説明

脳卒中を治療するための化合物および方法

本発明は、虚血性脳卒中および出血性脳卒中を含めた、脳卒中の治療に有用な方法および薬剤に関する。具体的には、患者において脳卒中を治療する方法および薬剤が与えられ、この薬剤は脳卒中を虚血性脳卒中または出血性脳卒中と診断する前に投与される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者における脳卒中を治療する方法であって、低酸素誘導因子(HIF)ヒドロキシラーゼ活性を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含み、その薬剤が、脳卒中を虚血性脳卒中または出血性脳卒中と診断する前に投与される、前記方法。
【請求項2】
前記患者が糖尿病にかかっている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記薬剤が2-オキソグルタル酸ミメティックである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
患者における脳卒中に伴う脳組織損傷を治療または改善する方法であって、低酸素誘導因子(HIF)ヒドロキシラーゼ活性を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項5】
前記脳組織損傷が梗塞体積である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記脳組織損傷が浮腫である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記脳組織損傷が病変である、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記脳組織損傷が神経変性である、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記脳組織損傷が脳組織の欠損である、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記患者が糖尿病にかかっている、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記薬剤が2-オキソグルタル酸ミメティックである、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
患者における脳卒中に伴う脳組織損傷を治療または改善する方法であって、低酸素誘導因子(HIF)ヒドロキシラーゼ活性を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含み、その薬剤が、脳卒中発症の時点から3時間を越えた後に投与される、前記方法。
【請求項13】
脳卒中を起こした患者における感覚運動機能を改善または回復する方法であって、低酸素誘導因子(HIF)ヒドロキシラーゼ活性を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項14】
脳卒中を起こした患者における神経筋機能を改善または回復する方法であって、低酸素誘導因子(HIF)ヒドロキシラーゼ活性を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項15】
脳卒中を起こしたと診断された患者または脳卒中を起こした疑いのある患者を治療する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項16】
前記患者が、虚血性脳卒中を起こしたと診断されている、または虚血性脳卒中を起こした疑いがある、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記患者が、出血性脳卒中を起こしたと診断されている、または出血性脳卒中を起こした疑いがある、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
投与ステップが、脳卒中発症から3時間を越えた後である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
投与ステップが、脳卒中発症から少なくとも5時間後である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
1種または複数の他の治療薬の投与をさらに含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
1種または複数の治療薬が、血栓溶解薬、線維素溶解薬、血小板凝集抑制薬、抗血液凝固薬、降圧薬、ACE阻害薬、ARB、β遮断薬、カスケードチャネル遮断薬、神経保護薬、利尿薬、スタチン、およびトロンビン阻害薬からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
1種または複数の治療薬がtPAである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記の追加投与ステップが、HIFαを安定化する薬剤の投与ステップに続いて行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記患者がヒト患者である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記脳卒中が虚血性脳卒中である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記脳卒中が出血性脳卒中である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
虚血性疾患と診断された、または虚血性疾患の疑いのある患者を治療する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項28】
患者における、すでに存在する虚血性障害を治療する、および/または、更なる虚血性障害を予防する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項29】
患者における虚血性障害を最小限にする方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項30】
虚血性障害が神経損傷である、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
虚血性疾患の治療のために治療効果のある時間枠を広げる方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項32】
前記虚血性疾患が脳卒中である、請求項27〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記虚血性疾患が、脳卒中でないイベントに起因する障害である、請求項27〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記虚血性疾患が、心虚血、脳血管虚血、末梢血管虚血、および腎虚血からなる群から選択される、請求項27〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
患者における梗塞体積を最小限にする方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項36】
前記虚血性障害が、脳内の閉塞に起因する、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記閉塞が脳卒中に起因する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記閉塞が、脳卒中でない虚血性イベントに起因する、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
患者における機能障害を最小限にする方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項40】
患者における機能的能力を回復する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項41】
患者における神経保護因子を脳特異的に誘導する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項42】
患者における脳卒中に関連する脳浮腫を減少させる方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項43】
患者における血栓溶解因子の内因性発現をアップレギュレートする方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項44】
患者における線維素溶解因子の内因性発現をアップレギュレートする方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項45】
患者における前駆細胞を局所的に刺激する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項46】
前記前駆細胞が、アストロサイト、内皮細胞、神経細胞、グリア細胞、ミクログリア細胞などからなる群から選択される細胞型に分化する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
感覚運動の回復を促進する方法であって、HIFαを安定化する薬剤の有効量を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項48】
前記薬剤が、HIFプロリルヒドロキシラーゼを阻害する化合物である、請求項1〜47のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−528279(P2009−528279A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555287(P2008−555287)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/003551
【国際公開番号】WO2007/097929
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(501093088)ファイブローゲン、インコーポレーテッド (18)
【Fターム(参考)】