説明

給油システムおよび決済方法

【課題】 非接触プリペイドカードを利用し、盗難が防止できる給油システムを提供する。
【解決手段】 非接触プリペイドカードは、自己を特定するための識別子と残金額とを記録している。非接触読取部201は、非接触プリペイドカードから識別子と残金額とを非接触で読み取り、その後、非接触プリペイドカードに残金額として零を非接触で書き込む。給油完了後、制御部202は、残金額から給油料金を引いた給油後残金額を算出する。非接触書込部は、給油後残金額を非接触プリペイドカードに非接触で書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給油システムおよび決済方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セルフサービス方式が採用されている給油所において、接触式のプリペイドカードにて料金の決済を行う給油システムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平10−329896号公報)には、前金として支払った金額を記録した前売りカード(プリペイドカード)が、給油の制御を行う操作端末装置に挿入されると給油可能となる、ガソリンスタンド給油装置が記載されている。なお、給油中、前売りカードは、操作端末装置内に保持される。このガソリンスタンド給油装置では、給油完了後に、操作端末装置内に保持されている前売りカードが記録した残金額から、給油量に相当する給油料金が差し引かれ、差し引かれた後の給油後残金額が前売りカードに記録される。
【特許文献1】特開平10−329896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、非接触式のプリペイドカードが様々な場所で利用されている。
【0005】
セルフサービス方式が採用されている給油所において、ユーザが非接触式のプリペイドカードを使用する場合、非接触式のプリペイドカードは、操作端末装置に保持され続けることがない(技術的には可能だが、非接触式のプリペイドカードの利便性が失われる)。したがって、給油料金が差し引かれるためには、給油完了後に、ユーザが非接触式のプリペイドカードに記憶された残金額を操作端末装置に読み取らせる必要がある。しかし、ユーザが残金額を操作端末装置に読み取らせるか否かは、ユーザの意思で決定される。
【0006】
このため、ユーザは、非接触式のプリペイドカードに記憶された残金額を操作端末装置に読み取らせずに、すなわち、決済を行わずに、給油所を立ち去ることが可能になる。よって、非接触式のプリペイドカードを利用した場合、給油所にて販売される油が、ユーザに盗難される可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、非接触式のプリペイドカードを利用し、かつ、盗難が防止できる給油システムおよび決済方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の給油システムは、給油を行う給油装置と、前記給油装置にて行われた給油の給油量に相当する給油料金の決済を行う決済装置と、を含む給油システムであって、前記給油装置は、自己を特定するための識別子と残金額とを記録している記録媒体から、前記識別子と前記残金額とを非接触で読み取り、その後、前記記録媒体に前記残金額として零を非接触で書き込む引落手段と、前記引落手段にて前記記録媒体に前記零が非接触で書き込まれると、給油可能となる給油手段と、前記給油手段にて行われた給油が完了すると、前記給油料金を算出する算出手段と、前記引落手段にて読み取られた残金額から前記算出手段にて算出された給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する制御手段と、前記引落手段にて読み取られた識別子と、前記制御手段にて算出された給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する記憶手段と、を含み、前記決済装置は、前記記録媒体に情報の読み書きを行う読書き手段と、前記読書き手段にて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた給油後残金額を前記記憶手段から取得し、取得した給油後残金額を、非接触で前記読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行う決済手段と、を含む。
【0009】
また、本発明の決済方法は、給油を行う給油装置と、前記給油装置にて行われた給油の給油量に相当する給油料金の決済を行う決済装置と、を含む給油システムの行う決済方法であって、前記給油装置が、自己を特定するための識別子と残金額とを記録している記録媒体から、前記識別子と前記残金額とを非接触で読み取り、その後、前記記録媒体に前記残金額として零を非接触で書き込む引落ステップと、前記給油装置が、前記引落ステップにて前記記録媒体に前記零が非接触で書き込まれると、給油可能となる給油ステップと、前記給油装置が、前記給油ステップにて行われた給油が完了すると、前記給油料金を算出する算出ステップと、前記給油装置が、前記引落ステップにて読み取られた残金額から前記算出ステップにて算出された給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する制御ステップと、前記給油装置が、前記引落ステップにて読み取られた識別子と、前記制御手段にて算出された給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する記憶ステップと、前記決済装置が、前記記録媒体に情報の読み書きを行う読書きステップと、前記決済装置が、前記読書きステップにて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた給油後残金額を前記給油装置から取得し、取得した給油後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う決済ステップと、を含む決済方法。
【0010】
前記発明によれば、記録媒体に記録されている残金額が非接触で読み取られ、その後、記録媒体に残金額として零が非接触で書き込こまれると、給油が可能になる。給油が完了すると、読み取られた残金額から給油料金を差し引いた給油後残金額が、非接触で記録媒体に書き込まれる。これにより、記録媒体に記録された残金額が給油開始前に零になり、給油完了後に、給油後残金額が記録媒体に記録される。したがって、給油所にて販売される油の盗難が防止できる。
【0011】
また、本発明の給油システムは、前記決済装置は、各種情報を表示する表示手段と、ユーザからの入力を受け付けるユーザ入力手段と、現金を格納する現金格納手段と、前記現金格納手段にて格納された現金を出力する現金出力手段と、をさらに含み、前記決済手段は、前記給油後残金額を前記記憶手段から取得すると、取得した給油後残金額を前記記録媒体に書き込ませる旨の書込み指示と、取得した給油後残金額に相当する現金を払い戻す旨の払戻し指示と、のいずれかの選択をユーザに要求する旨の選択要求を、前記表示部に表示させ、前記ユーザ入力手段が前記払戻し指示を受け付けた場合には、前記給油後残金額に相当する現金を、前記現金出力手段に前記現金格納手段から出力させて、前記給油料金の決済を行い、前記ユーザ入力手段が前記書込み指示を受け付けた場合には、前記給油後残金額を、非接触で前記読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行うことが望ましい。
【0012】
また、本発明の決済方法は、前記決済ステップは、前記決済装置が、前記給油後残金額を前記給油装置から取得すると、取得した給油後残金額を前記記録媒体に書き込ませる旨の書込み指示と、取得した給油後残金額に相当する現金を払い戻す旨の払戻し指示と、のいずれかの選択をユーザに要求する旨の選択要求を表示する選択要求表示ステップと、前記決済装置が、ユーザからの入力を受け付けるユーザ入力ステップと、前記決済装置が、前記ユーザ入力ステップにて前記払戻し指示が受け付けられた場合には、前記給油後残金額に相当する現金を出力して、前記給油料金の決済を行う現金出力ステップと、前記決済装置が、前記ユーザ入力ステップにて前記書込み指示が受け付けられた場合には、前記給油後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う書込ステップと、を含むことが望ましい。
【0013】
前記発明によれば、給油後残金額に相当する現金が出力される。これにより、ユーザは、給油後に、給油後残金額に相当する現金を受け取ることが可能になる。
【0014】
また、本発明の給油システムは、前記決済装置は、ユーザから現金を受け付け、受け付けた現金を前記現金格納手段に格納する現金入力手段、をさらに含み、前記決済手段は、前記給油後残金額を前記記憶手段から取得すると、前記記録媒体に金額を追加するか否かの判断を前記ユーザに要求する旨の追加判断要求を、前記表示手段に表示させ、前記追加判断要求が表示されている間に、前記現金入力手段が現金を受け付けると、受け付けた現金の金額に前記給油後残金額を加えた追加後残金額を算出し、算出した追加後残金額を、非接触で前記読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行うことが望ましい。
【0015】
また、本発明の決済方法は、前記決済ステップは、前記決済装置が、前記給油後残金額を前記給油装置から取得すると、前記記録媒体に金額を追加するか否かの判断を前記ユーザに要求する旨の追加判断要求を表示する判断要求表示ステップと、前記決済装置が、前記追加判断要求が表示されている間に、ユーザから現金を受け付ける現金入力ステップと、前記決済装置が、前記現金入力ステップにて現金が受け付けられると、受け付けられた現金の金額に前記給油後残金額を加えた追加後残金額を算出する残金額算出ステップと、前記決済装置が、前記残金額算出ステップにて算出された追加後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う追加後書込ステップと、を含むことが望ましい。
【0016】
前記発明によれば、現金の金額に給油後残金額を加えた追加後残金額が、記録媒体に非接触で書き込まれる。これにより、ユーザは、記録媒体に記録する残金額を増やすことが可能になる。
【0017】
また、本発明の給油システムは、前記給油装置と異なる場所に設置された他店舗給油装置と、前記決済装置と異なる場所に設置され、前記他店舗給油装置と接続された他店舗決済装置と、をさらに含み、前記給油装置は、前記記憶手段が前記識別子と前記給油後残金額とを互いに関連づけて記憶した後、所定の時間が経過すると、前記所定の時間内に前記決済手段にて前記給油料金の決済が行われたか否かを確認する確認手段、をさらに含み、前記制御手段は、前記確認手段にて前記給油料金の決済が行われていないと確認されると、決済が行われていないと確認された給油料金を前記残金額から差し引き算出した前記給油後残金額と、該給油後残金額と関連づけられた識別子と、を前記他店舗決済装置に送信し、前記他店舗給油装置は、前記制御手段から前記識別子と前記給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する他店舗記憶手段、を含み、前記他店舗決済装置は、前記記録媒体に情報の読み書きを行う他店舗読書き手段と、前記他店舗読書き手段にて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた前記給油後残金額を前記他店舗記憶手段から取得し、取得した前記給油後残金額を、非接触で前記他店舗読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行う他店舗決済手段と、を含むことが望ましい。
【0018】
また、本発明の決済方法は、前記給油システムは、前記給油装置と異なる場所に設置された他店舗給油装置と、前記決済装置と異なる場所に設置され、前記他店舗給油装置と接続された他店舗決済装置と、をさらに含み、前記給油装置が、前記識別子と前記給油後残金額とが互いに関連づけられて記憶された後、所定の時間が経過すると、前記所定の時間内に前記決済ステップにて前記給油料金の決済が行われたか否かを確認する確認ステップ、をさらに含み、前記制御ステップでは、前記給油装置が、前記確認ステップにて前記給油料金の決済が行われていないと確認されると、決済が行われていないと確認された給油料金を前記残金額から差し引き算出した前記給油後残金額と、該給油後残金額と関連づけられた識別子と、を前記他店舗決済装置に送信し、前記他店舗給油装置が、前記制御ステップにて送信された前記識別子と前記給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額とを互いに関連づけて記憶する他店舗記憶ステップと、前記他店舗決済装置が、前記記録媒体に情報の読み書きを行う他店舗読書きステップと、前記他店舗決済装置が、前記他店舗読書きステップにて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた前記給油後残金額を前記他店舗給油装置から取得し、取得した前記給油後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う他店舗決済ステップと、をさらに含むことが望ましい。
【0019】
前記発明によれば、所定の時間が経過後、決済が行われていないと、識別子と給油後残金額とが互いに関連づけられて他店舗給油装置に記憶される。他店舗決済装置にて識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた給油後残金額が記録媒体に書き込まれる。これにより、ユーザが決済を行わずに給油所を立ち去った場合、ユーザは、その後、他の給油所に立ち寄った際に、給油後残金額を記録媒体に書き込ませることできる。したがって、ユーザは、決済を行わずに給油所を立ち去った場合、後に、他の給油所でも決済を行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、非接触プリペイドカードを利用し、かつ、盗難の防止可能な給油システムを構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明の給油システムの一実施例を示したブロック図である。
【0023】
図1において、給油システムは、非接触プリペイドカード1と、給油端末装置2Aないし2Cと、チャージ装置3Aおよび3Bと、サーバ4と、他店舗サーバ5Aないし5Cと、他店舗給油端末装置6Aないし6Cと、他店舗チャージ装置7Aないし7C、とローカルネットワーク網8と、ネットワーク網9と、を含む。
【0024】
なお、給油端末装置2Aないし2Cと、チャージ装置3Aおよび3Bと、他店舗サーバ5Aないし5Cと、他店舗給油端末装置6Aないし6Cと、他店舗チャージ装置7Aないし7Cと、の数は限定されない。
【0025】
例えば、他店舗給油端末装置は、各店舗に複数配置されても良い。
【0026】
非接触プリペイドカード1は、自己を特定するための識別子(例えば、シリアルナンバー)と、残金額と、を記録している。
【0027】
給油端末装置2Aないし2Cは、給油を行う。
【0028】
図2は、給油端末装置2Aないし2Cの構成を示したブロック図である。なお、給油端末装置2Aないし2Cは全て同じ構成のため、給油端末装置2Aを例に説明を行う。
【0029】
図2において、給油端末装置2Aは、非接触読取部201と、制御部202と、端末表示部203と、入力部204と、認証情報記憶部205と、給油部206と、給油料金計算部207と、領収書発行部208と、端末送受信部209と、記憶部210と、確認部211とを含む。
【0030】
非接触読取部201は、非接触プリペイドカード1に記録された識別子を読み取り、読み取った識別子を制御部202に出力する。
【0031】
端末表示部203は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種情報を表示する。
【0032】
制御部202は、非接触読取部201から識別子を受け付けると、ユーザにパスワードの入力を要求する旨のパスワード入力要求を、端末表示部203に表示させる。
【0033】
入力部204は、ユーザからパスワードを受け付けると、受け付けたパスワードを制御部202に出力する。
【0034】
認証情報記憶部205は、非接触プリペイドカード1を識別するための識別子と、該識別子にて識別される非接触プリペイドカード1の認証を行うためのパスワードと、を関連づけて記憶する。
【0035】
なお、このパスワードは、ユーザにて設定される。
【0036】
制御部202は、入力部204からパスワードを受け付けると、非接触読取部201から受け付けた識別子と関連づけられたパスワードを、認証情報記憶部205から取得する。
【0037】
制御部202は、入力部204から受け付けたパスワードと、認証情報記憶部205から取得したパスワードと、が一致しているか否かの判断を行う。
【0038】
これらのパスワードが一致していると判断された場合、制御部202は、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を取得する旨の残金額取得要求を、非接触読取部201に出力する。
【0039】
一方、これらのパスワードが一致していないと判断された場合、制御部202は、入力されたパスワードが間違っている旨の認証不許可情報を、端末表示部203に表示させる。
【0040】
非接触読取部201は、制御部202から残金額取得要求を受け付けると、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を非接触で全額引き落とす。具体的には、非接触読取部201は、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を非接触で読み取り、その後、非接触プリペイドカード1に残金額として零を非接触で書き込む。
【0041】
非接触読取部201は、読み取った残金額を制御部202に出力する。
【0042】
制御部202は、非接触読取部201から残金額を受け付けると、受け付けた残金額にて購買可能な可能給油量を算出する。具体的には、制御部202は、油の単価を保持し、受け付けた残金額を保持している油の単価で除算することにより、可能給油量を算出する。
【0043】
例えば、残金額が「500円」であり、油の1リットル当たりの単価が「100円」である場合、可能給油量は「5リットル」となる。
【0044】
制御部202は、可能給油量を算出すると、算出した可能給油量を端末表示部203に表示させると共に、給油部206を給油可能な状態(例えば、給油を行うためのノズルの弁を開いた状態)にする。
【0045】
給油部206は、ユーザの操作に従い、給油を行う。
【0046】
制御部202は、給油部206にて給油された給油量を監視し、給油された給油量が可能給油量になると、給油部206にて行われている給油を(例えば、給油を行うためのノズルの弁を閉じた状態にして)停止させる。
【0047】
給油料金計算部207は、給油部206にて給油された給油量に相当する給油料金を産出する。
【0048】
例えば、給油料金計算部207は、油の単価を保持し、給油部206にて給油された油の給油量を検知する。給油料金計算部207は、検知した給油量と保持した油の単価とを乗算することにより、給油料金を算出する。
【0049】
給油料金計算部207は、算出した給油料金を制御部202に出力する。
【0050】
制御部202は、給油料金計算部207から給油料金を受け付けると、受け付けた給油料金を記載した領収書兼レシートを、領収書発行部208に発行させる。
【0051】
制御部202は、残金額から給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する。
【0052】
制御部202は、給油後残金額を算出すると、非接触読取部201から受け付けた識別子と、算出した給油後残金額と、を記憶部210に出力する。
【0053】
記憶部210は、制御部202から識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた識別子と給油後残金額とを互いに関連づけて記憶する。
【0054】
また、制御部202は、非接触読取部201から受け付けた識別子が記憶部210に記憶されているか否かを、所定の時間が経過すると確認させる設定を、確認部211に行う。
【0055】
チャージ装置3Aおよび3Bは、給油端末装置2Aないし2Cに記憶された給油後残金額を取得し、取得した給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込む、あるいは、取得した給油後残金額に相当する現金をユーザに支払う。
【0056】
図3は、チャージ装置3Aおよび3Bの構成を示したブロック図である。なお、チャージ装置3Aおよび3Bの構成は同一のため、チャージ装置3Aを例に説明する。
【0057】
図3において、チャージ装置3Aは、送受信部301と、管理部302と、現金格納部303と、現金入出力部304と、非接触書込部305と、表示部306と、ユーザ入力部307とを含む。
【0058】
非接触書込部305は、非接触プリペイドカード1に記録された識別子を読み取り、読み取った識別子を管理部302に出力する。
【0059】
管理部302は、非接触書込部305から識別子を受け付けると、受け付けた識別子と関連づけられて、記憶部210にて記憶された給油後残金額を取得する旨の給油後残金額取得要求を、送受信部301に出力する。
【0060】
ローカルネットワーク網8は、例えば、LAN(Local Area Network)であり、給油端末装置2Aないし2Cと、チャージ装置3Aおよび3Bと、サーバ4と相互に接続されている。
【0061】
送受信部301は、管理部302から給油後残金額取得要求を受け付けると、受け付けた給油後残金額取得要求を、給油端末装置2Aないし2Bの端末送受信部209に、ローカルネットワーク網8を介して送信する。
【0062】
端末送受信部209は、送受信部301からローカルネットワーク網8を介して給油後残金額取得要求を受け付けると、受け付けた給油後残金額取得要求を制御部202に出力する。
【0063】
制御部202は、端末送受信部209から給油後残金額取得要求を受け付けると、受け付けた給油後残金額取得要求が示す給油後残金額を記憶部210から取得する。
【0064】
制御部202は、給油後残金額を取得すると、取得した給油後残金額を端末送受信部209に出力する。
【0065】
端末送受信部209は、制御部202から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を、チャージ装置3Aの送受信部301に、ローカルネットワーク網8を介して送信する。
【0066】
送受信部301は、端末送受信部209からローカルネットワーク網8を介して給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を管理部302に出力する。
【0067】
管理部302は、送受信部301から給油後残金額を受け付けると、給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込ませる旨の書込み指示と、給油後残金額に相当する現金を払い戻す旨の払戻し指示と、のどちらか一方の選択をユーザに要求する旨の選択要求を、給油後残金額と共に表示部306に表示させる。
【0068】
ユーザ入力部307は、ユーザからの入力を受け付ける。
【0069】
ユーザ入力部307は、ユーザから書込み指示を受け付けると、受け付けた書込み指示を管理部302に出力する。
【0070】
管理部302は、ユーザ入力部307から書込み指示を受け付けると、非接触プリペイドカード1に書き込ませる給油後残金額に金額を追加するか否かの判断をユーザに要求する旨の追加判断要求を、給油後残金額と共に表示部306に表示させる。
【0071】
追加判断要求は、例えば、「カードに金額を追加しますか? 追加する場合は、現金窓口(現金入力部304A)にお金をお入れください」である。
【0072】
ユーザ入力部307は、ユーザから、非接触プリペイドカード1に書き込ませる給油後残金額に、金額を追加しない旨の非追加情報を受け付けると、受け付けた非追加情報を管理部302に出力する。
【0073】
管理部302は、ユーザ入力部307から非追加情報を受け付けると、非接触書込部305に給油後残金額を出力する。
【0074】
非接触書込部305は、管理部302から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を非接触プリペイドカード1に非接触で書き込むと共に、決済が完了した旨の決済完了情報を、管理部302に出力する。
【0075】
現金格納部303は、現金を格納する。
【0076】
現金入出力部304は、現金入力部304Aと現金出力部304Bとを含む。
【0077】
現金入力部304Aは、ユーザから現金を受け付ける。
【0078】
また、現金入力部304Aは、表示部307に選択要求が表示されている間に、ユーザから現金を受け付けると、受け付けた現金を現金格納部303に格納すると共に、受け付けた現金の金額を追加金額として、管理部302に出力する。
【0079】
管理部302は、現金入力部304Aから追加金額を受け付けると、受け付けた追加金額を給油後残金額に加えた追加後残金額を算出する。
【0080】
例えば、給油後残金額が「500円」であり、追加金額が「1000円」である場合、追加後残金額は「1500円」となる。
【0081】
管理部302は、追加後残金額を算出すると、算出した追加後残金額を非接触書込部305に出力する。
【0082】
非接触書込部305は、管理部302から追加後残金額を受け付けると、受け付けた追加後残金額を非接触プリペイドカード1に非接触で書き込むと共に、決済が完了した旨の決済完了情報を、管理部302に出力する。
【0083】
また、ユーザ入力部307は、ユーザから払戻し指示を受け付けると、受け付けた払戻し指示を管理部302に出力する。
【0084】
現金出力部304Bは、現金格納部303に格納された現金を出力する。
【0085】
管理部302は、ユーザ入力部307から払戻し指示を受け付けると、現金格納部303から給油後残金額に相当する現金を、現金出力部304Bに出力させる。
【0086】
現金出力部304Bは、現金格納部303から現金を出力すると共に、決済が完了した旨の決済完了情報を管理部302に出力する。
【0087】
管理部302は、非接触書込部305あるいは現金出力部304Bから決済完了情報を受け付けると、非接触書込部305から受け付けた識別子および該識別子と関連づけられて記憶部210に記憶された給油後残金額を消去する旨の情報と、該識別子と、を関連づけた消去要求を、送受信部301に出力する。
【0088】
送受信部301は、管理部302から消去要求を受け付けると、受け付けた消去要求を、給油端末装置2Aないし2Cの端末送受信部209に、ローカルネットワーク網8を介して送信する。
【0089】
端末送受信部209は、送受信部301からローカルネットワーク網8を介して消去要求を受け付けると、受け付けた消去要求を制御部202に出力する。
【0090】
制御部202は、端末送受信部209から消去要求を受け付けると、受け付けた消去要求に含まれる識別子と、該識別子と関連づけられた給油後残金額と、を記憶部210から消去する。
【0091】
確認部211は、制御部202にて設定された所定の時間後、設定された識別子が記憶部210に記憶されているか否かを確認する。
【0092】
その識別子が記憶されていないと、確認部211は、動作を終了する。
【0093】
一方、その識別子が記憶されていると、確認部211は、該識別子にて特定される非接触プリペイドカード1を保持するユーザが決算を行わずに給油所を立ち去った旨の情報と、該識別子と、を関連づけた非決済情報を制御部202に出力する。
【0094】
制御部202は、確認部211から非決済情報を受け付けると、受け付けた非決済情報に含まれる識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を、記憶部210から取得し、取得した給油後残金額と、確認部211から受け付けた非決済情報に含まれる識別子と、を端末送受信部209に出力する。
【0095】
端末送受信部209は、制御部202から互いに関連づけられた識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた識別子と給油後残金額と、をサーバ4にローカルネットワーク網8を介して出力する。
【0096】
ネットワーク網9は、例えば、インターネットであり、サーバ4と他店舗サーバ5Aないし5Cと相互に接続されている。
【0097】
サーバ4は、給油端末装置2Aないし2Cから識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた互いに関連づけられた識別子と給油後残金額と、を他店舗サーバ5Aないし5Cにネットワーク網9を介して送信する。
【0098】
他店舗サーバ5Aないし5Cは、他の給油所に配置されたサーバである。
【0099】
他店舗サーバ5Aないし5Cは、サーバ4から識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた識別子と給油後残金額と、を各他店舗サーバに接続された他店舗給油端末装置6Aないし6Cに出力する。
【0100】
他店舗給油端末装置6Aないし6Cは、他店舗サーバ5Aないし5Cとそれぞれ接続されている。
【0101】
なお、他店舗給油端末装置6Aないし6Cの構成は、図2にて示した給油端末装置2Aと同じの構成なので、他店舗給油端末装置6Aないし6Cの構成は、他店舗給油端末装置6Aを例に、図2を用いて説明する。
【0102】
他店舗給油端末装置6Aの端末送受信部209は、他店舗サーバ5Aから識別子と給油後残金額とを受け付ける。
【0103】
他店舗給油端末装置6Aの端末送受信部209は、受け付けた識別子と給油後残金額と、を他店舗給油端末装置6Aの記憶部210に出力する。
【0104】
他店舗給油端末装置6Aの記憶部210は、他店舗給油端末装置6Aの端末送受信部209から識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた互いに関連づけられた識別子と給油後残金額とを互いに関連づけて記憶する。
【0105】
他店舗チャージ装置7Aないし7Cは、図3にて示したチャージ装置3Aと同じ構成なので、他店舗チャージ装置7Aないし7Cの構成は、他店舗チャージ装置7Aを例に、図3を用いて説明する。
【0106】
他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305は、非接触プリペイドカード1から識別子を読み取ると、読み取った識別子を他店舗チャージ装置7Aの管理部302に出力する。
【0107】
他店舗チャージ装置7Aの管理部302は、他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305から識別子を受け付けると、受け付けた識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を、他店舗給油装置6Aの記憶部210から取得する。
【0108】
他店舗チャージ装置7Aの管理部302は、取得した給油後残金額を他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305に出力する。
【0109】
他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305は、他店舗チャージ装置7Aの管理部302から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込む。
【0110】
次に動作を説明する。
【0111】
図4は、本実施例の給油システムの動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、給油端末装置2Aないし2Cが非接触プリペイドカード1に記録された識別子を取得した際に、給油端末装置2Aないし2Cが行う動作を説明するためのフローチャートである。
【0112】
なお、給油端末装置2Aないし2Cの行う動作は、給油端末装置2Aを例に説明する。
【0113】
ステップ401では、非接触読取部201は、非接触プリペイドカード1に記録された識別子を読み取り、読み取った識別子を制御部202に出力する。非接触読取部201がその識別子を制御部202に出力すると、制御部202は、ステップ402を実行する。
【0114】
ステップ402では、制御部202は、非接触読取部201から識別子を受け付ける。制御部202は、その識別子を受け付けると、ステップ403を実行する。
【0115】
ステップ403では、制御部202は、ユーザにパスワードの入力を要求する旨のパスワード入力要求を、端末表示部203に表示させる。制御部202がパスワード入力要求を表示させると、入力部204は、ステップ404を実行する。
【0116】
ステップ404では、入力部204は、ユーザからパスワードを受け付けると、受け付けたパスワードを制御部202に出力する。入力部204がパスワードに出力すると、制御部202は、ステップ405を実行する。
【0117】
ステップ405では、制御部202は、入力部204からパスワードを受け付ける。制御部202は、パスワードを受け付けると、ステップ406を実行する。
【0118】
ステップ406では、制御部202は、非接触読取部201から受け付けた識別子と関連づけられたパスワードを、認証情報記憶部205から取得する。制御部202は、そのパスワードを取得すると、ステップ407を実行する。
【0119】
ステップ407では、制御部202は、入力部204から受け付けたパスワードと、認証情報記憶部205から取得したパスワードと、が一致しているか否かの判断を行う。制御部202は、これらのパスワードが一致しているとステップ408を実行し、これらのパスワードが一致していないとステップ409を実行する。
【0120】
ステップ408では、制御部202は、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を取得する旨の残金額取得要求を、非接触読取部201に出力する。制御部202が残金額取得要求を出力すると、非接触読取部201は、ステップ410を実行する。
【0121】
一方、ステップ409では、制御部202は、入力されたパスワードが間違っていた旨の認証不許可情報を、端末表示部203に表示させる。
【0122】
ステップ410では、非接触読取部201は、制御部202から残金額取得要求を受け付ける。非接触読取部201は、残金額取得要求を受け付けると、ステップ411を実行する。
【0123】
ステップ411では、非接触読取部201は、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を全額引き落とす。具体的には、非接触読取部201は、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を読み取り、その後、非接触プリペイドカード1に残金額として零を書き込む。
【0124】
非接触読取部201は、読み取った残金額を制御部202に出力する。非接触読取部201がステップ411を終了すると、制御部202は、ステップ412を実行する。
【0125】
ステップ412では、制御部202は、非接触読取部201から残金額を受け付けると、受け付けた残金額にて購買可能な可能給油量を算出する。制御部202は、可能給油量を算出すると、ステップ413を実行する。
【0126】
ステップ413では、制御部202は、算出した可能給油量を端末表示部203に表示させると共に、給油部206を給油可能な状態にする。制御部202がステップ413を終了すると、給油料金計算部207は、ステップ414を実行する。
【0127】
ステップ414では、給油料金計算部207は、給油部206にて給油された給油量に相当する給油料金を算出し、算出した給油料金を制御部202に出力する。給油料金計算部207がその給油料金を出力すると、制御部202は、ステップ415を実行する。
【0128】
ステップ415では、制御部202は、給油料金計算部207から給油料金を受け付ける。制御部202は、給油料金を受け付けると、ステップ416を実行する。
【0129】
ステップ416では、制御部202は、給油料金を記載した領収書兼レシートを、領収書発行部208に発行させる。制御部202は、ステップ416を終了すると、ステップ417を実行する。
【0130】
ステップ417では、制御部202は、残金額から給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する。制御部202は、給油後残金額を算出すると、ステップ418を実行する。
【0131】
ステップ418では、制御部202は、非接触読取部201から受け付けた識別子が記憶部210に記憶されているか否かを,所定の時間が経過すると確認させる設定を、確認部211に行う。制御部202は、ステップ418を終了すると、ステップ419を実行する。
【0132】
ステップ419では、制御部202は、非接触読取部201から受け付けた識別子と、算出した給油後残金額と、を記憶部210に出力する。
【0133】
記憶部210は、制御部202から識別子と給油後残金額を受け付けると、受け付けた識別子と給油後残金額とを互いに関連づけて記憶する。
【0134】
図5は、本実施例の給油システムの動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、給油料金の決済を行う動作を説明するためのフローチャートである。
【0135】
ステップ501では、非接触書込部305は、非接触プリペイドカード1にて記録された識別子を読み取り、読み取った識別子を管理部302に出力する。非接触書込部305がその識別子を出力すると、管理部302は、ステップ502を実行する。
【0136】
ステップ502では、管理部302は、非接触書込部305から識別子を受け付け、受け付けた識別子と関連づけられて、給油端末装置2Aないし2Bの記憶部210にて記憶された給油後残金額を取得する旨の給油後残金額取得要求を、送受信部301に出力する。
【0137】
送受信部301は、管理部302から給油後残金額取得要求を受け付けると、受け付けた給油後残金額取得要求を、給油端末装置2Aないし2Cの端末送受信部209に、ローカルネットワーク網8を介して送信する。
【0138】
送受信部301が給油後残金額得要求を送信すると、端末送受信部209は、ステップ503を実行する。
【0139】
ステップ503では、端末送受信部209は、送受信部301からローカルネットワーク網8を介して給油後残金額取得要求を受け付けると、受け付けた給油後残金額取得要求を制御部202に出力する。
【0140】
制御部202は、端末送受信部209から給油後残金額取得要求を受け付けると、受け付けた給油後残金額取得要求が示す給油後残金額を記憶部210から取得する。
【0141】
制御部202は、給油後残金額を取得すると、ステップ504を実行する。
【0142】
ステップ504では、制御部202は、記憶部210から取得した給油後残金額を端末送受信部209に出力する。
【0143】
端末送受信部209は、制御部202から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を、チャージ装置3Aの送受信部301に、ローカルネットワーク網8を介して送信する。端末送受信部209がステップ504を終了すると、送受信部301は、ステップ505を実行する。
ステップ505では、送受信部301は、端末送受信部209からローカルネットワーク網8を介して給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を管理部302に出力する。
【0144】
管理部302は、送受信部301から油後残金額を受け付ける。管理部302は、給油後残金額を受け付けると、ステップ506を実行する。
【0145】
ステップ506では、管理部302は、給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込ませる旨の書込み指示、あるいは、給油後残金額に相当する現金を払い戻す旨の払戻し指示、のどちらか一方の選択をユーザに要求する旨の選択要求を、表示部306に表示させる。管理部302は、ステップ506を終了すると、ステップ507を実行する。
【0146】
ステップ507では、管理部302は、ユーザ入力部307が書込み指示を受け付けたか否かを確認する。
【0147】
管理部302は、ユーザ入力部307が書込み指示を受け付けるとステップ508を実行し、ユーザ入力部307が書込み指示を受け付けないとステップ517を実行する。
【0148】
ステップ508では、管理部302は、非接触プリペイドカード1に書き込ませる給油後残金額に金額を追加するか否かの判断をユーザに要求する旨の追加判断要求を、表示部306に表示させる。管理部302は、ステップ508を終了すると、ステップ509を実行する。
【0149】
ステップ509では、管理部302は、ユーザ入力部307が非接触プリペイドカード1に給油後残金額に金額を追加しない旨の非追加情報を、ユーザから受け付けたか否かを確認する。管理部302は、ユーザ入力部307が非追加情報を受け付けるとステップ510を実行し、ユーザ入力部307が非追加情報を受け付けないとステップ512を実行する。
ステップ510では、管理部302は、非接触書込部305に給油後残金額を出力する。
【0150】
非接触書込部305は、管理部302から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込むと共に、決済が完了した旨の決済完了情報を、管理部302に出力する。非接触書込部305は、決算完了情報を出力すると、管理部302は、ステップ511を実行する。
【0151】
ステップ511では、管理部302は、非接触書込部305から決済完了情報を受け付ける。管理部302は、決済完了情報を受け付けると、ステップ520を実行する。
【0152】
ステップ512では、管理部302は、現金入出力部304がユーザから現金を受け付けたか否かを確認する。現金入出力部304が現金を受け付けると、現金入出力部304がステップ513を実行し、現金入出力部304が現金を受け付けないと、管理部302がステップ509を実行する。
【0153】
ステップ513では、現金入出力部304は、ユーザから受け付けた現金を現金格納部303に格納すると共に、受け付けた現金の金額を追加金額として、管理部302に出力する。
【0154】
管理部302は、現金入出力部304から追加金額を受け付ける。管理部302は、追加金額を受け付けると、ステップ514を実行する。
【0155】
ステップ514では、管理部302は、現金入出力部304から受け付けた追加金額を給油後残金額に加えた追加後残金額を算出する。管理部302は、追加後残金額を算出すると、ステップ515を実行する。
【0156】
ステップ515では、管理部302は、算出した追加後残金額を非接触書込部305に出力する。
【0157】
非接触書込部305は、管理部302から追加後残金額を受け付けると、受け付けた追加後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込むと共に、決済が完了した旨の決済完了情報を管理部302に出力する。非接触書込部305がステップ515を終了すると、管理部302は、ステップ516を実行する。
【0158】
ステップ516では、管理部302は、非接触書込部305から決済完了情報を受け付ける。管理部302は、決済完了情報を受け付けると、ステップ520実行する。
【0159】
ステップ517では、管理部302は、ユーザ入力部307が払戻し指示を受け付けたか否かを確認する。管理部302は、ユーザ入力部307が払戻し指示を受け付けるとステップ518を実行し、ユーザ入力部307が払戻し指示を受け付けないとステップ507を実行する。
【0160】
ステップ518では、管理部302は、現金格納部303から給油後残金額に相当する現金を現金出力部304Bに出力させる。
【0161】
現金出力部304Bは、現金格納部303から現金を出力すると共に、決済が完了した旨の決済完了情報を管理部302に出力する。
【0162】
現金出力部304Bがステップ518を終了すると、管理部302は、ステップ519を実行する。
【0163】
ステップ519では、管理部302は、非接触書込部305から決済完了情報を受け付ける。管理部302は、決済完了情報を受け付けると、ステップ520を実行する。
【0164】
ステップ520では、管理部302は、非接触書込部305から受け付けた識別子および該識別子と関連づけられて記憶部210に記憶された給油後残金額を消去する旨の情報と、該識別子と、を関連づけた消去要求を、送受信部301に出力する。
【0165】
送受信部301は、管理部302から消去要求を受け付けると、受け付けた消去要求を、給油端末装置2Aないし2Cの端末送受信部209に、ローカルネットワーク網8を介して送信する。送信部301が消去要求を送信すると、端末送受信部209は、ステップ525を実行する。
ステップ521では、端末送受信部209は、送受信部301からローカルネットワーク網8を介して消去要求を受け付けると、受け付けた消去要求を制御部202に出力する。
【0166】
制御部202は、端末送受信部209から消去要求を受け付けると、受け付けた消去要求に含まれる識別子と、該識別子と関連づけられた給油後残金額と、を記憶部210から消去する。
【0167】
図6は、本実施例の給油システムの動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、確認部211が、記憶部210に識別子が記憶されているか否かを確認した際に、給油システムが行う動作を説明するためのフローチャートである。
【0168】
ステップ601では、確認部211は、制御部202にて設定された所定の時間後、動作を開始する。確認部211は、動作を開始すると、ステップ602を実行する。
【0169】
ステップ602では、確認部211は、制御部202が非接触読取部201から受け付けた識別子が、記憶部210に記憶されているか否かを確認する。確認部211は、その識別子が記憶されているとステップ603を実行し、その識別子が記憶されていないとステップ604を実行する。
【0170】
ステップ603では、確認部211は、該識別子にて特定される非接触プリペイドカード1を保持するユーザが決算を行わずに給油所を立ち去った旨の情報と、該識別子と、を関連づけた非決済情報を制御部202に出力する。
【0171】
確認部211が非決済情報を出力すると、制御部202は、ステップ605を実行する。
【0172】
一方、ステップ604では、確認部211は、動作を終了する。
【0173】
ステップ605では、制御部202は、確認部211から非決済情報を受け付ける。制御部202は、ステップ605を終了すると、ステップ606を実行する。
【0174】
ステップ606では、制御部202は、受け付けた非決済情報に含まれる識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を記憶部210から取得し、取得した給油後残金額と、確認部211から受け付けた非決済情報に含まれる識別子と、を端末送受信部209に出力する。
【0175】
制御部202が識別子と給油後残金額とを出力すると、端末送受信部209は、ステップ607を実行する。
【0176】
ステップ607では、端末送受信部209は、制御部202から識別子と給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額とを、ローカルネットワーク網8を介してサーバ4に出力する。端末送受信部209が識別子と給油後残金額とを出力すると、サーバ4は、ステップ608を実行する。
【0177】
ステップ608では、サーバ4は、端末送受信部209から識別子と給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額と、を他店舗サーバ5Aないし5Cにネットワーク網9を介して送信する。サーバ4が識別子と給油後残金額とを送信すると、他店舗サーバ5Aないし5Cは、ステップ609を実行する。
【0178】
ステップ609では、他店舗サーバ5Aないし5Cは、サーバ4から識別子と給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額と、を他店舗サーバ5Aないし5Cにそれぞれ接続された他店舗給油端末装置6Aないし6Cに出力する。他店舗サーバ5Aないし5Cが識別子と給油後残金額とを出力すると、他店舗給油端末装置6Aないし6Cは、ステップ610を実行する。
【0179】
以下では、他店舗給油装置6Aを例に説明する。
【0180】
ステップ610では、他店舗給油端末装置6Aの端末送受信部209は、他店舗サーバ5Aから識別子と給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額と、を他店舗給油端末装置6Aの記憶部210に出力する。
【0181】
他店舗給油端末装置6Aの記憶部210は、他店舗給油端末装置6Aの端末送受信部209から、識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた識別子と給油後残金額とを互いに関連づけて記憶する。他店舗給油端末装置6Aの記憶部210がステップ610を終了すると、他店舗チャージ装置7Aの非接触書込み部305は、ステップ611を実行する。
【0182】
ステップ611では、他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305は、非接触プリペイドカード1から識別子を読み取り、読み取った識別子を他店舗チャージ装置7Aの管理部302に出力する。
【0183】
他店舗チャージ装置の管理部302は、他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305から識別子を受け付けると、受け付けた識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を、他店舗給油装置6Aの記憶部210から取得する。他店舗チャージ装置の管理部302は、給油後残金額を取得すると、ステップ612を実行する。
【0184】
ステップ612では、他店舗チャージ装置7Aの管理部302は、取得した給油後残金額を他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305に出力する。
【0185】
他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305は、他店舗チャージ装置7Aの管理部302から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込む。
【0186】
本実施例によれば、非接触読取部201は、自己を特定するための識別子と残金額とを記録している記録媒体から、識別子を読み取る。非接触読取部201は、制御部202から残金額取得要求を受け付けると、非接触プリペイドカード1に記録された残金額を読み取り、その後、非接触プリペイドカード1に残金額として零を書き込む。
【0187】
制御部202は、非接触読取部201が非接触プリペイドカード1に零を書き込むと、給油部206を給油可能な状態にする。給油が完了すると、制御部202は、残金額から給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する。
【0188】
管理部302は、非接触書込部305が非接触プリペイドカードから読み取った識別子を受け付けると、受け付けた識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を記憶部210から取得し、取得した給油後残金額を非接触書込部305に出力する。
【0189】
非接触書込部305は、管理部302から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を非接触で非接触プリペイドカード1に書き込む。
【0190】
これにより、給油開始前に、記録媒体に記録された残金額が零になり、給油完了後に、給油後残金額が記録媒体に記録される。したがって、給油所にて販売される油の盗難が防止できる。
【0191】
また、本実施例では、管理部302は、ユーザ入力部307から払戻し指示を受け付けると、現金格納部303から給油後残金額に相当する現金を現金出力部304Bに出力させる。
【0192】
これにより、給油後残金額に相当する現金が出力される。これにより、ユーザは、給油後に、給油後残金額に相当する現金を受け取ることが可能になる。
【0193】
また、本実施例では、管理部302は、非接触プリペイドカード1に追加金額を書き込ませるか否かの判断をユーザに要求する旨の追加判断要求を、給油後残金額と共に表示部306に表示させる。
【0194】
現金入力部304Aは、表示部307に選択要求が表示されている間に、ユーザから現金を受け付けると、受け付けた現金の金額を追加金額として管理部302に出力する。
【0195】
管理部302は、現金入力部304Aから追加金額を受け付けると、受け付けた追加金額を給油後残金額に加えた追加後残金額を算出し、算出した追加後残金額を非接触書込部305に出力する。非接触書込部305は、管理部302から追加後残金額を受け付けると、受け付けた追加後残金額を非接触プリペイドカード1に非接触で書き込む。
【0196】
これにより、現金の金額に給油後残金額を加えた追加後残金額が、非接触プリペイドカード1に非接触で書き込まれる。よって、ユーザは、非接触プリペイドカード1に記録されている残金額にチャージ装置3Aあるいはチャージ装置3Bに入れた現金の金額を追加し、追加した金額を非接触プリペイドカード1に非接触で書き込ませることが可能になる。
【0197】
また、本実施例では、確認部211は、管理部302にて設定された所定の時間後、管理部302は、送受信部301から受け付けた識別子が記憶部210に記憶されているか否かを確認する。その識別子が記憶されていると、確認部211は、該識別子にて特定される非接触プリペイドカード1を保持するユーザが決算を行わずに給油所を立ち去った旨の情報と、該識別子と、を関連づけた非決済情報を管理部302に出力する。
【0198】
管理部302は、確認部211から非決済情報を受け付けると、受け付けた非決済情報に含まれる識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を、記憶部210から取得し、取得した給油後残金額と、確認部211から受け付けた非決済情報に含まれる識別子と、を送受信部301とローカルネットワーク網8とサーバ4とネットワーク網9と他店舗サーバ5Aないし5Cを介して他店舗給油端末装置6Aないし6Cに出力する。
【0199】
他店舗給油端末装置6Aないし6Cの記憶部210は、管理部302から識別子と給油後残金額とを受け付けると、受け付けた識別子と給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する。
【0200】
他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305は、非接触プリペイドカード1から識別子を読み取ると、読み取った識別子を他店舗チャージ装置7Aの管理部302に出力する。
【0201】
他店舗チャージ装置7Aの管理部302は、他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305から識別子を受け付けると、受け付けた識別子と関連づけられて記憶された給油後残金額を、他店舗給油装置6Aの記憶部210から取得する。他店舗チャージ装置7Aの管理部302は、取得した給油後残金額を他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305に出力する。
【0202】
他店舗チャージ装置7Aの非接触書込部305は、他店舗チャージ装置7Aの管理部302から給油後残金額を受け付けると、受け付けた給油後残金額を非接触プリペイドカード1に書き込む。
【0203】
これにより、所定の時間が経過後、決済が行われていないと、識別子と給油後残金額とが、互いに関連づけられて他店舗給油装置7Aないし7Cに記憶される。他店舗決済装置7Aないし7Cにて識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた給油後残金額が記録媒体に書き込まれる。よって、ユーザが決済を行わずに給油所を立ち去った場合、ユーザは、その後、他の給油所に立ち寄った際に、給油後残金額を記録媒体に書き込ませることできる。したがって、ユーザが決済を行わずに給油所を立ち去った場合、後に、他の給油所でも決済が可能になる。
【0204】
以上説明した実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0205】
【図1】本発明の一実施例の給油システムを示したブロック図である。
【図2】給油端末装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図3】チャージ装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図4】給油システムの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】給油システムの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】給油システムの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0206】
1 非接触プリペイドカード
2A 給油端末装置
2B 給油端末装置
2C 給油端末装置
3A チャージ装置
3B チャージ装置
4 サーバ
5A 他店舗サーバ
5B 他店舗サーバ
5C 他店舗サーバ
6A 他店舗給油端末装置
6B 他店舗給油端末装置
6C 他店舗給油端末装置
7A 他店舗チャージ装置
7B 他店舗チャージ装置
7C 他店舗チャージ装置
8 ローカルネットワーク網
9 ネットワーク網
201 非接触読取部
202 制御部
203 端末表示部
204 入力部
205 認証情報記憶部
206 給油部
207 給油料金計算部
208 領収書発行部
209 端末送受信部
210 記憶部
211 確認部
301 送受信部
302 管理部
303 現金格納部
304 現金入出力部
304A 現金入力部
304B 現金出力部
305 非接触書込部
306 表示部
307 ユーザ入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給油を行う給油装置と、前記給油装置にて行われた給油の給油量に相当する給油料金の決済を行う決済装置と、を含む給油システムであって、
前記給油装置は、
自己を特定するための識別子と残金額とを記録している記録媒体から、前記識別子と前記残金額とを非接触で読み取り、その後、前記記録媒体に前記残金額として零を非接触で書き込む引落手段と、
前記引落手段にて前記記録媒体に前記零が非接触で書き込まれると、給油可能となる給油手段と、
前記給油手段にて行われた給油が完了すると、前記給油料金を算出する算出手段と、
前記引落手段にて読み取られた残金額から前記算出手段にて算出された給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する制御手段と、
前記引落手段にて読み取られた識別子と、前記制御手段にて算出された給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する記憶手段と、
を含み、
前記決済装置は、
前記記録媒体に情報の読み書きを行う読書き手段と、
前記読書き手段にて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた給油後残金額を前記記憶手段から取得し、取得した給油後残金額を、非接触で前記読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行う決済手段と、
を含む給油システム。
【請求項2】
請求項1に記載の給油システムにおいて、
前記決済装置は、
各種情報を表示する表示手段と、
ユーザからの入力を受け付けるユーザ入力手段と、
現金を格納する現金格納手段と、
前記現金格納手段にて格納された現金を出力する現金出力手段と、
をさらに含み、
前記決済手段は、
前記給油後残金額を前記記憶手段から取得すると、取得した給油後残金額を前記記録媒体に書き込ませる旨の書込み指示と、取得した給油後残金額に相当する現金を払い戻す旨の払戻し指示と、のいずれかの選択をユーザに要求する旨の選択要求を、前記表示部に表示させ、前記ユーザ入力手段が前記払戻し指示を受け付けた場合には、前記給油後残金額に相当する現金を、前記現金出力手段に前記現金格納手段から出力させて、前記給油料金の決済を行い、前記ユーザ入力手段が前記書込み指示を受け付けた場合には、前記給油後残金額を、非接触で前記読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行う、
給油システム。
【請求項3】
請求項2に記載の給油システムにおいて、
前記決済装置は、
ユーザから現金を受け付け、受け付けた現金を前記現金格納手段に格納する現金入力手段、
をさらに含み、
前記決済手段は、
前記給油後残金額を前記記憶手段から取得すると、前記記録媒体に金額を追加するか否かの判断を前記ユーザに要求する旨の追加判断要求を、前記表示手段に表示させ、前記追加判断要求が表示されている間に、前記現金入力手段が現金を受け付けると、受け付けた現金の金額に前記給油後残金額を加えた追加後残金額を算出し、算出した追加後残金額を、非接触で前記読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行う、
給油システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給油システムにおいて、
前記給油装置と異なる場所に設置された他店舗給油装置と、
前記決済装置と異なる場所に設置され、前記他店舗給油装置と接続された他店舗決済装置と、
をさらに含み、
前記給油装置は、
前記記憶手段が前記識別子と前記給油後残金額とを互いに関連づけて記憶した後、所定の時間が経過すると、前記所定の時間内に前記決済手段にて前記給油料金の決済が行われたか否かを確認する確認手段、
をさらに含み、
前記制御手段は、
前記確認手段にて前記給油料金の決済が行われていないと確認されると、決済が行われていないと確認された給油料金を前記残金額から差し引き算出した前記給油後残金額と、該給油後残金額と関連づけられた識別子と、を前記他店舗決済装置に送信し、
前記他店舗給油装置は、
前記制御手段から前記識別子と前記給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する他店舗記憶手段、
を含み、
前記他店舗決済装置は、
前記記録媒体に情報の読み書きを行う他店舗読書き手段と、
前記他店舗読書き手段にて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた前記給油後残金額を前記他店舗記憶手段から取得し、取得した前記給油後残金額を、非接触で前記他店舗読書き手段にて前記記録媒体に書き込ませて、前記給油料金の決済を行う他店舗決済手段と、
を含む給油システム。
【請求項5】
給油を行う給油装置と、前記給油装置にて行われた給油の給油量に相当する給油料金の決済を行う決済装置と、を含む給油システムの行う決済方法であって、
前記給油装置が、自己を特定するための識別子と残金額とを記録している記録媒体から、前記識別子と前記残金額とを非接触で読み取り、その後、前記記録媒体に前記残金額として零を非接触で書き込む引落ステップと、
前記給油装置が、前記引落ステップにて前記記録媒体に前記零が非接触で書き込まれると、給油可能となる給油ステップと、
前記給油装置が、前記給油ステップにて行われた給油が完了すると、前記給油料金を算出する算出ステップと、
前記給油装置が、前記引落ステップにて読み取られた残金額から前記算出ステップにて算出された給油料金を差し引いた給油後残金額を算出する制御ステップと、
前記給油装置が、前記引落ステップにて読み取られた識別子と、前記制御手段にて算出された給油後残金額と、を互いに関連づけて記憶する記憶ステップと、
前記決済装置が、前記記録媒体に情報の読み書きを行う読書きステップと、
前記決済装置が、前記読書きステップにて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた給油後残金額を前記給油装置から取得し、取得した給油後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う決済ステップと、
を含む決済方法。
【請求項6】
請求項5に記載の決済方法において、
前記決済ステップは、
前記決済装置が、前記給油後残金額を前記給油装置から取得すると、取得した給油後残金額を前記記録媒体に書き込ませる旨の書込み指示と、取得した給油後残金額に相当する現金を払い戻す旨の払戻し指示と、のいずれかの選択をユーザに要求する旨の選択要求を表示する選択要求表示ステップと、
前記決済装置が、ユーザからの入力を受け付けるユーザ入力ステップ、
前記決済装置が、前記ユーザ入力ステップにて前記払戻し指示が受け付けられた場合には、前記給油後残金額に相当する現金を出力して、前記給油料金の決済を行う現金出力ステップと、
前記決済装置が、前記ユーザ入力ステップにて前記書込み指示が受け付けられた場合には、前記給油後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う書込ステップと、
を含む決済方法。
【請求項7】
請求項6に記載の決済方法において、
前記決済ステップは、
前記決済装置が、前記給油後残金額を前記給油装置から取得すると、前記記録媒体に金額を追加するか否かの判断を前記ユーザに要求する旨の追加判断要求を表示する判断要求表示ステップと、
前記決済装置が、前記追加判断要求が表示されている間に、ユーザから現金を受け付ける現金入力ステップと、
前記決済装置が、前記現金入力ステップにて現金が受け付けられると、受け付けられた現金の金額に前記給油後残金額を加えた追加後残金額を算出する残金額算出ステップと、
前記決済装置が、前記残金額算出ステップにて算出された追加後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う追加後書込ステップと、
を含む決済方法。
【請求項8】
請求項5ないし7のいずれか1項に記載の決済方法において、
前記給油システムは、前記給油装置と異なる場所に設置された他店舗給油装置と、
前記決済装置と異なる場所に設置され、前記他店舗給油装置と接続された他店舗決済装置と、をさらに含み、
前記給油装置が、前記識別子と前記給油後残金額とが互いに関連づけられて記憶された後、所定の時間が経過すると、前記所定の時間内に前記決済ステップにて前記給油料金の決済が行われたか否かを確認する確認ステップ、
をさらに含み、
前記制御ステップでは、
前記給油装置が、前記確認ステップにて前記給油料金の決済が行われていないと確認されると、決済が行われていないと確認された給油料金を前記残金額から差し引き算出した前記給油後残金額と、該給油後残金額と関連づけられた識別子と、を前記他店舗決済装置に送信し、
前記他店舗給油装置が、前記制御ステップにて送信された前記識別子と前記給油後残金額とを受け付け、受け付けた識別子と給油後残金額とを互いに関連づけて記憶する他店舗記憶ステップと、
前記他店舗決済装置が、前記記録媒体に情報の読み書きを行う他店舗読書きステップと、
前記他店舗決済装置が、前記他店舗読書きステップにて前記記録媒体から前記識別子が読み取られると、読み取られた識別子と関連づけられた前記給油後残金額を前記他店舗給油装置から取得し、取得した前記給油後残金額を、非接触で前記記録媒体に書き込んで、前記給油料金の決済を行う他店舗決済ステップと、
をさらに含む決済方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−331099(P2006−331099A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154120(P2005−154120)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】