説明

粉体塗装方法及び塗装装置

【課題】
これまで粉体塗装は多量の搬送空気とともにスプレーガンからそのまま噴霧する方法が採られ、被塗装物の形状や塗装部位に対応した噴霧パターンは噴出孔の形状を変えることによって行う方法が主で効率的な塗装には問題があった。
【解決手段】粉体をこれまでの1/10の搬送空気でスプレーガンに送り、これまでにない10mm以下の小さい噴出口から噴霧することで集中させ、そこにパターン調節の空気を噴射して被塗装物に応じた適正パターンの調整が可能となるようにした。これによって作業の効率化、塗着効率の向上が可能となる。また噴霧の中心を小さく集中させるので静電塗装の際、電界の帯電効果も良くなり、これによっても塗着効率が改善され、粉体静電塗装の活用範囲が広がった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体塗料を吹き付け、静電気の作用で被塗装物に塗着させる粉体塗装用スプレーガンにおいて、塗着効率の向上を図った技術に関する。
【背景技術】
【0002】
粉体塗装は、液体塗料を用いる塗装方法にくらべ、溶剤を使用しないため、省資源はもとより揮発性有機化合物の排出を防止できることから環境に優しく、また塗膜強度に優れる等の利点がある。さらに被塗装物に塗着しなかった塗料を回収して再使用することが可能で、資源の有効活用にも優れている塗装方法として知られている。
【0003】
一方各種の粉体塗装方法のうち、スプレーガンによる粉体塗装は、汎用性が高く広範囲の被塗装物に対応できる塗装方法として広く利用されている。また高電圧静電気による塗着効果を利用し、噴霧された塗料の塗着効率を高めて資源の有効活用を図る静電塗装も、これからの有効な塗装方法として広い範囲での普及が望まれている。
【0004】
粉体塗料は、それ自体で被塗装物への塗着性がないため、通常の粉体塗装用スプレーガンは、噴霧された粉体塗料を、高電圧静電気を使用して被塗装物に付着させる機能を持ち、静電スプレーガンとして構成されている。したがって粉体塗料は、圧縮エアによって流動化された状態でスプレーガンに送り込まれ、先端に設けた噴霧口から噴霧された後、荷電電極からの放電によるイオン化圏域で荷電され、被塗装物に向けて形成される電界によって被塗装物に効果的に付着することになる。
【0005】
一般的な粉体塗料の供給は、エジェクタ方式のポンプにより比較的多くの空気と共に送り込まれるため、前記の噴霧口は比較的大きな口径で流速を押さえ、さらに噴霧口の前方にバッフルを配置して直進する噴霧流速を抑え、静電気による塗着効果を妨げないようにしている。
【0006】
一方効率のよい塗装を行うには、被塗装物の形状によって噴霧流は調節できる必要がある。前記噴霧流の速度が主に塗着効率の要因として取り上げられる他、噴霧のパターン形状が均一な塗面を形成する要因として、また塗装面の大きさに応じた効率的な塗装を行う上で重要とされる。すなわち広い面積には大きな広がりを持つ均一なパターンで吹き付けることで平均的に膜厚を得ることができ、かつ作業性も良くなるが、狭い面積の部分を大きなパターンで塗装する場合には塗着しない無駄な噴霧が行われることになる。これらは長い歴史を持つ液体塗料用スプレーガンにおいても明らかとされている。
【0007】
粉体塗装では被塗装物に塗着しなかった粉体塗料は、回収再使用することが特徴とされているが、再使用の粉体は不純物の混入が避けられず、したがって新しい粉体塗料での塗着効率の向上は重要であり、塗装時間や塗装工程の短縮による作業性の向上にも直結することから、これまで以上にその改善が望まれてきている。
【0008】
これまで粉体用スプレーガンは、粉体塗料の供給が圧縮エアとともに搬送供給されるため、搬送エアによる噴射力がそのまま利用され、噴霧の分散は前記バッフルの大きさや形状および配置等によって調整する方法がとられている。
【0009】
すなわち被塗装物の狭い隙間や細い形状の場合には小さな広がりのパターンが必要であり、平らな広い幅の塗装面をもつ被塗装物には大きな広がりのパターンが必要なことはいうまでもなく、これまでにも対向する2つの噴霧口からの噴霧流を衝突させてパターンの広がりを得る特開昭54−24953号公報に記載の技術や、スリット状の噴霧口を使用してパターンを可変とする技術として特開昭62−163758号公報等に示される方法などが開発されている。
【0010】
これらの粉体スプレレーガンにおけるパターンの形成は、スプレーガンに粉体を搬送する供給装置に影響され、前述のようにすでに多量の搬送エアを有しているため、前記のようにバッフルや開口形状によって噴霧の流れを考慮する方法に限定され、適応性にかけていた。
【0011】
また粉体静電塗装の塗着は、前述のように静電気による塗着が前提であるため、被塗装物に噴霧される粉体は噴霧流速が遅く、静電気による吸着力が十分に働くように調整されることが望ましい。
しかしこの場合も、粉体の搬送に使用されるエアは供給装置に依存し、多量のエアが噴射されているために、前記のように噴出口の前面を塞ぐようにバッフルを設け、前方への速度成分を減じ、一般に20cm前後とされる被塗装物との塗装距離に至るところを過ぎると速度成分がなくなるように調整するなど、限られた範囲の改善しか出来ない状況があった。

【特許文献1】特開昭62−163758号公報
【特許文献2】特開昭54−24953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述のようにこれまでの技術はいずれも噴霧口を変化させるものであり、パターン調整として噴霧状態や操作性において不十分であり、実用上で採用するには幾つかの改善が必要とされている。すなわち粉体の搬送量、言い換えれば噴出量に限定されることなく広い範囲で噴霧パターンの調整が可能であり、噴霧を調整するためにバッフルや噴霧ノズルを交換するなどの煩雑さや取扱上の不便さ、自動化のネックなどに対応できる粉体スプレーガンを生み出すことを課題とする。
【0013】
具体的には粉体スプレーガンから噴霧される粉体塗料を、被塗装物の形状、部位等をはじめとする塗装条件にあわせ、最適なパターン幅に容易にかつ自動的に調整できるようにして塗装効率と塗装品質を高めることである。また噴霧パターンの変更によって、その他の塗装条件に悪影響を与える事無く、常に最適の状態で噴霧塗装ができる粉体スプレーガンを提供し、生産性に向上、資源の節約にもつなげることが出来ることにある。

【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の大きな特徴は、エアと流動化状態で搬送される粉体をスプレーガンの先端に設けた噴出口に送り、この噴出口から被塗装物に噴霧して粉体塗装を行う粉体塗装において、噴出する粉体は空気流量30リットル以下で搬送されて噴出口より噴出され、そのときのスプレーガンの粉体噴出口の口径を10mm以下とし、噴出後に別の噴射エアを衝突、分散させ、噴射エアは流量調整手段により、任意に調整できるようにして噴霧パターンを形成し、塗装することを特徴とする。
【0015】
搬送エアと共に噴出させる粉体の噴出口の口径は望ましくは6mm前後とする。この場合搬送空気流量を10リットル以下とすることが望ましい。
【0016】
噴出後の噴霧流に衝突させる噴射エアは、噴霧流の外側から前方の噴霧流中心に向けて噴射され、噴霧流を分散させると共に、前方への流速を減少させる。この噴射エアは対向する両側から噴射させることにより扁平な噴霧パターンを形成し、さらにこれと交差する方向からの噴射によって扁平噴霧パターンの方向を90°変更することができる。

【発明の効果】
【0017】
本発明の粉体噴霧塗装方法によれば、中心の噴出口から噴霧される粉体混合気流は、搬送気流が多量の従来方法に比べ、少なくとも半減、多くは約1/10に減少するため、同じ粉体の噴出量において噴出口を小さく出来、なおかつ噴出の直進力を低減できることになる。したがってその噴霧流に対して外側から噴射衝突させるエアによって噴霧のパターン制御を容易に行うことが可能となり、被塗装物への塗装に対する適正な噴霧が可能となる。
【0018】
従来の搬送方法で多量の搬送エアを噴出した場合、噴出口からの噴霧流は勢い良く噴出されるため噴霧パターンのコントロールが難しく、したがって前述の如く噴出口に設けたバッフルで勢いを止める方法や、噴出口自体を特殊に設計した構造を持つ噴霧ノズルとして設計し、必要に応じて交換して使用するなど柔軟性に難点があった。例えば噴霧のパターン形状によって異なる開口形状のノズルを用意し、被塗装物の変更や塗装部位の違いによって交換したりすることも必要で、特に自動塗装においては作業を中断するとか塗装作業や塗着の無駄を承知で不適正のまま塗装を継続するなど問題があったが、本発明によれば、容易に噴霧パターンを調整でき、効率の良い粉体塗装が可能となる。
【0019】
噴出口の前方外側に設けられる噴射エアは供給する圧力を調整することによって容易に制御可能で、噴出圧力すなわち噴射空気量を多くする程大きく扁平させることができることにより、塗装部位や被塗装物の形状に適合した噴霧パターンを用いることができ、広い塗装面に対しての塗装が均一かつ効率的に可能となる。
このため特に自動塗装においては被塗装物に適正な噴霧パターンの制御が容易となり、対向する2組の噴射口を独立して噴射制御することによって噴霧パターンの方向も切り替えることができ、作業効率の良い塗装が可能となる。
【0020】
さらに粉体塗装ではその殆どを占める静電塗装に用いれば、噴出口の中心に設けた荷電電極から放電する際に発生するイオン化圏域は電極先端に近いほど強く粉体塗料への帯電効果が高くなる。したがって噴霧される粉体の噴出領域は必然的に狭い方が良く、従来に比較し十分に小さくした噴出口によって静電効果を高くすることができる。
【0021】
本発明においては噴出後の噴霧流にその外側からエアを衝突させて分散させているために分散する粉体粒子に効率的に帯電がおこなわれ、一層静電効果を高めることになる。

【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明を実施するためには粉体供給装置と粉体スプレーガンが必要であり、図1はその概要を示し、粉体スプレーガン1は粉体供給装置41から供給ホース42によって供給される粉体を噴霧する。粉体供給装置はポンプ本体43とその制御装置44を有し、粉体容器45からの粉体を吸引し、少量の搬送エアで送り出すことができるポンプが使用される。粉体スプレーガンにはエア源47から調整手段46を介して調整エアが送り込まれ、またエア源47は前記制御装置を介しポンプ本体43の作動制御にも使用される。調整手段46は必要により制御装置44と協同して自動的に制御されることもある。
【0023】
図2は本発明の実施における粉体塗装用スプレーガンの全体断面を示すもので、ガン本体1は先端に噴霧装置を構成する粉体ノズル3を取り付け、この粉体ノズル3と同心に取り付けられる空気キャップ2をカバー4で着脱可能に取り付けている。粉体ノズル3にはガン本体1の後部に設けた粉体導入口10から供給ホース8を経て先端近くの粉体入口7に接続される粉体の通路が接続される。噴霧を調整するエアの通路は詳細に図示されていないが、調整エア供給路11がガン本体1先端に開口し、図3に示すように前記粉体ノズル3とカバー4との間から空気キャップ2の調整エア孔32に接続される。別の補助エア供給路12は粉体ノズル3の取り付けによって形成される補助空気室24に開口されている。
【0024】
本実施例の場合、静電塗装用として高電圧発生器5をガン本体に内蔵し、その高電圧出力は高電圧端子6より、前記粉体ノズル3の中心部に配置される荷電電極9に接続される構成になっている。
【0025】
噴霧装置の詳細は図3で説明すると、粉体ノズル3は絶縁性樹脂ででき、中心部に粉体が供給されるノズル内通路20を形成し、その先端は中心口21が開口し更に大きな口径でつながる噴出口22を形成している。中心口21と噴出口22の間には、円周上に補助空気口23を形成し、前記補助空気室24からのエアを粉体ノズル3の補助空気通路25を経て噴出する構成としている。この実施例では円周上に8個の補助空気口23を形成している。
別の実施例では図5のように噴出口22の外周に円環状のスリット26によって補助空気口を形成している。
【0026】
空気キャップ2は粉体ノズル3と接触して対を成すテーパシートによって同心に回転可能に取り付くように構成し、前記粉体ノズル3の噴射口前方を開口、その前方両側に対向させた角部33に、前記中心からの噴霧流に向けて噴射する調整空気口31を設けている。調整空気口31は大きさ、噴射角度、数などが噴霧の調整バランスに応じて選択される。実施の例ではそれぞれ2つずつ設けられている。
補助空気口23及び調整空気口31への圧縮エアの供給は、それぞれ前記補助エア供給路12及び調整エア供給路11から供給される。これらのエア量は図示されていないがそれぞれの調整弁装置等の調整手段を介して、独立して調整される構成とすることができる。
【0027】
また前記図5の実施例においては調整空気口31を直角方向に2対設けており、相対する1側のみを噴出させてパターン方向の切り替えを行うことが可能である。被塗装物に対応させた自動噴霧制御として組み込み塗装ロボット等の自動塗装に用いることも容易に行える。
【0028】
粉体塗装として静電塗装を行うスプレーガンとしては、他の静電塗装用スプレーガンの構成と同様、ガン本体をはじめとして全体が絶縁性樹脂で作成され、荷電電極が先端に設けられる。本例の場合、噴出口の中央に先端が数ミリ突出する位置になるように、ガン本体1に取り付けられた荷電電極9の後端に設けた電極端子91が、ガン本体1に内蔵した高電圧発生器5の高電圧出力側に接続されて延出する高電圧端子6に電気的に接続されるように構成されている。
【0029】
噴霧する粉体塗料は、供給ポンプによって圧縮エアと共に流動化された状態で粉体スプレーガンの粉体導入口10に送り込まれる。本発明の場合供給ポンプはエアにより流動化した粉体を送り出す方式のポンプが用いられ、粉体スプレーガンに搬送する時のエアの量が、従来のインジェクタ式ポンプの1/10ほどの少量であるポンプが対象となる。
【0030】
本発明を効果的に使用するため好適な例としてシリンダ・ピストンを利用した容積形のポンプが使用される。この種のポンプの例として、円筒状シリンダ内を往復動するピストンの移動により繰り返される加圧減圧によって粉体をシリンダ内に吸引し、流動化させるためにシリンダ内に送り込むわずかなエアと共に吐出し、供給ホースを通して粉体スプレーガンに供給するポンプが用いられる。粉体の供給量は毎分50gから300g程度が粉体塗装として良く使用される範囲とされている。
【0031】
実施例による供給ポンプでは粉体を搬送供給するのに毎分8乃至10リットルのエア量で安定供給が可能で、インジェクタ式ポンプが毎分60から100リットルを必要とするのに対して、大幅な削減となる。低速での安定搬送のためスプレーガンの粉体噴出口は、従来最小でも10数ミリを必要としていたが、それより小さく、好適には5乃至7ミリ程度の噴出口にして詰まりが無く、そこから噴出する速度は最大でも従来の1/2、平均的には1/4程度にすることが可能となる。
【0032】
中心部の噴出口22から噴霧された粉体は、両側面に設けられた調整空気口31から噴射される調整エアによって全体を押しつぶされる状態で扁平に広げられる。この広がりは圧縮エアの流量が多くなるほど広がることになり、被塗装物の塗装幅に応じて選択されることになる。噴霧パターンを調整する調整空気の量は粉体の噴出量によることは当然であるが、一例では200gの吐出量に対し毎分50リットル程度の空気量で、200mm離れた位置で約300mmのパターン幅を得ることができた。
【0033】
一方調整エアにより拡大されたパターン幅は一定の範囲を超えると中央部が吹き飛ばされる状態で粉体の密度が減少し、塗着に対して不均一な仕上がりを生ずる結果となる。本発明では中心口21の周囲に設けた補助空気口23から、噴霧流と平行に噴出させる圧縮エアにより粉体ノズル内への背圧を増加させること無く、噴霧流を包み込む状態で前方への噴霧流を調整することができ、前記中心部の密度減少を防止し、平均的な分布状態を維持することが可能となる。補助空気口は図5のように噴出口22の周囲に形成した環状スリット26で形成しても良い。この補助空気口からの噴射エアも前記調整エア同様、図示されていないが流量調整弁等によって調整できる構成を有している。
【0034】
また静電塗装においては、被塗装物の奥まった隅部を噴霧するような場合、静電気によるエッジ効果も加わり、噴霧流に勢いがないと入り込まない状況になり、塗着に不均一さが生じてしまうが、前記同様補助エアを加えることで直進力が増加し、噴霧量を中心部に集中させることができ、都合の良い状態での噴霧を選択し、前記の不具合を改善することが可能となる。
【0035】
噴霧状態を形成する前記噴出口、調整空気口、補助空気口の構成やバランスは、粉体噴霧の条件により種々考えられ、個々の大きさや寸法が限定されるものでなく、粉体塗料の性状や各種塗装条件によって噴霧の条件が選択されなければならない。このため前記調整エアと補助エアの流量はそれぞれ個別に調整できる構成とし、作業者が直接もしくは設定された条件に基づいて自動的に制御されるように構成することで、更に適用効果が増大することになる。

【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を実施する場合の装置全体の概要図である。
【図2】本発明の静電粉体塗装用スプレーガンの全体断面図である。
【図3】図1の噴霧装置部分を拡大して示した断面図である。
【図4】図2の噴霧装置部分を左から見た正面図である。
【図5】他の実施例における噴霧装置部分を図4と同じ方向から見た正面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 ガン本体
2 空気キャップ
3 粉体ノズル
5 高電圧発生器
7 粉体入口
9 荷電電極
11 調整エア供給路
12 補助エア供給路
21 中心口
22 噴出口
23 補助空気口
24 補助空気室
25 補助空気通路
31 調整空気口
41 粉体供給装置
42 供給ホース
43 ポンプ本体
44 制御装置
45 粉体容器
46 調整手段
47 エア源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアを混合し流動化状態で搬送された粉体をスプレーガンの先端に設けた噴出口に送り、この噴出口から被塗装物に噴霧して粉体塗装を行う粉体塗装において、前記噴出口から噴出する粉体は空気流量30リットル以下の空気量で搬送し、前記粉体スプレーガンの粉体噴出口の口径を10mm以下として噴出させ、噴出後に別のエアを衝突、分散させることを特徴とする粉体塗装方法。
【請求項2】
前記粉体噴出後の噴霧流に衝突させるエアは、噴霧流の外側から前方の噴霧流中心に向けて噴射され、噴霧流を分散させると共に、その空気量は調整手段を介して噴射させることを特徴とする請求項1の粉体塗装方法。
【請求項3】
粉体を減圧されるポンプ室に吸引し、加圧によって排出する供給装置により供給される粉体と該粉体を粉体スプレーガンによって噴霧する粉体塗装装置において、前記供給装置は空気流量30リットル以下の空気量で供給搬送する供給装置とし、前記粉体スプレーガンは先端部に口径を10mm以下とした噴出口を設け、該噴出口の前方両外側に噴出口の中心軸に向けて開口し、互いに交差衝突する噴射軸をもつ噴射口を設け、該噴射口に供給する圧縮エアの供給通路に流量調整手段を設けてなる粉体塗装装置。
【請求項4】
前記粉体噴出口の口径を望ましくは6mm前後とし、前記供給搬送する空気流量を10リットル以下の供給装置とした請求項3の粉体塗装装置。
【請求項5】
前記対向する両外側の噴射口は、それぞれ直角方向に2組の噴射口を形成し、該2組の噴射口にそれぞれ供給する供給通路に設けた流量調整手段を、それぞれ独立して調整可能に構成した請求項3の粉体塗装装置。

























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−237088(P2007−237088A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−63679(P2006−63679)
【出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(390028495)アネスト岩田株式会社 (224)
【Fターム(参考)】