説明

船尾管ブッシュユニット及びその設置方法

【課題】船尾管ブッシュユニットを設ける期間を短縮し、全体的には船舶の建造期間を画期的に短縮できる船尾管ブッシュユニット及びその設置方法を提供する。
【解決手段】本発明による船尾管ブッシュユニットは、プロペラ側とエンジン側に離隔して設けられ、前記プロペラ軸がその内部において回転するブッシュとブッシュハウジング;前記ブッシュハウジング間に一体に結合されるチューブ;前記ブッシュとチューブに挿設されるシーリングライン;船体と各ブッシュハウジング間のギャップ両端に嵌められるラバースポンジ;船体に突出するように固設され、前記ラバースポンジがギャップからはみ出されないように支承するダム;前記船体と各ブッシュハウジング間のギャップに充填されて船体とブッシュユニットを密封固定させる二液型樹脂を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は船尾管ブッシュユニット及びその設置方法に関するものであって、より詳しくは、プロペラとエンジンの間に設けられるプロペラ軸の軸受の役割を果たす船尾管ブッシュユニットの構造及びその設置方法を改善して品質の向上及び工期を短縮させることにより、全体的には船舶の建造期間の画期的な短縮と生産性を向上させる船尾管ブッシュユニット及びその設置方法に関する。
船尾管(stern tube)とは、船舶の船尾端部に設けられるプロペラ軸のチューブ型設置スペースをいう。
【背景技術】
【0002】
従来、公知された船尾管及びその設置方法としては、以下に示す特許文献1及び特許文献2があるが、図1を参照して簡単に説明すると、従来の船尾管とブッシュユニットはプロペラ軸2に設けられる第1ブッシュ3aに設けられる船尾管1a端部にホールを形成し、ホールに収縮と膨張が可能なリング7を嵌めた後、船舶固定部4と船尾管1aの間にエポキシ樹脂のような二液型樹脂6を詰めて密封し、エンジン側には第2ブッシュ3bと船尾管1cを設け2つのブッシュ間には船尾管セグメント1bを設けて2つのブッシュと船尾管セグメント内側にプロペラ軸2を挿入して構成したものである。
【0003】
前記のような船尾管を設置する方法は、船舶の固定部4にある開口に船尾管1を配置する段階、前記開口と船尾管間に膨張可能なリング7を配置する段階、船尾管と船舶固定部の開口壁間にある船尾管周を密封可能なように前記リング7を膨張させる段階、前記開口端部から前記膨張されるリング7で船尾管1と船舶固定部4の開口壁間の空間を充填させるために二液型樹脂6を導入する段階、前記二液樹脂6を硬化させて船尾管を開口壁に固定連結する段階を経て船舶に船尾管を設けるようになっている。
【0004】
しかしながら、前記のような既存の船尾管ブッシュユニットとその設置方法は次のような問題がある。
【0005】
第一に、船尾管の重量が5〜20トン程度の重量物であるため、船尾管を船体に挿入するとき、リングの下端部が船体にすられてリングが損傷または切断される場合が生ずるため、リングに空気を注入し膨張させることができなくなり、リングが密閉(シーリング)機能を行えなくなるという問題がある。
【0006】
第二に、船尾管をメインエンジンの中心に一致させるためのアライメントの作業時に調整用ジャッキボルトを設けるときに鋳鋼に溶接を行って設けるため、ジャッキボルトを設けて取り除く過程において、溶接の欠陥または素材の欠陥が生ずる可能性があり、ジャッキボルトを取り除いた後は溶接した部位の素材に欠陥があるかどうかを非破壊検査を行って確認しなければならない煩わしさがある。
【0007】
第三に、船尾管を挿入した後にも船尾管自体の重量により船尾管と船体間のギャップ(gap)が一定とならず、またリングの膨張限界があるため、ギャップが他の所より大きくなった箇所は船体固定部と船尾管間の密封が碌に行われないという構造的な問題がある。
【0008】
また、従来韓国内の造船所において船尾管を設置した方法は、船尾管とセグメントを溶接し、高強度部材が設けられた状態で船尾管内径を加工するためのボーリング機械を設けて、船尾管内径をボーリング加工した後に、ボーリング機械を撤去し、加工された船尾管ブッシュの外径を機械加工して押込み嵌合をしなければならないため、そのような作業に慣れた高度の熟練作業者を要し、難しい作業工程中に問題が発生する場合には船舶の進水工程など他の工程に多くの変数が生ずるばかりでなく、作業も難しく多くの作業工程及び専門の熟練作業者が行わなければならないため、船尾管工事を設けるのに約1ヶ月の期間が所要される。大型船舶を建造するには1日にも莫大な費用が発生するため、大型船舶の建造においては、建造期間の短縮は原価節減の重要な要素となるが、前記のような船尾管内蔵工事方法では船舶の建造期間の短縮という問題を解決することができない。
【特許文献1】大韓民国特許登録番号第475767号
【特許文献2】大韓民国特許登録番号第475766号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前述した問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、船体ではない外部において船尾管ブッシュユニットを予め組み立てて船体に嵌めた後、前記ブッシュユニット中心をメインエンジン中心と調整ボルトを利用して一致固定させた後、船尾管ユニット間に伸縮性の良好なラバースポンジを挿入し、ラバースポンジがはみ出されないように外にダムを設けた後、船体と船尾管間のスペースに二液型樹脂を注入することにより、船体と船尾管間を完全に密封固定できる船尾管ブッシュユニットを提供するためである。
【0010】
本発明の他の目的は、船尾管ブッシュユニットを外部において加工を終えた後に船体に結合することで設置作業が容易になるばかりでなく、メインエンジンの中心と船尾管内径の中心線を合わせることが容易であり、精度の面においても優れているため品質の向上はもとより船舶に船尾管ブッシュユニット設置に所要される期間を短縮させることにより、全体的には船舶の建造期間を大幅に短縮させるためである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような目的を達成するために本発明による船尾管ブッシュユニットは、プロペラ側とエンジン側に離隔して設けられ、前記プロペラ軸が回転するときに支持するブッシュとブッシュハウジング;前記各ブッシュハウジング間に一体に結合されるチューブ;前記各ブッシュとチューブに挿設されるシーリングライン;船体と各ブッシュハウジング間のギャップ両端に嵌められるラバースポンジ;前記ラバースポンジがギャップからはみ出されないように支承するダム;前記船体と各ブッシュハウジング間のギャップに充填されて船体とブッシュユニットを密封固定させる二液型樹脂を含んでなることを構成的特徴とする。
【0012】
好ましくは、温度センサラインをさらに設け、二液型樹脂はエポキシ樹脂と硬化剤を混合したものを用いることを特徴とする。
【0013】
好ましくは、プロペラ側船体には船体とブッシュハウジング間に形成されたギャップの圧力とエアーを排出させるためのエアーベントがさらに設けられていることを特徴とする。
【0014】
好ましくは、エンジン側船体の先端には先端固定フランジを結合させ、プロペラ側船体の端部には後端固定フランジをさらに結合させたことを特徴とする。
【0015】
本発明による船尾管ブッシュユニットを設ける方法は、ブッシュユニットを船体に挿入する段階;前記ブッシュユニットの中心とエンジン中心を一致させる段階;船体と各ブッシュハウジングのギャップの前後端端部にラバースポンジを挿入させる段階;前記各ラバースポンジがはみ出されないように支承するダムを設ける段階;船体と各ブッシュハウジング間のギャップに二液型樹脂を注入する段階;前記二液型樹脂を硬化させる段階を経ることを特徴とする。
【0016】
好ましくは、前記の方法においてブッシュユニットとエンジン中心を一致させる段階以前にブッシュユニットにジャッキボルトを締結する段階をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
前述した本発明による船尾管ブッシュユニットは、ブッシュユニットにジャッキボルト締結孔を予め形成してジャッキボルトを締結することにより、メインエンジンの中心とブッシュユニットの中心を容易に合わせることができ、船体と船尾管間の両端に伸縮性の優れたラバースポンジを挿入させ、ラバースポンジが抜け出せないように支承するダムを設けた後、船体と船尾管間のスペースに硬化材料を注入させ、硬化させた後に締結したジャッキボルトのみ取り除けば良いので、ジャッキボルトの設置及び除去のために溶接作業を行わなくても良い。従って溶接による素材の欠陥が生ずるおそれが全くなく、船体と船尾管間を完全に密封固定させることができる。
【0018】
また、船尾管ブッシュユニットを船体ではない外部において予め加工を終えた後に船体に結合させることにより、設置作業が容易であるのみならずメインエンジンの位置と船尾管内径の中心線を合わせることも容易であり、さらには船舶に船尾管ブッシュユニットを設置するのに所要される期間を短縮することにより、船舶の建造期間を大幅に短縮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下では、図2と図3を参照して本発明による船尾管ブッシュユニット及びその設置方法について説明する。
【0020】
図2を参照してみると、本発明による船尾管ブッシュユニットは、プロペラ側とエンジン側に離隔して設けられ、前記プロペラ側が回転するときに支承するブッシュ20a、20fとブッシュハウジング21a、21f;前記ブッシュハウジング21a、21f間に一体に結合されるチューブ50;前記ブッシュ20a、20fとチューブ50に挿設されるシーリングライン23;前記船体10a、10fと各ブッシュハウジング21a、21f間のギャップ端部に嵌められるラバースポンジ31;船体10a、10fに突出されて固設され、前記ラバースポンジ31がギャップからはみ出されないように支承するダム;前記船体10a、10fと各ブッシュハウジング21a、21f間のギャップに充填されて前記船体とブッシュユニット間を密封固定させる二液型樹脂33を含んでなる。
【0021】
本発明による船尾管ブッシュユニットの最も大きな特徴は、ブッシュユニットを船体に挿入させる以前に船体の外部においてブッシュハウジング21a、21fとチューブ50を一体に結合させ、ブッシュハウジング21a、21fにブッシュ21a、20fを挿入してブッシュユニット加工を済ませるということと、ブッシュユニットを船体に挿入させた後に船体10a、10fと各ブッシュハウジング21a、21f間のギャップ両端に伸縮性の良好なラバースポンジ31を挿入させ、船体10a、10fにダム30を設けて前記ラバースポンジ31がはみ出されないように支承し、ブッシュユニットの中心とメインエンジンの中心を一致させるアライメント作業時、作業の利便性と溶接による素材の変形防止のためにブッシュユニットにジャッキボルト24を締結させるために、予め形成しておいた孔にジャッキボルト24を締結し、アライメント作業が終わった後、二液型樹脂を注入して硬化させた後、ジャッキボルト24のみを取り外しその場にプラグ処理を行う。このようにジャッキボルトを設けて取り除くときに溶接を行わずに予め形成しておいた孔にボルトを締結して取り外すだけで済むので、溶接による素材の変形が全く生じない。
【0022】
具体的にはブッシュユニットを船体に挿入すると、船体10a、10fとブッシュハウジング21a、21f間にはギャップが生ずることになるが、そのギャップの両端にラバースポンジ31を挿入させた後に、前記ラバースポンジ31がはみ出されないように船体10a、10fにダム30を設け、しかる後、二液型樹脂注入孔35を通して二液型樹脂33を充填させて船体10a、10fとブッシュハウジング21a、21f間を密封固定するようになる。ここでは、ラバースポンジを例えとしたが、ラバースポンジでなくても伸縮性の良好なパッキング材であればどのようなものを使っても良い。ラバースポンジはスポンジブロックであるため、船尾管と船体間にギャップが一定していなくてもギャップの大きさに合わせるようにスポンジブロックを切断すれば良い。たとえギャップの大きさが一定していなくても密封(シーリング)するのには全く問題はない。
【0023】
硬化材料で使用される二液型樹脂としては、エポキシ樹脂と硬化剤を混合したものを例えとしたが、2つ以上の材料を混合して硬化された後に一定以上の強度と硬度を表せる材料であればどのようなものを使用しても良い。
【0024】
二液型樹脂33が二液型樹脂注入孔35を通して船体10a、10fとブッシュハウジング21a、21f間のギャップに注入されると、ギャップに圧力とガスが詰まるのでこれを排出させるために船体にエアーベント11を設けておくのが好ましく、エアーベント11は1つ以上を設けるが、二液型樹脂注入孔35が形成された箇所から遠く離れたラバースポンジが挿入された部分の船体に設けておくのがさらに好ましい。
【0025】
シーリングライン23はブッシュの端部から押し込んで挿入させる2〜6個の直径20mm内外のパイプであるが、シーリングライン23はブッシュ20a、20fの外径に形成された溝(図示せず)とチューブ50の内径に位置する。シーリングライン23をチューブに固定させるためにパイプバンド51でシーリングライン23の外部を覆ってチューブ50の内壁に固定させるのが好ましい。またシーリングライン23は長手方向の熱による変形を吸収するために長さの中間部分にU字状の屈曲を与えるのも好ましい。
【0026】
プロペラ軸の温度をチェックするためにブッシュとチューブには温度センサ53ラインが挿設されるが、前記温度センサラインはブッシュの下端部側に位置するように1〜2個設けることが好ましい。
【0027】
温度センサ53はブッシュ20aの内径側に近づけるように設けることが好ましく、プロペラ軸の温度が上がると軸が押し付けられるなど機関故障の原因になるため、温度センサ53はプロペラ軸の温度が一定以上に上がると船舶の機関管理者に多様な方法で知らせることにより、エンジンを停止させたりエンジンの回転速度(RPM)を減らして故障を未然に防止することができる。
【0028】
エンジン側船体10fの先端には先端固定フランジ40fがさらに結合され、プロペラ側船体10aの端部には後端固定フランジ40aを結合させ、ブッシュユニットを船体に結合させるようになる。一方、後端固定フランジ40aとプロペラ側に設けられるブッシュハウジング21aは一体に形成して構成をさらに簡単にすることもできる。
【0029】
また、先端固定フランジ40fとブッシュハウジング21f間にはOリング41を挿入させることにより、熱によりプロペラ軸に変形が生じた場合に先端固定フランジ40Fがスライディングできるようにし、先端固定フランジ40fの端部には漏水防止のためにOリング41とリテーナ42を設けることも好ましい。この際、先端固定フランジ40fにはOリングが挿入される溝を予め形成しておくことが好ましい。
【0030】
船体10a、10fと各ブッシュハウジング21a、21f間のギャップに二液型樹脂33を充填させて固定した後は、先端固定フランジ40fと後端固定フランジ40aを夫々船体10f、10aに固定ボルト37で締めて固定させるが、先端固定フランジ40fは船体10fに固定ボルト37を使用せずに直接溶接して結合させることもできる。
【0031】
エンジン側に設けられるブッシュハウジング21fの先端にはシーリングライン23が連結されているシールフランジ43とシール45fをさらに結合させ、シーリングライン23を固定させると共にシーリングライン23に供給される潤滑油供給源(図示せず)と連結させることが好ましい。
【0032】
図3を参照して本発明による船尾管ブッシュユニットの設置方法について概略的に説明すると、ブッシュユニットを船体に挿入する段階S10と、前記ブッシュユニットの中心とエンジン中心を一致させる段階S11と、船体と各ブッシュハウジングのギャップ前後端端部にラバースポンジを挿入させる段階S12と、前記各ラバースポンジがはみ出されないように支承するダムを設ける段階S13と、船体と各ブッシュハウジング間のギャップに二液型樹脂を注入する段階S14と、前記二液型樹脂を硬化させる段階S15を経て設けるようになる。
【0033】
ブッシュユニットはプロペラ側とエンジン側に離隔して設られるブッシュ20a、20fとブッシュハウジング21a、21f及び前記ブッシュハウジング21a、21fと一体に結合されるチューブ50を含んでなる。
【0034】
また、前記段階の他に、エンジン側船体10fの先端には先端固定フランジ40fを結合させ、プロペラ側船体10aの端部には後端固定フランジ40aを結合させる段階をさらに含み、前記先端固定フランジ40fと後端固定フランジ40aを夫々船体に固定ボルトで結合させる段階をさらに含むことができる。ブッシュユニットとエンジン中心を一致させる段階以前に、ブッシュユニットにジャッキボルト締結孔を予め形成してジャッキボルト24を締結する段階をさらに含むことが好ましく、中心を一致させてアライメント作業が終わると船体と各ブッシュハウジング間のギャップに二液型樹脂を注入して硬化させた後にジャッキボルト24のみ取り外しその場にフラグ処理する。
【0035】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特徴から逸脱しない範囲内において多用な修正及び変形が可能である。よって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものでなく説明するためのものであり、このような実施例により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は以下の請求範囲により解釈せねばならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来の船尾管ブッシュユニットの断面図である。
【図2】本発明の船尾管ブッシュユニットの断面図である
【図3】本発明による船尾管ブッシュユニットの設置方法を概略的に説明するための工程図を示したものである。
【符号の説明】
【0037】
10a、10f:船体
11:エアーベント
20a、20f:ブッシュ
21a、21f:ブッシュハウジング
23:シーリングライン
24:ジャッキボルト
30:ダム
31:ラバースポンジ
33:二液型樹脂
35:二液型樹脂注入孔
37:固定ボルト
40a:後端固定フランジ
40f:先端固定フランジ
41:Oリング
42:リテーナ
43:シールフランジ
45a、45f:シール
50:チューブ
51:パイプバンド
53:温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶のプロペラ軸を覆う船尾管であって、
プロペラ側とエンジン側に離隔して設けられ、前記プロペラ軸が回転するときに支承するブッシュとブッシュハウジング;
前記各ブッシュハウジング間に一体に結合されるチューブ;
前記各ブッシュとチューブに挿設されるシーリングライン、船体と各ブッシュハウジング間のギャップ両端に嵌められるラバースポンジ;
前記ラバースポンジがギャップからはみ出されないように支承するダム;
前記船体と各ブッシュハウジング間のギャップに充填されて船体とブッシュユニットを密封固定させる二液型樹脂
を含んで構成されることを特徴とする船尾管ブッシュユニット。
【請求項2】
前記各ブッシュとチューブには温度センサラインがさらに挿設されることを特徴とする請求項1に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項3】
前記温度センサラインは前記各ブッシュの下端部側に位置するように設けられることを特徴とする請求項2に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項4】
前記二液型樹脂はエポキシ樹脂と硬化剤を混合したものであることを特徴とする請求項1に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項5】
エンジン側船体の先端には先端固定フランジがさらに結合され、プロペラ側船体の端部には後端固定フランジが結合されることを特徴とする請求項1に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項6】
前記先端固定フランジとブッシュハウジング間にはOリングがさらに嵌められることを特徴とする請求項5に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項7】
前記先端固定フランジの先端にはOリングとリテーナがさらに設けられることを特徴とする請求項6に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項8】
前記後端固定フランジとプロペラ側に設けられるブッシュハウジングは一体に形成されることを特徴とする請求項5に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項9】
前記先端固定フランジと後端固定フランジは夫々船体に固定ボルトで結合されることを特徴とする請求項5に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項10】
前記先端固定フランジは船体に溶接して結合されることを特徴とする請求項5に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項11】
エンジン側に設けられるブッシュハウジングの先端には前記シーリングラインが連結されているシールフランジがさらに結合されることを特徴とする請求項1に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項12】
前記プロペラ側船体には前記ギャップの圧力とエアーを排出させるためのエアーベントがさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項13】
前記シーリングラインは長手方向に中間部分にU字状の屈曲を形成したことを特徴とする請求項1に記載の船尾管ブッシュユニット。
【請求項14】
船舶のプロペラ軸を覆う船尾管ブッシュユニットを設ける方法であって、
ブッシュユニットを船体に挿入する段階;
前記ブッシュユニットの中心とエンジン中心を一致させる段階;
船体と各ブッシュハウジングのギャップ前後端端部にラバースポンジを挿入させる段階;
前記各ラバースポンジがはみ出されないように支承するダムを設ける段階;
船体と各ブッシュハウジング間のギャップに二液型樹脂を注入する段階;
前記二液型樹脂を硬化させる段階;
を含むことを特徴とする船尾管ブッシュユニット設置方法。
【請求項15】
前記ブッシュユニットは、プロペラ側とエンジン側に離隔して設けられるブッシュハウジングと、その間に一体に結合されるチューブと、前記ブッシュハウジングに嵌められるブッシュとを含んで構成されることを特徴とする請求項14に記載の船尾管ブッシュユニット設置方法。
【請求項16】
前記ブッシュユニットとエンジン中心を一致させる段階以前にブッシュユニットにジャッキボルトを設ける段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の船尾管ブッシュユニット設置方法。
【請求項17】
前記二液型樹脂はエポキシ樹脂と硬化剤を混合したものであることを特徴とする請求項14に記載の船尾管ブッシュユニット設置方法。
【請求項18】
エンジン側船体の先端には先端固定フランジを結合させ、プロペラ側船体の端部には後端固定フランジを結合させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の船尾管ブッシュユニット設置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−12746(P2009−12746A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9268(P2008−9268)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(508018783)ジーシー・テック・カンパニー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】GC Tech.Co., Ltd.
【Fターム(参考)】