説明

紫外線硬化被膜壁面化粧板及びその製造方法

【課題】色図柄が豊富で、装飾性と保護性の良い紫外線硬化被膜壁面化粧板及びその製造方法の提供。
【解決手段】壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤を塗装し、紫外線硬化浸透剤塗層の表面に一層の紫外線硬化パテを塗装し、紫外線硬化パテ塗層の表面に一層の紫外線硬化密封透明下塗りペイントを塗装し、紫外線硬化密封透明下塗りペイント塗層の表面に一層の熱転写膜を熱プリントし、熱転写膜の表面に一層の紫外線硬化保護ワニスを塗装し、さらに紫外線硬化保護ワニス塗層の表面にポリプロピレンあるいはポリエチレン保護膜を貼る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築材料化粧板の領域に属し、特に表面に紫外線硬化塗料(UV塗料と略称)を塗装することで製造した紫外線硬化被膜壁面化粧板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、高層建築が日々増えることと共に各種の室内装飾が日々豪華になることに従って、国家は建築物の環境保護、省エネルギーおよび防火などに対して要求がますます高くなっている。そのため、各種の保温複合材料、防火材料は次々と現れる。主に繊維補強セメント板、繊維補強珪酸カルシウム板、繊維補強酸化マグネシウム板、軽質塩化マグネシウムセメント板、マグネシウムボード、石膏板などは外壁又は内壁の装飾とする。現在、一般的な工事技術は、先に壁面化粧板を組み立ててから、そして水性のエマルジョンペイントをその表面に塗装することであるが、パテを打って、下塗りペイントと上塗りペイントを塗ることなどの多くのステップの工序が必要であり、特に、高層建築の工事が難しく、周期が長くて、コストも高い。従って、先ず壁面化粧板を塗装した後に組み立てすることは、工事周期を大いに短縮し、工事の難度を減らすことができる。特許文献1は、一種の壁面化粧板及びその製造方法を提供した、その方法は、ポリスチレンで造った泡沫板の上に同一寸法の石棉セメント板を粘り付けて複合板を形成し、そして、複合板の上面、下面およびその周りに粘着剤で固定と保護し、更に複合板の外側面と周りにパテ層、密封透明下塗りペイント層、中間漆層および上塗りペイント層を順次でコーティングして壁面化粧板を形成することである;しかし、この壁面化粧板が伝統型塗料を使っているのて、乾燥スピードが遅く、生産効率が低くて、生産場所の占有面積が大きい。特許文献2は、一種の電子輻射硬化塗層の軽質マグネシウムセメント板及びその加工技術を開示した。この製品はマグネシウムセメント板を基質として、その表面に塗層を塗った後電子放射を経て硬化するものである;この工芸は簡単で、環境保護と省エネルギーにも良く、硬化スピードが速くて、生産効率が高いが、電子ビームで硬化する設備の投資と設備の運行費用が高くて、普及しにくい。光硬化塗料は、揮発性有機化合物を含まない環境保護に良いグリーン塗料である。紫外線で硬化する方法は、硬化スピードが速く、エネルギー消耗と設備の投資が低くて、生産場所の占有面積が小さく、漆膜の性能が優れているなどのメリットがある。そのため、紫外線硬化技術を採用して壁面化粧板を生産することはもっと大きなメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許CN 1782300A号明細書
【特許文献2】中国特許CN 1182724A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、色図柄が豊富で、装飾性と保護性の良い紫外線硬化被膜壁面化粧板を提供することを目的とする。
【0005】
本発明のもう一つ目的は、紫外線硬化被膜壁面化粧板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の紫外線硬化被膜壁面化粧板は、壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤が塗装され、紫外線硬化浸透剤塗層の表面に一層の紫外線硬化パテが塗装され、紫外線硬化パテ塗層の表面に一層の紫外線硬化密封透明下塗りペイント(clear sealer primer)が塗装され、紫外線硬化密封透明下塗りペイント塗層の表面に一層の本領域でよく知ている熱転写膜が熱プリントされ、熱転写膜の表面に一層の紫外線硬化保護ワニスが塗装され、紫外線硬化保護ワニス塗層の表面にさらにポリプロピレンあるいはポリエチレン保護膜が貼られる。
【0007】
前記壁面化粧板基体は建築業界が常用している壁面材料であり、繊維補強セメント板、繊維補強珪酸カルシウム板、繊維補強酸化マグネシウム板、軽質塩化マグネシウムセメント板、マグネシウムボードあるいは石膏板が挙げられる。
【0008】
前記紫外線硬化浸透剤はローラー塗り(roller coating)あるいはブラシ塗り(brush coating)を採用して塗装し、浸透剤の使用量は50〜500 g/m2である。
【0009】
前記紫外線硬化パテはローラー塗りあるいは刮塗り(doctor coating)を採用して塗装し、塗層の厚さは10〜150μmである。
【0010】
前記紫外線硬化密封透明下塗りペイントはローラー塗り、かけ塗り(flow painting)又は噴き塗り(Spraying)を採用して塗装し、塗層の厚さは10〜150 μmである。
【0011】
前記熱転写膜は本領域で常用している膜材料であり、熱プリント方式を採用して熱転写膜を既に紫外線硬化密封透明下塗りペイントを塗装した壁面化粧板の表面に熱プリントする。
【0012】
前記紫外線硬化保護ワニスはローラー塗り、かけ塗り又は噴き塗りを採用して塗装し、塗層の厚さは10〜250 μmであり;光沢は10〜100℃で(60℃の光沢計)、また調整することができる。
【0013】
前記紫外線硬化保護ワニス塗層の表面に、物体表面を保護し、破りと擦り傷付けを避けるためのポリプロピレンあるいはポリエチレン保護膜が貼られる。
【0014】
本発明の紫外線硬化被膜壁面化粧板の製造方法は次のステップを含んでいる。
(1)基材表面の処理する;
(2)ステップ(1)の基材の上に紫外線硬化浸透剤を塗装する;
(3)赤外線レベリングまたは自然レベリングする;
(4)ステプ(3)の基材の上に紫外線硬化パテを塗装する;
(5)光硬化する;
(6)ステプ(5)の基材の上に紫外線硬化密封透明下塗りペイントを塗装する;
(7)赤外線レベリングまたは自然にレベリングする;
(8)光硬化する;
(9)ステプ(8)の基材の上に熱転写膜を熱プリントする;
(10)ステプ(9)の基材の上に紫外線硬化保護ワニスを塗装する;
(11)赤外線レベリングまたは自然にレベリングする;
(12)光硬化する;
(13)検査する;
(14)保護膜を貼る;
(15)包装する。
【0015】
基材表面の処理する:
基材を砂磨き、そして基材表面のほこりを取り除く。
【0016】
基材の表面に紫外線硬化浸透剤を塗装する:
塗装方式はローラー塗りあるいはブラシ塗りを採用し、浸透剤の使用量は50〜500g/m2である。
【0017】
赤外線レベリングでは、赤外線レベリング機器の温度を20〜150℃に調整して、レベリング時間は0.1〜10分として、塗層の表面を平に整わせて、そして塗層における溶剤を十分揮発させる。自然レベリングでは、塗装した部品を自然環境の下で1分〜24時間置いて、塗層の表面を平に整わせて、そして塗層における溶剤を十分揮発させる。
【0018】
基材の表面に紫外線硬化パテを塗装する:
塗装方式はローラー塗りあるいは刮塗りを採用し、塗層の厚さは10〜150μmである。
【0019】
光硬化する:
光硬化は紫外線硬化を採用して、塗装した部品を、1〜6本3〜20kwの紫外線燈チューブ(高圧水銀ランプ)と0〜3本3〜20kwの金属ハロゲン燈チューブ(ヨード化ガリウムランプ、鉄ランプ、ジスプロシウムランプなど)を装備してある光硬化機の中に入れて光照し、光硬化塗層を硬化させ、スピードは5〜50メートル/分である。
【0020】
紫外線硬化パテ塗層の表面に紫外線硬化密封透明下塗りペイントを塗装する:
塗装方式はローラー塗り、かけ塗りあるいは噴き塗りを採用し、塗層の厚さは10〜150μmである。
【0021】
紫外線硬化密封透明下塗りペイント塗層の表面に熱転写膜を熱プリントする:
熱転写膜は熱プリント機を用いて熱プリントし、熱プリント温度は50〜300℃である。
【0022】
熱転写膜の表面に紫外線硬化保護ワニスを塗装する:
塗装方式はローラー塗り、かけ塗りあるいは噴き塗りを採用し、塗層の厚さは10〜250μmで;光沢は10〜100℃で(60℃の光沢計)、また調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の紫外線硬化被膜壁面化粧板の断面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に使った紫外線硬化浸透剤、紫外線硬化パテ、紫外線硬化密封透明下塗りペイント及び紫外線硬化保護ワニスは本領域での常用塗料である。重さのパーセントで計算すると、通常に前記紫外線硬化浸透剤が、10〜80%のアクリル酸エステルのプレポリマー、10〜89%のアクリル酸エステルのモノマー、1〜5%の光開始剤、0〜2%の助剤と0〜50%の有機溶媒からなる;通常に前記紫外線硬化パテが、10〜80%のアクリル酸エステルのプレポリマー、5〜50%のアクリル酸エステルのモノマー、1〜5%の光開始剤、0〜2%の助剤と5〜50%の填料からなる;通常に前記紫外線硬化密封透明下塗りペイントが、10〜80%のアクリル酸エステルのプレポリマー、5〜60%のアクリル酸エステルのモノマー、1〜6%の光開始剤、0〜2%の助剤と0〜50%の填料からなる;通常に前記紫外線硬化保護ワニスが、10〜80%のアクリル酸エステルのプレポリマー、10〜80%のアクリル酸エステルのモノマー、1〜15%の光開始剤、0〜5%の助剤、0〜30%の填料と0〜30%の有機溶媒からなる。
【0025】
その中に、アクリル酸エステルのプレポリマーは、エポキシアクリレート(epoxy acrylate)、フッ素化エポキシアクリレート(fluorinated-epoxy acrylate)、ポリウレタンアクリレート(polyurethane acrylate)、フッ素化ポリウレタンアクリレート(fluorinated-polyurethane acrylate)、ポリエステルアクリレート(polyester acrylate)、フッ素化ポリエステルアクリレート(fluorinated-polyester acrylate)、アミノ-アクリレート(amino-acrylate)、フッ素化アミノ-アクリレート(fluorinated-amino-acrylate)、アクリレートコポリマー(acrylate copolymer)、フッ素化アクリレートコポリマー(fluorinated-acrylate copolymer)の中から選ばれる一種または一種以上の混合物である。
【0026】
その中に、アクリル酸エステルのモノマーは、(1)単官能性モノマーであり、例えば、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソオクチル(EHA)、アクリル酸ヒドロキシエチル(HEA)、メタクリル酸ヒドロキシエチル(MHEA)、アクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸ヘキサフルオロブチル、メタクリル酸ヘキサフルオロブチル、アクリル酸ドデカフルオロヘプチル、あるいは、メタクリル酸ドデカフルオロヘプチルなど;(2)2官能性モノマーであり、例えば、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA)、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート(propoxylated neopentyl glycol diacrylate、PO-NPGDA)、フタル酸ビス(ジエチレングリコール)ジアクリレート(Phthalic acid Diethylene glycol Diacrylate、PDDA)または1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)など;(3)多官能性モノマーであり、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、エポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(ethoxylated trimethylolpropane triacrylate、EO-TMPTA)、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(PO-TMPTA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)またはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)などであり、通常上述のアクリレートの中から一種または一種以上の混合物で使用される。
【0027】
その中に、光開始剤はスイスのCiba精化会社のCiba 1173、Ciba 184、Ciba 651、Ciba 369、Ciba 907、Ciba 819、TPOあるいはITXの中から選ばれる一種または一種以上の混合物である。
【0028】
その中に、助剤は、ドイツのBYK化学会社のレベリング剤(例えばBYK306、BYK358あるいはそれらの混合物など)であり、ドイツのBYK化学会社の消泡剤(例えばBYK052、BYK055あるいはそれらの混合物など)および/またはドイツのBYK化学会社の湿潤分散剤(例えばDisperbyk 103、Disperbyk 163あるいはそれらの混合物など)である。
【0029】
その中に、填料はタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムあるいは消光粉(extinction powder)などの粉体材料である。
【0030】
その中に、有機溶媒はトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノン、シクロヘキサノン、イソプロパノールあるいはグリコールブチルエーテル(ethylene glycol monobutyl ether)の中から選ばれる一種あるいは一種以上の混合物である。
【0031】
検査:
製作した被膜壁面化粧板は合格かどうかを検査する。
【0032】
保護膜を貼る:
検査を経て合格した被膜壁面化粧板の表面にポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの保護膜を貼って、物体表面を保護し、フィルムの破りと擦り傷付けを避け、また、カラー壁面化粧板の表面の光硬化塗層も保護になるためである。
【0033】
包装する:
製品の規格と要求によって完成品に対して包装する。
【0034】
前記壁面化粧板は本領域で常用する装飾用板材であり、各種の内外壁の装飾材料を作成することに用いられる。
【0035】
本発明の紫外線硬化被膜壁面化粧板は、先ず表面に紫外線硬化浸透剤を塗装し、そして紫外線硬化パテを塗装し、続けて紫外線硬化密封透明下塗りペイントを塗装し、さらに熱転写膜を熱プリントして、紫外線硬化保護ワニスを塗装するによって製造される。
【0036】
上述の方法で生産した被膜壁面化粧板は、板材の強さが高く、耐候性が良く、環境保護性が良くて、色図柄が豊富で、漆の膜が豊満であり、硬度が高くて、抗傷付けに強く、清潔に易くて、燃えにくいなどのメリットがあり、目前よく使われている壁面化粧板と比べ、もっと良い装飾効果と保護効果がある。
【0037】
本発明の紫外線硬化被膜壁面化粧板の製作方法は、生産場所の占有面積が小さく、設備の投資が低く、生産効率が高く、エネルギー消耗が少なくて、汚染がない利点がある。
【実施例】
【0038】
実施例1. 模造大理石の壁面化粧板
図1を参照する。壁面化粧板基材は高密度の繊維補強セメント板であり、先ず基体1を砂磨き、平らにし、表面のほこりを取り除き、更に壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤2をブラシ塗り、静かに30分置いて、自然にレベリングとなり、使用量は150 g/ m2で、そして一層の厚さ50 μmの紫外線硬化パテ3をローラー塗り、そして2本9.6kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が20メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化パテの表面に一層の厚さ30 μmの紫外線硬化密封透明下塗りペイント4をローラー塗り、そして2本13kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が20メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化密封透明下塗りペイントの表面に一層の大理石模様がプリントされた熱転写膜5を熱プリントし、熱プリントの温度が200℃で、更に、熱転写膜の表面に一層厚さ120 μm、光沢95℃(60℃の光沢計)の紫外線硬化保護高光沢度ワニス6をかけ塗り、温度60℃の赤外線の下で一分間でレベリングしてから3本13kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が20メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、その指標を検査することにより合格標準を達成した、そしてポリプロピレン保護膜7を貼り、模造大理石の壁面化粧板の完成品が得られる。
【0039】
紫外線硬化浸透剤の重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが20%で、TMPTAが50%で、TPGDA が10%で、Ciba 1173が 4%で、酢酸エチルが 16%である。
【0040】
紫外線硬化パテの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが40%で、ポリエステルアクリレートが 20%で、TMPTA が16%で、タルクが20%で、Ciba 1173が3.5%で、BYK 052 が0.2%で、Disperbyk 163が0.3%である。
【0041】
紫外線硬化密封透明下塗りペイントの重量パーセント組成は、フッ素化エポキシアクリレートが20%で、ポリウレタンアクリレートが30%で、TPGDAが10%で、EO-TMPTAが20%で、タルクが15%で、Ciba 184が4.5%で、BYK 055が0.2%で、Disperbyk 103が0.3%である。
【0042】
紫外線硬化保護ワニスの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが10%で、フッ素化ポリウレタンアクリレートが30%で、フッ素化アクリレートコポリマーが20%で、TMPTA が25%で、DPHA が10%で、 Ciba 184 が4.5%で、 BYK 055 が0.2%で、BYK 358が 0.3%である。
【0043】
使用される大理石模様の熱転写膜はドイツのKURZ会社の製品である。
【0044】
実施例2. 模造木目(imitation wood-grain)の壁面化粧板
図1を参照する。壁面化粧板の基材は珪酸カルシウム板であり、先ず基体1を砂磨き、平らにし、表面のほこりを取り除き、更に壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤2をローラー塗り、温度60℃の赤外線の下で3分間でレベリングし、使用量は100g/m2で、そして一層の厚さ30μmの紫外線硬化パテ3をローラー塗り、そして2本9.6kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が25メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化パテの表面に一層の厚さ40μmの紫外線硬化密封透明下塗りペイント4をローラー塗り、そして温度50℃の赤外線の下で1分レベリングし、そして3本の9.6kw紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が25メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化密封透明下塗りペイントの表面に一層の木目がプリントされた熱転写膜5を熱プリントし、熱プリントの温度は150℃で、更に、熱転写膜の表面に一層厚さ20 μm、光沢60℃(60℃の光沢計)の紫外線硬化保護セミマット(semi-matt)ワニス6をローラー塗り、温度50℃の赤外線の下で一分間でレベリングしてから2本13kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が25メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、その指標を検査することにより合格標準を達成した、そしてポリプロピレン保護膜7を貼り、模造木目の壁面化粧板の完成品が得られる。
【0045】
紫外線硬化浸透剤の重量パーセント組成は、ポリウレタンアクリレートが20%で、EO-TMPTA が30%で、NPGDAが 30%で、Ciba 1173 が4%で、ブタノンが 16%である。
【0046】
紫外線硬化パテの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが30%で、ポリエステルアクリレートが20%で、TPGDA が20%で、タルクが25%で、Ciba 1173 が4.5%で、BYK 052 が0.2%で、Disperbyk 163 が0.3%である。
【0047】
紫外線硬化密封透明下塗りペイントの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが10%で、ポリウレタンアクリレートが40%で、EO-TMPTA が20%で、PO-NPGDA が10%で、タルクが15%で、Ciba 184 が4.5%で、BYK 052が 0.2%で、Disperbyk 103 が0.3%である。
【0048】
紫外線硬化保護ワニスの重量パーセント組成は、ポリウレタンアクリレートが30%で、フッ素化ポリウレタンアクリレートが30%で、アクリレートコポリマーが10%で、TMPTAが 10%で、PETA が10%で、 Ciba 184 が4%で、消光粉が5%で、BYK 055が 0.2%で、BYK 306 が0.3%で 、Disperbyk 103が 0.5%である。
【0049】
使用される模造木目の熱転写膜は韓国(株)UNIVERSE化学会社の製品である。
【0050】
実施例3. 模造ドローベンチ金属効果の壁面化粧板
図1を参照する。壁面化粧板基材はガラス繊維補強酸化マグネシウム板であり、先ず基体1を砂磨き、平らにし、表面のほこりを取り除き、更に壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤2をローラー塗り、温度80℃の赤外線の下で1分間でレベリングし、使用量は50g/m2であり、そして一層の厚さ30μmの紫外線硬化パテ3をローラー塗り、そして2本13kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が30メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化パテの表面に一層の厚さ150μmの紫外線硬化密封透明下塗りペイント4をかけ塗り、そして3本の13kw紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が30メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化密封透明下塗りペイントの表面に一層のドローベンチ金属模様効果がプリントされた熱転写膜5を熱プリントし、熱プリントの温度は180℃で、更に、熱転写膜の表面に一層厚さ30μm、光沢30℃(60℃の光沢計)の紫外線硬化保護マット(matt)ワニス6をローラー塗り、温度50℃の赤外線の下で三分間でレベリングしてから4本9.6kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が30メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させるた後に、その指標を検査することにより合格標準を達成した、そしてポリプロピレン保護膜7を貼り、模造ドローベンチ金属効果の壁面化粧板の完成品が得られる。
【0051】
紫外線硬化浸透剤の重量パーセント組成は、ポリエステルアクリレートが30%で、EO-TMPTA が40%で、NPGDA が10%で、Ciba 1173 が4%で、イソプロパノールが16%である。
【0052】
紫外線硬化パテの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが40%で、ポリエステルアクリレートが20%で、TMPTA が16%で、タルクが20%で、Ciba 1173 が3.5%で、BYK 052 が0.2%で、Disperbyk 163 が0.3%である。
【0053】
紫外線硬化密封透明下塗りペイントの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが15%で、ポリウレタンアクリレートが35%で、TMPTA が20%で、PO-NPGDAが 10%で、タルクが15%で、Ciba 184 が4.5%で、BYK 052 が0.2%で、Disperbyk 103 が0.3%である。
【0054】
紫外線硬化保護ワニスの重量パーセント組成は、ポリウレタンアクリレートが10%で、フッ素化ポリウレタンアクリレートが40%で、アクリレートコポリマーが10%で、TMPTA が15%で、PETAが10%で、 Ciba 184 が4%で、消光粉が10%で、BYK 055 が0.2%で、BYK 306 が0.3%で、Disperbyk 103 が0.5%である。
【0055】
使用される模造ドローベンチ金属効果の熱転写膜は広東省東莞東瑩科学技術有限会社の製品である。
【0056】
実施例4. 模造鏡面金属効果の壁面化粧板
図1を参照する。壁面化粧板基材は中密度の繊維補強セメント板であり、先ず基体1を砂磨き、平らにし、表面のほこりを取り除き、そして壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤2を噴き塗り、温度60℃の赤外線の下で3分間レベリングし、使用量は300 g/ m2であり、そして一層の厚さ20μmの紫外線硬化パテ3を噴き塗り、温度60℃の赤外線の下で2分間レベリングし、そして2本9.6kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が10メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化パテの表面に一層の厚さ30μmの紫外線硬化密封透明下塗りペイント4を噴き塗り、温度60℃の赤外線の下で2分間レベリングし、そして3本の9.6kw紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が10メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させた後に、続けて紫外線硬化密封透明下塗りペイントの表面に一層の鏡面金属効果がプリントされた熱転写膜5を熱プリントし、熱プリントの温度は250℃で、更に、熱転写膜の上に一層厚さ20μm、光沢100℃(60℃の光沢計)の紫外線硬化保護高光沢ワニス6を噴き塗り、温度50℃の赤外線の下で3分間でレベリングしてから2本13kwの紫外線ランプ(高圧水銀ランプ)を装備してある輸送速度が10メートル/分である光硬化機の中に入れて、硬化させるた後に、その指標を検査することにより合格標準を達成した、そしてポリプロピレン保護膜7を貼り、模造鏡面金属効果の壁面化粧板の完成品が得られる。
【0057】
紫外線硬化浸透剤の重量パーセント組成は、アクリレートコポリマーが20%で、 TMPTA が40%で、PO-NPGDA が30%で、Ciba 1173 が4%で、酢酸ブチルが6%である。
【0058】
紫外線硬化パテの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが20%で、ポリエステルアクリレートが50%で、TMPTA が10%で、タルクが15%で、Ciba 1173 が4.5%で、BYK 052 が0.2%で、Disperbyk 163 が0.3%である。
【0059】
紫外線硬化密封透明下塗りペイントの重量パーセント組成は、エポキシアクリレートが20%で、フッ素化ポリエステルアクリレートが30%で、PETAが 20%で、PO-NPGDAが 10%で、タルクが15%で、Ciba 184 が4.5%で、BYK 052 が0.2%で、Disperbyk 103 が0.3%である。
【0060】
紫外線硬化保護ワニスの重量パーセント組成は、フッ素化ポリエステルアクリレートが20%で、フッ素化ポリウレタンアクリレートが40%で、アクリレートコポリマーが10%で、DPHA が5%で、PETA が20%で、 Ciba 184 が4.5%で、BYK 055 が0.2%で、BYK 306 が0.3%である。
【0061】
使用される模造鏡面金属効果の熱転写膜は日本KATANIFinefoil会社の製品である。
【符号の説明】
【0062】
1 壁面化粧板基体
2 紫外線硬化浸透剤
3 紫外線硬化パテ
4 紫外線硬化密封透明下塗りペイント
5 熱転写膜
6 紫外線硬化保護ワニス
7 保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面化粧板基体の表面に一層の紫外線硬化浸透剤が塗装され、紫外線硬化浸透剤塗層の表面に一層の紫外線硬化パテが塗装され、紫外線硬化パテ塗層の表面に一層の紫外線硬化密封透明下塗りペイントが塗装され、紫外線硬化密封透明下塗りペイント塗層の表面に一層の熱転写膜が熱プリントされ、熱転写膜の表面に一層の紫外線硬化保護ワニスが塗装されることを特徴とする紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項2】
紫外線硬化保護ワニス塗層の表面にポリプロピレンあるいはポリエチレン保護膜が貼られることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項3】
前記壁面化粧板基体は繊維補強セメント板、繊維補強珪酸カルシウム板、繊維補強酸化マグネシウム板、軽質塩化マグネシウムセメント板、マグネシウムボード、あるいは、石膏板であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項4】
重量パーセントで計算すると、
前記紫外線硬化浸透剤の組成は、アクリル酸エステルのプレポリマーが10〜80%で、アクリル酸エステルのモノマーが10〜89%で、光開始剤が1〜5%で、助剤が0〜2%で、および有機溶媒が0〜50%である;
前記紫外線硬化パテの組成は、アクリル酸エステルのプレポリマーが10〜80%で、アクリル酸エステルのモノマーが5〜50%で、光開始剤が1〜5%で、助剤が0〜2%で、および填料が5〜50%である;
前記紫外線硬化密封透明下塗りペイントの組成は、アクリル酸エステルのプレポリマーが10〜80%で、アクリル酸エステルのモノマーが5〜60%で、光開始剤が1〜6%で、助剤が0〜2%で、および填料が0〜50%である;
前記紫外線硬化保護ワニスの組成は、アクリル酸エステルのプレポリマーが10〜80%で、アクリル酸エステルのモノマーが10〜80%で、光開始剤が1〜15%で、助剤が0〜5%で、填料が0〜30%で、および有機溶媒が0〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項5】
前記紫外線硬化浸透剤の使用量は50〜500 g/m2である請求項1または4に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項6】
前記紫外線硬化パテ塗層の厚さは10〜150 μmである請求項1または4に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項7】
前記紫外線硬化密封透明下塗りペイント塗層の厚さは10〜150 μmである請求項1または4に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項8】
前記紫外線硬化保護ワニス塗層の厚さは10〜250 μmであり;塗層の光沢は10〜100℃で、また、調整することができる請求項1、2又は4に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板。
【請求項9】
ステップが、壁面化粧板基材の表面処理し、壁面化粧板基材に紫外線硬化浸透剤を塗装し、赤外線レベリング又は自然にレベリングし、紫外線硬化浸透剤塗層の表面に紫外線硬化パテを塗装し、光硬化し、紫外線硬化パテ塗層の表面に紫外線硬化密封透明下塗りペイントを塗装し、赤外線レベリング又は自然にレベリングし、光硬化し、紫外線硬化密封透明下塗りペイント塗層の表面に熱転写膜を熱プリントして、熱転写膜の表面に紫外線硬化保護ワニスを塗装し、赤外線レベリングまたは自然にレベリングし、光硬化し、最後に保護膜を貼ることを備える紫外線硬化被膜壁面化粧板を製造する方法であって、
前記赤外線レベリングでは赤外線レベリング機の温度を20〜150℃に調整して、レベリング時間を0.1〜10分とする;
前記光硬化することは、1〜6本3〜20kwの紫外線燈チューブと0〜3本3〜20kwの金属ハロゲン燈チューブで照射することである請求項1〜8のいずれかに記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板の製造方法。
【請求項10】
前記熱転写膜は熱プリント機で熱プリントし、熱プリントの温度は50〜300℃である請求項9に記載の紫外線硬化被膜壁面化粧板の製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2009−215873(P2009−215873A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−53937(P2009−53937)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(509066422)珠▲海▼東誠光固化材料有限公司 (1)
【氏名又は名称原語表記】Zhuhai Dongcheng UV Materials Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Nanshui Chemical Zone, Zhuhai, Guangdong China
【Fターム(参考)】