移動体装置10Aから受信した識別情報Aと、識別情報Aを受信したときに位置情報取得部155により取得された位置情報と、位置情報を取得した時点の時刻と、第2の移動体装置10Bを特定するための識別情報Bを対応づけて位置情報サーバ20に送信する送信部として機能することができる。無線通信部150−bは、識別情報Aを受信する度に位置情報サーバ20に生成された情報を送信してもよい。或いは無線通信部150−bは、定期的に、生成された複数の情報を纏めて位置情報サーバ30に送信してもよい。
【0053】
((位置情報サーバ20−b))
位置情報サーバ20−bは、通信部205と、データベース更新部210−bと、位置情報データベース215と、情報提供部220と、信頼度算出部225とを主に有する。
【0054】
(データベース更新部210−b)
データベース更新部210−bは、位置情報データベース215に格納される情報を更新する機能を有する。データベース更新部210−bは、通信部205を介して第2の移動体装置10Bから取得される情報に基づいて、第1の移動体装置10Aの位置情報に関するデータを更新することができる。また、データベース更新部210−bは、この位置情報に対する信頼度を算出して、この信頼度の情報をデータベースに加えることができる。データベース更新部210−bは、例えば第2の移動体装置10Bから情報を取得する度に信頼度算出部225に位置情報の信頼度を算出させて、位置情報データベース215を更新してもよい。
【0055】
(信頼度算出部225)
信頼度算出部225は、位置情報の信頼度を算出する機能を有する。例えばこの信頼度は、位置情報が正確である可能性が高いほど大きな値となることが望ましい。本実施形態において、第2の移動体装置10Bから取得される位置情報には、位置情報を取得した第2の移動体装置10Bを特定するための識別情報Bが付与されている。信頼度算出部225は、取得した識別情報Bに基づいて、位置情報の信頼度を算出することができる。例えば信頼度算出部225は、概ね同時刻において、より多くの識別情報Bと対応づけられた位置情報ほど信頼度を高くしてよい。
【0056】
例えば図10に位置情報データベースに格納されるデータの一例が示される。ここで示されるデータは、識別情報AがID=ID01である第1の移動体装置10Aについての位置情報である。例えば時刻t1においては、id1により特定される第2の移動体装置10Bにより位置情報loc1が取得されている。このとき、位置情報loc1を証明する第2の移動体装置10Bの数は1であるため、信頼度は1とすることができる。また、時刻t2においては、id10及びid8により特定される第2の移動体装置10Bによりそれぞれ位置情報loc2が取得されている。このとき、位置情報loc2を証明する第2の移動体装置10Bの数は2であるため、信頼度は2とすることができる。
【0057】
〔3−2.動作例〕
次に、図11を参照しながら同実施形態に係る位置情報取得システムの動作例について説明する。図11は、同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【0058】
ステップS100からステップS110までの処理は、図7を用いて説明された第1の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0059】
ステップS110において位置情報が取得されると、第2の移動体装置10B―bは、識別情報A、識別情報Aを取得した時点における現在地の位置情報、位置情報を取得した時刻、及び位置情報を取得した第2の移動体装置10B―bを識別する識別情報Bを位置情報サーバ20−bに送信する(S215)。
【0060】
ここで、位置情報サーバ20−bは、信頼度算出部225により、位置情報の信頼度を算出する(S220)。そして、算出された信頼度の情報を含めた位置情報データにより、データベースが更新される(S225)。
【0061】
<4.第3の実施形態(位置取得エリアを制御する例)>
次に、本開示の第3の実施形態に係る位置情報取得システムについて説明する。本実施形態においては、位置取得エリアを制御する機能をさらに有する。本開示により提案するように、第2の移動体装置10Bにより第1の移動体装置10Aの位置情報を取得する場合には、第1の移動体装置10Aは、自らが測位機能を有さなくても位置情報を得ることができる。その代わり、第2の移動体装置10Bが存在しない場所においては、第1の移動体装置10Aは位置情報を得ることができない。サービス開始当初においては特に、第2の移動体装置10Bが存在せず測位できないエリアが生じる可能性がある。そこで、本実施形態においては、このデメリットを解消するために、位置情報取得可能エリアを制御する機能を提案する。
【0062】
〔4−1.機能構成〕
まず図12を参照しながら、同実施形態に係る位置情報サーバ20−cの機能構成について説明する。なお、第1の移動体装置10A及び第2の移動体装置10Bの機能構成については、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0063】
((位置情報サーバ20−c))
位置情報サーバ20−cは、通信部205と、データベース更新部210と、位置情報データベース215と、情報提供部220と、移動体B位置情報取得部230と、不在エリア特定部235と、移動対象決定部240と、移動要求部245と、を主に有する。
【0064】
なお、ここで通信部205と、データベース更新部210と、位置情報データベース215と、情報提供部220の機能については、第1の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0065】
(移動体B位置情報取得部230)
移動体B位置情報取得部230は、第2の移動体装置10Bの位置情報を取得する機能を有する。移動体B位置情報取得部230は、第2の移動体装置10Bの位置情報を位置情報が取得された時刻と共に取得する。例えば移動体B位置情報取得部230は、第2の移動体装置10Bから位置情報及び位置情報が取得された時刻を直接受信することにより第2の移動体装置10Bの位置情報を取得してもよい。或いは、移動体B位置情報取得部230は、第2の移動体装置10Bが別体のサーバ装置にアップロードした第2の移動体装置10Bの位置情報を通信路を介して取得してもよい。
【0066】
(不在エリア特定部235)
不在エリア特定部235は、第2の移動体装置10Bの位置情報を用いて、第2の移動体装置10Bが存在しない不在エリアを特定する機能を有する。不在エリアにおいては、第2の移動体装置10Bが存在しないため、第1の移動体装置10Aが位置情報を取得することができない。不在エリア特定部235は、現時点において第2の移動体装置10Bが存在しない現時点の不在エリアを特定することができる。また不在エリア特定部235は、所定時間経過後の不在エリアを推測することができてもよい。不在エリア特定部235は、特定した不在エリアの情報を移動対象決定部240に供給することができる。
【0067】
(移動対象決定部240)
移動対象決定部240は、不在エリア特定部235により特定された不在エリアの情報、及び第2の移動体装置10Bの位置情報を用いて、不在エリアに移動させる対象となる第2の移動体装置10Bを決定する機能を有する。移動対象決定部240は、対象となる第2の移動体装置10Bが不在エリアに移動した後に、対象となる第2の移動体装置10Bが元々存在していたエリアが不在エリアとならないように移動対象を決定することが望ましい。移動対象決定部240は、決定した移動対象の情報を移動要求部245に供給することができる。
【0068】
(移動要求部245)
移動要求部245は、移動対象決定部240により決定された移動対象となる第2の移動体装置10Bに対して、不在エリアに移動するように要求する要求メッセージを送信させる機能を有する。
【0069】
〔4−2.動作例〕
次に図13を参照しながら、本開示の第3の実施形態に係る位置情報取得システムの動作例について説明する。なお、ここでは第1の実施形態と異なる点についてのみ詳述する。
【0070】
位置情報サーバ20−cの不在エリア特定部235は、第2の移動体装置10Bの不在エリアを特定する(S300)。そして、移動対象決定部240は、特定された不在エリアに効率よく移動できる第2の移動体装置10Bを決定する(S305)。ここで移動対象決定部240は、移動により新たな不在エリアを生み出す可能性が低くなるように移動対象を決定することが望ましい。また、例えば第2の移動体装置10Bがタクシーに搭載されている場合には、移動対象決定部240は、空車状態のタクシーに搭載された第2の移動体装置10Bの中から移動対象を決定することが望ましい。
【0071】
移動要求部245は、ステップS305により決定された第2の移動体装置10Bに対して移動リクエストを送信する(S310)。第2の移動体装置10Bは、移動可否の回答を送信することができる(S315)。
【0072】
第2の移動体装置10Bが要求通りに移動するか否かは選択可能である。例えば第2の移動体装置10Bがタクシーに搭載されている場合には、空車状態のタクシーであれば不在エリアに向かう要求を受け入れる可能性が高い。また、カーシェアリングに本技術を適用する場合には、不在エリアに向かったユーザに対してキャッシュバックなど何らかのインセンティブを与えることにより、ユーザが要求を受け入れる可能性を高めることができる。
【0073】
<5.第4の実施形態(位置取得可能エリアの予測情報を提供する例)>
次に、本開示の第4の実施形態に係る位置情報取得システムについて説明する。同実施形態において位置情報取得システムは、位置取得可能エリアの予測情報を提供する機能を有する。上述の通り、本技術においては、第2の移動体装置10Bが存在するエリアが、第1の移動体装置10Aが位置情報を取得することのできる位置取得可能エリアである。このため、第2の移動体装置10Bが存在しない不在エリアにおいては、第1の移動体装置10Aは、位置情報を取得することができない。特にサービスが普及するまでの初期段階においては、この不在エリアが生じる可能性が高い。そこで、本実施形態に係る位置情報取得システムは、位置情報を取得することのできる位置取得可能エリアの予測情報を提供することができる。
【0074】
〔5−1.機能構成〕
ここで本開示の第4の実施形態に係る位置情報サーバの機能構成について説明する。図14は、本開示の第4の実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【0075】
((位置情報サーバ20−d))
位置情報サーバ20−dは、通信部205と、データベース更新部210と、位置情報データベース215と、情報提供部220と、移動体B位置情報取得部230と、位置取得エリア予測部250と、予測情報提供部255とを主に有する。
【0076】
(位置取得エリア予測部250)
位置取得エリア予測部250は、第2の移動体装置10Bの位置情報に基づいて、位置取得可能エリアを予測する機能を有する。位置取得エリア予測部250は、指定された所定時間が経過した後の位置取得可能エリアの予測情報を生成することができる。例えば位置取得エリア予測部250は、第1の移動体装置10Aの要求に応じて、予測情報を生成することができる。このとき位置取得エリア予測部250は、第1の移動体装置10Aから予測情報を得たい位置を特定するための情報と、予測情報を得たい時刻を特定するための情報とを取得することができる。位置取得エリア予測部250は、取得した位置及び時刻における予測情報を生成する。
【0077】
(予測情報提供部255)
予測情報提供部255は、位置取得エリア予測部250により生成された予測情報を提供する機能を有する。予測情報提供部255は、生成された予測情報を含む表示画面を通信部205を介して送信することにより予測情報を提供してもよい。
【0078】
〔5−2.動作例〕
次に図15を参照しながら、本開示の第4の実施形態に係る位置情報取得システムの動作例について説明する。図15は、同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【0079】
まず、第1の移動体装置10Aは、位置情報サーバ20−dに対して予測情報を要求する予測情報リクエストを送信する(S400)。位置情報サーバ20−dの位置取得エリア予測部250は、このリクエストに応じて、所定時間経過後の位置取得可能エリアを算出する(S405)。そして予測情報提供部255は、ステップS405において生成される予測情報をリクエスト元の第1の移動体装置10Aに送信する(S410)。
【0080】
<6.第5の実施形態(仮IDを用いる例)>
〔6−1.概要〕
次に、本開示の第5の実施形態に係る位置情報取得システムの概要について説明する。同実施形態において位置情報取得システムは、第1の移動体装置10Aを特定する識別情報Aとして仮のIDを用いる。上述の通り、本開示において第2の移動体装置10Bは、第1の移動体装置10Aを識別する識別情報Aを取得することができる。また第2の移動体装置10Bは、第1の移動体装置10Aと接近する際に識別情報Aを取得する。このため、第2の移動体装置10Bのユーザが、何らかの理由/手段によって第1の移動体装置10Aの識別情報Aを取得した場合、第1の移動体装置10Aのユーザの位置に関するプライバシー情報が漏洩する可能性がある。このような事態に対応するために、本実施形態に係る位置情報取得システムは、一時的に第1の移動体装置10Aを識別する仮のIDを用いる。
【0081】
図16を参照すると、同実施形態に係る位置情報取得システムの概要が示される。図16は、本開示の第5の実施形態に係る位置情報取得システムの概要を示す説明図である。
【0082】
同実施形態に係る位置情報取得システムは、第1の移動体装置10A−eと、第2の移動体装置10B−eと、位置情報サーバ20−eとを主に有する。
【0083】
第1の移動体装置10A−eは、予め位置情報サーバ20−eから仮IDを付与される。そして、第1の移動体装置10A−eは、仮IDを第2の移動体装置10B−eと接近するときに送信する。第2の移動体装置10B−eは、受信した仮IDと、仮IDを受信した時点の位置情報locと、位置情報を取得した時点の時刻tとを位置情報サーバ20−eに送信する。位置情報サーバ20−eは、仮IDを発行したときに生成した仮IDと識別情報Aとの対応情報を参照して、仮IDから識別情報Aを特定することにより第1の移動体装置10Aを特定することができる。
【0084】
〔6−2.機能構成〕
ここで上述の機能を実現するための位置情報サーバ20−eの機能構成について図17を参照しながら説明する。図17は、同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【0085】
((位置情報サーバ20−e))
位置情報サーバ20−eは、通信部205と、データベース更新部210−eと、位置情報データベース215と、情報提供部220と、ユーザ情報データベース260と、仮ID発行部265と、IDマッチング部270と、を主に有する。
【0086】
(ユーザ情報データベース260)
ユーザ情報データベース260は、位置情報取得システムを利用するユーザに関する情報を格納するデータベースである。ユーザ情報データベース260は、例えばユーザを識別するユーザIDを含むことができる。この識別情報は、ユーザと対応づけられると共に第1の移動体装置10Aを識別する識別情報Aとして用いられてもよい。或いは、第1の移動体装置10Aを識別する識別情報Aは、ユーザIDとは別途の情報として記憶されてもよい。ユーザ情報データベース260は、仮ID発行部265により発行される仮IDをユーザID又は識別情報Aと対応づけて記憶することができる。ユーザ情報データベース260は、経時的に変化する仮IDを複数保有することができる。例えばユーザ情報データベース260は、仮IDと当該仮IDが用いられる時間帯の情報とを対応づけて記憶することができる。また、ユーザ情報データベース260は、ユーザに関するその他の如何なる情報を含んでもよい。例えば、ユーザ情報データベース260は、ユーザの氏名、電話番号、メールアドレスなどを含んでもよい。
【0087】
(仮ID発行部265)
仮ID発行部265は、第1の移動体装置10A−eに対して仮IDを発行することができる。仮ID発行部265は、第1の移動体装置10A−eに発行した仮IDを通知するとともに、ユーザ情報データベース260のユーザ情報の仮IDを更新することができる。このとき仮ID発行部265は、仮IDが用いられる時間帯の情報を記録してもよい。また仮ID発行部265は、例えば複数の仮IDをまとめて発行することもできる。例えば仮ID発行部265は、10時から11時に用いられる仮IDであるID1と、11時から12時に用いられる仮IDであるID2と、12時から13時に用いられる仮IDであるID3とをまとめて発行することができる。この場合第1の移動体装置10A−eは、第2の移動体装置10Bに仮IDを送信する時点の時刻に基づいて、発行された仮IDの中から該当する仮IDを選択して第2の移動体装置10Bに送信することができる。仮ID発行部265が複数の仮IDをまとめて発行することにより、第1の移動体装置10A−eが位置情報サーバ20−eから仮IDを取得するための通信量を削減することができる。
【0088】
(データベース更新部210−e)
データベース更新部210−eは、通信部205を介して第2の移動体装置10B−eから受信した情報に基づいてデータベースを更新する機能を有する。データベース更新部210−eは、第2の移動体装置10B−eから受信した情報を位置情報データベース215に追加することができる。このとき、データベース更新部210−eは、第2の移動体装置10B−eから受信した仮IDから識別情報Aを取得して識別情報Aと、位置情報locと、時刻tとを位置情報データベース215に記録することができる。データベース更新部210−eは、仮IDを受信するとこの仮IDの情報をIDマッチング部270に供給することができる。そしてデータベース更新部210−eは、IDマッチング部270により取得される識別情報Aを用いて位置情報データベース215の情報を更新することができる。
【0089】
(IDマッチング部270)
IDマッチング部270は、データベース更新部210−eから供給される仮IDの情報から、マッチングにより、第1の移動体装置10A−eの識別情報Aを特定する機能を有する。IDマッチング部270は、ユーザ情報データベース260から識別情報Aを抽出すると、データベース更新部210−eに抽出した識別情報Aを供給することができる。ここで上述の例のように、10時から11時に用いられる仮IDであるID1と、11時から12時に用いられる仮IDであるID2と、12時から13時に用いられる仮IDであるID3とが発行されており、第1の移動体装置10A−eから第2の移動体装置10Bに仮IDが送信された時刻が11時付近である場合には、IDマッチング部270は、10時から11時に用いられる仮ID及び11時から12時に用いられる仮IDの両方に対してマッチングを行ってもよい。
【0090】
<7.第6の実施形態(暗号化を用いる例)>
次に、本開示の第6の実施形態に係る位置情報取得システムについて説明する。上述の通り、本開示においては、第1の移動体装置10Aの識別情報Aを第2の移動体装置10Bが取得することができる。このため、識別情報の送信に関してセキュリティを考慮することが望ましい。例えば、識別情報Aを暗号化して送信することが考えられる。
【0091】
〔7−1.機能構成〕
ここで、本開示の第6の実施形態に係る移動体装置及び位置情報サーバの機能構成について、図18及び図19を参照しながら説明する。図18は、本開示の第6の実施形態に係る移動体装置の機能構成を示すブロック図である。図19は、同実施形態に係る位置情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【0092】
((第1の移動体装置10A−f))
まず、第1の移動体装置10A−fの機能構成について説明する。第1の移動体装置10A−fは、記憶部105−fと、暗号化部115と、無線通信部110−fとを主に有する。
【0093】
(記憶部105−f)
記憶部105−fは、第1の移動体装置10Aを識別する識別情報Aと、識別情報Aを暗号化するために用いられる暗号化鍵とを格納することができる。なお、この暗号化鍵Ktは経時的に変化し、位置情報サーバ20−fに格納される鍵と同期がとられている。記憶部105―fは、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0094】
(暗号化部115)
暗号化部115は、識別情報Aを暗号化する機能を有する。このとき暗号化部115は、上述の暗号化鍵を用いて識別情報Aを暗号化することができる。また暗号化部115は、改竄検知機能を有していてもよい。例えば暗号化部115は、識別情報Aの完全性を担保するためにメッセージ認証コード(MAC:Message Authentication Code)を同時に計算し、暗号文と一緒に送信してもよい。
【0095】
(無線通信部110−f)
無線通信部110−fは、外部装置と無線で接続するための通信デバイスである。無線通信部110−fは、例えば第2の移動体装置10B−fと接続することができる。第2の移動体装置10B−fと接続するにあたって、無線通信部110−fは、接続する第2の移動体装置10B−fを探索する探索処理を行うことができる。例えば、無線通信部110−fは、第2の移動体装置10B−fが発信する探索のための信号を検知することができる。無線通信部110−fは、検知した第2の移動体装置10B−fに対して、暗号化された識別情報Aを送信することができる。なお、無線通信部110−fは、相互認証された第2の移動体装置10B−fと接続することができる。また無線通信部110−fは、暗号化された通信路を介して第2の移動体装置10B−fと接続してもよい。
【0096】
((第2の移動体装置10B−f))
第2の移動体装置10B−fは、無線通信部150−fと、位置情報取得部155と、記憶部160−fとを主に有する。
【0097】
(無線通信部150−f)
無線通信部150−fは、外部の装置と無線で接続するための通信デバイスである。無線通信部150−fは、例えば第1の移動体装置10A−fと接続することができる。無線通信部150−fは、接続する第1の移動体装置10A−fを探索する探索処理を行うことができる。例えば、無線通信部150−fは、第1の移動体装置10A−fが検知することのできる信号を常に発信することにより、第2の移動体装置10B−fの存在を第1の移動体装置10B−fに知らせることができる。そして、無線通信部150−fは接続された第1の移動体装置10A−fから、暗号化された識別情報Aを受信することができる。従って無線通信部150−fは、接近する第1の移動体装置10A−fから暗号化された識別情報Aを取得する識別情報取得部として機能することができる。無線通信部150−fは、第1の移動体装置10A−fから暗号化された識別情報Aを受信すると、受信した識別情報Aを位置情報取得部155に通知することができる。
【0098】
また、無線通信部150−fは、位置情報サーバ20−fと接続することもできる。無線通信部150−fは、例えば第1の移動体装置10A−fから受信した暗号化された識別情報Aと、識別情報Aを受信したときに位置情報取得部155により取得された位置情報と、位置情報を取得した時点の時刻とを対応づけて位置情報サーバ20−fに送信する送信部として機能することができる。無線通信部150−fは、識別情報Aを受信する度に位置情報サーバ20−fに生成された情報を送信してもよい。或いは無線通信部150−fは、定期的に、生成された複数の情報を纏めて位置情報サーバ30に送信してもよい。無線通信部150−fは、相互認証された位置情報サーバ20−fと接続することができる。また無線通信部150−fは、暗号化された通信路を介して位置情報サーバ20−fと接続することができる。
【0099】
(記憶部160−f)
記憶部160−fは、第1の移動体装置10A−fから受信した暗号化された識別情報Aと、識別情報Aを取得した時点における位置情報、及び位置情報を取得した時刻を対応づけて一時的に記憶する機能を有する。記憶部160−fは、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0100】
((位置情報サーバ20−f))
次に図19を参照すると、位置情報サーバ20−fは、通信部205と、復号化部280と、データベース更新部210と、位置情報データベース215と、情報提供部220とを主に有する。
【0101】
(復号化部280)
復号化部280は、第1の移動体装置10A−fが暗号化に用いた鍵と同期を取って経時的に変化する鍵を用いて、受信した識別情報Aを復号化する機能を有する。この鍵は、上述の通り経時的に変化するが、鍵の切り替わり時点に誤差が生じる可能性がある。このため、復号化部280は、特定の鍵Ktによる復号化が失敗した場合には、その前後に用いられた鍵で識別情報Aの復号化を試みることが望ましい。また、復号化部280は、移動体装置10A−fがメッセージ認証コードを計算に用いた鍵を用いて受信した識別情報Aに改竄がないか検証する機能を有してもよい。
【0102】
〔7−2.動作例〕
次に、図20を参照しながら、本開示の第6の実施形態に係る位置情報取得システムの動作例について説明する。図20は、同実施形態に係る位置情報取得システムの動作を示すシーケンス図である。
【0103】
図20を参照すると、第1の移動体10A−fと位置情報サーバ20−fとの間では、鍵Ktが事前共有され、この鍵が経時変化する。第1の移動体10A−fの鍵Ktと、位置情報サーバ20−fの鍵Ktとは時刻で同期がとられている。
【0104】
第1の移動体装置10A−fは、ステップS100の探索処理により接続先の第2の移動体装置10B−fが検出されると、上記の鍵Ktを用いて識別情報Aを暗号化する(S700)。そして、第1の移動体装置10A−fは、第2の移動体装置10B−fに暗号化された識別情報Aを送信する(S705)。
【0105】
第2の移動体装置10B−fは、識別情報Aを取得した時点における現在地の位置情報を取得する(S110)。そして、第2の移動体装置10B−fは、ステップS110において位置情報を取得した時点の時刻tと、位置情報と、暗号化された識別情報Aを位置情報サーバ20−fに送信する(S715)。位置情報サーバ20−fは、受信した識別情報Aを上記鍵Ktを用いて復号化する(S720)。そして、復号化して得られた識別情報Aを用いて、位置情報データベースが更新される(S725)。
【0106】
<8.ハードウェア構成例>
次に、ここまで説明してきた本開示の第1〜第6の実施形態に係る移動装置及び位置情報サーバの機能を実現するためのハードウェア構成の一例についてそれぞれ説明する。図21は、本開示の第1〜第6の実施形態に係る移動体装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図22は、本開示の第1〜第6の実施形態に係る位置情報サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0107】
上記の本開示の第1〜第6の実施形態において、それぞれ第1の移動体装置10A、第2の移動体装置10B、及び位置情報サーバ20の機能の一例が示された。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0108】
なお、上述のような本開示の第1〜第6の実施形態に係る第1の移動体装置10A、第2の移動体装置10B、及び位置情報サーバ20の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。以下、上述の機能を実現するためのハードウェア構成の一例について例示する。
【0109】
((移動体装置10))
まず、移動体装置10の構成の一例について説明する。なお、ここで移動体装置10は、移動体装置10A及び移動体装置10Bを包含する概念である。図21を参照すると、移動体装置10は、例えば、電話網アンテナ817と、電話処理部819と、GPSアンテナ821と、GPS処理部823と、Wifiアンテナ825と、Wifi処理部827と、地磁気センサ829と、加速度センサ831と、ジャイロセンサ833と、気圧センサ835と、撮像部837と、CPU(Central Processing Unit)839と、ROM(Read Only Memory)841と、RAM(Random Access Memory)843と、操作部847と、表示部849と、デコーダ851と、スピーカ853と、エンコーダ855と、マイク857と、記憶部859とを有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよいことは言うまでもない。
【0110】
(電話網アンテナ817)
電話網アンテナ817は、通話及び通信用の携帯電話網と無線で接続する機能を有するアンテナの一例である。電話網アンテナ817は、携帯電話網を介して受信される通話信号を電話処理部819に供給することができる。
【0111】
(電話処理部819)
電話処理部819は、電話網アンテナ817により送受信される信号に対する各種の信号処理を行う機能を有する。電話処理部819は、例えばマイク857を介して入力され、エンコーダ855によりエンコードされた音声信号に対して各種の信号処理を行い、電話網アンテナ817に供給することができる。また電話処理部819は、電話網アンテナ819から供給される音声信号に対して各種の信号処理を行い、デコーダ851に供給することができる。
【0112】
(GPSアンテナ821)
GPSアンテナ821は、測位衛星からの信号を受信するアンテナの一例である。GPSアンテナ821は、複数のGPS衛星からのGPS信号を受信することができ、受信したGPS信号をGPS処理部823に入力する。
【0113】
(GPS処理部823)
GPS処理部823は、測位衛星から受信された信号に基づいて位置情報を算出する算出部の一例である。GPS処理部823は、GPSアンテナ821から入力された複数のGPS信号に基づいて現在の位置情報を算出し、算出した位置情報を出力する。具体的には、GPS処理部823は、GPS衛星の軌道データからそれぞれのGPS衛星の位置を算出し、GPS信号の送信時刻と受信時刻との差分時間に基づいて、各GPS衛星から当該移動体装置10までの距離をそれぞれ算出する。そして、算出された各GPS衛星の位置と、各GPS衛星から当該移動体装置10までの距離とに基づいて、現在の3次元位置を算出することができる。なお、ここで用いられるGPS衛星の軌道データは、例えばGPS信号に含まれていてもよい。或いは、GPS衛星の軌道データは、通信アンテナ825を介して外部のサーバから取得されてもよい。
【0114】
(Wifiアンテナ825)
Wifiアンテナ825は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信網との通信信号をWifiの仕様に従って送受信する機能を有するアンテナである。Wifiアンテナ825は、受信した信号を通信処理部827に供給することができる。
【0115】
(Wifi処理部827)
Wifi処理部827は、Wifiアンテナ825から供給された信号に各種の信号処理を行う機能を有する。Wifi処理部827は、供給されたアナログ信号から生成したデジタル信号をCPU839に供給することができる。
【0116】
(地磁気センサ829)
地磁気センサ829は、地磁気を電圧値として検出するセンサである。地磁気センサ829は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の地磁気をそれぞれ検出する3軸地磁気センサであってよい。地磁気センサ829は、検出した地磁気データをCPU839に供給することができる。
【0117】
(加速度センサ831)
加速度センサ831は、加速度を電圧値として検出するセンサである。加速度センサ831は、X軸方向に沿った加速度、Y軸方向に沿った加速度、及びZ軸方向に沿った加速度をそれぞれ検出する3軸加速度センサであってよい。加速度センサ831は、検出した加速度データをCPU839に供給することができる。
【0118】
(ジャイロセンサ833)
ジャイロセンサ833は、物体の角度や角速度を検出する計測器の一種である。このジャイロセンサ833は、X軸、Y軸、及びZ軸周りの回転角の変化する速度(角速度)を電圧値として検出する3軸ジャイロセンサであってよい。ジャイロセンサ833は、検出した角速度データをCPU839に供給することができる。
【0119】
(気圧センサ835)
気圧センサ835は、周囲の気圧を電圧値として検出するセンサである。気圧センサ835は、気圧を所定のサンプリング周波数で検出し、検出した気圧データをCPU839に供給することができる。
【0120】
(撮像部837)
撮像部837は、CPU839の制御に従い、レンズを介して静止画像又は動画像を撮影する機能を有する。撮像部837は、撮影した画像を記憶部859に記憶させてもよい。
【0121】
(CPU839)
CPU839は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って携帯端末30内の動作全般を制御する。またCPU839は、マイクロプロセッサであってもよい。このCPU839は、各種プログラムに従って様々な機能を実現することができる。
【0122】
(ROM841,RAM843)
ROM841は、CPU839が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶することができる。RAM843は、CPU839の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶することができる。
【0123】
(操作部847)
操作部847は、ユーザ5が所望の操作をするための入力信号を生成する機能を有する。操作部847は、例えばタッチセンサ、マウス、キーボード、ボタン、マイク、スイッチ及びレバーなどユーザ5が情報を入力するための入力部と、ユーザ5による入力に基づいて入力信号を生成し、CPU839に出力する入力制御回路などから構成されてよい。
【0124】
(表示部849)
表示部849は、出力装置の一例であり、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、有機EL(OLED:Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ装置などの表示装置であってよい。表示部849は、ユーザ5に対して画面を表示することにより情報を提供することができる。
【0125】
(デコーダ851,スピーカ853)
デコーダ851は、CPU839の制御に従い、入力されたデータのデコード及びアナログ変換などを行う機能を有する。デコーダ851は、例えば電話網アンテナ817及び電話処理部819を介して入力された音声データのデコード及びアナログ変換などを行い、音声信号をスピーカ853に出力することができる。またデコーダ851は、例えばWifiアンテナ825及びWifi処理部827を介して入力された音声データのデコード及びアナログ変換などを行い、音声信号をスピーカ853に出力することができる。スピーカ853は、デコーダ851から供給される音声信号に基づいて音声を出力することができる。
【0126】
(エンコーダ855,マイク857)
エンコーダ855は、CPU839の制御に従い、入力されたデータのデジタル変換及びエンコードなどを行う機能を有する。エンコーダ855は、マイク857から入力される音声信号のデジタル変換及びエンコードなどを行い、音声データを出力することができる。マイク857は、音声を集音し、音声信号として出力することができる。
【0127】
(記憶部859)
記憶部859は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0128】
((位置情報サーバ20))
次に、図22を参照しながら、本開示の第1〜第6の実施形態に係る位置情報サーバ20のハードウェア構成例について説明する。図22に示すように、このハードウェアは、主に、CPU902と、ROM904と、RAM906と、ホストバス908と、ブリッジ910と、を有する。さらに、このハードウェアは、外部バス912と、インターフェース914と、入力部916と、出力部918と、記憶部920と、ドライブ922と、接続ポート924と、通信部926と、を有する。但し、上記のCPUは、Central Processing Unitの略である。また、上記のROMは、Read Only Memoryの略である。そして、上記のRAMは、Random Access Memoryの略である。
【0129】
CPU902は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM904、RAM906、記憶部920、又はリムーバブル記録媒体928に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。ROM904は、CPU902に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。RAM906には、例えば、CPU902に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。
【0130】
これらの構成要素は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス908を介して相互に接続される。一方、ホストバス908は、例えば、ブリッジ910を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス912に接続される。また、入力部916としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、及びレバー等が用いられる。さらに、入力部916としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。
【0131】
出力部918としては、例えば、CRT、LCD、PDP、又はELD等のディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホン等のオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、又はファクシミリ等、取得した情報を利用者に対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置である。但し、上記のCRTは、Cathode Ray Tubeの略である。また、上記のLCDは、Liquid Crystal Displayの略である。そして、上記のPDPは、Plasma DisplayPanelの略である。さらに、上記のELDは、Electro−Luminescence Displayの略である。
【0132】
記憶部920は、各種のデータを格納するための装置である。記憶部920としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等が用いられる。但し、上記のHDDは、Hard Disk Driveの略である。
【0133】
ドライブ922は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体928に記録された情報を読み出し、又はリムーバブル記録媒体928に情報を書き込む装置である。リムーバブル記録媒体928は、例えば、DVDメディア、Blu−rayメディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディア等である。もちろん、リムーバブル記録媒体928は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、又は電子機器等であってもよい。但し、上記のICは、Integrated Circuitの略である。
【0134】
接続ポート924は、例えば、USBポート、IEEE1394ポート、SCSI、RS−232Cポート、又は光オーディオ端子等のような外部接続機器930を接続するためのポートである。外部接続機器930は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、又はICレコーダ等である。但し、上記のUSBは、Universal Serial Busの略である。また、上記のSCSIは、Small Computer System Interfaceの略である。
【0135】
通信部926は、ネットワーク932に接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。また、通信部926に接続されるネットワーク932は、有線又は無線により接続されたネットワークにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、可視光通信、放送、又は衛星通信等である。但し、上記のLANは、Local Area Networkの略である。また、上記のWUSBは、Wireless USBの略である。そして、上記のADSLは、Asymmetric Digital Subscriber Lineの略である。
【0136】
<9.まとめ>
以上、本開示の好適な実施形態を複数挙げて説明した。例えば第1の実施形態により説明されたように、第1の移動体装置10Aの位置情報を第2の移動体装置10Bが取得して位置情報サーバ20にアップロードすることにより、位置情報の信頼性を向上させることができる。このとき、位置情報を欲しい第1の移動体装置10Aとは別体の第2の移動体装置10Bにより位置情報が取得されることにより、第1の移動体装置10Aのユーザによる位置情報の改竄が困難となる。このため、位置情報の信頼性が向上される。
【0137】
また、第2の移動体装置10Bにより位置情報が取得されることにより、例えば信号機や電柱、道路、建物などのインフラ設備に位置情報を取得する装置が設置される場合と比較して、メンテナンスが容易となる利点がある。特に、タクシー、カーシェアリングの車両、バス、電車などに第2の移動体装置10Bを搭載すれば、車庫において複数の車両が集められるため、メンテナンスのために複数の設置場所をメンテナンス要員が巡回する必要がない。また、インフラ設備に設置する場合には、各場所の使用に関して調整が必要となってしまう。しかし、移動体装置を用いる本技術によれば、例えばタクシーの運営会社の一存によりシステムの導入を決定することができるという利点がある。
【0138】
また、第2の実施形態により説明されたように、位置情報の信頼度を数値化して提供してもよい。このとき信頼度は、複数の第2の移動体装置10Bにより証明された位置情報ほど信頼度が高いと考えることができる。これにより、位置情報の信頼性を数値として把握することができるようになる。
【0139】
また、第3の実施形態により説明されたように、位置取得エリアを制御することができてもよい。上述の通り、本開示の技術によれば、第1の移動体装置10Aの位置情報が第2の移動体装置10Bにより取得される。従って、第2の移動体装置10Bの存在しない不在エリアは、第1の移動体装置10Aが位置情報を取得することのできないエリアとなってしまう。このため、第2の移動体装置10Bの位置を制御することによって、不在エリアの発生を低減させることができる。
【0140】
また、第4の実施形態により説明されたように、位置取得可能エリアの予測情報を提供してもよい。上述の通り、本技術によれば、システムの導入初期においては、特に不在エリアが生じてしまう可能性がある。従って、位置取得可能エリアの予測情報が提供されるとよい。
【0141】
また、第5の実施形態により説明されたように、第1の移動体装置10Aを特定するために仮IDが用いられてもよい。第1の移動体装置10Aの識別情報Aは、ユーザにとって個人情報である。従って、プライバシー保護の観点からも取り扱いには注意すべきである。そこで、本開示では仮IDを用いることを提案した。期間限定で用いられる仮IDが発行されることによって、ユーザの追跡を困難にすることができる。
【0142】
また、第6の実施形態により説明されたように、第1の移動体装置10Aを特定するための識別情報Aを暗号化して送信することも好ましい。上記第6の実施形態においては、識別情報Aを暗号化することとしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、第5の実施形態において用いられた仮IDを暗号化して送信することにより、さらに安全性を向上させることができる。
【0143】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0144】
尚、本明細書において、シーケンス図に記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【0145】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、
を備える、移動体装置。
(2)
前記送信部は、前記第1の識別情報及び前記位置情報と共に前記位置情報を取得した前記移動体装置を識別する第2の識別情報を前記外部装置へ送信する、
前記(1)に記載の移動体装置。
(3)
前記送信部は、前記第1の識別情報を取得する度に前記第1の識別情報及び前記位置情報を前記外部装置へ送信する、
前記(1)または(2)のいずれかに記載の移動体装置。
(4)
前記送信部は、複数の前記第1の識別情報及び複数の前記位置情報を纏めて前記外部装置へ送信する、
前記(1)〜(3)のいずれかに記載の移動体装置。
(5)
前記識別情報取得部は、経時的に変化するキーを用いて暗号化された前記第1の識別情報を取得し、
前記キーは、前記外部装置と共有され、前記外部装置により前記第1の識別情報が復号化される、
前記(1)〜(4)のいずれかに記載の移動体装置。
(6)
前記送信部は、相互認証された前記外部装置に対して、前記第1の識別情報及び前記位置情報を送信する、
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の移動体装置。
(7)
前記送信部は、暗号化された通信路を介して接続される前記外部装置に対して、前記第1の識別情報及び前記位置情報を送信する、
前記(1)〜(6)のいずれかに記載の移動体装置。
(8)
接近する第1の移動体装置から第2の移動体装置により取得された前記第1の移動体装置を識別する第1の識別情報及び前記第1の識別情報が前記第2の移動体装置により取得された時点の位置情報を受信する受信部と、
受信した前記第1の識別情報及び前記位置情報を記録する記録部と、
を備える、情報処理装置。
(9)
前記受信部は、さらに前記第2の移動体装置を識別する第2の識別情報を受信し、
前記記録部は、さらに前記第2の識別情報を記録する、
前記(8)に記載の情報処理装置。
(10)
前記第2の識別情報に基づいて、前記第1の移動体装置の前記位置情報の信頼度を算出する信頼度算出部、
をさらに備える、前記(9)に記載の情報処理装置。
(11)
前記信頼度算出部は、概ね同時刻において、複数の前記第2の識別情報と対応づけられた前記位置情報の前記信頼度を高くする、
前記(10)に記載の情報処理装置。
(12)
前記第2の移動体装置の位置情報に基づいて、前記第2の移動体装置の不在エリアを特定する不在エリア特定部と、
前記第2の移動体装置の位置情報に基づいて、前記不在エリアに移動させる対象となる前記第2の移動体装置を決定する対象決定部と、
決定された前記第2の移動体装置に対して、前記不在エリアに移動するよう要求する要求部と、
をさらに備える、前記(8)〜(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13)
前記第2の移動体装置の位置情報に基づいて、所定時間経過後の位置情報取得可能エリアを予測した予測情報を提供する予測情報提供部、
をさらに備える、前記(8)〜(12)のいずれかに記載の情報処理装置。
(14)
前記第1の識別情報は、経時的に変化するキーを用いて前記第2の移動体装置により暗号化されており、
前記第2の移動体装置と同期された前記キーを用いて前記第1の識別情報を復号化する復号化部、
をさらに備える、前記(8)〜(13)のいずれかに記載の情報処理装置。
(15)
所定の期間有効である仮の前記第1の識別情報を前記第1の移動体装置に発行する識別情報発行部と、
仮の前記第1の識別情報から前記第1の移動体装置を特定するマッチング部と、
をさらに備える、
前記(8)〜(14)のいずれかに記載の情報処理装置。
(16)
記録された前記位置情報を前記第1の移動体装置の位置情報として提供する位置情報提供部、
をさらに備える、前記(8)〜(15)のいずれかに記載の情報処理装置。
(17)
前記位置情報提供部は、記録された前記位置情報を地図上に重畳した地図表示画面により前記位置情報を提供する、
前記(16)に記載の情報処理装置。
(18)
接近する移動体装置から第1の識別情報を取得することと、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得することと、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて外部装置に送信することと、
を含む、位置情報取得方法。
(19)
第1の移動体装置と、
接近する前記第1の移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて送信する送信部と、
を有する第2の移動体装置と、
前記第2の移動体装置が送信する前記第1の識別情報及び前記位置情報を受信する受信部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を記録する記録部と、
を有する情報処理装置と、
を備える、位置情報取得システム。
(20)
コンピュータを、
接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、
を備える、移動体装置として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0146】
10 移動体装置
10A 第1の移動体装置
105 記憶部
110 無線通信部
115 暗号化部
10B 第2の移動体装置
150 無線通信部
155 位置情報取得部
160 記憶部
20 位置情報サーバ
205 通信部
210 データベース更新部
215 位置情報データベース
220 情報提供部
225 信頼度算出部
230 移動体B位置情報取得部
235 不在エリア特定部
240 移動対象決定部
245 移動要求部
250 位置取得エリア予測部
255 予測情報提供部
260 ユーザ情報データベース
265 仮ID発行部
270 IDマッチング部
280 復号化部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、
を備える、移動体装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記第1の識別情報及び前記位置情報と共に前記位置情報を取得した前記移動体装置を識別する第2の識別情報を前記外部装置へ送信する、
請求項1に記載の移動体装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記第1の識別情報を取得する度に前記第1の識別情報及び前記位置情報を前記外部装置へ送信する、
請求項1に記載の移動体装置。
【請求項4】
前記送信部は、複数の前記第1の識別情報及び複数の前記位置情報を纏めて前記外部装置へ送信する、
請求項1に記載の移動体装置。
【請求項5】
前記識別情報取得部は、経時的に変化するキーを用いて暗号化された前記第1の識別情報を取得し、
前記キーは、前記外部装置と共有され、前記外部装置により前記第1の識別情報が復号化される、
請求項1に記載の移動体装置。
【請求項6】
前記送信部は、相互認証された前記外部装置に対して、前記第1の識別情報及び前記位置情報を送信する、
請求項1に記載の移動体装置。
【請求項7】
前記送信部は、暗号化された通信路を介して接続される前記外部装置に対して、前記第1の識別情報及び前記位置情報を送信する、
請求項1に記載の移動体装置。
【請求項8】
接近する第1の移動体装置から第2の移動体装置により取得された前記第1の移動体装置を識別する第1の識別情報及び前記第1の識別情報が前記第2の移動体装置により取得された時点の位置情報を受信する受信部と、
受信した前記第1の識別情報及び前記位置情報を記録する記録部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項9】
前記受信部は、さらに前記第2の移動体装置を識別する第2の識別情報を受信し、
前記記録部は、さらに前記第2の識別情報を記録する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2の識別情報に基づいて、前記第1の移動体装置の前記位置情報の信頼度を算出する信頼度算出部、
をさらに備える、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記信頼度算出部は、概ね同時刻において、複数の前記第2の識別情報と対応づけられた前記位置情報の前記信頼度を高くする、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第2の移動体装置の位置情報に基づいて、前記第2の移動体装置の不在エリアを特定する不在エリア特定部と、
前記第2の移動体装置の位置情報に基づいて、前記不在エリアに移動させる対象となる前記第2の移動体装置を決定する対象決定部と、
決定された前記第2の移動体装置に対して、前記不在エリアに移動するよう要求する要求部と、
をさらに備える、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第2の移動体装置の位置情報に基づいて、所定時間経過後の位置情報取得可能エリアを予測した予測情報を提供する予測情報提供部、
をさらに備える、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第1の識別情報は、経時的に変化するキーを用いて前記第2の移動体装置により暗号化されており、
前記第2の移動体装置と同期された前記キーを用いて前記第1の識別情報を復号化する復号化部、
をさらに備える、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項15】
所定の期間有効である仮の前記第1の識別情報を前記第1の移動体装置に発行する識別情報発行部と、
仮の前記第1の識別情報から前記第1の移動体装置を特定するマッチング部と、
をさらに備える、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項16】
記録された前記位置情報を前記第1の移動体装置の位置情報として提供する位置情報提供部、
をさらに備える、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記位置情報提供部は、記録された前記位置情報を地図上に重畳した地図表示画面により前記位置情報を提供する、
請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
接近する移動体装置から第1の識別情報を取得することと、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得することと、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて外部装置に送信することと、
を含む、位置情報取得方法。
【請求項19】
第1の移動体装置と、
接近する前記第1の移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて送信する送信部と、
を有する第2の移動体装置と、
前記第2の移動体装置が送信する前記第1の識別情報及び前記位置情報を受信する受信部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を記録する記録部と、
を有する情報処理装置と、
を備える、位置情報取得システム。
【請求項20】
コンピュータを、
接近する移動体装置から第1の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1の識別情報を取得した時点における現在地点の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記第1の識別情報及び前記位置情報を対応づけて外部装置に送信する送信部と、
を備える、移動体装置として機能させるためのプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−92857(P2013−92857A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233625(P2011−233625)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】