説明

著作権保護装置及び情報処理装置

【課題】スクランブル鍵取得の処理能力等に応じてデジタルチューナを有効に利用することができる著作権保護装置、及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】著作権保護装置R1〜Rnは、ICカードに要求してスクランブル鍵情報を取得し、鍵を要求してから鍵を取得するまでの鍵取得時間を測定し、当該鍵取得時間の長さに基づき、コンテンツ転送種別の設定を行う。このとき、鍵取得時間が所定の時間以下の場合には、デジタルチューナから得られるコンテンツのうちのスクランブルコンテンツをデスクランブルし、ローカル暗号化して汎用バスに転送する設定とする。また、鍵情報取得時間が所定の時間を超えた場合には、ノンスクランブルコンテンツを暗号化して汎用バスに出力する設定、又はデジタルチューナを停止させる処理の何れかを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、著作権保護装置及び情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、地上デジタル放送をテレビジョン放送受信システムで受信する際、テレビジョン放送受信システムは、ICカードからスクランブル鍵を取得し、デジタルチューナで受信されるスクランブルコンテンツを上記スクランブル鍵でデスクランブルすることにより視聴可能とする(例えば、下記特許文献1参照)。このような地上デジタル放送等の場合、スクランブル鍵が動的に切り替わるので、受信システムは、ICカードからスクランブル鍵を次々と定期的に取得しながら、デスクランブルが行われる。
【特許文献1】特開2000−236527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このようなテレビジョン放送受信システムにおいては、万が一、スクランブル鍵の取得が正しく行われなければ、デスクランブルを行うことができず、ユーザがコンテンツを視聴できなくなる。また、この種のテレビジョン放送受信システムでは、複数のデジタルチューナを備え、複数のデジタルチューナで1枚のICカードを共有するものも考えられる。特に、この場合、デジタルチューナ数が増えると、ICカードの処理能力およびICカードインタフェースの通信路の伝送速度の限界で、一部のデジタルチューナは一定時間内に有効なスクランブル鍵を取得できずデスクランブルを行うことができない可能性がある。従って、この場合、ユーザはチューナ数未満の放送コンテンツしか視聴できないことになり、受信システムが備えるデジタルチューナが有効に生かされない。
【0004】
このような問題に鑑み、本発明は、スクランブル鍵取得の処理能力等に応じてデジタルチューナを有効に利用することができる著作権保護装置、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の著作権保護装置は、ICカードから取得される鍵情報でデスクランブル可能なスクランブルコンテンツとスクランブルされていないノンスクランブルコンテンツとを含むテレビジョン放送を受信するテレビジョン放送受信システムで用いられ、デジタルチューナで受信したテレビジョン放送のコンテンツを、汎用バスを介して出力先に転送する著作権保護装置であって、鍵情報をICカードに要求し鍵情報を取得する鍵情報取得手段と、鍵情報取得手段が鍵情報を要求してから鍵情報を取得するまでの鍵情報取得時間を測定する鍵情報取得時間測定手段と、鍵情報取得時間測定手段で測定された鍵情報取得時間の長さに基づき、コンテンツ転送の設定を行うコンテンツ転送設定手段と、を備え、コンテンツ転送設定手段は、鍵情報取得時間が所定の時間以下の場合には、ICカードから取得される鍵情報を用いてスクランブルコンテンツをデスクランブルし、ローカル暗号化して汎用バスに転送する設定を行い、鍵情報取得時間が所定の時間を超えた場合には、ノンスクランブルコンテンツをローカル暗号化して汎用バスに出力する設定、又はデジタルチューナを停止させる処理の何れかを行うことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の情報処理装置は、ICカードから取得される鍵情報でデスクランブル可能なスクランブルコンテンツとスクランブルされていないノンスクランブルコンテンツとを含むテレビジョン放送を受信する情報処理装置であって、テレビジョン放送を受信するデジタルチューナと、デジタルチューナで受信したテレビジョン放送のコンテンツを、汎用バスを介して出力先に転送する著作権保護装置と、を備え、著作権保護装置は、鍵情報をICカードに要求し鍵情報を取得する鍵情報取得手段と、鍵情報取得手段が鍵情報を要求してから鍵情報を取得するまでの鍵情報取得時間を測定する鍵情報取得時間測定手段と、鍵情報取得時間測定手段で測定された鍵情報取得時間の長さに基づき、コンテンツ転送の設定を行うコンテンツ転送設定手段と、を有し、コンテンツ転送設定手段は、鍵情報取得時間が所定の時間以下の場合には、ICカードから取得される鍵情報を用いてスクランブルコンテンツをデスクランブルし、ローカル暗号化して汎用バスに転送する設定を行い、鍵情報取得時間が所定の時間を超えた場合には、ノンスクランブルコンテンツをローカル暗号化して汎用バスに出力する設定、又はデジタルチューナを停止させる処理の何れかを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、スクランブル鍵取得の処理能力等に応じてデジタルチューナを有効に利用することができる著作権保護装置、及び情報処理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る著作権保護装置及び情報処理装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。この情報処理装置は、例えば、ノートブック型パーソナルコンピュータ10として実現されている。
【0010】
図1はノートブック型パーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成されている。ディスプレイユニット12には、TFT−LCD(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)17から構成される表示装置が組み込まれており、そのLCD17の表示画面はディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
【0011】
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に対して開放位置と閉塞位置との間を回動自在に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ1をパワーオン/パワーオフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、タッチパッド16およびスピーカ18A,18Bなどが配置されている。
【0012】
入力操作パネル15は、押下されたボタンに対応するイベントを入力する入力装置であり、複数の機能をそれぞれ起動するための複数のボタンを備えている。これらボタン群には、TV起動ボタン15AやDVD/CD起動ボタン15Bも含まれている。TV起動ボタン15Aは、TV放送番組データの再生および記録を行うためのTV機能を起動するためのボタンであり、ユーザによって押下されると、このTV機能を実行するためのTVアプリケーションプログラムが起動される。
【0013】
本コンピュータ10においては、汎用の主オペレーティングシステムの他に、AV(オーディオ・ビデオ)データを処理するための専用の副オペレーティングシステムがインストールされている。TVアプリケーションプログラムは、副オペレーティングシステム上で動作するプログラムである。
【0014】
パワーボタン14がユーザによって押下された時、主オペレーティングシステムが起動される。一方、TV起動ボタン15Aがユーザによって押下された時は、主オペレーティングシステムではなく、副オペレーティングシステムが起動され、そしてTVアプリケーションプログラムが自動的に実行される。副オペレーティングシステムはAV機能を実行するための最小限の機能のみを有している。このため、副オペレーティングシステムのブートアップに要する時間は、主オペレーティングシステムのブートアップに要する時間に比べて遙かに短い。よって、ユーザは、TV起動ボタン15Aを押すだけで、TV視聴/録画を即座に行うことが出来る。
【0015】
本コンピュータ10は、複数チャンネルの地上波デジタルTV放送を受信、再生することができる。コンピュータ本体11の右側面には、地上波デジタルTV放送用のアンテナ端子19が設けられている。
【0016】
DVD/CD起動ボタン15Bは、DVDまたはCDに記録されたビデオコンテンツを再生するためのボタンである。DVD/CD起動ボタン15Bがユーザによって押下された時、ビデオコンテンツを再生するためのビデオ再生アプリケーションプログラムが起動される。このビデオ再生アプリケーションプログラムも、副オペレーティングシステム上で動作するアプリケーションプログラムである。DVD/CD起動ボタン15Bがユーザによって押下された時は、主オペレーティングシステムではなく、副オペレーティングシステムが起動され、ビデオ再生アプリケーションプログラムが自動的に実行される。
【0017】
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成について説明する。
【0018】
本コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU101、ノースブリッジ(NB)102、システムメモリ103、サウスブリッジ(SB)104、グラフィクスコントローラ105、サウンドコントローラ106、ビデオエンハンサ107、BIOS−ROM108、LANコントローラ109、ハードディスクドライブ(HDD)110、DVDドライブ(DVDD)111、カードコントローラ112、無線LANコントローラ113、IEEE 1394コントローラ114、エンベデッドコントローラ(EC)115、デジタルTV放送受信処理部116を備えている。
【0019】
CPU101は本コンピュータ10の動作を制御するプロセッサであり、HDD110からシステムメモリ103にロードされる、主オペレーティングシステム/副オペレーティングシステムおよびTVアプリケーションプログラムのような各種アプリケーションプログラムを実行する。また、CPU101は、BIOS−ROM108に格納されたシステムBIOS(Basic Input Output System)も実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
【0020】
NB102は、CPU101のローカルバスとSB104との間を接続するブリッジデバイスである。NB102には、システムメモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、NB102は、AGP(Accelerated Graphics Port)バス、PCI express規格のシリアルバスなどを介してグラフィクスコントローラ105との通信を実行する機能も有している。
【0021】
グラフィクスコントローラ105は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD17を制御する表示コントローラである。このグラフィクスコントローラ105によって生成される映像データは、ビデオエンハンサ107に送られ、映像データを高画質化するための映像処理(画質調整処理)が施される。このビデオエンハンサ107によって高画質化された映像データは、LCD17に送られる。また、このビデオエンハンサ107によって高画質化された映像データは、コンピュータ本体11に設けられたコネクタを介して外部のTVモニタやHDMIモニタに送出することもできる。
【0022】
SB104は、LPC(Low Pin Count)バス上の各デバイス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイス、及びUSBバス上の各デバイスを制御する。また、SB104は、HDD110、DVDD111を制御するためのIDE(IntegratedDrive Electronics)コントローラを内蔵している。さらに、SB104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。
【0023】
サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18Bやコネクタを介して接続される外部の5.1チャンネルスピーカシステムに出力する。
【0024】
カードコントローラ112は、PCカード、SD(Secure Digital)カードのようなカードを制御する。無線LANコントローラ113は、例えばIEEE 802.11規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。IEEE1394コントローラ114は、IEEE 1394規格のシリアルバスを介して外部機器との通信を実行する。EC115は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード13およびタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このEC115は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて、本コンピュータ10をパワーオン/パワーオフする機能を有している。さらに、EC115は、ユーザによるTV起動ボタン15A、DVD/CD起動ボタン15Bの操作に応じて、本コンピュータ10をパワーオンすることもできる。
【0025】
デジタルTV放送受信処理部116は、地上波デジタルTV放送のようなデジタル放送番組を受信する装置であり、アンテナ端子19に接続されている。地上波デジタルTV放送においては、各放送番組データ(ビデオ、オーディオ)に対する圧縮符号化方式として、12セグメント放送ではMPEG-2、ワンセグ放送ではH.264|MPEG-4AVCが利用されている。また、MPEG-2の映像フォーマットとしては、高解像度のHD(HighDefinition)とSD(Standard Definition)が使用されている。
【0026】
このデジタルTV放送受信処理部116は、アンテナ端子19から入力されるTV放送信号の中から特定チャネルの放送信号を受信し、その受信したTV放送信号からトランスポートストリーム(TS)を取り出す。トランスポートストリームは、圧縮符号化された放送コンテンツを多重化したストリームである。地上波デジタルTV放送においては、チャネル(物理チャネル)毎に複数の番組が多重化されている。トランスポートストリームは、188バイトのパケットで構成される。
【0027】
更に、デジタルTV放送受信処理部116は、トランスポートストリームを復号した後、TVアプリケーションプログラムと共有する暗号鍵を使ってローカル暗号化し、USBバスを介してシステムメモリ103に転送する。この復号は、予め与えられた(例えば機種や製造メーカの識別子から構成されるデバイス識別情報である)デバイス鍵とトランスポートストリーム内の所定の情報とから暗号鍵を生成して実施する。そして、このローカル暗号化によって、たとえUSBバス経由で放送番組データが不正に取り出されても、その取り出された放送番組データが再生されることを防止する。
【0028】
次に、本コンピュータ10の上記デジタルTV放送受信処理部116を含む要部の構成について説明する。このコンピュータ10は、前述のデジタルTV放送受信処理部116を複数備えており、各デジタルTV放送受信処理部116は、1つの著作権保護装置と1つのデジタルチューナとを含んで構成される。
【0029】
すなわち、図3に示すように、コンピュータ10は、n個の著作権保護装置R1〜Rnと、各々の著作権保護装置R1〜Rnに接続されたn個のデジタルチューナC1〜Cnと、を備えている。各著作権保護装置R1〜Rnは汎用バス201を介して著作権保護装置コントローラ203に接続されている。ここでは、汎用バス201はUSB(Universal Serial Bus)2.0に対応したUSBである。そして、著作権保護装置コントローラ203及び各著作権保護装置R1〜Rnは、USB2.0のHigh Speedモード(転送最大レート480Mbps)に対応している。なお、上記著作権保護装置コントローラ203は、CPU101でTVアプリケーションプログラムが実行されることにより実現される機能的な構成要素である。また、各著作権保護装置R1〜Rnは、専用バス205及びICカードアクセスコントローラ207を介して、ICカード209にアクセス可能である。
【0030】
著作権保護装置R1は、著作権保護装置コントローラ203からのチャンネル設定要求に応じて、デジタルチューナC1に対して受信チャンネルの設定を行い、著作権保護装置コントローラ203からのストリーム転送要求に応じて、デジタルチューナC1が受信した放送コンテンツをローカル暗号化して汎用バス201へ転送する。このとき、放送ストリーム内にECMと呼ばれるパケットが含まれている場合は、著作権保護装置R1は、ECMパケット内のデータをICカード209へ送信し、ICカード209からスクランブル鍵を取得する。
【0031】
そして、著作権保護装置R1は、このスクランブル鍵で放送コンテンツのスクランブルを解除し、ローカル暗号化して汎用バス201へ転送する。放送ストリーム内にECMパケットが含まれていない場合は、放送コンテンツはスクランブル化されていないため、ICカード209との通信を行わずに放送コンテンツをそのままローカル暗号化して汎用バス201へ転送する。また、著作権保護装置R1はデジタルチューナC1の電源制御を行い、さらに、著作権保護装置コントローラ203からの指示により、デジタルチューナC1のチャンネル設定を行う。
【0032】
デジタルチューナC1は、著作権保護装置R1により指示されたチャンネルの放送ストリームを受信する。1つのチャンネルの放送ストリームは13のセグメントから構成されており、この13セグメントを、12セグメントと1セグメントの2つのセグメント群に分割し、各セグメント群で一つのコンテンツが構成されている。つまり、同一チャンネルの放送ストリームは2つのコンテンツから構成されており、デジタルチューナC1は、この2つのコンテンツを受信する。なお、12セグメントから構成される放送コンテンツはスクランブル化されたハイビジョン画質のコンテンツで、数十Mbpsクラスの高い帯域をもつ。1セグメントから構成される放送コンテンツは、通称「ワンセグ」と呼ばれ、ノンスクランブル化された低品位画質のコンテンツで、数百kbpsクラスの低い帯域をもつ。
【0033】
なお、著作権保護装置R2〜Rnは著作権保護装置R1と同じ機能を有しており、デジタルチューナC2〜CnはデジタルチューナC1と同じ機能を有しているので、その説明を省略する。
【0034】
著作権保護装置コントローラ203は、汎用バス201を介して著作権保護装置R1〜Rnの各々に対し、起動、停止、チャンネル設定、ストリーム転送等の指示を送る機能を有している。また、著作権保護装置コントローラ203は、著作権保護装置R1〜Rnの各々から転送された前述の放送コンテンツを受信し、この放送コンテンツを復号化後、デコードしてLCD17(図2)に出力したり、又は再度ローカル暗号化した後、記憶装置のHDD110(図2)への蓄積を行ったりする。
【0035】
ICカードアクセスコントローラ207は、著作権保護装置R1〜Rnの各々とICカード209との間のデータ転送制御を行う。ICカード209は同時に複数の著作権保護装置R1〜Rnからのリクエストに対する処理を実行することはできない。そこで、ICカードアクセスコントローラ207は、同時に複数の著作権保護装置R1〜Rnからのリクエストを受けた場合、或いは1つの著作権保護装置R1〜Rnとの通信中に他の著作権保護装置R1〜Rnからのリクエストを受けた場合は、排他制御により先着順で、何れか1つの著作権保護装置R1〜Rnに対してのみ、ICカード209の使用権を付与する。
【0036】
すなわち、ICカードアクセスコントローラ207は、ある著作権保護装置(仮に著作権保護装置Raとする)からICカード209使用権要求を受けたときに、他の著作権保護装置がICカード209を使用中でなければ、著作権保護装置RaにICカード209使用権を付与する。一方、著作権保護装置Raからの使用権要求の際に他の著作権保護装置(仮に著作権保護装置Rbとする)がICカード209を使用中の場合は、当該他の著作権保護装置RbがICカード209使用権を解放した後に、著作権保護装置RaにICカード209使用権が付与される。そして、ICカード209使用権を得た著作権保護装置Raは、ECMパケットのデータをICカード209へ送信し、ICカード209からスクランブル鍵を取得する。スクランブル鍵取得後、著作権保護装置Raは、ICカードアクセスコントローラ203に対しICカード209使用権の解放を通知する。その後、ICカードアクセスコントローラ203は、順番待ちの著作権保護装置にICカード209使用権を付与するか、順番待ちの著作権保護装置が存在しない場合には、著作権保護装置からのICカード209使用権要求を待つ。
【0037】
なお、このICカードアクセスコントローラ207はコンピュータ10の内部に実装されてもよく、外部に実装されててもよい。また、ICカード209との通信を許可する著作権保護装置R1〜Rnの選択方法は、先着順に限らず他の方式でもよい。例えば、ICカードアクセスコントローラ207がトークンと呼ばれる送信権を各著作権保護装置R1〜Rnに回覧し、各々の著作権保護装置R1〜Rnがトークンを受け取った期間中のみ、ICカード209の使用権が付与されるといった方式でもよい。
【0038】
ここで、著作権保護装置R1〜Rnは、受信した2つのコンテンツ(12セグメントのコンテンツ、1セグメントのコンテンツ)のうち、何れのコンテンツを著作権保護装置コントローラ203に転送するかという種別が、各機ごとに、予め設定される。このような設定種別を、以下「コンテンツ転送種別」と称する。すなわち、コンテンツ転送種別が”12セグ”に設定された著作権保護装置は、放送ストリーム中の12セグメントのスクランブルコンテンツを、スクランブル鍵を用いてデスクランブルし、ローカル暗号化してUSB201に転送する。一方、コンテンツ転送種別が”1セグ”に設定された著作権保護装置は、放送ストリーム中の1セグメントのノンスクランブルコンテンツを、そのままローカル暗号化してUSB201に転送する。
【0039】
以下、図3及び図4を参照し、各著作権保護装置R1〜Rnに対して、上記のようなコンテンツ転送種別が設定されるコンテンツ転送種別設定処理(S400)について説明する。このコンテンツ転送種別設定処理は、著作権保護装置コントローラ203が、各著作権保護装置R1〜Rnに対して、コンテンツ転送種別設定要求を送信することで開始される。なお、この処理では、著作権保護装置R1〜Rnにおいて同様の処理が行われるので、代表して著作権保護装置R1の処理に着目して以下説明し、重複する説明を省略する。
【0040】
最初に、著作権保護装置R1は、著作権保護装置コントローラ203と著作権保護装置R1間のオートネゴシエーション(S402)により、USB201上で著作権保護装置R1が使用する通信帯域を判定する(S404)。
【0041】
ここでは、著作権保護装置コントローラ203と著作権保護装置R1が共にUSB2.0のHigh Speedモードに対応しているため、原則、著作権保護装置R1はHigh Speedモードで動作する。しかし、例えば、USBケーブルがFullSpeed(転送最大レート12Mbps)にしか対応していなかったり、著作権保護装置コントローラ203と著作権保護装置R1間にUSBハブが介在し、そのUSBハブがFullSpeedにしか対応していないといった場合は、上記オートネゴシエーションにより、著作権保護装置R1はFull Speedモードで動作することになる。この場合、著作権保護装置R1が12セグメントのコンテンツを転送しようとしても、通信帯域が不足してリアルタイムでUSB201上を転送することはできない。そこで、このような場合(S404でNo)には、著作権保護装置R1は、自機のコンテンツ転送種別を”1セグ”に設定し(S406)、自機のコンテンツ転送種別が”1セグ”に設定された旨を著作権保護装置コントローラ203に通知し(S408)、処理を終了する。
【0042】
これに対し、著作権保護装置R1がHighSpeedモードで動作する場合(S404でYes)には、コンテンツ転送に係る通信帯域は12セグメントのコンテンツ転送を可能とするほどに十分に大きい。従ってこの場合、更に、著作権保護装置R1とICカード209との通信状態を確認するための以下の処理によって、著作権保護装置R1のコンテンツ転送種別が判断される。
【0043】
まず、著作権保護装置コントローラ203から、すべての著作権保護装置R1〜Rnに対し、チャンネル設定要求及びコンテンツ転送種別設定要求が送信される(S412)。ここで、著作権保護装置コントローラ203が各著作権保護装置R1〜Rnに指示するチャンネルはすべて同じとする。
【0044】
著作権保護装置R1は、著作権保護装置コントローラ203からの上記チャンネル設定要求を受信(S412)すると、デジタルチューナC1の受信チャンネルを当該要求に係るチャンネルに設定する(S414)。そして、デジタルチューナC1は設定されたチャンネルに対応する放送ストリームを受信し、著作権保護装置R1へ転送する。著作権保護装置R1はデジタルチューナC1から転送された放送ストリームの中からECMパケットを検出すると(S416)、著作権保護装置R1は、ICカードアクセスコントローラ207に対してICカード209の使用権の取得を要求し(S418)、ICカードアクセスコントローラ207からの使用権の付与を待つ(S420)。ICカードアクセスコントローラ207から使用権を付与されると、著作権保護装置R1は、ECMパケットのデータをICカード209へ送信し、ICカード209からスクランブル鍵を取得する(S422)。スクランブル鍵取得後、著作権保護装置R1は、ICカードアクセスコントローラ207に対してICカード209の使用権の解放を通知する(S424)。
【0045】
上述のようなICカード209へのアクセスにあたって、著作権保護装置R1は、上記ECMパケットの検出(S416)から上記スクランブル鍵の取得(S422)までの時間(以下、「鍵取得時間」という)を測定している。そして、著作権保護装置R1は、この鍵取得時間が所定の時間以下であれば、12セグメントのスクランブルコンテンツを正しくデスクランブルできると判断して、自機のコンテンツ転送種別を”12セグ”と設定する(S428)。一方、鍵取得時間が所定の時間を超えた場合、著作権保護装置R1は、12セグメントのスクランブルコンテンツを正しくデスクランブルできないと判断して、自機のコンテンツ転送種別を”1セグ”と設定する(S406)。その後、著作権保護装置408は、設定したコンテンツ転送種別を、著作権保護装置コントローラ203へ通知する(S408)。なお、コンテンツ転送種別の設定を分ける上記所定の時間は、12セグメントのスクランブルコンテンツを正しくデスクランブルするために最低限必要な鍵取得の速さを基にして、予め設定されている。
【0046】
その後、著作権保護装置R1〜Rnは、内部の不揮発性メモリ等に、上記設定した自機のコンテンツ転送種別を保持し、再び著作権保護装置コントローラ203からのコンテンツ転送種別設定要求を受信しない限り変更は行わない。これは、上述のようなコンテンツ転送種別の設定を一度行えば、機器構成等の条件が変化しない限り、著作権保護装置R1〜Rnはコンテンツ転送種別を変更する必要はないと考えられるからである。
【0047】
例えば、各著作権保護装置R1〜Rnがコンテンツ転送種別を変更する必要が生じるのは、USB201上に新たな著作権保護装置R(n+1)及びデジタルチューナC(n+1)が追加で接続された場合等である。この場合には、著作権保護装置コントローラ203から著作権保護装置R1〜R(n+1)に対してコンテンツ転送種別設定要求が送信され、上述したようなコンテンツ転送種別設定処理(S400)が再び行われて、各著作権保護装置R1〜R(n+1)のコンテンツ転送種別が更新される。
【0048】
以上説明したように、このコンピュータ10においては、複数の著作権保護装置R1〜Rnの各々について前述の鍵取得時間が測定される。そして、著作権保護装置R1〜Rnのうちの鍵取得時間が所定時間以下である著作権保護装置は、スクランブル鍵を正常に取得可能と考えられるので、コンテンツ転送種別が”12セグ”とされ、12セグメントのスクランブルコンテンツをデスクランブルし、ローカル暗号化して汎用バスに転送する機能を有する。従って、このような著作権保護装置及びデジタルチューナを経由して12セグメントの高品位画質のスクランブルコンテンツを視聴することができる。
【0049】
一方、鍵取得時間が所定時間を超えた著作権保護装置は、スクランブル鍵を正常に取得することが不可能と考えられるので、コンテンツ転送種別が”1セグ”とされ、デスクランブルが不要な1セグメントのノンスクランブルコンテンツを、ローカル暗号化して汎用バスに転送する機能を有する。従って、このような著作権保護装置及びデジタルチューナを経由して、低品位画質ながらも、1セグメントのノンスクランブルコンテンツを視聴することができる。
【0050】
このように、コンピュータ10では、各著作権保護装置R1〜Rn及びデジタルチューナC1〜Cnに対して、スクランブル鍵の取得能力に応じた機能を割り振ることで、すべての各著作権保護装置R1〜Rn及びデジタルチューナC1〜Cnが有効利用され、コンピュータ10のユーザは、デジタルチューナ数の分の放送コンテンツを視聴することができる。
【0051】
また、12セグメントのスクランブルコンテンツはデータ量が大きいので、たとえ著作権保護装置R1〜Rnによるデスクランブルが可能であっても、十分なUSB201の通信帯域が確保できなければ、著作権保護装置R1〜Rnから著作権保護装置コントローラ203への転送ができない。そこで、各著作権保護装置R1〜Rnは、前述の処理S404において、High Speedモードによる転送が不可能である場合には、鍵取得時間の大小に関わらず、自機のコンテンツ転送種別を”1セグ”に設定することとしている。従って、このような著作権保護装置及びデジタルチューナを経由して、低品位画質ながらも、FullSpeedモードで転送可能な1セグメントのノンスクランブルコンテンツを視聴することができる。
【0052】
なお、上記処理S412において、各著作権保護装置R1〜Rnに対し、すべて同じチャンネルのチャンネル設定要求をすることにより、各著作権保護装置R1〜RnがECMパケットを受信するタイミングが同時となり、各著作権保護装置R1〜RnからのICカード209使用権要求がほぼ同時に発せられることになる。その結果、各著作権保護装置R1〜Rnにおける鍵取得時間が最大値となるので、この方式により、各著作権保護装置R1〜Rnの鍵取得時間の最大値を測定することができ、当該最大値を基準にした各著作権保護装置R1〜Rnのデスクランブル処理の可否判断を行うことができる。
【0053】
(第2実施形態)
この第2実施形態のコンピュータによるコンテンツ転送種別設定処理S500では、図5に示すように、第1実施形態のコンピュータ10における”1セグ”設定(図4のS406)に代えて、というコンテンツ転送種別を”転送なし”に設定する(S506)。コンテンツ転送種別が”転送なし”に設定された著作権保護装置(仮に、著作権保護装置Rjとする)は、著作権保護装置コントローラ203へのコンテンツ転送を行わない。そして、このような著作権保護装置Rjは、放送ストリームを受信する必要がないので、接続されたデジタルチューナ(仮にデジタルチューナCjとする)の電源をOFFとし、停止させる(S530)。ここで、著作権保護装置Rjが、コンテンツ転送以外の役割をもっていない場合には、著作権保護装置Rjは、更に、自機の電源をOFFとして停止してもよい(S532)。
【0054】
このコンピュータの構成によれば、12セグメントのスクランブルコンテンツを転送できない著作権保護装置及びデジタルチューナの電源をOFFにすることで、電力の無駄を抑えることができる。なお、本実施形態のコンピュータの処理において、前述の第1実施形態のコンピュータ10と同一又は同等の処理については、図面に同一符号を付し説明を省略する。
【0055】
本発明は、上述の第1及び第2実施形態に限定されるものではない。例えば、各実施形態では、コンテンツ転送種別を、著作権保護装置ごとにチャンネル共通で設定・管理しているが、チャンネル単位で管理してもよい。コンテンツ転送種別をチャンネル単位で管理する場合は、デジタルチューナC1〜Cnが受信可能なすべてのチャンネルに対して、前述のコンテンツ転送種別設定処理により、各著作権保護装置R1〜Rnが各チャンネルのコンテンツ転送種別を判定し設定する。
【0056】
また、著作権保護装置R1〜Rnと著作権保護装置コントローラ203との間のバスは、USBに限定されず、著作権保護装置R1〜Rnと著作権保護装置コントローラ203との間でオートネゴシエーションによる通信帯域の判定が可能なバスであれば、他のバスを適宜採用してもよい。また、各実施形態では、各著作権保護装置R1〜Rn及びデジタルチューナC1〜Cnが、コンピュータ10に内蔵されている場合を例として説明したが、著作権保護装置R1〜Rn及びデジタルチューナC1〜Cnは、コンピュータ10に外付け設置されてもよい。また、上記第1及び第2実施形態におけるコンピュータの構成は、適宜組み合わせて採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る情報処理装置の一実施形態であるコンピュータの外観を示す斜視図である。
【図2】図1のコンピュータの内部システム構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態のコンピュータの内部システム構成を示すブロック図である。
【図4】図3の著作権保護装置によるコンテンツ転送種別設定処理を示すフローチャートである。
【図5】第2実施形態の著作権保護装置によるコンテンツ転送種別設定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
10…コンピュータ(情報処理装置)、203…著作権保護装置コントローラ(出力先、転送設定要求手段)、207…ICカードアクセスコントローラ(ICカードアクセス制御手段)、209…ICカード、C1〜Cn…デジタルチューナ、R1〜Rn…著作権保護装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカードから取得される鍵情報でデスクランブル可能なスクランブルコンテンツとスクランブルされていないノンスクランブルコンテンツとを含むテレビジョン放送を受信するテレビジョン放送受信システムで用いられ、デジタルチューナで受信した前記テレビジョン放送のコンテンツを、汎用バスを介して出力先に転送する著作権保護装置であって、
前記鍵情報を前記ICカードに要求し前記鍵情報を取得する鍵情報取得手段と、
前記鍵情報取得手段が前記鍵情報を要求してから前記鍵情報を取得するまでの鍵情報取得時間を測定する鍵情報取得時間測定手段と、
前記鍵情報取得時間測定手段で測定された鍵情報取得時間の長さに基づき、コンテンツ転送の設定を行うコンテンツ転送設定手段と、を備え、
前記コンテンツ転送設定手段は、
前記鍵情報取得時間が所定の時間以下の場合には、
前記ICカードから取得される前記鍵情報を用いて前記スクランブルコンテンツをデスクランブルし、ローカル暗号化して前記汎用バスに転送する設定を行い、
前記鍵情報取得時間が前記所定の時間を超えた場合には、
前記ノンスクランブルコンテンツをローカル暗号化して前記汎用バスに出力する設定、又は前記デジタルチューナを停止させる処理の何れかを行うことを特徴とする著作権保護装置。
【請求項2】
前記スクランブルコンテンツは、前記ノンスクランブルコンテンツよりも高品位画質のコンテンツであり、
前記コンテンツ転送設定手段は、
前記出力先装置とのオートネゴシエーションにより前記汎用バスに確保された通信帯域の大きさに基づいて、前記確保された通信帯域が所定以下であると判定した場合には、前記鍵情報取得時間の長さに関わらず、
前記ノンスクランブルコンテンツを暗号化して汎用バスに出力する設定、又は前記デジタルチューナを停止させる処理の何れかを行うことを特徴とする請求項1に記載の著作権保護装置。
【請求項3】
前記コンテンツ転送設定手段が前記デジタルチューナを停止させる処理を行った場合に、自機を停止させる処理を行う自機停止手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の著作権保護装置。
【請求項4】
ICカードから取得される鍵情報でデスクランブル可能なスクランブルコンテンツとスクランブルされていないノンスクランブルコンテンツとを含むテレビジョン放送を受信する情報処理装置であって、
前記テレビジョン放送を受信するデジタルチューナと、
前記デジタルチューナで受信した前記テレビジョン放送のコンテンツを、汎用バスを介して出力先に転送する著作権保護装置と、を備え、
前記著作権保護装置は、
前記鍵情報を前記ICカードに要求し前記鍵情報を取得する鍵情報取得手段と、
前記鍵情報取得手段が前記鍵情報を要求してから前記鍵情報を取得するまでの鍵情報取得時間を測定する鍵情報取得時間測定手段と、
前記鍵情報取得時間測定手段で測定された鍵情報取得時間の長さに基づき、コンテンツ転送の設定を行うコンテンツ転送設定手段と、を有し、
前記コンテンツ転送設定手段は、
前記鍵情報取得時間が所定の時間以下の場合には、
前記ICカードから取得される前記鍵情報を用いて前記スクランブルコンテンツをデスクランブルし、ローカル暗号化して前記汎用バスに転送する設定を行い、
前記鍵情報取得時間が前記所定の時間を超えた場合には、
前記ノンスクランブルコンテンツをローカル暗号化して前記汎用バスに出力する設定、又は前記デジタルチューナを停止させる処理の何れかを行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
複数の前記著作権保護装置と、
各々の前記著作権保護装置に接続された複数の前記デジタルチューナと、
前記ICカードへのアクセスを前記著作権保護装置のうち同時に1つずつのみに許容するように制御するICカードアクセス制御手段と、
各前記著作権保護装置に、自機の前記コンテンツ転送の設定を行わせる転送設定要求手段と、を備え、
前記転送設定要求手段は、
各前記著作権保護装置に対応する各前記デジタルチューナのすべてに、同一のチャンネルの前記テレビジョン放送を受信させた状態で、各前記著作権保護装置に前記コンテンツ転送設定を行わせることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記スクランブルコンテンツは、前記ノンスクランブルコンテンツよりも高品位画質のコンテンツであり、
前記著作権保護装置の前記コンテンツ転送設定手段は、
前記出力先装置とのオートネゴシエーションにより前記汎用バスに確保された通信帯域の大きさに基づいて、前記確保された通信帯域が所定以下であると判定した場合には、前記鍵情報取得時間の長さに関わらず、
前記ノンスクランブルコンテンツを暗号化して汎用バスに出力する設定、又は前記デジタルチューナを停止させる処理の何れかを行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記著作権保護装置は、
前記コンテンツ転送設定手段が前記デジタルチューナを停止させる処理を行った場合に、自機を停止させる処理を行う自機停止手段を更に備えたことを特徴とする請求項4〜6に記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−130743(P2009−130743A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305092(P2007−305092)
【出願日】平成19年11月26日(2007.11.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】