説明

縮合ピリミジン類

Pi3K/Akt経路の有効なインヒビターである、式(I)の化合物、又は該化合物のN−オキシド、塩、互変異性体、若しくは立体異性体、又は該N−オキシド、互変異性体、若しくは立体異性体の塩(ここで、B環及びこれが縮合しているピリミジン、R4、R5、R6、R7、m、並びにnは、明細書又は特許請求の範囲に記載した意味を有する)、その製造方法、及び医薬としてその使用。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
B環及びこれが縮合するピリミジンは、
【化2】

から選択される環系を形成し、
*は、結合点を示し、
R1は、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、ハロゲン、アミノ、−SR2、−SO−R2、SO2−R2、トリフルオロメチル、シアノ、3−7Cシクロアルキル、2−4Cアルケニル、2−4Cアルキニル、1−4Cアルコキシ(ハロゲンで置換されていてもよい)、3−7Cシクロアルコキシ、NR10R11、−C(O)NR12R13、−C(NH)NH2、−C(O)OR2、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリーレンであり、
R2は、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R3は、水素、1−4Cアルキル、ハロゲン、又は1−4Cアルコキシであり、
R4は、フェニル、チエニル、ピリジニル、チアゾリル、又はオキサゾリルであり、ここで、R4は、R5Aで1又は2回独立して置換されていてもよく、
R5Aは、1−4Cアルキル、ハロゲン、1−4Cアルコキシ、又はNR10R11であり、
R5は、水素、1−4Cアルキル、ハロゲン、1−4Cアルコキシ、NR10R11、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R6は、水素、又は1−4Cアルキルであり、
R7は、−W−Yであり、
Wは、1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリーレン、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい二環ヘテロアリーレンであり、ここで、5若しくは6員単環ヘテロアリーレン及び二環ヘテロアリーレンは、R8で置換されていてもよく、
R8は、水素、1−4Cアルキル、3−7Cシクロアルキル、1−4Cハロアルキル、NR10R11、1−4Cアルコキシ、シアノ、ハロゲン、又はヒドロキシであり、
Yは、水素、アリール、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリールであり、ここで、アリール又はヘテロアリールは、R9で1又は2回以上独立して置換されていてもよく、さらにR9Aで置換されていてもよく、
R9は、1−4Cアルキル、1−4Cアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、1−4Cハロアルキル、NR10R11、シアノ、又は−C(O)NH2であり、
R9Aは、1−4Cアルキル、又はハロゲンであり、
nは、1又は2であり、
mは、1又は2であり、
ただし、
nが2であり、かつ、mが2であり、かつ
Wが5員単環ヘテロアリーレンであり、かつ
R4がフェニル又はチエニルである時、
A:
R1は、SR2、SOR2、又はSO2R2でなければならないか、又は
B:
R4は、R5Aで置換されなければならないか、又は
C:
R5は、ハロゲンでなければならないか、又は
D:
R9は、ヒドロキシ、1−4Cハロアルキル、NR10R11、シアノ、又は−C(O)NH2でなければならず、
R10、R11は、同一又は異なって、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R12、R13は、同一又は異なって、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルである。]
の化合物、又は該化合物のN−オキシド、塩、互変異性体、若しくは立体異性体、又は該N−オキシド、互変異性体、若しくは立体異性体の塩。
【請求項2】
R1が、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、ハロゲン、アミノ、−SR2、−SO−R2、−SO2R2、トリフルオロメチル、シアノ、3−7Cシクロアルキル、1−4Cアルコキシ、NR10R11、−C(O)NR12R13、−C(NH)NH2、−C(O)OR2、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリーレンであり、
R2が、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R3が、水素、1−4Cアルキル、ハロゲン、又は1−4Cアルコキシであり、
R4が、フェニルであり、ここで、R4は、R5Aで1又は2回独立して置換されていてもよく、
R5Aが、ハロゲンであり、
R5が、水素、1−4Cアルキル、又はNR10R11であり、
R6が、水素であり、
R7が、−W−Yであり、
Wが、1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリーレンであるか、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい二環ヘテロアリーレンであり、ここで、二環ヘテロアリーレンは、R8で置換されていてもよく、
R8が、水素、1−4Cアルキル、3−7Cシクロアルキル、1−4Cハロアルキル、NR10R11、1−4Cアルコキシ、シアノ、ハロゲン、又はヒドロキシであり、
Yが、水素、アリール、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリールであり、ここで、アリール又はヘテロアリールは、R9で置換されていてもよく、さらにR9Aで置換されていてもよく、
R9が、1−4Cアルキル、又はハロゲンであり、
nが、1又は2であり、
mが、1又は2であり、
ただし、
nが2であり、かつ、mが2であり、かつ
Wが5員単環ヘテロアリーレンであり、かつ
R4がフェニル又はチエニルである時、
A:
R1は、SR2、SOR2、又はSO2R2でなければならないか、又は
B:
R4は、R5Aで置換されなければならないか、又は
C:
R5は、ハロゲンでなければならないか、又は
D:
R9は、ヒドロキシ、1−4Cハロアルキル、NR10R11、シアノ、又は−C(O)NH2でなければならず、
R10、R11が、同一又は異なって、水素、1−4Cアルキル、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R12、R13が、同一又は異なって、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルである、請求項1記載の式(I)の化合物、又は該化合物のN−オキシド、塩、互変異性体、若しくは立体異性体、又は該N−オキシド、互変異性体、若しくは立体異性体の塩。
【請求項3】
R1が、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、ハロゲン、アミノ、−SR2、トリフルオロメチル、シアノ、3−7Cシクロアルキル、2−4Cアルケニル、2−4Cアルキニル、1−4Cアルコキシ(ハロゲンで置換されていてもよい)、3−7Cシクロアルコキシ、NR10R11、−C(O)NR12R13、−C(NH)NH2、−C(O)OR2、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリーレンであり、
R2が、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R3が、水素、1−4Cアルキル、又はハロゲンであり、
R4が、フェニル、チエニル、ピリジニル、チアゾリル、又はオキサゾリルであり、ここで、R4は、R5Aで置換されていてもよく、
R5Aが、1−4Cアルキル、ハロゲン、1−4Cアルコキシ、又はNR10R11であり、
R5が、水素、1−4Cアルキル、ハロゲン、1−4Cアルコキシ、NR10R11、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R6が、水素、又は1−4Cアルキルであり、
R7が、−W−Yであり、
Wが、1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリーレンであるか、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい二環ヘテロアリーレンであり、ここで、二環ヘテロアリーレンは、R8で置換されていてもよく、
R8が、水素、1−4Cアルキル、3−7Cシクロアルキル、1−4Cハロアルキル、NR10R11、1−4Cアルコキシ、シアノ、ハロゲン、又はヒドロキシであり、
Yが、水素、アリール、又は1個の窒素原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2若しくは3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5若しくは6員単環ヘテロアリールであり、ここで、アリール又はヘテロアリールは、R9で置換されていてもよく、
R9が、1−4Cアルキル、1−4Cアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、1−4Cハロアルキル、NR10R11、シアノ、又は−C(O)NH2であり、
nが、1又は2であり、
mが、1又は2であり、
ただし、nが2であり、かつ、mが2である時、Wは、5若しくは6員単環ヘテロアリーレンではなく、
R10、R11が、同一又は異なって、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルであり、
R12、R13が、同一又は異なって、水素、1−4Cアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−1−4Cアルキルアミノで置換されていてもよい)、又は3−7Cシクロアルキルである、請求項1記載の式(I)の化合物、又は該化合物のN−オキシド、塩、互変異性体、若しくは立体異性体、又は該N−オキシド、互変異性体、若しくは立体異性体の塩。
【請求項4】
B環及びこれが縮合するピリミジンが、
【化3】

から選択される環系を形成し、
R1が、水素、ハロゲン、1−4Cアルキル(ヒドロキシで置換されていてもよい)、NR10R11、−SR2、3−7Cシクロアルキル、COOR2、1個の窒素原子を含む6員単環ヘテロアリーレン、又は1−4Cアルコキシであり、
R2が、1−4Cアルキルであり、
R3が、水素、1−4Cアルコキシ、又はハロゲンであり、
R4が、フェニルであり、ここで、R4は、R5Aで1若しくは2回置換されていてもよく、
R5Aが、ハロゲンであり、
R5が、水素、NR10R11、又は1−4Cアルキルであり、
R6が、水素であり、
R7が、W−Yであり、
Wが、1,2,4−トリアゾリレン、2−ピリジニレン、又は
【化4】

[式中、Aは、−N=又は−CH=であり、Zは、−N=又は−CR8=であり、それぞれR8で置換されていてもよい。]
から選択される縮合環系であり、
R8が、シアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、アミノ、又は1−4Cアルキルであり、
Yが、水素、2−ピリジニル、3−ピリジニル、2−ピラジン、又は2−ピリミジンであり、
R9が、1−4Cアルキル、又はハロゲンであり、
nが、1又は2であり、
mが、1又は2であり、
ただし、
nが2であり、かつ、mが2であり、かつ
Wが5員単環ヘテロアリーレンであり、かつ
R4がフェニル又はチエニルである時、
A:
R1はSR2、SOR2、又はSO2R2でなければならないか、又は
B:
R4はR5Aで置換されなければならないか、又は
C:
R5はハロゲンでなければならないか、又は
D:
R9はヒドロキシ、1−4Cハロアルキル、NR10R11、シアノ、又は−C(O)NH2でなければならず、
R10/R11が、独立して、水素、1−4Cアルキル、又は3−7Cシクロアルキルである、請求項1記載の式(I):
【化5】

の化合物、又は、該化合物のN−オキシド、塩、互変異性体、若しくは立体異性体、又は該N−オキシド、互変異性体、若しくは立体異性体の塩。
【請求項5】
一般式(I)の化合物を製造する方法であって、
式(III)のアルデヒド又はケトンを、アミン(II)又はその塩と反応させ、式(I)の化合物を得る
【化6】

[式中、B、R4、R5、R6、R7、m及びnは、請求項1と同義であり、Rは−C(O)R6である。]
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
一般式(I)の化合物を製造する方法であって、
式(IIIa)の化合物を、アミン(II)又はその塩と反応させ、式(I)の化合物を得る
【化7】

[式中、B、R4、R5、R6、R7、m及びnは、請求項1と同義であり、Xは、適切な脱離基である。]
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
一般式(III)の化合物を製造する方法であって、
式(V)の化合物を、式(IV)の化合物と反応させ、式(III)の化合物を得る
【化8】

[式中、B、R4、R5及びR6は、請求項1と同義であり、Rは、−C(O)O(1−4Cアルキル)、−C(O)R6、−CH(R6)OH、又は−CH2R6であり、X1は、適切な脱離基である。]
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
一般式(III)及び(IIIa):
【化9】

[式中、B、R4、R5及びR6は、請求項1と同義であり、Rは、−C(O)O(1−4Cアルキル)、−C(O)R6、−CH(R6)OH、又は−CH2R6であり、Xは、適切な脱離基である。]
の化合物。
【請求項9】
一般式(I)の化合物を製造するための、一般式(III)及び(IIIa):
【化10】

[式中、B、R4、R5及びR6は、請求項1と同義であり、Rは、−C(O)O(1−4Cアルキル)、−C(O)R6、−CH(R6)OH、又は−CH2R6であり、Xは、適切な脱離基である。]
の化合物の使用。
【請求項10】
式(IIa):
【化11】

[式中、R7は、請求項1と同義である。]
の化合物又はその塩。
【請求項11】
一般式(I)の化合物を製造するための、請求項8記載の一般式(II):
【化12】

[式中、R7、m及びnは、請求項1と同義である。]
の化合物又はその塩の使用。
【請求項12】
疾患の治療又は予防のための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項13】
疾患が、過剰増殖性疾患及び/又はアポトーシスの誘導に応答性の疾患である、請求項12記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項14】
過剰増殖性疾患及び/又はアポトーシスの誘導に応答性の疾患が、癌である、請求項14記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項15】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1種の一般式(I)の化合物を、少なくとも1種の医薬的に許容し得る助剤とともに含む医薬組成物。
【請求項16】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物から選択される1種又は2種以上の第1の活性成分と、化学療法抗癌剤及び標的特異性抗癌剤から選択される1種又は2種以上の第2の活性成分とを含む組合せ。
【請求項17】
良性及び/又は悪性腫瘍の治療のための医薬組成物を製造するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項18】
癌の治療のための医薬組成物を製造するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物の使用。

【公表番号】特表2012−517963(P2012−517963A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549468(P2011−549468)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【国際出願番号】PCT/EP2010/000620
【国際公開番号】WO2010/091808
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(300049958)バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】