説明

給液システム

【課題】本発明の目的は、柔軟に液量を変更でき、節水をおこなうことが可能な給水システムを提供することにある。
【解決手段】給液システム10は、液体12が流れる配管14、配管14に設けられたバルブ16a,16b,16c、液体12を溜めるタンク18、タンク18内の液面レベルを検知する液面レベルセンサ20、液体12の供給量を選択するスイッチ、およびバルブ16a,16b,16cの開閉を制御する制御盤22を備える。スイッチS1,S2によって簡単に一定量の液体12を供給することができ、節水が可能である。必要に応じて連続した液体12の供給も可能であり、使い勝手がよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定量の液体を供給することができる給液システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、センサによって手を検知して、自動的に水を流す蛇口が使用されている。センサで手を検出した後、一定時間バルブを開くことによって、所定量の水を流すことができる。蛇口の締め忘れがないため、節水の効果がある。
【0003】
しかし、一定時間経過することによってバルブが閉じるため、長時間の使用には向かない。バルブが閉じるたびに、センサに手を検知させる必要が生じる。下記の特許文献1に、手の動作量に応じて水量を変化させる蛇口が開示されているが、人によって手の動作が異なるため、所望水量を得られない場合があると考えられる。また、水道水に限定された蛇口であり、蛇口近くに手を近づけることを前提としているため、油や薬品などの他の液体に応用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−311708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、柔軟に液量を変更でき、節水をおこなうことが可能な給水システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の給液システムは、液体が流れ、1本の経路から第1経路と第2経路に分離し、分離後に該第1経路と第2経路が合流する配管と、前記配管に設けられ、第1経路または第2経路に液体を流すためのバルブと、前記第2経路の途中に設けられ、液体を溜めるタンクと、前記タンク内に設けられ、タンク内の液体の液面レベルを検知する液面レベルセンサと、前記液体の給液量を選択するスイッチと、前記液面レベルセンサの値からタンク内の液体量を求め、選択された給液量に応じてバルブの開閉を制御する制御盤とを備える。
【0007】
前記スイッチによって連続的な液体の供給と一定量の液体の供給とが選択でき、連続的な液体の供給は第1経路を液体が流れ、一定量の液体の供給は第2経路を液体が流れる。
【0008】
前記制御盤は、タンク内の液体量によってタンクから供給した液体の量を求め、選択された供給量になったときにバルブを閉じる。
【0009】
また、第2経路を複数使用した給液システムであっても良い。タンクごとに異なる液体または異なる温度の液体を溜める。制御盤によってバルブの開閉度合いを制御し、液体の混合割合を制御する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、スイッチの選択によって簡単に一定量の液体を供給することができ、節水が可能である。必要に応じて連続した液体の供給も可能であり、使い勝手がよい。スイッチによる操作であり、センサに手を近づける必要はなく、液体は水に限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】給液システムの構成を示す図である。
【図2】液面レベルセンサの構成を示す図である。
【図3】スイッチの一例を示す図である。
【図4】タンクを複数使用した給液システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の給液システムについて図面を使用して説明する。
【0013】
図1に示す給液システム10は、液体12が流れる配管14、配管14に設けられた複数のバルブ16a,16b,16c、液体12を溜めるタンク18、タンク18内の液面レベルを検知する液面レベルセンサ20、液体12の供給方法を選択するスイッチ(ボタン)S1,S2、およびバルブ16a,16b,16cの開閉を制御する制御盤22を備える。
【0014】
液体12は、水、油、薬液、その他の混合液などが挙げられる。給液システム10の適用場所によって液体12が選択される。給液システム10が水道に適用されれば、液体12は水である。
【0015】
配管14は、1本の経路から第1経路aと第2経路bに分離して、再び1本の経路に合流する。給液システム10が水道に適用されれば、配管14は水道管である。
【0016】
配管14の途中にバルブ16a,16b,16cが設けられる。バルブ16a,16b,16cとして、電磁バルブが挙げられる。バルブ16a,16b,16cには開閉をおこなう制御装置が備えられており、制御盤22からの信号に応じてバルブ16a,16b,16cの開閉がなされる。バルブ16a,16b,16cは複数であり、第1経路aに設けられた第1バルブ16a、第2経路bにおいてタンク18の上流側に設けられた第2バルブ16b、第2経路bにおいてタンク18の下流側に設けられた第3バルブ16cが備えられる。各バルブ16a,16b,16cの開閉によって液体12の流れる経路a,bや流量が変更される。
【0017】
タンク18は第2経路bの途中に設けられる。第2経路bの途中で配管14は分離されており、分離された箇所にタンク18が設けられる。第2バルブ16bが開くことによって、タンク18に液体12が供給される。第3バルブ16cが開くことによって、タンク18から液体12が流出し、第3バルブ16cを閉じることによって、タンク18に液体12を溜めることができる。
【0018】
液面レベルセンサ20によって、タンク18内の液面レベルを検知することができる。設計時にタンク18の形状は既知であり、液面レベルによってタンク18内の液体12の量を求めることができる。例えば、各液面レベルに応じた液体12の量を記憶しておき、液面レベルに基づいて液体12の量を参照する方式や、液面レベルを所定の式に代入して液体12の量を求める方式が挙げられる。タンク18内の液体12の量から、第3バルブ16cを通って流出した液体12の量を求めることができる。
【0019】
液面レベルセンサ20は、図2に示す静電容量を利用した液面レベルセンサが挙げられる。静電容量式であるため、可動部が無くて壊れにくく、液面の揺れなどに対しても正確に液面レベルを検知することができる。
【0020】
液面レベルセンサ20は、一対の電極24,18と、発振回路26と、発振回路26から電極24に電流を供給するための第1供給回路28と、電極24の電位を測定する検知回路30と、第2供給回路32と、第2供給回路32から直接電力が供給される基準回路34と、検知回路30と基準回路34との電位の差分を出力する比較回路36とを含む。また、液面レベルセンサ20を駆動させるための電源回路38を備える。
【0021】
電極18、24の一方がアース電極となり、給液システム10ではタンク18をアース電極として利用する。電極18,24はステンレスやチタンなどで形成する。これは液体12によって電極18,24がさび付かないためである。電極18,24の周りはフッ素系樹脂コーティングをほどこしてもよい。電極18,24がさらにさび付きにくくなる。フッ素系樹脂コーティングなどをほどこすのであれば、ステンレスなど以外の電極18,24を使用してもよい。
【0022】
タンク18が円筒形であれば、電流の供給される電極(以下、第1電極と記載する。)24はタンク18の中心軸を通る棒状体である。タンク(または第2電極と記載する。)18の側面をステンレスなどで形成することによって、他方の電極を形成する。第2電極18の電位はアース電位となるようにする。
【0023】
周知のように、タンク18内の液体12の容量、すなわち液面レベルが上下することによって、タンク18内の静電容量が変化する。タンク18の形状は設計時に既知であり、静電容量によって液面レベルを求めることができ、液面レベルからタンク18内の液体12の量が求められる。
【0024】
発振回路26はクリスタル発振器を含む。クリスタル発振器の周波数は、例えば5MHzである。クリスタル発振器は温度特性が良く、温度変化によって誤動作しにくい。
【0025】
第1供給回路28は複数のICを並列接続している。例えば3個のICを並列接続する。このICは、6個のインバータが内蔵されているCMOSのICである。複数のICを使用し、CMOSバッファを構成する。第1電極24に向けて流れる電流を確保する。CMOSバッファから第1電極24までに可変抵抗を備えて電位を調節し、所望の電圧を第1電極24に印加してもよい。例えば、第1供給回路28からは約1μAの電流が流れるようにする。なお、第1供給回路28から第1電極24までに、回路設計上、検知回路30の一部を通過する。
【0026】
検知回路30は、ダイオード、コンデンサおよび抵抗によって交流を直流に変換するAC/DCコンバータを含む。ダイオードで整流し、コンデンサと抵抗で平滑する。直流に変換するのは、比較回路36で、基準回路34の電位との比較をおこなうためである。また、アンプによって、検知した電位を増幅してもよい。
【0027】
検知回路30と基準回路34は同じ回路構成にする。さらに、第1供給回路28と第2供給回路32とは同じ回路構成にする。第1供給回路28のICにCMOSを使用しており、温度によっては誤動作する。検知回路30で第1電極24の電位を検知しても正確な電位を検知したことにはならない。そこで、上記のように同じ回路が並列になるように設ける。第2供給回路32および基準回路34は第1電極24には接続されていないので、第1電極24の電位を検知することはない。検知回路30と基準回路34の電位の差分を取った場合、その差分は第1電極24の電位だけとなる。したがって、同じ回路を並列に設けることによって、温度影響を除去して、正確に液面レベルを検知することができる。
【0028】
比較回路36にオペアンプを使用し、例えば低消費電力クワッド汎用オペアンプを使用する。クワッド汎用オペアンプは、4つのオペアンプが内蔵されており、高利得、周波数補償回路内蔵のデバイスである。比較回路36は、オペアンプによって差動増幅をおこなう。
【0029】
上述したように、比較回路36の出力は、温度の影響が除去されている。使用場所によって温度の影響は受けず、正確に液面レベルを測定することが可能となる。例えば、0〜80℃の使用環境において、温度による誤差は約5%以内、良好な場合はほぼ誤差が無いようにすることができる。
【0030】
比較回路36が出力する差分のノイズを除去するフィルタ回路40を含む。ノイズはEMI(electro-magnetic interference)である。フィルタ回路40に使用されるデバイスとしては、例えばDCライン用コモンモードフィルタがある。このデバイスは、貫通コンデンサ、チップ積層コンデンサ、ヒューズインダクタを組み合わせたものである。また、ケーブルに対してグランドレベルのケーブルシールドを設け、ノイズ対策をほどこしてもよい。
【0031】
フィルタ回路40にツェナーダイオードを備えても良い。フィルタ回路40によって比較回路36の出力に含まれるノイズを除去することができる。液面レベルセンサ20の出力を制御盤22に入力する。
【0032】
スイッチS1,S2は制御盤22に接続されおり、押されたスイッチS1,S2によって、液体の一定量の給液または連続した給液の給液方法が選択される(図3)。例えば、「180mL」、「500mL」、「1L」、「3L」の一定量のスイッチS1、「連続」のスイッチS2を設ける。一定量のスイッチS1は複数であり、選択した量の液体12が配管出口から給液される。この液体12の量は、使用場所に応じて適宜設定変更しても良い。例えば、レストランの厨房などでは、メニューに応じた一定水量を供給できるようにしても良い。連続のスイッチS2は1つであり、もう一度スイッチS2を押すまで連続して液体12が流れる。
【0033】
制御盤22は、液面レベルセンサ20の値からタンク18内の液体量を求め、選択されたスイッチS1,S2の給液量に応じてバルブ16a,16b,16cの開閉を制御する。制御盤22は、ハードウェアやソフトウェアからなるICを含み、スイッチS1、S2からの信号を受け付ける。また、制御盤22から各バルブ16a,16b,16cの制御装置に信号を送ることによって、後述するような制御をおこなう。
【0034】
連続のスイッチS2が押された場合、第1バルブ16aを開ける。第1バルブ16aが開けられることによって、液体12は第1経路aを通って連続して供給される。再び連続のスイッチS1が押されたとき、第1バルブ16aを閉じて、液体12の供給を停止する。通常の水道などの液体供給と同じである。このとき、第2バルブ16bおよび第3バルブ16cは閉じられている。
【0035】
一定量のスイッチS1が押された場合、第3バルブ16cを開ける。第1バルブ16aと第3バルブ16cは閉じられている。タンク18に貯められた液体12が供給される。液面レベルが変化し、液面レベルセンサ20が検知した値が制御盤22に送られる。制御盤22は、スイッチS1が押されたときのタンク18内の液体量とその後の液体量の差分から、給液された液体12の量を求める。液体12の量がスイッチS1で選択された量になったとき、第3バルブ16cを閉じる。
【0036】
第3バルブ16cを閉じた後、第2バルブ16bを開けて、タンク18に液体12を供給する。液面レベルセンサ20が検知した値が、タンク18内の最大液量になったとき、第2バルブ16bを閉じる。最大液量は、液体12の膨張などを考慮して、タンク18の上端よりも低い位置に設定する。
【0037】
連続して液体12を供給する場合は第1経路aを液体12が通過し、一定量の液体12を供給する場合は第2経路bを液体12が通過することとなる。液体12の供給をおこなわない場合は、いずれのバルブ16a,16b,16cは閉じられている。
【0038】
第2バルブ16bおよび第3バルブ16cを閉じたときに配管14内に液体12が存在しており、閉じた後も一定量の供給がある。したがって、配管14の中の液体12を考慮して、第2バルブ16bおよび第3バルブ16cを閉じるタイミングを早めても良い。
【0039】
一定量のスイッチS1が押された場合、上記のように第3バルブ16cが開いて第2バルブ16bが閉じるまでの間のみ、液面レベルセンサ20が駆動すればよい。したがって、この間に液面レベルセンサ20に電力が供給されるようにしても良い。不要な電力消費が無く、節電になる。
【0040】
以上のように、スイッチS1,S2によって簡単に一定量の液体12を供給することができる。給液システム10は水道などに適用され、家庭のキッチンなどで節水が可能となる。また、給液システム10は水道に取って代わるものではなく、既存の水道と併用しても良い。必要に応じて連続した液体12の供給も可能であり、使い勝手がよい。センサに手を近づける必要はなく、液体12は水に限定されることはない。静電容量式の液面レベルセンサ20であり、液面レベルを検知するために種々の工夫があるため、正確に液体12を供給できる。
【0041】
以上、本発明について1実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、長期間、一定量のスイッチS1が押されなかった場合、液体12がタンク18内に長期間溜められることとなる。一定期間、一定量のスイッチS1が押されなかった場合、連続のスイッチS2が押されたとしても、第2バルブ16bと第3バルブ16cを同時に開いて連続して液体12を供給するようにしても良い。そのため、第2バルブ16bと第3バルブ16cを同一にして、タンク18への流入量と流出量が同一となるようにする。タンク18内の液体12が入れ替えられ、新鮮な液体12がタンク18内に溜められる。
【0042】
第2バルブ16bを開けてタンク16に液体12を供給しているとき、一定量のスイッチS1が押された場合、第2バルブ16bを閉じて第3バルブ16cを開ける。スイッチS1が押されたときの液面レベルからタンク18内の液体量を求め、その液体量からの変化から、供給された液体の量を求める。
【0043】
タンク18内の液体12が減少して回復していないときにスイッチS1が押された場合、一定量の液体12を供給できない場合がある。制御盤22は、スイッチS1からの信号を受け付けないようにする。スイッチS1の中にLEDなどの光源を備えて、点灯または消灯することによって、スイッチS1が不使用であることを使用者に知らせても良い。
【0044】
スイッチS1,S2の他にテンキーやダイヤルを含め、自由に供給量を指定できるようにしても良い。テンキーなどで指定された数字の分だけ、液体12が供給されるように、制御盤22が第3バルブ16cを開ける。テンキーなどで入力した数字が分かるように、ディスプレイを備えても良い。
【0045】
各スイッチS1,S2の押された回数をメモリに記憶しても良い。一定量のスイッチS1が押された回数によって、使用量が分かる。連続のスイッチS2の場合、タイマーを使用して使用時間も記録すれば、使用量が分かる。ディスプレイに表示するようにして、常に使用量を意識できるようにしても良い。
【0046】
静電容量を利用した液面レベルセンサ20を使用したが、フロート式の液面レベルセンサであっても、本願に適用することができる。
【0047】
第1バルブ16aと第2バルブ16bの代わりに、配管14の分岐部分に方向制御弁(方向切換弁)を設けても良い。方向制御弁は、液体12の経路を第1経路a、第2経路bまたは両方停止の3つを選択できるものである。バルブの数が少なくなり、構成および制御が簡単になる。
【0048】
上記の実施形態では、バルブ16a,16b,16cの開閉度合いを変更することはできなかったが、バルブ16a,16b,16cの開閉度合いを変更して、配管14の出口から供給される液体12の単位時間あたりの液体量を変更してもよい。
【0049】
図4のようにタンク18が複数の給液システム10bであっても良い。給液システム10bは、図1の第2経路bを複数備えるように給液システム10を変形させた構成である。以下の説明において給液システム10と同じ部分は説明を省略する。
【0050】
給液システム10bは、各タンクには異なる液体12a,12bが溜められる。スイッチS3は液体12a,12bの混合割合を選択するものである。制御盤22は、選択された混合割合に応じてタンク18の下流のバルブ16cの開閉度合いを制御する。
【0051】
液面レベルセンサ20が検知した液面レベルの信号が制御盤22に入力される。タンク18の形状は設計時に既知であり、制御盤22は、単位時間あたりの液面レベルの変化量から、単位時間あたりの液体12a,12bの減少量を求める。液体12a,12bの減少量から液体12a,12bの混合割合が求められる。
【0052】
求めた混合割合が選択された混合割合と異なる場合、バルブ16cの開閉度合いを変更する信号をバルブ16cの制御装置に送信する。一の液体12a,12bの割合が少なければ、その液体12a,12bが溜められたタンク18のバルブ16cを開けるようにし、反対に多ければバルブ16cを閉じるようにする。各液体12a,12bの混合割合は相対的に変化するため、一の液体12a,12bだけではなく、他の液体12a,12bまたは両方の液体12a,12bの量を変更して、選択された混合割合になるようにしても良い。
【0053】
スイッチS3を再び押すことによって、制御盤22はバルブ16cを閉じる。その後、タンク18の上流のバルブ16bを開けて、タンク18の最大液量になるまで液体12a,12bを溜める。最大液量は、上記のように液面レベルセンサ20の検知した液面レベルによって求める。
【0054】
タンク18の数は2つに限られず、混合液に応じて適宜タンク18の数は変更しても良い。種類の異なる液体12a,12bを混合することに限られず、温度の異なる液体12a,12bを混合させても良い。混合割合によって、異なる温度の混合液を供給することができる。温度を異ならせるために、各タンク18にヒーターおよび温度計を設ける。温度計の温度値を制御盤22に入力し、制御盤22は所望の温度になるように、ヒーターに信号を送り、ヒーターは所望の温度になるように液体12a,12bを加熱する。
【0055】
また、スイッチS3によって混合割合だけではなく、図1の給液システム10のように、混合液の給液量を選択できるようにしても良い。各液面レベルセンサ20が検知した液面レベルは、バルブ16cの開閉度合いを変更するだけではなく、上記のように液体12a,12bの供液量を求めることができる。この供液量から、選択した給液量になったときに、バルブ16cを閉じるように制御盤22が制御する。
【0056】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【符号の説明】
【0057】
10,10b:給液システム
12,12a,12b:液体
14:配管
16a,16b,16c:バルブ
18:タンク
20:液面レベルセンサ
22:制御盤
24:第1電極
26:発振回路
28:第1供給回路
30:検知回路
32:第2供給回路
34:基準回路
36:比較回路
38:電源回路
40:フィルタ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が流れ、1本の経路から第1経路と第2経路に分離し、分離後に該第1経路と第2経路が合流する配管と、
前記配管に設けられ、第1経路または第2経路に液体を流すためのバルブと、
前記第2経路の途中に設けられ、液体を溜めるタンクと、
前記タンク内に設けられ、タンク内の液体の液面レベルを検知する液面レベルセンサと、
前記液体の給液方法を選択するためのスイッチと、
前記液面レベルセンサの値からタンク内の液体量を求め、選択された給液方法に応じてバルブの開閉を制御する制御盤と、
を備えた給液システム。
【請求項2】
前記スイッチによって連続的な液体の給液と一定量の液体の給液とが選択でき、連続的な液体の給液は第1経路を液体が流れ、一定量の液体の給液は第2経路を液体が流れる請求項1の給液システム。
【請求項3】
前記制御盤は、タンク内の液体量によってタンクから供給した液体の量を求め、選択された給液量になったときにバルブを閉じる請求項1または2の給液システム。
【請求項4】
前記液面レベルセンサが前記容器をアース電極とした静電容量式の液面レベルセンサであり、
前記アース電極とで対となる第1電極と、
高周波発振をおこなうクリスタル発振器を備えた発振回路と、
前記発振回路から前記第1電極に電位を印加するための第1供給回路と、
前記第1電極の電位を測定する検知回路と、
前記第1供給回路と並列に設けられた第2供給回路と、
前記第2供給回路から直接電力が供給される基準回路と、
前記検知回路と基準回路との電位の差分を出力する比較回路と、
を含む液面レベル測定装置であって、
前記検知回路と前記基準回路、および、前記第1供給回路と前記第2供給回路とが同じ回路構成であり、
前記第1供給回路と前記第2供給回路とは、インバータが内蔵されたCMOSのICを複数備え、複数の該ICを並列接続することによってCMOSバッファが構成され、
前記比較回路が出力する差分が前記第1電極の電位である請求項1から3のいずれかの給液システム。
【請求項5】
液体が流れる複数の配管と、
前記複数の配管のそれぞれに設けられたバルブと、
前記複数の配管のそれぞれに設けられ、液体を溜めるタンクと、
前記タンク内に設けられ、タンク内の液体の液面レベルを検知する液面レベルセンサと、
前記液体の混合割合を選択するためのスイッチと、
前記液面レベルセンサの値からタンク内の液体量を求め、選択された混合割合に応じてバルブの開閉を制御する制御盤と、
を備えた給液システム。
【請求項6】
前記制御盤は、タンク内の液体量によってタンクから供給した液体の量を求め、選択された混合割合になるようにバルブの開閉を制御する請求項5の給液システム。
【請求項7】
前記液面レベルセンサが前記容器をアース電極とした静電容量式の液面レベルセンサであり、
前記アース電極とで対となる第1電極と、
高周波発振をおこなうクリスタル発振器を備えた発振回路と、
前記発振回路から前記第1電極に電位を印加するための第1供給回路と、
前記第1電極の電位を測定する検知回路と、
前記第1供給回路と並列に設けられた第2供給回路と、
前記第2供給回路から直接電力が供給される基準回路と、
前記検知回路と基準回路との電位の差分を出力する比較回路と、
を含む液面レベル測定装置であって、
前記検知回路と前記基準回路、および、前記第1供給回路と前記第2供給回路とが同じ回路構成であり、
前記第1供給回路と前記第2供給回路とは、インバータが内蔵されたCMOSのICを複数備え、複数の該ICを並列接続することによってCMOSバッファが構成され、
前記比較回路が出力する差分が前記第1電極の電位である請求項5または6の給液システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−148813(P2012−148813A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10338(P2011−10338)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(394003438)
【Fターム(参考)】