自宅又は自宅以外のネットワークのためのレガシー機器ブリッジ
有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークで使用するレガシー機器ブリッジが提供される。レガシー機器ブリッジは、パケットベースの通信プロトコルを使用するネットワーク接続型エンティティが赤外線(IR)又はシリアル通信プロトコルだけに依存する家庭用電化製品のようなレガシー機器と通信、制御することを可能にするため、プロトコル変換を実行する。レガシー機器ブリッジはさらに、レガシー機器が、パケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠する機器としてネットワークへアドバタイズされ、そういうものとして制御されることを可能にする仮想化機能を実行する。レガシー機器ブリッジはさらに、レガシー機器の状態に関する情報を調査し、推論し、ネットワーク上の他のエンティティへ公開するため適合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(技術分野)
本発明は一般にネットワークに関する。より詳細には、本発明は、有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークに接続された機器を探索し、通信し、制御するインタフェース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
家庭及び小規模事業所におけるネットワークは徐々に普及し始めている。この原因は、主に、2台以上のパーソナルコンピュータ(PC)を有する家庭及び小規模事業所の数の増加である。ネットワークは、このようなマルチコンピュータ環境の家庭及び事業所に種々の利益をもたらす。たとえば、このようなネットワークは、複数台のPCのユーザが共有プリンタを共用し、文書及びその他のファイルを共用し、共有ネットワーク接続を介してインターネットにアクセスすることを可能にする。
【0003】
この普及の拡大を考慮すると、テレビ、ステレオ機器、ビデオカセットレコーダ(VCR)及びデジタルビデオディスク(DVD)プレーヤーのような従来型の家庭用電化製品との通信及び制御を可能にするためホーム/オフィスネットワークを拡張することが有益である。しかし、家庭用電化製品の圧倒的多数は、遠隔機器制御の手段として赤外線(「IR」)通信を利用する。或いは、シリアル通信及び無線周波数(RF)プロトコルが使用される。残念ながら、これらの通信モードは、多数のホーム/オフィスネットワークによる通信のため使用されるTCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルと互換性がない。
【0004】
従来型の家庭用電化製品がホーム/オフィスネットワーク上の機器へアドバタイズし、それらを制御するため用いられるコマンドセットを公開できるようにすることもまた有益である。ユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)プロトコルのような最新の機器探索及び制御プロトコルは、ネットワーク接続型機器においてこのような機能性を可能にするため使用される。しかし、UPnPのようなプロトコルは、(a)ネットワーク接続性に適合し、(b)適度の計算資源及び記憶資源を保有する準拠製品を必要とする。上記のような従来型の家庭用電化製品は典型的にこれらの機能が欠けている。したがって、これらの機能を有効に使用とする消費者は、プロトコル準拠機器が発売されるのを待って、現行のレガシー機器を処分する以外に殆ど選択の余地がない。
【0005】
パケットベースの通信プロトコル、ならびに、最新機器の探索及び制御プロトコルと互換性がないことに加えて、IR又はシリアル通信プロトコルに依存する家庭用電化製品は多数のその他の欠点がある。たとえば、レガシー家庭用電化製品の圧倒的多数は、機器状態を通知することができるフィードバックメカニズムを欠く。最新機器のUPnPプロトコルのような探索及び制御プロトコルは、典型的に、準拠ユニットがその準拠ユニットに状態情報を問い合わせるため関係するネットワークエンティティによって用いられる方法を公開することを許可する。しかし、大多数の家庭用電化製品は状態通知メカニズムをもたない。たとえば、IR通信の主要な形式であるconsumer IRは主として単一指向性である。
【0006】
さらに、IR通信に依存する家庭用電化製品を制御するため、IR送信機(「リモコン」としても知られている)はターゲット機器の超短距離の範囲内に置かれるべきであり、伝送路は壁のような物理的障害物を含む妨害がないことが必要である。物理的な近接性と、障害物のない視線の要件は、IRに依存する家庭用電化製品が制御される方法に厳しい制限を加える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、レガシー家庭用電化製品が有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークを介して制御されることを可能にする装置が望ましい。このため、望ましい装置は、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルと、IR及びシリアルプロトコルのようなレガシー家庭用電化製品によって使用される通信プロトコルとの間で翻訳を行う。
【0008】
望ましい装置は、さらに、最新機器の(UPnPプロトコルのような)探索及び制御プロトコルの世界をレガシー機器の世界へ結び付ける。たとえば、望ましい装置は、UPnP制御及び管理機能性をレガシー機器に与えると共に、付加的な「本物の」UPnP機器が利用できるようになるときにネットワークへ追加されることを可能にする。
【0009】
望ましい装置は、さらに、1台以上のレガシー家庭用電化製品の状態を決定又は推定できる。望ましい装置はこの状態情報を関係するネットワークエンティティへ公開できる。
【0010】
望ましい装置は、ネットワークを介してレガシー機器の制御をさらに可能にし、それによって、従来の直接的なラインオブサイトIRコントローラの使用が避けられる。その結果として、望ましい装置のユーザは、自分が制御しようとする装置と同じ部屋に居ること、又は、その装置まで障害物のない経路が存在することは必要とされない。このようにして、望ましい装置は本当の「遠隔」制御を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の開示)
本発明は家庭用電化製品を有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークを介して制御することを可能にするレガシー機器ブリッジを対象にする。一実施形態では、レガシー機器ブリッジは、この機能を実行するため、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルとIR及びシリアルプロトコルのようなレガシー家庭用電化製品によって使用される通信プロトコルとの間で翻訳を行う。
【0012】
本発明はさらにUPnPプロトコルのような最新機器の探索及び制御プロトコルの世界をレガシー機器の世界へ結び付ける仮想化装置を対象にする。一実施形態において、仮想化装置は、UPnP制御及び管理機能性をレガシー機器に付与し、同時に、本来のUPnP機器が利用できるようになるときにネットワークに追加されることを可能にする。
【0013】
本発明はさらに、レガシー家庭用電化製品に関する状態情報を抽出し、その情報を関係するネットワーク機器へ供給するレガシー機器ブリッジを対象にする。一実施形態において、レガシー機器ブリッジは、1台以上のレガシー家庭用電化製品の状態を決定するため用いる環境情報を抽出するためプローブを使用する。状態情報は次に関係あるネットワークエンティティへ通知される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の特徴及び効果は、全図を通じて類似した参照符号が対応する要素を識別する図面と併せて解釈されたときに、以下に記載される詳細な説明からより明白になる。図面中、類似した参照番号は一般に同一の要素、機能的に類似した要素、及び/又は、構造的に類似した要素を示す。要素が最初に現れる図面は対応する参照番号中の最も左側の桁によって示される。
【0015】
(発明の詳細な説明)
(A.概要)
有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークで使用するレガシー機器ブリッジが提供される。ここでより詳細に説明されるように、レガシー機器ブリッジは、パケットベースの通信プロトコルを使用するネットワーク接続型エンティティが、赤外線(IR)又はシリアル通信プロトコルだけに依存する家庭用電化製品のようなレガシー機器と通信し、レガシー機器を制御することを可能にするためプロトコル変換を実行する。レガシー機器ブリッジはさらに、レガシー機器がユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)プロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠した機器としてネットワークへアドバタイズされ、そういうものとして制御されることを可能にする仮想化機能を実行する。レガシー機器ブリッジはさらに、レガシー機器の状態に関する情報を調査し、推論し、ネットワーク上の他のエンティティへ公開するため適合する。
【0016】
(B.典型的な動作環境)
図1は本発明の実施形態が動作する典型的な環境100を表す。典型的な動作環境100は、例示の目的のためだけに説明され、本発明を限定しないことに注意すべきである。その他の例示的な典型的な動作環境100は、ここに含まれる教示内容に基づいて当業者に明らかであり、本発明はこのようなその他の実施を対象にする。
【0017】
図1に表されるように、典型的な動作環境100は、ネットワーク102に通信接続された複数台の機器を含む。一実施形態において、ネットワーク102は、家庭内の機器を通信接続する自宅ネットワークを含む。このような実施形態によれば、ネットワーク102は、たとえば、家庭用電話回線ネットワーク、家庭用電力線ネットワーク、イーサネット(登録商標)ネットワーク、無線ネットワーク、又は、これらのあらゆる組み合わせを含む。しかし、本発明は自宅ネットワークに限定されず、ネットワーク102は、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はインターネットのようなワイドエリアネットワーク(WAN)を含むあらゆるタイプの自宅又は自宅以外のネットワークを意味するが、それらに限定されない。
【0018】
以下で詳述されるように、ネットワーク102は、本発明による1台以上のレガシー機器ブリッジ124a、124b及び124cを具備する。これらのレガシー機器ブリッジは、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルに基づく通信に適合した機器と、そのように適合していないレガシー家庭用電化製品との間の通信を容易化する。パケットベースの通信プロトコルに基づく通信に適合した機器には、たとえば、携帯情報端末(PDA)106、タブレットPC108、及び/又は、PCベースのコンピュータシステム110が含まれる。そのように適合せず、たとえば、IR又はシリアル通信プロトコルに依存するレガシー家庭用電化製品には、テレビ112、VCR及び/又はDVDプレーヤー114、ステレオレシーバー116、電子サーモスタット118、ランプ120、及び/又は、ビデオカメラ122が含まれる。これらの例は限定的であることを意図するものではないが、しかし、本発明の一実施形態は、図1に示された機器以外のレガシー機器と非レガシー機器との間の通信を容易化するため使用される。
【0019】
典型的な動作環境100によれば、ネットワーク102とそこへ接続された種々のエンティティの集中制御が制御サーバ104によって行われる。特に、制御サーバ104は、ネットワーク102へ接続された種々のエンティティ間の通信を管理し、共有資源を提供する。たとえば、PDA106、タブレットPC108、及び/又は、PCベースのコンピュータシステム110を含むコントローラは、ユーザが制御サーバ104と連動し、テレビ112、VCR及び/又はDVDプレーヤー114、ステレオレシーバー116、電子サーモスタット118、ランプ120、及び/又は、ビデオカメラ122のようなネットワーク102へ接続された他の機器及び/又はアプリケーションの機能を制御することを可能にする。
【0020】
制御サーバ104と、コントローラと、自宅環境又は自宅以外の環境における機器及びアプリケーションの集中コマンド及び制御を行うネットワークのより詳細な実施例は、同一出願人による同時係属中の米国特許出願第10/180,500号、発明の名称”Method,System,and Computer Program Product for Managing Controlled Residential or Non−residential Environments”に記載され、その全体は参照によってそのままここに組み込まれる。ここに記載された教示内容に基づいて当業者によって認められるように、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、その出願に開示されるような管理された自宅環境及び自宅以外の環境を実施するため有利に使用される。
【0021】
しかし、上記のように、典型的な動作環境100は例示の目的のためだけに説明され、本発明を限定しない。したがって、本発明の一実施形態は、ネットワーク制御及び管理機能性が1台以上のレガシー機器ブリッジの間で分散し、それによって、ピアツーピアネットワークを形成するネットワーク環境で動作する。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ208を含む典型的な動作環境200の物理的な構造の概念図である。図2に示されるように、典型的な動作環境は、集中制御システム202と、第1レベルのアドレス指定可能及び探索可能な機器204と、第2レベルのレガシー機器206とを含む。制御システム202は、動作環境200内に含まれる種々の機器間の通信と、種々の機器へのアクセスを調整する。一実施形態では、制御システム202は、機器の持続状態、(部屋割り当てのような)機器の位置、ユーザの好み及び制御マクロ、並びに、1台以上の機器と通信するためのコマンドコードに関する情報を記憶する役割がある。
【0023】
アドレス指定可能及び探索可能な機器204は、自宅ネットワークのようなネットワークを介して制御システム202に通信接続され、ネットワークアドレスが割り当てられ、ネットワーク上の他の装置によって探索、制御されるように適合した1台以上の機器を含む。本発明の一実施形態によれば、アドレス指定可能かつ探索可能な機器204は、UPnPプロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠するため適合する。アドレス指定可能及び探索可能な機器204は、たとえば、1台以上のUPnP準拠型PC、周辺機器、インテリジェント装置、及び/又は、無線機器を含む。
【0024】
レガシー機器206は、動作環境200内で制御可能な機器を含むが、ネットワーク上の他の機器による探索及び制御に具体的には適合しない。本発明の一実施形態によれば、レガシー機器206は、IR又はシリアル通信及び制御プロトコルに依存し、UPnPプロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠しない従来型の家庭用電化製品を意味する。レガシー機器206は、たとえば、1台以上のテレビ、VCR、DVDプレーヤー、ステレオレシーバー及び/又はその他のオーディオ機器、ビデオカメラ、サーモスタット、又は、ランプを含む。
【0025】
図2に示されるように、レガシー機器ブリッジ208は、アドレス指定可能及び探索可能な機器204とレガシー機器206との間のインタフェースを意味する。ここにより詳細に説明されるように、レガシー機器ブリッジ208は、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルと、IR又はシリアルベースの通信プロトコルとの間の変換によってこの機能を実行する。
【0026】
さらにここに記載されているように、一実施形態では、レガシー機器ブリッジ208はさらにレガシー機器206のそれぞれの仮想表現をアドレス指定可能及び探索可能な機器204と中央コントローラ202とに供給し、それによって、レガシー機器206がネットワーク上でUPnPプロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠するアドレス指定可能及び探索可能な装置として見え、そのようなものとして制御されるようにする。別の一実施形態では、中央コントローラ202は、レガシー機器206のそれぞれの仮想表現をアドレス指定可能及び探索可能な機器204へ供給する機能を実行する。
【0027】
最後に、同様にここに記載されているように、一実施形態では、レガシー機器ブリッジ208は、レガシー機器206の状態に関する情報を調査し、推論し、ネットワーク上の他のエンティティへ通知するためさらに適合する。さらなる一実施形態では、レガシー機器ブリッジ208はレガシー機器206に関係する状態情報をさらに記憶する。
【0028】
(C.本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ)
図3は本発明の一実施形態による典型的なレガシー機器ブリッジ302を示す。図3に表されるように、レガシー機器ブリッジ302は、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルを使用してネットワーク上の機器と通信する少なくとも一つのネットワークインタフェース304と、たとえば、IR又はシリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信する少なくとも一つのレガシー機器インタフェース306と、を具備する。一実施形態において、ネットワークインタフェース304は、IEEE 802.11b規格の通信プロトコル、又は、802.11、802.11a、802.11b若しくは802.11gプロトコルを含むが、それらに限定されないその他のIEEE 802.11規格のプロトコルに基づく無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を用いる通信に適合した無線送信機を具備する。このような一実施形態によれば、ネットワーク接続性は、レガシー機器ブリッジ302を無線ネットワークアクセスポイントの有効距離の範囲内の位置に設置することにより実現される。
【0029】
一実施形態において、レガシー機器ブリッジ302は、ネットワーク通信用に自動的に自己構成する動的ホスト構成プロトコル(DHCP)のような標準的なインターネットプロトコルを使用するため適合したIPアドレス指定可能な機器を含む。したがって、その他のネットワークエンティティは、レガシー機器ブリッジ302に割り当てられたIPアドレスを使用することによりネットワークインタフェース304を介してレガシー機器ブリッジ302と通信可能である。以下でより詳細に説明するように、レガシー機器ブリッジ302はさらに、自分の存在をネットワーク上の他のエンティティへアドバタイズし、制御対象のレガシー機器用のコマンドセットを公開するため、UPnPプロトコルを含むがそれに限定されない機器の探索及び制御プロトコルを使用する。
【0030】
図4は、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用して、従来の家庭用電化製品のようなレガシー機器を制御する方法のフローチャート400を表す。しかし、本発明は、フローチャート400によって与えられる説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。フローチャート400は、引き続き図3の典型的なレガシー機器ブリッジ302を参照して説明されるが、本発明はその実施形態に限定されない。
【0031】
フローチャート400の方法はステップ402で始まり、パケットベースの通信プロトコルに基づく通信に適合したネットワーク機器はレガシー機器を制御するためのコマンドをレガシー機器ブリッジ302へ送信する。コマンドは、レガシー機器ブリッジ302から物理的に離れた位置を含むネットワーク内のどこから発生してもよい。ステップ404において、レガシー機器ブリッジ302はネットワークインタフェース304を介してコマンドを受信する。ステップ406において、レガシー機器ブリッジ302は、パケットベースの通信プロトコルから受信されたコマンドを、IRプロトコル又はシリアルプロトコルのようなレガシー機器による受信に適したプロトコルへ翻訳する。この翻訳機能は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせで実行される。ステップ408において、レガシー機器ブリッジ302は、翻訳されたコマンドを、レガシー機器インタフェース306を介して、対象とされるレガシー機器へ送信する。
【0032】
図5A、5B及び5Cは、本発明の種々の実施例によるレガシー機器ブリッジのさらなる実施例を示す。たとえば、図5Aは、IPネットワーク上の装置と通信するIPネットワークインタフェース504と、IR通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するIPインタフェース506と、を含むレガシー機器ブリッジ502を表す。レガシー機器ブリッジ502は、IPネットワークインタフェース504を介して受信されたIPベースのコマンドを一連のIRパルスへ変換し、そのIPパルスは次にIRインタフェース506を介してレガシー機器へ送信される。一実施形態において、レガシー機器ブリッジ502は複数のレガシー機器と通信する複数のIRインタフェース506を含む。
【0033】
一実施例において、IRインタフェース506は、IR能力があるレガシー機器との無線一方向通信に適合したIR送信機を具備する。別の一実施形態では、IRインタフェース506は、IR能力があるレガシー機器との無線双方向通信に適合したIR送信機/受信機のペア、すなわち、IRトランシーバーを具備する。これらの実施形態によれば、レガシー機器との無線IR通信は、レガシー機器ブリッジ502を、レガシー機器までの障害物のない視線方向の位置、又は、レガシー機器のある所定の伝送範囲内の位置に設置することによって実現される。
【0034】
代替的な一実施形態では、IRインタフェース506は、たとえば、IRドングルを用いてレガシー機器と有線通信するため適合したインタフェースを具備する。この代替的な一実施形態では、レガシー機器ブリッジ502はレガシー機器との効果的な通信のための特定の位置に設置する必要がない。
【0035】
図5Bは、IPネットワーク上の装置と通信するIPネットワークインタフェース510と、シリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するシリアルインタフェース512と、を含むレガシー機器ブリッジ508を表す。レガシー機器ブリッジ508は、IPネットワークインタフェース510を介して受信されたIPベースのコマンドをシリアルデータストリームへ変換し、そのシリアルデータストリームは次にシリアルインタフェース512を介してレガシー機器へ送信される。一実施形態において、レガシー機器ブリッジ508は複数のレガシー機器と通信する複数のシリアルインタフェース512を含む。
【0036】
一実施例において、シリアルインタフェース512は、USBプロトコルに基づいて通信するユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースを具備する。別の一実施形態では、シリアルインタフェース512は、RS−232プロトコルに基づいて通信するRS−232インタフェースを具備する。しかし、これらの実施例は限定的であることを意図するものでなく、他のシリアル通信プロトコルを使用してもよい。
【0037】
図5Cは、IPネットワーク上の装置と通信するIPネットワークインタフェース516と、IR通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するIPインタフェース518と、シリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するシリアルインタフェース520と、を含むレガシー機器ブリッジ514を表す。レガシー機器ブリッジ514は、IPネットワークインタフェース516を介して受信されたIPベースのコマンドを一連のIRパルスへ変換し、そのIPパルスは次にIRインタフェース518を介してレガシー機器へ送信される。レガシー機器ブリッジ514はさらに、IPネットワークインタフェース516を介して受信されたIPベースのコマンドをシリアルデータストリームへ変換し、そのシリアルデータストリームは次にシリアルインタフェース520を介してレガシー機器へ送信される。一実施形態において、レガシー機器ブリッジ514は、複数のレガシー機器と通信する複数のIRインタフェース518、及び/又は、複数のレガシー機器と通信する複数のシリアルインタフェース520を含む。
【0038】
(1.レガシー機器制御コードの遠隔記憶及び送信)
本発明の一実施形態によれば、ネットワーク機器は、レガシー機器ブリッジを介してネットワークに接続されたレガシー機器を制御するため、「電源オン」及び「電源オフ」のような共通の上位レベルのコマンドのセットからコマンドを発生する。これらの上位レベルのコマンドは各レガシー機器に固有の下位レベルのIR又はシリアル制御コードへ割り付けられる。一実施形態では、各レガシー機器のIR又はシリアル制御コードはその機器を制御するレガシー機器ブリッジに記憶され、レガシー機器ブリッジは上位レベルのコマンドを下位レベルのコマンドへ割り付ける必要な機能を実行する。
【0039】
或いは、下位レベルのIR又はシリアル制御コードはレガシー機器ブリッジ以外の機器に記憶される。たとえば、レガシー機器ブリッジを実施するため必要な記憶資源を最小限に抑えるため、下位レベルのIR又はシリアル制御コードは、ネットワーク上に位置するサーバのようなより強力なネットワーク機器に記憶される。下位レベルの制御コードを単一の場所に格納するこのメカニズムは、下位レベルの制御コードのコピーをレガシー機器のコントローラとして動作可能であるあらゆるネットワーク機器に記憶する場合よりも、それらのコードを簡単に更新できるという付加的な利点がある。
【0040】
図6は、本発明のこのような一実施形態によりレガシー機器コードを遠隔記憶するネットワークシステム600を示す。ネットワークシステム600は、たとえば、それぞれがIPネットワーク602に通信接続されたハンドヘルドコントローラ又はPC、制御サーバ606及びレガシー機器ブリッジ608を含むコントローラ604を具備する。レガシー機器ブリッジ608はまたレガシー機器610a、610b及び610cと通信する。レガシー機器610a−610cを制御するため必要な下位レベルのIR又はシリアル制御コード612は制御サーバ606に記憶される。制御サーバ606はまた、他のレガシー機器ブリッジ(図6に図示されず)を介してIPネットワーク602へ接続されたレガシー機器を制御するため必要な他の下位レベルのIR又はシリアル制御コードを記憶する。
【0041】
これらの下位レベルのIR又はシリアル制御コードは種々の技術を使用して制御サーバ606へ供給される。一実施形態では、ユーザは制御コードをレガシー機器ブリッジ608、又は、他のネットワークエンティティへ手動で入力し、それらは次に制御サーバ606へアップロードされる。別の一実施形態では、レガシー機器ブリッジ608は、レガシー機器ブリッジ608とレガシー機器との間の双方向IR問い合わせのような自動プロセスによってレガシー機器から制御コードを取得し、次に、制御コードを制御サーバ606へアップロードするように構成される。
【0042】
図7は、レガシー機器コードが遠隔記憶された本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用してレガシー機器を制御する方法のフローチャート700を表す。しかし、本発明は、フローチャート700によって与えられた説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。フローチャート700は、引き続き図6のネットワークシステム600を参照して説明されるが、本発明はその実施形態に限定されない。
【0043】
フローチャート700の方法はステップ702から始まり、携帯型コントローラ604はレガシー機器610a−610cのうちの1台を制御する上位レベルのコマンドを発生する。この実施例の目的のため、携帯型コントローラはレガシー機器610aを制御する上位レベルのコマンドを発生することを仮定する。上位レベルのコマンドは、携帯型コントローラ604によって記憶され、又は、制御サーバ606、レガシー機器ブリッジ608、若しくは、ネットワーク602上のその他のエンティティによって携帯型コントローラで利用可能にされた予め定められた上位レベルのコマンドのリストから選択される。
【0044】
ステップ704において、携帯型コントローラ604は上位レベルのコマンドをIPネットワーク602経由で制御サーバ606へ送信する。ステップ706において、制御サーバ606は上位レベルのコマンドを受信し、制御サーバ606に記憶されたレガシー機器610aを制御する下位レベルのシリアル又はIR制御コードの対応する一つに割り付ける。ステップ708において、制御サーバ606は、対応する下位レベルのシリアル又はIR制御コードを適切なレガシー機器ブリッジ608へ送信する。ステップ710において、レガシー機器ブリッジ608は、IPフォーマットでそこへ送信された下位レベルの制御コードを、一連のIRパルス若しくはデータのシリアルストリームのようなレガシー機器610aへの送信用の適切なフォーマットへ変換する。ステップ712において、レガシー機器ブリッジは下位レベルの制御コードを適切なレガシー機器610aへ送信する。
【0045】
(2.屋内環境における位置検出)
本発明の一実施形態によれば、レガシー機器ブリッジは位置検出情報を供給するIRビーコンとして役立つように構成される。たとえば、レガシー機器ブリッジは、管理自宅環境内でハンドヘルドコントローラの位置を識別するIRビーコンとして役立つように構成される。このような位置検出情報は次に、ハンドヘルドコントローラのある特定の近傍内の選択された機器のコマンド及び制御のためハンドヘルドコントローラを再構成するため、中央サーバのようなネットワークエンティティによって使用される。
【0046】
管理環境を管理する位置検出情報の使用のより複雑な説明は、同一出願人による同時係属中の米国特許出願第10/180,500号、発明の名称”Method,System,and Computer Program Product for Managing Controlled Residential or Non−residential Environments”に記載され、その全体は参照によってそのままここに組み込まれる。ここに記載された教示内容に基づいて当業者によって認められるように、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、その出願に開示されるような管理された自宅環境及び自宅以外の環境を実施するため有利に使用される。
【0047】
一実施形態では、レガシー機器ブリッジは位置検出情報を提供するIrDA(赤外線データ協会)を備える。IRパルスが近距離であることを考えると、IrDAビーコンは屋内環境において粗粒度位置検出を行う効果的な方法である。このような一実施形態において、レガシー機器ブリッジは、ブリッジを一意に識別する1組の赤外線パルスをネットワークに通信接続されたハンドヘルドコントローラへ発信するようにプログラムされる。これらのコードは次に、ネットワークへ接続された中央サーバによって部屋位置に割り当てられ、すなわち、関連付けられるか、或いは、マッピングテーブルがこの機能を実行するためハンドヘルドコントローラに記憶される。
【0048】
一実施形態では、IRビーコンパルスは、ビーコン周波数のようにリアルタイム設定可能である。たとえば、レガシーブリッジ装置は、IrDAのような標準的なIRデータ転送プロトコルに準拠した識別子(ID)を発信可能である。一実施形態では、レガシー機器ブリッジは、その全世界的に一意のMAC(媒体アクセスコード)アドレスに対応するIDを送信する。
【0049】
図8は位置検出情報を提供するIRビーコンを含む本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ800を表す。図8に示されるように、レガシー機器ブリッジ800は、IPネットワーク、IR使用可能なレガシー機器と通信する1台以上のIRインタフェース804、シリアル使用可能なレガシー機器と通信する1台以上のシリアルインタフェース806、及び、IrDAビーコン808への無線接続性を提供する802.11bトランシーバーのような無線インタフェース802を含む。本実施形態によれば、レガシー機器ブリッジ800は、IrDAビーコン808とその近傍内を通過するモバイルコントローラとの間に障害物のない伝送路が得られ、それによって、モバイルコントローラがIrDAビーコン808によって送信された信号を受信できるように配置される。
【0050】
図9は本発明の一実施形態による位置検出情報を提供するレガシー機器ブリッジを使用する方法のフローチャート900を表す。しかし、本発明はフローチャート900によって与えられる説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。
【0051】
フローチャート900の方法はステップ902から始まり、レガシー機器ブリッジはIR信号をモバイルコントローラへ発信し、ここで、IR信号はレガシー機器ブリッジに割り当てられた固有IDを含む。上記のように、IR信号は、レガシー機器ブリッジの一部を構成するIrDAビーコンによっても発信される。ステップ904において、モバイルコントローラはIR信号を受信し、そこからレガシー機器ブリッジの固有IDを抽出する。ステップ906において、モバイルコントローラはIPネットワークを介して中央サーバへその固有IDを送信する。ステップ908において、中央サーバはその固有IDを管理環境内の所定の位置へ割り付ける。一実施形態において、このマッピング機能は、レガシー機器ブリッジを管理環境内の位置へ割り付ける中央サーバによって記憶されたテーブルにアクセスすることにより実行される。ステップ910において、中央サーバは、ステップ908において識別された位置に基づいてコンフィギュレーション情報をモバイルコントローラへ送信する。このコンフィギュレーション情報は、ステップ908において識別された位置のある特定の近傍内の選択された機器のコマンド及び制御のためモバイルコントローラを再構成するため使用される。
【0052】
フローチャート900の方法の別の実施形態では、モバイルコントローラは、固有IDを管理環境内の所定の位置へ割り付ける機能を実行する。この別の実施形態では、モバイルコントローラは識別された位置を中央サーバへ送信し、中央サーバは識別された位置に基づいてコンフィギュレーション情報をモバイルコントローラへ送信する。
【0053】
(3.ステートレス機器のステートフルバインディング)
本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、レガシー機器ブリッジと、中央サーバ104のような2台以上の制御サーバとの間の通信を阻止するように構成される。これは、たとえば、複数の制御サーバが無線ネットワークを注意深く又は不注意に共有する場合に起こる(たとえば、WLANでは、同じSSID(サービスセット識別子)を共有する)。このようなオーバーラップは、ネットワーク管理環境をネイバーによる制御のような望ましくない外部制御にさらす。
【0054】
一実施形態では、レガシー機器ブリッジは、ブリッジがネットワークへ接続された後にブリッジと連絡した最初の制御サーバのネットワークアドレスを記憶することによりこの問題を回避する。次に、他のアドレスから受信されたさらなる入力パケットは廃棄される。別の実施形態では、制御サーバのアドレスは帯域外で設定される。たとえば、制御サーバのアドレスは、対応するIR又はシリアルインタフェースとのIR又はシリアル通信を使用してレガシー機器ブリッジへ供給される。アドレスがこのように設定された後、他のアドレスから受信された入力パケットは廃棄される。
【0055】
(4.種々の特徴)
本発明の一実施形態では、レガシー機器ブリッジはルームコントローラとして機能するように適合する。このような一実施形態では、レガシー機器ブリッジは次のように適合する。
・レガシー機器ブリッジは、殆どのホームネットワーキング環境において自動的に自己設定するよう適合するが、一部のケースはブリッジを設定するため直接的なユーザ介入を必要とする。
・使用の容易性を促進するため、レガシー機器ブリッジはIrDA帯域外設定に適合する。たとえば、レガシー機器ブリッジは、業界標準のデータ転送プロトコルを使用してIRポートからネットワーク設定パラメータを受け入れるようにプログラムされる。
・レガシー機器ブリッジは、IR又はシリアル制御コードのような新しいレガシー機器コードを学習するため適合する。たとえば、かなり大きいボディのIRコードが市販データベースに存在するが、広範囲の利用可能な家庭用電化製品は完全な互換性の難しさを明らかにする。したがって、レガシー家庭用電化製品との相互運用性を保証するため、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、新しいIR又はシリアル制御コードを受信し記憶することができる状態におかれるように適合する。一実施形態では、IR又はシリアル制御コードは、IR遠隔制御装置のような別の装置によって送信してもよい。レガシー機器ブリッジは、内部的に学習したコードを記憶し、又は、それらを記憶のためネットワーク上のサーバへアップロードする。
【0056】
コストは本発明によるレガシー機器ブリッジを設計するための主要な因子である。したがって、一実施形態では、ソフトウェアが典型的にハードウェアに割り当てられる機能を実行するため使用され、それによって、全体的な部品数を削減する。たとえば、一実施形態では、レガシー機器と通信するための民生用IR信号と、位置検出情報を提供するためのIrDA信号は、単一の発信機/受信機のペアで多重化される。
【0057】
(D.本発明の一実施形態によるレガシー機器の仮想化、アドバタイズメント及び制御の方法)
本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、従来型の家庭用電化製品のようなレガシー機器が、UPnPのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠するならば、ネットワーク接続型要素へアドバタイズされ、ネットワーク接続型要素によって制御されることを可能にする仮想化装置を具備する。当業者によって認められるように、UPnPは、PC、周辺機器、インテリジェント装置及び無線機器のような機器がネットワークへ接続され、自動的に互いを認識することを可能にするインターネット及びウェブプロトコルを使用するオープン業界標準である。UPnPによれば、ユーザが機器をネットワークへ接続するとき、機器は自己設定し、TCP/IPアドレスを獲得し、その存在をネットワーク上の他の機器へ知らせるためハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づく探索プロトコルを使用する。他のUPnP準拠型ネットワークエンティティは、機器と通信プロトコルを取り決め、その機器の能力を判定し、その機器を制御する。
【0058】
本発明の一実施形態において、レガシー機器ブリッジは1台のレガシー設備のためのUPnPプロキシとして機能する。ブリッジは、それ自体をUPnP機器として他のネットワークエンティティへアドバタイズし、そのブリッジが仮想するレガシー機器と類似した性質を示す。UPnPコマンドがネットワークから到着したとき、レガシー機器ブリッジは、それらを、IRコマンド又はシリアルコマンドのようなレガシー機器を制御する適切なコマンドのセットへ翻訳する。本実施形態はUPnP仮想化に関して説明されているが、本発明は、UPnP仮想化に限定されず、カリフォルニア州サンタクララのSun Microsystemsによって開発されたJiniTM、カリフォルニア州クパーティノのApple Computer,Inc.によって部分的に開発されたオープンプロトコルであるRendezvousTMを含むが、これらに限定されない他のパケットベースの探索及び制御プロトコルに基づくレガシー機器の仮想化も含むことに注意すべきである。
【0059】
図10は本発明の一実施形態によるレガシー機器仮想化装置1002を示す。図10に表されるように、仮想化装置1002は、UPnPのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルを使用してネットワーク上の機器と通信する少なくとも1台のネットワークインタフェース1004と、たとえば、IR又はシリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信する少なくとも1台のレガシー機器インタフェース1006と、を具備する。一実施形態では、ネットワークインタフェース1004は、IPネットワークと通信するため適合した802.11b無線トランシーバーを具備する。このような一実施形態によれば、ネットワーク接続性は、無線ネットワークアクセスポイントの有効距離の範囲内の位置に仮想化装置1002を設置することにより実現される。
【0060】
図11は、本発明の一実施形態によるレガシー機器の仮想化、アドバタイズメント及び制御の方法のフローチャート1100を表す。しかし、本発明は、フローチャート1100によって与えられた説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。フローチャート1100は、引き続き図10の典型的な仮想化装置1002を参照して説明されるが、本発明はその実施形態に限定されない。
【0061】
フローチャート1100の方法はステップ1102から始まり、仮想化装置1002は、制御対象である家庭用電化製品のようなレガシー機器を検出する。レガシー機器を検出することにより、仮想化装置1002はその制御下にあるレガシー機器のリストを構築する。一実施形態では、仮想化装置1002はユーザによる仮想化装置1002の手動プログラミングによってレガシー機器を認識させられる。別の実施形態では、仮想化装置1002は、仮想化装置1002とレガシー機器との間の双方向IR問い合わせのような自動プロセスによってレガシー機器を検出する。
【0062】
ステップ1104において、仮想化装置1002はレガシー機器の制御コードを取得し記憶する。一実施形態では、これらの制御コードはユーザによる仮想化装置1002の手動プログラミングによって取得される。別の実施形態では、仮想化装置1002は、仮想化装置1002とレガシー機器との間の双方向IR問い合わせのような自動プロセスによって制御コードを取得する。
【0063】
ステップ1106において、仮想化装置1002は、その仮想化装置が仮想するレガシー機器に類似した性質及び制御を保有するUPnP機器としてレガシー機器をネットワークへアドバタイズする。一実施形態では、このステップはレガシー機器を制御する標準的なUPnPコマンドのリストを公開し、公開されたUPnPコマンドはステップ1104で獲得された1個以上の下位レベルのレガシー機器コードに対応する。このステップの結果として、ネットワーク上のエンティティは、1台のIPアドレス指定可能及び制御可能な家庭用電化製品として仮想化装置1002を認識する。
【0064】
ステップ1108において、ネットワークエンティティは、レガシー機器を制御するため、「電源オン」又は「電源オフ」のような標準的なUPnPコマンドを送信し、このUPnPコマンドは仮想化装置1002によって受信される。ステップ1110において、仮想化装置1002はUPnPコマンドをレガシー機器のための対応する制御コードへ変換し、ステップ1112において、仮想化装置1002は対応する制御コードをレガシー機器へ送信する。このようにしてUPnPコマンドをレガシー機器制御コードへ変換することにより、仮想化装置1002は、ネットワークエンティティとレガシー機器との間でトランスペアレントプロキシとして機能する。
【0065】
本発明の別の実施形態では、レガシー機器の仮想化は、図1を参照して説明した制御サーバ102のような、レガシー機器ブリッジ以外のネットワークエンティティによって実行される。本実施形態において、制御サーバ102は、レガシー機器の制御コードを取得し記憶し、レガシー機器をUPnP機器としてネットワークへアドバタイズし、ネットワークエンティティから受信されたUPnPコマンドをレガシー機器のための対応する制御コードへ変換する機能を実行する。制御サーバは次にこれらの制御コードをレガシー機器ブリッジへ送信し、レガシー機器ブリッジはそれらをIPフォーマットから、IR又はシリアルフォーマットのような適切なレガシー機器フォーマットへ変換する。したがって、本実施形態では、制御サーバ102は仮想化機能を実行し、簡単なIPとIR/シリアルとの変換器・送信機としてレガシー機器ブリッジを使用する。仮想化機能を実行するため制御サーバ102が使用されるか、レガシー機器ブリッジが使用されるかに関する決定は主としてコストに依存する。仮想化装置として集中サーバを使用する利点の一つは、レガシー機器ブリッジに必要な処理及び記憶のための資源が減少するのでレガシー機器ブリッジをより低価格で製作できることである。
【0066】
(E.本発明の一実施形態によるレガシー機器の状態を通知する方法)
本発明の一実施形態はレガシー家庭用電化製品の機器状態の通知を容易化する。UPnPのような従来の機器探索及び制御プロトコルによれば、典型的に準拠型機器は、関係するネットワークエンティティが準拠型機器に状態情報を問い合わせるために使用する方法を公開することが可能になる。たとえば、UPnPホームコントローラは、UPnPテレビに対して現在オンであるかどうかを調べるために問い合わせることを望む。しかし、従来の家庭用電化製品の大半はこのような状態通知メカニズムを備えていない。
【0067】
したがって、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、機器状態を推定すべくその環境から情報を抽出するためプローブを使用する。たとえば、図12は、本発明の一実施形態によるレガシー機器状態の抽出及び通知に適合したレガシー機器ブリッジ1202を表す。図12に示されるように、レガシー機器ブリッジ1202は、レガシーテレビ1208の画面に向けられた感光プローブ1204を具備する。感光プローブ1204は、レガシーテレビ1206がオンであるか、又は、オフであるかを決定する簡単なオン/オフメーターを具備する。この状態情報は、次に、レガシー機器ブリッジ1202によってネットワークインタフェース1206を介してパケットネットワーク上の他の機器へ通知される。一実施形態では、レガシー機器ブリッジ1202は、UPnPのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに基づいて状態情報をパケットネットワーク上の他の機器へ公開する仮想化装置を具備する。
【0068】
当業者によって認められるように、本発明の実施形態では、感光プローブ以外の状態プローブがレガシー機器の状態に関する情報を抽出するため使用される。状態プローブのタイプは、レガシー機器ブリッジが識別しようとする機器状態に関して変化する。
【0069】
(F.プロセッサベースの実施)
本明細書で説明されたレガシー機器ブリッジ、仮想化装置、制御サーバ又はその他のネットワークエンティティはソフトウェアに組み入れられ、1台以上のプロセッサベースのコンピュータシステムによって実行される。図13は、図4、7、9及び11を参照してそれぞれ説明されたフローチャート400、700、900及び1100の方法のステップの一部又は全部を含むが、それらに限定されない本発明の特徴を実施するソフトウェアを実行する典型的なコンピュータシステム1300を表す。
【0070】
図13に表されるように、典型的なコンピュータシステム1300は、本発明の実施形態によるソフトウェアルーチンを実行するプロセッサ1302を含む。明瞭さのため1台のプロセッサしか示されていないが、コンピュータシステム1300はマルチプロセッサシステムでもよい。プロセッサ1302は、コンピュータシステム1300の他のコンポーネントと通信するための通信インフラストラクチャ1304に接続される。通信インフラストラクチャ1304は、たとえば、通信バス、クロスバー、又は、ネットワークを含む。
【0071】
コンピュータシステム1300は、ランダムアクセスメモリ(RAM)のようなメインメモリ1308と、補助メモリ1308とをさらに含む。補助メモリ1308は、たとえば、ハードディスクドライブ1310、及び/又は、フレキシブルディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどを包含する着脱式記憶ドライブ1312を含む。着脱式記憶ドライブ1312は、周知の方法で着脱式記憶ユニット1314に読み出し及び/又は書き込みを行う。着脱式記憶ユニット1314は、着脱式記憶ドライブ1312によって読み出しと書き込みがなされるフレキシブルディスク、磁気テープ、光ディスクなどを包含する。当業者によって認められるように、着脱式記憶ユニット1314は、コンピュータソフトウェア及び/又はデータが中に格納されたコンピュータ使用可能な記憶媒体を含む。
【0072】
別の実施形態では、補助メモリ1308は、コンピュータプログラム又はその他の命令がコンピュータシステム1300へロードされることを可能にする他の類似した手段を含む。このような手段は、たとえば、着脱式記憶ユニット1318及びインタフェース1316を含む。着脱式記憶ユニット1318及びインタフェース1316の実施例には、プログラムカートリッジ及び(ビデオゲームコンソール装置において見られるような)カートリッジインタフェース、(EPROM又はPROMのような)着脱式メモリチップ及び関連したソケット、並びに、ソフトウェア及びデータが着脱式記憶ユニット1318からコンピュータシステム1300へ転送されることを可能にするその他の着脱式記憶ユニット1318及びインタフェース1316が含まれる。
【0073】
コンピュータシステム1300は、通信インフラストラクチャ1304又はディスプレイ用のフレームバッファ(図示せず)からディスプレイユニット1322側のユーザへグラフィックス、テキスト、及び、その他のデータを転送するディスプレイインタフェース1320をさらに含む。
【0074】
コンピュータシステム1300は通信インタフェース1324をさらに含む。通信インタフェース1324は、ソフトウェア及びデータがコンピュータシステム1300と外部機器との間で通信路1326を介して転送できるようにする。通信インタフェース1324の実施例には、モデム、(イーサネット(登録商標)カード若しくは802.11bインタフェースのような)ネットワークインタフェース、通信ポートなどが含まれる。通信インタフェース1324は、1台以上のIRポート及び/又はシリアルポートのような、家庭用電化製品に共通の入出力通信インタフェースをさらに含む。通信インタフェース1324を介して転送されるソフトウェア及びデータは、通信インタフェース1324によって受信できる電子信号、電磁信号、光信号、又は、その他の信号である信号1328の形式である。これらの信号1328は通信路1326を介して通信インタフェース1324へ供給される。
【0075】
本明細書で使用されるように、用語「コンピュータプログラムプロダクト」は、一つには、着脱式記憶ユニット1314、着脱式記憶ユニット1318、ハードディスクドライブ1310に取り付けられたハードディスク、又は、通信路1326(無線リンク又はケーブル)を介してソフトウェアを通信インタフェース1324へ搬送する搬送波を意味する。コンピュータ使用可能な媒体には、磁気媒体、光媒体、若しくは、その他の記録可能な媒体、又は、搬送波若しくはその他の信号を伝送する媒体が含まれる。これらのコンピュータプログラムプロダクトはソフトウェアをコンピュータシステム1300へ供給する手段である。
【0076】
コンピュータプログラム(又はコンピュータ制御論理とも呼ばれる)はメインメモリ1306及び/又は補助メモリ1308に記憶される。コンピュータプログラムはさらに通信インタフェース1324を介して受信可能である。このようなコンピュータプログラムは、実行されるとき、コンピュータシステム1300に本明細書に記載されるような本発明の機能を実現させることが可能である。特に、コンピュータプログラムは、実行されるとき、プロセッサ1302に本発明の機能を実現させる。したがって、このようなコンピュータプログラムはコンピュータシステム1300のコントローラを表す。
【0077】
本発明の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、それらのあらゆる組み合わせに制御論理として組み込まれる。本発明の機能がソフトウェアを使用して実施される実施形態では、ソフトウェアはコンピュータプログラムプロダクトに記憶され、着脱式記憶ドライブ1312、ハードディスクドライブ1310又は通信インタフェース1324を使用してコンピュータシステム1300へロードされる。或いは、コンピュータプログラムプロダクトは通信路1326を介してコンピュータシステム1300へダウンロードされる。ソフトウェアは、プロセッサ1302によって実行されるとき、プロセッサ1302に本明細書に記載されるような機能を実行させる。
【0078】
別の実施形態では、本発明の機能は、たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)のようなハードウェアコンポーネントを使用して、ファームウェア及び/又はハードウェアに組み込まれる。本明細書に記載されるような機能を実行するようにハードウェア状態機械を実施することは、ここに記載された教示内容から当業者にとって明らかであろう。
【0079】
(G.本発明の代替的な実施形態)
本明細書に記載されたレガシー機器ブリッジ及び仮想化装置は、無線通信媒体として802.11b規格の使用に限定されないことに注意すべきである。802.11bは、その低い原価と相対的な速度のために使用されるが、802.11a又は802.11gを含むが、これらに限定されないIP能力がある無線プロトコルを代わりに使用してもよい。その上、レガシー機器ブリッジ及び仮想化装置は、IPベースのネットワーキングのための無線プロトコルの使用に限定されない。無線装置はその利便性とケーブル配線がないことに起因して使用されるが、イーサネット(登録商標)、家庭用電話回線、又は、家庭用電力線のネットワーキングを包含し、これらに限定されない有線通信を代わりに使用してもよい。
【0080】
本明細書に記載されたレガシー機器ブリッジ及び仮想化装置は、探索及び制御プロトコルとしてUPnPの使用に限定されない。UPnPは、機器探索及び制御における業界標準としての支持の高まりのため使用されるが、カリフォルニア州サンタクララのSun Microsystemsによって開発されたプロトコルであるJiniTM、又は、カリフォルニア州クパーティノのApple Computer,Inc.によって部分的に開発されたオープンプロトコルであるRendezvousTMを包含し、これらに限定されない従来型のパケットベースの探索及び制御プロトコルを代わりに使用してもよい。
【0081】
さらに、本明細書に記載された仮想化装置は、1台のレガシー設備のためのプロキシとしての機能に限定されない。それどころか、仮想化装置は任意の台数の機器としてアドバタイズすることが可能である。その上、一実施形態では、仮想化装置は、IR/シリアルコマンドセットを獲得するため、レガシー機器に問い合わせをすることも可能であり、このようにして、IR/シリアルコマンドセットをその装置又は別個のネットワークサーバに記憶する必要性を除去する。
【0082】
(H.結論)
本発明の種々の実施形態が説明されたが、それらは限定のためではなく例示のためだけに提示されていることに注意すべきである。当業者によって理解されるように、形式及び詳細における種々の変更は請求項に記載されているような発明の精神及び範囲を逸脱することなくなされる。したがって、本発明の広がり及び範囲は、上記の典型的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、特許請求の範囲とそれらの均等の範囲だけに基づいて決められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
ここに組み込まれ、明細書の一部を形成する添付図面は、本発明を例証し、明細書本文と一体となって、本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作り、使用することを可能にさせるために役立つ。
【図1】本発明の一実施形態が動作する典型的な環境を表す図である。
【図2】本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを含む典型的な動作環境の物理的な構成の概念図である。
【図3】本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジの説明図である。
【図4】本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用してレガシー機器を制御する方法のフローチャートである。
【図5】本発明の種々の実施形態によるレガシー機器ブリッジの実施例の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態によるレガシー機器コードを遠隔記憶するネットワークシステムの説明図である。
【図7】レガシー機器制御コードが遠隔記憶された本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用してレガシー機器を制御する方法のフローチャートである。
【図8】位置検出情報を提供するIRビーコンを含む本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ800を表す図である。
【図9】本発明の一実施形態による位置検出情報を提供するレガシー機器ブリッジを使用する方法のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態によるレガシー機器仮想化装置の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態によるレガシー機器の仮想化、アドバタイズメント及び制御の方法のフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態によるレガシー機器状態を抽出及び通知するため適合したレガシー機器ブリッジの説明図である。
【図13】本発明の種々の機能を実施するプロセッサベースのコンピュータシステムを表す図である。
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(技術分野)
本発明は一般にネットワークに関する。より詳細には、本発明は、有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークに接続された機器を探索し、通信し、制御するインタフェース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
家庭及び小規模事業所におけるネットワークは徐々に普及し始めている。この原因は、主に、2台以上のパーソナルコンピュータ(PC)を有する家庭及び小規模事業所の数の増加である。ネットワークは、このようなマルチコンピュータ環境の家庭及び事業所に種々の利益をもたらす。たとえば、このようなネットワークは、複数台のPCのユーザが共有プリンタを共用し、文書及びその他のファイルを共用し、共有ネットワーク接続を介してインターネットにアクセスすることを可能にする。
【0003】
この普及の拡大を考慮すると、テレビ、ステレオ機器、ビデオカセットレコーダ(VCR)及びデジタルビデオディスク(DVD)プレーヤーのような従来型の家庭用電化製品との通信及び制御を可能にするためホーム/オフィスネットワークを拡張することが有益である。しかし、家庭用電化製品の圧倒的多数は、遠隔機器制御の手段として赤外線(「IR」)通信を利用する。或いは、シリアル通信及び無線周波数(RF)プロトコルが使用される。残念ながら、これらの通信モードは、多数のホーム/オフィスネットワークによる通信のため使用されるTCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルと互換性がない。
【0004】
従来型の家庭用電化製品がホーム/オフィスネットワーク上の機器へアドバタイズし、それらを制御するため用いられるコマンドセットを公開できるようにすることもまた有益である。ユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)プロトコルのような最新の機器探索及び制御プロトコルは、ネットワーク接続型機器においてこのような機能性を可能にするため使用される。しかし、UPnPのようなプロトコルは、(a)ネットワーク接続性に適合し、(b)適度の計算資源及び記憶資源を保有する準拠製品を必要とする。上記のような従来型の家庭用電化製品は典型的にこれらの機能が欠けている。したがって、これらの機能を有効に使用とする消費者は、プロトコル準拠機器が発売されるのを待って、現行のレガシー機器を処分する以外に殆ど選択の余地がない。
【0005】
パケットベースの通信プロトコル、ならびに、最新機器の探索及び制御プロトコルと互換性がないことに加えて、IR又はシリアル通信プロトコルに依存する家庭用電化製品は多数のその他の欠点がある。たとえば、レガシー家庭用電化製品の圧倒的多数は、機器状態を通知することができるフィードバックメカニズムを欠く。最新機器のUPnPプロトコルのような探索及び制御プロトコルは、典型的に、準拠ユニットがその準拠ユニットに状態情報を問い合わせるため関係するネットワークエンティティによって用いられる方法を公開することを許可する。しかし、大多数の家庭用電化製品は状態通知メカニズムをもたない。たとえば、IR通信の主要な形式であるconsumer IRは主として単一指向性である。
【0006】
さらに、IR通信に依存する家庭用電化製品を制御するため、IR送信機(「リモコン」としても知られている)はターゲット機器の超短距離の範囲内に置かれるべきであり、伝送路は壁のような物理的障害物を含む妨害がないことが必要である。物理的な近接性と、障害物のない視線の要件は、IRに依存する家庭用電化製品が制御される方法に厳しい制限を加える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、レガシー家庭用電化製品が有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークを介して制御されることを可能にする装置が望ましい。このため、望ましい装置は、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルと、IR及びシリアルプロトコルのようなレガシー家庭用電化製品によって使用される通信プロトコルとの間で翻訳を行う。
【0008】
望ましい装置は、さらに、最新機器の(UPnPプロトコルのような)探索及び制御プロトコルの世界をレガシー機器の世界へ結び付ける。たとえば、望ましい装置は、UPnP制御及び管理機能性をレガシー機器に与えると共に、付加的な「本物の」UPnP機器が利用できるようになるときにネットワークへ追加されることを可能にする。
【0009】
望ましい装置は、さらに、1台以上のレガシー家庭用電化製品の状態を決定又は推定できる。望ましい装置はこの状態情報を関係するネットワークエンティティへ公開できる。
【0010】
望ましい装置は、ネットワークを介してレガシー機器の制御をさらに可能にし、それによって、従来の直接的なラインオブサイトIRコントローラの使用が避けられる。その結果として、望ましい装置のユーザは、自分が制御しようとする装置と同じ部屋に居ること、又は、その装置まで障害物のない経路が存在することは必要とされない。このようにして、望ましい装置は本当の「遠隔」制御を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の開示)
本発明は家庭用電化製品を有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークを介して制御することを可能にするレガシー機器ブリッジを対象にする。一実施形態では、レガシー機器ブリッジは、この機能を実行するため、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルとIR及びシリアルプロトコルのようなレガシー家庭用電化製品によって使用される通信プロトコルとの間で翻訳を行う。
【0012】
本発明はさらにUPnPプロトコルのような最新機器の探索及び制御プロトコルの世界をレガシー機器の世界へ結び付ける仮想化装置を対象にする。一実施形態において、仮想化装置は、UPnP制御及び管理機能性をレガシー機器に付与し、同時に、本来のUPnP機器が利用できるようになるときにネットワークに追加されることを可能にする。
【0013】
本発明はさらに、レガシー家庭用電化製品に関する状態情報を抽出し、その情報を関係するネットワーク機器へ供給するレガシー機器ブリッジを対象にする。一実施形態において、レガシー機器ブリッジは、1台以上のレガシー家庭用電化製品の状態を決定するため用いる環境情報を抽出するためプローブを使用する。状態情報は次に関係あるネットワークエンティティへ通知される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の特徴及び効果は、全図を通じて類似した参照符号が対応する要素を識別する図面と併せて解釈されたときに、以下に記載される詳細な説明からより明白になる。図面中、類似した参照番号は一般に同一の要素、機能的に類似した要素、及び/又は、構造的に類似した要素を示す。要素が最初に現れる図面は対応する参照番号中の最も左側の桁によって示される。
【0015】
(発明の詳細な説明)
(A.概要)
有線又は無線自宅ネットワークのようなネットワークで使用するレガシー機器ブリッジが提供される。ここでより詳細に説明されるように、レガシー機器ブリッジは、パケットベースの通信プロトコルを使用するネットワーク接続型エンティティが、赤外線(IR)又はシリアル通信プロトコルだけに依存する家庭用電化製品のようなレガシー機器と通信し、レガシー機器を制御することを可能にするためプロトコル変換を実行する。レガシー機器ブリッジはさらに、レガシー機器がユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)プロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠した機器としてネットワークへアドバタイズされ、そういうものとして制御されることを可能にする仮想化機能を実行する。レガシー機器ブリッジはさらに、レガシー機器の状態に関する情報を調査し、推論し、ネットワーク上の他のエンティティへ公開するため適合する。
【0016】
(B.典型的な動作環境)
図1は本発明の実施形態が動作する典型的な環境100を表す。典型的な動作環境100は、例示の目的のためだけに説明され、本発明を限定しないことに注意すべきである。その他の例示的な典型的な動作環境100は、ここに含まれる教示内容に基づいて当業者に明らかであり、本発明はこのようなその他の実施を対象にする。
【0017】
図1に表されるように、典型的な動作環境100は、ネットワーク102に通信接続された複数台の機器を含む。一実施形態において、ネットワーク102は、家庭内の機器を通信接続する自宅ネットワークを含む。このような実施形態によれば、ネットワーク102は、たとえば、家庭用電話回線ネットワーク、家庭用電力線ネットワーク、イーサネット(登録商標)ネットワーク、無線ネットワーク、又は、これらのあらゆる組み合わせを含む。しかし、本発明は自宅ネットワークに限定されず、ネットワーク102は、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はインターネットのようなワイドエリアネットワーク(WAN)を含むあらゆるタイプの自宅又は自宅以外のネットワークを意味するが、それらに限定されない。
【0018】
以下で詳述されるように、ネットワーク102は、本発明による1台以上のレガシー機器ブリッジ124a、124b及び124cを具備する。これらのレガシー機器ブリッジは、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルに基づく通信に適合した機器と、そのように適合していないレガシー家庭用電化製品との間の通信を容易化する。パケットベースの通信プロトコルに基づく通信に適合した機器には、たとえば、携帯情報端末(PDA)106、タブレットPC108、及び/又は、PCベースのコンピュータシステム110が含まれる。そのように適合せず、たとえば、IR又はシリアル通信プロトコルに依存するレガシー家庭用電化製品には、テレビ112、VCR及び/又はDVDプレーヤー114、ステレオレシーバー116、電子サーモスタット118、ランプ120、及び/又は、ビデオカメラ122が含まれる。これらの例は限定的であることを意図するものではないが、しかし、本発明の一実施形態は、図1に示された機器以外のレガシー機器と非レガシー機器との間の通信を容易化するため使用される。
【0019】
典型的な動作環境100によれば、ネットワーク102とそこへ接続された種々のエンティティの集中制御が制御サーバ104によって行われる。特に、制御サーバ104は、ネットワーク102へ接続された種々のエンティティ間の通信を管理し、共有資源を提供する。たとえば、PDA106、タブレットPC108、及び/又は、PCベースのコンピュータシステム110を含むコントローラは、ユーザが制御サーバ104と連動し、テレビ112、VCR及び/又はDVDプレーヤー114、ステレオレシーバー116、電子サーモスタット118、ランプ120、及び/又は、ビデオカメラ122のようなネットワーク102へ接続された他の機器及び/又はアプリケーションの機能を制御することを可能にする。
【0020】
制御サーバ104と、コントローラと、自宅環境又は自宅以外の環境における機器及びアプリケーションの集中コマンド及び制御を行うネットワークのより詳細な実施例は、同一出願人による同時係属中の米国特許出願第10/180,500号、発明の名称”Method,System,and Computer Program Product for Managing Controlled Residential or Non−residential Environments”に記載され、その全体は参照によってそのままここに組み込まれる。ここに記載された教示内容に基づいて当業者によって認められるように、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、その出願に開示されるような管理された自宅環境及び自宅以外の環境を実施するため有利に使用される。
【0021】
しかし、上記のように、典型的な動作環境100は例示の目的のためだけに説明され、本発明を限定しない。したがって、本発明の一実施形態は、ネットワーク制御及び管理機能性が1台以上のレガシー機器ブリッジの間で分散し、それによって、ピアツーピアネットワークを形成するネットワーク環境で動作する。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ208を含む典型的な動作環境200の物理的な構造の概念図である。図2に示されるように、典型的な動作環境は、集中制御システム202と、第1レベルのアドレス指定可能及び探索可能な機器204と、第2レベルのレガシー機器206とを含む。制御システム202は、動作環境200内に含まれる種々の機器間の通信と、種々の機器へのアクセスを調整する。一実施形態では、制御システム202は、機器の持続状態、(部屋割り当てのような)機器の位置、ユーザの好み及び制御マクロ、並びに、1台以上の機器と通信するためのコマンドコードに関する情報を記憶する役割がある。
【0023】
アドレス指定可能及び探索可能な機器204は、自宅ネットワークのようなネットワークを介して制御システム202に通信接続され、ネットワークアドレスが割り当てられ、ネットワーク上の他の装置によって探索、制御されるように適合した1台以上の機器を含む。本発明の一実施形態によれば、アドレス指定可能かつ探索可能な機器204は、UPnPプロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠するため適合する。アドレス指定可能及び探索可能な機器204は、たとえば、1台以上のUPnP準拠型PC、周辺機器、インテリジェント装置、及び/又は、無線機器を含む。
【0024】
レガシー機器206は、動作環境200内で制御可能な機器を含むが、ネットワーク上の他の機器による探索及び制御に具体的には適合しない。本発明の一実施形態によれば、レガシー機器206は、IR又はシリアル通信及び制御プロトコルに依存し、UPnPプロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠しない従来型の家庭用電化製品を意味する。レガシー機器206は、たとえば、1台以上のテレビ、VCR、DVDプレーヤー、ステレオレシーバー及び/又はその他のオーディオ機器、ビデオカメラ、サーモスタット、又は、ランプを含む。
【0025】
図2に示されるように、レガシー機器ブリッジ208は、アドレス指定可能及び探索可能な機器204とレガシー機器206との間のインタフェースを意味する。ここにより詳細に説明されるように、レガシー機器ブリッジ208は、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルと、IR又はシリアルベースの通信プロトコルとの間の変換によってこの機能を実行する。
【0026】
さらにここに記載されているように、一実施形態では、レガシー機器ブリッジ208はさらにレガシー機器206のそれぞれの仮想表現をアドレス指定可能及び探索可能な機器204と中央コントローラ202とに供給し、それによって、レガシー機器206がネットワーク上でUPnPプロトコルのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠するアドレス指定可能及び探索可能な装置として見え、そのようなものとして制御されるようにする。別の一実施形態では、中央コントローラ202は、レガシー機器206のそれぞれの仮想表現をアドレス指定可能及び探索可能な機器204へ供給する機能を実行する。
【0027】
最後に、同様にここに記載されているように、一実施形態では、レガシー機器ブリッジ208は、レガシー機器206の状態に関する情報を調査し、推論し、ネットワーク上の他のエンティティへ通知するためさらに適合する。さらなる一実施形態では、レガシー機器ブリッジ208はレガシー機器206に関係する状態情報をさらに記憶する。
【0028】
(C.本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ)
図3は本発明の一実施形態による典型的なレガシー機器ブリッジ302を示す。図3に表されるように、レガシー機器ブリッジ302は、TCP/IPのようなパケットベースの通信プロトコルを使用してネットワーク上の機器と通信する少なくとも一つのネットワークインタフェース304と、たとえば、IR又はシリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信する少なくとも一つのレガシー機器インタフェース306と、を具備する。一実施形態において、ネットワークインタフェース304は、IEEE 802.11b規格の通信プロトコル、又は、802.11、802.11a、802.11b若しくは802.11gプロトコルを含むが、それらに限定されないその他のIEEE 802.11規格のプロトコルに基づく無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を用いる通信に適合した無線送信機を具備する。このような一実施形態によれば、ネットワーク接続性は、レガシー機器ブリッジ302を無線ネットワークアクセスポイントの有効距離の範囲内の位置に設置することにより実現される。
【0029】
一実施形態において、レガシー機器ブリッジ302は、ネットワーク通信用に自動的に自己構成する動的ホスト構成プロトコル(DHCP)のような標準的なインターネットプロトコルを使用するため適合したIPアドレス指定可能な機器を含む。したがって、その他のネットワークエンティティは、レガシー機器ブリッジ302に割り当てられたIPアドレスを使用することによりネットワークインタフェース304を介してレガシー機器ブリッジ302と通信可能である。以下でより詳細に説明するように、レガシー機器ブリッジ302はさらに、自分の存在をネットワーク上の他のエンティティへアドバタイズし、制御対象のレガシー機器用のコマンドセットを公開するため、UPnPプロトコルを含むがそれに限定されない機器の探索及び制御プロトコルを使用する。
【0030】
図4は、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用して、従来の家庭用電化製品のようなレガシー機器を制御する方法のフローチャート400を表す。しかし、本発明は、フローチャート400によって与えられる説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。フローチャート400は、引き続き図3の典型的なレガシー機器ブリッジ302を参照して説明されるが、本発明はその実施形態に限定されない。
【0031】
フローチャート400の方法はステップ402で始まり、パケットベースの通信プロトコルに基づく通信に適合したネットワーク機器はレガシー機器を制御するためのコマンドをレガシー機器ブリッジ302へ送信する。コマンドは、レガシー機器ブリッジ302から物理的に離れた位置を含むネットワーク内のどこから発生してもよい。ステップ404において、レガシー機器ブリッジ302はネットワークインタフェース304を介してコマンドを受信する。ステップ406において、レガシー機器ブリッジ302は、パケットベースの通信プロトコルから受信されたコマンドを、IRプロトコル又はシリアルプロトコルのようなレガシー機器による受信に適したプロトコルへ翻訳する。この翻訳機能は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせで実行される。ステップ408において、レガシー機器ブリッジ302は、翻訳されたコマンドを、レガシー機器インタフェース306を介して、対象とされるレガシー機器へ送信する。
【0032】
図5A、5B及び5Cは、本発明の種々の実施例によるレガシー機器ブリッジのさらなる実施例を示す。たとえば、図5Aは、IPネットワーク上の装置と通信するIPネットワークインタフェース504と、IR通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するIPインタフェース506と、を含むレガシー機器ブリッジ502を表す。レガシー機器ブリッジ502は、IPネットワークインタフェース504を介して受信されたIPベースのコマンドを一連のIRパルスへ変換し、そのIPパルスは次にIRインタフェース506を介してレガシー機器へ送信される。一実施形態において、レガシー機器ブリッジ502は複数のレガシー機器と通信する複数のIRインタフェース506を含む。
【0033】
一実施例において、IRインタフェース506は、IR能力があるレガシー機器との無線一方向通信に適合したIR送信機を具備する。別の一実施形態では、IRインタフェース506は、IR能力があるレガシー機器との無線双方向通信に適合したIR送信機/受信機のペア、すなわち、IRトランシーバーを具備する。これらの実施形態によれば、レガシー機器との無線IR通信は、レガシー機器ブリッジ502を、レガシー機器までの障害物のない視線方向の位置、又は、レガシー機器のある所定の伝送範囲内の位置に設置することによって実現される。
【0034】
代替的な一実施形態では、IRインタフェース506は、たとえば、IRドングルを用いてレガシー機器と有線通信するため適合したインタフェースを具備する。この代替的な一実施形態では、レガシー機器ブリッジ502はレガシー機器との効果的な通信のための特定の位置に設置する必要がない。
【0035】
図5Bは、IPネットワーク上の装置と通信するIPネットワークインタフェース510と、シリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するシリアルインタフェース512と、を含むレガシー機器ブリッジ508を表す。レガシー機器ブリッジ508は、IPネットワークインタフェース510を介して受信されたIPベースのコマンドをシリアルデータストリームへ変換し、そのシリアルデータストリームは次にシリアルインタフェース512を介してレガシー機器へ送信される。一実施形態において、レガシー機器ブリッジ508は複数のレガシー機器と通信する複数のシリアルインタフェース512を含む。
【0036】
一実施例において、シリアルインタフェース512は、USBプロトコルに基づいて通信するユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースを具備する。別の一実施形態では、シリアルインタフェース512は、RS−232プロトコルに基づいて通信するRS−232インタフェースを具備する。しかし、これらの実施例は限定的であることを意図するものでなく、他のシリアル通信プロトコルを使用してもよい。
【0037】
図5Cは、IPネットワーク上の装置と通信するIPネットワークインタフェース516と、IR通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するIPインタフェース518と、シリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信するシリアルインタフェース520と、を含むレガシー機器ブリッジ514を表す。レガシー機器ブリッジ514は、IPネットワークインタフェース516を介して受信されたIPベースのコマンドを一連のIRパルスへ変換し、そのIPパルスは次にIRインタフェース518を介してレガシー機器へ送信される。レガシー機器ブリッジ514はさらに、IPネットワークインタフェース516を介して受信されたIPベースのコマンドをシリアルデータストリームへ変換し、そのシリアルデータストリームは次にシリアルインタフェース520を介してレガシー機器へ送信される。一実施形態において、レガシー機器ブリッジ514は、複数のレガシー機器と通信する複数のIRインタフェース518、及び/又は、複数のレガシー機器と通信する複数のシリアルインタフェース520を含む。
【0038】
(1.レガシー機器制御コードの遠隔記憶及び送信)
本発明の一実施形態によれば、ネットワーク機器は、レガシー機器ブリッジを介してネットワークに接続されたレガシー機器を制御するため、「電源オン」及び「電源オフ」のような共通の上位レベルのコマンドのセットからコマンドを発生する。これらの上位レベルのコマンドは各レガシー機器に固有の下位レベルのIR又はシリアル制御コードへ割り付けられる。一実施形態では、各レガシー機器のIR又はシリアル制御コードはその機器を制御するレガシー機器ブリッジに記憶され、レガシー機器ブリッジは上位レベルのコマンドを下位レベルのコマンドへ割り付ける必要な機能を実行する。
【0039】
或いは、下位レベルのIR又はシリアル制御コードはレガシー機器ブリッジ以外の機器に記憶される。たとえば、レガシー機器ブリッジを実施するため必要な記憶資源を最小限に抑えるため、下位レベルのIR又はシリアル制御コードは、ネットワーク上に位置するサーバのようなより強力なネットワーク機器に記憶される。下位レベルの制御コードを単一の場所に格納するこのメカニズムは、下位レベルの制御コードのコピーをレガシー機器のコントローラとして動作可能であるあらゆるネットワーク機器に記憶する場合よりも、それらのコードを簡単に更新できるという付加的な利点がある。
【0040】
図6は、本発明のこのような一実施形態によりレガシー機器コードを遠隔記憶するネットワークシステム600を示す。ネットワークシステム600は、たとえば、それぞれがIPネットワーク602に通信接続されたハンドヘルドコントローラ又はPC、制御サーバ606及びレガシー機器ブリッジ608を含むコントローラ604を具備する。レガシー機器ブリッジ608はまたレガシー機器610a、610b及び610cと通信する。レガシー機器610a−610cを制御するため必要な下位レベルのIR又はシリアル制御コード612は制御サーバ606に記憶される。制御サーバ606はまた、他のレガシー機器ブリッジ(図6に図示されず)を介してIPネットワーク602へ接続されたレガシー機器を制御するため必要な他の下位レベルのIR又はシリアル制御コードを記憶する。
【0041】
これらの下位レベルのIR又はシリアル制御コードは種々の技術を使用して制御サーバ606へ供給される。一実施形態では、ユーザは制御コードをレガシー機器ブリッジ608、又は、他のネットワークエンティティへ手動で入力し、それらは次に制御サーバ606へアップロードされる。別の一実施形態では、レガシー機器ブリッジ608は、レガシー機器ブリッジ608とレガシー機器との間の双方向IR問い合わせのような自動プロセスによってレガシー機器から制御コードを取得し、次に、制御コードを制御サーバ606へアップロードするように構成される。
【0042】
図7は、レガシー機器コードが遠隔記憶された本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用してレガシー機器を制御する方法のフローチャート700を表す。しかし、本発明は、フローチャート700によって与えられた説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。フローチャート700は、引き続き図6のネットワークシステム600を参照して説明されるが、本発明はその実施形態に限定されない。
【0043】
フローチャート700の方法はステップ702から始まり、携帯型コントローラ604はレガシー機器610a−610cのうちの1台を制御する上位レベルのコマンドを発生する。この実施例の目的のため、携帯型コントローラはレガシー機器610aを制御する上位レベルのコマンドを発生することを仮定する。上位レベルのコマンドは、携帯型コントローラ604によって記憶され、又は、制御サーバ606、レガシー機器ブリッジ608、若しくは、ネットワーク602上のその他のエンティティによって携帯型コントローラで利用可能にされた予め定められた上位レベルのコマンドのリストから選択される。
【0044】
ステップ704において、携帯型コントローラ604は上位レベルのコマンドをIPネットワーク602経由で制御サーバ606へ送信する。ステップ706において、制御サーバ606は上位レベルのコマンドを受信し、制御サーバ606に記憶されたレガシー機器610aを制御する下位レベルのシリアル又はIR制御コードの対応する一つに割り付ける。ステップ708において、制御サーバ606は、対応する下位レベルのシリアル又はIR制御コードを適切なレガシー機器ブリッジ608へ送信する。ステップ710において、レガシー機器ブリッジ608は、IPフォーマットでそこへ送信された下位レベルの制御コードを、一連のIRパルス若しくはデータのシリアルストリームのようなレガシー機器610aへの送信用の適切なフォーマットへ変換する。ステップ712において、レガシー機器ブリッジは下位レベルの制御コードを適切なレガシー機器610aへ送信する。
【0045】
(2.屋内環境における位置検出)
本発明の一実施形態によれば、レガシー機器ブリッジは位置検出情報を供給するIRビーコンとして役立つように構成される。たとえば、レガシー機器ブリッジは、管理自宅環境内でハンドヘルドコントローラの位置を識別するIRビーコンとして役立つように構成される。このような位置検出情報は次に、ハンドヘルドコントローラのある特定の近傍内の選択された機器のコマンド及び制御のためハンドヘルドコントローラを再構成するため、中央サーバのようなネットワークエンティティによって使用される。
【0046】
管理環境を管理する位置検出情報の使用のより複雑な説明は、同一出願人による同時係属中の米国特許出願第10/180,500号、発明の名称”Method,System,and Computer Program Product for Managing Controlled Residential or Non−residential Environments”に記載され、その全体は参照によってそのままここに組み込まれる。ここに記載された教示内容に基づいて当業者によって認められるように、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、その出願に開示されるような管理された自宅環境及び自宅以外の環境を実施するため有利に使用される。
【0047】
一実施形態では、レガシー機器ブリッジは位置検出情報を提供するIrDA(赤外線データ協会)を備える。IRパルスが近距離であることを考えると、IrDAビーコンは屋内環境において粗粒度位置検出を行う効果的な方法である。このような一実施形態において、レガシー機器ブリッジは、ブリッジを一意に識別する1組の赤外線パルスをネットワークに通信接続されたハンドヘルドコントローラへ発信するようにプログラムされる。これらのコードは次に、ネットワークへ接続された中央サーバによって部屋位置に割り当てられ、すなわち、関連付けられるか、或いは、マッピングテーブルがこの機能を実行するためハンドヘルドコントローラに記憶される。
【0048】
一実施形態では、IRビーコンパルスは、ビーコン周波数のようにリアルタイム設定可能である。たとえば、レガシーブリッジ装置は、IrDAのような標準的なIRデータ転送プロトコルに準拠した識別子(ID)を発信可能である。一実施形態では、レガシー機器ブリッジは、その全世界的に一意のMAC(媒体アクセスコード)アドレスに対応するIDを送信する。
【0049】
図8は位置検出情報を提供するIRビーコンを含む本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ800を表す。図8に示されるように、レガシー機器ブリッジ800は、IPネットワーク、IR使用可能なレガシー機器と通信する1台以上のIRインタフェース804、シリアル使用可能なレガシー機器と通信する1台以上のシリアルインタフェース806、及び、IrDAビーコン808への無線接続性を提供する802.11bトランシーバーのような無線インタフェース802を含む。本実施形態によれば、レガシー機器ブリッジ800は、IrDAビーコン808とその近傍内を通過するモバイルコントローラとの間に障害物のない伝送路が得られ、それによって、モバイルコントローラがIrDAビーコン808によって送信された信号を受信できるように配置される。
【0050】
図9は本発明の一実施形態による位置検出情報を提供するレガシー機器ブリッジを使用する方法のフローチャート900を表す。しかし、本発明はフローチャート900によって与えられる説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。
【0051】
フローチャート900の方法はステップ902から始まり、レガシー機器ブリッジはIR信号をモバイルコントローラへ発信し、ここで、IR信号はレガシー機器ブリッジに割り当てられた固有IDを含む。上記のように、IR信号は、レガシー機器ブリッジの一部を構成するIrDAビーコンによっても発信される。ステップ904において、モバイルコントローラはIR信号を受信し、そこからレガシー機器ブリッジの固有IDを抽出する。ステップ906において、モバイルコントローラはIPネットワークを介して中央サーバへその固有IDを送信する。ステップ908において、中央サーバはその固有IDを管理環境内の所定の位置へ割り付ける。一実施形態において、このマッピング機能は、レガシー機器ブリッジを管理環境内の位置へ割り付ける中央サーバによって記憶されたテーブルにアクセスすることにより実行される。ステップ910において、中央サーバは、ステップ908において識別された位置に基づいてコンフィギュレーション情報をモバイルコントローラへ送信する。このコンフィギュレーション情報は、ステップ908において識別された位置のある特定の近傍内の選択された機器のコマンド及び制御のためモバイルコントローラを再構成するため使用される。
【0052】
フローチャート900の方法の別の実施形態では、モバイルコントローラは、固有IDを管理環境内の所定の位置へ割り付ける機能を実行する。この別の実施形態では、モバイルコントローラは識別された位置を中央サーバへ送信し、中央サーバは識別された位置に基づいてコンフィギュレーション情報をモバイルコントローラへ送信する。
【0053】
(3.ステートレス機器のステートフルバインディング)
本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、レガシー機器ブリッジと、中央サーバ104のような2台以上の制御サーバとの間の通信を阻止するように構成される。これは、たとえば、複数の制御サーバが無線ネットワークを注意深く又は不注意に共有する場合に起こる(たとえば、WLANでは、同じSSID(サービスセット識別子)を共有する)。このようなオーバーラップは、ネットワーク管理環境をネイバーによる制御のような望ましくない外部制御にさらす。
【0054】
一実施形態では、レガシー機器ブリッジは、ブリッジがネットワークへ接続された後にブリッジと連絡した最初の制御サーバのネットワークアドレスを記憶することによりこの問題を回避する。次に、他のアドレスから受信されたさらなる入力パケットは廃棄される。別の実施形態では、制御サーバのアドレスは帯域外で設定される。たとえば、制御サーバのアドレスは、対応するIR又はシリアルインタフェースとのIR又はシリアル通信を使用してレガシー機器ブリッジへ供給される。アドレスがこのように設定された後、他のアドレスから受信された入力パケットは廃棄される。
【0055】
(4.種々の特徴)
本発明の一実施形態では、レガシー機器ブリッジはルームコントローラとして機能するように適合する。このような一実施形態では、レガシー機器ブリッジは次のように適合する。
・レガシー機器ブリッジは、殆どのホームネットワーキング環境において自動的に自己設定するよう適合するが、一部のケースはブリッジを設定するため直接的なユーザ介入を必要とする。
・使用の容易性を促進するため、レガシー機器ブリッジはIrDA帯域外設定に適合する。たとえば、レガシー機器ブリッジは、業界標準のデータ転送プロトコルを使用してIRポートからネットワーク設定パラメータを受け入れるようにプログラムされる。
・レガシー機器ブリッジは、IR又はシリアル制御コードのような新しいレガシー機器コードを学習するため適合する。たとえば、かなり大きいボディのIRコードが市販データベースに存在するが、広範囲の利用可能な家庭用電化製品は完全な互換性の難しさを明らかにする。したがって、レガシー家庭用電化製品との相互運用性を保証するため、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、新しいIR又はシリアル制御コードを受信し記憶することができる状態におかれるように適合する。一実施形態では、IR又はシリアル制御コードは、IR遠隔制御装置のような別の装置によって送信してもよい。レガシー機器ブリッジは、内部的に学習したコードを記憶し、又は、それらを記憶のためネットワーク上のサーバへアップロードする。
【0056】
コストは本発明によるレガシー機器ブリッジを設計するための主要な因子である。したがって、一実施形態では、ソフトウェアが典型的にハードウェアに割り当てられる機能を実行するため使用され、それによって、全体的な部品数を削減する。たとえば、一実施形態では、レガシー機器と通信するための民生用IR信号と、位置検出情報を提供するためのIrDA信号は、単一の発信機/受信機のペアで多重化される。
【0057】
(D.本発明の一実施形態によるレガシー機器の仮想化、アドバタイズメント及び制御の方法)
本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、従来型の家庭用電化製品のようなレガシー機器が、UPnPのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに準拠するならば、ネットワーク接続型要素へアドバタイズされ、ネットワーク接続型要素によって制御されることを可能にする仮想化装置を具備する。当業者によって認められるように、UPnPは、PC、周辺機器、インテリジェント装置及び無線機器のような機器がネットワークへ接続され、自動的に互いを認識することを可能にするインターネット及びウェブプロトコルを使用するオープン業界標準である。UPnPによれば、ユーザが機器をネットワークへ接続するとき、機器は自己設定し、TCP/IPアドレスを獲得し、その存在をネットワーク上の他の機器へ知らせるためハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づく探索プロトコルを使用する。他のUPnP準拠型ネットワークエンティティは、機器と通信プロトコルを取り決め、その機器の能力を判定し、その機器を制御する。
【0058】
本発明の一実施形態において、レガシー機器ブリッジは1台のレガシー設備のためのUPnPプロキシとして機能する。ブリッジは、それ自体をUPnP機器として他のネットワークエンティティへアドバタイズし、そのブリッジが仮想するレガシー機器と類似した性質を示す。UPnPコマンドがネットワークから到着したとき、レガシー機器ブリッジは、それらを、IRコマンド又はシリアルコマンドのようなレガシー機器を制御する適切なコマンドのセットへ翻訳する。本実施形態はUPnP仮想化に関して説明されているが、本発明は、UPnP仮想化に限定されず、カリフォルニア州サンタクララのSun Microsystemsによって開発されたJiniTM、カリフォルニア州クパーティノのApple Computer,Inc.によって部分的に開発されたオープンプロトコルであるRendezvousTMを含むが、これらに限定されない他のパケットベースの探索及び制御プロトコルに基づくレガシー機器の仮想化も含むことに注意すべきである。
【0059】
図10は本発明の一実施形態によるレガシー機器仮想化装置1002を示す。図10に表されるように、仮想化装置1002は、UPnPのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルを使用してネットワーク上の機器と通信する少なくとも1台のネットワークインタフェース1004と、たとえば、IR又はシリアル通信プロトコルを使用してレガシー機器と通信する少なくとも1台のレガシー機器インタフェース1006と、を具備する。一実施形態では、ネットワークインタフェース1004は、IPネットワークと通信するため適合した802.11b無線トランシーバーを具備する。このような一実施形態によれば、ネットワーク接続性は、無線ネットワークアクセスポイントの有効距離の範囲内の位置に仮想化装置1002を設置することにより実現される。
【0060】
図11は、本発明の一実施形態によるレガシー機器の仮想化、アドバタイズメント及び制御の方法のフローチャート1100を表す。しかし、本発明は、フローチャート1100によって与えられた説明に限定されない。それどころか、ここに記載された教示内容から当業者に明らかであるように、他の機能的なフローが本発明の範囲及び精神に含まれる。フローチャート1100は、引き続き図10の典型的な仮想化装置1002を参照して説明されるが、本発明はその実施形態に限定されない。
【0061】
フローチャート1100の方法はステップ1102から始まり、仮想化装置1002は、制御対象である家庭用電化製品のようなレガシー機器を検出する。レガシー機器を検出することにより、仮想化装置1002はその制御下にあるレガシー機器のリストを構築する。一実施形態では、仮想化装置1002はユーザによる仮想化装置1002の手動プログラミングによってレガシー機器を認識させられる。別の実施形態では、仮想化装置1002は、仮想化装置1002とレガシー機器との間の双方向IR問い合わせのような自動プロセスによってレガシー機器を検出する。
【0062】
ステップ1104において、仮想化装置1002はレガシー機器の制御コードを取得し記憶する。一実施形態では、これらの制御コードはユーザによる仮想化装置1002の手動プログラミングによって取得される。別の実施形態では、仮想化装置1002は、仮想化装置1002とレガシー機器との間の双方向IR問い合わせのような自動プロセスによって制御コードを取得する。
【0063】
ステップ1106において、仮想化装置1002は、その仮想化装置が仮想するレガシー機器に類似した性質及び制御を保有するUPnP機器としてレガシー機器をネットワークへアドバタイズする。一実施形態では、このステップはレガシー機器を制御する標準的なUPnPコマンドのリストを公開し、公開されたUPnPコマンドはステップ1104で獲得された1個以上の下位レベルのレガシー機器コードに対応する。このステップの結果として、ネットワーク上のエンティティは、1台のIPアドレス指定可能及び制御可能な家庭用電化製品として仮想化装置1002を認識する。
【0064】
ステップ1108において、ネットワークエンティティは、レガシー機器を制御するため、「電源オン」又は「電源オフ」のような標準的なUPnPコマンドを送信し、このUPnPコマンドは仮想化装置1002によって受信される。ステップ1110において、仮想化装置1002はUPnPコマンドをレガシー機器のための対応する制御コードへ変換し、ステップ1112において、仮想化装置1002は対応する制御コードをレガシー機器へ送信する。このようにしてUPnPコマンドをレガシー機器制御コードへ変換することにより、仮想化装置1002は、ネットワークエンティティとレガシー機器との間でトランスペアレントプロキシとして機能する。
【0065】
本発明の別の実施形態では、レガシー機器の仮想化は、図1を参照して説明した制御サーバ102のような、レガシー機器ブリッジ以外のネットワークエンティティによって実行される。本実施形態において、制御サーバ102は、レガシー機器の制御コードを取得し記憶し、レガシー機器をUPnP機器としてネットワークへアドバタイズし、ネットワークエンティティから受信されたUPnPコマンドをレガシー機器のための対応する制御コードへ変換する機能を実行する。制御サーバは次にこれらの制御コードをレガシー機器ブリッジへ送信し、レガシー機器ブリッジはそれらをIPフォーマットから、IR又はシリアルフォーマットのような適切なレガシー機器フォーマットへ変換する。したがって、本実施形態では、制御サーバ102は仮想化機能を実行し、簡単なIPとIR/シリアルとの変換器・送信機としてレガシー機器ブリッジを使用する。仮想化機能を実行するため制御サーバ102が使用されるか、レガシー機器ブリッジが使用されるかに関する決定は主としてコストに依存する。仮想化装置として集中サーバを使用する利点の一つは、レガシー機器ブリッジに必要な処理及び記憶のための資源が減少するのでレガシー機器ブリッジをより低価格で製作できることである。
【0066】
(E.本発明の一実施形態によるレガシー機器の状態を通知する方法)
本発明の一実施形態はレガシー家庭用電化製品の機器状態の通知を容易化する。UPnPのような従来の機器探索及び制御プロトコルによれば、典型的に準拠型機器は、関係するネットワークエンティティが準拠型機器に状態情報を問い合わせるために使用する方法を公開することが可能になる。たとえば、UPnPホームコントローラは、UPnPテレビに対して現在オンであるかどうかを調べるために問い合わせることを望む。しかし、従来の家庭用電化製品の大半はこのような状態通知メカニズムを備えていない。
【0067】
したがって、本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジは、機器状態を推定すべくその環境から情報を抽出するためプローブを使用する。たとえば、図12は、本発明の一実施形態によるレガシー機器状態の抽出及び通知に適合したレガシー機器ブリッジ1202を表す。図12に示されるように、レガシー機器ブリッジ1202は、レガシーテレビ1208の画面に向けられた感光プローブ1204を具備する。感光プローブ1204は、レガシーテレビ1206がオンであるか、又は、オフであるかを決定する簡単なオン/オフメーターを具備する。この状態情報は、次に、レガシー機器ブリッジ1202によってネットワークインタフェース1206を介してパケットネットワーク上の他の機器へ通知される。一実施形態では、レガシー機器ブリッジ1202は、UPnPのようなパケットベースの探索及び制御プロトコルに基づいて状態情報をパケットネットワーク上の他の機器へ公開する仮想化装置を具備する。
【0068】
当業者によって認められるように、本発明の実施形態では、感光プローブ以外の状態プローブがレガシー機器の状態に関する情報を抽出するため使用される。状態プローブのタイプは、レガシー機器ブリッジが識別しようとする機器状態に関して変化する。
【0069】
(F.プロセッサベースの実施)
本明細書で説明されたレガシー機器ブリッジ、仮想化装置、制御サーバ又はその他のネットワークエンティティはソフトウェアに組み入れられ、1台以上のプロセッサベースのコンピュータシステムによって実行される。図13は、図4、7、9及び11を参照してそれぞれ説明されたフローチャート400、700、900及び1100の方法のステップの一部又は全部を含むが、それらに限定されない本発明の特徴を実施するソフトウェアを実行する典型的なコンピュータシステム1300を表す。
【0070】
図13に表されるように、典型的なコンピュータシステム1300は、本発明の実施形態によるソフトウェアルーチンを実行するプロセッサ1302を含む。明瞭さのため1台のプロセッサしか示されていないが、コンピュータシステム1300はマルチプロセッサシステムでもよい。プロセッサ1302は、コンピュータシステム1300の他のコンポーネントと通信するための通信インフラストラクチャ1304に接続される。通信インフラストラクチャ1304は、たとえば、通信バス、クロスバー、又は、ネットワークを含む。
【0071】
コンピュータシステム1300は、ランダムアクセスメモリ(RAM)のようなメインメモリ1308と、補助メモリ1308とをさらに含む。補助メモリ1308は、たとえば、ハードディスクドライブ1310、及び/又は、フレキシブルディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどを包含する着脱式記憶ドライブ1312を含む。着脱式記憶ドライブ1312は、周知の方法で着脱式記憶ユニット1314に読み出し及び/又は書き込みを行う。着脱式記憶ユニット1314は、着脱式記憶ドライブ1312によって読み出しと書き込みがなされるフレキシブルディスク、磁気テープ、光ディスクなどを包含する。当業者によって認められるように、着脱式記憶ユニット1314は、コンピュータソフトウェア及び/又はデータが中に格納されたコンピュータ使用可能な記憶媒体を含む。
【0072】
別の実施形態では、補助メモリ1308は、コンピュータプログラム又はその他の命令がコンピュータシステム1300へロードされることを可能にする他の類似した手段を含む。このような手段は、たとえば、着脱式記憶ユニット1318及びインタフェース1316を含む。着脱式記憶ユニット1318及びインタフェース1316の実施例には、プログラムカートリッジ及び(ビデオゲームコンソール装置において見られるような)カートリッジインタフェース、(EPROM又はPROMのような)着脱式メモリチップ及び関連したソケット、並びに、ソフトウェア及びデータが着脱式記憶ユニット1318からコンピュータシステム1300へ転送されることを可能にするその他の着脱式記憶ユニット1318及びインタフェース1316が含まれる。
【0073】
コンピュータシステム1300は、通信インフラストラクチャ1304又はディスプレイ用のフレームバッファ(図示せず)からディスプレイユニット1322側のユーザへグラフィックス、テキスト、及び、その他のデータを転送するディスプレイインタフェース1320をさらに含む。
【0074】
コンピュータシステム1300は通信インタフェース1324をさらに含む。通信インタフェース1324は、ソフトウェア及びデータがコンピュータシステム1300と外部機器との間で通信路1326を介して転送できるようにする。通信インタフェース1324の実施例には、モデム、(イーサネット(登録商標)カード若しくは802.11bインタフェースのような)ネットワークインタフェース、通信ポートなどが含まれる。通信インタフェース1324は、1台以上のIRポート及び/又はシリアルポートのような、家庭用電化製品に共通の入出力通信インタフェースをさらに含む。通信インタフェース1324を介して転送されるソフトウェア及びデータは、通信インタフェース1324によって受信できる電子信号、電磁信号、光信号、又は、その他の信号である信号1328の形式である。これらの信号1328は通信路1326を介して通信インタフェース1324へ供給される。
【0075】
本明細書で使用されるように、用語「コンピュータプログラムプロダクト」は、一つには、着脱式記憶ユニット1314、着脱式記憶ユニット1318、ハードディスクドライブ1310に取り付けられたハードディスク、又は、通信路1326(無線リンク又はケーブル)を介してソフトウェアを通信インタフェース1324へ搬送する搬送波を意味する。コンピュータ使用可能な媒体には、磁気媒体、光媒体、若しくは、その他の記録可能な媒体、又は、搬送波若しくはその他の信号を伝送する媒体が含まれる。これらのコンピュータプログラムプロダクトはソフトウェアをコンピュータシステム1300へ供給する手段である。
【0076】
コンピュータプログラム(又はコンピュータ制御論理とも呼ばれる)はメインメモリ1306及び/又は補助メモリ1308に記憶される。コンピュータプログラムはさらに通信インタフェース1324を介して受信可能である。このようなコンピュータプログラムは、実行されるとき、コンピュータシステム1300に本明細書に記載されるような本発明の機能を実現させることが可能である。特に、コンピュータプログラムは、実行されるとき、プロセッサ1302に本発明の機能を実現させる。したがって、このようなコンピュータプログラムはコンピュータシステム1300のコントローラを表す。
【0077】
本発明の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、それらのあらゆる組み合わせに制御論理として組み込まれる。本発明の機能がソフトウェアを使用して実施される実施形態では、ソフトウェアはコンピュータプログラムプロダクトに記憶され、着脱式記憶ドライブ1312、ハードディスクドライブ1310又は通信インタフェース1324を使用してコンピュータシステム1300へロードされる。或いは、コンピュータプログラムプロダクトは通信路1326を介してコンピュータシステム1300へダウンロードされる。ソフトウェアは、プロセッサ1302によって実行されるとき、プロセッサ1302に本明細書に記載されるような機能を実行させる。
【0078】
別の実施形態では、本発明の機能は、たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)のようなハードウェアコンポーネントを使用して、ファームウェア及び/又はハードウェアに組み込まれる。本明細書に記載されるような機能を実行するようにハードウェア状態機械を実施することは、ここに記載された教示内容から当業者にとって明らかであろう。
【0079】
(G.本発明の代替的な実施形態)
本明細書に記載されたレガシー機器ブリッジ及び仮想化装置は、無線通信媒体として802.11b規格の使用に限定されないことに注意すべきである。802.11bは、その低い原価と相対的な速度のために使用されるが、802.11a又は802.11gを含むが、これらに限定されないIP能力がある無線プロトコルを代わりに使用してもよい。その上、レガシー機器ブリッジ及び仮想化装置は、IPベースのネットワーキングのための無線プロトコルの使用に限定されない。無線装置はその利便性とケーブル配線がないことに起因して使用されるが、イーサネット(登録商標)、家庭用電話回線、又は、家庭用電力線のネットワーキングを包含し、これらに限定されない有線通信を代わりに使用してもよい。
【0080】
本明細書に記載されたレガシー機器ブリッジ及び仮想化装置は、探索及び制御プロトコルとしてUPnPの使用に限定されない。UPnPは、機器探索及び制御における業界標準としての支持の高まりのため使用されるが、カリフォルニア州サンタクララのSun Microsystemsによって開発されたプロトコルであるJiniTM、又は、カリフォルニア州クパーティノのApple Computer,Inc.によって部分的に開発されたオープンプロトコルであるRendezvousTMを包含し、これらに限定されない従来型のパケットベースの探索及び制御プロトコルを代わりに使用してもよい。
【0081】
さらに、本明細書に記載された仮想化装置は、1台のレガシー設備のためのプロキシとしての機能に限定されない。それどころか、仮想化装置は任意の台数の機器としてアドバタイズすることが可能である。その上、一実施形態では、仮想化装置は、IR/シリアルコマンドセットを獲得するため、レガシー機器に問い合わせをすることも可能であり、このようにして、IR/シリアルコマンドセットをその装置又は別個のネットワークサーバに記憶する必要性を除去する。
【0082】
(H.結論)
本発明の種々の実施形態が説明されたが、それらは限定のためではなく例示のためだけに提示されていることに注意すべきである。当業者によって理解されるように、形式及び詳細における種々の変更は請求項に記載されているような発明の精神及び範囲を逸脱することなくなされる。したがって、本発明の広がり及び範囲は、上記の典型的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、特許請求の範囲とそれらの均等の範囲だけに基づいて決められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
ここに組み込まれ、明細書の一部を形成する添付図面は、本発明を例証し、明細書本文と一体となって、本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作り、使用することを可能にさせるために役立つ。
【図1】本発明の一実施形態が動作する典型的な環境を表す図である。
【図2】本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを含む典型的な動作環境の物理的な構成の概念図である。
【図3】本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジの説明図である。
【図4】本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用してレガシー機器を制御する方法のフローチャートである。
【図5】本発明の種々の実施形態によるレガシー機器ブリッジの実施例の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態によるレガシー機器コードを遠隔記憶するネットワークシステムの説明図である。
【図7】レガシー機器制御コードが遠隔記憶された本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジを使用してレガシー機器を制御する方法のフローチャートである。
【図8】位置検出情報を提供するIRビーコンを含む本発明の一実施形態によるレガシー機器ブリッジ800を表す図である。
【図9】本発明の一実施形態による位置検出情報を提供するレガシー機器ブリッジを使用する方法のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態によるレガシー機器仮想化装置の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態によるレガシー機器の仮想化、アドバタイズメント及び制御の方法のフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態によるレガシー機器状態を抽出及び通知するため適合したレガシー機器ブリッジの説明図である。
【図13】本発明の種々の機能を実施するプロセッサベースのコンピュータシステムを表す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットベースの通信プロトコルに従って情報を通信するネットワークを介して、前記パケットベースの通信プロトコルに従う通信に適合しない家庭用電化製品を制御する方法であって、
前記ネットワークに通信接続された機器から、前記パケットベースの通信プロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するステップと、
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップと、
前記変換されたコマンドを前記家庭用電化製品へ送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ネットワークに通信接続された機器からコマンドを受信するステップがインターネットプロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップが前記コマンドを赤外線通信プロトコルに従うフォーマットへ変換するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップが前記コマンドをシリアル通信プロトコルに従うフォーマットへ変換するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記コマンドが前記ネットワークに通信接続された機器を制御する汎用コマンドを含み、
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップが、前記汎用コマンドを、前記家庭用電化製品を制御する少なくとも1個の専用コマンドに翻訳するステップを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項6】
赤外線ビーコンから前記ネットワークに通信接続された携帯型コントローラ機器へ、前記携帯型コントローラ機器に位置検出情報を供給する赤外線信号を送信するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記家庭用電化製品と通信するためのネットワークアドレスを獲得するステップと、
前記ネットワークアドレスを前記ネットワークに通信接続された1台以上の機器へ供給するステップと、
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記家庭用電化製品を制御する複数のコマンドを含むコマンドセットを前記ネットワークに通信接続された前記1台以上の機器へ供給するステップをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記コマンドセットを供給するステップがユニバーサルプラグアンドプレイプロトコルに準拠した複数のコマンドを供給するステップを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記家庭用電化製品の状態を決定するため前記家庭用電化製品を調べるステップと、
前記家庭用電化製品の前記状態を前記ネットワークに通信接続された機器へ通知するステップと、
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記調べるステップが前記家庭用電化製品はオンであるか又はオフであるかを決定するため感光プローブを使用するステップを含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
パケットベースの通信プロトコルに従って情報を通信するネットワークを介して、前記パケットベースの通信プロトコルに従う通信に適合しない家庭用電化製品を制御するレガシー機器ブリッジであって、
前記ネットワークに通信接続された機器から、前記パケットベースの通信プロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するため適合したネットワークインタフェースと、
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換する変換手段と、
前記変換されたコマンドを前記家庭用電化製品へ送信するレガシー機器インタフェースと、
を具備するレガシー機器ブリッジ。
【請求項13】
前記ネットワークインタフェースがインターネットプロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するため適合する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項14】
前記ネットワークインタフェースが無線ネットワークインタフェースを具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項15】
前記無線ネットワークインタフェースが802.11プロトコルに従って通信するため適合したインタフェースを具備する、請求項14記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項16】
前記変換手段が前記コマンドを赤外線通信プロトコルに従うフォーマットへ変換する手段を具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項17】
前記レガシー機器インタフェースが無線赤外線インタフェースを具備する、請求項16記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項18】
前記レガシー機器インタフェースが有線赤外線ドングルを具備する、請求項16記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項19】
前記変換手段が前記コマンドをシリアル通信プロトコルに従うフォーマットへ変換する手段を具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項20】
前記レガシー機器インタフェースがユニバーサルシリアルバスインタフェース又はRS−232インタフェースの一方を具備する、請求項19記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項21】
前記コマンドが前記ネットワークに通信接続された機器を制御する汎用コマンドを含み、
前記変換手段が、前記汎用コマンドを、前記家庭用電化製品を制御する少なくとも1個の専用コマンドに翻訳する手段を具備する、
請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項22】
前記ネットワークに通信接続された携帯型コントローラ機器へ、前記携帯型コントローラ機器に位置検出情報を供給する赤外線信号を送信するため適合した赤外線ビーコンをさらに具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項23】
前記家庭用電化製品と通信するためのネットワークアドレスを獲得し、前記ネットワークアドレスを前記ネットワークに通信接続された1台以上の機器へ供給する手段を備えた仮想化手段をさらに具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項24】
前記仮想化手段が、前記ネットワークに通信接続された前記1台以上の機器へ、前記家庭用電化製品を制御するコマンドのリストを含むコマンドセットを供給する手段をさらに備える、請求項23記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項25】
前記コマンドセットを供給する手段がユニバーサルプラグアンドプレイプロトコルに準拠したコマンドセットを供給する手段を具備する、請求項24記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項26】
前記家庭用電化製品の状態を決定するプローブと、
前記家庭用電化製品の前記状態を前記ネットワークに通信接続された機器へ通知する通知手段と、
をさらに具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項27】
前記プローブが前記家庭用電化製品はオンであるか又はオフであるかを決定する感光プローブを具備する、請求項26記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項28】
パケットベースの通信プロトコルに従って情報を通信するネットワークと、
前記パケットベースの通信プロトコルに従う通信に適合しない家庭用電化製品と、
前記ネットワークに接続され、前記パケットベースの通信プロトコルに従ってフォーマットされた前記家庭用電化製品を制御するコマンドを発生するため適合したコントローラ機器と、
前記ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して前記コマンドを受信し、前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換し、前記変換されたコマンドを前記家庭用電化製品へ送信するため適合したレガシー機器ブリッジと、
を具備するネットワークシステム。
【請求項29】
前記コマンドが前記ネットワークに通信接続された機器を制御する汎用コマンドを含み、
前記ネットワークに接続され、前記コントローラ機器から前記汎用コマンドを受信し、前記汎用コマンドを、前記家庭用電化製品を制御する少なくとも1個の専用コマンドに翻訳し、前記少なくとも1個の専用コマンドを前記レガシー機器ブリッジへ送信するサーバをさらに具備する、
請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項30】
前記レガシー機器ブリッジが、前記サーバに関連したネットワークアドレスを記憶し、前記ネットワークに接続され、前記サーバの前記ネットワークアドレスと同一ではないネットワークアドレスを有する機器から受信されたコマンドを無視するため適合する、請求項29記載のネットワークシステム。
【請求項31】
前記レガシー機器ブリッジが前記レガシー機器ブリッジの固有識別子を含む赤外線信号を前記コントローラ機器へ送信するためさらに適合し、
前記コントローラ機器が前記固有識別子と関連した位置検出情報にアクセスするためさらに適合する、
請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項32】
前記ネットワークに接続されたサーバをさらに具備し、
前記レガシー機器ブリッジが前記レガシー機器ブリッジの固有識別子を含む赤外線信号を前記コントローラ機器へ送信するためさらに適合し、
前記コントローラ機器が前記固有識別子を前記サーバへ送信するためさらに適合し、
前記サーバが前記固有識別子と関連した位置検出情報にアクセスするため適合する、
請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項33】
前記ネットワークに接続され、前記家庭用電化製品と通信するためのネットワークアドレスを獲得し、前記ネットワークアドレスを前記ネットワークに通信接続された1台以上の機器へ供給するため適合したサーバをさらに具備する、請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項34】
前記ネットワークに接続され、前記家庭用電化製品を制御するコマンドのリストを含むコマンドセットを前記コントローラ機器へ供給するため適合したサーバをさらに具備する、請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項35】
前記サーバがコマンドセットをユニバーサルプラグアンドプレイプロトコルに準拠する前記コントローラ機器へ供給するため適合する、請求項34記載のネットワークシステム。
【請求項1】
パケットベースの通信プロトコルに従って情報を通信するネットワークを介して、前記パケットベースの通信プロトコルに従う通信に適合しない家庭用電化製品を制御する方法であって、
前記ネットワークに通信接続された機器から、前記パケットベースの通信プロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するステップと、
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップと、
前記変換されたコマンドを前記家庭用電化製品へ送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ネットワークに通信接続された機器からコマンドを受信するステップがインターネットプロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップが前記コマンドを赤外線通信プロトコルに従うフォーマットへ変換するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップが前記コマンドをシリアル通信プロトコルに従うフォーマットへ変換するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記コマンドが前記ネットワークに通信接続された機器を制御する汎用コマンドを含み、
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換するステップが、前記汎用コマンドを、前記家庭用電化製品を制御する少なくとも1個の専用コマンドに翻訳するステップを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項6】
赤外線ビーコンから前記ネットワークに通信接続された携帯型コントローラ機器へ、前記携帯型コントローラ機器に位置検出情報を供給する赤外線信号を送信するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記家庭用電化製品と通信するためのネットワークアドレスを獲得するステップと、
前記ネットワークアドレスを前記ネットワークに通信接続された1台以上の機器へ供給するステップと、
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記家庭用電化製品を制御する複数のコマンドを含むコマンドセットを前記ネットワークに通信接続された前記1台以上の機器へ供給するステップをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記コマンドセットを供給するステップがユニバーサルプラグアンドプレイプロトコルに準拠した複数のコマンドを供給するステップを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記家庭用電化製品の状態を決定するため前記家庭用電化製品を調べるステップと、
前記家庭用電化製品の前記状態を前記ネットワークに通信接続された機器へ通知するステップと、
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記調べるステップが前記家庭用電化製品はオンであるか又はオフであるかを決定するため感光プローブを使用するステップを含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
パケットベースの通信プロトコルに従って情報を通信するネットワークを介して、前記パケットベースの通信プロトコルに従う通信に適合しない家庭用電化製品を制御するレガシー機器ブリッジであって、
前記ネットワークに通信接続された機器から、前記パケットベースの通信プロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するため適合したネットワークインタフェースと、
前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換する変換手段と、
前記変換されたコマンドを前記家庭用電化製品へ送信するレガシー機器インタフェースと、
を具備するレガシー機器ブリッジ。
【請求項13】
前記ネットワークインタフェースがインターネットプロトコルに従ってフォーマットされたコマンドを受信するため適合する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項14】
前記ネットワークインタフェースが無線ネットワークインタフェースを具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項15】
前記無線ネットワークインタフェースが802.11プロトコルに従って通信するため適合したインタフェースを具備する、請求項14記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項16】
前記変換手段が前記コマンドを赤外線通信プロトコルに従うフォーマットへ変換する手段を具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項17】
前記レガシー機器インタフェースが無線赤外線インタフェースを具備する、請求項16記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項18】
前記レガシー機器インタフェースが有線赤外線ドングルを具備する、請求項16記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項19】
前記変換手段が前記コマンドをシリアル通信プロトコルに従うフォーマットへ変換する手段を具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項20】
前記レガシー機器インタフェースがユニバーサルシリアルバスインタフェース又はRS−232インタフェースの一方を具備する、請求項19記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項21】
前記コマンドが前記ネットワークに通信接続された機器を制御する汎用コマンドを含み、
前記変換手段が、前記汎用コマンドを、前記家庭用電化製品を制御する少なくとも1個の専用コマンドに翻訳する手段を具備する、
請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項22】
前記ネットワークに通信接続された携帯型コントローラ機器へ、前記携帯型コントローラ機器に位置検出情報を供給する赤外線信号を送信するため適合した赤外線ビーコンをさらに具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項23】
前記家庭用電化製品と通信するためのネットワークアドレスを獲得し、前記ネットワークアドレスを前記ネットワークに通信接続された1台以上の機器へ供給する手段を備えた仮想化手段をさらに具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項24】
前記仮想化手段が、前記ネットワークに通信接続された前記1台以上の機器へ、前記家庭用電化製品を制御するコマンドのリストを含むコマンドセットを供給する手段をさらに備える、請求項23記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項25】
前記コマンドセットを供給する手段がユニバーサルプラグアンドプレイプロトコルに準拠したコマンドセットを供給する手段を具備する、請求項24記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項26】
前記家庭用電化製品の状態を決定するプローブと、
前記家庭用電化製品の前記状態を前記ネットワークに通信接続された機器へ通知する通知手段と、
をさらに具備する、請求項12記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項27】
前記プローブが前記家庭用電化製品はオンであるか又はオフであるかを決定する感光プローブを具備する、請求項26記載のレガシー機器ブリッジ。
【請求項28】
パケットベースの通信プロトコルに従って情報を通信するネットワークと、
前記パケットベースの通信プロトコルに従う通信に適合しない家庭用電化製品と、
前記ネットワークに接続され、前記パケットベースの通信プロトコルに従ってフォーマットされた前記家庭用電化製品を制御するコマンドを発生するため適合したコントローラ機器と、
前記ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して前記コマンドを受信し、前記コマンドを前記家庭用電化製品との通信に適したフォーマットへ変換し、前記変換されたコマンドを前記家庭用電化製品へ送信するため適合したレガシー機器ブリッジと、
を具備するネットワークシステム。
【請求項29】
前記コマンドが前記ネットワークに通信接続された機器を制御する汎用コマンドを含み、
前記ネットワークに接続され、前記コントローラ機器から前記汎用コマンドを受信し、前記汎用コマンドを、前記家庭用電化製品を制御する少なくとも1個の専用コマンドに翻訳し、前記少なくとも1個の専用コマンドを前記レガシー機器ブリッジへ送信するサーバをさらに具備する、
請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項30】
前記レガシー機器ブリッジが、前記サーバに関連したネットワークアドレスを記憶し、前記ネットワークに接続され、前記サーバの前記ネットワークアドレスと同一ではないネットワークアドレスを有する機器から受信されたコマンドを無視するため適合する、請求項29記載のネットワークシステム。
【請求項31】
前記レガシー機器ブリッジが前記レガシー機器ブリッジの固有識別子を含む赤外線信号を前記コントローラ機器へ送信するためさらに適合し、
前記コントローラ機器が前記固有識別子と関連した位置検出情報にアクセスするためさらに適合する、
請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項32】
前記ネットワークに接続されたサーバをさらに具備し、
前記レガシー機器ブリッジが前記レガシー機器ブリッジの固有識別子を含む赤外線信号を前記コントローラ機器へ送信するためさらに適合し、
前記コントローラ機器が前記固有識別子を前記サーバへ送信するためさらに適合し、
前記サーバが前記固有識別子と関連した位置検出情報にアクセスするため適合する、
請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項33】
前記ネットワークに接続され、前記家庭用電化製品と通信するためのネットワークアドレスを獲得し、前記ネットワークアドレスを前記ネットワークに通信接続された1台以上の機器へ供給するため適合したサーバをさらに具備する、請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項34】
前記ネットワークに接続され、前記家庭用電化製品を制御するコマンドのリストを含むコマンドセットを前記コントローラ機器へ供給するため適合したサーバをさらに具備する、請求項28記載のネットワークシステム。
【請求項35】
前記サーバがコマンドセットをユニバーサルプラグアンドプレイプロトコルに準拠する前記コントローラ機器へ供給するため適合する、請求項34記載のネットワークシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
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【図10】
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【図12】
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【公表番号】特表2006−526294(P2006−526294A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566517(P2004−566517)
【出願日】平成15年12月9日(2003.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2003/038888
【国際公開番号】WO2004/064287
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(504317525)オープンピーク インコーポレイテッド (33)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年12月9日(2003.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2003/038888
【国際公開番号】WO2004/064287
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(504317525)オープンピーク インコーポレイテッド (33)
【Fターム(参考)】
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