説明

脱酸素ポリエステル組成物

本発明は、ボトルあるいはその他の形態の梱包のような組成物や商品を調合するプロセスで使用する酸素障壁用ポリマー樹脂組成物をベースとするアクティブ脱酸素剤に関する。これらの組成物は、大量の酸素を消費して、これによって、パックされた中身を直接取り巻く大気の酸素濃度レベルを室温で激減させる能力を持っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポエステル樹脂組成物、当該組成物を調合するプロセス並びにそれを使って製造された商品に関する。
【0002】
定義
現仕様の中で使用される以下の言葉と句は一般にこれらが使用された文脈が別な意味を示さない限り、以下に規定した意味を持つように意図されている。
【0003】
Co-SIPAは、テレフタル酸(または1 ジメチル テレフタル酸)、エチレングリコールおよびCo-bis(5-スルホイソフタレート酸) (または対応するジメチルエステル)であるスルフォン化されたコポリエステルを意味し、ペンダント陰イオンスルフォン酸塩グループは、積極的酸化状態(Co2+)のコバルト金属によって中和される。DEGはジエチレングリコールを意味する。
【0004】
F&Bは食物と飲物を意味する。
【0005】
I.V.は内因性粘度を意味する。
【0006】
MXD6はポリ(m - キシレンアジパミド)を意味する。OTRは「酸素伝達速度」を意味する。
【背景技術】
【0007】
包装には、形状が強固であるか、柔軟であるかの別を問わず、物質を内部に包含するサービスを提供するだけでなく、外部環境から有害物質が内部に向けて伝達するのを阻止することも要求される。大気中の酸素は、F&B製品が関係する限り、より迅速に劣化や変質が発生するのを促進することによって、パックされた製品の有効貯蔵期間を短縮する比較的有害な物質である。
【0008】
食物や飲物用の伝統的梱包材料であるガラスと比べて、重合体の包装用資材は、重量、壊れやすさが低く、包装した物質の単位あたりの包装資材消費量が少ない利点があるので、これを使うとコストが削減される。しかし、重合体資材でなされた梱包には一般に、ガス、特に水、二酸化炭素および酸素の内向きあるいは外向きな流れに対してガラスが提供可能な障壁が欠けている。この不利益が、重合体資材の食物や飲物の梱包に対する使用を大きく制限している。
【0009】
ポリエチレン テレフタレート(PET)は、炭酸ガスで飽和させた飲物やビールを例として含む物質に対して特に豊富に使用されている梱包資材である。それはガラスと殆ど等しい透明度を提供し、この点に関する資材のもう一つの潜在的選択であるポリプロピレンが酸素に対して持つ約10倍の不浸透性がある。PETは、十分な壁厚を持たせると、有効貯蔵期間を実用的に延長するほぼ絶対酸素障壁としての役目を果たすこともできる。しかし、梱包された物質のコストと比べて、梱包に要するコストを削減するニーズが常に存在しているので、壁厚の削減は当該コスト低減に大きく貢献することができる。壁厚の削減は、PETの持つ酸素障壁の効果を悪化させ、梱包された製品の有効貯蔵期間を短くするので、酸素障壁物質を追加する必要がある。
【0010】
エチレン-ビニールアルコール共重合体およびビニリデン-ビニール塩化物共重合体のような極度に高い不透過性を持つポリマーもあるが、コストが比較的高いので、シングルポリマーソリューションとしてボトルあるいはその他のパッケージを作るために利用するべきプロセッサの選択肢ではない。これらは受動的なので、PETとブレンドすると、いずれも障壁として酸素の物理的障壁に対して有効ではないので、各相が存在しないブレンド形態中のこれらの場所を交差する酸素に対する障壁を貫通して、漏洩がもたらされる可能性が高い。従って、これらの材料は効率的に単一層のパッケージ リューション中に取り入れることはできない。これらの受動的障壁材料を利用するよりより普通のソリューションは、複数の層を持つパッケージで、ここでは、障壁の層は、上記共重合体のいずれかの均質な相によって構成され、その他の層は、コスト効果プロポジションが低いままのPETまたはポリプロピレンのようなジェネリックポリマーを使って作られる。コア層中に当該障壁コポリマーを利用した複数の層を持つ構造になるように作られたパッケージは、意図に反して導入された酸素が内部に残り、有効保存期間が満了する前に、梱包された製品を劣化または変質させる恐れがあるので、密封する必要がある。
【0011】
他方、米国特許、US5300572A、US6083585A、US7049359B2、US20060202161A1、US20070088133A1、WO2005023530A1、WO2006063032A2およびWO2006132671A1は「アクティブ酸素障壁」と呼ばれる代替障壁材の使用を教えている。それは、それを消費することによって、酸素を枯渇させる、すなわち、自身が大気の酸素によって酸化させられることによって、酸素を枯渇させる。最も大きい利点は、これらのアクティブ酸素障壁物質を含むパッケージ材料で作ると、包装された環境中に意図せず導入された酸素もパッケージそれ自身によって消費されるということである。米国特許、US5300572A、US6083585AおよびUS20060202161A1は、不飽和オレフィン コポリマー、オリゴマーあるいはコポリエステル中のこのようなブロックが、遷移金属触媒が存在している状態で、アクティブ酸素障壁の役を務めることができることを開示している。積極的酸化状態の遷移金属は紫外線または可視光線の存在下で、不飽和オレフィンオリゴマーあるいはコポリマーブロックの酸化を促進する。米国特許、US7049359B2、US20070088133A1、WO2005023530A1、WO2006063032A2および WO2006132671A1は他方において、一部が芳香族のポリアミドも同じくアクティブ酸素障壁の役を演じるので、これらの酸化は、同様に遷移金属によって促進されることを開示している。米国特許、US7049359B2に開示されているようなポリアミドの1例は - m-キシレンジアミンとアジピン酸(MXD6)のコポリマーである。アクティブ酸素障壁金属が、コポリエステルのオレフィンオリゴマーブロックであるか、ポリアミドであるかによって、当該金属は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のようなジェネリック梱包用ポリエステルとブレンドされて、最終梱包ソリューションを提供する。結果として生じるブレンドは、プロセス - 可能な樹脂で、それは一般に「脱酸素組成」を呼ばれる。掃除樹脂は障壁層を形成するので、これを、他の層を例えば、PETまたはオポリプロピレン(PP)のようなジェネリックポリエステルあるいはポリオレフィンで作ることを条件に、単層梱包材か、複層梱包
材として起用することができる。米国特許、US7049359B2は、全処方の1〜7wt%に匹敵する量のMXD6を有利に起用することができることを開示している。一般に、処方された全掃除樹脂の10重量%未満の酸素障壁材料が存在しているので、ジェネリックポリエステルに最小のコストを追加するだけで、結果として生じる障壁ポリエステルが提供される。
【0012】
掃除樹脂の内側にあるアクテェブ酸素障壁材料がコポリマー樹脂の非飽和オレフィン コポリマーまたは非飽和オリゴマー オレフィンブロックもしくは一部が芳香族のポリアミド コポリマーである場合、ポリエチレン テレフタレート(PET)のようなジェネリックポリエステルあるいはコポリマーとの上記のブレンドを作るため、スルフォン酸ペンダントがカウンターアクションとして、アルカリ金属を持つスルフォン化ポリエステル コポリマーが既存技法の中で両立化剤として起用されている。
【0013】
米国特許、WO2006132671A1は、アクティブ酸素障壁の酸化用の触媒中に起用するための遷移金属をグループ3、4、13または14の中から選んだものにすることができると教えているが、この目的で最も頻繁に使用されている遷移金属はコバルトであることも判明している。Zn のような他の金属は頻繁に起用されていない。コバルト金属が積極的酸化状態で起用されることも一般に判明している。米国特許、US20060202161A1は、チェーンが長い様々な有機カルボキシル酸(あるいは脂肪酸)がこの目的に使用されることを開示している。ここには、他のコバルト塩も開示されている。米国特許、WO2006063032A2は、バージンであれば、亜鉛またはコバルト金属も掃除用樹脂中に起用することができるとも述べている。
【0014】
先行技術の中には、触媒金属化合物が酸化触媒であると述べられている。示唆された化合物には、チェーンが長い脂肪酸の金属塩が好まれる。コバルト-octoateはこのような例の1つである。しかしながら、チェーンが長いこれらの脂肪酸とそれらの金属塩は、エチレングリコールや水に溶けないので、ポリエステルの重合化中に添加物用に起用される共通の担体となる。例えば、コバルトoctoateは、可燃性炭化水素溶剤に入れる溶液として購入されうる。これらのソリューションは、処理する溶剤から揮発分を除去する特別な装置を必要とするが、押し出し前にポリエステルチップ上に塗るか、または、揮発成分の除去により、リサイクルモノマーや凝縮物が汚染される商業重合化中に添加して、追加の分離プロセス/装置を求めることによって、コバルトoctoateをポリエステルに組み入れる可能性を提供する。溶剤を全く含まないコバルトoctoateあるいは他の幾つかのコバルト塩または酸化物を購入することがでる場合、塩と触媒が、モノマー エチレングリコール中または重合化製品水中に溶液として最もうまく添加されることが、ポリエステルの重合化技術の分野で知られている(US 2002/0169273等参照)ので、重合化中に添加しても、ポリマー中に不均一な分布を引き起こす恐れはない。
【0015】
特許、EP0301719は、脱酸素性があり、ポリマーを含み且つ以下の特徴を有する組成を開示している:すなわち、当該組成物は、ポリアミドかポリオレフィンである易酸化性有機成分の金属を触媒とする酸化を通して酸素を枯渇させる。EP0301719によって教えられた金属酸化触媒は、揮発油内溶液の形態で導入された(C8-C10) コバルトカルボン酸塩である。
【0016】
EP1838798は亜鉛、コバルトおよびポリエステル ポリマーと酸素掃除組成物のブレンドを含めて考案されたポリエステル ポリマー溶融組成物を開示している。EP 1838798の場合、酸素掃除組成物にはポリアミド ポリマーが含まれ、溶融組成に存在するコバルトの少なくとも一部はバージンコバルトである。
【0017】
EP0927218には、溶融して形成されたポリエステルの層: 圧倒的量のポリエステル セグメントおよび酸素を掃除する量のポリオレフィン オリゴマー セグメントを含む酸素障壁層状組成物を含む2層構造の梱包商品が開示されている。商品中のもう1つの層は、ポリエチレン ビニールアルコール、ポリオレフィンおよびからなるグループおよびポリエステルが不足しているポリオレフィンオリゴマーセグメントの中から選ばれる。EP0927218に規定されているポリエステル コポリマーは、1グラムのコポリマーあたり少なくとも0.4ccの酸素を摂氏約4℃から約60℃までの範囲の温度で吸収することができる。
【0018】
EPl773590には、多層中の1層がコポリマーから作られ、0.001モルから7モル%までの範囲に収まる量のスルフォン酸コモノマーから派生させた反復ユニットが含まれていることを特徴とする多層構造が開示されている。
【0019】
EP1663630は、は以下を含むコンテナー用組成物を開示している:ポリエステル、一部が芳香族のポリアミド、イオン互換化装置およびコバルト塩。EP1663630の中で教えているイオン互換化装置は、金属スルフォン酸塩を含むコポリエステルである。コバルトは、金属酸化触媒として作用する組成物の必須コンポーネントである。
【0020】
EP1778791は、ベース重合体、易酸化性有機ポリマー、遷移金属触媒および着色剤を含む梱包用商品用にブレンドされたメルト樹脂を開示している。EP177879の中で使用されているような遷移金属触媒は、コバルト ステアリン酸塩と同じ形態のものである。EP1778791は更に、アルカリ金属スルフォン酸塩をイオン両立化装置として、5- スルホ イソフタール酸ナトリウムである樹脂の中へ組み込む方法も教えている。
【0021】
EP1784300は前述のポリエステルと前述のポリアミドの間の屈折インデックスの差が0.01未満のポリエステルとポリアミドのブレンドを含む配向商品を教えている。ポリエステルは、金属スルフォン化塩を含むコポリエステルであるイオン互換化装置を含む。この場合、金属イオンをNa+、Li+、K+、Zn++、Mn++、Ca++にすることができる。配向商品は酸化触媒として、コバルト塩を更に含む。
【0022】
先行技術(US7049359)は酸化触媒はスカベンジャーポリマー相から離れた場所を例として含む、間違った相に埋め込まれているので、酸素掃除能力はブレンドのエージング後にだけ現れることを示している。
【0023】
先行技術の世界に知られている酸素掃除用組成物のもう一つの欠点は、当該組成物中に存在している固体粉末状態か、脂肪酸塩の小さな分子の形の金属酸化触媒が望んでいないのに、パッケージの壁から格納されている食物や飲物(F&B)に浸出ることである。
【0024】
先行技術の持つ欠点から、非侵出性金属酸化触媒を掃除用ポリマー中に均一に分配された状態で含む酸素掃除用組成物が必要であると感じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の目的は、有毒でなく安全で、且つ酸素障壁特性を有する梱包資材を製造するのに役立つ金属酸化触媒を提供することである。
【0026】
本発明のその他の目的は、酸素掃除用組成を提供することである。
【0027】
本発明のもう1つの目的は、固体粉末状または脂肪酸塩の小分子の形態あるいは望まないのに、梱包の壁から格納されているF&Bに浸み出るその他のカルボキシル酸塩の小さい分子の形態の金属酸化触媒を特に持っていない酸素掃除用組成を提供することである。
【0028】
本発明のもう1つの目的は、酸素掃除用組成物で製造した酸素障壁梱包材料の酸素の不浸透性が適当で且つコスト効果が高いものを提供することである。
【0029】
本発明の更なるもう1つの目的は組成物全体に金属酸化触媒が一様に分布していることを特徴とする酸素掃除用組成を提供することである。
【0030】
本発明の他の目的は金属酸化触媒をポリマーの中に分散させるため行う可燃性溶剤の使用を停止し、酸素掃除用組成物を調合するプロセスをより安全にすることである。
【0031】
本発明のもう1つの局面は、コモノマーを含むアクティブ金属酸化触媒を調合するプロセスを提供することである。
【0032】
本発明のもう1つの目的は、コモノマーを含むアクティブ金属酸化触媒を含むポリエステルコポリマーを調合するプロセスを提供することである。
【0033】
本発明の更なる目的は酸素掃除用樹脂組成物を配置することによって酸素障壁梱包材料の製造をより安全にするプロセスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0034】
本発明の最初の局面で、以下の成分を含む酸素掃除用組成が提供される:
(A) ポリエステル成分;
(B) 易酸化性有機重合成分; および
(C) ポリマーに拘束された酸化触媒関連成分
但し、成分Cは酸とアルコールから調合されたコモノマーを運ぶスルフォン酸化中和済み酸化触媒を含み、前述の酸はスルフォフタル酸、スルフォテラフタル酸、スルフォイソフタル酸、4-スホナフタリン-2, 7-ジカルボキシル酸からなるグループから選ばれ、前述のアルコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1.3 プロパンジオール、 1,4 ブタンジオール、1.6 ヘキサンジオール、 8-オクタンジオールからなるグループから選ばれ、合計中和スルフォン酸化モノマーの0.01〜1モル分率はポジテブ酸化状態(Co2+)の金属コバルトによって中和される。
【0035】
ポリエステル成分は大抵、共重合化によって得られた以下のポリエステルを含む:
テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタリンジカブボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体からなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 -プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、8-オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2-ジメチルl-l,3-プロパンジオール、1,4- シクロヘキサン ジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体からなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;および(iii) コモノマーを運ぶ中和済みフルホン化酸化触媒。
【0036】
ポリエステル成分は大抵ポリエチレン テレフタレートのホモポリマー化縮合物を含む。
【0037】
ポリエステル成分は大抵、エチレンイソフタレートを含むポリエチレンテレフタレートのホモポリマー化縮合物で、当該エチレンイソフタレートの含有量は< 2.5%である。
【0038】
易酸化性有機重合成分は大抵、以下からなるグループから選んだ少なくとも1つである:
ジェネリック化学式、NH-CFh-arylene-Cfb-NH-CO- alkylene-CO-の反復単位を含むこれらによって構成されたm-キシルジアミンとアジピン酸(MXD6)の共重合体であって、望ましいアリーレングループがフェニレンタイプの特定m-フェニレンのもので、アルキルグループと取り替えること、および/または他の置換または非置換芳香族リングを使って凝縮することができ、アルキレンの半分が1と10の間に収まる数の炭素原子、なるべくn-ブチレンで構成されているもの)
一般式、CO(CH2)nCONH(CH2)mNH- または (CH2)PCONH-の反復単位を含む完全脂肪族ポリアミドで、ここに含まれているn、mあるいはpを3と7の間、なるべく4と6の間に収まる整数にすることができるもの;および
少なくとも1つのオレフィン不飽和を含むジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸あるいはジヒドロキシ化合物からなるグループから選んだ少なくとも1つのメンバーによって構成され、脱酸素が可能なヒドロキシル-、あるいはカ−ボキシル−削除された単肢、オリゴマーまたは重合体オレフィンまたはオレフィン酸化物から派生させた共ポリエステルで、凝縮セグメントを含む当該オレフィンの平均分子量の数が100と50,000の間、なるべく500と5000の間および、最もなるべく1000と3000の間に収まるもの。
【0039】
成分Cの酸化触媒関連コンポーネントは大抵、以下の共重合化によって合成されたポーラーポリエステルである:
以下からなる芳香族ジカルボン酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、低アルコールとこれらのエステル形成誘導体を持つ対応するジエステル;
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 -プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、8-オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2-ジメチルl-l,3-プロパンジオール、1,4- シクロヘキサン ジメタノール、1-シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体からなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;および - コモノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒。
【0040】
「酸化触媒」のコバルト含有量は大抵1000ppmを超える。成分Cに1700ppmを超えるコバルトをなるべく含ませる。
【0041】
「酸化触媒」関連成分のDEG含有量は大抵8%を超える。酸素関連成分には、なるべく6%を超える量のDEGを含ませる。
【0042】
ポリエステル成分の内因性粘度は大抵、約0.6から1.0までの範囲に収まる。ポリエステル成分の内因性粘度はなるべく約0.7から0.85までの範囲に収める。
【0043】
成分中のポリエステル成分の割合は大抵、組成の重量で約85%から99%まで範囲に収まる。
【0044】
易酸化性有機重合成分は大抵芳香族ポリアミドである。
【0045】
本発明の望ましい実施形態に基づき、易酸化性有機重合成分をポリ(m-キシレン 脂肪アミド)とする。
【0046】
易酸化性有機重合成分は大抵、一部が芳香族のポリアミドで、この成分中の割合は重量で0.5%から10%までの範囲に収まる。
【0047】
あるいは、易酸化性有機重合体成分を、少なくとも1つのオレフィン不飽和を含むオレフィン含有セグメントとし、当該オレフィン含有セグメントの割合を重量で、0.2%から5%までの範囲に収まる値にする。
【0048】
本発明の実施形態に基づき、成分Cには、エチレンテレフタタレートの縮合物および中和されたスルフォン化酸化触媒を含める。
【0049】
本発明のもう一つの実施形態に基づき、ポーラー酸化触媒関連成分をテレフタル酸エチレングルコールとCo-bis(5-スルホイソフタル酸)もしくは対応するジメチルあるいはジグリコール酸エステルとする。
【0050】
成分Cの内因性粘度(IV)は大抵、約0.2から1.2までの範囲に収まる。成分Cの内因性粘度(IV)はなるべく、0.4から0.85までの範囲に収める。
【0051】
組成内に存在させるコバルト金属の量は大抵約10ppmから1000ppmまでの範囲に収まる。組成内に存在させるコバルト金属の量をなるべく約20ppmから500ppmまでの範囲に収める。
【0052】
本発明の第2の局面で、酸素掃除用組成から作られた予備形成物が本発明に基づき提供される。
【0053】
本発明の第3の局面で、酸素掃除用組成物から引き抜いた単層ボトルが本発明に基づき提供される。
【0054】
本発明の第4の局面で、請求項1に規定したような酸素掃除用組成物製梱包商品が提供される。この場合、当該商品の酸素伝送速度(OTR)は、当該商品の肉厚が0.36mmの場合、0.3 cc. m-2 day-1である。酸素掃除用組成物を使って調合された商品の酸素伝達速度(OTR)を、当該商品の肉厚が0.36mmの場合、なるべく0.2 cc. m-2 day-1未満とする。
【0055】
本発明の第5局面で、ジカルボキシル酸とジオールから用意された両立化と触媒活動によってコモノマーを運ぶ中和済みスフホン化酸化触媒が提供される。但し、前述のジカルボキシル酸は、スルホフタル酸、スルホテトラフタル酸、スルフォホイソフタル酸、4- スルホナフタレン-2、7-ジカルボキシル酸からなるグループから選ばれ、前述のジオールは、エチレングルコール、プロピレングリコール、1,3 プロパンジオール、1,4 ブタンジオール、1,6 ヘキサンジオール、オクタンジオールのグループからなるこれらのグループから選ばれ、0.01から1までの範囲に収まるモル数の全中和済みスルフォン化モノマーは、ポジテブ酸化状態のコバルト金属(Co2+)によって中和される。
【0056】
本発明の第6局面で、中和されたスルフォン化酸化触媒を持つポーラーコポリエステルがバックボーン上に提供される。ここでは、当該コポリエステルは以下を共重合化することによって合成される;
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタリンジカブボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体またはこれらの組み合わせからなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;
(ii)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 -プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、8-オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2-ジメチルl-l,3-プロパンジオール、1,4- シクロヘキサン ジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体やこれらの組み合わせからなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;および
(iii)コモノマーを運ぶ中和済みスフホン化酸化触媒。
【0057】
本発明の第7局面で、コノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒を調合するプロセスが提供される。但し当該プロセスには以下のステップが含まれる:
スルフォン化したジカルボキシル酸あるいはその対応するエステルをジオール中に溶かして溶液を形成する行程;
コバルトアセテートを溶液に添加して反応性混合物を形成させるステップ;
凝縮装置を起用して、酢酸を副産物として収集し、コモノマーを含む中和されたコバルトを得ながら、反応性混合物を摂氏約20度から140度まで範囲に収まる温度に加熱するステップ。
【0058】
スルフォン化されたヂカーボキシル酸は大抵(H+SO3--C6H3O4の構造を持つ5,スルホジメチルイソフタル酸で、ジオールは、エチレングリコールである。
【0059】
本発明の第8局面で、DEGの含有量が8%未満の成分Cを準備するプロセスが提供される。このプロセスには以下のステップが含まれ、前述のDEGの含有量はなるべく6%未満にする:
少なくとも1つのジカルボキル酸またはモノエステル、ジエステルもしくはその無水物および少なくとも1つのジオールをエステル化するように、重合容器中で加熱によって溶融重合させるステップ、
約1時間〜3.5時間後、大気圧まで減圧するため、摂氏約240℃から約270℃までの範囲に収まる温度で重合容器を通気するステップ、
中和し且つスフホン化したコモノマー(酸化触媒)溶液をエステル化製品に攪拌しながら添加するステップ、
重合化触媒を反応性混合物に添加するステップ、
反応性混合物を高めの真空状態で、摂氏約285℃まで加熱して、コポリマーを得るステップ。
【0060】
中和済みのスルフォン化コモノマーは大抵、固体、溶融体、溶解物からなる状態グループの中から選んだフォームで添加される。
【0061】
本発明の9番目の局面で、共重合化成分Aおおび成分Bを含む、本発明の酸素掃除用組成を調合し、コポリマーを取得し、成分Cを当該コポリマーとブレンドするプロセスが提供される。代わりに、成分Aと成分Bは前もってブレンドし、成分Cは、成分Aと成分Bのブレンドと混合する。その又かわりに、本発明の酸素掃除用成分は、成分A、成分Bおよび成分Cを一緒にブレンドすることによって調合する。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明は、受動的な物理的ガス障壁よりむしろアクティブな酸素掃除用スカベンジャータイプの処方に向けられる。アクティブな酸素掃除用組成物には、易酸化性有機ポリマーと金属酸化触媒が含まれる。本発明は、重合体に結び付けられたフォームの金属酸化触媒を組成物中に均一に分布させた状態で含む酸素掃除用組成物を提供する。重合体に結び付けられた酸化触媒はフォーム上、中和済みスルフォン化コモノマーを含むコポリマーである。
【0063】
本発明に基づき、以下の成分を含む酸素掃除用組成が提供される:
(A)ポリエステル成分、
(B)易酸化性有機重合成分、および
(C)ポリマーに拘束された酸化触媒関連成分、
但し、成分Cはジカーボキシル酸およびジオールから調合されたコモノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒を含み、前述の酸は、スルホフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホイソフタル酸、4-スルホナフタレン-2、7-ジカーボキシル酸からなるグループの中から選ばれ、前述のジオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 プロパンジオール、1,4 ブタンジオール、1,6 ヘキサンジオール、8-オクタンジオールのグループからなるIグループの中から選ばれ、0.01〜1モルのトータル中和済みのスルフォン化モノマーは、積極的酸化状態のコバルト金属(Co2+)によって中和される。
【0064】
成分A
本発明に基づく酸素掃除用組成のポリエステル成分には以が含まれる:
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカーボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体またはこれらの組み合わせからなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;および
(ii) エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 -プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、8-オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2-ジメチルl-l,3-プロパンジオール、1,4- シクロヘキサン ジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体やこれらの組み合わせからなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー。
【0065】
原発明の実施形態に基づく成分Aはポリエチレンテレフタレートのホモ重合化縮合物を含む。もう1つの実施形態に基づく成分Aは、エチレンイソフタレートを含むポリエチレンテレフタレートの縮合体で、当該エチレンフタレートの含有量は< 2.5%である。
【0066】
成分(A)の内因性粘度(IV)は0.6と1.0の間の値である。1つの実施形態に基づくポリエステル成分のIVは、約0.7から約0.85までの範囲に収まる。
【0067】
成分B
本発明に基づく酸素掃除用組成の易酸化性有機重合成分は以下からなるグループの中から選んだ少なくとも1つである:
(i)ジェネリック化学式がNH-CH2-アリレン-CH2-NH-CO-アルキレン-CO-の反復ユニットを含み、MXD6と呼ばれているアミンとアジピン酸のコポリマーを限定することなく含む一部が芳香族のオリゴ-または酸素の掃除が可能なポリアミド縮合物。この場合、好ましいアリレン グループは、フィニレン中の特定m-フェニレンタイプのもので、アルキルグループと置換および/または他の置換または非置換芳香リングを使って凝縮することができる。また、好ましいアルキレンの半分が1と10の間に収まる数の炭素原子で構成され、なるべくn-ブチレンとする、
(ii)一般化学式が- CO(CH2)nCONH(CH2)mNH-または(CH2)pCONH-もしくはこれらの組み合わせの反復ユニットを含むこれらからなる完全脂肪族オリゴ-または酸素を掃除することができるポリアミド縮合物、但し、n、mまたはpはすべて、3と7の間の整数とすることができるが、なるべく、4と6の間の整数にする、
(iii) 酸素を掃除することができるヒドロキル-あるいはカーボキシル削除された単肢、オリゴマーまたは重合化レフィンまたはオレフィン酸化セグメントから派生され、少なくとも1個のオレフィン不飽和を含むジカーボキシル、ヒドロキシ-カーボキシルまたはジヒドロキシ化合物からなるグループから選んだ少なくとも1個のメンバーによって構成され、コポリマーを限定することなく含むオリゴ-またはポリ縮合体。ここでは、縮合体セグメントを含む当該オレフィン-の平均分子量の値は100と50,000の間に収まるが、なるべく500と5000の間の値、あるいは最もなるべく1000と3000の間に収まる値にする。
【0068】
アクティブ酸素掃除成分Bは、重合化リンクを通して根本的に結合され、重合化されたバックボーンに沿って、ランダムな形態で分布している他の縮合体を随意に含み、且つ一部が芳香族のポリアミドセグメントあるいは、単肢、オリゴもしくは重合化オレフィン含有セグメントである酸素掃除部分を基本的に含むポリ縮合体である。当該成分Bの酸素掃除部分の合計量は、一部が芳香族のポリアミドの場合A、BおよびCの合計重量に対して0.2と5重量%の間に収まる値で、これがオレフィン含有セグメントの場合、0.2と5重量%の間の値である。
【0069】
本発明の1つの実施形態に基づく成分Bは、ポリ(m-キリレンアジピン酸塩)である。
【0070】
重合に拘束された本発明の酸化触媒関連成分は、以下の共重合によって合成されたポーラー コポリエステルである、
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカブボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体からなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー、
(ii)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 -プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、8-オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2-ジメチルl-l,3-プロパンジオール、1,4- シクロヘキサン ジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体からなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー
(iii)酸化触媒。
【0071】
本発明に基づく成分Cの内因性粘度(VI)の値は0.2ら1.2までの範囲に収まる。本発明の実施形態の1つに基づく成分Cの内因性粘度(VI)の値は0.4ら0.85までの範囲に収まる。
成分C中の酸化触媒関連コンポーネントのコバルト含有量は1000ppmより高いが、成分C(全体の)コバルト含有量はなるべく1700ppmより高くする。
【0072】
本発明の実施形態に基づき、成分Cにはエチレンテレフタタレートの縮合物およびコモノマーを運ぶ中和されたスルフォン化酸化触媒を含める。
【0073】
本発明の一つの実施形態では成分Cをテレフタル酸エチレングルコールとCo-bis(5-スルホイソフタル酸)もしくは対応するジメチルあるいはジグリコール酸エステルのコポリマーとする。
【0074】
成分Cにおける「酸化触媒」関連成分のDEG含有量は8%未満である。成分CのDEG含有量をなるべく6%未満にする。重合体のDEG含有量が高すぎると、それで作ったコンテナーの熱力学的性質に悪影響が付与されることが知られている。
【0075】
コポリエステルは、本発明では、掃除用重合体とインタフェース上の着装に該当するであろう、分散された相に向かう移動によって、互換化アクションを提供することが先行技術の分野で知られているので、本発明は、ポーラーポリエステルコポリマー中に酸化触媒を構築することによって、その中の触媒が掃除用ポリマーと接触する可能性を高め(Polymer 2005; 46: 6706参照)、これによって、触媒と易酸化性ポリマーの間にあるインターフェースの利用可能な表面積を増加させる。スルフォン化イオンは芳香族アミド類と相互に強く作用しあうことも観察されている。スルフォン化されたポリマーにコバルトを添付すると、ポリマーに拘束されコバルト金属と易酸化アミドの間により良い相互作用が保証される。
【0076】
成分(A)と(B)は随意に共重合化されるが、成分(C)は当該コポリマーにフレンドされるか、さもなければ(A)、(B)および(C)の成分はすべて最終組成中に一緒にブレンドされる。発明の或る実施形態に基づくプロセスでは、成分Aと成分Bを前もってブレンドし、その後、成分Cとブレンドする。
【0077】
本発明の酸素掃除用樹脂の組成は、A、B、Cを一緒にした重さに対して、Aを99から85重量%まで、Bを0から5重量%まで、Cを0から10重量%までの範囲にそれぞれ収まる割合に調合するようにデザインされている。
【0078】
本発明に基づく酸素掃除用組成物中に含まれるコバルト金属の量は、約10ppmから1000ppmまでの範囲に収まる。本発明の或る望ましい実施形態に基づく酸素掃除用組成物中に含まれるコバルト金属の量は、約20ppmから500ppmまでの範囲に収まる。
【0079】
よって、本発明は、DEG含有量が8%未満か、なるべく6%未満の状態で、ポリマーに拘束された酸化触媒を含むポーラー コポリエステルを調合するプロセスを提供する。但し、当該プロセスには以下のステップが含まれる:
少なくとも1個のジカルボキル酸またはモノエステル、ジエステルもしくはその無水物および少なくとも1個のジオールをエステル化するように、重合容器中で加熱によって溶融重合させるステップ、
約1時間〜3.5時間後、大気圧まで減圧するため、摂氏約240℃から約270℃までの範囲に収まる温度で重合容器を通気するステップ、
酸化触媒をエステル化製品に攪拌しながら添加するステップ、
重合化触媒を反応性混合物に添加するステップ、
反応性混合物を高めの真空状態で、摂氏約285℃まで加熱して、コポリマーを得るステップ。
【0080】
本発明に基づくスルフォン化ポーラー ポリエステルは重合反応中に、重合に参加できる反応性機能ブループを有するコモノマーを運ぶ中和済みのスルフォン化酸化触媒を添加することによって合成される。反応性機能グループは、アルケネル、OH、OR、CH2OH、NH2、CHO、COCl、 COOR5の中から選択される。 但し、R5は本書に定義した通りのものとする。単肢エージェントは重合化触媒が存在していれば重合中に、カーボキシル酸、その塩、酸塩化物、酸無水物、アルコール、エステル、アルケン、アルケンベンジンからなグループから選んだ化合物と反応する。重合触媒は慣習的に重合反応のために使われる金属あるいは非金属ベースの触媒である。
【0081】
互換化エージェントはある種の重合反応で、 必要な触媒活動も提供することができるので、これを利用して別な重合触媒を使用すべき要件を減らすか削除する。重合反応はバッチプロセスか連続プロセスとして実施される。金属のタイプか分子の有機性の部分が異なる1つまたはそれ以上のコモノマーを同時に重合反応に使用することができる。コモノマーはどんな状態であっても、重合中に重合化混合物に添加することができる。コモノマーは、例えば、重合化中の重合の始まる時期や重合が完了に向かう時期にも添加することができる。コモノマーは、固体、溶融状態あるいは溶解状態で重合化混合物と混合することができる。
【0082】
ポリマーの分子量を増やして、射出成形や延伸ブロー成形のようなアプリケーションに適した粘度を付与するため、ソリッドステート重合化(SSP)のようなポスト重合化を求めることができる。コモノマーは重合の後に続く追加ステップでブレンドすることができる。コモノマーの添加がポリマーに分子量の増加をもたらす場合、分子量は例えば、チェーン エキスパンダーによるか、固体状態での重合化による、更なる重合によって、分子量は増加する。望みの最終成分を達成するため、組成物の集中マスターバッチを調合して、(例えば、射出成形の最中を含めて)後で基本ポリマーに追加する量の一部として、ブレンドすることができる。代わりに、他のポリマーとブレンドしたポリマーの溶融液を押し出して、重合体の束を得るか、急冷してチップに変換する。
【0083】
本発明に基づき、約0.2dl/gから約1.2dl/gまでの範囲に収まるI.Vを持つスルフォン化されたポーラーポリエステル樹脂(成分C)を製造するプロセスが提供される。但し、当該プロセスには以下のステップが含まれる:
a)重合化に参加できる反応性機能グループを含むスルフォン化されたモノマー剤を重合化の始めか最中に添加しながら、少なくとも1つのジカーボキシル酸またはそのモノエステルまたはそのジエステルあるいはその無水化物および少なくとも1つのジオールを摂氏250℃から290℃の温度で、エステル化させ且つ溶融重合させるステップ、
b) 結晶化プロセスおよびI.Vを高める固体重合化プロセスがオプションとして後に続く、水中ペレタイザーのような適正な粒子形成プロセスを使って、そこにある溶融ポリマーからコポリエステル粒子を形成させるステップ。
【0084】
本発明に基づき、ジカーボキシル酸とジオールから調合された、両立化活動と酸化触媒活動でコモモノマーを運ぶ中和済みのスルフォン化された酸化触媒が提供される。但し、前述のジカルボキシル酸は、スルホフタル酸、スルホテトラフタル酸、スルホイソフタル酸、4- スルホナフタレン-2、7-ジカルボキシル酸からなるグループから選ばれ、前述のジオールは、エチレングルコール、プロピレングリコール、1.3 プロパンジオール、1,4 ブタンジオール、1.6 ヘキサンジオール、オクタンジオールのグループからなるこれらのグループから選ばれ、0.01から1までの範囲に収まるモル数の全中和済みスルフォン化モノマーは、ポジテブ酸化状態のコバルト金属(Co2+)によって中和される。
【0085】
本発明に基づき、そのバックボーン中にコモノマーを運ぶ、中和済みのスルフォン化酸化触媒を含むポーラースルフォン化コポリエステルが提供される。但し、当該コポリエステルは以下の共重合化によって合成される:
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタリンジカブボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体またはこれらの組み合わせからなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー、
(ii)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3 -プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、8-オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2-ジメチルl-l,3-プロパンジオール、1,4- シクロヘキサン ジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体やこれらの組み合わせからなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー、および
(iii)コモノマーを運ぶ中和済みスフホン化酸化触媒。
【0086】
本発明に基づき、以下を含むコモノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒を調合するプロセスが提供される:
スルフォン化したジカルボキシル酸あるいはその対応するエステルをジオール中に溶かして溶液を形成する行程、
コバルトアセテートを溶液に添加して反応性混合物を形成させるステップ、
凝縮装置を起用して、酢酸を副産物として収集し、コモノマーを含む中和されたコバルトを得ながら、反応性混合物を摂氏約20℃から140℃まで範囲に収まる温度に加熱するステップ。
【0087】
スルフォン化されたヂカーボキシル酸は大抵(H+SO3--C6H3O4の構造を持つ5, スルホジメチルイソフタル酸で、ジオールは大抵エチレングリコールである。
【0088】
更に、本発明に基づき、本発明の酸素掃除用組成物製の予備形成物が提供される。
【0089】
更に、本発明に基づき、本発明の酸素掃除用組成物を吹き出し成形で製作した単層ボトルが提供される。
【0090】
本発明は、酸素掃除用組成物製を使って製造した梱包商品も提供する。この場合、当該商品の酸素伝送速度(OTR)は、この場合、当該商品の酸素伝送速度(OTR)は、当該商品の肉厚が0.36mmの場合、0.3 cc. m-2 day-1である。
【0091】
本発明の1つの実施形態に基づいて、本発明の酸素掃除用組成物を使って製作した梱包用商品の酸素伝送速度(OTR)は、その肉厚が0.36mm未満の場合、0.2 cc. m-2 day-1未満である。
【0092】
発明の組成物は他のポリマーと自由にブレンドすることができ、添加物を、酸素障壁活動機能を有する様々な食品容器や飲料品容器の中に形成することができる。チップドライ(chips-drying)、射出成形、延伸ブロー成形、引抜きブロー成形等のような1つまたはそれ以上のプロセスをこれらのパッケージを作るために使うことができる。
【0093】
本発明の酸素掃除用組成物は、梱包材料およびボトルを例として含む商品あるいはその他の形態の梱包を、大抵は特に食品飲料(F&B)用酸素過敏物質を意味する単一層または複層梱包の1つ(またはそれ以上の)層で製造するのに役立つ。本発明に基づく酸素掃除用組成物は、大量の酸素を消費して、これによって、パックされた中身を直接取り巻く大気の酸素濃度レベルを室温で激減させる能力を持っている。
【実施例】
【0094】
以下の限定しない例を通して、発明を更に詳しく説明する。
【0095】
次に述べるサンプルと結果の中で、サンプルの金属含有量を重合中に添加した量および射出成形中の重合化製品の積載量から計算した。射出成形中に、サンプルのMXD6含有量をMXD6チップの積み込量から同様に計算した。内因性粘度(IV)をフェノール-テトラクロロエタン溶液(重量比60:40、摂氏30度)の中で、ポリマーの0.5 g/cc溶液を使い、ASTM D4603-03の規定に従って取得した。
【0096】
酸素伝送速度(OTR)をボトルから切り取った0.36mm厚のフィルムに対して、摂氏23度、水銀柱752mmの気圧で、Mocon Ox-Tran 2/21モジュラーシステムを使って求めた。窒素が98%、水素が2%になるように調合した混合ガスを搬送ガスとして使用し、100%の酸素をテストガスとして使用した。
【0097】
内因性粘度(IV)をフェノール-テトラクロロエタン溶液(重量比60:40、摂氏30度)の中で、ポリマーの0.5 g/cc溶液を使い、ASTM D4603-03の規定に従って取得した。
【0098】
例1:コモノマーを含むコバルトの合成
128.9 gの(H+SO3-- C6H3O4の構造を持つ)5, スルホ ジメチルフタル酸を2222.7 gのエチレングリコールに溶かした。 EG中のジメチルイソフタル酸のコバルトスルフォン酸塩(CoSIPM2)溶液をそのままに保ったまま、凝集装置を使って、副産物の酢酸を収集しながら、58.58 gのコバルトアセテート(CoAc2.4H2O)を添加して、摂氏20℃から140℃までの温度に約1時間加熱した。反応の終了は、酸性度を示すpH値が約4に上昇する現象によって示された。
【0099】
例2:コバルトコポリマーの調合
エチレングリコール(4.5 kg)中で精製済みテレフタル酸のスラリー(6 kg)を還流コラムと凝縮装置を付けて装備した10リットルのステンレス製電熱オートクレーブの中で、主水分と余分なEGおよび縮合物を除去するため、2バールの窒素圧でエステル化した。温度がおよそ3.5時間で摂氏260℃に達した後、重合漕を大気圧まで減圧するため通気し、添加したEGの急速ガス抜きが、還流コラムの温度が約180℃まで上昇して反映されたとき、溶融エステル化製品を攪拌しながら、(コバルトを13.88g含む)例1のCo-SIPM2溶液に添加した。20分経過した後、250mlのエチレングリコールに溶かしたアンチモン酸化物触媒(PETに300ppmのSbを含ませたもの)を添加した。圧力を45分かけて水銀柱の高さが1mmになるまでゆっくりと下げながら、混合物の温度を285℃まで下げて、重合化製品を得た。コポリマー製品をリアクターから束になるように押し出し、水槽の中で急冷して、2000ppmのコバルトを含むチップにスライスした。コポリマーのI.VとDEGはそれぞれ0.43と5.5であった。DEGは、(例8で調合した)アルカリ金属スルフォン酸塩の場合に得られた対応するものより僅か多いことが判明した。
【0100】
例3:コバルトコポリマーのSSP
例4のコポリマーチップは、空気オーブン中で140℃で結晶化させ、その後、200℃で32時間SSPを適用して、内因性粘度を0.07に増加させる。
【0101】
例4:200 ppmのCoを含む障壁用ポリエステルボトルの製造
0.8kgのサンプル6のコポリマー チップ、および0.4KgのMXD6チップ並びに6.8Kgのベースポリエステル(コバルトアセテートをカラートナーとして重合化中に正当に添加したことにより35ppmのコバルトを含む (ポリ(エチレン テレフタル酸-co-エチレン イソフタレート)、IV = 0.80 dL/g)をタンブラーに入れて混合し、150℃で6時間乾燥させた後、シリンダー温度を275〜280℃度にし、運転温度を290〜287℃にして運転される2 /キャビティー式Arburg射出成形機械(モデル Allrounder 420C)を使って、48gの予備容器の中に射出した。これらの予備容器を、SIDEL SB0lシングル キャビティー式吹き込み成形機械を使って1.5Lの容量を持つボトルの中に吹き込んだ。OTR値は、フィルムの厚みが0.28mmの場合、計測により0.03 cm3.m-2day-1あると判明した。
【0102】
例5:50 ppmのCoを含む障壁用ポリエステルボトルの製造
0.2 kgのサンプル6のコポリマー チップ、および0.4KgのMXD6チップ並びに6.8Kgのベースポリエステル(コバルトアセテートをカラートナーとして重合化中に正当に添加したことにより35ppmのコバルトを含む (ポリ(エチレン テレフタル酸-co-エチレン イソフタレート)、IV = 0.80 dL/g)をタンブラーに入れて混合し、150℃で6時間乾燥させた後、シリンダー温度を275〜280℃にし、運転温度を290〜287℃にして運転される2 /キャビティー式Arburg射出成形機械(モデル Allrounder 420C)を使って、48gの予備容器の中に射出した。これらの予備容器を、SIDEL SB0lシングル キャビティー式吹き込み成形機械を使って1.5Lの容量を持つボトルの中に吹き込んだ。OTR値は、フィルムの厚みが0.28mmの場合、計測により0.015 cm3.m-2day-1であると判明した。
【0103】
例6:MXD6 を使わない「制御用」ポリエステルボトルの製造
8 kgのサンプル6のコポリマー チップ、および0.4KgのMXD6チップ並びに6.8Kgのベースポリエステル(コバルトアセテートをカラートナーとして重合化中に正当に添加したことにより35ppmのコバルトを含む (ポリ(エチレン テレフタル酸-co-エチレン イソフタレート)、IV = 0.80 dL/g)をタンブラーに入れて混合し、150℃で6時間乾燥させた後、シリンダー温度を275〜280℃にし、運転温度を290〜287℃にして運転される2 /キャビティー式Arburg射出成形機械(モデル Allrounder 420C)を使って、48gの予備容器の中に射出した。これらの予備容器を、SIDEL SB0lシングル キャビティー式吹き込み成形機械を使って1.5Lの容量を持つボトルの中に吹き込んだ。OTR値は、フィルムの厚みが0.28mmの場合、計測により6.9 cm3.m-2day-1あると判明した。
【0104】
例7:MXD6 を使ったポリエステルボトルの製造
0.4 kgのサンプル6のコポリマー チップ、および0.4KgのMXD6チップ並びに7.6Kgのベースポリエステル(コバルトアセテートをカラートナーとして重合化中に正当に添加したことにより35ppmのコバルトを含む (ポリ(エチレン テレフタル酸-co-エチレン イソフタレート)、IV = 0.80 dL/g)をタンブラーに入れて混合し、150℃で6時間乾燥させた後、シリンダー温度を275〜280℃にし、運転温度を290〜287℃にして運転される2 /キャビティー式Arburg射出成形機械(モデル Allrounder 420C)を使って、48gの予備容器の中に射出した。これらの予備容器を、SIDEL SB0lシングル キャビティー式吹き込み成形機械を使って1.5Lの容量を持つボトルの中に吹き込んだ。OTR値は、厚みが0.28mmの場合、2.08 cm3.m-2day-1であることが計測によって判明した。これは酸素の浸透性が僅か~3X減少したことと対応し、重合化中にコバルトアセテートとして添加したコバルトは掃除触媒として有効でないことを示す。
【0105】
MXD6を使わないで準備したフィルムと使用して準備したフィルムにおける減少を比較対比させて、本発明に基づき用意されたボトルのOTRを以下の表中に提供する。
【0106】
【表1】

【0107】
本発明に基づき用意されたフィルムの場合、サンプル6の中に(MXD6を使わないで)用意されたOTCと比べて、100フォールドを超える量の減少がOTRに観察された。これは、本発明の酸素掃除用組成物中のポリマーに拘束されたコバルトは金属酸化触媒に対してアクティブで且つ有効であることを示す。
【0108】
更に、コバルト-スルフォン酸塩酸化金属触媒を添加しなくても、コバルトアセテートが存在していたサンプル7での調査結果から、それは、望ましい金属酸化触媒活動を示さないことが判明した。
【0109】
本発明は比較を目的として、望みの触媒活動でコバルトスルフォン酸塩を含むコポリマーに到達するため、アルカリ金属スルフォン酸塩を含むコポリマー、亜鉛スルフォン酸塩を含むコポリマーも用意した。
【0110】
例8:アルカリ金属スルフォン酸塩を含むコポリマーの調合
エチレングリコール(4.5 kg)中で精製済みテレフタル酸のスラリー(6 kg)を還流コラムと凝縮装置を付けて装備した10リットルのステンレス製電熱オートクレーブの中で、主要水分と余分なEGおよび縮合物を除去するため、2バールの窒素圧でエステル化した。温度がおよそ3.5時間で摂氏260℃に達した後、(0.140kgのNa-SIPMを含む)Na-SIPMのグリコールエステルを中間圧力容器を利用して、既存の圧力で攪拌しながら、エチレングリコール中に溶解させた。20分経過した後、250mlのエチレングリコールに溶かしたアンチモン酸化物触媒(PETに300ppmのSbを含ませたもの)を添加した。圧力を45分かけて水銀柱の高さが1mmになるまでゆっくりと下げながら、混合物の温度を285℃まで下げて、重合化製品を得た。コポリマー製品をリアクターから束になるように押し出し、水槽の中で急冷して、1500ppmのコバルトを含むチップにスライスした。コポリマーのFVとジエチレングリコール(DEG)はそれぞれ0.50%と4.5%であった。(標準の< 2%と比べて)幾分高いレベルのDEGは「かかと」のないバッチプロセスを起用したことと関連がある。
【0111】
【表2】

【0112】
アルカリ金属スルフォン酸塩は、互換化装置として用いられ、触媒活動を開示しない。ポリマーに拘束されたコバルトスルフォン酸塩は、触媒活動のため調合された。
【0113】
従って、コバルトスルフォン酸塩は、ナトリウムフルフォン酸塩を含むコポリマーを調合するために用いられるようなプロセスを使って調合された。
【0114】
例9:標準プロセスによるコバルトコポリマーの調合
エチレングリコール(4.5 kg)中で精製済みテレフタル酸のスラリー(6 kg)を還流コラムと凝縮装置を付けて装備した10リットルのステンレス製電熱オートクレーブの中で、主要水分と余分なEGおよび縮合物を除去するため、2バールの窒素圧でエステル化した。温度がおよそ3.5時間で摂氏260℃に達した後、(13.88 gのNa-SIPMを含む)Na-SIPMのグリコールエステルを中間圧力容器を利用して、既存の圧力で攪拌しながら、エチレングリコール中に溶解させた。20分経過した後、250mlのエチレングリコールに溶かしたアンチモン酸化物触媒(PETに300ppmのSbを含ませたもの)を添加した。圧力を45分かけて水銀柱の高さが1mmになるまでゆっくりと下げながら、混合物の温度を285℃まで下げて、重合化製品を得た。コポリマー製品をリアクターから束になるように押し出し、水槽の中で急冷して、2000ppmのコバルトを含むチップにスライスした。コポリマーのI.VとDEGはそれぞれ0.437と10.2%であった。
【0115】
高濃度のDEGを含む反応性混合物中にある場合に起こる酸度によって促進される高濃度レベルDEGの形成はそれで作ったコンテナーの熱力学的性質に悪影響を及ぼすことが知られている。
【0116】
【表3】

【0117】
高DEGを含む反応性混合物の酸性度によって促進される高レベルDEGの形成はそれで作ったコンテナーの熱力学的性質に悪影響を及ぼすことが知られている。これ故に、この例中の手順に基づいて調合されたCo-SIPAは、本発明の酸素掃除用組成物の製造に受け入れ難いことが判明した。
【0118】
コバルトスルフォン酸塩中に起こる受け入れ難いレベルのDEGの形成の問題を克服するため、本発明は、ポリマーに拘束されたコバルトを調合するプロセスを考案した。この場合、DEGの含有量は約5.5%である。
【0119】
【表4】

【0120】
例10:Zn-SIPMポリマー製品の調合
エチレングリコール(4.5 kg)中で精製済みテレフタル酸のスラリー(6 kg)を還流コラムと凝縮装置を付けて装備された10リッターのステンレス製電熱オートクレーブの中で、主な水分と余分なEGおよび縮合物を除去するため、2バールの窒素圧でエステル化した。温度がおよそ3.5時間で摂氏260℃に達した後、重合漕を大気圧まで減圧するため通気し、添加したEGの急速ガス抜きが、還流コラムの温度が約180℃まで上昇して反映されたとき、溶融エステル化製品を攪拌しながら、(コバルトを7 g含む)例1のZn-SIPM溶液に添加した。20分経過した後、250mlのエチレングリコールに溶かしたアンチモン酸化物触媒(PETに300ppmのSbを含ませたもの)を添加した。圧力を45分かけて水銀柱の高さが1mmになるまでゆっくりと下げながら、混合物の温度を285℃まで下げた。このように低圧にしてから40分経過しても、トルクの上昇は見られなかった。これは、マスターバッチが重合化プロセスの進行を妨害するので、高レベルの亜鉛が潜在的使用のため求められたことを示す。
【0121】
【表5】

【0122】
望みの酸化触媒活動を提供するため(少なくともレットダウン比LDRを最高5%にしてマスターバッチとして使用するとき)要求された十分な含有金属を使って亜鉛を含むコポリマーを調合することが可能でなかったので、Zinc-SIPAを含むコポリマーをポリマーに拘束された金属触媒として使用するように改造することが可能でないことが判明した。
【0123】
ポリマーに拘束された亜鉛酸化触媒を調合するとき遭遇したその他の問題は、コポリマー中の亜鉛の金属含有量が増加するので、それが望ましない組成物に黄色がかった色を与えることであったこの問題は特許EP1663630の中に報告されている。(例6参照)
【0124】
望ましい処方の特定成分がかなり強調されてきたが、発明の原則から離れることなく望ましい処方に多くの成分を追加し、当該処方に多くの変更を施すことができることは評価される。発明の望ましい処方中のこれらとその他の変更は、この分野の熟練した技能を持つ人々にとって明白なものであるが、前述の説明は、発明の限定しない単なる具体例であると解釈すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の成分を含む脱酸素剤用組成物:
(A)ポリエステル成分、
(B)易酸化性有機重合成分、および
(C)前記重合体と結合した酸化触媒関連成分、
但し、成分Cは、酸とアルコールとから調合されたコモノマーを運ぶスルフォン酸化中和済み酸化触媒を必ず含み、前記酸はスルフォフタル酸、スルフォテラフタル酸、スルフォイソフタル酸、4−スホナフタリン−2,7−ジカルボキシル酸からなるグループから選ばれ、前記アルコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3プロパンジオール、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、8−オクタンジオールからなるグループから選ばれ、合計中和スルフォン酸化モノマーの0.01〜1モル分率はポジテブ酸化状態(Co2+)の金属コバルトによって中和される。
【請求項2】
ポリエステル成分が下記メンバーを共重合することによって得られたポリエステルを含むことを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用組成物:
a)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタリンジカルボキシル酸およびシクロヒキサンジカルボキシル酸や対応する低アルコール付きジエステル並びにこれらのエステル形成派生物からなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選ばれた少なくとも1個のメンバー;
b)エチレングリコール、プロピレングリオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、8−オクタンジオール、1,10デカンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサン ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テトラメタンシクロブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体からなる脂肪族ジオールグループから選ばれた少なくとも1個のメンバー。
【請求項3】
ポリエステル成分が、ポリエチレンテレフタル酸のホモポリマー状凝縮物を含むことを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用組成物。
【請求項4】
ポリエステル成分が、イチレンイソフタル酸を含むポリイチレンテレフタル酸のホモポリマー状凝縮物で、当該イチレンイソフタル酸の量が2.5%未満であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用組成物。
【請求項5】
易酸化性有機重合成分が以下からなるグループから選んだ少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に規定した脱酸素剤用組成物:
(i)一般式:NH−CH2−arylene−CH2−NH−CO−alkylene−CO−の反復単位を含むこれらによって構成されたm−キシルジアミンとアジピン酸(MXD6)の共重合体であって、望ましいアリーレングループがフェニレンタイプの特定m−フェニレンで、アルキルグループと取り替えること、および/または他の置換または非置換芳香族リングを使って凝縮することができ、アルキレンの半分が1と10の間に収まる数の炭素原子で、なるべくn−ブチレンで構成されているもの、
(ii)一般式:CO(CH2)nCONH(CH2)mNH−または(CH2)PCONH−の反復単位を含む完全脂肪族ポリアミドで、ここに含まれているn、mあるいはpを3と7の間、なるべく4と6の間に収まる整数;およびにすることができるもの、
(iii)少なくとも1つのオレフィン不飽和を含むジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸あるいはジヒドロキシ化合物からなるグループから選んだ少なくとも1つのメンバーによって構成され、脱酸素が可能なヒドロキシル−、あるいはカーボキシル−削除された単肢、オリゴマーまたは重合体オレフィンまたはオレフィン酸化物から派生させた共ポリエステルで、凝縮セグメントを含む当該オレフィンの平均分子量が100と50,000の間、なるべく500と5000の間および、最もなるべく1000と3000の間に収まるもの。
【請求項6】
酸化触媒関連成分が、共重合によって合成された有極性共ポリエステルであることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分:
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタリンジカブボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体からなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー、
(ii)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、8−オクタンジオール、1,10デカンジオール、2,2−ジメチルl−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体からなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー、および
(iii)コモノマーを運ぶ中和済みフルホン化酸化触媒。
【請求項7】
酸化触媒関連成分のコバルト含有量が1000ppmより大きいことを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項8】
酸化触媒関連成分のコバルト含有量が1700ppmより大きいことを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項9】
酸化触媒関連成分のDEG含有量が8%未満であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項10】
酸化触媒関連成分のDEG含有量が6%未満であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項11】
ポリエステルコンポーネントの本質的粘性がおよそ0.6から1.0までの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項12】
ポリエステルコンポーネントの本質的粘性がおよそ0.7から0.85までの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項13】
成分中のポリエステル成分の割合が成分のマスに関して、およそ85%からおよそ90%までの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項14】
易酸化有機重合成分がポリ(m−キシレンアジパミド)であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項15】
一部が芳香族のポリアミドの割合が重量で、0.5%から10%までの範囲に収まり、易酸化性有機重合体成分が芳香族ポリアミドを部分的に含むことを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項16】
易酸化性有機重合体成分が、少なくとも1つのオレフィン不飽和を含むオレフィン含有セグメントで、当該オレフィン含有セグメントの割合が重量で、0.2%から5%までの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項17】
成分Cがエチレンテレフタル酸とコモノマを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒の凝縮物を含むことを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項18】
有極酸化触媒関連成分が、テレフタル酸エチレングルコールとCo−bis(5−スルホイソフタル酸)もしくは対応するジメチルあるいはジグリコールエステルの共重合体であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項19】
成分Cの本質的粘性が0.2から1.20までの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項20】
成分Cの本質的粘性が0.4から0.85までの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項21】
成分中に見られるコバルト金属の量がおよそ10から1000ppmまでの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項22】
成分中に見られるコバルト金属の量がおよそ20から500ppmまでの範囲に収まることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤用成分。
【請求項23】
請求項1に規定した脱酸素剤用成分から得られる性能。
【請求項24】
請求項1に規定した脱酸素剤用組成物が吹き出す単層ボトル。
【請求項25】
肉厚が0.36mmのとき、酸素伝送速度(OTR)が0.3cc・m−2day−1未満であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤で作った梱包用商品。
【請求項26】
肉厚が0.36mmのとき、酸素伝送速度(OTR)が0.2cc・m−2day−1未満であることを特徴とする、請求項1に規定した脱酸素剤で作った梱包用商品。
【請求項27】
ジカルボキシル酸とジオールから準備された両立化と触媒活動によってコモノマーを運ぶ中和済みスフホン化酸化触媒:但し、前記ジカルボキシル酸は、スルフォフタル酸、スルフォテレフタル酸、スルフォンイソフタル酸、4−スルフォナフタリン−2、7−ジカーボキシル酸からなるグループから選ばれ、前記ジオールは、エチレングルコール、プロピレングリコール、1,3プロパンジオール、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、オクタンジオールのグループからなるこれらのグループから選ばれ、0.01から1までの範囲に収まるモル数の全中和済みスルフォン化モノマーは、ポジテブ酸化状態のコバルト金属によって中和される。
【請求項28】
バックボーン上にコモノマーを運ぶ中和済みフルホン化酸化触媒を持つ有極スルフォン化共重合ポリエステル:但し、当該共重合ポリエステルは下記メンバーを共重合することよって合成される;
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタリンジカブボキシル酸およびシクロヘキサンジカルボキシル酸、低アルコールを含むジエステル並びにこれらのエステル形成誘導体からなる芳香族ジカルボキシル酸のグループから選んだ少なくとも1つのメンバー;
(ii)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、8−オクタンジオール、1,10 デカンジオール、2,2−ジメチル1−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロブタンジオール、シクロブタンジメタノール、テラメタンシクロブタンジオール、ジエチレンギリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテラメチレングリコールおよびこれらのエステル形成誘導体からなる脂肪族ジオールのグループから選んだ少なくとも1つのメンバー、および、
(iii)コモノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒。
【請求項29】
以下を含むことを特徴とする、請求項1のコモノマーを運ぶ和済スフホン化酸化触媒を用意するプロセス:
スルフォン化したジカルボキシル酸あるいはその対応するエステルをジオール中に溶かして溶液を形成する行程、
コバルトアセテートを溶液に加えて、反応性混合体を形成する行程、
コンデンサを使って酢酸を副産物として収集し、コモノマーを含む中和済みのコバルトを取得しながら、反応性混合物を摂氏20℃から1400℃までの範囲に収まる温度に加熱する行程。
【請求項30】
以下のステップを含むことを特徴とする、請求項1に規定した成分Cを調合するプロセス:
少なくとも1つのジカーボキシル酸もしくはモノエステル、ジエステルまたはその無水物および少なくとも1つのジオールを対象に、エステル化に対し、重合化容器中で重合化を約3時間から3.5時間加熱することによってメルトさせるステップ、
b)大気圧まで減圧させるため、約2400℃から2700℃の温度で、重合化容器を換気するステップ、
c)エステル化製品にモノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒を攪拌しながら添加するプロセス。
d)反応性混合物に重合化触媒を添加するプロセス、
e)反応性混合物を最高約摂氏2850℃に加熱して共重合体を得るステップ。
【請求項31】
モノマーを運ぶ中和済みスルフォン化酸化触媒を固体状態、溶融状態および溶解状態からなる状態グループから選択したフォームに加えることを特徴とする、請求項35に規定した成分Cを調合するプロセス。
【請求項32】
成分Aと成分Bを共重合させて共重合体を得るステップと成分Bを共重合体とブレンドするステップを含むことを特徴とする、請求項1に規定した組成物を調合するプロセス。
【請求項33】
成分Aと成分Cを予めブレンドするステップと成分Bを成分Aと成分Cのブレンドと混合するステップを含むことを特徴とする、請求項1に規定した組成物を調合するプロセス。
【請求項34】
成分A、成分Bおよび成分Cを一緒にブレンドすることを特徴とする、請求項1に規定した組成物を調合するプロセス。

【公表番号】特表2012−525965(P2012−525965A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509151(P2012−509151)
【出願日】平成22年5月5日(2010.5.5)
【国際出願番号】PCT/IN2010/000291
【国際公開番号】WO2010/128526
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511269587)リライアンス、インダストリーズ、リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】RELIANCE INDUSTRIES LIMITED
【Fターム(参考)】