説明

線材又は管の車体への取付構造及びその車体への取付方法

【課題】接続元や接続先が異なる複数の管を配管する作業や電線を配線する作業が容易で、配管作業や配線作業の時間を削減した線材又は管の車体への取付構造及びその車体への取付方法を提供する。
【解決手段】電線又は管の取付構造11は、壁(ダッシュパネル24)に取付けられている第1のクランプ部材66と、第1のクランプ部材66に取付けられている第2のクランプ部材67と、を備える。第1のクランプ部材66は、第1の電線や管を保持する第1の保持部71と、壁側のスタッド68に嵌合状態で掛止する車体用嵌合掛止孔73と、第2のクランプ部材67を嵌合状態で掛止する第2のクランプ用嵌合掛止孔75と、を備え、第2のクランプ部材67は、第2の電線や管を保持する第2の保持部91と、第2のクランプ用嵌合掛止孔75に掛止している掛止突起部92と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材又は管の車体への取付構造及びその車体への取付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両には、配線や配管が施され、配管に例えば樹脂クランプが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許3338596号公報(第4頁、図1)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図9は、従来の技術を説明する図であり、従来の樹脂クランプ201は、管202、203を固定部材204の貫通口205に固定するもので、貫通口205に管202、203を貫通させた後、管202に第1の把持部206を嵌合し、管202を軸に樹脂クランプ201を回動し(矢印a1の方向)、管203に第2の把持部207を嵌合する。そして、樹脂クランプ201を管202、203の長手方向にスライドさせ、貫通口205に止めるので、組み付け手数を大幅に軽減することができるというものである。
【0004】
しかし、特許文献1の樹脂クランプ201では、管202、203はともに1本であるが、管202が2本以上、管203も2本以上の場合に採用できないという問題がある。
仮に、管202の本数に対応するだけの数の第1の把持部206を有する樹脂クランプを形成し、これとは別体に管203の本数に対応するだけの数の第2の把持部207を有する樹脂クランプを形成することも可能である。そして、予め2本以上の管202に樹脂クランプを嵌めて小組み立てを済ませ、同様に、予め2本以上の管203に樹脂クランプを嵌めて小組み立てを済ませることも可能で、管202を取付ける工程と、管203を取付ける工程の順を分けることができる利点がある反面、樹脂クランプの係止爪208、209を4個係止する必要があり、手間がかかるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、接続元や接続先が異なる複数の管を配管する作業や電線を配線する作業が容易で、配管作業や配線作業の時間を削減した線材又は管の車体への取付構造及びその車体への取付方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車体の壁に電線又は管をクランプで固定する電線又は管の取付構造において、壁に取付けられている第1のクランプ部材と、第1のクランプ部材に取付けられている第2のクランプ部材と、を備え、第1のクランプ部材は、電線や管のうちの第1の電線や管を保持する保持部と、壁側のスタッドに嵌合状態で掛止する車体用嵌合掛止孔と、第2のクランプ部材を嵌合状態で掛止する第2のクランプ用嵌合掛止孔と、を備え、第2のクランプ部材は、電線や管のうちの残りであり、第1の電線や管とは接続元又は接続先を異にする第2の電線や管を保持する保持部と、第2のクランプ用嵌合掛止孔に掛止している掛止突起部と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、車両に用いる第1の電線や管に樹脂製の第1のクランプ部材の保持部を嵌合する第1管束ね工程と、第1のクランプ部材の車体用嵌合掛止孔を車体から突出しているスタッドに嵌合する第1のクランプ部材取付け工程と、第1の電線や管とは接続元又は接続先を異にする第2の電線や管に樹脂製の第2のクランプ部材の保持部を嵌合する第2管束ね工程と、第2のクランプ部材の掛止突起部を第1のクランプ部材の第2のクランプ用嵌合掛止孔に嵌合する第2のクランプ部材取付け工程と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明では、第1のクランプ部材は、電線や管のうちの第1の電線や管を保持する保持部と、壁側のスタッドに嵌合状態で掛止する車体用嵌合掛止孔と、第2のクランプ用嵌合掛止孔と、を備えているので、壁側のスタッドに第1のクランプ部材を嵌合すると、壁に第1のクランプ部材を取付けることができる。従って、接続元や接続先が異なる複数の管を配管する作業や電線を配線する作業は容易になるという利点がある。
【0009】
また、第2のクランプ部材は、第2の電線や管を保持する保持部と、第2のクランプ用嵌合掛止孔に掛止している掛止突起部と、を備えているので、第1のクランプ部材に第2のクランプ部材を取付けることができる。
【0010】
請求項2に係る発明では、第1のクランプ部材取付け工程は第1の電線や管を束ねている第1のクランプ部材を車体から突出しているスタッドに嵌合するので、スタッドに嵌合するだけで車体に第1のクランプ部材を取付けることができる。従って、管を配管する作業時間や電線を配線する作業時間を削減することができるという利点がある。
【0011】
また、第2のクランプ部材取付け工程は第2のクランプ部材の掛止突起部を第1のクランプ部材の第2のクランプ用嵌合掛止孔に嵌合するので、第1のクランプ部材に第2のクランプ部材を取付けることができ、管を配管する作業時間や電線を配線する作業時間を削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の線材又は管の車体への取付構造を用いたブレーキ装置の配管・配線概念図である。
線材又は管の車体への取付構造11は、車両12のブレーキ装置13に採用されたものである。具体的には、配管を一例に後述する。
【0013】
車両12は、車室17と、車体18と、車体18に接続しているサスペンション装置21と、を備える。
車体18は、車室17の前のフロントボデー22と、フロントボデー22のエンジンルーム23と車室17との間の隔壁をなすダッシュパネル24(車体18の壁)と、を備えている。
サスペンション装置21は、フロントサスペンション27と、リアサスペンション28と、からなり、ブレーキ装置13が設けられている。
【0014】
ブレーキ装置13は、車室17の左に配置されたブレーキペダル31と、ブレーキペダル31に接続しているマスタパワー32と、マスタパワー32に接続しているマスタシリンダ33と、マスタシリンダ33にブレーキ配管機構35を介して接続しているABSモジュレータ装置36と、ABSモジュレータ装置36にブレーキ配管機構35を介して接続している前ディスクブレーキ装置37及び後ディスクブレーキ装置38と、車室17の中央にパーキングブレーキレバー41を配置しているパーキングブレーキ装置42と、を備え、ABS機能を備えている。
【0015】
ABSモジュレータ装置36は、既存の機能で、前輪44及び後輪45のロックを防止するもので、図に示していないABS制御部の制動情報に基づいて作動する弁によって作動液の圧力を調整するとともに、作動液をブレーキ配管機構35を介して分配する。
ブレーキ配管機構35には、本発明の線材又は管の車体への取付構造(線材・管取付構造)11が用いられている。
【0016】
図2は、線材又は管の車体への取付構造の全体斜視図である。
図3は、線材又は管の車体への取付構造の正面図である。
図4は、線材又は管の車体への取付構造でクランプされる管の配置を示す詳細斜視図である。図1を併用して説明する。
【0017】
ブレーキ配管機構35は、マスタシリンダ33に接続している第2の管であるところの2本のマスタシリンダ用パイプ47と、ABSモジュレータ装置36に接続している第2の管であるところの左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52と、第1の管であるところの左後輪用パイプ53及び右後輪用パイプ54と、ダッシュパネル24に取付けられている2個のクランプ機構55と、を備える。
【0018】
マスタシリンダ用パイプ47は、マスタシリンダ33とABSモジュレータ装置36を接続している鋼管で、鋼管の両端にそれぞれのポートに対応したおねじを有する継手57が取付けられている。
なお、ここでは、マスタシリンダ33が接続元に相当し、ABSモジュレータ装置36が接続先に相当する。
【0019】
左前輪用パイプ51は、ABSモジュレータ装置36と左の前ディスクブレーキ装置37を接続している鋼管と、鋼管に接続継手を介して接続しているブレーキホース58とからなり、鋼管の両端にそれぞれのポートに対応したおねじを有する継手61が取付けられている。
右前輪用パイプ52は、左前輪用パイプ51とは長さが異なるが、構成が同様である。
ここでは、ABSモジュレータ装置36が接続元に相当し、前ディスクブレーキ装置37が接続先に相当する。
【0020】
左後輪用パイプ53は、ABSモジュレータ装置36と左の後ディスクブレーキ装置38を接続している鋼管と、鋼管に接続継手を介して接続しているブレーキホース62とからなり、鋼管の両端にそれぞれのポートに対応したおねじを有する継手63が取付けられている。
右後輪用パイプ54は、左後輪用パイプ53と同様である。
ここでは、ABSモジュレータ装置36が接続元に相当し、後ディスクブレーキ装置38が接続先に相当する。
【0021】
図5(a)、(b)は、線材又は管の車体への取付構造に用いたクランプ機構の説明図である。(a)は斜視図、(b)は分解図である。
クランプ機構55は、第1のクランプ部材66と、第1のクランプ部材66に取付けられている第2のクランプ部材67と、第1のクランプ部材66を車体18の壁(ダッシュパネル24)に固定するスタッド68と、からなる。
【0022】
第1のクランプ部材66は、樹脂製で、第1の管(左後輪用パイプ53、右後輪用パイプ54)の外径に対応した第1の保持部71が形成され、保持部71に連なり固定端部72及び固定端部72に車体用嵌合掛止孔73が形成され、保持部71に連なり連結支持部74が形成され、連結支持部74に第2のクランプ用嵌合掛止孔75が形成され、連結支持部74の端に回動(矢印a1の方向)を、車体に接することで防止する回動規制部76が形成されている。
【0023】
第1の保持部71は、空孔81を有する緩衝部82に、押圧される管を受ける管受け部83が形成され、緩衝部82に連ねて管を管受け部83に押圧する弾性部84が形成されている。
車体用嵌合掛止孔73には、ダッシュパネル24から突起しているスタッド68に掛かる抜け止め爪86及び、スタッド68の先端が当接するストッパ87が形成されている。
【0024】
第2のクランプ部材67は、樹脂製で、第2の管(2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51)の外径に対応した第2の保持部91が形成され、第2の保持部91に連なり掛止突起部92が第1のクランプ部材66の第2のクランプ用嵌合掛止孔75に嵌合することで掛止するように形成されている。
【0025】
なお、線材・管取付構造11は、鋼管を支持したが、第1の管及び第2の管だけでなく、図に示していない第1の電線並びに第2の電線を支持することも可能なものである。電線の場合は、クランプ機構55の仕様を管の外径から第1・第2の電線の外径(束ねたものの外径を含む)に変更する。
また、電線(線材)と鋼管を支持してもよい。例えば、第1のクランプ部材66で鋼管を支持し、第2のクランプ部材67に相当する第2のクランプ部材で電線を支持する。
【0026】
このように、線材又は管の車体への取付構造11では、ダッシュパネル24に突起しているスタッド68に嵌合することで、ダッシュパネル24に第1の管をクランプしている第1のクランプ部材66を取付けることができる。
具体的には、ダッシュパネル24に突起しているスタッド68に第1のクランプ部材66の車体用嵌合掛止孔73を嵌合すると、車体用嵌合掛止孔73の抜け止め爪86にスタッド68の周溝部94が掛かるので、ダッシュパネル24に第1のクランプ部材66を取付けることができる。
従って、接続元や接続先が異なる複数の管を配管する作業や電線を配線する作業は容易になる。
【0027】
また、第1のクランプ部材66の第2のクランプ用嵌合掛止孔75に第2のクランプ部材67の掛止突起部92を嵌めると、掛止突起部92の掛かり爪95が第1のクランプ部材66に掛かるので、第1のクランプ部材66に第2のクランプ部材67を取付けることができる。
【0028】
次に、本発明の線材又は管の車体への取付方法を説明する。
図6は、本発明の線材又は管の車体への取付方法の概要フローチャートであり、STはステップ番号を示す。
ST01:第1の電線又は管に第1のクランプ部材66を嵌合する第1管束ね工程を実施する。
ST02:第1のクランプ部材66を車体18に取付けるクランプ部材取付け工程を実施する。
ST03:第2の電線又は管に第2のクランプ部材67を嵌合する第2管束ね工程を実施する。
ST04:第2のクランプ部材67を第1のクランプ部材66に嵌合するクランプ部材取付け工程を実施する。
次に、ST01〜ST04を具体的に説明する。
【0029】
図7は、本発明の線材又は管の車体への取付方法を説明する図である。図5を併用して説明する。
第1管束ね工程では、まず、第1の管(左後輪用パイプ53及び右後輪用パイプ54)の第1クランプ位置97に第1のクランプ部材66を嵌合し、続けて、第2クランプ位置98に第1のクランプ部材66を嵌合する。
その際に、第1の管(左後輪用パイプ53及び右後輪用パイプ54)の第3クランプ位置101に燃料パイプ102を異なるクランプ部材106で取付けてもよい。
【0030】
その次に(クランプ部材取付け工程)、車体18のダッシュパネル24のスタッド68に第1のクランプ部材66を嵌合することで、ダッシュパネル24に第1のクランプ部材66を取付ける。
【0031】
図8は、図7の続きを説明する図である。
引き続き、ダッシュパネル24にマスタパワー32(マスタシリンダ33を組み付け済み。)を取付ける。
【0032】
その次に、ST03の第2管束ね工程を実施する。ABSモジュレータ装置36に2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52をそれぞれの継手57、61で接続する。続けて、2本のマスタシリンダ用パイプ47並びに左前輪用パイプ51の第1クランプ位置104に第2のクランプ部材67を嵌合し、2本のマスタシリンダ用パイプ47並びに左前輪用パイプ51の第2クランプ位置105に第2のクランプ部材67を嵌合する。更に、必要に応じて第2のクランプ部材67とは異なるクランプ部材106でクランプする。
【0033】
これで、ST03の第2管束ね工程は完了し、2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52の合計4本のパイプを予め束ねる小組み立てが完了する。
【0034】
なお、ST03の第2管束ね工程は、ST02のクランプ部材取付け工程の次(下工程)に実施する手順に工程を設定しているが、詳しくは、予め小組み立てとして完成させる。つまり、ST04のクランプ部材取付け工程のタイミングに間に合うように並行若しくは予め実施する工程である。
【0035】
最後に、第2のクランプ部材67をエンジンルーム23内に配置済みの第1のクランプ部材66に矢印a2のように嵌合する。これで、2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52の合計4本のパイプのクランプは完了する。
【0036】
具体的には、束ねた4本を配管位置の近傍に置き、まず、ABSモジュレータ装置36のブラケット111をフロントボデー22に矢印a3のように取付ける。その次に、ABSモジュレータ装置36のそれぞれのポートに第1の管をなす左後輪用パイプ53及び右後輪用パイプ54の継手63をねじ込む。
【0037】
引き続き、第2の管(2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52)のうち、2本のマスタシリンダ用パイプ47の継手57をマスタシリンダ33にねじ込む。そして、第2のクランプ部材67を配置済みの第1のクランプ部材66に矢印a2のように嵌合する。
【0038】
残りの左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52を異なるクランプ部材106でクランプし、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52の接続していない継手61をフロントボデー22の孔に通して、エンジンルーム23の外に出す。これで、本発明の電線又は管の車体への取付方法を用いた作業は完了する。
【0039】
このように、線材又は管の車体への取付方法では、第1管束ね工程は第1の管(左後輪用パイプ53及び右後輪用パイプ54)に第1のクランプ部材66の第1の保持部71を嵌合し、クランプ部材取付け工程は第1のクランプ部材66をエンジンルーム23のダッシュパネル24に突起させたスタッド68に嵌めるので、第1のクランプ部材66をスタッド68に嵌めると、ダッシュパネル24に第1の管(左後輪用パイプ53及び右後輪用パイプ54)を固定することができ、ボルトで固定したり、固定のための爪を4個嵌めるものに比べ、作業時間を削減することができる。
従って、管を配管する作業時間や電線を配線する作業時間を削減することができる。
【0040】
引き続き、第2のクランプ部材取付け工程は第2の管(2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52)を嵌合することで束ねている第2のクランプ部材67をダッシュパネル24に固定済みの第1のクランプ部材66に嵌合するので、第1のクランプ部材66に第2のクランプ部材67を取付けることができ且つ、第2の管(2本のマスタシリンダ用パイプ47、左前輪用パイプ51及び右前輪用パイプ52)を第1の管に並列にクランプすることができる。
【0041】
尚、本発明の線材又は管の車体への取付構造及びその車体への取付方法は、実施の形態ではダッシュパネル24にブレーキパイプ(鋼管)を固定する場合に採用したが、ダッシュパネル24以外のものに、ブレーキパイプ(鋼管)以外の管や電線を固定する場合にも採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の線材又は管の車体への取付構造及びその車体への取付方法は、ダッシュパネル24にブレーキパイプ(鋼管)を固定するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の線材又は管の車体への取付構造を用いたブレーキ装置の配管・配線概念図である。
【図2】線材又は管の車体への取付構造の全体斜視図である。
【図3】線材又は管の車体への取付構造の正面図である。
【図4】線材又は管の車体への取付構造でクランプされる管の配置を示す詳細斜視図である。
【図5】線材又は管の車体への取付構造に用いたクランプ機構の説明図である。
【図6】本発明の線材又は管の車体への取付方法の概要フローチャートである。
【図7】本発明の線材又は管の車体への取付方法を説明する図である。
【図8】図7の続きを説明する図である。
【図9】従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
【0044】
11…線材又は管の車体への取付構造、18…車体、24…車体18の壁(ダッシュパネル)、47…管(マスタシリンダ用パイプ)、51…管(左前輪用パイプ)、52…管(右前輪用パイプ)、53…管(左後輪用パイプ)、54…管(右後輪用パイプ)、66…第1のクランプ部材、67…第2のクランプ部材、68…スタッド、71…保持部(第1の保持部)、73…車体用嵌合掛止孔、75…第2のクランプ用嵌合掛止孔、91…保持部(第2の保持部)、92…掛止突起部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の壁に電線又は管をクランプで固定する電線又は管の取付構造において、
前記壁に取付けられている第1のクランプ部材と、該第1のクランプ部材に取付けられている第2のクランプ部材と、を備え、
前記第1のクランプ部材は、前記電線や管のうちの第1の電線や管を保持する保持部と、前記壁側のスタッドに嵌合状態で掛止する車体用嵌合掛止孔と、前記第2のクランプ部材を嵌合状態で掛止する第2のクランプ用嵌合掛止孔と、を備え、
前記第2のクランプ部材は、前記電線や管のうちの残りであり、前記第1の電線や管とは接続元又は接続先を異にする第2の電線や管を保持する保持部と、前記第2のクランプ用嵌合掛止孔に掛止している掛止突起部と、を備えていることを特徴とする電線又は管の車体への取付構造。
【請求項2】
車両に用いる第1の電線や管に樹脂製の第1のクランプ部材の保持部を嵌合する第1管束ね工程と、
前記第1のクランプ部材の車体用嵌合掛止孔を車体から突出しているスタッドに嵌合する第1のクランプ部材取付け工程と、
前記第1の電線や管とは接続元又は接続先を異にする第2の電線や管に樹脂製の第2のクランプ部材の保持部を嵌合する第2管束ね工程と、
前記第2のクランプ部材の掛止突起部を前記第1のクランプ部材の第2のクランプ用嵌合掛止孔に嵌合する第2のクランプ部材取付け工程と、を備えていることを特徴とする電線又は管の車体への取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−29283(P2009−29283A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195855(P2007−195855)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】