説明

端末装置

【課題】所望のメッセージを入力するだけで楽しみのある電子メールを送信することができる。
【解決手段】与えられたリズムパターンに類似する楽曲のリズムパターンを提供するリズム提供サーバ200にアクセス可能な携帯電話機100であって、キー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成するリズム生成部112と、リズム生成部112にて生成されたリズムパターンをリズム提供サーバ113に送信し、リズム提供サーバ113からリズムパターンが送信されてきた場合にそのリズムパターンを電子メールに添付するリズム制御部113とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の端末装置に関し、特に、電子メール機能付きの端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の携帯電話機のほとんどは、電子メール機能とwebアクセス機能(i−mode、S!アプリなど)を所有しており、電子メール作成時に、絵文字やデコメール等を入力し、凝った電子メールを作成しているが、絵文字の選定する煩わしさやもどかしさが生じるとともに、電子メールの作成時間が長くなり、ユーザとしては貴重な時間を浪費し、携帯電話機としては消費電流の浪費が発生してしまう。
【0003】
ここで、携帯端末に入力されたメッセージをサーバに送信すると、サーバにおいて、携帯端末から送信されてきたメッセージに基づいて音楽データを生成し、携帯端末に返信する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。この技術を用いて携帯端末に提供された音楽データを電子メールに添付することにより、楽しみのある電子メールを容易に送信することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−226671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような技術においては、携帯端末に入力されたメッセージに応じた音楽データが生成、提供されるものであるため、現在の心境に応じた音楽データを取得する場合、その心境に応じたメッセージを入力しなければならず、手間がかかってしまうという問題点がある。
【0006】
本発明は、上述したような技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、所望のメッセージを入力するだけで楽しみのある電子メールを送信することができるようになる端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、
与えられたリズムパターンに類似する楽曲のリズムパターンを提供するリズム提供手段にアクセス可能な端末装置であって、
キー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成する生成手段と、
前記生成手段にて生成されたリズムパターンを前記リズム提供手段に送信し、前記リズム提供手段からリズムパターンが送信されてきた場合に当該リズムパターンを電子メールに添付する制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明においては、与えられたリズムパターンに類似する楽曲のリズムパターンを提供するリズム提供手段にアクセス可能な端末装置であって、キー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成する生成手段と、生成手段にて生成されたリズムパターンをリズム提供手段に送信し、リズム提供手段からリズムパターンが送信されてきた場合にそのリズムパターンを電子メールに添付する制御手段とを有する構成としたため、所望のメッセージを入力するだけで、そのキー入力に応じたリズムに近似した楽曲のリズムパターンが自動的に電子メールに添付され、楽しみのある電子メールを送信することができる。また、これにより、ユーザの時間浪費や携帯電話機の消費電流浪費を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の端末装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示した携帯電話機におけるリズムパターンAの生成の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1に示した携帯電話機におけるリズムパターンBの添付動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の端末装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【0012】
本形態は図1に示すように、通信回線300を介して電子メールを送受信する機能と、Webアクセス機能(i−mode、S!アプリ等(共に登録商標)によって通信回線300を介してリズム提供サーバ200にアクセスする機能とを有する携帯電話機100であって、無線ブロック110と、ベースバンドブロック111と、生成手段であるリズム生成部112と、制御手段であるリズム制御部113と、電池114とから構成されている。
【0013】
無線ブロック110は、通信回線300を介した情報の送受信を行うものであって、公衆網基地局や家庭用親機からの無線信号を復調する。無線ブロック110の出力信号は、音声信号または制御信号としてベースバンドブロック111に入力される。このうち、音声信号は、音声処理されて音声として出力される。制御信号は、ベースバンドブロック111内の処理に用いられる。
【0014】
ベースバンドブロック111は、無線ブロック110を制御し、受信待受け及び送信等の通信及び携帯電話機100の全体を制御するとともに、電子メールの文字表示やカメラ画像等を表示するLCD120や、記憶部122や、“0”〜“9”の数字入力キーを含むキー123や、カメラ121等のアプリケーションの制御を行う。そして、これらLCD120、キー123及び記憶部122を用い、スケジュール管理機能や、電卓機能、アラーム(目覚まし)機能、TV放送表示機能を動作させ、更にカメラ121を動作させて静止画や動画の撮影等のアプリケーションを動作させることが可能である。
【0015】
記憶部122は、ある任意の文字数N、音楽データ、TV放送データ及びカメラ121から取り込んだ画像データを格納することができ、それらのデータは外部機器を使用することにより、携帯電話機100の外部に取り出すことが可能である。
【0016】
電池114は、携帯電話機100に電源を供給する充電可能な2次電池である。
【0017】
リズム生成部112は、ユーザが携帯電話機100において電子メール作成を実施しているか否かを検出し、電子メール作成を実施していると判断した場合は、記憶部122に記憶されている、ある任意の文字数Nを読み込み、電子メール作成時にN文字分の入力があるまでのリズムを監視し、このリズムに応じたリズムパターンAを生成し、生成したリズムパターンAをリズム制御部113に出力する。
【0018】
リズム制御部113は、リズム生成部112にて生成されたリズムパターンAが出力されてくることを監視し、リズム生成部112からリズムパターンAが出力されてきたと判断した場合は、携帯電話機100が有するWebアクセス機能を動作させ、このリズムパターンAを通信回線300を介してリズム提供サーバ200に送信する。
【0019】
リズム提供サーバ200は、携帯電話機100から送信されてきたリズムパターンAと類似する既存の楽曲を選定し、選定した楽曲のリズムパターンBを、リズムパターンAの送付元となる携帯電話機100に送信する。
【0020】
そして、リズム制御部113は、リズム提供サーバ200から送信されたリズムパターンBが受信されるか否かを監視し、リズムパターンBを受信したと判断した場合は、受信したリズムパターンBを作成中の電子メールに添付する。
【0021】
以下に、上記のように構成された携帯電話機100の動作いついてフローチャートを参照して説明する。
【0022】
まず、図1に示した携帯電話機100におけるリズムパターンAの生成の動作について説明する。
【0023】
図2は、図1に示した携帯電話機100におけるリズムパターンAの生成の動作を説明するためのフローチャートである。
【0024】
携帯電話機100の待受状態においては(ステップ101)、リズム生成部112において、電子メール作成機能が動作しているか否かを監視している(ステップ102)。
【0025】
そして、電子メール作成機能が動作していると判断された場合は、リズム生成部112において、記憶部122に記憶されている文字数Nを読み込み(ステップ103)、電子メール作成のためのキー入力の文字数がNになるまで監視する(ステップ104)。
【0026】
リズム生成部112において、電子メール作成のためのキー入力の文字数がN以上か否かを判断し(ステップ105)、電子メール作成のためのキー入力の文字数がN以上と判断された場合は、リズム生成部112において、N文字入力時のそれまでのキー入力に応じたリズムパターンAを生成し(ステップ106)、生成したリズムパターンAをリズム制御部113に出力する(ステップ107)。
【0027】
また、ステップ102にて電子メール作成機能が動作してないと判断された場合は、引き続き、電子メール作成機能が動作しているか否かを監視する。
【0028】
また、ステップ105の判断において、電子メール作成のためのキー入力の文字数がN以上ではないと判断された場合は、リズム生成部112において、電子メール作成完了か否かの判断を行い(ステップ108)、電子メール作成完了と判断された場合は、リズム生成部112を停止し(ステップ109)、作成した電子メールを送信する(ステップ110)。
【0029】
ステップ108の判断において、電子メール作成が完了してないと判断された場合は、電子メール作成のためのキー入力の文字数がN以上か否かを判断する処理に戻る。
【0030】
次に、図1に示した携帯電話機100におけるリズムパターンBの添付動作について説明する。
【0031】
図3は、図1に示した携帯電話機100におけるリズムパターンBの添付動作を説明するためのフローチャートである。
【0032】
電子メールの作成状態において(ステップ201)、リズム制御部113において、リズム生成部112からリズムパターンAが出力されてきたか否かを監視し(ステップ202)、リズム生成部122からリズムパターンAが出力されてきたと判断された場合は、リズム制御部113において、webアクセス機能を動作させ(ステップ203)、リズム生成部122から出力されてきたリズムパターンAを通信回線300を介してリズム提供サーバ200に送信する(ステップ204)。
【0033】
その後、リズム制御部113において、リズム提供サーバ200にてリズムパターンAと類似するものとして選曲された楽曲のリズムパターンBが送信されてきたか否かを監視し(ステップ205)、リズム提供サーバ200からリズムパターンBが送信されてきたと判断された場合は、リズム制御部113において、リズム提供サーバ200から送信されてきたリズムパターンBを記憶部122に記憶し(ステップ206)、作成中の電子メールにリズムパターンBを添付する(ステップ207)。
【0034】
また、リズム制御部113においてリズム生成部112からリズムパターンAが出力されてきてないと判断された場合は、引き続き、リズム制御部113において、リズム生成部112からリズムターンAが出力されてきたか否かを監視する。
【0035】
また、リズム制御部113において、リズム提供サーバ200からリズムパターンBが送信されてきてないと判断された場合は、引き続き、リズム制御部113においてリズム提供サーバ200からリズムパターンBが送信されてきたか否かを監視する。
【0036】
このように、本形態においては、所望のメッセージを入力するだけで、そのキー入力に応じたリズムに近似した楽曲のリズムパターンが自動的に電子メールに添付され、楽しみのある電子メールを送信することができる。また、これにより、ユーザの時間浪費や携帯電話機の消費電流浪費を低減できる。
【0037】
また、携帯電話機100で作成した電子メールを受信したユーザに対し、電子メール作成時のリズムがほぼ毎回異なるため、毎回異なるリズムが添付された電子メールを作成することができるため、期待感のある電子メールを送ることができる。
【0038】
なお、本形態においては、リズムパターンAを生成する場合の任意の文字数Nは、記憶部122に記憶されているものを例に挙げて説明したたが、LCD120やキー123を使用し、ユーザにより任意の文字数を変更できることが可能となる構成でもよい。
【0039】
また、本形態においては、電子メール作成開始時の文字から任意の文字数Nまでのキー入力のリズムに応じたリズムパターンAを生成するものを例に挙げて説明したが、電子メール作成開始後のM文字目から、予め決められたN文字目までのキー入力のリズムにより、リズムパターンAを作成できることが可能となる構成でもよい。
【0040】
また、本形態においては、電子メール作成時のキー入力によるリズムに応じたリズムパターンAを生成しているが、キー入力によるリズムは、電子メール作成時に限らずリズムパターンAの生成に利用することができる。
【0041】
なお、本発明においては、携帯電話機100内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを携帯電話機100にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを携帯電話機100に読み込ませ、実行するものであっても良い。携帯電話機100にて読取可能な記録媒体とは、ICカードやメモリカード、あるいは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、携帯電話機100に内蔵されたHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、制御ブロックにて読み込まれ、制御ブロックの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。
【符号の説明】
【0042】
100 携帯電話機
110 無線ブロック
111 ベースバンドブロック
112 リズム生成部
113 リズム制御部
114 電池
120 LCD
121 カメラ
122 記憶部
123 キー
200 リズム提供サーバ
300 通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
与えられたリズムパターンに類似する楽曲のリズムパターンを提供するリズム提供手段にアクセス可能な端末装置であって、
キー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成する生成手段と、
前記生成手段にて生成されたリズムパターンを前記リズム提供手段に送信し、前記リズム提供手段からリズムパターンが送信されてきた場合に当該リズムパターンを電子メールに添付する制御手段とを有する端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置において、
前記生成手段は、予め決められた文字数のキー入力に応じたリズムパターンを生成する端末装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の端末装置において、
前記生成手段は、電子メール作成のためのキー入力に応じたリズムパターンを生成し、
前記制御手段は、当該電子メールに前記リズム提供手段から送信されてきたリズムパターンを添付する端末装置。
【請求項4】
請求項3に記載の端末装置において、
前記生成手段は、電子メール作成開始から予め決められた文字数だけのキー入力後のキー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成する端末装置。
【請求項5】
与えられたリズムパターンに類似する楽曲のリズムパターンを提供するリズム提供手段にアクセス可能なコンピュータに、
キー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成する手順と、
前記生成されたリズムパターンを前記リズム提供手段に送信する手順と、
前記リズム提供手段からリズムパターンが送信されてきた場合に当該リズムパターンを電子メールに添付する手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
予め決められた文字数のキー入力に応じたリズムパターンを生成する手順を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
電子メール作成のためのキー入力に応じたリズムパターンを生成する手順と、
当該電子メールに前記リズム提供手段から送信されてきたリズムパターンを添付する手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
電子メール作成開始から予め決められた文字数だけのキー入力後のキー入力によるリズムに応じたリズムパターンを生成する手順を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−200271(P2010−200271A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45990(P2009−45990)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.デコメール
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】