説明

腫瘍壊死因子−アルファに対する改良ナノボディ(商標)

本発明は、腫瘍壊死因子−アルファ(TNF‐アルファ)に対する改良ナノボディ(商標)および1つ以上の前記のナノボディを含む、または主成分とするポリペプチドに関する。本発明は、前記のナノボディおよびポリペプチドをコードする核酸、前記のナノボディおよびポリペプチドの調製方法、前記のナノボディまたはポリペプチドを発現している、または発現可能な宿主細胞、前記のナノボディ、ポリペプチド、核酸、または宿主細胞を含む組成物、そして特に予防、治療、診断を目的とした前記のナノボディ、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、組成物の使用法にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
四つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)および三つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)からなるTNF‐アルファに対するナノボディであって:
d)CDR1が:
− アミノ酸配列DYWMY;または
− アミノ酸配列DYWMYと少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、
より好ましくは少なくとも95%、さらに好ましくは少なくとも99%の配列
同一性を有するアミノ酸配列;または
− アミノ酸配列DYWMYと1つだけアミノ酸が異なるアミノ酸配列;
を含み、
e)CDR2が:
− アミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKG;または
− アミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGと少なくとも80%、好ま
しくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、さらに好ましく
は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列;または
− アミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGと2つ、または1つだけア
ミノ酸が異なるアミノ酸配列;
を含み、
f)CDR3が:
− アミノ酸配列SPSGFN;または
− アミノ酸配列SPSGFNと少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、
より好ましくは少なくとも95%、さらに好ましくは少なくとも99%の配列
同一性を有するアミノ酸配列;または
− アミノ酸配列SPSGFNと1つだけアミノ酸が異なるアミノ酸配列、
を含む、
ナノボディ。
【請求項2】
CDR1がアミノ酸配列DYWMYを含む、請求項1記載のナノボディ。
【請求項3】
CDR2がアミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGを含む、請求項1記載のナノボディ。
【請求項4】
CDR3がアミノ酸配列SPSGFNを含む、請求項1記載のナノボディ。
【請求項5】
請求項1記載のナノボディであって:
− CDR1がアミノ酸配列DYWMYを含み;およびCDR3がアミノ酸配列S
PSGFNを含む;または
− CDR1がアミノ酸配列DYWMYを含み;およびCDR2がアミノ酸配列E
INTNGLITKYPDSVKGを含む;または
− CDR2がアミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGを含み;および
CDR3がアミノ酸配列SPSGFNを含む、
ナノボディ。
【請求項6】
CDR1がアミノ酸配列DYWMYを含み;およびCDR3がアミノ酸配列SPSGFNを含む、請求項1記載のナノボディ。
【請求項7】
CDR1がアミノ酸配列DYWMYを含み;およびCDR2がアミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGを含み、およびCDR3がアミノ酸配列SPSGFNを含む、請求項1記載のナノボディ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のナノボディであって:
− 任意のアミノ酸置換が保存アミノ酸の置換であり、および/または
− 前記アミノ酸配列、上記のアミノ酸配列と比較した場合、アミノ酸置換を含むのみで、アミノ酸の欠失または挿入を含まない、
ナノボディ。
【請求項9】
ヒト化ナノボディである、請求項1〜8のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項10】
GLEW-クラスナノボディである、請求項1〜9のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項11】
103番目の位置にアルギニン残基(R)を含む、請求項1〜9のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項12】
GLEW‐クラスナノボディである、請求項1〜9のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項13】
103番目の位置にアルギニン残基(R)を有するGLEW‐クラスナノボディである、請求項1〜9のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載のナノボディであって、配列番号:52(TNF1)、76(TNF13)、77(TNF14)、95(TNF29)または96(TNF30)のアミノ酸配列の1つと、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%の配列同一性(本明細書で規定)を有する、ナノボディ。
【請求項15】
108番目の位置にロイシン残基(L)を含む、請求項1〜14のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項16】
TNFに対するKoff速度が2.10−3(1/s)よりも良好、好ましくは1.10−3(1/s)よりも良好である請求項1〜8のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項17】
国際公開第04/041862号の実施例1、3)に記載のKYM細胞を使用する細胞ベース分析試験においてEC50値が、同じ分析試験で国際公開第04/041862号のナノボディ VHH 3E(配列番号:4)のEC50値よりも大きい請求項1〜8のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項18】
国際公開第04/041862号の実施例1、3)に記載のKYM細胞を使用する細胞ベース分析試験においてEC50値が5nMよりも大きい、請求項1〜8のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項19】
国際公開第04/041862号の実施例1、3)に記載のKYM細胞を使用する細胞ベース分析試験においてEC50値が3nMよりも良好である、請求項1〜8のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項20】
四つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)と三つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)からなるTNF‐アルファに対するナノボディであって、
d)CDR1が:
− アミノ酸配列DYWMY;または
− アミノ酸配列DYWMYと少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、
より好ましくは少なくとも95%、さらに好ましくは少なくとも99%
の配列同一性を有するアミノ酸配列;または
− アミノ酸配列DYWMYと1つだけアミノ酸が異なるアミノ酸配列;
であり、
e)CDR2が:
− アミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKG;または
− アミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGと少なくとも80%、好ま
しくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、さらに好ましく
は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列;または
− アミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGと2つ、または1つだけア
ミノ酸が異なるアミノ酸配列;
であり、
f)CDR3が:
− アミノ酸配列SPSGFN;または
− アミノ酸配列SPSGFNと少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、
より好ましくは少なくとも95%、さらに好ましくは少なくとも99%の配列
同一性を有するアミノ酸配列;または
− アミノ酸配列SPSGFNと1つだけアミノ酸が異なるアミノ酸配列、
である
ナノボディ。
【請求項21】
CDR1がアミノ酸配列DYWMYである、請求項20記載のナノボディ。
【請求項22】
CDR2がアミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGである、請求項20記載のナノボディ。
【請求項23】
CDR3がアミノ酸配列SPSGFNである、請求項20記載のナノボディ。
【請求項24】
請求項20記載のナノボディであって:
− CDR1がアミノ酸配列DYWMYであり;およびCDR3がアミノ酸配列S
PSGFNであり;または
− CDR1がアミノ酸配列DYWMYであり;およびCDR2がアミノ酸配列E
INTNGLITKYPDSVKGであり;または
− CDR2がアミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGであり;および
CDR3がアミノ酸配列SPSGFNである、
ナノボディ。
【請求項25】
CDR1がアミノ酸配列DYWMYであり;およびCDR3がアミノ酸配列SPSGFNである、請求項20記載のナノボディ。
【請求項26】
CDR1がアミノ酸配列DYWMYであり;およびCDR2がアミノ酸配列EINTNGLITKYPDSVKGであり、およびCDR3がアミノ酸配列SPSGFNである、請求項20記載のナノボディ。
【請求項27】
請求項20〜26のいずれかに記載のナノボディであって:
− 任意のアミノ酸置換が保存アミノ酸の置換であり、
および/または
− 前記アミノ酸配列が、上記のアミノ酸配列と比較して、アミノ酸置換を含む
のみで、アミノ酸の欠失または挿入を含まない、
ナノボディ。
【請求項28】
ヒト化ナノボディである、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項29】
GLEW‐クラスナノボディである、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項30】
103番目の位置にアルギニン残基(R)を含む、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項31】
103番目の位置にアルギニン残基(R)を有するGLEW‐クラスナノボディである、請求項20〜27のいずれか1項記載のナノボディ、請求項1〜8のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項32】
請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディであって、配列番号:52(TNF1)、76(TNF13)、77(TNF14)、95(TNF29)もしくは96(TNF30)のアミノ酸配列の1つと、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性(本明細書で規定)を有する、ナノボディ。
【請求項33】
108番目の位置にロイシン残基(L)を含む、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項34】
TNFに対するKoff速度が2.10−3(1/s)よりも大きく、好ましくは1.10−3(1/s)よりも大きい請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項35】
国際公開第04/041862号の実施例1の3)に記載のKYM細胞を使用する細胞基づいた分析試験においてEC50値が、同じ分析試験で国際公開第04/041862号のナノボディ VHH 3E(配列番号:4)のEC50値よりも大きい、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項36】
国際公開第04/041862号の実施例1の3)に記載のKYM細胞を使用する細胞ベース分析試験においてEC50値が5nMよりも大きい、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項37】
国際公開第04/041862号の実施例1の3)に記載のKYM細胞を使用する細胞ベース分析試験においてEC50値が3nMよりも大きい、請求項20〜27のいずれかに記載のナノボディ、または該ナノボディのヒト化変異体。
【請求項38】
TNF13(配列番号:76)、TNF14(配列番号:77)、TNF29(配列番号:95)、TNF30(配列番号:96)からなるグループから選択する、請求項1〜37のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項39】
TNF30(配列番号:96)である、請求項1〜38のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項40】
請求項1〜39のいずれかに記載のナノボディを含む、または主成分とするタンパク質またはポリペプチド。
【請求項41】
請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1つのナノボディを含む、または主成分とする、請求項40記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項42】
請求項1〜39のいずれかに記載の2つのナノボディを含む、請求項40〜41のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項43】
請求項1〜39のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、TNF三量体との結合時に前記TNF三量体によって媒介されるTNF受容体の架橋および/または該受容体の架橋によって媒介されるシグナル伝達を、前記タンパク質またはポリペプチドが阻害または低下させることができる、請求項40〜42のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項44】
いずれかに記載の2つのナノボディを含み、TNF三量体上の少なくとも2つのTNF受容体結合部位への分子内結合が可能である、請求項40〜42のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項45】
請求項1〜39のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、互いに直接結合するか、互いにリンカーを介して結合する、請求項42〜44のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項46】
前記リンカーがアミノ酸配列を有する、請求項45記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項47】
前記リンカーが、少なくとも14個のアミノ酸、より好ましくは少なくとも17個のアミノ酸、例えば約20〜40個のアミノ酸を含むアミノ酸配列を有する、請求項46記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項48】
前記リンカーがグリシンおよびセリン残基を含む、請求項47記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項49】
いずれのナノボディ TNF1もヒト化されている、前記ポリペプチドTNF7(配列番号:73)を含む、または主成分とする、請求項42〜48のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項50】
前記ポリペプチドTNF55(配列番号:419)もしくはTNF56(配列番号:420)を含むか、または主成分とする、請求項42〜49のいずれかに記載のタンパク質あるいはポリペプチド。
【請求項51】
ペグ化された、請求項40〜49のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項52】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディをさらに含む、請求項40〜49のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項53】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがALB 8(配列番号:102)に存在するCDR配列を有する、請求項52記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項54】
請求項1〜39のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する少なくとも1つのナノボディをさらに含む、請求項42記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項55】
請求項1〜39のいずれかに記載の2つのナノボディが、ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディと直接結合している、またはヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディとリンカーを介して結合している、請求項54記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項56】
前記リンカーがアミノ酸配列を有する、請求項55記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項57】
前記リンカーが3〜40個のアミノ酸残基、例えば5〜15個の間のアミノ酸残基を含むアミノ酸配列を有する、請求項55記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項58】
前記リンカーがグリシンおよびセリン残基からなる、請求項56もしくは57のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項59】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがALB 8(配列番号:102)に存在するCDR配列を有する、請求項54〜58のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項60】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがヒト化ナノボディである、請求項54〜59のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項61】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがナノボディALB 1(配列番号:63)のヒト化変異体である、請求項60記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項62】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディが、ALB3(配列番号:87)、ALB4(配列番号:88)、ALB5(配列番号:89)、ALB6(配列番号:100)、ALB7(配列番号:101)、ALB8(配列番号:102)、ALB9(配列番号:103)およびALB10(配列番号:104)からなるグループから選択される、請求項60記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項63】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがALB 8(配列番号:102)である、請求項62記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項64】
請求項1〜39のいずれか1項記載のナノボディのヒト化変異体およびナノボディ ALB1(配列番号:63)の1つのヒト化変異体である2つのナノボディを含むか、もしくは主成分とする、請求項54〜63のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項65】
ナノボディ TNF1とナノボディ ALB1のいずれもヒト化された、ポリペプチドTNF24(配列番号:90)を含むか、もしくは主成分とする、請求項54〜64のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項66】
2つのナノボディ TNF30と1つのナノボディ ALB 8を含むか、もしくは主成分とする、請求項54〜65のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項67】
前記ポリペプチドTNF60(配列番号:417)を含むか、もしくは主成分とする、請求項54〜66のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項68】
TNF‐アルファに対するナノボディが以下のフレームワーク配列:
FR1:配列番号:130、FR2:配列番号:198、FR3:配列番号:266、FR4:配列番号:334
を有しており、TNF‐アルファに対するナノボディのヒト化変異体である、TNF‐アルファに対するナノボディ。
【請求項69】
ナノボディのTNFに対するKoff速度が2.10−3(1/s)よりも大きく、好ましくは1.10−3(1/s)よりも大きくなるようなCDRを伴う、請求項68項記載のナノボディ。
【請求項70】
国際公開第04/041862号の実施例1の3)に記載のKYM細胞を使用した細胞ベース分析試験でのナノボディのEC50値が、同じ分析試験での国際公開第04/041862号のナノボディ VHH 3E(配列番号4)のEC50値よりも大きく、特に12nM以上、さらに特に5nM以上、さらに特に3nM以上であるCDRを伴う、請求項68または69のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項71】
TNF1と同じTNFのエピトープ(つまり、TNF三量体)に対して指向性を有する、請求項68〜70のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項72】
ナノボディ TNF1(配列番号:52)と同じTNF‐アルファの三量体上のエピトープに対して指向性を有するナノボディ。
【請求項73】
ナノボディ TNF3(配列番号:60)と同じTNF‐アルファの三量体上のエピトープに対して指向性を有するナノボディ。
【請求項74】
ナノボディのTNFに対するKoff速度が2.10−3(1/s)よりも大きく、好ましくは1.10−3(1/s)よりも大きくなるようなCDRを伴う、請求項73項記載のナノボディ。
【請求項75】
国際公開第04/041862号の実施例1、3)に記載のKYM細胞を使用した細胞ベース分析試験においてEC50値が、同じ分析試験で国際公開第04/041862号のナノボディ VHH 3E(配列番号:4)のEC50値よりも大きく、特に12nM以上、さらに特に5nM以上、さらに特に3nM以上であるCDRを伴う、請求項73または74のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項76】
ナノボディ TNF1(配列番号:52)のヒト化変異体であるナノボディ。
【請求項77】
ナノボディのTNFに対するKoff速度が2.10−3(1/s)よりも大きく、好ましくは1.10−3(1/s)よりも大きくなるようなCDRを有する、請求項76項記載のナノボディ。
【請求項78】
国際公開第04/041862号の実施例1の3)に記載のKYM細胞を使用する細胞ベース分析試験においてEC50値が、同じ分析試験で国際公開第04/041862号のナノボディ VHH 3E(配列番号4)のEC50値よりも大きく、特に12nM以上、さらに特に5nM以上、さらに特に3nM以上であるCDRを有する、請求項76または77のいずれかに記載のナノボディ。
【請求項79】
請求項68〜78のいずれかに記載のナノボディを含むか、もしくは主成分とする、タンパク質またはポリペプチド。
【請求項80】
請求項68〜78のいずれかに記載の少なくとも1つのナノボディを含むか、もしくは主成分とする、請求項79記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項81】
請求項68〜78のいずれかに記載の2つのナノボディを含む、請求項79もしくは80のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項82】
請求項68〜78のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、 タンパク質またはポリペプチドが、TNF三量体との結合時に前記TNF三量体によって媒介される前記TNF受容体の架橋および/もしくは該受容体の架橋によって媒介されるシグナル伝達を阻害または低下させることができるような、請求項79〜81のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項83】
請求項68〜78のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、TNF三量体上の少なくとも2つのTNF受容体結合部位への分子内結合が可能である、請求項79〜81のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項84】
請求項68〜78のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、互いに直接結合しまたは互いにリンカーを介して結合する、請求項81〜83のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項85】
前記リンカーがアミノ酸配列を有する、請求項84記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項86】
前記リンカーが少なくとも14個のアミノ酸、より好ましくは少なくとも17個のアミノ酸、例えば約20〜40個のアミノ酸を含むアミノ酸配列を有する、請求項85記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項87】
前記リンカーがグリシンおよびセリン残基を含む、請求項86記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項88】
いずれのナノボディ TNF1もヒト化されている、ポリペプチドTNF7(配列番号:73)を含むか、もしくは主成分とする、請求項81〜83のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項89】
ペグ化された、請求項80〜88のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項90】
請求項68〜78のいずれかに記載の2つのナノボディを含み、タンパク質またはポリペプチドがヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディをさらに含む、請求項80記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項91】
請求項68〜78のいずれかに記載の前記2つのナノボディが、ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディと直接結合しているか、またはヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディとリンカーを介して結合している、請求項90記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項92】
前記リンカーがアミノ酸配列を有する、請求項91記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項93】
前記リンカーが3〜40個のアミノ酸残基、例えば5〜15個のアミノ酸残基を含むアミノ酸配列を有する、請求項92記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項94】
前記リンカーがグリシンおよびセリン残基からなる、請求項92または93のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項95】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがALB 8(配列番号:102)に存在するCDR配列を伴う、請求項90〜94のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項96】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがヒト化ナノボディである、請求項90〜95のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項97】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがナノボディ ALB 1(配列番号:63)のヒト化変異体である、請求項96記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項98】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディが、ALB3(配列番号:87)、ALB4(配列番号:88)、ALB5(配列番号:89)、ALB6(配列番号:100)、ALB7(配列番号:101)、ALB8(配列番号:102)、ALB9(配列番号:103)およびALB10(配列番号:104)からなるグループから選択される、請求項97記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項99】
ヒト血清アルブミンに対して指向性を有する前記少なくとも1つのナノボディがALB 8(配列番号:102)である請求項98記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項100】
請求項65〜67のいずれかに記載のナノボディのヒト化変異体およびナノボディ ALB1(配列番号:63)の1つのヒト化変異体である2つのナノボディを含むか、もしくは主成分とする、請求項81〜99のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項101】
前記ポリペプチドが、TNF三量体と結合することで、前記TNF三量体によって媒介されるTNF受容体の架橋および/または該受容体の架橋によって媒介されるシグナル伝達を阻害もしくは低下させることができるように、TNF三量体の受容体結合部位に位置し、および/または一部を形成し、それぞれTNF‐アルファ、特にTNF‐アルファ三量体上のエピトープに対して指向性を有する2以上の免疫グロブリン可変領域もしくはその適切な断片を含むか、または主成分とするタンパク質あるいはポリペプチド。
【請求項102】
前記ポリペプチドが、TNF三量体上の少なくとも2つのTNF受容体結合部位への分子内結合が可能であるように、TNF三量体の受容体結合部位に位置し、および/または一部を形成し、それぞれTNF‐アルファ、特にTNF‐アルファ三量体上のエピトープに対して指向性を有する2以上の免疫グロブリン可変領域もしくはその適切な断片を含むか、または主成分とするタンパク質あるいはポリペプチド。
【請求項103】
前記2つ以上の免疫グロブリン可変領域がナノボディ TNF1(配列番号:52)と同じエピトープに対して指向性を有する、請求項101または102のいずれかに記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項104】
前記2つ以上の免疫グロブリン可変領域がナノボディである、請求項101もしくは102に記載のタンパク質またはポリペプチド。
【請求項105】
前記請求項のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質またはポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列または核酸。
【請求項106】
請求項105記載のヌクレオチド配列または核酸を含むか、あるいは請求項1〜104のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質もしくはポリペプチドを発現するかまたは発現可能な宿主細胞。
【請求項107】
前記宿主細胞が請求項1〜104のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質もしくはポリペプチドを産生または発現する条件下での請求項106記載の宿主細胞の培養または維持することを含み;および請求項1〜104のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質またはポリペプチドを単離することを場合により更に含む、請求項1〜102のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質またはポリペプチドの調製方法。
【請求項108】
請求項1〜104のいずれかに記載の少なくとも1つのナノボディ、タンパク質またはポリペプチド、および任意で少なくとも1つの医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項109】
炎症、関節リウマチ、COPD、喘息、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸症候群、多発性硬化症、アジソン病、自己免疫性肝炎、自己免疫耳下腺炎、糖尿病I型 、精巣上体炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本病、溶血性貧血、全身性エリテマトーデス、男性不妊症、多発性硬化症、重症筋無力症、天痘瘡、乾癬、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、脊椎関節症、甲状腺炎および脈管炎からなるグループから選択される少なくとも1つの疾患および障害の治療のための、請求項108記載の医薬組成物または請求項1〜104のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質もしくはポリペプチド。
【請求項110】
炎症、関節リウマチ、COPD、喘息、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸症候群、多発性硬化症、アジソン病、自己免疫性肝炎、自己免疫耳下腺炎、糖尿病I型、精巣上体炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本病、溶血性貧血、全身性エリテマトーデス、男性不妊症、多発性硬化症、重症筋無力症、天痘瘡、乾癬、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、脊椎関節症、甲状腺炎および脈管炎からなるグループから選択される少なくとも1つの疾患および障害の治療のための医薬品の調製において、請求項1〜104のいずれかに記載のナノボディ、タンパク質またはポリペプチドの使用。
【請求項111】
TNF60(配列番号:417)と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性(本明細書で規定)を有する、タンパク質もしくはポリペプチド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21−1】
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【図21−2】
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【図21−3】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30−1】
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【図30−2】
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【図30−3】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40−1】
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【図40−2】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図6】
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【図7】
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【図62】
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【公表番号】特表2008−539772(P2008−539772A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511627(P2008−511627)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【国際出願番号】PCT/EP2006/004678
【国際公開番号】WO2006/122786
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(505166225)アブリンクス エン.ヴェー. (28)
【Fターム(参考)】