積層型チップキャパシタ
【課題】適したESRを維持し、かつESLを低減させることのできる積層型チップキャパシタを提供する。
【解決手段】キャパシタ本体と、上記キャパシタ本体内において誘電体層によって分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、上記キャパシタ本体の外面に形成され上記リードを介して上記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含む。上下に連続配置された複数の内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層されている。上記電極プレートの各々は上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードを1つずつ有する。上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。上下に隣接した相違する極性の電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置される。
【解決手段】キャパシタ本体と、上記キャパシタ本体内において誘電体層によって分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、上記キャパシタ本体の外面に形成され上記リードを介して上記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含む。上下に連続配置された複数の内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層されている。上記電極プレートの各々は上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードを1つずつ有する。上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。上下に隣接した相違する極性の電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型チップキャパシタに関し、特に等価直列インダクタンス(ESL;Equivalent Serial Inductance)を減少させながら適した等価直列抵抗(ESR;Equivalent Serial Resistance)を維持する積層型チップキャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
高周波回路の容量性部品として積層型チップキャパシタが広く使用されている。積層型チップキャパシタは、特に半導体集積回路(LSI)の電源回路内に配置されるデカップリングキャパシタに有用に使用できる。電源回路を安定化させるために、積層型チップキャパシタはより低いESL値を有しなければならない。こういったニーズは電子装置の高周波、高電流化の傾向によってさらに増えてきている。電源回路の安全性は積層型チップキャパシタのESLのみならず、ESRにも依存する。ESRが極小値になると、電源回路の安全性が弱化され共振発生時に電圧が急激に変動してしまう。そのため、ESRは適した値を維持することが好ましい。
【0003】
ESL減少のために、特許文献1は、互いに異なる極性を有する第1内部電極と第2内部電極のリードを相互に隣接して指を組ませた配列(interdigitated arrangement)で配置させる方案を提案している。図1aは従来の積層型チップキャパシタの内部電極の構造を示す分解斜視図であり、図1bは図1aの積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【0004】
図1aを参照すると、誘電体層11a、11b上には内部電極14が形成されている。誘電体層11a、11bが繰り返して交互に積層されることによりキャパシタ本体20が形成される。内部電極14は互いに異なる極性を有する第1内部電極12と第2内部電極13に分けられる。第1内部電極12と第2内部電極13とは一つのブロックを成し、このブロックが継続して繰り返し積層される。各々の内部電極12、13はリード16、17を介して外部電極(30;31、32)に連結される(図1b参照)。第1内部電極12のリード16は第2内部電極13のリード17と隣接して指を組ませた配列で配置されている。隣接したリードに供給される電圧の極性が異なるため、外部電極から流れる高周波電流によって発生された磁束が隣接したリードの間で相殺され、これによりESLが減少される。
【0005】
また、各々の内部電極(12または13)は、4つのリード(16または17)を有する。上記4つのリードにおいて発生する抵抗は相互並列に連結されるため、キャパシタ全体の抵抗は非常に低くなる。その結果、キャパシタのESRは小さくなりすぎてしまう。ESRが小さすぎると、ターゲットインピーダンスを満足させ難く、電源回路の不安定をもたらす。
【0006】
ESRが小さくなりすぎるのを防止するために、特許文献2は一つの内部電極に一つのリードのみを使用する方案を提案している。しかし、特許文献2によると、上下に(積層方向に)隣接した内部電極に流れる電流の方向が一部の内部電極においては同じになる。これにより、上記一部隣接した内部電極の間においては磁束が相殺できない。その結果、ESLが大きくなる恐れがある。
【特許文献1】米国特許第5、880、925号
【特許文献2】米国特許第6、441、459号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記した問題点を解決するためのもので、その目的は電源回路の不安定性を防止するのに適したESR値を維持することができるばかりでなく、より減少されたESLを有する積層型チップキャパシタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した技術的課題を達成するために、本発明の第1の形態による積層型チップキャパシタは、複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、上記キャパシタ本体内において上記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上に配置された少なくとも1つの電極プレートを各々含み、上記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する僅か1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、上記キャパシタ本体の外面に形成され上記リードを介して上記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、上下(積層方向)に誘電体層を介して連続配置された複数の内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層しており、上記電極プレートの各々は上記キャパシタ本体の外面の一面に引き出されるリードを1つずつ有しており、上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードはブロックの積層された方向に沿ってジグザグ状に配置され、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは、常に積層方向に対して垂直な水平方向に互いに隣接するように配置されている。
【0009】
本発明の実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは少なくとも6つの外部電極を含むことができる。
【0010】
本発明の一実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタである。この場合、上下に連続配置された6つの内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックを繰り返し積層させることができる。
【0011】
上記ブロックを備えた上記8端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の外面の一面には第1乃至第4外部電極をこの順に順次配置させることができる。また、上記一つのブロック内には、上記キャパシタ本体の上記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第6電極プレートをこの順に順次積層させることができる。また、上記第1乃至第4電極プレートのリードは、上記第1乃至第4外部電極に各々接続するように配置され、上記第5電極プレートのリードは上記第3外部電極に接続するように配置され、上記第6電極プレートのリードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。こうしたリード配置によって、上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0012】
本発明の他の実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは10端子キャパシタであるとできる。この場合、上下に連続配置された8つの内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックを繰り返し積層させることができる。
【0013】
上記ブロックを備える上記10端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の外面の一面には第1乃至第5外部電極を順次配置させることができる。また、上記一つのブロック内には、上記キャパシタ本体の上記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第8電極プレートを順次積層させることができる。また、上記第1乃至第5電極プレートのリードは上記第1乃至第5外部電極に各々接続するように配置され、上記第6電極プレートのリードは上記第4外部電極に接続するように配置され、上記第7電極プレートのリードは上記第3外部電極に接続するように配置され、上記第8電極プレートのリードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。こうしたリード配置によって、上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0014】
本発明の実施形態によると、同一の外部電極に接続される上下に隣接するリードを、それらのリードが一定の角を成しながら相異なる方向に延伸するように配置させることができる。好ましくは、上記同一の外部電極に接続される互いに隣接したリードは、互いに45乃至135度の角度を成しながら互いに異なる方向に延伸される。
【0015】
本発明の実施形態によると、上記各々の内部電極層は分割スロットによって同一平面上の複数の電極プレートに分割されており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有させることができる。この場合、上記各々の電極プレートに僅か1つのリードを有させることができる。
【0016】
上記各々の内部電極層は、分割スロットによって同一平面上において複数の、例えば2つの電極プレートに分割され得る。同一平面上の上記2つの電極プレートは、互いに異なる極性を有するとすることができる。これと異なって、同一平面上の上記2つの電極プレートは同一の極性を有することもできる。
【0017】
本発明の一実施形態によると、上記分割スロットは上記キャパシタ本体の長手方向に平行に延伸して配置されている。
【0018】
本発明の他の実施形態によると、上記内部電極層の分割スロットは上記キャパシタ本体の対角線方向に延伸させることができる。この場合、上下に隣接した内部電極層の上記分割スロットを、互いに異なる対角線方向に延伸して配置され得る。
【0019】
本発明のさらに他の実施形態によると、上下に隣接した内部電極層の分割スロットを、互いに直交するように配置することができる。例えば、上記キャパシタ本体の長手方向に平行に延伸する分割スロットが配置された内部電極層と上記キャパシタ本体の長手方向に直交して延伸する分割スロットが配置された内部電極所とを積層方向に交互に配置し得る。
【0020】
同一平面上の上記複数の電極プレートが、互いに同一面積を有することができる。他の方案として、同一平面上の上記複数の電極プレートが、互いに異なる面積を有することができる。この場合、上下に隣接した内部電極層の上記分割スロットの面内位置が互いに異なるように配置し得る。これと異なって、上下に隣接した内部電極層の上記分割スロットの面内位置を、互いに同一になるように配置させることもできる。
【0021】
本発明の一実施形態によると、上記各々の電極プレートには、上記電極プレート内の電流の流れを変更するように上記電極プレートの一側面から中心側に延伸する非分割スロットを形成することができる。上記分割スロットと非分割スロットは、上記キャパシタ本体の長手方向に互いに平行に延伸され得る。好ましくは、上下に隣接した電極プレートそれぞれの非分割スロットの電極プレートにおける面内位置を互いに一致させる。このように上下に隣接した非分割スロットの面内位置が一致することによって、非分割スロットによる容量損失を減少させることが可能である。好ましくは、同一平面上の2つの電極プレートの互いに隣接する領域において、互いに逆方向に電流が流れる。好ましくは、上下に隣接した電極プレートには互いに逆方向に電流が流れる。
【0022】
本発明の実施形態によると、上記各々のブロック内では、少なくとも一つの内部電極層が分割スロットによって同一平面上の複数の電極プレートに分割されており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有することができる。
【0023】
上記分割された内部電極層の電極プレートの各々は、上記外部電極への接続を提供する僅か1つのリードを有することができる。上記分割スロットは、上記積層型チップキャパシタ本体の長手方向に延伸させることができる。
【0024】
上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタであってもよい。この場合、上記各々のブロックは上下に連続配置された6つの内部電極層から成り、上記各々のブロック内において上記6つの内部電極層のうち3つの内部電極層の各々は、上記分割スロットによって2つの電極プレートに分割され得る。
【0025】
上記8端子キャパシタにおいて、上記各々のブロックは順次配置される第1乃至第6内部電極層によって構成することができる。また、上記第1、3及び5内部電極層の各々は分割スロットによって2つの電極プレートに分割され、上記分割された内部電極層の電極プレートの各々は僅か1つのリードを有することができる。また、上記第2、4及び6内部電極層の各々は分割されることなく2つのリードを有することができる。
【0026】
本発明の実施形態によると、上記各々の内部電極層は分割されない非分割の1つの電極プレートから成っており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有することができる。
【0027】
この場合、上記各々の電極プレートは上記キャパシタ本体の対向する両側面にそれぞれ引き出された2つのリードを有し、上記両側面の各一側面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置され得る。
【0028】
上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタとすることができる。この場合、上下に連続配置された第1乃至第6内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層され得る。
【0029】
上記8端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の外部の一面には第1乃至第4外部電極を順次配置させることができる。また、上記第1乃至第6内部電極層に上記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第6リードをそれぞれ有させることができる。また、上記第1乃至第4リードを上記第1乃至第4外部電極に各々接続されるように配置させることができる。また、上記第5リードは上記第3外部電極に接続するように配置させ、上記第6リードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。
【0030】
上記積層型チップキャパシタは10端子キャパシタとすることができる。この場合、上下に連続配置された第1乃至第8内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層され得る。
【0031】
上記10端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の一面には第1乃至第5外部電極が順次配置される。また、上記第1乃至第8内部電極層は上記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第8リードを各々有することができる。上記第1乃至第5リードは上記第1乃至第5外部電極に各々接続するように配置させることができる。上記第6リードは上記第4外部電極に接続するように配置させ、上記第7リードは上記第3外部電極に接続するように配置させ、上記第8リードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。
【0032】
本発明の第2実施形態による積層型チップキャパシタは、複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、上記キャパシタ本体内において上記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、上記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する僅か1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、上記キャパシタ本体の外面に形成され上記リードを介して上記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、上下に連続配置された複数の内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層しており、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に沿って互いに隣接するように配置される。
【0033】
本発明の実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタであるとできる。この場合、上記各々のブロックは順次配置される第1乃至第8内部電極層から構成することができる。また、上記第4及び第8内部電極層の各々は上記キャパシタ本体の両側面にそれぞれ延伸する2つのリードを有することができる。また、上記第1及び第3内部電極層と、上記第5及び第7内部電極層の各々は僅か1つのリードを有することができる。
【0034】
上記8端子キャパシタにおいて、上記第4内部電極層は上記キャパシタの一側面に延伸する第1リードと、上記一側面に対向する他側面に延伸する第2リードとを有し、第8内部電極層は上記一側面に延伸する第3リードと、上記他側面に延伸する第4リードとを有することができる。また、上記第1リードは上記第3内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、上記第2リードは上記第5内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置させることができる。また、上記第3リードは隣り合うブロックの第1内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、上記第4リードは上記第7内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置させることができる。
【0035】
本発明の実施形態によると、上記第4内部電極層を分割スロットによって上記第1リードを有する一電極プレートと、上記第2リードを有する他電極プレートとに分割することができる。また、上記第8内部電極層を分割スロットによって上記第3リードを有する一電極プレートと、上記第4リードを有する他電極プレートとに分割することができる。また、上記第1乃至第3内部電極層と第5乃至第7内部電極層は、各々分割されることなく僅か1つのリードを有することができる。
【0036】
本発明の他の実施形態によると、上記各々の内部電極層は分割されない1つの電極プレートから成っており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有することができる。
【0037】
本発明の実施形態によると、各々の内部電極層が僅か1つまたは2つのリードを有する。これによりESRが過度に小さくなることを防止することができる。しかも、上下に隣接した相違する極性の電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。これによりESLの増加要因が抑制できる。
【0038】
本明細書において、「分割スロット」とは内部電極層を物理的に分離するスリット部のことをいい、「非分割スロット」とは内部電極層を物理的に分離しないスリット部のことを言う。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、キャパシタのESRが過度に小さくなることを防止し、ESLがより減少される。これにより、電源回路の安全性が向上し、ターゲットインピーダンスが満足され、パワーネットワークの安定的設計が可能となる。しかも、非分割スロットの長さを調節することで、ESRを容易に制御できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】従来の積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す分解斜視図である。
【図1b】図1aの積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図3】図2のリード配置を説明するための平面図(a)及び側面図(b)である。
【図4】本発明の他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態(a)及び従来例(b)による積層型チップキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示す側面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図7】図6の内部電極形状の一部を示す部分拡大図である。
【図8】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図9】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図10】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図11】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図12】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図13】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図14】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図15】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図16】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図17】図6の内部電極形状の一部を示す部分拡大図である。
【図18】本発明の実施形態による8端子積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【図19】本発明の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図20】本発明の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図21】図20の積層型チップキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示す側面図である。
【図22】図20の変形例による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図23】本発明の実施形態による10端子積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【図24】本発明の他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図25】本発明の他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な異なる形態に変形されることができ、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されない。本発明の実施形態は本発明の分野において通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。従って、図面の要素等の形状および大きさなどはより明確な説明のために誇張され得、図面上の同一な符号で示される要素は同じ要素である。
【0042】
図2乃至図17は、本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図2乃至図17の内部電極構造を使用するキャパシタは、8端子キャパシタ(外部電極が8つである)に該当し、このような8端子キャパシタの外形が図18に示されている。
【0043】
先ず、図18を参照すると、キャパシタ100はキャパシタ本体120と、その本体120の外面に形成された8つの外部電極131、132、133、134、135、136、137、138を含む。キャパシタ本体120は複数の誘電体層が積層されることにより形成される。そのキャパシタ本体120中には複数の内部電極層が上記誘電体層によって分離されて配置されている。本体120の対向する2側面の各々には互いに異なる極性の外部電極が交互に配置されている。このような8端子キャパシタ100の内部構造の例等が図2乃至図17に示されている。
【0044】
図2を参照すると、それぞれ誘電体層1000上に形成された6つの内部電極層1010、1020、1030、1040、1050、1060は順次積層され一つのブロックを形成する。即ち、6つの内部電極層1010〜1060が順次配置されることによって(図2の一点鎖線の矢印参照)、周期的な積層構造の基本単位(ブロック)を成す。このブロックが繰り返し積層されることにより、キャパシタ本体(図18の図面符号120参照)が形成される。図2では、内部電極層1010から始まる6つの連続した内部電極層1010、1020、1030、1040、1050、1060を一つのブロック(点線)に設定しているが、ブロックの出発点は任意的に決めることができる。例えば、内部電極層1020から始まる6つの連続した内部電極層1020、1030、1040、1050、1060、1010を一つのブロックに設定することもできる。どの内部電極層を出発点としてブロックを設定しても一つのブロックは6つの連続した内部電極層から成る。
【0045】
各々の内部電極層1010、1020、1030、1040、1050、1060は分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(1011と、1012、1021と1022、1031と1032、1041と1042、1051と1052、1061と1062)に分割される。図示されているように、同一平面上の、つまり同一の内部電極層内に設定された2つの電極プレート1011、1012〜1061、1062は、互いに互いに異なる極性を有している。例えば、電極プレート1011はプラス(+)の極性を有し、電極プレート1012はマイナス(−)の極性を有する。分割スロットはキャパシタの長手方向(L)に平行して(即ち、幅方向(W)に垂直に)内部電極層の中心部を横切ることによって、同一平面上の2つの電極プレートは互いに略同じ面積を有する。例えば、内部電極層1010は長手方向(L)に平行に延伸して配置された分割スロットによって互いに同一の面積を有する2つの電極プレート1011、1012に分割される。内部電極層1010〜1060の積層する方向で互いに対向する(即ち、誘電体層を挟んで上下に隣接するように配置された)相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1011と電極プレート1021)は一つのキャパシタ要素(capacitive element)を構成する。
【0046】
図2に示すように、各々の電極プレート1011、1012、1021、1022、1031、1032、1041、1042、1051、1052、1061、1062は、それぞれ一つのリード1011a、1012a、1021a、1022a、1031a、1032a、1041a、1042a、1051a、1052a、1061a、1062aを有する。このリード1011a〜1062aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1010〜1060を外部電極131〜138に電気的に接続させる。
【0047】
このように各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低下される現象を効果的に防止することができる。即ち、内部電極層が2つの電極プレートに分割されることにより電流経路の面積が相対的に減少して内部電極層を流れる電流の抵抗値を増加させる。また、各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有するため、多数個のリードが並列接続されることで発生する抵抗の急激な低下を防止することが可能である。これによりキャパシタは適切なESRを維持することができ、過度に低いESRによる電源回路の不安定性を防止することができる。
【0048】
また、上下に(即ち、内部電極層1010〜1060の積層方向に)隣接した相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1011と1021)のリード(例えば、リード1011aと1021a)は、常に水平方向(積層方向に対して垂直な方向)に互いに隣接するように配置される。即ち、上下に隣接した相違する極性の電極フレートのリードは常に、互いに隣接して配置された外部電極に接続される。例えば、リード1011aとリード1021aは互いに隣接して配置された、互いに異なる極性の外部電極131と外部電極132に各々接続するように配置される。
【0049】
このように相違する極性のリードが上下及び水平方向に隣接するように配置されることによって、その隣接するように配置されたリードには互いに異なる方向の電流(特に、反対方向の電流)が流れるようになる。これにより、電流によって発生する磁束が互いに相殺されて寄生インダクタンスが減少し、キャパシタのESLがより低くなる。つまり、上記適したESR値の維持と共に、さらに低減されたESLによって、電源回路の安全性がより向上する。
【0050】
図3は、図2のリード等の配置形態を説明するための平面図(a)及び側面図(b)である。図3(b)の側面図は、図3(a)の側面(a)に向かってみた側面図に該当する。図3を参照すると、キャパシタ本体の一面(A)に引き出されるリード1011a、1021a、1031a、1041a、1051a、1061aは、積層方向に沿ってジグザグ状に配置されていることが分かる(特に、図3(b)の点線参照)。
【0051】
具体的に説明すると、キャパシタ本体の一面(A)には第1乃至第4外部電極131〜134がこの順で積層方向に対して垂直な方向に(図3(a)では左側から右側に順次に)配置されている。また、一つのブロック内には、上記一面(A)に引き出されるリードを1つずつ有している、第1乃至第6電極プレート1011、1021、1031、1041、1051、1061とが順次に積層されている(図2参照)。図3に示すように、第1乃至第4電極プレート1011、1021、1031、1041のリード1011a、1021a、1031a、1041aは第1乃至第4外部電極131、132、133、134に各々接続するように配置される。また、第5電極プレート1051のリード1051aは第3外部電極133に接続するように配置される。第6電極プレート1061のリード1061aは第2外部電極132に接続するように配置される。このようなリード配置が各ブロック毎に繰り返されることにより、キャパシタ本体の一面に引き出されるリード等は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。上記一面(A)に対向する面に引き出されるリード等も同様にジグザグ状に配置されることが分かる(図2参照)。
【0052】
上記のリード1011a〜1061aのジグザグ状配置は、上下(積層方向)に隣接した同一極性のリード間の相互インダクタンスを減少させる利点を提供する。図(3b)に示すように、同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード間の平均距離は、2つの誘電体層の厚さより大きい。例えば、外部電極131に接続される、誘電体層1000を介して上下に隣接したリード1011a間の距離は略6層分の誘電体層1000の厚さ(D)に該当する。ここで「上下に隣接したリード」は、同一の外部電極に接続する異な複数のリードのうち、積層方向の距離が最短であるリードの組になる。このように上下に隣接した同一極性のリード間の距離が大きくなると、これらの間の磁気的結合による強い相互インダクタンスは減少されるか、抑制される。これによりキャパシタのESLはより一層低減される。
【0053】
図4は、本発明の他の実施形態による内部電極構造を示す。図4に示された実施形態は、同一平面上の2つの電極プレートが同一の極性を有するという点で前述した図2の実施形態と異なる。
【0054】
図4を参照すると、それぞれ誘電体層1001上に形成された6つの内部電極層1110〜1160は順次に積層され一つのブロックを形成する。このブロックは繰り返し積層されることで、キャパシタ本体(図18に示したキャパシタ本体120参照)が形成される。
【0055】
誘電体層1001上に形成された各々の内部電極層1110、1120、1130、1140、1150、1160は、分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(例えば、電極プレート1111と1112)に分割される。互いに対向する相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1111と1121)は、一つのキャパシタ要素(capacitive element)を構成する。各々の電極プレートは僅か1つのリード1111a〜1162aのみを有する。このリード1111a〜1162aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1110〜1160を外部電極131〜138に電気的に接続させる。本実施形態でも、キャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード1111a、1121a、1131a、1141a、1151a、1161a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される(図5(a)参照)。
【0056】
図5(a)は図4のキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示し、図5(b)は従来例による積層型チップキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示す。
【0057】
図4及び図5(a)を参照すると、キャパシタ本体120の一面に第1乃至第4外部電極131〜134が順次配置されている。第1乃至第6内部電極層1110、1120、1130、1140、1150、1160は、上記本体一面に引き出される第1乃至第6リード1111a、1121a、1131a、1141a、1151a、1161aを各々有する(つまり、各内部電極層はキャパシタ一面に引き出しされるリードを1つずつ有する)。第1乃至第4リード1111a、1121a、1131a、1141aは第1乃至第4外部電極131、132、133、134に各々接続するように配置される。また第5リード1151aは第3外部電極133に接続するように配置され、第6リード1161aは第2外部電極132に接続するように配置される。このようなリードの配置構造が繰り返されることで、本体一面に引き出しされたリード1111a〜1161aは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される(図5(a)の点線参照)。
【0058】
上記説明したリード1111a〜1161aのジグザグ状の配置は、上下に隣接した同一極性のリード間の相互インダクタンスを減少させる利点を提供する。図5(a)に示すように、同一外部電極に接続される上下に隣接したリード間の平均距離は2つの誘電体層の厚さより大きい。例えば、外部電極131に接続される上下に隣接したリード1111a間の距離は略6層分の誘電体層の厚さ(D)に該当する。このように上下に隣接した同一極性のリード間の距離が大きくなると、これらの間の磁気的結合による強い相互インダクタンスは減少されるか抑制される。これによりキャパシタのESLはより一層低減される。
【0059】
これに反して、従来のキャパシタは上記説明したリードのジグザグ状の配置を有していない。そのため、従来のキャパシタ(図1a及び図1b参照)では、図5(b)に示されたように、同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード間の平均距離は比較的短い。例えば、外部電極31に接続される上下に隣接したリード16間の距離は僅か2層分の誘電体層の厚さ(d)に過ぎない。従って、同一極性のリード間の強い相互インダクタンスにより、本実施形態に比べESLが相対的に大きい。
【0060】
本実施形態によると、各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することで、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を効果的に防止することができる。
【0061】
また、上下に隣接した相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1111と1121)のリード(例えば、リード1111aと1121a)は常に水平方向(積層方向に対して垂直な方向)に互いに隣接するように配置される。従って、その隣接して配置されたリード(例えば、1111aと1121a)には互いに異なる方向の電流(特に反対方向の電流)が流れるようになり、磁束が互いに相殺される。つまり、適したESR値の維持と共に、低減されたESLにより電源回路の安全性を向上することができるようになる。さらに、上記説明したリードのジグザグ状の配置により、ESLの低減効果はさらに大きくなる。
【0062】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による内部電極構造を示す。図6に示された実施形態は、同一の外部電極に接続される上下に隣接する2つのリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は、角を成しながら互いに異なる方向に延伸している。「2つのリードが成す角」とは、それぞれのリードを積層方向に対して垂直な平面上にそれぞれ投影した線がなす角をいう。この実施形態でも、図4の実施形態と同様に同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート1211と1212)は同一の極性を有する。
【0063】
図6を参照すると、それぞれ誘電体層1002上に形成された12の内部電極層1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320は順次積層され一つのブロックを形成する。このブロックが繰り返し積層されることで、キャパシタ本体(図18に示したキャパシタ本体120参照)が形成される。
【0064】
誘電体層1002上に形成された各々の内部電極層1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320は分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(例えば、電極プレート1211と1212)に分割される。互いに対向する異なる極性の電極プレート(例えば、電極プレート1211と1221)は一つのキャパシタ要素(capacitive element)を構成する。各々の電極プレートは僅か1つのリード1211a〜1322aのみを有する。このリード1211a〜1322aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1210〜1320を外部電極131〜138に電気的に接続する。
【0065】
特に本実施形態において、同一の外部電極に接続される、上下(積層方向)に隣接したリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は互いに角度を成しながら延伸している。このような特徴は図7の部分拡大図でも明確に示されている。図7に示すように、外部電極131に接続される上下に隣接したリード1211aと1271aは、角度(α)を成しながら互いに異なる方向に延伸している。好ましくは、同一の外部電極に接続される隣接したリードが成す角度(α)は45乃至135度である。
【0066】
このように同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード(例えば、リード1211aと1271a)が角度を成しながら互いに異なる方向に延伸する場合、その隣接したリードを通して流れる電流は互いに異なる方向に流れるようになる。したがって、その隣接したリードの間において磁束が補強される現象を最小化する効果を得るようになり、同一の外部電極に接続される隣接したリードにおいて強い相互インダクタンスは発生されなくなる。結局、キャパシタのESLはより一層低減される。
【0067】
この実施形態でも、前述した実施形態等と同様に、各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を防止することができる。
【0068】
また、上下に隣接した異なる極性の電極プレート(例えば、電極プレート1211と1221)のリード(例えば、リード1211aと1221a)は、常に水平方向に互いに隣接するように配置される。従って、その隣接して配置されたリード(例えば、リード1211aと1221a)には互いに異なる方向の電流が流れるようになり、磁束が互いに相殺される。結局、適したESR値の維持と共に、低減されたESLは電源回路の安全性を向上させるようになる。
【0069】
図8は本発明のさらに他の実施形態による内部電極構造を示す。図8に示された実施形態では、同一平面上の2つの電極プレートが互いに異なる面積を有する。特に、上下(積層方向)に隣接した内部電極層の分割スロットの面内位置は互いに異なっている。例えば、内部電極層1410の分割スロットが図面上、矩形の誘電体層1004の下辺の近くに位置しているのに対し、内部電極層1420の分割スロットは図面上、誘電体層1004の上辺の近くに位置している。また、内部電極層1420と隣接した内部電極層1430の分割スロットは図面上、誘電体層1004の下辺の近くに位置している。こうした方式で、内部電極層が積層されることにより誘電体層1004を介して上下に隣接する内部電極層の分割スロットは、その位置を互いに異にする。
【0070】
このように上下に隣接した分割スロットの、内部電極層における位置を異なるように配置することによって、キャパシタ製造時に発生する恐れがあるデラミネーション(delamination) 現象を大きく抑制することができる。デラミネーション現象はキャパシタの信頼性に悪影響を及ぼす要因として作用する。
【0071】
上述した分割スロットの位置を除いては、図8に示された実施形態は、図4に示された実施形態と同じである。従って、図8の実施形態でも、各々の内部電極層が2つの電極プレート(例えば、電極プレート1411と1412)に分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を効果的に防止することができる。
【0072】
また、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に互いに隣接するように配置されているので、ESLの増加要因を抑制することができる。図4の実施形態と同様に、キャパシタ本体の一面に引き出されるリードはジグザグ状に配置されている。図8において、図面符号1004は誘電体層を、図面符号1410〜1460は内部電極層を、図面符号1411a〜1462aはリードをそれぞれ示す。
【0073】
図9は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図9の実施形態では、一ブロック内の一部内部電極層は分割スロットによって分割されない。即ち、一ブロック内では分割されない内部電極層(例えば、内部電極層1520)が少なくとも一つ存在する。
【0074】
図9を参照すると、それぞれ誘電体層1005上に形成された6つの内部電極層が一つのブロックを成し、このブロック内には3つの内部電極層が分割スロットによって2つの電極プレートに各々分割されている。図9の内部電極構造は、1ブロック内で3つの内部電極層1520、1540、1560が分割されていない点を除いては、図4の内部電極構造と同じである。
【0075】
具体的に説明すると、第1内部電極層乃至第6内部電極層1510〜1560が順次に配置され一つのブロックを成す。第1内部電極層1510と、第3内部電極層1530と、第5内部電極層1550と各々は分割スロットによって2つの電極プレート(例えば、電極プレート1511と1512)に分割される。上記各々の電極プレートは僅か1つのリード1511a、1512a、1531a、1532a、1551a、1552aを有する。第2、4及び6内部電極層1520、1540、1560は、それぞれ分割されない一つの電極プレートから成っている。また、第2内部電極層1520、第4内部電極層1540、第6内部電極層1560の各々は、2つのリード(リード1521aと1522a、リード1541aと1542a、リード1561aと1562a)を有する。
【0076】
このように、分割スロットによって分割された内部電極層1510、1530、1550と分割されていない内部電極層1520、1540、1560とが交互に配置されることによって、製造工程中の加圧及び焼成段階において印加圧力の均一性を確保し、デラミネーション現象を防止することが可能となる。
【0077】
本実施形態によると、6つの電極層から成る1ブロック内に少なくとも1つの電極層(ここでは、3つの電極層)が分割スロットによって2つの電極プレートに分割され、分割された内部電極層の各電極プレートは僅か1つのリードのみを有する。分割されていない内部電極層1520、1540、1560は各々僅か2つのリードのみを有する。従って、キャパシタのESRは過度に小さい値を有することなく大体適した値を有することができる。
【0078】
また、図9に示すように、上下に隣接した異なる極性のリード(例えば、1511aと1521a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。それだけでなく、キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置されている。従って、本実施形態の場合でも、ESLの増加要因を抑制することができる。
【0079】
図10は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図10の実施形態は、内部電極層を分割する分割スロットの延伸する方向を除いては、図4の実施形態と同じである。
【0080】
図10を参照すると、それぞれ誘電体層1007上の各内部電極層1710〜1760の分割スロットは、矩形の誘電体層1007の対角線方向に延伸している。それだけでなく、上下に隣接した内部電極層の分割スロットは互いに異なる対角線方向に延伸している。そのため、内部電極層が積層されることにより、上下に隣接する内部電極層における分割スロットはその位置を互いに異にする。
【0081】
このように上下に隣接した分割スロットの延伸する対角線方向を変えることによって、加圧段階において印加圧力の均一性が確保できる。これにより、キャパシタ内部のデラミネーション現象を防止することができる。
【0082】
本実施形態でも、各々の内部電極層(例えば、内部電極層1710)が2つの電極プレート(例えば、電極プレート1711と1712)に分割され、その各々の電極プレート(例えば、電極プレート1711)が僅か1つのリード(例えば、リード1711a)を有することによって、適したESRを維持することができる。また上下に隣接した互いに異なる極性のリードが常に水平方向に互いに隣接することで、ESLの低減効果を得ることができる。それだけでなく、キャパシタ本体一面に引き出されるリードはジグザグ状に配置されている。図面符号1712a乃至1762aはリードを示す。
【0083】
図11は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図11の実施形態は、互いに同一の極性を有する同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート1811と1812)は互いに異なる面積を有するばかりでなく分割スロットの内部電極層内における面内位置、つまり誘電体層1008内における面内位置が同一であるという点で、図4及び図8の実施形態と異なる。即ち、面内位置が同一の分割スロットによって、各々の内部電極層(例えば、内部電極層1810)は互いに異なる面積を有する同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート1811と1812)に分割されている。
【0084】
このように面内位置が同一の分割スロットによって各々の内部電極層を同一極性の互いに異なる面積に分割することで、図4のキャパシタと比べたとき、全体的な静電容量にはほとんど変化がないが、ESLはより小さくなり得る。本実施形態でも、図4を参照して説明した適切なESRの維持とESLの低減効果を得ることができる。図11において図面符号1008は誘電体層を、図面符号1810〜1860は内部電極層を、図面符号1811a〜1862aはリードを示す。
【0085】
図12乃至図17は本発明の他の実施形態による8端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。図12乃至図17のキャパシタは、例えば図18の外形を有する。
【0086】
図12の実施形態は、上下に隣接した内部電極層の分割スロットの形成された方向が互いに直交するように配置されている点を除いては、図4の実施形態と同様である。従って、それぞれ誘電体層3001上に形成された各々の内部電極層3010〜3060は分割スロットによって同一平面上の2つの電極プレート(電極プレート3011と3012、電極プレート3021と3022、など)に分割される。また、各電極プレート(電極プレート3011、3012、3021、3022、など)は僅か1つのリード3011a、3012a・・・、3061a、3062aのみを有する。
【0087】
図12に示すように、上下に隣接した内部電極層(例えば、内部電極層3010と3020)の分割スロットは互いに直交するように配置されている。特に、長手方向に平行に延伸する分割スロット(例えば、内部電極層3010の分割スロット)と、長手方向に垂直な方向に延伸する分割スロット(例えば、内部電極層3020の分割スロット)は上下に(積層方向に沿って) 交互に配置されている。このように延伸する方向が互いに垂直である分割スロットが積層方向に沿って交互に配置されることによって、キャパシタの製造時生じるデラミネーション現象を大きく抑制できる。
【0088】
図13の実施形態は、各々の電極プレートに非分割スロットが形成されている点を除いては、前述した図2の実施形態と同様である。図13を参照すると、各々の電極プレート(電極プレート4011、4012、・・・、4061、4062)には各電極プレートの一側面から中心側へ延伸する非分割スロットが形成されている。特に非分割スロットは分割スロットと同様に長手方向(L)に平行して延伸している。この非分割スロットは電極プレート内の電流の流れを変更する役目を果たす。
【0089】
上記の非分割スロットによって、電極プレート(例えば、電極プレート4011)内の電流経路が長くなる。これにより、電極プレートに流れる電流の抵抗が増加するようになる。したがって、上記非分割スロットはキャパシタのESRが過度に低くなることを防止する役目を果たす。それだけでなく、上記非分割スロットの長さを調節することで、ESRを適切に制御することもできる。これにより、ターゲットインピーダンスの充足とパワー分配ネットワークの安定的設計が容易になる。
【0090】
図13を参照すると、同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート4011と4012)は相互隣接した領域において(即ち、分割スロットの近辺において)互いに逆方向の電流が流れる(図13中の矢印参照)。これにより、分割スロットの近辺において磁束相殺の効果を得ることが可能となる。このような磁束相殺効果はキャパシタのESLを低減させる要因となる。
【0091】
また、上下に隣接した電極プレート(例えば、電極プレート4011と4021)には互いに逆方向の電流が流れる。これにより、上下に隣接した電極プレートの間でも磁束相殺の効果が得られる。結局、キャパシタのESLはさらに低減され、電源回路の安全性はより向上する。
【0092】
本実施形態によると、上下に隣接した電極プレート(例えば、電極プレート4011と4021)の非分割スロットの、電極プレートにおける面内位置は互いに一致する。即ち、上下に隣接した非分割スロットは互いにオーバーラップ(overlap)している。このように、上下に隣接した非分割スロットが互いにオーバーラップすることによって、非分割スロットによる静電容量の損失をできるだけ抑制することができる。図13において、図面符号4000は誘電体層を、4010〜4060は内部電極を、図面符号4011a〜4062aはリードを各々示す。
【0093】
図14の実施形態は、各々の電極プレートに非分割スロットが形成されている点を除いては、前述した図4の実施形態と同様である。即ち、電極プレート(電極プレート4111、4112、4121など)には、各電極プレートの一側面から中心側に延伸する非分割スロットが形成されている。本実施形態でも、非分割スロットは分割スロットのように長手方向(L)に延伸して電極プレート内の電流の流れを変更する。従って、図14の実施形態でも、図13を用いて既に説明した効果(ESRの適切な制御及びESLの減少)を得ることができる。
【0094】
本実施形態でも、上下に隣接した電極プレート(例えば、電極プレート4111と4121)の非分割スロットの電極プレートにおける面内位置は互いに一致する。従って、非分割スロットによる静電容量の損失を抑制することができる。図14において、図面符号4001は誘電体層を、4110〜4160は内部電極を、図面符号4111a〜4162aはリードをそれぞれ示す。
【0095】
図15は、本発明のさらに他の実施形態による8端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。図15の実施形態では、各々の内部電極層は分割されていない一つの電極プレートから成っている。図15の内部電極構造は、図4の内部電極構造において同一平面上の分割された2つの電極プレート(例えば、図4の電極プレート1111と1112)を一体に連結させた構造に該当する。
【0096】
図15を参照すると、それぞれ誘電体層1001上に形成された第1乃至第6内部電極層1110'、1120'、11130'、1140'、1150'、1160'とが一つのブロックを成す。各々の内部電極層1110'〜1160'は分割されない一体(undivided single structure)、即ち、一つの電極プレートから成っており、その電極プレートの各々はキャパシタ本体の互いに対向する両側面に引き出しされた2つのリード(リード1111aと1112a、リード1121aと1122a、リード1131aと1132a、リード1141aと1142a、リード1151aと1152a、リード1161aと1162a)を有する(つまり、電極プレートの各々は、上記対向する両側面の各一面に引き出しされたリードを1つずつ有する)。このリード1111a〜1162aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1110'〜1160'を外部電極131〜138に電気的に接続する。
【0097】
本実施形態によると、各々の内部電極層1110'〜1160'が僅か2つのリード(リード1111aと1112a、リード1121aと1122a、リード1131aと1132a、リード1141aと1142a、リード1151aと1152a、リード1161aと1162a)のみを有するため、キャパシタのESRが過度に小さい値になることなく、大体適切な値とすることが可能である。
【0098】
また、各内部電極層は一つの電極プレート(分割されない一体)から成っているので、製造工程上、段差(または厚さの差)の発生が少なく、段差による悪影響が減少される。本実施形態は、分割スロットによるキャパシタンスの減少がないので、分割スロットを有した実施形態に比べより高いキャパシタンス値を示す。本実施形態でも、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリード(例えば、リード1111aと1121a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。従って、ESL増加要因を抑制することが可能である。図4の実施形態と同様に、本実施形態でもキャパシタ本体の一面に引き出しされるリード(例えば、リード1111a、1121a、1131a、1141a、1151a、1161a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0099】
図16は図15の変形例による積層型チップキャパシタ(8端子)の内部電極構造を示す平面図である。図16の実施形態は、同一な外部電極に接続される上下に隣接するリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は角を成しながら互いに異なる方向に延伸する。図16の内部電極構造は、図6の内部電極構造において同一平面上の分割された2つの電極プレート(例えば、図6の電極プレート1211と1212)を一体に連結させた構造に該当する。
【0100】
図16を参照すると、それぞれ誘電体層1002上に形成された12の内部電極層1210'〜1320'は順次に積層され一つのブロックを形成する。このブロックが繰り返し積層されることによって、キャパシタ本体(図18に示したキャパシタ本体120 参照)が形成される。各々の内部電極層1210'〜1320'は一つの電極プレート(分割されない一体の電極プレート)から成っており、その電極プレートの各々はキャパシタ本体の互いに対向する両側面に引き出しされた2つのリード(リード1211aと1212a〜リード1321aと1322a)を有する。このリード1211a〜1322aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供する。
【0101】
各々の内部電極層1210'〜1320'が僅か2つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を防止することができる。また上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリード(例えば、リード1211aと1221a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されているので、ESLの増加要因が抑制できる。各内部電極層1210'〜1320'は分割されない一つの電極プレートから成っているので、製造工程上、段差の発生が少なく段差による悪影響が減少される。分割スロットによるキャパシタンスの減少がないので、分割スロットを有した実施形態に比べ本実施形態はより高いキャパシタンス値を示す。本実施形態でも、キャパシタ本体の一面に引き出しされるリード(例えば、リード1211a、1221a、1231a、1241a、1251a、1261a、1271a、1281a、1291a、1301a、1311a、1321a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0102】
特に本実施形態では、同一の外部電極に接続された隣接したリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は角を成しながら延伸している。このような特徴は図17の部分拡大図でも明確に示されている。図17に示すように、外部電極131に接続される上下(積層方向)に隣接したリード1211a、1271aは所定の角度(α)を成しながら互いに異なる方向に延伸している。好ましくは、この角度(α)は45乃至135度である。
【0103】
同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード1211a、1271aが角度(α)を成しながら互いに異なる方向に延伸する場合、その隣接したリード1211a、1271aを通して電流は互いに異なる方向に流れる。従って、その隣接したリード1211a、1271aの間において磁束が補強される現象を抑制する効果が得られ、同一の外部電極に接続される隣接したリードで強い相互インダクタンスの発生が防止される。結局、キャパシタのESLはより一層低減される。
【0104】
図19乃至図22は、本発明の実施形態による10端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。このような10端子キャパシタの外形が図23に示されている。図23を参照すると、キャパシタ200はキャパシタ本体220の外面に形成された10つの外部電極231〜240とを含む。キャパシタ本体220の外面には互いに極性が異なる外部電極が交互に配置されている。
【0105】
図19を参照すると、それぞれ誘電体層2000上に形成された8つの内部電極層2010〜2080は順次に積層され一つのブロックを形成する。このブロックが繰り返し積層されることによって、キャパシタ本体(図23のキャパシタ本体220参照)が構成される。各々の内部電極層2010〜2080は分割スロットによって同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート2011と2012)に分割されている。同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート2011と012)は互いに異なる極性を有している。誘電体層2000を介して対向する2つの電極プレート(例えば、電極プレート2011と2021)は一つのキャパシタ要素を構成する。
【0106】
図19に示すように、各々の電極プレート(例えば、電極プレート2011)は僅か1つのリード(例えば、リード2011a)のみを有する。リード2011a〜2082aは外部電極(図23に示した外部電極231〜240参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層2010〜2080を外部電極231〜240に電気的に接続する。本実施形態でもキャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード2011a、2021a、2031a、2041a、2051a、2061a、2071a、2081a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。具体的には、第1乃至第5リード2011a、2021a、2031a、2041a、2051aは第1乃至第5外部電極231、232、233、234、235に各々接続するように配置され、第6リード2061aは第4外部電極234に接続するように配置され、第7リード2071aは第3外部電極233に接続するように配置され、第8リード2081aは第2外部電極232に接続するように配置される。
【0107】
本実施形態によると、各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRは適切な値を維持するようになる。これにより過度に低いESRによる電源回路の不安定性を防止することが可能となる。
【0108】
また、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレート(例えば、電極プレート2011と2021)のリード(例えば、リード2011aと2021a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置される。即ち、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に隣接した外部電極に接続される。例えば、リード2011aとリード2021aは相互隣接した外部電極231と外部電極232とにそれぞれ接続される。従って、キャパシタのESL増加要因を抑制できるようになる。それだけでなく、キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置されている。結局、上記適したESR値の維持とともに、さらに低減されたESLは電源回路の安定性をより向上させる。
【0109】
図20は他の実施形態による10端子キャパシタの内部電極構造を示す。図20の実施形態は、同一平面上の2つの電極プレートが互いに同一の極性を有する点で、前述した図19の実施形態と区別される。
【0110】
図20を参照すると、それぞれ誘電体層2001上に形成された各々の内部電極層2110〜2180は分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(例えば、電極プレート2111と2112)に分割されている。各々の電極プレート(例えば、電極プレート2111)は僅か1つのリード(例えば、リード2111a)のみを有する。リード2111a〜2182aは外部電極(図23に示した外部電極231〜240参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層2110〜2180を外部電極231〜240に電気的に接続する。
【0111】
図21は図20のキャパシタにおいて一面に引き出されたリードの配置を示す側面図である。図21に示すように、キャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード2111a、2121a、2131a、2141a、2151a、2161a、2171a、2181a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される(図21の点線参照)。従って、前述したように、同一の外部電極に接続されるリード間の相互インダクタンスが抑制され、これによりESLをより低減させることが可能である。本実施形態によると、図19の実施形態と同様に、適したESR値と共に低いESR値を得ることができる。図21において図面符号D'はリード2181aの間の距離を示す。
【0112】
図22はさらに他の実施形態による10端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図22の実施形態では、各々の内部電極層は分割されない一つの電極プレートから成っている。図22の内部電極構造は、図20の内部電極構造において平面上の分割された2つの電極プレート(例えば、図20の電極プレート2111と2112)を一体に連結させた構造に該当する。
【0113】
図22を参照すると、それぞれ誘電体層2001上に形成された8つの内部電極層2110'、2120'、21130'、2140'、2150'、2160'、2170'、2180'が一つのブロックを構成する。各々の内部電極層2110'〜2180'は非分割の一つの電極プレートから成っており、その電極プレートの各々はキャパシタ本体の互いに対向する両側面に引き出された2つのリード(リード2111aと2112a〜リード2181aと2182a)を有する(つまり、電極プレートの各々は、上記対向する両側面の各一面に引き出されたリードを1つずつ有する)。このリード2111a〜2182aは外部電極(図23に示した外部電極231〜240参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層2110'〜2180'を外部電極231〜240に電気的に接続する。
【0114】
本実施形態によると、各々の内部電極層2110'〜2180'が僅か2つのリード(リード2111aと2112a、リード2121aと2122a、リード2131aと2132a、リード2141aと2142a、リード2151aと2152a、リード2161aと2162a、リード2171aと2172a、リード2181aと2182a)のみを有するので、キャパシタのESRが過度に小さい値となることなく大体適切な値とすることができる。
【0115】
また各内部電極層は非分割の一体(一つの電極プレート)から成っているので、製造工程上、段差の発生が少なく段差による悪影響が減少される。本実施形態は、分割スロットによるキャパシタンスの減少がないため、分割スロットを有した実施形態に比べより高いキャパシタンス値を示す。本実施形態でも、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリード(例えば、リード2111aと2121a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。従って、ESLの増加要因を抑制することができる。本実施形態でもキャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード2111a、2121a、2131a、2141a、2151a、2161a、2171a、2181a)は積層方向にそってジグザグ状に配置される。
【0116】
図24は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図24のキャパシタは8端子積層型チップキャパシタの内部電極構造に該当し、例えば図18に示すような外形を有する。
【0117】
図24を参照すると、それぞれ誘電体層1006上に順次に配置された第1乃至第8内部電極層1610〜1680が一つのブロックを形成する。このブロック内において、8つの内部電極層中のうち、2つの内部電極層は2つのリードを有し、他の6つの内部電極層は僅か1つのみのリードを有する。即ち、第4内部電極層1640及び第8内部電極層1680の各々はキャパシタ本体の両側面に延伸する計2つのリード(リード1641aと1642a、リード1681aと1682a)を有し、他の第1乃至第3内部電極層1610〜1630及び第5乃至第7内部電極層1650〜1670の各々は僅か1つのみのリード(リード1610a〜1630a、リード1650a〜1670a)を有する。
【0118】
特に、本実施形態では第4内部電極層1640及び第8内部電極層1680は分割スロットによって2つの電極プレート(電極プレート1641と1642、電極プレート1681と1682)に分割されている。第1乃至第3内部電極層1610〜1630、及び第5乃至第7内部電極層1650〜1670とは非分割の一つの電極プレートから成っている。
【0119】
本実施形態でも、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に沿って隣接する。このような特徴を実現するために、図24のキャパシタは下記のようなリード配置構造を採用している。
【0120】
第1乃至第3内部電極層1610〜1630のリード1610a〜1630aは水平方向に順次に隣接するように配置されている。つまり、矩形の誘電体層1006の上辺における第1内部電極層1610のリード1610a、第2内部電極層1620のリード1620a、第3内部電極層1630のリード1630aのそれぞれの位置は、水平方向(積層方向に対して垂直な方向)に沿って、誘電体層1006の左辺と上辺とが成す角からの距離が第1内部電極層1610、第2内部電極層1620、第3内部電極層1630の順に大きくなるように設定されている。その結果、リード1610a〜1630aは水平方向に順次に隣接するように配置される。同様に、第5乃至第7内部電極層1650〜1670のリード1650a〜1670aも水平方向に順次に隣接するように配置されている。
【0121】
第4内部電極層1640の第1リード1641aは、第3内部電極層1630のリード1630aと水平方向に隣接するように配置される。また第4内部電極層1640の第2リード1642aは第5内部電極層1650のリード1650aと水平方向に隣接して配置される。従って、第4内部電極層1640のリード1641a、1642a は、第3及び第5内部電極層(即ち、第4内部電極層と上下に隣接した内部電極層)のリード1630a、1650a とは水平方向に各々隣接するように配置される。
【0122】
図24に示す第8内部電極層1680の第3リード1681aは、隣り合うブロック(NB)の第1内部電極層1610(NB)のリード1610a(NB)と水平方向に隣接するように配置される。また第8内部電極層1680の第4リード1682aは第7内部電極層1670のリード1670aと水平方向に隣接するように配置される。従って、第8内部電極層1680のリード1681a、1682aは、第1及び第7内部電極層(即ち、第8内部電極層と上下に隣接した内部電極層)のリード1610a(NB)、1670aとは水平方向に各々隣接するように配置される。
【0123】
結局、キャパシタの全体内部構造によって、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に互いに隣接するように配置される。これにより、隣接した異なる極性のリード間の磁束相殺によって、キャパシタのESLが減少するようになる。また各々の内部電極層が僅か1つまたは2つのリードのみを有するので、キャパシタのESRが過度に小さい値となることなく大体適切な値にすることができる。
【0124】
それだけでなく、分割スロットを有する内部電極層1640、1680の間に分割されていない内部電極層1610、1620、1630、1650、1660、1670を配置することによって、加圧及び焼成段階において印加圧力の均一性を確保しデラミネーション現象を大きく抑制できるようになる。
【0125】
図25は図24の変形例に該当する積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図25の実施形態は、図24の内部電極構造において同一平面上の分割された2つの電極プレート(電極プレート1641と1642、電極プレート1681と1682)を一体に連結させた構造に該当する。
【0126】
図25を参照すると、第1乃至第8内部電極層1610、1620、1630、1640'、1650、1670、1680'は順次に積層され一つのブロックを成す。各々の内部電極層は非分割の一つの電極プレートから成っており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への電極プレートの接続を提供するリードを有する。
【0127】
第4内部電極層1640’及び第8内部電極層1680'の各々はキャパシタ本体の両側面にそれぞれ延伸する計2つのリード(リード1641aと1642a、リード1681aと1682a)を有し、他の第1乃至第3内部電極層1610〜1630、及び第5乃至第7内部電極層1650〜1670の各々は僅か1つのみのリード(リード1610a〜1630a、リード1650a〜1670a)を有する。
【0128】
第1乃至第3内部電極層1610〜1630のリード1610a〜1630aは水平方向に沿って順次に隣接するように配置され、同じく第5乃至第7内部電極層1650〜1670のリード1650a〜1670aも水平方向に沿って順次に隣接するように配置される。
【0129】
また第4内部電極層1640'のリード1641aは第3内部電極層1630のリード1630aと水平方向に隣接するように配置され、第4内部電極層1640'のリード1642aは第5内部電極層1650のリード1650aと水平方向に沿って隣接するように配置される。
【0130】
また第8内部電極層1680'のリード1681aは隣り合うブロック(NB)の第1内部電極層1610(NB)のリード1610a(NB)と水平方向に隣接するように配置され、第8内部電極層1680'のリード1682aは第7内部電極層1670のリード1670aと水平方向に隣接するように配置される。
【0131】
結局、キャパシタの全体内部構造によって、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。従って、ESLの増加要因を抑制することができる。また各々の内部電極層が僅か1つまたは2つのリードのみを有するので、キャパシタのESRが過度に小さい値となることなく大体適切な値とすることができる。
【0132】
それだけでなく、各内部電極層は一つの電極プレート(非分割の一体の電極プレート)から成っているので、製造工程上、段差(または厚さの差)の発生が少なく段差による悪影響が減少される。分割スロットによるキャパシタンスの減少がないので、より高いキャパシタンス値を示す。
【0133】
本発明は上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではなく、添付された請求範囲によって限定し、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内において多様な形態の置換、変形及び変更が可能であることは、当該技術分野の通常の知識を有する者にとって自明である。例えば、本発明の積層型キャパシタに採用され得る内部電極の形状や外部電極の数は前述した実施形態と異なってもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0134】
100、200 積層型チップキャパシタ
120、220 キャパシタ本体
131〜138、231〜240 外部電極
1000〜1002、1004〜1008、2000、2001、3001、4000
、4001 誘電体層
1010 内部電極層
1011、1012 電極プレート
1011a、1012a リード
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型チップキャパシタに関し、特に等価直列インダクタンス(ESL;Equivalent Serial Inductance)を減少させながら適した等価直列抵抗(ESR;Equivalent Serial Resistance)を維持する積層型チップキャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
高周波回路の容量性部品として積層型チップキャパシタが広く使用されている。積層型チップキャパシタは、特に半導体集積回路(LSI)の電源回路内に配置されるデカップリングキャパシタに有用に使用できる。電源回路を安定化させるために、積層型チップキャパシタはより低いESL値を有しなければならない。こういったニーズは電子装置の高周波、高電流化の傾向によってさらに増えてきている。電源回路の安全性は積層型チップキャパシタのESLのみならず、ESRにも依存する。ESRが極小値になると、電源回路の安全性が弱化され共振発生時に電圧が急激に変動してしまう。そのため、ESRは適した値を維持することが好ましい。
【0003】
ESL減少のために、特許文献1は、互いに異なる極性を有する第1内部電極と第2内部電極のリードを相互に隣接して指を組ませた配列(interdigitated arrangement)で配置させる方案を提案している。図1aは従来の積層型チップキャパシタの内部電極の構造を示す分解斜視図であり、図1bは図1aの積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【0004】
図1aを参照すると、誘電体層11a、11b上には内部電極14が形成されている。誘電体層11a、11bが繰り返して交互に積層されることによりキャパシタ本体20が形成される。内部電極14は互いに異なる極性を有する第1内部電極12と第2内部電極13に分けられる。第1内部電極12と第2内部電極13とは一つのブロックを成し、このブロックが継続して繰り返し積層される。各々の内部電極12、13はリード16、17を介して外部電極(30;31、32)に連結される(図1b参照)。第1内部電極12のリード16は第2内部電極13のリード17と隣接して指を組ませた配列で配置されている。隣接したリードに供給される電圧の極性が異なるため、外部電極から流れる高周波電流によって発生された磁束が隣接したリードの間で相殺され、これによりESLが減少される。
【0005】
また、各々の内部電極(12または13)は、4つのリード(16または17)を有する。上記4つのリードにおいて発生する抵抗は相互並列に連結されるため、キャパシタ全体の抵抗は非常に低くなる。その結果、キャパシタのESRは小さくなりすぎてしまう。ESRが小さすぎると、ターゲットインピーダンスを満足させ難く、電源回路の不安定をもたらす。
【0006】
ESRが小さくなりすぎるのを防止するために、特許文献2は一つの内部電極に一つのリードのみを使用する方案を提案している。しかし、特許文献2によると、上下に(積層方向に)隣接した内部電極に流れる電流の方向が一部の内部電極においては同じになる。これにより、上記一部隣接した内部電極の間においては磁束が相殺できない。その結果、ESLが大きくなる恐れがある。
【特許文献1】米国特許第5、880、925号
【特許文献2】米国特許第6、441、459号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記した問題点を解決するためのもので、その目的は電源回路の不安定性を防止するのに適したESR値を維持することができるばかりでなく、より減少されたESLを有する積層型チップキャパシタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した技術的課題を達成するために、本発明の第1の形態による積層型チップキャパシタは、複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、上記キャパシタ本体内において上記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上に配置された少なくとも1つの電極プレートを各々含み、上記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する僅か1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、上記キャパシタ本体の外面に形成され上記リードを介して上記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、上下(積層方向)に誘電体層を介して連続配置された複数の内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層しており、上記電極プレートの各々は上記キャパシタ本体の外面の一面に引き出されるリードを1つずつ有しており、上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードはブロックの積層された方向に沿ってジグザグ状に配置され、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは、常に積層方向に対して垂直な水平方向に互いに隣接するように配置されている。
【0009】
本発明の実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは少なくとも6つの外部電極を含むことができる。
【0010】
本発明の一実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタである。この場合、上下に連続配置された6つの内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックを繰り返し積層させることができる。
【0011】
上記ブロックを備えた上記8端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の外面の一面には第1乃至第4外部電極をこの順に順次配置させることができる。また、上記一つのブロック内には、上記キャパシタ本体の上記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第6電極プレートをこの順に順次積層させることができる。また、上記第1乃至第4電極プレートのリードは、上記第1乃至第4外部電極に各々接続するように配置され、上記第5電極プレートのリードは上記第3外部電極に接続するように配置され、上記第6電極プレートのリードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。こうしたリード配置によって、上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0012】
本発明の他の実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは10端子キャパシタであるとできる。この場合、上下に連続配置された8つの内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックを繰り返し積層させることができる。
【0013】
上記ブロックを備える上記10端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の外面の一面には第1乃至第5外部電極を順次配置させることができる。また、上記一つのブロック内には、上記キャパシタ本体の上記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第8電極プレートを順次積層させることができる。また、上記第1乃至第5電極プレートのリードは上記第1乃至第5外部電極に各々接続するように配置され、上記第6電極プレートのリードは上記第4外部電極に接続するように配置され、上記第7電極プレートのリードは上記第3外部電極に接続するように配置され、上記第8電極プレートのリードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。こうしたリード配置によって、上記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0014】
本発明の実施形態によると、同一の外部電極に接続される上下に隣接するリードを、それらのリードが一定の角を成しながら相異なる方向に延伸するように配置させることができる。好ましくは、上記同一の外部電極に接続される互いに隣接したリードは、互いに45乃至135度の角度を成しながら互いに異なる方向に延伸される。
【0015】
本発明の実施形態によると、上記各々の内部電極層は分割スロットによって同一平面上の複数の電極プレートに分割されており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有させることができる。この場合、上記各々の電極プレートに僅か1つのリードを有させることができる。
【0016】
上記各々の内部電極層は、分割スロットによって同一平面上において複数の、例えば2つの電極プレートに分割され得る。同一平面上の上記2つの電極プレートは、互いに異なる極性を有するとすることができる。これと異なって、同一平面上の上記2つの電極プレートは同一の極性を有することもできる。
【0017】
本発明の一実施形態によると、上記分割スロットは上記キャパシタ本体の長手方向に平行に延伸して配置されている。
【0018】
本発明の他の実施形態によると、上記内部電極層の分割スロットは上記キャパシタ本体の対角線方向に延伸させることができる。この場合、上下に隣接した内部電極層の上記分割スロットを、互いに異なる対角線方向に延伸して配置され得る。
【0019】
本発明のさらに他の実施形態によると、上下に隣接した内部電極層の分割スロットを、互いに直交するように配置することができる。例えば、上記キャパシタ本体の長手方向に平行に延伸する分割スロットが配置された内部電極層と上記キャパシタ本体の長手方向に直交して延伸する分割スロットが配置された内部電極所とを積層方向に交互に配置し得る。
【0020】
同一平面上の上記複数の電極プレートが、互いに同一面積を有することができる。他の方案として、同一平面上の上記複数の電極プレートが、互いに異なる面積を有することができる。この場合、上下に隣接した内部電極層の上記分割スロットの面内位置が互いに異なるように配置し得る。これと異なって、上下に隣接した内部電極層の上記分割スロットの面内位置を、互いに同一になるように配置させることもできる。
【0021】
本発明の一実施形態によると、上記各々の電極プレートには、上記電極プレート内の電流の流れを変更するように上記電極プレートの一側面から中心側に延伸する非分割スロットを形成することができる。上記分割スロットと非分割スロットは、上記キャパシタ本体の長手方向に互いに平行に延伸され得る。好ましくは、上下に隣接した電極プレートそれぞれの非分割スロットの電極プレートにおける面内位置を互いに一致させる。このように上下に隣接した非分割スロットの面内位置が一致することによって、非分割スロットによる容量損失を減少させることが可能である。好ましくは、同一平面上の2つの電極プレートの互いに隣接する領域において、互いに逆方向に電流が流れる。好ましくは、上下に隣接した電極プレートには互いに逆方向に電流が流れる。
【0022】
本発明の実施形態によると、上記各々のブロック内では、少なくとも一つの内部電極層が分割スロットによって同一平面上の複数の電極プレートに分割されており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有することができる。
【0023】
上記分割された内部電極層の電極プレートの各々は、上記外部電極への接続を提供する僅か1つのリードを有することができる。上記分割スロットは、上記積層型チップキャパシタ本体の長手方向に延伸させることができる。
【0024】
上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタであってもよい。この場合、上記各々のブロックは上下に連続配置された6つの内部電極層から成り、上記各々のブロック内において上記6つの内部電極層のうち3つの内部電極層の各々は、上記分割スロットによって2つの電極プレートに分割され得る。
【0025】
上記8端子キャパシタにおいて、上記各々のブロックは順次配置される第1乃至第6内部電極層によって構成することができる。また、上記第1、3及び5内部電極層の各々は分割スロットによって2つの電極プレートに分割され、上記分割された内部電極層の電極プレートの各々は僅か1つのリードを有することができる。また、上記第2、4及び6内部電極層の各々は分割されることなく2つのリードを有することができる。
【0026】
本発明の実施形態によると、上記各々の内部電極層は分割されない非分割の1つの電極プレートから成っており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有することができる。
【0027】
この場合、上記各々の電極プレートは上記キャパシタ本体の対向する両側面にそれぞれ引き出された2つのリードを有し、上記両側面の各一側面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置され得る。
【0028】
上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタとすることができる。この場合、上下に連続配置された第1乃至第6内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層され得る。
【0029】
上記8端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の外部の一面には第1乃至第4外部電極を順次配置させることができる。また、上記第1乃至第6内部電極層に上記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第6リードをそれぞれ有させることができる。また、上記第1乃至第4リードを上記第1乃至第4外部電極に各々接続されるように配置させることができる。また、上記第5リードは上記第3外部電極に接続するように配置させ、上記第6リードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。
【0030】
上記積層型チップキャパシタは10端子キャパシタとすることができる。この場合、上下に連続配置された第1乃至第8内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層され得る。
【0031】
上記10端子キャパシタにおいて、上記キャパシタ本体の一面には第1乃至第5外部電極が順次配置される。また、上記第1乃至第8内部電極層は上記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第8リードを各々有することができる。上記第1乃至第5リードは上記第1乃至第5外部電極に各々接続するように配置させることができる。上記第6リードは上記第4外部電極に接続するように配置させ、上記第7リードは上記第3外部電極に接続するように配置させ、上記第8リードは上記第2外部電極に接続するように配置させることができる。
【0032】
本発明の第2実施形態による積層型チップキャパシタは、複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、上記キャパシタ本体内において上記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、上記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する僅か1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、上記キャパシタ本体の外面に形成され上記リードを介して上記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、上下に連続配置された複数の内部電極層が一つのブロックを成し、そのブロックが繰り返し積層しており、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に沿って互いに隣接するように配置される。
【0033】
本発明の実施形態によると、上記積層型チップキャパシタは8端子キャパシタであるとできる。この場合、上記各々のブロックは順次配置される第1乃至第8内部電極層から構成することができる。また、上記第4及び第8内部電極層の各々は上記キャパシタ本体の両側面にそれぞれ延伸する2つのリードを有することができる。また、上記第1及び第3内部電極層と、上記第5及び第7内部電極層の各々は僅か1つのリードを有することができる。
【0034】
上記8端子キャパシタにおいて、上記第4内部電極層は上記キャパシタの一側面に延伸する第1リードと、上記一側面に対向する他側面に延伸する第2リードとを有し、第8内部電極層は上記一側面に延伸する第3リードと、上記他側面に延伸する第4リードとを有することができる。また、上記第1リードは上記第3内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、上記第2リードは上記第5内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置させることができる。また、上記第3リードは隣り合うブロックの第1内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、上記第4リードは上記第7内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置させることができる。
【0035】
本発明の実施形態によると、上記第4内部電極層を分割スロットによって上記第1リードを有する一電極プレートと、上記第2リードを有する他電極プレートとに分割することができる。また、上記第8内部電極層を分割スロットによって上記第3リードを有する一電極プレートと、上記第4リードを有する他電極プレートとに分割することができる。また、上記第1乃至第3内部電極層と第5乃至第7内部電極層は、各々分割されることなく僅か1つのリードを有することができる。
【0036】
本発明の他の実施形態によると、上記各々の内部電極層は分割されない1つの電極プレートから成っており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への接続を提供するリードを有することができる。
【0037】
本発明の実施形態によると、各々の内部電極層が僅か1つまたは2つのリードを有する。これによりESRが過度に小さくなることを防止することができる。しかも、上下に隣接した相違する極性の電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。これによりESLの増加要因が抑制できる。
【0038】
本明細書において、「分割スロット」とは内部電極層を物理的に分離するスリット部のことをいい、「非分割スロット」とは内部電極層を物理的に分離しないスリット部のことを言う。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、キャパシタのESRが過度に小さくなることを防止し、ESLがより減少される。これにより、電源回路の安全性が向上し、ターゲットインピーダンスが満足され、パワーネットワークの安定的設計が可能となる。しかも、非分割スロットの長さを調節することで、ESRを容易に制御できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】従来の積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す分解斜視図である。
【図1b】図1aの積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図3】図2のリード配置を説明するための平面図(a)及び側面図(b)である。
【図4】本発明の他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態(a)及び従来例(b)による積層型チップキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示す側面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図7】図6の内部電極形状の一部を示す部分拡大図である。
【図8】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図9】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図10】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図11】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図12】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図13】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図14】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図15】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図16】本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図17】図6の内部電極形状の一部を示す部分拡大図である。
【図18】本発明の実施形態による8端子積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【図19】本発明の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図20】本発明の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図21】図20の積層型チップキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示す側面図である。
【図22】図20の変形例による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図23】本発明の実施形態による10端子積層型チップキャパシタの外形を示す斜視図である。
【図24】本発明の他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【図25】本発明の他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な異なる形態に変形されることができ、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されない。本発明の実施形態は本発明の分野において通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。従って、図面の要素等の形状および大きさなどはより明確な説明のために誇張され得、図面上の同一な符号で示される要素は同じ要素である。
【0042】
図2乃至図17は、本発明の諸実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図2乃至図17の内部電極構造を使用するキャパシタは、8端子キャパシタ(外部電極が8つである)に該当し、このような8端子キャパシタの外形が図18に示されている。
【0043】
先ず、図18を参照すると、キャパシタ100はキャパシタ本体120と、その本体120の外面に形成された8つの外部電極131、132、133、134、135、136、137、138を含む。キャパシタ本体120は複数の誘電体層が積層されることにより形成される。そのキャパシタ本体120中には複数の内部電極層が上記誘電体層によって分離されて配置されている。本体120の対向する2側面の各々には互いに異なる極性の外部電極が交互に配置されている。このような8端子キャパシタ100の内部構造の例等が図2乃至図17に示されている。
【0044】
図2を参照すると、それぞれ誘電体層1000上に形成された6つの内部電極層1010、1020、1030、1040、1050、1060は順次積層され一つのブロックを形成する。即ち、6つの内部電極層1010〜1060が順次配置されることによって(図2の一点鎖線の矢印参照)、周期的な積層構造の基本単位(ブロック)を成す。このブロックが繰り返し積層されることにより、キャパシタ本体(図18の図面符号120参照)が形成される。図2では、内部電極層1010から始まる6つの連続した内部電極層1010、1020、1030、1040、1050、1060を一つのブロック(点線)に設定しているが、ブロックの出発点は任意的に決めることができる。例えば、内部電極層1020から始まる6つの連続した内部電極層1020、1030、1040、1050、1060、1010を一つのブロックに設定することもできる。どの内部電極層を出発点としてブロックを設定しても一つのブロックは6つの連続した内部電極層から成る。
【0045】
各々の内部電極層1010、1020、1030、1040、1050、1060は分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(1011と、1012、1021と1022、1031と1032、1041と1042、1051と1052、1061と1062)に分割される。図示されているように、同一平面上の、つまり同一の内部電極層内に設定された2つの電極プレート1011、1012〜1061、1062は、互いに互いに異なる極性を有している。例えば、電極プレート1011はプラス(+)の極性を有し、電極プレート1012はマイナス(−)の極性を有する。分割スロットはキャパシタの長手方向(L)に平行して(即ち、幅方向(W)に垂直に)内部電極層の中心部を横切ることによって、同一平面上の2つの電極プレートは互いに略同じ面積を有する。例えば、内部電極層1010は長手方向(L)に平行に延伸して配置された分割スロットによって互いに同一の面積を有する2つの電極プレート1011、1012に分割される。内部電極層1010〜1060の積層する方向で互いに対向する(即ち、誘電体層を挟んで上下に隣接するように配置された)相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1011と電極プレート1021)は一つのキャパシタ要素(capacitive element)を構成する。
【0046】
図2に示すように、各々の電極プレート1011、1012、1021、1022、1031、1032、1041、1042、1051、1052、1061、1062は、それぞれ一つのリード1011a、1012a、1021a、1022a、1031a、1032a、1041a、1042a、1051a、1052a、1061a、1062aを有する。このリード1011a〜1062aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1010〜1060を外部電極131〜138に電気的に接続させる。
【0047】
このように各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低下される現象を効果的に防止することができる。即ち、内部電極層が2つの電極プレートに分割されることにより電流経路の面積が相対的に減少して内部電極層を流れる電流の抵抗値を増加させる。また、各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有するため、多数個のリードが並列接続されることで発生する抵抗の急激な低下を防止することが可能である。これによりキャパシタは適切なESRを維持することができ、過度に低いESRによる電源回路の不安定性を防止することができる。
【0048】
また、上下に(即ち、内部電極層1010〜1060の積層方向に)隣接した相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1011と1021)のリード(例えば、リード1011aと1021a)は、常に水平方向(積層方向に対して垂直な方向)に互いに隣接するように配置される。即ち、上下に隣接した相違する極性の電極フレートのリードは常に、互いに隣接して配置された外部電極に接続される。例えば、リード1011aとリード1021aは互いに隣接して配置された、互いに異なる極性の外部電極131と外部電極132に各々接続するように配置される。
【0049】
このように相違する極性のリードが上下及び水平方向に隣接するように配置されることによって、その隣接するように配置されたリードには互いに異なる方向の電流(特に、反対方向の電流)が流れるようになる。これにより、電流によって発生する磁束が互いに相殺されて寄生インダクタンスが減少し、キャパシタのESLがより低くなる。つまり、上記適したESR値の維持と共に、さらに低減されたESLによって、電源回路の安全性がより向上する。
【0050】
図3は、図2のリード等の配置形態を説明するための平面図(a)及び側面図(b)である。図3(b)の側面図は、図3(a)の側面(a)に向かってみた側面図に該当する。図3を参照すると、キャパシタ本体の一面(A)に引き出されるリード1011a、1021a、1031a、1041a、1051a、1061aは、積層方向に沿ってジグザグ状に配置されていることが分かる(特に、図3(b)の点線参照)。
【0051】
具体的に説明すると、キャパシタ本体の一面(A)には第1乃至第4外部電極131〜134がこの順で積層方向に対して垂直な方向に(図3(a)では左側から右側に順次に)配置されている。また、一つのブロック内には、上記一面(A)に引き出されるリードを1つずつ有している、第1乃至第6電極プレート1011、1021、1031、1041、1051、1061とが順次に積層されている(図2参照)。図3に示すように、第1乃至第4電極プレート1011、1021、1031、1041のリード1011a、1021a、1031a、1041aは第1乃至第4外部電極131、132、133、134に各々接続するように配置される。また、第5電極プレート1051のリード1051aは第3外部電極133に接続するように配置される。第6電極プレート1061のリード1061aは第2外部電極132に接続するように配置される。このようなリード配置が各ブロック毎に繰り返されることにより、キャパシタ本体の一面に引き出されるリード等は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。上記一面(A)に対向する面に引き出されるリード等も同様にジグザグ状に配置されることが分かる(図2参照)。
【0052】
上記のリード1011a〜1061aのジグザグ状配置は、上下(積層方向)に隣接した同一極性のリード間の相互インダクタンスを減少させる利点を提供する。図(3b)に示すように、同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード間の平均距離は、2つの誘電体層の厚さより大きい。例えば、外部電極131に接続される、誘電体層1000を介して上下に隣接したリード1011a間の距離は略6層分の誘電体層1000の厚さ(D)に該当する。ここで「上下に隣接したリード」は、同一の外部電極に接続する異な複数のリードのうち、積層方向の距離が最短であるリードの組になる。このように上下に隣接した同一極性のリード間の距離が大きくなると、これらの間の磁気的結合による強い相互インダクタンスは減少されるか、抑制される。これによりキャパシタのESLはより一層低減される。
【0053】
図4は、本発明の他の実施形態による内部電極構造を示す。図4に示された実施形態は、同一平面上の2つの電極プレートが同一の極性を有するという点で前述した図2の実施形態と異なる。
【0054】
図4を参照すると、それぞれ誘電体層1001上に形成された6つの内部電極層1110〜1160は順次に積層され一つのブロックを形成する。このブロックは繰り返し積層されることで、キャパシタ本体(図18に示したキャパシタ本体120参照)が形成される。
【0055】
誘電体層1001上に形成された各々の内部電極層1110、1120、1130、1140、1150、1160は、分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(例えば、電極プレート1111と1112)に分割される。互いに対向する相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1111と1121)は、一つのキャパシタ要素(capacitive element)を構成する。各々の電極プレートは僅か1つのリード1111a〜1162aのみを有する。このリード1111a〜1162aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1110〜1160を外部電極131〜138に電気的に接続させる。本実施形態でも、キャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード1111a、1121a、1131a、1141a、1151a、1161a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される(図5(a)参照)。
【0056】
図5(a)は図4のキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示し、図5(b)は従来例による積層型チップキャパシタにおいてキャパシタ本体の一面に引き出されるリードの配置を示す。
【0057】
図4及び図5(a)を参照すると、キャパシタ本体120の一面に第1乃至第4外部電極131〜134が順次配置されている。第1乃至第6内部電極層1110、1120、1130、1140、1150、1160は、上記本体一面に引き出される第1乃至第6リード1111a、1121a、1131a、1141a、1151a、1161aを各々有する(つまり、各内部電極層はキャパシタ一面に引き出しされるリードを1つずつ有する)。第1乃至第4リード1111a、1121a、1131a、1141aは第1乃至第4外部電極131、132、133、134に各々接続するように配置される。また第5リード1151aは第3外部電極133に接続するように配置され、第6リード1161aは第2外部電極132に接続するように配置される。このようなリードの配置構造が繰り返されることで、本体一面に引き出しされたリード1111a〜1161aは積層方向に沿ってジグザグ状に配置される(図5(a)の点線参照)。
【0058】
上記説明したリード1111a〜1161aのジグザグ状の配置は、上下に隣接した同一極性のリード間の相互インダクタンスを減少させる利点を提供する。図5(a)に示すように、同一外部電極に接続される上下に隣接したリード間の平均距離は2つの誘電体層の厚さより大きい。例えば、外部電極131に接続される上下に隣接したリード1111a間の距離は略6層分の誘電体層の厚さ(D)に該当する。このように上下に隣接した同一極性のリード間の距離が大きくなると、これらの間の磁気的結合による強い相互インダクタンスは減少されるか抑制される。これによりキャパシタのESLはより一層低減される。
【0059】
これに反して、従来のキャパシタは上記説明したリードのジグザグ状の配置を有していない。そのため、従来のキャパシタ(図1a及び図1b参照)では、図5(b)に示されたように、同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード間の平均距離は比較的短い。例えば、外部電極31に接続される上下に隣接したリード16間の距離は僅か2層分の誘電体層の厚さ(d)に過ぎない。従って、同一極性のリード間の強い相互インダクタンスにより、本実施形態に比べESLが相対的に大きい。
【0060】
本実施形態によると、各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することで、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を効果的に防止することができる。
【0061】
また、上下に隣接した相違する極性の電極プレート(例えば、電極プレート1111と1121)のリード(例えば、リード1111aと1121a)は常に水平方向(積層方向に対して垂直な方向)に互いに隣接するように配置される。従って、その隣接して配置されたリード(例えば、1111aと1121a)には互いに異なる方向の電流(特に反対方向の電流)が流れるようになり、磁束が互いに相殺される。つまり、適したESR値の維持と共に、低減されたESLにより電源回路の安全性を向上することができるようになる。さらに、上記説明したリードのジグザグ状の配置により、ESLの低減効果はさらに大きくなる。
【0062】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による内部電極構造を示す。図6に示された実施形態は、同一の外部電極に接続される上下に隣接する2つのリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は、角を成しながら互いに異なる方向に延伸している。「2つのリードが成す角」とは、それぞれのリードを積層方向に対して垂直な平面上にそれぞれ投影した線がなす角をいう。この実施形態でも、図4の実施形態と同様に同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート1211と1212)は同一の極性を有する。
【0063】
図6を参照すると、それぞれ誘電体層1002上に形成された12の内部電極層1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320は順次積層され一つのブロックを形成する。このブロックが繰り返し積層されることで、キャパシタ本体(図18に示したキャパシタ本体120参照)が形成される。
【0064】
誘電体層1002上に形成された各々の内部電極層1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320は分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(例えば、電極プレート1211と1212)に分割される。互いに対向する異なる極性の電極プレート(例えば、電極プレート1211と1221)は一つのキャパシタ要素(capacitive element)を構成する。各々の電極プレートは僅か1つのリード1211a〜1322aのみを有する。このリード1211a〜1322aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1210〜1320を外部電極131〜138に電気的に接続する。
【0065】
特に本実施形態において、同一の外部電極に接続される、上下(積層方向)に隣接したリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は互いに角度を成しながら延伸している。このような特徴は図7の部分拡大図でも明確に示されている。図7に示すように、外部電極131に接続される上下に隣接したリード1211aと1271aは、角度(α)を成しながら互いに異なる方向に延伸している。好ましくは、同一の外部電極に接続される隣接したリードが成す角度(α)は45乃至135度である。
【0066】
このように同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード(例えば、リード1211aと1271a)が角度を成しながら互いに異なる方向に延伸する場合、その隣接したリードを通して流れる電流は互いに異なる方向に流れるようになる。したがって、その隣接したリードの間において磁束が補強される現象を最小化する効果を得るようになり、同一の外部電極に接続される隣接したリードにおいて強い相互インダクタンスは発生されなくなる。結局、キャパシタのESLはより一層低減される。
【0067】
この実施形態でも、前述した実施形態等と同様に、各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を防止することができる。
【0068】
また、上下に隣接した異なる極性の電極プレート(例えば、電極プレート1211と1221)のリード(例えば、リード1211aと1221a)は、常に水平方向に互いに隣接するように配置される。従って、その隣接して配置されたリード(例えば、リード1211aと1221a)には互いに異なる方向の電流が流れるようになり、磁束が互いに相殺される。結局、適したESR値の維持と共に、低減されたESLは電源回路の安全性を向上させるようになる。
【0069】
図8は本発明のさらに他の実施形態による内部電極構造を示す。図8に示された実施形態では、同一平面上の2つの電極プレートが互いに異なる面積を有する。特に、上下(積層方向)に隣接した内部電極層の分割スロットの面内位置は互いに異なっている。例えば、内部電極層1410の分割スロットが図面上、矩形の誘電体層1004の下辺の近くに位置しているのに対し、内部電極層1420の分割スロットは図面上、誘電体層1004の上辺の近くに位置している。また、内部電極層1420と隣接した内部電極層1430の分割スロットは図面上、誘電体層1004の下辺の近くに位置している。こうした方式で、内部電極層が積層されることにより誘電体層1004を介して上下に隣接する内部電極層の分割スロットは、その位置を互いに異にする。
【0070】
このように上下に隣接した分割スロットの、内部電極層における位置を異なるように配置することによって、キャパシタ製造時に発生する恐れがあるデラミネーション(delamination) 現象を大きく抑制することができる。デラミネーション現象はキャパシタの信頼性に悪影響を及ぼす要因として作用する。
【0071】
上述した分割スロットの位置を除いては、図8に示された実施形態は、図4に示された実施形態と同じである。従って、図8の実施形態でも、各々の内部電極層が2つの電極プレート(例えば、電極プレート1411と1412)に分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を効果的に防止することができる。
【0072】
また、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に互いに隣接するように配置されているので、ESLの増加要因を抑制することができる。図4の実施形態と同様に、キャパシタ本体の一面に引き出されるリードはジグザグ状に配置されている。図8において、図面符号1004は誘電体層を、図面符号1410〜1460は内部電極層を、図面符号1411a〜1462aはリードをそれぞれ示す。
【0073】
図9は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図9の実施形態では、一ブロック内の一部内部電極層は分割スロットによって分割されない。即ち、一ブロック内では分割されない内部電極層(例えば、内部電極層1520)が少なくとも一つ存在する。
【0074】
図9を参照すると、それぞれ誘電体層1005上に形成された6つの内部電極層が一つのブロックを成し、このブロック内には3つの内部電極層が分割スロットによって2つの電極プレートに各々分割されている。図9の内部電極構造は、1ブロック内で3つの内部電極層1520、1540、1560が分割されていない点を除いては、図4の内部電極構造と同じである。
【0075】
具体的に説明すると、第1内部電極層乃至第6内部電極層1510〜1560が順次に配置され一つのブロックを成す。第1内部電極層1510と、第3内部電極層1530と、第5内部電極層1550と各々は分割スロットによって2つの電極プレート(例えば、電極プレート1511と1512)に分割される。上記各々の電極プレートは僅か1つのリード1511a、1512a、1531a、1532a、1551a、1552aを有する。第2、4及び6内部電極層1520、1540、1560は、それぞれ分割されない一つの電極プレートから成っている。また、第2内部電極層1520、第4内部電極層1540、第6内部電極層1560の各々は、2つのリード(リード1521aと1522a、リード1541aと1542a、リード1561aと1562a)を有する。
【0076】
このように、分割スロットによって分割された内部電極層1510、1530、1550と分割されていない内部電極層1520、1540、1560とが交互に配置されることによって、製造工程中の加圧及び焼成段階において印加圧力の均一性を確保し、デラミネーション現象を防止することが可能となる。
【0077】
本実施形態によると、6つの電極層から成る1ブロック内に少なくとも1つの電極層(ここでは、3つの電極層)が分割スロットによって2つの電極プレートに分割され、分割された内部電極層の各電極プレートは僅か1つのリードのみを有する。分割されていない内部電極層1520、1540、1560は各々僅か2つのリードのみを有する。従って、キャパシタのESRは過度に小さい値を有することなく大体適した値を有することができる。
【0078】
また、図9に示すように、上下に隣接した異なる極性のリード(例えば、1511aと1521a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。それだけでなく、キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置されている。従って、本実施形態の場合でも、ESLの増加要因を抑制することができる。
【0079】
図10は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図10の実施形態は、内部電極層を分割する分割スロットの延伸する方向を除いては、図4の実施形態と同じである。
【0080】
図10を参照すると、それぞれ誘電体層1007上の各内部電極層1710〜1760の分割スロットは、矩形の誘電体層1007の対角線方向に延伸している。それだけでなく、上下に隣接した内部電極層の分割スロットは互いに異なる対角線方向に延伸している。そのため、内部電極層が積層されることにより、上下に隣接する内部電極層における分割スロットはその位置を互いに異にする。
【0081】
このように上下に隣接した分割スロットの延伸する対角線方向を変えることによって、加圧段階において印加圧力の均一性が確保できる。これにより、キャパシタ内部のデラミネーション現象を防止することができる。
【0082】
本実施形態でも、各々の内部電極層(例えば、内部電極層1710)が2つの電極プレート(例えば、電極プレート1711と1712)に分割され、その各々の電極プレート(例えば、電極プレート1711)が僅か1つのリード(例えば、リード1711a)を有することによって、適したESRを維持することができる。また上下に隣接した互いに異なる極性のリードが常に水平方向に互いに隣接することで、ESLの低減効果を得ることができる。それだけでなく、キャパシタ本体一面に引き出されるリードはジグザグ状に配置されている。図面符号1712a乃至1762aはリードを示す。
【0083】
図11は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図11の実施形態は、互いに同一の極性を有する同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート1811と1812)は互いに異なる面積を有するばかりでなく分割スロットの内部電極層内における面内位置、つまり誘電体層1008内における面内位置が同一であるという点で、図4及び図8の実施形態と異なる。即ち、面内位置が同一の分割スロットによって、各々の内部電極層(例えば、内部電極層1810)は互いに異なる面積を有する同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート1811と1812)に分割されている。
【0084】
このように面内位置が同一の分割スロットによって各々の内部電極層を同一極性の互いに異なる面積に分割することで、図4のキャパシタと比べたとき、全体的な静電容量にはほとんど変化がないが、ESLはより小さくなり得る。本実施形態でも、図4を参照して説明した適切なESRの維持とESLの低減効果を得ることができる。図11において図面符号1008は誘電体層を、図面符号1810〜1860は内部電極層を、図面符号1811a〜1862aはリードを示す。
【0085】
図12乃至図17は本発明の他の実施形態による8端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。図12乃至図17のキャパシタは、例えば図18の外形を有する。
【0086】
図12の実施形態は、上下に隣接した内部電極層の分割スロットの形成された方向が互いに直交するように配置されている点を除いては、図4の実施形態と同様である。従って、それぞれ誘電体層3001上に形成された各々の内部電極層3010〜3060は分割スロットによって同一平面上の2つの電極プレート(電極プレート3011と3012、電極プレート3021と3022、など)に分割される。また、各電極プレート(電極プレート3011、3012、3021、3022、など)は僅か1つのリード3011a、3012a・・・、3061a、3062aのみを有する。
【0087】
図12に示すように、上下に隣接した内部電極層(例えば、内部電極層3010と3020)の分割スロットは互いに直交するように配置されている。特に、長手方向に平行に延伸する分割スロット(例えば、内部電極層3010の分割スロット)と、長手方向に垂直な方向に延伸する分割スロット(例えば、内部電極層3020の分割スロット)は上下に(積層方向に沿って) 交互に配置されている。このように延伸する方向が互いに垂直である分割スロットが積層方向に沿って交互に配置されることによって、キャパシタの製造時生じるデラミネーション現象を大きく抑制できる。
【0088】
図13の実施形態は、各々の電極プレートに非分割スロットが形成されている点を除いては、前述した図2の実施形態と同様である。図13を参照すると、各々の電極プレート(電極プレート4011、4012、・・・、4061、4062)には各電極プレートの一側面から中心側へ延伸する非分割スロットが形成されている。特に非分割スロットは分割スロットと同様に長手方向(L)に平行して延伸している。この非分割スロットは電極プレート内の電流の流れを変更する役目を果たす。
【0089】
上記の非分割スロットによって、電極プレート(例えば、電極プレート4011)内の電流経路が長くなる。これにより、電極プレートに流れる電流の抵抗が増加するようになる。したがって、上記非分割スロットはキャパシタのESRが過度に低くなることを防止する役目を果たす。それだけでなく、上記非分割スロットの長さを調節することで、ESRを適切に制御することもできる。これにより、ターゲットインピーダンスの充足とパワー分配ネットワークの安定的設計が容易になる。
【0090】
図13を参照すると、同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート4011と4012)は相互隣接した領域において(即ち、分割スロットの近辺において)互いに逆方向の電流が流れる(図13中の矢印参照)。これにより、分割スロットの近辺において磁束相殺の効果を得ることが可能となる。このような磁束相殺効果はキャパシタのESLを低減させる要因となる。
【0091】
また、上下に隣接した電極プレート(例えば、電極プレート4011と4021)には互いに逆方向の電流が流れる。これにより、上下に隣接した電極プレートの間でも磁束相殺の効果が得られる。結局、キャパシタのESLはさらに低減され、電源回路の安全性はより向上する。
【0092】
本実施形態によると、上下に隣接した電極プレート(例えば、電極プレート4011と4021)の非分割スロットの、電極プレートにおける面内位置は互いに一致する。即ち、上下に隣接した非分割スロットは互いにオーバーラップ(overlap)している。このように、上下に隣接した非分割スロットが互いにオーバーラップすることによって、非分割スロットによる静電容量の損失をできるだけ抑制することができる。図13において、図面符号4000は誘電体層を、4010〜4060は内部電極を、図面符号4011a〜4062aはリードを各々示す。
【0093】
図14の実施形態は、各々の電極プレートに非分割スロットが形成されている点を除いては、前述した図4の実施形態と同様である。即ち、電極プレート(電極プレート4111、4112、4121など)には、各電極プレートの一側面から中心側に延伸する非分割スロットが形成されている。本実施形態でも、非分割スロットは分割スロットのように長手方向(L)に延伸して電極プレート内の電流の流れを変更する。従って、図14の実施形態でも、図13を用いて既に説明した効果(ESRの適切な制御及びESLの減少)を得ることができる。
【0094】
本実施形態でも、上下に隣接した電極プレート(例えば、電極プレート4111と4121)の非分割スロットの電極プレートにおける面内位置は互いに一致する。従って、非分割スロットによる静電容量の損失を抑制することができる。図14において、図面符号4001は誘電体層を、4110〜4160は内部電極を、図面符号4111a〜4162aはリードをそれぞれ示す。
【0095】
図15は、本発明のさらに他の実施形態による8端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す平面図である。図15の実施形態では、各々の内部電極層は分割されていない一つの電極プレートから成っている。図15の内部電極構造は、図4の内部電極構造において同一平面上の分割された2つの電極プレート(例えば、図4の電極プレート1111と1112)を一体に連結させた構造に該当する。
【0096】
図15を参照すると、それぞれ誘電体層1001上に形成された第1乃至第6内部電極層1110'、1120'、11130'、1140'、1150'、1160'とが一つのブロックを成す。各々の内部電極層1110'〜1160'は分割されない一体(undivided single structure)、即ち、一つの電極プレートから成っており、その電極プレートの各々はキャパシタ本体の互いに対向する両側面に引き出しされた2つのリード(リード1111aと1112a、リード1121aと1122a、リード1131aと1132a、リード1141aと1142a、リード1151aと1152a、リード1161aと1162a)を有する(つまり、電極プレートの各々は、上記対向する両側面の各一面に引き出しされたリードを1つずつ有する)。このリード1111a〜1162aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層1110'〜1160'を外部電極131〜138に電気的に接続する。
【0097】
本実施形態によると、各々の内部電極層1110'〜1160'が僅か2つのリード(リード1111aと1112a、リード1121aと1122a、リード1131aと1132a、リード1141aと1142a、リード1151aと1152a、リード1161aと1162a)のみを有するため、キャパシタのESRが過度に小さい値になることなく、大体適切な値とすることが可能である。
【0098】
また、各内部電極層は一つの電極プレート(分割されない一体)から成っているので、製造工程上、段差(または厚さの差)の発生が少なく、段差による悪影響が減少される。本実施形態は、分割スロットによるキャパシタンスの減少がないので、分割スロットを有した実施形態に比べより高いキャパシタンス値を示す。本実施形態でも、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリード(例えば、リード1111aと1121a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。従って、ESL増加要因を抑制することが可能である。図4の実施形態と同様に、本実施形態でもキャパシタ本体の一面に引き出しされるリード(例えば、リード1111a、1121a、1131a、1141a、1151a、1161a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0099】
図16は図15の変形例による積層型チップキャパシタ(8端子)の内部電極構造を示す平面図である。図16の実施形態は、同一な外部電極に接続される上下に隣接するリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は角を成しながら互いに異なる方向に延伸する。図16の内部電極構造は、図6の内部電極構造において同一平面上の分割された2つの電極プレート(例えば、図6の電極プレート1211と1212)を一体に連結させた構造に該当する。
【0100】
図16を参照すると、それぞれ誘電体層1002上に形成された12の内部電極層1210'〜1320'は順次に積層され一つのブロックを形成する。このブロックが繰り返し積層されることによって、キャパシタ本体(図18に示したキャパシタ本体120 参照)が形成される。各々の内部電極層1210'〜1320'は一つの電極プレート(分割されない一体の電極プレート)から成っており、その電極プレートの各々はキャパシタ本体の互いに対向する両側面に引き出しされた2つのリード(リード1211aと1212a〜リード1321aと1322a)を有する。このリード1211a〜1322aは外部電極(図18に示した外部電極131〜138参照)への電極プレートの接続を提供する。
【0101】
各々の内部電極層1210'〜1320'が僅か2つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRが過度に低くなる現象と、これによる電源回路の不安定性を防止することができる。また上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリード(例えば、リード1211aと1221a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されているので、ESLの増加要因が抑制できる。各内部電極層1210'〜1320'は分割されない一つの電極プレートから成っているので、製造工程上、段差の発生が少なく段差による悪影響が減少される。分割スロットによるキャパシタンスの減少がないので、分割スロットを有した実施形態に比べ本実施形態はより高いキャパシタンス値を示す。本実施形態でも、キャパシタ本体の一面に引き出しされるリード(例えば、リード1211a、1221a、1231a、1241a、1251a、1261a、1271a、1281a、1291a、1301a、1311a、1321a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。
【0102】
特に本実施形態では、同一の外部電極に接続された隣接したリード(例えば、リード1211aと1271a、リード1221aと1261a、リード1231aと1251a、リード1232aと1252a、など)は角を成しながら延伸している。このような特徴は図17の部分拡大図でも明確に示されている。図17に示すように、外部電極131に接続される上下(積層方向)に隣接したリード1211a、1271aは所定の角度(α)を成しながら互いに異なる方向に延伸している。好ましくは、この角度(α)は45乃至135度である。
【0103】
同一の外部電極に接続される上下に隣接したリード1211a、1271aが角度(α)を成しながら互いに異なる方向に延伸する場合、その隣接したリード1211a、1271aを通して電流は互いに異なる方向に流れる。従って、その隣接したリード1211a、1271aの間において磁束が補強される現象を抑制する効果が得られ、同一の外部電極に接続される隣接したリードで強い相互インダクタンスの発生が防止される。結局、キャパシタのESLはより一層低減される。
【0104】
図19乃至図22は、本発明の実施形態による10端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。このような10端子キャパシタの外形が図23に示されている。図23を参照すると、キャパシタ200はキャパシタ本体220の外面に形成された10つの外部電極231〜240とを含む。キャパシタ本体220の外面には互いに極性が異なる外部電極が交互に配置されている。
【0105】
図19を参照すると、それぞれ誘電体層2000上に形成された8つの内部電極層2010〜2080は順次に積層され一つのブロックを形成する。このブロックが繰り返し積層されることによって、キャパシタ本体(図23のキャパシタ本体220参照)が構成される。各々の内部電極層2010〜2080は分割スロットによって同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート2011と2012)に分割されている。同一平面上の2つの電極プレート(例えば、電極プレート2011と012)は互いに異なる極性を有している。誘電体層2000を介して対向する2つの電極プレート(例えば、電極プレート2011と2021)は一つのキャパシタ要素を構成する。
【0106】
図19に示すように、各々の電極プレート(例えば、電極プレート2011)は僅か1つのリード(例えば、リード2011a)のみを有する。リード2011a〜2082aは外部電極(図23に示した外部電極231〜240参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層2010〜2080を外部電極231〜240に電気的に接続する。本実施形態でもキャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード2011a、2021a、2031a、2041a、2051a、2061a、2071a、2081a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される。具体的には、第1乃至第5リード2011a、2021a、2031a、2041a、2051aは第1乃至第5外部電極231、232、233、234、235に各々接続するように配置され、第6リード2061aは第4外部電極234に接続するように配置され、第7リード2071aは第3外部電極233に接続するように配置され、第8リード2081aは第2外部電極232に接続するように配置される。
【0107】
本実施形態によると、各々の内部電極層が2つの電極プレートに分割されると共に各々の電極プレートが僅か1つのリードのみを有することによって、キャパシタのESRは適切な値を維持するようになる。これにより過度に低いESRによる電源回路の不安定性を防止することが可能となる。
【0108】
また、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレート(例えば、電極プレート2011と2021)のリード(例えば、リード2011aと2021a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置される。即ち、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に隣接した外部電極に接続される。例えば、リード2011aとリード2021aは相互隣接した外部電極231と外部電極232とにそれぞれ接続される。従って、キャパシタのESL増加要因を抑制できるようになる。それだけでなく、キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置されている。結局、上記適したESR値の維持とともに、さらに低減されたESLは電源回路の安定性をより向上させる。
【0109】
図20は他の実施形態による10端子キャパシタの内部電極構造を示す。図20の実施形態は、同一平面上の2つの電極プレートが互いに同一の極性を有する点で、前述した図19の実施形態と区別される。
【0110】
図20を参照すると、それぞれ誘電体層2001上に形成された各々の内部電極層2110〜2180は分割スロットによって同一平面上にある2つの電極プレート(例えば、電極プレート2111と2112)に分割されている。各々の電極プレート(例えば、電極プレート2111)は僅か1つのリード(例えば、リード2111a)のみを有する。リード2111a〜2182aは外部電極(図23に示した外部電極231〜240参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層2110〜2180を外部電極231〜240に電気的に接続する。
【0111】
図21は図20のキャパシタにおいて一面に引き出されたリードの配置を示す側面図である。図21に示すように、キャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード2111a、2121a、2131a、2141a、2151a、2161a、2171a、2181a)は積層方向に沿ってジグザグ状に配置される(図21の点線参照)。従って、前述したように、同一の外部電極に接続されるリード間の相互インダクタンスが抑制され、これによりESLをより低減させることが可能である。本実施形態によると、図19の実施形態と同様に、適したESR値と共に低いESR値を得ることができる。図21において図面符号D'はリード2181aの間の距離を示す。
【0112】
図22はさらに他の実施形態による10端子積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図22の実施形態では、各々の内部電極層は分割されない一つの電極プレートから成っている。図22の内部電極構造は、図20の内部電極構造において平面上の分割された2つの電極プレート(例えば、図20の電極プレート2111と2112)を一体に連結させた構造に該当する。
【0113】
図22を参照すると、それぞれ誘電体層2001上に形成された8つの内部電極層2110'、2120'、21130'、2140'、2150'、2160'、2170'、2180'が一つのブロックを構成する。各々の内部電極層2110'〜2180'は非分割の一つの電極プレートから成っており、その電極プレートの各々はキャパシタ本体の互いに対向する両側面に引き出された2つのリード(リード2111aと2112a〜リード2181aと2182a)を有する(つまり、電極プレートの各々は、上記対向する両側面の各一面に引き出されたリードを1つずつ有する)。このリード2111a〜2182aは外部電極(図23に示した外部電極231〜240参照)への電極プレートの接続を提供し、内部電極層2110'〜2180'を外部電極231〜240に電気的に接続する。
【0114】
本実施形態によると、各々の内部電極層2110'〜2180'が僅か2つのリード(リード2111aと2112a、リード2121aと2122a、リード2131aと2132a、リード2141aと2142a、リード2151aと2152a、リード2161aと2162a、リード2171aと2172a、リード2181aと2182a)のみを有するので、キャパシタのESRが過度に小さい値となることなく大体適切な値とすることができる。
【0115】
また各内部電極層は非分割の一体(一つの電極プレート)から成っているので、製造工程上、段差の発生が少なく段差による悪影響が減少される。本実施形態は、分割スロットによるキャパシタンスの減少がないため、分割スロットを有した実施形態に比べより高いキャパシタンス値を示す。本実施形態でも、上下に隣接した異なる極性の電極プレートのリード(例えば、リード2111aと2121a)は常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。従って、ESLの増加要因を抑制することができる。本実施形態でもキャパシタ本体の一面に引き出されるリード(例えば、リード2111a、2121a、2131a、2141a、2151a、2161a、2171a、2181a)は積層方向にそってジグザグ状に配置される。
【0116】
図24は本発明のさらに他の実施形態による積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図24のキャパシタは8端子積層型チップキャパシタの内部電極構造に該当し、例えば図18に示すような外形を有する。
【0117】
図24を参照すると、それぞれ誘電体層1006上に順次に配置された第1乃至第8内部電極層1610〜1680が一つのブロックを形成する。このブロック内において、8つの内部電極層中のうち、2つの内部電極層は2つのリードを有し、他の6つの内部電極層は僅か1つのみのリードを有する。即ち、第4内部電極層1640及び第8内部電極層1680の各々はキャパシタ本体の両側面に延伸する計2つのリード(リード1641aと1642a、リード1681aと1682a)を有し、他の第1乃至第3内部電極層1610〜1630及び第5乃至第7内部電極層1650〜1670の各々は僅か1つのみのリード(リード1610a〜1630a、リード1650a〜1670a)を有する。
【0118】
特に、本実施形態では第4内部電極層1640及び第8内部電極層1680は分割スロットによって2つの電極プレート(電極プレート1641と1642、電極プレート1681と1682)に分割されている。第1乃至第3内部電極層1610〜1630、及び第5乃至第7内部電極層1650〜1670とは非分割の一つの電極プレートから成っている。
【0119】
本実施形態でも、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に沿って隣接する。このような特徴を実現するために、図24のキャパシタは下記のようなリード配置構造を採用している。
【0120】
第1乃至第3内部電極層1610〜1630のリード1610a〜1630aは水平方向に順次に隣接するように配置されている。つまり、矩形の誘電体層1006の上辺における第1内部電極層1610のリード1610a、第2内部電極層1620のリード1620a、第3内部電極層1630のリード1630aのそれぞれの位置は、水平方向(積層方向に対して垂直な方向)に沿って、誘電体層1006の左辺と上辺とが成す角からの距離が第1内部電極層1610、第2内部電極層1620、第3内部電極層1630の順に大きくなるように設定されている。その結果、リード1610a〜1630aは水平方向に順次に隣接するように配置される。同様に、第5乃至第7内部電極層1650〜1670のリード1650a〜1670aも水平方向に順次に隣接するように配置されている。
【0121】
第4内部電極層1640の第1リード1641aは、第3内部電極層1630のリード1630aと水平方向に隣接するように配置される。また第4内部電極層1640の第2リード1642aは第5内部電極層1650のリード1650aと水平方向に隣接して配置される。従って、第4内部電極層1640のリード1641a、1642a は、第3及び第5内部電極層(即ち、第4内部電極層と上下に隣接した内部電極層)のリード1630a、1650a とは水平方向に各々隣接するように配置される。
【0122】
図24に示す第8内部電極層1680の第3リード1681aは、隣り合うブロック(NB)の第1内部電極層1610(NB)のリード1610a(NB)と水平方向に隣接するように配置される。また第8内部電極層1680の第4リード1682aは第7内部電極層1670のリード1670aと水平方向に隣接するように配置される。従って、第8内部電極層1680のリード1681a、1682aは、第1及び第7内部電極層(即ち、第8内部電極層と上下に隣接した内部電極層)のリード1610a(NB)、1670aとは水平方向に各々隣接するように配置される。
【0123】
結局、キャパシタの全体内部構造によって、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に互いに隣接するように配置される。これにより、隣接した異なる極性のリード間の磁束相殺によって、キャパシタのESLが減少するようになる。また各々の内部電極層が僅か1つまたは2つのリードのみを有するので、キャパシタのESRが過度に小さい値となることなく大体適切な値にすることができる。
【0124】
それだけでなく、分割スロットを有する内部電極層1640、1680の間に分割されていない内部電極層1610、1620、1630、1650、1660、1670を配置することによって、加圧及び焼成段階において印加圧力の均一性を確保しデラミネーション現象を大きく抑制できるようになる。
【0125】
図25は図24の変形例に該当する積層型チップキャパシタの内部電極構造を示す。図25の実施形態は、図24の内部電極構造において同一平面上の分割された2つの電極プレート(電極プレート1641と1642、電極プレート1681と1682)を一体に連結させた構造に該当する。
【0126】
図25を参照すると、第1乃至第8内部電極層1610、1620、1630、1640'、1650、1670、1680'は順次に積層され一つのブロックを成す。各々の内部電極層は非分割の一つの電極プレートから成っており、上記各々の電極プレートは上記外部電極への電極プレートの接続を提供するリードを有する。
【0127】
第4内部電極層1640’及び第8内部電極層1680'の各々はキャパシタ本体の両側面にそれぞれ延伸する計2つのリード(リード1641aと1642a、リード1681aと1682a)を有し、他の第1乃至第3内部電極層1610〜1630、及び第5乃至第7内部電極層1650〜1670の各々は僅か1つのみのリード(リード1610a〜1630a、リード1650a〜1670a)を有する。
【0128】
第1乃至第3内部電極層1610〜1630のリード1610a〜1630aは水平方向に沿って順次に隣接するように配置され、同じく第5乃至第7内部電極層1650〜1670のリード1650a〜1670aも水平方向に沿って順次に隣接するように配置される。
【0129】
また第4内部電極層1640'のリード1641aは第3内部電極層1630のリード1630aと水平方向に隣接するように配置され、第4内部電極層1640'のリード1642aは第5内部電極層1650のリード1650aと水平方向に沿って隣接するように配置される。
【0130】
また第8内部電極層1680'のリード1681aは隣り合うブロック(NB)の第1内部電極層1610(NB)のリード1610a(NB)と水平方向に隣接するように配置され、第8内部電極層1680'のリード1682aは第7内部電極層1670のリード1670aと水平方向に隣接するように配置される。
【0131】
結局、キャパシタの全体内部構造によって、上下に隣接した互いに異なる極性の電極プレートのリードは常に水平方向に互いに隣接するように配置されている。従って、ESLの増加要因を抑制することができる。また各々の内部電極層が僅か1つまたは2つのリードのみを有するので、キャパシタのESRが過度に小さい値となることなく大体適切な値とすることができる。
【0132】
それだけでなく、各内部電極層は一つの電極プレート(非分割の一体の電極プレート)から成っているので、製造工程上、段差(または厚さの差)の発生が少なく段差による悪影響が減少される。分割スロットによるキャパシタンスの減少がないので、より高いキャパシタンス値を示す。
【0133】
本発明は上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではなく、添付された請求範囲によって限定し、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内において多様な形態の置換、変形及び変更が可能であることは、当該技術分野の通常の知識を有する者にとって自明である。例えば、本発明の積層型キャパシタに採用され得る内部電極の形状や外部電極の数は前述した実施形態と異なってもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0134】
100、200 積層型チップキャパシタ
120、220 キャパシタ本体
131〜138、231〜240 外部電極
1000〜1002、1004〜1008、2000、2001、3001、4000
、4001 誘電体層
1010 内部電極層
1011、1012 電極プレート
1011a、1012a リード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体内において前記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、前記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、
前記キャパシタ本体の外面に形成され、前記リードを介して前記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、
前記誘電体層を介して上下に連続配置された複数の前記内部電極層が一つのブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層しており、
前記電極プレートの各々は前記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードを1つずつ有しており、
前記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは前記ブロックの積層方向に沿ってジグザグ状に配置され、
前記誘電体層を介して上下に隣接した互いに異なる極性の前記電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置されることを特徴とする積層型チップキャパシタ。
【請求項2】
前記積層型チップキャパシタは、少なくとも6つの外部電極を含むことを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項3】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項4】
上下に連続配置された6つの前記内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項3に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項5】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第4外部電極が順次配置されており、
前記一つのブロック内には、前記キャパシタ本体の前記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第6電極プレートが順次に積層されており、
前記第1乃至第4電極プレートのリードは、前記第1乃至第4外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第5電極プレートのリードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第6電極プレートのリードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項4に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項6】
前記積層型チップキャパシタは、10端子キャパシタであることを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項7】
上下に連続配置された8つの前記内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項6に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項8】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第5外部電極が順次に配置されており、
前記一つのブロック内には、前記キャパシタ本体の前記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第8電極プレートが順次に積層されており、
前記第1乃至第5電極プレートのリードは前記第1乃至第5外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第6電極プレートのリードは前記第4外部電極に接続されるように配置され、前記第7電極プレートのリードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第8電極プレートのリードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項7に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項9】
同一の前記外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、角を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項10】
前記同一の外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、45乃至135度の角度を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項9に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項11】
前記各々の内部電極層は、分割スロットによって同一平面上の複数の前記電極プレートに分割されており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項12】
前記各々の電極プレートは、1つの前記リードを有することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項13】
前記各々の内部電極層は、前記分割スロットによって同一平面上において2つの前記電極プレートに分割されることを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項14】
同一平面上の前記2つの電極プレートは、互いに異なる極性を有することを特徴とする、請求項13に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項15】
同一平面上の前記2つの電極プレートは、互いに同一の極性を有することを特徴とする、請求項13に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項16】
前記分割スロットは、前記キャパシタ本体の長手方向に平行に延伸することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項17】
同一平面上の前記複数の電極プレートは、同一の面積を有することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項18】
同一平面上の前記複数の電極プレートは、互いに異なる面積を有することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項19】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットの面内位置は互いに異なることを特徴とする、請求項18に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項20】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットの面内位置は互いに同一であることを特徴とする、請求項18に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項21】
前記内部電極層の前記分割スロットは、前記キャパシタ本体の対角線方向に延伸することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項22】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットは、互いに異なる対角線方向に延伸することを特徴とする、請求項21に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項23】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットは互いに直交する方向にそれぞれ平行になるように配置されたことを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項24】
前記キャパシタ本体の長手方向に平行に配置された前記分割スロットと前記キャパシタ本体の長手方向に垂直に配置された前記分割スロットとが、積層方向に交互に配置されたことを特徴とする、請求項23に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項25】
前記各々の電極プレートには、前記電極プレート内の電流の流れを変更するように前記電極プレートの一側面から中心側に配置された非分割スロットが形成されていることを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項26】
前記分割スロットと非分割スロットは、前記キャパシタ本体の長手方向に平行して延伸することを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項27】
上下に隣接した前記電極プレートの前記非分割スロットの面内位置は互いに一致することを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項28】
同一平面上の2つの前記電極プレートの互いに隣接した領域において互いに逆方向の電流が流れることを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項29】
上下に隣接した前記電極プレートには互いに逆方向の電流が流れることを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項30】
前記各々のブロック内には少なくとも一つの前記内部電極層が分割スロットによって同一平面上の複数の前記電極プレートに分割されており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項31】
前記分割された内部電極層の前記電極プレートの各々は、前記外部電極に接続する1つのリードを有することを特徴とする、請求項30に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項32】
前記分割スロットは、前記キャパシタ本体の長手方向に延伸することを特徴とする、請求項30に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項33】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項30に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項34】
前記各々のブロックは上下に連続配置された6つの前記内部電極層から成り、
前記各々のブロック内において前記6つの内部電極層のうち3つの内部電極層の各々は、前記分割スロットによって2つの前記電極プレートに分割されたことを特徴とする、請求項33に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項35】
前記各々のブロックは、順次に配置される第1乃至第6内部電極層から成り、
前記第1、3及び5内部電極層の各々は前記分割スロットによって2つの前記電極プレートに分割され、前記分割された内部電極層の前記電極プレートの各々は1つの前記リードを有しており、
前記第2、4及び6内部電極層の各々は分割されることなく2つの前記リードを有することを特徴とする、請求項34に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項36】
前記各々の内部電極層は非分割の1つの前記電極プレートから成っており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項37】
前記各々の電極プレートは前記キャパシタ本体の対向する両側面に引き出された2つのリードを有し、
前記両側面の各一側面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置されたことを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項38】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項39】
上下に連続配置された第1乃至第6内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項38に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項40】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第4外部電極が順次に配置されており、
前記第1乃至第6内部電極層は前記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第6リードをそれぞれ有し、
前記第1乃至第4リードは前記第1乃至第4外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第5リードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第6リードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項39に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項41】
前記積層型チップキャパシタは、10端子キャパシタであることを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項42】
上下に連続配置された第1乃至第8内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項41に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項43】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第5外部電極が順次に配置されており、
前記第1乃至第8内部電極層は、前記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第8リードを各々有し、
前記第1乃至第5リードは前記第1乃至第5外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第6リードは前記第4外部電極に接続されるように配置され、前記第7リードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第8リードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項42に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項44】
同一の前記外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、角を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項45】
前記同一な外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、45乃至135度の角度を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項44に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項46】
複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体内において前記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、前記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、
前記キャパシタ本体の外面に形成され、前記リードを介して前記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、
上下に連続配置された複数の前記内部電極層が一つのブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層しており、
上下に隣接した互いに異なる極性の前記電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置されることを特徴とする積層型チップキャパシタ。
【請求項47】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項46に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項48】
前記各々のブロックは、順次に配置される第1乃至第8内部電極層から成り、
前記第4及び第8内部電極層の各々は前記キャパシタ本体の両側面に延伸する2つのリードを有し、
前記第1及び第3内部電極層と、前記第5及び第7内部電極層の各々は1つのリードを有することを特徴とする、請求項47に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項49】
前記第4内部電極層は前記キャパシタ本体の一側面に延伸する第1リードと、前記一側面に対向する他側面に延伸する第2リードとを有し、第8内部電極層は前記一側面に延伸する第3リードと、前記他側面に延伸する第4リードとを有し、
前記第1リードは前記第3内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、前記第2リードは前記第5内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、
前記第3リードは隣り合うブロックの第1内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、前記第4リードは前記第7内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置されることを特徴とする、請求項48に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項50】
前記第4内部電極層は分割スロットによって前記第1リードを有する一電極プレートと、前記第2リードを有する他電極プレートとに分割され、
前記第8内部電極層は分割スロットによって前記第3リードを有する一電極プレートと、前記第4リードを有する他電極プレートとに分割され、
前記第1乃至第3内部電極層と第5乃至第7内部電極層とは各々分割されることなく1つのリードを有することを特徴とする、請求項49に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項51】
前記各々の内部電極層は非分割の1つの前記電極プレートから成っており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項49に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項1】
複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体内において前記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、前記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、
前記キャパシタ本体の外面に形成され、前記リードを介して前記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、
前記誘電体層を介して上下に連続配置された複数の前記内部電極層が一つのブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層しており、
前記電極プレートの各々は前記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードを1つずつ有しており、
前記キャパシタ本体の一面に引き出されるリードは前記ブロックの積層方向に沿ってジグザグ状に配置され、
前記誘電体層を介して上下に隣接した互いに異なる極性の前記電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置されることを特徴とする積層型チップキャパシタ。
【請求項2】
前記積層型チップキャパシタは、少なくとも6つの外部電極を含むことを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項3】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項4】
上下に連続配置された6つの前記内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項3に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項5】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第4外部電極が順次配置されており、
前記一つのブロック内には、前記キャパシタ本体の前記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第6電極プレートが順次に積層されており、
前記第1乃至第4電極プレートのリードは、前記第1乃至第4外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第5電極プレートのリードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第6電極プレートのリードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項4に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項6】
前記積層型チップキャパシタは、10端子キャパシタであることを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項7】
上下に連続配置された8つの前記内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項6に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項8】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第5外部電極が順次に配置されており、
前記一つのブロック内には、前記キャパシタ本体の前記一面に引き出されるリードを各々1つずつ有する第1乃至第8電極プレートが順次に積層されており、
前記第1乃至第5電極プレートのリードは前記第1乃至第5外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第6電極プレートのリードは前記第4外部電極に接続されるように配置され、前記第7電極プレートのリードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第8電極プレートのリードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項7に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項9】
同一の前記外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、角を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項10】
前記同一の外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、45乃至135度の角度を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項9に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項11】
前記各々の内部電極層は、分割スロットによって同一平面上の複数の前記電極プレートに分割されており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項12】
前記各々の電極プレートは、1つの前記リードを有することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項13】
前記各々の内部電極層は、前記分割スロットによって同一平面上において2つの前記電極プレートに分割されることを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項14】
同一平面上の前記2つの電極プレートは、互いに異なる極性を有することを特徴とする、請求項13に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項15】
同一平面上の前記2つの電極プレートは、互いに同一の極性を有することを特徴とする、請求項13に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項16】
前記分割スロットは、前記キャパシタ本体の長手方向に平行に延伸することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項17】
同一平面上の前記複数の電極プレートは、同一の面積を有することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項18】
同一平面上の前記複数の電極プレートは、互いに異なる面積を有することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項19】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットの面内位置は互いに異なることを特徴とする、請求項18に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項20】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットの面内位置は互いに同一であることを特徴とする、請求項18に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項21】
前記内部電極層の前記分割スロットは、前記キャパシタ本体の対角線方向に延伸することを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項22】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットは、互いに異なる対角線方向に延伸することを特徴とする、請求項21に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項23】
上下に隣接した前記内部電極層の前記分割スロットは互いに直交する方向にそれぞれ平行になるように配置されたことを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項24】
前記キャパシタ本体の長手方向に平行に配置された前記分割スロットと前記キャパシタ本体の長手方向に垂直に配置された前記分割スロットとが、積層方向に交互に配置されたことを特徴とする、請求項23に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項25】
前記各々の電極プレートには、前記電極プレート内の電流の流れを変更するように前記電極プレートの一側面から中心側に配置された非分割スロットが形成されていることを特徴とする、請求項11に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項26】
前記分割スロットと非分割スロットは、前記キャパシタ本体の長手方向に平行して延伸することを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項27】
上下に隣接した前記電極プレートの前記非分割スロットの面内位置は互いに一致することを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項28】
同一平面上の2つの前記電極プレートの互いに隣接した領域において互いに逆方向の電流が流れることを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項29】
上下に隣接した前記電極プレートには互いに逆方向の電流が流れることを特徴とする、請求項25に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項30】
前記各々のブロック内には少なくとも一つの前記内部電極層が分割スロットによって同一平面上の複数の前記電極プレートに分割されており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項31】
前記分割された内部電極層の前記電極プレートの各々は、前記外部電極に接続する1つのリードを有することを特徴とする、請求項30に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項32】
前記分割スロットは、前記キャパシタ本体の長手方向に延伸することを特徴とする、請求項30に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項33】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項30に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項34】
前記各々のブロックは上下に連続配置された6つの前記内部電極層から成り、
前記各々のブロック内において前記6つの内部電極層のうち3つの内部電極層の各々は、前記分割スロットによって2つの前記電極プレートに分割されたことを特徴とする、請求項33に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項35】
前記各々のブロックは、順次に配置される第1乃至第6内部電極層から成り、
前記第1、3及び5内部電極層の各々は前記分割スロットによって2つの前記電極プレートに分割され、前記分割された内部電極層の前記電極プレートの各々は1つの前記リードを有しており、
前記第2、4及び6内部電極層の各々は分割されることなく2つの前記リードを有することを特徴とする、請求項34に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項36】
前記各々の内部電極層は非分割の1つの前記電極プレートから成っており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項1に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項37】
前記各々の電極プレートは前記キャパシタ本体の対向する両側面に引き出された2つのリードを有し、
前記両側面の各一側面に引き出されるリードは積層方向に沿ってジグザグ状に配置されたことを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項38】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項39】
上下に連続配置された第1乃至第6内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項38に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項40】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第4外部電極が順次に配置されており、
前記第1乃至第6内部電極層は前記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第6リードをそれぞれ有し、
前記第1乃至第4リードは前記第1乃至第4外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第5リードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第6リードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項39に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項41】
前記積層型チップキャパシタは、10端子キャパシタであることを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項42】
上下に連続配置された第1乃至第8内部電極層が一つの前記ブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層されていることを特徴とする、請求項41に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項43】
前記キャパシタ本体の一面には第1乃至第5外部電極が順次に配置されており、
前記第1乃至第8内部電極層は、前記キャパシタ本体の一面に引き出される第1乃至第8リードを各々有し、
前記第1乃至第5リードは前記第1乃至第5外部電極に各々接続されるように配置され、
前記第6リードは前記第4外部電極に接続されるように配置され、前記第7リードは前記第3外部電極に接続されるように配置され、前記第8リードは前記第2外部電極に接続されるように配置されることを特徴とする、請求項42に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項44】
同一の前記外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、角を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項36に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項45】
前記同一な外部電極に接続される上下に隣接した前記リードは、45乃至135度の角度を成しながら互いに異なる方向に延伸することを特徴とする、請求項44に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項46】
複数の誘電体層が積層されて形成されたキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体内において前記誘電体層によって互いに分離されて配置され、同一平面上の少なくとも1つの電極プレートを各々含み、前記キャパシタ本体の外面に向かって延伸する1つ又は2つのリードを各々有する複数の内部電極層と、
前記キャパシタ本体の外面に形成され、前記リードを介して前記電極プレートと電気的に接続された複数の外部電極とを含み、
上下に連続配置された複数の前記内部電極層が一つのブロックを成し、該ブロックが繰り返し積層しており、
上下に隣接した互いに異なる極性の前記電極プレートのリードは、常に水平方向に互いに隣接するように配置されることを特徴とする積層型チップキャパシタ。
【請求項47】
前記積層型チップキャパシタは、8端子キャパシタであることを特徴とする、請求項46に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項48】
前記各々のブロックは、順次に配置される第1乃至第8内部電極層から成り、
前記第4及び第8内部電極層の各々は前記キャパシタ本体の両側面に延伸する2つのリードを有し、
前記第1及び第3内部電極層と、前記第5及び第7内部電極層の各々は1つのリードを有することを特徴とする、請求項47に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項49】
前記第4内部電極層は前記キャパシタ本体の一側面に延伸する第1リードと、前記一側面に対向する他側面に延伸する第2リードとを有し、第8内部電極層は前記一側面に延伸する第3リードと、前記他側面に延伸する第4リードとを有し、
前記第1リードは前記第3内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、前記第2リードは前記第5内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、
前記第3リードは隣り合うブロックの第1内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置され、前記第4リードは前記第7内部電極層のリードと水平方向に隣接するように配置されることを特徴とする、請求項48に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項50】
前記第4内部電極層は分割スロットによって前記第1リードを有する一電極プレートと、前記第2リードを有する他電極プレートとに分割され、
前記第8内部電極層は分割スロットによって前記第3リードを有する一電極プレートと、前記第4リードを有する他電極プレートとに分割され、
前記第1乃至第3内部電極層と第5乃至第7内部電極層とは各々分割されることなく1つのリードを有することを特徴とする、請求項49に記載の積層型チップキャパシタ。
【請求項51】
前記各々の内部電極層は非分割の1つの前記電極プレートから成っており、前記各々の電極プレートは前記外部電極に接続するリードを有することを特徴とする、請求項49に記載の積層型チップキャパシタ。
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2011−49590(P2011−49590A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249104(P2010−249104)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【分割の表示】特願2006−307949(P2006−307949)の分割
【原出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【分割の表示】特願2006−307949(P2006−307949)の分割
【原出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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