説明

自動車用フロントアクスルキャリア

本発明は、自動車のフロントアクスルキャリアに関する。そして、フロントアクスルキャリアを重量とコストの観点からさらに最適化し、フロントアクスルキャリアの最適化が、車体の運動性にマイナスの影響を及ぼさないようにする。本発明の一実施形態は、ステアリングギヤの取付けのための収容部が、好ましくは少なくとも部分的に棒状の連結部材を介して、フロントアクスルキャリアの車両構造部への取付けのために走行方向に配置された第2の収容部と連結されており、さらにこの第2の収容部は好ましくはブラケットに一体化された状態で、ホイールガイド部材の各々を支承する走行方向前側の収容部と直接的に連結されることが意図されている。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のフロントアクスルキャリア(10)であって、コントロールアームまたは三角アームのような2つのホイールガイド部材のそれぞれ1つを旋回支承する軸受個所のための、車両長手方向(F)に互いに間隔を置くそれぞれ2つの収容部(12、14)と、事前組立されたアセンブリを含む事前製作されたユニットとして該フロントアクスルキャリア(10)を車両構造部に取り付けるための収容部(16、18)とを備え、さらに、次に掲げる収容部、すなわち、
−ステアリングギヤの取付け(収容部20)、
−スタビライザの取付け(収容部22)、
−ペンドラムサポートの取付け(収容部24)、
のための収容部のうち少なくともいくつかを備えており、該フロントアクスルキャリア(10)は、これらの収容部(12、14、16、18、20、22、24)と一体的であり、かつ、これらの収容部を相互に連結するコンポーネントとして製作されている、自動車のフロントアクスルキャリア。
【請求項2】
車体の運動性にマイナスの影響を及ぼすことなく、貫通部(46)および/または片側が開いた空洞部(30)の形態の重量を削減する切欠きが、前記フロントアクスルキャリア(10)に残るように前記収容部が相互に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項3】
前記収容部のうちの少なくともいくつかは、少なくとも部分的に棒状および/または面状の連結部材(26、36)を介して前記フロントアクスルキャリア(10)に一体化されており、および/または相互に連結されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項4】
前記収容部のうち少なくともいくつかは、少なくとも部分的に開いた断面形状の連結部材(36)を介して、特に、実質的にT字型、U字型、V字型、L字型、X字型、Y字型、および/または二重T字型の断面を有する連結部材を介して一体化され、および/または相互に連結されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項5】
前記開いた断面形状の連結部材(36)は、さまざまに異なる方向を向いており、好ましくは、水平方向または垂直方向を向いていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項6】
前記開いた断面形状の連結部材(36)のいくつかの脚部は、補強リブとして設計されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項7】
前記連結部材(26、36)は、追加の補強リブ、補強ベルト、補強ビード、補強隆起、補強ウェブ、および/または補強貫通部を有していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項8】
前記ホイールガイド部材の各々を支承するための、走行方向(FR)後側の収容部(12)は、走行方向(FR)後側の軸受を該ホイールガイド部材によって取り囲むように保持するために、少なくとも近似的に車両長手軸(F)に対して垂直方向に間隔を置く収容部材(12a、12b)を有しており、該収容部材(12a、12b)は、U字型のリンクプレート(40)を介して相互に連結されるとともに、前記フロントアクスルキャリア(10)に一体化されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項9】
前記リンクプレート(40)は、少なくとも部分的に、好ましくはその外面に、補強する縁部(44)を有していることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項10】
前記リンクプレート(40)は、少なくとも1つの連結部材を介して、前記フロントアクスルキャリア(10)を車両構造部に固定する取付手段のための第1の収容部(16)と連結されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項11】
前記リンクプレート(40)は、前記第1の収容部(16)と連結されており、該第1の収容部(16)は、ただ1つの棒状または開いた断面形状の連結部材を介して相互に連結されており、該開いた断面形状の連結部材は、好ましくはU字型の断面を有していることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項12】
前記第1の収容部(16)を相互に連結する前記連結部材に、好ましくは走行方向(FR)と反対の側に、排ガス設備を固定する取付手段のための少なくとも1つの、好ましくは2つの収容部(50)が設けられていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項13】
前記排ガス設備を固定する取付手段のための収容部(50)、および/または前記第1の収容部(16)は、前記U字型の連結部材の脚部のうちの1つによって形成される、走行方向(FR)と反対方向の側壁の内部および/または表面に一体化されており、および/または該側壁に接合された平坦な補強リップ(52)の表面および/または内部に一体化されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項14】
前記第1の収容部(16)を相互に連結する連結部材は、走行方向(FR)に、および/または走行方向と反対方向に、その下面に実質的に水平方向に配置された平坦な補強リップ(52)を有していることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項15】
前記収容部(12)、前記リンクプレート(40)、および/または前記第1の収容部(16)を連結する異形断面の前記連結部材の内部に、補強リブ(54)が設けられており、該補強リブは、好ましくは直線状またはジグザグ状に一方の側壁から他方の側壁まで通じており、および/または、好ましくは一方の側壁の内部および/または表面に配置された前記収容部(16、50)から対向する側壁まで、好ましくは斜め位置で、および/または好ましくはそれぞれ反対方向に通じていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項16】
前記収容部材(12a、12b)を連結する前記リンクプレート(40)は、連結部材を介して、走行方向(FR)に配置された前記ステアリングギヤの取付けのための収容部(20)と連結されていることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項17】
前記ステアリングギヤの取付けのための収容部(20)は、好ましくは少なくとも部分的に棒状の連結部材を介して、前記フロントアクスルキャリア(10)の車両構造部への取付けのために走行方向(FR)に配置された前記第2の収容部(18)と連結されており、さらに、該第2の収容部(18)は、好ましくはブラケット(34)に一体化された状態で、前記ホイールガイド部材の各々を支承する走行方向(F)前側の収容部(14)と直接的に連結されていることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項18】
前記ステアリングギヤの取付けのための収容部(20)を前記第2の収容部(18)または前記ブラケット(34)と連結する前記連結部材には、前記スタビライザの取付けのための収容部(22)のうちの1つが連結されていることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項19】
前記ホイールガイド部材の各々を支承する走行方向(FR)前側の収容部(14)は、走行方向(FR)前側の軸受を該ホイールガイド部材によってU字型に取り囲むように保持するために、少なくとも近似的に車両長手軸(F)に間隔を置く2つの収容部材(14a、14b)を有しており、一方の該収容部材(14a)は、好ましくは前記収容部(18)の前記ブラケット(34)に直接的に接合されており、他方の該収容部材(14b)は、収容部材を有していない端部において、好ましくは該ブラケット(34)に接合されたL字型のリンクプレート(56)の短い脚部の内部に一体化されていることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項20】
前記リンクプレート(56)は、少なくとも部分的に、好ましくはその外面に、補強する縁部を有していることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項21】
前記ブラケット(34)は、片側または両側に刻設された切欠きを有していることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項22】
前記ブラケット(34)は、貫通する切欠き(58)を有していることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項23】
スタビライザの取付けのための収容部(22)が前記切欠き(58)の内部に設けられており、該収容部は、貫通する空洞部の場合にあっては、好ましくはウェブ(48)を介して前記ブラケット(34)の内壁に接合されており、または貫通しない空洞部の場合にあっては、残りの面に一体化されるとともに、好ましくは該ブラケット(34)の内壁に直接配置されており、および/または、好ましくは少なくとも1つの補強リブを備えた状態で、該ブラケット(34)の1つまたは複数の内壁もしくは補強面と連結されていることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項24】
前記フロントアクスルキャリア(10)は、前記ブラケット(34)を連結する補強部材(60)を横方向に有しており、該補強部材の内部または表面に前記ペンドラムサポートの支承のための収容部(24)が配置されていることを特徴とする、請求項1〜23のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項25】
前記補強部材(60)は、棒状に構成されていることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項26】
前記補強部材(60)は、開いた断面形状で、特に、実質的にT字型、U字型、V字型、またはL字型の断面を備えるように構成されており、該補強部材のエッジおよび縁部は補強されていることを特徴とする、請求項1〜25のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項27】
前記補強部材(60)には、走行方向(FR)の側および/または走行方向と反対側に、水平方向に配置された1つまたは複数の平坦な補強リップ(28)が配置されていることを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項28】
前記水平方向に配置された補強リップ(28)は、平坦に構成されていることを特徴とする、請求項1〜27のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項29】
前記水平方向に配置された補強リップ(28)は、前記収容部材(14a、14b)に設けられた穴(32)よりも下方の平面に配置されていることを特徴とする、請求項1〜28のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項30】
前記ステアリングギヤの取付けのための収容部(20)のうちの1つは、好ましくは棒状の連結部材を介して、前記補強部材(60)と連結されていることを特徴とする、請求項1〜29のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項31】
前記フロントアクスルキャリア(10)の車両構造部への取付けのための前記第1の収容部(16)は、該フロントアクスルキャリア(10)の後側端部を形成していることを特徴とする、請求項1〜30のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項32】
前記ペンドラムサポートの支承のための収容部(24)は、前記第1の収容部(16)のうちの一方向に延びる連結部材を有し、該第1の収容部(16)と直接的または間接的に連結されていることを特徴とする、請求項1〜31のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項33】
前記ペンドラムサポートの支承のための収容部(24)は、連結部材を介して、前記ステアリングギヤの取付けのための収容部(20)のうちの1つと連結されていることを特徴とする、請求項1〜32のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項34】
前記補強部材(60)は、前記ブラケットに通じる端部に結節点(42)を有しており、少なくともいくつかの、好ましくは複数の、好ましくは棒状の連結部材が、該結節点に集合していることを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項35】
前記フロントアクスルキャリア(10)は、軽金属で製作されている、好ましくはアルミニウム合金で製作されていることを特徴とする、請求項1〜34のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項36】
前記コンポーネントは、軽金属鋳造法によって、好ましくはアルミニウム鋳造法によって、特に好ましくは重力金型鋳造法によって製作されることを特徴とする、請求項1〜35のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項37】
前記フロントアクスルキャリア(10)を平面図で見たときの前記連結部材によって区切られる前記切欠きの面積は、該フロントアクスルキャリア(10)を平面図で見たときの貫通していない該フロントアクスルキャリア(10)の面積よりも広いことを特徴とする、請求項1〜36のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項38】
前記フロントアクスルキャリア(10)は、ステアリングギヤの取付けのための2つの収容部(20)を有していることを特徴とする、請求項1〜37のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項39】
前記ステアリングギヤの取付けのための収容部(20)および/または棒状の取付部材(26)への前記スタビライザの取付けのための収容部(22)は、ウェブ(48)を介して連結されていることを特徴とする、請求項1〜38のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項40】
前記収容部のうち少なくともいくつかは、棒状の連結部材を介して、前記フロントアクスルキャリアにフレーム構造のように一体化されていることを特徴とする、請求項1〜39のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項41】
前記フロントアクスルキャリア(10)は、次に掲げる合金成分、すなわち、
Si: 2.5〜3.3、好ましくは2.7〜3.1重量%
Mg: 0.2〜0.7、好ましくは0.3〜0.6重量%
Fe: <0.18、好ましくは0.05〜0.16重量%
Mn: <0.5、好ましくは0.05〜0.4重量%
Ti: <0.1、好ましくは0.01〜0.08重量%
Sr: <0.03、好ましくは0.01〜0.03重量%
その他: <0.1重量%
のうちの少なくとも5つを含む、Al鋳造合金でできており、別の合金成分として合金の強度を向上させる量の追加のCrが含まれており、Alとそれぞれ補い合って100重量%をなしていることを特徴とする、請求項1〜40のいずれか一項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。
【請求項42】
前記フロントアクスルキャリア(10)は、次に掲げる合金成分、すなわち、
Si: 2.5〜3.3、好ましくは2.7〜3.1重量%
Mg: 0.2〜0.7、好ましくは0.3〜0.6重量%
Fe: <0.18、好ましくは0.05〜0.16重量%
Mn: <0.5、好ましくは0.05〜0.4重量%
Ti: <0.1、好ましくは0.01〜0.08重量%
Sr: <0.03、好ましくは0.01〜0.03重量%
Cr: 0.3〜1.3、好ましくは0.4〜1.0、特に好ましくは0.5〜0.8重量%
その他: <0.1重量%
のうちの少なくとも5つを含み、Alとそれぞれ補い合って100重量%をなす、Al鋳造合金でできていることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載の自動車のフロントアクスルキャリア(10)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate


【公表番号】特表2011−505285(P2011−505285A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532426(P2010−532426)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【国際出願番号】PCT/DE2008/001816
【国際公開番号】WO2009/059591
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(508040511)カーエスエム キャスティングス ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】