説明

肝臓標的化ドメイン抗体

本発明は、肝臓を標的にすることができる分子に関する。これらの肝臓標的化分子(例えば、融合体および結合体)は、タンパク質、抗体もしくは抗体フラグメント、例えば免疫グロブリン(抗体)単一可変ドメイン(dAb)、およびインターフェロンなどの肝臓へ送達することが望まれている1種または複数の追加の分子も含む。本発明は、さらにこのような肝臓標的化分子を含む使用、製剤、組成物および装置に関する。本発明はまた、肝細胞に結合する免疫グロブリン(抗体)単一可変ドメインに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肝臓を標的にすることができる分子に関する。これらの肝臓標的化分子(例えば、融合体および結合体)は、タンパク質、抗体もしくは抗体フラグメント、例えば免疫グロブリン(抗体)単一可変ドメイン(dAb)、およびインターフェロンなどの肝臓へ送達することが望まれている1種または複数の追加の分子も含む。本発明は、さらにこのような肝臓標的化分子を含む使用、製剤、組成物および装置に関する。本発明はまた、肝細胞に結合する免疫グロブリン(抗体)単一可変ドメインに関する。
【背景技術】
【0002】
肝疾患は、(それだけに限らないが)以下を含むいくつかの疾患状態を説明する用語である:
1)肝炎、多くの場合、ウイルス感染により引き起こされる肝臓の炎症;
2)典型的にはウイルス感染またはアルコールなどの肝毒性剤への暴露後の肝臓における組織リモデリング後の繊維性沈着を伴う肝硬変;および
3)原発性肝細胞癌(HCC)および肝臓外部位における腫瘍の転移後の続発性腫瘍形成を含む肝がん。
【0003】
C型肝炎ウイルス(HCV)の慢性感染症は、肝硬変およびHCCの主な原因の1つである。HCV関連疾患の世界負荷は、多くの国々において地方性感染症と共に高い。WHO統計によると、推定1億7000万人(世界人口の3%)が感染しており、毎年推定300〜400万人が新たなケースである(例えば、Soriano、PetersおよびZeuzem.Clinical Infectious Diseases.2009;48:313〜20により概説される)。感染した個体の約70%は、慢性感染症を発症しており、この群の20%は、20年以内に肝硬変に進行する。HCV感染後の肝硬変はまた、肝がんを発症する高い危険性と関連しており、毎年HCVに誘発された肝硬変の患者の3〜4%がHCCの発症へと進む(例えば、Webster等 Lancet Infect Dis 2009;9:108〜17により概説される)。
【0004】
HCV療法の現行基準は、ペグ化インターフェロンα(PEG−IFN−α)およびヌクレオシド類似体リバビリン(RBV)の組み合わせレジメンからなる。抗HCV療法の主な目的は、治療終了24週間後、高感度PCR検出法を使用して、末梢血中にHCV RNAを検出することができないこととして現在定義されている、持続性ウイルス陰性化(SVR)をもたらすことである。SVRは、現在の標準的な療法を使用して、HCV遺伝子型2および3に感染しているかなりの割合の患者で現在達成可能であるが、一部はPEG−IFN−α治療に伴う副作用の結果としてのコンプライアンスの問題のために、SVRを達成する遺伝子型1および4に感染している患者の割合は、典型的にははるかに低い(例えば、DeutschおよびHadziyannis.Journal of Viral Hepatitis 2008;15:2〜11に概説されている)。IFN療法の代替が現在開発されており、典型的には、低分子化合物によるウイルス標的(プロテアーゼ、ポリメラーゼおよびヘリカーゼタンパク質)の阻害を伴う。
【0005】
しかしながら、多くの場合、ウイルス耐性および副作用の問題が、これらの化合物の開発および広範な使用を妨げてきた。他方、IFN療法は、ウイルス耐性を伴わないので、より優れた効果および耐容性プロファイルを有する新規なIFNに基づく療法は、HCV療法の現行基準の有意な改善の機会となることができるだろう。
【0006】
IFNに関連する副作用は、一部は、IFN−αへの全身暴露後のIFN応答遺伝子の誘導が原因であると考えられている(例えば、Myint等.Metab Brain Dis 2009;24:55〜(68)に概説されている)。HCV感染の原発部位は肝臓(特に肝細胞)にあるので、末梢血のIFNへの暴露を避け、それによってIFN療法に伴う副作用を潜在的に減少させることが潜在的利点となり得るだろう。肝臓を特異的に標的にするIFN−αはまた、HCV感染部位に治療用分子を向ける双産物(biproduct)として抗ウイルス効果の改善を示すので、肝細胞での濃度を増加させることができ、今度は用量強化を可能にするIFNのより低い総用量での治療を可能にするだろう。ヒトB型肝炎ウイルス(HBV)感染症の動物モデルにおいて、肝臓特異的抗原アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)に向けられたIFN−βは、生体内での抗ウイルス効果の有意な改善を示した(Eto&Takahashi Nature Medicine 1999;5:577〜581)。
【0007】
アシアロ糖タンパク質受容体は、アシアロ糖タンパク質、すなわち、シアル酸残基が除去されて1個または複数の(典型的には)ガラクトース残基が露出した糖タンパク質と結合する。ASGPRは、循環から標的糖タンパク質を除去する肝臓細胞で発現している。ASGPR分子は、2種の異なるサブユニット:H1およびH2を含むヘテロオリゴマーである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Soriano、PetersおよびZeuzem.Clinical Infectious Diseases.2009;48:313〜20
【非特許文献2】Webster等 Lancet Infect Dis 2009;9:108〜17
【非特許文献3】DeutschおよびHadziyannis.Journal of Viral Hepatitis 2008;15:2〜11
【非特許文献4】Myint等.Metab Brain Dis 2009;24:55〜(68)
【非特許文献5】Eto&Takahashi Nature Medicine 1999;5:577〜581
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、肝疾患を治療および/または予防するために、IFNを含む分子を肝臓に向ける新たな治療用組成物を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのため、HCV治療のためのIFNを含む分子を標的にする抗体に基づくアプローチは、一定範囲の肝疾患の治療に使用するための効果および耐容性プロファイルが改善された新規の治療法を開発する方法を提供することができる。
【0011】
本発明は、分子を肝臓の肝細胞に向ける組成物および方法を提供する。
【0012】
一実施形態では、本発明は、(a)肝臓細胞、例えば、肝臓の肝細胞(例えば、肝細胞上のASGPR受容体)に結合する抗体または抗体フラグメント(例えば、ドメイン抗体(dAb))などのリガンドと、(b)肝臓へ送達するための1種または複数の治療用分子とを含む単一分子(例えば、単一融合体または結合体)を含む肝臓標的化組成物を提供する。特に、本発明は、ASGPRのH1サブユニットに結合する抗体または抗体フラグメント(例えば、ドメイン抗体)などのリガンドを含む単一分子(融合体または結合体など)を含む肝臓標的化組成物を提供する。
【0013】
これらの肝臓標的化組成物はまた、さらなるタンパク質もしくはポリペプチド、例えば、半減期延長タンパク質もしくはポリペプチド、例えば、さらなるdAb、例えば血清アルブミンに結合するdAb、または例えばポリエチレングリコールPEGを含むことができる。これらは、単一分子に融合または結合していてもよく、リガンドもしくは治療用分子に、またはリガンドおよび治療用分子の両方に融合または結合していてもよい。分子の生体内半減期を延長および/または測定する方法は、当業者に既知であり、例えば、WO2006/059110およびWO2008/096158に詳細に記載されている。
【0014】
一実施形態では、肝臓標的化組成物は、肝細胞、例えば、肝細胞上のASGPR受容体、特にそのH1サブユニットに特異的に結合する単一免疫グロブリン可変ドメイン(ドメイン抗体(dAb))である抗体フラグメント(a)を含む。dAbは、ヒトVhまたはヒトVκであり得る。dAbはまた、ヒトおよび/またはマウスASGPR受容体に結合することもできる。
【0015】
本発明の組成物はまた、リガンド、例えば、肝細胞、例えば、肝細胞上のASGPR受容体に特異的に結合する単一免疫グロブリン可変ドメイン(dAb)を含む。例えば、本発明により提供されるdAbは、ヒトVhまたはヒトVκであり得る。dAbはまた、ヒトおよび/またはマウスASGPR受容体ならびに/あるいは他の動物のASGPR受容体に結合することもできる。
【0016】
一実施形態では、肝細胞上のASGPR受容体に結合するdAbは、1pM〜約100nM、例えば約1pM〜約10nMまたは例えば約1pM〜約1nMの領域で、[HBS−P緩衝系(0.01M Hepes、pH7.4、0.15M NaCl、0.05%界面活性剤P20)を使用して]Biacoreにより測定されるように、高親和性で、ヒトおよび/またはマウスASGPRに結合する。一実施形態では、dAbは、上記のように、高親和性で、ヒトおよびマウスASGPRの両方に結合するだろう。
【0017】
例えば、肝細胞上のASGPR受容体に特異的に結合する本発明により提供されるdAbは、(抗ヒトASGPR VH dAb)DOM26h−1(配列番号155);DOM26h−10(配列番号157);DOM26h−100(配列番号159);DOM26h−101(配列番号161);DOM26h−102(配列番号163);DOM26h−103(配列番号165);DOM26h−104(配列番号167);DOM26h−105(配列番号169);DOM26h−106(配列番号171);DOM26h−107(配列番号173);DOM26h−108(配列番号175);DOM26h−109(配列番号177);DOM26h−11(配列番号179);DOM26h−110(配列番号181);DOM26h−111(配列番号183);DOM26h−112(配列番号185);DOM26h−113(配列番号187);DOM26h−114(配列番号189);DOM26h−115(配列番号191);DOM26h−116(配列番号193);DOM26h−117(配列番号195);DOM26h−118(配列番号197);DOM26h−119(配列番号199);DOM26h−12(配列番号201);DOM26h−120(配列番号203);DOM26h−121(配列番号205);DOM26h−122(配列番号207);DOM26h−123(配列番号209);DOM26h−124(配列番号211);DOM26h−125(配列番号213);DOM26h−126(配列番号215);DOM26h−127(配列番号217);DOM26h−128(配列番号219);DOM26h−129(配列番号221);DOM26h−130(配列番号223);DOM26h−131(配列番号225);DOM26h−132(配列番号227);DOM26h−133(配列番号229);DOM26h−134(配列番号231);DOM26h−135(配列番号233);DOM26h−136(配列番号235);DOM26h−137(配列番号237);DOM26h−138(配列番号239);DOM26h−139(配列番号241);DOM26h−140(配列番号243);DOM26h−141(配列番号245);DOM26h−142(配列番号247);DOM26h−143(配列番号249);DOM26h−144(配列番号251);DOM26h−145(配列番号253);DOM26h−146(配列番号255);DOM26h−147(配列番号257);DOM26h−148(配列番号259);DOM26h−149(配列番号261);DOM26h−15(配列番号263);DOM26h−150(配列番号265);DOM26h−151(配列番号267);DOM26h−152(配列番号269);DOM26h−153(配列番号271);DOM26h−154(配列番号273);DOM26h−155(配列番号275);DOM26h−156(配列番号277);DOM26h−157(配列番号279);DOM26h−158(配列番号281);DOM26h−159(配列番号283);DOM26h−159−1(配列番号285);DOM26h−159−2(配列番号287);DOM26h−159−3(配列番号289);DOM26h−159−4(配列番号291);DOM26h−159−5(配列番号293);DOM26h−160(配列番号295);DOM26h−168(配列番号297);DOM26h−169(配列番号299);DOM26h−17(配列番号301);DOM26h−170(配列番号303);DOM26h−171(配列番号305);DOM26h−172(配列番号307);DOM26h−173(配列番号309);DOM26h−174(配列番号311);DOM26h−175(配列番号313);DOM26h−176(配列番号315);DOM26h−177(配列番号317);DOM26h−178(配列番号319);DOM26h−179(配列番号321);DOM26h−180(配列番号323);DOM26h−181(配列番号325);DOM26h−182(配列番号327);DOM26h−183(配列番号329);DOM26h−184(配列番号331);DOM26h−185(配列番号333);DOM26h−186(配列番号335);DOM26h−187(配列番号337);DOM26h−188(配列番号339);DOM26h−189(配列番号341);DOM26h−19(配列番号343);DOM26h−190(配列番号345);DOM26h−191(配列番号347);DOM26h−192(配列番号349);DOM26h−193(配列番号351);DOM26h−194(配列番号353);DOM26h−195(配列番号355);DOM26h−196(配列番号357);DOM26h−197(配列番号359);DOM26h−198(配列番号361);DOM26h−199(配列番号363);DOM26h−2(配列番号365);DOM26h−20(配列番号367);DOM26h−200(配列番号369);DOM26h−201(配列番号371);DOM26h−202(配列番号373);DOM26h−203(配列番号375);DOM26h−204(配列番号377);DOM26h−205(配列番号379);DOM26h−206(配列番号381);DOM26h−207(配列番号383);DOM26h−208(配列番号385);DOM26h−209(配列番号387);DOM26h−21(配列番号389);DOM26h−210(配列番号391);DOM26h−211(配列番号393);DOM26h−212(配列番号395);DOM26h−213(配列番号397);DOM26h−214(配列番号399);DOM26h−215(配列番号401);DOM26h−216(配列番号403);DOM26h−217(配列番号405);DOM26h−218(配列番号407);DOM26h−219(配列番号409);DOM26h−22(配列番号411);DOM26h−220(配列番号413);DOM26h−221(配列番号415);DOM26h−222(配列番号417);DOM26h−223(配列番号419);DOM26h−23(配列番号421);DOM26h−24(配列番号423);DOM26h−29−1(配列番号425);DOM26h−4(配列番号427);DOM26h−41(配列番号429);DOM26h−42(配列番号431);DOM26h−43(配列番号433);DOM26h−44(配列番号435);DOM26h−45(配列番号437);DOM26h−46(配列番号439);DOM26h−47(配列番号441);DOM26h−48(配列番号443);DOM26h−49(配列番号445);DOM26h−50(配列番号447);DOM26h−51(配列番号449);DOM26h−52(配列番号451);DOM26h−53(配列番号453);DOM26h−54(配列番号455);DOM26h−55(配列番号457);DOM26h−56(配列番号459);DOM26h−57(配列番号461);DOM26h−58(配列番号463);DOM26h−59(配列番号465);DOM26h−60(配列番号467);DOM26h−61(配列番号469);DOM26h−62(配列番号471);DOM26h−63(配列番号473);DOM26h−64(配列番号475);DOM26h−65(配列番号477);DOM26h−66(配列番号479);DOM26h−67(配列番号481);DOM26h−68(配列番号483);DOM26h−69(配列番号485);DOM26h−70(配列番号487);DOM26h−71(配列番号489);DOM26h−72(配列番号491);DOM26h−73(配列番号493);DOM26h−74(配列番号495);DOM26h−75(配列番号497);DOM26h−76(配列番号499);DOM26h−77(配列番号501);DOM26h−78(配列番号503);DOM26h−79(配列番号505);DOM26h−80(配列番号507);DOM26h−81(配列番号509);DOM26h−82(配列番号511);DOM26h−83(配列番号513);DOM26h−84(配列番号515);DOM26h−85(配列番号517);DOM26h−86(配列番号519);DOM26h−87(配列番号521);DOM26h−88(配列番号523);DOM26h−89(配列番号525);DOM26h−90(配列番号527);DOM26h−91(配列番号529);DOM26h−92(配列番号531);DOM26h−93(配列番号533);DOM26h−94(配列番号535);DOM26h−95(配列番号537);DOM26h−96(配列番号539);DOM26h−97(配列番号541);DOM26h−98(配列番号543);DOM26h−99(配列番号545);DOM26h−99−1(配列番号547);DOM26h−99−2(配列番号549);(抗ヒトASGPR Vκクローン)DOM26h−161(配列番号551);DOM26h−162(配列番号553);DOM26h−163(配列番号555);DOM26h−164(配列番号557);DOM26h−165(配列番号559);DOM26h−166(配列番号561);DOM26h−167(配列番号563);DOM26h−224(配列番号565);DOM26h−25(配列番号567);DOM26h−26(配列番号569);DOM26h−27(配列番号571);DOM26h−28(配列番号573);DOM26h−29(配列番号575);DOM26h−30(配列番号577);DOM26h−31(配列番号579);DOM26h−32(配列番号581);DOM26h−33(配列番号583);DOM26h−34(配列番号585);DOM26h−35(配列番号587);DOM26h−36(配列番号589);DOM26h−37(配列番号591);DOM26h−38(配列番号593);DOM26h−39(配列番号595);DOM26h−40(配列番号597);DOM26h−6(配列番号599);DOM26h−8(配列番号601);DOM26h−9(配列番号603)として同定されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と少なくとも80%同一である(例えば、85%、90%、95%または100%同一である)アミノ酸配列を含むものであり得る。
【0018】
別の実施形態では、肝細胞上のASGPR受容体に特異的に結合する本発明により提供されるdAbは、DOM26h−161−84(配列番号867);DOM26h−161−86(配列番号869);DOM26h−161−87(配列番号871);DOM26h−196−61(配列番号873);DOM26h−210−2(配列番号875);DOM26h−220−1(配列番号877);またはDOM26h−220−43(配列番号879)として図32で同定されるヌクレオチド配列によりコードされる親和性成熟dAbクローン配列と少なくとも80%同一である(例えば、85%、90%、95%または100%同一である)アミノ酸配列を含むものであり得る。
【0019】
別の例では、肝細胞上のASGPR受容体に結合するdAbは、(抗マウスASGPR VH dAb)DOM26m−10(配列番号605);DOM26m−13(配列番号607);DOM26m−16(配列番号609);DOM26m−165(配列番号611);DOM26m−17(配列番号613);DOM26m−27(配列番号615);DOM26m−28(配列番号617);DOM26m−29(配列番号619);DOM26m−30(配列番号621);DOM26m−31(配列番号623);DOM26m−32(配列番号625);DOM26m−33(配列番号627);DOM26m−33−1(配列番号629);DOM26m−33−10(配列番号631);DOM26m−33−11(配列番号633);DOM26m−33−12(配列番号635);DOM26m−33−2(配列番号637);DOM26m−33−3(配列番号639);DOM26m−33−4(配列番号641);DOM26m−33−5(配列番号643);DOM26m−33−6(配列番号645);DOM26m−33−7(配列番号647);DOM26m−33−8(配列番号649);DOM26m−33−9(配列番号651);DOM26m−34(配列番号653);DOM26m−35(配列番号655);DOM26m−36(配列番号657);DOM26m−37(配列番号659);DOM26m−38(配列番号661);DOM26m−39(配列番号663);DOM26m−4(配列番号665);DOM26m−40(配列番号667);DOM26m−41(配列番号669);DOM26m−42(配列番号671);DOM26m−43(配列番号673);DOM26m−44(配列番号675);DOM26m−45(配列番号677);DOM26m−46(配列番号679);DOM26m−47(配列番号681);DOM26m−48(配列番号683);DOM26m−52(配列番号685);DOM26m−52−1(配列番号687);DOM26m−52−2(配列番号689);DOM26m−52−3(配列番号691);DOM26m−52−4(配列番号693);DOM26m−52−5(配列番号695);DOM26m−52−6(配列番号697);DOM26m−52−7(配列番号699);DOM26m−6(配列番号701);DOM26m−60(配列番号703);DOM26m−61−1(配列番号705);DOM26m−61−2(配列番号707);DOM26m−61−3(配列番号709);DOM26m−61−4(配列番号711);DOM26m−61−5(配列番号713);DOM26m−61−6(配列番号715);DOM26m−7(配列番号717);DOM26m−73(配列番号719);DOM26m−74(配列番号721);DOM26m−75(配列番号723);DOM26m−76(配列番号725);DOM26m−77(配列番号727);DOM26m−78(配列番号729);DOM26m−79(配列番号731);DOM26m−8(配列番号733);DOM26m−80(配列番号735);DOM26m−81(配列番号737);DOM26m−82(配列番号739);DOM26m−83(配列番号741);DOM26m−9(配列番号743);(抗マウスASGPR Vκ dAb)DOM26m−1(配列番号745);DOM26m−100(配列番号747);DOM26m−101(配列番号749);DOM26m−102(配列番号751);DOM26m−103(配列番号753);DOM26m−106(配列番号755);DOM26m−108(配列番号757);DOM26m−109(配列番号759);DOM26m−109−1(配列番号761);DOM26m−109−2(配列番号763);DOM26m−12(配列番号765);DOM26m−18(配列番号767);DOM26m−19(配列番号769);DOM26m−2(配列番号771);DOM26m−20(配列番号773);DOM26m−20−1(配列番号775);DOM26m−20−2(配列番号777);DOM26m−20−3(配列番号779);DOM26m−20−4(配列番号781);DOM26m−20−5(配列番号783);DOM26m−20−6(配列番号785);DOM26m−22(配列番号787);DOM26m−23(配列番号789);DOM26m−24(配列番号791);DOM26m−25(配列番号793);DOM26m−26(配列番号795);DOM26m−3(配列番号797);DOM26m−50(配列番号799);DOM26m−50−1(配列番号801);DOM26m−50−2(配列番号803);DOM26m−50−3(配列番号805);DOM26m−50−4(配列番号807);DOM26m−50−5(配列番号809);DOM26m−50−6(配列番号811);DOM26m−51(配列番号813);DOM26m−53(配列番号815);DOM26m−54(配列番号817);DOM26m−55(配列番号819);DOM26m−56(配列番号821);DOM26m−57(配列番号823);DOM26m−58(配列番号825);DOM26m−59(配列番号827);DOM26m−61(配列番号829);DOM26m−63(配列番号831);DOM26m−64(配列番号833);DOM26m−66(配列番号835);DOM26m−69(配列番号837);DOM26m−85(配列番号839);DOM26m−86(配列番号841);DOM26m−87(配列番号843);DOM26m−89(配列番号845);DOM26m−90(配列番号847);DOM26m−91(配列番号849);DOM26m−92(配列番号851);DOM26m−93(配列番号853);DOM26m−94(配列番号855);DOM26m−95(配列番号857);DOM26m−96(配列番号859);DOM26m−97(配列番号861);DOM26m−98(配列番号863);DOM26m−99(配列番号865)として同定されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と少なくとも80%同一である(例えば、85%、90%、95%または100%同一である)アミノ酸配列を含むものである。
【0020】
一実施形態では、リガンド、例えばdAbは、ASGPR受容体との結合について(図15、16、19および20に示すアミノ酸配列を有する)本明細書に記載するDOM26dAbのいずれか1つと競合するものであり得る。
【0021】
さらに別の実施形態では、本明細書に記載するDOM26アミノ酸配列のいずれか1つにおけるCDR1、CDR2またはCDR3配列と少なくとも80%同一である(例えば、85%、90%、95%または100%同一である)CDR1、CDR2およびCDR3からなる群から選択される少なくとも1つのCDRを含むASGPRに結合するdAbが提供される。CDRは、以下のようにアミノ酸配列中に同定され得る:Vκ配列:CDR1は残基24〜34であり、CDR2は残基50〜56であり、CDR3は残基89〜97である;VH配列に関して:CDR1は残基31〜35であり、CDR2は残基50〜65であり、CDR3は残基95〜102である。
【0022】
一実施形態では、本発明のdAbは、ヒトASGPRとマウス、イヌまたはカニクイザルなどの別の種からのASGPRとの間で交差反応性を示す。一実施形態では、本発明のdAbは、ヒトASGPRとマウスASGPRとの間で交差反応性を示す。この実施形態では、可変ドメインがヒトおよびマウスASGPRと特異的に結合する。一実施形態では、本発明は、ヒトおよびマウスASGPRに交差反応性であり、かつ、DOM26m−52、DOM26h−99、DOM26h−161、DOM26h−163、DOM26h−186、DOM26h−196、DOM26h−210およびDOM26h−220から選択されるアミノ酸配列、またはDOM26m−52、DOM26h−99、DOM26h−161、DOM26h−163、DOM26h−186、DOM26h−196、DOM26h−210およびDOM26h−220から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一である(例えば、85%、90%、95%または100%同一である)アミノ酸配列である可変ドメインを提供する。
【0023】
上記のように、薬物開発は、典型的には、薬物をヒトで試験する前にマウスモデルなどの動物系でのリード薬物候補の試験を要するので、交差反応性は特に有用である。ヒトタンパク質ならびに相当するマウスタンパク質などの種相同体に結合することができる薬物の供給は、これらの系における結果を試験し、同一薬物を使用したデータの並列比較をすることを可能にする。これにより、例えば、マウスASGPRに対して作用する薬物およびヒトASGPRに対して作用する別の薬物を見つけることを必要とする面倒が回避され、非同一または代用薬物を使用してヒトおよびマウスにおける結果を比較する必要性も回避される。
【0024】
別の実施形態では、本発明は、(a)肝細胞上のASGPR受容体に結合するdAb、例えば、本明細書に記載するASGPR dAbのいずれか1つと、(b)肝臓へ送達するための1種または複数の治療用分子とを含む単一分子(例えば、単一融合体または結合体として存在する)を含む肝臓標的化組成物を提供する。
【0025】
上記の一実施形態では、肝臓へ送達することが望まれている分子(b)はインターフェロンであってよく、例えば、これはインターフェロンα2、インターフェロンα5、インターフェロンα6もしくはコンセンサスインターフェロンであってよく、またはこれはいくつかのインターフェロン活性を保持するこれらのいずれかの変異体もしくは誘導体であってよい。
【0026】
別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載する肝臓標的化組成物のいずれか1つと、肝臓へ送達するためのさらなる薬物、例えば、リバビリンおよび/または全身送達のための薬物とを含む組成物を提供する。このような組成物は、例えば、炎症性肝疾患、例えば線維症もしくはウイルス性肝疾患、例えば肝炎(例えば、C型肝炎)もしくは肝硬変もしくは肝がんを治療または予防するための療法に、同時、別々または連続使用するための複合製剤であり得る。
【0027】
一実施形態では、肝臓へ送達することが望まれている薬物は、以下の1種または複数を含み得る:ネクサバール(登録商標)(ソラフェニブとしても知られている)−原発性肝細胞癌の治療に使用される低分子;アービタックス(登録商標)(セツキシマブとしても知られている)−原発性肝がんまたは肝臓における腸がん転移の治療に使用されるモノクローナル抗体;それぞれ肝臓における腸がんまたは乳がん転移を治療するために使用されるアバスチン(登録商標)(ベバシズマブとしても知られている)およびハーセプチン(登録商標)(トラスツズマブとしても知られている)。
【0028】
ネクサバール(登録商標)は、例えば、ASGPR受容体に結合する抗体またはdAbなどに好都合に化学的に結合させることができるだろう。アービタックス(登録商標)、アバスチン(登録商標)またはハーセプチン(登録商標)抗体をコードするヌクレオチド配列を、ASGPR受容体に結合する抗体、dAbなどをコードするヌクレオチド配列と融合させることにより、アービタックス(登録商標)、アバスチン(登録商標)またはハーセプチン(登録商標)を含む融合体を好都合に調製することができるだろう。
【0029】
肝臓標的化dAbとの融合体(または結合体)として存在する場合、肝臓へ送達するための治療用分子(例えば、インターフェロン)を、dAbのN末端もしくはC末端のいずれかと、またはdAb配列内の点で連結することができる。一実施形態では、1種または複数のインターフェロン分子、例えば、インターフェロンα2は、dAbのN末端での融合体(または結合体)として存在する。
【0030】
肝臓へ送達するための治療用分子(例えば、インターフェロン)とdAbを連結する際にアミノ酸または化学リンカーを任意選択により存在させることができる。リンカーは、例えば、TVAAPRもしくはTVAAPSリンカー配列、らせん状リンカーであってよく、またはリンカーはgly−serリンカーであってもよい。
【0031】
あるいは、リンカーは、例えば、PEGリンカーであってもよい。リンカーはまた、ペプチドリンカー、プロテアーゼ切断部位などの機能性、または例えば、放射性同位体もしくは他のイメージング剤を付着させるためのキレート基を含むリンカーであってもよい。
【0032】
特定の実施形態では、本発明のdAb、融合体(または結合体)は、さらなる分子、例えば、半減期延長ポリペプチド(例えば、血清アルブミンに結合するdAbもしくは抗体フラグメント)などのさらなるペプチドもしくはポリペプチド、または1種もしくは複数のPEG分子を含むことができる。
【0033】
本明細書で使用する場合、「融合体」とは、1つの成分として肝細胞(例えば、肝細胞上のASGPR)に結合するdAbと、肝臓へ送達することが望まれている治療用分子である1種または複数のさらなる分子(例えば、インターフェロン)とを含む融合タンパク質を指す。肝細胞(例えば、肝細胞上のASGPR)に結合するdAbおよび治療用分子は、単一の連続的ポリペプチド鎖の別々の部分(成分)として存在する。dAbおよび治療用分子は、ペプチド結合を通して互いに直接結合してもよいし、適当なアミノ酸またはペプチドもしくはポリペプチドリンカーを通して連結してもよい。必要に応じて、追加の成分、例えば、ペプチドもしくはポリペプチド(例えば、第3、第4)および/またはリンカー配列を存在させることができる。dAbは、N末端位置、C末端位置に存在してもよいし、治療用分子に対して内側にあってもよい。
【0034】
本明細書で使用する場合、「結合体」とは、肝臓へ送達するための1種または複数の治療用分子が共有結合または非共有結合している、肝細胞(例えば、肝細胞上のASGPR)に結合するdAbを含む組成物を指す。治療用分子は、直接的にまたは適当なリンカー成分を通して間接的にdAbと共有結合することができる。治療用分子は、アミノ末端、カルボキシル末端などの任意の適当な位置で、または適当なアミノ酸側鎖(例えば、リジンのεアミノ基もしくはシステインのチオール基)を通して、dAbと結合することができる。あるいは、治療用分子は、直接的に(例えば、静電相互作用、疎水性相互作用)または間接的に(例えば、一方のパートナーがインスリン分泌性/インクレチン分子に共有結合し、相補的結合パートナーがdAbに共有結合している相補的結合パートナー(例えば、ビオチンおよびアビジン)の非共有結合を通して)、dAbと非共有結合することができる。dAbは、N末端位置、C末端位置にあってもよいし、治療用分子に対して内側にあってもよい。
【0035】
本発明はまた、例えば、図13〜14および17〜18に示すDOM26dAbをコードする核酸のいずれか1つを含む、本明細書に記載する融合体をコードする核酸を含む組成物を提供する。
【0036】
これらの核酸を含む宿主細胞、例えば、非胚性宿主細胞、例えば、細菌宿主細胞(例えば、大腸菌)もしくは酵母宿主細胞もしくは哺乳動物細胞などの原核または真核宿主細胞も提供する。
【0037】
本発明は、本発明の融合体をコードする組換え核酸および/またはコンストラクトを含む上記の宿主細胞などの宿主細胞を、前記組換え核酸の発現に適した条件下で維持し、それによって融合タンパク質を産生するステップを含む、本発明の融合タンパク質を産生する方法をさらに提供する。
【0038】
本発明はまた、本発明の組成物を含む医薬組成物も提供する。
【0039】
本発明は、例えば、ウイルス性肝疾患(例えば、肝炎、例えば、C型肝炎)、肝硬変もしくは肝がんなどの肝疾患または状態または障害の治療または予防に使用するための医薬品に使用するための本発明の組成物をさらに提供し、治療上有効量の本発明の組成物を前記個体に投与することを含む。
【0040】
本発明はまた、本明細書に記載する疾患または障害、例えば、ウイルス性肝疾患(例えば、肝炎、例えば、C型肝炎)、肝硬変もしくは肝がんなどの肝疾患または状態または障害などの疾患または障害を有する患者または被験体を処置(治療的にまたは予防的に)する方法であって、治療上有効量の本発明の組成物を前記個体に投与することを含む方法を提供する。
【0041】
本発明の組成物、例えば、医薬組成物は、単独で、あるいは他の分子または成分、例えば、ポリペプチド、治療用タンパク質および/または分子(例えば、他のタンパク質(抗体を含む)、ペプチドもしくは低分子薬)と組み合わせて投与することができる。
【0042】
本発明はまた、ウイルス性肝疾患(例えば、肝炎、例えば、C型肝炎)、肝硬変もしくは肝がんなどの肝疾患または状態または障害の治療に使用するための本発明の組成物を提供する。
【0043】
本発明はまた、ウイルス性肝疾患(例えば、肝炎、例えば、C型肝炎)、肝硬変もしくは肝がんなどの肝疾患または状態または障害を治療するための薬剤の製造における本発明の組成物の使用を提供する。
【0044】
本発明はまた、ウイルス性肝疾患(例えば、肝炎、例えば、C型肝炎)、肝硬変もしくは肝がん疾患もしくは障害などの肝疾患または状態の治療、診断または予防に使用するための本明細書に記載する組成物のいずれかの使用に関する。本発明はまた、肝臓感染血液媒介病原菌への感染後の本明細書に記載する組成物のいずれかの予防的使用に関する。
【0045】
本発明の組成物、例えば、組成物のdAb成分は、例えば、PEG基、血清アルブミン、トランスフェリン、トランスフェリン受容体または少なくともそのトランスフェリン結合部分、抗体Fc領域の付着により、あるいは抗体ドメインとの結合により、より大きな流体力学的サイズを有して半減期をさらに延長するようさらに形式化することができる。例えば、血清アルブミンに結合するdAbは、抗体のより大きな抗原結合フラグメントとして形式化(例えば、Fab、Fab’、F(ab)、F(ab’)、IgG、scFv)として形式化)することができる。
【0046】
本開示中に記載する本発明の他の実施形態では、本発明の融合体への「dAb」の使用の代わりに、当業者は、肝細胞、例えば、肝細胞上のASGPR受容体に特異的に結合するdAbのCDR(例えば、CDRを、適当なタンパク質足場または骨格、例えば、アフィボディ、SpA足場、LDL受容体クラスAドメインもしくはEGFドメインに移植することができる)を含むドメインを使用することができると考えられる。したがって、本開示は、全体として、dAbの代わりにこのようなドメインの開示を提供していると解釈されるべきである。
【0047】
特定の実施形態では、本発明は、肝細胞(例えば、肝細胞上のASGPR受容体)に結合する本発明による第1dAbと、第1dAbと同一または異なる結合特異性を有する第2dAbと、任意選択により、多重特異性リガンドの場合にはさらにdAbとを含む、二重特異性リガンドまたは多重特異性リガンドを含む、本発明による組成物を提供する。第2dAb(またはさらなるdAb)は、任意選択により、異なる標的に結合することができる。
【0048】
したがって、一態様では、本発明は、非経口投与により、例えば、皮下、筋肉内もしくは静脈内注射、吸入、経鼻送達、経粘膜送達、経口送達、患者のGI管への送達、直腸送達または眼送達により送達するための本発明の組成物を提供する。一態様では、本発明は、皮下注射、吸入、静脈内送達、経鼻送達、経粘膜送達、経口送達、患者のGI管への送達、直腸送達、経皮送達または眼送達により送達するための薬剤の製造における本発明の組成物の使用を提供する。
【0049】
一態様では、本発明は、薬学的有効量の本発明の融合体または結合体を患者に投与するステップを含む、皮下注射、肺送達、静脈内送達、経鼻送達、経粘膜送達、経口送達、患者のGI管への送達、直腸送達または眼送達により患者に送達する方法を提供する。
【0050】
一態様では、本発明は、本発明の融合体もしくは結合体を含む経口、注射可能、吸入可能または噴霧可能製剤を提供する。
【0051】
製剤は、錠剤、丸剤、カプセル剤、液剤またはシロップ剤の形状であり得る。
【0052】
用語「被験体」または「個体」は、本明細書中、それだけに限らないが、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、ラット、マウスまたは他のウシ、ヒツジ、ウマ、イヌ、ネコ、齧歯類もしくはマウス種を含む哺乳動物などの動物を含むよう定義される。
【0053】
本発明はまた、本発明の組成物と、薬物送達装置と、任意選択により取扱説明書とを含む、本発明による組成物の被験体(例えば、ヒト患者)への投与に使用するためのキットを提供する。組成物は、凍結乾燥製剤または遅延放出製剤などの製剤として提供することができる。特定の実施形態では、薬物送達装置は、注射器、吸入器、鼻腔内もしくは経眼投与装置(例えば、噴霧器、眼もしくは鼻点滴器)、および無針注射装置からなる群から選択される。
【0054】
本発明の組成物(例えば、dAbおよび肝臓標的化組成物)は、保管のために凍結乾燥し、使用前に適当な担体に再構成することができる。任意の適当な凍結乾燥法(例えば、噴霧乾燥、ケーク乾燥)および/または再構成技術を使用することができる。凍結乾燥および再構成は異なる程度の抗体活性消失をもたらし得ること、および埋め合わせるために使用レベルを調整しなければならないことがあることが当業者により認識されよう。特定の実施形態では、本発明は、本明細書に記載する凍結乾燥した組成物を含む組成物を提供する。好ましくは、凍結乾燥した組成物は、再水和した場合に、その活性(例えば、血清アルブミンについての結合活性)の約20%以下、または約25%以下、または約30%以下、または約35%以下、または約40%以下、または約45%以下、または約50%以下を失う。活性は、凍結乾燥する前の組成物の効果をもたらすために必要とされる組成物の量である。凍結乾燥前に任意の適当な方法を使用して組成物の活性を測定することができ、再水和後に同じ方法を使用して活性を測定して失われた活性の量を測定することができる。
【0055】
本発明はまた、本発明の組成物を含む徐放または遅延放出製剤を提供し、このような徐放製剤は、例えば、ヒアルロン酸、マイクロスフェアまたはリポソーム、ならびに他の薬学的もしくは薬理学的に許容される担体、賦形剤および/または希釈剤と組み合わせて本発明の組成物を含むことができる。
【0056】
一態様では、本発明は、本発明の組成物と、薬学的もしくは生理学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】β−GalNAc−PAA−ビオチンとヒト(His)−ASGPR H1
【0058】

、マウス(His)−ASGPR H1(.....)およびヒト(His)−GP6無関係対照抗原
【0059】

との結合を示す図である。抗原をbiacore CM5チップ表面に固定化し、100nMリガンドを10μl分−1の流速で流した。センサーグラムは、リガンドがヒトおよびマウス(His)−ASGPR H1抗原に結合するが、(His)−GP6無関係対照抗原には結合しないことを示している。
【図2】HEK293Eで発現させた、2μgのNi−NTA精製ヒト(His)−ASGPR H1(2レーン)またはマウス(His)−ASGPR H1(3レーン)を担持した4〜12%Bis−Trisゲルを示す図である。10μlのMark12分子量標準(Invitrogen)を、1レーンにロードし、個々のマーカーバンドの分子質量(キロダルトン)を1レーンの左に与える。ゲルを1xSureBlueで染色した。ゲルは、ヒトおよびマウス(His)−ASGPR H1が、アミノ酸配列に基づいて予想された分子質量の近くに移動していることを示している。
【図3】標的抗原に特異的に結合する組換えヒトおよびマウスASGPRタンパク質に対して選択されたVκおよびVdAbを示す図である。抗原をCM5 BIAcoreチップの表面上にコーティングし、タンパク質L精製VκdAb DOM26m−20(上のパネル)またはタンパク質A精製VdAb DOM26h−61(下のパネル)を、1秒当たり10μlの流速を使用して2.5μMの濃度でチップ表面に流した。上のパネルでは、dAbと(His)−マウスASGPR H1
【0060】

またはヒトc−キット(His)陰性対照抗原
【0061】

の結合が示されている。下のパネルでは、(His)−ヒトASGPR H1
【0062】

またはヒトc−キット(His)陰性対照抗原
【0063】

に結合するdAbが示されている。
【図4】フローサイトメトリー細胞結合アッセイにおいて、マウス肝細胞株に特異的に結合する組換え(His)−マウスASGPR H1抗原に対して選択されたdAbクローンを示す図である。このアッセイで、抗FLAG M2モノクローナル抗体と架橋したC末端FLAGエピトープタグを有するdAbとマウスヘパトーマ細胞株Hepa1c1c7(上のパネル)またはマウス線維芽細胞陰性対照細胞株L929(下のパネル)の結合を試験した。マウスIgGに特異的なヤギポリクローナル抗体(GaM−FITC)を二次検出試薬として使用した。VκD(C末端FLAGエピトープタグを有するヒト生殖系Vκ配列)を、非特異的dAb結合対照として使用した。dAbがない場合(FLAGのみ)の抗FLAG M2およびdAbもしくは抗FLAG M2がない場合の二次検出試薬(GaM−FITC)により得られた結果も、未染色細胞と共に示す。このアッセイでは、各dAbについて、10μMの最終濃度で始めて、ハーフログ希釈系を試験した(各系で右手のバー)。
【図5】Hepa1c1c7マウス肝臓細胞株とのインキュベーション後の抗マウスASGPR dAb DOM26m−33の結合および局在を示す図である。C末端FLAGエピトープタグを有する5μM DOM26m−33の存在下での30分間のインキュベーション後、細胞を4%パラホルムアルデヒド/0.2%サポニンで固定し、dAb局在を測定するためにモノクローナル抗FLAG M2 Cy3結合体または初期エンドソームもしくはリソソームの局在をそれぞれ測定するためにEEA1もしくはLAMP1のいずれかに特異的なウサギポリクローナル抗体で染色した。上のパネルは、観察される染色パターン中のいくつかの重複によりDOM26m−33およびEEA1についての局在パターン間の類似性を示している。下のパネルは、観察される染色パターン中に重複がないことによりDOM26m−33およびLAMP1についての局在パターンが異なることを示している。
【図6】マウスASGPR特異的dAb DOM26m−33およびDOM26m−52が抗原内の異なるエピトープに結合するかどうかを決定するためのエピトープマッピング実験からのBIAcoreセンサーグラムを示す図である。1秒当たり10μlの流速を使用して、1μM dAbの濃度で、(His)マウスASGPR H1でコーティングしたBIAcore CM5チップ表面にdAbを流した。注射事象を以下のようにする:1=dAb1の注射2=dAb2の注射3=dAb1に続いてdAb2の同時注射4=dAb2に続いてdAb1の同時注射*=0.1Mグリシン、pH2.0の15秒パルスによるチップ表面の再生この実験では、DOM26m−33およびDOM26m−52の同時注射は、(単独で注射したdAbと比較して)20%超結合を阻害するので、DOM26m−33およびDOM26m−52は、マウスASGPR H1サブユニット内の部分重複エピトープに結合する。これらの実験では、マウスASGPR H1の抗体結合は、0.1Mグリシン、pH2.0による再生により影響されなかった。
【図7】注射3時間後のbalb/cマウス中の111In標識dAbの局在を示す図である。尾静脈注射による12MBqの放射標識dAbの静脈内投与後に、ナノスペクトカメラを使用してマウスを画像化した。画像は、3時間で、3dAb分子全てで腎臓および膀胱にシグナルが観察される一方で、肝臓の局在は、抗マウスASGPR dAb DOM26m−33で観察されるのみであることを示している。
【図8】尾静脈を通したbalb/cマウスへの静脈内投与3時間後の111In標識dAbの生体内分布を示す図である。各場合について、約0.5MBqの放射標識dAbを注射した。結果は、マウス肝臓中の放射標識dAbの蓄積が、Vκダミーを注射したマウスよりもDOM26m−33を注射したマウスで12.4倍高く、Vダミーを注射したマウスよりも4.9倍高いことを示している。
【図9】1レーン当たり2μgの10mM DTTで還元したタンパク質L精製mIFNa2−dAb融合体を担持した4〜12%Bis−Trisゲルを示す図である。レーンの指定は以下の通りである:mIFNa2−Vκダミー(2レーン)C末端システイン点突然変異を有するmIFNa2−Vκダミー(3レーン)mIFNa2−Vダミー(4レーン)C末端システイン点突然変異を有するmIFNa2−Vダミー(5レーン)mIFNa2−DOM26m−33(6レーン)C末端システイン点突然変異を有するmIFNa2−DOM26m−33(7レーン)10μlのMark12分子量標準(Invitrogen)を、1レーンにロードし、個々のマーカーバンドの分子質量(キロダルトン)を1レーンの左に与える。ゲルを1xSureBlueで染色した。ゲルは、マウスIFNa2−dAb融合体が、約33KDaの予想された分子質量の近くに移動していることを示している。
【図10】CHO ISRE−Luc一過性形質移入アッセイにおけるマウスIFN−dAb融合体の活性を示す図である。CHO−K1細胞を、示された濃度のマウスIFN−α標準またはマウスIFN−dAb融合タンパク質とインキュベートした。上のパネルは、マウスIFNa2−DOM26m−33融合タンパク質で得られた結果を示し、中央のパネルは、マウスIFNa2−Vダミー2融合タンパク質で得られた結果を示し、下のパネルは、マウスIFNa2−Vκダミー融合タンパク質で得られた結果を示している。記号は、以下を表す:▲=マウスIFNa2−dAb融合体■=C末端システイン突然変異を有するマウスIFNa2−dAb融合体▼=マウスIFN−α標準。
【図11a】マウスIFNa2−DOM26m−33融合体とBIAcore CM5チップの表面上にコーティングした(His)6マウスASGPR H1の結合を示す図である。
【0064】
トレースは、比較のために全パネルに示すDOM26m−33のみ
【0065】

、マウスIFNa2−dAb融合体
【0066】

およびC末端システイン突然変異を有するマウスIFNa2−dAb融合体
【0067】

の結合を表す。
【図11b】マウスIFNa2−DOM26m−33融合体とBIAcore CM5チップの表面上にコーティングした(His)6マウスASGPR H1の結合を示す図である。
【0068】
トレースは、比較のために全パネルに示すDOM26m−33のみ
【0069】

、マウスIFNa2−dAb融合体
【0070】

およびC末端システイン突然変異を有するマウスIFNa2−dAb融合体
【0071】

の結合を表す。
【図11c】マウスIFNa2−DOM26m−33融合体とBIAcore CM5チップの表面上にコーティングした(His)6マウスASGPR H1の結合を示す図である。
【0072】
トレースは、比較のために全パネルに示すDOM26m−33のみ
【0073】

、マウスIFNa2−dAb融合体
【0074】

およびC末端システイン突然変異を有するマウスIFNa2−dAb融合体
【0075】

の結合を表す。
【図12】抗原内に結合したエピトープによりグループ化したマウスASGPR特異的dAbクローンを示す図である。
【図13−1】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−2】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−3】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−4】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−5】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−6】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−7】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−8】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−9】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−10】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−11】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−12】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−13】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−14】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−15】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−16】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−17】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−18】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−19】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−20】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−21】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−22】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−23】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−24】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−25】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−26】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−27】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−28】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−29】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−30】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−31】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図13−32】抗ヒトVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号155〜549;奇数のみ)。
【図14−1】抗ヒトVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号551〜603;奇数のみ)。
【図14−2】抗ヒトVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号551〜603;奇数のみ)。
【図14−3】抗ヒトVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号551〜603;奇数のみ)。
【図14−4】抗ヒトVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号551〜603;奇数のみ)。
【図15−1】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−2】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−3】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−4】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−5】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−6】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−7】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−8】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−9】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−10】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−11】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−12】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−13】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−14】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−15】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−16】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−17】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−18】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−19】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−20】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−21】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−22】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−23】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−24】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−25】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−26】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−27】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−28】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−29】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−30】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−31】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−32】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−33】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−34】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−35】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−36】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−37】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−38】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−39】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−40】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−41】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図15−42】抗ヒトVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号156〜550;偶数のみ)。
【図16−1】抗ヒトVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号552〜604;偶数のみ)。
【図16−2】抗ヒトVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号552〜604;偶数のみ)。
【図16−3】抗ヒトVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号552〜604;偶数のみ)。
【図16−4】抗ヒトVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号552〜604;偶数のみ)。
【図16−5】抗ヒトVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号552〜604;偶数のみ)。
【図17−1】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−2】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−3】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−4】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−5】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−6】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−7】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−8】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−9】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−10】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−11】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−12】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−13】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−14】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−15】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図17−16】抗マウスVh ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号605〜743;奇数のみ)。
【図18−1】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−2】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−3】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−4】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−5】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−6】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−7】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−8】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−9】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−10】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−11】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−12】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−13】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図18−14】抗マウスVκ ASGPR dAbのヌクレオチド配列を示す図である(配列番号745〜865;奇数のみ)。
【図19−1】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−2】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−3】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−4】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−5】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−6】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−7】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−8】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−9】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−10】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−11】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−12】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−13】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−14】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図19−15】抗マウスVh ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号606〜744;偶数のみ)。
【図20−1】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−2】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−3】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−4】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−5】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−6】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−7】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図20−8】抗マウスVκ ASGPR dAbのアミノ酸配列を示す図である(配列番号746〜866;偶数のみ)。
【図21】ASGPR特異的dAb DOM26h−196
【0076】

およびDOM26h−196−61
【0077】

とヒト(His)−ASGPR H1の結合を示す図である。ビオチン化(His)−ASGPR H1をBiacoreストレプトアビジンチップ表面に固定化し、62nM dAbを40μl分−1の流速で流した。センサーグラムは、DOM26h−196−61が、DOM26h−196親クローンよりも高い親和性でヒト(His)−ASGPR H1抗原に結合することを示している。
【図22】2μgのNi−NTA精製ヒト(His)−ASGPR H1茎(stalk)ドメイン(2レーン)、PNGase Fで処理したヒト(His)−ASGPR H1茎ドメイン(3レーン)、ヒト(His)−ASGPR H1レクチンドメイン(4レーン)、PNGase Fで処理したヒト(His)−ASGPR H1レクチンドメイン(5レーン)を担持した4〜12%Bis−Trisゲルを示す図である。10μlのNovex Sharp染色済分子量標準(Invitrogen)を、1レーンにロードし、個々のマーカーバンドの分子質量(キロダルトン)を1レーンの左に与える。ゲルを1xSureBlueで染色した。ゲルは、タンパク質がPNGase Fによる処理後に予想された分子質量に達するのみであるので、茎ドメインは広範にグリコシル化されている一方で、レクチンドメインは、PNGase F消化の存在または不存在下で、予想された分子質量に達することを示している。
【図23】ASGPR特異的dAb DOM26h−196−61と、ビオチン化(His)−ヒトASGPR H1レクチンドメイン残基システイン154−ロイシン291
【0078】

、(His)−マウスASGPR H1完全細胞外ドメイン残基セリン60−アスパラギン284
【0079】

および(His)−ヒトASGPR H1茎ドメイン残基グルタミン62−システイン153
【0080】

の結合を示す図である。ビオチン化抗原をBiacoreストレプトアビジンチップ表面に固定化し、60nMの濃度および40μl分−1の流速でdAbを流した。センサーグラムは、DOM26h−196−61が、ヒトASGPR H1レクチンドメインおよびマウスASGPR H1細胞外ドメインに結合するが、ヒトASGPR H1茎ドメインには結合しないことを示している。
【図24】注射3時間後のbalb/cマウス中の111In標識dAbの局在を示す図である。尾静脈注射による12MBqの放射標識dAbの静脈内投与後に、ナノスペクトカメラを使用してマウスを画像化した。画像は、3時間で、全dAb分子で腎臓および膀胱にシグナルが観察される一方で、肝臓の局在は、抗ASGPR VdAb DOM26h−196−61および抗ASGPR VκdAb DOM26h−161−84で観察されるのみであることを示している。
【図25a】尾静脈を通したbalb/cマウスへの静脈内投与3時間後の111In標識dAbの生体内分布を示す図である。各場合について、約0.5MBqの放射標識dAbを注射した。結果は、マウス肝臓中の放射標識ASGPR dAbの蓄積が、Vκ/Vダミー2dAbいずれかで観察されるものよりもかなり高いことを示している。
【0081】
本明細書で使用する場合、「インターフェロン活性」とは、本明細書(実施例12)に記載するように行われるB16−Blueアッセイ(Invitrogen)を使用して測定されるように、当量の組換えマウスインターフェロンα(例えば、PBL Biomedical Laboratories製)のインターフェロン活性の量の少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45または50%さえ有する分子を指す。
【図25b】尾静脈を通したbalb/cマウスへの静脈内投与3時間後の111In標識dAbの生体内分布を示す図である。各場合について、約0.5MBqの放射標識dAbを注射した。結果は、マウス肝臓中の放射標識ASGPR dAbの蓄積が、Vκ/Vダミー2dAbいずれかで観察されるものよりもかなり高いことを示している。
【0082】
本明細書で使用する場合、「インターフェロン活性」とは、本明細書(実施例12)に記載するように行われるB16−Blueアッセイ(Invitrogen)を使用して測定されるように、当量の組換えマウスインターフェロンα(例えば、PBL Biomedical Laboratories製)のインターフェロン活性の量の少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45または50%さえ有する分子を指す。
【図26】1レーン当たり2μgの10mM DTTで還元したタンパク質L精製mIFNa2−dAb融合体を担持した4〜12%Bis−Trisゲルを示す図である。レーンの指定は以下の通りである:mIFNa2−Vκダミー(2レーン)mIFNa2−Vダミー2(3レーン)mIFNa2−DOM26h−161−84(4レーン)mIFNa2−DOM26h−196−61(5レーン)10μlのNovex Sharp染色済分子量標準(Invitrogen)を、1レーンにロードし、個々のマーカーバンドの分子質量(キロダルトン)を1レーンの左に与える。ゲルを1xSureBlueで染色した。ゲルは、マウスIFNa2−dAb融合体が、約33KDaの予想された分子質量の近くに移動していることを示している。
【図27】B16マウスIFNα/βレポーター細胞株中のマウスIFN−dAb融合体(+/−DOTA結合)の活性を示す図である。B16細胞を、示された濃度のマウスIFN−α標準またはマウスIFN−dAb融合タンパク質とインキュベートし、640nmで測定される吸光度に正比例するレポーター遺伝子発現のレベルを測定することによりインターフェロン活性を分析した。上のパネルは、マウスIFNa2−Vダミー2融合タンパク質で得られた結果を示し、下のパネルは、マウスIFNa2−DOM26h−196−61融合タンパク質で得られた結果を示している。記号は、以下を表す:▲=マウスIFNa2−dAb融合体■=NHS:DOTAと結合したマウスIFNa2−dAb融合体●=マウスIFN−α標準。
【図28】マウスIFNa2−dAb融合体とBIAcoreストレプトアビジンチップの表面上にコーティングしたビオチン化(His)−ヒトASGPR H1レクチンドメインおよび(His)−マウスASGPR H1の結合を示す図である。1μMの濃度および40μl分−1の流速で融合タンパク質をチップ表面に流した。
【0083】
上のパネルは、マウスIFNa2−DOM36h−196−61融合タンパク質
【0084】

およびマウスIFNa2−Vダミー2融合タンパク質
【0085】

と(His)−ヒトASGPR H1レクチンドメインの結合を示す。下のパネルは、マウスIFNa2−DOM36h−196−61融合タンパク質
【0086】

およびマウスIFNa2−Vダミー2融合タンパク質
【0087】

と(His)−マウスASGPR H1の結合を示す。
【図29】注射3時間後のbalb/cマウス中の111In標識マウスIFNa2−dAb融合体の局在を示す図である。尾静脈注射による12MBqの放射標識dAbの静脈内投与後に、ナノスペクトカメラを使用してマウスを画像化した。画像は、3時間で、マウスIFNa2−Vダミー2およびマウスIFNa2−DOM26h−196−61融合タンパク質で肝臓、腎臓および膀胱にシグナルが観察されるが、右手パネルの画像中で肝臓がより明るく見えることを示しており、マウスIFNa2−Vダミー2に比べてマウスIFNa2−DOM26h−196−61の肝臓取り込みのレベルが大きいことを示している。
【図30】尾静脈を通したbalb/cマウスへの静脈内投与3時間後の111In標識マウスIFNa2−dAb融合タンパク質の生体内分布を示す図である。各場合について、約0.5MBqの放射標識dAbを注射した。結果は、マウスIFNa2−DOM26h−196−61(黒色棒)およびマウスIFNa2−Vダミー2(灰色棒)の両方が肝臓および腎臓中に蓄積していることを示しているが、マウスIFNa2−DOM26h−196−61の肝臓/腎臓比率は、マウスIFNa2−Vダミー2の肝臓/腎臓比率よりも約2.2倍高く、ASGPR dAb DOM26h−196−61との遺伝的融合によりマウスIFNa2の肝臓標的化が成功したことを示している。
【図31−1】種々の親和性成熟DOM26hクローンのアミノ酸(配列番号868〜880;偶数のみ)配列を示す図である。
【図31−2】種々の親和性成熟DOM26hクローンのアミノ酸(配列番号868〜880;偶数のみ)配列を示す図である。
【図31−3】種々の親和性成熟DOM26hクローンのアミノ酸(配列番号868〜880;偶数のみ)配列を示す図である。
【図31−4】種々の親和性成熟DOM26hクローンのアミノ酸(配列番号868〜880;偶数のみ)配列を示す図である。
【図31−5】種々の親和性成熟DOM26hクローンのアミノ酸(配列番号868〜880;偶数のみ)配列を示す図である。
【図31−6】種々の親和性成熟DOM26hクローンのアミノ酸(配列番号868〜880;偶数のみ)配列を示す図である。
【図32−1】種々の親和性成熟DOM26hクローンのヌクレオチド(配列番号867〜879;奇数のみ)配列を示す図である。
【図32−2】種々の親和性成熟DOM26hクローンのヌクレオチド(配列番号867〜879;奇数のみ)
【発明を実施するための形態】
【0088】
本明細書中、明確かつ簡潔な明細が書かれることを可能にするように、実施形態を参照して本発明を記載してきた。実施形態は、本発明を逸脱することなく、多様に組み合わせるまたは分離することができることが意図されており、認識されるべきである。誤解を避けるために、本発明の一実施形態に関して本明細書に開示される本発明の特徴は、文脈から明らかにそうでないことが示されていない限り、本発明の他の実施形態に関して開示される本発明の任意の1つまたは複数の他の特徴と組み合わせることができることをはっきりと述べておく。
【0089】
別途定義しない限り、本明細書で使用する全ての専門用語および科学用語は、(例えば、細胞培養、分子遺伝学、核酸化学、ハイブリダイゼーション技術および生化学における)当業者により一般的に理解されているのと同じ意味を有する。分子学的、遺伝子学的および生化学的方法(一般的に、参照により本明細書に組み込まれている、Sambrook等、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.およびAusubel等、Short Protocols in Molecular Biology(1999)第4版、John Wiley&Sons,Inc.参照)ならびに化学的方法について標準的な技術が使用される。
【0090】
ポリペプチドに関連して本明細書で使用する用語「類似体」とは、ペプチドの1個もしくは複数のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基により置換された、および/または1個もしくは複数のアミノ酸残基がペプチドから欠失した、および/または1個もしくは複数のアミノ酸残基がペプチドに付加した、修飾ペプチドを意味する。アミノ酸残基のこのような付加または欠失は、ペプチドのN末端および/またはペプチドのC末端で起こり得る、あるいはこれらはペプチド内部で起こり得る。
【0091】
本明細書で使用する用語ASGPR受容体とは、肝細胞表面上に存在するアシアロ糖タンパク質受容体(Meier等、J.Mol.Biol.、2000、300、857〜865頁参照)、より具体的にはそのH1サブユニットを指す。
【0092】
ポリペプチドに関連して使用する際、本明細書で使用する「フラグメント」は、天然ポリペプチド全体のアミノ酸配列の全てではないが一部と同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドである。フラグメントは、独立して存在(free−standing)しているか、または大型のポリペプチド内に含まれていてもよく、その中でフラグメントは単一の大型ポリペプチド内の単一の連続した領域として一部分もしくは領域を形成している。
【0093】
本明細書で使用する場合、「ペプチド」とは、ペプチド結合を通して結合している約2個〜約50個のアミノ酸を指す。
【0094】
本明細書で使用する場合、「ポリペプチド」とは、ペプチド結合により結合している少なくとも約50個のアミノ酸を指す。ポリペプチドは、一般的に、三次構造を含み、機能ドメインに折りたたまれている。
【0095】
本明細書で使用する場合、「ディスプレイシステム」とは、ポリペプチドまたはペプチドの収集物が物理的、化学的または機能的特性などの所望の特性に基づく選択に利用できるシステムを指す。ディスプレイシステムは、ポリペプチドまたはペプチドの適当なレパートリーであり得る(例えば、溶液中、適当な担体上に固定化されている)。ディスプレイシステムはまた、細胞発現系(例えば、形質転換、感染、形質移入もしくは形質導入細胞中の核酸のライブラリーの発現および細胞の表面上のコードされたポリペプチドのディスプレイ)または無細胞発現系(例えば、エマルジョン区画化およびディスプレイ)を使用するシステムであり得る。代表的なディスプレイシステムは、核酸のコーディング機能と核酸によりコードされるポリペプチドもしくはペプチドの物理的、化学的および/または機能的特性を連結する。このようなディスプレイシステムを使用すると、所望の物理的、化学的および/または機能的特性を有するポリペプチドまたはペプチドを選択することができ、選択されたポリペプチドまたはペプチドをコードする核酸を、容易に単離または回収することができる。例えば、バクテリオファージディスプレイ(ファージディスプレイ、例えば、ファージミドディスプレイ)、リボソームディスプレイ、エマルジョン区画化およびディスプレイ、酵母ディスプレイ、ピューロマイシンディスプレイ、細菌ディスプレイ、プラスミドディスプレイ、共有結合ディスプレイなど、核酸のコーディング機能とポリペプチドもしくはペプチドの物理的、化学的および/または機能的特性を連結するいくつかのディスプレイシステムが当技術分野で既知である(例えば、EP0436597(Dyax)、米国特許第6172197号(McCafferty等)、米国特許第6489103号(Griffiths等)参照)。
【0096】
本明細書で使用する場合、「機能性」とは、特異的結合活性などの生物学的活性を有するポリペプチドまたはペプチドを説明する。例えば、用語「機能性ポリペプチド」は、その抗原結合部位を通して標的抗原に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントを含む。
【0097】
本明細書で使用する場合、「標的リガンド」とは、ポリペプチドもしくはペプチドが特異的または選択的に結合するリガンドを指す。例えば、ポリペプチドが抗体またはその抗原結合フラグメントである場合、標的リガンドは、任意の所望の抗原またはエピトープであり得る。標的抗原への結合は、機能性であるポリペプチドまたはペプチドに依存する。
【0098】
本明細書で使用する場合、抗体とは、抗体を自然に産生する任意の種から得られた、または組換えDNA技術により作られた;血清、B細胞、ハイブリドーマ、形質移入体、酵母または細菌から単離された、IgG、IgM、IgA、IgDもしくはIgEまたはフラグメント(Fab、F(ab’)、Fv、ジスルフィド結合Fv、scFv、閉構造多重特異性抗体、ジスルフィド結合scFv、二重特異性抗体など)を指す。
【0099】
本明細書で使用する場合、「抗体フォーマット」とは、抗原についての結合特異性を構造に与えるために1つまたは複数の抗体可変ドメインが組み込まれ得る、任意の適当なポリペプチド構造を指す。キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、単鎖抗体、二重特異性抗体、抗体重鎖、抗体軽鎖、抗体重鎖および/または軽鎖のホモダイマーとヘテロダイマー、前記のいずれかの抗原結合フラグメント(例えば、Fvフラグメント、(例えば、単鎖Fv(scFv)、ジスルフィド結合Fv)、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)フラグメント)、単一抗体可変ドメイン(例えば、dAb、V、VHH、V)、ならびに前記のいずれかの修飾バージョン(例えば、ポリエチレングリコールまたは他の適当なポリマーまたはヒト化VHHの共有結合により修飾された)などの種々の適当な抗体フォーマットが当技術分野で既知である。
【0100】
句「免疫グロブリン単一可変ドメイン」とは、他のV領域もしくはドメインと独立に抗原またはエピトープに特異的に結合する抗体可変ドメイン(V、VHH、V)を指す。免疫グロブリン単一可変ドメインは、他の可変領域もしくは可変ドメインと共にフォーマット(例えば、ホモもしくはヘテロ多量体)で存在することができ、ここで他の領域もしくはドメインは、単一免疫グロブリン可変ドメインによる抗原結合に必要とされない(すなわち、免疫グロブリン単一可変ドメインは、追加の可変ドメインと独立に抗原に結合する)。「ドメイン抗体」または「dAb」は、本明細書で使用する場合には「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同じである。「単一免疫グロブリン可変ドメイン」は、本明細書で使用する場合には「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同じである。「単一抗体可変ドメイン」は、本明細書で使用する場合には「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同じである。免疫グロブリン単一可変ドメインは、一実施形態では、ヒト抗体可変ドメインであるが、齧歯類(例えば、その全内容が参照により本明細書に組み込まれている、WO00/29004に開示されている)、子守鮫およびラクダ科VHH dAbなどの他の種からの単一抗体可変ドメインも含む。ラクダ科VHHは、元来軽鎖がない重鎖抗体を産生する、ラクダ、ラマ、アルパカ、ヒトコブラクダおよびグアナコを含む種から得られる免疫グロブリン単一可変ドメインポリペプチドである。VHHは、ヒト化されていてもよい。
【0101】
「ドメイン」は、タンパク質の残りから独立した三次構造を有する折りたたまれたタンパク質構造である。一般的に、ドメインは、タンパク質の別々の機能的特性の原因であり、多くの場合、タンパク質の残部および/またはドメインの機能を喪失することなく、付加、除去または他のタンパク質に移すことができる。「単一抗体可変ドメイン」は、抗体可変ドメインの配列特性を含む折りたたまれたポリペプチドドメインである。そのため、これは、完全抗体可変ドメインおよび修飾可変ドメイン、例えば、その中で1個または複数のループが、抗体可変ドメインに特有でない配列により置換されたもの、あるいは切り詰められたまたはNもしくはC末端伸長を含む抗体可変ドメイン、ならびに少なくとも全長ドメインの結合活性および特異性を保持する可変ドメインの折りたたまれたフラグメントを含む。
【0102】
用語「ライブラリー」とは、異種性ポリペプチドまたは核酸の混合物を指す。ライブラリーは、その各々が単一ポリペプチドまたは核酸配列を有するメンバーから構成されている。この点で、「ライブラリー」は、「レパートリー」と同義である。ライブラリーメンバー間の配列差異は、ライブラリー中に存在する多様性の原因である。ライブラリーは、ポリペプチドまたは核酸の単純な混合物の形をとってもよいし、あるいは核酸のライブラリーで形質転換された、生物または細胞、例えば、細菌、ウイルス、動物もしくは植物細胞などの形であってもよい。一実施形態では、個々の生物または細胞の各々は、1つのみまたは限られた数のライブラリーメンバーを含む。一実施形態では、核酸によりコードされるポリペプチドの発現を可能にするために、核酸は発現ベクターに組み込まれる。そのため、一態様では、ライブラリーは、各生物が、その対応するポリペプチドメンバーを産生するよう発現させることができる核酸の形でライブラリーの単一のメンバーを含む発現ベクターの1個または複数のコピーを含む、宿主生物の集団の形をとり得る。したがって、宿主生物の集団は、大きなレパートリーの多様なポリペプチドをコードする可能性を有する。
【0103】
本明細書で使用する場合、用語「用量」は、一度に全て(単位用量)もしくは一定の時間間隔にわたって2回以上の投与で被験体に投与される融合体または結合体の量を指す。例えば、用量は、1日(24時間)(1日量)、2日、1週間、2週間、3週間または1ヶ月もしくは複数月のクールにわたって(例えば、単回投与により、または2回以上の投与により)被験体に投与される融合体または結合体の量を指し得る。投与間隔は、任意の所望の時間量とすることができる。
【0104】
本明細書で使用する場合、「インターフェロン活性」とは、本明細書(実施例12)に記載するように行われるB16−Blueアッセイ(Invitrogen)を使用して測定されるように、当量の組換えマウスインターフェロンα(例えば、PBL Biomedical Laboratories製)のインターフェロン活性の量の少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45または50%さえ有する分子を指す。
【0105】
句「半減期」とは、例えば、自然の機構による分解および/またはクリアランスもしくは隔離により、融合体もしくは結合体の血清または血漿濃度が生体内で50%減少するのにかかる時間を指す。本発明の組成物は、生体内で安定化しており、その半減期は、分解および/またはクリアランスもしくは隔離に抵抗する血清アルブミン分子、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)との結合により増加する。これらの血清アルブミン分子は、それ自体生体内で長い半減期を有する天然タンパク質である。その機能活性が半減期を増加させる分子に特異的でない類似の分子よりも長い期間生体内で持続する場合に、分子の半減期が増加する。
【0106】
本明細書で使用する場合、「流体力学的サイズ」とは、水溶液を通した分子の拡散に基づく分子(例えば、タンパク質分子、リガンド)の見かけのサイズを指す。拡散、または溶液を通したタンパク質の運動を処理してタンパク質の見かけの大きさを引き出すことができ、ここでサイズはタンパク質粒子の「ストークス半径」または「流体力学半径」により与えられる。タンパク質の「流体力学的サイズ」は、質量および形状(高次構造)の両方に依存するので、結果として同じ分子質量を有する2種のタンパク質は、タンパク質の全体的高次構造に基づく異なる流体力学的サイズを有し得る。
【0107】
2つの配列間の「相同性」または「同一性」または「類似性」(これらの用語は本明細書で互換的に使用される)の計算は、以下のように行われる。配列を、最適比較のためにアラインメントする(例えば、最適アラインメントのために第1および第2アミノ酸または核酸配列の一方あるいは両方にギャップを導入してもよいし、比較のために非相同配列を無視してもよい)。一実施形態では、比較のために整列させる参照配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、80%、90%、100%である。次いで、対応するアミノ酸位置またはヌクレオチド位置のアミノ酸残基またはヌクレオチドを比較する。第1配列中の位置が、第2配列中の対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドで占められていれば、分子はその位置で同一である(本明細書で使用する場合、アミノ酸または核酸「相同性」は、アミノ酸または核酸「同一性」に相当する)。2つの配列間の同一性パーセントは、2つの配列の最適アラインメントのために導入する必要があるギャップの数および各ギャップの長さを考慮した、配列により共有される同一位置の数の関数である。本明細書で定義するアミノ酸およびヌクレオチド配列アラインメントならびに相同性、類似性または同一性は、デフォルトパラメータを使用して、アルゴリズムBLAST2Sequencesを使用して調製および決定することができる(Tatusova,T.A.等、FEMS Microbiol Lett、174:187〜188(1999))。
【0108】
核酸、宿主細胞:
本発明は、本明細書に記載される本発明の組成物をコードする単離および/または組換え核酸に関する。
【0109】
本明細書で「単離」と呼ばれる核酸は、その本来の環境(例えば、細胞中またはライブラリーなどの核酸の混合物中)において他の物質(例えば、ゲノムDNA、cDNAおよび/またはRNAなどの他の核酸)から分離された核酸である。単離核酸は、ベクター(例えば、プラスミド)の一部として単離することができる。
【0110】
本明細書で「組換え」と呼ばれる核酸は、例えば、制限酵素、相同組換え、ウイルスなどを使用したベクターまたは染色体へのクローニングなどの人工組換えに頼る方法を含む組換えDNA方法論により産生された核酸、ならびにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して調製された核酸である。
【0111】
本発明はまた、本明細書に記載する本発明の組成物、例えば、融合体をコードする核酸を含む(1種または複数の)組換え核酸または発現コンストラクトを含む、例えば、哺乳動物または微生物の組換え宿主細胞に関する。本発明の例えば、哺乳動物または微生物の組換え宿主細胞を、融合ポリペプチドの発現に適した条件下で維持するステップを含む、本明細書に記載する本発明の組成物、例えば、融合体を調製する方法も提供される。本方法は、必要に応じて、融合体を単離または回収するステップをさらに含むことができる。
【0112】
例えば、本発明の組成物、例えば、本発明の肝臓標的化組成物をコードする核酸分子(すなわち、1種もしくは複数の核酸分子)またはこのような核酸分子を含む発現コンストラクト(すなわち、1種もしくは複数のコンストラクト)を、核酸分子が、1種または複数の発現調節要素(例えば、細胞中での処理により作成され、宿主細胞ゲノムに組み込まれたベクター中、コンストラクト中)に作動可能に連結されている(operably linked)ように、選択された宿主細胞に適した任意の方法(例えば、形質転換、形質移入、電気穿孔、感染)を使用して、適当な宿主細胞に導入して組換え宿主細胞を作成することができる。得られた組換え宿主細胞を、発現に適した条件下(例えば、誘導物質の存在下、適当な非ヒト動物中、適当な塩、成長因子、抗生物質、栄養補助剤等を補充した適当な培地中)で維持し、それによって、コードされたペプチドまたはポリペプチドを産生することができる。必要に応じて、コードされたペプチドまたはポリペプチドを、単離または回収(例えば、動物、宿主細胞、培地、乳から)することができる。この方法は、トランスジェニック動物(例えば、WO92/03918、GenPharm International参照)、特にトランスジェニック非ヒト動物の宿主細胞中での発現を包含する。
【0113】
本明細書に記載する本発明の組成物、例えば、融合ポリペプチドはまた、例えば、化学合成により、または任意の他の適当な方法により、適当な試験管内発現系で産生することができる。
【0114】
本明細書に記載および例示するように、本発明の組成物、例えば、融合体および結合体は、一般的に、高い親和性でASGPRに結合する。
【0115】
例えば、融合体または結合体は、約5μM〜約1pM、例えば、約10nM〜約1pM、例えば、約1nM〜約1pMの親和性(KD;KD=Koff(kd)/Kon(ka)[表面プラズモン共鳴により測定される]でヒトASGPRに結合することができる。
【0116】
本発明の組成物、例えば、dAbおよび/または肝臓標的化組成物を、大腸菌またはピキア属の種(例えば、ピキア・パストリス(P.pastoris))中で発現させることができる。一実施形態では、肝臓標的化融合体は、大腸菌もしくはピキア属の種(例えば、ピキア・パストリス)または哺乳動物細胞培養液(例えば、CHOもしくはHEK293細胞)中に分泌される。本明細書に記載する融合体または結合体は、大腸菌もしくはピキア属の種または哺乳動物細胞中で発現すると分泌可能であり得るが、これらは、大腸菌もしくはピキア属の種を使用しない合成化学法または生物学的産生法などの任意の適当な方法を使用して産生することができる。
【0117】
一般的に、本発明の組成物は、薬理学的または生理学的に適当な担体と共に精製形で利用されるだろう。典型的には、これらの担体には、生理食塩水および/または緩衝媒体を含む、水性もしくはアルコール性/水溶液、乳濁液または懸濁液が含まれ得る。非経口ビヒクルには、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウムならびに乳酸リンガー液が含まれ得る。必要に応じてポリペプチド複合体を懸濁した状態に保つための適当な生理学的に許容される補助剤を、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチンおよびアルギネートなどの増粘剤から選択することができる。
【0118】
静脈内ビヒクルには、液体、および栄養補充薬、およびリンガーデキストロースに基づくものなどの電解質補給液が含まれる。保存剤、ならびに抗微生物剤、抗酸化剤、キレート化剤および不活性ガスなどの他の添加剤も存在することができる(Mack(1982)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版)。持続放出製剤を含む、種々の適当な製剤を使用することができる。
【0119】
本発明による医薬組成物の投与経路は、当業者に一般的に知られているもののいずれかとすることができる。治療のために、本発明の組成物を、標準的技術にしたがって任意の患者に投与することができる。
【0120】
投与は、皮下注射、非経口、静脈内、筋肉内、腹腔内、経口、経皮、肺経路を通して、または適当に、カテーテルによる直接注入を含む任意の適当な様式によることができる。投与の投与量および頻度は、患者の年齢、性別および状態、他の薬物の同時投与、禁忌、ならびに臨床医により考慮されるべき他のパラメータに依存するだろう。投与は、示されるように局所性または全身性であり得る。
【0121】
本発明の組成物は、保管のために凍結乾燥し、使用前に適当な担体に再構成することができる。この技術は、従来の免疫グロブリンで有効であることが示されており、当技術分野で既知の凍結乾燥および再構成技術を使用することができる。凍結乾燥および再構成は異なる程度の抗体活性消失をもたらし得ること(例えば、従来の免疫グロブリンでは、IgM抗体はIgG抗体よりも活性消失が大きい傾向がある)、および埋め合わせるために使用レベルを上方調整しなければならないことが当業者により認識されるだろう。
【0122】
本明細書に記載する組成物を使用して行われる治療または療法は、1つもしくは複数の症状または徴候が、治療前に存在したこのような症状に比べて、またはこのような組成物もしくは他の適当な対照により治療されていない個体(ヒトまたはモデル動物)のこのような症状に比べて、減少または緩和している(例えば、少なくとも10%または臨床評価尺度に基づく少なくとも1点)場合に、「有効である」とみなされる。症状は、標的とする疾患もしくは障害の詳細な性質に応じて明らかに変化するであろうが、当業者としての臨床医または技術者により測定することができる。
【0123】
同様に、本明細書に記載する組成物を使用して行われる予防は、1つもしくは複数の症状または徴候の開始あるいは重症度が、組成物により治療されていない同様の個体(ヒトまたは動物モデル)のこのような症状に比べて、遅延している、減少しているまたは消滅している場合に、「有効である」とみなされる。
【0124】
本発明の組成物は、他の治療剤または活性剤、例えば、他のポリペプチドまたはペプチドまたは低分子と合わせて投与することができる。このようなさらなる剤には、例えば、リバビリンなどの種々の薬物が含まれ得る。
【0125】
本発明の組成物は、1種もしくは複数の追加の治療剤または活性剤と共に、投与および/または製剤化することができる。本発明の組成物を追加の治療剤と共に投与する場合、例えば、肝臓標的化組成物(例えば、融合体または結合体)を、追加の剤、例えば、リバビリンの投与の前、同時または後に投与することができる。一般的に、本発明の組成物および追加の剤は、治療効果の重複をもたらすように投与される。
【0126】
dAbを含む本発明の組成物は、さらなるいくつかの利点を提供する。ドメイン抗体成分は、非常に安定であり、抗体および抗体の他の抗原結合フラグメントに比べて小さく、大腸菌または酵母(例えば、ピキア・パストリス)中での発現により高収率で産生することができる。したがって、肝細胞(例えば、肝細胞上のASGPR受容体)に結合するdAbを含む本発明の組成物は、一般的に哺乳動物細胞中で産生される治療剤(例えば、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体)よりも容易に産生することができ、免疫原性でないdAbを使用することができる(例えば、ヒトの疾患を治療または診断するためにヒトdAbを使用することができる)。
【0127】
さらに、本明細書に記載する組成物は、肝臓の特異的標的化の結果として、治療用分子、例えば、インターフェロン単独よりも安全性プロファイルが高く、副作用が少なくなり得る。同様に、治療用分子の投与が他の器官および組織への毒性があるような場合に、本発明の組成物の投与は、治療用分子単独の投与よりも肝臓の外側の特定の器官および/または身体組織に対する毒性を減少させることができ、例えば、全身送達についての有効量で治療用分子を肝臓に特異的に向ける結果として、有効性を改善することもできた。
【実施例1】
【0128】
ヒトおよびマウスアシアロ糖タンパク質H1受容体サブユニットのクローニングおよび発現
DNA2.0(Mealo Park CA、USA)により、全長ヒトおよびマウスアシアロ糖タンパク質H1受容体サブユニット(ASGPR H1)cDNAをカスタム合成した。プライマーDLT007およびDLT008(ヒト)、またはDLT009およびDLT010(マウス)を使用してPCRにより、N末端(His)タグを有する細胞外ドメイン(ヒトについてはQ62〜L291およびマウスについてはS60〜N284)をコードするDNAを増幅した。配列を以下の表1に示す。
【表1】

【0129】
トポイソメラーゼクローニングによりPCRフラグメントを保持ベクターpCR−Zero Blunt(Invitrogen)に挿入し、M13順方向プライマーおよびM13逆方向プライマーを使用して配列決定してエラーを含まないクローンを得た。挿入を含むpCR−Zero BluntのBamHI/HindIII消化後、ゲル精製により(His)−ASGPR H1コードDNAを得て、細胞培養液中の発現を促進するためにN末端V−J2−CマウスIgG分泌リーダー配列を含むpTT5誘導体であるpDOM50、哺乳動物発現ベクター中の対応する部位の中に挿入を連結した。
【0130】
リーダー配列(アミノ酸):
METDTLLLWVLLLWVPGSTG (配列番号5)
リーダー配列(ヌクレオチド):
ATGGAGACCGACACCCTGCTGCTGTGGGTGCTGCTGCTGTGGGTGCCCGGATCCACCGGGC (配列番号6)
QIAfilter megaprep(Qiagen)を使用してプラスミドDNAを調製した。293−Fectinを使用して、1μg DNA/mlをHEK293E細胞に形質移入し、無血清培地で培養した。タンパク質を5日間培養液中で発現させ、Ni−NTA樹脂を使用して培養液上清から精製し、PBS+0.5Mイミダゾールで溶離した。タンパク質を、PBSに緩衝液交換した。
【0131】
エドマン分解法により受容体サブユニットのN末端を決定した。ヒト(His)−ASGPR H1サブユニットのN末端は、切断産物に相当するLRGLREFTS (配列番号8) として同定された追加配列とともに、HHHHHHQNSQLQEEL (配列番号7)として同定された。しかしながら、完全な受容体に相当する配列は、切断産物に相当する配列に比べて約5倍モル過剰で存在していた。マウス(His)−ASGPR H1サブユニットのN末端は、HHHHHHSQNXQLRED (配列番号9)として同定され、追加配列は同定されなかった。潜在的なリガンド結合活性を分析するために、受容体サブユニットをbiacore CM5チップ表面に固定化し、合成リガンドβ−GalNAc−PAA−ビオチン(Glycotech)との結合を解析した(図1)。非還元SDS−PAGEによりNi−NTAから溶離したHEK293E受容体の純度も解析した(図2)。SDS−PAGE解析は、ヒトおよびマウス(His)−ASGPR H1サブユニットが、アミノ酸配列に基づいて予想された分子質量の近くに移動していることを示している(ヒトについては27.2KDaおよびマウスについては26.5KDa)。ヒトおよびマウス(His)−ASGPR H1試料の両方で、グリコシル化タンパク質試料に特有の、予想された分子質量の近くに移動する2以上の種が観察された。
【0132】
配列:
(His)−ヒトASGPR H1
HHHHHHQNSQLQEELRGLRETFSNFTASTEAQVKGLSTQGGNVGRKMKSLESQLEKQQKDLSEDHSSLLLHVKQFVSDLRSLSCQMAALQGNGSERTCCPVNWVEHERSCYWFSRSGKAWADADNYCRLEDAHLVVVTSWEEQKFVQHHIGPVNTWMGLHDQNGPWKWVDGTDYETGFKNWRPEQPDDWYGHGLGGGEDCAHFTDDGRWNDDVCQRPYRWVCETELDKASQEPPLL (配列番号10)
CATCATCATCATCATCACCAGAACTCCCAACTCCAGGAAGAACTTCGAGGACTGAGGGAGACTTTCTCCAATTTCACCGCAAGCACGGAGGCTCAAGTGAAGGGCCTCAGCACCCAGGGCGGGAATGTGGGCAGGAAAATGAAATCCCTGGAGAGCCAGCTCGAAAAGCAGCAGAAAGATCTGTCCGAGGACCACTCTAGCCTGTTGTTGCACGTGAAACAGTTTGTTTCCGACCTTAGGAGTCTTTCTTGCCAAATGGCCGCCCTCCAGGGAAACGGGTCCGAGAGAACTTGCTGCCCCGTCAATTGGGTGGAGCACGAGCGGTCTTGTTATTGGTTTAGCCGAAGCGGAAAAGCCTGGGCCGATGCAGATAACTACTGCCGGCTTGAGGACGCCCATCTGGTCGTGGTGACCAGTTGGGAGGAACAGAAATTCGTACAGCATCATATCGGGCCTGTTAACACATGGATGGGCCTTCATGACCAGAATGGTCCTTGGAAGTGGGTTGACGGAACCGATTACGAAACCGGATTCAAGAACTGGCGGCCTGAACAGCCAGACGACTGGTATGGACACGGCCTCGGAGGCGGGGAGGACTGCGCGCATTTCACAGACGATGGCCGGTGGAATGATGATGTGTGCCAAAGGCCTTACAGATGGGTCTGCGAGACAGAGCTGGATAAGGCTTCACAAGAGCCTCCACTCCTG (配列番号11)
(His)−マウスASGPR H1
HHHHHHSQNSQLREDLLALRQNFSNLTVSTEDQVKALSTQGSSVGRKMKLVESKLEKQQKDLTEDHSSLLLHVKQLVSDVRSLSCQMAAFRGNGSERTCCPINWVEYEGSCYWFSSSVRPWTEADKYCQLENAHLVVVTSRDEQNFLQRHMGPLNTWIGLTDQNGPWKWVDGTDYETGFQNWRPEQPDNWYGHGLGGGEDCAHFTTDGRWNDDVCRRPYRWVCETKLDKAN (配列番号12)
CATCATCATCATCATCACAGTCAAAATTCCCAATTGCGCGAGGATCTGCTCGCACTGCGACAGAACTTTAGCAACCTTACCGTGTCTACGGAAGACCAGGTGAAGGCATTGTCAACTCAGGGGTCATCTGTGGGAAGAAAAATGAAGCTCGTGGAGTCAAAGCTGGAGAAGCAGCAAAAGGACCTCACCGAAGACCATTCCTCTCTCCTGCTGCACGTGAAGCAGCTGGTTTCTGACGTAAGGAGCCTGAGCTGCCAGATGGCTGCTTTTCGAGGTAACGGCTCTGAGCGCACATGCTGTCCTATTAATTGGGTGGAGTATGAGGGAAGTTGTTACTGGTTCTCAAGCTCCGTGAGGCCATGGACCGAAGCTGACAAATATTGCCAGCTCGAAAATGCTCACCTCGTGGTAGTGACCTCTAGGGATGAGCAAAATTTCCTGCAGCGACACATGGGGCCGCTTAATACCTGGATCGGGCTGACGGACCAGAACGGACCCTGGAAGTGGGTTGACGGTACCGATTATGAAACTGGATTCCAAAACTGGCGGCCAGAGCAGCCGGACAACTGGTATGGCCACGGCCTCGGAGGGGGCGAGGACTGTGCTCATTTTACAACGGATGGCCGGTGGAACGACGATGTGTGCAGAAGGCCATATCGGTGGGTCTGCGAGACAAAGCTGGACAAAGCCAAT (配列番号13)
【実施例2】
【0133】
dAbを選択する方法
4GについてはGAS1リーダー配列(WO2005/093074参照)からおよびさらに6Gについては加熱/冷却前選択(WO04/101790参照)を使用して発現させた抗体単一可変ドメインを表示するファージライブラリーであるDomantis社の4Gおよび6Gナイーブファージライブラリーを4つのプールに分けた。プール1は、ライブラリー4VH11〜13および6VH2を含み、プール2は、ライブラリー4VH14〜16および6VH3を含み、プール3は、ライブラリー4VH17〜19および6VH4を含み、プール4は、ライブラリー4Kおよび6Kを含んでいた。ライブラリーの一定分量は、各ライブラリーの10倍の過剰表示(10−fold over representation)を可能にするのに十分なサイズとした。受動的コーティングされたビオチン化ヒトおよびマウス(His)−ASGPR H1抗原を使用して選択を行った。受動的コーティングされた抗原を使用した選択を以下のように行った。5mM Ca2+を補充したTBS(TBS/Ca2+)中でイムノチューブ(Nunc)上に抗原をコーティングした後、TBS/Ca2+中2%Marvel(MTBS/Ca2+)でチューブをブロッキングした。ライブラリーの一定分量をMTBS/Ca2+中抗原コーティングイムノチューブとインキュベートした後、TBS/Ca2+でチューブを洗浄した。次いで、結合したファージを1mg/mlトリプシンで溶離した。ラウンドが進行するにつれて、コーティング中の抗原濃度は、1mg/mlから40μg/mlまで減少し、ラウンドが進行するにつれて、力価は増加した。ビオチン化抗原を使用した選択を以下のように行った。ライブラリーの一定分量をMTBS/Ca2+中抗原と1時間インキュベートした後、ストレプトアビジンDynabeads(Invitrogen)またはニュートラアビジン(Perbio)でコーティングしたトシル活性化ビーズ(Invitrogen)に捕捉させ、0.1%Tween−TBS/Ca2+およびTBS/Ca2+で洗浄し、次いで、1mg/mlトリプシンで溶離した。ラウンドが進行するにつれて、抗原濃度は、100nMから1nMまで減少し、ラウンドが進行するにつれて、力価は増加した。両タイプの選択後、溶離したファージを使用して、対数期のTG1細胞に感染させ(Gibson、1984)、次いで、感染細胞をテトラサイクリンプレート(15μg/mlテトラサイクリン)に蒔いた。次いで、ファージに感染した細胞を、37℃で一晩テトラサイクリンとともに2xTYで培養した後、PEG−NaClを使用して培養液上清からファージを沈殿させ、その後の選択のラウンドに使用した。
【実施例3】
【0134】
肝臓細胞特異的dAbのスクリーニング選択結果
3ラウンドの選択後、各ライブラリープールからのdAb遺伝子を、pDOM4ファージベクターからpDOM10可溶性発現ベクターにサブクローニングした。pDOM4は、遺伝子IIIシグナルペプチド配列が、酵母糖脂質アンカー表面タンパク質(GAS)シグナルペプチドに置換された、fdファージベクターの誘導体である。これはまた、リーダー配列と遺伝子IIIとの間にc−Mycタグを含む。各場合で、選択後、QIAfilter midiprep kit(Qiagen)を使用して、適当な選択のラウンドからのファージDNAのプールを調製し、制限酵素Sal1およびNot1を使用してDNAを消化し、豊富なdAb遺伝子を、pDOM10中の対応する部位の中に連結する。
【0135】
pDOM10ベクターは、pUC119に基づくベクターである。タンパク質の発現は、LacZプロモーターにより駆動する。GAS1リーダー配列(WO2005/093074参照)が、単離された可溶性dAbの、大腸菌の周辺質および培養液上清中への分泌を保証する。dAbは、dAbのC末端にFLAGエピトープタグを付加する、このベクター中のSalI/NotIにクローニングされる。
【0136】
連結したDNAを使用して、大腸菌TOP10細胞を形質転換し、次いでこれを、抗生物質カルベニシリンを含む寒天平板上で一晩培養した。得られたコロニーの抗原結合を個々に評価した。
【0137】
個々のdAbクローンの抗原結合を、ELISAまたはBIAcoreのいずれかにより評価した。ELISAアッセイは、以下のフォーマットをとった。ヒトまたはマウス(His)−ASGPR H1を、1μg/mlで、4℃で一晩Maxisorp(NUNC)プレート上にコーティングした。次いで、プレートを、2%Tween−TBS/Ca2+でブロッキングし、引き続いて0.1%Tween−TBS/Ca2+で1:1希釈したdAb上清とインキュベートし、引き続いて1:5000抗flag(M2)−HRP(SIGMA)で検出した。ブロッキング後の全ステップを室温で行った。dAb上清と対照抗原(ヒトc−キット−(His))の結合も同時に解析した。いくつかの場合、ヒト抗原を使用した選択からのdAb上清も、メソスケールディスカバリー(MSD)アッセイを使用してHepG2およびHeLa細胞との結合についてスクリーニングした。MULTI−ARRAY96ウェル、SECTOR Imager High Bind Plates(Meso−scal)を使用して、1ウェル当たり細胞1x10個の密度で細胞を蒔き、37℃、5%COで一晩インキュベートさせた。翌日、MSDアッセイ緩衝液(1mM MgCl、1mM CaCl、10%ウシ胎児血清および1%BSAを含む1xPBS)中へのdAbおよびビオチン化抗FLAG M2モノクローナル抗体(Sigma)の希釈により、dAb抗FLAG M2複合体を2x最終濃度で調製した。dAb−抗FLAG複合体を、室温で1時間、1:1のモル比でインキュベートした。次いで、細胞を200μl PBSで3回洗浄した後、1ウェル当たり25μlのdAb−抗FLAG複合体を添加し、穏やかに攪拌しながら室温で1時間インキュベートした。次いで、上記のように細胞を洗浄し、アッセイ緩衝液中に1μg/mlに希釈した1ウェル当たり25μlのストレプトアビジン−Sulfotag(Meso−scale)を添加した。次いで、細胞を、穏やかに攪拌しながら、暗中室温で1時間インキュベートした。次いで、細胞を上記のように洗浄した後、1ウェル当たり150μlの界面活性剤を含まない1xMSDリード緩衝液(Meso−scale)に再懸濁し、620nm放射でSECTOR Imager6000(Meso−scale)で読み取った。このアッセイで、クローンDOM26h−25、DOM26h−34、DOM26h−161、DOM26h−162、DOM26h−163、DOM26h−164、DOM26h−165、DOM26h−166およびDOM26h−167ならびにDOM26h−168〜DOM26h−224をスクリーニングした。
【0138】
ELISAまたはMSDアッセイにより(His)ASGPR H1との特異的結合を示したdAbを、BIAcoreによりスクリーニングした。BIAcoreによるスクリーニングは、HBS−P BIAcore泳動用緩衝液で1:2希釈した上記のようなdAb上清を使用して行った。次いで、各dAbを、CM5チップ上のブランクフローセルおよびヒトもしくはマウス(His)−ASGPR H1でコーティングしたフローセルに注入した。(His)−ASGPR H1との特異的結合を示したdAbクローンを画線接種(streak out)し、配列決定した。
【0139】
全ユニークdAbクローンを37℃で、一晩50ml培養液(OnEXとカルベニシリン)中で発現させ、タンパク質A(VdAb)またはタンパク質L(VκdAb)で精製した。精製dAbを、20μg/mlでヒトまたはマウス(His)−ASGPR H1のいずれかでコーティングしたCM5 BIAcoreチップに流した(図3)。次いで、(His)−ASGPR H1に特異的に結合したdAbを、フローサイトメトリー細胞結合アッセイで解析した(図4)。
【0140】
ヒトASGPR陽性細胞株として2種の細胞株を使用し(HepG2およびHep3b)、陰性対照ヒト細胞株として1種の細胞株を使用した(HeLa)。マウスASGPR陽性細胞株として2種の細胞株を使用し(Hepa1c1c7およびNMuLi)、陰性対照マウス細胞株として1種の細胞株を使用した(L929)。フローサイトメトリー細胞結合アッセイを以下のように行った。細胞を収集し、5%FCSおよび0.5%BSAを補充したPBS(FACS緩衝液)で洗浄した。細胞を、1ウェル当たり細胞1x10個の濃度で適当な数のウェルに分け、4℃で1時間インキュベートした。次いで、細胞を、4℃で30分間5μg/ml抗FLAG M2(Sigma)とのインキュベートにより予め架橋させた適当な濃度のdAbと1時間インキュベートした。次いで、細胞をFACS緩衝液で洗浄し、FACS緩衝液に1:100希釈したヤギ抗マウスFITC(Sigma)と4℃で1時間インキュベートした。次いで、細胞をFACS緩衝液で洗浄し、200μl FACS緩衝液に再懸濁した後、フローサイトメトリー(FACS Canto II、FACS Divaソフトウェアを使用)により解析した。ヒト肝臓細胞株HepG2に特異的なクローンのCDR配列(Kabatの方法を使用して決定した)を、以下の表2に記載する。
【表2】

【0141】
マウス肝臓細胞株Hepa1c1c7に特異的なクローンのCDR配列(Kabatの方法を使用して決定した)を、以下の表3に記載する。
【表3】

【0142】
リードdAbを、多角度レーザー光散乱(SEC−MALLS)を使用したサイズ排除クロマトグラフィーにより解析して、それらが溶液中で単量体であるか、形成された高次オリゴマーであるかを決定した。SEC−MALLSを以下のように行った。サイズ排除クロマトグラフィー(カラム:TSK3000;S200)により、その流体力学的性質にしたがって、タンパク質(DulbeccoのPBSまたは0.1Mトリスグリシン、pH8.0中1mg/mLの濃度で)を分離した。分離後、多角度レーザー光散乱(MALLS)検出器を使用してタンパク質が光を散乱する傾向を測定する。タンパク質が検出器を通過する間に散乱された光の強度を、角度の関数として測定する。屈折率(RI)検出器を使用して測定したタンパク質濃度とまとめたこの測定値は、適当な方程式を使用したモル質量の計算を可能にする(解析ソフトウェアAstra v.5.3.4.12の必須部分)。結果を以下の表4に示す。
【表4】

【0143】
リードdAbを、示差走査熱量測定(DSC)によっても解析して、見かけの融解温度を測定した。DSCを以下のように行った。タンパク質を180℃/時間の一定速度で加熱し(PBS中1mg/mLで)、熱変性に関連する検出可能な熱変化を測定した。転移中点(appTm)を測定し、これをタンパク質の50%がその自然な高次構造にあり、他の50%が変性している温度として記載する。ここで、DSCは、試験したタンパク質の大半が完全には再び折りたたまれていない見かけの転移中点(appTm)を決定した。Tmが高いほど、分子はより安定である。使用したソフトウェアパッケージは、OriginR v7.0383.であった。結果を以下の表5に示す。
【表5】

【0144】
いくつかの場合では、AppTm1の測定後のタンパク質の再折りたたみが不十分であるため(例えば、DOM26m−29、DOM26m−50およびDOM26h−161)、または1回の転移により分子がほどけるため(DOM26h−161、DOM26h−165、DOM26h−166およびDOM26h−167の場合のように)、AppTm2を測定することができなかった。
【実施例4】
【0145】
共焦点免疫蛍光顕微鏡法によるマウス肝臓細胞株に結合するASGPR特異的dAbの解析
ASGPR特異的dAbの細胞表面結合、内部移行および細胞内局在を調べるために、共焦点顕微鏡アッセイを開発した。手短に言えば、細胞をガラスチャンバースライド上で培養し、37℃で45分間C末端FLAGエピトープタグを含む5μM ASGPR特異的dAbとインキュベートした。次いで、細胞を室温で、10分間2%ホルムアルデヒドで固定した。次いで、5%FCS/PBSで洗浄した後、細胞を初期エンドソームマーカーとしての初期エンドソーム抗原1(EEA1)に特異的なウサギポリクローナル抗体またはリソソームマーカーとしてのリソソーム膜タンパク質1(LAMP1)に特異的なウサギポリクローナル抗体のいずれかで共染色した。抗体を、0.2%の最終濃度でサポニンを含む5%FCS/PBSに希釈し、細胞と室温で1時間インキュベートした。洗浄ステップ後、それぞれ抗FLAG M2−Cy3結合モノクローナル抗体および抗ウサギAlexa Fluor 488抗体を使用して、dAbおよびポリクローナル抗体を検出した。細胞を、DNAについてのマーカーとしての4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)でも共染色した。細胞を画像化のために調製し、共焦点顕微鏡法を使用して可視化した。
【0146】
結果は、抗FLAGおよび抗EEA1染色の部分的共局在により示されるように、マウス肝臓細胞株Hepa1c1c7に結合したマウスASGPR特異的dAbクローンDOM26m−33が、初期エンドソーム中に内部移行していることを示した(図5)。しかしながら、染色パターンは、主に細胞表面であり、有意な内部移行が起こっていないことを示している。抗FLAGおよびLAMP1染色の共局在が観察される状況でなかったので、ASGPR特異的dAbクローンDOM26m−33は、リソソーム中の分解の標的にされないようである。
【0147】
DOM26m−33についてL929マウス線維芽細胞陰性対照細胞の染色は観察されず、Hepa1c1c7細胞株を使用した実験においてこのdAbで観察された染色パターンは、肝臓細胞特異的であることを示している。同様に、VH生殖細胞系配列VHD2についてHepa1c1c7の染色も観察されなかった。
【実施例5】
【0148】
表面プラズモン共鳴によるエピトープマッピング
(His)マウスASGPR H1でBIAcore CM5チップをコーティングした後、タンパク質Aまたはタンパク質L精製dAbタンパク質を次々に、組み合わせて、同一抗原表面上に注入した。1個のdAb分子によるチップの最大結合能が、同一抗原表面上に第2dAbを同時注入することにより超えられるのかどうかを調べるために、得られた結合RUを測定した。そうである場合、第2dAbは、明らかに第1dAbと比べて異なるエピトープに結合する。単一注入および同時注入実験の両方で、1μM濃度の各dAbを、1秒当たり10μlの流速で注入した。第1dAbの存在下での第2dAbの注入が、チップ表面との観察される結合を20%超(第1dAbの不存在下での第2dAbとチップ表面の観察される結合と比較して)減少させた場合は、両dAbは、抗原内の重複エピトープに結合すると考えられた(図6)。これらの実験で得られた結果に基づいて、マウスASGPR特異的dAbクローンを、図12に示すように抗原内に結合したエピトープによりグループ化することができた。
【0149】
BIAcoreによるエピトープマッピングは、(His)マウスASGPR H1抗原内のいくつかの異なるエピトープに、これらの8種のクローンが結合していることを示している。エピトープマッピングデータはまた、いくつかの場合にVκおよびVクローンが重複エピトープに結合することを示しているので、8種全てのクローンを使用して親和性成熟についてのさらなるライブラリーを作成した。
【実施例6】
【0150】
生体内でのASGPR特異的dAbとマウス肝臓の結合
抗マウスASGPR dAb DOM26m−33およびVκダミー/Vダミー2生殖細胞系対照dAbを使用して、VκクローンのC末端のアルギニン残基およびVクローンのC末端のセリン残基がシステインに突然変異するように点突然変異をもたらした。そのため、Vκダミーは点突然変異R108Cを保有し、Vダミー2は点突然変異S127Cを保有し、DOM26m−33は点突然変異S116Cを保有していた。VdAbについてはプライマーDOM008およびPBS−ECVH2ならびにVκクローンについてはプライマーDOM008およびPBS−ECVK2を使用して、PCRにより、pDOM10からdAbを増幅した。オリゴヌクレオチド配列を以下の表6に示す。
【表6】

【0151】
次いで、dAb挿入を、SalIおよびNotI制限酵素で消化し、pDOM10中の対応する部位にクローンニングした。dAbを、30℃で3日間、500ml培養液(OnEXとカルベニシリン)中で発現させ、タンパク質A(VdAb)またはタンパク質L(VκdAb)で精製した。次いで、dAbをDOTA−Maleimideと結合させ、111Inで標識した。手短に言えば、dAb溶液(および結合法で使用する全ての緩衝液)を、Chelex100樹脂に通して、カチオンを除去した。次いで、Chelex処理dAb溶液を、0.5M TCEP、1%(v/v)の添加により還元した。30分後、PD10カラムを使用して、サイズ排除クロマトグラフィーにより還元剤を除去した。25mM HEPES、pH7に溶解した30倍モル過剰のDOTA−Maleimideを添加することにより、室温で一晩、結合を行った。DOTA−Maleimide結合dAbを、タンパク質Aストリームライン樹脂を使用して反応混合物から精製し、0.1Mグリシン、pH2に溶離した。1/10容積の1Mトリス、pH8.0を添加して溶離液を中和した。次いで、1/3容積の2M酢酸アンモニウムを中和した溶離液に添加してpHを5.5に調整し、280nmで吸光度を測定することによりタンパク質濃度を計算した。質量分光分析により結合度を測定した。次いで、5〜20μlの111InCl(0.05M HClに溶解している)および1〜4μlの1M酢酸アンモニウム、pH5.5を25μg DOTA−Maleimide結合dAbに添加することにより、精製DOTA−Maleimide結合dAb溶液を35μlの反応容積で放射標識した。37℃で1〜3時間反応を進行させた後、薄層クロマトグラフィーを使用して放射標識効率を解析した。放射標識が成功した後、0.001%(v/v)0.1M EDTAを使用して反応混合物をクエンチした。約12MBqの放射標識dAbを、イソフルラン麻酔したbalb/cマウスに尾静脈を通して静脈内注射した後、Nanospect/CT前臨床生体内画像化システムを使用して7日間にわたって画像化した。画像の解析は、111In標識DOM26m−33を注射したマウスでは、3時間後に腎臓、膀胱および肝臓でシグナルが観察されることを示した(図7)。しかしながら、111In標識VκダミーまたはVダミー2を注射したマウスでは、注射後7日間にわたって肝臓でシグナルが観察されなかったので、生体内でのDOM26m−33の肝臓特異的結合は、ASGPR結合の直接的な結果である。この経路を通した排出のために、全ての場合で腎臓および膀胱でシグナルが観察された。111In標識dAbの生体内分布を定量的に決定するために、全身オートラジオグラフィー実験を行った。balb/cマウスに、上記のように約0.5MBqの放射標識dAbを投与した。次いで、注射3時間後にマウスを屠殺した後、器官を取り出し、ガンマカウンターでカウントした。種々の器官で検出されたカウントを、注射した用量のパーセントとして表した。これらの実験の結果は、DOM26m−33を注射したマウスの肝臓のカウントが、Vκダミーを注射したマウスの肝臓のカウントに比べて12.4倍高く、Vダミー2を注射したマウスの肝臓のカウントに比べて4.9倍高かったことを示している(図8)。
【実施例7】
【0152】
ASGPR特異的dAbに融合したマウスインターフェロンαのクローニングおよび発現
マウスインターフェロンα2cDNAをDNA2.0.によりカスタム合成した。C末端に付加した部分リンカー配列(以下に記載)およびAvrII制限部位を含む全長タンパク質(シグナルペプチド配列を含まない)をコードするDNAを、プライマーDX132およびDX133を使用してPCRにより増幅した。オリゴヌクレオチド配列を以下の表7に示す。
【表7】

【0153】
トポイソメラーゼクローニングによりPCRフラグメントを保持ベクターpCR−Zero Blunt(Invitrogen)に挿入し、M13順方向プライマーおよびM13逆方向プライマーを使用して、配列決定してエラーを含まないクローンを得た。挿入を含むpCR−Zero BluntのBamHI/AvrII消化後、ゲル精製によりマウスIFNa2コードDNAを得て、挿入をpDOM50中の対応する部位に連結して、ベクターpDOM38mIFN−N1を作成した。
【0154】
次いで、以下に記載のように、抗マウスASGPR dAb(または生殖細胞系対照dAb VκダミーおよびVダミー2)を、pDOM38mIFN−N1にクローニングして、介在性リンカー配列TVAAPSによりdAb配列とC末端で融合したマウスIFNa2を作成した。
【0155】
κクローンについてはプライマーDX008およびDX018ならびにVクローンについてはプライマーDX009およびDX019を使用したdAbヌクレオチド配列のPCR増幅後、PCRフラグメントを保持ベクターに挿入し、配列決定して上記のようにエラーを含まないクローンを得た。挿入を含むpCR−Zero BluntのNheI/HindIII消化後、ゲル精製によりdAb配列をコードするDNAを得て、挿入をAvrII/HindIIIで消化したpDOM38mIFN−N1中に連結した。
【0156】
DX018およびDX019の代わりに使用したアンチセンスプライマーを、VκクローンについてはDLT048およびVクローンについてはDLT049としたことを除いては、上記のように、dAbのC末端残基がシステインに突然変異したコンストラクトも作成した。オリゴヌクレオチド配列を以下の表8に示す。
【表8】

【0157】
リンカー配列(アミノ酸):
TVAAPS (配列番号91)
リンカー配列(ヌクレオチド):
ACCGTCGCCGCTCCTAGC (配列番号92)
QIAfilter megaprep(Qiagen)を使用して、プラスミドDNAを調製した。293−Fectinを使用して、1μg DNA/mlをHEK293E細胞に形質移入し、無血清培地中で培養した。タンパク質を5日間培養液中で発現させ、タンパク質Lストリームライン樹脂を使用して培養液上清から精製し、0.1MグリシンpH2.0で溶離し、1MトリスpH8.0で中和した。タンパク質をPBSに緩衝液交換した。上記のように還元SDS−PAGEにより純度を評価した(図9)。
【0158】
ルシフェラーゼレポーターアッセイ(CHO−ISRE Lucアッセイ)を使用してマウスIFNa2−dAb融合体のインターフェロン活性を分析した。CHO−K1細胞にルシフェラーゼレポーターコンストラクトpISRE−Lucを一過性形質移入した(Clontech;http://www.clontech.com/images/pt/PT3372-5.pdf)。一晩のインキュベーション後、形質移入した細胞を96ウェルマイクロタイタープレート上に蒔き、37℃で4時間インキュベートした後、1時間マウスIFNa2−dAb融合体で処理した。次いで、IFN−刺激細胞を、Bright−Gloルシフェラーゼ試薬(http://www.promega.com/tbs/tm052/tm052.pdf)で処理し、Wallacマイクロプレートリーダーで読み取った。大腸菌中で発現させた組換えマウスインターフェロンα(PBL Biomedical Laboratories)を標準として使用した。結果は、マウスIFNa2−dAb融合体がこのアッセイで活性であることを示している(図10)。
【0159】
マウスIFNa2−dAb融合体のASGPR結合活性も、上記のようにbiacoreにより試験した。DOM26m−33結合活性は、マウスIFNa2とのインライン融合体という面で保持された(図11)。
【0160】
配列:
マウスIFNa2

CDLPHTYNLRNKRALKVLAQMRRLPFLSCLKDRQDFGFPLEKVDNQQIQKAQAIPVLRDLTQQTLNLFTSKASSAAWNTTLLDSFCNDLHQQLNDLQTCLMQQVGVQEPPLTQEDALLAVRKYFHRITVYLREKKHSPCAWEVVRAEVWRALSSSVNLLPRLSEEKE (配列番号93)
TGCGATCTGCCTCACACTTATAACCTCAGGAACAAGAGGGCCTTGAAGGTCCTGGCACAGATGAGGAGGCTCCCCTTTCTCTCCTGCCTGAAGGACAGGCAGGACTTTGGATTCCCCCTGGAGAAGGTGGATAACCAGCAGATCCAGAAGGCTCAAGCCATCCCTGTGCTGCGAGATCTTACTCAGCAGACCTTGAACCTCTTCACATCAAAGGCTTCATCTGCTGCTTGGAATACAACCCTCCTAGACTCATTCTGCAATGACCTCCACCAGCAGCTCAATGACCTGCAAACCTGTCTGATGCAGCAGGTGGGGGTGCAGGAACCTCCTCTGACCCAGGAAGACGCCCTGCTGGCTGTGAGGAAATATTTCCACAGGATCACTGTGTACCTGAGAGAGAAGAAACACAGCCCCTGTGCCTGGGAGGTGGTCAGAGCAGAAGTCTGGAGAGCCCTGTCTTCCTCAGTCAACTTGCTGCCAAGACTGAGTGAAGAGAAGGAG (配列番号94)
【実施例8】
【0161】
DOM26mおよびDOM26hリードの親和性成熟
クローンDOM26m−20、−50、−29、−33、−52ならびにDOM26h−61、−99、−104、−110および−159についてエラープローンPCRライブラリーを構築した。pDOM5ベクター中の親クローンを、GeneMorph IIキット(Stratagene)を使用して2ラウンドのエラープローンPCRに供した。PCR反応では、製造業者のプロトコルにしたがって、プライマーAS9およびAS339を使用して0.75μgのベクターを30サイクル増幅した。増幅の第2ラウンドでは、プライマーAS639およびAS65を使用して0.1μlの第1増幅反応産物を35サイクルで100μl容積に再増幅した。2%E−Gels(Invitrogen)およびQiagen Gel Purificationキット(Qiagen)を使用して電気泳動により反応産物を精製した。100μl容積中、37℃、18時間で、精製した反応産物を200ユニットのSalI(高濃度、NEB)および100ユニットのNotI(高濃度、NEB)で切断した。2%E−gelsを使用して消化したDOM26mおよびDOM26h挿入断片をゲル精製し、20μlの水に溶離した。
【0162】
16℃、25μl容積中で一晩の反応において、T4 DNA Ligase(NEB)を使用して、各ライブラリー挿入断片を1μlの30nM pIE2aAベクター(WO2006018650参照)中に連結した。0.1μlの一定分量の連結されたライブラリーを使用して、連結されたベクター分子の数を定量化した。プライマーAS79およびAS80(p174、R17058)を使用したqPCR(Mini−Opticon、iQ SYBR Green pre−mix、Bio−Radカタログ番号170−8880)により、環状化したベクターの形の反応収率を測定した。増幅サイクルは、2分94℃、引き続いて40サイクルの15秒94℃、30秒60℃および30秒72℃とした。DNAの量をBio−Rad Mini−Opticon リアルタイムPCR装置(Bio−Rad Laboratories、Hercules CA)で定量化し、Bio−Rad Laboratoriesにより供給されるOpticon Monitorバージョン3.1.32(2005)ソフトウェアを使用して解析した。既知のDNA濃度の試料からの標準曲線は、1反応当たり500〜5x10個の分子の範囲を網羅した。(ライブラリー多様性に等しい独立した連結の)典型的な反応収率は、1反応当たり環状化ベクターコピー2x10個と2x10個の間で変化した。
【0163】
0.5μlの連結混合物を使用して、10μlのXL10−Gold細胞(Stratagene)を形質転換した。プライマーAS79およびAS80、SuperTaq DNAポリメラーゼを使用して、コロニーからの挿入断片を増幅した。Millipore Multiscreenプレートを使用して、反応産物を精製し、T7プライマーを使用して、各ライブラリーについて8種のクローンを配列決定した。平均で、ライブラリーは、1遺伝子当たり1.8〜2.8個のアミノ酸突然変異を含んでいた(p179、R17058)。
【0164】
プライマーAS11およびAS17とともにSuperTaq DNAポリメラーゼを使用して、連結混合物の残りを15μl容積にPCR増幅して、選択に必要とされるPCRフラグメントを作成した。
【0165】
選択
プロセスを通してKOD Hot−Start DNAポリメラーゼ(Merck)を使用したことを除いては、WO2006018650に記載されている方法にしたがって、全ライブラリーを別々にしておき、一連のネステッドプライマーセットAS12+AS18、AS13+AS19、AS14+AS20、AS15+AS21、AS16+AS22、AS29+AS153、AS106+AS154、AS109+AS155およびAS98+AS156を使用して、合計で9ラウンドの選択を行った。選択の第1ラウンドでは、ライブラリーの5x10個の分子を1mlのエマルジョンに乳化し、その後の8ラウンドでは、1反応当たり5x10個の分子を使用した。NHS−LC−ビオチン(Pierce、製造業者のプロトコルによる)によりビオチン化したマウスASGPRを使用して、タンパク質DNA複合体の親和性捕捉を行った。1反応当たりビーズ3x10個でM280ストレプトアビジンDynabeads(Invitrogen)を終始使用して、リガンド−dAb−DNA複合体を捕捉した。4〜6fmolのマウスASGPRを、ビーズ上にプレコートし(1ラウンド中)、または捕捉期(2〜9ラウンド)中に溶液200μl容積中で使用した。
【0166】
選択の最終ラウンド後、SalI/NotI酵素で増幅DNAを切断し、dAb挿入断片を2%E−Gelでゲル精製した。精製した挿入断片を、SalI/NotI−切断pDOM10ベクターにクローニングし、Mach1ケミカルコンピテントセル(Invitrogen)に形質転換した。各ライブラリーについて96個のコロニーを採った。細菌コロニーを使用してPCR反応を行い、100μlストックLBおよび600μl TB/OnEX(Merck)培養液を接種した。2.2ml DeepWellプレート中、300C、750RPMでの72時間のインキュベーション中、自己誘導発現のためにTB/OnEX培養液を使用した。HBS−P緩衝液、ならびにビオチン化タンパク質、2チャンネルはヒトASGPR、3チャンネルはマウスASGPRおよび4チャンネルはタンパク質Aもしくはタンパク質LでコーティングしたSAチップ(全てBIAcore)を使用して、BIAcoreで発現産物をスクリーニングした。1チャンネルは、コーティングしないままとした。プライマーAS9およびAS65とともにSuperTaqを使用して、コロニーPCRを行った。Multiscreenプレート(Millipore)を使用してPCR反応産物を精製し、M13逆方向プライマーを使用して配列決定した。
【0167】
結果
配列エンリッチメント(DOM26m−20およびDOM26h−61ライブラリー)または上清のBIAcoreスクリーニング(DOM26m−52ライブラリー)により、いくつかのクローンを同定した。ライブラリーの残りについては、改善されたクローンまたは配列エンリッチメントは観察されなかった。
【0168】
ドープライブラリーを使用して、DOM26mおよびDOM26hリードのさらなる親和性成熟を行った。SuperTaq DNAポリメラーゼおよびpDOM5ベクター中の標的化dAb遺伝子を使用してPCRによりライブラリーを構築した。ドープされたオリゴヌクレオチドは、定位置(大文字により示され、その場合、オリゴヌクレオチドの100%はその位置で示されたヌクレオチドを有する)およびオリゴヌクレオチドの85%がこの位置に優位なヌクレオチドを有し、15%が残っている3個のヌクレオチド間での等しい分割を有する小文字により示される混合ヌクレオチド組成からなっていた。
【0169】
DOM26m−20:第1反応において、オリゴヌクレオチドAS9およびAS1253を使用してDOM26m−20のCDR1をランダム化し、オリゴヌクレオチドAS1257およびAS339を使用してCDR2をランダム化した。反応産物をゲル精製し、混合し、第2ネステッドプライマーとしてプライマーAS65およびAS639を使用してSOE−PCR(Horton等 Gene、77、p61(1989))によりスプライスし、CDR1およびCDR2の両方をランダム化したライブラリーを用意した。プライマーAS9およびAS1259を使用して、CDR3をランダム化した。
【0170】
DOM26m−50:第1反応において、オリゴヌクレオチドAS9およびAS1254を使用してDOM26m−20のCDR1をランダム化し、オリゴヌクレオチドAS1258およびAS339を使用してCDR2をランダム化した。反応産物をゲル精製し、混合し、第2ネステッドプライマーとしてプライマーAS65およびAS639を使用してSOE−PCRによりスプライスし、CDR1およびCDR2の両方をランダム化したライブラリーを用意した。プライマーAS9およびAS1260を使用して、CDR3をランダム化した。
【0171】
DOM26m−29:第1反応において、オリゴヌクレオチドAS9およびAS1261を使用してDOM26m−20のCDR1をランダム化し、オリゴヌクレオチドAS1267およびAS339を使用してCDR2をランダム化した。反応産物をゲル精製し、混合し、第2ネステッドプライマーとしてプライマーAS65およびAS639を使用してSOE−PCRによりスプライスし、CDR1およびCDR2の両方をランダム化したライブラリーを用意した。プライマーAS9およびAS1270を使用して、CDR3をランダム化した。
【0172】
DOM26m−33:第1反応において、オリゴヌクレオチドAS9およびAS1262を使用してDOM26m−20のCDR1をランダム化し、オリゴヌクレオチドAS1268およびAS339を使用してCDR2をランダム化した。反応産物をゲル精製し、混合し、第2ネステッドプライマーとしてプライマーAS65およびAS639を使用してSOE−PCRによりスプライスし、CDR1およびCDR2の両方をランダム化したライブラリーを用意した。プライマーAS9およびAS1271を使用して、CDR3をランダム化した。
【0173】
DOM26h−99:SOE−PCRにより、各CDRについて別々のライブラリーを構築した。CDR1:CDR1についてはプライマー対AS1290+AS339およびAS9+AS1310、CDR2についてはAS1294+AS339およびAS9+AS1278、ならびにCDR3についてはAS1298+AS339およびAS9+AS1304を使用した第1増幅。個々のCDRについての増幅産物を混合し、SOE PCRによりスプライスし、プライマーAS639およびAS65を使用して再増幅した。
【0174】
DOM26h−159:SOE−PCRにより、各CDRについて別々のライブラリーを構築した。CDR1:CDR1についてはプライマー対AS1322+AS339およびAS9+AS1310、CDR2についてはAS1323+AS339およびAS9+AS1278、ならびにCDR3についてはAS1324+AS339およびAS9+AS1304を使用した第1増幅。個々のCDRについての増幅産物を混合し、SOE PCRによりスプライスし、プライマーAS639およびAS65を使用して再増幅した。
【0175】
DOM26m−52−3:CDR1についてはプライマー対AS1287+AS339およびAS9+AS1263、CDR2(第1ライブラリー)についてはAS1325+AS339およびAS9+AS1327、CDR2(第2ライブラリー)についてはAS1326+AS339およびAS9+AS1327、ならびにCDR3についてはAS9+AS1272を使用して、第1増幅を行った。個々のCDR1〜2についての増幅産物を混合し、SOE PCRによりスプライスし、プライマーAS639およびAS65を使用して再増幅した。
【0176】
構築したライブラリーフラグメント全てを、上記のようにゲル精製し、SalI/NotI切断し、pIE2aAベクター中に連結したところ、上記のようにqPCRにより測定されるように、連結収率は1反応当たり10を超える独立連結であった(23、27、28 R17479)。
【0177】
選択
上記のように、全ライブラリーを別々にしておき、一連のネステッドプライマーセットAS12+AS18、AS13+AS19、AS14+AS20、AS15+AS21、AS16+AS22、AS29+AS153、AS106+AS154、AS109+AS155およびAS98+AS156を使用して、合計で9ラウンドの選択を行った。選択の第1ラウンドでは、ライブラリーの2.5x10個の分子を1mlのエマルジョンに乳化し、その後の8ラウンドでは、1反応当たり5x10個の分子を使用した。NHS−LC−ビオチン(Pierce、製造業者のプロトコルによる)によりビオチン化したマウスまたはヒトASGPRを使用して、タンパク質DNA複合体の親和性捕捉を行った。1反応当たりビーズ3x10個でM280ストレプトアビジンDynabeads(Invitrogen)を終始使用して、リガンド−dAb−DNA複合体を捕捉した。2〜6fmolのマウスASGPRを、ビーズ上にプレコートし(1ラウンド中)、または捕捉期(2〜9ラウンド)中に溶液200μl容積中で使用した。
【0178】
選択の最終ラウンド後、SalI/NotI酵素で増幅DNAを切断し、dAb挿入断片を2%E−Gelでゲル精製した。精製した挿入断片を、SalI/NotI−切断pDOM10ベクターにクローニングし、Mach1ケミカルコンピテントセル(Invitrogen)に形質転換した。エラープローンPCRライブラリーのために、各ライブラリーについて96個のコロニーを採り、上記のように処理した。
【0179】
結果
配列エンリッチメント(DOM26m−20およびDOM26h−61ライブラリー)または上清のBIAcoreスクリーニング(DOM26m−52ライブラリー)により、いくつかのクローンを同定した。ライブラリーの残りについては、改善されたクローンまたは配列エンリッチメントは観察されなかった。
【0180】
オリゴヌクレオチド配列を以下の表9に示す。
【表9】

【0181】

【実施例9】
【0182】
ヒトアシアロ糖タンパク質H1受容体レクチンおよび茎ドメインのクローニングならびに発現
DNA2.0により、全長ヒトアシアロ糖タンパク質受容体H1サブユニット(ASGPR H1)cDNAを合成した(実施例1参照)。製造業者の指示にしたがってQuickchange部位特異的突然変異誘発キット(Stratagene)を使用して、pDOM50発現ベクター(実施例1参照)中のヒト(His)ASGPR H1 Q62〜L291の部位特異的突然変異誘発により、N末端(His)タグを有する茎ドメイン(Q62〜C153)をコードするDNAを作成した。pDOM50中のヒト(His)ASGPR H1 Q62〜L291の翻訳が残基C153の直後で終結するように、プライマーLT020およびLT021を使用して、このコンストラクトに二重終止コドンを導入した。プライマーLT013およびLT014を使用して、PCRによりN末端(His)タグを有するレクチンドメイン(C154〜L291)をコードするDNAを増幅した。
【表10】

【0183】
PCRフラグメントを、BamHI/HindIIIで消化し、ゲル精製し、pDOM50中の対応する部位中に連結した(実施例1参照)。
【0184】
リーダー配列(アミノ酸):
METDTLLLWVLLLWVPGSTG (配列番号5)
リーダー配列(ヌクレオチド):
ATGGAGACCGACACCCTGCTGCTGTGGGTGCTGCTGCTGTGGGTGCCCGGATCCACCGGGC (配列番号6)
QIAfilter megaprep(Qiagen)を使用して、プラスミドDNAを調製した。293−Fectinを使用して、1μg DNA/mlをHEK293E細胞に形質移入し、無血清培地中で培養した。タンパク質を5日間培養液中で発現させ、Ni−NTA樹脂を使用して培養液上清から精製し、PBS+0.5Mイミダゾールで溶離した。タンパク質をPBSに緩衝液交換した。
【0185】
非還元SDS−PAGEにより、Ni−NTAから溶離したレクチンおよび茎ドメインの純度を解析した(図14)。SDS−PAGE解析は、37℃で2時間500ユニットのPNGase F(New England Biolabs)で処理した場合のみ、ヒト(His)−ASGPR H1茎ドメインが、予想された分子質量(アミノ酸配列に基づいて10KDa)の近くに移動していることを示し、茎ドメイン中の残基のN結合グリコシル化と合致する。ヒト(His)−ASGPR H1レクチンドメインは、PNGase F処理と関係なく17.2KDaの予想された分子質量の近くに移動し、ヒトASGPR H1のレクチンドメインはN結合グリコシル化により広く修飾されていないことを示している。
【0186】
配列:
(His)−ヒトASGPR H1茎ドメイン
HHHHHHQNSQLQEELRGLRETFSNFTASTEAQVKGLSTQGGNVGRKMKSLESQLEKQQKDLSEDHSSLLLHVKQFVSDLRSLSCQMAALQGNGSERTC (配列番号151)
CATCATCATCATCATCACCAGAACTCCCAACTCCAGGAAGAACTTCGAGGACTGAGGGAGACTTTCTCCAATTTCACCGCAAGCACGGAGGCTCAAGTGAAGGGCCTCAGCACCCAGGGCGGGAATGTGGGCAGGAAAATGAAATCCCTGGAGAGCCAGCTCGAAAAGCAGCAGAAAGATCTGTCCGAGGACCACTCTAGCCTGTTGTTGCACGTGAAACAGTTTGTTTCCGACCTTAGGAGTCTTTCTTGCCAAATGGCCGCCCTCCAGGGAAACGGGTCCGAGAGAACTTGC (配列番号152)
(His)−ヒトASGPR H1レクチンドメイン
HHHHHHGSCPVNWVEHERSCYWFSRSGKAWADADNYCRLEDAHLVVVTSWEEQKFVQHHIGPVNTWMGLHDQNGPWKWVDGTDYETGFKNWRPEQPDDWYGHGLGGGEDCAHFTDDGRWNDDVCQRPYRWVCETELDKASQEPPLL (配列番号153)
CATCATCATCATCATCACGGGTCGTGCCCCGTCAATTGGGTGGAGCACGAGCGGTCTTGTTATTGGTTTAGCCGAAGCGGAAAAGCCTGGGCCGATGCAGATAACTACTGCCGGCTTGAGGACGCCCATCTGGTCGTGGTGACCAGTTGGGAGGAACAGAAATTCGTACAGCATCATATCGGGCCTGTTAACACATGGATGGGCCTTCATGACCAGAATGGTCCTTGGAAGTGGGTTGACGGAACCGATTACGAAACCGGATTCAAGAACTGGCGGCCTGAACAGCCAGACGACTGGTATGGACACGGCCTCGGAGGCGGGGAGGACTGCGCGCATTTCACAGACGATGGCCGGTGGAATGATGATGTGTGCCAAAGGCCTTACAGATGGGTCTGCGAGACAGAGCTGGATAAGGCTTCACAAGAGCCTCCACTCCTG (配列番号154)
【実施例10】
【0187】
ASGPR dAbとヒトASGPR茎ドメイン、ヒトASGPRレクチンドメインおよびマウスASGPR細胞外ドメインの結合を測定するための表面プラズモン共鳴
潜在的dAb結合活性を分析するために、ヒト(His)−ASGPR H1茎ドメイン、ヒト(His)−ASGPR H1レクチンドメインおよびマウス(His)−ASGPR H1細胞外ドメインを、ビオチン化し、biacoreストレプトアビジンチップ表面に固定化した。C末端FLAGエピトープタグを有するASGPR dAb DOM26h−161−84、DOM26h−210−2、DOM26h−220−1およびDOM26h−196−61(実施例6のようにpDOM10から発現および精製した)を、40μl分−1の流速でチップ表面に流したところ、ヒト(His)−ASGPR H1レクチンドメインおよびマウス(His)−ASGPR H1細胞外ドメインに結合することが示された。これらのクローンのいずれでもヒト(His)−ASGPR H1茎ドメインとの結合が観察されなかった(図15は、(His)−ASGPR H1茎ドメイン、ヒト(His)−ASGPR H1レクチンドメインおよびマウス(His)−ASGPR H1細胞外ドメインに結合するDOM26h−196−61の例を示している)。
【実施例11】
【0188】
生体内でのASGPRレクチンドメイン特異的dAbとマウス肝臓の結合
ASGPR dAbを30℃で3日間、500ml培養液(OnEXとカルベニシリン)中で発現させ、タンパク質A(VdAb)またはタンパク質L(VκdAb)で精製した。次いで、dAbをDOTA−NHSと結合させ、111Inで標識した。手短に言えば、dAb溶液(および結合法で使用する全ての緩衝液)を、Chelex100樹脂に通してカチオンを除去した。1xPBS中20mMに溶解した4倍モル過剰のDOTA−NHSを添加することにより、室温で一晩、結合を行った。DOTA−NHS結合dAbを、タンパク質A(VdAb)またはタンパク質L(VκdAb)ストリームライン樹脂を使用して反応混合物から精製し、0.1Mグリシン、pH2に溶離した。1/10容積の1M トリス、pH8.0を添加して溶離液を中和した。次いで、1/3容積の2M酢酸アンモニウムを中和した溶離液に添加してpHを5.5に調整し、280nmで吸光度を測定することによりタンパク質濃度を計算した。質量分光分析により結合度を測定した。次いで、5〜20μlの111InCl(0.05M HClに溶解している)および1〜4μlの1M酢酸アンモニウム、pH5.5を25μg DOTA−NHS結合dAbに添加することにより、精製DOTA−NHS結合dAb溶液を35μl反応容積で放射標識した。37℃で1〜3時間反応を進行させた後、薄層クロマトグラフィーを使用して放射標識効率を解析した。放射標識反応が成功した後、0.001%(v/v)0.1M EDTAを使用して反応混合物をクエンチした。
【0189】
約12MBqの放射標識dAbを、イソフルラン麻酔したbalb/cマウスに尾静脈を通して静脈内注射した後、Nanospect/CT前臨床生体内画像化システムを使用して72時間にわたって画像化した。画像の解析は、111In標識DOM26h−161−84およびDOM26h−196−61を注射したマウスでは、3時間後に腎臓、膀胱および肝臓でシグナルが観察されることを示した(図16)。比較すると111In標識VκダミーまたはVダミー2を注射したマウスでは、注射後7日間にわたって肝臓でシグナルが観察されなかったので(図8)、生体内でのDOM26h−161−84およびDOM26h−196−61の肝臓特異的結合は、ASGPRレクチンドメイン結合の直接的な結果である。この経路を通した排出のために、全ての場合で腎臓および膀胱でシグナルが観察された。111In標識ASGPRレクチンドメイン特異的dAbの生体内分布を定量的に決定するために、全身オートラジオグラフィー実験を行った。balb/cマウスに、上記のように約0.5MBqの放射標識dAbを注射した。次いで、注射3時間後にマウスを屠殺し、器官を取り出し、ガンマカウンターでカウントした。種々の器官で検出されたカウントを、注射した用量のパーセントとして表した。これらの実験の結果は、DOM26h−196−61を注射したマウスの肝臓のカウントが、Vダミー2を注射したマウスの肝臓のカウントに比べて約35倍高かったことを示している。同様に、DOM26h−161−84を注射したマウスの肝臓のカウントは、Vκダミーを注射したマウスの肝臓のカウントに比べて46倍高かった(図17)。
【実施例12】
【0190】
ASGPRレクチンドメイン特異的dAbに融合したマウスインターフェロンαのクローニングおよび発現
実施例7に記載のように、ASGPRレクチンドメイン特異的dAbDOM26h−161−84およびDOM26h−196−61を、ベクターpDOM38mIFNa2−N1にクローニングした。QIAfilter megaprep(Qiagen)を使用して、プラスミドDNAを調製した。293−Fectinを使用して、1μg DNA/mlをHEK293E細胞に形質移入し、無血清培地中で培養した。タンパク質を5日間培養液中で発現させ、タンパク質Aまたはタンパク質Lストリームライン樹脂を使用して培養液上清から精製し、25mM酢酸Na、pH3.0で溶離し、1M酢酸Na pH6.0で中和して、NaClを添加して150mMの最終濃度にした。SDS−PAGEにより純度を評価した(図18)。
【0191】
インターフェロン誘導要素の制御下で、アルカリホスファターゼレポーター遺伝子を安定的に形質移入したB16マウスへパトーマ細胞からなるレポーター細胞アッセイ(以降、Invitrogenにより供給されるB16−Blue(商標)アッセイと呼ぶ)を使用して、マウスIFNa2−dAb融合体のインターフェロン活性を分析した。マウスIFNa2−dAb融合体を、増殖培地(10%(v/v)ウシ胎児血清、50U/mlペニシリン、50μg/mlストレプトマイシン、100μg/mlノルモシン、100μg/mlゼオシンおよび2mM L−グルタミンを補充したRPMI)に希釈し、20μl容積を96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに添加した。細胞を、細胞420000個/mlの濃度で増殖培地に懸濁し、1ウェル当たり180μlを希釈したマウスIFNa2−dAb融合体に添加した後、37℃/5%COで24時間インキュベートした。製造業者の指示にしたがってQuanti−Blue検出基質を懸濁し、1ウェル当たり180μlを新しいマイクロタイタープレートに添加した。次いで、マウスIFNa2−dAb融合体とインキュベートした細胞からの上清1ウェル当たり20μlを添加し、プレートを1〜5時間インキュベートした後、M5eプレートリーダー(Molecular Technologies)で、640nmで吸光度を測定した。大腸菌で発現させた組換えマウスインターフェロンα(PBL Biomedical Laboratories)を標準として使用した。結果は、マウスIFNa2−dAb融合体がこのアッセイで活性であることを示している(図19)。
【0192】
BIAcore(実施例10に記載の方法)により、マウスIFNa2−dAb融合体とヒト(His)レクチンドメインおよびマウス(His)細胞外ドメインの結合を試験した。DOM26h−161−84、DOM26h−196−61およびDOM26h−210−2とヒト(His)レクチンドメインおよびマウス(His)細胞外ドメインの結合は、マウスIFNa2とのインライン融合体という面で保持された(ヒト(His)レクチンドメインおよびマウス(His)細胞外ドメインに結合するDOM26h−196−61に融合したマウスIFNa2の例を図20に示す)。
【0193】
マウスIFNa2−dAb融合体を、多角度レーザー光散乱(SEC−MALLS)を使用したサイズ排除クロマトグラフィーにより解析して、それらが溶液中で単量体であるか、形成された高次オリゴマーであるかを決定した。SEC−MALLSを以下のように行った。サイズ排除クロマトグラフィー(カラム:TSK3000)によりその流体力学的性質にしたがって、タンパク質(25mM酢酸Na、150mMNaCl、pH5.5中1mg/mLの濃度で)を分離した。分離後、多角度レーザー光散乱(MALLS)検出器を使用してタンパク質が光を散乱する傾向を測定する。タンパク質が検出器を通過する間に散乱された光の強度を、角度の関数として測定する。屈折率(RI)検出器を使用して測定したタンパク質濃度とまとめたこの測定値は、適当な方程式を使用したモル質量の計算を可能にする(解析ソフトウェアAstra v.5.3.4.12の必須部分)。
【表11】

【0194】
リードdAbを、示差走査熱量測定(DSC)によっても解析して、見かけの融解温度を測定した。DSCを以下のように行った。タンパク質を180℃/時間の一定速度で加熱し(酢酸Na、150mM NaCl、pH5.5中1mg/mLで)、熱変性に関連する検出可能な熱変化を測定した。転移中点(appTm)を測定し、これをタンパク質の50%がその自然な高次構造にあり、他の50%が変性している温度として記載する。ここで、DSCは、試験したタンパク質の大半が完全には再び折りたたまれていない見かけの転移中点(appTm)を決定した。Tmが高いほど、分子はより安定である。使用したソフトウェアパッケージは、OriginR v7.0383であった。
【表12】

【実施例13】
【0195】
生体内でのマウスASGPR−dAb融合タンパク質とマウス肝臓の結合
ダミー2またはDOM26h−196−61のいずれかと融合したマウスIFNa2からなる融合タンパク質(実施例12に記載)を、実施例11に記載のように111In標識した。全ステップの1xPBSを25mM酢酸Na、150mM NaCl、pH5.5に置換することにより、NHS:DOTA結合プロトコルをわずかに修正した。
【0196】
約12MBqの放射標識IFN−dAb融合体を、イソフルラン麻酔したbalb/cマウスに尾静脈を通して静脈内注射した後、Nanospect/CT前臨床生体内画像化システムを使用して72時間にわたって画像化した。画像の解析は、Vダミー2またはDOM26h−196−61のいずれかと融合した111In標識マウスIFNa2を注射したマウスでは、3時間後に腎臓、膀胱および肝臓でシグナルが観察されることを示した(図21)。しかしながら、両タイプの融合タンパク質を注射したマウスから集めた画像は、肝臓および腎臓での取り込みの程度が、DOM26h−196−61に融合したマウスIFNa2を注射したマウスと等しいようにみえることを示している。Vダミー2に融合したマウスIFNa2を注射したマウスでもいくらかの肝臓取り込みが観察されるが、シグナルの大部分は腎臓で観察された(図21)。これらの画像は、Vダミー2に融合したマウスIFNa2を注射したマウスに比べて、DOM26h−196−61に融合したマウスIFNa2を注射したマウスでより高いレベルの肝臓取り込みが観察されることを示しているが、111In標識マウスIFNa2−dAb融合体の生体内分布を定量的に決定するために、全身オートラジオグラフィー実験を行った。balb/cマウスに、上記のように約0.5MBqの放射標識タンパク質を注射した。次いで、注射3時間後にマウスを屠殺した後、器官を取り出し、ガンマカウンターでカウントした。種々の器官で検出されたカウントを、注射した用量のパーセントとして表した。これらの実験の結果は、DOM26h−196−61に融合したマウスIFNa2を注射したマウスの肝臓のカウントが、Vダミー2に融合したマウスIFNa2を注射したマウスの肝臓のカウントに比べて約1.5倍高かったことを示している(図22)。肝臓対腎臓の取り込みの比率の比較も、2つの投与群の差異を明らかにした。Vダミー2に融合したマウスIFNa2を注射したマウスでは、比率は1.2と計算されたが、DOM26h−196−61に融合したマウスIFNa2を注射したマウスでは、この比率は2.6に増加し、ASGPRレクチンドメイン特異的dAb DOM26h−196−61のN末端への融合によるマウスIFNa2の肝臓取り込みの増加のさらなる証拠となっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)肝臓の肝細胞に結合するタンパク質リガンドと、(b)肝臓へ送達するための少なくとも1種の治療用分子とを含む、肝臓標的化組成物。
【請求項2】
前記タンパク質リガンド(a)および前記少なくとも1種の治療用分子(b)が、単一融合体または結合体として共に存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記タンパク質リガンド(a)が、肝細胞上のASGPR受容体に結合する、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記タンパク質リガンド(a)が、抗体または抗体フラグメントである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記抗体フラグメントが、単一免疫グロブリン可変ドメイン(dAb)である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記dAbが、ヒトVh配列およびヒトVκ配列から選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記dAbが、ヒトおよび/またはマウスASGPR受容体から選択される少なくとも1種のASGPR受容体に結合することができる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
(b)前記肝臓へ送達するための少なくとも1種の治療用分子が、タンパク質またはペプチド分子を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
(b)前記肝臓へ送達するための少なくとも1種の治療用分子が、インターフェロン分子またはインターフェロン活性を保持するその変異体、類似体もしくは誘導体を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記インターフェロン分子が、インターフェロンα2、インターフェロンα5、インターフェロンα6およびコンセンサスインターフェロンからなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記dAbが、1pMと約10nMとの間のBiacoreにより測定される親和性でヒトおよび/またはマウスASGPR受容体に結合する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記dAbの親和性が、1pMと約1nMとの間である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記タンパク質リガンド(a)が、DOM26h−1(配列番号155);DOM26h−10(配列番号157);DOM26h−100(配列番号159);DOM26h−101(配列番号161);DOM26h−102(配列番号163);DOM26h−103(配列番号165);DOM26h−104(配列番号167);DOM26h−105(配列番号169);DOM26h−106(配列番号171);DOM26h−107(配列番号173);DOM26h−108(配列番号175);DOM26h−109(配列番号177);DOM26h−11(配列番号179);DOM26h−110(配列番号181);DOM26h−111(配列番号183);DOM26h−112(配列番号185);DOM26h−113(配列番号187);DOM26h−114(配列番号189);DOM26h−115(配列番号191);DOM26h−116(配列番号193);DOM26h−117(配列番号195);DOM26h−118(配列番号197);DOM26h−119(配列番号199);DOM26h−12(配列番号201);DOM26h−120(配列番号203);DOM26h−121(配列番号205);DOM26h−122(配列番号207);DOM26h−123(配列番号209);DOM26h−124(配列番号211);DOM26h−125(配列番号213);DOM26h−126(配列番号215);DOM26h−127(配列番号217);DOM26h−128(配列番号219);DOM26h−129(配列番号221);DOM26h−130(配列番号223);DOM26h−131(配列番号225);DOM26h−132(配列番号227);DOM26h−133(配列番号229);DOM26h−134(配列番号231);DOM26h−135(配列番号233);DOM26h−136(配列番号235);DOM26h−137(配列番号237);DOM26h−138(配列番号239);DOM26h−139(配列番号241);DOM26h−140(配列番号243);DOM26h−141(配列番号245);DOM26h−142(配列番号247);DOM26h−143(配列番号249);DOM26h−144(配列番号251);DOM26h−145(配列番号253);DOM26h−146(配列番号255);DOM26h−147(配列番号257);DOM26h−148(配列番号259);DOM26h−149(配列番号261);DOM26h−15(配列番号263);DOM26h−150(配列番号265);DOM26h−151(配列番号267);DOM26h−152(配列番号269);DOM26h−153(配列番号271);DOM26h−154(配列番号273);DOM26h−155(配列番号275);DOM26h−156(配列番号277);DOM26h−157(配列番号279);DOM26h−158(配列番号281);DOM26h−159(配列番号283);DOM26h−159−1(配列番号285);DOM26h−159−2(配列番号287);DOM26h−159−3(配列番号289);DOM26h−159−4(配列番号291);DOM26h−159−5(配列番号293);DOM26h−160(配列番号295);DOM26h−168(配列番号297);DOM26h−169(配列番号299);DOM26h−17(配列番号301);DOM26h−170(配列番号303);DOM26h−171(配列番号305);DOM26h−172(配列番号307);DOM26h−173(配列番号309);DOM26h−174(配列番号311);DOM26h−175(配列番号313);DOM26h−176(配列番号315);DOM26h−177(配列番号317);DOM26h−178(配列番号319);DOM26h−179(配列番号321);DOM26h−180(配列番号323);DOM26h−181(配列番号325);DOM26h−182(配列番号327);DOM26h−183(配列番号329);DOM26h−184(配列番号331);DOM26h−185(配列番号333);DOM26h−186(配列番号335);DOM26h−187(配列番号337);DOM26h−188(配列番号339);DOM26h−189(配列番号341);DOM26h−19(配列番号343);DOM26h−190(配列番号345);DOM26h−191(配列番号347);DOM26h−192(配列番号349);DOM26h−193(配列番号351);DOM26h−194(配列番号353);DOM26h−195(配列番号355);DOM26h−196(配列番号357);DOM26h−197(配列番号359);DOM26h−198(配列番号361);DOM26h−199(配列番号363);DOM26h−2(配列番号365);DOM26h−20(配列番号367);DOM26h−200(配列番号369);DOM26h−201(配列番号371);DOM26h−202(配列番号373);DOM26h−203(配列番号375);DOM26h−204(配列番号377);DOM26h−205(配列番号379);DOM26h−206(配列番号381);DOM26h−207(配列番号383);DOM26h−208(配列番号385);DOM26h−209(配列番号387);DOM26h−21(配列番号389);DOM26h−210(配列番号391);DOM26h−211(配列番号393);DOM26h−212(配列番号395);DOM26h−213(配列番号397);DOM26h−214(配列番号399);DOM26h−215(配列番号401);DOM26h−216(配列番号403);DOM26h−217(配列番号405);DOM26h−218(配列番号407);DOM26h−219(配列番号409);DOM26h−22(配列番号411);DOM26h−220(配列番号413);DOM26h−221(配列番号415);DOM26h−222(配列番号417);DOM26h−223(配列番号419);DOM26h−23(配列番号421);DOM26h−24(配列番号423);DOM26h−29−1(配列番号425);DOM26h−4(配列番号427);DOM26h−41(配列番号429);DOM26h−42(配列番号431);DOM26h−43(配列番号433);DOM26h−44(配列番号435);DOM26h−45(配列番号437);DOM26h−46(配列番号439);DOM26h−47(配列番号441);DOM26h−48(配列番号443);DOM26h−49(配列番号445);DOM26h−50(配列番号447);DOM26h−51(配列番号449);DOM26h−52(配列番号451);DOM26h−53(配列番号453);DOM26h−54(配列番号455);DOM26h−55(配列番号457);DOM26h−56(配列番号459);DOM26h−57(配列番号461);DOM26h−58(配列番号463);DOM26h−59(配列番号465);DOM26h−60(配列番号467);DOM26h−61(配列番号469);DOM26h−62(配列番号471);DOM26h−63(配列番号473);DOM26h−64(配列番号475);DOM26h−65(配列番号477);DOM26h−66(配列番号479);DOM26h−67(配列番号481);DOM26h−68(配列番号483);DOM26h−69(配列番号485);DOM26h−70(配列番号487);DOM26h−71(配列番号489);DOM26h−72(配列番号491);DOM26h−73(配列番号493);DOM26h−74(配列番号495);DOM26h−75(配列番号497);DOM26h−76(配列番号499);DOM26h−77(配列番号501);DOM26h−78(配列番号503);DOM26h−79(配列番号505);DOM26h−80(配列番号507);DOM26h−81(配列番号509);DOM26h−82(配列番号511);DOM26h−83(配列番号513);DOM26h−84(配列番号515);DOM26h−85(配列番号517);DOM26h−86(配列番号519);DOM26h−87(配列番号521);DOM26h−88(配列番号523);DOM26h−89(配列番号525);DOM26h−90(配列番号527);DOM26h−91(配列番号529);DOM26h−92(配列番号531);DOM26h−93(配列番号533);DOM26h−94(配列番号535);DOM26h−95(配列番号537);DOM26h−96(配列番号539);DOM26h−97(配列番号541);DOM26h−98(配列番号543);DOM26h−99(配列番号545);DOM26h−99−1(配列番号547);DOM26h−99−2(配列番号549);DOM26h−161(配列番号551);DOM26h−162(配列番号553);DOM26h−163(配列番号555);DOM26h−164(配列番号557);DOM26h−165(配列番号559);DOM26h−166(配列番号561);DOM26h−167(配列番号563);DOM26h−224(配列番号565);DOM26h−25(配列番号567);DOM26h−26(配列番号569);DOM26h−27(配列番号571);DOM26h−28(配列番号573);DOM26h−29(配列番号575);DOM26h−30(配列番号577);DOM26h−31(配列番号579);DOM26h−32(配列番号581);DOM26h−33(配列番号583);DOM26h−34(配列番号585);DOM26h−35(配列番号587);DOM26h−36(配列番号589);DOM26h−37(配列番号591);DOM26h−38(配列番号593);DOM26h−39(配列番号595);DOM26h−40(配列番号597);DOM26h−6(配列番号599);DOM26h−8(配列番号601);DOM26h−9(配列番号603)として同定されるアミノ酸配列のいずれか1つと100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される、ヒトASGPRに結合するdAbアミノ酸配列を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記タンパク質リガンド(a)が、DOM26h−161−84(配列番号867);DOM26h−161−86(配列番号869);DOM26h−161−87(配列番号871);DOM26h−196−61(配列番号873);DOM26h−210−2(配列番号875);DOM26h−220−1(配列番号877);またはDOM26h−220−43(配列番号879)として同定されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸と100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される、ヒトASGPRに結合するdAbアミノ酸配列を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記タンパク質リガンド(a)が、ヒトASGPRとの結合について請求項13または14のアミノ酸配列のいずれか1つと競合するdAbアミノ酸配列を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記タンパク質リガンド(a)が、DOM26m−10(配列番号605);DOM26m−13(配列番号607);DOM26m−16(配列番号609);DOM26m−165(配列番号611);DOM26m−17(配列番号613);DOM26m−27(配列番号615);DOM26m−28(配列番号617);DOM26m−29(配列番号619);DOM26m−30(配列番号621);DOM26m−31(配列番号623);DOM26m−32(配列番号625);DOM26m−33(配列番号627);DOM26m−33−1(配列番号629);DOM26m−33−10(配列番号631);DOM26m−33−11(配列番号633);DOM26m−33−12(配列番号635);DOM26m−33−2(配列番号637);DOM26m−33−3(配列番号639);DOM26m−33−4(配列番号641);DOM26m−33−5(配列番号643);DOM26m−33−6(配列番号645);DOM26m−33−7(配列番号647);DOM26m−33−8(配列番号649);DOM26m−33−9(配列番号651);DOM26m−34(配列番号653);DOM26m−35(配列番号655);DOM26m−36(配列番号657);DOM26m−37(配列番号659);DOM26m−38(配列番号661);DOM26m−39(配列番号663);DOM26m−4(配列番号665);DOM26m−40(配列番号667);DOM26m−41(配列番号669);DOM26m−42(配列番号671);DOM26m−43(配列番号673);DOM26m−44(配列番号675);DOM26m−45(配列番号677);DOM26m−46(配列番号679);DOM26m−47(配列番号681);DOM26m−48(配列番号683);DOM26m−52(配列番号685);DOM26m−52−1(配列番号687);DOM26m−52−2(配列番号689);DOM26m−52−3(配列番号691);DOM26m−52−4(配列番号693);DOM26m−52−5(配列番号695);DOM26m−52−6(配列番号697);DOM26m−52−7(配列番号699);DOM26m−6(配列番号701);DOM26m−60(配列番号703);DOM26m−61−1(配列番号705);DOM26m−61−2(配列番号707);DOM26m−61−3(配列番号709);DOM26m−61−4(配列番号711);DOM26m−61−5(配列番号713);DOM26m−61−6(配列番号715);DOM26m−7(配列番号717);DOM26m−73(配列番号719);DOM26m−74(配列番号721);DOM26m−75(配列番号723);DOM26m−76(配列番号725);DOM26m−77(配列番号727);DOM26m−78(配列番号729);DOM26m−79(配列番号731);DOM26m−8(配列番号733);DOM26m−80(配列番号735);DOM26m−81(配列番号737);DOM26m−82(配列番号739);DOM26m−83(配列番号741);DOM26m−9(配列番号743);DOM26m−1(配列番号745);DOM26m−100(配列番号747);DOM26m−101(配列番号749);DOM26m−102(配列番号751);DOM26m−103(配列番号753);DOM26m−106(配列番号755);DOM26m−108(配列番号757);DOM26m−109(配列番号759);DOM26m−109−1(配列番号761);DOM26m−109−2(配列番号763);DOM26m−12(配列番号765);DOM26m−18(配列番号767);DOM26m−19(配列番号769);DOM26m−2(配列番号771);DOM26m−20(配列番号773);DOM26m−20−1(配列番号775);DOM26m−20−2(配列番号777);DOM26m−20−3(配列番号779);DOM26m−20−4(配列番号781);DOM26m−20−5(配列番号783);DOM26m−20−6(配列番号785);DOM26m−22(配列番号787);DOM26m−23(配列番号789);DOM26m−24(配列番号791);DOM26m−25(配列番号793);DOM26m−26(配列番号795);DOM26m−3(配列番号797);DOM26m−50(配列番号799);DOM26m−50−1(配列番号801);DOM26m−50−2(配列番号803);DOM26m−50−3(配列番号805);DOM26m−50−4(配列番号807);DOM26m−50−5(配列番号809);DOM26m−50−6(配列番号811);DOM26m−51(配列番号813);DOM26m−53(配列番号815);DOM26m−54(配列番号817);DOM26m−55(配列番号819);DOM26m−56(配列番号821);DOM26m−57(配列番号823);DOM26m−58(配列番号825);DOM26m−59(配列番号827);DOM26m−61(配列番号829);DOM26m−63(配列番号831);DOM26m−64(配列番号833);DOM26m−66(配列番号835);DOM26m−69(配列番号837);DOM26m−85(配列番号839);DOM26m−86(配列番号841);DOM26m−87(配列番号843);DOM26m−89(配列番号845);DOM26m−90(配列番号847);DOM26m−91(配列番号849);DOM26m−92(配列番号851);DOM26m−93(配列番号853);DOM26m−94(配列番号855);DOM26m−95(配列番号857);DOM26m−96(配列番号859);DOM26m−97(配列番号861);DOM26m−98(配列番号863);DOM26m−99(配列番号865)として同定されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される、マウスASGPRに結合するdAbアミノ酸配列を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記タンパク質リガンド(a)が、ヒトASGPRとの結合について請求項16のアミノ酸配列のいずれか1つと競合するdAbアミノ酸配列を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記タンパク質リガンド(a)が、請求項13、14もしくは16の配列のいずれか1つにおけるCDR1、CDR2またはCDR3配列と少なくとも80%同一であるCDR1、CDR2およびCDR3から選択される少なくとも1つのCDRを含むdAbアミノ酸配列を含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
アミノ酸または化学リンカーが存在する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
前記リンカーが、TVAAPSリンカー、TVAAPRリンカー、らせん状リンカー、gly−serリンカーおよびPEGリンカーから選択される、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記少なくとも1種の治療用分子(b)が、前記dAbのN末端に存在する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
薬学的もしくは生理学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と組み合わせて請求項1〜21のいずれか一項に記載の肝臓標的化組成物を含む、医薬組成物。
【請求項23】
さらなる治療剤または活性剤を含む、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
被験体に別々、連続または同時投与するための、(a)請求項1〜22のいずれか一項に記載の肝臓標的化組成物と、(b)さらなる治療剤または活性剤とを含む、組成物。
【請求項25】
DOM26h−1;DOM26h−10;DOM26h−100;DOM26h−101;DOM26h−102;DOM26h−103;DOM26h−104;DOM26h−105;DOM26h−106;DOM26h−107;DOM26h−108;DOM26h−109;DOM26h−11;DOM26h−110;DOM26h−111;DOM26h−112;DOM26h−113;DOM26h−114;DOM26h−115;DOM26h−116;DOM26h−117;DOM26h−118;DOM26h−119;DOM26h−12;DOM26h−120;DOM26h−121;DOM26h−122;DOM26h−123;DOM26h−124;DOM26h−125;DOM26h−126;DOM26h−127;DOM26h−128;DOM26h−129;DOM26h−130;DOM26h−131;DOM26h−132;DOM26h−133;DOM26h−134;DOM26h−135;DOM26h−136;DOM26h−137;DOM26h−138;DOM26h−139;DOM26h−140;DOM26h−141;DOM26h−142;DOM26h−143;DOM26h−144;DOM26h−145;DOM26h−146;DOM26h−147;DOM26h−148;DOM26h−149;DOM26h−15;DOM26h−150;DOM26h−151;DOM26h−152;DOM26h−153;DOM26h−154;DOM26h−155;DOM26h−156;DOM26h−157;DOM26h−158;DOM26h−159;DOM26h−159−1;DOM26h−159−2;DOM26h−159−3;DOM26h−159−4;DOM26h−159−5;DOM26h−160;DOM26h−168;DOM26h−169;DOM26h−17;DOM26h−170;DOM26h−171;DOM26h−172;DOM26h−173;DOM26h−174;DOM26h−175;DOM26h−176;DOM26h−177;DOM26h−178;DOM26h−179;DOM26h−180;DOM26h−181;DOM26h−182;DOM26h−183;DOM26h−184;DOM26h−185;DOM26h−186;DOM26h−187;DOM26h−188;DOM26h−189;DOM26h−19;DOM26h−190;DOM26h−191;DOM26h−192;DOM26h−193;DOM26h−194;DOM26h−195;DOM26h−196;DOM26h−197;DOM26h−198;DOM26h−199;DOM26h−2;DOM26h−20;DOM26h−200;DOM26h−201;DOM26h−202;DOM26h−203;DOM26h−204;DOM26h−205;DOM26h−206;DOM26h−207;DOM26h−208;DOM26h−209;DOM26h−21;DOM26h−210;DOM26h−211;DOM26h−212;DOM26h−213;DOM26h−214;DOM26h−215;DOM26h−216;DOM26h−217;DOM26h−218;DOM26h−219;DOM26h−22;DOM26h−220;DOM26h−221;DOM26h−222;DOM26h−223;DOM26h−23;DOM26h−24;DOM26h−29−1;DOM26h−4;DOM26h−41;DOM26h−42;DOM26h−43;DOM26h−44;DOM26h−45;DOM26h−46;DOM26h−47;DOM26h−48;DOM26h−49;DOM26h−50;DOM26h−51;DOM26h−52;DOM26h−53;DOM26h−54;DOM26h−55;DOM26h−56;DOM26h−57;DOM26h−58;DOM26h−59;DOM26h−60;DOM26h−61;DOM26h−62;DOM26h−63;DOM26h−64;DOM26h−65;DOM26h−66;DOM26h−67;DOM26h−68;DOM26h−69;DOM26h−70;DOM26h−71;DOM26h−72;DOM26h−73;DOM26h−74;DOM26h−75;DOM26h−76;DOM26h−77;DOM26h−78;DOM26h−79;DOM26h−80;DOM26h−81;DOM26h−82;DOM26h−83;DOM26h−84;DOM26h−85;DOM26h−86;DOM26h−87;DOM26h−88;DOM26h−89;DOM26h−90;DOM26h−91;DOM26h−92;DOM26h−93;DOM26h−94;DOM26h−95;DOM26h−96;DOM26h−97;DOM26h−98;DOM26h−99;DOM26h−99−1;DOM26h−99−2;DOM26h−161;DOM26h−162;DOM26h−163;DOM26h−164;DOM26h−165;DOM26h−166;DOM26h−167;DOM26h−224;DOM26h−25;DOM26h−26;DOM26h−27;DOM26h−28;DOM26h−29;DOM26h−30;DOM26h−31;DOM26h−32;DOM26h−33;DOM26h−34;DOM26h−35;DOM26h−36;DOM26h−37;DOM26h−38;DOM26h−39;DOM26h−40;DOM26h−6;DOM26h−8;DOM26h−9として同定されるアミノ酸配列のいずれか1つと100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される、ヒトASGPRに結合するdAbアミノ酸配列。
【請求項26】
DOM26h−161−84;DOM26h−161−86;DOM26h−161−87;DOM26h−196−61;DOM26h−210−2;DOM26h−220−1;またはDOM26h−220−43として同定されるアミノ酸配列と100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される、ヒトASGPRに結合するdAbアミノ酸配列。
【請求項27】
ヒトASGPRとの結合について請求項25または26のアミノ酸配列のいずれか1つと競合するdAbアミノ酸配列。
【請求項28】
DOM26m−10;DOM26m−13;DOM26m−16;DOM26m−165;DOM26m−17;DOM26m−27;DOM26m−28;DOM26m−29;DOM26m−30;DOM26m−31;DOM26m−32;DOM26m−33;DOM26m−33−1;DOM26m−33−10;DOM26m−33−11;DOM26m−33−12;DOM26m−33−2;DOM26m−33−3;DOM26m−33−4;DOM26m−33−5;DOM26m−33−6;DOM26m−33−7;DOM26m−33−8;DOM26m−33−9;DOM26m−34;DOM26m−35;DOM26m−36;DOM26m−37;DOM26m−38;DOM26m−39;DOM26m−4;DOM26m−40;DOM26m−41;DOM26m−42;DOM26m−43;DOM26m−44;DOM26m−45;DOM26m−46;DOM26m−47;DOM26m−48;DOM26m−52;DOM26m−52−1;DOM26m−52−2;DOM26m−52−3;DOM26m−52−4;DOM26m−52−5;DOM26m−52−6;DOM26m−52−7;DOM26m−6;DOM26m−60;DOM26m−61−1;DOM26m−61−2;DOM26m−61−3;DOM26m−61−4;DOM26m−61−5;DOM26m−61−6;DOM26m−7;DOM26m−73;DOM26m−74;DOM26m−75;DOM26m−76;DOM26m−77;DOM26m−78;DOM26m−79;DOM26m−8;DOM26m−80;DOM26m−81;DOM26m−82;DOM26m−83;DOM26m−9;DOM26m−1;DOM26m−100;DOM26m−101;DOM26m−102;DOM26m−103;DOM26m−106;DOM26m−108;DOM26m−109;DOM26m−109−1;DOM26m−109−2;DOM26m−12;DOM26m−18;DOM26m−19;DOM26m−20;DOM26m−20−1;DOM26m−20−2;DOM26m−20−3;DOM26m−20−4;DOM26m−20−5;DOM26m−20−6;DOM26m−22;DOM26m−23;DOM26m−24;DOM26m−25;DOM26m−26;DOM26m−3;DOM26m−50;DOM26m−50−1;DOM26m−50−2;DOM26m−50−3;DOM26m−50−4;DOM26m−50−5;DOM26m−50−6;DOM26m−51;DOM26m−53;DOM26m−54;DOM26m−55;DOM26m−56;DOM26m−57;DOM26m−58;DOM26m−59;DOM26m−61;DOM26m−63;DOM26m−64;DOM26m−66;DOM26m−69;DOM26m−85;DOM26m−86;DOM26m−87;DOM26m−89;DOM26m−90;DOM26m−91;DOM26m−92;DOM26m−93;DOM26m−94;DOM26m−95;DOM26m−96;DOM26m−97;DOM26m−98;DOM26m−99として同定されるアミノ酸配列のいずれか1つと100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される、マウスASGPRに結合するdAbアミノ酸配列。
【請求項29】
マウスASGPRとの結合について請求項28のアミノ酸配列のいずれか1つと競合するdAbアミノ酸配列。
【請求項30】
マウスおよびヒトASGPRと交差反応する、請求項25〜29のいずれか一項に記載のdAbアミノ酸配列。
【請求項31】
前記dAbアミノ酸配列が、請求項25〜30の配列のいずれか1つにおけるCDR1、CDR2もしくはCDR3配列と100%、95%、90%、85%または80%同一であるCDR1、CDR2およびCDR3からなる群から選択される少なくとも1つのCDRを含む、請求項25〜30のいずれか一項に記載のdAbアミノ酸配列。
【請求項32】
医薬品に使用するための、請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
治療上または予防上有効量の請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物を被験体に投与することにより、少なくとも1種の肝疾患もしくは障害もしくは状態を治療または予防する方法。
【請求項34】
前記少なくとも1種の肝疾患もしくは障害もしくは状態が、炎症性肝疾患、ウイルス性肝疾患、肝硬変および肝がんから選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1種の肝疾患が、B型肝炎およびC型肝炎から選択され、前記炎症性肝疾患が、線維症である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
治療上または予防上有効量の請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物を被験体に投与することにより、少なくとも1種の肝疾患もしくは障害もしくは状態を治療または予防する方法。
【請求項37】
前記少なくとも1種の肝疾患もしくは障害もしくは状態が、ウイルス性肝疾患、肝硬変および肝がんから選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1種のウイルス性肝疾患が、B型肝炎およびC型肝炎から選択される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記組成物が、皮下、静脈内または筋肉内注射により被験体に送達される、請求項33〜38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記組成物が、非経口、経口、直腸、経粘膜、眼、肺またはGI管送達により被験体に送達される、請求項33〜39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物を含む、注射可能、経口、吸入可能または噴霧可能製剤。
【請求項42】
請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物を含む、徐放製剤。
【請求項43】
請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物を含む、凍結乾燥製剤。
【請求項44】
請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物を含む、送達装置。
【請求項45】
肝細胞上のASGPR受容体に結合するdAbをコードする単離または組換え核酸であって、ヌクレオチド配列が図13、14、17、18または32に示すDOM26核酸配列のいずれか1つと100%、95%、90%、85%または80%同一である配列から選択される核酸。
【請求項46】
請求項45の核酸を含むベクター。
【請求項47】
請求項45の核酸または請求項46のベクターを含む宿主細胞。
【請求項48】
前記核酸またはベクターの発現に適した条件下で請求項47の宿主細胞を維持し、それによって融合ポリペプチドを産生するステップを含む、(a)肝細胞上のASGPR受容体に結合するdAbと、(b)肝臓へ送達するための少なくとも1種の治療用分子とを含む融合ポリペプチドを産生する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図13−3】
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【図13−4】
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【図13−5】
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【図13−6】
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【図13−7】
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【図13−8】
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【図13−9】
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【図13−10】
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【図13−11】
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【図13−12】
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【図13−13】
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【図13−14】
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【図13−15】
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【図13−16】
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【図13−17】
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【図13−18】
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【図13−19】
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【図13−20】
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【図13−21】
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【図13−22】
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【図13−23】
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【図13−24】
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【図13−25】
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【図13−26】
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【図13−27】
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【図13−28】
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【図13−29】
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【図13−30】
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【図13−31】
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【図13−32】
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【図14−1】
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【図14−2】
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【図14−3】
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【図14−4】
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【図15−1】
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【図15−2】
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【図15−3】
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【図15−4】
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【図15−5】
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【図15−6】
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【図15−7】
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【図15−8】
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【図15−9】
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【図15−10】
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【図15−11】
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【図15−12】
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【図15−13】
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【図15−14】
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【図15−15】
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【図15−16】
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【図15−17】
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【図15−18】
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【図15−19】
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【図15−20】
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【図15−21】
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【図15−22】
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【図15−23】
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【図15−24】
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【図15−25】
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【図15−26】
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【図15−27】
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【図15−28】
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【図15−29】
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【図15−30】
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【図15−31】
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【図15−32】
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【図15−33】
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【図15−34】
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【図15−35】
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【図15−36】
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【図15−37】
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【図15−38】
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【図15−39】
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【図15−40】
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【図15−41】
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【図15−42】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図16−3】
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【図16−4】
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【図16−5】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図17−3】
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【図17−4】
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【図17−5】
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【図17−6】
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【図17−7】
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【図17−8】
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【図17−9】
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【図17−10】
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【図17−11】
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【図17−12】
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【図17−13】
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【図17−14】
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【図17−15】
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【図17−16】
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【図18−1】
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【図18−2】
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【図18−3】
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【図18−4】
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【図18−5】
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【図18−6】
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【図18−7】
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【図18−8】
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【図18−9】
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【図18−10】
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【図18−11】
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【図18−12】
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【図18−13】
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【図18−14】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図19−3】
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【図19−4】
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【図19−5】
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【図19−6】
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【図19−7】
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【図19−8】
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【図19−9】
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【図19−10】
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【図19−11】
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【図19−12】
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【図19−13】
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【図19−14】
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【図19−15】
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【図20−1】
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【図20−2】
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【図20−3】
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【図20−4】
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【図20−5】
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【図20−6】
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【図20−7】
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【図20−8】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25a】
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【図25b】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31−1】
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【図31−2】
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【図31−3】
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【図31−4】
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【図31−5】
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【図31−6】
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【図32−1】
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【図32−2】
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【公表番号】特表2013−516967(P2013−516967A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548443(P2012−548443)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050420
【国際公開番号】WO2011/086143
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】