説明

肉部位の真空包装方法及びその装置

【課題】豚肉は5種類の部位で成り立つが、この内の小型の2種類の部位をまとめて1種類とし、総計4種類の部位を4本のコンベヤラインで搬送して真空包装する場合の、前記小型2種類の部位の、一体化による能率低下を改善する。
【解決手段】前記小型2種類の部位を搬送する第4コンベヤラインにおいて、移送中の前後の部位の間隔を遅延検出センサーで検出し、移送中の前位の部位に対する後位の部位の遅れを、高速運搬付加手段でもって加速修正して両部位を一体化して包袋に送り込み、他の3種類の部位の包装能率に対する遅れを少なくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解体した主に豚肉の部位(以下単に部位と記載する。)を、その部位の構造に応じて5 種類に分別する共に、その分別した各部位を、それらに適応する大きさの包袋に充填しかつ真空包装する方法及び装置に関する。
【0002】
解体後の豚肉は、大勢の作業員による骨抜き及び脂削りを経て、図2のように、カタ01、カタロース02、ロース03、バラ04、モモ05の、5種類に整形され、コンベヤラインによって順次混然とした状態で送り出されるが、これら5種類の部位を、大きさの異なる包袋に充填しかつ真空包装体とするには、下記特許文献1に示される装置を用いて行うことができる。
【0003】
すなわち前記の特許文献は、コンベヤラインに設置したイメージセンサーによって、搬送される各種部位を分別し、分別した各部位を、後域の並列状に配置した複数のコンベヤそれぞれに配置した真空包装機に送り込んで包装することを示し、またカタと、カタロースは、他の3種類の部位に比較してそれぞれ容積が小さく、これらカタと、カタロースとを一つの包装体とすることで、他の3種類の部位を含めて1頭の豚を、4種の包装体(背骨を隔てて左右それぞれ4種、総計8個の包装体)として完成させ得る可能性を示している。
【0004】
ただ図3の搬送軌道11を縦列移動する5種類の部位の配列順位は、整形に司る作業員が前記ベルトコンベヤに各部位を混然と投げ入れる関係で、1つの包装体として完成させようとする、カタ01とカタロース02とが密着して移送されることはないので、他の、個々の包装体となるロース03、バラ04、モモ05の、3種の包装に比較して、これらカタ01とカタロース02は、その間隔の広がり分だけ包装能率が落ちて累計的にこれら部位に余剰が起こるという問題が生ずる。
【0005】
そこで本発明は、他の、3種類の部位の包装に比較する、前記カタ01とカタロース02との集合体の余剰現象を防止して能率に優れる包装手段を提供する。さらに前記特許文献1に示すように、部位を上下2枚のポリエチレンフイルムの間で真空包装するタイプは、開口部を1 辺にしか持たない包袋でもって包装した場合に比べて、生菌数の変化率が大きく不利という報告があるので、本発明は部位の腐敗率を改善するために包袋を使用して部位を真空包装する技術を開示する。また、部位を2枚のポリエチレンフイルムの間で真空包装するタイプでは、その開口部をヒートシールする場合にそのヒートシール部にどうしても皺が多く発生して真空気密を損なうので、皺のないヒートシールを行うことも目的の1つである。
【0006】
【特許文献1】特開2003−252306号公報
【特許文献2】特開昭49−96898号公報
【特許文献3】特開昭49−72082号公報
【特許文献3】特開2004−106937号公報
【発明の開示】
【0007】
本発明の方法は、搬送軌道を等ピッチで縦列運搬する豚肉の部位の質量を、前記搬送軌道におけるイメージセンサーにより順次測定して5種類に分別すると共に、この分別電子情報を制御器に入力し、該分別電子情報でもって、前記部位の内の、ロースとバラとモモとからなる3種の部位と、カタとカタロースとを纏めた1種の部位とからなる総計4部位を、前記搬送軌道に続く分別搬送機構により放射4方向に分離して第1から第4までの4本の各コンベヤラインに移乗させ、この場合、前記のカタとカタロースとを纏めた1種の部位を移送する第4コンベヤラインに配置した遅延検出センサーでもって、移送する部位間隔が設定値よりも開いている部位を、前記第1コンベヤラインに設置した高速運搬付加手段でもって加速して前位の部位を追跡させる一方、前記4本のコンベヤラインそれぞれにおいて大きさの異なる4種の包袋を開口する傍ら、前記4本の各コンベヤライン末端それぞれに設置した各耐圧チャンバーの底板となる定盤を、前記の開口した4種の各包袋の下側に向けて前進させて、この定盤上で前記の4部位を、前記4種の各包袋内に押むと共に、前記各包袋の開口縁に断続シールを行ったあと、前記定盤を、該定盤の上部の蓋材設置位置まで引き戻して、耐圧チャンバー内の気密空間内で前記包袋によって前記4種の部位をそれぞれ真空包装する。
【0008】
上記方法における第4コンベヤラインに配置した遅延検出センサーは、該第4コンベヤラインを移送する部位の移送方向の間隔を検出し、前位の部位に対して同後位を、高速運搬付加手段でもって加速追跡させて一体化するので、他の3種の部位との相対遅れが少なくなり、分別した4種の部位の包装を能率よく行い得る効果がある。しかも前記部位の、包袋への押し込み形式を採用する本発明において、耐圧チャンバーの底板となる定盤は、開口する包袋の下側に向けて前進し、真空包装に先立ち再び蓋材の下に復元する構成であるので、長さが70cm前後の豚肉部位の包袋への押入れ運動量が定盤前進量だけ小さくでき、同機構を簡素化できる効果と同時に、定盤上で包袋の開口面を断続シールで重ねて同包袋の皺をなくすので、最終的に袋口を気密に密封でき、また能率にも優れる。
【0009】
特許請求の範囲においては、第4コンベヤラインを移送するカタとカタロースとの間隔を遅延検出センサーで検出、と記載したが、搬送される部位の順序は必ずしもそうとは限らず、カタとカタ、カタロースとカタロース、という順序もありえるので、前記部位の順序の記載は、これらずべてを含むものである。
【実施例1】
【0010】
図4においてベルトコンベヤにより形成した搬送軌道11は、各部位10を縦列状に運搬するが、前記部位10の通過域に設置したイメージセンサー12は、その側面と天面に配列する多数個のランプそれぞれから発する赤外線13でもって、通過する各部位10の断面からその太さを測定する一方、同部位10の通過時間から同部位の長さを測定し、その検出信号を制御器14において演算しかつこの測定データから5種類の部位を分別してこれらの分別情報を順次記録する。なお図2に示す屠殺豚の、カタ01及びバラ04は、その内側から内臓を取り除いて薄く整形しているので、その断面積の計算から、ぼぼ同形のカタロース02及びロース03との区別は明確に選別できる。なお前記のイメージセンサー12を上部と側面とに配置するカメラにより構成することもある。
【0011】
大勢の作業員によって整形されかつ図3の運搬送軌道11の上流域に集積される各部位は、一定のタイミングでもって前記の搬送軌道11に送り込まれるが、同運搬軌道11の矢印方向への移動速度は、運搬する部位の慣性を抑えるために1秒当たり約1m以上の設定は難しい。特にロース03及びバラ04はその長さが70cm前後もあり、この最大長の部位を1秒当たり約1mで運搬するとき、部位1個の長さ70cmを基準にして前位の部位と、後続の部位との間には、50cm以上の隙間を形成しなければ各部位の送り出しタイミングの形成がむつかしいので、各部位の搬送ピッチを1.5秒間隔に設定する。
【0012】
また同図面における部位の搬送状態として5種類すべてを表示したが、このように5種類の部位が順序よく搬送されるとは限らず、同種類の部位が連続することもあれば、同間隔が極端に開くこともあるので、整形部位を運び入れるコンベヤと、図示の搬送軌道11との合流点で、同種類の部位が極端に固まったり、また極端に間隔が開かないようにする機械的コントローラを備え付けることが望ましい。
【0013】
図1 における搬送軌道11の後位に配置する公知の分別搬送機構15の構造は、両側一対のエンドレスチェンの間に並列架設した各棒材に、スライド可能なガイド部材を設け、前記両エンドレスチェンと各棒材とを回転させ、それに部位を搭載して運搬する公知のコンベヤである。要するに搬送軌道11から部位が1.5秒間隔で順次この分別搬送機構15に移乗すると、制御器14が記憶する各部位の分別情報に基づいてガイド部材は横方向にスライドして、各部位を決められた放射方向(矢印)に分離搬送し、各部位を第1から第4までの4本のコンベヤライン21〜24に移乗させる構造である。
【0014】
なお前記の4本のコンベヤラインでの各部位の処理能率を平均化するために、前記4本の各コンベヤラインそれぞれの末端に位置する真空包装用の耐圧チャンバー25までの、各コンベヤライン21〜24の長さをほぼ平均化する。この場合直線的なコンベヤは、その長さによっては設置面積の制約を受けるので、4本の各コンベヤライン21‥‥は、その中間にカーブコンベヤ26を設けて全体を直角状に折り曲げ、さらにそれらの搬送方向に順次、待機コンベヤ27と、部位搬入機構28とを介して袋載積ユニット29を配置する。
【0015】
前記の袋載積ユニット29の具体例は、図5にその側面を、また図6に平面をそれぞれ示しており、台車32上に配置した収容箱33内に、図7に示す2本の感圧性粘着テープ30の接着面に多数の包袋34の口縁31を鱗重ね状に貼り付けて形成したテープバックをジグザグに折り重ねて収容している。前記台車の壁面に固定するモータ35の回転を受ける、ベルト36、引きロール37、リール38は、それぞれのインチング動作で前記包袋31をインチングさせ、その都度、上域の複数の真空カップ39は包袋31を引き上げて感圧性粘着テープ30から剥離する。
【0016】
図1において各袋載積ユニット29に対向するように配置した4個の耐圧チャンバー25の具体例は、図8に示すようにレール40上に移動自在に配置した定盤41と、定位置に固定した鉛直なガイド42に沿って上下動する蓋材43とにより構成する。図1における動力機44の動力でもって回転する主軸45は、電磁クラッチ46を備える4個のチェンホイル或いはクランク47を回転し、対向する各耐圧チャンバー25における前記の定盤を運動させる。つまり図8における定盤41を、動力伝達部材48を介してレール40上で往復動させるのである。
【0017】
また図1において前記各耐圧チャンバー25手前の4基の部位搬入機構28は、図9のごとく回転式のコンベヤベルト16からなり、モータ17によって回転する前記のコンベヤベルト16は、袋載積ユニット29の際の停止センサー18が検出することで停止して運搬する部位10をその場に待機させる。そして3個のプーリ19の一体変位により、コンベヤベルト16の上面は前方に伸びたり、また後退するのである。
【0018】
同図における一対の真空カップ39が袋載積ユニット29から包袋34を持ち上げるセクションと対向して、4本のバーで前記包袋の口を拡張する開口機構50が位置する。この開口機構の詳しくは、図13及び図14に示すごとく両側一対のブロック51に2段屈曲の4本のバー52を支持し、前記ブロック51に固定する電動機53の動力により前記各バー52を回転して包袋34の開口縁を拡張する。また両側一対のフレーム54に固定するガイド棒55は、前記の各ブロック51をスライド自在に支持し、ねじ棒56のスクリュー作用により前記ブロック51を前記ガイド棒55に沿って変位させる構造であり、図10のように真空カップ39が包袋34を持ち上げると、前記包袋内に突入する前記4本のバー52は同包袋の開口縁を、部位10の挿入が容易なように拡張する。
【0019】
そして図11のように、袋口を拡張した包袋34をこれら各バーは後退してコンベヤベルト16とその上の部位10とに被せ、そのあと図12のようにコンベヤベルト16と、各バー52とは同調して部位10を包袋34内に挿入する。なおこの場合、重量のある部位10を支えるコンベヤベルト16の突き出し量を半減させるために、図10から図12に図示するように定盤41は部位搬入機構28に向けて規定位置まで前進する。
【0020】
図1における4本のコンベヤラインにおける4本の待機コンベヤ27は、その後位の部位搬入機構28に設定数以上の部位が乗り込むのを制限するため後続の部位をその上で待機させが、これら4基の待機コンベヤ27はそれぞれ搬送する部位の長さを再検出する第2イメージセンサー60を備える。既に説明したように搬送軌道11に配置した第1イメージセンサー12は、搬送する各部位の長さを制御器14に記録しているが、各コンベヤラインを移送する部位を作業員が抜き取った場合の対抗策として、通過する部位の長さを第2イメージセンサー60で再測定して制御器14再記録し、図12におけるコンベヤベルト16の回転角をコントロールして部位10を、定盤のシール台48の内面49を超える位置まで送り込むのである。
【0021】
図13及び図14において前記の両側一対のブロック51は、それそぞれモータ58の動力によって開閉する袋口緊張爪59を備える。図15のように包袋34に部位10が押し入れられ、コンベヤベルト16が後退してバー52による袋口の拡張が緩むと、前記一対の袋口緊張爪59は袋口を両側に緊張させる一方、サブシール台57に向けて上方から仮シールバー(図示省略)が下降し、袋口に断続シール61を施す。
【0022】
その直後、図8のように定盤41は蓋材43の下域に復帰する。既に説明したようにこの定盤41が蓋材43の下から離れ、図8の蓋材43の下に復帰するまでの時間を5秒に設定する。要するに図10〜図12における部位の袋充填には5秒近くの時間を要するわけである。一方、リフトプレート63下のエアバック64内の空気を抜いて部位10を下降させながら、蓋材43をガイド42に沿って下動したあと、ホース65からの空気吸引で生ずる気密空間での真空下で、下降するシールバー66と、シール台48との挟圧で袋口を溶着したあと、蓋材43を再び定盤41から開放するまでの時間は少なくて8秒間それ以上である。そこで蓋材43の定盤41に被さる時間をタイマーで8秒間と設定する。
【0023】
図16における4基の耐圧チャンバー25の閉鎖時間は上記したようにそれぞれ8秒間である。一方、この各耐圧チャンバーに向けて運ばれてくる部位の間隔を1.5秒ピッチに設定すると、5種類の部位が順次よく運ばれると仮定して、第4コンベヤライン24に搬入するカタ01とカタロース02とが密着するまでの、1基の耐圧チャンバー25への部位の到達は7.5秒間隔であり、各部位の耐圧チヤンバーに向けての到達数は徐々に累積する計算になる。しかし本来、混然と運ばれるそれぞれ形状異なる5種類の部位の順序を、機械的コントローラで整頓するにしてはその整頓ピッチが1.5秒では時間不足であり、かかる機械整理方式はあくまでも極端な間隔拡張を阻止する目的のものになる。しかも第1待機線(A)は図1における部位搬入機構28による待機を示し、第2待機線(B)は同じくその手前の待機コンベヤ27を示すように、このような段階的な待機を行うと、第1〜第3の3本のコンベヤベルト21〜23での部位到着の遅れに比較して、2個の部位が一体に集結することが条件の、第4コンベヤベルト24での部位の到着遅れはより拡大する可能性があるので、図17に示すように第4コンベヤライン24に遅延検出センサー68と、上部の一対の加速コンベヤ69とを設けて高速運搬付加手段70形成する。
【0024】
つまり前記の遅延検出センサー68が、第4コンベヤライン24を移動する前位の部位に対する後位の部位の遅れ時間を検出すると、両側から接近する加速コンベヤ71は後位の部位10を挟持しかつ高速度で前位の部位との間隔を、制御器が記録する両部位の間隔数値に基づき縮めるのである。この場合、カタ01またはカタロース02は小型軽量であり、運搬速度を上げたときの慣性の影響は、他の、大型部位の慣性の影響より小さく停止時の前方への飛び出し量が小さい。なお前後の部位間隔が、コントロールが利かない間隔に達していても、後続部位の追跡を行なって相対間隔を縮めるので、その分、耐圧チャンバーの開放待機時間は少なくなる。
【0025】
図1において制御器14に接続した信号発信部72からの発信号は、4個のクランク47の各電磁クラッチ46を開閉し、耐圧チヤンバー25の定盤を往復動させる。をコントロールする。制御器14から前記の信号発信部72への指令信号は、部位搬入機構28による部位の包袋への押し込み作用に関連し、それによって各耐圧チャンバー25の開閉のタイミングが計られる。図8においてエアバック64内の空気排除により、部位を充填した包袋34を定盤63と一体に下降させ、同時に蓋材43は下降してその内部に形成する気密空間内の空気をホース65から排除する。そのあとシーラ66がシール台48に向けて下降して袋口を溶着する一方、鍬型のストッパー73は、ピン74を軸とするレバー75の操作で下降する。前記ストッパー73は、蓋材43が開放して定盤41が移動するとき、同定盤上の真空包装体を排除する機構である。
【0026】
図18は第4コンベライン24のカーブ部分を示すが、上記の高速運搬付加手段70を用いた部位間隔の調整に拘わらず前後の部位が開いている場合は、カーブコンベヤ26の手前部分の、5本のローラ75を運転するモータ76は、図19のローラ75下域のセンサー77が部位10を検出する信号で停止して同部位10を止め、図17の高速運搬付加手段70により追跡してきた部位10を、縦列する複数のセンサー78で捉えて前記両部位の間隔が設定値に達した信号でもって同モータ76を起動し、前記両部位を一体に後域に送り出すことになる。
【0027】
図20に示すように、図17における高速運搬付加手段70の設置域手前側にバイパスコンベヤ80を配置する。このバイパスコンベヤ80は、通常仮想線のように水平状態にある前側のベルト81は、制御器が記録する部位の分別信号でもって実線のように下降して、第4コンベヤライン24から拾い上げた部位10を階上セクションにバイパス誘導する。一方同後方のベルト82は、制御器が記録する分別信号でもって仮想線のように下降し、既に拾い上げている部位を第4コンベヤライン24に再び誘導する。カタ01とカタロース02とは1頭の豚肉として4個存在し、これらが連続する可能性があるので、その一部をバイパスコンベヤ80上で貯留して混雑を解消するのに役立つ。
【0028】
前記場合、下域の第4コンベヤライン24を移動する部位の種類をカタ01のみに設定すると、バイパスライン80はカタロース02のみをバイパスさせる。つまり前後2個のセンサー78,79によって2個のカタロース02をバイバスコンベヤ上に接近して留め、下域の第4コンベヤライン24を2個のカタ01が連続して通過するのを待って、留めて置いた2個のカタロース02を続いて送り出すというコントロールをしたり、また下域のカタ01の通過に連続して上域から1個のカタロース02を送り出してこれら2種類の部位を組み合わせるというコントロールを行うのである。
【実施例2】
【0029】
図21は、図17における高速運搬付加手段70を設計例であり、第4コンベヤライン24を複数の紐ベルトにより形成する一方、この紐ベルトの間に、高速モータ79によって回転する別箇の紐ベルト84を配置する。第4コンベヤライン24で搬送される前後両部位10の間隔をセンサー85検出すると、複数の作動機86はレバー87をピン88を支点にして逆時計の方向に回転して、前記レバー先端の滑車89でもって紐ベルト84を、第4コンベヤライン24よりも上に押し上げて後続部位10を加速するのである。
【実施例3】
【0030】
図12において部位10を包袋34に押し込むコンベヤベルト16は、その上下方向の厚みによって包袋34に引っかかりやすく、それだけ大きな包袋を用意する必要があるので、図22ではコンベヤベルト16の下にスコップ型の皿90は配置し、コンベヤベルト16から移乗する部位10を同皿90で受け、図23のごとく前記皿90を包袋34内に押入れると共に、前記皿90を支持する溝型柄91内に配置した押し出し棒92をモータ93で操作し、その先端のプレート94で部位10を包袋に押し入れる設計例で、図24に示すように前記前記モータ93の動力で回転するギヤ95は、溝型柄91内の、押し出し棒92の下面に形成したラック歯に係合して回転するのである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】装置の全体の平面図
【図2】豚肉部位の説明図
【図3】部位の搬送説明図
【図4】コンベヤラインにおけるイメージセンサーの説明図
【図5】袋載積ユニットの側面図
【図6】前図平面図
【図7】テープバックの説明図
【図8】耐圧チャンバーの側面図
【図9】袋載積ユニット設置近辺の側面図
【図10】包袋への部位押し込みの説明図
【図11】包袋への部位押し込みの説明図
【図12】包袋への部位押し込みの説明図
【図13】包袋開口機構の正面図
【図14】前図の平面図
【図15】袋口の緊張作用の説明図
【図16】コンベヤラインにおける部位搬送の説明図
【図17】高速運搬付加手段の説明図
【図18】図1における1部拡大説明図
【図19】バイパスコンベヤの側面図
【図20】バイパスコンベヤの説明図
【図21】高速運搬付加手段の、他の実施例図
【図22】部位押し込み機構の、他の実施例図
【図23】前図の平面図
【図24】前図の部分的説明図
【符号の説明】
【0032】
10‥‥部位
11‥‥搬送軌道
12‥‥イメージセンサー
14‥‥制御器
15‥‥分別搬送機構
16‥‥コンベヤベルト
18‥‥停止センサー
21〜24‥‥第1〜第4の各コンベヤライン
25‥‥耐圧チヤンバー
27‥‥待機コンベヤ 28‥‥部位搬入機構
29‥‥袋載積ユニット 34‥‥包袋
39‥‥真空カップ
41‥‥定盤
43‥‥蓋材
48‥‥シール台
50‥‥開口機構
59‥‥袋口緊張爪
60‥‥第2イメージセンサー
61‥‥断続シ−ル
68、85‥‥遅延検出センサー
69‥‥加速コンベヤ
70‥‥高速運搬付加手段
84‥‥紐ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送軌道を縦列運搬する豚肉の部位の質量を、前記搬送軌道におけるイメージセンサーにより順次測定して5種類に分別すると共に、この分別電子情報を制御器に入力し、該分別電子情報でもって前記部位のうちのロースとバラとモモとからなる3種の部位と、カタとカタロースとを纏めた1種の部位とを、前記搬送軌道に続く分別搬送機構により4方向に分離して第1から第4までの4本の各コンベヤラインに移乗させ、この場合、第4コンベヤラインにおいては移送するカタとカタロースとの間隔を遅延検出センサーで検出し、移送中の前位の部位に対する後位の部位の遅れを、高速運搬付加手段でもって加速修正して両部位を一体化し、
一方、前記4本のコンベヤラインそれぞれにおいて大きさの異なる4種の包袋を開口する傍ら、前記4本の各コンベヤライン末端それぞれに設置した真空包装用の各耐圧チャンバーの底板となる定盤を、前記の開口した4種の各包袋の下側に向けて前進させて、この各定盤上で前記4部位を4種の各包袋内に押み、そのあと前記定盤上で前記各包袋の開口縁に断続シールを行ったあと、前記定盤を前記耐圧チヤンバー位置まで引き戻して、同耐圧チヤンバー内で各4種の部位をそれぞれ真空包装する方法。
【請求項2】
カタとカタロースとを纏めた1種の部位を移送する第4コンベヤラインと平行にバイパスコンべヤを設置し、前記第4コンベヤラインを移送する部位と、前記バイパスコンベヤにバイパスする部位とを、カタとカタロースとに種類分けしたあと、前記バイパスコンベヤから第4コンベヤラインへの部位の送り込みでもって、種類分けした両部位の再組み合わせをコントロールする請求項1に記載の真空包装方法。
【請求項3】
搬送軌道を縦列運搬する豚肉の部位の質量を、前記搬送軌道におけるイメージセンサーにより順次測定して5種類に分別すると共に、この分別電子情報を制御器に入力して記録する手段と、前記制御器に入力した分別電子情報でもってロースとバラとモモとからなる3種の部位と、カタとカタロースとを纏めた1種の部位とを、前記搬送軌道に続く分別搬送機構により4方向に分離して第1から第4までの4本の各コンベヤラインに移乗させる手段と、前記の第4コンベヤラインを移送するカタとカタロースとの間隔を遅延検出センサーで検出し、移送中の前位の部位に対する後位の部位の遅れを高速運搬付加手段でもって加速修正して両部位を一体化させる手段と、前記4本のコンベヤラインにおいてそれぞれ大きさの異なる4種の包袋を開口する傍ら、前記各コンベヤライン末端対向部にそれぞれに設置した真空包装用の、4基の耐圧チャンバーの底板となる定盤を、前記の開口した4種の各包袋の下側に向けて前進させて、この各定盤上で前記4部位を前記4種の各包袋内に押み、そのあと前記定盤上で前記各包袋の開口縁に断続シールを行ったあと、前記定盤を前記耐圧チヤンバー位置まで引き戻して、同耐圧チヤンバー内で前記各4種の部位をそれぞれ真空包装する機構とからなる装置。
【請求項4】
第4コンベヤラインを移送中のカタとカタロースとの間隔を遅延検出センサーで検出し、移送中の前位の部位に対する後位の部位の遅れを加速修正する高速運搬付加手段は、前記第4コンベヤラインを移送中の部位を、前記遅延検出センサーからの信号に応じて両側から接近する加速コンベヤでもって挟持して搬送するように構成した請求項3に記載の装置。
【請求項5】
第4コンベヤラインを移送中のカタとカタロースとの間隔を遅延検出センサーで検出し、移送中の前位の部位に対する後位の部位の遅れを加速修正する高速運搬付加手段は、前記第4コンベヤラインを形成する紐ベルトの間から、前記遅延検出センサーからの信号に応じて押しあがる紐状の加速コンベヤでもって持ち上げ搬送するように構成した請求項3に記載の装置。
【請求項6】
制御器が記録する部位の分別情報によって、第4コンベヤラインが移送する部位の内の、1種類の部位を同第4コンベヤラインに沿って配置したバイパスコンベヤにバイパスさせ、このバイパスした部位を、第4コンベヤラインが移送する部位の移動に合わせて再び前記第4コンベヤラインに誘導し、移送する前後の部位の組み合わせをコントロールする請求項3に記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2008−222265(P2008−222265A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−61958(P2007−61958)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【出願人】(000142850)株式会社古川製作所 (76)
【Fターム(参考)】