説明

自動変速機の制御装置

【課題】ダウンシフト時における車両の加速度の変動を抑制可能であるとともに車両の加速性を向上させることが可能な自動変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】車両1に搭載され、内燃機関2と駆動輪9との間の動力伝達経路中に設けられて互いに大きさの異なる複数の変速比に切り替え可能な自動変速機5に適用され、アクセルペダル10に対して内燃機関1のスロットル開度を所定量以上開弁側に変化させるべき急加速操作が行われた場合、変速比を小さいものから大きなものに切り替えるダウンシフトが実行されるように自動変速機5に対して制御が行われる制御装置において、急加速操作が行われた場合、ダウンシフトが実行される前の変速比である変更前変速比において車両1が発生させるべき目標加速度αを設定し、急加速操作が行われた後の車両1の前進方向への加速度が目標加速度α以下の場合はダウンシフトの実行を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に設けられて互いに大きさの異なる複数の変速比に切り替え可能な自動変速機の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に設けられ、内部に設けられた複数のギヤの接続状態を切り替えることにより互いに大きさの異なる複数の変速比に切り替え可能な自動変速機が知られている。周知のようにこのような自動変速機は車両の走行状態や運転者からの要求に基づいて変速比が自動的に切り替えられる。このように自動変速機の変速比を自動的に切り替える制御装置において、運転者が車両の急加速を要求した場合に変速比を小さいものから大きいものに切り替えるダウンシフトを実行するものが知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2、3が存在する。
【0003】
【特許文献1】特開平5−133461号公報
【特許文献2】特開平3−172666号公報
【特許文献3】特開平2−107865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような自動変速機では、変速比を切り替える場合、まず変更前の変速比に対応するギヤの接続状態から各ギヤの噛み合いが解除される解除状態に切り替えられ、その後解除状態から変更後の変速比に対応するギヤの接続状態に切り替えられる。この解除状態では自動変速機の各ギヤの噛み合いが解除されるため、内燃機関の動力が駆動輪に伝達されず車両の加速度が低下する。運転者から車両の急加速が要求されて自動変速機のダウンシフトが実行される場合、まず内燃機関のスロットル開度が開けられるので、内燃機関の回転数が上昇し、車両の加速度が上昇して車両が加速される。その後、ダウンシフトが実行されるが、この際に一時自動変速機が解除状態になるため、車両の加速度が低下する。そして、解除状態から変更後の変速比に対応するギヤの接続状態に切り替わると内燃機関の動力が駆動輪に伝達されて再度車両の加速度が上昇し、車両の加速が再開される。また、ダウンシフト後の方が変速比が大きいため、車両の加速度がより上昇し易い。そのため、ダウンシフトが実行される前の車両の加速度とダウンシフトが実行された後の車両の加速度との差が大きいと車両の加速度の変動が大きくなる。この場合、車両の前後方向への振動が発生して運転者に不快感を与えるおそれがある。また、ダウンシフト時に車両の加速度が大きく変動すると車両の加速性が悪化するおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、ダウンシフト時における車両の加速度の変動を抑制可能であるとともに車両の加速性を向上させることが可能な自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自動変速機の制御装置は、車両に搭載され、前記車両の内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に設けられて互いに大きさの異なる複数の変速比に切り替え可能な自動変速機に適用され、前記車両のアクセルペダルに対して前記内燃機関のスロットル開度を所定量以上開弁側に変化させるべき急加速操作が行われた場合、前記変速比を小さいものから大きなものに切り替えるダウンシフトが実行されるように前記自動変速機を制御する制御手段を備えた制御装置において、前記制御手段は、前記急加速操作が行われた場合、前記ダウンシフトが実行される前の変速比である変更前変速比において前記車両が発生させるべき目標加速度を設定する目標加速度設定手段と、前記急加速操作が行われた後の前記車両の前進方向への加速度が前記目標加速度以下の場合は前記ダウンシフトの実行を禁止するダウンシフト禁止手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
【0007】
本発明の制御装置によれば、急加速操作が行われた後の車両の前進方向への加速度(以下、前進加速度と称することがある。)が目標加速度より大きくなるまでダウンシフトの実行が禁止されるので、目標加速度を適切に設定することにより、ダウンシフトの実行前に予め前進加速度を十分に上昇させておくことができる。そのため、例えば予め前進加速度を十分に上昇させ、前進加速度をダウンシフトが実行された後に車両が発生させる加速度に近付けさせておくことにより、ダウンシフト時に自動変速機が解除状態になって前進加速度が一時低下してもその前後のおける前進加速度の変動幅を小さくすることができる。従って、前進加速度の変動を抑制することができる。また、このようにダウンシフト時における前進加速度の変動幅を小さくすることにより、車両を安定かつ速やかに加速させることができるので、車両の加速性を向上させることができる。
【0008】
本発明の制御装置の一形態において、前記目標加速度設定手段は、前記変更前変速比において前記車両が発生させることが可能な加速度の最大値に基づいて前記目標加速度を設定してもよい(請求項2)。この場合、例えば目標加速度を変更前変速比において車両が発生させることが可能な加速度の最大値以下に抑えることにより、内燃機関及び自動変速機に無理な負荷が掛かることを防止できる。
【0009】
本発明の制御装置の一形態において、前記制御手段は、前記急加速操作が行われた場合、前記急加速操作において前記アクセルペダルに与えられた操作量と前記変更前変速比とに基づいて前記ダウンシフトにて変速比が切り替えられた後に設定されるべき変速比である変更後変速比を予測する変速比予測手段と、前記変速比予測手段が予測した前記変更後変速比と前記アクセルペダルに対する前記急加速操作に応答して開弁側に変化した後のスロットル開度とに基づいて前記ダウンシフトが実行された後の前記車両の前進方向への加速度を予測する加速度予測手段と、をさらに備え、前記目標加速度設定手段は、前記加速度予測手段が予測した加速度に基づいて前記目標加速度を設定してもよい(請求項3)。この場合、例えば加速度予測手段が予測した加速度を目標加速度に設定することにより、ダウンシフト時における前進加速度の変動をさらに抑制することができる。そのため、車両の加速性をさらに向上させることができる。
【0010】
本発明の制御装置の一形態においては、前記車両の前後方向の加速度を検出する加速度検出手段をさらに備えてもよい(請求項4)。この場合、前進加速度を容易に取得することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上に説明したように、本発明の制御装置によれば、ダウンシフトの実行前に予め前進加速度を十分に上昇させることができるので、ダウンシフトの前後における前進加速度の変動幅を小さくすることができる。そのため、前進加速度の変動を抑制することができる。また、このように前進加速度の変動幅を小さくすることにより、車両を安定に加速させることができるので、車両の加速性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の一形態に係る制御装置が適用された自動変速機を搭載する車両の概略を示している。車両1には、内燃機関2が走行用動力源として搭載されている。内燃機関2は複数(図1では4つ)の気筒を有するガソリンエンジンであり、そのクランク軸3にはトルクコンバータ4を介して自動変速機5が連結される。トルクコンバータ4はクランク軸3に連結されるポンプ4aとそのポンプ4aと組み合わされて自動変速機5の入力軸6と連結されるタービン4bとを有した周知のものである。自動変速機5は、内部に設けられた複数のギヤの接続状態を切り替えて互いに大きさの異なる複数の変速比に切り替え可能な周知のものであり、車両1の走行状態及び内燃機関2の運転状態に応じて適切な変速比に切り替えられる。一般に自動変速機5では、前進に複数段(例えば5段)が設定され、後退に1段の変速比が設定される。自動変速機5の出力軸7の回転は差動装置8を介して駆動輪9に伝達される。このように自動変速機5は、内燃機関2と駆動輪9との間の動力伝達経路中に設けられる。
【0013】
内燃機関2及び自動変速機5の制御は制御手段としてのエンジンコントロールユニット(ECU)20にて実施される。ECU20はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えたコンピュータとして構成される。図1に示したようにECU20には、運転者によるアクセルペダル10の操作量、即ちアクセル開度に対応する信号を出力するアクセル開度センサ21、車両の前後方向に関する加速度に対応する信号を出力する加速度検出手段としての加速度センサ22、クランク軸3の回転速度(回転数)に対応する信号を出力するクランク角センサ23、及び車両1の速度(以下、車速と略称することがある。)に対応する信号を出力する車速センサ24などからの出力信号がそれぞれ入力される。ECU20には、これら以外のセンサの出力信号も入力されるが、それらの図示は省略した。
【0014】
ECU20は、例えば運転者がアクセルペダル10に対して内燃機関2のスロットル開度を所定量以上開弁側に変化させるべき急加速操作を行った場合、内燃機関2のスロットル開度を開弁側に変化させるとともに、変速比を小さいものから大きいものに切り替えるダウンシフトが実行されるように自動変速機5を制御する。以下、この変速比の制御をキックダウン制御と称することがある。このキックダウン制御における変速比の変更は、例えばECU20のROMにアクセルペダル10の操作量とキックダウン制御によって現在の変速比から落とすべき段数との対応関係を示したマップを記憶させておき、このマップを参照して行えばよい。
【0015】
図2は、ECU20がこのように自動変速機5のキックダウン制御を実行するために内燃機関2の運転中に所定の周期で繰り返し実行するキックダウン制御ルーチンを示している。図2の制御ルーチンにおいてECU20は、まずステップS11で車両1の走行状態を取得する。車両1の走行状態としては、例えば車速、クランク軸3の回転数、アクセル開度、車両の前後方向に関する加速度などが取得される。次のステップS12においてECU20は所定のキックダウン実行条件が成立したか否か判断する。キックダウン実行条件は、例えば上述したように運転者が車両1を急加速させるべくアクセルペダル10を所定量以上踏み込んだ場合に成立したと判断する。所定量としては、例えばアクセルペダル10が移動可能なストロークの半分程度が設定される。キックダウン実行条件が不成立と判断した場合は今回の制御ルーチンを終了する。
【0016】
一方、キックダウン実行条件が成立したと判断した場合はステップS13に進み、ECU20は所定の前提条件が成立したか否か判断する。なお、キックダウン実行条件が成立したと判断された場合、上述したようにECU20は内燃機関2のスロットル開度を開弁側に変化させる。前提条件は、例えば加速度センサ22に正常に動作している場合に成立したと判断される。また、加速度センサ22は、例えば車両1が登坂している場合も車両1の前後方向の加速度を検出するので、このように車両1の傾き状態による加速度を加速度センサ22が検出していない場合に前提条件が成立したと判断する。なお、車両1の傾き状態は、車両1に車両1の傾きを検出するセンサを設けて検出してもよいし、車両1の現在地を把握するためのGPS等の情報を参照し、車両1が坂道を走行中か否かによって判断してもよい。前提条件が不成立と判断した場合はステップS14〜S17をスキップしてステップS18に進む。
【0017】
一方、前提条件が成立したと判断した場合はステップS14に進み、ECU20は目標加速度αが既に設定されているか否か判断する。目標加速度αは、キックダウン制御を行う前において到達させるべき車両1の前進加速度を示している。目標加速度αが既に設定されていると判断した場合はステップS15をスキップしてステップS16に進む。一方、目標加速度αが未設定であると判断した場合はステップS15に進み、ECU20は目標加速度αを設定する。目標加速度αは、例えば現在の自動変速機5の変速比、すなわちキックダウン制御を実行する前の変速比(以下、変更前変速比と称することがある。)において車両1が発生させることが可能な加速度の最大値(以下、最大加速度と称することがある。)に基づいて設定される。最大加速度は、スロットル開度の変更後に内燃機関2に要求されると予測される負荷から算出される予測負荷率、内燃機関2の回転数、変更前変速比、及び車速などに基づいて予測できる。例えば、キックダウン実行条件の成立時にECU20が開弁側に変化させた後のスロットル開度に基づいて予測負荷率を算出し、その予測負荷率に内燃機関2の回転数を掛けてスロットル開度を変化させた後に発生すると予測される発生トルクを算出する。そして、この発生トルク、変更前変速比、及び車速に基づいて最大加速度を算出する。目標加速度αには、この最大加速度を設定してもよいし、内燃機関2に無理な負荷がかかることを確実に防止するために最大加速度に0.8程度の安全率を掛けた値を設定してもよい。
【0018】
続くステップS16においてECU20は、加速度センサ22の出力信号に基づいて車両1の前方方向への加速度(前方加速度)を取得する。なお、この際、ECU20において加速度センサ22の出力信号に対して平均化処理やノイズを除去するためのフィルタ処理などを行い、それらの処理を行った後の出力信号に基づいて前方加速度を取得してもよい。
【0019】
次のステップS17においてECU20は、取得した前進加速度が目標加速度αより大きいか否か判断する。前進加速度が目標加速度αより大きいと判断した場合はステップS18に進み、ECU20はキックダウン制御を実行する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。一方、前進加速度が目標加速度α以下と判断した場合はステップS19に進み、ECU20はキックダウン制御の実行を禁止する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
【0020】
図3は、図2のキックダウン制御ルーチンを実行し、前進加速度が目標加速度αを超えてからキックダウン制御を実行したときの前進加速度の時間変化の一例を示している。なお、図3の線L1が前進加速度の時間変化を示している。図3の線Gは、自動変速機5の変速比の時間変化を示している。なお、図3では、変速比を各変速比に対応する変速ギヤ(段)で示している。図3に示したように、このキックダウン制御では、自動変速機5の変速ギヤが5速から4速を介して3速に切り替えられる。図3の線Sはスロットル開度の時間変化を示している。また、図3には、比較例としてキックダウン制御の実行前に前進加速度を目標加速度αまで上昇させなかった場合の前進加速度の時間変化の一例を破線L2で示した。図3では時刻tにおいてアクセルペダル10が操作され、キックダウン実行条件が成立する。その後、まずスロットル開度が開けられ、その後自動変速機5の変速ギヤが切り替えられている。図3から明らかなように、前進加速度を目標加速度αより大きくしてからキックダウン制御を実行した場合の前進加速度の変動幅Δ1は、前進加速度を目標加速度αまで上昇させずにキックダウン制御を実行した場合の前進加速度の変動幅Δ2よりも小さい。
【0021】
このように前進加速度が目標加速度αより大きくなるまでキックダウン制御の実行を禁止して前進加速度を十分に上昇させることにより、キックダウン制御の前後及びその制御の実行時における前進加速度の変動幅を小さくすることができる。そのため、キックダウン制御における前進加速度の変動を抑制できる。また、このように前進加速度の変動を抑制することにより、車両1を安定かつ速やかに加速させることができるので、車両1の加速性を向上させることができる。なお、図2のステップS17〜S19の処理を実行することにより、ECU20が本発明のダウンシフト禁止手段として機能する。
【0022】
目標加速度αは、最大加速度に基づいて設定されるので、内燃機関2に無理な負荷がかかることを防止できる。
【0023】
なお、目標加速度αの設定方法は上述した方法に限定されない。例えば、図2のステップS15においてECU20は、まずキックダウン制御において切り替えられた後に設定されるべき変速比(以下、変更後変速比と称することがある。)を予測し、次にこの予測した変更後変速比とキックダウン実行条件の成立時にECU20が開弁側に変化させた後のスロットル開度とに基づいてキックダウン制御が実行された後の前進加速度を予測し、その後この予測した前進加速度に基づいて目標加速度αを設定してもよい。この場合、例えば目標加速度αにこの予測した前進加速度を設定する。また、変更前変速比において車両1の加速度をこの予測した前進加速度まで上昇させることが不可能な場合は、予測した前進加速度に所定の係数(例えば0.8など)を掛けた値を目標加速度αに設定してもよい。このようにキックダウン制御が実行された後の前進加速度に基づいて目標加速度αを設定することにより、キックダウン制御の前後及びこの制御の実行時における前進加速度の変動をさらに抑制することができる。そのため、車両1をさらに安定かつ速やかに加速させることができる。なお、このように変更後変速比を予測したり、キックダウン制御が実行された後の前進加速度を予測することにより、ECU20が本発明の変速比予測手段及び加速度予測手段として機能する。
【0024】
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本発明が適用される自動変速機に接続される内燃機関はディーゼルエンジンでもよい。車両の加速度は、車速、内燃機関の運転状態、及び車両の傾きなどに基づいて推定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一形態に係る制御装置が適用された自動変速機を搭載する車両の概略を示す図。
【図2】図1のECUが実行するキックダウン制御ルーチンを示すフローチャート。
【図3】前進加速度が目標加速度を超えてからキックダウン制御を実行したときの前進加速度の時間変化の一例を示す図。
【符号の説明】
【0026】
1 車両
2 内燃機関
5 自動変速機
9 駆動輪
10 アクセルペダル
20 エンジンコントロールユニット(制御手段、目標加速度設定手段、ダウンシフト禁止手段、変速比予測手段、加速度予測手段)
22 加速度センサ(加速度検出手段)
α 目標加速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、前記車両の内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に設けられて互いに大きさの異なる複数の変速比に切り替え可能な自動変速機に適用され、前記車両のアクセルペダルに対して前記内燃機関のスロットル開度を所定量以上開弁側に変化させるべき急加速操作が行われた場合、前記変速比を小さいものから大きなものに切り替えるダウンシフトが実行されるように前記自動変速機を制御する制御手段を備えた制御装置において、
前記制御手段は、前記急加速操作が行われた場合、前記ダウンシフトが実行される前の変速比である変更前変速比において前記車両が発生させるべき目標加速度を設定する目標加速度設定手段と、前記急加速操作が行われた後の前記車両の前進方向への加速度が前記目標加速度以下の場合は前記ダウンシフトの実行を禁止するダウンシフト禁止手段と、を備えることを特徴とする自動変速機の制御装置。
【請求項2】
前記目標加速度設定手段は、前記変更前変速比において前記車両が発生させることが可能な加速度の最大値に基づいて前記目標加速度を設定する請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記急加速操作が行われた場合、前記急加速操作において前記アクセルペダルに与えられた操作量と前記変更前変速比とに基づいて前記ダウンシフトにて変速比が切り替えられた後に設定されるべき変速比である変更後変速比を予測する変速比予測手段と、前記変速比予測手段が予測した前記変更後変速比と前記アクセルペダルに対する前記急加速操作に応答して開弁側に変化した後のスロットル開度とに基づいて前記ダウンシフトが実行された後の前記車両の前進方向への加速度を予測する加速度予測手段と、をさらに備え、
前記目標加速度設定手段は、前記加速度予測手段が予測した加速度に基づいて前記目標加速度を設定する請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
【請求項4】
前記車両の前後方向の加速度を検出する加速度検出手段をさらに備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動変速機の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−127763(P2009−127763A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−304284(P2007−304284)
【出願日】平成19年11月26日(2007.11.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】