説明

自動ドアシステム、サブシステム、調整端末、及び自動ドアシステムの調整方法

【課題】複数の自動ドアが設置されている現場において、無線方式の調整端末を用いたとしても、調整対象の自動ドアを確実に選択かつ容易に選択できるようにする。
【解決手段】操作者は、まず、通信可能な通信装置12を備えるサブシステム1の中から注目サブシステムを選択し、次に、注目サブシステムに含まれる自動ドアの中から注目自動ドアを選択し、次に、注目自動ドアを構成する機能部の中から注目機能部を選択するというようにして、調整対象となる注目機能部を階層的に選択し、その注目機能部と通信を行って設定値を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線信号による通信が可能な調整端末と、自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスにより相互に通信可能に接続されたサブシステムとを備える自動ドアシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、制御装置の各種設定値の変更作業の簡易化及び制御装置のコンパクト化を図ることを目的として、各種設定値を変更するための入力部を有するデータ入力装置を無線又は有線により制御装置に接続し、種々の設定値を変更する自動扉開閉装置が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、無線リモコン送信機を操作することで、ドア開閉速度、ドア開閉幅、ドア開放保持時間等の種々の設定値を調整する自動ドアの調整装置が開示されている。
【特許文献1】特開平3−76984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、自動ドアコントローラは扉上部の無目に取り付けられているケースが多く、有線方式の調整装置を用いて調整作業を行う場合、作業者は脚立等に登ってケーブルを自動ドアコントローラに接続する作業が強いられ、調整作業が大変煩わしくなっていた。特に、複数の自動ドアが設置されている場合、作業者は自動ドアコントローラにケーブルを接続する作業を何度も行わなければならず、調整作業への負担が過大になっていた。
【0005】
そこで、赤外線を用いて調整を行うことが考えられる。しかし近年、開口の大型化に伴って無目の位置も高所となり、赤外線の指向性が強いと無目近傍に設けられた受信部に正確に狙いを定めて通信を行うのは困難である。一方、一般家電製品で用いられている赤外線リモコンのように指向性を弱くすると、近くにある調整対象以外の自動ドアコントローラの設定まで変更されてしまう。赤外線の代わりに電波を用いた場合でも同様である。
【0006】
すなわち、無線方式の調整装置を用いて複数の自動ドアの調整作業を行う場合、脚立等に登る必要はないが、有線方式のように明示的に調整対象の自動ドアコントローラを接続することができないため、調整対象の自動ドアコントローラが確実に選択されているか否かを確認することができないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、複数の自動ドアが設置されている現場において、無線方式の調整端末を用いたとしても、調整対象の自動ドアを確実かつ容易に選択できる自動ドアシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による自動ドアシステムは、無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムであって、前記調整端末は、前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える前記通信装置から取得する取得手段と、前記取得手段により前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記注目自動ドアに設定されている設定値を取得して、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信手段とを備え、前記サブシステムは、前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明によるサブシステムは、無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムにおけるサブシステムであって、前記調整端末は、前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える前記通信装置から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記注目自動ドアに設定されている設定値を取得して、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信手段とを備え、前記サブシステムは、前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明による調整端末は、無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムにおける調整端末であって、前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える前記通信装置から取得する取得手段と、前記取得手段により前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記注目自動ドアに設定されている設定値を取得して、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信手段とを備え、前記サブシステムは、前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明による自動ドアシステムの調整方法は、無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムの調整方法であって、前記調整端末は、前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える通信装置から取得する取得ステップと、前記取得ステップにより前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示ステップと、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示ステップにより提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択ステップと、前記注目自動ドアに設定されている設定値を設定するための前記操作者からの操作入力に従って、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信ステップとを備え、前記サブシステムは、前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持することを特徴とする。
【0012】
これらの構成によれば、調整端末は、無線信号により設定値を送受信しているため、ケーブルを自動ドアコントローラに接続する必要がなくなり、自動ドアの調整作業の手間を省くことができる。また、各サブシステムから第1の識別情報が取得され、通信可能な通信装置を備えるサブシステムが調整端末の操作者に提示され、操作者はこのサブシステムの中から調整対象となる自動ドアである注目自動ドアを含む注目サブシステムを選択すると共に、注目自動ドアを選択する。そして、注目自動ドアに設定されている設定値を注目サブシステムの通信装置に送信すると、この通信装置はこの設定値を注目自動ドアにデータバスを介して出力し、注目自動ドアがこの設定値を保持するため、無指向または指向性の弱い無線方式の調整端末を用いたとしても、複数の自動ドアの中から注目自動ドアを確実に選択し、調整作業を行うことができる。また、無指向または指向性の弱い無線方式を採用しても注目自動ドアを確実に選択することが可能となるため、指向性の強い赤外線を用いた場合のように調整端末を受光部に正確に向ける必要が無く、調整作業の手間を大幅に軽減することができる。すなわち、調整対象の自動ドアを確実かつ容易に選択できるようになる。
【0013】
また、前記注目自動ドアは、自己が調整対象の自動ドアであることを操作者に報知する手段を備えていることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、操作者はどの自動ドアが注目自動ドアとして選択されているかを確認することができ、選択ミスを防止できる。従って注目自動ドアをより確実に選択できる。
【0015】
また、前記取得手段は、前記注目サブシステムを構成する前記各自動ドアに対して一意に与えられた第2の識別情報を、前記注目サブシステムを構成する前記通信装置から取得し、前記提示手段は、前記取得手段により前記第2の識別情報を取得することができた前記自動ドアを前記操作者に提示し、前記選択手段は、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記自動ドアのうち、いずれか1つの前記自動ドアを前記注目自動ドアとして選択することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、第2の識別情報を取得することができた自動ドアが操作者に提示され、提示された自動ドアの中から注目自動ドアが選択されるため、各サブシステムにどの自動ドアが接続されているかに関する情報を調整端末に予め記憶させておかなくても、注目サブシステムの中から注目自動ドアを選択させることができる。
【0017】
また、前記自動ドアは、前記設定値に従って動作を行う1又は複数の機能部を備え、前記取得手段は、前記注目自動ドアを構成する前記各機能部に対して一意に与えられた第3の識別情報を前記注目サブシステムの前記通信装置から取得し、前記提示手段は、前記取得手段により前記第3の識別情報を取得することができた前記機能部を前記操作者に提示し、前記選択手段は、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記機能部のうち、いずれか1つの前記機能部である注目機能部を選択し、前記設定値送信手段は、前記注目機能部に設定されている設定値を前記注目自動ドアを調整するための設定値として取得することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、第3の識別情報を取得することができた機能部が操作者に提示され、提示された機能部の中から注目自動ドアが選択されるため、注目自動ドアにどのような機能部が含まれているに関する情報を調整端末に予め記憶させておかなくても、注目自動ドアの中から注目機能部を選択させることができる。
【0019】
また、自己が前記注目機能部であることを前記操作者に報知する手段を備えていることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、操作者はどの機能部が注目機能部として選択されているかを確認することができ、選択ミスを防止できる。従って注目自動ドアをより確実に選択できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、無指向または指向性の弱い無線方式の調整端末を用いたとしても、複数の自動ドアの中から注目自動ドアを確実に選択し、調整作業を行うことができる。また、無指向または指向性の弱い無線方式を採用しても注目自動ドアを確実に選択することが可能となるため、赤外線を用いた場合のように調整端末を受光部正確に向ける必要が無く、調整作業の手間を大幅に軽減することができる。すなわち、調整対象の自動ドアを確実かつ容易に選択できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による自動ドアシステムのブロック図を示している。この自動ドアシステムは、N(Nは正の整数)個のサブシステム1−1〜1−N、及び調整端末3を備えている。なお、サブシステム1−1〜1−Nを総称するときはサブシステムに対し「1」の符号を付す。サブシステム1は、4個の自動ドア10−1〜10−4と、1個の通信装置12と、自動ドア10−1〜10−4及び通信装置12を相互に通信可能に接続するデータバス11とを備えている。なお、自動ドア10−1〜10−4を総称するときは、自動ドアに対して「10」の符号を付す。また、サブシステム1において自動ドア10の個数は4個としたが、これに限定されず、1〜3個又は5個以上としてもよい。また、サブシステム1−1〜1−Nの各々を構成する自動ドア10の個数を異なる個数としてもよいし、同じ個数としてもよい。また、サブシステムの個数も2個に限定されず、3個以上にしてもよいし、1個にしてもよい。
【0023】
自動ドア10は、例えば両引き分けタイプの扉体107,107を開閉するものであり、左右一対の扉体107,107が出入口の周囲の壁体に沿って往復移動可能に設けられる。そして、自動ドア10は、自動ドアコントローラ101、電気錠コントローラ102、自動ドアセンサ103,104、モータ105、及び電気錠106を備えている。
【0024】
自動ドアコントローラ101は、CPU、ROM、及びRAM等からなるマイコンから構成され、所定の制御プログラムを実行することで、自動ドア10の全体制御を司る。本実施の形態では、自動ドアコントローラ101は、自動ドアセンサ103,104により、扉体107に近接した通行人が検知されると、電気錠コントローラ102に制御信号を出力して、電気錠106に扉体107,107を施錠させた後、モータ105を駆動して、扉体107,107を所定の全開位置まで開動作させる。また、自動ドアコントローラ101は、扉体107,107を全開位置まで開動作させた後、通行人が出入口を通り抜けたと想定される所定の開放時間が経過したときに、モータ105を駆動して、扉体107,107を所定の全閉位置まで閉動作させ、電気錠コントローラ102に制御信号を出力して、電気錠106に扉体107,107を施錠させる。
【0025】
また、自動ドアコントローラ101は、調整端末3を用いて保守要員により入力された設定値を、通信装置12及びデータバス11を介して受信し、EEPROM等の図略のメモリに記憶させることで、設定値を保持する。ここで、自動ドアコントローラ101の設定値としては、扉体107,107の開動作時、及び閉動作時の速度を設定するための値、及び前記開放時間を設定するための値等が含まれる。また、自動ドアコントローラ101は、自動ドア10−1〜10−4のうち、自己が設定対象の注目自動ドアであること及び自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104の各機能部のうち自動ドアコントローラ101が設定対象となる注目機能部であることを調整端末3の操作者である保守要員に報知するための発光ダイオード(LED)111を備えている。
【0026】
電気錠コントローラ102は、自動ドアコントローラ101から電気錠106を解錠するための制御信号を受信したとき、電気錠106を構成するロッドが扉体107に取り付けられた鉄片に穿設された孔から抜けるように電気錠106を構成するソレノイドを駆動させる。
【0027】
一方、電気錠コントローラ102は、自動ドアコントローラ101から電気錠106を施錠するための制御信号を受信したとき、電気錠106を構成するロッドが扉体107に取り付けられた鉄片に差し込まれるように電気錠106を構成するソレノイドを駆動させる。また、電気錠コントローラ102は、調整端末3を用いてユーザにより入力された設定値を、通信装置12及びデータバス11を介して受信し、EEPROM等の図略のメモリに記憶させることで、設定値を保持する。ここで、電気錠コントローラ102の設定値としては、例えば電気錠コントローラ102が電気錠106を構成するソレノイドを励磁させるときに流す励磁電流のレベルを示す値等が含まれる。
【0028】
また、電気錠コントローラ102は、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104の各機能部のうち電気錠コントローラ102が設定対象となる注目機能部であることを調整端末3の操作者である保守要員に報知するための発光ダイオード(LED)111を備えている。
【0029】
自動ドアセンサ103,104は、例えば出入口の上部に設けられた図略の無目において左右一対に配置され、出入口を通行する通行人を検知するために、出入口の上部から斜め下方に向けて赤外光を投受光するマトリックス状に配列された複数の赤外線センサから構成される。また、自動ドアセンサ103,104は、調整端末3を用いて保守要員により入力された設定値を、通信装置12及びデータバス11を介して受信し、EEPROM等の図略のメモリに記憶させることで、設定値を保持する。ここで、自動ドアセンサ103,104の設定値としては、赤外光を投光する周期を示す赤外線照射周期の設定値、各赤外線センサを指定するためのエリア示す設定値、及び赤外線の受光感度の設定値等が含まれる。
【0030】
また、自動ドアセンサ103,104は、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104の各機能部のうち自動ドアセンサ103,104が設定対象となる注目機能部であることを調整端末3の操作者である保守要員に報知するための発光ダイオード(LED)111を備えている。
【0031】
なお、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104の各LED111は、例えば、保守要員が無目を下部から覗いたときに、視認可能となるように、無目の内部に所定の順序で配列されている、或いは無目の側面に所定の順序で配列されている。保守要員はこの順序を予め知っており、何番目のLEDが点滅しているかを調べることによって、どの自動ドア10を選択し、どの機能部を選択しているかを認識することができる。なお順序以外にLEDの色で識別するようにしても良い。
【0032】
自動ドアコントローラ101は、自己が属する自動ドア10を特定するために、各自動ドア10に対して一意に設定されたシステム番号を記憶する。本実施の形態では、自動ドア10−1〜10−4の各々に対して「1」〜「4」のシステム番号が与えられており、自動ドアコントローラ101は、自己が属する自動ドア10に対して与えられたシステム番号を予め記憶している。このシステム番号が第2の識別情報の一例を表している。また、システム番号は、各サブシステム1内において一意に設定されている。
【0033】
また、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104には、それぞれ、一意に定められたID番号が予め設定されており、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104は、それぞれ、ID番号を記憶する。ここで、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104のID番号は、各サブシステム1内において一意に設定されている。
【0034】
本実施の形態では、自動ドア10−1の自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104には、「101」、「102」、「103」、「104」のID番号が与えられ、自動ドア10−2の自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104には、「201」、「202」、「203」、「204」のID番号が与えられ、自動ドア10−3の自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104には、「301」、「302」、「303」、「304」のID番号が与えられ、自動ドア10−4の自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104には、「401」、「402」、「403」、「404」のID番号が与えられているものとする。そして、自動ドアコントローラ101〜自動ドアセンサ104のID番号が、第3の識別情報の一例を表す。
【0035】
モータ105は、無端ベルト及びドアハンガを介して駆動力を扉体107,107に伝達することで、扉体107,107を所定の全閉位置から全開位置まで開動作させると共に、扉体107,107を所定の全開位置から所定の全閉位置まで閉動作させる。
【0036】
電気錠106は、ロッドと、このロッドを扉体107,107に取り付けられた鉄片に穿設された孔に抜き差しするソレノイドとを備え、電気錠コントローラ102から出力される励磁電流に従って、ソレノイドを駆動させ、扉体107,107を施錠したり解錠させたりする。
【0037】
通信装置12は、例えばBluetoothといった所定の無線による通信プロトコルを用いて調整端末3と通信すると共に、例えばCAN(Controller Area Network)といった所定の有線による通信プロトコルを用いて自動ドア10−1〜10−4とデータバス11を介して通信する通信装置から構成されている。なお、通信装置12は、Bluetoothに代えて、RFID、ZigBee(IEEE802.15.4)、無線LAN、UWB(ultra wide band)を無線による通信プロトコルとして採用してもよい。また、通信装置12は、サブシステム1−1〜1−Nのうちどのサブシステム1が保守要員により選択されているかを示すための発光ダイオード(LED)121を備えている。また、通信装置12は、自動ドア10−1〜10−4のうちのいずれかの自動ドア10の無目に収納されており、LED121は、その無目の例えば前面に配設されている。また、通信装置12は、自己に対して一意に定められたID番号が与えられており、このID番号を記憶している。このID番号が、第1の識別情報の一例を表す。
【0038】
本実施の形態では、サブシステム1−1の通信装置12には、ID番号として例えば「ABC」が与えられ、サブシステム1−2の通信装置12には、ID番号として、例えば「DEF」が与えられている。
【0039】
また、通信装置12に対しては、例えば「999」の通信アドレスが与えられ、各通信装置12はこの通信アドレスを記憶している。
【0040】
データバス11は、例えばCANバスから構成され、自動ドア10−1〜10−4及び通信装置12を相互に接続する。
【0041】
図2は、調整端末3のブロック図を示している。調整端末3は、操作部31、制御部32、表示部33、及び通信部34を備えている。操作部31は、設定値等を入力するための種々のボタン及びタッチペン等を供え、保守要員からの操作入力を受け付ける。制御部32は、調整端末3の全体制御を司るものであり、取得部321(取得手段)、提示部322(提示手段)、選択部323(選択手段)、及び設定値送信部324(設定値送信手段)を備えている。
【0042】
取得部321は、各サブシステム1に対して一意に与えられたID番号を各サブシステム1が備える通信装置12から取得する。提示部322は、取得部321によりID番号を取得することができたサブシステムを一覧表示する一覧画像を生成し、表示部33に表示する。選択部323は、保守要員からの操作入力に従って、提示部322により提示されたサブシステムのうち、注目自動ドアを含むサブシステム1である注目サブシステムを選択する。
【0043】
また、取得部321は、提示部322により提示されたサブシステム1のうち、保守要員により選択されたサブシステム1である注目サブシステムを構成する各自動ドア10のシステム番号を注目サブシステムの通信装置12から取得する。提示部322は、取得部321によりシステム番号を取得することができた自動ドア10を一覧表示する一覧画像を生成し、表示部33に表示する。選択部323は、保守要員からの操作入力に従って、提示部322により提示された自動ドア10のうち、いずれか1つの自動ドア10を注目自動ドアとして選択する。
【0044】
また、取得部321は、注目自動ドアを構成する各機能部(自動ドアコントローラ101〜104)のID番号を注目サブシステムの通信装置12から取得する。提示部322は、取得部321によりID番号を取得することができた機能部を一覧表示する一覧画像を生成し表示部33に表示する。選択部323は、保守要員からの操作入力に従って、提示部322により提示された機能部のうち、いずれか1つの機能部である注目機能部を選択する。
【0045】
設定値送信部324は、保守要員からの操作入力に従って、注目機能部を調整するための設定値を取得して、注目サブシステムが備える通信装置12に送信する。
【0046】
表示部33は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置から構成され、提示部322により作成された一覧画像の他種々の操作画像を表示する。通信部34は、サブシステム1が備える通信装置12と同じ無線の通信方式を用いて、通信装置12との間で通信を行う。
【0047】
図3は、実施の形態1による自動ドアシステムの動作を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、調整端末3の取得部321は、各通信装置12のID番号を各通信装置12から取得し、通信可能なサブシステム1を一覧表示する一覧画像を作成し、表示部33に表示させる。ここで、通信装置12は、例えば、自己のID番号を一定周期で送信しており、取得部321は、このID番号を、通信部34に受信させることで、通信装置12のID番号を取得する。図4は、ステップS1において、表示部33に表示される一覧画像を示した図である。図4に示すように、表示部33には、「通信装置リスト」と記された欄に、「システムABC」〜「システムOPQ」の5つのサブシステム1が備える通信装置12のID番号が一覧表示されており、「ABC」〜「OPQ」のID番号を有する通信装置12を備える5つのサブシステム1が調整端末3と通信可能なサブシステム1であることが分かる。
【0048】
次に、ステップS2において、選択部323は、操作部31により受け付けられた保守要員からの操作入力に従って、表示部33に表示された5つのサブシステム1の中から注目サブシステムを選択する。ここで、保守要員は、図4に示すように、タッチペン311を用いて、表示部33に一覧表示されたサブシステム1のうち、注目自動ドアを含むサブシステム1が表示された欄をタッチすることで、注目サブシステムを選択する。図4の例では、「システムDEF」の欄がタッチペン311によりタッチされているため、この欄の背景が他の欄の背景とは異なる色で表示され、「システムDEF」が選択されていることが分かる。
【0049】
ステップS3において、調整端末3は、認証依頼信号を注目サブシステムの通信装置12に送信し、認証手続を開始する。ステップS4において、通信装置12は、認証依頼信号を受信し、調整端末3が通信する権限を有するか否かを判定し、通信する権限を有さない場合(ステップS4でNO)、通信装置12は、認証不許可信号を調整端末3に送信し、調整端末3は、通信が許可されなかったことを示すメッセージを表示部33に表示し(ステップS5)、処理をステップS3に戻す。一方、ステップS4において、通信装置12は、認証依頼信号を送信した調整端末3が通信する権限を有すると判定した場合(ステップS4でYES)、LED121を点滅し、自己が通信対象の通信装置12であることをユーザに報知する(ステップS6)。これにより、保守要員は、LED121が点滅した通信装置12を含むサブシステム1が注目サブシステムであることを認識することができる。なお、通信装置12は、自己と通信可能な調整端末3を特定するための情報を予め記憶しており、また、調整端末3はこの情報を認証依頼信号に含ませて、通信装置12に送信する。そのため、通信装置12は調整端末3が通信する権限を有しているか否かを判定することができる。
【0050】
ステップS7において、取得部321は、ステップS2で選択された注目サブシステムを構成する自動ドア10をリストアップするために、注目サブシステムを構成する各自動ドア10のシステム番号を取得するためのメッセージを生成し、通信部34から通信装置12に送信させる。
【0051】
そして、通信装置12はこのメッセージを受信すると、各自動ドア10のシステム番号を自動ドアコントローラ101からデータバス11を介して取得するためのメッセージM1を生成し、ブロードキャストで送信する。
【0052】
図8は、データバス11上を流れるメッセージのデータフォーマットを示した図である。このメッセージは、「メッセージID」、「送信機器のID」、「ブロードキャスト情報」、「受信機器のID」、及び「メッセージ」のフィールドを備えている。「メッセージID」のフィールドには、メッセージの種類を示す情報が格納される。「送信機器のID」のフィールドには、メッセージの送信元のID番号又は通信アドレスが格納される。「ブロードキャスト情報」のフィールドには、メッセージの受信範囲を示すブロードキャスト情報が格納される。ブロードキャスト情報としては、「0」、「1」、「2」が存在する。「0」は受信範囲がデータバス11に接続された全ての自動ドア10を構成する全ての機能部であることを示す。「1」は注目自動ドアを構成する各機能部が受信範囲であることを示す。「2」は、受信範囲が特定の機能部或いは通信装置12であることを示す。
【0053】
「受信機器のID」のフィールドには、メッセージの送信先のID番号が格納される。「メッセージ」のフィールドには、扉体107,107の開動作時、及び閉動作時の速度を設定するための値、及び前記開放時間を設定するための値等を示す設定値や、機能部に対する命令などが格納される。
【0054】
図9は、ステップS7で送信されるメッセージM1のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM1に対しては、「001」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM1の「メッセージID」のフィールドには「001」が格納されている。メッセージM1の送信元は通信アドレスが「999」の通信装置12であるため、「送信機器のID」のフィールドには「999」が格納されている。メッセージM1は、データバス11に接続された全ての機能部に送信されるため、メッセージM1の「ブロードキャスト情報」のフィールドには「0」が格納されている。また、メッセージM1は、特定の機能部に送信されるものではないため、メッセージM1の「受信機器のID」のフィールドには、「000」が格納されている。なお、メッセージM1は、自動ドアコントローラ101以外には関係のないメッセージであるため、メッセージM1を受信した機能部のうち、自動ドアコントローラ101以外の機能部は、受信したメッセージM1を破棄すればよい。
【0055】
ステップS8において、自動ドアコントローラ101は、自己が属するサブシステムのシステム番号を調整端末3に通知するためのメッセージM2を生成し、通信装置12に送信し、メッセージM2を受信した通信装置12は、このメッセージM2を調整端末3に送信する。
【0056】
図10は、メッセージM2のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM2に対しては、「002」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM2の「メッセージID」のフィールドには「002」が格納されている。メッセージM2の送信元は自動ドアコントローラ101であるため、「送信機器のID」のフィールドには自動ドアコントローラ101のID番号が格納される。図10のメッセージM2は、図1に示す自動ドア10−2の自動ドアコントローラ101から送信されるものであるため、「送信機器のID」のフィールドには、この自動ドアコントローラ101のID番号である「201」が格納される。
【0057】
また、メッセージM2は、送信元の自動ドアコントローラ101とデータバス11を介して接続された通信装置12に送信されるものであるため、「ブロードキャスト情報」の欄には、「2」が格納されている。また、メッセージM2は、自動ドアコントローラ101とデータバス11を介して接続された通信装置12に送信されるものであるため、「受信機器のID」のフィールドには、通信装置12の通信アドレスである「999」が格納されている。また、メッセージM2は、送信元の自動ドアコントローラ101が属するサブシステム1のシステム番号を通知するものであるため、「メッセージ」のフィールドには、このシステム番号が格納される。図10のメッセージM2は、自動ドア10−2のシステム番号を通知するものであるため、自動ドア10−2のシステム番号である「2」が、「メッセージ」のフィールドに格納されている。
【0058】
ステップS9において、取得部321は、ステップS7でメッセージが送信されてから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した場合(ステップS9でYES)、処理をステップS10に進め、所定時間経過しない場合(ステップS9でNO)、処理をステップS8に戻す。すなわち、ステップS8〜S9のループが繰り返し実行されることで、取得部321は、ステップS7でメッセージが送信されてから所定時間が経過するまで、通信部34にメッセージM2を受信させ、この間に受信されたメッセージM2から、注目サブシステムを構成する自動ドア10のシステム番号を取得する。
【0059】
ステップS10において、提示部322は、取得部321によりシステム番号を取得することができた自動ドア10を一覧表示する一覧画像を生成し、表示部33に表示する。図5は、ステップS10で表示部33に表示される一覧画像を示した図である。図5に示すように、表示部33には、「システムリスト」と記された欄に、「システム番号:1」〜「システム番号:4」と表示されており、図4で選択した注目サブシステムには、「1」〜「4」のシステム番号が付与された自動ドア10が含まれていることが分かる。
【0060】
ステップS11において、選択部323は、操作部31により受け付けられたユーザからの操作入力に従って、表示部33に表示された4つの自動ドア10の中から注目自動ドアを選択する。ここで、ユーザは、図5に示すように、タッチペン311を用いて、表示部33に一覧表示されたシステム番号のうち、注目自動ドアを示すシステム番号が表示された欄をタッチすることで、注目自動ドアを選択する。図5の例では、「システム番号:3」の欄がタッチペン311によりタッチされているため、この欄の背景が他の欄の背景とは異なる色で表示され、「システム番号:3」の自動ドア10が選択されていることが分かる。
【0061】
ステップS12において、取得部321は、ステップS11で選択された注目自動ドアを構成する機能部をリストアップするために、注目自動ドアを構成する各機能部のID番号を取得するためのメッセージを生成し、通信部34から通信装置12に送信させる。
【0062】
そして、通信装置12はこのメッセージを受信すると、注目自動ドアの各機能部のID番号を取得するためのメッセージM3を生成し、注目自動ドアの各機能部に送信する。
【0063】
図11は、ステップS12において送信されるメッセージM3のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM3に対しては、「003」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM3の「メッセージID」のフィールドには「003」が格納されている。メッセージM3の送信元は通信アドレスが「999」の通信装置12であるため、「送信機器のID」のフィールドには「999」が格納されている。メッセージM3は、データバス11に接続された注目自動ドアの各機能部にブロードキャストで送信されるため、メッセージM3の「ブロードキャスト情報」のフィールドには「1」が格納されている。メッセージM3の「受信機器のID」のフィールドには、注目自動ドアのシステム番号が格納されている。図11の場合、自動ドア10−3が注目自動ドアとして選択されているため、「受信機器のID」のフィールドには、自動ドア10−3のシステム番号である「3」が格納されている。
【0064】
ステップS13において、注目自動ドアに含まれる各機能部は、自己のID番号を調整端末3に通知するためのメッセージM4を生成し、通信装置12に送信し、メッセージM4を受信した通信装置12は、このメッセージM4を調整端末3に送信する。
【0065】
図12は、メッセージM4のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM4に対しては、「004」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM4の「メッセージID」のフィールドには「004」が格納されている。メッセージM4の送信元は機能部であるため、「送信機器のID」のフィールドには機能部のID番号が格納される。図10のメッセージM4は、図1に示す自動ドア10−3の自動ドアセンサ103から送信されるものであるため、「送信機器のID」のフィールドには、この自動ドアセンサ103のID番号である「303」が格納される。
【0066】
また、メッセージM4は、送信元の機能部とデータバス11を介して接続された通信装置12に送信されるものであるため、「ブロードキャスト情報」の欄には、「2」が格納されている。また、メッセージM4は、送信元の機能部とデータバス11を介して接続された通信装置12に送信されるものであるため、「受信機器のID」のフィールドには、通信装置12の通信アドレスである「999」が格納されている。また、メッセージM4は、送信元の機能部のID番号を通知するものであるため、「メッセージ」のフィールドには、この機能部のID番号及び機能部の名称が格納される。図12のメッセージM4は、自動ドア10−3の自動ドアセンサ103から送信されるものであるため、この機能部のID番号である「303」とこの機能部の名称である「自動ドアセンサ」とが、「メッセージ」のフィールドに格納されている。
【0067】
ステップS14において、注目自動ドアの自動ドアコントローラ101は、LED111を点滅させ、注目サブシステムを構成する自動ドア10のうちどの自動ドア10が注目自動ドアであるかをユーザに報知する。
【0068】
ステップS15において、取得部321は、ステップS12でメッセージが送信されてから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した場合(ステップS15でYES)、処理をステップS16に進め、所定時間経過しない場合(ステップS15でNO)、処理をステップS13に戻す。すなわち、ステップS13〜S15のループが繰り返し実行されることで、取得部321は、ステップS12でメッセージが送信されてから所定時間が経過するまで、通信部34にメッセージM4を受信させ、この間に受信されたメッセージM4から、注目自動ドアを構成する機能部のID番号を取得する。ステップS13〜S15のループが繰り返し実行されることで、注目自動ドアの自動ドアコントローラ101は、LED111を所定時間点滅させる。
【0069】
ステップS16において、提示部322は、取得部321によりID番号を取得することができた機能部を一覧表示する一覧画像を生成し、表示部33に表示する。図6は、ステップS16で表示部33に表示される一覧画像を示した図である。図6に示すように、表示部33には、「自動ドア構成機器リスト」と記された欄に、「自動ドアコントローラ:301」、「電気錠コントローラ:302」、「自動ドアセンサ:303」、「自動ドアセンサ:304」と表示されており、図5で選択された注目自動ドアには、図6に示す4個の機能部が含まれていることが分かる。
【0070】
ステップS17において、選択部323は、操作部31により受け付けられた保守要員からの操作入力に従って、表示部33に表示された4つの機能部の中から注目機能部を選択する。ここで、保守要員は、図6に示すように、タッチペン311を用いて、表示部33に一覧表示された機能部のうち、注目機能部が表示された欄をタッチすることで、注目機能部を選択する。図6の例では、「自動ドアセンサ:303」の欄がタッチペン311によりタッチされているため、この欄の背景が他の欄の背景とは異なる色で表示され、「自動ドアセンサ:303」が選択されていることが分かる。
【0071】
ステップS18において、操作部31を用いて保守要員により入力された操作入力に従って、注目機能部から現在設定されている設定値を取得するためのメッセージを生成し、通信装置12に送信する。
【0072】
そして、通信装置12はこのメッセージを受信すると、注目機能部から現在設定されている設定値をデータバス11を介して取得するためのメッセージM5を生成し、データバス11を介して注目機能部に送信する。
【0073】
図13は、メッセージM5のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM5に対しては、「005」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM5の「メッセージID」のフィールドには「005」が格納されている。メッセージM5の送信元は通信装置12であるため、「送信機器のID」のフィールドには通信装置12の通信アドレスである「999」が格納される。
【0074】
また、メッセージM5は、送信元の通信装置12とデータバス11を介して接続された注目機能部に送信されるものであるため、「ブロードキャスト情報」の欄には、「2」が格納されている。また、メッセージM5は、送信元の通信装置12とデータバス11を介して接続された注目機能部に送信されるものであるため、「受信機器のID」のフィールドには、注目機能部のID番号が格納されている。図13のメッセージM5は、図1に示す自動ドア10−3の自動ドアセンサ103が送信先であるため、「受信機器のID」のフィールドには、この自動ドアセンサ103のID番号である「303」が格納されている。また、メッセージM5は、注目機能部から現在設定されている設定値を取得するものであるため、「メッセージ」のフィールドには、特にデータは格納されていない。
【0075】
ステップS19において、注目機能部は、自己のLED111を点滅させ、注目自動ドアを構成する機能部のうちどの機能部が注目機能部であるかを保守要員に報知する。
【0076】
ステップS20において、注目機能部は、自己の設定値を調整端末3に通知するためのメッセージM6を生成し、通信装置12に送信し、メッセージM6を受信した通信装置12は、このメッセージM6を調整端末3に送信する。図14は、メッセージM6のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM6に対しては、「006」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM6の「メッセージID」のフィールドには「006」が格納されている。メッセージM6の送信元は注目機能部であるため、「送信機器のID」のフィールドには注目機能部のID番号が格納される。図14のメッセージM6は、図1に示す自動ドア10−3の自動ドアセンサ103から送信されるものであるため、「送信機器のID」のフィールドには、この自動ドアセンサ103のID番号である「303」が格納される。
【0077】
また、メッセージM6は、注目機能部とデータバス11を介して接続された通信装置12に送信されるものであるため、「ブロードキャスト情報」の欄には、「2」が格納されている。また、メッセージM6は、注目機能部とデータバス11を介して接続された通信装置12に送信されるものであるため、「受信機器のID」のフィールドには、通信装置12の通信アドレスである「999」が格納されている。また、メッセージM6は、注目機能部の現在の設定値を通知するものであるため、「メッセージ」のフィールドには、注目機能部の現在の設定値が格納される。図14のメッセージM6は、自動ドア10−3の自動ドアセンサ103から送信されるものであり、自動ドアセンサ103の設定項目としては、「赤外線照射周期」、「エリア設定」、及び「感度」が存在し、現在の各設定値が「1」、「2」、「3」であるため、メッセージのフィールドには、「赤外線照射周期:1」、「エリア設定:2」、「感度:3」が格納されている。
【0078】
ステップS21において、取得部321は、通信部34により受信されたメッセージM6から、注目機能部の現在の設定値を取得し、表示部33に表示する。図7は、ステップS21で表示部33に表示される画像を示した図である。図7に示すように、表示部33の「設定値リスト」と記された欄には、注目機能部の設定項目である「赤外線照射周期」、「エリア設定」、「感度」と、各設定項目に対する設定値である「1」、「2」、「3」が表示されており、図4で選択した注目機能部には、「赤外線照射周期」、「エリア設定」、「感度」の設定項目に対し、「1」、「2」、「3」が設定値として設定されていることが分かる。また、設定値が表示された欄の右隣には、逆三角形のボタンが表示されている。この逆三角形のボタンがタッチペン311を用いて回タッチされる毎に、例えば左隣に表示された設定値が所定の値ずつ減少するようになっており、保守要員はこの逆三角形のボタンをタッチペン311でタッチすることで、設定値を変更する。なお、設定値が表示された欄に設定値の下限値が表示されている状態において、ユーザにより逆三角形のボタンがタッチされると、例えば設定値が表示された欄には設定値の上限値が表示される。
【0079】
そして、設定値が変更され、例えば操作部31の送信を示すボタンが保守要員により押されると、設定値送信部324は、新たな設定値を注目機能部に送信するためのメッセージを生成し、通信部34から通信装置12に送信させる(ステップS21)。
【0080】
通信装置12はこのメッセージを受信すると、新たな設定値をデータバス11を介して注目機能部に送信するためのメッセージM7を生成し、注目機能部に送信する。図15は、メッセージM7のデータフォーマットの一例を示した図である。メッセージM7に対しては、「007」がメッセージを示す情報となっているため、メッセージM7の「メッセージID」のフィールドには「007」が格納されている。メッセージM7の送信元は通信アドレスが「999」の通信装置12であるため、「送信機器のID」のフィールドには「999」が格納されている。メッセージM7は、注目機能部に送信されるため、メッセージM7の「ブロードキャスト情報」のフィールドには「2」が格納されている。また、メッセージM7の「受信機器のID」のフィールドには、注目機能部のID番号が格納されている。図15の場合、自動ドア10−3の自動ドアセンサ103が注目機能部として選択されているため、「受信機器のID」のフィールドには、自動ドアセンサ103のID番号である「303」が格納されている。
【0081】
また、メッセージM7は、注目機能部の新たな設定値を送信するものであるため、「メッセージ」のフィールドには、注目機能部の新たな設定値が格納される。図15のメッセージM7は、自動ドア10−3の自動ドアセンサ103から送信されるものであり、「赤外線照射周期」、「エリア設定」、及び「感度」の設定値が「3」、「2」、「1」とされたため、メッセージのフィールドには、「赤外線照射周期:3」、「エリア設定:2」、「感度:1」が格納されている。
【0082】
ステップS22において、注目機能部の調整作業を完了するための操作入力が操作部31により受け付けられた場合(ステップS22でYES)、処理がステップS23に進められ、他の機能部を選択するための操作入力が操作部31により受け付けられた場合(ステップS22でNO)、選択部323は、選択された機能部を注目機能部として選択し、処理をステップS19に戻す。
【0083】
すなわち、注目機能部の調整作業が完了するまで、ステップS19〜S22の処理が繰り返し実行され、その間、注目機能部のLED111が点滅される。
【0084】
ステップS23において、同じ注目自動ドアの他の機能部を注目機能部として選択するか否かを確認する画面が表示部33に表示され、選択する場合は(ステップS23でYES)、処理をステップS16に戻し、図6に示すように現在選択されている注目自動ドアを構成する機能部を表示部33に再度表示させ、以後同様に処理が繰り返される。一方、同じ注目自動ドアの他の機能部を注目機能部として選択しない場合(ステップS23でNO)は、処理がステップ24に進められる。ステップS24において、選択部323は、表示部33に他の自動ドアを注目自動ドアとして選択させるための画像を表示する。そして他の自動ドア10を注目自動ドアとして選択するための操作入力が操作部31に受け付けられると(ステップS24でYES)、選択部323はユーザにより選択された自動ドア10を注目自動ドアとして選択し、処理をステップS16に戻し、図6に示すように新たに選択された注目自動ドアを構成する機能部を表示部33に表示させる。一方、他の自動ドア10を注目自動ドアとして選択するための操作入力が操作部31に受け付けられない場合(ステップS24でNO)、処理がステップS25に進められる。
【0085】
ステップS25において、選択部323は、表示部33に他のサブシステム1を注目サブシステムとして選択させるための画像を表示する。そして、他のサブシステムを注目サブシステムとして選択するための操作入力が操作部31に受け付けられると(ステップS25でYES)、選択部323は、選択されたサブシステムを注目サブシステムとして選択し、処理をステップS10に戻し、図5に示すように選択された注目サブシステムを構成する自動ドア10のシステム番号を表示部33に表示させる。
【0086】
一方、他のサブシステムを注目サブシステムとして選択するための操作入力が操作部31に受け付けられず(ステップS25でNO)、調整作業を完了させる操作入力が操作部31に受け付けられると、選択部323は、通信部34に調整作業が完了したことを示すメッセージを送信させる。そして、このメッセージを受信した通信装置12は、自己のLED111の点滅を終了させ(ステップS26)、処理がステップS1に戻される。
【0087】
このように、本自動ドアシステムによれば、調整端末3は、設定値を注目機能部に送信するためのメッセージM7を無線により送信しているため、従来のようにケーブルを自動ドアコントローラに接続する必要がなくなり、自動ドア10の調整作業の手間を省くことができる。
【0088】
また、ユーザは、まず、通信可能な通信装置12を備えるサブシステム1の中から注目サブシステムを選択し、次に、注目サブシステムに含まれる自動ドアの中から注目自動ドアを選択し、次に、注目自動ドアを構成する機能部の中から注目機能部を選択するというようにして、調整対象となる注目機能部を階層的に選択し、その注目機能部と通信を行って設定値を設定することができるため、無指向の無線方式を採用しても注目自動ドアを確実に選択することが可能となり、赤外線を用いた場合のように調整端末3を受光部に向けて調整作業を行う必要がなく、調整作業の手間を大幅に軽減することができる。
【0089】
また、各サブシステム1にどの自動ドア10が接続され、各自動ドア10にどの機能部が接続されているかに関する情報を調整端末3に予め記憶させておかなくても、注目機能部を選択することができ、システム構成が異なる種々の現場において柔軟に対応することができる。
【0090】
また、通信装置12は、自己が属するサブシステム1が注目サブシステムとして選択されると、LED121を点滅させるため、保守要員はどのサブシステム1を現在選択しているかを速やかに認識することが可能となる。
【0091】
また、自動ドアコントローラ101は、自己が属する自動ドア10が注目自動ドアとして選択されると、LED111を点滅させるため、保守要員はどの自動ドア10を現在選択しているかを速やかに認識することが可能となる。
【0092】
また、機能部は、自己が注目機能部として選択されると、自己のLED111を点滅させるため、保守要員はどの機能部を現在選択しているかを速やかに認識することが可能となる。
【0093】
なお、上記実施の形態では、両引き分けタイプの扉体107,107を採用したが、これに限定されず、片引き戸式タイプの扉体を採用してもよい。また、通信装置12は、自己が属するサブシステム1が注目サブシステムとして選択されていることを、LED121を点滅させて視覚で保守要員に認識させたが、これに限定されず、ブザー音を鳴らす等して、聴覚でユーザに認識させる構成を採用してもよいし、その両方を用いて保守要員に認識させる構成を採用してもよい。
【0094】
また、自動ドアコントローラ101は、自己が属する自動ドア10が注目自動ドアとして選択されると、LED111を点滅させて視覚で保守要員に認識させたが、これに限定されず、ブザー音を鳴らす等して、聴覚で保守要員に認識させる構成を採用してもよいし、その両方を用いて保守要員に認識させる構成を採用してもよい。
【0095】
また、機能部は、自己が注目機能部として選択されると、自己のLED111を点滅させて視覚で保守要員に認識させたが、これに限定されず、ブザー音を鳴らす等して、聴覚で保守要員に認識させる構成を採用してもよいし、その両方を用いて保守要員に認識させる構成を採用してもよい。
【0096】
(実施の形態2)
図16は、本発明の実施の形態2による自動ドアシステムのブロック図を示している。この自動ドアシステムは実施の形態1による自動ドアシステムに対して、サブシステム1の数を2個とし、各サブシステム1を構成する自動ドア10の個数を1個としたことを特徴とする。すなわち、この自動ドアシステムは、サブシステム1−1,1−2、及び調整端末3を備えている。
【0097】
サブシステム1−1は、自動ドア10−1、通信装置12、並びに自動ドア10−1及び通信装置12を接続するデータバス11を備えている。サブシステム1−2は、自動ドア10−2、通信装置12、並びに自動ドア10−2及び通信装置12を接続するデータバス11を備えている。また、扉体107は、隣に壁面(FIX)が配設された片引き戸式タイプのものである。なお、実施の形態2による自動ドアシステムの構成、動作、及び効果の詳細については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施の形態1による自動ドアシステムのブロック図を示している。
【図2】調整端末のブロック図を示している。
【図3】実施の形態1による自動ドアシステムの動作を示すフローチャートである。
【図4】表示部に表示される一覧画像を示した図である。
【図5】表示部に表示される一覧画像を示した図である。
【図6】表示部に表示される一覧画像を示した図である。
【図7】表示部に表示される一覧画像を示した図である。
【図8】データバス上を流れるメッセージのデータフォーマットを示した図である。
【図9】メッセージM1のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図10】メッセージM2のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図11】メッセージM3のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図12】メッセージM4のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図13】メッセージM5のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図14】メッセージM6のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図15】メッセージM7のデータフォーマットの一例を示した図である。
【図16】本発明の実施の形態2による自動ドアシステムのブロック図を示している。
【符号の説明】
【0099】
1 1−1〜1−N サブシステム
3 調整端末
10 10−1〜10−4 自動ドア
11 データバス
12 通信装置
31 操作部
32 制御部
33 表示部
34 通信部
101 自動ドアコントローラ
102 電気錠コントローラ
103 104 自動ドアセンサ
105 モータ
106 電気錠
107 扉体
311 タッチペン
321 取得部
322 提示部
323 選択部
324 設定値送信部
M1〜M7 メッセージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムであって、
前記調整端末は、
前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える前記通信装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示手段と、
前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択手段と、
前記操作者からの操作入力に従って、前記注目自動ドアに設定されている設定値を取得して、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信手段とを備え、
前記サブシステムは、
前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持するように構成されていることを特徴とする自動ドアシステム。
【請求項2】
前記注目自動ドアは、自己が調整対象の前記自動ドアであることを前記操作者に報知する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の自動ドアシステム。
【請求項3】
前記取得手段は、前記注目サブシステムを構成する前記各自動ドアに対して一意に与えられた第2の識別情報を、前記注目サブシステムを構成する前記通信装置から取得し、
前記提示手段は、前記取得手段により前記第2の識別情報を取得することができた前記自動ドアを前記操作者に提示し、
前記選択手段は、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記自動ドアのうち、いずれか1つの前記自動ドアを前記注目自動ドアとして選択することを特徴とする請求項1又は2記載の自動ドアシステム。
【請求項4】
前記自動ドアは、前記設定値に従って動作を行う1又は複数の機能部を備え、
前記取得手段は、前記注目自動ドアを構成する前記各機能部に対して一意に与えられた第3の識別情報を前記注目サブシステムの前記通信装置から取得し、
前記提示手段は、前記取得手段により前記第3の識別情報を取得することができた前記機能部を前記操作者に提示し、
前記選択手段は、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記機能部のうち、いずれか1つの前記機能部である注目機能部を選択し、
前記設定値送信手段は、前記注目機能部に設定されている設定値を前記注目自動ドアを調整するための設定値として取得することを特徴とする請求項3記載の自動ドアシステム。
【請求項5】
前記機能部は、自己が前記注目機能部であることを前記操作者に報知する手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の自動ドアシステム。
【請求項6】
無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムにおけるサブシステムであって、
前記調整端末は、前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える前記通信装置から取得する取得手段と、前記取得手段により前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択手段と、前記操作者からの操作入力に従って、前記注目自動ドアに設定されている設定値を取得して、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信手段とを備え、
前記サブシステムは、
前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持するように構成されていることを特徴とするサブシステム。
【請求項7】
無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムにおける調整端末であって、
前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える前記通信装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示手段と、
前記操作者からの操作入力に従って、前記提示手段により提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択手段と、
前記操作者からの操作入力に従って、前記注目自動ドアに設定されている設定値を取得して、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信手段とを備え、
前記サブシステムは、前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持するように構成されていることを特徴とする調整端末。
【請求項8】
無線信号による通信が可能な調整端末と、M(Mは正の整数)台の自動ドア及び前記調整端末と無線信号により通信する通信装置がデータバスに相互に通信可能に接続されたN(Nは正の整数)個のサブシステムと、を備える自動ドアシステムの調整方法であって、
前記調整端末は、
前記各サブシステムに対して一意に与えられた第1の識別情報を前記各サブシステムが備える通信装置から取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより前記第1の識別情報を取得することができた前記サブシステムを前記調整端末の操作者に提示する提示ステップと、
前記操作者からの操作入力に従って、前記提示ステップにより提示された前記サブシステムのうち、調整対象の前記自動ドアである注目自動ドアを含む前記サブシステムである注目サブシステムを選択すると共に、前記注目自動ドアを選択する選択ステップと、
前記注目自動ドアに設定されている設定値を設定するための前記操作者からの操作入力に従って、調整後の前記設定値を前記注目サブシステムが備える通信装置に送信する設定値送信ステップとを備え、
前記サブシステムは、
前記注目自動ドアが、前記通信装置により受信された調整後の前記設定値を保持することを特徴とする自動ドアシステムの調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−13714(P2009−13714A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178774(P2007−178774)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(503405689)ナブテスコ株式会社 (737)
【Fターム(参考)】