説明

組織部位に減圧をかける層状ドレッシング、システム、および方法

減圧を組織部位にかけるシステムは、減圧源と、減圧源と流体連通する多孔質パッドと、組織部位で多孔質パッドをシールするために多孔質パッドの上に配置可能なドレープとを含む。多孔質パッドはチャネル壁間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を含む。チャネル壁は実質的に液体不透過性であり、チャネル壁を通る液体の動きを防ぐが、組織部位に減圧がかけられるとき、チャネル壁を通る気体の移動が可能となるよう気体透過性である。チャネル壁の液体不透過性および減圧の適用は、複数のチャネルを通る液体の流れを生じさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本発明は、2008年9月18日に出願された米国仮特許出願第61/098,000号および2008年9月18日に出願された米国仮特許出願第61/098,015号の利益を主張するものである。これら出願はともに参照により本書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
組織部位の近傍に減圧をかけると、組織部位における新しい組織の成長を増強かつ促進させることが、臨床研究および臨床診療によって明らかにされてきた。この現象の適用例は数多くあるが、減圧に関する具体的な用途の1つは創傷治療を含む。この治療法(医学界では「負圧創傷療法」、「減圧療法」または「真空療法」と呼ばれることが多い)は、創傷部位における上皮組織および皮下組織の流動、血流の向上、および組織の微小変形を含む多くの利点を提供する。これらの利点は、肉芽組織の形成の向上および治療時間の促進をもたらす。通常、減圧は多孔質パッドまたは他のマニホルド装置を介して組織にかけられる。多くの場合、組織部位からの創傷滲出液および他の液体はキャニスタ内に集められ、液体が減圧源に達するのを防ぐ。
【発明の概要】
【0003】
既存の減圧システムおよび減圧ドレッシングによって生じる問題は、本明細書に記載する例示的な実施形態のシステムおよび方法によって解決される。例示的な一実施形態では、組織部位に減圧をかけるシステムが提供される。このシステムは減圧を供給するよう動作可能な減圧源とこの減圧源と流体連通する多孔質パッドとを含む。この多孔質パッドはチャネル壁間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を含み、このチャネル壁は気体透過性であり、減圧が組織部位にかけられると、チャネル壁を通る気体の動きが可能となる。チャネル壁は実質的に液体不透過性であり、液体のチャネル壁の透過を防ぐ。このチャネルの液体不透過性および減圧の適用は、複数のチャネルを通る液体の流れを生じさせる。システムはさらに、減圧を組織部位に保持するよう組織部位に多孔質パッドを密閉するために多孔質パッド上に配置可能であるドレープを含む。
【0004】
別の実施形態において、減圧を組織部位にかけるためのシステムは、減圧を供給するよう動作可能な減圧源と、減圧源と流体連通するラミナ層とを含む。シーリング部材はラミナ層の少なくとも一部を覆う。ラミナ層は液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を含む。このラミナ層は、複数のチャネル壁を通る組織部位に減圧を伝達可能である。
【0005】
さらに別の実施形態において、組織部位に減圧をかけるシステムは、減圧を供給するよう動作可能な減圧源と、減圧源と流体連通するラミナ層とを含む。ドレープは減圧を組織部位に保持するために、組織部位にラミナ層を密閉するようラミナ層上に配置可能である。このラミナ層は、チャネル壁間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を含む。このチャネル壁は実質的に液体不透過性かつ気体透過性である。このチャネル壁は互いに平行であり、組織部位の近くの皮膚表面と約20度乃至90度の角度を形成する。
【0006】
さらに別の実施例において、組織部位に減圧をかけるドレッシングは、液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層を含む。このラミナ層は複数のチャネル壁を通り、減圧を組織部位に伝達可能である。シーリング部材は組織部位上に密閉を設けるラミナ層の少なくとも一部を覆う。
【0007】
別の実施形態において、組織部位に減圧をかけるドレッシングは、チャネル壁間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有する多孔質パッドを含む。このチャネル壁は気体透過性であり、減圧が組織部位にかけられると、チャネル壁を通る気体の動きが可能となる。チャネル壁は実質的に液体不透過性であり、チャネル壁を通る液体の動きを防ぐ。チャネル壁の液体不透過性および減圧の適用は、複数のチャネルを通る液体の流れを生じさせる。ドレープは減圧を組織部位に保持するために、組織部位に多孔質パッドを密閉するよう多孔質パッド上に配置可能である。
【0008】
さらに別の実施形態において、減圧を組織部位に提供するドレッシングは、チャネル壁間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層を含む。チャネル壁は実質的に液体不透過性かつ気体透過性である。このチャネル壁は互いに平行であり、組織部位の近くの皮膚表面と約20度乃至約90度の角度を形成する。ドレープは減圧を組織部位に保持するために、組織部位でラミナ層を密閉するようラミナ層上に配置可能である。
【0009】
別の実施例において、減圧治療の組織部位への適用中、組織部位に隣接する組織を保護する方法が提供される。この方法は組織部位に実質的に液体不透過性かつ気体透過性のチャネル壁を有するドレッシングを適用するステップを含む。チャネル壁を通して組織部位から気体を取り去り、チャネル壁間の組織部位から液体を取り去る。
【0010】
別の実施形態において、組織部位に減圧をかける方法はラミナ層を組織部位に適用するステップを含む。このラミナ層は、液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を含む。このラミナ層は、減圧下で配置されると、複数のチャネル壁を通して、減圧を組織部位に伝達可能である。この方法はさらに組織部位上に密閉を設けるシール部材を有するラミナ層の少なくとも一部を覆うステップを含む。
【0011】
別の実施形態において、組織部位に減圧をかけるドレッシングを製造する方法が提供される。この方法は、液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層を形成するステップを含む。このラミナ層は、複数のチャネル壁を通り減圧を組織部位に伝達可能である。
【0012】
例示的な実施形態の別の特徴と利点は、以下の図面と詳細な説明を参照して明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、組織部位に減圧をかける例示的なシステムの断面の一部の概略図である。
【図2】図2は、ドレッシングとして用いられる例示的なラミナ層の概略斜視図である。
【図3】図3は、図2の例示的なラミナ層の概略断面図である。
【図4】図4は、ドレッシングとして用いられる例示的なラミナ層の概略斜視図である。
【図5】図5は、組織部位に減圧をかけるための例示的なシステムの概略断面図を示す。
【図6】図6は、組織部位に減圧をかけるための例示的なシステムの概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
いくつかの例示的な実施形態の以下の詳細な説明において、本出願の一部を構成する添付図面が参照され、本発明が実施される具体的な好適な実施形態により示される。これら実施形態は、当業者が本発明を実施できる程度に十分詳細に記載され、その他の実施形態が利用可能で、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、論理構造的、機械的、電気的および化学的な変更が可能であることを理解されたい。記載の実施形態を当業者が実施可能とするのに必要のない細部説明を避けるために、当業者に既知の一部の情報を説明から省略する可能性がある。したがって、以下の詳細な説明は、限定の意味で捉えるべきではなく、例示的な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0015】
ここで図1を参照すると、層状ドレッシング102、またはラミナ層を含み、かつ組織部位104に減圧をかける例示的な減圧治療システム100が示される。層状ドレッシング102はさらに、シーリング部材108および減圧接続器110、または接続部材を含んでもよい。層状ドレッシング102は皮膚118のような組織部位104の近くの組織の解離を低減させたり、あるいは避けたりする助けとなりうる。
【0016】
層状ドレッシング102は減圧を分配するマニホルドとして設ける。用語「マニホルド」は組織部位に減圧をかけたり、組織部位に流体を送達したり、あるいは組織部位から流体を取り除いたりする際の助けとなるよう設けられる。マニホルドは一般に組織部位に設けられ、かつ組織部位から取り除かれた流体の分配を向上させる複数のフローチャネルあるいは経路を含む。マニホルドとして供給する層状ドレッシング102は、以下にさらに詳細が述べられるいくらかの層を含む。
【0017】
組織部位104は、骨組織、脂肪組織、筋組織、神経組織、皮膚組織、血管組織、結合組織、軟骨、腱、靭帯または他の組織を含む任意の人、動物、または他の生物体の組織部位であってもよい。組織部位104は創傷、病気にかかった組織、または欠損組織を含んでもよいが、組織部位104はまた、創傷、病気にかかった組織、または欠損組織ではない健康な組織であってもよい。
【0018】
組織部位104に減圧をかけることは、さらなる組織の成長を促すだけでなく、組織部位104からの滲出液および他の液体の排出を促進するよう用いられてもよい。組織部位104が創傷部位である場合、肉芽組織の成長および滲出液やバクテリアの除去は創傷の治癒を促進する。健康な組織を含む創傷ではない、あるいは損傷していない組織に減圧をかけることは、組織の成長を促すよう用いられてもよく、これは別の組織に取り入れられ、移植されてもよい。
【0019】
本書に用いられるように、一般に「減圧」は治療を受ける組織部位の雰囲気圧より低い圧力をいう。多くの場合、この減圧は患者がおかれる雰囲気圧よりも低いであろう。若しくは、減圧は組織部位の組織に関する静水圧より低くてもよい。送達される減圧は、静止していても、あるいは変化していてもよい(パターン化されていてもランダムであってもよい)し、連続していても、中断していてもよい。「減圧」および「負圧」という用語は、組織部位にかけられる圧力を記載するよう用いられてもよいし、組織部位にかけられる実際の減圧は完全な真空に関して一般に減圧よりもかなり低くてもよい。減圧ははじめに組織部位の領域に流体流を生じさせる。組織部位周りの静水圧は所望の減圧に近づき、流れは鎮静してもよく、次いで減圧が維持される。記載されない限り、本書に述べられる圧力の値はゲージ圧である。本書と一貫して、減圧または負圧における増加は一般に絶対圧力における相対的な減少をいい、他方、減圧における減少は一般に絶対圧力における増加をいう。
【0020】
示されない限り、本書に用いられる「or」は相互排他性を必要としない。
【0021】
減圧は減圧送達管112によって減圧接続器110に提供される。減圧送達管112は減圧源114からの減圧を受ける。この減圧源114は、操作されたポンプ、電力を与えられた真空ポンプ、壁真空源、または減圧を供給できる任意の他の装置またはシステムを含む減圧を供給するための任意の装置またはサブシステムであってもよいが、それらに限定されない。部位にかけられる減圧の量と性質は、本明細書により一般に変化するが、一般的に減圧は約−5mmHg乃至約−500mmHgであり、より一般的には約−100mmHg乃至−200mmHgである。一例示的な実施形態において、減圧源114はバッテリ駆動された真空ポンプであってもよい。この例において、ポンプは低電力量を用いてもよいし、バッテリの単一電荷に関して延長時間動作することができる。
【0022】
1またはそれ以上の装置は減圧接続器110と減圧源114との間に流体接続されてもよい。例えば、代表的な装置116は減圧送達管112の一部に流体連結されるよう示される。代表的な装置116は滲出液および取り除かれた他の流体を保持する流体リザーバであってもよいし、収集部材であってもよい。減圧送達管112に含まれてもよい、あるいは減圧送達間112に流体接続されてもよい装置116の別の例示的な、非限定的な例は、限定ではないが、感圧またはフィードバック装置、容量検出システム、血液検出システム、感染検出システム、流れ監視システム、または温度監視システムを含む。これらの装置のいくつかは、減圧源114またはシステム100の他の形態と一体関連されてもよい。
【0023】
層状ドレッシング102は治療される組織部位104に接触またはそれを覆うよう適合される。本書に用いられるように、用語「覆うこと」は、部分的または完全に覆うことを含む。また、第2の物体を包含する第1の物体は、第2の物体と直接的または間接的に触れてもよいし、まったく触れなくてもよい。
【0024】
層状ドレッシング102はシーリング部材108によって完全に、または部分的に覆われてもよい。シーリング部材108は、層状ドレッシング102上に流体シールを提供する任意の材料や患者の表皮118の一部であってもよいし、組織部位104周りの組織であってもよい。シーリング部材108は、例えば、不透過性、または半透過性の弾性的な材料であってもよい。「弾性的な」はエラストマの性質を有することを意味する。一般に、エラストマはゴムのような性質を有するポリマ材料である。さらに具体的には、大抵のエラストマは100%以上の伸び率およびかなりの量の弾性である。材料の弾性は弾性変形から回復する材料の能力をいう。シーリング部材に用いられてもよいエラストマの例は、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマ、クロロスルフォネートポリエチレン、ポリスルフィドゴム、ポリウレタン、EVAフィルム、コポリエステル、およびシリコーンを含むが、これらに限定されない。例示的な実施形態において、シーリング部材108は外科的および他の医療処置を用いるこれらのドレープのようなドレープであってもよい。ドレープの特定の例は、シリコーンドレープ、3M社のTegaderm(登録商標)ドレープ、AveryDennisonから入手可能なアクリルドレープ、または他のドレープまたはカバーを含んでもよい。
【0025】
シーリング部材108は「シート」形状で提供されてもよいし、組織部位104に隣接または接触する層状ドレッシング102の配置後、層状ドレッシング102上にかけられる流出可能または噴射可能な形状で提供されてもよい。同様に、シーリング部材108は、層状ドレッシング102および組織部位104の上に配置される装置および、吸着カップ、鋳物、またはガラス鐘を含むが、これらに限定されない。シーリング部材108は第1の側120と第2の、組織に面する側122とを有する。
【0026】
取付装置124は患者の表皮118、またはガスケットやさらなるシーリング部材のような別の層に対してシーリング部材108を保持するよう用いられてもよい。取付装置124は多くの形態をとりうる。例えば、取付装置124は、シーリング部材108の周囲または周辺128に延在する医療的に容認可能な感圧接着剤126であってもよい。
【0027】
一例示的な実施形態において、シーリング部材108は表皮118、または層状ドレッシング102および組織部位104周りの組織との密閉接続を設けるよう構成されている。密閉接続は接着剤126により、シーリング部材108の周辺128、またはシーリング部材108の任意の部分上に設けられてもよく、シーリング部材108を層状ドレッシング102または組織部位104周りの組織に固定されてもよい。接着剤126はシーリング部材108上に予め配置されてもよいし、シーリング部材108を設置する直前にシーリング部材108に適用されてもよい。シーリング部材108の組織部位104への適用前に、接着剤126はまた接着剤支持層または除去可能な裏装によって覆われてもよい。接着剤支持層は適用前にシーリング部材108に剛性を設けてもよいし、組織部位104または組織部位104近くの組織上にシーリング部材108の実際の適用の際の助けとなってもよい。この接着剤支持層ははがされてもよいし、適用前に除去されてもよい。
【0028】
減圧接続器110は減圧源114と、シーリング部材108の第2の、組織に面する側122と組織側104との間に形成される内側空間130との間の流体連通を可能とする。一実施形態において、減圧接続器110はシーリング部材108の開口111の通過を可能としてもよいし、シーリング部材108に連結されてもよい。別の実施形態において、減圧送達管112は、減圧源114を層状ドレッシング102に直接連結してもよい。
【0029】
減圧送達管112は、気体、液体、ゲル、または他の流体を流すことができる任意の管、導管、または流路であってもよい。減圧送達管112の潜在的な実施形態は、以下の多くかつ非限定的な例である。減圧送達管112は円形、楕円形、多角形、または任意の他の形状といった任意の断面形状を有してもよい。さらに、減圧送達管112は任意の材料から形成されてもよいし、柔軟または非柔軟な材料から形成されてもよい。図1において、減圧接続器110は、減圧送達管112を代表的な装置116、および減圧源114に接続する。しかしながら、減圧送達管112は、代わりに減圧源114を層状ドレッシング102に直接接続してもよい。また、減圧送達管112は流体を通すことができる1またはそれ以上の経路またはルーメンを含んでもよい。例えば、減圧送達管112は組織部位104にかけられる減圧の量を検出するために、減圧を監視するのに用いられる1つのルーメンを有する2つのルーメンを含んでもよい。他のルーメンが、空気、抗菌剤、抗ウィルス物質、細胞成長保護剤、灌漑用流体、または他の化学的な活性剤の組織部位104への送達に用いられてもよい。これらの流体が生じうる流体源は図1に示されていない。
【0030】
減圧接続器110は層状ドレッシング102からの(例えば、滲出物、空気のような)流体の減圧送達導管112へ、および逆の場合も同様の通過を容認する。(図示しない)別の例示的な実施形態において、減圧治療システム100は減圧接続器110を含まない。この例示的な実施形態において、減圧送達管112は減圧の送達を可能とする方法で、減圧送達管112の端部がシーリング部材108または任意の層状ドレッシング102と隣接または接触するように、シール部材108または層状ドレッシング102に直接挿入されてもよい。
【0031】
減圧接続器110は層状ドレッシング102に関してどこに配置されてもよい。例えば、図1は、減圧接続器110および減圧接続器110が層状ドレッシング102に関して中央に配置されるとき延在するシーリング部材108の開口または孔111を示し、減圧接続器110および開口111または孔111は層状ドレッシング102の端部に隣接して配置されてもよい。望ましくはないが、減圧接続器110または減圧送達管112は周辺部128のシーリング部材108の下に挿入されてもよい。
【0032】
運転中、層状ドレッシング102は組織部位104上に展開され、減圧が組織部位104に送達される。さらに具体的には、層状ドレッシング102は、治療が望まれる組織部位104に近接して配置される。シーリング部材108は層状ドレッシング102および患者の表皮118の少なくとも一部の上に配置され、密閉空間130を形成する。まだシーリング部材108に設けられていない場合、開口111はシーリング部材108および適用された減圧接続器110に形成されてもよい。減圧送達管112は減圧接続器110および減圧源114に流体接続される。減圧源114が活性化され、減圧が組織部位104に送達される。
【0033】
ここで主に図2および図3を参照すると、例示的なラミナ層200が示され、これはドレッシングに含まれてもよいし、ドレッシングとして用いられてもよい。一例示的な例において、ラミナ層200はドレッシングにおける唯一の層である。
【0034】
ラミナ層200は第1の側と、第2の、組織に面する側204とを有する。ラミナ層200は複数のチャネル208を形成する複数のチャネル壁206を含む。図2の例示的な例において、チャネル壁206は実質的に互いに平行であり、矢印210に示される軸に平行な一方向に縦に延在する。しかしながら、一実施例において、チャネル壁206は任意のいくつかの方向に沿って延在してもよいし、ラミナ層200の様々な点で互いに交差してもよい。チャネル壁が交差するラミナ層の一例示的な実施形態は以下の図4に提供される。
【0035】
図2および図3の例示的な実施形態において、チャネル208はまた、面212に関して角度をなすか、あるいは傾斜し、組織部位216またはその近くの表皮214または他の組織の平面であってもよい。複数のチャネル208の少なくとも2チャネルは複数のチャネル壁206の共通のチャネル壁を共有する。例えば、複数のチャネル208の第1のチャネル218および第2のチャネル220は各々、複数のチャネル壁206の共通のチャネル壁222を共有する。一実施例において、チャネル208の各々は、複数のチャネル208において、別のチャネルを有する複数のチャネル壁206の各共通のチャネル壁を共有する。別の実施例において、チャネル208は共通のチャネル壁を共有しなくてもよい。
【0036】
一例示的な実施形態において、チャネル壁206は気体透過性および実質的に液体不透過性の材料から形成されてもよいし、それを含んでもよい。一例において、チャネル壁206はGore−Tex(登録商標)材のような発泡ポリ(テトラフルオロエチレン)からなる。別の例において、チャネル壁206はポリ(テトラフルオロエチレン)からなる。材料またはラミナ層200が構成される材料はまた、組織部位216の表面の形状および位相とうまく合致できるよう弾性であってもよい。
【0037】
チャネル208は、組織部位216から離れる液体を分離させ、直接液体を供給してもよいが、ラミナ層200を通る液体の縦の移動を減少させたり、実質的に防いだりする。さらに具体的には、ラミナ層200はラミナ層200と組織部位216との間の接続器に沿って、滲出液のような液体が広がるのを低減させたり、実質的に防いだりすることができる。ラミナ層のこの利点は、ラミナ層が減圧を倍増させるとさらに増大する。
【0038】
ここで図3を主に参照すると、ラミナ層200の断面図が示されている。ラミナ層200の断面図は、液体および気体の流れの方向を例示し、図1の減圧源114のような減圧源を用いて減圧がラミナ層200に提供される場合、液体および気体の流れの方向が異なってもよいこと示す。気体の流れの方向226は、例えば、組織部位216近くの表皮214のような組織の平面212に対して実質的に垂直であるように、例示的な実施例に示されている。液体の流れの方向224はチャネル208内に流れる。
【0039】
液体の流れ224および気体の流れ226間の異なる流れの方向は、少なくとも一部において、チャネル壁206から形成される材料によって生じる。図3の例示的な実施形態において、チャネル壁206は空気のような気体がチャネル壁206を通って引き込まれてもよいように、チャネル壁206は気体透過性であっても、実質的に液体不透過性であってもよく、一方で、組織部位216からの液体(例えば、滲出液)が制限されたり、チャネル壁206を通ることができなかったりする。この方法において、図1の減圧源114のような減圧源からの減圧は、気体がチャネル壁206を通り引き込まれるようチャネル壁206を通り分配されてもよい。結果として、減圧がチャネル壁206を通り組織部位216に移される。また、組織部位216からの滲出液のような液体はチャネル208の少なくとも一部を通り、ドレッシングの別の層による潜在的な貯蔵を含む、治療または貯蔵のために所望の位置に引き込まれる。気体や液体の分離した流れの方向は、減圧の効果的な適用を可能にし、ラミナ層200を通る液体の望ましくない移動を実質的に防いだり、低減したりし、表皮214の浸軟を防いだり、低減したりする際の助けとなる。
【0040】
別の実施形態において、気体および液の双方は、液体流の矢印224により示される方向にチャネル208を通り流れてもよい。このような実施形態において、チャネル壁206は実質的に気体および液体不透過性であってもよい。
【0041】
チャネル壁206は、組織部位216およびその近傍での表面212と角度230を形成してもよい。図2および図3の一例示的な実施形態において、チャネル208の各々はまた、面212に対して同じ角度230を形成する。一例において、角度230は鋭角である。別の例において、角度230は約20度乃至約90度である。さらに別の実施形態において、角度230は約45度である。チャネル壁206およびチャネル208の各々が面212に対して同じ角度を形成するよう示され、チャネル壁206およびチャネル208は面212に対する角度と互いに異なってもよい。チャネル壁206が面212と形成する角度は0度より大きく90度(すなわち、実質的に面212に垂直である)の角度まで変化してもよく、角度230の値は、減圧が適用されると、ラミナ層200の適合性を判定することができる。例えば、面212に垂直に配置されるチャネル壁206を有するラミナ層200は、45度で配向されるチャネル壁206を含むものとあまり両立できないラミナ層200となる。しかしながら、チャネル壁206がラミナ層200を通る液体の縦の移動をあまり防ぐことができないので、角度230が0度に近づき、チャネル壁206によって与えられる利益はあまりないかもしれない。
【0042】
チャネル208は長さ232および幅234を有してもよい。任意の2つのチャネル208の長さ232は互いに異なってもよいし、同じでもよい。チャネル208の一部はまた、同じ長さであってもよいし、異なる長さであってもよい。一例において、チャネル208の大部分はまた、幅234を超える長さ232を有する。別の例において、チャネル208のすべてはそれらの幅234を超える長さ232を有する。図3の例において、チャネル208の各々は同じ幅234であってもよい。しかしながら、別の実施形態において、チャネル208の各々の幅234はまた互いに変化してもよい。例示的な例において、チャネルの幅234、ひいてはチャネル壁206間の距離は、約1mm乃至約2mmである。さらに別の実施例において、幅234は1mmより大きいか、等しい。
【0043】
チャネル壁206の厚さは、壁が構成される材料によって異なってもよい。各チャネル壁206の厚さは一様であってもよいし、具体的なラミナ層200における他のチャネル壁206に関して変化してもよい。一例示的な実施形態において、複数のチャネル壁206の各々の厚みは約0.25mm乃至約0.5mmである。
【0044】
ラミナ層200が方形断面形状を有して示され、このラミナ層200は任意の断面形状を有してもよい。例えば、ラミナ層200の何れかまたはすべての角または端部には丸みが付けられている。このような丸みが付けられた構成は、図1のシーリング部材120のようなラミナ層200とシーリング部材との間でうまく嵌合できるようになる。ラミナ層200の断面形状は、ラミナ層200が減圧を分配可能となる正方形、円形、楕円形、多角形、または任意の他の形状であってもよい。
【0045】
バイアス部材244は、ラミナ層200が減圧の適用により生じる圧縮力を受ける場合、チャネル208がつぶれるのを実質的に防ぐためにチャネル壁206間に配置されてもよい。このバイアス部材244は、チャネル208を通る連続した液体の流れを可能とするラミナ層200の圧縮中、チャネル壁206にバイアス力を作用させてもよい。図2および図3における例示的な例において、バイアス部材244はチャネル壁206間に配置される多孔質発泡体であってもよい。一実施形態において、多孔質発泡体は、例えばポリウレタン発泡体またはポリビニルアルコール(PVA)発泡体のような連続気泡の網状の発泡体であってもよい。別の実施形態において、バイアス部材244は、波形の材料、ばね、または他の任意の材料またはチャネル208が全体的につぶれるのを防ぐことができ、チャネル208を通る連続した液体の流れを可能とする装置であってもよい。
【0046】
ラミナ層200が、バイアス部材244をチャネル壁206間のチャネル208内に配置されるバイアス部材244を有する複数のチャネル壁206を有するよう記載されてきたが、ラミナ層200は複数のチャネル壁206およびチャネル208を含む多孔質パッドとして代替的に記載されてもよい。この実施形態において、多孔質パッドの多孔質材は、チャネル208が全体的につぶれるのを防ぐためにバイアス部材として供給される。多孔質パッドの多孔質材は、例えばポリウレタン、ポリビニルアルコールのような連続気泡の網状の発泡体であってもよいし、任意の他の好適な材料であってもよい。
【0047】
ここで図4を参照すると、例示的なラミナ層300が示される。図2および図3のラミナ層200には多くの類似性があるが、ラミナ層300は第1の複数のチャネル壁302を含むだけでなく、第1の複数のチャネル壁302に実質的に垂直な方向に沿って延在する第2の複数のチャネル壁304も含む。本例示的な実施形態において、第2のチャネル壁304は、第1のチャネル壁302に対して垂直であるが、第2のチャネル壁304は第1のチャネル壁302と任意の角度を形成してもよい。また、チャネル壁302およびチャネル壁304はまっすぐであるよう示されるが、チャネル壁302およびチャネル壁304は円形または楕円形を含む湾曲した形状であってもよい。
【0048】
ラミナ層300におけるチャネル壁302およびチャネル壁304は、方形形状のチャネル306を形成する。しかしながら、チャネル壁302およびチャネル壁304によって形成されたチャネル306は、多角形、三角形、円形、楕円形、または任意の形状を含む任意の形状を有してもよい。組織部位からの液体は減圧を用いてチャネル306を通して引き込まれてもよい。
【0049】
主に図5を参照すると、ラミナ層400を含むドレッシング415は、例示的な実施形態により示される。ドレッシング415はラミナ層400を覆うシーリング部材425を含む。図5に示された例において、ラミナ層400はシーリング部材425により覆われるドレッシング材における唯一の層である。減圧は、図1の減圧源114のような減圧源から、接続部材445を介してのようなラミナ層400を介して組織部位404に移される。
【0050】
接続部材445は、シーリング部材425およびラミナ層400間に配置されるフランジ部分466を有する。接続部材445のフランジ部分466は、実質的にラミナ層400の幅全体にわたって延在してもよい。フランジ部分466の組織に面する側467はラミナ層400に隣接してもよく、フランジ部分466はラミナ層400に面する開口を有してもよい。ラミナ層400の幅全体にわたるフランジ部分466の延在は、ラミナ層400をわたる減圧のより均等な分配とラミナ層400から接続部材445への液体のよりよい受領を実現させてもよい。しかしながら、フランジ部分466はラミナ層400に関する任意の幅を有してもよい。
【0051】
また、シーリング部材425はラミナ層400の形状に合致してもよい。空間がシーリング部材425とラミナ層400の側480との間に示されているが、シーリング部材425はまたラミナ層400の側480に接触してもよい。
【0052】
一例において、創傷部位407からの滲出液のような液体は、ラミナ層400のチャネル410を通して引き込まれもよい。液体はラミナ層400のチャネル壁405を通り分配される減圧を用いて、ラミナ層400のチャネル410を通して引き込まれてもよい。チャネル410を過ぎると、液体は接続部材445に引き込まれてもよい。液体は次いで、図1の減圧送達管112のような送達管に移されてもよい。
【0053】
主に図6を参照すると、ラミナ層500を含むドレッシング515は、例示的な実施形態により示される。ドレッシング515はさらに、フランジ部分566、シーリング部材525、および吸収層599を有する接続部材565を含む。吸収層599はラミナ層500に隣接して配置される。吸収層599はドレッシング515に移される減圧を分配し、ラミナ層500を介して組織部位105から液体を吸収する。
【0054】
吸収層599は液体を吸収する1またはそれ以上の層であってもよい。吸収層599は第1の側597と第2の、組織に面する側598とを有する。吸収層599の第2の、組織に面する側598の少なくとも一部はラミナ層500に当接する。吸収層599はラミナ層500に関して任意の厚さを有してもよい。一実施形態において、吸収層599はラミナ層500より厚くてもよいが、代替的に、吸収層599はラミナ層500より薄くてもよい。
【0055】
シーリング部材525は吸収層599とラミナ層500の形状に合致してもよい。例えば、空間はシーリング部材525とラミナ層500の側580との間に示されるが、シーリング部材はまたラミナ層500の側580に接触してもよい。
【0056】
一例において、創傷部位507からの滲出液のような液体は、ラミナ層500のチャネル510を通して引き込まれてもよい。液体はラミナ層500のチャネル壁505を通り分配される減圧を用いるラミナ層500のチャネル510を通して引き込こまれてもよい。減圧は送達管を介してドレッシング515に移されてもよく、この送達管は接続部材565におけるスロット568を用いて接続部材565に挿入されてもよい。チャネル510を過ぎると、組織部位504からの液体は吸収層599に引き込まれてもよい。この液体は吸収層599に蓄えられることができ、これにより外部の流体収集装置が不要となる。
【0057】
本書に記載されるラミナ層200、300、400、500は、各々が上記のように配置されているが、組織部位とは接触していない。いくつかの実施例において、これはラミナ層の好ましい配置であるが、組織部位と直接接触するラミナ層の少なくとも一部を配置することが望まれるかもしれない。さらに別の実施形態において、別個の多孔質パッドまたは他のマニホルドを組織部位とラミナ層との間に配置することが好ましいかもしれない。
【0058】
本書に用いられるラミナ層が複数のチャネル壁を形成する多孔性発泡体を含む一方、ラミナ層は代替的に、実質的に液体不透過性および気体透過性のシート状の材料から形成されうる。このシート状の材料は、減圧によってラミナ層を通り吸い込まれる液体用のチャネルとして機能するようシート状の材料に配置される、孔、開口、スリット、または他の開口を好適に含んでもよい。液体不透過性、気体透過性はチャネル壁として作用し、減圧の適用中は、気体のより良い伝達が可能となる。一例示的な実施形態において、ラミナ層が形成される材料は膨張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)であってもよいし、実施的に液体不透過性かつ気体透過性の任意の他の材料であってもよい。
【0059】
本書に記載されるドレッシングおよびラミナ層は、組織部位への減圧治療の適用の間、浸軟および他の損傷から、組織部位に隣接する組織を保護するプロセスまたは方法の一部として用いられてもよい。方法は、実質的に液体不透過性かつ気体透過性のチャネル壁を有するドレッシングを組織部位に適用するステップを含んでもよい。チャネル壁を通して組織部位から気体を取り去り、チャネル壁間の組織部位から液体を取り去る。このチャネル壁は、液体がドレッシングおよび組織部位に隣接する組織間の界面に沿って広がるのを実質的に防ぐ。
【0060】
別の実施形態において、組織部位に減圧を適用する方法が、ラミナ層を組織に適用するステップを含んでもよく、ラミナ層はそこから液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有する。ラミナ層は減圧下におかれると、複数のチャネル壁を通して減圧を組織部位に伝達可能である。ラミナ層の一部はシーリング部材で覆われ、組織部位の上に密閉を設け、減圧がラミナ層にかけられる。
【0061】
さらにいくつかの別の実施形態において、減圧を組織部位に適用するためのドレッシングが提供される。方法は、液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層を形成するステップを含む。ラミナ層は複数のチャネル壁を通る組織部位に減圧を伝達可能である。ラミナ層の少なくとも一部はシーリング部材で覆われている。
【0062】
いくつかの例示的な実施形態および利点が本書に開示されてきたが、様々な変更、代替、置換、変更が、添付のクレームにより規定されるように、発明の範囲から逸脱することなくなされてもよい。任意の一実施形態に関して記載される任意の特徴がまた、任意の他の実施形態に適用可能である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧を組織部位にかけるシステムであって、当該システムが、
源圧を供給するのに動作可能な減圧源と、
前記減圧源と流体連通する多孔質パッドであって、間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有し、前記チャネル壁は気体透過性であって、減圧が前記組織部位にかけられると、前記チャネル壁を通る気体の移動が可能となり、前記チャネル壁は実質的に液体不透過性であって、前記チャネル壁を通る液体の移動が防止され、前記チャネル壁の液体不透過性および減圧の適用が、前記複数のチャネルを通る液体の流れを生じさせる多孔質パッドと、
減圧が前記組織部位に保持されるよう前記組織部位で前記多孔質パッドを密閉するために前記多孔質パッド上に配置可能なドレープと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムがさらに、前記減圧源とラミナ層との間で減圧を伝達可能な送達管を含むことを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムがさらに、
減圧をかけている間、前記複数のチャネルの少なくとも1がつぶれるのを実質的に防ぐため前記複数のチャネル壁の少なくとも2の間に配置されるバイアス部材を含むことを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記多孔質パッドが、連続気泡の網状発泡体を含み、かつ
当該連続気泡の網状発泡体が、前記複数のチャネル壁間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルがつぶれるのを実質的に防ぐことを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記多孔質パッドが、連続気泡の網状発泡体を含むことを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記減圧の適用および前記チャネル壁の液体不透過性が、前記複数のチャネルを通して液体を引き込ませることを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルが、互いに平行であることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位の近くの皮膚表面に対して角度をなすことを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面と、約20度乃至約90度の角度を形成することを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面に対して、約45度の角度を形成することを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約1mmより大きいか、等しいことを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間の間隔が、約1mm乃至2mmであることを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁の各々の厚さが、約0.25mm乃至0.5mmの間であることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、発泡ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々の断面形状が、正方形、三角形、または円形のうちの1つであることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの少なくとも2つのチャネルが、前記複数のチャネル壁の共通のチャネル壁を共有することを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々が、前記複数のチャネルの別のチャネルと、前記複数のチャネル壁の各共通のチャネル壁を共有することを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々の長さが、前記複数のチャネルの各々の幅を超えることを特徴とするシステム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記多孔質パッドが、前記組織部位と接触することを特徴とするシステム。
【請求項20】
請求項1に記載のシステムがさらに、前記多孔質パッドに隣接する吸収層を含み、当該吸収層が、前記複数のチャネルを介して前記組織部位からの液体を吸収することを特徴とするシステム。
【請求項21】
請求項1に記載のシステムがさらに、前記組織部位と前記第1の多孔質パッドとの間に配置される第2の多孔質パッドを含むことを特徴とするシステム。
【請求項22】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記多孔質パッドのチャネル壁が、前記多孔質パッドと前記組織部位との間の界面に沿って、液体が流れるのを実質的に防ぐことを特徴とするシステム。
【請求項23】
組織部位に減圧をかけるシステムであって、当該システムが、
減圧を供給するよう動作可能な減圧源と、
前記減圧源と流体連通するラミナ層であって、液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有し、前記複数のチャネル壁を通して減圧を前記組織部位に伝達可能なラミナ層と、
前記ラミナ層の少なくとも一部を覆うシーリング部材と、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムがさらに、前記減圧源と前記ラミナ層との間で減圧を伝達可能な送達管を含むことを特徴とするシステム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムがさらに、
前記複数のチャネル壁の少なくとも2つの間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルの少なくとも1つがつぶれるのを実質的に防ぐバイアス部材を具えることを特徴とするシステム。
【請求項26】
請求項23に記載のシステムがさらに、
前記複数のチャネル壁間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルがつぶれるのを実質的に防ぐ多孔質発泡体を含むことを特徴とするシステム。
【請求項27】
請求項26に記載のシステムにおいて、前記多孔質発泡体が、連続気泡の網状発泡体であることを特徴とするシステム。
【請求項28】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、複数の気体透過性のチャネル壁であることを特徴とするシステム。
【請求項29】
請求項28に記載のシステムにおいて、気体が、前記複数の気体透過性のチャネル壁を通して引き込まれることを特徴とするシステム。
【請求項30】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、液体不透過性であることを特徴とするシステム。
【請求項31】
請求項30に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位からの滲出液に対して不透過性であることを特徴とするシステム。
【請求項32】
請求項30に記載のシステムにおいて、前記減圧の適用および前記チャネル壁の液体不透過性が、前記複数のチャネルを通して液体を引き込ませることを特徴とするシステム。
【請求項33】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルが、互いに平行であることを特徴とするシステム。
【請求項34】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位の近くの皮膚表面に対して角度をなすことを特徴とするシステム。
【請求項35】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネルの各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面に対して約20度乃至約90度の角度を形成することを特徴とするシステム。
【請求項36】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記組織部位の近くの皮膚表面に対して約45度の角度を形成することを特徴とするシステム。
【請求項37】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々のチャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約23mmより大きいか、等しいことを特徴とするシステム。
【請求項38】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々のチャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約23mm乃至約2mmであることを特徴とするシステム。
【請求項39】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁の各々の厚さが、約0.25mm乃至約0.5mmであることを特徴とするシステム。
【請求項40】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、発泡ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とするシステム。
【請求項41】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々の断面形状が、正方形、三角形、または円形のうちの1つであることを特徴とするシステム。
【請求項42】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの少なくとも2つのチャネルが、前記複数のチャネル壁の共通のチャネル壁を共有することを特徴とするシステム。
【請求項43】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々が、前記複数のチャネルの別のチャネルと、前記複数のチャネル壁の各共通のチャネル壁を共有することを特徴とするシステム。
【請求項44】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々の長さが、前記複数のチャネルの各々の幅を超えることを特徴とするシステム。
【請求項45】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記ラミナ層が、前記組織部位と接触することを特徴とするシステム。
【請求項46】
請求項23に記載のシステムがさらに、前記ラミナ層に隣接する吸収層を含み、当該吸収層が、前記複数のチャネルを介して、前記組織部位からの液体を吸収することを特徴とするシステム。
【請求項47】
請求項23に記載のシステムがさらに、前記組織部位と前記ラミナ層との間に配置される多孔質パッドを含むことを特徴とするシステム。
【請求項48】
請求項23に記載のシステムにおいて、前記ラミナ層が、前記ラミナ層と前記組織部位との間の界面に沿って、液体が広がるのを実質的に防ぐことを特徴とするシステム。
【請求項49】
組織部位に減圧をかけるシステムであって、当該システムが、
減圧を供給するよう動作可能な減圧源と、
前記減圧源と流体連通するラミナ層であって、間に複数のチャネルを形成するための複数のチャネル壁を有し、前記チャネル壁が、実質的に液体不透過性かつ気体透過性であり、前記チャネル壁が、前記組織部位の近くの皮膚表面と約20度乃至約90度の角度を形成するラミナ層と、
減圧が前記組織部位に保持されるよう前記組織部位で前記ラミナ層を密閉するよう前記ラミナ層上に配置可能なドレープと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項50】
請求項49に記載のシステムがさらに、前記減圧源と前記ラミナ層との間に減圧を伝達可能な送達管を含むことを特徴とするシステム。
【請求項51】
請求項49に記載のシステムがさらに、
前記複数のチャネル壁の少なくとも2つの間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルの少なくとも1つがつぶれるのを実質的に防ぐバイアス部材を含むことを特徴とするシステム。
【請求項52】
請求項49に記載のシステムがさらに、
前記複数のチャネル壁間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルがつぶれるのを実質的に防ぐ多孔質発泡体を含むことを特徴とするシステム。
【請求項53】
請求項52に記載のシステムにおいて、前記多孔質発泡体が、連続気泡の網状発泡体であることを特徴とするシステム。
【請求項54】
請求項49に記載のシステムにおいて、気体が、気体透過性のチャネル壁を通して引き込まれることを特徴とするシステム。
【請求項55】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位からの滲出液が前記複数のチャネル壁を通り移動することを実質的に防ぐことを特徴とするシステム。
【請求項56】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記減圧の適用および前記チャネル壁の液体不透過性により、前記複数のチャネルを通して、滲出液が前記組織部位から引き込まれることを特徴とするシステム。
【請求項57】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記角度が、約45度であることを特徴とするシステム。
【請求項58】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁の各々のチャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約1mmより大きいか、等しいことを特徴とするシステム。
【請求項59】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁の各々のチャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約1mm乃至約2mmであることを特徴とするシステム。
【請求項60】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁の各々の厚さが、約0.25mm乃至約0.5mmであることを特徴とするシステム。
【請求項61】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネル壁が、発泡ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とするシステム。
【請求項62】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々の断面形状が、正方形、三角形、または円形のうちの1つであることを特徴とするシステム。
【請求項63】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの少なくとも2つのチャネルが、前記複数のチャネル壁の共通のチャネル壁を共有することを特徴とするシステム。
【請求項64】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々が、前記複数のチャネルの別のチャネルと、前記複数のチャネル壁の各共通のチャネルを共有することを特徴とするシステム。
【請求項65】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記複数のチャネルの各々の長さが、前記複数のチャネルの各々の幅を超えることを特徴とするシステム。
【請求項66】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記ラミナ層が、前記組織部位と接触することを特徴とするシステム。
【請求項67】
請求項49に記載のシステムがさらに、前記ラミナ層に隣接する吸収層を含み、当該吸収層が、前記複数のチャネルを介して前記組織部位からの液体を吸収することを特徴とするシステム。
【請求項68】
請求項49に記載のシステムがさらに、前記組織部位と前記ラミナ層との間に配置される多孔質パッドを含むことを特徴とするシステム。
【請求項69】
請求項49に記載のシステムにおいて、前記ラミナ層が、前記ラミナ層と前記組織部位との間の界面に沿って、液体が広がるのを実質的に防ぐことを特徴とするシステム。
【請求項70】
組織部位に減圧をかけるドレッシングであって、当該ドレッシングが、
液体が吸い込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層であって、前記複数のチャネル壁を通して、減圧を前記組織部位に伝達可能なラミナ層と、
前記組織部位上に密閉を設けるために前記ラミナ層の少なくとも一部を覆うシーリング部材と、を含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項71】
請求項70に記載のドレッシングがさらに、
前記複数のチャネル壁間の少なくとも2つの間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルの少なくとも1つがつぶれるのを実質的に防ぐバイアス部材を含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項72】
請求項70に記載のドレッシングがさらに、
前記複数のチャネル壁間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルがつぶれるのを実質的に防ぐ多孔質発泡体を含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項73】
請求項72に記載のドレッシングにおいて、前記多孔質発泡体が、連続気泡の網状発泡体であることを特徴とするドレッシング。
【請求項74】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、複数の気体透過性のチャネル壁であることを特徴とするドレシング。
【請求項75】
請求項74に記載のドレッシングにおいて、気体が、前記複数の気体透過性のチャネル壁を通して引き込まれることを特徴とするドレッシング。
【請求項76】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、液体不透過性であることを特徴とするドレッシング。
【請求項77】
請求項76に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位からの滲出液に対して不透過性であることを特徴とするドレッシング。
【請求項78】
請求項76に記載のドレッシングにおいて、前記減圧の適用および前記チャネル壁の液体不透過性が、前記複数のチャネルを通して前記液体を引き込ませることを特徴とするドレッシング。
【請求項79】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルが、互いに平行であることを特徴とするドレッシング。
【請求項80】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位の近くの皮膚表面に対して角度をなすことを特徴とするドレッシング。
【請求項81】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面と、約20度乃至約90度の角度を形成することを特徴とするドレッシング。
【請求項82】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面と、約45度の角度を形成することを特徴とするドレッシング。
【請求項83】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約70mmより大きいか、等しいことを特徴とするドレッシング。
【請求項84】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々のチャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約70mm乃至約2mmであることを特徴とするドレッシング。
【請求項85】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁の各々の厚さが、約0.25mm乃至約0.5mmであることを特徴とするドレッシング。
【請求項86】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、発泡ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項87】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々の断面形状が、正方形、三角形、または円形のうちの1つであることを特徴とするドレッシング。
【請求項88】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの少なくとも2つのチャネルが、前記複数のチャネル壁の共通のチャネル壁を共有することを特徴とするドレッシング。
【請求項89】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々が、前記複数のチャネルの別のチャネルと、前記複数のチャネル壁の各共通のチャネル壁を共有することを特徴とするドレッシング。
【請求項90】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々の長さが、前記複数のチャネルの各々の幅を超えることを特徴とするドレッシング。
【請求項91】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記ラミナ層が、前記組織部位と接触することを特徴とするドレッシング。
【請求項92】
請求項70に記載のドレッシングがさらに、前記ラミナ層に隣接する吸収層を含み、当該吸収層が、前記複数のチャネルを介して前記組織部位からの液体を吸収することを特徴とするドレッシング。
【請求項93】
請求項70に記載のドレッシングがさらに、前記組織部位と前記ラミナ層との間に配置される多孔質パッドを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項94】
請求項70に記載のドレッシングにおいて、前記ラミナ層が、前記ラミナ層と前記組織部位との間の界面に沿って、液体が広がるのを実質的に防ぐことを特徴とするドレッシング。
【請求項95】
組織部位に減圧をかけるドレッシングであって、当該ドレッシングが、
間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有する多孔質パッドであって、前記組織部位に減圧をかけると、前記チャネル壁を通る気体の移動が可能となるよう前記チャネル壁は気体透過性であり、前記チャネル壁を通る液体の移動を防ぐよう前記チャネル壁は実質的に液体不透過性であり、前記チャネル壁の液体不透過性および減圧の適用が、前記複数のチャネルを通る液体の流れを生じさせる多孔質パッドと、
減圧が前記組織部位に保持されるよう前記組織部位で前記多孔質パッドを密閉するために前記多孔質パッド上に配置可能なドレープと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項96】
請求項95に記載のドレッシングがさらに、
前記複数のチャネル壁の少なくとも2つの間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルの少なくとも1つがつぶれることを実質的に防ぐことを特徴とするドレッシング。
【請求項97】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、
前記多孔質パッドが、連続発泡の網状発泡体を含み、かつ
当該連続気泡の網状発泡体が、前記複数のチャネル壁間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルがつぶれるのを実質的に防ぐことを特徴とするドレッシング。
【請求項98】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記多孔質パッドが、連続気泡の網状発泡体を含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項99】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記減圧の適用および前記チャネル壁の液体不透過性が、前記複数のチャネルを通して液体を引き込むことを特徴とするドレッシング。
【請求項100】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルが、互いに平行であることを特徴とするドレッシング。
【請求項101】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、前記組織部位の近くの皮膚表面に対して角度をなすことを特徴とするドレッシング。
【請求項102】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面と、約20度乃至約90度の角度を形成することを特徴とするドレッシング。
【請求項103】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各々が、前記組織部位の近くの皮膚表面と、約45度の角度を形成することを特徴とするドレッシング。
【請求項104】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約1mmより大きいか、等しいことを特徴とするドレッシング。
【請求項105】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、
前記複数のチャネル壁が互いに平行であり、かつ
前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約1mm乃至約2mmであることを特徴とするドレッシング。
【請求項106】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁の各々の厚さが、約0.25mm乃至約0.5mmであることを特徴とするドレッシング。
【請求項107】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、発泡ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項108】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々の断面形状が、正方形、三角形、または円形のうちの1つであることを特徴とするドレッシング。
【請求項109】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの少なくとも2つのチャネルが、前記複数のチャネル壁の共通のチャネル壁を共有することを特徴とするドレッシング。
【請求項110】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々が、前記複数のチャネルの別のチャネルと、前記複数のチャネル壁の各共通のチャネル壁を共有することを特徴とするドレッシング。
【請求項111】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々の長さが、前記複数のチャネルの各々の幅を超えることを特徴とするドレッシング。
【請求項112】
請求項95に記載のドレシングにおいて、前記多孔質パッドが、前記組織部位と接触することを特徴とするドレッシング。
【請求項113】
請求項95に記載のドレッシングがさらに、前記多孔質パッドに隣接する吸収層を含み、当該吸収層が、前記複数のチャネルを介して前記組織部位からの液体を吸収することを特徴とするドレッシング。
【請求項114】
請求項95に記載のドレッシングがさらに、前記組織部位と前記第1の多孔質パッドとの間に配置される第2の多孔質パッドを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項115】
請求項95に記載のドレッシングにおいて、前記多孔質パッドのチャネル壁が、前記多孔質パッドと前記組織部位との間の界面に沿って、液体が広がるのを実質的に防ぐことを特徴とするドレッシング。
【請求項116】
組織部位に減圧をかけるドレッシングであって、当該ドレッシングが、
間に複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層であって、前記チャネル壁が、実質的に液体不透過性および気体透過性であり、前記チャネル壁が互いに平行であり、かつ前記組織部位の近くの皮膚表面と約20度乃至約90度の角度を形成するラミナ層と、
減圧が前記組織部位に保持されるように、前記組織部位に前記ラミナ層を密閉する前記ラミナ層上に配置可能なドレープと、を含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項117】
請求項116に記載のドレッシングがさらに、
前記複数のチャネル壁の少なくとも2つの間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルの少なくとも1つがつぶれるのを実質的に防ぐバイアス部材を含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項118】
請求項116のドレッシングがさらに、
前記複数のチャネル壁間に配置され、減圧をかけている間、前記複数のチャネルがつぶれるのを実質的に防ぐ多孔質パッドを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項119】
請求項118に記載のドレッシングにおいて、前記多孔質発泡体が、連続気泡の網状発泡体であることを特徴とするドレッシング。
【請求項120】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、気体が、前記複数の気体透過性チャネル壁を通して引き込まれることを特徴とするドレッシング。
【請求項121】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁により、前記組織部位からの滲出液が、前記複数のチャネル壁を通り移動することを実質的に防ぐことを特徴とするドレッシング。
【請求項122】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記減圧の適用および前記チャネル壁の液体不透過性が、前記組織部位からの滲出液を、前記複数のチャネルを通して引き込ませることを特徴とするドレッシング。
【請求項123】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記角度が、約45度であることを特徴とするドレッシング。
【請求項124】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、1mmより大きいか、等しいことを特徴とするドレッシング。
【請求項125】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁の各チャネル壁と、隣接するチャネル壁との間隔が、約1mm乃至約2mmであることを特徴とするドレッシング。
【請求項126】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁の各々の厚さが、約0.25mm乃至約0.5mmであることを特徴とするドレッシング。
【請求項127】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネル壁が、発泡ポリテトラフルオロエチレンを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項128】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々の断面形状が、正方形、三角形、または円形のうちの1つであることを特徴とするドレッシング。
【請求項129】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの少なくとも2つのチャネルが、前記複数のチャネル壁の共通のチャネル壁を共有することを特徴とするドレッシング。
【請求項130】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々が、前記複数のチャネルの別のチャネルと、前記複数のチャネル壁の各共通のチャネル壁を共有することを特徴とするドレッシング。
【請求項131】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記複数のチャネルの各々の長さが、前記複数のチャネルの各々の幅を超えることを特徴とするドレッシング。
【請求項132】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記ラミナ層が、前記組織部位と接触することを特徴とするドレッシング。
【請求項133】
請求項116に記載のドレッシングがさらに、前記ラミナ層に隣接する吸収層を含み、当該吸収層が、前記複数のチャネルを介して前記組織部位からの液体を吸収することを特徴とするドレッシング。
【請求項134】
請求項116に記載のドレッシングがさらに、前記組織部位と前記ラミナ層との間に配置される多孔質パッドを含むことを特徴とするドレッシング。
【請求項135】
請求項116に記載のドレッシングにおいて、前記ラミナ層が、前記ラミナ層と前記組織部位との間の界面に沿って、液体が広がるのを実質的に防ぐことを特徴とするドレッシング。
【請求項136】
組織部位への減圧治療適用中、前記組織部位の近くの組織を保護する方法であって、当該方法が、
実質的に液体不透過性かつ気体透過性のチャネル壁を有するドレッシングを前記組織部位に適用するステップと、
前記チャネル壁を通して前記組織部位から気体を取り去るステップと、
前記チャネル壁間の前記組織部位から液体を取り去るステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項137】
請求項136に記載の方法において、前記チャネル壁が、前記ドレッシングと前記組織部位に隣接する組織との間の界面に沿って、液体が広がることを防ぐことを特徴とする方法。
【請求項138】
減圧を組織部位に適用する方法において、当該方法が、
ラミナ層を前記組織部位に適用するステップであって、このラミナ層は液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有し、前記ラミナ層は減圧下で、前記複数のチャネル壁を通して、前記組織部位に減圧を伝達可能であるステップと、
前記組織部位の上に密閉を提供するために、前記ラミナ層の少なくとも一部をシール部材で覆うステップと、
減圧を前記ラミナ層にかけるステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項139】
組織部位に減圧をかけるドレッシングを製造する方法であって、当該方法が、
液体が引き込まれる複数のチャネルを形成する複数のチャネル壁を有するラミナ層を形成するステップであって、前記ラミナ層が、前記複数のチャネル壁を通して、減圧を前記組織部位に伝達可能であるステップを含みことを特徴とする方法。
【請求項140】
請求項139に記載の方法がさらに、
前記ラミナ層の少なくとも一部をシーリング部材で覆うステップを含むことを特徴とする方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−502748(P2012−502748A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527939(P2011−527939)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/057182
【国際公開番号】WO2010/033613
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(508268713)ケーシーアイ ライセンシング インコーポレイテッド (125)
【Fターム(参考)】