説明

美白組成物

【課題】美白効果にすぐれ、一般的に安全に用いることができる美白有効成分を提供すること。
【解決手段】ロイシンおよび/またはイソロイシンを美白有効成分として含有することを特徴とする美白組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のアミノ酸を美白有効成分とする美白組成物およびこれを含有する美白用の医薬品、医薬部外品、食品および化粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚における余分なメラニンの生成を抑え、シミ・ソバカス、くすみ等を改善し、その人本来の透明な肌に戻すことを美白という。従来、システインやグルタチオンはチロシナーゼ活性を阻害することによりメラニンの生成を抑制し美白効果を示すことが知られている(特許文献1)。また、アルブチンの美白効果や(特許文献2〜5)、アラニンを単独で有効成分として含有することを特徴とする美白用化粧料(特許文献6)、あるいはグリシンとスレオニン、ヒドロキシプロリンおよびアスパラギン酸から選ばれる一種以上を有効成分として含有するこれらのメラニン生成を抑制する作用を利用した美白剤・化粧品(特許文献7)等が知られている。しかし、これらはその効果の発現が非常に緩慢であるため、美白効果が十分ではない場合があった。
【0003】
また、美白効果の高い有効成分としてコウジ酸やハイドロキノンが知られ、コウジ酸を美白の有効成分とする皮膚外用剤(特許文献8〜10)や、ハイドロキノンを美白成分とする美白化粧シート(特許文献11)等が考案されている。しかし、コウジ酸やハイドロキノンは皮膚刺激性や副作用の発現等の問題があり、その使用が制限されたりして、一般的な美白有効成分として用いるには安全性に大きな問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開平8−133946号公報
【特許文献2】特開昭60−56912号公報
【特許文献3】特開昭61−207317号公報
【特許文献4】特公平4−27962号公報
【特許文献5】特公平5−33683号公報
【特許文献6】特開平11−49629号公報
【特許文献7】特開2004−315384号公報
【特許文献8】特公昭61−10447公報
【特許文献9】特公昭63−24968公報
【特許文献10】特開平9−241124号公報
【特許文献11】特開平11−116435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は美白効果にすぐれ、一般的に安全に用いることができる美白有効成分の提供を課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、安全に一般的に用いることができる美白有効成分を鋭意探求したところ、意外にも必須アミノ酸であるロイシンおよび/またはイソロイシンがメラニンの生成を抑制し美白効果を奏することを見出した。また、前記ロイシンおよび/またはイソロイシンに、更に、アミノ酸であるアラニンおよび/またはグリシンを添加すると、メラニン生成の抑制率がより高められることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明はロイシンおよび/またはイソロイシンを美白有効成分として含有することを特徴とする美白組成物である。
【0008】
また、本発明は更に、アラニンおよび/またはグリシンを美白有効成分として含有することを特徴とする上記美白組成物である。
【0009】
更に、本発明は上記美白組成物を含有することを特徴とする美白用の医薬品、医薬部外品、食品および化粧品である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の美白組成物は、必須アミノ酸であるロイシンおよび/またはイソロイシンがメラニンの生成を抑制し、美白効果を奏するものである。
【0011】
従って、上記美白組成物を含有させた医薬品、医薬部外品、食品および化粧品は、安全性と有効性に優れた美白用の医薬品、医薬部外品、食品、化粧品として使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の美白組成物において美白有効成分として用いられるロイシン(Leucine:2−アミノイソカプロン酸)は、立体異性体としてL体およびD体がある。入手可能なロイシンとしては、L−ロイシン、D−ロイシンおよびDL−ロイシンがあり、これらは何れも本発明で用い得ることができる。しかし、これらの中でもL−ロイシンまたはDL−ロイシンが好ましく、特にL−ロイシンが好ましい。このL−ロイシンは、化学名が(2S)-2-Amino-4-methylpentanoic acidであり、分子式がC13NOであり、分子量が131.17であり、融点が286−288℃であり、構造式が下記式であらわされるものである。本発明においてロイシンは、タンパク質の加水分解物からの抽出法、糖からの発酵法、合成法等の公知の方法に従い製造したものの何れであってもよく、一般市販品を使用することもできる。
【化1】

【0013】
また、本発明の美白組成物において美白有効成分として用いられるイソロイシン(Isoleucine:2−アミノ−3−メチル−n−吉草酸)は、立体異性体としてL体およびD体がある。入手可能なイソロイシンとしては、L−イソロイシン、D−イソロイシンおよびDL−イソロイシンがあり、これらは何れも本発明で用い得ることができるが、これらの中でもL−イソロイシンまたはDL−イソロイシンが好ましく、特にL−イソロイシンが好ましい。このL−イソロイシンは、化学名が(2S,3S)-2-Amino-3-methylpentanoic acidであり、分子式がC13NOであり、分子量が131.17であり、融点が168−170℃であり、構造式が下記式であらわされるものである。本発明においてイソロイシンは、発酵法、タンパク質の加水分解物からの抽出法等の公知の方法に従い製造したものの何れであってもよく、一般市販品を使用することもできる。
【化2】

【0014】
本発明の美白組成物においては、ロイシンおよび/またはイソロイシン、好ましくはロイシンおよびイソロイシンを、これらがメラニンの生成を抑制し美白効果を奏する量で配合すればよく、例えば、美白組成物中これらの総量として、0.01〜100質量%(以下、単に「%」という)で配合すればよい。また、美白組成物中、ロイシンおよびイソロイシンはモル比で1:10〜10:1とすることが好ましく、1:5〜5:1とすることがより好ましく、1:2〜2:1とすることが特に好ましい。
【0015】
また、本発明の美白組成物には上記ロイシンおよび/またはイソロイシンに加えて、更に、美白有効成分としてアラニンおよび/またはグリシンを配合することができる。
【0016】
このうちグリシン(Glycine:アミノ酢酸:別名グリココル)は、化学名がAminoacetic acidであり、分子式がCNOで示されるものである。その分子量は75.07であり、融点が245℃、構造式が下記式であらわされるものである。本発明においてグリシンはホルムアルデヒドを原料とした合成法等の公知の方法に従い製造したもの等を使用することができ、また、一般市販品を利用することもできる。
【化3】

【0017】
また、アラニン(Alanine:2−アミノプロパン酸)には、異性体としてα−アラニンとβ−アラニンが存在し、さらにα−アラニンにはその立体異性体としてL体およびD体がある。入手可能なアラニンとしては、L−アラニン、D−アラニン、DL−アラニンおよびβ−アラニンがあるが、これらの何れもが本発明で用い得ることができる。これらの中でも好ましいものとして、L−アラニン、DL−アラニンまたはβ−アラニンが挙げられ、特にL−アラニンが好ましい。このL−アラニンは、化学名が2-Aminopropanoic Acidで、その分子式がCNOで示されるもので、分子量が89.09、融点が314−316℃で、構造式が下記式であらわされるものである。本発明においてアラニンは発酵法、タンパク質の加水分解物からの抽出法、合成法等の公知の方法に従い製造したものの何れであってもよく、市販品を使用することもできる。
【化4】

【0018】
上記したグリシンおよび/またはアラニン、好ましくはグリシンおよびアラニンは、本発明の美白組成物において、ロイシンおよびイソロイシンと同様に、これらがメラニンの生成を抑制し美白効果を奏する量で配合すればよく、例えば、美白組成物中、ロイシンおよび/またはイソロイシンと合わせたこれらの総量として、0.01〜100%で配合すればよい。また、美白組成物中、グリシンおよびアラニンはモル比で1:10〜10:1とすることが好ましく、1:5〜5:1とすることがより好ましく、1:2〜2:1とすることが特に好ましい。更に、美白組成物中、ロイシンまたはイソロイシンそれぞれに対して、グリシンまたはアラニンを、それぞれモル比で1:10〜10:1とすることが好ましく、1:5〜5:1とすることがより好ましく、1:2〜2:1とすることが特に好ましい。
【0019】
本発明の美白組成物は、上記したロイシンおよび/またはイソロイシンを美白有効成分として含有していればよく、更に、必要に応じてアラニンおよび/またはグリシンを美白有効成分として含有させればよい。
【0020】
また、本発明の美白組成物は、上記美白有効成分そのものだけでもよいが、更に、必要に応じて、通常、医薬品、医薬部外品、食品、化粧品等に添加することのできる各種添加物を配合してもよい。
【0021】
上記した本発明の美白組成物は、美白のためにヒトに投与することができ、その投与経路は、特に限定されないが、例えば、内服等の経口であってもよく、外用、注射等の非経口であってもよい。また、美白組成物の投与量は、症状、年齢、体重等により異なるが、例えば、経口あるいは注射で投与する場合には通常成人に対し一日あたり、美白有効成分の総量として1mg〜20g、好ましくは10mg〜10g、さらに好ましくは20mg〜5gを投与すればよい。また、外用剤として投与する場合は、外用剤中に美白有効成分を、その総量として、通常0.01〜20%、好ましくは0.05〜10%、より好ましくは0.1〜5%含有させ、これを用いて投与すればよい。更に、美白組成物の投与時期および投与期間は、上記投与量を1日に1回または数回に分けた場合、通常7日間〜3年間、好ましくは通常14日間〜1年間、更に好ましくは4週間〜6ケ月間である。
【0022】
また、本発明の美白組成物は美白用の医薬品、医薬部外品、食品、化粧品等とすることもできる。その際、本発明の美白組成物の美白作用と安全性を妨害しない範囲で、任意の他の美白用成分や美白用成分の効果を増強する成分を添加しても良く、また、美白以外の他の薬効成分を添加しても良い。
【0023】
上記した他の美白用成分や美白用成分の効果を増強する成分としては、L−システイン、N−アセチル−L−システイン、L−ホモシステイン、L−システイン酸、L−ホモシステイン酸、L−システインスルフィン酸、S−スルフィノ−L−システイン、シスチン、システインペプチド等のシステインおよびその誘導体並びにそれらの塩、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノオレエート、L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸ジオレエート、L−アスコルビン酸トリステアレート、L−アスコルビン酸トリパルミテート、L−アスコルビン酸トリオレエート、L−アスコルビル硫酸、L−アスコルビル硫酸ナトリウム、L−アスコルビル硫酸カリウム、L−アスコルビル硫酸マグネシウム、L−アスコルビル硫酸カルシウム、L−アスコルビルリン酸、L−アスコルビルリン酸ナトリウム、L−アスコルビルリン酸カリウム、L−アスコルビルリン酸マグネシウム、L−アスコルビルリン酸カルシウム、L−アスコルビン酸グリコシド等のアスコルビン酸およびその誘導体並びにそれらの塩、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸およびその誘導体並びにそれらの塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、d−δ−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロールカルシウム等のトコフェロールおよびその誘導体並びにそれらの塩、グルコサミン、アセチルグルコサミン、グルコサミンメチルエーテル等グルコサミンまたはその誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等のグリチルリチン酸およびその誘導体並びにそれらの塩、グリチルレチン酸、および、グリチルレチン酸ステアリル等のグリチルレチン酸およびその誘導体並びにそれらの塩、カンゾウ、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン等のカンゾウおよびその抽出物、α−アルブチン、β−アルブチン、ハイドロキノン等のハイドロキノンおよびその誘導体、コウジ酸、コウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸モノステアレート、コウジ酸ジブチレート、コウジ酸ジパルミテート、コウジ酸ジステアレート、コウジ酸ジオレエート等のコウジ酸およびその誘導体並びにそれらの塩、エラグ酸、エラグ酸テトラメチルエーテル、エラグ酸テトラアセタート、エラグ酸テトラベンゾアート等のエラグ酸およびその誘導体並びにそれらの塩、アゼライン酸、アゼライン酸モノアルキルエステル、アゼライン酸ジアルキルエステル等のアゼライン酸およびその誘導体並びにそれらの塩、ヒノキチオール、ヒノキチオールグルコシド等のヒノキチオールまたはその誘導体、コエンザイムQ10等のユビキノン類、リポ酸、リポ酸のナトリウム塩、カリウム塩、アルキルエステル、アルケニルエステル、アミド類、および還元体のジヒドロリポ酸、ジヒドロリポアミド等のリポ酸およびその誘導体、グルタチオン、S−ラクトイルグルタチオン、N,S−ジオクタノイルグルタチオンジステアリル、N,S−ジパルミトイルグルタチオンジセチル等のグルタチオンおよびその誘導体並びにそれらの塩、カロテン、ルテイン、ビオラキサンチン、スピリロキサンチン、スフェロイデン等のカロチン類、フラボン、アピゲニン、および、ルテオリンおよびこれらの配糖体等のフラボン類、ケンフェロール、クエルセチン、ミリセチンおよびこれらの配糖体等のフラボノール類、イソフラボン、イソフラボン配糖体等のイソフラボンおよびその誘導体、ナリンゲニン、エリオジクチオール、ナリンギン等のフラバノンまたはその誘導体、カテキン、カテキンガラート、ガロカテキン等のカテキン類、フェルラ酸、イソフェルラ酸、カフェー酸等のフェルラ酸とカフェー酸およびそれらの誘導体並びにそれら塩、プロアントシアニジン、プロシアニジン等のポリフェノール類、アスタキサンチン等のキサントフィル類、4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール、4−シクロヘキシルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、4−ブロモレゾルシノール、レゾルシノールまたはその誘導体、トラネキサム酸等の抗炎症薬、アシタバ、アスパラガス、アメリカイワナシ、オランダガラシ、アルテア、アルニカ、アロエ、イタドリ、イチョウ、イワナシ、イワヒゲ、イシモズク、イブキトラノオ、インチンコウ、イラクサ、イレイセン、ウォーターレモン、ウコン、ウワウルシ、エイジツ(ノイバラ)、エゾノタチツボスミレ、エゾノネジモク、エンドウ豆、オウゴン(コガネバナ)、オウバク、オウレン、オトギリソウ、オノニス、オレンジ、カキョク、カザグルマ、カッコン、カミツレ、カワラケツメイ(サンペンズ)、カワラヨモギ、カンゾウ、キイチゴ、キウイ、キナ、キンギンカ、グアバ、クジン(クララ)、クダモノトケイ、クチナシ、グリコーゲン、クワ、ケイケットウ、紅茶、厚朴、高麗人参、ゴカヒ(エゾウコギ)、コスミレ、ゴマ油、エゴマ油、コムギ、コメ、コメヌカ、コモウセンゴケ、コンフリー、サイシン、サルビア、サンザシ、サンショウ、サンペンズ、ジコッピ、シコン、シマグワ、シモツケ、蛇王藤、シャクヤク、ショウガ、シラカバ、シロスミレ、シロバナスミレ、ジンコウ、スペインカンゾウ、スズメウリ、スミレ、スミレサイシン、セージ、セイヨウオトギリ、セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウボダイジュ、センキュウ、センプクカ、センニンソウ、ソウハクヒ(シラユリ)、シソ、ダイズ、タイム、タチツボスミレ、タラノキの芽、ダルス、茶、チョウジ、チンピ、ツクシスミレ、ツボスミレ、ツリバナ、テッセン、トウキ、トウヒ、トウキンセンカ、トウミツ、トケイソウ、トゲミノマサキ、トチュウ、トマト、ニオイスミレ、ニョイスミレ、ネパールスミレ、ニワトコ、ノジスミレ、パシャンベ、パッション・フラワー、ハマメリス、ベニバナ、ヘラヤハズ、麦門湯、バハクジ、ハリアミジ、ヒジキ、ビャクレン、ビワ、フキスミレ、フシツナギ、フシスジ、モク、ブナ、ブナノキ、ブドウ、ブドウ種子、フトモモ、フローデマニータ、ボウカ、ホオウ、ボタン、ホップ、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)、マグワ、松笠、マルバケスミレ、マロニエ、ミクロメルム・ミヌツム、ミクロメルム・プベセンス、ムクロジ、メリッサ、モウセンゴケ、モッカ(ボケ)、ヤシャジツ、ヤナギモク(オオバモク)、ユーカリ、ユキノシタ、ヨクイニン(ハトムギ)、ヨモギ、ラカンカ、ラズベリー、ラベンダー、ローズマリー、ロート、ワイルドパンジー、レンゲソウ、阿仙薬、愛玉子、月葉西番蓮、杯葉西番蓮、地草果またはそれらの抽出物、胎盤抽出物、アガロースオリゴサッカライド、ネオアガロビオース、微生物発酵代謝産物等を挙げることができる。
【0024】
上記した美白用の医薬品および医薬部外品は、本発明の美白組成物に加え、必要に応じて通常使用し得る添加物を加えて常法により製造される。
【0025】
本発明の美白用の医薬品および医薬部外品に配合される添加剤としては、例えば、安定剤、安定化剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢剤、滑沢化剤、可溶剤、可溶化剤、還元剤、緩衝剤、甘味剤、基剤、稀釈剤、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁剤、懸濁化剤、抗酸化剤、光沢化剤、コーティング剤、剤皮、支持体、湿潤剤、湿潤調整剤、充填剤、消泡剤、清涼化剤、接着剤、咀嚼剤、着色剤、着香剤、香料、糖衣剤、等張化剤、軟化剤、乳化剤、粘着剤、粘着増強剤、粘稠剤、粘稠化剤、発泡剤、pH調整剤、皮膚保護剤、賦形剤、分散剤、噴射剤、崩壊剤、崩壊補助剤、崩壊延長剤、芳香剤、防湿剤、放出制御膜、防腐剤、保存剤、無痛化剤、溶解剤、溶解補助剤、溶剤、流動化剤、帯電防止剤、増量剤、保湿剤、付湿剤等が挙げられる。このような添加剤の例は、医薬品添加物事典、食添、医薬部外品原料規格、日本汎用化粧品原料集、化粧品種別許可基準、化粧品原料基準外成分規格、CTFA等に記載されている。
【0026】
また、本発明の美白用の医薬品および医薬部外品の剤形としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、カプレット、軟カプセル剤、丸剤、内服液剤、シロップ剤、ドライシロップ剤、チュアブル剤、トローチ剤、発泡錠、ドロップ剤、懸濁剤、口腔内崩壊錠等の経口投与製剤、クリーム、軟膏、ゲル軟膏、局所液剤、坐剤、ローション、エアゾール、チンキ、貼付剤、テープ等の外用剤、注射剤、点滴剤、埋込剤等の注射剤等が挙げられる。これらの剤形の中でも経口投与製剤または外用剤が好ましい。
【0027】
上記した経口投与製剤および外用剤の調製は、特に制限されるものでなく、種々の方法により実施することができる。例えば、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、丸剤、ドライシロップ剤等で造粒末を調製する必要がある場合、一般に利用される造粒法、例えば、水や有機溶媒を含む溶液または分散液を用いる噴霧造粒法、攪拌造粒法、流動造粒法、転動造粒法、転動流動造粒法等の湿式造粒法、粉粒状の結合剤を用いる圧密造粒法等の乾式造粒法等により製造される。そして、製剤を顆粒剤、細粒剤、散剤とする場合は、有効成分を含む粉末や造粒末を混合して分包に小分けして充填することができ、カプセル剤とする場合は、粉末剤、造粒末、小型の錠剤等をカプセル充填機を用いてカプセルに充填することにより製造される。また、錠剤とする場合は、有効成分の粉末、粉末剤、細粒剤、顆粒剤や丸剤と、製剤添加物を混合し、圧縮成型すればよい。更に、糖衣錠、フィルムコーティング錠、コーティング顆粒等のコーティング製剤とする場合は、パンコーティング法、流動コーティング法、転動コーティング法およびこれらを組み合わせたコーティング剤を錠剤や顆粒剤等にコーティングすればよい。コーティング剤は、水や有機溶媒に溶解および/または分散させ、スプレーコーティングすることもでき、また、コーティング剤を直接散布し、熱や圧力等を加えドライコーティングとすることもできる。コーティング剤の被覆量は、剤形等により必要に応じて選択できるが、一般的に、錠剤の場合にはコーティング前の錠剤に対して0.1〜100%、丸剤、顆粒剤の場合にはコーティング前の丸剤、顆粒剤に対して0.1〜200%、細粒剤の場合にはコーティング前の細粒剤に対して0.1〜300%程度である。更にまた、シロップ剤、エリキシル剤、リモナーデ剤、エキス剤、ドリンク剤等の内服液剤、並びに、液状または半固形物を充填した軟カプセル剤、硬カプセル剤等の内服固形製剤、クリーム、軟膏、ゲル軟膏、局所液剤、坐剤、ローション、エアゾール、チンキ、貼付剤、テープ等の外用剤等は、通常、各薬効成分と精製水等の溶剤の一部とを混合・溶解・分散し、残りの溶剤を加えて液量を調整し製造することができる。必要に応じて酸またはアルカリを用いてpHの調整を行ってもよい。なお、製剤に脂溶性成分を含む場合には、界面活性剤、可溶化剤、乳化剤、懸濁剤等の製剤添加物を用いることにより可溶化、乳化、懸濁化してもよい。調製時の必要に応じ、加温、冷却、窒素置換、ろ過、滅菌処理等を施してもよい。
【0028】
上記経口投与製剤および外用剤は、更に必要により、公知の製剤添加物等を用い、薬効成分の安定化、徐放化、持続化、速崩化、速溶化、溶解性の改善、味の隠蔽、服用感の改善等の機能を付加してもよい。これらの機能を付加する方法は、一般に使用する方法で行うことができ、例えば、薬効成分を別々の顆粒に配合する、多層の顆粒にする方法、多層錠や有核錠にする方法、別々の顆粒にして打錠する方法、マイクロカプセルとする方法、糖衣錠、フィルムコーティング錠、コーティング顆粒等のコーティング製剤とする方法、発泡製剤とする方法、チュアブル製剤とする方法、口腔内崩壊製剤とする方法、マトリックス製剤とする方法、共粉砕する方法、固溶体とする方法、甘味剤や清涼化剤を添加する方法、抗酸化剤や安定(化)剤を添加する方法、特定のpH・粘度・浸透圧・塩濃度に調整する方法等の種々の方法を挙げることができ、これらの方法を組み合わせてもよい。
【0029】
また、本発明の美白用の食品は、公知の食品中等に本発明の美白有効成分を添加する以外は、通常の一般的な食品製造方法を使用して製造することができる。具体的な食品としては、ジュース類、清涼飲料水、茶類、アルコール飲料、乳酸菌飲料、発酵乳、冷菓、 バター、チーズ、ヨーグルト、加工乳、脱脂乳等の乳製品、ハム・ソーセージ、ハンバーグ等の畜肉製品、蒲鉾、竹輪、さつま揚げ等の魚肉練り製品、だし巻き、卵豆腐等の卵製品、クッキー、ゼリー、飴、チョコレート、チューインガム、キャンディ、スナック菓子等の菓子類、パン類、麺類、ジャム、漬物類、燻製品、干物、佃煮、塩蔵品、スープ類、豆腐・油揚げ、コンニャク等の農産加工品、調味料等、粉末食品、シート状食品、瓶詰め食品、缶詰食品、レトルト食品、カプセル食品、タブレット状食品、流動食品、ドリンク剤等が挙げられる。また、本発明の食品は、美白作用を有する機能性食品として用いることができる。
【0030】
更に、本発明の美白組成物を含有する美白用の化粧品は、必要に応じて適当な基剤を配合して、液状または固形状の剤形で美白化粧料として提供される。剤形としては、化粧水、美容液(エッセンス)、乳液、洗顔料、クリーム、軟膏、ジェル、パック、ファンデーション、ゼリー状ピールオフパック、クレンジングクリーム等が挙げられる。
【実施例】
【0031】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。
【0032】
試 験 例 1
メラニン生成抑制試験:
B16F0メラノーマ細胞の組織培養系を用い、L−アラニン、グリシン、L−イソロイシンおよびL−ロイシン(いずれも和光純薬社製)のメラニン生成抑制作用について試験した。なお、B16F0メラノーマ細胞としてはATCC(American Type Culture Collection:カタログNo.CRL-6322)より購入し、10%牛胎児血清(シグマ社製)およびペニシリンおよびストレプトマイシンを含むダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium:シグマ社製)で維持・継代しているものを使用した。
【0033】
B16F0メラノーマ細胞の組織培養系を用いたメラニン生成抑制作用の試験方法は、カゲヤマらの方法(The Journal of Biological Chemistry, 279, 27774-27780(2004))を改変して行った。すなわち、B16F0メラノーマ細胞を培養していた75cmの培養フラスコ(岩城硝子社製)から培養液を吸引除去し、次いで、カルシウムおよびマグネシウムを含まないダルベッコ・リン酸緩衝液生理食塩液(Dulbecco’s Phosphate-Buffered Saline:シグマ社製)で細胞表面をリンスし、余分な培地成分を除去した。その後、0.1%エチレンジアミン4酢酸−0.25%トリプシンを加え、37℃で5〜10分間処理し、更に、10%牛胎児血清およびペニシリンおよびストレプトマイシンを含むダルベッコ改変イーグル培地を加え、4〜5×10/mlの細胞濃度にB16F0メラノーマ細胞懸濁液を調製した。B16F0メラノーマ細胞懸濁液は6穴プレート(岩城硝子社製)ヘ2ml/ウェルずつ播種し、37℃、5%の二酸化炭素濃度下で一晩培養を行った。
【0034】
L−アラニン、グリシン、L−イソロイシンおよびL−ロイシンは10%牛胎児血清およびペニシリンならびにストレプトマイシンを含むダルベッコ改変イーグル培地に溶解後、メンブランフィルターで除菌し、最終濃度が以下の表1に記載のものとなるように調製し、それを一晩培養後のB16F0メラノーマ細胞が播種されている6穴のプレートヘ2 ml/ウェルずつ添加し、37℃、5%の二酸化炭素濃度下で72時間培養した。また陽性対照薬として、メラニン生成抑制作用が知られているコウジ酸(東京化成社製)を用いた。培養終了時に細胞内メラニン生成の測定を行い、メラニン量を以下に記載の方法により算出し、更に、メラニン量から相対メラニン抑制率を以下に記載の方法により算出した。この結果も表1に併せて記載した。
【0035】
【表1】

【0036】
<細胞内メラニン生成の測定法>
培養終了後にプレート中の培養液を吸引除去し、カルシウムおよびマグネシウムを含まないダルベッコ・リン酸緩衝液生理食塩液(Dulbecco’s Phosphate-Buffered Saline:シグマ社製)で細胞表面をリンスし、余分な被験物および培地成分を完全に除去した。そこに、1Nの水酸化ナトリウムを400μl/穴添加し、室温で20〜60分間放置後、マイクロプレート・ミキサーで攪拌し、状態を観察しながら完全に細胞を溶解させ、細胞溶解液を調製した。これを1.5mlのマイクロチューブに全て移し、その120μlを更に200μlのマイクロチューブに移し、サーマル・サイクラーで80℃、1時間処理後、それぞれの80μlを96穴プレートの各穴に移し、405nmの吸収を指標にしてマイクロ・プレートリーダーで測定した。なお、細胞内メラニン量は標準メラニン(和光純薬社製)の標準曲線より算出した。
【0037】
次に、B16F0メラノーマ細胞溶解液をリン酸緩衝液で10倍希釈し、これに含まれる総タンパク質量をBCATMプロテインアッセイキット(BCATM Protein Assay Kit:PIERCE社製)の手順書に従い牛血清アルブミンを標準タンパク質として測定した。これらの測定結果から、式1を用いてメラニン量を算出した。
【0038】
[式1]
メラニン量(μg/mgタンパク質)=A/B
A:試料のメラニン量(μg/ml)
B:同一試料のタンパク質量(mg/ml)
【0039】
<相対メラニン抑制率の算出方法>
相対メラニン抑制率は、試料添加時のメラニン量(μg/mgタンパク質)を100とし、式2より算出した。
【0040】
[式2]
相対メラニン抑制率(%)=100−(A/B×100)
A:試料添加メラニン量(μg/mgタンパク質 )
B:試料未添加時のメラニン量(μg/mgタンパク質)
【0041】
試料未添加時のメラニン量(μg/mgタンパク質)を0としたときの、被験物質の添加群における相対メラニン抑制率(%)を表1に示した。
【0042】
上記のとおり、ロイシンおよび/またはイソロイシンは、メラニンの生成を抑制する作用が認められることがわかった。さらに、ロイシンおよび/またはイソロイシンにアラニンおよび/またはグリシンを添加すると、メラニンの生成を抑制する作用を強めることができることがわかった。特に、ロイシン、イソロイシン、アラニンおよびグリシンの4種を組み合わせると、コウジ酸と同じ程度迄メラニンの生成を抑制することができることがわかった。
【0043】
製 剤 例 1
ロイシン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン100g、コーンスターチ17.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0044】
製 剤 例 2
イソロイシン含有製剤(美白用錠剤):
L−イソロイシン100g、コーンスターチ17.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0045】
製 剤 例 3
ロイシンおよびイソロイシン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン55g、L−イソロイシン55g、コーンスターチ7.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0046】
製 剤 例 4
ロイシンおよびグリシン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン70g、グリシン40g、コーンスターチ7.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0047】
製 剤 例 5
ロイシンおよびアラニン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン65.5g、L−アラニン44.5g、コーンスターチ7.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0048】
製 剤 例 6
イソロイシンおよびグリシン含有製剤(美白用錠剤):
L−イソロイシン70g、グリシン40g、コーンスターチ7.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0049】
製 剤 例 7
イソロイシンおよびアラニン含有製剤(美白用錠剤):
L−イソロイシン65.5g、L−アラニン44.5g、コーンスターチ7.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0050】
製 剤 例 8
ロイシン、イソロイシンおよびグリシン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン40.8g、L−イソロイシン40.8g、グリシン23.4g、コーンスターチ12.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0051】
製 剤 例 9
ロイシン、イソロイシンおよびアラニン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン39.2g、L−イソロイシン39.2g、L−アラニン26.6g、コーンスターチ12.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0052】
製 剤 例 10
ロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン46.6g、グリシン26.7g、L−アラニン31.7g、コーンスターチ12.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0053】
製 剤 例 11
イソロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用錠剤):
L−イソロイシン46.6g、グリシン26.7g、L−アラニン31.7g、コーンスターチ12.6g、微結晶セルロース60g、乳糖60g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム0.4gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量240mgの錠剤を得た。
【0054】
製 剤 例 12
ロイシン、イソロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用錠剤):
L−ロイシン33.8g、L−イソロイシン33.8g、グリシン19.4g、L−アラニン23g、コーンスターチ20g、微結晶セルロース64g、乳糖63g、タルク2gおよびステアリン酸マグネシウム1gを混合後、打錠機で圧縮成型して、直径8mm、重量250mgの錠剤を得た。
【0055】
製 剤 例 13
ロイシン、イソロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用内服液剤):
L−ロイシン6.1g、L−イソロイシン6.1g、グリシン3.5g、L−アラニン4.2g、ソルビトール120g、オリゴ糖90g、サイクロデキストリン10g、レモン濃縮果汁4g、アスコルビン酸2gおよび香料1gを精製水に溶解して全量を1Lとして内服液剤を得た。これを50mLづつ褐色ガラス瓶に充填した。
【0056】
製 剤 例 14
ロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用内服液剤):
L−ロイシン6.7g、グリシン3.8g、L−アラニン4.5g、アスコルビン酸5g、安息香酸ナトリウム1g、果糖10gおよび香料1gを精製水に溶解して全量1Lとして内服液剤を得た。
【0057】
製 剤 例 15
ロイシン、イソロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用化粧水):
L−ロイシン0.31g、L−イソロイシン0.31g、グリシン0.17g、L−アラニン0.21g、グリセリン2g、1,3−ブチレングリコール2g、エチルアルコール15g、精製レシチン0.02g、ポリオキシエチレン(120)硬化ヒマシ油0.2g、防腐剤0.1gおよび香料0.05gに精製水を加え、全量を100gとして化粧水を得た。
【0058】
製 剤 例 16
ロイシン、イソロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用クリーム):
L−ロイシン0.31g、L−イソロイシン0.31g、グリシン0.17g、L−アラニン0.21g、白色ワセリン5g、ステアリルアルコール4g、モノステアリン酸グリセリン3.4g、ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル1.6g、中鎖脂肪酸トリグリセリド12g、ポリエチレングリコール5g、クエン酸0.01g、防腐剤0.1gおよび香料0.05gに精製水を加え、クエン酸ナトリウムでpH5.5に調製し、全量を100gとして、クリームを得た。
【0059】
製 剤 例 17
ロイシン、イソロイシンおよびグリシン含有製剤(美白用ゲル軟膏):
L−ロイシン0.58g、L−イソロイシン0.58g、グリシン0.34g、アラントイン0.2g、イソプロピルアルコール35g、プロピレングリコール5gおよびカルボキシビニルポリマー2gに精製水を加え、トリエタノールアミンでpH5.5に調製し、全量を100gとして、ゲル軟膏を得た。
【0060】
製 剤 例 18
ロイシン、イソロイシン、グリシンおよびアラニン含有製剤(美白用美容液):
L−ロイシン0.62g、L−イソロイシン0.62g、グリシン0.35g、L−アラニン0.41g、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム・5水塩3g、カルボキシビニルポリマー0.1g、トリエタノールアミン0.1g、グリセリン1g、パラオキシ安息香酸メチル0.1g、クエン酸0.1g、クエン酸ナトリウム0.2g、エタノール5g、ポリオキシエチレン(25)グリセリルピログルタミン酸イソステアリン酸ジエステル0.3g、1,3−ブチレングリコール2gおよび香料0.1gに精製水を加え、全量を100gとして美容液を得た。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の美白組成物は、必須アミノ酸であるロイシンおよび/またはイソロイシンがメラニンの生成を抑制し、美白効果を奏するものである。
【0062】
従って、上記美白組成物は美白用の各種医薬品、医薬部外品、食品、化粧品等として利用できるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロイシンおよび/またはイソロイシンを美白有効成分として含有することを特徴とする美白組成物。
【請求項2】
更に、アラニンおよび/またはグリシンを美白有効成分として含有することを特徴とする請求項1記載の美白組成物。
【請求項3】
請求項1または2記載の美白組成物を含有することを特徴とする美白用の医薬品。
【請求項4】
請求項1または2記載の美白組成物を含有することを特徴とする美白用の医薬部外品。
【請求項5】
請求項1または2記載の美白組成物を含有することを特徴とする美白用の食品。
【請求項6】
請求項1または2記載の美白組成物を含有することを特徴とする美白用の化粧品。


【公開番号】特開2008−88113(P2008−88113A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271394(P2006−271394)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(000102496)エスエス製薬株式会社 (50)
【Fターム(参考)】