説明

編集補助システムおよび編集範囲記録方法

【課題】 ロギング作業においてユーザの操作感を向上させ、作業効率を高めることが可能な編集補助システムを提供する。
【解決手段】 ビデオテープ再生装置2において、操作入力手段22からの入力操作によってビデオテープが再生され、ビデオ信号および再生時間情報が送信される。また、編集点入力手段26によってイン点、アウト点が指定され、制御信号が送信される。編集範囲記録装置3は、ビデオ信号、再生時間情報、および編集点入力手段26による入力にともなう制御信号とを受信し、編集点設定手段33によって制御信号受信時の再生時間情報をイン点、アウト点の時間情報として設定し、また、静止画像生成手段34によってビデオ信号よりイン点における静止画像のデータを生成し、編集点データ記憶手段35によって、設定されたイン点およびアウト点の時間情報と静止画像のデータとを対応させて記憶する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープの記録データから必要な編集範囲を特定して記録する編集補助システムおよび編集範囲記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープに記録された様々な画像および音声データに対する編集作業の途上において、この記録データの中から後に利用する大まかな範囲を特定して記録するロギングと呼ばれる作業がある。例えば、ニュース素材の映像が記録されたビデオテープから、撮影者や取材者等がビデオテープを再生して内容を確認しながら、番組に必要である可能性の高い範囲の開始点(イン点)と終了点(アウト点)のタイムコードを指示書に記入して、担当の編集者にビデオテープとともに渡す。編集者は、この指示書にしたがって番組で使用する映像を探し出し、最終的な編集作業を行うことによって、編集作業にかかる時間を短縮することができる。
【0003】また、最近ではこのロギング作業をコンピュータ装置を利用して行うことも多い。図12に、ロギング作業を行うための従来の編集補助システムの構成例の概要を示す。
【0004】従来の編集補助システム120は、ビデオテープの記録データを再生するビデオテープレコーダ(以下、VTRと略称する)121と、VTR121の動作の制御や、イン点、アウト点の記録処理等の各種の制御処理を行うパーソナルコンピュータ(以下、PCと略称する)122によって構成されている。なお、この編集補助システム120においてはVTR121の録画機能は使用しないため、VTR121のかわりに録画機能のないビデオテーププレーヤを用いてもよい。VTR121とPC122とは、信号ケーブル123および124によって電気的に接続されている。信号ケーブル123は、例えばRS−422AあるいはRC−232Cインタフェース規格に準拠するシリアルケーブルであり、各種の制御信号やデータが双方向に伝送される。また、信号ケーブル124はRCAコネクタによって接続されたライン出力用の同軸ケーブルであり、画像データとフレーム同期信号とを含むいわゆるコンポジットのビデオ信号が伝送される。VTR121は、編集素材が記録されたカセット式のビデオテープが挿入されて、PC122から信号ケーブル123を介して送信される制御信号にしたがって、テープを走行させて記録データを再生し、再生にともなうタイムコードをPC122に送信する。VTR121にはモニタ121aが接続され、このモニタ121aには再生画像が表示される。また、信号ケーブル124を介して、PC122に対してビデオ信号を送信する。
【0005】一方、PC122はロギング処理プログラムをCPUで実行することによって、信号ケーブル123を介してVTR121と通信を行い、VTR121の動作を制御するとともに、ロギング作業によるイン点、アウト点を記録する処理を行う。PC122にはモニタ122aが接続されており、このモニタ122a上にはVTR121の操作やイン点、アウト点の設定操作を行うためのGUI(Graphical User Interface)が表示される。ユーザはマウス等の図示しない入力装置によってGUI上の所定位置をクリック操作することによって、VTR121の動作を制御し、ロギング作業を行う。PC122は、まず編集素材のビデオテープをVTR121によって再生させる。このとき、再生画像がモニタ121aに表示されるとともに、VTR121より送信されたビデオ信号を、内蔵する図示しないビデオ入力ボードによって受信する。また、PC122は受信したビデオ信号より得た再生画像を、モニタ122aに表示してもよい。ユーザはモニタ121aまたは122aによってVTR121の再生画像を見ながらモニタ122a上のGUIを操作し、後の編集作業に必要な範囲のイン点およびアウト点において入力操作を行う。PC122は、この入力操作時点において受信したタイムコードをそれぞれイン点、アウト点に設定して、モニタ122a上に一覧表示するとともに、これらのデータをEDL(Edit Decision List)と呼ばれる編集点リストとして記憶装置に記憶する。この編集点リストは、例えばフロッピー(登録商標)ディスク等の搬送可能な記憶媒体に記憶される、あるいは通信ケーブルを介して送信されることによって、番組制作用の編集補助システムに取り込まれ、このデータをもとに最終的な編集作業が行われる。あるいは、この編集点リストは印刷されて編集作業者に渡されてもよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の編集補助システム120では、ユーザはPC122を操作することによってVTR121を動作させている。しかしこの方法では、VTR121の操作パネルによる操作と比較して、操作入力からVTR121が動作を開始するまでの反応時間が遅く、また、GUIによる操作はVTR121の操作感が直接的でないため、ユーザは作業に違和感を覚え、作業効率の低下を招くという課題があった。
【0007】本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、ロギング作業においてユーザの操作感を向上させ、作業効率を高めることが可能な編集補助システムを提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、ロギング作業においてユーザの操作感を向上させ、作業効率を高めることが可能な編集範囲記録方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解決するために、ビデオテープの記録データから必要な編集範囲を特定して記録する編集補助システムにおいて、前記記録データを再生する再生手段と、前記再生手段に対する操作入力を行うための操作入力手段と、前記再生手段によって再生された画像を表示する再生画像表示手段と、前記再生手段によって再生された音声を出力する再生音声出力手段と、前記再生手段によって再生されたビデオ信号を送信するビデオ信号送信手段と、前記記録データの再生中に前記編集範囲のイン点およびアウト点を入力する編集点入力手段と、前記編集点入力手段による入力信号に応じて前記イン点および前記アウト点を示す制御信号と、前記再生手段による再生信号から得た再生時間情報とを送信する制御信号送信手段と、を具備するビデオテープ再生装置と、前記ビデオ信号を受信するビデオ信号受信手段と、前記制御信号および前記再生時間情報とを受信する制御信号受信手段と、前記イン点およびアウト点をそれぞれ示す前記制御信号の受信時の前記再生時間情報を、それぞれ前記イン点および前記アウト点の時間情報として設定する編集点設定手段と、受信した前記ビデオ信号より前記イン点における静止画像のデータを生成する静止画像生成手段と、前記イン点および前記アウト点の時間情報と前記静止画像のデータとを対応させて記憶する編集点データ記憶手段と、を具備する編集範囲記録装置と、によって構成されることを特徴とする編集補助システムが提供される。
【0010】このような編集補助システムでは、ユーザはビデオテープ再生装置が具備する操作入力手段および編集点入力手段によって、ビデオテープの再生操作およびイン点、アウト点の入力操作をそれぞれ行う。編集範囲記録装置は、ビデオ信号受信手段および制御信号受信手段によって、ビデオテープの再生にともなうビデオ信号と、再生時間情報と、編集点入力手段による入力にともなう制御信号とをそれぞれ受信し、編集範囲設定手段によって制御信号受信時における再生時間情報をイン点、アウト点の時間情報として設定する。また、静止画像生成手段によってビデオ信号よりイン点における静止画像のデータを生成し、編集点データ記憶手段によって、設定されたイン点およびアウト点の時間情報と静止画像のデータとを対応させて記憶する。このようなイン点およびアウト点の設定作業において、ユーザは、ビデオテープ再生装置が具備する操作入力手段を用いてビデオテープの再生操作を行うので、ビデオテープの再生に対する操作感が向上し、作業効率が高められる。
【0011】また、本発明では、ビデオテープの記録データから必要な編集範囲を特定して記録する編集範囲記録方法において、ユーザによる操作入力にしたがって前記ビデオテープを再生して画像を表示し、音声を出力するビデオテープ再生装置より、再生中のビデオ信号と、前記ユーザによって入力された前記編集範囲のイン点およびアウト点をそれぞれ示す制御信号と、再生信号から得た再生時間情報とを受信し、前記イン点および前記アウト点をそれぞれ示す前記制御信号の受信時における前記再生時間情報を、それぞれ前記イン点および前記アウト点の時間情報として設定し、受信した前記ビデオ信号より前記イン点から前記アウト点までの任意の時点における静止画像のデータを生成し、前記イン点および前記アウト点の時間情報と前記静止画像のデータとを対応させて記憶する、ことを特徴とする編集範囲記録方法が提供される。
【0012】このような編集範囲記録方法では、ユーザはビデオテープ再生装置を直接操作することによって、ビデオテープの再生操作およびイン点、アウト点の入力操作をそれぞれ行う。ビデオテープ再生装置からは、ビデオテープの再生にともなうビデオ信号および再生時間情報と、イン点、アウト点の入力操作にともなう制御信号とがそれぞれ送信され、これらの信号を受信して、制御信号受信時における再生時間情報をそれぞれイン点、アウト点の時間情報として設定する。また、受信したビデオ信号よりイン点における静止画像のデータを生成し、設定されたイン点およびアウト点の時間情報と静止画像のデータとを対応させて記憶する。このようなイン点およびアウト点の設定作業において、ユーザはビデオテープ再生装置においてビデオテープの再生操作を行うので、ビデオテープの再生に対する操作感が向上し、作業効率が高められる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず、本発明の編集補助システムの概要を説明する。図1に、本発明の編集補助システムの概略構成を示す。
【0014】本発明の編集補助システム1は、ビデオテープを再生し、また必要な編集範囲のイン点およびアウト点の設定操作が行われるビデオテープ再生装置2と、ビデオテープ再生装置2よりビデオ信号および制御信号を受信して、イン点およびアウト点のデータを記録する編集範囲記録装置3によって構成される。ビデオテープ再生装置2は、ビデオテープの記録データを再生する再生手段21と、ビデオテープ再生のための操作入力をユーザが行う操作入力手段22と、再生された画像を表示する再生画像表示手段23と、再生された音声を出力する再生音声出力手段24と、再生されたビデオ信号を送信するビデオ信号送信手段25と、ユーザがイン点およびアウト点の設定入力操作を行うための編集点入力手段26と、ビデオテープの再生にともなう再生時間情報と、編集点入力手段26による設定入力操作に応じて生成された制御信号とを送信する制御信号送信手段27によって構成される。このビデオテープ再生装置2は、例えばカセット式のビデオテープを再生する業務用のビデオテーププレーヤであり、再生および記録の双方が可能なビデオテープレコーダも適用可能である。
【0015】また、編集範囲記録装置3は、ビデオテープ再生装置2から送信されたビデオ信号を受信するビデオ信号受信手段31と、同様に送信された制御信号および再生時間情報を受信する制御信号受信手段32と、制御信号の受信時における再生時間信号をイン点およびアウト点の時間情報として設定する編集点設定手段33と、受信したビデオ信号から静止画像のデータを生成する静止画像生成手段34と、設定されたイン点およびアウト点の時間情報を対応する静止画像とともに記憶する編集点データ記憶手段35と、設定されたイン点およびアウト点の時間情報を対応する静止画像とともに表示する編集範囲表示手段36と、受信したビデオ信号による動画像の表示処理を行う動画表示処理手段37によって構成される。この編集範囲記録装置3は、例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置であり、その場合は、記憶装置に記憶された処理プログラムをCPU(中央演算処理装置)で実行することにより、上記の各処理手段を実現する。
【0016】この編集補助システム1は、ビデオテープに記録された様々な素材映像に対する編集作業の途上において、ロギング作業を行うためのシステムである。ロギング作業は、ビデオテープ内の素材映像から、後の編集作業で必要となる範囲を大まかに設定する作業であり、このためにこの範囲のイン点およびアウト点の位置を、ビデオテープの再生にともなう再生時間情報によって設定して記録する。素材映像の記録されたカセット式等のビデオテープは、ビデオテープ再生装置2にセットされ、再生手段21によって再生される。この再生手段21に対するユーザによる操作入力は、各種の操作ボタンやダイアル等で構成される操作入力手段22によって行われる。再生された画像および音声は、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ等である再生画像表示手段23、およびスピーカやヘッドホン等である再生音声出力手段24によってユーザに対して出力される。また、再生手段21によって生成されたビデオ信号は、ビデオ信号送信手段25より送信される。このビデオ信号は、画像信号とフレーム同期信号とを含むコンポジット信号であり、ライン出力用の同軸ケーブル等によって送信される。また、再生手段21によって生成された再生時間信号は、制御信号送信手段27によって編集範囲記録装置3に対して送信される。
【0017】ユーザは再生画像表示手段23および再生音声出力手段24による再生画像および音声を視聴しながら、操作ボタン等で構成される編集点入力手段26を用いて、イン点およびアウト点のタイミングで入力操作を行う。この入力操作によって発生された制御信号は、制御信号送信手段27によって編集範囲記録装置3に対して送信される。制御信号送信手段27は、例えばRS−422AあるいはRS−232C規格に準拠するインタフェースで、業務用ビデオ機器の制御用信号伝送規格である後述する9ピンプロトコル等を用いてデータを伝送する。
【0018】一方、編集範囲記録装置3では、ビデオテープ再生装置2より送信されたビデオ信号をビデオ信号受信手段31において受信し、制御信号および再生時間情報を制御信号受信手段32において受信する。編集点設定手段33は、イン点、アウト点を示す制御信号の受信時における再生時間情報を記録して、それぞれイン点およびアウト点の時間情報として設定し、記憶する。制御信号は例えばイン点、アウト点をそれぞれ示すステータス信号となっており、ビデオテープ再生装置2からの制御信号を監視し、「IN」ステータスが立ったときイン点が指定されたと判断し、その後「OUT」ステータスが立ったとき、アウト点が指定されたと判断する。また、静止画像生成手段34は、受信したビデオ信号からイン点における静止画像を生成する。この静止画像は例えばデータ圧縮処理がなされて生成される。編集点データ記憶手段35は、この設定されたイン点およびアウト点の時間情報を、対応する静止画像とともに編集点リストとしてハードディスク等に記憶する。なお、静止画像生成手段34は、イン点からアウト点までの任意の時点における静止画像を生成してもよい。設定されたイン点およびアウト点の時間情報とこれに対応する静止画像は、編集範囲表示手段36において表示される。さらに、動画表示処理手段37は、受信されたビデオ信号による動画像の表示処理を行い、これによって生成された動画像は編集範囲表示手段36によって、イン点およびアウト点の時間情報、およびこれらに対応する静止画像とともに表示される。
【0019】以上のように、編集補助システム1は、ビデオテープ再生装置2が具備する操作入力手段22および編集点入力手段26を用いて操作入力を行うことにより、イン点およびアウト点を設定するロギング作業を行う。このため、ロギング作業を行うユーザは、ビデオテープの再生操作に対して違和感がなく、より自然な操作感を得ることができ、作業効率が向上する。また、このロギング作業によって作成された編集点リストには、イン点およびアウト点の時間情報とともに、この範囲における素材映像の代表的な静止画像が記録されるので、この編集点リストを用いた最終的な編集作業時に、素材映像の内容を理解しやすく、作業効率が向上する。さらに、これらの時間情報および静止画像を、編集範囲表示手段36によってロギング作業中に表示することができるので、設定したイン点およびアウト点や、その範囲の内容を確認しながらロギング作業を行うことができる。また、この編集範囲表示手段36によって、動画表示処理手段37によって生成された再生中の動画像を、イン点およびアウト点の時間情報や静止画像とともに表示することで、編集範囲表示手段36による表示画面のみを見ながらロギング作業を行うことが可能となる。
【0020】なお、イン点、またはイン点からアウト点までの間における静止画像を生成する静止画像生成手段34は、ビデオテープ再生装置2に設けられてもよい。この場合、ビデオテープ再生装置2では、操作入力手段22によるイン点およびアウト点の入力時において、再生手段21による再生信号から、圧縮処理を施した静止画像のデータを生成し、再生時間情報とともに編集範囲記録装置3に対して送信する。編集範囲記録装置3は、これらの信号を受信して、編集点データ記憶手段35においてイン点およびアウト点の時間情報と、対応する静止画像とを記憶し、また、編集範囲表示手段36において表示する。編集範囲記録装置3はビデオ信号を受信しないため、編集範囲表示手段36においては再生画像の動画像は表示されない。このような編集補助システム1では、データ量の大きいビデオ信号の送受信を行わないため、制御信号、再生時間情報および静止画像のデータは、通信速度の比較的遅いLAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークを通じて送受信することが可能となる。
【0021】次に、本発明の編集補助システムの1実施例について説明する。図2に、本発明の編集補助システムの実施例におけるシステム構成の概要を示す。図2における編集補助システム4は、デジタル方式によってビデオテープに記録されたデータを再生するビデオテープレコーダ(以下、VTRと略称する)5と、VTR5から送信される制御信号に応じて種々の制御処理を行うパーソナルコンピュータ(以下、PCと略称する)6によって構成される。VTR5の前面には、ビデオテープの記録再生操作やイン点、アウト点の指定を行うための操作ボタンやサーチ操作用ダイアル、タイムコード等の種々のデータ等を表示する液晶や蛍光管によるデータディスプレイ等で構成されるコントロールパネルが設けられている。また、VTR5には、再生画像を表示するモニタ5aや、音声を出力するスピーカ5bが接続されている。なお、この編集補助システム4においてはVTR5の録画機能は使用しないため、VTR5のかわりに録画機能のないビデオテーププレーヤを用いてもよい。
【0022】また、VTR5とPC6とはシリアルケーブル41によって電気的に接続され、これによって各種のデータや制御信号が双方向に伝送される。VTR5およびPC6が具備するシリアルケーブル41のインタフェースは、RS−422AあるいはRS−232C等の規格に準拠する。さらに、VTR5とPC6とは、ライン出力用の同軸ケーブル42によって接続され、再生されたビデオ信号がVTR5から送信される。PC6はビデオ信号のインタフェースとして、RCAコネクタを具備するビデオ入力ボードを具備し、受信したビデオ信号に対して動画圧縮処理を行い、PC6において処理が可能なデータ形式に変換する。以上の編集補助システム4では、ユーザはPC6においてロギング処理用プログラムを実行させ、VTR5のコントロールパネルを操作し、PC6ではこの入力によって送信された制御信号に応じて、イン点およびアウト点のデータが自動的に記録されることによって、ロギング作業が行われる。
【0023】次に、図3にVTR5の装置構成の概要を示す。VTR5は、ビデオテープ51aを走行させ、記録信号を読み取るメカデッキ部51と、メカデッキ部51におけるビデオテープ51aの走行を制御するサーボコントローラ52と、信号の記録および再生処理を行うビデオプロセッサ53と、ビデオプロセッサ53に対するビデオ信号およびオーディオ信号の送受信を行うインタフェース(I/F)54と、LTC(Longitudinal Time Code)の記録再生処理を行うLTCリーダ55と、装置全体の制御をつかさどるシステムコントローラ56と、制御信号等の送受信を行うインタフェース(I/F)57と、VTR5の動作状況等の種々のデータが表示されるデータディスプレイ58と、ユーザが操作入力を行うためのコントロールパネル59によって構成される。また、メカデッキ部51は、ビデオテープ51aを適切に供給し、巻き取るSリールモータ51bおよびTリールモータ51cと、信号の書き込みおよび読み取りを行う図示しない回転ヘッドを回転駆動するドラムモータ51dと、ビデオテープ51aの走行速度を安定させるキャプスタンモータ51eと、ビデオテープ51aのコントロール信号を読み取るコントロールヘッド51fと、LTCを読み取るタイムコードヘッド51gによって構成される。
【0024】ドラムモータ51dの搭載する回転ヘッドは、ビデオテープ51a上のヘリカルトラックをなぞるように、ビデオテープ51aの走行方向に対して斜めに回転している。サーボコントローラ52は、メカデッキ部51の各モータに取り付けられた図示しない周波数発生器と、コントロールヘッド51fから供給されるコントロール信号に基づいて各モータの駆動を制御し、これによってビデオ信号等が正確に記録再生できるようになっている。ビデオプロセッサ53は、インタフェース54より入力された画像および音声信号に対してエンコード、変調等の処理を行い、VITC(Vertical Interval Time Code)とともに回転ヘッドに出力する。また、回転ヘッドで読み取られた信号に対して復調、デコード、誤り訂正等の処理を行い、ビデオ信号およびオーディオ信号をインタフェース54に出力し、VITCおよび制御信号をシステムコントローラ56に出力する。ビデオ信号およびオーディオ信号は、インタフェース54からそれぞれラインケーブルやパワーアンプ等を介してモニタ5aおよびスピーカ5bに出力されて、画像が表示され、音声が出力される。また、ビデオ信号はインタフェース54に設けられたピンジャックより、同軸ケーブル42を介してPC6に送信される。
【0025】LTCリーダ55は、システムコントローラ56から出力されたLTCおよびショットマーク信号を変調してタイムコードヘッド51gに出力する。また、タイムコードヘッド51gによってビデオテープ51aの長手トラックから読み取られたLTCおよびショットマーク信号を復調して、システムコントローラ56に出力する。システムコントローラ56は、コントロールパネル59等からの指示信号に応じて、サーボコントローラ52、ビデオプロセッサ53、LTCリーダ55等を動作させ、記録再生動作を制御する。また、システムコントローラ56からは、タイムコードやVTR5の動作状況を示す信号がデータディスプレイ58に出力され、これらの信号に応じてデータが表示される。さらに、システムコントローラ56は、インタフェース57を介してPC6とデータや制御信号を送受信する。インタフェース57は例えばRS−422A規格またはRS−232C規格に準拠し、9ピンのコネクタ等によってシリアルケーブル41が接続されている。システムコントローラ56は、コントロールパネル59からイン点およびアウト点の入力信号が入力されると、イン点およびアウト点の入力をそれぞれ示す制御信号を、インタフェース57を介してPC6に送信する。この制御信号はステータス信号となっており、後述する9ピンプロトコルの伝送信号規格に基づいている。
【0026】ここで、図4にコントロールパネル59の構成例を示す。なお、図4ではロギング作業に必要のないスイッチ類は省略している。コントロールパネル59には、イン点およびアウト点の入力操作を行う編集点操作部591と、ビデオテープ51aの記録再生操作を行う記録再生操作部592と、サーチ操作を行うためのサーチ操作ダイアル593と、タイムコード等のデータを表示するデータディスプレイ58が設けられている。記録再生操作部592には、STOPボタン592a、REWボタン592b、PLAYボタン592c、FWDボタン592d、RECボタン592eおよびEJECTボタン592fが設けられている。それぞれの操作ボタンの機能は以下のようになっており、STOPボタン592aはビデオテープ51aに対する記録および再生動作を停止させ、REWボタン592bは巻き戻しを行い、PLAYボタン592cは再生動作を開始させ、FWDボタン592dは早送りを行い、RECボタン592eはPLAYボタン592cとともに押されることで記録動作を開始させ、EJECTボタン592fはVTR5に挿入されたビデオテープ51aのカセットをイジェクトさせる。また、サーチ操作ダイアル593は、再生動作中に左右に回転させることによって、ビデオテープ51aを順方向および逆方向に、回転量に応じた任意の速さで走行させる、あるいはコマ送りをさせることができ、これによって任意のフレームの画像をサーチすることが可能となる。また、LED(Light Emitting Diode)593aの点灯によって、ビデオテープ51aの走行方向および停止の状態が表示される。
【0027】一方、編集点操作部591にはINボタン591a、OUTボタン591bおよびENTRYボタン591cが設けられている。INボタン591aおよびOUTボタン591bは、ビデオテープ51aの再生中にENTRYボタン591cとともに押されることで、それぞれイン点およびアウト点を指定する。この入力操作に応じて、システムコントローラ56は、ステータス信号においてINステータスおよびOUTステータスを立ててPC6に対して送信する。
【0028】次に、図5にVTR5における動作のフローチャートを示す。ステップS501において、VTR5ではビデオテープ51aが再生されており、モニタ5aにおいて再生画像が表示され、スピーカ5bからは再生音声が出力されている。また、コントロールパネル59のデータディスプレイ58では、ビデオテープ51aより読み取られたタイムコードによる再生時間が表示されている。さらに、インタフェース54からは再生にともなうビデオ信号を、またインタフェース57からはタイムコードを、それぞれPC6に対して送信している。ステップS502において、イン点の設定処理に対するイニシャライズを行い、ユーザによるイン点指定の入力に対する待機状態となる。ステップS503において、システムコントローラ56は、編集点操作部591からイン点指定の入力があったと判断すると、ステップS504に進み、INステータスを立てたステータス信号をインタフェース57を介してPC6に送信する。また、このときシステムコントローラ56は、LTCリーダ55を介してビデオテープ51aのLTC記録部のユーザーズビットにショットマークを記録する。
【0029】INステータスの送信が完了すると、PC6からの制御信号の受信によってINステータスを下ろした後、ステップS505において、アウト点の設定処理に対するイニシャライズを行い、ユーザによるアウト点指定の入力に対する待機状態となる。ステップS506において、システムコントローラ56は、編集点操作部591からアウト点指定の入力があったと判断すると、ステップS507に進み、OUTステータスを立てたステータス信号をPC6に送信する。このとき、ビデオテープ51aには、LTC記録部のユーザーズビットにショットマークが記録される。OUTステータスの送信が完了すると、PC6からの制御信号によってOUTステータスを下ろして、再びステップS502に戻り、ユーザによるイン点指定の入力に対する待機状態となり、以後イン点指定処理、アウト点指定処理が繰り返される。
【0030】このように、編集補助システム4では、ユーザはVTR5に設けられたコントロールパネル59を操作することによってロギング作業を行うので、VTR5の再生、停止やサーチ操作等において自然な操作感覚を得られるため、快適な作業を行うことができ、作業効率が向上する。
【0031】次に、図6にPC6の装置構成の概要を示す。PC6は、ROMおよびRAM等を具備し、PC6全体の制御をつかさどるCPU61と、各種の処理プログラムやデータが記憶されるハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する)62と、VTR5との制御信号やデータ等の送受信を行うインタフェース(I/F)63と、VTR5からのビデオ信号を受信するビデオ入力ボード64と、データの入力を行うキーボード65と、各種のプログラムやデータをPC6に対して供給し、また記憶するフロッピーディスクドライブ(以下、FDDと略称する)66と、各種のプログラムやデータをPC6に対して供給するCD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)ドライブ67と、画像を表示するCRTや液晶等のモニタ68によって構成される。
【0032】このPC6は、ロギングプログラム62aをCD−ROMドライブ67等からダウンロードしてHDD62に記憶し、ユーザによるキーボード65からの操作に応じて、このロギングプログラム62aをCPU61が読み出して実行することによって、イン点およびアウト点の設定を記憶するロギング処理を行う。ロギングプログラム62aが実行されると、VTR5から送信されたビデオ信号がビデオ入力ボード64によって受信される。ビデオ入力ボード64はビデオライン入力用のピンジャックを具備する。受信されたビデオ信号は、ビデオ入力ボード64によってMotion−JPEG(Joint Photographic coding Experts Group)方式あるいはMPEG(Moving Picture coding Experts Group)2方式による動画圧縮処理され、PC6で処理が可能なデータに変換される。また、VTR5から送信されたステータス信号はインタフェース63によって受信される。インタフェース63は例えばRS−422A規格またはRS−232C規格に準拠しており、送受信データは9ピンプロトコルに基づく。
【0033】次に、図7にPC6における動作のフローチャートを示す。ステップS701において、ロギング処理プログラムの実行によって、VTR5においてビデオテープ51aが再生され、これによって送信されるビデオ信号をビデオ入力ボード64において受信して、Motion−JPEGあるいはMPEG2方式によって圧縮処理された動画像としてモニタ68において表示している。また、VTR5から送信されるステータス信号をインタフェース63によって受信し、このステータス信号よりビデオテープ51aの再生にともなうタイムコードを取得して、モニタ68において再生動画像とともに表示している。ステップS702において、イン点の記録処理に対するイニシャライズが行われ、送信されるステータス信号を監視し、イン点指定にともなう静止画像のデータ記憶・表示処理、およびこの時点でのタイムコード記憶・表示処理に対する待機状態となる。
【0034】ステップS703において、受信したステータス信号よりINステータスが立ったことを判断すると、ステップS704に進み、この受信時のタイムコードをイン点のタイムコードとして記憶し、また、受信したビデオ信号からこのタイムコードにおけるフレームを抽出して、JPEG方式の圧縮処理を施した静止画像のデータを生成し、記憶する。このときのタイムコードおよび静止画像データは、EDLとしてハードディスク62に記憶される。さらに、このタイムコードおよび静止画像を、モニタ68内の所定の表示部に表示する。ステップS705において、VTR5に対してINステータスを下ろすための制御信号を送信し、再びステータス信号を監視して、アウト点指定にともなうタイムコード記憶・表示処理の待機状態となる。ステップS706において、受信したステータス信号よりOUTステータスが立ったことを判断すると、ステップS707に進み、この受信時のタイムコードをアウト点のタイムコードとしてEDLに記憶し、またモニタ68内の所定の表示部に表示する。この後、ステップS708において、VTR5に対してOUTステータスを下ろすための制御信号を送信して、ステップS702に戻り、再びイン点指定にともなう静止画像のデータ記憶・表示処理、およびこの時点でのタイムコード記憶・表示処理に対する待機状態となる。
【0035】なお、生成される静止画像は、イン点における画像ではなく、イン点からアウト点までの任意のフレームの画像とすることができる。この場合、イン点およびアウト点の設定終了後、あるいはイン点の設定からアウト点の設定までの間に、PC6のキーボード65等の入力手段によって静止画像生成タイミングを入力する。これによって、イン点からアウト点までの抽出範囲の内容を最も適切に表す特徴的な場面を、代表静止画像としてEDLに記録し、モニタ68に表示することができるようになる。
【0036】ここで、ロギングプログラム62aの実行時におけるモニタ68の表示画面の例について説明する。図8にモニタ68の表示画面の構成例を示す。モニタ68において表示される表示画像80は、再生中の動画像を表示する再生画像表示部81と、設定されたイン点およびアウト点の時間情報と、この間のビデオ信号から生成した静止画像が対応して表示された編集点表示部82と、イン点およびアウト点が抽出されたそれぞれの抽出範囲に関する情報を表示する情報表示部83で構成される。再生画像表示部81には、受信したビデオ信号による動画像が常時表示され、ユーザはこの画面を見ながらロギング作業を行うことも可能である。編集点表示部82は、生成された静止画像およびこのタイムコードを表示する静止画像表示部82aと、設定されたイン点、アウト点のタイムコードをそれぞれ表示するタイムコード表示部82bおよび82cを有し、これらのデータが複数組(図8では4組)表示され、イン点、アウト点の設定のたびに次々に新たな表示がなされる。静止画像表示部82aに表示されたタイムコードは、この静止画像のタイムコードであり、図8ではイン点における静止画像の表示となっているため、82bにおける表示と同一の、イン点におけるタイムコードが示されているが、抽出範囲における任意の静止画像およびタイムコードが表示されてもよい。このように、静止画像表示部82aにおいて、ロギング作業によって設定されたイン点、アウト点のタイムコードだけでなく、その内容を表す静止画像を表示することによって、ユーザはロギング作業で設定された抽出範囲の内容を容易に確認することが可能となり、作業効率が向上する。
【0037】また、情報表示部83には、編集点表示部82に示された編集点設定の任意の組についての情報が示されている。図8では編集点表示部82における4組目についての情報が示され、例として「Title」欄にこの抽出範囲のタイトル、「Memo」欄に内容についてのコメント、「Capture」欄に生成した静止画像のタイムコード、「Duration」欄にイン点からアウト点までの抽出範囲の経過時間をそれぞれ表示されている。「Title」「Memo」の各欄の情報はユーザが任意に入力することが可能であり、また「Duration」欄に表示される経過時間は、アウト点の設定とともに算出され、表示される。情報表示部83に表示されたこれらの情報は、EDLに記憶されることによって、後に行われる最終的な編集作業において、編集者は抽出された範囲の内容を容易に知ることができ、編集作業を効率よく行うことが可能となる。また、これらの各データをそれぞれ別々に保存して、他の目的に使用すること等も可能である。
【0038】次に、図9にEDLの記録データの構成例を示す。図9に示したEDLのデータ構成のうち、表示部91の「EDT」欄は、各抽出範囲に付された番号を示し、表示部92の「MODE」欄はロギング作業における設定モードを示す。表示部93の「P−VTR IN」欄および表示部94の「P−VTR OUT」欄は、それぞれ編集対象のビデオテープ51aのイン点、アウト点におけるタイムコードを示している。また、表示部95の「R−VTR IN」欄および表示部96の「R−VTR OUT」欄は、イン点、アウト点に設定のたびに、この抽出された範囲の時間のみを積算して示しており、「TOTAL TIME」欄に抽出範囲の合計時間を示している。なお、各タイムコードの数字は、左側より時間、分、秒、フレーム番号を示し、NTSC(National TV Standards Committee)方式の場合は1秒間のフレーム数が30と規定されているため、フレーム番号の上限は30となる。また、EDLには各編集範囲に対応する静止画像のデータが添付される。また、各編集範囲に任意に付されたタイトルや内容のコメント等の情報を付加することも可能である。このように作成されたEDLは、フロッピーディスク等の搬送可能な記憶媒体に記録されて、あるいはネットワークを通じて送信されて編集作業者に渡され、このデータを基に番組オンエアに対する編集作業や、ハードディスクやビデオテープへの編集作業の際に、素材映像から必要な場面を迅速に探し出すことを可能にする。
【0039】次に、上記の編集補助システム4に使用される制御信号のデータ形式である9ピンプロトコルについて説明する。図10に、9ピンプロトコルにおける伝送データのビット構成を、また図11に、9ピンプロトコルにおけるステータス信号の割り当ての一部をそれぞれ示す。
【0040】9ピンプロトコルは、業務用VTRの制御信号として現在一般的に使用されているデータ形式である。図10に示すように、伝送されるシリアル信号のビット構成は、1つのスタートビット、0から7までの8つのデータビット、1つのパリティビット、および1つのストップビットによって構成される。また、各データビットにおいて伝送されるステータス信号は図11のように割り当てられ、それぞれのステータス信号の送受信によってVTRの再生、録画動作やモード設定、入出力切り換え等の遠隔操作やデータの送信等を可能にする。上述した編集補助システム4では、このうちビット0、データナンバー7の「IN/OUT STATUS」を用いてイン点およびアウト点のタイミングを指定する制御信号、またビット2、データナンバー5の「TIME CODE」を用いてタイムコードのデータがそれぞれ伝送される。
【0041】このように、編集補助システム4において、現在一般的に使用されている9ピンプロトコルを使用可能なことによって、ロギング作業を行う従来のシステムのデータ伝送系を変更することなく使用でき、システム構築が容易に可能で経済的である。
【0042】なお、上記の編集補助システム4では、イン点、アウト点の設定による抽出範囲における静止画像を、PC6において生成していたが、この処理をVTR5において行うことも可能である。この場合、VTR5のビデオプロセッサ53において、ユーザによるイン点の指定時、あるいはイン点からアウト点までの任意の設定時点における再生画像のフレームの圧縮静止画像のデータを生成し、インタフェース57よりPC6に対して送信する。このデータは、例えば9ピンプロトコルにおいてステータス信号の規定されていないデータビットを利用して伝送することができる。PC6では受信したデータより静止画像を表示し、EDLに記憶する。なお、PC6のモニタ68においては、再生動画像は表示されない。
【0043】このように、VTR5からPC6に送信されるデータは、イン点、アウト点の指定、タイムコードおよび圧縮静止画像のデータとなり、データ量の大きいビデオ信号を送信する必要がなくなる。このため、これらのデータ転送にLANやインターネット等のネットワークを使用することができ、例えば、編集作業全般を集中的に管理する編集サーバとVTR5とをネットワークを用いて接続し、VTR5の操作によって編集サーバにデータを送信してEDLを作成することが可能となり、編集サーバが遠隔地にある場合もロギング作業を行うことができるようになる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の編集補助システムでは、イン点およびアウト点の設定操作を行う際に、ユーザは、ビデオテープ再生装置が具備する操作入力手段を用いてビデオテープの再生操作を行うので、ビデオテープの再生に対する操作感が向上し、作業効率が高められる。
【0045】また、本発明の編集範囲記録方法では、イン点およびアウト点の設定操作を行う際に、ユーザはビデオテープ再生装置においてビデオテープの再生操作を行うので、ビデオテープの再生に対する操作感が向上し、作業効率が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の編集補助システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の編集補助システムの実施例におけるシステム構成の概要を示す図である。
【図3】VTRの装置構成の概要を示す図である。
【図4】コントロールパネルの構成例を示す図である。
【図5】VTRにおける動作のフローチャートを示す。
【図6】PCの装置構成の概要を示す図である。
【図7】PCにおける動作のフローチャートを示す。
【図8】モニタの表示画面の構成例を示す図である。
【図9】EDLの記録データの構成例を示す図である。
【図10】9ピンプロトコルにおける伝送データのビット構成を示す図である。
【図11】9ピンプロトコルにおけるステータス信号の割り当ての一部を示す図である。
【図12】ロギング作業を行うための従来の編集補助システムの構成例の概要を示す図である。
【符号の説明】
1……編集補助システム、2……ビデオテープ再生装置、3……編集範囲記録装置、21……再生手段、22……操作入力手段、23……再生画像表示手段、24……再生音声出力手段、25……ビデオ信号送信手段、26……編集点入力手段、27……制御信号送信手段、31……ビデオ信号受信手段、32……制御信号受信手段、33……編集点設定手段、34……静止画像生成手段、35……編集点データ記憶手段、36……編集範囲表示手段、37……動画表示処理手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ビデオテープの記録データから必要な編集範囲を特定して記録する編集補助システムにおいて、前記記録データを再生する再生手段と、前記再生手段に対する操作入力を行うための操作入力手段と、前記再生手段によって再生された画像を表示する再生画像表示手段と、前記再生手段によって再生された音声を出力する再生音声出力手段と、前記再生手段によって再生されたビデオ信号を送信するビデオ信号送信手段と、前記記録データの再生中に前記編集範囲のイン点およびアウト点を入力する編集点入力手段と、前記編集点入力手段による入力信号に応じて前記イン点および前記アウト点を示す制御信号と、前記再生手段による再生信号から得た再生時間情報とを送信する制御信号送信手段と、を具備するビデオテープ再生装置と、前記ビデオ信号を受信するビデオ信号受信手段と、前記制御信号および前記再生時間情報とを受信する制御信号受信手段と、前記イン点およびアウト点をそれぞれ示す前記制御信号の受信時の前記再生時間情報を、それぞれ前記イン点および前記アウト点の時間情報として設定する編集点設定手段と、受信した前記ビデオ信号より前記イン点における静止画像のデータを生成する静止画像生成手段と、前記イン点および前記アウト点の時間情報と前記静止画像のデータとを対応させて記憶する編集点データ記憶手段と、を具備する編集範囲記録装置と、によって構成されることを特徴とする編集補助システム。
【請求項2】 前記編集範囲記録装置は、前記イン点および前記アウト点の時間情報と前記静止画像とを対応させて表示する編集範囲表示手段を具備することを特徴とする請求項1記載の編集補助システム。
【請求項3】 前記編集範囲記録装置は、受信した前記ビデオ信号の表示処理を行う動画表示処理手段を具備し、再生された動画像は前記編集範囲表示手段によって、前記イン点および前記アウト点の時間情報と前記静止画像とともに表示されることを特徴とする請求項2記載の編集補助システム。
【請求項4】 前記静止画像生成手段は、受信した前記ビデオ信号より、設定された前記イン点から前記アウト点までの任意の時点における前記静止画像のデータを生成することを特徴とする請求項1記載の編集補助システム。
【請求項5】 前記静止画像生成手段によって生成される前記静止画像のデータはデータ圧縮処理がなされていることを特徴とする請求項1または4記載の編集補助システム。
【請求項6】 前記制御信号は前記イン点および前記アウト点のそれぞれが設定されたか否かを示すステータス信号であることを特徴とする請求項1記載の編集補助システム。
【請求項7】 前記制御信号のデータ形式は9ピンプロトコルに準拠することを特徴とする請求項6記載の編集補助システム。
【請求項8】 前記静止画像生成手段はビデオテープ再生装置に設けられ、生成された前記静止画像のデータは、前記再生時間情報とともに前記編集範囲記録装置に対して送信されることを特徴とする請求項1記載の編集補助システム。
【請求項9】 前記再生時間情報および前記静止画像のデータはLANを通じて送信されることを特徴とする請求項8記載の編集補助システム。
【請求項10】 前記再生時間情報および前記静止画像のデータはインターネットを通じて送信されることを特徴とする請求項8記載の編集補助システム。
【請求項11】 ビデオテープの記録データから必要な編集範囲を特定して記録する編集範囲記録方法において、ユーザによる操作入力にしたがって前記ビデオテープを再生して画像を表示し、音声を出力するビデオテープ再生装置より、再生中のビデオ信号と、前記ユーザによって入力された前記編集範囲のイン点およびアウト点をそれぞれ示す制御信号と、再生信号から得た再生時間情報とを受信し、前記イン点および前記アウト点をそれぞれ示す前記制御信号の受信時における前記再生時間情報を、それぞれ前記イン点および前記アウト点の時間情報として設定し、受信した前記ビデオ信号より前記イン点から前記アウト点までの任意の時点における静止画像のデータを生成し、前記イン点および前記アウト点の時間情報と前記静止画像のデータとを対応させて記憶する、ことを特徴とする編集範囲記録方法。

【図1】
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【図10】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2002−117653(P2002−117653A)
【公開日】平成14年4月19日(2002.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−310319(P2000−310319)
【出願日】平成12年10月11日(2000.10.11)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】