自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造
【課題】自動車のオフセット前面衝突等の衝撃に対して剛性の高いロッカー後端部とリヤピラー下端部との結合部構造を実現し、上記衝撃によるリヤピラーの前倒れ変形を防ぐこと。
【解決手段】車体の前後方向に延びる閉断面構造のロッカー1後端部が、リヤホイールハウス7の前端と一体の閉断面構造のリヤピラー6下端部と結合する閉断面構造の結合部構造において、上記結合部の内部に、ロッカー1の一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面Dをなす第1のリィンフォースメント3aと、第1のリィンフォースメント3aの上部に、リヤピラー6に向けて徐々に高さが高くなる閉断面Eをなす第2のリィンフォースメント3bとからなる結合部リィンフォースメント3を設け、結合部リィンフォースメント3を上記両閉断面D,Eとで上下2層の閉断面構造とする。
【解決手段】車体の前後方向に延びる閉断面構造のロッカー1後端部が、リヤホイールハウス7の前端と一体の閉断面構造のリヤピラー6下端部と結合する閉断面構造の結合部構造において、上記結合部の内部に、ロッカー1の一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面Dをなす第1のリィンフォースメント3aと、第1のリィンフォースメント3aの上部に、リヤピラー6に向けて徐々に高さが高くなる閉断面Eをなす第2のリィンフォースメント3bとからなる結合部リィンフォースメント3を設け、結合部リィンフォースメント3を上記両閉断面D,Eとで上下2層の閉断面構造とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の側面のドア開口の下縁に沿って延びるロッカーの後端部と、リヤホイールハウスの前端と一体に上方へ立ち上がるリヤピラーの下端部との結合部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図3に示すように、一般に自動車は、車体側面に形成されたフロントおよびリヤドア開口9a,9bの下縁に沿って前後方向に延びるロッカー1の後端部と、リヤドア開口9bの後縁を形成するリヤピラー6の下端部とが結合されている。図4、図5に示すように、ロッカー1の一般部は、ロッカー外板10とロッカー内板11とで閉断面をなし、閉断面内にはロッカー外板10に沿って閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメント2が設けられている。リヤピラー6の下端部はリヤホイールハウス7の前縁部と一体に形成され、ピラー外板60とアーチ状に形成されたホイールハウス外板70の前面部とで閉断面をなす。ロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部とは互いに閉断面が連通するほぼL字状に結合されている。
【0003】
ところで、車両の前面衝突時、衝突の衝撃により車体後部が跳ね上がるピッチング現象が起こり、特にオフセット前面衝突では衝突側のロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部との結合部が変形してリヤピラー6が前倒れ(図3の白矢印)変形するおそれがある。リヤピラーの前倒れが生じると車体前端部の破損にとどまらず車体全体が変形する。そこで従来では上記結合部内に結合部リィンフォースメント等を設けて補強することが行なわれている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図10、図11は従来の代表的な補強構造を示し、図10ではロッカー外板およびピラー外板を省略して結合部の内部構造のみを示す。結合部ではロッカー内板の後端部11aの車外側に結合部リィンフォースメント3Kが設けられている。結合部リィンフォースメント3Kは車内側が開口する断面ハット形で、上面部360の高さがロッカー1側からリヤピラー6側へ向けて徐々に高くされた側面視ほぼL字屈曲状をなす。また上面部360の内面には補強板362を重ね合わせて接合されている。結合部リィンフォースメント3Kは上縁および下縁がロッカー内板11に接合され、ロッカー内板の後端部11aとで閉断面を構成し、この閉断面をロッカー1側からリヤピラー6へ向けて連通せしめて結合部を補強することがなされている。結合部リィンフォースメント3Kの後端縁はホイールハウス外板70の前面下部で閉じられている。また結合部の車外側は結合部リィンフォースメント3Kを覆うようにリヤピラー外板の下端部61で閉じてある。尚、特許文献1では、結合部を補強するリィンフォースメントをリヤピラーリィンフォースメントとしており、結合部を補強するとともにピラーリィンフォースメントの上部でリヤピラーを補強するようにしている。
【特許文献1】特開2006−312358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の結合部リィンフォースメント3Kによる結合部の補強構造では、結合部リィンフォースメント3Kによる閉断面形状がロッカー側からリヤピラー側へ一連に延びる大型のため、オフセット前衝突時の衝撃に対する結合部の補強効果が十分とは言えず、衝突時の大きな衝撃で結合部リィンフォースメント3Kの閉断面崩れが生じ、結合部が変形しリヤピラーが前倒れ変形して、車体の変形量が大きくなるといった問題があった。
【0006】
また図12に示すように、ロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部との結合部ではその車外側に、リヤドア開口を開閉するリヤドアRD内の下部に前後方向に設置されたインパクトビーム91の後端が位置し、ドア閉鎖時に上記結合部とインパクビーム91の後端とが車内外方向にラップするようにしている。
インパクトビーム8は車両の側面衝突時に、前端と後端とがセンタピラーおよびリヤピラー6に当接し、両ピラー間で突っ張ってリヤドアRDの車室への侵入量を軽減する役割をなす。しかしながら、インパクトビーム91の後端と対向する上記結合部は断面形状が大きいため車外からの外力(図11の白矢印)に対する強度が充分と言えず、車両の側面衝突時に車内側へ押し込まれたリヤドアのインパクトビーム91後端が当ったときにその衝突荷重により上記結合部に車内側への断面崩れが生じ、リヤドアRDの車内側への侵入を抑制する抑制効果が充分に発揮できないと問題があった。
【0007】
そこで本発明はロッカー後端部とリヤピラー下端部との結合部を効率よく強化でき、前面衝突時の大きな衝撃により変形せずにリヤピラーの前倒れを防ぐことができ、一方、側面衝突時に車内側へ押し込まれたリヤドアのインパクトビームの後端を確実に受け止めてドアの車内側への侵入を抑制する構造を実現することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、上記結合部の内部に、上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面をなす第1のリィンフォースメントと、第1のリィンフォースメント上に設けてリヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面をなす第2のリィンフォースメントからなる結合部リィンフォースメントを設け、上記結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造とする(請求項1)。
結合部リィンフォースメントにより結合部内に上下2層の閉断面を構成したので従来構造に比べて結合部の剛性を強化できる。また直線状の第1のリィンフォースメントと後方へ立ち上がる第2のリィンフォースメントとで、結合部の形状に好適に対応できる。
【0009】
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備える。上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、上記仕切壁の車外面の下部に上記第1のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記下部閉断面を形成し、上記仕切壁の車外面の上部に上記第2のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記上部閉断面を形成する(請求項2)。
仕切壁を設けてこれに第1および第2のリィンフォースメントを結合することで上下2層の閉断面構造の結合部リィンフォースメントが容易に形成される。
【0010】
上記第1のリィンフォースメントは車内側へ開口する断面ほぼハット形で上下の開口縁を上記仕切壁の車外面に接合し、仕切壁とで上記下部閉断面を形成する。上記第2のリィンフォースメントは断面ほぼ逆L字形で、一方の端縁を上記仕切壁の車外面の上部に接合するとともに他方の端縁を上記第1のリィンフォースメントの車外側の上縁に接合して、上記仕切壁および第1のリィンフォースメントの上部とで上記上部閉断面を形成し、上記仕切壁と、第1および第2のリィンフォースメントとで上下2層の閉断面構造を形成する(請求項3)。
仕切壁と第1および第2のリィンフォースメントとで2層の断面構造を構成するのに、第1のリィンフォースメントをハット形とし、第2のリィンフォースメントを逆L字形とするのが好適である。
【0011】
上記第1のリィンフォースメントおよび上記第2のリィンフォースメントの前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめる(請求項4)。
ロッカーリィンフォースメントと結合部リィンフォースメントを一連に結合することで結合部リィンフォースメントの剛性が一層強化される。
【0012】
また本発明は、車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、上記結合部の内部に、閉断面を形成し、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる結合部リィンフォースメントを設け、該結合部リィンフォースメントの上下中間位置に前後方向水平に延びる中間壁を設け、上記結合部リィンフォースメントの下部に上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面と、上部に上記リヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面を形成して結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造とする(請求項5)。
結合部を、結合部リィンフォースメントおよび中間壁により上下2層の閉断面を構成したので従来構造に比べて結合部の剛性を強化できる。また結合部リィンフォースメントの内部を中間壁により上下に仕切ることで、上下2層の閉断面構造に好適に対応できる。
【0013】
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備える。上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、上記仕切壁の車外面に、車内側へ開口する断面ほぼハット形をなす上記結合部リィンフォースメントの上下の開口縁を接合して、結合部リィンフォースメントと上記仕切壁とで閉断面構造をなす。板体からなる上記中間壁は、一方の端縁を上記結合部リィンフォースメントの車内面に接合するとともに他方の端縁を上記仕切壁の車外面に接合して、上記下部閉断面および上記上部閉断面を形成するように設置し、上記仕切壁と上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁とで上下2層の閉断面構造を形成する(請求項6)。
仕切壁を設けてこれに結合部リィンフォースメントおよび中間壁を結合することで上下2層の閉断面構造が容易に形成される。
【0014】
上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁の前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめる(請求項7)。
結合部リィンフォースメントの剛性が一層強化される。
【0015】
上記結合部の車外側には上記上部閉断面に対応する位置に、上記ドア開口を開閉するドアの内部に前後方向に設置されたドアインパクトビームの後端が配置され、また上記結合部の車内側には上記ロッカー内板の車内側の側面に沿って、車両前後方向に延びるリヤサイドメンバの前端部が接合される。上記ロッカー内板と上記仕切壁と間には上記上部閉断面の車内側の位置に、上記仕切壁の車内面とで閉断面をなすバルクヘッドを設ける(請求項8)。
結合部の車内側にバルクヘッドにより閉断面を形成したので、より結合部の剛性が強化され、特に、車幅方向に作用する衝突荷重に対する剛性が発揮される。
【0016】
上記バルクヘッドは車外側に向けて開口する断面ハット形をなし、上部開口縁を上記第2のリィンフォースメントまたは上記結合部リィンフォースメントの上縁に対する位置で上記仕切壁の車内面に接合するとともに、下部開口縁を上記第1のリィンフォースメントの上縁または上記中間壁に対応する位置で上記仕切壁の車内面に接合せしめる(請求項9)。
バルクヘッドにより結合部の車内側に閉断面を好適に形成でき、特に車内側の閉断面と上記上部閉断面とが相まって側突時の衝突荷重に対して高い剛性を発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図3に示す車体のロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部とが結合された結合部に本発明を適用した第1の実施形態を説明する。ロッカー1は車体の側面下縁に沿って前後方向に延び、フロントドア開口9aおよびリヤドア開口9bの開口下縁を構成している。図4に示すように、ロッカー1の一般部は車内側へ開口する断面ほぼハット形のロッカー外板10と車外側へ開口する断面ほぼハット形のロッカー内板11とを互いに対向せしめて上縁および下縁のフランジ同士を重ね合わせて溶接した閉断面構造をなす。
【0018】
ロッカー1の一般部の内部にはその閉断面を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメント2が設けてある。ロッカーリィンフォースメント2はロッカー外板10の内面に沿うように断面ほぼハット形をなし、上縁および下縁の結合フランジをロッカー外板10および内板11の上下のフランジ間に挟み込んで一体に溶接してある。
【0019】
リヤピラー6は上記リヤドア開口9bの後方に位置するクォータパネル90と一体に形成してあり、かつリヤピラー6の下端部はリヤホイールハウス7の前縁と一体に形成してある。図5に示すように、リヤピラー6の下端部は、クォータパネル90の前縁下端部からなるピラー外板60と、リヤホイールハウス7のアーチ状をなすホイールハウス外板70の前面部とからなり、ピラー外板60とホイールハウス外板70との車内側および車外側の結合フランジどうしを重ね合わせて溶接して縦方向に延びる閉断面をなす。図5の71はホイールハウス内板を表す。
【0020】
以下、図1、図2に基いて本発明のロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部との結合部(以下、単に結合部という)の構造を説明する。図1(A)は結合部の内部の側面図を示し、ロッカー1およびリヤピラー6の外板をともに省略したもので、図1(B)は図1(A)のIB−IB線に沿う断面図である。図2は結合部の構成部材を示す分解斜視図で、ロッカー1の外板を省略したものである。
【0021】
結合部はその車内側の内板がロッカー内板11の後端部11aで構成してある。ロッカー内板11の後端部11aはロッカー内板11の一般部側から後方へ向けて徐々に上下幅が上方へ高くしてあり、後端部11aの上縁後端はリヤピラー側へ延ばしてある。尚、ロッカー外板10およびロッカーリィンフォースメント2は上下幅が広くなるロッカー内板11の後端部11aよりも手前の位置まで設置してあり、それよりも後方の結合部側までは延びていない。
【0022】
ロッカー内板11の後端部11aの車外側には後端部11aの車外側の開口を塞ぐように縦壁状の仕切壁4が設けてある。仕切壁4は、後端部11aに合わせて上下幅を後方へ向けて徐々に拡大した形状の平板で、上縁および下縁が後端部11aの上縁および下縁のフランジに重ね合わせて溶接してあり、後端部11aと仕切壁4とは結合部の車内側位置に閉断面を形成している。尚、後端部11aと仕切壁4との閉断面の後端はその後方に位置するリヤホイールハウス7のホイールハウス内板71(図5)の前面部により閉じてある。
【0023】
仕切壁4の車外面には、結合部リィンフォースメント3が設けてある。結合部リィンフォースメント3は下側の第1のリィンフォースメント3aと、これとは別体の上側の第2のリィンフォースメント3bとで上下2段構造をなす。
【0024】
第1のリィンフォースメント3aは、ロッカーリィンフォースメント2の断面形状に合わせて車内側へ向けて開口する断面ほぼハット形に形成してあり、前端側の上下幅と後端側の上下幅とがほぼ同幅となるように前後方向にほぼ直線状に延設してある。
【0025】
第1のリィンフォースメント3aは、上縁の結合フランジ30を仕切壁4の上下中間位置の車外面に重ね合わせて溶接するとともに、下縁の結合フランジ31を仕切壁4の下縁の車外面に重ね合わせて仕切壁4の下縁とロッカー内板の後端部11aの下縁結合フランジと一体に溶接してあり、仕切壁4の下部とで閉断面Dを形成している。
【0026】
また第1のリィンフォースメント3aはその前端縁34aがロッカーリィンフォースメント2の後端縁23と連結してあり、これにより下部閉断面Dはロッカー1一般部の内板11とロッカーリィンフォースメント2とからなる閉断面の車外側半部と連通し、上記ロッカー側の閉断面の車外側半部を後方へ延長する。
【0027】
第1のリィンフォースメント3aの直上に設置する第2のリィンフォースメント3bは、第1のリィンフォースメント3aの上面部32とほぼ同じ車幅方向の横幅を有し、前後方向には上面部32とほぼ同じか若干短い長さに形成してある。第2のリィンフォースメント3bは車外側に縦壁状の側壁35を備え、その上縁から屈曲して車内側へ張り出す上壁36とで断面ほぼ逆L字形をなす。側壁35はその上縁を仕切壁4の上縁に対応して前側から後方へ向けて徐々に高くして、側壁35後端の上下幅が上方へ高く形成してある。側壁35の上縁に沿って屈曲せしめた上壁36は後方かつ上方へ向けて緩やかに傾斜する傾斜面をなす。
【0028】
第2のリィンフォースメント3bには、上壁36の車内側の側縁に沿って上方へ屈曲形成した結合フランジ37が設けてあり、また側壁35の下縁にはこれに沿って第1のリィンフォースメント3aの側面部33の上縁に対応する接合部38が設けてある。尚、接合部38の後半部は、第2のリィンフォースメント3bの横幅よりも若干車外側へ横幅を広くした第1のリィンフォースメント3aの側面部33の上縁後端に合わせて車外側へ膨出形成してある。
【0029】
第2のリィンフォースメント3bは、上縁の結合フランジ37を仕切壁4の上縁に沿うように仕切壁4の車外面の上部に重ね合わせて溶接するとともに、第1のリィンフォースメント3aの上面部32を覆い、側壁35下縁の接合部38を第1のリィンフォースメント3aの側面部33の車外上縁に沿って重ね合わせて溶接してある。これにより第2のリィンフォースメント3bは、仕切壁4および第1のリィンフォースメント3aの上面部32とで閉断面Eを形成している。これにより第1および第2のリィンフォースメント3a,3bからなる結合部リィンフォースメント3は両リィンフォースメント3a,3bの下部および上部閉断面D,Eにより上下2層の閉断面構造を形成してある。
【0030】
第2のリィンフォースメント3bの前端縁34bは、第1のリィンフォースメント3aとロッカーリィンフォースメント2の結合部またはその付近で、第1のリィンフォースメント3aの上面部32の前端に重ね合わせて溶接してあり、閉断面Eの前端は閉じてある。閉断面Eの側面視形状は、ロッカー1側からリヤピラー6側へ向けて徐々に高さ寸法を高くしてピラー6側へ拡大するように形成してある。
【0031】
上下に配置した両閉断面D,Eの後端はホイールハウス外板70の前面部で閉じてある。即ち、第1のリィンフォースメント3aは上面部32の後縁に形成した結合フランジ39aをホイールハウス外板70の前面部の下端付近に溶接するとともに、側面部33後縁の結合部39bをホイールハウス外板70の前面部の車外側の側縁フランジに溶接してある。第2のリィンフォースメント3bは側壁35および上壁36の後縁に形成した結合フランジ39cをホイールハウス外板70の前面部の上下中間位置に溶接してある。
【0032】
ロッカー1とリヤピラー6との結合部ではその車外側の外板を、リヤピラー外板60の下端から屈曲して端末を前方へ延長した側面視ほぼL字状をなす下端部61で構成してあり、下端部61により第1および第2のリィンフォースメント3a,3bを覆い隠すようにしてある。下端部61の断面形状はロッカー1一般部のロッカー外板10(図4)の断面形状に合わせてある。下端部61はその上縁の結合フランジ611をロッカー内板11の後端部11aの上縁と仕切壁4との上縁と結合部と一体に溶接するとともに、下縁の結合フランジ612を後端部11aおよび仕切壁4の下縁と第1のリィンフォースメント3aの下縁結合フランジ31と一体の溶接してあり、更に下端部61の前端縁はロッカー外板の後縁に結合してある。
【0033】
本実施形態によれば、ロッカー1の後端とリヤピラー6の下端との結合部を補強する結合部リィンフォースメント3を上下2段の第1および第2のリィンフォースメント3a,3bとで構成し、これらにより上下2層の閉断面D,Eを形成したので、従来の結合部リィンフォースメント3Kによる閉断面に比べて各閉断面D,Eを小型化できる。更に下方の下部閉断面Dはロッカー1一般部の閉断面を直線状に後方へ連通するように形成し、その上方の閉断面Eをリヤピラー6側へ突出するように形成したので、両閉断面D,Eが結合部の内部形状に合致している。従って、車両衝突時の衝撃に対する結合部の剛性を強化することができ、車両のオフセット前面衝突などの大きな衝撃でもリヤピラー6の前倒れ変形を防止することができる。
【0034】
結合部では断面ハット形のロッカー内板11の後端部11aの車外側に平板からなる仕切壁4を設けてこれに第1および第2のリィンフォースメント3a,3bをそれぞれ接合するようにしたので、これらのパネル構成を簡素にでき、仕切壁4への両リィンフォースメント3a,3bの接合作業を容易にでき、好適に上下2層の閉断面D,Eを形成することができる。またロッカー内板11の後端部11aと仕切壁4とで結合部の車内側に閉断面を形成でき、これと車外側の閉断面D,Eとが相まってより高い結合部の補強効果が発揮される。
また下部および上部閉断面D,Eは断面形状が小型となるので、前面衝突の衝撃に対する剛性とともに、車両側面衝突時に車幅方向に作用する衝撃に対する剛性も向上する。
【0035】
次に図6に基いて、側面衝突の衝撃に対して上述の実施形態よりも有効な第2の実施形態を説明する。本実施形態の基本構造は第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。図6において同一部材は同一符号で表し、それらの説明を省略する。
ロッカー1の車外側には、仕切壁4と第1のリィンフォースメント3aの上面部および第2のリィンフォースメント3bで形成した上部閉断面Eの車外側に、リヤドア開口を開閉するリヤドアRDの内部に前後方向に設置されたインパクトビーム91の後端が車内方向に対向するように配置される。
【0036】
ロッカー1の車内側には、ロッカー内板の後端部11aの上半部に沿って車両前後方向に延びるリヤサイドメンバ80の前端部が接合してある。リヤサイドメンバ80は断面ほぼ逆ハット形で、左右の上縁フランジを車室フロア81の下面に結合して、車室フロア81とで閉断面構造をなす。リヤサイドメンバ80はその前端の車外側の側面をロッカー内板の後端部11aの上半部に結合してある。
【0037】
そしてロッカー1の仕切壁4とロッカー内板の後端部11aとからなる閉断面の上半部には、上部閉断面Eとリヤサイドメンバ80の前端部との間に、仕切壁4とで閉断面Fを形成するバルクヘッド5が設置してある。バルクヘッド5は車外側に向けて開口する断面ハット形で、上壁51と下壁52およびこれらの車内側の端縁間を上下につないだ側壁53を備えている。
バルクヘッド5は、その上縁の結合フランジ54を車外側の第2のリィンフォースメント3bの上縁の結合フランジ37と対向する位置で仕切壁4の車内面上部にロッカー内板の後端部11aの上縁フランジと一体に結合するとともに、下縁の結合フランジ55を車外側の第1のリィンフォースメント3aの上縁の結合フランジ30と対向する位置で仕切壁4の車内側中間部に結合してある。バルクヘッド5の側壁53はロッカー内板後端部11aの上半部に近接対向してある。
【0038】
車両の側面衝突時に、衝突相手によりリヤドアRDが車内側へ押し込まれると、ロッカー1にはその第2のリィンフォースメント3bの側壁35にリヤドアRD内のインパクトビーム90の後端が当たる。この場合、インパクトビーム90の衝突位置に対応して、ロッカー1の内部には上部閉断面Eおよび仕切壁4とバルクヘッド5からなる閉断面Fを車幅方向に形成したので車内側に向かって作用するインパクトビーム90からの衝突荷重に対するロッカー1の剛性が高く、上記衝突荷重に抗してロッカー1の第1および第2のリィンフォースメント3a,3bの上面部32と上壁36,更に仕切壁4を介してバルクヘッド5の上壁51および下壁52が突っ張って、これらにより上記衝突荷重を車内側のリヤサイドメンバ80側へ受け流し、ロッカー1の車内側への断面崩れを防止できる。従って、ロッカー1により確実にインパクトビーム90の後端を受け止め、もってリヤドアRDの車内側への移動変形を抑制することができる。
【0039】
次に図7、図8に基いて本発明の第3の実施形態を説明する。なお、基本構造は上述の第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明し、図において同一部材は同一符号で表す。
ロッカー1の後端には、仕切壁4の車外側に仕切壁4とで閉断面をなす結合部リィンフォースメント3Cが設けてある。結合部リィンフォースメント3Cは、ロッカーリィンフォースメント2の断面形状に合わせて車内側へ向けて開口する断面ほぼハット形に形成してあり、前端側の上下幅はロッカーリィンフォースメント2の後端の上下幅とほぼ同幅としてある。
結合部リィンフォースメント3Cの側面部33aはその上縁を仕切壁4の上縁に対応して前側から後方へ向けて徐々に高くして、側面部33a後端の上下幅が上方へ高く形成してある。側面部33aの上縁に沿って車内側へ屈曲せしめた上面部32aは後方かつ上方に向けて緩やかに傾斜する傾斜面をなす。
【0040】
結合部リィンフォースメント3Cは上縁の結合フランジ30aを仕切壁4の上縁に沿うようにその車外面に溶接するとともに、下縁の結合フランジ31を仕切壁4の下縁に沿って溶接して、仕切壁4とで閉断面を形成してある。また結合部リィンフォースメント3Cの前端縁34はロッカーリィンフォースメント2の後端縁23と連結してある。結合部リィンフォースメント3Cの後端縁39はホイールハウス外板70の前面部に溶接して閉じてある。
【0041】
結合部リィンフォースメント3Cと仕切壁4との閉断面内には、これを上下に仕切るように中間壁3hが設けてある。中間壁3hは前後方向にほぼ水平に延びる板体である。中間壁3hはロッカーリィンフォースメント2の上面部を後方へ延長するように結合部リィンフォースメント2の上下中間に位置し、中間壁3hの車外側の端縁38a(一方の端縁)の結合フランジを結合部リィンフォースメント2の車内面に溶接するとともに、他方の車内側の端縁38bの結合フランジを仕切壁4の上下中間に溶接して、結合部リィンフォースメント3Cと仕切壁4との閉断面を下部閉断面Dと上部閉断面Eとに分割している。中間壁3hの前端縁は、結合部リィンフォースメント3Cの前端縁34と一体にロッカーリィンフォースメント2の後端23に結合してある。
【0042】
本実施形態によれ上述の第1の実施形態と同様の作用効果を発揮し、車両の前面衝突および側面衝突の荷重に対するロッカー1後端とリヤピラー6下端との結合部の剛性を強化することができる。
【0043】
図9は本発明の第4の実施形態を示すもので、本実施形態の構造は上述の第3の実施形態の構造に上述の第2の実施形態に用いたバルクヘッド5を追加した構造としてある。本実施形態の基本構造は第2および第3の実施形態のそれとほぼ同じである。
バルクヘッド5は、ロッカー1の仕切壁4とロッカー内板の後端部11aとからなる閉断面の上半部において、上縁の結合フランジ54を車外側の結合部リィンフォースメント3Cの上縁の結合フランジ30aと対向する位置で仕切壁4の車内面上部にロッカー内板の後端部11aの上縁フランジと一体に結合するとともに、下縁の結合フランジ55を中間壁3hの車内側の端縁38bと対向する位置で仕切壁4の車内側中間部に結合してある。
【0044】
本実施形態によれば上述の第2の実施形態と同様の作用効果を発揮し、車両の側面衝突時に車内側へ押し込まれるリヤドアRDのインパクトビーム90の後端を、ロッカー1の結合部で断面崩れ起すことなく確実に受け止め、リヤドアRDの車内側への移動変形を抑制する。
【0045】
第1ないし第4のいずれの実施形態においても、ロッカー1とリヤピラー6との結合部では外板をリヤピラー外板60の下端部61で構成したので結合部の外観見栄えをスッキリさせることができ、かつロッカー外板10の後端との結合を容易にできる。また、各実施形態では、リヤピラー外板60の下端部61で結合部の下縁まで被覆する構造としたが、近年、車両によってはロッカー1の車外側の下半部に沿って合成樹脂製のサイドスカート部材を設置することが行なわれ、この種のサイドスカート部材を設置する車両では下縁まで被覆する必要はなく、リヤピラー外板60の下端部61でロッカー1外面の上半部を被覆し、下半部をサイドスカート部材で被覆するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施形態の結合部構造を示すもので、図1(A)はロッカーおよびリヤピラーの外板をともに省略した状態の結合部の側面図であり、図1(B)は図1(A)のIB−IB線に沿う断面図である。
【図2】上記第1の実施形態を示すもので、ロッカーの外板を省略した状態の結合部の構成部材を表す分解斜視図である。
【図3】本発明を適用する車両の概略側面図である。
【図4】図3のIV‐IV線に沿うロッカーの一般部の断面図である。
【図5】図3のV−V線に沿うリヤピラーの下端部の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示すもので、図1(B)に対応する縦断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態を示すもので、図2に対応してロッカーの外板を省略した状態の結合部の分解斜視図である。
【図8】図7のVIII‐VIII線に沿う位置での縦断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態を示すもので、図8に対応する縦断面図である。
【図10】図2に対応して従来の結合部構造を示す分解斜視図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う結合部の断面図である。
【図12】リヤドア閉鎖時の結合部の周辺を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ロッカー
10 ロッカー外板
11 ロッカー内板
2 ロッカーリィンフォースメント
23 後端縁
3,3C 結合部リィンフォースメント
3a 第1のリィンフォースメント
3b 第2のリィンフォースメント
30,30a,31 結合フランジ(上下の開口縁)
37 結合フランジ(一方の端縁)
38 結合部(他方の端縁)
3h 中間壁
38a 中間壁の車外側の端縁(一方の端縁)
38b 中間壁の車内側の端縁(他方の端縁)
5 バルクヘッド
54 上部開口縁
55 下部開口縁
6 リヤピラー
7 リヤホイールハウス
80 リヤサイドメンバ
9a,9b ドア開口
90 ドアインパクトビーム
D 下部部閉断面
E 上部閉断面
F バルクヘッドの閉断面
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の側面のドア開口の下縁に沿って延びるロッカーの後端部と、リヤホイールハウスの前端と一体に上方へ立ち上がるリヤピラーの下端部との結合部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図3に示すように、一般に自動車は、車体側面に形成されたフロントおよびリヤドア開口9a,9bの下縁に沿って前後方向に延びるロッカー1の後端部と、リヤドア開口9bの後縁を形成するリヤピラー6の下端部とが結合されている。図4、図5に示すように、ロッカー1の一般部は、ロッカー外板10とロッカー内板11とで閉断面をなし、閉断面内にはロッカー外板10に沿って閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメント2が設けられている。リヤピラー6の下端部はリヤホイールハウス7の前縁部と一体に形成され、ピラー外板60とアーチ状に形成されたホイールハウス外板70の前面部とで閉断面をなす。ロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部とは互いに閉断面が連通するほぼL字状に結合されている。
【0003】
ところで、車両の前面衝突時、衝突の衝撃により車体後部が跳ね上がるピッチング現象が起こり、特にオフセット前面衝突では衝突側のロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部との結合部が変形してリヤピラー6が前倒れ(図3の白矢印)変形するおそれがある。リヤピラーの前倒れが生じると車体前端部の破損にとどまらず車体全体が変形する。そこで従来では上記結合部内に結合部リィンフォースメント等を設けて補強することが行なわれている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図10、図11は従来の代表的な補強構造を示し、図10ではロッカー外板およびピラー外板を省略して結合部の内部構造のみを示す。結合部ではロッカー内板の後端部11aの車外側に結合部リィンフォースメント3Kが設けられている。結合部リィンフォースメント3Kは車内側が開口する断面ハット形で、上面部360の高さがロッカー1側からリヤピラー6側へ向けて徐々に高くされた側面視ほぼL字屈曲状をなす。また上面部360の内面には補強板362を重ね合わせて接合されている。結合部リィンフォースメント3Kは上縁および下縁がロッカー内板11に接合され、ロッカー内板の後端部11aとで閉断面を構成し、この閉断面をロッカー1側からリヤピラー6へ向けて連通せしめて結合部を補強することがなされている。結合部リィンフォースメント3Kの後端縁はホイールハウス外板70の前面下部で閉じられている。また結合部の車外側は結合部リィンフォースメント3Kを覆うようにリヤピラー外板の下端部61で閉じてある。尚、特許文献1では、結合部を補強するリィンフォースメントをリヤピラーリィンフォースメントとしており、結合部を補強するとともにピラーリィンフォースメントの上部でリヤピラーを補強するようにしている。
【特許文献1】特開2006−312358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の結合部リィンフォースメント3Kによる結合部の補強構造では、結合部リィンフォースメント3Kによる閉断面形状がロッカー側からリヤピラー側へ一連に延びる大型のため、オフセット前衝突時の衝撃に対する結合部の補強効果が十分とは言えず、衝突時の大きな衝撃で結合部リィンフォースメント3Kの閉断面崩れが生じ、結合部が変形しリヤピラーが前倒れ変形して、車体の変形量が大きくなるといった問題があった。
【0006】
また図12に示すように、ロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部との結合部ではその車外側に、リヤドア開口を開閉するリヤドアRD内の下部に前後方向に設置されたインパクトビーム91の後端が位置し、ドア閉鎖時に上記結合部とインパクビーム91の後端とが車内外方向にラップするようにしている。
インパクトビーム8は車両の側面衝突時に、前端と後端とがセンタピラーおよびリヤピラー6に当接し、両ピラー間で突っ張ってリヤドアRDの車室への侵入量を軽減する役割をなす。しかしながら、インパクトビーム91の後端と対向する上記結合部は断面形状が大きいため車外からの外力(図11の白矢印)に対する強度が充分と言えず、車両の側面衝突時に車内側へ押し込まれたリヤドアのインパクトビーム91後端が当ったときにその衝突荷重により上記結合部に車内側への断面崩れが生じ、リヤドアRDの車内側への侵入を抑制する抑制効果が充分に発揮できないと問題があった。
【0007】
そこで本発明はロッカー後端部とリヤピラー下端部との結合部を効率よく強化でき、前面衝突時の大きな衝撃により変形せずにリヤピラーの前倒れを防ぐことができ、一方、側面衝突時に車内側へ押し込まれたリヤドアのインパクトビームの後端を確実に受け止めてドアの車内側への侵入を抑制する構造を実現することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、上記結合部の内部に、上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面をなす第1のリィンフォースメントと、第1のリィンフォースメント上に設けてリヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面をなす第2のリィンフォースメントからなる結合部リィンフォースメントを設け、上記結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造とする(請求項1)。
結合部リィンフォースメントにより結合部内に上下2層の閉断面を構成したので従来構造に比べて結合部の剛性を強化できる。また直線状の第1のリィンフォースメントと後方へ立ち上がる第2のリィンフォースメントとで、結合部の形状に好適に対応できる。
【0009】
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備える。上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、上記仕切壁の車外面の下部に上記第1のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記下部閉断面を形成し、上記仕切壁の車外面の上部に上記第2のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記上部閉断面を形成する(請求項2)。
仕切壁を設けてこれに第1および第2のリィンフォースメントを結合することで上下2層の閉断面構造の結合部リィンフォースメントが容易に形成される。
【0010】
上記第1のリィンフォースメントは車内側へ開口する断面ほぼハット形で上下の開口縁を上記仕切壁の車外面に接合し、仕切壁とで上記下部閉断面を形成する。上記第2のリィンフォースメントは断面ほぼ逆L字形で、一方の端縁を上記仕切壁の車外面の上部に接合するとともに他方の端縁を上記第1のリィンフォースメントの車外側の上縁に接合して、上記仕切壁および第1のリィンフォースメントの上部とで上記上部閉断面を形成し、上記仕切壁と、第1および第2のリィンフォースメントとで上下2層の閉断面構造を形成する(請求項3)。
仕切壁と第1および第2のリィンフォースメントとで2層の断面構造を構成するのに、第1のリィンフォースメントをハット形とし、第2のリィンフォースメントを逆L字形とするのが好適である。
【0011】
上記第1のリィンフォースメントおよび上記第2のリィンフォースメントの前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめる(請求項4)。
ロッカーリィンフォースメントと結合部リィンフォースメントを一連に結合することで結合部リィンフォースメントの剛性が一層強化される。
【0012】
また本発明は、車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、上記結合部の内部に、閉断面を形成し、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる結合部リィンフォースメントを設け、該結合部リィンフォースメントの上下中間位置に前後方向水平に延びる中間壁を設け、上記結合部リィンフォースメントの下部に上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面と、上部に上記リヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面を形成して結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造とする(請求項5)。
結合部を、結合部リィンフォースメントおよび中間壁により上下2層の閉断面を構成したので従来構造に比べて結合部の剛性を強化できる。また結合部リィンフォースメントの内部を中間壁により上下に仕切ることで、上下2層の閉断面構造に好適に対応できる。
【0013】
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備える。上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、上記仕切壁の車外面に、車内側へ開口する断面ほぼハット形をなす上記結合部リィンフォースメントの上下の開口縁を接合して、結合部リィンフォースメントと上記仕切壁とで閉断面構造をなす。板体からなる上記中間壁は、一方の端縁を上記結合部リィンフォースメントの車内面に接合するとともに他方の端縁を上記仕切壁の車外面に接合して、上記下部閉断面および上記上部閉断面を形成するように設置し、上記仕切壁と上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁とで上下2層の閉断面構造を形成する(請求項6)。
仕切壁を設けてこれに結合部リィンフォースメントおよび中間壁を結合することで上下2層の閉断面構造が容易に形成される。
【0014】
上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁の前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめる(請求項7)。
結合部リィンフォースメントの剛性が一層強化される。
【0015】
上記結合部の車外側には上記上部閉断面に対応する位置に、上記ドア開口を開閉するドアの内部に前後方向に設置されたドアインパクトビームの後端が配置され、また上記結合部の車内側には上記ロッカー内板の車内側の側面に沿って、車両前後方向に延びるリヤサイドメンバの前端部が接合される。上記ロッカー内板と上記仕切壁と間には上記上部閉断面の車内側の位置に、上記仕切壁の車内面とで閉断面をなすバルクヘッドを設ける(請求項8)。
結合部の車内側にバルクヘッドにより閉断面を形成したので、より結合部の剛性が強化され、特に、車幅方向に作用する衝突荷重に対する剛性が発揮される。
【0016】
上記バルクヘッドは車外側に向けて開口する断面ハット形をなし、上部開口縁を上記第2のリィンフォースメントまたは上記結合部リィンフォースメントの上縁に対する位置で上記仕切壁の車内面に接合するとともに、下部開口縁を上記第1のリィンフォースメントの上縁または上記中間壁に対応する位置で上記仕切壁の車内面に接合せしめる(請求項9)。
バルクヘッドにより結合部の車内側に閉断面を好適に形成でき、特に車内側の閉断面と上記上部閉断面とが相まって側突時の衝突荷重に対して高い剛性を発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図3に示す車体のロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部とが結合された結合部に本発明を適用した第1の実施形態を説明する。ロッカー1は車体の側面下縁に沿って前後方向に延び、フロントドア開口9aおよびリヤドア開口9bの開口下縁を構成している。図4に示すように、ロッカー1の一般部は車内側へ開口する断面ほぼハット形のロッカー外板10と車外側へ開口する断面ほぼハット形のロッカー内板11とを互いに対向せしめて上縁および下縁のフランジ同士を重ね合わせて溶接した閉断面構造をなす。
【0018】
ロッカー1の一般部の内部にはその閉断面を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメント2が設けてある。ロッカーリィンフォースメント2はロッカー外板10の内面に沿うように断面ほぼハット形をなし、上縁および下縁の結合フランジをロッカー外板10および内板11の上下のフランジ間に挟み込んで一体に溶接してある。
【0019】
リヤピラー6は上記リヤドア開口9bの後方に位置するクォータパネル90と一体に形成してあり、かつリヤピラー6の下端部はリヤホイールハウス7の前縁と一体に形成してある。図5に示すように、リヤピラー6の下端部は、クォータパネル90の前縁下端部からなるピラー外板60と、リヤホイールハウス7のアーチ状をなすホイールハウス外板70の前面部とからなり、ピラー外板60とホイールハウス外板70との車内側および車外側の結合フランジどうしを重ね合わせて溶接して縦方向に延びる閉断面をなす。図5の71はホイールハウス内板を表す。
【0020】
以下、図1、図2に基いて本発明のロッカー1の後端部とリヤピラー6の下端部との結合部(以下、単に結合部という)の構造を説明する。図1(A)は結合部の内部の側面図を示し、ロッカー1およびリヤピラー6の外板をともに省略したもので、図1(B)は図1(A)のIB−IB線に沿う断面図である。図2は結合部の構成部材を示す分解斜視図で、ロッカー1の外板を省略したものである。
【0021】
結合部はその車内側の内板がロッカー内板11の後端部11aで構成してある。ロッカー内板11の後端部11aはロッカー内板11の一般部側から後方へ向けて徐々に上下幅が上方へ高くしてあり、後端部11aの上縁後端はリヤピラー側へ延ばしてある。尚、ロッカー外板10およびロッカーリィンフォースメント2は上下幅が広くなるロッカー内板11の後端部11aよりも手前の位置まで設置してあり、それよりも後方の結合部側までは延びていない。
【0022】
ロッカー内板11の後端部11aの車外側には後端部11aの車外側の開口を塞ぐように縦壁状の仕切壁4が設けてある。仕切壁4は、後端部11aに合わせて上下幅を後方へ向けて徐々に拡大した形状の平板で、上縁および下縁が後端部11aの上縁および下縁のフランジに重ね合わせて溶接してあり、後端部11aと仕切壁4とは結合部の車内側位置に閉断面を形成している。尚、後端部11aと仕切壁4との閉断面の後端はその後方に位置するリヤホイールハウス7のホイールハウス内板71(図5)の前面部により閉じてある。
【0023】
仕切壁4の車外面には、結合部リィンフォースメント3が設けてある。結合部リィンフォースメント3は下側の第1のリィンフォースメント3aと、これとは別体の上側の第2のリィンフォースメント3bとで上下2段構造をなす。
【0024】
第1のリィンフォースメント3aは、ロッカーリィンフォースメント2の断面形状に合わせて車内側へ向けて開口する断面ほぼハット形に形成してあり、前端側の上下幅と後端側の上下幅とがほぼ同幅となるように前後方向にほぼ直線状に延設してある。
【0025】
第1のリィンフォースメント3aは、上縁の結合フランジ30を仕切壁4の上下中間位置の車外面に重ね合わせて溶接するとともに、下縁の結合フランジ31を仕切壁4の下縁の車外面に重ね合わせて仕切壁4の下縁とロッカー内板の後端部11aの下縁結合フランジと一体に溶接してあり、仕切壁4の下部とで閉断面Dを形成している。
【0026】
また第1のリィンフォースメント3aはその前端縁34aがロッカーリィンフォースメント2の後端縁23と連結してあり、これにより下部閉断面Dはロッカー1一般部の内板11とロッカーリィンフォースメント2とからなる閉断面の車外側半部と連通し、上記ロッカー側の閉断面の車外側半部を後方へ延長する。
【0027】
第1のリィンフォースメント3aの直上に設置する第2のリィンフォースメント3bは、第1のリィンフォースメント3aの上面部32とほぼ同じ車幅方向の横幅を有し、前後方向には上面部32とほぼ同じか若干短い長さに形成してある。第2のリィンフォースメント3bは車外側に縦壁状の側壁35を備え、その上縁から屈曲して車内側へ張り出す上壁36とで断面ほぼ逆L字形をなす。側壁35はその上縁を仕切壁4の上縁に対応して前側から後方へ向けて徐々に高くして、側壁35後端の上下幅が上方へ高く形成してある。側壁35の上縁に沿って屈曲せしめた上壁36は後方かつ上方へ向けて緩やかに傾斜する傾斜面をなす。
【0028】
第2のリィンフォースメント3bには、上壁36の車内側の側縁に沿って上方へ屈曲形成した結合フランジ37が設けてあり、また側壁35の下縁にはこれに沿って第1のリィンフォースメント3aの側面部33の上縁に対応する接合部38が設けてある。尚、接合部38の後半部は、第2のリィンフォースメント3bの横幅よりも若干車外側へ横幅を広くした第1のリィンフォースメント3aの側面部33の上縁後端に合わせて車外側へ膨出形成してある。
【0029】
第2のリィンフォースメント3bは、上縁の結合フランジ37を仕切壁4の上縁に沿うように仕切壁4の車外面の上部に重ね合わせて溶接するとともに、第1のリィンフォースメント3aの上面部32を覆い、側壁35下縁の接合部38を第1のリィンフォースメント3aの側面部33の車外上縁に沿って重ね合わせて溶接してある。これにより第2のリィンフォースメント3bは、仕切壁4および第1のリィンフォースメント3aの上面部32とで閉断面Eを形成している。これにより第1および第2のリィンフォースメント3a,3bからなる結合部リィンフォースメント3は両リィンフォースメント3a,3bの下部および上部閉断面D,Eにより上下2層の閉断面構造を形成してある。
【0030】
第2のリィンフォースメント3bの前端縁34bは、第1のリィンフォースメント3aとロッカーリィンフォースメント2の結合部またはその付近で、第1のリィンフォースメント3aの上面部32の前端に重ね合わせて溶接してあり、閉断面Eの前端は閉じてある。閉断面Eの側面視形状は、ロッカー1側からリヤピラー6側へ向けて徐々に高さ寸法を高くしてピラー6側へ拡大するように形成してある。
【0031】
上下に配置した両閉断面D,Eの後端はホイールハウス外板70の前面部で閉じてある。即ち、第1のリィンフォースメント3aは上面部32の後縁に形成した結合フランジ39aをホイールハウス外板70の前面部の下端付近に溶接するとともに、側面部33後縁の結合部39bをホイールハウス外板70の前面部の車外側の側縁フランジに溶接してある。第2のリィンフォースメント3bは側壁35および上壁36の後縁に形成した結合フランジ39cをホイールハウス外板70の前面部の上下中間位置に溶接してある。
【0032】
ロッカー1とリヤピラー6との結合部ではその車外側の外板を、リヤピラー外板60の下端から屈曲して端末を前方へ延長した側面視ほぼL字状をなす下端部61で構成してあり、下端部61により第1および第2のリィンフォースメント3a,3bを覆い隠すようにしてある。下端部61の断面形状はロッカー1一般部のロッカー外板10(図4)の断面形状に合わせてある。下端部61はその上縁の結合フランジ611をロッカー内板11の後端部11aの上縁と仕切壁4との上縁と結合部と一体に溶接するとともに、下縁の結合フランジ612を後端部11aおよび仕切壁4の下縁と第1のリィンフォースメント3aの下縁結合フランジ31と一体の溶接してあり、更に下端部61の前端縁はロッカー外板の後縁に結合してある。
【0033】
本実施形態によれば、ロッカー1の後端とリヤピラー6の下端との結合部を補強する結合部リィンフォースメント3を上下2段の第1および第2のリィンフォースメント3a,3bとで構成し、これらにより上下2層の閉断面D,Eを形成したので、従来の結合部リィンフォースメント3Kによる閉断面に比べて各閉断面D,Eを小型化できる。更に下方の下部閉断面Dはロッカー1一般部の閉断面を直線状に後方へ連通するように形成し、その上方の閉断面Eをリヤピラー6側へ突出するように形成したので、両閉断面D,Eが結合部の内部形状に合致している。従って、車両衝突時の衝撃に対する結合部の剛性を強化することができ、車両のオフセット前面衝突などの大きな衝撃でもリヤピラー6の前倒れ変形を防止することができる。
【0034】
結合部では断面ハット形のロッカー内板11の後端部11aの車外側に平板からなる仕切壁4を設けてこれに第1および第2のリィンフォースメント3a,3bをそれぞれ接合するようにしたので、これらのパネル構成を簡素にでき、仕切壁4への両リィンフォースメント3a,3bの接合作業を容易にでき、好適に上下2層の閉断面D,Eを形成することができる。またロッカー内板11の後端部11aと仕切壁4とで結合部の車内側に閉断面を形成でき、これと車外側の閉断面D,Eとが相まってより高い結合部の補強効果が発揮される。
また下部および上部閉断面D,Eは断面形状が小型となるので、前面衝突の衝撃に対する剛性とともに、車両側面衝突時に車幅方向に作用する衝撃に対する剛性も向上する。
【0035】
次に図6に基いて、側面衝突の衝撃に対して上述の実施形態よりも有効な第2の実施形態を説明する。本実施形態の基本構造は第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。図6において同一部材は同一符号で表し、それらの説明を省略する。
ロッカー1の車外側には、仕切壁4と第1のリィンフォースメント3aの上面部および第2のリィンフォースメント3bで形成した上部閉断面Eの車外側に、リヤドア開口を開閉するリヤドアRDの内部に前後方向に設置されたインパクトビーム91の後端が車内方向に対向するように配置される。
【0036】
ロッカー1の車内側には、ロッカー内板の後端部11aの上半部に沿って車両前後方向に延びるリヤサイドメンバ80の前端部が接合してある。リヤサイドメンバ80は断面ほぼ逆ハット形で、左右の上縁フランジを車室フロア81の下面に結合して、車室フロア81とで閉断面構造をなす。リヤサイドメンバ80はその前端の車外側の側面をロッカー内板の後端部11aの上半部に結合してある。
【0037】
そしてロッカー1の仕切壁4とロッカー内板の後端部11aとからなる閉断面の上半部には、上部閉断面Eとリヤサイドメンバ80の前端部との間に、仕切壁4とで閉断面Fを形成するバルクヘッド5が設置してある。バルクヘッド5は車外側に向けて開口する断面ハット形で、上壁51と下壁52およびこれらの車内側の端縁間を上下につないだ側壁53を備えている。
バルクヘッド5は、その上縁の結合フランジ54を車外側の第2のリィンフォースメント3bの上縁の結合フランジ37と対向する位置で仕切壁4の車内面上部にロッカー内板の後端部11aの上縁フランジと一体に結合するとともに、下縁の結合フランジ55を車外側の第1のリィンフォースメント3aの上縁の結合フランジ30と対向する位置で仕切壁4の車内側中間部に結合してある。バルクヘッド5の側壁53はロッカー内板後端部11aの上半部に近接対向してある。
【0038】
車両の側面衝突時に、衝突相手によりリヤドアRDが車内側へ押し込まれると、ロッカー1にはその第2のリィンフォースメント3bの側壁35にリヤドアRD内のインパクトビーム90の後端が当たる。この場合、インパクトビーム90の衝突位置に対応して、ロッカー1の内部には上部閉断面Eおよび仕切壁4とバルクヘッド5からなる閉断面Fを車幅方向に形成したので車内側に向かって作用するインパクトビーム90からの衝突荷重に対するロッカー1の剛性が高く、上記衝突荷重に抗してロッカー1の第1および第2のリィンフォースメント3a,3bの上面部32と上壁36,更に仕切壁4を介してバルクヘッド5の上壁51および下壁52が突っ張って、これらにより上記衝突荷重を車内側のリヤサイドメンバ80側へ受け流し、ロッカー1の車内側への断面崩れを防止できる。従って、ロッカー1により確実にインパクトビーム90の後端を受け止め、もってリヤドアRDの車内側への移動変形を抑制することができる。
【0039】
次に図7、図8に基いて本発明の第3の実施形態を説明する。なお、基本構造は上述の第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明し、図において同一部材は同一符号で表す。
ロッカー1の後端には、仕切壁4の車外側に仕切壁4とで閉断面をなす結合部リィンフォースメント3Cが設けてある。結合部リィンフォースメント3Cは、ロッカーリィンフォースメント2の断面形状に合わせて車内側へ向けて開口する断面ほぼハット形に形成してあり、前端側の上下幅はロッカーリィンフォースメント2の後端の上下幅とほぼ同幅としてある。
結合部リィンフォースメント3Cの側面部33aはその上縁を仕切壁4の上縁に対応して前側から後方へ向けて徐々に高くして、側面部33a後端の上下幅が上方へ高く形成してある。側面部33aの上縁に沿って車内側へ屈曲せしめた上面部32aは後方かつ上方に向けて緩やかに傾斜する傾斜面をなす。
【0040】
結合部リィンフォースメント3Cは上縁の結合フランジ30aを仕切壁4の上縁に沿うようにその車外面に溶接するとともに、下縁の結合フランジ31を仕切壁4の下縁に沿って溶接して、仕切壁4とで閉断面を形成してある。また結合部リィンフォースメント3Cの前端縁34はロッカーリィンフォースメント2の後端縁23と連結してある。結合部リィンフォースメント3Cの後端縁39はホイールハウス外板70の前面部に溶接して閉じてある。
【0041】
結合部リィンフォースメント3Cと仕切壁4との閉断面内には、これを上下に仕切るように中間壁3hが設けてある。中間壁3hは前後方向にほぼ水平に延びる板体である。中間壁3hはロッカーリィンフォースメント2の上面部を後方へ延長するように結合部リィンフォースメント2の上下中間に位置し、中間壁3hの車外側の端縁38a(一方の端縁)の結合フランジを結合部リィンフォースメント2の車内面に溶接するとともに、他方の車内側の端縁38bの結合フランジを仕切壁4の上下中間に溶接して、結合部リィンフォースメント3Cと仕切壁4との閉断面を下部閉断面Dと上部閉断面Eとに分割している。中間壁3hの前端縁は、結合部リィンフォースメント3Cの前端縁34と一体にロッカーリィンフォースメント2の後端23に結合してある。
【0042】
本実施形態によれ上述の第1の実施形態と同様の作用効果を発揮し、車両の前面衝突および側面衝突の荷重に対するロッカー1後端とリヤピラー6下端との結合部の剛性を強化することができる。
【0043】
図9は本発明の第4の実施形態を示すもので、本実施形態の構造は上述の第3の実施形態の構造に上述の第2の実施形態に用いたバルクヘッド5を追加した構造としてある。本実施形態の基本構造は第2および第3の実施形態のそれとほぼ同じである。
バルクヘッド5は、ロッカー1の仕切壁4とロッカー内板の後端部11aとからなる閉断面の上半部において、上縁の結合フランジ54を車外側の結合部リィンフォースメント3Cの上縁の結合フランジ30aと対向する位置で仕切壁4の車内面上部にロッカー内板の後端部11aの上縁フランジと一体に結合するとともに、下縁の結合フランジ55を中間壁3hの車内側の端縁38bと対向する位置で仕切壁4の車内側中間部に結合してある。
【0044】
本実施形態によれば上述の第2の実施形態と同様の作用効果を発揮し、車両の側面衝突時に車内側へ押し込まれるリヤドアRDのインパクトビーム90の後端を、ロッカー1の結合部で断面崩れ起すことなく確実に受け止め、リヤドアRDの車内側への移動変形を抑制する。
【0045】
第1ないし第4のいずれの実施形態においても、ロッカー1とリヤピラー6との結合部では外板をリヤピラー外板60の下端部61で構成したので結合部の外観見栄えをスッキリさせることができ、かつロッカー外板10の後端との結合を容易にできる。また、各実施形態では、リヤピラー外板60の下端部61で結合部の下縁まで被覆する構造としたが、近年、車両によってはロッカー1の車外側の下半部に沿って合成樹脂製のサイドスカート部材を設置することが行なわれ、この種のサイドスカート部材を設置する車両では下縁まで被覆する必要はなく、リヤピラー外板60の下端部61でロッカー1外面の上半部を被覆し、下半部をサイドスカート部材で被覆するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施形態の結合部構造を示すもので、図1(A)はロッカーおよびリヤピラーの外板をともに省略した状態の結合部の側面図であり、図1(B)は図1(A)のIB−IB線に沿う断面図である。
【図2】上記第1の実施形態を示すもので、ロッカーの外板を省略した状態の結合部の構成部材を表す分解斜視図である。
【図3】本発明を適用する車両の概略側面図である。
【図4】図3のIV‐IV線に沿うロッカーの一般部の断面図である。
【図5】図3のV−V線に沿うリヤピラーの下端部の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示すもので、図1(B)に対応する縦断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態を示すもので、図2に対応してロッカーの外板を省略した状態の結合部の分解斜視図である。
【図8】図7のVIII‐VIII線に沿う位置での縦断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態を示すもので、図8に対応する縦断面図である。
【図10】図2に対応して従来の結合部構造を示す分解斜視図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う結合部の断面図である。
【図12】リヤドア閉鎖時の結合部の周辺を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ロッカー
10 ロッカー外板
11 ロッカー内板
2 ロッカーリィンフォースメント
23 後端縁
3,3C 結合部リィンフォースメント
3a 第1のリィンフォースメント
3b 第2のリィンフォースメント
30,30a,31 結合フランジ(上下の開口縁)
37 結合フランジ(一方の端縁)
38 結合部(他方の端縁)
3h 中間壁
38a 中間壁の車外側の端縁(一方の端縁)
38b 中間壁の車内側の端縁(他方の端縁)
5 バルクヘッド
54 上部開口縁
55 下部開口縁
6 リヤピラー
7 リヤホイールハウス
80 リヤサイドメンバ
9a,9b ドア開口
90 ドアインパクトビーム
D 下部部閉断面
E 上部閉断面
F バルクヘッドの閉断面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部の内部に、上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面をなす第1のリィンフォースメントと、第1のリィンフォースメント上に設けてリヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面をなす第2のリィンフォースメントからなる結合部リィンフォースメントを設け、
上記結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造としたことを特徴とする自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備え、
上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、
上記仕切壁の車外面の下部に上記第1のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記下部閉断面を形成し、上記仕切壁の車外面の上部に上記第2のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記上部閉断面を形成した自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項3】
請求項2に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記第1のリィンフォースメントは車内側へ開口する断面ほぼハット形で上下の開口縁を上記仕切壁の車外面に接合し、仕切壁とで上記下部閉断面を形成し、
上記第2のリィンフォースメントは断面ほぼ逆L字形で、一方の端縁を上記仕切壁の車外面の上部に接合するとともに他方の端縁を上記第1のリィンフォースメントの車外側の上縁に接合して、上記仕切壁および第1のリィンフォースメントの上部とで上記上部閉断面を形成し、
上記仕切壁と、第1および第2のリィンフォースメントとで上下2層の閉断面構造を形成した自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項4】
請求項3に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記第1のリィンフォースメントおよび上記第2のリィンフォースメントの前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項5】
車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部の内部に、閉断面を形成し、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる結合部リィンフォースメントを設け、
該結合部リィンフォースメントの上下中間位置に前後方向水平に延びる中間壁を設け、
上記結合部リィンフォースメントの下部に上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面と、上部に上記リヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面を形成して結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造とした自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項6】
請求項5に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備え、
上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、
上記仕切壁の車外面に、車内側へ開口する断面ほぼハット形をなす上記結合部リィンフォースメントの上下の開口縁を接合して、結合部リィンフォースメントと上記仕切壁とで閉断面構造をなし、
板体からなる上記中間壁は、一方の端縁を上記結合部リィンフォースメントの車内面に接合するとともに他方の端縁を上記仕切壁の車外面に接合して、上記下部閉断面および上記上部閉断面を形成するように設置し、上記仕切壁と上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁とで上下2層の閉断面構造を形成した自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項7】
請求項6に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁の前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項8】
請求項2ないし4、請求項6、7に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部の車外側には上記上部閉断面に対応する位置に、上記ドア開口を開閉するドアの内部に前後方向に設置されたドアインパクトビームの後端が配置され、
また上記結合部の車内側には上記ロッカー内板の車内側の側面に沿って、車両前後方向に延びるリヤサイドメンバの前端部が接合され、
上記ロッカー内板と上記仕切壁と間には上記上部閉断面の車内側の位置に、上記仕切壁の車内面とで閉断面をなすバルクヘッドを設けた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項9】
請求項8に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記バルクヘッドは車外側に向けて開口する断面ハット形をなし、上部開口縁を上記第2のリィンフォースメントまたは上記結合部リィンフォースメントの上縁に対する位置で上記仕切壁の車内面に接合するとともに、
下部開口縁を上記第1のリィンフォースメントの上縁または上記中間壁に対応する位置で上記仕切壁の車内面に接合せしめた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項1】
車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部の内部に、上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面をなす第1のリィンフォースメントと、第1のリィンフォースメント上に設けてリヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面をなす第2のリィンフォースメントからなる結合部リィンフォースメントを設け、
上記結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造としたことを特徴とする自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備え、
上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、
上記仕切壁の車外面の下部に上記第1のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記下部閉断面を形成し、上記仕切壁の車外面の上部に上記第2のリィンフォースメントを結合して上記仕切壁とで上記上部閉断面を形成した自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項3】
請求項2に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記第1のリィンフォースメントは車内側へ開口する断面ほぼハット形で上下の開口縁を上記仕切壁の車外面に接合し、仕切壁とで上記下部閉断面を形成し、
上記第2のリィンフォースメントは断面ほぼ逆L字形で、一方の端縁を上記仕切壁の車外面の上部に接合するとともに他方の端縁を上記第1のリィンフォースメントの車外側の上縁に接合して、上記仕切壁および第1のリィンフォースメントの上部とで上記上部閉断面を形成し、
上記仕切壁と、第1および第2のリィンフォースメントとで上下2層の閉断面構造を形成した自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項4】
請求項3に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記第1のリィンフォースメントおよび上記第2のリィンフォースメントの前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項5】
車体の側面のドア開口の下縁に沿って前後方向に延びる閉断面構造のロッカーの後端部が、リヤホイールハウスの前端と一体のリヤピラーの下端部と結合する結合部であって、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる閉断面構造のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部の内部に、閉断面を形成し、高さがロッカー側からリヤピラー側に向けて徐々に高くなる結合部リィンフォースメントを設け、
該結合部リィンフォースメントの上下中間位置に前後方向水平に延びる中間壁を設け、
上記結合部リィンフォースメントの下部に上記ロッカーの一般部を後方へ延長するように延びる下部閉断面と、上部に上記リヤピラーに向けて徐々に高さが高くなる上部閉断面を形成して結合部リィンフォースメントを上下2層の閉断面構造とした自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項6】
請求項5に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記ロッカーの一般部は、ロッカー外板とロッカー内板とで閉断面を形成するとともに、閉断面内には上記ロッカー外板に沿って設けられ閉断面内を車内外方向に仕切るロッカーリィンフォースメントを備え、
上記結合部には、その内部を車外側と車内側とに仕切る縦壁状の仕切壁を設け、
上記仕切壁の車外面に、車内側へ開口する断面ほぼハット形をなす上記結合部リィンフォースメントの上下の開口縁を接合して、結合部リィンフォースメントと上記仕切壁とで閉断面構造をなし、
板体からなる上記中間壁は、一方の端縁を上記結合部リィンフォースメントの車内面に接合するとともに他方の端縁を上記仕切壁の車外面に接合して、上記下部閉断面および上記上部閉断面を形成するように設置し、上記仕切壁と上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁とで上下2層の閉断面構造を形成した自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項7】
請求項6に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部リィンフォースメントおよび上記中間壁の前端縁を上記ロッカーリィンフォースメントの後端縁と接合せしめた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項8】
請求項2ないし4、請求項6、7に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記結合部の車外側には上記上部閉断面に対応する位置に、上記ドア開口を開閉するドアの内部に前後方向に設置されたドアインパクトビームの後端が配置され、
また上記結合部の車内側には上記ロッカー内板の車内側の側面に沿って、車両前後方向に延びるリヤサイドメンバの前端部が接合され、
上記ロッカー内板と上記仕切壁と間には上記上部閉断面の車内側の位置に、上記仕切壁の車内面とで閉断面をなすバルクヘッドを設けた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【請求項9】
請求項8に記載の自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造において、
上記バルクヘッドは車外側に向けて開口する断面ハット形をなし、上部開口縁を上記第2のリィンフォースメントまたは上記結合部リィンフォースメントの上縁に対する位置で上記仕切壁の車内面に接合するとともに、
下部開口縁を上記第1のリィンフォースメントの上縁または上記中間壁に対応する位置で上記仕切壁の車内面に接合せしめた自動車のロッカー後端部とリヤピラー下端部の結合部構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−213826(P2008−213826A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−27566(P2008−27566)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]