粉体搬送装置および画像形成装置
【課題】搬送路内での粉体の詰まりを抑えること。
【解決手段】 前記課題を解決するための粉体搬送装置(TH2)は、粉体が搬送される粉体搬送路(63)が形成された搬送路形成部材(61,62)であって、内部に前記粉体搬送路(63)が形成され且つ振動可能な振動部材(62)を有する前記搬送路形成部材(61,62)と、前記粉体搬送路(63)内に移動可能に支持され、移動時に前記振動部材(62)を振動させる搬送路振動部材(66)とを備えたことを特徴とする。
【解決手段】 前記課題を解決するための粉体搬送装置(TH2)は、粉体が搬送される粉体搬送路(63)が形成された搬送路形成部材(61,62)であって、内部に前記粉体搬送路(63)が形成され且つ振動可能な振動部材(62)を有する前記搬送路形成部材(61,62)と、前記粉体搬送路(63)内に移動可能に支持され、移動時に前記振動部材(62)を振動させる搬送路振動部材(66)とを備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー等の粉体を搬送する粉体搬送装置および、前記粉体搬送装置を備えたプリンタ、FAX、複写機またはこれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に関する。
本発明は、転写後の像担持体表面から回収されたトナーを現像装置に搬送する粉体搬送装置に好適に使用可能である。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置では、新たなトナーやキャリア等の粉体を現像装置に搬送する粉体搬送装置を使用して、トナー等の補給を行う画像形成装置が知られている。また、転写材(用紙や中間転写体)に転写後の像担持体(中間転写体または感光体)表面から回収された粉体を現像装置に搬送する粉体搬送装置を使用して、転写残トナーを再利用する画像形成装置も知られている。さらに、像担持体表面から回収された粉体を廃棄トナー回収容器に搬送する粉体搬送装置を使用して、粉体を容器に回収する画像形成装置も知られている。
【0003】
このような粉体搬送装置を備えた画像形成装置に関する技術として、下記の従来技術(J01)〜(J04)が公知である。
(J01)特許文献1(特開2005−266107号公報)、特許文献2(特開2001−255742号公報)記載の技術
特許文献1、2には、感光体の上方に配置されたクリーナで感光体表面の転写残トナーを回収し、回収したトナーを感光体の下方に配置された現像容器に落下させて搬送する粉体搬送装置が記載されている。また、特許文献1記載の技術では、搬送路内に往復移動する部材を配置し、搬送路内の斜めの部分に付着したトナーを搬送したり、現像容器への補給口がトナーで詰まることを防止している。
【0004】
(J02)特許文献3(特開平1−191884号公報)記載の技術
特許文献3には、クリーニング装置で回収したトナーを着脱可能な回収ボックスに落下させて搬送する技術が記載されており、回収ボックス内で回収したトナーが偏らないように均すために、回収ボックスを振動させる構成が記載されている。特許文献3記載の技術では、画像形成装置本体に固定支持されたクリーニング装置に対して回収ボックスを振動可能とするために、落下する搬送路の一部を蛇腹状の弾性パイプ部材で構成している。
【0005】
(J03)特許文献4(特開平8−63073号公報)記載の技術
特許文献4には、クリーニング装置から現像器にトナーを搬送する際に、クリーニング装置から延びるパイプと現像器から延びるパイプを連結する連結部を弾性部材で構成して、トナーの漏れを防止しつつパイプどうしの着脱を容易にする構成が記載されている。
(J04)特許文献5(特開2001−154487号公報)記載の技術
特許文献5には、トナーボトルから、現像容器にトナーを空気と混合して搬送するポンプの吸引部分まで、シリコン材質の弾性体からなる中空管形状の搬送ハウジング内に収容されたシリコン材質の弾性体からなる搬送スクリュで搬送することにより、搬送ハウジングと搬送スクリュの摺動負荷や発熱を低減し、トナーの凝集塊やダメージを防止する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−266107号公報
【特許文献2】特開2001−255742号公報
【特許文献3】特開平1−191884号公報
【特許文献4】特開平8−063073号公報
【特許文献5】特開2001−154487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(従来技術の問題点)
トナーのような粉体を搬送する粉体搬送装置では、搬送路内で粉体が舞い上がりクラウド状になることがあり、搬送路の内壁面に付着することがある。特に、一度転写領域を通過して圧力や電圧等の負荷が作用したトナーは、劣化していることがあり、内壁面に付着しやすくなる。付着したトナーが多くなると、搬送路が詰まったり、最悪の場合にはトナーが漏れだしてしまう恐れもある。
前記従来技術(J01)では、落下させて搬送する際の搬送路の内壁にトナーが付着した場合に、往復移動する部材が配置されていても、往復移動する範囲内しかトナーを落とすことができない。したがって、経時的に搬送路内壁に付着したトナー量が多くなって搬送路が狭くなると、搬送能力(搬送性能)が低下する問題がある。
【0008】
前記従来技術(J02)では、回収ボックスの振動を吸収する蛇腹状の弾性パイプでは、回収ボックスから離れるほど作用する力が弱く、蛇腹状の弾性パイプ内に付着したトナーを除去するには不十分であり、トナーの詰まりに十分対応できない。特に、蛇腹状の弾性パイプは、多くの段部があるため、段部にトナーが付着、蓄積され、詰まりを誘発する恐れもある。
前記従来技術(J03)では、パイプどうしを接続する弾性部材に付着したトナーを除去する構成はない。
前記従来技術(J04)では、シリコン材料の弾性体からなる搬送ハウジング内のトナーは搬送スクリュで搬送しているが、搬送ハウジング内で舞い上がったりして上面に付着したトナーを除去する構成はない。
【0009】
本発明は前記事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)搬送路内での粉体の詰まりを抑えること。
【課題を解決するための手段】
【0010】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0011】
(第1発明)
前記技術的課題を解決するために第1発明の粉体搬送装置(TH2)は、
粉体が搬送される粉体搬送路(63)が形成された搬送路形成部材(61,62,81,91,112)であって、内部に前記粉体搬送路(63)が形成され且つ振動可能な振動部材(62,81,91,112)を有する前記搬送路形成部材(61,62,81,91,112)と、
前記振動部材(62,81,91,112)に接触、離隔可能に支持され、前記振動部材(62,81,91,112)を振動させる搬送路振動部材(66,71,101,111)と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
(第1発明の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の粉体搬送装置(TH2)では、粉体が搬送される粉体搬送路(63)が形成された搬送路形成部材(61,62,81,91,112)は、内部に前記粉体搬送路(63)が形成され且つ振動可能な振動部材(62,81,91,112)を有する。
搬送路振動部材(66,71,101,111)は、前記振動部材(62,81,91,112)に接触、離隔可能に支持され、前記振動部材(62,81,91,112)を振動させる。
したがって、第1発明の粉体搬送装置は、搬送路振動部材(66,71,101,111)により振動部材(62,81,91,112)が振動されるので、粉体搬送路(63)を形成する振動部材(62,81,91,112)が振動する。この結果、振動部材(62,81,91,112)に付着した粉体を、振動により振動部材(62,81,91,112)から離脱させることができるので、粉体搬送路(63)内での粉体の詰まりを抑えることができる。
【0013】
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明において、
内部に前記粉体搬送路(63)の一部が形成された弾性部材(62,91,112)により構成された前記振動部材(62,91,112)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態1の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(62,91,112)が、内部に前記粉体搬送路(63)の一部が形成された弾性部材(62,91,112)により構成されているので、弾性により振動し、振動部材(62,91,112)に付着した粉体を離脱させることができる。
【0014】
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明の形態1において、
前記弾性部材(62,112)としての弾性チューブ(62,112)により構成された前記振動部材(62,112)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態2の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(62,112)は、前記弾性部材(62,112)としての弾性チューブ(62,112)により構成されているので、弾性により振動し、粉体を離脱させることができる。
【0015】
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明および第1発明の形態1、2のいずれかにおいて、
前記粉体を落下させて搬送する鉛直方向に延びる前記粉体搬送路(63b)に配置された前記振動部材(62,112)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態3の粉体搬送装置(TH2)では、振動部材(62,112)は、粉体を落下させて搬送する鉛直方向に延びる前記粉体搬送路(63b)に配置されているので、振動部材(62,112)の振動により振動部材(62,112)から離脱した粉体は、鉛直方向に落下して粉体搬送路(63)を搬送される。
【0016】
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、
内部に前記粉体搬送路(63)の一部が形成された前記振動部材(62,112)の外部から振動させる前記搬送路振動部材(101,111)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態4の粉体搬送装置(TH2)では、搬送路振動部材(101,111)により振動部材(62,112)が外部から振動されるので、振動部材(62,112)に付着した粉体を離脱させることができる。
【0017】
(第1発明の形態5)
第1発明の形態5の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、
前記粉体搬送路(63)内に移動可能に支持され、移動時に前記振動部材(62,81,91)を振動させる搬送路振動部材(66,71)と、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態5の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態5の粉体搬送装置(TH2)では、粉体搬送路(63)内に移動可能に支持された搬送路振動部材(66,71)により、移動時に前記振動部材(62,81,91)が振動されるので、振動部材(62,81,91)に付着した粉体を離脱させることができる。
【0018】
(第1発明の形態6)
第1発明の形態6の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5において、
前記弾性部材(91)としての板バネ(91)により構成された前記振動部材(91)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態6の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態6の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(91)は、前記弾性部材(91)としての板バネ(91)により構成されているので、板バネ(91)の弾性による振動により粉体を離脱させることができる。
【0019】
(第1発明の形態7)
第1発明の形態7の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5、6のいずれかにおいて、
前記搬送路形成部材(61)の内面に弾性部材(82)を介して振動可能に支持された前記振動部材(81)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態7の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態7の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(81)は、前記搬送路形成部材(61)の内面に弾性部材(82)を介して振動可能に支持されているので、弾性部材(82)の振動により振動部材(81)が振動し、粉体を離脱させることができる。
【0020】
(第1発明の形態8)
第1発明の形態8の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5〜7のいずれかにおいて、
前記粉体搬送路(63)の粉体搬送方向に沿って往復移動する前記搬送路振動部材(66,71)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態8の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態8の粉体搬送装置(TH2)では、前記搬送路振動部材(66,71)は、前記粉体搬送路(63)の粉体搬送方向に沿って往復移動するので、振動部材(62,81,91)を周期的に振動させることができる。
【0021】
(第1発明の形態9)
第1発明の形態9の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5〜8のいずれかにおいて、
往復移動時に前記粉体搬送路(63)内の粉体を搬送方向に搬送する前記搬送路振動部材(66)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態9の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態9の粉体搬送装置(TH2)では、前記搬送路振動部材(66)は、往復移動時に前記粉体搬送路(63)内の粉体を搬送方向に搬送するので、振動部材(62,81,91)を振動させつつ、粉体を搬送することができる。
【0022】
(第2発明)
前記技術的課題を解決するために第2発明の画像形成装置は、
表面に静電潜像が形成される像担持体(PR)と、
前記粉体としてのトナーにより前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置(G)と、
前記トナー像を転写材に転写する転写装置(Rt)と、
前記転写後の前記像担持体(PR)表面に残留したトナーを回収するクリーニング装置(CL)と、
前記クリーニング装置(CL)で回収したトナーを前記現像装置(G)に搬送する第1発明および第1発明の形態1〜9のいずれかの粉体搬送装置(TH2)と、
を備えたことを特徴とする。
【0023】
(第2発明の作用)
前記構成要件を備えた第2発明の画像形成装置では、像担持体(PR)の表面には、静電潜像が形成される。現像装置(G)は、前記粉体としてのトナーにより前記静電潜像をトナー像に現像する。転写装置(Rt)は、前記トナー像を転写材に転写する。クリーニング装置(CL)は、前記転写後の前記像担持体表面に残留したトナーを回収する。第1発明および第1発明の形態1〜9のいずれかの粉体搬送装置(TH2)は、前記クリーニング装置(CL)で回収したトナーを前記現像装置(G)に搬送する。
したがって、第2発明の画像形成装置では、第1発明および第1発明の形態1〜9のいずれかの粉体搬送装置(TH2)を使用しているので、クリーニング装置(CL)で回収されたトナーを現像装置(G)に搬送する際に、粉体としてのトナーの詰まりを防止することができる。
【発明の効果】
【0024】
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)搬送路内での粉体の詰まりを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【実施例1】
【0026】
図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図1において、実施例1の画像形成装置としてのプリンタUは、プリンタ本体U1の上面に第1排紙トレイ(フェイスダウントレイ)TRhが設けられている。前記第1排出トレイTRhのシート排出方向先端側の上面前部には、ユーザが入力操作するUI(ユーザインタフェース)が設けられており、前記UIには設定キー等が設けられている。プリンタUの上部前面には、フロントパネルUaが配置されており、フロントパネルUa下端部が左右方向(Y軸方向)に延びるヒンジ軸により、プリンタU本体にヒンジ連結されている。したがって、トナーカートリッジやプロセスユニット等を交換する場合、フロントパネルUaを開けて交換できる。
【0027】
図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
図2において、ホストコンピュータHCから送信された画像データやプリンタ制御コマンド等の電気信号は、プリンタUのコントローラCに入力される。コントローラCはマイクロコンピュータおよび記憶装置等により構成されている。コントローラCは、入力される画像データを一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、レーザ駆動回路DLと、後述の現像ロールGa、転写装置としての転写ロールRtにバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
【0028】
図3は図2のトナー像形成装置部分の要部拡大図である。
図2、図3において、前記ROSの左方には、黒色のトナー像を形成するトナー像形成装置U2が配置されている。潜像形成装置(潜像形成光学系)ROSの前記図示しないレーザダイオードから出射したレーザビームLは、回転する感光体PRに入射する。
図2、図3において、回転軸PRa(図3参照)を中心に矢印方向に回転する感光体(像担持体)PRと、帯電ロール(帯電部材)CRと、現像装置Gと、クリーナ(クリーニング装置)CLとを有している。また、前記トナー像形成装置U2はユニット化されており、プロセスユニットとして画像形成装置本体U1に着脱可能に構成されている。前記プロセスユニットU2の着脱は、画像形成装置本体U1の前面に開閉可能に支持されたフロントカバーUaを開放した状態で行う。
【0029】
前記像担持体PRの表面は、帯電ロールCRにより一様に帯電された後、潜像書込位置Q1(図3参照)において前記ROS(潜像形成装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。
前記静電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して現像領域Q2(図3参照)、転写領域(シート転写領域)Q3(図2参照)を順次通過する。
現像装置Gは、現像バイアスが印加される現像ロールGa、トナーを現像ロールに撹拌しながら搬送するトナー撹拌部材Gb,Gcを回転可能に支持し且つトナーを収容する現像容器Vを有している。そして、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像を現像ロールGaによりトナー像に現像する。
【0030】
前記現像容器Vの前端部には、プリンタUに固定支持されたカートリッジトナー補給装置TH1の補給路の一端が接続されており、前記カートリッジトナー補給装置TH1の補給路の他端はトナーカートリッジTCのトナー排出口に接続されている。
図2において、トナーカートリッジ2は、内部にトナーを収容するトナー容器TC1を有し、前記トナー容器TC1内にはトナー搬送部材TC2が回転可能に支持されている。したがって、現像装置Gでのトナーの消費に応じて、前記トナー搬送部材TC2が回転駆動してトナー容器TC1内のトナーを、前側(+X側)のトナー排出口TC3に搬送する。トナー排出口TC3から排出されたトナーは、カートリッジトナー補給装置TH1のトナー補給路内の図示しないトナー搬送部材(オーガ等)により現像装置Gの現像容器Vに搬送される。
【0031】
前記トナーカートリッジTCは、プリンタUに対して前後方向に挿抜することにより着脱可能に構成されている。前記トナーカートリッジTCの着脱は、画像形成装置本体U1の前面に開閉可能に支持されたフロントカバーUaを開放した状態で行う。
前記感光体PR、帯電ロールCR、ROS(静電潜像形成装置)、現像装置G等により、感光体PR上にトナー像(画像)を形成するトナー像形成装置(PR+CR+ROS+G)が形成されている。
【0032】
複数の給紙トレイTR1〜TR4(図1〜図2参照)は、前記転写領域Q3に搬送するための画像記録用の記録用シートSを収容しており、前記各給紙トレイTR1〜TR4はプリンタUの前面に形成された給紙トレイ挿入口からプリンタU内部のトレイ収容空間に出入可能である。
図2において、プリンタUの下部内部(トレイ収容空間)には、給紙トレイ挿入口から出入(挿入および抜出)される給紙トレイTR1〜TR4の左右両端部を移動可能に支持するレール(トレイ支持部材)RL1,RL1が配置されており、左右一対のレールRL1,RL1により各給紙トレイTR1〜TR4は前後方向に移動可能に支持されている。
【0033】
図2において、前記各給紙トレイTR1〜TR4の給紙側上部には、ピックアップロールRpと、フィードロールおよびリタードロールを有するさばきロールRsとを有する給紙装置Kが設けられている。
給紙装置KのピックアップロールRpにより取出された記録用のシートSは、さばきロールRsにより1枚ずつ分離されて、シート搬送装置SHの本体シート搬送路(第1標準シート搬送路)SH1に給紙される。給紙されたシートSはシート搬送装置SHの複数のシート搬送ロールRaにより搬送され、レジロールRr(図2参照)により所定のタイミングで、前記転写領域Q3に搬送される。
【0034】
また、プリンタ(画像記録装置)Uの左側部には、手差トレイTR0が装着されている。前記手差トレイTR0から給紙されたシートSは、オプション手差用シート搬送路SH5から、手差トレイ用シート搬送路SH2を通過して、前記本体シート搬送路(第1標準シート搬送路)SH1に搬送され、前記本体シート搬送路(第1標準シート搬送路)SH1に沿って配置されたシート搬送ロールRa、レジロールRrにより前記転写領域Q3に搬送される。
【0035】
図2において、前記転写領域Q3には転写バイアスが印加される転写ロールRtが配置されている。この転写ロールRtは転写領域Q3において前記感光体PRに圧接しており、転写領域Q3を通過するシートSに感光体PR上のトナー像を転写する。なお、感光体PR上に形成されたトナー像(画像)をシート上に転写(記録)する転写装置は、実施例1のように転写ロールRtのみにより構成する代わりに、コロトロンのような放電式の転写部材により構成することが可能である。また、転写装置は、中間転写体と、感光体上のトナー像を前記中間転写体に1次転写する1次転写部材と、中間転写体上のトナー像をシートに2次転写する2次転写部材とにより構成することが可能である。
【0036】
前記感光体PR、帯電ロールCR、ROS(潜像形成装置)、現像装置Gにより構成されるトナー像形成装置(PR+CR+ROS+G)と、転写装置としての転写ロールRtとにより、シートSに画像(トナー像)を記録する画像記録部材(PR+CR+ROS+G+Rt)が構成されている。
感光体PR表面のトナー像が転写領域Q3においてシートSに転写された後、前記感光体PRは、クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収される。前記クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収された感光体PRは、前記帯電ロールCRにより帯電される。
【0037】
前記転写領域Q3において未定着のトナー像が転写されたシートSは、トナー像が未定着の状態で定着領域Q4に搬送され、定着領域Q4に配置された定着装置Fの一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成されたシートSは、その後、シートガイドにガイドされて排紙ロールR1に搬送される。シートSは、前記排紙ロールR1によりシート排出口Haから排紙トレイ(第1排紙トレイ)TRhに排出される。
【0038】
プリンタU内部には前記シート排出口Haに接続された本体シート反転路SH3が設けられている。前記手差しトレイTR0の上部には、オプションのシート反転装置U3が装着されている。前記シート反転装置U1の内部には、前記本体シート反転路SH3に接続するオプションシート反転路SH4が形成されている。したがって、両面印刷時には、前記定着領域Q4でトナー像が定着されたシートSが、前記本体シート反転路SH3、オプションシート反転路SH4を通過して、前記レジロールRrに搬送され、前記転写領域Q3に再送される。
前記本体シート反転路SH3、オプションシート反転路SH4により、シート反転路(SH3+SH4)が構成されている。
【0039】
また、前記シート反転装置U3には、シートSの画像記録面が上面になる状態で排出されるオプション排紙トレイ(第2排紙トレイ、フェイスアップトレイ)TRh1が設けられている。前記オプション排紙トレイTRh1と前記本体シート反転路SH3との間にはオプションシート排出路SH6が設けられている。したがって、ユーザによりオプション排紙トレイTRh1に排出することが指定された場合、シートSは、前記本体シート反転路SH3から前記オプションシート排出路SH6を通過して、前記オプション排紙トレイTRh1に排出される。
【0040】
(現像装置)
図4は図3のIV−IV線断面図である。
図3、図4において、前記現像領域Q2で像担持体PRに対向して配置された現像器Gは、トナーを収容する現像容器Vを有している。前記現像容器Vは、現像容器本体1と、現像容器本体1の上端を塞ぐ現像容器カバー2とを有している。前記現像容器本体1の前端には前方に突出する前方突出部3(図4参照)が一体成形されている。前記現像容器カバー2の左端部(−Y端部)には、前後方向(X軸方向)に延びる層厚規制部材SKが固定支持されている。層厚規制部材SKの先端は、現像ロールGaに対向して配置されており、現像ロールGaに付着したトナー層の厚みを規制する。
【0041】
図3において、現像容器本体1の内側には、前記現像ロールGaを収容する現像ロール室(現像ロール収容部)4と、前記現像ロール室4に隣接する第1撹拌室6と、前記第1撹拌室6に隣接する第2撹拌室7とを有している。
図3、図4において、前記第1撹拌室6は現像容器本体1側の第1主撹拌室6a(図4、図5参照)と前方突出部3の左部(−Y部)3a側の回収トナー補給室6b(図4参照)とを有している。また、前記第2撹拌室7は現像容器本体1側の第2主撹拌室7aと前記前方突出部3の右部(+Y部)3b側のカートリッジトナー補給室7bとを有している。
【0042】
前記現像容器本体1の内側で前記第1撹拌室6と第2撹拌室7との間には、前記第1主撹拌室6aおよび第2主撹拌室7aの両端部以外の部分が仕切壁9によって仕切られている。即ち、前記第1主撹拌室6a及び第2主撹拌室7aはその前後方向(X軸方向)両端部の前側連通部E1及び後側連通部E2において連通するように構成されている(図4参照)。
前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7とによって循環撹拌室(6+7)が構成されている。
【0043】
前記前側接続部材3の左部3aの上部の現像容器カバー2には、回収トナー補給口2a(図4参照)が形成されており、前記前側接続部材3の右部3bの上部の現像容器カバー2には、カートリッジトナー補給口2b(図4参照)が形成されている。前記カートリッジトナー補給口2bは、カートリッジトナー補給装置TH1に接続され、前記トナーカートリッジTCからのトナーが補給される。また、回収トナー補給口2aは第1撹拌室6の下流端部に設けられ、カートリッジトナー補給口2bは、第2撹拌室7の上流端部に設けられているので、各補給口2a,2bから補給されたトナー(新しいトナーまたは回収トナー)が、補給後すぐに現像ロールGaに搬送され、現像で使用されないように構成されている。
【0044】
図3、図4において、前記現像ロールGaは、現像容器Vに固定支持された磁石ロール11の外周に回転可能に支持された現像スリーブ12を有する従来公知の現像ロールである。前記現像ロール室4や第1主撹拌室6aのトナーは、前記磁石ロール11の磁力によって現像ロールGa(現像スリーブ12)表面上に吸着されて、現像領域Q2に搬送される。また、前記現像スリーブ12の前後両端部は現像ロール室4の前面壁と後面壁によって回転可能に支持されており、現像スリーブ12の後端(−X側端)にはギアG0(図4参照)が固着されている。
【0045】
図3、図4において、前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7にはトナーを撹拌しながら搬送する第1撹拌部材Gbおよび第2撹拌部材Gcが配置されている。図4において、前記第1撹拌部材Gbは、前記現像ロールGaの軸方向に伸びる第1回転軸21と、前記回転軸21の外周に固着された撹拌搬送螺旋羽根22と逆搬送螺旋羽根23とを有している。前記撹拌搬送螺旋羽根22は、トナーを後側(−X側)から前側(+X側)に搬送するために前記後側連通部E2から前側連通部E1にかけて設けられている。前記逆搬送螺旋羽根23は、回収トナー補給口2a付近に設けられており、トナーを撹拌搬送螺旋羽根22の搬送方向とは逆方向に搬送することによって、トナーを第1撹拌室6から第2撹拌室7に流入させている。前記回転軸21は前記前側接続部3の左部3aの前面壁と前記現像容器本体1の後面壁によって回転自由に支持されており、回転軸21の後端部(−X側端部)にはギヤG1(図4参照)が固着されている。
【0046】
図4において、前記第2撹拌部材Gcは、第2回転軸26と、前記第2回転軸26の前端部(+X端部)に固着された多重撹拌搬送螺旋羽根27と、多重撹拌螺旋羽根27の後方に配置された撹拌搬送螺旋羽根28と、後端部(−X端部)に固着された逆搬送螺旋羽根29とを有している。前記多重撹拌搬送螺旋羽根27は、トナーを前側(+X側)から後側(−X側)に搬送するために前記カートリッジトナー補給口2bから前側連通部E1にかけて設けられている。そして、多重撹拌搬送螺旋羽根27は、撹拌搬送螺旋羽根28のピッチ(第2撹拌部材Gc1回転で前後方向に移動する距離)と同様のピッチの撹拌搬送螺旋羽根を2条有している。したがって、多重撹拌搬送螺旋羽根27が配置された高速搬送部H1では、撹拌搬送螺旋羽根28が配置された部分(後述する中速搬送部H3)よりもトナーを搬送する速度が高い。
【0047】
前記撹拌搬送螺旋羽根28は、トナーを前側(+X側)から後側(−X側)に搬送するために前記前側連通部E1から後側連通部E2にかけて設けられている。撹拌搬送螺旋羽根28の前端部分には、前記第2回転軸26に固着され且つ軸方向に延びる複数の平羽根31が設けられている。また、前記撹拌搬送螺旋羽根28の後端部にも平羽根31が設けられている。前記平羽根31は、トナーを後方向に搬送せず、撹拌のみを行う。したがって、平羽根31が配置された低速搬送部H2では、平羽根31が配置されていない中速搬送部H3に比べトナーの搬送速度が低くなっている。したがって、実施例1の第2撹拌部材Gcは、上流側から順に、高速搬送部H1、低速搬送部H2、中速搬送部H3、低速搬送部H2を有している。
前記逆搬送螺旋羽根29は、前記後側連通部E2の後端側(−X側端側)に設けられており、トナーを撹拌搬送螺旋羽根28の搬送方向の逆方向に搬送することによって、トナーを第2撹拌室7から第1撹拌室6に流入させている。前記第2回転軸26は前側接続部3の右部3bの前面壁と現像容器本体1の後面壁によって回転自由に支持され、後端部にギアG2が固着されている。
【0048】
図4において、前記現像スリーブ12後端のギアG0は第1回転軸21のギアG1と噛合っており、ギアG1は前記第2回転軸26のギアG2と噛合っている。前記ギアG0はメインモータ(図示せず)の回転力が伝達されており、前記メインモータによってギアG0が回転すると、ギアG1はギアG0と逆方向に回転し、前記ギアG1とギアG2は互いに逆方向に回転する。即ち、前記ギアG1及びギアG2と一体に回転する第1撹拌部材Gb及び第2撹拌部材Gcは互いに逆方向に回転する。したがって、前記第1撹拌部材Gb及び第2撹拌部材Gcの回転によって、前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7の中のトナーは互いに逆方向に搬送され循環している。
前記第1撹拌部材Gb及び第2撹拌部材Gcによってトナー撹拌搬送部材(Gb+Gc)が構成されている。
前記現像容器V、現像ロールGa、第1撹拌部材Gbおよび第2撹拌部材Gc等によって現像装置Gが構成されている。
【0049】
(クリーナ)
図5は回収トナー搬送部材の説明図であり、図5Aは図3のVA−VA線断面図、図5Bは図5AのVB−VB線断面図である。
図3において、クリーナCLは、感光体PRの軸方向に沿って配置されたクリーナ容器(トナー回収容器)41を有している。前記クリーナ容器41の右側下端部には、感光体PR表面に当接して感光体PR表面に付着したトナーを回収するクリーニングブレード42が支持されている。前記クリーニングブレード42の上方には、回収トナー搬送部材43が配置されている。
【0050】
図4、図5において、回収トナー搬送部材43は、回収トナー搬送用回転軸46と、回収トナー搬送用回転軸46の周囲に固着された搬送螺旋羽根(搬送羽根)47及び複数の平羽根48とを有している。前記搬送螺旋羽根47は、クリーナ容器41内に回収されたトナー(回収トナー)を後方(−X方向)から前方(+X方向)に搬送する。複数の平羽根48は、トナーを前方に搬送せず、撹拌する。なお、実施例1では、回収トナー搬送用回転軸46に平羽根48を設けているが、この部分での撹拌性能をそれ程高める必要がない場合は、平羽根48を省略することも可能である。
図5において、前記回収トナー搬送用回転軸46は、クリーナ容器41の後端壁41aに回転可能に支持されており、後端(−X端)にはギヤG4が固着されている。前記ギヤG4は、感光体PRの後端に固着されたギヤG6と噛合っており、前記ギヤG6は、前記現像ロールGa用のギヤG0と噛合っている。したがって、前記メインモータの駆動力がギヤG0,G6,G4の順に伝達され、感光体PRや回収トナー搬送部材43が回転駆動する。
【0051】
図5において、前記回収トナー搬送用回転軸46の前端部は、クリーナ容器41の前端壁41bに形成された回収トナー排出口(下流端貫通孔)41cを貫通している。前記回収トナー排出口41cの内部には、前記回収トナー搬送用回転軸46の前端部に溶着された弾性フィルム(凝固トナー粉砕部材)49が配置されている。図5Bに示すように、前記弾性フィルム49は、回収トナー排出口41cの内周面に当接しており、回収トナー搬送部材43の回転駆動時には、回収トナー排出口41cの内周面を擦りながら(押圧しながら)回転する。
図5において、前記回収トナー搬送用回転軸46の前端には、回収トナー搬送用回転軸46の回転中心から偏心した位置に、偏心ピン51が設けられている。
前記クリーナ容器41、回収トナー搬送部材43、クリーナ排出口41c、弾性フィルム49等によってトナー回収装置TKが構成されている。また、前記クリーニングブレード42、トナー回収装置TK等によりクリーナCLが構成されている。
【0052】
(回収トナー補給路)
図6はプロセスユニットの説明図であり、図6Aはプロセスユニットの側面図、図6Bは回収トナー補給路形成部材を取り外した状態の側面図、図6Cは図6AのVIC−VIC線断面図、図6Dは図6AのVIDーVID線断面図であり、図6Dは図6AのVIDーVID線断面図における実施例1の変更例である。
図6Bにおいて、クリーナ容器41の前端壁41bには、前方に突出し、右下方向に傾斜した略U字状のトナー補給路壁部41dが形成されている。図6Aにおいて、プロセスユニット(トナー像形成装置)U2の前端面には、回収トナー補給路形成部材(搬送路形成部材)61が装着されている。図6A、図6Cにおいて、前記回収トナー補給路形成部材61は、上方のプレート部61aと、下方の筒状の筒状補給路部(搬送路形成部材、振動部材)62とを有する。前記上方プレート部61aは、前記トナー補給路壁部41dの前端面に当接して、トナー補給路壁部41dの前面(+X面)を塞いでいる。
【0053】
筒状補給路部61bの上端にはトナー補給路壁部41dの下端面に当接してトナーの漏出を防止するためのトナー漏出防止部材61cが設けられている。実施例1のトナー漏出防止部材61cは、スポンジにより構成されているが、ゴム等により構成することも可能である。
また、筒状補給路部61bの下端は、筒状補給路装着部61dが形成されており、前記筒状補給路装着部61dには筒状補給路形成部材62が装着されている。
図6A、図6C、図6Dにおいて、前記筒状補給路形成部材62は、四角筒状の薄いゴム(弾性体)で構成されており、トナーが付着しにくいように長方形の四隅の角部62aは円弧状に形成されている。なお、前記筒状補給路形成部材62は、実施例1では四角筒の薄いゴムで構成されているが、薄いABS樹脂等で構成することも可能である。
また、前記筒状補給路形成部材62の下端は、回収トナー補給口2aに対応して、現像容器カバー2の上面に形成されたカバー側補給路装着部2cに装着されている。
したがって、クリーナ容器41の前端壁41bと、トナー補給路壁部41dとプレート部61aとにより囲まれた斜め方向に延びる空間により斜め補給路63aが構成され、筒状補給路部61b及び筒状補給路形成部材62及びカバー側補給路装着部2cの内部の空間により鉛直補給路(鉛直方向に延びる粉体搬送路)63bが構成されている。前記斜め補給路63aと鉛直補給路63bとにより、実施例1の回収トナー補給路(粉体搬送路)63が構成されている。
【0054】
(補給路内搬送部材)
図7は補給路内搬送部材と、現像容器との位置関係を説明する説明図である。
図8は補給路内搬送部材の説明図である。
図6B、図7、図8において、前記回収トナー補給路63内には、補給路内搬送部材(搬送路振動部材)66が配置されている。前記補給路内搬送部材66は、前記斜め補給路63a内に配置される傾斜搬送部67と、前記傾斜搬送部67の右下端から下方に延び、前記鉛直補給路63b内に配置される上下方向搬送部(下流端部)68とを有する。前記傾斜搬送部67の左上端部には、偏心ピン装着孔67aが形成されており、前記回収トナー搬送部材43前端の偏心ピン51に装着されている。また、傾斜搬送部67の下面には、左下方向に突出する壁当接搬送部(押圧搬送部材)67bが複数形成されている。さらに、前記傾斜搬送部67の上面には、強度を高めるとともに、傾斜搬送部67の上方の回収トナー補給路63内に付着したトナーを掻き落とすためのリブ67cが形成されている。
【0055】
図6B、図7において、前記上下方向搬送部68の下端部は、回収トナー補給口2aを貫通し、現像容器Vの回収トナー補給室6b内まで延びている。前記上下方向搬送部68の左側部には、前記鉛直補給路63b内のトナーを掻き落とす左方突出部68aが複数形成されている。上下方向搬送部68の下端部(トナー搬送方向下流端部)の、前記回収トナー補給口2a内に配置される部分には、左右に突出して形成され、周期的に筒状補給路形成部材62に接触して筒状補給路形成部材62を振動させる左側掻き落とし部68bと、右方に一体的に形成された三角形状の内側掻き落とし部68cが設けられている。
前記現像容器V、回収トナー補給路63、補給路内搬送部材66等によって回収トナー補給装置(粉体搬送装置)TH2が構成されている。
【0056】
(実施例1の作用)
図9は実施例1の作用説明図であり、図9Aは前記偏心ピン51が右下の位置に移動した状態の説明図、図9Bは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図、図9Cは前記偏心ピン51が左上の位置に移動した状態の説明図、図9Dは前記偏心ピン51が右上の位置に移動した状態の説明図である。
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、前記補給路内搬送部材66は、偏心ピン51に装着されているので、回収トナー搬送部材43の回転に伴って移動する。
図9A、図9Bにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Aに示す位置から図9Bに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、トナー補給路壁部41dの左下内面41eを擦りながら右下方に移動する。したがって、トナー補給路壁部41dの左下内面41eに落下したトナーは、壁当接搬送部67bにより右下方向に搬送され、回収トナー補給路63を落下し、回収トナー室6bに搬送される。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Aに示す位置から図9Bに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から下方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0057】
図9B、図9Cにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Bに示す位置から図9Cに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の左側掻き落とし部68bは、筒状補給路形成部材62の左内面に接触する。これにより、弾性ゴムにより構成された筒状補給路形成部材62が振動するため、筒状補給路形成部材62の内面に付着したトナーは、筒状補給路形成部材62の内面から離れ、回収トナー補給口2aに落下する。このとき、筒状補給路形成部材62の角部62aは円弧状なので、トナーが容易に離れ、筒状補給路形成部材62に蓄積することを抑えることができる。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Bに示す位置から図9Cに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から左方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0058】
図9C、図9Dにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Cに示す位置から図9Dに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の左側掻き落とし部68bは、筒状補給路形成部材62の左内面に接触した状態で、トナーを擦り落としながら左上方に移動する。したがって、筒状補給路形成部材62の左内面に付着したトナーは、筒状補給路形成部材62の内面から離れ、回収トナー補給口2aに落下する。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Cに示す位置から図9Dに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から上方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0059】
図9D、図9Aにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Dに示す位置から図9Aに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、トナー補給路壁部41dの左下内面41eに接触する。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Dに示す位置から図9Aに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から右方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0060】
したがって、上下方向搬送部68の左側掻き落とし部68bは筒状補給路形成部材62の左内面に接触し、弾性ゴムで構成された筒状補給路形成部材62を振動させると共に、筒状補給路形成部材62を擦りながら上下運動する。この結果、前記左側掻き落とし部68bにより、筒状補給路形成部材62の内面に付着したトナーを落下させることができ、回収トナー補給口2aに搬送できる。
【0061】
また、前記壁当接搬送部67bは、トナー補給路壁部41dの左下内面41eを擦りながら(押圧しながら)、右下方(トナー搬送方向の下流方向)に移動した後、トナー補給路壁部41dから離れ左上方に移動する往復動を繰り返す。この結果、前記壁当接搬送部67bは、流動性が低下し固まりやすい回収トナーがトナー補給路壁部41dの左下内面41eに付着して固まることを防止し、前記クリーナ排出口41cから排出された回収トナーを回収トナー補給路63内に搬送できる。
【0062】
さらに、上下方向搬送部68のトナー掻き落とし部68b,68cは、トナー補給口2aの部分で上下運動を行うので、トナー補給口2aの部分に付着したトナーを回収トナー室6b内に掻き落とすことができる。よって、効率よく回収トナー補給口2aの詰まりを防止し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に搬送できる。
したがって、補給路内搬送部材66が図9A〜図9Dに示す往復移動を繰り返すことにより、補給路内搬送部材66は回収トナー補給路63に付着した回収トナーを効率良く落下させることができ、トナーの詰まりを防止できる。
【0063】
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、トナーカートリッジTCから補給されたトナーは、第2撹拌室7の上流端部に設けられたカートリッジトナー補給室7b上面のカートリッジトナー補給口2bから補給される。補給されたトナーは、2条の多重搬送螺旋羽根27により高速搬送部H1を高速で搬送され、下流側の低速搬送部H2に搬送される。低速搬送部H2には、トナーの搬送を行わず、撹拌を行う平羽根31が配置されているので、平羽根31が設けられていない中速搬送部H3に比べ、トナーの搬送速度が低下している。したがって、高速搬送部H1を高速で搬送されてきたトナーが低速搬送部H2に差し掛かると、低速搬送部H2で滞留する。そして、搬送速度の低い低速搬送部H2をトナーが通過するのに時間がかかるので、トナーは、低速搬送部H2において撹拌搬送螺旋羽根28及び平羽根31により、時間をかけて十分撹拌される。したがって、トナーカートリッジから補給されたトナーが、強固に凝集している場合でも十分撹拌して粉砕でき、帯電させることができる。
【0064】
また、クリーナCLで回収され、回収トナー補給装置TH2により搬送されたトナーは、第1撹拌室の下流端部の回収トナー補給口2aから補給される。この補給された回収トナーは、第1撹拌搬送部材Gbの逆搬送螺旋羽根23により、前側連通部E1を通じて、第2撹拌室7の上流端部に搬送される。したがって、回収トナーに紙粉等が含まれ、流動性が低下し固まりやすいトナーも、低速搬送部H2に搬送されて、十分撹拌される。
また、低速搬送部H2で十分撹拌されたトナーは、中速搬送部H3を搬送され、その下流端部に設けられた低速搬送部H2でさらに撹拌される。そして、現像ロールGaで現像に使用される。
なお、本発明者は、高速搬送部H1の下流に低速搬送部H2のみを設けた場合には、トナーが低速搬送部H2にあまり滞留せず、低速搬送部H2のさらに下流に低速搬送部H2よりも高速で搬送する中速搬送部H3を設けた場合、低速搬送部H2でより多くのトナーが滞留することを見出した。これは、トナー搬送速度が低速搬送部H2より高い高速搬送部H1と中速搬送部H3との間に挟まれる形で低速搬送部H2が配置されたために、搬送速度が低い低速搬送部H2でトナーが滞留しやすくなったものと思われる。したがって、実施例1では、前記低速搬送部H2の下流側に中速搬送部H3を設けているので、低速搬送部H2において、トナーが滞留し、十分撹拌される。
【0065】
したがって、実施例1の第2撹拌部材Gcは、トナーが滞留して十分撹拌される低速搬送部H2を有しているので、全て中速搬送部で構成された従来の場合や上流に高速搬送部のみが設けられた従来の場合と比べ、トナーの撹拌性能が高くなっている。したがって、強固に凝集したトナーや、像担持体表面から回収された回収トナーも十分撹拌することができる。この結果、十分撹拌されたトナーを現像に使用できるので、撹拌不足により発生する帯状の画像欠陥を防止できる。また、十分な撹拌によりトナーの帯電分布も良好になるので、帯電不良によるかぶりやクラウド等の発生も防止できる。
【0066】
また、実施例1の画像形成装置Uでは、クリーニングブレード42で擦り取られたトナーは、トナー回収装置TKによりトナーが回収、搬送される。このとき、回収トナー搬送部材43の下流端には、クリーナ排出口41cの内周面に当接、押圧しながら回転する弾性フィルム49(図5B参照)が支持されている。したがって、回収トナー搬送部材43により搬送され、クリーナ排出口41cを通過する凝固したトナーは、回転する弾性フィルム49により粉砕される。したがって、紙粉等を含み、流動性が低下して固まりやすい回収トナーを粉砕して搬送することができる。
また、弾性フィルム49はクリーナ排出口41cを押圧しながら回転するので、クリーナ排出口41cの内周面に流動性が低下したトナーが付着し、固まって、クリーナ排出口41cが詰まることを防止できる。なお、前記弾性フィルム49をクリーナ排出口41cの内周面に対して鋭角に当接させた場合、内周面に付着したトナーを擦り落としながら回転するので、効率よくトナーの付着を防止できる。
【0067】
したがって、実施例1の画像形成装置Uは、紙粉等の異物を含み、流動性が低下し固まりやすい回収トナーをクリーナCLから現像容器Vに搬送する際に、トナーの固まりを粉砕しながら搬送でき、クリーナ排出口41cや回収トナー補給口2aで詰まることを防止できる。そして、現像容器Vの低速搬送部H2で回収トナーやトナーカートリッジTCから補給された新しいトナーを十分撹拌して、再使用することができる。
また、回収トナーの固まりを粉砕するために専用の装置を必要とせず、構成がシンプルで低コストな弾性フィルム49により回収トナーの固まりを粉砕できるので、トナー回収装置TKを小型化(省スペース化)、低コスト化できる。したがって、プロセスユニットU2や画像形成装置Uも小型化、低コスト化できる。
【0068】
(実施例1の変更例)
なお、実施例1の回収トナー補給路63は、図6Dに示すように断面略図長方形状としたが、図6Eに示すように円筒状とすることも可能である。円筒状の回収トナー補給路63とすることにより、回収トナー補給路63に角部が形成されないので、筒状補給路形成部材62の振動時に、トナーが離れやすく、筒状補給路形成部材62に蓄積することを抑えることができる。
【実施例2】
【0069】
図10は前記実施例1の図9に対応する実施例2の作用説明図であり、図10Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図10Bは前記偏心ピン51が上の位置に移動した状態の説明図、図10Cは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図である。
この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図10において実施例2の回収トナー補給装置TH2では、前記回収トナー補給路63内に配置されていた補給路内搬送部材66に替えてコイルスプリング(搬送路振動部材)71が使用されている。前記コイルスプリング71は、前記斜め補給路63a内に配置される傾斜搬送部71aと、前記コイルスプリング71の右下端から下方に延びる上下方向搬送部(下流端部)71bとを有する。傾斜搬送部71aの左上端部は、前記回収トナー搬送部材43前端の偏心ピン51に装着されている。
【0070】
(実施例2の作用)
図10A、図10Bにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記コイルスプリング71が、図10Aに示す位置から図10Bに示す位置へ移動すると、前記コイルスプリング71の上下方向搬送部(下流端部)71bの下端部は、筒状補給路形成部材62の左内面に接触する。これにより、弾性ゴムにより構成された筒状補給路形成部材62が振動するため、筒状補給路形成部材62の内面に付着したトナーは、筒状補給路形成部材62の内面から離れ、回収トナー補給口2aに落下する。
【0071】
図10B、図10Cにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記コイルスプリング71が、図10Bに示す位置から図10Cに示す位置へ移動すると、前記コイルスプリング71の傾斜搬送部71aの下側面はトナー補給路壁部41dの左下内面41eに接触し、トナー補給路壁部41dの左下内面41eを擦りながら右下方に移動する。したがって、トナー補給路壁部41dの左下内面41eに落下したトナーは、傾斜搬送部71aの下側面により右下方向に搬送され、回収トナー補給路63を落下し、回収トナー室6bに搬送される。
【0072】
図10C、図10Aにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記コイルスプリング71が、図10Cに示す位置から図10Aに示す位置へ移動すると、前記コイルスプリング71の傾斜搬送部71aの下側面は、上方に移動することで、トナー補給路壁部41dの左下内面41eから離れる。
また、前記コイルスプリング71の上下方向搬送部(下流端部)71bの下端部は、図10Cに示す位置から図10Aに示す位置へ移動すると、筒状補給路形成部材62の右内面から離れる。
したがって、コイルスプリング71は、前記壁当接搬送部66と同様に、回収トナー補給路63内で往復動をし、筒状補給路形成部材62を振動させ、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【実施例3】
【0073】
図11は前記実施例1の図9に対応する実施例3の作用説明図であり、図11Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図11Bは前記偏心ピン51が下の位置に移動した状態の説明図である。
この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図11において実施例3の回収トナー補給装置TH2では、前記筒状補給路形成部材62が省略され、搬送路形成部材61′の筒状補給路部61b′が回収トナー補給口2aまで延びており、筒状補給路装着部61d′がカバー側補給路装着部2cに接続されている。前記筒状補給路形成部材62の内部の回収トナー補給路63には、筒状補給路形成部材62の左右内側壁に沿って湾曲した板状の内壁部材(搬送路形成部材,振動部材)81が配置されている。前記内壁部材81は、筒状補給路形成部材62の右側壁に複数のバネ(弾性部材)82によって振動可能に支持されている。
【0074】
(実施例3の作用)
図11A、図11Bにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、排出された回収トナーは、内壁部材81の左下内面81aに落下したり、舞い上がって右上内面81bや鉛直面81c等に付着する。前記補給路内搬送部材66が、図11Aに示す位置から図11Bに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、内壁部材81の左下内面81aに接触する。これにより、内壁部材81が振動するため、内壁部材81の右上内面81bや鉛直面81cに付着したトナーは、離れて回収トナー補給口2aに落下する。
また、前記補給路内搬送部材66が、図11Bに示す位置から図11Aに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、内壁部材81の左下内面81aに接触した状態で、トナーを掻き取りながら右上方に移動して離れる。したがって、内壁部材81の左下内面81aに付着したトナーは、右下方向へ搬送され、回収トナー補給路63を落下し、回収トナー補給口2aに落下する。
したがって、内壁部材81は、筒状補給路形成部材62と同様に、補給路内搬送部材66によって振動してトナーを落下させることで、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【実施例4】
【0075】
図12は実施例4の作用説明図であり、前記実施例1の図9に対応する図である。
この実施例4の説明において、前記実施例1および実施例3の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1および実施例3と相違しているが、他の点では前記実施例1および実施例3と同様に構成されている。
図12において実施例4の回収トナー補給装置TH2では、実施例3の内壁部材81及びバネ82に替えて板ばね状内壁部材(搬送路形成部材,振動部材,弾性部材,板バネ)91が使用されている。板ばね状内壁部材91は、右上の一端部91aが筒状補給路部61の右上内壁に固定支持されており、回収トナー補給口2a近傍まで延びる左下の他端部91bが自由端部として振動可能に支持されている。板ばね状内壁部材91の左上部のクリーナ排出口41c近傍にはクリーナ排出口41c側に突出するように折り曲げられた突出部91cが構成されている。
【0076】
(実施例4の作用)
前記構成を備えた実施例4の回収トナー補給装置TH2では、回収トナー搬送部材43の回転に伴って、補給路内搬送部材66が往復移動を繰り返す。このとき、傾斜搬送部67の偏心ピン装着孔67aの外周部分が突起部91cに周期的に接触するため、板ばね状内壁部材91は振動する。また、左側掻き落とし部68bも板ばね状内壁部材91の他端部91bに周期的に接触するため、板ばね状内壁部材91は振動する。
したがって、補給路内搬送部材66の往復移動により、板ばね状内壁部材91が振動し、板ばね状内壁部材91に付着したトナーを離脱させ、回収トナー補給口2aに搬送でき、回収トナー補給路63内のトナーの詰まりを防止できる。
【実施例5】
【0077】
図13は実施例5の説明図であり、図13Aは実施例5のプロセスユニットの側面図であり、図13Bは図13AのXIIIB−XIIIB線断面図であり、図13Cは実施例5の作用説明図である。
この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13A、図13Bにおいて、実施例5の回収トナー補給装置TH2では、前記プロセスユニットU2の前面壁U2aから前方に延びる前記現像スリーブ12の軸Ga1の前端には駆動ギアG7が固着されており、前記駆動ギアG7は前記現像スリーブ12と一体的に回転する。
前記駆動ギアG7の右斜め上方には、前記プロセスユニットU2の前端壁U2aから前方に突出する回転軸100が回転可能に支持されており、前記回転軸100には駆動ギアG7と噛合う従動ギアG8が固定支持されている。
また、図13Bにおいて、前記回転軸100の前端には円板状の搬送路振動部材101が固定支持されている。前記搬送路振動部材101には、円板の外周から外方に突出する突起101aが形成されている。なお、実施例5では、実施例1と同様に弾性材料製の筒状補給路形成部材62を有し、実施例1の補給路内搬送部材66が省略されている。なお、前記補給路内搬送部材66は省略せずに設置することも可能である。
【0078】
(実施例5の作用)
前記構成を備えた実施例5の回収トナー補給装置TH2では、前記現像スリーブ12の回転に伴って、前記駆動ギアG7、前記従動ギアG8、および前記搬送路振動部材101が回転し、前記突起101aが前記筒状補給路形成部材62と周期的に接触する(図13C参照)。
したがって、前記筒状補給路形成部材62が振動して前記回収トナー補給路63内に付着したトナーが落下するため、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【実施例6】
【0079】
図14は実施例6の作用説明図である。
この実施例6の説明において、前記実施例1および実施例5の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例6は、下記の点で実施例5と相違しているが、他の点では実施例5と同様に構成されている。
図14において、実施例6の回収トナー補給装置TH2では、前記回転軸100の前端には円板歯車状の搬送路振動部材111が固定支持されている。前記搬送路振動部材111には、円板の外周から外方に突出する複数の歯111aが形成されている。
また、実施例6では、実施例1と同様に構成された弾性材料製の前記筒状補給路形成部材112には、前記搬送路振動部材111に対向する外周面から外方に突出する突起112aが形成されている。
【0080】
(実施例6の作用)
前記構成を備えた実施例6の回収トナー補給装置TH2では、前記現像スリーブ12の回転に伴って、前記駆動ギアG7、前記従動ギアG8、および前記搬送路振動部材111が回転し、前記複数の歯111aが前記筒状補給路形成部材112の突起112aと断続的に接触する(図14参照)。
したがって、実施例5と同様に、前記筒状補給路形成部材62が振動して前記回収トナー補給路63内に付着したトナーが落下するため、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【0081】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H03)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、左側掻き落とし部68bやトナー掻き落とし部68b,68cの形状は適宜変更可能であり、例えば三角形状の内側掻き落とし部を第1撹拌搬送部材Gbの第1回転軸21や逆搬送螺旋羽根23と接触するように設置してもよい。その結果、補給路内搬送部材66の移動を複雑化でき、ランダムなタイミングで振動部材62,81,91を振動させることができ、回収トナー室6b内のトナー詰まりを防止することができる。
(H02)前記実施例において、実施例5の搬送路振動部材101および実施例6の搬送路振動部材111の駆動源は適宜変更可能であり、例えば、前記従動ギアG8と噛合う駆動ギアG7の駆動源を前記現像ロールGaではなく前記感光体PRとすることも可能である。この場合、前記感光体PRが回転することで、駆動ギアG7、従動ギアG8が回転し、実施例5の搬送路振動部材101または実施例6の搬送路振動部材111を回転することができる。あるいは専用のモータを使用したり、その他の駆動源から駆動力が伝達されるようにすることも可能である。
(H03)前記実施例において、実施例5の搬送路振動部材101および実施例6の搬送路振動部材111の駆動伝達機構は適宜変更可能であり、例えば、前記現像ロールGaの位置を調整し且つ前記駆動ギアG7、従動ギアG8、回転軸100を取り除き、前記実施例5の搬送路振動部材101または実施例6の搬送路振動部材111を直接前記現像ロールGaの前記現像スリーブ12の軸の前端に固定支持することも可能である。この場合、前記実施例5の搬送路振動部材101または実施例6の搬送路振動部材111は、前記現像ロールGaの回転と一体的に回転する。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
【図3】図3は図2のトナー像形成装置部分の要部拡大図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図5は回収トナー搬送部材の説明図であり、図5Aは図3のVA−VA線断面図、図5Bは図5AのVB−VB線断面図である。
【図6】図6はプロセスユニットの説明図であり、図6Aはプロセスユニットの側面図、図6Bは回収トナー補給路形成部材を取り外した状態の側面図、図6Cは図6AのVIC−VIC線断面図である。
【図7】図7は補給路内搬送部材と、現像容器との位置関係を説明する説明図である。
【図8】図8は補給路内搬送部材の説明図である。
【図9】図9は実施例1の作用説明図であり、図9Aは前記偏心ピン51が右下の位置に移動した状態の説明図、図9Bは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図、図9Cは前記偏心ピン51が左上の位置に移動した状態の説明図、図9Dは前記偏心ピン51が右上の位置に移動した状態の説明図である。
【図10】図10は実施例2の作用説明図であり、図10Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図10Bは前記偏心ピン51が上の位置に移動した状態の説明図、図10Cは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図である。
【図11】図11は実施例3の作用説明図であり、図11Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図11Bは前記偏心ピン51が下の位置に移動した状態の説明図である。
【図12】図12は実施例4の作用説明図である。
【図13】図13は実施例5の説明図であり、図13Aは実施例5のプロセスユニットの側面図であり、図13Bは図13AのXIIIB−XIIIB線断面図であり、図13Cは実施例5の作用説明図である。
【図14】図14は実施例6の作用説明図である。
【符号の説明】
【0083】
101…搬送路振動部材、
111…搬送路振動部材、
112…搬送路形成部材、弾性部材、弾性チューブ、
61…搬送路形成部材、
62…搬送路形成部材、振動部材、弾性部材、弾性チューブ、
63…粉体搬送路、
63b…鉛直方向に延びる粉体搬送路、
66…搬送路振動部材、
71…搬送路振動部材、
81…搬送路形成部材、振動部材、
82…弾性部材、
91…搬送路形成部材、振動部材、弾性部材、板バネ、
CL…クリーニング装置、
G…現像装置、
PR…像担持体、
Rt…転写装置、
TH2…粉体搬送装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー等の粉体を搬送する粉体搬送装置および、前記粉体搬送装置を備えたプリンタ、FAX、複写機またはこれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に関する。
本発明は、転写後の像担持体表面から回収されたトナーを現像装置に搬送する粉体搬送装置に好適に使用可能である。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置では、新たなトナーやキャリア等の粉体を現像装置に搬送する粉体搬送装置を使用して、トナー等の補給を行う画像形成装置が知られている。また、転写材(用紙や中間転写体)に転写後の像担持体(中間転写体または感光体)表面から回収された粉体を現像装置に搬送する粉体搬送装置を使用して、転写残トナーを再利用する画像形成装置も知られている。さらに、像担持体表面から回収された粉体を廃棄トナー回収容器に搬送する粉体搬送装置を使用して、粉体を容器に回収する画像形成装置も知られている。
【0003】
このような粉体搬送装置を備えた画像形成装置に関する技術として、下記の従来技術(J01)〜(J04)が公知である。
(J01)特許文献1(特開2005−266107号公報)、特許文献2(特開2001−255742号公報)記載の技術
特許文献1、2には、感光体の上方に配置されたクリーナで感光体表面の転写残トナーを回収し、回収したトナーを感光体の下方に配置された現像容器に落下させて搬送する粉体搬送装置が記載されている。また、特許文献1記載の技術では、搬送路内に往復移動する部材を配置し、搬送路内の斜めの部分に付着したトナーを搬送したり、現像容器への補給口がトナーで詰まることを防止している。
【0004】
(J02)特許文献3(特開平1−191884号公報)記載の技術
特許文献3には、クリーニング装置で回収したトナーを着脱可能な回収ボックスに落下させて搬送する技術が記載されており、回収ボックス内で回収したトナーが偏らないように均すために、回収ボックスを振動させる構成が記載されている。特許文献3記載の技術では、画像形成装置本体に固定支持されたクリーニング装置に対して回収ボックスを振動可能とするために、落下する搬送路の一部を蛇腹状の弾性パイプ部材で構成している。
【0005】
(J03)特許文献4(特開平8−63073号公報)記載の技術
特許文献4には、クリーニング装置から現像器にトナーを搬送する際に、クリーニング装置から延びるパイプと現像器から延びるパイプを連結する連結部を弾性部材で構成して、トナーの漏れを防止しつつパイプどうしの着脱を容易にする構成が記載されている。
(J04)特許文献5(特開2001−154487号公報)記載の技術
特許文献5には、トナーボトルから、現像容器にトナーを空気と混合して搬送するポンプの吸引部分まで、シリコン材質の弾性体からなる中空管形状の搬送ハウジング内に収容されたシリコン材質の弾性体からなる搬送スクリュで搬送することにより、搬送ハウジングと搬送スクリュの摺動負荷や発熱を低減し、トナーの凝集塊やダメージを防止する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−266107号公報
【特許文献2】特開2001−255742号公報
【特許文献3】特開平1−191884号公報
【特許文献4】特開平8−063073号公報
【特許文献5】特開2001−154487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(従来技術の問題点)
トナーのような粉体を搬送する粉体搬送装置では、搬送路内で粉体が舞い上がりクラウド状になることがあり、搬送路の内壁面に付着することがある。特に、一度転写領域を通過して圧力や電圧等の負荷が作用したトナーは、劣化していることがあり、内壁面に付着しやすくなる。付着したトナーが多くなると、搬送路が詰まったり、最悪の場合にはトナーが漏れだしてしまう恐れもある。
前記従来技術(J01)では、落下させて搬送する際の搬送路の内壁にトナーが付着した場合に、往復移動する部材が配置されていても、往復移動する範囲内しかトナーを落とすことができない。したがって、経時的に搬送路内壁に付着したトナー量が多くなって搬送路が狭くなると、搬送能力(搬送性能)が低下する問題がある。
【0008】
前記従来技術(J02)では、回収ボックスの振動を吸収する蛇腹状の弾性パイプでは、回収ボックスから離れるほど作用する力が弱く、蛇腹状の弾性パイプ内に付着したトナーを除去するには不十分であり、トナーの詰まりに十分対応できない。特に、蛇腹状の弾性パイプは、多くの段部があるため、段部にトナーが付着、蓄積され、詰まりを誘発する恐れもある。
前記従来技術(J03)では、パイプどうしを接続する弾性部材に付着したトナーを除去する構成はない。
前記従来技術(J04)では、シリコン材料の弾性体からなる搬送ハウジング内のトナーは搬送スクリュで搬送しているが、搬送ハウジング内で舞い上がったりして上面に付着したトナーを除去する構成はない。
【0009】
本発明は前記事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)搬送路内での粉体の詰まりを抑えること。
【課題を解決するための手段】
【0010】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0011】
(第1発明)
前記技術的課題を解決するために第1発明の粉体搬送装置(TH2)は、
粉体が搬送される粉体搬送路(63)が形成された搬送路形成部材(61,62,81,91,112)であって、内部に前記粉体搬送路(63)が形成され且つ振動可能な振動部材(62,81,91,112)を有する前記搬送路形成部材(61,62,81,91,112)と、
前記振動部材(62,81,91,112)に接触、離隔可能に支持され、前記振動部材(62,81,91,112)を振動させる搬送路振動部材(66,71,101,111)と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
(第1発明の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の粉体搬送装置(TH2)では、粉体が搬送される粉体搬送路(63)が形成された搬送路形成部材(61,62,81,91,112)は、内部に前記粉体搬送路(63)が形成され且つ振動可能な振動部材(62,81,91,112)を有する。
搬送路振動部材(66,71,101,111)は、前記振動部材(62,81,91,112)に接触、離隔可能に支持され、前記振動部材(62,81,91,112)を振動させる。
したがって、第1発明の粉体搬送装置は、搬送路振動部材(66,71,101,111)により振動部材(62,81,91,112)が振動されるので、粉体搬送路(63)を形成する振動部材(62,81,91,112)が振動する。この結果、振動部材(62,81,91,112)に付着した粉体を、振動により振動部材(62,81,91,112)から離脱させることができるので、粉体搬送路(63)内での粉体の詰まりを抑えることができる。
【0013】
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明において、
内部に前記粉体搬送路(63)の一部が形成された弾性部材(62,91,112)により構成された前記振動部材(62,91,112)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態1の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(62,91,112)が、内部に前記粉体搬送路(63)の一部が形成された弾性部材(62,91,112)により構成されているので、弾性により振動し、振動部材(62,91,112)に付着した粉体を離脱させることができる。
【0014】
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明の形態1において、
前記弾性部材(62,112)としての弾性チューブ(62,112)により構成された前記振動部材(62,112)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態2の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(62,112)は、前記弾性部材(62,112)としての弾性チューブ(62,112)により構成されているので、弾性により振動し、粉体を離脱させることができる。
【0015】
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明および第1発明の形態1、2のいずれかにおいて、
前記粉体を落下させて搬送する鉛直方向に延びる前記粉体搬送路(63b)に配置された前記振動部材(62,112)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態3の粉体搬送装置(TH2)では、振動部材(62,112)は、粉体を落下させて搬送する鉛直方向に延びる前記粉体搬送路(63b)に配置されているので、振動部材(62,112)の振動により振動部材(62,112)から離脱した粉体は、鉛直方向に落下して粉体搬送路(63)を搬送される。
【0016】
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、
内部に前記粉体搬送路(63)の一部が形成された前記振動部材(62,112)の外部から振動させる前記搬送路振動部材(101,111)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態4の粉体搬送装置(TH2)では、搬送路振動部材(101,111)により振動部材(62,112)が外部から振動されるので、振動部材(62,112)に付着した粉体を離脱させることができる。
【0017】
(第1発明の形態5)
第1発明の形態5の粉体搬送装置(TH2)は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、
前記粉体搬送路(63)内に移動可能に支持され、移動時に前記振動部材(62,81,91)を振動させる搬送路振動部材(66,71)と、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態5の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態5の粉体搬送装置(TH2)では、粉体搬送路(63)内に移動可能に支持された搬送路振動部材(66,71)により、移動時に前記振動部材(62,81,91)が振動されるので、振動部材(62,81,91)に付着した粉体を離脱させることができる。
【0018】
(第1発明の形態6)
第1発明の形態6の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5において、
前記弾性部材(91)としての板バネ(91)により構成された前記振動部材(91)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態6の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態6の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(91)は、前記弾性部材(91)としての板バネ(91)により構成されているので、板バネ(91)の弾性による振動により粉体を離脱させることができる。
【0019】
(第1発明の形態7)
第1発明の形態7の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5、6のいずれかにおいて、
前記搬送路形成部材(61)の内面に弾性部材(82)を介して振動可能に支持された前記振動部材(81)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態7の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態7の粉体搬送装置(TH2)では、前記振動部材(81)は、前記搬送路形成部材(61)の内面に弾性部材(82)を介して振動可能に支持されているので、弾性部材(82)の振動により振動部材(81)が振動し、粉体を離脱させることができる。
【0020】
(第1発明の形態8)
第1発明の形態8の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5〜7のいずれかにおいて、
前記粉体搬送路(63)の粉体搬送方向に沿って往復移動する前記搬送路振動部材(66,71)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態8の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態8の粉体搬送装置(TH2)では、前記搬送路振動部材(66,71)は、前記粉体搬送路(63)の粉体搬送方向に沿って往復移動するので、振動部材(62,81,91)を周期的に振動させることができる。
【0021】
(第1発明の形態9)
第1発明の形態9の粉体搬送装置(TH2)は、第1発明の形態5〜8のいずれかにおいて、
往復移動時に前記粉体搬送路(63)内の粉体を搬送方向に搬送する前記搬送路振動部材(66)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態9の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態9の粉体搬送装置(TH2)では、前記搬送路振動部材(66)は、往復移動時に前記粉体搬送路(63)内の粉体を搬送方向に搬送するので、振動部材(62,81,91)を振動させつつ、粉体を搬送することができる。
【0022】
(第2発明)
前記技術的課題を解決するために第2発明の画像形成装置は、
表面に静電潜像が形成される像担持体(PR)と、
前記粉体としてのトナーにより前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置(G)と、
前記トナー像を転写材に転写する転写装置(Rt)と、
前記転写後の前記像担持体(PR)表面に残留したトナーを回収するクリーニング装置(CL)と、
前記クリーニング装置(CL)で回収したトナーを前記現像装置(G)に搬送する第1発明および第1発明の形態1〜9のいずれかの粉体搬送装置(TH2)と、
を備えたことを特徴とする。
【0023】
(第2発明の作用)
前記構成要件を備えた第2発明の画像形成装置では、像担持体(PR)の表面には、静電潜像が形成される。現像装置(G)は、前記粉体としてのトナーにより前記静電潜像をトナー像に現像する。転写装置(Rt)は、前記トナー像を転写材に転写する。クリーニング装置(CL)は、前記転写後の前記像担持体表面に残留したトナーを回収する。第1発明および第1発明の形態1〜9のいずれかの粉体搬送装置(TH2)は、前記クリーニング装置(CL)で回収したトナーを前記現像装置(G)に搬送する。
したがって、第2発明の画像形成装置では、第1発明および第1発明の形態1〜9のいずれかの粉体搬送装置(TH2)を使用しているので、クリーニング装置(CL)で回収されたトナーを現像装置(G)に搬送する際に、粉体としてのトナーの詰まりを防止することができる。
【発明の効果】
【0024】
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)搬送路内での粉体の詰まりを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【実施例1】
【0026】
図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図1において、実施例1の画像形成装置としてのプリンタUは、プリンタ本体U1の上面に第1排紙トレイ(フェイスダウントレイ)TRhが設けられている。前記第1排出トレイTRhのシート排出方向先端側の上面前部には、ユーザが入力操作するUI(ユーザインタフェース)が設けられており、前記UIには設定キー等が設けられている。プリンタUの上部前面には、フロントパネルUaが配置されており、フロントパネルUa下端部が左右方向(Y軸方向)に延びるヒンジ軸により、プリンタU本体にヒンジ連結されている。したがって、トナーカートリッジやプロセスユニット等を交換する場合、フロントパネルUaを開けて交換できる。
【0027】
図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
図2において、ホストコンピュータHCから送信された画像データやプリンタ制御コマンド等の電気信号は、プリンタUのコントローラCに入力される。コントローラCはマイクロコンピュータおよび記憶装置等により構成されている。コントローラCは、入力される画像データを一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、レーザ駆動回路DLと、後述の現像ロールGa、転写装置としての転写ロールRtにバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
【0028】
図3は図2のトナー像形成装置部分の要部拡大図である。
図2、図3において、前記ROSの左方には、黒色のトナー像を形成するトナー像形成装置U2が配置されている。潜像形成装置(潜像形成光学系)ROSの前記図示しないレーザダイオードから出射したレーザビームLは、回転する感光体PRに入射する。
図2、図3において、回転軸PRa(図3参照)を中心に矢印方向に回転する感光体(像担持体)PRと、帯電ロール(帯電部材)CRと、現像装置Gと、クリーナ(クリーニング装置)CLとを有している。また、前記トナー像形成装置U2はユニット化されており、プロセスユニットとして画像形成装置本体U1に着脱可能に構成されている。前記プロセスユニットU2の着脱は、画像形成装置本体U1の前面に開閉可能に支持されたフロントカバーUaを開放した状態で行う。
【0029】
前記像担持体PRの表面は、帯電ロールCRにより一様に帯電された後、潜像書込位置Q1(図3参照)において前記ROS(潜像形成装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。
前記静電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して現像領域Q2(図3参照)、転写領域(シート転写領域)Q3(図2参照)を順次通過する。
現像装置Gは、現像バイアスが印加される現像ロールGa、トナーを現像ロールに撹拌しながら搬送するトナー撹拌部材Gb,Gcを回転可能に支持し且つトナーを収容する現像容器Vを有している。そして、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像を現像ロールGaによりトナー像に現像する。
【0030】
前記現像容器Vの前端部には、プリンタUに固定支持されたカートリッジトナー補給装置TH1の補給路の一端が接続されており、前記カートリッジトナー補給装置TH1の補給路の他端はトナーカートリッジTCのトナー排出口に接続されている。
図2において、トナーカートリッジ2は、内部にトナーを収容するトナー容器TC1を有し、前記トナー容器TC1内にはトナー搬送部材TC2が回転可能に支持されている。したがって、現像装置Gでのトナーの消費に応じて、前記トナー搬送部材TC2が回転駆動してトナー容器TC1内のトナーを、前側(+X側)のトナー排出口TC3に搬送する。トナー排出口TC3から排出されたトナーは、カートリッジトナー補給装置TH1のトナー補給路内の図示しないトナー搬送部材(オーガ等)により現像装置Gの現像容器Vに搬送される。
【0031】
前記トナーカートリッジTCは、プリンタUに対して前後方向に挿抜することにより着脱可能に構成されている。前記トナーカートリッジTCの着脱は、画像形成装置本体U1の前面に開閉可能に支持されたフロントカバーUaを開放した状態で行う。
前記感光体PR、帯電ロールCR、ROS(静電潜像形成装置)、現像装置G等により、感光体PR上にトナー像(画像)を形成するトナー像形成装置(PR+CR+ROS+G)が形成されている。
【0032】
複数の給紙トレイTR1〜TR4(図1〜図2参照)は、前記転写領域Q3に搬送するための画像記録用の記録用シートSを収容しており、前記各給紙トレイTR1〜TR4はプリンタUの前面に形成された給紙トレイ挿入口からプリンタU内部のトレイ収容空間に出入可能である。
図2において、プリンタUの下部内部(トレイ収容空間)には、給紙トレイ挿入口から出入(挿入および抜出)される給紙トレイTR1〜TR4の左右両端部を移動可能に支持するレール(トレイ支持部材)RL1,RL1が配置されており、左右一対のレールRL1,RL1により各給紙トレイTR1〜TR4は前後方向に移動可能に支持されている。
【0033】
図2において、前記各給紙トレイTR1〜TR4の給紙側上部には、ピックアップロールRpと、フィードロールおよびリタードロールを有するさばきロールRsとを有する給紙装置Kが設けられている。
給紙装置KのピックアップロールRpにより取出された記録用のシートSは、さばきロールRsにより1枚ずつ分離されて、シート搬送装置SHの本体シート搬送路(第1標準シート搬送路)SH1に給紙される。給紙されたシートSはシート搬送装置SHの複数のシート搬送ロールRaにより搬送され、レジロールRr(図2参照)により所定のタイミングで、前記転写領域Q3に搬送される。
【0034】
また、プリンタ(画像記録装置)Uの左側部には、手差トレイTR0が装着されている。前記手差トレイTR0から給紙されたシートSは、オプション手差用シート搬送路SH5から、手差トレイ用シート搬送路SH2を通過して、前記本体シート搬送路(第1標準シート搬送路)SH1に搬送され、前記本体シート搬送路(第1標準シート搬送路)SH1に沿って配置されたシート搬送ロールRa、レジロールRrにより前記転写領域Q3に搬送される。
【0035】
図2において、前記転写領域Q3には転写バイアスが印加される転写ロールRtが配置されている。この転写ロールRtは転写領域Q3において前記感光体PRに圧接しており、転写領域Q3を通過するシートSに感光体PR上のトナー像を転写する。なお、感光体PR上に形成されたトナー像(画像)をシート上に転写(記録)する転写装置は、実施例1のように転写ロールRtのみにより構成する代わりに、コロトロンのような放電式の転写部材により構成することが可能である。また、転写装置は、中間転写体と、感光体上のトナー像を前記中間転写体に1次転写する1次転写部材と、中間転写体上のトナー像をシートに2次転写する2次転写部材とにより構成することが可能である。
【0036】
前記感光体PR、帯電ロールCR、ROS(潜像形成装置)、現像装置Gにより構成されるトナー像形成装置(PR+CR+ROS+G)と、転写装置としての転写ロールRtとにより、シートSに画像(トナー像)を記録する画像記録部材(PR+CR+ROS+G+Rt)が構成されている。
感光体PR表面のトナー像が転写領域Q3においてシートSに転写された後、前記感光体PRは、クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収される。前記クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収された感光体PRは、前記帯電ロールCRにより帯電される。
【0037】
前記転写領域Q3において未定着のトナー像が転写されたシートSは、トナー像が未定着の状態で定着領域Q4に搬送され、定着領域Q4に配置された定着装置Fの一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成されたシートSは、その後、シートガイドにガイドされて排紙ロールR1に搬送される。シートSは、前記排紙ロールR1によりシート排出口Haから排紙トレイ(第1排紙トレイ)TRhに排出される。
【0038】
プリンタU内部には前記シート排出口Haに接続された本体シート反転路SH3が設けられている。前記手差しトレイTR0の上部には、オプションのシート反転装置U3が装着されている。前記シート反転装置U1の内部には、前記本体シート反転路SH3に接続するオプションシート反転路SH4が形成されている。したがって、両面印刷時には、前記定着領域Q4でトナー像が定着されたシートSが、前記本体シート反転路SH3、オプションシート反転路SH4を通過して、前記レジロールRrに搬送され、前記転写領域Q3に再送される。
前記本体シート反転路SH3、オプションシート反転路SH4により、シート反転路(SH3+SH4)が構成されている。
【0039】
また、前記シート反転装置U3には、シートSの画像記録面が上面になる状態で排出されるオプション排紙トレイ(第2排紙トレイ、フェイスアップトレイ)TRh1が設けられている。前記オプション排紙トレイTRh1と前記本体シート反転路SH3との間にはオプションシート排出路SH6が設けられている。したがって、ユーザによりオプション排紙トレイTRh1に排出することが指定された場合、シートSは、前記本体シート反転路SH3から前記オプションシート排出路SH6を通過して、前記オプション排紙トレイTRh1に排出される。
【0040】
(現像装置)
図4は図3のIV−IV線断面図である。
図3、図4において、前記現像領域Q2で像担持体PRに対向して配置された現像器Gは、トナーを収容する現像容器Vを有している。前記現像容器Vは、現像容器本体1と、現像容器本体1の上端を塞ぐ現像容器カバー2とを有している。前記現像容器本体1の前端には前方に突出する前方突出部3(図4参照)が一体成形されている。前記現像容器カバー2の左端部(−Y端部)には、前後方向(X軸方向)に延びる層厚規制部材SKが固定支持されている。層厚規制部材SKの先端は、現像ロールGaに対向して配置されており、現像ロールGaに付着したトナー層の厚みを規制する。
【0041】
図3において、現像容器本体1の内側には、前記現像ロールGaを収容する現像ロール室(現像ロール収容部)4と、前記現像ロール室4に隣接する第1撹拌室6と、前記第1撹拌室6に隣接する第2撹拌室7とを有している。
図3、図4において、前記第1撹拌室6は現像容器本体1側の第1主撹拌室6a(図4、図5参照)と前方突出部3の左部(−Y部)3a側の回収トナー補給室6b(図4参照)とを有している。また、前記第2撹拌室7は現像容器本体1側の第2主撹拌室7aと前記前方突出部3の右部(+Y部)3b側のカートリッジトナー補給室7bとを有している。
【0042】
前記現像容器本体1の内側で前記第1撹拌室6と第2撹拌室7との間には、前記第1主撹拌室6aおよび第2主撹拌室7aの両端部以外の部分が仕切壁9によって仕切られている。即ち、前記第1主撹拌室6a及び第2主撹拌室7aはその前後方向(X軸方向)両端部の前側連通部E1及び後側連通部E2において連通するように構成されている(図4参照)。
前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7とによって循環撹拌室(6+7)が構成されている。
【0043】
前記前側接続部材3の左部3aの上部の現像容器カバー2には、回収トナー補給口2a(図4参照)が形成されており、前記前側接続部材3の右部3bの上部の現像容器カバー2には、カートリッジトナー補給口2b(図4参照)が形成されている。前記カートリッジトナー補給口2bは、カートリッジトナー補給装置TH1に接続され、前記トナーカートリッジTCからのトナーが補給される。また、回収トナー補給口2aは第1撹拌室6の下流端部に設けられ、カートリッジトナー補給口2bは、第2撹拌室7の上流端部に設けられているので、各補給口2a,2bから補給されたトナー(新しいトナーまたは回収トナー)が、補給後すぐに現像ロールGaに搬送され、現像で使用されないように構成されている。
【0044】
図3、図4において、前記現像ロールGaは、現像容器Vに固定支持された磁石ロール11の外周に回転可能に支持された現像スリーブ12を有する従来公知の現像ロールである。前記現像ロール室4や第1主撹拌室6aのトナーは、前記磁石ロール11の磁力によって現像ロールGa(現像スリーブ12)表面上に吸着されて、現像領域Q2に搬送される。また、前記現像スリーブ12の前後両端部は現像ロール室4の前面壁と後面壁によって回転可能に支持されており、現像スリーブ12の後端(−X側端)にはギアG0(図4参照)が固着されている。
【0045】
図3、図4において、前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7にはトナーを撹拌しながら搬送する第1撹拌部材Gbおよび第2撹拌部材Gcが配置されている。図4において、前記第1撹拌部材Gbは、前記現像ロールGaの軸方向に伸びる第1回転軸21と、前記回転軸21の外周に固着された撹拌搬送螺旋羽根22と逆搬送螺旋羽根23とを有している。前記撹拌搬送螺旋羽根22は、トナーを後側(−X側)から前側(+X側)に搬送するために前記後側連通部E2から前側連通部E1にかけて設けられている。前記逆搬送螺旋羽根23は、回収トナー補給口2a付近に設けられており、トナーを撹拌搬送螺旋羽根22の搬送方向とは逆方向に搬送することによって、トナーを第1撹拌室6から第2撹拌室7に流入させている。前記回転軸21は前記前側接続部3の左部3aの前面壁と前記現像容器本体1の後面壁によって回転自由に支持されており、回転軸21の後端部(−X側端部)にはギヤG1(図4参照)が固着されている。
【0046】
図4において、前記第2撹拌部材Gcは、第2回転軸26と、前記第2回転軸26の前端部(+X端部)に固着された多重撹拌搬送螺旋羽根27と、多重撹拌螺旋羽根27の後方に配置された撹拌搬送螺旋羽根28と、後端部(−X端部)に固着された逆搬送螺旋羽根29とを有している。前記多重撹拌搬送螺旋羽根27は、トナーを前側(+X側)から後側(−X側)に搬送するために前記カートリッジトナー補給口2bから前側連通部E1にかけて設けられている。そして、多重撹拌搬送螺旋羽根27は、撹拌搬送螺旋羽根28のピッチ(第2撹拌部材Gc1回転で前後方向に移動する距離)と同様のピッチの撹拌搬送螺旋羽根を2条有している。したがって、多重撹拌搬送螺旋羽根27が配置された高速搬送部H1では、撹拌搬送螺旋羽根28が配置された部分(後述する中速搬送部H3)よりもトナーを搬送する速度が高い。
【0047】
前記撹拌搬送螺旋羽根28は、トナーを前側(+X側)から後側(−X側)に搬送するために前記前側連通部E1から後側連通部E2にかけて設けられている。撹拌搬送螺旋羽根28の前端部分には、前記第2回転軸26に固着され且つ軸方向に延びる複数の平羽根31が設けられている。また、前記撹拌搬送螺旋羽根28の後端部にも平羽根31が設けられている。前記平羽根31は、トナーを後方向に搬送せず、撹拌のみを行う。したがって、平羽根31が配置された低速搬送部H2では、平羽根31が配置されていない中速搬送部H3に比べトナーの搬送速度が低くなっている。したがって、実施例1の第2撹拌部材Gcは、上流側から順に、高速搬送部H1、低速搬送部H2、中速搬送部H3、低速搬送部H2を有している。
前記逆搬送螺旋羽根29は、前記後側連通部E2の後端側(−X側端側)に設けられており、トナーを撹拌搬送螺旋羽根28の搬送方向の逆方向に搬送することによって、トナーを第2撹拌室7から第1撹拌室6に流入させている。前記第2回転軸26は前側接続部3の右部3bの前面壁と現像容器本体1の後面壁によって回転自由に支持され、後端部にギアG2が固着されている。
【0048】
図4において、前記現像スリーブ12後端のギアG0は第1回転軸21のギアG1と噛合っており、ギアG1は前記第2回転軸26のギアG2と噛合っている。前記ギアG0はメインモータ(図示せず)の回転力が伝達されており、前記メインモータによってギアG0が回転すると、ギアG1はギアG0と逆方向に回転し、前記ギアG1とギアG2は互いに逆方向に回転する。即ち、前記ギアG1及びギアG2と一体に回転する第1撹拌部材Gb及び第2撹拌部材Gcは互いに逆方向に回転する。したがって、前記第1撹拌部材Gb及び第2撹拌部材Gcの回転によって、前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7の中のトナーは互いに逆方向に搬送され循環している。
前記第1撹拌部材Gb及び第2撹拌部材Gcによってトナー撹拌搬送部材(Gb+Gc)が構成されている。
前記現像容器V、現像ロールGa、第1撹拌部材Gbおよび第2撹拌部材Gc等によって現像装置Gが構成されている。
【0049】
(クリーナ)
図5は回収トナー搬送部材の説明図であり、図5Aは図3のVA−VA線断面図、図5Bは図5AのVB−VB線断面図である。
図3において、クリーナCLは、感光体PRの軸方向に沿って配置されたクリーナ容器(トナー回収容器)41を有している。前記クリーナ容器41の右側下端部には、感光体PR表面に当接して感光体PR表面に付着したトナーを回収するクリーニングブレード42が支持されている。前記クリーニングブレード42の上方には、回収トナー搬送部材43が配置されている。
【0050】
図4、図5において、回収トナー搬送部材43は、回収トナー搬送用回転軸46と、回収トナー搬送用回転軸46の周囲に固着された搬送螺旋羽根(搬送羽根)47及び複数の平羽根48とを有している。前記搬送螺旋羽根47は、クリーナ容器41内に回収されたトナー(回収トナー)を後方(−X方向)から前方(+X方向)に搬送する。複数の平羽根48は、トナーを前方に搬送せず、撹拌する。なお、実施例1では、回収トナー搬送用回転軸46に平羽根48を設けているが、この部分での撹拌性能をそれ程高める必要がない場合は、平羽根48を省略することも可能である。
図5において、前記回収トナー搬送用回転軸46は、クリーナ容器41の後端壁41aに回転可能に支持されており、後端(−X端)にはギヤG4が固着されている。前記ギヤG4は、感光体PRの後端に固着されたギヤG6と噛合っており、前記ギヤG6は、前記現像ロールGa用のギヤG0と噛合っている。したがって、前記メインモータの駆動力がギヤG0,G6,G4の順に伝達され、感光体PRや回収トナー搬送部材43が回転駆動する。
【0051】
図5において、前記回収トナー搬送用回転軸46の前端部は、クリーナ容器41の前端壁41bに形成された回収トナー排出口(下流端貫通孔)41cを貫通している。前記回収トナー排出口41cの内部には、前記回収トナー搬送用回転軸46の前端部に溶着された弾性フィルム(凝固トナー粉砕部材)49が配置されている。図5Bに示すように、前記弾性フィルム49は、回収トナー排出口41cの内周面に当接しており、回収トナー搬送部材43の回転駆動時には、回収トナー排出口41cの内周面を擦りながら(押圧しながら)回転する。
図5において、前記回収トナー搬送用回転軸46の前端には、回収トナー搬送用回転軸46の回転中心から偏心した位置に、偏心ピン51が設けられている。
前記クリーナ容器41、回収トナー搬送部材43、クリーナ排出口41c、弾性フィルム49等によってトナー回収装置TKが構成されている。また、前記クリーニングブレード42、トナー回収装置TK等によりクリーナCLが構成されている。
【0052】
(回収トナー補給路)
図6はプロセスユニットの説明図であり、図6Aはプロセスユニットの側面図、図6Bは回収トナー補給路形成部材を取り外した状態の側面図、図6Cは図6AのVIC−VIC線断面図、図6Dは図6AのVIDーVID線断面図であり、図6Dは図6AのVIDーVID線断面図における実施例1の変更例である。
図6Bにおいて、クリーナ容器41の前端壁41bには、前方に突出し、右下方向に傾斜した略U字状のトナー補給路壁部41dが形成されている。図6Aにおいて、プロセスユニット(トナー像形成装置)U2の前端面には、回収トナー補給路形成部材(搬送路形成部材)61が装着されている。図6A、図6Cにおいて、前記回収トナー補給路形成部材61は、上方のプレート部61aと、下方の筒状の筒状補給路部(搬送路形成部材、振動部材)62とを有する。前記上方プレート部61aは、前記トナー補給路壁部41dの前端面に当接して、トナー補給路壁部41dの前面(+X面)を塞いでいる。
【0053】
筒状補給路部61bの上端にはトナー補給路壁部41dの下端面に当接してトナーの漏出を防止するためのトナー漏出防止部材61cが設けられている。実施例1のトナー漏出防止部材61cは、スポンジにより構成されているが、ゴム等により構成することも可能である。
また、筒状補給路部61bの下端は、筒状補給路装着部61dが形成されており、前記筒状補給路装着部61dには筒状補給路形成部材62が装着されている。
図6A、図6C、図6Dにおいて、前記筒状補給路形成部材62は、四角筒状の薄いゴム(弾性体)で構成されており、トナーが付着しにくいように長方形の四隅の角部62aは円弧状に形成されている。なお、前記筒状補給路形成部材62は、実施例1では四角筒の薄いゴムで構成されているが、薄いABS樹脂等で構成することも可能である。
また、前記筒状補給路形成部材62の下端は、回収トナー補給口2aに対応して、現像容器カバー2の上面に形成されたカバー側補給路装着部2cに装着されている。
したがって、クリーナ容器41の前端壁41bと、トナー補給路壁部41dとプレート部61aとにより囲まれた斜め方向に延びる空間により斜め補給路63aが構成され、筒状補給路部61b及び筒状補給路形成部材62及びカバー側補給路装着部2cの内部の空間により鉛直補給路(鉛直方向に延びる粉体搬送路)63bが構成されている。前記斜め補給路63aと鉛直補給路63bとにより、実施例1の回収トナー補給路(粉体搬送路)63が構成されている。
【0054】
(補給路内搬送部材)
図7は補給路内搬送部材と、現像容器との位置関係を説明する説明図である。
図8は補給路内搬送部材の説明図である。
図6B、図7、図8において、前記回収トナー補給路63内には、補給路内搬送部材(搬送路振動部材)66が配置されている。前記補給路内搬送部材66は、前記斜め補給路63a内に配置される傾斜搬送部67と、前記傾斜搬送部67の右下端から下方に延び、前記鉛直補給路63b内に配置される上下方向搬送部(下流端部)68とを有する。前記傾斜搬送部67の左上端部には、偏心ピン装着孔67aが形成されており、前記回収トナー搬送部材43前端の偏心ピン51に装着されている。また、傾斜搬送部67の下面には、左下方向に突出する壁当接搬送部(押圧搬送部材)67bが複数形成されている。さらに、前記傾斜搬送部67の上面には、強度を高めるとともに、傾斜搬送部67の上方の回収トナー補給路63内に付着したトナーを掻き落とすためのリブ67cが形成されている。
【0055】
図6B、図7において、前記上下方向搬送部68の下端部は、回収トナー補給口2aを貫通し、現像容器Vの回収トナー補給室6b内まで延びている。前記上下方向搬送部68の左側部には、前記鉛直補給路63b内のトナーを掻き落とす左方突出部68aが複数形成されている。上下方向搬送部68の下端部(トナー搬送方向下流端部)の、前記回収トナー補給口2a内に配置される部分には、左右に突出して形成され、周期的に筒状補給路形成部材62に接触して筒状補給路形成部材62を振動させる左側掻き落とし部68bと、右方に一体的に形成された三角形状の内側掻き落とし部68cが設けられている。
前記現像容器V、回収トナー補給路63、補給路内搬送部材66等によって回収トナー補給装置(粉体搬送装置)TH2が構成されている。
【0056】
(実施例1の作用)
図9は実施例1の作用説明図であり、図9Aは前記偏心ピン51が右下の位置に移動した状態の説明図、図9Bは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図、図9Cは前記偏心ピン51が左上の位置に移動した状態の説明図、図9Dは前記偏心ピン51が右上の位置に移動した状態の説明図である。
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、前記補給路内搬送部材66は、偏心ピン51に装着されているので、回収トナー搬送部材43の回転に伴って移動する。
図9A、図9Bにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Aに示す位置から図9Bに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、トナー補給路壁部41dの左下内面41eを擦りながら右下方に移動する。したがって、トナー補給路壁部41dの左下内面41eに落下したトナーは、壁当接搬送部67bにより右下方向に搬送され、回収トナー補給路63を落下し、回収トナー室6bに搬送される。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Aに示す位置から図9Bに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から下方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0057】
図9B、図9Cにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Bに示す位置から図9Cに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の左側掻き落とし部68bは、筒状補給路形成部材62の左内面に接触する。これにより、弾性ゴムにより構成された筒状補給路形成部材62が振動するため、筒状補給路形成部材62の内面に付着したトナーは、筒状補給路形成部材62の内面から離れ、回収トナー補給口2aに落下する。このとき、筒状補給路形成部材62の角部62aは円弧状なので、トナーが容易に離れ、筒状補給路形成部材62に蓄積することを抑えることができる。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Bに示す位置から図9Cに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から左方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0058】
図9C、図9Dにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Cに示す位置から図9Dに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の左側掻き落とし部68bは、筒状補給路形成部材62の左内面に接触した状態で、トナーを擦り落としながら左上方に移動する。したがって、筒状補給路形成部材62の左内面に付着したトナーは、筒状補給路形成部材62の内面から離れ、回収トナー補給口2aに落下する。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Cに示す位置から図9Dに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から上方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0059】
図9D、図9Aにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記補給路内搬送部材66が、図9Dに示す位置から図9Aに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、トナー補給路壁部41dの左下内面41eに接触する。
また、トナー掻き落とし部68b,68cは、図9Dに示す位置から図9Aに示す位置へ移動すると、回収トナー補給口2aの部分から右方向へ移動し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に掻き落とす。
【0060】
したがって、上下方向搬送部68の左側掻き落とし部68bは筒状補給路形成部材62の左内面に接触し、弾性ゴムで構成された筒状補給路形成部材62を振動させると共に、筒状補給路形成部材62を擦りながら上下運動する。この結果、前記左側掻き落とし部68bにより、筒状補給路形成部材62の内面に付着したトナーを落下させることができ、回収トナー補給口2aに搬送できる。
【0061】
また、前記壁当接搬送部67bは、トナー補給路壁部41dの左下内面41eを擦りながら(押圧しながら)、右下方(トナー搬送方向の下流方向)に移動した後、トナー補給路壁部41dから離れ左上方に移動する往復動を繰り返す。この結果、前記壁当接搬送部67bは、流動性が低下し固まりやすい回収トナーがトナー補給路壁部41dの左下内面41eに付着して固まることを防止し、前記クリーナ排出口41cから排出された回収トナーを回収トナー補給路63内に搬送できる。
【0062】
さらに、上下方向搬送部68のトナー掻き落とし部68b,68cは、トナー補給口2aの部分で上下運動を行うので、トナー補給口2aの部分に付着したトナーを回収トナー室6b内に掻き落とすことができる。よって、効率よく回収トナー補給口2aの詰まりを防止し、回収トナー補給口2aに付着したトナーを下方の回収トナー補給室6b側に搬送できる。
したがって、補給路内搬送部材66が図9A〜図9Dに示す往復移動を繰り返すことにより、補給路内搬送部材66は回収トナー補給路63に付着した回収トナーを効率良く落下させることができ、トナーの詰まりを防止できる。
【0063】
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、トナーカートリッジTCから補給されたトナーは、第2撹拌室7の上流端部に設けられたカートリッジトナー補給室7b上面のカートリッジトナー補給口2bから補給される。補給されたトナーは、2条の多重搬送螺旋羽根27により高速搬送部H1を高速で搬送され、下流側の低速搬送部H2に搬送される。低速搬送部H2には、トナーの搬送を行わず、撹拌を行う平羽根31が配置されているので、平羽根31が設けられていない中速搬送部H3に比べ、トナーの搬送速度が低下している。したがって、高速搬送部H1を高速で搬送されてきたトナーが低速搬送部H2に差し掛かると、低速搬送部H2で滞留する。そして、搬送速度の低い低速搬送部H2をトナーが通過するのに時間がかかるので、トナーは、低速搬送部H2において撹拌搬送螺旋羽根28及び平羽根31により、時間をかけて十分撹拌される。したがって、トナーカートリッジから補給されたトナーが、強固に凝集している場合でも十分撹拌して粉砕でき、帯電させることができる。
【0064】
また、クリーナCLで回収され、回収トナー補給装置TH2により搬送されたトナーは、第1撹拌室の下流端部の回収トナー補給口2aから補給される。この補給された回収トナーは、第1撹拌搬送部材Gbの逆搬送螺旋羽根23により、前側連通部E1を通じて、第2撹拌室7の上流端部に搬送される。したがって、回収トナーに紙粉等が含まれ、流動性が低下し固まりやすいトナーも、低速搬送部H2に搬送されて、十分撹拌される。
また、低速搬送部H2で十分撹拌されたトナーは、中速搬送部H3を搬送され、その下流端部に設けられた低速搬送部H2でさらに撹拌される。そして、現像ロールGaで現像に使用される。
なお、本発明者は、高速搬送部H1の下流に低速搬送部H2のみを設けた場合には、トナーが低速搬送部H2にあまり滞留せず、低速搬送部H2のさらに下流に低速搬送部H2よりも高速で搬送する中速搬送部H3を設けた場合、低速搬送部H2でより多くのトナーが滞留することを見出した。これは、トナー搬送速度が低速搬送部H2より高い高速搬送部H1と中速搬送部H3との間に挟まれる形で低速搬送部H2が配置されたために、搬送速度が低い低速搬送部H2でトナーが滞留しやすくなったものと思われる。したがって、実施例1では、前記低速搬送部H2の下流側に中速搬送部H3を設けているので、低速搬送部H2において、トナーが滞留し、十分撹拌される。
【0065】
したがって、実施例1の第2撹拌部材Gcは、トナーが滞留して十分撹拌される低速搬送部H2を有しているので、全て中速搬送部で構成された従来の場合や上流に高速搬送部のみが設けられた従来の場合と比べ、トナーの撹拌性能が高くなっている。したがって、強固に凝集したトナーや、像担持体表面から回収された回収トナーも十分撹拌することができる。この結果、十分撹拌されたトナーを現像に使用できるので、撹拌不足により発生する帯状の画像欠陥を防止できる。また、十分な撹拌によりトナーの帯電分布も良好になるので、帯電不良によるかぶりやクラウド等の発生も防止できる。
【0066】
また、実施例1の画像形成装置Uでは、クリーニングブレード42で擦り取られたトナーは、トナー回収装置TKによりトナーが回収、搬送される。このとき、回収トナー搬送部材43の下流端には、クリーナ排出口41cの内周面に当接、押圧しながら回転する弾性フィルム49(図5B参照)が支持されている。したがって、回収トナー搬送部材43により搬送され、クリーナ排出口41cを通過する凝固したトナーは、回転する弾性フィルム49により粉砕される。したがって、紙粉等を含み、流動性が低下して固まりやすい回収トナーを粉砕して搬送することができる。
また、弾性フィルム49はクリーナ排出口41cを押圧しながら回転するので、クリーナ排出口41cの内周面に流動性が低下したトナーが付着し、固まって、クリーナ排出口41cが詰まることを防止できる。なお、前記弾性フィルム49をクリーナ排出口41cの内周面に対して鋭角に当接させた場合、内周面に付着したトナーを擦り落としながら回転するので、効率よくトナーの付着を防止できる。
【0067】
したがって、実施例1の画像形成装置Uは、紙粉等の異物を含み、流動性が低下し固まりやすい回収トナーをクリーナCLから現像容器Vに搬送する際に、トナーの固まりを粉砕しながら搬送でき、クリーナ排出口41cや回収トナー補給口2aで詰まることを防止できる。そして、現像容器Vの低速搬送部H2で回収トナーやトナーカートリッジTCから補給された新しいトナーを十分撹拌して、再使用することができる。
また、回収トナーの固まりを粉砕するために専用の装置を必要とせず、構成がシンプルで低コストな弾性フィルム49により回収トナーの固まりを粉砕できるので、トナー回収装置TKを小型化(省スペース化)、低コスト化できる。したがって、プロセスユニットU2や画像形成装置Uも小型化、低コスト化できる。
【0068】
(実施例1の変更例)
なお、実施例1の回収トナー補給路63は、図6Dに示すように断面略図長方形状としたが、図6Eに示すように円筒状とすることも可能である。円筒状の回収トナー補給路63とすることにより、回収トナー補給路63に角部が形成されないので、筒状補給路形成部材62の振動時に、トナーが離れやすく、筒状補給路形成部材62に蓄積することを抑えることができる。
【実施例2】
【0069】
図10は前記実施例1の図9に対応する実施例2の作用説明図であり、図10Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図10Bは前記偏心ピン51が上の位置に移動した状態の説明図、図10Cは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図である。
この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図10において実施例2の回収トナー補給装置TH2では、前記回収トナー補給路63内に配置されていた補給路内搬送部材66に替えてコイルスプリング(搬送路振動部材)71が使用されている。前記コイルスプリング71は、前記斜め補給路63a内に配置される傾斜搬送部71aと、前記コイルスプリング71の右下端から下方に延びる上下方向搬送部(下流端部)71bとを有する。傾斜搬送部71aの左上端部は、前記回収トナー搬送部材43前端の偏心ピン51に装着されている。
【0070】
(実施例2の作用)
図10A、図10Bにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記コイルスプリング71が、図10Aに示す位置から図10Bに示す位置へ移動すると、前記コイルスプリング71の上下方向搬送部(下流端部)71bの下端部は、筒状補給路形成部材62の左内面に接触する。これにより、弾性ゴムにより構成された筒状補給路形成部材62が振動するため、筒状補給路形成部材62の内面に付着したトナーは、筒状補給路形成部材62の内面から離れ、回収トナー補給口2aに落下する。
【0071】
図10B、図10Cにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記コイルスプリング71が、図10Bに示す位置から図10Cに示す位置へ移動すると、前記コイルスプリング71の傾斜搬送部71aの下側面はトナー補給路壁部41dの左下内面41eに接触し、トナー補給路壁部41dの左下内面41eを擦りながら右下方に移動する。したがって、トナー補給路壁部41dの左下内面41eに落下したトナーは、傾斜搬送部71aの下側面により右下方向に搬送され、回収トナー補給路63を落下し、回収トナー室6bに搬送される。
【0072】
図10C、図10Aにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、前記コイルスプリング71が、図10Cに示す位置から図10Aに示す位置へ移動すると、前記コイルスプリング71の傾斜搬送部71aの下側面は、上方に移動することで、トナー補給路壁部41dの左下内面41eから離れる。
また、前記コイルスプリング71の上下方向搬送部(下流端部)71bの下端部は、図10Cに示す位置から図10Aに示す位置へ移動すると、筒状補給路形成部材62の右内面から離れる。
したがって、コイルスプリング71は、前記壁当接搬送部66と同様に、回収トナー補給路63内で往復動をし、筒状補給路形成部材62を振動させ、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【実施例3】
【0073】
図11は前記実施例1の図9に対応する実施例3の作用説明図であり、図11Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図11Bは前記偏心ピン51が下の位置に移動した状態の説明図である。
この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図11において実施例3の回収トナー補給装置TH2では、前記筒状補給路形成部材62が省略され、搬送路形成部材61′の筒状補給路部61b′が回収トナー補給口2aまで延びており、筒状補給路装着部61d′がカバー側補給路装着部2cに接続されている。前記筒状補給路形成部材62の内部の回収トナー補給路63には、筒状補給路形成部材62の左右内側壁に沿って湾曲した板状の内壁部材(搬送路形成部材,振動部材)81が配置されている。前記内壁部材81は、筒状補給路形成部材62の右側壁に複数のバネ(弾性部材)82によって振動可能に支持されている。
【0074】
(実施例3の作用)
図11A、図11Bにおいて、前記回収トナー搬送部材43の回転に伴って、排出された回収トナーは、内壁部材81の左下内面81aに落下したり、舞い上がって右上内面81bや鉛直面81c等に付着する。前記補給路内搬送部材66が、図11Aに示す位置から図11Bに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、内壁部材81の左下内面81aに接触する。これにより、内壁部材81が振動するため、内壁部材81の右上内面81bや鉛直面81cに付着したトナーは、離れて回収トナー補給口2aに落下する。
また、前記補給路内搬送部材66が、図11Bに示す位置から図11Aに示す位置へ移動すると、前記補給路内搬送部材66の壁当接搬送部67bは、内壁部材81の左下内面81aに接触した状態で、トナーを掻き取りながら右上方に移動して離れる。したがって、内壁部材81の左下内面81aに付着したトナーは、右下方向へ搬送され、回収トナー補給路63を落下し、回収トナー補給口2aに落下する。
したがって、内壁部材81は、筒状補給路形成部材62と同様に、補給路内搬送部材66によって振動してトナーを落下させることで、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【実施例4】
【0075】
図12は実施例4の作用説明図であり、前記実施例1の図9に対応する図である。
この実施例4の説明において、前記実施例1および実施例3の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1および実施例3と相違しているが、他の点では前記実施例1および実施例3と同様に構成されている。
図12において実施例4の回収トナー補給装置TH2では、実施例3の内壁部材81及びバネ82に替えて板ばね状内壁部材(搬送路形成部材,振動部材,弾性部材,板バネ)91が使用されている。板ばね状内壁部材91は、右上の一端部91aが筒状補給路部61の右上内壁に固定支持されており、回収トナー補給口2a近傍まで延びる左下の他端部91bが自由端部として振動可能に支持されている。板ばね状内壁部材91の左上部のクリーナ排出口41c近傍にはクリーナ排出口41c側に突出するように折り曲げられた突出部91cが構成されている。
【0076】
(実施例4の作用)
前記構成を備えた実施例4の回収トナー補給装置TH2では、回収トナー搬送部材43の回転に伴って、補給路内搬送部材66が往復移動を繰り返す。このとき、傾斜搬送部67の偏心ピン装着孔67aの外周部分が突起部91cに周期的に接触するため、板ばね状内壁部材91は振動する。また、左側掻き落とし部68bも板ばね状内壁部材91の他端部91bに周期的に接触するため、板ばね状内壁部材91は振動する。
したがって、補給路内搬送部材66の往復移動により、板ばね状内壁部材91が振動し、板ばね状内壁部材91に付着したトナーを離脱させ、回収トナー補給口2aに搬送でき、回収トナー補給路63内のトナーの詰まりを防止できる。
【実施例5】
【0077】
図13は実施例5の説明図であり、図13Aは実施例5のプロセスユニットの側面図であり、図13Bは図13AのXIIIB−XIIIB線断面図であり、図13Cは実施例5の作用説明図である。
この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13A、図13Bにおいて、実施例5の回収トナー補給装置TH2では、前記プロセスユニットU2の前面壁U2aから前方に延びる前記現像スリーブ12の軸Ga1の前端には駆動ギアG7が固着されており、前記駆動ギアG7は前記現像スリーブ12と一体的に回転する。
前記駆動ギアG7の右斜め上方には、前記プロセスユニットU2の前端壁U2aから前方に突出する回転軸100が回転可能に支持されており、前記回転軸100には駆動ギアG7と噛合う従動ギアG8が固定支持されている。
また、図13Bにおいて、前記回転軸100の前端には円板状の搬送路振動部材101が固定支持されている。前記搬送路振動部材101には、円板の外周から外方に突出する突起101aが形成されている。なお、実施例5では、実施例1と同様に弾性材料製の筒状補給路形成部材62を有し、実施例1の補給路内搬送部材66が省略されている。なお、前記補給路内搬送部材66は省略せずに設置することも可能である。
【0078】
(実施例5の作用)
前記構成を備えた実施例5の回収トナー補給装置TH2では、前記現像スリーブ12の回転に伴って、前記駆動ギアG7、前記従動ギアG8、および前記搬送路振動部材101が回転し、前記突起101aが前記筒状補給路形成部材62と周期的に接触する(図13C参照)。
したがって、前記筒状補給路形成部材62が振動して前記回収トナー補給路63内に付着したトナーが落下するため、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【実施例6】
【0079】
図14は実施例6の作用説明図である。
この実施例6の説明において、前記実施例1および実施例5の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例6は、下記の点で実施例5と相違しているが、他の点では実施例5と同様に構成されている。
図14において、実施例6の回収トナー補給装置TH2では、前記回転軸100の前端には円板歯車状の搬送路振動部材111が固定支持されている。前記搬送路振動部材111には、円板の外周から外方に突出する複数の歯111aが形成されている。
また、実施例6では、実施例1と同様に構成された弾性材料製の前記筒状補給路形成部材112には、前記搬送路振動部材111に対向する外周面から外方に突出する突起112aが形成されている。
【0080】
(実施例6の作用)
前記構成を備えた実施例6の回収トナー補給装置TH2では、前記現像スリーブ12の回転に伴って、前記駆動ギアG7、前記従動ギアG8、および前記搬送路振動部材111が回転し、前記複数の歯111aが前記筒状補給路形成部材112の突起112aと断続的に接触する(図14参照)。
したがって、実施例5と同様に、前記筒状補給路形成部材62が振動して前記回収トナー補給路63内に付着したトナーが落下するため、回収トナー補給路63内のトナー詰まりを防止することができる。
【0081】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H03)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、左側掻き落とし部68bやトナー掻き落とし部68b,68cの形状は適宜変更可能であり、例えば三角形状の内側掻き落とし部を第1撹拌搬送部材Gbの第1回転軸21や逆搬送螺旋羽根23と接触するように設置してもよい。その結果、補給路内搬送部材66の移動を複雑化でき、ランダムなタイミングで振動部材62,81,91を振動させることができ、回収トナー室6b内のトナー詰まりを防止することができる。
(H02)前記実施例において、実施例5の搬送路振動部材101および実施例6の搬送路振動部材111の駆動源は適宜変更可能であり、例えば、前記従動ギアG8と噛合う駆動ギアG7の駆動源を前記現像ロールGaではなく前記感光体PRとすることも可能である。この場合、前記感光体PRが回転することで、駆動ギアG7、従動ギアG8が回転し、実施例5の搬送路振動部材101または実施例6の搬送路振動部材111を回転することができる。あるいは専用のモータを使用したり、その他の駆動源から駆動力が伝達されるようにすることも可能である。
(H03)前記実施例において、実施例5の搬送路振動部材101および実施例6の搬送路振動部材111の駆動伝達機構は適宜変更可能であり、例えば、前記現像ロールGaの位置を調整し且つ前記駆動ギアG7、従動ギアG8、回転軸100を取り除き、前記実施例5の搬送路振動部材101または実施例6の搬送路振動部材111を直接前記現像ロールGaの前記現像スリーブ12の軸の前端に固定支持することも可能である。この場合、前記実施例5の搬送路振動部材101または実施例6の搬送路振動部材111は、前記現像ロールGaの回転と一体的に回転する。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
【図3】図3は図2のトナー像形成装置部分の要部拡大図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図5は回収トナー搬送部材の説明図であり、図5Aは図3のVA−VA線断面図、図5Bは図5AのVB−VB線断面図である。
【図6】図6はプロセスユニットの説明図であり、図6Aはプロセスユニットの側面図、図6Bは回収トナー補給路形成部材を取り外した状態の側面図、図6Cは図6AのVIC−VIC線断面図である。
【図7】図7は補給路内搬送部材と、現像容器との位置関係を説明する説明図である。
【図8】図8は補給路内搬送部材の説明図である。
【図9】図9は実施例1の作用説明図であり、図9Aは前記偏心ピン51が右下の位置に移動した状態の説明図、図9Bは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図、図9Cは前記偏心ピン51が左上の位置に移動した状態の説明図、図9Dは前記偏心ピン51が右上の位置に移動した状態の説明図である。
【図10】図10は実施例2の作用説明図であり、図10Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図10Bは前記偏心ピン51が上の位置に移動した状態の説明図、図10Cは前記偏心ピン51が左下の位置に移動した状態の説明図である。
【図11】図11は実施例3の作用説明図であり、図11Aは前記偏心ピン51が右の位置に移動した状態の説明図、図11Bは前記偏心ピン51が下の位置に移動した状態の説明図である。
【図12】図12は実施例4の作用説明図である。
【図13】図13は実施例5の説明図であり、図13Aは実施例5のプロセスユニットの側面図であり、図13Bは図13AのXIIIB−XIIIB線断面図であり、図13Cは実施例5の作用説明図である。
【図14】図14は実施例6の作用説明図である。
【符号の説明】
【0083】
101…搬送路振動部材、
111…搬送路振動部材、
112…搬送路形成部材、弾性部材、弾性チューブ、
61…搬送路形成部材、
62…搬送路形成部材、振動部材、弾性部材、弾性チューブ、
63…粉体搬送路、
63b…鉛直方向に延びる粉体搬送路、
66…搬送路振動部材、
71…搬送路振動部材、
81…搬送路形成部材、振動部材、
82…弾性部材、
91…搬送路形成部材、振動部材、弾性部材、板バネ、
CL…クリーニング装置、
G…現像装置、
PR…像担持体、
Rt…転写装置、
TH2…粉体搬送装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体が搬送される粉体搬送路が形成された搬送路形成部材であって、内部に前記粉体搬送路が形成され且つ振動可能な振動部材を有する前記搬送路形成部材と、
前記振動部材に接触、離隔可能に支持され、前記振動部材を振動させる搬送路振動部材と、
を備えたことを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
内部に前記粉体搬送路の一部が形成された弾性部材により構成された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粉体搬送装置。
【請求項3】
前記弾性部材としての弾性チューブにより構成された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の粉体搬送装置。
【請求項4】
前記粉体を落下させて搬送する鉛直方向に延びる前記粉体搬送路に配置された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項5】
内部に前記粉体搬送路の一部が形成された前記振動部材の外部から振動させる前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項6】
前記粉体搬送路内に移動可能に支持され、移動時に前記振動部材を振動させる前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項7】
弾性部材としての板バネにより構成された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の粉体搬送装置。
【請求項8】
前記搬送路形成部材の内面に弾性部材を介して振動可能に支持された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6または7に記載の粉体搬送装置。
【請求項9】
前記粉体搬送路の粉体搬送方向に沿って往復移動する前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項10】
往復移動時に前記粉体搬送路内の粉体を搬送方向に搬送する前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項11】
表面に静電潜像が形成される像担持体と、
粉体としてのトナーにより前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、
前記トナー像を転写材に転写する転写装置と、
前記転写後の前記像担持体表面に残留したトナーを回収するクリーニング装置と、
前記クリーニング装置で回収したトナーを前記現像装置に搬送する請求項1ないし10のいずれかに記載の粉体搬送装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
粉体が搬送される粉体搬送路が形成された搬送路形成部材であって、内部に前記粉体搬送路が形成され且つ振動可能な振動部材を有する前記搬送路形成部材と、
前記振動部材に接触、離隔可能に支持され、前記振動部材を振動させる搬送路振動部材と、
を備えたことを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
内部に前記粉体搬送路の一部が形成された弾性部材により構成された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粉体搬送装置。
【請求項3】
前記弾性部材としての弾性チューブにより構成された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の粉体搬送装置。
【請求項4】
前記粉体を落下させて搬送する鉛直方向に延びる前記粉体搬送路に配置された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項5】
内部に前記粉体搬送路の一部が形成された前記振動部材の外部から振動させる前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項6】
前記粉体搬送路内に移動可能に支持され、移動時に前記振動部材を振動させる前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項7】
弾性部材としての板バネにより構成された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の粉体搬送装置。
【請求項8】
前記搬送路形成部材の内面に弾性部材を介して振動可能に支持された前記振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6または7に記載の粉体搬送装置。
【請求項9】
前記粉体搬送路の粉体搬送方向に沿って往復移動する前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項10】
往復移動時に前記粉体搬送路内の粉体を搬送方向に搬送する前記搬送路振動部材、
を備えたことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項11】
表面に静電潜像が形成される像担持体と、
粉体としてのトナーにより前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、
前記トナー像を転写材に転写する転写装置と、
前記転写後の前記像担持体表面に残留したトナーを回収するクリーニング装置と、
前記クリーニング装置で回収したトナーを前記現像装置に搬送する請求項1ないし10のいずれかに記載の粉体搬送装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−37543(P2008−37543A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−212131(P2006−212131)
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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