説明

脂肪物質および特定のオキシエチレン界面活性剤を含む組成物、それを使用する染色または明色化方法、およびそのための装置

【課題】本発明の1つの目的は、従来技術の欠点をもたない、ケラチン繊維の染色、特に酸化染色のための組成物を得ることである。
【解決手段】本発明は、化粧品上許容される媒体中に、
(a)少なくとも25重量%の脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質;
(b)少なくとも10モルで80モルより多くないエチレンオキシドを含む1種または複数の非イオン性界面活性剤;
(c)酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種もしくは複数の染料;1種または複数の塩基性化剤;あるいはそれらの混合物;
(d)少なくとも1種の酸化剤
を含む、ヒトのケラチン繊維を染色または明色化するための組成物に関する。
本発明はまた、それを使用する、染色または明色化方法に関する。
本発明の別の主題は、その適用直前に、区画の組成物を一緒に混合後に、本発明による組成物を得るための2または3区画装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化剤の他に、高含量の脂肪物質およびすくなくとも一つの特定のポリオキシエチレン非イオン性界面活性剤を含む、ヒトのケラチン繊維を染色または明色化するための組成物に関する。本発明はまた、それを使用する染色または明色化方法および多区画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
髪などのヒトのケラチン繊維を染色する方法の中で、酸化染色または永続的染色を挙げることができる。特に、この染色方法では、1種または複数の酸化染料、通常、1種または複数のカップラーと場合によって組み合わせた1種または複数の酸化ベースが使用される。
【0003】
一般に、酸化ベースは、オルト-またはパラ-フェニレンジアミン、オルト-またはパラ-アミノフェノールおよびヘテロ環式化合物から選択される。これらの酸化ベースは、無色または薄く着色した化合物であり、酸化性製品と組み合わせる場合、着色化学種に近づけることができる。
【0004】
これらの酸化ベースで得られる色合いは、それらを1種または複数のカップラーと組み合わせることによってしばしば変えられ、これらのカップラーは、特に、芳香族メタ-ジアミン、メタ-アミノフェノール、メタ-ジフェニルおよびある種のヘテロ環式化合物、例えば、インドール化合物などから選択される。
【0005】
酸化ベースおよびカップラーとして使用される様々な分子により、広範な色を得ることが可能になる。
【0006】
これらの組成物に直接染料を添加することも可能であり、これらは繊維に親和性を有する着色および着色性分子である。一般に使用される直接染料は、ニトロベンゼン、アントラキノン、ニトロピリジン、アゾ、メチン、アゾメチン、キサンテン、アクリジン、アジンおよびトリアリールメタンの直接染料から選択される。このような化合物の存在により、得られる着色を色合いでさらに豊かにさせることができ、または得られる着色の色度を増強させることができる。
【0007】
したがって、酸化染色法は、これらの染料組成物とともに、非常に多くの場合にアルカリpH条件下で、少なくとも1種の酸化剤、一般には過酸化水素を含む組成物を使用することにある。この酸化剤の役割は、酸化染料間の酸化縮合反応によって、着色を発現させることである。
【0008】
さらに、酸化染料は、いくつかの数の要求を満たす必要がある。したがって、これは毒物学的欠点を有してはならず、色合いが所望の強度で得られるようにさせなければならず、ならびに、光、悪天候、洗うこと、パーマネントウェービング、または吸引および摩擦などの外的攻撃要因に耐性を示さなければならない。
【0009】
それらの染料は、白髪を保護することもできなければならず、結局、それらは可能な限り非選択的でなければならず、すなわち、その先端部からその根元で異なって感光されている(すなわち、損傷している)領域を一般には含む同一のケラチン繊維に沿って、起こり得る色差が最小になるようにしなければならない。
【0010】
得られる組成物は、良好な混合特性および適用特性、ならびに、それらが適用される場合に、顔を流れ落ちないように、頭皮上に、または染色することが提案されている領域を超えて流れ落ちないように良好なレオロジー特性ももたなければならない。
【0011】
染色特性を改良するために髪染色の分野で、多くの試み、例えば、アジュバントを使用することが行われてきた。しかし、これらの組成物の他の特性を損なうことなく染料組成物の染色特性を改良しなければならない限り、これらのアジュバントの選択は困難である。特に、これらのアジュバントは、ケラチン繊維-明色化特性および染料適用特性を損なってはならない。
【0012】
ケラチン繊維を明色化する方法に関して、非常に多くの場合にアルカリpH条件下で、少なくとも1種の酸化剤を含む水性組成物が使用されている。この酸化剤の役割は、髪のメラニンを劣化させることであり、これは、存在する酸化剤の性質に依存して、繊維の多かれ少なかれ顕著な明色化をもたらす。
【0013】
明色化法がアルカリ条件下で行われることおよびその最も一般的に使用されるアルカリ剤がアンモニアであることから1つの困難性が生じる。それがpHを調整して酸化剤の活性化を可能にさせるだけでなく、繊維の膨潤も引き起こし、スケール(scale)を開くとともに、これは酸化剤の浸透を促進し、その反応の効果を増加させるので、この化合物の使用は特に有利である。しかし、この塩基性化剤は非常に揮発性であり、これによりその損失を補うために比較的多量にそれを使用することが必要となり、その結果、この化合物の特徴的な臭気によって不都合が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】欧州特許第80976号
【特許文献2】仏国特許第2077143号
【特許文献3】仏国特許第2393573号
【特許文献4】仏国特許第1492597号
【特許文献5】米国特許第4131576号
【特許文献6】米国特許第3589578号
【特許文献7】米国特許第4031307号
【特許文献8】仏国特許第2162025号
【特許文献9】仏国特許第2280361号
【特許文献10】仏国特許第2252840号
【特許文献11】仏国特許第2368508号
【特許文献12】仏国特許第1583363号
【特許文献13】米国特許第3227615号
【特許文献14】米国特許第2961347号
【特許文献15】仏国特許第2080759号
【特許文献16】仏国特許第2190406号
【特許文献17】仏国特許第2320330号
【特許文献18】仏国特許第2270846号
【特許文献19】仏国特許第2316271号
【特許文献20】仏国特許第2336434号
【特許文献21】仏国特許第2413907号
【特許文献22】米国特許第2273780号
【特許文献23】米国特許第2375853号
【特許文献24】米国特許第2388614号
【特許文献25】米国特許第2454547号
【特許文献26】米国特許第3206462号
【特許文献27】米国特許第2261002号
【特許文献28】米国特許第2271378号
【特許文献29】米国特許第3874870号
【特許文献30】米国特許第4001432号
【特許文献31】米国特許第3929990号
【特許文献32】米国特許第3966904号
【特許文献33】米国特許第4005193号
【特許文献34】米国特許第4025617号
【特許文献35】米国特許第4025627号
【特許文献36】米国特許第4025653号
【特許文献37】米国特許第4026945号
【特許文献38】米国特許第4027020号
【特許文献39】米国特許第4157388号
【特許文献40】米国特許第4702906号
【特許文献41】米国特許第4719282号
【特許文献42】特許出願EP122324
【特許文献43】特許GB1026978
【特許文献44】特許GB1153196
【特許文献45】特許出願FR2801308
【特許文献46】特許DE2359399
【特許文献47】特願昭63-169571号
【特許文献48】特開平05-163124号
【特許文献49】欧州特許第0770375号
【特許文献50】特許出願WO96/15765
【特許文献51】特許DE3843892
【特許文献52】特許DE4133957
【特許文献53】特許出願WO94/08969
【特許文献54】特許出願WO94/08970
【特許文献55】特許出願FR-A-2733749
【特許文献56】特許DE19543988
【特許文献57】特許出願FR-A-2886136
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Walter Noll's「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年) Academic Press
【非特許文献2】Cosmetics and Toiletries, 第91巻、1976年1月、27〜32頁、Todd & Byers「Volatile Silicone Fluids for Cosmetics」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の1つの目的は、従来技術の欠点をもたない、ケラチン繊維の染色、特に酸化染色のための組成物を得ることである。
【0017】
より特に、本発明の1つの目的は、所望の明色化を達成することができ、混合および適用することが容易であり、特に、流れずに、しかし適用点で局在したままである、ケラチン繊維の染色、特に酸化染色のための組成物を得ることである。用語「改良された染色特性」は特に、染色結果の能力/強度および/または均一性の改良を意味する。
【0018】
本発明の別の目的は、既存の組成物とともに使用されるものの欠点(これらの欠点は、多量のアンモニアの存在によって生じる)をもたず、明色化およびこの明色化の均一性に関しては少なくとも有効なままである、ケラチン繊維-明色化組成物を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
これらの目的およびその他のものは、本発明によって達成され、したがって、この1つの主題は、化粧品上許容される媒体中に、
(a)少なくとも25重量%の脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質;
(b)少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む、1重量%から10重量%までの1種または複数の非イオン性界面活性剤;
(c)酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料;1種または複数の塩基性化剤;あるいはそれらの混合物;
(d)少なくとも1種の酸化剤
を含むことを特徴とする、ヒトのケラチン繊維を染色または明色化するための組成物である。
【0020】
これら目的および他の目的は本発明により達成され、本発明の1つの主題は、化粧品上許容される媒体中に、
(a)少なくとも25重量%の脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質;
(b)少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む、1重量%から10重量%までの1種または複数の非イオン性界面活性剤;
(c)1種または複数の酸化染料;
(d)少なくとも1種の酸化剤、および
(e)場合によって、1種または複数の塩基性化剤
を含むことを特徴とする、ヒトのケラチン繊維を染色するための組成物である。
【0021】
本発明はまた、上述の組成物を使用することにある、ヒトのケラチン繊維を明色化または染色する方法に関する。
【0022】
本発明の主題は、
*一方の区画に、脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質;場合によって、酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料を含む第1の組成物が存在し;
*他方の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第2の組成物が存在し;
*2つの区画の一つおよび/または他方に少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む、1重量%から10重量%までの1種または複数の非イオン性界面活性剤が存在し;
*該任意選択の塩基性化剤は好ましくは第1の組成物中に存在し;
*該2つの区画の組成物は、ヒトのケラチン繊維への適用直前に、一緒に混合されて本発明による組成物を与えることが意図されている
2区画装置である。
【0023】
本発明の主題は、同様に、一方の区画に、脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質および1種または複数の酸化染料を含む第1の組成物、他方の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第2の組成物を含み、2つの区画の一方のおよび/または他方には少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む、1重量%から10重量%までの1種または複数の非イオン性界面活性剤が存在し;該任意選択の塩基性化剤はまた第1の組成物および/または第2の組成物中に、好ましくは第1の組成物中に存在し;該2つの区画の組成物は、ヒトのケラチン繊維への適用直前に、一緒に混合されて本発明による組成物を与えることが意図されている2区画装置である。
【0024】
本発明はまた、
*1つの区画に、脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質を含む第1の組成物;
*もう1つの区画に、酸化染料および直接染料、またはこれらの混合物から選択される1種または複数の染料;1種または複数の塩基性化剤;あるいはこれらの混合物を含む第2の組成物;
*および最後の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第3の組成物を含み;
*少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む該非イオン性界面活性剤は第1、第2および/または第3の区画に存在し;
*該3つの区画の組成物は、ヒトのケラチン繊維への適用直前に、一緒に混合されて本発明による組成物を与えることが意図されている
3区画装置に関する。
【0025】
最後に、本発明は、3区画装置であって、1つの区画に、脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質を含む第1の組成物;もう1つの区画に、1種または複数の酸化染料を含む第2の組成物;および最後の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第3の組成物を含み; 少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む該非イオン性界面活性剤は第1、第2および/または第3の区画に存在し; 該任意選択の塩基性化剤はまた第1の組成物および/または第2の組成物中に、好ましくは第1の組成物中に存在し;該3つの区画の組成物は、ヒトのケラチン繊維への適用直前に、一緒に混合されて本発明による組成物を与えることが意図されている3区画装置に関する。
【0026】
本発明の他の特性および利点は、以下に続く本説明および実施例を読むとより明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
特に断らない限り、以下の本文において、値の範囲の限界はその範囲内に含まれる。
【0028】
本発明による方法によって処理されるヒトのケラチン繊維は、好ましくは髪である。
【0029】
本発明による組成物が明色化のために使用される場合、それはヒトのケラチン繊維の染色に通常使用されるいずれの直接染料もしくは酸化染料前駆体(ベースおよびカップラー)も含まないか、または、いずれかを含む場合、それらの合計量は本組成物の重量に対して0.005重量%を超えない。特に、このような含量で、組成物のみが場合によって染色され、すなわち、着色効果はケラチン繊維上でみられない。
【0030】
好ましくは、明色化方法は、酸化ベースまたはカップラーまたは直接染料なしで行われる。
【0031】
前に示されたように、本発明による染料組成物は、少なくとも25重量%の1種または複数の脂肪物質を含む。
【0032】
用語「脂肪物質」は、常温(25℃)および大気圧(760mmHg)で、水に不溶性(5%未満、好ましく1%未満、さらにより好ましくは0.1%未満の溶解度)である有機化合物を意味する。
【0033】
それらは、それらの構造中に、少なくとも6個の炭素原子を含む少なくとも1種の炭化水素系鎖または少なくとも2個のシロキサン基の配列を有する。さらに、脂肪物質は一般に、同じ温度および圧力下で有機溶媒、例えば、クロロホルム、エタノール、ベンゼン、液体ワセリンまたはデカメチルシクロペンタシロキサンに可溶性である。
【0034】
本発明によれば、脂肪物質は、室温および大気圧で液体または糊状である化合物から選択される。
【0035】
より特に、脂肪物質は、C6〜C16低級アルカン、動物、植物または合成起源の非シリコーン油、脂肪アルコール、非シリコーンワックスおよびシリコーンから選択される。
【0036】
本発明の目的のために、脂肪アルコール、脂肪エステルおよび脂肪酸は、特に1個または複数のヒドロキシル基(特に、1から4個)で、場合によって置換されている、6〜30個の炭素原子を含む少なくとも1種の直鎖または分枝の飽和または不飽和の炭化水素系基を特に含むことが想起される。それらが不飽和である場合、これらの化合物は、1から3個の共役または非共役の炭素-炭素二重結合を含んでもよい。
【0037】
C6〜C16低級アルカンに関しては、それらは、直鎖もしくは分枝、または恐らくは環状である。挙げることができる例には、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカンおよびイソパラフィン(イソヘキサデカンおよびイソデカンなど)が含まれる。
【0038】
本発明の組成物において使用され得る動物、植物、鉱物または合成起源の油として、挙げることができる例には、
-動物起源の炭化水素系油、例えば、ペルヒドロスクアレンなど;
-植物または合成起源のトリグリセリド油、例えば、6から30個の炭素原子を含む液体脂肪酸トリグリセリド(例えば、ヘプタン酸もしくはオクタン酸のトリグリセリド)、または代わりに、例えば、ひまわり油、トウモロコシ油、大豆油、マロー油、グレープシード油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アンズ油、マカダミア油、アララ油、ヒマシ油、アボカド油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(例えば、Stearineries Dubois社によって販売されているものまたはDynamit Nobel社によるMiglyol(登録商標)810、812および818の名称の下で販売されているもの)、ホホバ油およびシアバター油、
-16個を超える炭素原子を含む、鉱物または合成起源の直鎖または分枝の炭化水素、例えば、揮発性または不揮発性液体パラフィン、およびそれらの誘導体、ワセリン、液体ワセリン、ポリデセン、水添ポリイソブテン(Parleam(登録商標)など);ならびに好ましくは、液体パラフィン、ワセリン、液体ワセリン、ポリデセン、水添ポリイソブテン(Parleam(登録商標)など);
-フルオロ油、例えば、ペルフルオロメチルシクロペンタンおよびペルフルオロ-1,3-ジメチルシクロヘキサン(BNFL Fluorochemicals社よりFlutec(登録商標)PC1およびFlutec(登録商標)PC3の名称の下で販売されている);ペルフルオロ-1,2-ジメチルシクロブタン;ペルフルオロアルカン(3M社よりPF5050(登録商標)およびPF5060(登録商標)の名称の下で販売されているドデカフルオロペンタンおよびテトラデカフルオロヘキサン、またはAtochem社よりForalkyl(登録商標)の名称の下で販売されているブロモペルフルオロオクチルなど);ノナフルオロメトキシブタンおよびノナフルオロエトキシイソブタン;ペルフルオロモルホリン誘導体(3M社よりPF5052(登録商標)の名称の下で販売されている4-トリフルオロメチルペルフルオロモルホリンなど)
が含まれる。
【0039】
本発明における使用に好適な脂肪アルコールは、8から30個の炭素原子を含む直鎖または分枝の飽和または不飽和アルコールから特に選択される。挙げることができる例には、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびそれらの混合物(セチルステアリルアルコール)、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレイルアルコールおよびリノレイルアルコールが含まれる。
【0040】
前記組成物は、有利には上述のトリグリセリドと異なっている、脂肪酸および/または脂肪アルコールのエステルを場合によっては含んでよい。特に、飽和または不飽和の、直鎖または分枝のC1〜C26脂肪族モノ酸またはポリ酸、および飽和または不飽和の、直鎖または分枝のC1〜C26脂肪族モノアルコールまたはポリアルコールのエステル(これらのエステルの総炭素数は10を超えるかまたはそれに等しい)を特に挙げることができる。
【0041】
モノエステルの中で、ベヘン酸ジヒドロアビエチル、ベヘン酸オクチルドデシル;ベヘン酸イソセチル;乳酸セチル;乳酸C12〜C15アルキル;乳酸イソステアリル;乳酸ラウリル;乳酸リノレイル;乳酸オレイル;オクタン酸(イソ)ステアリル;オクタン酸イソセチル;オクタン酸オクチル;オクタン酸セチル;オレイン酸デシル;イソステアリン酸イソセチル;ラウリン酸イソセチル;ステアリン酸イソセチル;オクタン酸イソデシル;オレイン酸イソデシル;イソノナン酸イソノニル;パルミチン酸イソステアリル;リシノール酸メチルアセチル;ステアリン酸ミリスチル;イソノナン酸オクチル;イソノナン酸2-エチルヘキシル;パルミチン酸オクチル;ペラルゴン酸オクチル;ステアリン酸オクチル;エルカ酸オクチルデシル;エルカ酸オレイル;パルミチン酸エチルおよびイソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル;パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸アルキル(ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸ミリスチルまたはミリスチン酸ステアリルなど)、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル;リンゴ酸ジオクチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシルを挙げることができる。
【0042】
さらにこの可変要素の文脈の範囲内で、C4〜C22ジカルボン酸またはトリカルボン酸とC1〜C22アルコールとのエステル、およびモノ-、ジ-またはトリカルボン酸とC2〜C26ジ-、トリ-、テトラ-またはペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた使用され得る。
【0043】
以下を特に挙げることができる:セバシン酸ジエチル;セバシン酸ジイソプロピル;アジピン酸ジイソプロピル;アジピン酸ジ-n-プロピル;アジピン酸ジオクチル;アジピン酸ジイソステアリル;マレイン酸ジオクチル;ウンデシル酸グリセリル;ステアリン酸オクチルドデシルステアロイル;モノリシノール酸ペンタエリトリチル;テトライソノナン酸ペンタエリトリチル;テトラペルラゴン酸ペンタエリトリチル;テトライソステアリン酸ペンタエリトリチル;テトラオクタン酸ペンタエリトリチル;ジカプリル酸プロピレングリコール;ジカプリン酸プロピレングリコール;エルカ酸トリデシル;クエン酸トリイソプロピル;クエン酸トリイソステアリル;トリ乳酸グリセリル;トリオクタン酸グリセリル;クエン酸トリオクチルドデシル;クエン酸トリオレイル;ジオクタン酸プロピレングリコール;ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール;ジイソノナン酸ジエチレングリコール;およびジステアリン酸ポリエチレングリコール。
【0044】
上述のエステルの中で、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチルまたはパルミチン酸ステアリル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸アルキル(ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸セチルまたはミリスチン酸2-オクチルドデシルなど)、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル;リンゴ酸ジオクチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、イソノナン酸イソノニルまたはオクタン酸セチルを使用することが好ましい。
【0045】
本組成物はまた、脂肪エステルとして、C6〜C30、好ましくはC12〜C22脂肪酸の糖エステルおよびジエステルを含み得る。「糖」という用語は、アルデヒドまたはケトン官能基とともにまたはそれらなしに、いくつかのアルコール官能基を含み、かつ少なくとも4個の炭素原子を含む酸素含有炭化水素系化合物を意味することが想起される。これらの糖は、単糖、オリゴ糖または多糖であってもよい。
【0046】
挙げることができる好適な糖の例には、ショ糖[sucrose(or saccharose)]、グルコース、ガラクトース、リボース、フルクトース、マルトース、マンノース、アラビノース、キシロースおよびラクトース、ならびにそれらの誘導体、特に、アルキル誘導体(メチル誘導体、例えば、メチルグルコースなど)が含まれる。
【0047】
脂肪酸の糖エステルは、前述の糖と、直鎖または分枝の、飽和または不飽和C6〜C30、好ましくはC12〜C22脂肪酸とのエステルまたはエステルの混合物を含む群から特に選択され得る。それらが不飽和である場合、これらの化合物は1から3個の共役または非共役の炭素-炭素二重結合を含んでもよい。
【0048】
この可変要素によるエステルは、モノ-、ジ-、トリ-、テトラエステルおよびポリエステル、ならびにそれらの混合物からも選択され得る。
【0049】
これらのエステルは、例えば、オレエート、ラウレート、パルミテート、ミリステート、ベヘネート、ココエート、ステアレート、リノレエート、リノレネート、カプレートおよびアラキドネート、またはそれらの混合物(特に、オレオ-パルミテート、オレオ-ステアレートおよびパルミトステアレートの混合エステル)から選択され得る。
【0050】
モノエステルおよびジエステル、特にスクロース、グルコースまたはメチルグルコース、モノ-またはジオレエート、ステアレート、ベヘネート、オレオパルミテート、リノレエート、リノレネートおよびオレオステアレートを使用することが特に好ましい。
【0051】
挙げることができる例は、Amerchol社によりGlucate(登録商標)DOの名称の下で販売されている製品、メチルグルコースジオレエートである。
【0052】
また挙げることができる糖と脂肪酸とのエステルまたはエステルの混合物の例には、
-Crodesta社よりF160、F140、F110、F90、F70およびSL40の名称の下で販売されている製品(それぞれ、73%のモノエステルと27%のジエステルおよびトリエステル、61%のモノエステルと39%のジエステル、トリエステル、およびテトラエステル、52%のモノエステルと48%のジエステル、トリエステル、およびテトラエステル、45%のモノエステルと55%のジエステル、トリエステル、およびテトラエステル、39%のモノエステルと61%のジエステル、トリエステル、およびtetraエステルから形成されるスクロースパルミトステアレート、ならびにスクロースモノラウレート)。
-例えば、B370と参照されており、20%のモノエステルおよび80%のジ-トリエステル-ポリエステルから形成されるスクロースベヘネートに相当するRyoto Sugar Estersの名称の下で販売されている製品;
-Tegosoft(登録商標)PSEの名称の下でGoldschmidt社から販売されているスクロースモノ-ジパルミト-ステアレート
が含まれる。
【0053】
非シリコーンワックスは、カルナウバワックス、カンデリラワックス、エスパルトグラスワックス、パラフィンワックス、オゾケライト、植物性ワックス(オリーブワックス、コメワックスなど)、硬化ジョジョバワックスまたは花の純ワックス(Bertin社(仏)により販売されているクロフサスグリのエセンシャルワックスなど)、動物ワックス(例えば、蜜蝋、または変性蜜蝋(セラベリナ))から特に選択され;本発明によって使用され得る他のワックスまたはワックス原料は、特に海洋ワックス(参照番号M82の下でSophim社により販売されている製品など)、およびポリエチレンのワックスすなわち一般にポリオレフィンのワックスである。
【0054】
本発明の化粧組成物に使用され得るシリコーンは、揮発性または不揮発性の環状、直鎖または分枝のシリコーンであり、これらは非変性であるかまたは有機基で変性されており、25℃で5×10-6から2.5m2/s、好ましくは1×10-5から1m2/sの粘度を有する。
【0055】
本発明によって使用され得るシリコーンは、オイル、ワックス、樹脂またはゴムの形態であってもよい。
【0056】
好ましくは、シリコーンは、ポリジアルキルシロキサン、特にポリジメチルシロキサン(PDMS)、ならびに、ポリ(オキシアルキレン)基、アミノ基、およびアルコキシ基から選択される少なくとも1種の官能基を含む有機変性ポリシロキサンから選択される。
【0057】
オルガノポリシロキサンは、より詳細には、Walter Noll's「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年) Academic Pressに定義されている。それらは揮発性または不揮発性であることができる。
【0058】
それらが揮発性である場合、シリコーンは、60℃から260℃の沸点を有するもの、特には、以下から選択される:
(i)3から7個、好ましくは4から5個のケイ素原子を含む環状ポリジアルキルシロキサン。これらは、例えば、特に、Union CarbideよりVolatile Silicone(登録商標)7207またはRhodiaよりSilbione(登録商標)70045 V2の名称の下で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、またはUnion CarbideよりVolatile Silicone(登録商標)7158またはRhodiaよりSilbione(登録商標)70045 V5の名称の下で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、ならびにそれらの混合物である。
【0059】
式:
【0060】
【化1】

【0061】
のジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー、例えば、Union Carbide社により販売されている揮発性シリコーン(登録商標)FZ3109などについても言及され得る。
【0062】
有機ケイ素化合物を有する環状ポリジアルキルシロキサンの混合物、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびテトラトリメチルシリルペンタエリトリトール(50/50
)の混合物、ならびにオクタメチルシクロテトラシロキサンおよびオキシ-1,1'-ビス(2,2,
2',2',3,3'-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンの混合物もまた挙げることができる;
【0063】
(ii)2から9個のケイ素原子を含み、かつ25℃で5×10-6m2/s未満またはそれに等しい粘度を有する直鎖揮発性ポリジアルキルシロキサン。一例は、特に、Toray silicone社よりSH200の名称の下で販売されているデカメチルテトラシロキサンである。この分類に属しているシリコーンはまた、Cosmetics and Toiletries, 第91巻、1976年1月、27〜32頁、Todd & Byers「Volatile Silicone Fluids for Cosmetics」において公表された論文にも記載されている。
【0064】
不揮発性ポリジアルキルシロキサン、ポリジアルキルシロキサンガムおよび樹脂、上記有機官能基で変性されたポリオルガノシロキサン、ならびにそれらの混合物は好ましく使用される。
【0065】
これらのシリコーンは、ポリジアルキルシロキサン類から特に選択され、これらの中で、トリメチルシリル末端基を含むポリジメチルシロキサンを主に挙げることができる。シリコーンの粘度は、例えば、ASTM規格445付録Cによって25℃で測定される。
【0066】
これらのポリジアルキルシロキサンの中で、非限定的な仕方で、以下の商業的製品を挙げることができる:
-Rhodiaにより販売されている47および70047シリーズのSilbione(登録商標)オイル、またはMirasil(登録商標)オイル、例えば、オイル70047 V 500000;
-Rhodia社より販売されているMirasil(登録商標)シリーズのオイル;
-Dow Corning社製200シリーズのオイル、例えば、粘度60000mm2/sを有するDC200など;
-General Electric製Viscasil(登録商標)オイルおよびGeneral Electric製SFシリーズ(SF 96、SF 18)のある種のオイル。
【0067】
Dimethiconol(CTFA)の名称の下で知られている、ジメチルシラノール末端基を含むポリジメチルシロキサン、例えば、Rhodia社製48シリーズのオイルなども挙げることができる。
【0068】
ポリジアルキルシロキサンのこの分類において、ポリ(C1〜C20)ジアルキルシロキサンである、Goldschmidt社よりAbil Wax(登録商標)9800および9801の名称の下で販売されている製品も挙げることができる。
【0069】
本発明によって使用され得るシリコーンゴムは、特に、ポリジアルキルシロキサン、好ましくは、溶媒中で単独でまたは混合物として使用される、高い数平均分子量200000から1000000を有するポリジメチルシロキサンである。この溶媒は、揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)オイル、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)オイル、イソパラフィン、ポリイソブチレン、塩化メチレン、ペンタン、ドデカンおよびトリデカン、またはそれらの混合物から選択され得る。
【0070】
本発明によって特に使用され得る製品は、例えば、以下の混合物である:
・鎖末端でヒドロシル化されたポリジメチルシロキサン(すなわちジメチコノール(CTFA))と、環状ポリジメチルシロキサン(シクロメチコーン(CTFA)としても知られている)とから形成される混合物、例えば、Dow Corning社により販売されている製品Q2 1401など;
・ポリジメチルシロキサンと環状シリコーンとから形成される混合物、例えば、General Electric社製製品SF 1214 Silicone Fluidなど;この製品は、デカメチルシクロペンタシロキサンに相当するオイルSF 1202 Silicone Fluid中に溶解させた、数平均分子量500000を有する、ジメチコーンに相当するSF 30ゴムである。
・異なる粘度を有する2種類のPDMS、特に、PDMSゴムとPDMSオイルとの混合物、例えば、General Electric社製の製品SF 1236。製品SF 1236は、粘度20m2/sを有する上に定義されたSE 30ゴムと、粘度5×10-6m2/sを有するSF 96オイルとの混合物である。この製品は好ましくは、15%のSE 30ゴムおよび85%のSF 96オイルを含む。
【0071】
本発明によって使用され得る有機ポリシロキサン樹脂は、以下の単位:
R2SiO2/2、R3SiO1/2、RSiO3/2およびSiO4/2
(式中、Rは1から16個の炭素原子を含むアルキルを表す)を含む架橋シロキサンである。これらの製品の中で、特に好ましいものは、RがC1〜C4低級アルキル基、特にメチルを示すものである。
【0072】
これらの樹脂の中で、Dow Corning 593の名称の下で販売されている製品またはGeneral Electric社によりSilicone Fluid ss 4230およびss 4267の名称の下で販売されている製品(これらは、ジメチル/トリメチルシロキサン構造のシリコーンである)を挙げることができる。
【0073】
Shin-Etsu社よりX-22-4914、X21-5034およびX21-5037の名称の下で特に販売されているトリメチルシロキシシリケート型樹脂も挙げることができる。
【0074】
本発明によって使用され得る有機変性シリコーンは、上に定義されたとおりのシリコーンであり、それらの構造中に炭化水素系基を介して結合している1種または複数の有機官能基を含む。
【0075】
上に記載されたシリコーンの他に、有機変性シリコーンは、前述の有機官能基で官能基化された、ポリジアリールシロキサン、特にポリジフェニルシロキサン、およびポリアルキルアリールシロキサンであり得る。
【0076】
ポリアルキルアリールシロキサンは、25℃で1×10-5から5×10-2m2/sの粘度を有する、直鎖および/または分枝のポリジメチル/メチルフェニルシロキサンならびにポリジメチル/ジフェニルシロキサンから特に選択される。
【0077】
これらのポリアルキルアリールシロキサンの中で、挙げることができる例には、以下の名称の下で販売されている製品が含まれる:
・Rhodia製70641シリーズのSilbione(登録商標);
・Rhodia製Rhodorsil(登録商標)70633および763シリーズのオイル;
・Dow Corning製オイルDow Corning 556 Cosmetic Grade Fluid;
・Bayer製PKシリーズのシリコーン、例えば、製品PK20;
・Bayer製PNおよびPHシリーズのシリコーン、例えば、製品PN1000およびPH1000;
・General Electric製SFシリーズのある種のオイル、例えば、SF 1023、SF 1154、SF 125およびSF 1265。
【0078】
有機変性シリコーンの中で、
-C6〜C24アルキル基を場合によって含むポリエチレンオキシ基および/またはポリプロピレンオキシ基(Dow Corning社よりDC 1248、またはUnion Carbide社よりオイルSilwet(登録商標)L 722、L 7500、L 77およびL 711の名称の下で販売されているジメチコーンポリオールとして知られている製品など)、ならびにDow Corning社よりQ2 5200の名称の下で販売されている(C12)アルキルメチコーンコポリオール;
-置換または非置換アミン基(Genesee社よりGP 4 Silicone FluidおよびGP 7100の名称の下で販売されている製品、またはDow Corning社よりQ2 8220およびDow Corning 929もしくは939の名称の下で販売されている製品など)。置換アミン基は、特に、C1〜C4アミノアルキル基である;
-アルコキシル化基(SWS Siliconesにより名称Silicone Copolymer F-755、およびGoldschmidt社よりAbil Wax(登録商標)2428、2434および2440の名称の下で販売されている製品など)。
【0079】
好ましくは、脂肪物質は、任意のC2〜C3オキシアルキレン単位または任意のグリセロール化単位を含まない。
【0080】
より詳細には、脂肪物質は、室温および大気圧で液体または糊状である化合物から選択される。
【0081】
好ましくは、脂肪物質は、25℃の温度および大気圧で液体である化合物である。
【0082】
脂肪物質は、好ましくは、C6〜C16低級アルカン、植物、鉱物または合成起源の非シリコーン油、脂肪アルコール、およびシリコーン、あるいはそれらの混合物から選択される。
【0083】
好ましくは、脂肪物質は、液体石油ゼリーおよびポリデセン、あるいはそれらの混合物から選択される。
【0084】
前に示されたように、本発明による組成物は少なくとも25%の脂肪物質を含む。本発明による組成物は、より詳細には、該組成物の重量に対して、25重量%から80重量%、さらにより優先的には重量で25重量%から65重量%、さらによくは30重量%から55重量%の範囲の脂肪物質含量を有する。
【0085】
本発明による組成物はさらに、組成物の重量に対して1重量%から10重量%までの、少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む1種または複数のポリオキシエチレン化された非イオン性界面活性剤を含む。
【0086】
単独でまたは混合物として挙げられて良い適切なオキシエチレン化非イオン性界面活性剤の例は:
・オキシエチレン化(C8〜C24)アルキルフェノール
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、オキシエチレン化C8〜C30アルコール
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、オキシエチレン化C8〜C30アミド
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、C8〜C30の酸およびポリエチレングリコールのエステル
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、C8〜C30の酸およびソルビトールのポリオキシエチレン化エステル
・飽和または不飽和の、エチレンオキシドのモル数が好ましくは10から80未満であるオキシエチレン化植物油
を含む。
【0087】
有利には、オキシエチエレン化非イオン性界面活性剤の含有量は本発明に係る組成物の重量に対して1重量%から8重量%の間である。
【0088】
本発明による組成物は、以下に詳述される、酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料を場合によって含み得る。
【0089】
好ましくは、本発明による組成物は、1種または複数の酸化染料を含む。
【0090】
酸化染料は一般に、1種または複数のカップラーと場合によって組み合わされた1種または複数の酸化ベースから選択される。
【0091】
酸化ベースは、例えば、パラフェニレンジアミン、ビス(フェニル)アルキレンジアミン、パラアミノフェノール、オルト-アミノフェノールおよびヘテロ環式ベース、ならびにそれらの付加塩から選択される。
【0092】
挙げることができるパラ-フェニレンジアミンの中で、例えば、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノ-N,N-ジエチル-3-メチルアニリン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルアニリン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-クロロアニリン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-フルオロ-パラ-フェニレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)-パラ-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-パラ-フェニレンジアミン、N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)-パラ-フェニレンジアミン、N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチルアミノ-エチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-メトキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノフェニルピロリジン、2-チエニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルアミノ-5-アミノトルエンおよび3-ヒドロキシ-1-(4'-アミノフェニル)ピロリジン、および酸とのそれらの付加塩がある。
【0093】
上述のパラ-フェニレンジアミンの中で、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミンおよび2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、および酸とのそれらの付加塩が特に好ましい。
【0094】
挙げることができるビス(フェニル)アルキレンジアミンの中で、例えば、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(4-メチルアミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(エチル)-N,N'-ビス(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレンジアミンおよび1,8-ビス(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,6-ジオキサオクタン、およびそれらの付加塩がある。
【0095】
挙げることができるパラ-アミノフェノールの中で、例えば、パラ-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-クロロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノ-メチル)フェノールおよび4-アミノ-2-フルオロフェノール、および酸とのそれらの付加塩がある。
【0096】
挙げることができるオルト-アミノフェノールの中で、例えば、2-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノールおよび5-アセトアミド-2-アミノフェノール、ならびにそれらの付加塩がある。
【0097】
挙げることができるヘテロ環式ベースの中で、例えば、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体およびピラゾール誘導体がある。
【0098】
挙げることができるピリジン誘導体の中で、例えば、特許GB1026978およびGB1153196に記載された化合物(例えば、2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノ-ピリジンおよび3,4-ジアミノピリジン、ならびにそれらの付加塩)がある。
【0099】
本発明において有用である他のピリジン酸化ベースは、例えば、特許出願FR2801308に記載された、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン酸化ベースまたはそれらの付加塩である。挙げることができる例には、ピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-アセチルアミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、3-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリジン-2-カルボン酸、2-メトキシピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)メタノール、2-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-5-イル)エタノール、2-(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)エタノール、(3-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリド-2-イル)メタノール、3,6-ジアミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン、3,4-ジアミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3,7-ジアミン、7-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3,5-ジアミン、5-モルホリン-4-イル-ピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-5-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-オールおよび3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-オール、およびそれらの付加塩が含まれる。
【0100】
言及され得るピリミジン誘導体の中で、特許DE2359399;特願昭63-169571号;特開平05-163124号;欧州特許第0770375号または特許出願国際WO96/15765に記載された化合物、例えば、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジンおよび2,5,6-トリアミノピリミジン、ならびにそれらの付加塩、および互変異性平衡が存在する場合は、それらの互変異性形態である。
【0101】
挙げることができるピラゾール誘導体は、特許DE3843892およびDE第4133957、ならびに特許出願WO94/08969、WO94/08970、FR-A-2733749およびDE19543988に記載された化合物、例えば、4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシ-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノ-ピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾールおよび3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-1-メチルピラゾール、およびそれらの付加塩である。4,5-ジアミノ-1-(β-メトキシエチル)ピラゾールも使用され得る。
【0102】
4,5-ジアミノピラゾールが好ましく、さらにより優先的に4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾールおよび/それらの塩が使用される。
【0103】
また挙げることができるピラゾールには、ジアミノ-N,N-ジヒドロピラゾロピラゾロンおよび特に、特許出願FR-A-2886136に記載されたもの、例えば、以下の化合物およびそれらの付加塩が含まれる: 2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-エチルアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-イソプロピルアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-(ピロリジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、4,5-ジアミノ-1,2-ジメチル-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、4,5-ジアミノ-1,2-ジエチル-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、4,5-ジアミノ-1,2-ジ-(2-ヒドロキシエチル)-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、2-アミノ-3-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-ジメチルアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2,3-ジアミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1H、6H-ピリダジノ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、4-アミノ-1,2-ジエチル-5-(ピロリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、4-アミノ-5-(3-ジメチルアミノ-ピロリジン-1-イル)-1,2-ジエチル-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、2,3-ジアミノ-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン。
【0104】
2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オンおよびその塩は好ましく使用される。
【0105】
4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾールおよび/または2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オンならびに/あるいはそれらの塩は、ヘテロ環式ベースとして優先的に使用される。
【0106】
本発明による組成物は、ケラチン繊維の染色に従来使用されるものから有利に選択される1種または複数のカップラーを場合によって含み得る。
【0107】
これらのカップラーの中で、メタ-フェニレンジアミン、メタ-アミノフェノール、メタ-ジフェノール、ナフタレン系カップラーおよびヘテロ環式カップラー、ならびにまたそれらの付加塩も特に挙げることができる。
【0108】
例えば、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、4-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メトキシベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、3-ウレイドアニリン、3-ウレイド-1-ジメチルアミノベンゼン、セサモール、1-β-ヒドロキシエチルアミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、α-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、6-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシ-N-メチルインドール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジン、1-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ビス(β-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、6-ヒドロキシインドリン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、1-H-3-メチルピラゾール-5-オン、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オン、2,6-ジメチルピラゾロ[1,5-b]-1,2,4-トリアゾール、2,6-ジメチル[3,2-c]-1,2,4-トリアゾールおよび6-メチルピラゾロ[1,5-a]ベンゾイミダゾール、酸とのそれらの付加塩、およびそれらの混合物を挙げることができる。
【0109】
一般に、本発明の文脈で使用され得る酸化ベースおよびカップラーの付加塩は、酸との付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシレート、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩および酢酸塩から特に選択される。
【0110】
酸化ベースの含量は、それぞれ有利には、本組成物の総重量に対して0.0001重量%から10重量%、好ましくは本組成物の総重量に対して0.005重量%から5重量%を示す。
【0111】
カップラーの含量は、それが存在する場合、それぞれ有利には、本組成物の総重量に対して0.0001重量%から10重量%、好ましくは本組成物の総重量に対して0.005重量%から5重量%を示す。
【0112】
本発明による組成物は、場合によって酸化染料に加えて、好ましくは酸化染料に加えて、イオン性および非イオン性化学種、好ましくはカチオン性または非イオン性化学種から選択される、1種または複数の合成または天然の直接染料を場合によって含み得る。
【0113】
使用に好適である直接染料の例としては、アゾ;メチン;カルボニル;アジン;ニトロ(ヘテロ)アリール;トリ(ヘテロ)アリールメタン;ポルフィリン;フタロシアニンの直接染料;および天然直接染料を、単独でまたは混合物として、挙げることができる。
【0114】
本発明によって使用され得る天然直接染料の中で、ローソン、ジュグロン、アリザリン、プルプリン、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテクアルデヒド、インジゴ、イサチン、クルクミン、スピヌロシン、アピゲニジンおよびオルセインを挙げることができる。これらの天然染料を含む抽出物または煎じ汁、特にヘンナ系湿布または抽出物を使用することも可能である。
【0115】
それらが存在する場合、直接染料はより詳細には、本組成物の総重量に対して0.0001重量%から10重量%、好ましくは0.005重量%から5重量%を示す。
【0116】
本発明による組成物はまた、1種または複数の酸化剤も含む。
【0117】
より詳細には、酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩またはフェリシアン化物、過酸化塩(例えば、アルカリ金属過硫酸塩またはアルカリ土類金属過硫酸塩、過ホウ酸塩および過炭酸塩)、ならびにまた、それらの過酸および前駆体から選択される。
【0118】
好ましくは、酸化剤は、過酸化塩から選択されない。
【0119】
有利には、酸化剤は過酸化水素である。
【0120】
酸化剤の含量はより詳細には、本組成物の重量に対して0.1重量%から20重量%、好ましくは0.5重量%から10重量%を示す。
【0121】
本発明による組成物はまた、1種または複数の塩基性化剤も含み得る。
【0122】
塩基性化剤は、無機物もしくは有機物または混成物であり得る。
【0123】
無機塩基性化剤は好ましくは、アンモニア水、アルカリ金属炭酸塩または重炭酸塩、水酸化ナトリムおよび水酸化カリウム、ならびにそれらの混合物から選択される。
【0124】
有機塩基性化剤は好ましくは、25℃でのそのpKbが12未満、好ましくは10未満およびさらにより有利には6未満である有機アミンから選択される。これは、最も強い塩基性の官能基に対応するpKbであることが留意されるべきである。
【0125】
有機塩基性化剤は、例えば、アルカノールアミン、オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エチレンジアミンから選択され、アミノ酸および以下の式(IX):
【0126】
【化2】

【0127】
(式中、Wは、ヒドロキシル基で場合によって置換されたC1〜C6アルキレン残基、またはC1〜C6アルキル基であり;Rx、Ry、RzおよびRtは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子またはC1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキルまたはC1〜C6アミノアルキル基を示す)の化合物も使用に好適である。
【0128】
挙げることができるこのようなアミンの例には、1,3-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノ-2-プロパノール、スペルミンおよびスペルミジンが含まれる。
【0129】
用語「アルカノールアミン」は、第一級、第二級または第三級アミン官能基、および、1種または複数のヒドロキシル基を有する1種または複数の直鎖または分枝のC1〜C8アルキル基を含む有機アミンを意味する。
【0130】
1個から3個の同一であるか異なっているC1〜C4ヒドロキシル基を含むモノ-、ジ-またはトリ-アルカノールアミンなどのアルカノールアミンは特に、本発明を行うために好適である。
【0131】
この種の化合物の中で、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N-ジメチルアミノエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジメチルアミノ-1,2-プロパンジオールおよびトリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタンを挙げることができる。
【0132】
より詳細には、使用され得るアミノ酸は、L体、D体またはラセミ体における、天然または合成起源のものであり、より詳細には、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸およびリン酸の官能基から選択される少なくとも1種の酸官能基を含む。このアミノ酸は、それらの中性形またはイオン形であり得る。
【0133】
本発明において挙げることができるアミノ酸として、特に、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アルギニン、オルニチン、シトルリン、アルパラギン、カルニチン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、リシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンを挙げることができる。
【0134】
有利には、アミン酸は、環中にまたはウレイド官能基中に場合によって含まれる追加のアミン官能基を含む塩基性アミノ酸である。
【0135】
このような塩基性アミノ酸は、好ましくは、以下の式(X):
【0136】
【化3】

【0137】
(式中、Rは、
【0138】
【化4】

【0139】
から選択される基を示す)
に相当するものから選択される。
【0140】
式(X)に相当する化合物は、ヒスチジン、リシン、アルギニン、オルニチンおよびシトルリンである。
【0141】
有機アミンは、ヘテロ環式タイプの有機アミンからも選択され得る。アミノ酸において既に述べたヒスチジンの他に、特に、ピリジン、ピペリジン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾールおよびベンズイミダゾールを挙げることができる。
【0142】
有機アミンは、アミノ酸ジペプチドからも選択され得る。本発明で使用され得るアミノ酸ジペプチドとして、特に、カルノシン、アンセリンおよびバレインを挙げることができる。
【0143】
有機アミンは、グアニジン官能基を含む化合物からも選択され得る。本発明で使用され得るこの種のアミンとして、アミノ酸として既に述べたアルギニンの他に、特に、クレアチン、クレアチニン、1,1-ジメチルグアニジン、1,1-ジエチルグアニジン、グリコシアミン、メトホルミン、アグマチン、N-アミジノアラニン、3-グアニジノプロピオン酸、4-グアニジノ酪酸および2-([アミノ(イミノ)メチル]アミノ)エタン-1-スルホン酸を挙げることができる。
【0144】
好ましくは、本発明の組成物中に存在する有機アミンは、アルカノールアミンである。
【0145】
さらにより優先的には、有機アミンはモノエタノールアミンである。
【0146】
挙げることができる混成化合物には、前述のアミンと炭酸または塩酸などの酸との塩が含まれる。
【0147】
炭酸グアニジンまたは塩酸モノエタノールアミンは特に使用され得る。
【0148】
有利には、本発明による組成物は、該組成物の重量に対して0.01重量%から30重量%、好ましくは0.1重量%から20重量%の範囲の含量の塩基性化剤を有する。
【0149】
本発明による組成物は、塩基性化剤として、アンモニア水またはその塩の1つを全く含まないことが、好ましくは留意されるべきである。しかし、それがいくらかでも含む場合は、その含量は、本発明による組成物の重量に対して0.03重量%(NH3として表して)を超えず、好ましくは0.01重量%を超えない。好ましくは、本組成物がアンモニア水またはその塩の1つを含む場合、塩基性化剤の量は、アンモニア水の量(NH3として表して)よりも高い。
【0150】
本発明の組成物は好ましくは、1種もしくは複数のアルカノールアミンおよび/または1種もしくは複数の塩基性アミノ酸を含む。
【0151】
好ましくは、本発明の組成物は、モノエタノールアミンを含む。
【0152】
本発明による組成物はまた、1種または複数の更なる界面活性剤を含み得る。
【0153】
好ましくは、更なる界面活性剤は、上述のものとは異なる非イオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤から選択される。
【0154】
アニオン性界面活性剤は、以下の化合物の塩(特に、アルカリ金属塩、とりわけ、ナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩またはアルカリ土類金属塩、例えば、マグネシウム塩)から特に選択される:
-アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルアミドエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート;
-アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート;
-アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート;
-アルキルスルホスクシネート、アルキルエーテルスルホスクシネート、アルキルアミドスルホスクシネート、アルキルスルホスクシナメート;
-アルキルスルホアセテート;
-アシルサルコシネート;アシルセチオネートおよびN-アシル-タウレート;
-脂肪酸の塩、例えば、オレイン酸、リシノール酸、パルミチン酸またはステアリン酸、ココナッツオイル酸または水添ココナッツオイル酸など;
-アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;
-アシルラクチレート;
-ポリオキシアルキレン化アルキルエーテルカルボン酸の塩、ポリオキシアルキレン化アルキルアリールエーテルカルボン酸の塩、またはポリオキシアルキレン化アルキルアミドエーテルカルボン酸の塩、特に、2から50個のエチレンオキシド基を含むもの;
-それらの混合物。
【0155】
これらの様々な化合物のアルキル基またはアシル基は有利には、6から24個の炭素原子、好ましくは8から24個の炭素原子を含み、アリール基は好ましくは、フェニル基またはベンジル基を示すことに留意すべきである。
【0156】
非イオン性界面活性剤は、モノオキシアルキレン化またはポリオキシアルキレン化、モノグリセロール化またはポリグリセロール化の非イオン性界面活性剤から特に選択される。オキシアルキレン単位は、特に、オキシエチレンもしくはオキシプロピレン単位、またはそれらの組合せ、好ましくはオキシエチレン単位である。
【0157】
挙げることができるオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤の例には、
・オキシアルキレン化(C8〜C24)アルキルフェノール、
・飽和または不飽和の、直鎖または分枝のオキシアルキレン化C8〜C30アルコール、
・飽和または不飽和の、直鎖または分枝のオキシアルキレン化C8〜C30アミド、
・飽和または不飽和の、直鎖または分枝のC8〜C30酸とポリエチレングリコールとのエステル、
・飽和または不飽和の、直鎖または分枝のC8〜C30酸とソルビトールとのポリオキシエチレン化エステル、
・飽和または不飽和のオキシエチレン化植物油、
・単独でまたは混合物として、エチレンオキシドおよび/または酸化プロピレンの縮合物。
【0158】
界面活性剤は、1から9の間のエチレンオキシドのモル数および/または1から50の間の酸化プロピレンのモル数を含む。
【0159】
有利には、非イオン性界面活性剤は、オキシプロピレン単位を全く含まない。
【0160】
モノグリセロール化またはポリグリセロール化非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセロール化またはポリグリセロール化のC8〜C40アルコールが好ましく使用される。
【0161】
特に、モノグリセロール化またはポリグリセロール化C8〜C40アルコールは、以下の式:
RO-[CH2-CH(CH2OH)-O]m-H
(式中、Rは、直鎖または分枝の、C8〜C40、好ましくはC8〜C30アルキル基またはアルケニル基を示し、mは、1から30、好ましくは1から10の範囲の数を示す)
に相当する。
【0162】
本発明の文脈において好適である化合物の例として、4モルのグリセロールを含むラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5モルのグリセロールを含むラウリルアルコール、4モルのグリセロールを含むオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2モルのグリセロールを含むオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2-オレイルエーテル)、2モルのグリセロールを含むセテアリルアルコール、6モルのグリセロールを含むセテアリルアルコール、6モルのグリセロールを含むオレオセチルアルコール、および6モルのグリセロールを含むオクタデカノールを挙げることができる。
【0163】
アルコールは、mの値が統計値を表すのと同様に、アルコールの混合物を表し、これは、商業製品において、いくつかの種のポリグリセロール化脂肪アルコールが混合物の形態で共存し得ることを意味する。
【0164】
モノグリセロール化アルコールまたはポリグリセロール化アルコールの中で、1モルのグリセロールを含むC8/C10アルコール、1モルのグリセロールを含むC10/C12アルコール、および1.5モルのグリセロールを含むC12アルコールを使用することが特に好ましい。
【0165】
存在する場合、更なる界面活性剤はより詳細には、本組成物の重量に対して0.1重量%から50重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%を示す。
【0166】
本組成物はまた、髪染料組成物に従来使用される様々なアジュバント、例えば、アニオン性ポリマー、非イオン性ポリマー、両性ポリマーもしくは双性イオンポリマー、またはそれらの混合物:酸化防止剤;浸透剤;金属イオン封鎖剤;香料;分散剤;フィルム形成剤;セラミド;保存剤;不透明化剤も含み得る。
【0167】
上記アジュバントは一般に、それらのそれぞれに対して、組成物の重量に対して0.01重量%から20重量%の量で存在する。
【0168】
本組成物は、有機親和性クレーおよびヒュームドシリカ、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の無機増粘剤を含み得る。
【0169】
有機親和性クレーは、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタプルガイトおよびセピオライト、ならびにそれらの混合物から選択され得る。クレーは好ましくは、ベントナイトまたはヘクトライトである。
【0170】
これらのクレーは、第四級アミン、第三級アミン、酢酸アミン、イミダゾリン、アミン石鹸、脂肪スルフェート、アルキルアリールスルホネート、およびアミンオキシド、ならびにそれらの混合物から選択される化合物で変性することができる。
【0171】
挙げることができる有機親和性クレーには、クオタニウム-18ベントナイト(Rheox社よりBentone 3、Bentone 38、およびBentone 38V、United Catalyst社よりTixogel VP、Southern Clay社よりClaytone 34、Claytone 40、およびClaytone XLの名称の下で販売されているものなど);ステアラルコニウムベントナイト(Rheox社よりBentone 27、United CatalystよりTixogel LG、およびSouthern Clay社よりClaytone AFおよびClaytone APAの名称の下で販売されているものなど);クオタニウム-18/ベンズアルコニウムベントナイト(Southern Clay社よりClaytone HTおよびClaytone PSの名称の下で販売されているものなど);クオタニウム-18/ベンズアルコニウムベントナイト(Southern Clay社よりClaytone HTおよびClaytone PSの名称の下で販売されている製品など);クオタニウム-18ヘクトライト(Rheox社よりBentone Gel DOA、Bentone Gel ECO5、Bentone Gel EUG、Bentone Gel IPP、Bentone Gel ISD、Bentone Gel SS71、Bentone Gel VS8およびBentone Gel VS38、およびBiophil社よりSimagel MおよびSimagel SI 345の名称の下で販売されているものなど)が含まれる。
【0172】
ヒュームドシリカは、酸水素炎中で揮発性シリカ化合物の高温加水分解によって得ることができ、微粉化したシリカを生成する。このプロセスによって、それらの表面に多数のシラノール基を有する親水性シリカを得ることが特に可能になる。このような親水性シリカは、例えば、Degussa社によりAerosil 130(登録商標)、Aerosil 200(登録商標)、Aerosil 255(登録商標)、Aerosil 300(登録商標)およびAerosil 380(登録商標)、ならびにCabot社によりCab-O-Sil HS-5(登録商標)、Cab-O-Sil EH-5(登録商標)、Cab-O-Sil LM-130(登録商標)、Cab-O-Sil MS-55(登録商標)およびCab-O-Sil M-5(登録商標)の名称の下で販売されている。
【0173】
シラノール基数の減少を生じる化学反応によって、該シリカの表面を化学的に変性することが可能である。疎水性基でシラノール基を置換することが特に可能であり;その結果、疎水性シリカが得られる。
【0174】
疎水性基は、
-トリメチルシロキシル基(これは、ヘキサメチルジシラザンの存在下でヒュームドシリカを処理することによって特に得られる)。このように処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)に従って「シリル化シリカ(silica silylate)」として知られている。それらは、例えば、Degussa社によりAerosil R812(登録商標)およびCabot社によりCab-O-Sil TS-530(登録商標)の参照番号の下で販売されている。
【0175】
-ジメチルシリルオキシル基またはポリジメチルシロキサン基(これらは、特に、ポリジメチルシロキサンまたはジメチルジクロロシラの存在下でヒュームドシリカを処理することによって得られる)。このように処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)に従って「ジメチルシリル化シリカ(silica dimethyl silylate)」として知られている。それらは、例えば、Degussa社によりAerosil R972(登録商標)およびAerosil R974(登録商標)、ならびにCabot社によりCab-O-Sil TS-610(登録商標)およびCab-O-Sil TS-720(登録商標)の参照番号の下で販売されている。
【0176】
ヒュームドシリカは好ましくは、例えば、約5から200nmの範囲のナノメーターからマイクロメーターであり得る粒径を有する。
【0177】
好ましくは、本組成物は、ヘクトライト、有機変性ベントナイト、または場合によって変性されたヒュームドシリカを含む。
【0178】
それが存在する場合、無機増粘剤は、本組成物の重量に対して1重量%から30重量%である。
【0179】
本組成物はまた、1種または複数の有機増粘剤も含み得る。
【0180】
これらの増粘剤は、脂肪酸アミド(ココナッツモノエタノールアミドまたはジエタノールアミド、オキシエチレン化カルボン酸モノエタノールアミドアルキルエーテル)、ポリマー増粘剤、例えば、セルロース系増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはカルボキシメチエルセルロース)、グアーガムおよびその誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、微生物起源のガム(キサンタンガム、スクレログルカンガム)、アクリル酸またはアクリルアミドプロパンスルホン酸架橋ホモポリマー、ならびに会合性ポリマー[水媒体中で、互いにまたは他の分子と可逆的に結合することができる、親水性領域および脂肪鎖疎水性領域(少なくとも10個の炭素原子を含むアルキルまたはアルケニル)を含むポリマー]から選択され得る。
【0181】
1つの特定の実施形態によれば、有機増粘剤は、セルロース系増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはカルボキシメチルセルロース)、グアーガムおよびその誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、微生物起源のガム(キサンタンガム、スクレログルカンガム)、ならびに、アクリル酸またはアクリルアミドプロパンスルホン酸架橋ホモポリマー、好ましくは、特にヒドロキシエチルセルロースを有するセルロース系増粘剤から選択される。
【0182】
それらが存在する場合、有機増粘剤の含量は通常、本組成物の重量に対して0.
01重量%から20重量%、好ましくは0.1重量%から5重量%の範囲である。
【0183】
本発明による組成物の化粧品上許容される媒体は、水および場合によって1種または複数の有機溶媒を含む媒体である。
【0184】
挙げることができる有機溶媒の例には、2から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝の、好ましくは飽和のモノアルコールまたはジオール、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ヘキシレングリコール(2-メチル-2,4-ペンタンジオール)、ネオペンチルグリコールおよび3-メチル-1,5-ペンタンジオール;芳香族アルコール、例えば、ベンジルアルコールおよびフェニルエチルアルコール;ポリオールまたはポリオールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチル、モノエチルおよびモノブチルエーテル、2-ブトキシエタノール、プロピレングリコールまたはそのエーテル(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコールまたはジプロピレングリコールモノメチルエーテル);ならびにまた、特にC1〜C4の、ジエチレングリコールアルキルエーテル、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテルまたはモノブチルエーテルが、単独でまたは混合物として、含まれる。
【0185】
それらが存在する場合、溶媒は一般に、本染料組成物の総重量に対して1重量%から40重量%、好ましくは本染料組成物の総重量に対して5重量%から30重量%である。
【0186】
好ましくは、本発明の組成物は水を含む。有利には、水濃度は、本組成物の総重量に対して10重量%から70重量%、好ましくは20重量%から55重量%の範囲であり得る。
【0187】
本発明による染料組成物は、様々な形態、例えば、液体、クリームもしくはゲルの形態で、またはケラチン繊維、特にヒトの毛髪を染色するために好適である任意の他の形態であることができる。
【0188】
有利には、本発明による組成物は、ゲルまたはクリームの形態である。
【0189】
本発明による組成物のpHは、有利には、境界を含めて、3から12、好ましくは5から11、優先的には7〜11である。
【0190】
ケラチン繊維の染色において通常使用される酸性化剤または塩基性化剤によって、または代わりに、標準的な緩衝系を使用して所望の値に調整してもよい。
【0191】
アルカリ剤は、例えば、前述のものである。
【0192】
挙げることができる酸性化剤の例には、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、オルトリン酸、カルボン酸(例えば、酒石酸、クエン酸または乳酸)、またはスルホン酸が含まれる。
【0193】
本発明の組成物は、少なくとも2種もしくはさらに3種の異なる組成物、または場合によって、4種以上の異なる組成物を混合することによって得ることができる。混合によって、本発明の組成物を生じる1種または複数の組成物は、無水であってもよい。本発明による組成物は、ヒトのケラチン繊維に適用される直前に調製されることが留意されるべきである。
【0194】
より詳細には、本発明の意味において、無水組成物は、該組成物の重量に対して、ゼロwt%または5wt%未満、好ましくは2wt%未満、より好ましくは1wt%未満の水含量を有する組成物を意味する。水はまた、結合水(例えば、塩の結晶の水、本発明による組成物の調製において使用される原料によって吸収された微量の水)の形態であることもできることが留意されるべきである。
【0195】
第1の変形によれば、本発明による組成物は、1種または複数の特定の脂肪物質および場合によって1種または複数の染料を含む第1の組成物を;1種または複数の酸化剤を含む第2の組成物と混合することによって得られ; 10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤は、第1の組成物中および/または第2の組成物中に存在しており;任意選択の塩基性化剤も第1の組成物中および/または第2の組成物中、好ましくは第1の組成物中に存在している。
【0196】
1つの変形によれば、本発明による組成物は、1種または複数の特定の脂肪物質および1種または複数の酸化染料を含む第1の組成物を、少なくとも1種の酸化剤を含む第2の組成物と混合することによって得られ; 10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤は、第1の組成物中および/または第2の組成物中に存在しており、任意選択の塩基性化剤も第1の組成物中および/または第2の組成物中、好ましくは第1の組成物中に存在している。好ましくは、この非イオン性界面活性は脂肪物質を含む組成物と共にある。
【0197】
本発明の第2の変形によれば、本発明による組成物は、1種または複数の特定の脂肪物質を含む第1の組成物;酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料を含む第2の組成物;1種または複数の塩基性化剤、あるいはそれらの混合物;ならびに、少なくとも1種の酸化剤を含む第3の組成物を混合することによって得られ; 10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤は、第1、第2、および/または第3の組成物中に存在している。第1の組成物は特に無水であってもよい。好ましくは、この非イオン性界面活性剤は脂肪物質を含む組成物と共にある。
【0198】
本発明のさらなる変形によれば、本発明の組成物は、1種または複数の特定の脂肪物質を含む第1の組成物;1種または複数の酸化染料を含む第2の組成物;および、少なくとも1種の酸化剤を含む第3の組成物を混合することによって得られ; 10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤は、第1、第2、および/または第3の組成物中に存在しており、任意選択の塩基性化剤も、前述の3つの組成物の1つまたはその他に、好ましくは第1および/または第2の組成物に存在している。第1の組成物は特に無水であってもよい。好ましくは、この非イオン性界面活性剤は脂肪物質を含む組成物と共にある。
【0199】
前述の組成物の成分およびそれらの含量は、本発明による最終組成物のために前に詳述された特徴に応じて決定される。
【0200】
前述の変形のそれぞれにおいて、酸化性組成物は好ましくは水性組成物である。特に、それは、5重量%を超える水、好ましくは10重量%を超える水、さらにより有利には20重量%を超える水を含む。
【0201】
それはまた、前に列挙されたものから選択される1種または複数の有機溶媒を含み;それらが存在する場合、これらの溶媒は特に、酸化性組成物の重量に対して1重量%から40重量%、好ましくは5重量%から30重量%である。
【0202】
酸化性組成物も、好ましくは、1種または複数の酸性化剤を含む。酸性化剤の中で、挙げることができる例には、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、オルトリン酸、硫酸、カルボン酸(例えば、酢酸、酒石酸、クエン酸または乳酸)、およびスルホン酸が含まれる。
【0203】
通常、それが水性である場合、酸化性組成物のpHは7未満である。
【0204】
好ましくは、酸化性組成物は、水溶液中に酸化剤として過酸化水素を含み、その力価は、より特に、1容積から40容積の間、さらにより特には5容積から40容積の間で変動する。
【0205】
したがって、本発明による染色または明色化工程は、湿ったまたは乾いたヒトのケラチン繊維に本発明による組成物を適用することにある。
【0206】
次いで、本組成物は、通常1分から1時間、好ましくは5分から30分までの範囲の時間の間所定の位置に置かれる。
【0207】
この工程の間の温度は、従来通り室温(15℃から25℃)から80℃、好ましくは室温から60℃である。
【0208】
この処理後に、ヒトのケラチン繊維は、水で場合によってすすぎ洗いされ、シャンプーで場合によって洗浄され、次いで、水ですすぎ洗いされ、その後、乾燥されるまたは乾燥のために置かれる。
【0209】
本発明の主題はまた、
*一方の区画に、1種または複数の脂肪物質;場合によって、酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料を含む第1の組成物;
*他方の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第2の組成物を含む2区画装置であって、
*10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤が、該第1および/または第2の組成物中に存在し;
*該任意選択の塩基性化剤が、好ましくは第1の組成物中に存在し;
*該2つの区画の組成物が、ヒトのケラチン繊維に適用直前に、一緒に混合され該混合から得られる組成物が前に定義されたとおりとなるようにして、本発明による組成物を与えることが意図されている
2区画装置である。
【0210】
本発明はまた、一方の区画に、1種または複数の特定の脂肪物質および1種または複数の酸化染料を含む第1の組成物、他方の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第2の組成物を含む2区画装置であって、該第1の組成物および/または該第2の組成物が、10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤、および場合によって1種または複数の塩基性化剤を含み;好ましくはこれらの剤が第1の組成物中に存在し;該2つの区画の組成物が、ヒトのケラチン繊維に適用直前に、一緒に混合されて、本発明による組成物を与えることが意図されている2区画装置に関する。
【0211】
本発明はさらに、
*1つの区画に、1種または複数の特定の脂肪物質を含む第1の組成物;
*もう1つの区画に、酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料;1種または複数の塩基性化剤;あるいはそれらの混合物を含む第2の組成物;
*最後の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第3の組成物を含む3区画装置であって、
*10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤が、該第1、該第2および/または該第3の組成物中に存在し;
*該3つの区画の組成物が、ヒトのケラチン繊維に適用直前に、一緒に混合され該混合から得られる組成物が前に定義されたとおりになるようにして、本発明による組成物を与えることが意図されている
3区画装置に関する。
【0212】
本発明は同様に、1つの区画に、1種または複数の特定の脂肪物質を含む第1の組成物、もう1つの区画に、1種または複数の酸化染料を含む第2の組成物、最後の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第3の組成物を含む3区画装置であって、該第1、該第2および/または該第3の組成物が、10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤、および場合によって1種または複数の塩基性化剤を含み、好ましくはこれらの剤は第1または第2の組成物中に存在し;該3つの区画の組成物が、ヒトのケラチン繊維に適用直前に、一緒に混合されて、本発明による組成物を与えることが意図されている3区画装置に関する。
【0213】
以下に続く実施例は、本発明を例証するために役立つが、しかし、限定的であることは全くない。
【実施例】
【0214】
実施例1
以下の組成物を調製する(その量は、活性原料のg%で表す):
【0215】
【表1】

【0216】
【表2】

【0217】
【表3】

【0218】
利用の方式
上に詳述した3つの組成物を、以下の割合:
*組成物1 10g、
*組成物2 4g、
*組成物3 16g
で使用時に一緒に混合する。
【0219】
次いで、得られた混合物を、髪1g当たり混合物10gの比率で、90%白髪を含む天然の髪の房に適用する。
【0220】
この混合物を室温で30分間そのままにする。
【0221】
次いで、この髪をすすぎ洗いし、標準的なシャンプーで洗い、乾燥させる。
【0222】
天然の色合いである、薄い栗毛色の房を得る(目視評価)。
【0223】
実施例2
以下の組成物を調製する(その量は、活性原料のg%で表す):
【0224】
【表4】

【0225】
【表5】

【0226】
利用の方式
上に詳述した3つの組成物を、以下の割合:
*組成物1 10g、
*組成物2 4g、
*組成物3 16g
で使用時に一緒に混合する。
【0227】
次いで、得られた混合物を、髪1g当たり混合物10gの比率で、90%白髪を含む天然の髪の房に適用する。
【0228】
この混合物を室温で30分間そのままにする。
【0229】
次いで、この髪をすすぎ洗いし、標準的なシャンプーで洗い、乾燥させる。
【0230】
天然の色合いである、薄い栗毛色の房を得る(目視評価)。
【0231】
実施例3
1-明色化組成物
以下の組成物を調製する(その量は、活性原料のg%で表す):
【0232】
【表6】

【0233】
【表7】

【0234】
【表8】

【0235】
利用の方式
上に詳述した3つの組成物を、以下の割合:
*組成物A1(発明)またはA2(比較) 10g、
*組成物B1 4g、
*組成物C 15g
で使用時に一緒に混合する。
【0236】
両方の導かれた混合物のpHは9,9±0,1である。
【0237】
それから、それぞれの導かれた混合物は栗毛色の毛髪(HT4)の房に、1gの毛髪に対して10gの混合物の割合で適用される。
【0238】
それぞれの混合物は27℃で30分間放置される。
【0239】
次いで、この髪をすすぎ洗いし、標準的なシャンプーで洗い、乾燥させる。
【0240】
下記表で示されるように、脂肪物質を25重量%より多く含む本発明に係る混合物は、脂肪物質を25重量%より少なく含む比較組成物よりも良好な明色化効果を与える。
【0241】
【表9】

【0242】
2-染色組成物
以下の染色組成物を調製する(その量は、活性原料のg%で表す):
【0243】
【表10】

【0244】
利用の方式
上に詳述した3つの組成物を、以下の割合:
*組成物A1(発明)またはA2(比較) 10g、
*組成物B2 4g、
*組成物C 15g
で使用時に一緒に混合する。
【0245】
両方の導かれた混合物のpHは9,8±0,05である。
【0246】
それから、それぞれの導かれた混合物は90%の白髪(NB)を含む天然の毛髪および90%の白髪を含むのパーマがかけられた毛髪の房に、1gの毛髪に対して10gの混合物の割合で適用される。
【0247】
それぞれの混合物は27℃で30分間放置される。
【0248】
次いで、この髪をすすぎ洗いし、標準的なシャンプーで洗い、乾燥させる。
【0249】
下記表で示されるように、本発明に係る組成物は、比較組成物よりもより均一な色を産出する。
【0250】
【表11】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトのケラチン繊維を染色または明色化するための組成物であって、化粧品上許容される媒体中に、
(a)少なくとも25重量%の、脂肪酸とは異なる1種または複数の脂肪物質;
(b)少なくとも10モルで80モル以下のエチレンオキシドを含む、1重量%から10重量%までの1種または複数の非イオン性界面活性剤;
(c)酸化染料および直接染料、またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料;1種または複数の塩基性化剤;あるいはそれらの混合物;
(d)少なくとも1種の酸化剤
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
脂肪物質が、室温および大気圧で液体またはペースト状、好ましくは液体である化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
脂肪物質が、C6〜C16低級アルカン、植物、鉱物または合成起源の非シリコーン油、脂肪アルコール、脂肪酸および/または脂肪アルコールのエステル、あるいはそれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
脂肪物質の含量が、組成物の重量に対して25重量%から80重量%、好ましくは25重量%から65重量%、とりわけ30重量%から55重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
非イオン性界面活性剤が、単独でまたは混合物として、以下の化合物:
・オキシエチレン化(C8〜C24)アルキルフェノール
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、オキシエチレン化C8〜C30アルコール
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、オキシエチレン化C8〜C30アミド
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、C8〜C30酸とポリエチレングリコールとのエステル
・飽和または不飽和の、直鎖状または分枝の、C8〜C30酸とソルビトールとのポリオキシエチレン化エステル
・エチレンオキシドのモル数が少なくとも10で80までである飽和または不飽和のオキシエチレン化植物油
から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
非イオン性界面活性剤の含量が組成物の重量に対して1重量%から8重量%の間であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
酸化染料として、パラ-フェニレンジアミン、ビス(フェニル)アルキレンジアミン、パラ-アミノフェノール、オルト-アミノフェノールおよび複素環ベース、ならびにそれらの付加塩から選択される1種または複数の酸化ベースを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
メタ-フェニレンジアミン、メタ-アミノフェノール、メタ-ジフェノール、ナフタレン系カップラーおよび複素環式カップラー、ならびにまたそれらの付加塩から選択される1種または複数のカップラーを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
直接染料として、イオン性または非イオン性アゾ染料;メチン染料;カルボニル染料;アジン染料;ニトロ(ヘテロ)アリール染料;トリ(ヘテロ)アリールメタン染料;ポルフィリン染料;フタロシアニン染料;および天然直接染料を、単独でまたは混合物として含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
アンモニア水、アルカリ金属炭酸塩または重炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および25℃でのpKbが12未満、好ましくは10未満、さらにより有利には6未満である有機アミンから選択される、1種または複数の塩基性化剤を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
有機アミンがアルカノールアミン、好ましくはモノエタノールアミンであることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
有機アミンが塩基性アミノ酸から選択されることを特徴とする請求項10または11に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物が適用されることを特徴とするヒトのケラチン繊維を染色するための方法。
【請求項14】
一方の区画に1種または複数の脂肪物質、酸化染料および直接染料もしくはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料を含む第1の組成物;他方の区画に、1種または複数の酸化剤を含む第2の組成物を含む2区画装置であって、10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤が第1の組成物および/または第2の組成物中に存在し、任意選択の塩基性化剤がまた第1の組成物および/または第2の組成物中に、好ましくは第1の組成物中に存在し;2区画の組成物がヒトのケラチン繊維への適用直前に一緒に混合され、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物を与えることが意図される2区画装置。
【請求項15】
1つの区画に1種または複数の脂肪物質を含む第1の組成物、もう1つの区画に酸化染料および直接染料またはそれらの混合物から選択される1種または複数の染料;1種または複数の塩基性化剤;あるいはそれらの混合物を含む第2の組成物;最後の区画に1種または複数の酸化剤を含む第3の組成物を含む3区画装置であって、10モルから80モル未満のエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化非イオン性界面活性剤が第1、第2および/または第3の組成物中に存在し;3つの区画の組成物がヒトのケラチン繊維への適用直前に混合され、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物を与えることが意図される3区画装置。

【公開番号】特開2010−143916(P2010−143916A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−288205(P2009−288205)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】