説明

組合せ医薬品

本発明は、(a)式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬、糖尿病性血管合併症用薬剤、及び心不全治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩とからなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するもの、を含む組合せ製剤又は医薬品組成物のような組合せ品であって、分離使用、同時使用、又は逐次使用する、組合せ品に関する。


また、本発明は、そのような組合せ品をヒトを含む哺乳動物の治療のために使用することに関する。
1、2、、R、R、R、R、R、X、Y、A及びB並びにmは本明細書中に規定されている通りである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬組合せ製剤又は医薬品組成物のような組合せに関し、(a)後述で定義される式(I)及び/又は式(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全の治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合によっては分離使用、同時使用又は逐次使用のために薬学的に許容されるキャリアとを含む。また、本発明は、ヒトを含む哺乳動物の治療薬用にそのような組合せ品を使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
最終糖化産物(AGE)を糖尿病合併症の主原因と見なす証拠が増加している。AGEはグルコースのような還元糖と蛋白質との間の複雑な反応連鎖によって形成され、結果としていくつかの病的異変を引き起こすマルティマーの複合体形成をもたらす(非特許文献1)。
【0003】
AGE形成の臨床的有意性によって、生体内におけるAGE蓄積の調整に基づいた治療法の試みがいくつか成功している。その手法の一つは治療薬の投与によって前駆体からのAGE形成を阻害することである。組織内AGEレベルをコントロールするための別の手法では、特にAGE架橋が既に亜臨床的又は臨床的異変の原因となるレベルに蓄積したそれらの組織に、AGE架橋を逆転又は分解することができる治療薬が投与される。
【0004】
特許文献1及び特許文献2には、AGE阻害剤及びAGE分解剤に有用な新規の化合物が幾つか開示されている。
【0005】
糖尿病は全世界で重要な成人病の一つであり、多数の因子によって引き起こされる疾患プロセスと見なされ、血漿グルコースのレベル上昇又は高血糖症によって特徴付けられる。全世界では1億7100万人が糖尿病を患い、2030年までにその患者数は2倍になると予想されている(非特許文献2)。持続的又は非コントロールの高血糖症は、罹患率及び死亡率の増加及び早期化を伴う。多くの場合、異常なグルコース恒常性は、直接的にも間接的にも脂質、リポタンパク質及びアポリポ蛋白質の代謝異常並びにその他の代謝疾患及び血液動態疾患を伴う。それ故、2型糖尿病の患者は、冠状心疾患、脳梗塞、末梢血管疾患、高血圧症、腎臓障害、神経障害、及び網膜症を含む、大血管障害並びに微小血管の合併症のリスクが特別に高い。従って、グルコース恒常性、脂質代謝及び高血圧の治療管理が、糖尿病の臨床管理及び治療並びに合併症の予防において非常に重要である。
【0006】
糖尿病合併症は、糖尿病による死亡の主原因であり、糖尿病発症以後10〜20年で体内の殆ど全ての臓器の損傷によって生じる。これらの糖尿病合併症は、正常な血中グルコース濃度になるように適切にコントロールされている場合でさえも進行する可能性がある。糖尿病と高血圧症は共存することが多く、生死にかかわる心血管系疾患のリスクの更なる増加をもたらす。高血圧症は糖尿病の微小血管及び大血管の合併症の進行を加速し、かつ高血圧症は2型糖尿病に先行することが多く並びにその逆も多くあることが周知である(非特許文献3)。高血圧症は、40〜75歳の間の2型糖尿病患者の40〜60%に発症する。高血圧がコントロールされていれば、それにより糖尿病関連の死亡、脳梗塞、大血管の疾患、微小血管の疾患及び心不全が軽減されるという事実にもかかわらず、高血圧症は気付かれないことが多く、治療に対する抵抗性があり、きちんと治療されていないことが多い。
【0007】
糖尿病の人は、糖化されたヘモグロビンの単位が1増加するごとに10〜15%増加する相対リスクで心不全を発症するリスクが高くなる。逆に、心不全は糖尿病の全ての成人の25〜40%で現れる。更に、心不全の人は糖尿病にも罹っている場合には予後不良であり、あらゆるレベルの高血糖症の人は、たとえ顕性の糖尿病がない患者であっても入院の割合が高くなる(非特許文献4)。糖尿病は、CHF(慢性心不全)の独立した危険因子であり、その逆も同じである。CHD(冠動脈性心疾患)及び高血圧症は別として、高血糖症及びインスリン抵抗性は、拡張機能障害の発症及びCHFと直接関係している(非特許文献5)。
【0008】
心不全の徴候及び症状があり左心室(LV)収縮機能が維持されている患者は拡張機能に重大な異常性を有する可能性がある。この症状は拡張期心不全(DHF)と呼ばれ、慢性心不全(CHF)患者の約40%に症状が見られる。糖尿病はDHFの主要な危険因子である。拡張機能障害は糖尿病患者の約40%に症状が見られ、血糖コントロールの不良と関連がある。血糖コントロールの不良は、糖尿病患者において高発生率の心不全を伴う(非特許文献6)。
【0009】
糖尿病患者における心不全の通常治療は同程度又はより劣る有効度であり、治療不耐性であることが多い。糖尿病に用いられる治療法は、心不全の場合では症状を悪化させることが多い(メトホルミン、グリタゾン)(非特許文献7)。
【0010】
心臓病、脳梗塞、腎臓病、眼損傷、及び切断に至る可能性がある足の障害等のような健康問題は、一般人集団におけるよりも2型糖尿病の人にはるかに多い。米国では、糖尿病の人の5人うちの3人(57.9%)が、糖尿病に関連する1つ又は複数の合併症に罹っていると推定される。心臓血管疾患は、糖尿病の人の死因の50〜80%にあたる。研究によれば、糖尿病の人の50%までがある程度の糖尿病性神経障害を罹患すると示している。糖尿病性網膜症は失明及び視覚障害の主要原因である。研究結果によれば、糖尿病のまま15年経過した人の約2%が失明し、一方、約10%が重度の視覚障害を発病すると示している(糖尿病の世界的負荷、WHO)。
【0011】
高血糖症の根本原因は多様であるが、高レベルの血糖に伴う共通の要素は、発症者の生活の質及び寿命を重度に制限するかも知れない、さまざまな血管及び炎症による合併症の進行である(非特許文献8)。 糖尿病の血管損傷仲介因子には血糖コントロールの不良、リポタンパク異常、高血圧、酸化性ストレス、炎症及び最終糖化産物(AGE)が挙げられる。AGE蓄積は、動脈血管壁の硬化、腎臓における糸球体硬化症、及び網膜血管の高透過性をもたらす。それらの推定受容体、いわゆるAGE受容体(RAGE)との相互作用によって、AGEは内皮細胞及びマクロファージを活性化し、活性酸素種(ROS)を発生し、血管内皮細胞成長因子(VEGF)及び血管細胞接着分子−1(VACM−1)の過剰発現を誘発し、一酸化窒素(NO)を消失させる(非特許文献9)。
【0012】
糖尿病及び、インスリン耐性のようなその前兆症候群に対して使用される現状の医薬は、一般的に5種の化合物:ビグアニド類、チアゾリジンジオン類、スルホニル尿素類、メグリチニド類、及び糖分解酵素阻害剤の範疇にある。
【0013】
糖尿病性大血管障害、糖尿病性微小血管障害、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎臓障害、糖尿病性網膜症、足底潰瘍、心筋梗塞、又は糖尿病性心筋症等のような糖尿病合併症の治療は、糖尿病性腎臓障害又はその他の糖尿病合併症の進行を遅らせることを目的にした、血糖コントロール(食事改善及び/又はインスリン治療によって)並びに高血圧コントロールの最適化を含む、現状の治療戦略によって一般的に治療される。これらの治療戦略は様々な成功度合いを示している。
【0014】
例えば、アンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害剤及びアンジオテンシン受容体遮断薬(ARB)の両方を高血圧低下のために投与することは、腎臓障害及び大量アルブミン尿の進行又は発症を遅らせることが分かっている。更に、血糖値及び血圧をコントロールする治療は、関連する病態の進行を遅らせることによって糖尿病性腎臓障害に関連する罹病率及び死亡率を有意に減少させるが、そのような従来型治療法は、病気の進行を適切に停止させることなく、従って完全な治療効果を提供できない。加えて、現状の標準的治療薬である、ACE阻害剤又はARBの投与は広範囲に有効でなく、腎臓障害の進行をほんの僅か遅らせるだけである。
【0015】
従って、現状の治療薬は合併症の進行に対して限定された効果しか有しない恐れがあるので、より良好な医薬及び/又は方法の組み合わせが緊急に必要である。
【0016】
高血圧症には世界人口の多くが罹病しており、2025年までに地球全体の有症率は全成人の29.2%−15億4000万〜15億8000万人に上昇する可能性があると推定されている(非特許文献10)。有症率は先進国で24%まで、発展途上国で80%まで増加する可能性があり、その結果20年の期間で、高血圧症にかかった世界人口の3/4が、発展途上国に生活することになるであろう(非特許文献11)。
【0017】
現在用いられている治療法には、ヒドロクロロチアジド、シクレタニン、キシパミド、インダパミド、クロパミド、アミロライド、スピロノラクトン、及びカンレノンのような利尿剤;プロプラノロール、アセブトロール、アテノロール、ナドロール、ビソプロロール、メトプロロール、ピンドロール、オクスプレノロール、及びベタキソロールのようなベータ遮断薬;カプトプリル、エナラプリル、ベナゼプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、及びイミダプリルのようなACE阻害剤;ロサルタン、カンデサルタン、シレキセチル、イルベサルタン、テルミサルタン、及びバルサルタンのようなアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB);ニフェジピン、アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ジルチアゼム、ベプリジル、ラシジピン、ニトレンジピン、ニカルジピン、及びベラパミルのようなカルシウムチャネル拮抗薬;クロニジン、グァンファシン、モノキシジン、リルメニジン、及びα−メチルドパのような中枢性抗高血圧薬;プラゾジン、ウラピジル、ドキサゾシン、及びテラゾシンのようなα−拮抗薬;ヒドララジン、ジヒドララジン、及びミノキシジルのような血管拡張薬;バソペプチダーゼ阻害剤;エンドセリン拮抗薬、及びアリスキレンのようなレニン阻害剤等が挙げられる。
【0018】
上記医薬のいずれかを用いた長期の単剤療法では、高血圧症状を適切にコントロールできず、結局のところは、患者は種々の高血圧合併症に進行することが一般的に認められている。このことは高血圧症を引き起こす発病過程の複雑さ及び異なった因子の関与に起因して発生する。しかし、上昇した血圧が結果として心血管疾患を引き起こす正確な病態生理学的機序は、不明確なままである。基礎的データによれば、血圧の上昇レベルは炎症誘発性反応を促進し、内皮の炎症もまた高血圧状態を特徴付ける動脈壁の変化の先駆けとなる可能性があることが示されている(非特許文献12)。心血管疾患を有する患者は、炎症マーカー及び仲介物の発現及び血漿濃度の増強を呈し、仲介物にはCRP(C−反応性タンパク質)、並びにセレクチン(P−セレクチン、E−セレクチン、及びL−セレクチン)、ICAM−1(細胞内接着分子−1)、及びVCAM−1(血管細胞接着分子−1)のような接着分子が含まれる。更に、血漿中の一次炎症性サイトカインTNF−α(腫瘍壊死因子−α)、及び二次炎症性サイトカインIL(インターロイキン)−6、並びにICAM−1、VCAM−1、E−セレクチン、vWF(フォンウィルブランド因子)及びCRPの値の増加が高血圧症患者で証明された。高レベルの炎症仲介物、特にIL−6、ICAM−1、及びCRPは、高血圧症発症の独立した危険因子であり得る。それらはまた、糖尿病リスクの増大とも関連している(非特許文献13)。通常、臨床医は異なった医薬の組合せを用いてこの課題に取り組む。併用療法により、上昇した血圧、先々の合併症を低減することが潜在的に可能である機序の数が増加し、各医薬によって生じる有害事象の比率及び強度が低減する。更に、ある薬剤の添加により他の物の有害作用のいくつかが打ち消される可能性がある。加えて、多数の患者が利用可能な1つ又は複数の単剤療法に対して非反応性である。しかし、異なった医薬を組合せてからでも、症状コントロールを維持し、より長期間での合併症を防止することは依然として困難であると報告されている。
【0019】
心不全は西洋社会における公衆衛生負荷の主要な構成要素である。発病率は数年間にわたり、少なくとも男性においては安定しているように見えるので、心不全の推定有病率は、人口の高齢化に伴い増加することは必至である。心不全による入院率は、大幅に増加した。複数入院している患者の割合は上昇中である。心不全は、治療法の進歩にもかかわらず、初回の診断後の5年生存率はわずか35%であり、致死性の疾患であり続けている。高リスク患者における心不全の発症防止は、従って必須事項である(非特許文献14)。65歳以上の個人が入院する主要原因は、慢性心不全(CHF)であるので、それは公衆衛生の主要問題として持ち上がっている。CHF問題は糖尿病を有する個人にとってはより重く、発病率は一般集団の人の2〜5倍も大である。それでもなお、心不全は近年「糖尿病の、高頻度で、忘れられがちな、しかし、しばしば死に至る合併症」と称される。これは一つには糖尿病とCHFとの間の関連性の推定が、主として糖尿病を一般集団における潜在的危険因子として盛り込まれた調査の中で行われたからである(非特許文献15)。従って、心不全の治療法は大幅に改善され、推定寿命はここ数年にわたって伸びた一方で、新規で良好な治療法が依然として求められている。
【0020】
現在使用されている治療薬は、CHFの症状を軽減し、発症過程によってもたらされる特定の病態生理学的異常を是正することができるが、CHFはどんどん進行する状態に留まり、比較的高い死亡率のままである。実際、現存する医薬によってもたらされる罹病及び死亡の相対的低減は、約10〜25%程度である。血管拡張薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、ACE阻害剤、利尿剤、抗血栓溶解薬(antithrombolytic agent)、β−アドレナリン受容体拮抗薬、α−アドレナリン受容体拮抗薬、カルシウムチャネル拮抗薬等のような公知の活性成分を使用する薬物療法は、心不全及び関連疾患の治療に有効である。
【0021】
蓄積証拠により、炎症仲介物は慢性心不全(CHF)の病態形成に重要であり、心血管リモデリング及び末梢血管血行障害の一因となっていることが示されている。幾つかの研究により、CHFを有する患者は、血漿及び循環白血球並びに不全心筋そのものにおいて腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン(IL)−1β、及びIL−6のような炎症性サイトカインのレベルを増加することが分かった。重要なことは、この炎症仲介物の増加は、IL−10及び形質転換成長因子−βのような抗炎症性サイトカインの対応する増加を伴っているように見えないことであり、結果としてサイトカインネットワークに炎症性バランス異常をもたらす(非特許文献16)。心不全は広範囲の諸原因から生じる臨床症状であり、心臓以外の器官の生理機能における有害変化を伴うので、心血管罹病率及び心血管疾患の種々の段階における生存率の改善をもたらすための治療薬の適切な選択は、例えば、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体拮抗薬、β−遮断薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤(スタチン類)、及びアルドステロン拮抗薬のような数種の治療薬による並行投与医薬を必要とすることが多い。
【0022】
これらの疾病は多様な疫学病理学がかかわる多因子性であり、従って大抵の単剤療法に対する時間応答は十分ではなく、かつ次第に減少する。
【0023】
併用療法の主要利点は
1.複数の作用動機をターゲットにでき、従って相補的作用が達成できる。
2.組合せの相乗効果により、各医薬の投薬量を単剤療法と比較して低い投与量にできる。
3.個々の投薬量が低いことにより副作用が殆ど無い。
4.合併症の可能性を低減する。
である。
【0024】
特許文献3には、AT1受容体遮断薬又はそれらの塩、詳細にはバルサルタンと、最終糖化産物(AGE)の遮断活性を示す化合物(AGE分解剤とも称される)又は薬学的に有効なそれらの塩、とを含む医薬品組合せが開示されている。
【0025】
しかしながら、利用可能な治療法のさまざまな様式にもかかわらず、良好な治療手段に対するニーズがあり、これら疾患の症状を効果的にコントロールし、並びに合併症の可能性を減少させる又は発症を遅らせる手段が求められる。
【0026】
意外なことに、式(I)及び(II)の化合物が、心不全、具体的には糖尿病誘発の心不全等の心血管合併症の治療に有効であることが見いだされた。更に本発明の発明者は、式(I)及び/又は(II)の化合物はAGE阻害効果、AGE分解効果、及びフリーラジカル捕捉効果を有し、それを現在利用可能な治療薬と併用すると、良好な症状コントロールが達成でき、かつ生活の質が改善できることを見いだした。
【化1】

式(I)のR、R、R、X及びmは以下に定義される。
【化2】

式(II)のR、R、R、R、R、X、Y、A及びBは以下に定義される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】国際公開第2001/25208号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2002/85897号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2006/2983号パンフレット
【非特許文献】
【0028】
【非特許文献1】Aronson D & Rayfield EJ. Cardiovasc Diabetol 2002;1:1−10
【非特許文献2】Padwal R et al, Diabetes Care, 2005; 28:736−44
【非特許文献3】Schutta MH, J Cardiometab. Syndr., 2007;2(2):124−30
【非特許文献4】Eurich DT et al., BMJ,20072007;335:497(8 September)
【非特許文献5】Fijchtenbusch M. et al.,MMW Fortschr Med., 2007;149(37):41−4
【非特許文献6】Tsujino T et al., Am J Cardiovasc Drugs. 2006;6(4):219−30
【非特許文献7】Cohen−Solal A & Logeart D.,Arch Mal Coeur Vaiss. 2007;100(6−7):535−46
【非特許文献8】Schmidt AM & Stern DM, Trends Endocrinol Metab.2000 Nov;11(9):368−75
【非特許文献9】Soro−paavonen A.& Forbes JM,Curr Med Chem.2006;13(15):1777−88
【非特許文献10】Kearney PM et al.,Lancet 2005;365(9455):217−23
【非特許文献11】Karen TM et al.,CMAJ,178(11);1429−35
【非特許文献12】Blake GJ et al.,Circulation,2003;108:2993−2999
【非特許文献13】Savoia C & Schiffrin EL,Clinical Science (2007);112:375−84
【非特許文献14】Bleumink G et al.,European Heart Journal,2004;25:1614−1619
【非特許文献15】Nichols G et al.Diabetes Care,2004;27:1879−1884
【非特許文献16】Gullestad L & Aukrust P, Am J Cardiol.2005 Jun 6;95(11A):17C−23C;discussion 38C−40C
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
1つの実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0030】
より好ましい実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)少なくとも1つの抗高血圧薬又は薬学的に許容されるそれらの塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0031】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)1つ又は複数の抗高血圧薬であって、前記抗高血圧薬には、それらに限定されないが、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、レニン阻害剤、βアドレナリン受容体遮断薬、αアドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、カリウムチャネル活性化剤、アルドステロン生成酵素阻害剤、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチダーゼ(ACE/NEP)の二重阻害剤、エンドセリン受容体拮抗薬、アンジオテンシン及びエンドセリン受容体の二重拮抗薬(DARA)、利尿剤、又は薬学的に許容されるそれらの塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0032】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0033】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)レニン阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0034】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)βアドレナリン受容体遮断薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0035】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)αアドレナリン受容体遮断薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0036】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)カルシウムチャネル拮抗薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0037】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)カリウムチャネル活性化剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0038】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)アンジオテンシン及びエンドセリン受容体の二重拮抗薬(DARA)又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0039】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)アルドステロン生成酵素阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0040】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0041】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)エンドセリン受容体拮抗薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0042】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)利尿剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0043】
別のより好ましい実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)脂質低下薬又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0044】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)1つ又は複数の脂質低下薬であって、前記脂質低下薬には、それらに限定されないが、MTP阻害剤、HMGCoA還元酵素阻害剤、スクアレン生成酵素阻害剤、フィブリン酸誘導体、ACAT阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、回腸のNa/胆汁酸共輸送体阻害剤、LDL受容体活性の上方調節剤、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸封鎖剤、及び/又はニコチン酸とその誘導体、又は薬学的に許容されるその塩が含まれ、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0045】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)MTP阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0046】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)HMG−CoA還元酵素阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0047】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)スクアレン生成酵素阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0048】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)フィブリン酸誘導体又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0049】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)ACAT阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0050】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)コレステロール吸収阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0051】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)回腸のNa/胆汁酸共輸送体阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0052】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0053】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)胆汁酸封鎖剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0054】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)ニコチン酸及びその誘導体又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0055】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗糖尿病薬又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0056】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)1つ又は複数の抗糖尿病薬であって、前記抗糖尿病薬には、それらに限定されないが、メトホルミン、フェンホルミンのようなビグアニド、グリクラジドのようなスルホニル尿素、α‐グルコキシダーゼ阻害剤、チアゾリジンジオンのようなPPARγ作動薬、フィブリン酸誘導体のようなPPARα作動薬、α‐アミラーゼ阻害剤、脂肪酸酸化阻害剤、A2拮抗薬、PPARδ作動薬又は拮抗薬、PPARα/γ二重作動薬、P2阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害剤、SGLT2阻害剤、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、グルコキナーゼ活性化剤、VPAC2受容体作動薬、PTP−1B(プロテインチロシンホスファターゼ−1B)阻害剤、11β−HSD1(11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1)阻害剤、又はメグリチニド、並びにインスリン、又は薬学的に許容されるその塩が含まれ、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0057】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)ビグアニド又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0058】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)スルホニル尿素又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0059】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)α−グルコシダーゼ阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0060】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)PPARγ作動薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0061】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)PPARα作動薬若しくは拮抗薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0062】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)PPARδ作動薬若しくは拮抗薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0063】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)PPARα/γ二重作動薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0064】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)aP2阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0065】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0066】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)SGLT2阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0067】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0068】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0069】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)PTP−1B(プロテインチロシンホスファターゼ−1B)阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0070】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)11β−HSD1(11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1)阻害剤又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0071】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)メグリチニド又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0072】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗肥満薬又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0073】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)1つ又は複数の抗肥満薬であって、前記抗肥満薬には、それらに限定されないが、5HT(セロトニン)輸送体阻害剤、NE(ノルエピネフリン)輸送体阻害剤、CB−1(カンナビノイド−1受容体)拮抗薬/逆作動薬、グレリン抗体、グレリン拮抗薬、H3(ヒスタミンH3)拮抗薬/逆作動薬、NPY1(神経ペプチドY Y1)拮抗薬、NPY2(神経ペプチドY Y2)作動薬、NPY5(神経ペプチドY Y5)拮抗薬、レプチン又はその誘導体、オピオイド拮抗薬、オレキシン拮抗薬、BRS3(ボベシン受容体サブタイプ3)作動薬、CCK−A(コレシストキニン−A)作動薬、CNTF(毛様体神経栄養因子)、CNTF誘導体、GHS(成長ホルモン分泌促進剤受容体)作動薬、5HT2c(セロトニン受容体2c)作動薬、Mc3r(メラノコルチン3受容体)作動薬、Mc4r(メラノコルチン4受容体)作動薬、モノアミン再取込み阻害剤、β3(βアドレナリン受容体3)作動薬、DGAT1(ジアシルグリセロールアシル転移酵素1)阻害剤、DGAT2(ジアシルグリセロールアシル転移酵素2)阻害剤、FAS(脂肪酸生成酵素)阻害剤、PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害剤、甲状腺ホルモンβ作動薬、UCP−1(脱共役タンパク質1)活性化剤、UCP−2又は3活性化剤、アシルエストロゲン、グルココルチコイド拮抗薬、SCD−1(ステアロイル−CoA不飽和化酵素−1)阻害剤、リパーゼ阻害剤、脂肪酸輸送体阻害剤、ジカルボキシレート輸送体阻害剤、又は薬学的に許容されるそれらの塩が含まれ、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0074】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)CB−1拮抗薬/逆作動薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0075】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)神経ペプチド(NPY1/NPY5)拮抗薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0076】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)β3アドレナリン受容体(β3)作動薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0077】
更なる実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)甲状腺ホルモンβ作動薬又は薬学的に許容されるその塩であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0078】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗血小板薬及び抗血栓薬又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0079】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)糖尿病性血管合併症治療薬又は薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0080】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)1つ又は複数の糖尿病性合併症治療薬であって、前記薬剤には、それらに限定されないが、アルドース還元酵素阻害剤、AGE阻害剤又はAGE分解剤、又は薬学的に許容されるそれらの塩が含まれ、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0081】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)心不全の治療に使用される薬剤又は薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬であって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0082】
別の実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)1つ又は複数の心不全の治療に使用される薬剤であって、そのような薬剤には、それらに限定されないが、ジギタリス配糖体、ホスホジエステラーゼ阻害剤、又は薬学的に許容されるそれらの塩が含まれ、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0083】
1つの別のより好ましい実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)(i)抗高血圧薬と、(ii)利尿剤、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0084】
1つの別のより好ましい実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)(i)抗糖尿病薬と、(ii)利尿剤、抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0085】
1つの別のより好ましい実施形態では、本発明は医薬品の組合せ又は医薬品組成物であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗糖尿病薬と、(c)利尿剤と、(d)抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物に関する。
【0086】
本発明において、(a)、(b)、(c)及び(d)のような各構成成分は、単位用量を1つに組み合わせた形態で又は単位用量を個別にした形態で同時に、次々と若しくは個別に投与できる。単位用量形態は固定した組合せであってもよい。
【0087】
別の実施形態では、本発明は心不全を治療する方法であって、式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩の治療上有効量を投与する工程を含む、方法に関する。
【0088】
別のより好ましい実施形態では、本発明は糖尿病に関連する心不全を治療する方法であって、式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩の治療上有効量を投与する工程を含む、方法に関する。
【0089】
別の実施形態では、本発明は心不全の治療のために、式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩の使用を提供する。
【0090】
別の実施形態では、本発明は糖尿病に関連する心不全の治療のために、式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩の使用を提供する。
【0091】
1つの別のより好ましい実施形態では、本発明は医薬組合せ品又は組成物を投与する方法であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗糖尿病薬と、(c)利尿剤と、(d)抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬品、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物を、糖尿病又は老化に関連した血管合併症、好ましくは鬱血性心不全、及びより好ましくは糖尿病合併症の鬱血性心不全に関連した病態の治療又は予防のために投与する方法に関する。
【0092】
1つの別のより好ましい実施形態では、本発明は医薬組合せ品又は組成物の使用であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗糖尿病薬と、(c)利尿剤と、(d)抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬品、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む医薬品の組合せ又は医薬品組成物を、糖尿病又は老化に関連した血管合併症、好ましくは鬱血性心不全、及びより好ましくは糖尿病合併症の鬱血性心不全に関連した病態の治療又は予防のための使用に関する。
【0093】
別の実施形態では、本発明は病態を治療又は予防する方法であって、神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、腎臓障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、糖尿病性網膜症、糖尿病性心筋症、高血圧症、高血圧性心筋症、及び拡張型心筋症のような糖尿病又は老化関連の血管合併症に関連する病態を、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む本発明による任意の医薬品の組合せ又は医薬品組成物を、それらを必要とする哺乳動物に対して治療上有効量で投与することによって治療又は予防する方法に関する。
【0094】
別の実施形態では、本発明は本発明の医薬品組合せ又は医薬品組成物の使用を提供し、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む本発明の医薬品の組合せ又は医薬品組成物を、神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、腎臓障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、糖尿病性網膜症、糖尿病性心筋症、高血圧症、高血圧性心筋症、及び拡張型心筋症のような糖尿病及び老化関連の血管合併症を治療又は予防するためにそれらを必要とする哺乳動物に使用することを提供する。
【0095】
別の実施形態では、本発明は病態を治療又は予防する方法であって、高血圧症、左室(収縮及び拡張の)機能障害、虚血性心筋症、肥大型心筋症、糖尿病性心筋症、高血圧性心筋症、拡張型心筋症、及び代謝性心筋症(甲状腺、カルチノイド、褐色細胞腫、又は肢端肥大症関連の)のような鬱血性心不全の多様な発症、心筋梗塞症及びその後遺症、アテローム性動脈硬化症(及びその合併症)、狭心症(不安定性又は安定性に関係なく)、腎機能障害(糖尿病性及び非糖尿病性)、糖尿病性腎不全、高血圧性腎臓障害、及び神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性)のような腎不全症状からなる群から選択される病態を、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩に、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩をプラスしたものであって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む本発明による任意の医薬品の組合せ又は医薬品組成物を、それらを必要とする哺乳動物に対して治療上有効量で投与することによって治療又は予防する方法に関する。
【0096】
別の実施形態では、本発明は本発明の医薬品組合せ又は医薬品組成物の使用を提供し、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩に、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩をプラスしたものであって、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものと、を含む本発明の医薬品の組合せ又は医薬品組成物を、高血圧症、左室(収縮及び拡張の)機能障害、虚血性心筋症、肥大型心筋症、糖尿病性心筋症、高血圧性心筋症、拡張型心筋症、及び代謝性心筋症(甲状腺、カルチノイド、褐色細胞腫、又は肢端肥大症関連の)のような鬱血性心不全の多様な発症、心筋梗塞症及びその後遺症、アテローム性動脈硬化症(及びその合併症)、狭心症(不安定性又は安定性に関係なく)、腎機能障害(糖尿病性及び非糖尿病性)、糖尿病性腎不全、高血圧性腎臓障害、及び神経症(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)のような腎不全症状からなる群から選択される病態を治療又は予防するためにそれらを必要とする哺乳動物に使用することを提供する。
【0097】
本発明はまた、別個の容器の中に単一パッケージの医薬品組成物を含むキットを提供し、1つの容器の中には上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物を含む医薬品組成物を有し、2番目の容器の中には、抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩を有する。キット形式は、各構成成分が異なる用量形態で及び/又は異なる投与間隔で投与される必要がある場合に特に有用である。要求に応じてそのような容器がより多くあってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0098】
本発明は、組合せ製剤又は医薬品組成物のような組合せ品であって、(a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩とを含み、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものであって、別個に、同時に、又は連続的に使用される組合せ品に関する。
【0099】
【化3】

(式中、Rは、−R−R又は−N(R)N(R)Rであり、
は、−N(R)RO−、−N(R)RN(R)−、ORO、及び−ORN(R)−からなる群から選択され、ここで、RはC〜Cの炭素原子を有するアルキルであり、Rは、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、−COR、SO、−C(S)NHR、−C(NH)NHR、−COR10、−C(O)NHR、及び下記式で表される基からなる群から選択され、
【化4】

ここで、Rは、水素、アルキル及びヘテロアリールを含むアリールからなる群から選択され、ただし、Rは、同一化合物においてR及びRと同じであってもよいし異なっていてもよく、Rは、F、Cl、Br、I、OR、NO、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、ホルミル、アシル、C(O)NR10、C(O)OR、NR10、N=C(R)(R10)、SR、SONH、SOアルキル及びSOアリールからなる群から選択され、
かつmは、0、1、又は2であり、
は、R、OR、N(R)(R10)、N=C(R)(R10)、N(R)N(R)(R10)、N(R)N=C(R)(R10)、及びCH(R)C(O)Rからなる群から選択され、
ここでRは、R、OR及びNR10からなる群から選択され、Rは、水素、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、C(O)R10、−SO10、−C(S)NHR10、−C(NH)NH(R10)及び−C(O)NHR10からなる群から選択され、R10は、水素、アルキル、又はヘテロアリールを含むアリールからなる群から選択され、かつ各場合においてRと同じであってよいし異なっていてもよく、ただし、R10は、同一化合物においてR及びRと同じであってよいし異なっていてもよく、
Xは、ハロゲンイオン、酢酸イオン、過塩素酸イオン、スルホン酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、トシレートイオン、マレイン酸イオン、メシレートイオン、炭酸イオン、亜硫酸イオン、ホスホリックハイドロジェンイオン(phosphoric hydrogen ion)、ホスホン酸イオン、リン酸イオン、BF4、PF6及び空値からなる群から選択され、
ただし、
(i)同一の炭素又は窒素に2つのアルキル基がある場合、それらは互いに連結して環構造を形成し、
(ii)R10のヘテロアリール環の窒素は、存在する場合4級化されていてよく、
(iii)RがORであり、かつRが−NHNHである場合、Rはアルキルではなく、
(iv)RがORである場合、RはN(R)(NR)Rであり、かつRはC(O)R10であり、式中R10がアルキルであれば、Rは水素ではない。)
【0100】
【化5】

(式中Rは、アルキル又はアリール基であり、
Yは、硫黄、酸素、窒素、又はアルキレンからなる群から選択され、
A及びBは、窒素、NH、NR、硫黄、酸素又は炭素から独立して選択され、ヘテロ芳香環構造を形成し、
、R及びRは、F、Cl、Br、I、OR、NO、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、ホルミル、アシル、C(O)NR、C(O)OR、NR、N=C(R)(R)、SR、SONH、SOアルキル、SOアリールからなる群から独立して選択され、R、R及びRは場合により連結して環構造を形成してもよく、
は、アルキル、アリール、及び空値からなる群から独立して選択され,
は、水素、アルキル、及びヘテロアリールを含むアリールからなる群から独立して選択され、ただし、同一化合物においてはRは、R、R及びRとは異なってもよく、Rは水素、アルキル、及びヘテロアリールを含むアリールからなる群から独立して選択され、かつ各場合において置換基Rとは異なり、ただし、同一化合物においてはRはR、R及びRとは異なってもよく、
Xは、ハロゲンイオン、酢酸イオン、過塩素酸イオン、スルホン酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、トシレートイオン、マレイン酸イオン、メシレートイオン、炭酸イオン、亜硫酸イオン、ホスホリックハイドロジェンイオン(phosphoric hydrogen ion)、ホスホン酸イオン、リン酸イオン、BF4、PF6及び空値からなる群から選択され、
ただし、同一の炭素又は窒素に2つのアルキル基がある場合、それらは場合により互いに連結して環構造を形成する。)
【0101】
本明細書で使用する時、「アルキル」は、炭素−炭素の一重結合によって連結された炭化水素基を指し、場合により置換されており、連結された1〜8個の炭素原子を有する。そのアルキル炭化水素基は直鎖状、分岐鎖状又は環状であってもよく、飽和型、不飽和型であってもよい。その置換基はF、Cl、Br、I、N、S、O及びアリールから選択される。存在する置換基は3個以下が好ましい。
【0102】
本明細書で使用するとき、「アリール」は、共役π電子系を有する少なくとも1個の環を有する芳香族基を指し、場合により置換されており、2個までの共役した又は縮環した環構造を含む。アリールには炭素環式アリール、複素環式アリール及びビアリール基が含まれ、それらの全ては場合により置換されていてよい。その置換基は、F、Cl、Br、I、N、S、O、及び直鎖又は分岐鎖のC〜C炭化水素から選択される。
【0103】
式I及びIIによる化合物は国際公開第2001/25208号パンフレット及び国際公開第2002/85897号パンフレットに記載される方法により調製できる。
【0104】
以下の化合物列記は、一般式(I)及び(II)の代表的化合物を与える;
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号1);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−4−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号2);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号3);
1−(2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル)−3−(2(メトキシ)エチルオキシカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号4);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−((ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号5);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(フェニルアミノカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号6);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(アセトキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号7);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号8);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−((4−メチルフェニル)スルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号9);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルオキシカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号10);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(フェニルカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号11);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−((フェニルメチル)スルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号12);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−((フェニルメチル)スルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号13);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−フラン−2’−イル−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号14);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号15);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−((2−(1−オキソ−3−シクロヘキシル)−プロピル)−ヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムブロミド(化合物番号16);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−({2−(1−オキソ−3−シクロヘキシル)−プロピル}−ヒドラジノ−カルボニル}−ピリジニウムブロミド(化合物番号17);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル]ピリジニウムブロミド(化合物番号18);
1−(4−エトキシ−2,4−ジオキソブチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号19);
1−(2’,4’−ジクロロ−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−メトキシエチルアミノカルボニル)−ピリジニウムブロミド(化合物番号20);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号21);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−(2−メトキシエチルアミノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号22);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−イソプロピルアミノ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号23);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(2−(2−クロロ−3−ピリドイルヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号24);
1−(2−イソプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−(2−メチルスルホニルヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号25);
1−(2−(1−ピロリジニル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号26);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号27);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−ヒドロキシ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号28);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−((2−メトキシエチル)アミノカルボニル)−5−ブロモピリジニウムクロリド(化合物番号29);
1−(2’−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[1−オキソ−1−(2−メトキシカルボニル)ピリジル]ヒドラジノピリジニウムクロリド(化合物番号30);
1−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−6−メチル−3−カルボニルピリジニウム]−2−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−カルボニルピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号31);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(イソプロピルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号32);
1−(2−(4−ベンジルピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物33);
1−(2−(2−エトキシカルボニルピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号34);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)−5−ブロモピリジニウムブロミド(化合物番号35);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(エトキシカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号36);
1−(2−(5−クロロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号37);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(4−ニトロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号38);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)−6−メチルピリジニウムブロミド(化合物番号39);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(5−メチル−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号40);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(2−エトキシカルボニルピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号41);
1−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−5−アミノカルボニル−3−カルボニルピリジニウム]−2−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−カルボニルピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号42);
1−(2−(4−カルボエトキシ−チアゾリジン−3−イル)−2オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号43);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(5−クロロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号44);
1−(2−(5−メチル−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号45);
1−(2−(4−ニトロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号46);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号47);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−4−[2−(ベンゾイルオキシ) エチルアミノカルボニル]ピリジニウムクロリド(化合物番号48);
1−(2−(5−ニトロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号49);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(トリフルオロメタンスルホニルヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムブロミド(化合物番号50);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号51);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号52);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(フェニルアミノカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号53);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(p−トルエンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号54);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(フェニルアミノカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号55);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−(ベンジルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号56);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−4−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号57);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号58);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−[2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル]ピリジニウムブロミド(化合物番号59);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号60);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号61);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−4−[2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル]ピリジニウムブロミド(化合物番号62);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(p−メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号63);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号64);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号65);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号66);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(2−(2−ピリジル)ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号67);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号68);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号69);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号70);
1−(2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノ−カルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号71);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(2−(2−ピリジル)ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号72);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(2−ピリジル)ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号73);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号74);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号75);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号76);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号77);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−2−クロロ−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号78);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(メトキシ)カルボニル)エチルオキシカルボニルピリジニウムブロミド(化合物番号79);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルオキシカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号80);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号81);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号82);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)オキサゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号83);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3−{1−(2−チエン−2’−イル)−2−オキソエチルピリジニウム−4チオ}メチル−ピラゾール−5−イル]ピリジニウムジブロミド(化合物番号84);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3−{1−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル}ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号85);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3−フェニルメチル}−1−{2−ピリジル}−ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号86);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル−1−ピリジル}ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号87);
1−[2−(シクロプロピルアミノ)−2−オキソエチル]−3−[3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル}−ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号88);
1−{2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル}−3−[3−{(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル}ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号89);
1−(2−(シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号90);
3,5−ビス−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−ピリジニウム−3−イル]−ピラゾールジブロミド(化合物番号91);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−1(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号92);
1−(2−(5’−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号93);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[1−フェニル,3−{(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)}ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号94);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号95);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムクロリド(化合物番号96);
1−(2−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号97);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムクロリド(化合物番号98);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムクロリド(化合物番号99);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル)]ピリジニウムクロリド(化合物番号100);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号101);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(3(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号102);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号103);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号104);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号105);
1−[2−(1−アダマンチルアミノ)−2−オキソエチル]−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号106);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[{3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)}1−フェニル−ピラゾ−ル−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号107);
1−(2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号108);
1−(2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号109);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号110);
1−(2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号111);
ピラゾール1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号112);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルピラゾール)−1−イル)−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号113);
1−(2−(5−クロロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号114);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号115);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号116);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号117);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号118);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号119);
3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジンヒドロクロリド(化合物番号120);
3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジンヒドロクロリド(化合物番号121);
3−[(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジン(化合物番号122);
3−[3−(2−シクロヘキシル−エチル)−ピラゾール−5−イル]ピリジン(化合物番号123);
1−(2−ナフチル−2−オキソエチル)−3[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号124);
1−(フェニルメチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号125);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3[(3(−1−ナフチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号126);
1−(2−フェニル−2オキソエチル)−3[3−(チエニル−2−イル−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号127);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[3(2−フェニルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号128);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[3−(3−フェノキシプロピル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号129);
1−(イソプロピル)−3[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号130);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3[(3−チオフェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号131);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3[(3−(N−メチル−インドール−3−イルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号132);
1−(2−ナフチル−2−オキソエチル)−3[(3−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号133);
1−(2−(1,4ベンゾジオキサン−6−イル−アミノ−2−オキソエチル)−3[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号134);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3[(3−フェニル)ピラゾール−5−イル]−5ブロモピリジニウムクロリド(化合物番号135);
1−(2−チエン−2’−イル)−2−オキソエチル)−3[(3−フェニル)ピラゾール−5−イル]キノリニウムクロリド(化合物番号136)及び
3−[(3−フェニル)ピラゾール−5−イル)]キノリン(化合物番号137)。
【0105】
好ましい実施形態では、本発明は医薬品組合せ又は医薬品組成物であって、化合物番号27及び/又は68又は薬学的に許容されるそれらの塩と、抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症治療薬、及び心不全治療薬からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬と、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、を含む医薬品組合せ又は医薬品組成物に関する。より好ましい組合せ又は組成物は、化合物番号27又は薬学的に許容されるその塩と、メトホルミン、グリメピリド、ピオグリタゾン、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アムロジピン、フェロジピン、ジルチアゼム、レルカニジピン、ラミプリル、エナラプリル、リシノプリル、ペリンドプリル、アトルバスタチン、シムバスタチン、ロスバスタチン、プラバスチン、フラバスタチン、アリスキレン、ニコランジル、インダパミド、クロピドグレル、プラスグレル、アスピリン、ヒドロクロロチアジド、リバロキサバン、インダパミド、フロセミド、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬とを組み合わせて含む。
【0106】
本明細書で言及したように、抗高血圧薬には、それらに限定されないが、アンジオテンシン変換酵素(AGE)阻害剤、レニン阻害剤、βアドレナリン受容体遮断薬、αアドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、カリウムチャネル活性化剤、アルドステロン生成酵素阻害剤、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチダーゼ(ACE/NEP)の二重阻害剤、エンドセリン受容体拮抗薬、アンジオテンシン受容体及びエンドセリン受容体の二重拮抗薬(DARA)、利尿剤、又は薬学的に許容されるその塩が挙げられる。
【0107】
いわゆるACE阻害剤を用いたアンジオテンシンIのアンジオテンシンIIへの酵素的分解の妨害は、血圧調整の効果的な変形であり、鬱血性心不全の処置の治療法でもある。
【0108】
多数のACE阻害剤が合成されてきた。これらの化合物のほとんどはそれらの化学構造に基づいて3つの群に分類できる。即ち、(1)スルフヒドリル−(メルカプト−とも言われる)含有のACE阻害剤であって、カプトプリル及びカプトプリルに関連した構造の薬剤、例えば、フェンチアプリル、ピバロプリル、ゾフェノプリル、及びアラセプリルが挙げられる;(2)ジカルボキシル−含有のACE阻害剤であって、エナラプリル及びエナラプリルに関連した構造の薬剤、例えば、リシノプリル、ベナゼプリル、キナプリル、モエキシプリル、ラミプリル、スピラプリル、ペリンドプリル、インドラプリル、ペントプリル、インダラプリル及びシラザプリルが挙げられる;そして(3)燐−含有のACE阻害剤であってホシノプリルに関連した構造のものである。
【0109】
代表的なACE阻害剤は、カプトプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラト、フェンチアプリル、ホシノプリル、インドラプリル、リベンザプリル、レンチアプリル、ザビシプリル、モベルチプリル、スピラプリラト、リシノプリル、ペリンドプリル、ピボプリル、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル、トランドラプリル、及びゾフェノプリルであり、特に好ましくはカプトプリル、エナラプリル、ペリンドプリル、ホシノプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、及びトランドラプリルであり、また各場合において薬学的に許容されるその塩を含める。好適なACE阻害剤は市販されてきたものであり、最も好適なものは、ベナゼプリル、ラミプリル、ペリンドプリル、リシノプリル、エナラプリル又は薬学的に許容されるその塩である。
【0110】
腎臓から放出されたレニンは血液循環中のアンジオテンシノーゲンを切断し、デカペプチドアンジオテンシンIを形成する。これは、次いで、肺、腎臓、及び他の器官で、アンジオテンシン変換酵素により切断され、オクタペプチドアンジオテンシンIIを形成する。そのオクタペプチドアンジオテンシンIIは、直接的に動脈血管収縮と、間接的に副腎からのナトリウムイオン保持ホルモンアルドステロンの放出、付随して起こる細胞外液容積の増加との両方によって、血圧を増加させる。レニンの酵素活性の阻害剤は、アンジオテンシンIの形成の減少を生じる。結果として少量のアンジオテンシンIIが産生される。その活性ペプチドホルモンの濃度の減少は、例えば、レニン阻害剤の高血圧抑制効果の直接的原因である。従って、レニン阻害剤又はその塩は、例えば抗高血圧薬として、又は鬱血性心不全の治療に使用できる。
【0111】
レニン阻害剤群には異なった構造的特徴を有する化合物が含まれる。例えばアリスキレン、ジテキレン、テルラキレン、ザンキレン、RO−66−1132、RO−66−1168、又は各場合で薬学的に許容されるその塩、からなる群から選択される化合物が挙げられる。特に好適なものは、アリスキレン又は薬学的に許容されるその塩、特にアリスキレンヘミフマル酸塩である。
【0112】
前記組合せ中のβアドレナリン受容体遮断薬には、選択的又は非選択的β遮断薬が含まれ、好ましくは、アテノロール、ビソプロロール、メトプロロール、エスモロール、セリプロロール、ベタキソロロール、若しくはタリプロロールのような選択的β−1遮断薬、又はオクスプレノロール、ピンドロール、プロプラノロール、チモロール、ブプラノロール、ペンブトロール、メピンドロール、カルテオロール、又はナドロールのような非選択的β遮断薬、又はカルベジロール若しくはラベタロールのようなα−遮断活性をも有するβ遮断薬、又は各場合で薬学的に許容されるその塩からなる群から選択されるものが代表例である。
【0113】
前記組合せ中のα−1アドレナリン受容体遮断薬は、好ましくは、ドキサゾシン、プラゾシン、テラゾシン、又は各場合で薬学的に許容されるその塩からなる群から選択されるものが代表例である。
【0114】
カルシウムチャネル遮断薬(CCB)の群には、本質的にジヒドロピリジン(DHP)類と、ジルチアゼム型及びベラパミル型のCCBのような非DHP類とが含まれる。前記組合せ中の有用なCCBは、好ましくは、アムロジピン、レルカニジピン、フェロジピン、イスラジピン、ラシジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルジピン、ニルジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、及びニバルジピンからなる群から選択されるものがDHPの代表例であり、そして非DHPの代表例は、フルナリジン、プレニラミン、ジルチアゼム、フェンジリン、ガロパミル、ミベフラジル、アニパミル、チアパミル、及びベラパミル、又は各場合で薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される。
【0115】
好適なCCBには、アムロジピン、レルカニジピン、ジルチアゼム、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、及びベラパミル、又は薬学的に許容可能なそれらの塩が含まれる。特に好適なDHPは、アムロジピン又は薬学的に許容されるその塩、特にそのベシレートである。非DHPの特別に好適な代表例は、ジルチアゼム又はベラパミル、又は薬学的に許容されるその塩、特にヒドロクロリドである。
【0116】
好適なカリウムチャネル活性化剤には、限定されるものではないが、薬学的に許容されるその塩を含むニコランジルが挙げられる。
【0117】
アルドステロン生成酵素は、コルチコステロンをヒドロキシル化して18−OH−コルチコステロンを形成し、18−OH−コルチコステロンをアルドステロンに変換することによりアルドステロンに変換する酵素である。用語「アルドステロン生成酵素阻害剤」は、アルドステロンの合成又は活性を直接的又は間接的に低減又は停止させる化合物を表す。アルドステロン生成酵素阻害剤群は高血圧症及び原発生アルドステロン症の治療に適用されることが知られており、原発生アルドステロン症はステロイド性及び非−ステロイド性アルドステロン生成酵素阻害剤を含み、後者が最も好適である。
【0118】
市販で入手可能なアルドステロン生成酵素阻害剤又は保健機関により承認されたアルドステロン生成酵素阻害剤が優先使用される。
【0119】
用語「アルドロステロン拮抗薬」及び「アルドステロン受容体拮抗薬」は、受容体部位におけるアルドステロン自体の作用の競合的阻害剤としてアルドステロン受容体と結合し、アルドステロンの受容体により媒介される活性を変調することができる化合物を示す。そのような化合物をも本発明では検討する。
【0120】
特定の化合物、例えば11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン17−スピロラクトンは、アルドステロン生成酵素阻害剤及びアルドステロン受容体拮抗薬の両方の作用を有する。本発明ではそのような化合物についても検討する。
【0121】
ナトリウム利尿ペプチドは、心房性(ANP)、脳由来(BNP)及びC−型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)を含むペプチドファミリーを構成する。利尿ペプチドは、血管拡張、ナトリウム利尿、排尿増加、アルドステロン放出の減少、細胞生育の減少、及び交感神経系並びにレニン−アンジオテンシン−アルドステロン系の阻害の働きをし、血圧及びナトリウムと水分バランスの調整に利尿ペプチドがかかわっていることを示す。中性エンドペプチダーゼ24.11(NEP)阻害剤は、ナトリウム利尿ペプチドの分解を阻害し、幾つかの心血管障害の管理において有益となる可能性がある薬理作用を発現する。前記組合せにおいて有用なNEP阻害剤は、カンドキサトリル、シノルファン、SCH34286及びSCH42495、又は各場合で薬学的に許容されるその塩によって代表される群から選択される薬剤である。
【0122】
アンジオテンシン変換酵素及び中性エンドペプチダーゼの両方に対する阻害効果がある化合物、いわゆる(ACE/NEP)二重阻害剤は心血管疾患の治療に使用できる。好適なアンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチダーゼ(ACE/NEP)二重阻害剤は、例えば、オマパトリラート、ファシドトリル、ファシドトリラート、Z13752A、又は薬学的に許容されるそれらの塩である。
【0123】
アンジオテンシン及びエンドセリン受容体の二重拮抗薬(DARA)の機能を有する化合物は、心血管疾患の治療に使用できる。好適な化合物はPS433540及び国際公開第2007/100295号パンフレットに開示された化合物である。
【0124】
エンドセリン(ET)は、血管内皮によって合成され放出される非常に強力な血管収縮剤ペプチドである。エンドセリン(ET)は3つのアイソフォーム(ET−1、ET−2、及びET−3)で存在する(ETはETアイソフォームのいずれか又は全てを指すものとする)。本態性高血圧症患者の血漿中のETレベルの上昇が報告された。エンドセリン受容体拮抗薬はETによって誘発される血管収縮作用を阻害するために使用できる。
【0125】
好適なエンドセリン拮抗薬は、例えば、ボセンタン、エンラセンタン、アトラセンタン、特にアトラセンタンヒドロクロリド、ダルセンタン、BMS193884、シタクスセンタン、特にシタクスセンタンナトリウム、YM598、S0139、J104132、更にテゾセンタン、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、である。
【0126】
本発明の組成物における利尿剤は、ヒドロクロロチアジド(HCTZ)、フロセミド、アルチジド、トリクロルメタジド、トリフルメタジド(triflumethazide)、ベメチジド、シクロチアジド、メチルクロチアジド、アゾセミド、クロロチアジド、ブチジド、ベンドロフルメチアジド(bendroflumethiazide)、シクロペンチアジド、ベンゾクロルトリアジド(benzclortriazide)、ポリチアジド、ヒドロフルメチアジド(hydroflumethiazide)、ベンズチアジド、エチアジド、ペンフルタジド(penflutazide)、クロルタリドン、ブタゾリミド(butazolimide)、スピロノラクトン、アミロリド、インダパミド、及びトリアムテレンからなる群から選択される。本発明中で好適に使用される利尿剤は、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、トリクロルメタジド、フロセミド、クロルタリドン、及びアルチジド、特にヒドロクロロチアジド、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩である。
【0127】
式(I)及び/又は(II)の化合物との組合せに利用できる脂質低下薬又は脂質低下剤としては、限定されるものではないが、MTP阻害剤、HMG CoA還元酵素阻害剤、スクアレン生成酵素阻害剤、フィブリン酸誘導体、ACAT阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、回腸のNa/胆汁酸共輸送体阻害剤、LDL受容体活性の上方調節剤、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸封鎖剤、及び/又はニコチン酸及びその誘導体、又は薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられる。
【0128】
本発明に使用されるHMG−CoA還元酵素阻害剤は、コレステロール生合成の律速段階にある酵素である3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoA還元酵素(HMG−CoA還元酵素)を阻害する任意の医薬品を指し、そのHMGCoA還元酵素阻害剤には、限定されるものではないが、アトルバスタチン、プラバスタチン、セリバスタチン、シムバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、メバスタチン、イタバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチン、及びZD4522、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられ、アトルバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、及びシムバスタチンが好適である。
【0129】
本明細書での使用に好適なスクアレン生成酵素阻害剤としては、それらに限定されないが、ER−27856、ER−28448、RPR107393、又は各場合で薬学的に許容されるその塩、並びにその他の既知のスクアレン生成酵素阻害剤が挙げられる。
【0130】
本明細書での使用に好適なその他の脂質低下薬には、それらに限定されないが、フェノフィブレート、ゲムフィブロジル、クロフィブレート、ベザフィブレート、シプロフィブレート、クリノフィブレート、プロブコールのようなフィブリン酸誘導体又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩及び関連化合物、プロブコール及びゲムフィブロジルが好適であり、コレスチラミン、コレスチポール及びDEAE−セファデックスのような胆汁酸封鎖剤、並びにリポスタビル、エーザイE−5050、イマニキシル、テトラヒドロリプスタチン(THL)、イスチグマスタニルホスホリルコリン、アミノシクロデキストリン、AJ−814(アズレン誘導体)、メリナミド、サンドズ58−035、CL−277,082、及びCL−283,546(流通している尿素誘導体)、ニコチン酸、アシピモックス、アシフラン、ネオマイシン、p−アミノサリチル酸、アスピリン、ポリ(ジアリルメチルアミン)誘導体、第4級アミンであるポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)及びイオネンが挙げられる。脂質低下薬はまた、S−8921のような回腸のNa+/胆汁酸共輸送体阻害剤であってもよい。
【0131】
本発明に有用なアシルCoA−コレステロールアシル転移酵素(ACAT)阻害剤としては、限定されるものではないが、アバシミブ、エフルシミブ、KY505、SMP797、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0132】
本発明に有用なコレステロール吸収阻害剤としては、限定されるものではないが、スタノールエステル、β−シトステロール、チクエシドのようなステロールグリコシド、及びエゼチミブのようなアゼチジノン、又は薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられる。好適なコレステロール吸収阻害剤はエゼチミブ又は薬学的に許容されるその塩である。
【0133】
本発明に有用なCETP阻害剤としては、限定されるものではないが、JTT705、トルセトラピブ、CP532,632、BAY63−2149、SC591、SC795、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられる。
【0134】
本明細書で言及したように、抗糖尿病薬としては、限定されるものではないが、PPARγ作動薬、ビグアニド、タンパク質チロシンリン酸化酵素−1B(PTP−1B)阻害剤、スルホニル尿素、メグリチニド、αグルコシド加水分解酵素阻害剤、PPARα作動薬、PPARδ作動薬又は拮抗薬、α−アミラーゼ阻害剤、脂肪酸酸化阻害剤、A2拮抗薬、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害剤、aP2阻害剤、SGLT2阻害剤、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、インスリン又はインスリン模倣薬、PPARα/γ二重作動薬、11β−HSD1(11βヒドロキシ−ステロイド脱水素酵素1)阻害剤、その他インスリン感作薬、グルコキナーゼ活性化剤、VPAC2受容体作動薬又は薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0135】
抗糖尿病薬は、経口用抗高血糖症薬、好ましくはメトホルミン又はフェンホルミンのようなビグアニド又はその塩、好ましくはメトホルミン塩酸塩、であってもよい。
【0136】
その他の抗糖尿病薬は、グリブリド(グリベンクラミドとしても知られる)、グリメピリド、グリピジド、グルクラジド又はクロルプロパミドのようなスルホニル尿素、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、その他の既知のスルホニル尿素、又はその他のβ−細胞のATP−感受性チャネルに作用する抗高血糖症剤(グリブリド及びグリピジドが好ましい)であってもよい。
【0137】
経口用抗糖尿病薬はまた、アカルボース、アジポシン、カミグリボース、エミグリテート、ミグリトール、ボグリボース、プラジミシン−Q、サルボスタチン、CKD−711、MDL−25,637、MDL−73,945、MOR−14、又は薬学的に許容されるそれらの塩、のようなαグルコキシド加水分解酵素阻害剤であってもよい。
【0138】
PPARγ作動薬は、チアゾリジンジオン経口用抗糖尿病薬、又はロシグリタゾン、ピオグリタゾン、MCC−555、GL−262570、エングリタゾン、ダルグリタゾン、イサグリタゾン、JTT−501、L−895645、R−119702、NN−2344、バラグリタゾン、又はYM−440、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩のようなその他のインスリン増感剤から選択してよく、好ましくは、ロシグリタゾン及びピオグリタゾンである。
【0139】
式(I)及び/又は(II)の化合物はまた、インスリン又はビオタ、LP−100、ノバラピッド、インスリンデテミル、インスリンリスプロ、インスリングラルギン、インスリン亜鉛懸濁液(レンテ及びウルトラレンテ)のようなインスリン模倣薬、Lys−Proインスリン、又はGLP−1(1−36)アミド、GLP−1(7−36)アミド、GLP−1(7−37)アミド(米国特許第5,614,492号明細書に開示されるようなもの、該特許は本明細書に参照として組み込まれる)のようなグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、並びにAC2993及びLY−315902等、のような抗高血糖症剤と組合せて使用でき、それらは注射、鼻腔内、吸入、又は経皮又は舌下用具を介して投与できる。
【0140】
その他の抗糖尿病薬はまた、CLX−0940、GW−1536、GW1929、GW−2433、KRP−297、L−796449、LR−90、MK−0767、SB219994、ムラグリタザル、AZ−242/テサグリタザル、GW−409544、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩のようなPPARα/γ二重作動薬であってよい。
【0141】
抗糖尿病薬はまた、セルグリフロジン、ダパグリフロジン、又は薬学的に許容されるそれらの塩、のようなSGLT2阻害剤であってよい。好ましくはセルグリフロジであろう。抗糖尿病薬はまた、aP2阻害剤であってよい。PTP1−B阻害剤は国際公開第2007/32028号パンフレットに開示される化合物から選択できる。
【0142】
抗糖尿病薬は、ビルダグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、アログリプチン、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、のようなDPP4(ジペプチジルペプチダーゼIV)阻害剤であってよい。最も好適なものはビルダグリプチンである。
【0143】
式(I)の化合物と組合せて使用できるメグリチニドとしては、限定されるものではないが、レパグリニド、ナテグリニド又はKAD1229、又は薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられ、好ましくはレパグリニドである。
【0144】
組合せて使用できるα−アミラーゼ阻害剤としては、限定されるものではないが、テンダミスタット、トレスタチン、A1−3688等が挙げられる。A2拮抗薬はミダグリゾール、イサグリドール、デリグリドール、イダゾキサン、エアロキサン、及びフルパロキサンから選択できる。組合せで使用できる脂肪酸酸化阻害剤は、クロモキシル、エトモキシル等である。
【0145】
本明細書で述べたような抗肥満薬には、限定されるものではないが、5HT(セロトニン)輸送体阻害剤、NE(ノルエピネフリン)輸送体阻害剤、CB−1(カンナビノイド−1受容体)拮抗薬/逆作動薬、グレリン抗体、グレリン拮抗薬、H3(ヒスタミンH3) 拮抗薬/逆作動薬、NPY1(神経ペプチドY Y1)拮抗薬、NPY2(神経ペプチドY Y2)作動薬、NPY5(神経ペプチドY Y5)拮抗薬、レプチン又はその誘導体、オピオイド拮抗薬、オレキシン拮抗薬、BRS3(ボンベシン受容体亜型3)作動薬、CCK−A(コレシストキニン−A)作動薬、CNTF(毛様体神経栄養因子)、CNTF誘導体、GHS(成長ホルモン分泌促進剤受容体)作動薬、5HT2c(セロトニン受容体2c)作動薬、Mc3r(メラノコルチン3受容体)作動薬、Mc4r(メラノコルチン4受容体)作動薬、モノアミン再取込阻害剤、β3(βアドレナリン受容体3)作動薬、DGAT1(ジアシルグリセロールアシル転移酵素1)阻害剤、DGAT2(ジアシルグリセロールアシル転移酵素2)阻害剤、FAS(脂肪酸生成酵素)阻害剤、PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害剤、甲状腺ホルモンβ作動薬、UCP−1(脱共役タンパク質1)、−2、又は−3の活性化剤、アシル−エストロゲン、グルココルチコイド拮抗薬、SCD−1(ステアロイルCoA不飽和化酵素−1)阻害剤、リパーゼ阻害剤、脂肪酸輸送体阻害剤、ジカルボン酸輸送体阻害剤、又は薬学的に許容されるその塩、が挙げられる。
【0146】
本発明に有用なセロトニン(5HT)輸送体阻害剤としては、限定されるものではないが、パロキセチン、フルオキセチン、フェンフルラミン、フルボキサミン、セルトラリン、イミプラミン、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0147】
本発明に有用なノルエピネフリン(NE)輸送体阻害剤としては、限定されるものではないが、GW320659、デスピラミン、タリスプラム、ノミフェンシン、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0148】
本発明に有用なカンナビノイド受容体1(CB−1)拮抗薬/逆作動薬としては、限定されるものではないが、リモナバント、タラナバント、ロソナバント、CP−945598、SR−147778、BAY65−2520、SLV319、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0149】
本発明に有用な神経ペプチドY1(NPY1)拮抗薬としては、限定されるものではないが、BIBP3226、J−115814、BIBO3304、LY−357897、CP−671906、GI−264879A、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0150】
本発明に有用な神経ペプチドY2(NPY2)作動薬としては、限定されるものではないが、ペプチドYY(PYY)、及びPYY3−36、ペプチドYY類縁体、PYY作動薬が挙げられる
【0151】
本発明に有用な神経ペプチドY5(NPY5)拮抗薬としては、限定されるものではないが、GW−569180A、GW−594884A、GW−587081X、GW−548118X;FR235,208、FR226928、FR240662、FR252384;1229U91、GI−264879A、CGP71683A、LY−377897、LY366377、PD−160170、SR−120562A、SR−120819A、JCF−104、H409/22、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0152】
本発明に有用なβ3アドレナリン受容体(β3)作動薬としては、限定されるものではないが、AD9677/TAK677、CL−316,243、SB418790、BRL−37344、L−796568、BMS−196085、BRL−35135A、CGP12177A、BTA−243、GW427353、トレカドリン、ゼネカD7114、SR59119A、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0153】
本発明に有用な甲状腺ホルモンβ作動薬としては、限定されるものではないが、MB07811、KB−2611、又は薬学的に許容されるその塩、が挙げられる。
本発明の式(I)及び/又は(II)の化合物と組合せて使用できる抗血小板薬としては、限定されるものではないが、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、アブシキマシブ、チロフィバン、エプチフィバチド、アナグレリド、イフェトロバン、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられ、クロピドグレル、プラスグレル、及びアスピリンが好適である。
【0154】
本発明の式(I)及び/又は(II)の化合物と組合せて使用できる抗血栓薬としては、限定されるものではないが、メラガトラン及びキシメラガトラン(エグザンタ(R)アストラゼネカ)、ワーファリン及び、リバロキサバン、ラザキサバンのようなXa因子阻害剤、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。
【0155】
本発明において糖尿病性血管合併症に有用な薬剤としては、限定されるものではないが、アルドース還元酵素阻害剤、AGE阻害剤又はAGE分解剤が挙げられる。糖尿病合併症の治療に好適なものの中で、アルドース還元酵素阻害剤は、アルドース還元酵素を阻害することによって細胞内ソルビトールを減少させる代表的なものであり、前記ソルビトールは、糖尿病合併症を患う組織内に見られる持続性高血糖症によって誘発されるポリオール代謝経路の亢進によって過剰に蓄積される。アルドース還元酵素阻害剤としては、例えば、エスパルレスタット、トルレスタット、フィダレスタット、ゼネレスタット、又は薬学的に許容されるそれらの塩、が挙げられる。糖尿病合併症の治療に好適なものの中で、進行性糖化最終産物受容体(AGE)阻害剤は、糖尿病状態における持続的高血糖症によって増加される進行性糖化最終産物受容体の産生を阻害することによって細胞障害を軽減する代表的なものである。NNC−39−0028及びOPB−9195がそれらの例である。糖尿病合併症の治療に好適なAGE分解剤は、老化及び糖尿病の合併症の原因である進行性グリコシル化最終産物の架橋結合形成を逆行させることができる代表的なものである。アラゲブリウムは、AGE分解剤の非限定的例である。
【0156】
本発明に使用できるジキタリスグリコシドには、限定されるものではないが、ジギトキシン、ギトキシン、ギタリン、ジゴキシン、F−ギトニン、ジギトニンが挙げられる。ホスホジエステラーゼ阻害剤の例は、アムリノン、ミルリノン、エノキシモン及びブクラデシン、又は各場合で薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられる。
【0157】
組合わせる化合物は、塩基として、又は最も安定でかつ効能があるか又は臨床的に実績がある薬学的に許容される塩として存在できる。これらの化合物が、例えば少なくとも1つの塩基性中心部を有する場合、その化合物は酸付加塩を形成できる。好ましくは更なる塩基性中心部がある場合はまた、対応する酸付加塩を形成できる。少なくとも1つの酸基(例えばCOOH)を有する化合物も、塩基と塩を形成できる。化合物が例えばカルボキシ及びアミノ基の両方を有する場合は更に、対応する分子内塩を形成する可能性がある。
【0158】
対応する活性成分又は薬学的に許容されるその塩はまた、結晶形、非晶形、水和物又は他の溶媒和物を含んだ形状で使用してよい。
【0159】
式(I)及び/又は(II)の化合物を使用する予備試験(フェーズ1)において、化合物をアムロジピン、ドクサソジン、メトホルミン、アスピリン、シムバスタチン、エゼチミブ、及びラタノプロストと組合せて投与すると安全であることが見いだされ、結果として何ら有害な事象が生じなかった。このことは、その化合物が複数種類の化合物と共投与しても安全であることを示す。
【0160】
式(I)及び/又は(II)の化合物と、抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、抗血栓薬、糖尿病性血管合併症用薬剤、及び心不全治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩、からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬との組合せにより、より大きい治療効果が得られることが見いだされた。
【0161】
<用語の説明>
本発明を記述する文脈における「a」及び「an」並びに「the」の用語及び同様な指示対象(特に下記の請求項の文脈において)は、特段に本明細書に指摘がないか又は文脈による明確な矛盾がない限り、単数及び複数の両方に適用されると解釈されるものとする。
【0162】
「含む」、「有する」、「含んでいる」及び「含有する」の用語は、特に断りのない限り、開放型用語(即ち、「を含めるが、限定するものではない」)と解釈されるものとする。
【0163】
「治療」、「治療する」、「治療中の」の用語は、予防の又は予防的治療手段の、及び治療用の又は疾病過程を調節するの両方を指し、病気に感染する危険性がある又は病気に感染していると疑われる患者、及び病気になっている又は病気若しくは医学的症状を患っていると診断された患者の治療を含める。
【0164】
「治療上有効量」の用語は、そのような治療を必要としている哺乳動物に投与した場合、上記のような治療効果をもたらすに十分な本発明の化合物のその量を指す。治療上有効量は、対象物、治療すべき病気の状態、対象物の体重及び年齢、病状の重篤度、投与の方式などによって変化し、当業者によって容易に決定できる。
【0165】
「少なくとも1つの治療薬」の用語は、式(I)及び/又は(II)の化合物に加えて、本発明によって規定されているように、1つ又は複数の、例えば2つ、更には3つの活性成分を組合せできることを意味する。
【0166】
本発明の活性化剤は、同一の薬学的組成物又は別個の薬学的組成物中に存在してもよい。したがって、活性成分は、同一時間に(例えば同時に)又は異なる時間に(例えば逐次的に)及び相互に分離し又は重なっていてもよい異なる期間に渡って、投与してもよい。単位用量形態はまた、所望の活性成分の固定的組合せであってよい。
【0167】
本発明の薬学的組合せ品は、経口、非経口によって(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、大槽内投与又は注入、皮下注射、又は刺入)、吸入スプレーによって、経鼻、膣経路、経肛門、舌下、又は局所的投与によって投与でき、かつ単独で製剤化又は、適切な通常の薬学的に許容されるキャリア、補助剤、並びに各投与経路に適合した媒体と共に製剤化できる。好適な経路は経口である。
【0168】
典型的な経口製剤としては、錠剤、カプセル、シロップ、エリキシル剤、及び懸濁液が挙げられる。代表的な注射液剤には溶液及び懸濁液が挙げられる。
【0169】
経口使用を意図した医薬組成物は、医薬品組成物製造の当業者に既知である任意の適切な方法によって調製できる。例えば錠剤は、錠剤の製造に好適である、活性成分を薬学的に許容される賦形剤と混合して含有できる。これらの賦形剤としては、限定されるものではないが、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムのような増量剤、コーンスターチ、クロスポビドン、又はアルギニン酸のような造粒剤及び崩壊剤、例えば澱粉、ゼラチン、又はアカシアのような結合剤、及び例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクのような滑剤が挙げられる。錠剤は未コートでもよいし、又は必要に応じて既知の方法でコーティングされもよく、コーティングによって胃腸管における崩壊及び吸収を遅延させ、それにより一定期間の遅延性又は持続性の作用を提供することができる。経口使用の医薬品組成物はまた、適切な薬学的に許容される賦形剤を使用し、当業界で既知の任意の方法によって硬質ゼラチンカプセル又は軟質ゼラチンカプセルとして調製できる。
【0170】
水性懸濁液は、活性物質を水性懸濁液の製造に適切な賦形剤との混合物中に含有して調製できる。そのような賦形剤としては、限定されるものではないが、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、及びアラビアゴムのような懸濁剤、天然産のホスファチド、例えばレシチンであるか、又は酸化アルキレンと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレートであるか、酸化エチレンと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールであるか、又は酸化エチレンと、脂肪酸及びヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートであるか、又は酸化エチレンと、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであることができる分散剤又は湿潤剤が挙げられる。1つ又は複数の保存剤、例えば、エチル又はn−プロピル、p−ヒドキシベンゾエート、1つ又は複数の着色剤、1つ又は複数の着香剤、及び蔗糖又はサッカリンのような1つ又は複数の甘味剤、が必要とする場合に水性懸濁液に添加してよい。
【0171】
油性懸濁液は薬学的に許容される賦形剤を使用する既知の方法によって製剤でき、賦形剤は、オリーブ油、ココナツ油のような植物性油、又は液体パラフィンのような鉱物油のような懸濁剤;蜜蝋、硬質パラフィン又はセチルアルコールのような増粘剤;甘味剤;及び着香剤である。これらの組成物は、アスコルビン酸のような酸化防止剤の添加によって保存できる。
【0172】
本発明の医薬組成物は、また、水中油型エマルションの形態であってよい。油性相は植物性油、鉱物油又はこれらの混合物であってよい。好適な乳化剤が使用でき、例えば、アラビアゴム又はトラガガントゴム、天然産ホスファチド例えば大豆、レシチン、及び脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導されたエステル又は部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、並びに前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートである。
【0173】
非経口製剤は、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、皮内、又は皮下の投与ができ、好適な非経口製剤は薬学的賦形剤を使用する当業界で既知の方法によって調製できる。
【0174】
本発明の化合物はまた、適合性に基づいて薬剤の直腸投与のための座薬の形態で提供できる。これらの組成物は好適な非刺激性賦形剤を使用して調製でき、その賦形剤は常温で固体であるが直腸温度では液状であり、したがって直腸内で融解しその医薬を放出することになる。そのような実例はココアバター及びポリエチレングリコールである。
【0175】
例えば、皮膚及び眼球への局所的利用のための好適な製剤としては、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、又は例えばエアゾールなどによる送出のためのスプレー可能な製剤が挙げられる。
【0176】
本発明の化合物を投与するための前記組成物は、便宜上好適な投与量単位形態で提供でき、薬剤の生理化学的性質、薬物動態プロファイル等のような各種の因子に応じて当業界で既知の任意の方法によって調製できる。全ての方法には活性成分と、1つ又は複数の補助成分を構成しているキャリアとを混合する工程が含まれる。例えば、経口調薬には、直接打錠、造粒、球状成形などである。
【0177】
活性化合物の投与量は、投与の様式、年齢及び/又は患者の容態のような種々の因子に基づいて選択できる。本発明による活性成分の薬学的組合せの好適な投与量は、特に臨床使用される場合の治療上有効な投与量である。
【実施例】
【0178】
以下の実施例は固定された投与量組成を例示しているが、いかなる方法においても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0179】
(実施例1)
−錠剤−
【表1】

【0180】
1.式(I)の化合物、メトホルミン塩酸塩、澱粉、ラクトース及び微結晶性セルロースを篩に掛け、かつ完全に混合する。
2.PVP K30を純水に溶解し、かつ工程−1の混合物を結合剤溶液で造粒する。
粒剤を乾燥し、かつ乾燥物を適切な篩を通過させてミル粉砕する。
3.ステアリン酸マグネシウムを篩いかけ、かつ乾燥した粒剤と混合する。
4.工程−4の滑剤入り粒剤を錠剤に圧縮する。
【0181】
(実施例2)
−錠剤−
【0182】
【表2】

【0183】
1.式(I)の化合物、アムロジピンベシル酸塩、リン酸水素カルシウム及び微結晶性セルロースを篩に掛け、かつ完全に混合する。
2.グリコール酸ナトリウム澱粉を篩にかけ、かつ工程−1の混合物と混合する。
3.ステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、かつ工程−2の混合物と混合する。
4.ステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、かつ乾燥粒剤と混合する。
5.工程−3の滑剤入り混合物を錠剤に圧縮する。
【0184】
(実施例3)
−フィルムコーティング錠−
【0185】
【表3】

【0186】
1.式(I)の化合物、アトルバスタチン、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、ラクトース及びクロスカルメロースナトリウムの部分量を篩にかけ、かつ完全に混合する。
2.純水にポリソルベート80を溶解する。ヒドロキシプロピルセルロースを界面活性剤溶液に添加する。この結合剤溶液を工程−1の混合物に添加し、かつ造粒する。
3.その粒剤を乾燥し、かつその粒剤を篩を通過させて混合する。
4.クロスカルメロースナトリウムの残量を篩にかけ、かつ乾燥粒剤と混合する。
5.ステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、かつ工程−4の混合物と混合する。
6.工程−5の滑剤入り混合物を錠剤に圧縮する。
7.オパドライ(R)ホワイトを純水中に分散させることによりコーティング懸濁液を調製し、かつシメチコンエマルションを添加する。錠剤をこのコ−ティング懸濁液でコーティングする。
【0187】
(実施例4)
−カプセル−
【0188】
【表4】

【0189】
実施例1と同じ手順に従う。
【0190】
生物学的実施例
化合物27の動物モデルにおける糖尿病性心筋症及び腎臓障害に及ぼす効果の研究
【0191】
(実施例1)
目的:本研究の目的は、化合物27の肥満Zucker自然発症高血圧肥満ラット(Ob−ZSF1)における糖尿病性心筋症及び腎臓障害に及ぼす効果、進行性心機能異常及び腎臓障害の動物モデルの研究である。
【0192】
方法:オスのOb−ZSF1ラットに遠隔測定用送信機を埋めこんだ。3ヶ月年齢のラットを、化合物27の9mg/kg ip bidと27mg/kg ip bidの2つの治療群及び対照群に別け、34週の研究終了まで賦形薬を投与した。血管症を促進させるため治療29週目から6週の間0.5%食塩を飲料水に添加した。固定した所定時間の間隔で血圧、尿中アルブミン及びクレアチニンを研究の間モニタリングした。心機能の端子測定は、ミラー(Millar)の圧・体積(P−V)装置を使用して同一動物で行った。PVループを記録し、心機能パラメーター並びに収縮終期圧体積関係(ESPVR)における差異及び異なる事前負荷における拡張終期圧体積関係(EDPVR)を確定した。肉眼及び顕微鏡による組織病理学検査並びに遺伝子発現の研究のために、終了時に同一群の動物から心臓及び腎臓を採取した。
【0193】
結果:心機能の評価により、化合物27で治療した群において心拍出量に顕著な改善、良好な収縮期機能、より効果的な拡張期弛緩、及び改善された心室コンプライアンスが明らかになった。同様に治療により、BPの低減に貢献するであろう顕著な末梢抵抗の低減によって示されたように後負荷の軽減が観察され、化合物27で治療された動物において心機能の改善が観察された。心不全マーカーによる検査により、化合物27治療群において、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の発現が対照動物と比較して低減したことが明らかになった。炎症性サイトカインインターロイキン−6(IL−6)が同様に、化合物27治療群で顕著に低減した。化合物27の27mg/kg群において、相対的な心臓湿重量は顕著に小さくなり、顕微鏡検査により、対照群と比較して心筋収縮細胞の損傷がより重度でないことが明らかになった。
【0194】
腎機能もまた、化合物27のより高い投与量の治療群において対照と比較して明確な改善が見られた。尿アルブミン排泄量、一連のクレアチニン排泄量、及びびアルブミン対クレアチニン比に対するベースラインからの%増加は、試験期間経過後も(longitudinally over time)、化合物27治療群では対照と比較して顕著に低減し、このことはまた、顕微鏡観察による腎臓病変があまり重度でないこととよく相関した。
【0195】
結論:この研究では、化合物27のAGE分解剤は、持続性の重度の高血糖を有し糖尿病性心筋症及び腎臓障害をもたらすOb−ZSF1の動物モデルにおいて、明らかに腎機能を維持し、腎機能障害の重症度を低減した。
【0196】
(実施例2)
化合物27のHF(心不全)に対する追加療法としての効果
【0197】
研究表題:HbA1cが6.5%以上である、又は経口血糖低下療法(追加のインスリンあり及び無しの)を受けている2型糖尿病に関連した安定心不全の治療を、従来の心不全治療に対する追加療法として化合物27を用いた場合の効能及び安全性の評価。
【0198】
研究はインド及び欧州の異なったセンターで行った。十分な数の患者が参加し、研究の完了時には約300人の患者で評価されることが確実になるだろう。個々の対象者に対する研究継続期間は、48週の治療を含めて約54週であろう。
【0199】
目的:血糖値異常を伴った安定心不全(HF)患者において、化合物27の既存薬に対する追加療法としての安全性及び効能を評価すること。既存薬は特に、抗高血圧薬、抗糖尿病薬、脂質低下薬、抗血栓薬、抗肥満薬、抗血小板薬、糖尿病性血管合併症治療薬、又はHF治療薬からなる群から選択された1つ又は複数の薬剤を使用し、更なるピボット試験(pivotal study)のための推奨投与量レベルを規定すること。
【0200】
研究方法:研究方法は、無作為化、二重盲検、多国籍、多センター、プラセボ対照、並行群の試験が予定されている。対象者は、各60対象者を5群に分割する、即ち、全研究継続期間に3群は3つの異なる投与量レベルで化合物27を与えられ、2群はプラセボを与えられる。
【0201】
主な対象患者基準:
・男女いずれでも45歳以上の対象者。
・慢性心不全(NYHAクラスII〜III)を有し、過去3ヶ月間現時点の処方内容で安定と規定される基準が確定した対象者。
・2型真性糖尿病を有する(即ち、インスリンあり又は無しの治療を受けている)或いはグルコース耐性に障害がある(HbA1cが選別時に6.5%〜10.0%以上である)対象者。
・NT−プロBNPが600pg/mL以上である対象者(心房細動NT−プロBNPが1200pg/mL以上の対象者)。
・HF治療のために少なくとも1つのループ利尿剤又はチアジド利尿剤を服用している対象者。
・心肺運動負荷試験を受けることができる対象者。
【0202】
評価項目:
一次的効能評価項目
・ミネソタ心不全QOL質問票(MLWHFQ)の身体的特徴
・酸素摂取効率勾配(OUES)
二次的効能評価項目
・NT−プロBNP(N−末端プロ脳型ナトリウム利尿ペプチド)レベル
治療期間のいずれの時点における利尿剤投与量における顕著で持続的な変更。
持続性:2週間
投与量変化:ループ利尿剤≧40mgフロセミド及び≧1mgブメタミド トラセミド≧10mg又はチアジドからループ利尿剤への変更又はチアゾールの添加又はループ利尿剤へのフロセミドの添加
・インピーダンスカルジオグラフィー(ICG)パラメーター
・組織ドップラーエコーカルジオグラフィー(安静時)
・酸素消費量ダイアグラム(OCD)
一次的安全変数
・心臓病理由による罹病率/入院期間
・死亡率
・(推定)糸球体濾過速度(eGFR)
二次的安全変数
・毎日の体重
・安全性研究所パラメーター
・有害事象と併用治療薬
【0203】
統計的方法:
治療群間の正式な統計的比較は、無作為化した治療の26週及び50週の後に得られた結果だけに関して一次的効能評価項目について実行されるであろう。
【0204】
MLWHFQの身体的特徴のベースラインに対する変化及びOUESは、統計的解析による治療群間で比較され、他の全てのパラメーターは記述的評価が行われるであろう。
【0205】
本発明の最も好適な実施形態を以下に記述する:
・上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、a)抗高血圧薬、b)脂質低下薬、c)抗糖尿病薬、d)抗血小板薬、e)抗血栓薬、f)糖尿病性血管合併症治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの化合物とであって、場合により薬学的に許容される賦形剤が存在するもの、を含む医薬の組合せ品。
・別個の容器の中に単一パッケージの医薬品組成物を含み、1つの容器の中には上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、2番目の容器の中には、a)抗高血圧薬、b)脂質低下薬、c)抗糖尿病薬、d)抗血小板薬、e)抗血栓薬、f)糖尿病性血管合併症治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩、から選択された1つ又は複数の化合物を含む、医薬品組成物を有するキット。
・上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、a)抗高血圧薬、b)脂質低下薬、c)抗糖尿病薬、d)抗血小板薬、e)抗血栓薬、f)糖尿病性血管合併症治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩、から選択された1つ又は複数の化合物とを、それらを組合せて使用するための使用説明書と一緒に有するパッケージ。
・a)上記に定義した式(I)及び/又は(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、b)抗糖尿病薬と、c)利尿剤と、d)抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬とであって、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものとを含む医薬の組合せ品又は医薬品組成物。その組成物はまたキットの形態であってよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬組合せ品であって、式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩と、
【化6】

(式中、Rは、−R−R又は−N(R)N(R)Rであり、
は、−N(R)RO−、−N(R)RN(R)−、ORO、及び−ORN(R)−からなる群から選択され、ここで、Rは、C〜Cの炭素原子を有するアルキルであり、Rは、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、−COR、SO、−C(S)NHR、−C(NH)NHR、−COR10、−C(O)NHR、及び下記式で表される基からなる群から選択され、
【化7】

ここで、Rは、水素、アルキル及びヘテロアリールを含むアリールからなる群から選択され、ただし、Rは、同一化合物においてR及びRと同じであってもよいし異なっていてもよく、Rは、F、Cl、Br、I、OR、NO、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、ホルミル、アシル、C(O)NR10、C(O)OR、NR10、N=C(R)(R10)、SR、SONH、SOアルキル及びSOアリールからなる群から選択され、
かつmは、0、1、又は2であり、
は、R、OR、N(R)(R10)、N=C(R)(R10)、N(R)N(R)(R10)、N(R)N=C(R)(R10)、及びCH(R)C(O)Rからなる群から選択され、
ここでRは、R、OR及びNR10からなる群から選択され、Rは、水素、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、C(O)R10、−SO10、−C(S)NHR10、−C(NH)NH(R10)及び−C(O)NHR10からなる群から選択され、R10は、水素、アルキル、又はヘテロアリールを含むアリールからなる群から選択され、かつ各場合においてRと同じであってよいし異なっていてもよく、ただし、R10は、同一化合物においてR及びRと同じであってよいし異なっていてもよく、
Xは、ハロゲンイオン、酢酸イオン、過塩素酸イオン、スルホン酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、トシレートイオン、マレイン酸イオン、メシレートイオン、炭酸イオン、亜硫酸イオン、ホスホリックハイドロジェンイオン(phosphoric hydrogen ion)、ホスホン酸イオン、リン酸イオン、BF4、PF6及び空値からなる群から選択され、
ただし、(i)同一の炭素又は窒素に2つのアルキル基がある場合、それらは互いに連結して環構造を形成し、
(ii)R10のヘテロアリール環の窒素は、存在する場合4級化されていてよく、
(iii)RがORであり、かつRが−NHNHである場合、Rはアルキルではなく、
(iv)RがORである場合、RはN(R)(NR)Rであり、かつRはC(O)R10であり、式中R10がアルキルであれば、Rは水素ではない。)
及び/又は、式(II)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩と、
【化8】

(式中Rは、アルキル又はアリール基であり、
Yは、硫黄、酸素、窒素、又はアルキレンからなる群から選択され、
A及びBは、窒素、NH、NR、硫黄、酸素又は炭素から独立して選択され、ヘテロ芳香環構造を形成し、
、R及びRは、F、Cl、Br、I、OR、NO、アルキル、ヘテロアリールを含むアリール、ホルミル、アシル、C(O)NR、C(O)OR、NR、N=C(R)(R)、SR、SONH、SOアルキル、SOアリールからなる群から独立して選択され、R、R及びRは、場合により連結して環構造を形成してもよく、
は、アルキル、アリール、及び空値からなる群から独立して選択され、Rは、水素、アルキル、及びヘテロアリールを含むアリールからなる群から独立して選択され、ただし、同一化合物においてはRは、R、R及びRとは異なってもよく、Rは、水素、アルキル、及びヘテロアリールを含むアリールからなる群から独立して選択され、かつ各場合において置換基Rとは異なり、ただし、同一化合物においてはRは、R、R及びRとは異なってもよく、
Xは、ハロゲンイオン、酢酸イオン、過塩素酸イオン、スルホン酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、トシレートイオン、マレイン酸イオン、メシレートイオン、炭酸イオン、亜硫酸イオン、ホスホリックハイドロジェンイオン(phosphoric hydrogen ion)、ホスホン酸イオン、リン酸イオン、BF4、PF6及び空値からなる群から選択され、ただし、同一の炭素又は窒素に2つのアルキル基がある場合、それらは場合により互いに連結して環構造を形成する。)
a)抗高血圧薬、b)脂質低下薬、c)抗糖尿病薬、d)抗血小板薬、e)抗血栓薬、f)抗肥満薬、g)心不全治療薬、及びh)糖尿病性血管合併症治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬と、
を含むことを特徴とする医薬組合せ品。
【請求項2】
医薬品組成物あって、式(I)及び/又は(II)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩と、a)抗高血圧薬、b)脂質低下薬、c)抗糖尿病薬、d)抗血小板薬、e)抗血栓薬、f)抗肥満薬、g)心不全治療薬、及びh)糖尿病性血管合併症治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬とであって、場合により薬学的に許容される賦形剤が存在するものを含む医薬品組成物。
【請求項3】
前記式(I)又は(II)の化合物が、
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号1);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−4−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号2);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号3);
1−(2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル)−3−(2(メトキシ)エチルオキシカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号4);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−((ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号5);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(フェニルアミノカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号6);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(アセトキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号7);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号8);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−((4−メチルフェニル)スルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号9);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルオキシカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号10);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(フェニルカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号11);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−((フェニルメチル)スルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号12);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−((フェニルメチル)スルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号13);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−フラン−2’−イル−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号14);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号15);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−((2−(1−オキソ−3−シクロヘキシル)−プロピル)−ヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムブロミド(化合物番号16);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−({2−(1−オキソ−3−シクロヘキシル)−プロピル}−ヒドラジノ−カルボニル}−ピリジニウムブロミド(化合物番号17);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル]ピリジニウムブロミド(化合物番号18);
1−(4−エトキシ−2,4−ジオキソブチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号19);
1−(2’,4’−ジクロロ−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−メトキシエチルアミノカルボニル)−ピリジニウムブロミド(化合物番号20);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号21);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−(2−メトキシエチルアミノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号22);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−イソプロピルアミノ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号23);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(2−(2−クロロ−3−ピリドイルヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号24);
1−(2−イソプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−(2−メチルスルホニルヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムクロリド(化合物番号25);
1−(2−(1−ピロリジニル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号26);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号27);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−ヒドロキシ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号28);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−((2−メトキシエチル)アミノカルボニル)−5−ブロモピリジニウムクロリド(化合物番号29);
1−(2’−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[1−オキソ−1−(2−メトキシカルボニル)ピリジル]ヒドラジノピリジニウムクロリド(化合物番号30);
1−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−6−メチル−3−カルボニルピリジニウム]−2−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−カルボニルピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号31);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(イソプロピルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号32);
1−(2−(4−ベンジルピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物33);
1−(2−(2−エトキシカルボニルピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号34);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)−5−ブロモピリジニウムブロミド(化合物番号35);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(エトキシカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号36);
1−(2−(5−クロロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号37);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(4−ニトロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号38);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)−6−メチルピリジニウムブロミド(化合物番号39);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(5−メチル−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号40);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(2−エトキシカルボニルピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号41);
1−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−5−アミノカルボニル−3−カルボニルピリジニウム]−2−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−カルボニルピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号42);
1−(2−(4−カルボエトキシ−チアゾリジン−3−イル)−2オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号43);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(5−クロロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジクロリド(化合物番号44);
1−(2−(5−メチル−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号45);
1−(2−(4−ニトロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号46);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号47);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−4−[2−(ベンゾイルオキシ) エチルアミノカルボニル]ピリジニウムクロリド(化合物番号48);
1−(2−(5−ニトロ−チエン−2−イル)−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号49);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(トリフルオロメタンスルホニルヒドラジノカルボニル)−ピリジニウムブロミド(化合物番号50);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号51);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号52);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(フェニルアミノカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号53);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(p−トルエンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号54);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(フェニルアミノカルボニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号55);
1−(2−フェニルアミノ−2−オキソエチル)−3−(ベンジルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド(化合物番号56);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−4−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号57);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号58);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−[2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル]ピリジニウムブロミド(化合物番号59);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(フェニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号60);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(p−メトキシフェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号61);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−4−[2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル]ピリジニウムブロミド(化合物番号62);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(p−メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号63);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号64);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号65);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号66);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(2−(2−ピリジル)ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号67);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号68);
N,N’−ビス[3−カルボニル−1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)ピリジニウム]ヒドラジンジブロミド(化合物番号69);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号70);
1−(2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノ−カルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号71);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(2−(2−ピリジル)ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号72);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(2−ピリジル)ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号73);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(ヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号74);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号75);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号76);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号77);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−2−クロロ−3−(フェニルスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号78);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−(2−(メトキシ)カルボニル)エチルオキシカルボニルピリジニウムブロミド(化合物番号79);
1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルオキシカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号80);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチルアミノカルボニル)ピリジニウムブロミド(化合物番号81);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号82);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)オキサゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号83);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3−{1−(2−チエン−2’−イル)−2−オキソエチルピリジニウム−4チオ}メチル−ピラゾール−5−イル]ピリジニウムジブロミド(化合物番号84);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3−{1−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル}ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号85);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3−フェニルメチル}−1−{2−ピリジル}−ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号86);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[3(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル−1−ピリジル}ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号87);
1−[2−(シクロプロピルアミノ)−2−オキソエチル]−3−[3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル}−ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号88);
1−{2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル}−3−[3−{(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル}ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号89);
1−(2−(シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号90);
3,5−ビス−[1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−ピリジニウム−3−イル]−ピラゾールジブロミド(化合物番号91);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−1(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号92);
1−(2−(5’−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号93);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[1−フェニル,3−{(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)}ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号94);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムブロミド(化合物番号95);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムクロリド(化合物番号96);
1−(2−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号97);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムクロリド(化合物番号98);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)ピラゾール−5−イル]−ピリジニウムクロリド(化合物番号99);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル)]ピリジニウムクロリド(化合物番号100);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号101);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(3(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号102);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号103);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号104);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号105);
1−[2−(1−アダマンチルアミノ)−2−オキソエチル]−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号106);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[{3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)}1−フェニル−ピラゾ−ル−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号107);
1−(2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号108);
1−(2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号109);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号110);
1−(2−(4−ニトロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号111);
ピラゾール1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号112);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルピラゾール)−1−イル)−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号113);
1−(2−(5−クロロ−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号114);
1−(2−フェニル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号115);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号116);
1−(2−シクロプロピルアミノ−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号117);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−フェニル−3−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号118);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−[(1−シクロヘキシル−3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号119);
3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジンヒドロクロリド(化合物番号120);
3−[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジンヒドロクロリド(化合物番号121);
3−[(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジン(化合物番号122);
3−[3−(2−シクロヘキシル−エチル)−ピラゾール−5−イル]ピリジン(化合物番号123);
1−(2−ナフチル−2−オキソエチル)−3[(3−フェノキシメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号124);
1−(フェニルメチル)−3−[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号125);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3[(3(−1−ナフチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号126);
1−(2−フェニル−2オキソエチル)−3[3−(チエニル−2−イル−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号127);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[3(2−フェニルエチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号128);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3−[3−(3−フェノキシプロピル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号129);
1−(イソプロピル)−3[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号130);
1−(2−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソエチル)−3[(3−チオフェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号131);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3[(3−(N−メチル−インドール−3−イルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号132);
1−(2−ナフチル−2−オキソエチル)−3[(3−メチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムブロミド(化合物番号133);
1−(2−(1,4ベンゾジオキサン−6−イル−アミノ−2−オキソエチル)−3[(3−フェニルメチル)ピラゾール−5−イル]ピリジニウムクロリド(化合物番号134);
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3[(3−フェニル)ピラゾール−5−イル]−5ブロモピリジニウムクロリド(化合物番号135);
1−(2−チエン−2’−イル)−2−オキソエチル)−3[(3−フェニル)ピラゾール−5−イル]キノリニウムクロリド(化合物番号136)、及び
3−[(3−フェニル)ピラゾール−5−イル)]キノリン(化合物番号137)から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項4】
医薬組合せ品であって、
1−(チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド又はその薬学的に許容される塩と、
a)抗高血圧薬、b)脂質低下薬、c)抗糖尿病薬、d)抗血小板薬、e)抗血栓薬、f)抗肥満薬、g)心不全治療薬、及びh)糖尿病性血管合併症治療薬、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1つの治療薬とであって、場合により薬学的に許容される賦形剤が存在するものを含む医薬組合せ品。
【請求項5】
医薬組合せ品であって、
1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリド又はその薬学的に許容される塩と、
メトホルミン、グリメピリド、ピオグリタゾン、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アムロジピン、フェロジピン、ジルチアゼム、レルカニジピン、ラミプリル、エナラプリル、リシノプリル、ペリンドプリル、アトルバスタチン、シムバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アリスキレン、ニコランジル、インダパミド、クロピドグレル、プラスグレル、アスピリン、ヒドロクロロチアジド、リバロキサバン、インダパミド、及びフロセミド、又は薬学的に許容されるそれらの塩から選択される少なくとも1つの治療薬と、を含む医薬組合せ品。
【請求項6】
抗高血圧薬が、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、レニン阻害剤、βアドレナリン受容体遮断薬、αアドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、カリウムチャネル活性化剤、アルドステロン生成酵素阻害剤、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチダーゼ(ACE/NEP)二重阻害剤、エンドセリン受容体拮抗薬、アンジオテンシン及びエンドセリン受容体の二重拮抗薬(DARA)、並びに利尿剤、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項7】
アンジオテンシン変換酵素阻害剤が、カプトプリル、エナラプリル、ベナゼプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、ホシノプリル、パリンドプリル、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項6に記載の医薬組合せ品。
【請求項8】
レニン阻害剤がアリスキレン又は薬学的に許容されるその塩である請求項6に記載の医薬組合せ品。
【請求項9】
カリウムチャネル活性化剤がニコランジル又は薬学的に許容されるその塩である請求項6に記載の医薬組合せ品。
【請求項10】
カルシウムチャネル遮断薬が、アムロジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、レルカニジピン、フェルジピン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項6に記載の医薬組合せ品。
【請求項11】
利尿剤が、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、トリクロルメチアジド、フロセミド、クロルサリドン、アルチジド、又は薬学的に許容されるそれらの塩のようなチアジド系利尿剤である請求項6に記載の医薬組合せ品。
【請求項12】
脂質低下薬が、HMGCoA還元酵素阻害剤、フィブリン酸誘導体、コレステロール吸収阻害剤、回腸のNa/胆汁酸共輸送体阻害剤、LDL受容体活性の上方調節剤、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸封鎖剤、及びニコチン酸誘導体、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項13】
HMGCoA還元酵素阻害剤が、シムバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項12に記載の医薬組合せ品。
【請求項14】
フィブリン酸誘導体が、フェノフィブレート、ゲムフィブロジル、クロフィブレート、ベザフィブレート、シプロフィブレート、クリノフィブレート、プロブコール、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項12に記載の医薬組合せ品。
【請求項15】
コレステロール吸収阻害剤がエゼチミブ又は薬学的に許容されるその塩である請求項12に記載の医薬組合せ品。
【請求項16】
抗糖尿病薬が、ビグアニド、スルホニル尿素、αグルコシダーゼ阻害剤、PPARγ作動薬、PPARα作動薬、α−アミラーゼ阻害剤、脂肪酸酸化阻害剤、PPARδ作動薬又は拮抗薬、PPARα/γ二重作動薬、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害剤、SGLT2阻害剤、グリコーゲンホスホラーゼ阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、及びメグリチニド、又は薬学的に許容されるそれらの塩、並びにインスリン、からなる群から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項17】
ビグアニドが、メトホルミン又はフェンホルミン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項18】
スルホニル尿素が、グリブリド、グリメピリド、グリピジド、グリクラジド、クロルプロパミド、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項19】
αグルコシド加水分解酵素阻害剤が、アカルボース、アジポシン、カミグリボース、エミグリテート、ミグリトール、ボグリボース、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項20】
PPARγ作動薬が、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、MCC−555、GL−262570、エングリタゾン、ダルグリタゾン、イサグリタゾン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項21】
SGLT2阻害剤が、セルグリフロジン、ダパグリフロジン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項22】
DPP−IV阻害剤が、ビルダグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、アログリプチン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項23】
メグリチニドが、レパグリニド、ナテグリニド、又はKAD1229、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項16に記載の医薬組合せ品。
【請求項24】
抗血小板薬が、アスピリン、チクロピジン、クロピドグレル、プラスグレル、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項25】
抗血栓薬が、リバロキサバン、又は薬学的に許容されるその塩である請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項26】
抗肥満薬が、5HT(セロトニン)輸送体阻害剤、NE(ノルエピネフリン)輸送体阻害剤、CB−1(カンナビノイド−1受容体)拮抗薬/逆作動薬、H3(ヒスタミンH3)拮抗薬/逆作動薬、NPY1(神経ペプチドYY1)拮抗薬、NPY2(神経ペプチドYY2)作動薬、NPY5(神経ペプチドYY5)拮抗薬、レプチン又はその誘導体、オピオイド拮抗薬、5HT2c(セロトニン受容体2c)作動薬、Mc3r(メラノコルチン3受容体)作動薬、Mc4r(メラノコルチン4受容体)作動薬、モノアミン再取込み阻害剤、β3(βアドレナリン受容体3)作動薬、甲状腺ホルモンβ作動薬、リパーゼ阻害剤、脂肪酸輸送体阻害剤、及びジカルボン酸輸送体阻害剤、又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項27】
心不全治療薬が、薬学的に許容されるそれらの塩を含む、ジギタリスグリコキシド及びホスホジエステラーゼ阻害剤から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項28】
ジギタリスグリコキシドが、ジギトキシン、ギトキシン、ギタリン、ジゴキシン、F−ギトニン、ジギトニン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項27に記載の医薬組合せ品。
【請求項29】
ホスホジエステラーゼ阻害剤が、アムリノン、ミルリノン、エノキシモン、ブクラデシン、又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項27に記載の医薬組合せ品。
【請求項30】
糖尿病性血管合併症治療薬が、アルドース還元酵素阻害剤、AGE阻害剤及びAGE分解剤又は薬学的に許容されるそれらの塩から選択される請求項1に記載の医薬組合せ品。
【請求項31】
AGE分解剤がアラゲブリウム又は薬学的に許容されるそれらの塩である請求項30に記載の医薬組合せ品。
【請求項32】
治療を必要とする哺乳動物の心不全の治療方法であって、治療上有効量の式(I)及び/又は式(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩を薬学的に許容されるキャリアと併せて投与することを含む治療方法。
【請求項33】
治療を必要とする哺乳動物の糖尿病合併心不全の治療方法であって、治療上有効量の式(I)及び/又は式(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を薬学的に許容されるキャリアと併せて投与することを含む治療方法。
【請求項34】
治療を必要とする哺乳動物の心不全の治療のための、式(I)及び/又は式(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩と、薬学的に許容されるキャリアとの併用。
【請求項35】
治療を必要とする哺乳動物の糖尿病合併心不全の治療のための、式(I)及び/又は式(II)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩と、薬学的に許容されるキャリアとの併用。
【請求項36】
治療を必要とする哺乳動物への請求項1の医薬組合せ品投与による、糖尿病又は老化に関連した血管合併症病状の治療又は予防の方法であって、前記病状が、神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、腎臓障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、糖尿病性網膜症、糖尿病性心筋症、高血圧症、高血圧性心筋症、及び拡張型心筋症から選択されることを特徴とする治療又は予防の方法。
【請求項37】
治療を必要とする哺乳動物への請求項1の医薬組合せ品投与による、糖尿病又は老化に関連した血管合併症病状の治療又は予防の方法であって、前記病状が、高血圧症、左室機能障害(収縮期及び拡張期)のような多様な病因の鬱血性心不全、虚血性心筋症、肥大型心筋症、糖尿病性心筋症、高血圧性心筋症、拡張型心筋症及び代謝性心筋症(甲状腺、カルチノイド、褐色細胞腫又は肢端巨大症に関連する)、心筋梗塞及びその後遺症、アテローム性動脈硬化症(及びその合併症)、アンギナ(不安定性又は安定性)、腎不全(糖尿病性及び非糖尿病性)、糖尿病性腎臓障害のような腎不全状態、高血圧性腎臓障害、及び神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)からなる群から選択されることを特徴とする治療又は予防の方法。
【請求項38】
治療を必要とする哺乳動物への、神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、腎臓障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)、糖尿病性網膜症、糖尿病性心筋症、高血圧症、高血圧性心筋症、及び拡張型心筋症から選択される糖尿病又は老化に関連した血管合併症病状の治療又は予防のための請求項1に記載の医薬組合せ品の使用。
【請求項39】
治療を必要とする哺乳動物への、高血圧症、左室機能障害(収縮期及び拡張期)のような多様な病因の鬱血性心不全、虚血性心筋症、肥大型心筋症、糖尿病性心筋症、高血圧性心筋症、拡張型心筋症及び代謝性心筋症(甲状腺、カルチノイド、褐色細胞腫又は肢端巨大症に関連する)、心筋梗塞及びその後遺症、アテローム性動脈硬化症(及びその合併症)、アンギナ(不安定性又は安定性)、腎不全(糖尿病性及び非糖尿病性)、糖尿病性腎臓障害、高血圧性腎臓障害のような腎不全状態、及び神経障害(糖尿病性及び非糖尿病性の両方の)からなる群から選択される病状の治療又は予防のための請求項1に記載の医薬組合せ品の使用。
【請求項40】
糖尿病又は老化に関連した血管合併症、好ましくは鬱血性心不全、より好ましくは糖尿病に関連する鬱血性心不全の病状の治療又は予防のため、(a)請求項41のような、上記で規定された式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗糖尿病薬と、(c)利尿剤と、(d)抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬とであって、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものを含む、医薬組合せ品又は医薬組成物を投与する方法。
【請求項41】
糖尿病又は老化に関連した血管合併症、好ましくは鬱血性心不全、より好ましくは糖尿病に関連する鬱血性心不全の病状の治療又は予防のため、(a)上記で規定された式(I)及び/又は(II)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、(b)抗糖尿病薬と、(c)利尿剤と、(d)抗高血圧薬、脂質低下薬、抗血小板薬、抗肥満薬、及び抗血栓薬からなる群から選択される1つ又は複数の医薬とであって、又は薬学的に許容されるそれらの塩と、場合により薬学的に許容されるキャリアが存在するものを含む、医薬組合せ品又は医薬組成物の使用。
【請求項42】
請求項41に記載したような、糖尿病又は老化に関連した血管合併症、好ましくは鬱血性心不全、より好ましくは糖尿病に関連する鬱血性心不全の病状の治療又は予防のための医薬組合せ品又は医薬組成物の使用であって、式(I)の前記化合物が、1−(2−チエン−2’−イル−2−オキソエチル)−3−(メタンスルホニルヒドラジノカルボニル)ピリジニウムクロリドであることを特徴とする使用。

【公表番号】特表2011−510067(P2011−510067A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543629(P2010−543629)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【国際出願番号】PCT/IN2009/000051
【国際公開番号】WO2009/093264
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(500533097)トレント・ファーマシューティカルズ・リミテッド (5)
【Fターム(参考)】