説明

蓄電装置

【課題】 蓄電素子から排出されたガスが、蓄電装置のケースに直接到達すると、ケースに過度の熱的負荷がかかってしまう。
【解決手段】 蓄電装置(1)は、ガスを排出させる排出口(12a)をそれぞれ備えた複数の蓄電素子(10)と、蓄電素子の電極端子(12)と接触し、複数の蓄電素子を電気的に接続する接続部材(41)と、複数の蓄電素子を収容し、接続部材よりも耐熱性が低いケース(20)と、を有する。接続部材は、排出口およびケースの間に位置し、排出口からケースに向かって排出されるガスと接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に接続された複数の蓄電素子を有する蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池では、過充電などによって、二次電池の内部からガスが発生するおそれがある。そこで、二次電池の内部で発生したガスを、二次電池の外部に排出させるために、二次電池に弁を設けている。具体的には、ガスの発生に伴って、二次電池の内圧が弁の作動圧に到達すると、弁が閉じ状態から開き状態に変化することにより、二次電池の外部にガスを排出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−164085号公報
【特許文献2】特開2010−192209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の二次電池をケースに収容した構成では、二次電池から排出されたガスがケースに直接、突き当たるおそれがある。二次電池から排出されたガスは、高温状態にあるため、ケースに過度の熱的負荷がかかるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明である蓄電装置は、ガスを排出させる排出口をそれぞれ備えた複数の蓄電素子と、蓄電素子の電極端子と接触し、複数の蓄電素子を電気的に接続する接続部材と、複数の蓄電素子を収容し、接続部材よりも耐熱性が低いケースと、を有する。ここで、接続部材は、排出口およびケースの間に位置し、排出口からケースに向かって排出されるガスと接触する。
【0006】
排出口から、排出口の開口方向に延びる線上に、接続部材の一部を位置させることができる。排出口から排出されるガスは、主に、排出口の開口方向に進むため、排出口の開口方向に延びる線上に接続部材を位置させることにより、排出口からのガスを接続部材に接触させることができる。
【0007】
接続部材を金属で形成し、ケースを樹脂で形成することができる。金属製の接続部材にガスを接触させることにより、ガスの熱を接続部材に逃がしやすくなり、ガスの温度を低下させやすくすることができる。
【0008】
蓄電素子としては、いわゆる円筒型の蓄電素子を用いることができる。円筒型の蓄電素子は、所定方向に延びており、所定方向と直交する断面が円形に形成されている。ここで、電極端子(正極端子および負極端子)は、蓄電素子の長手方向における両端に設けることができる。また、排出口は、蓄電素子の電極端子(例えば、正極端子)に設けることができる。
【0009】
接続部材を用いることにより、複数の蓄電素子を電気的に並列に接続することができる。円筒型の蓄電素子を用いた場合において、複数の蓄電素子を所定方向と直交する面内で並べて配置するとともに、複数の正極端子を所定方向と直交する面内に位置させることができる。このような配置において、複数の正極端子に対して、1つの接続部材を接触させることにより、複数の蓄電素子を電気的に並列に接続することができる。
【0010】
複数の蓄電素子を所定方向と直交する面内で並べるときに、複数の蓄電素子を保持するホルダを用いることができる。また、接続部材には、所定方向と直交する面内に位置するプレート部と、プレート部に対して電極端子の側に突出するように曲げ加工され、電極端子と接触する接触部と、を設けることができる。
【0011】
所定方向における蓄電素子の長さにバラツキが発生しているときには、曲げ加工された接触部を用いることにより、蓄電素子の長さのバラツキを吸収することができる。排出口の開口方向としては、蓄電素子の延びる方向(所定方向)に対して傾斜する方向とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、接続部材を用いることにより、蓄電素子の排出口から排出されたガスが、ケースに直接到達するのを阻止することができ、ケースに熱的負荷がかかるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1である電池ブロックの内部構造を示す図である。
【図2】実施例1において、複数の単電池の配置状態を示す図である。
【図3】実施例1におけるホルダの正面図である。
【図4】実施例1において、単電池の一部の内部構造を示す図である。
【図5】実施例1において、接続部材および正極端子の接続部分における拡大図である。
【図6】実施例1において、接続部材および正極端子の接続部分における拡大図である。
【図7】実施例2において、複数の単電池の配置状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0015】
本発明の実施例1である電池ブロック(蓄電装置に相当する)について説明する。図1は、本実施例である電池ブロックの内部構造を示す図である。
【0016】
電池ブロック1は、複数の単電池(蓄電素子に相当する)10と、複数の単電池10を収容するケース20とを有する。ケース20は、ケース本体21および蓋22を有する。蓋22は、ケース本体21の上端部に固定されており、ケース本体21に形成された開口部21aを塞いでいる。ケース本体21および蓋22は、例えば、樹脂で形成することができる。
【0017】
ケース20に収容された複数の単電池10は、図2に示すように配置されている。図1および図2において、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する軸である。なお、複数の単電池10は、図2に示す配列とは異なる配列で配置することができる。また、単電池10の数は、適宜選択することができる。
【0018】
単電池10は、いわゆる円筒型の電池である。すなわち、単電池10は、X方向に延びており、Y−Z平面における単電池10の断面形状は、円形に形成されている。単電池10としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることができる。
【0019】
単電池10は、電池ケース11と、電池ケース11に収容された発電要素とを有する。発電要素は、充放電を行う要素であり、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されたセパレータとを有する。セパレータは、電解液を含んでいる。
【0020】
発電要素の正極板は、X方向における単電池10の一端に設けられた正極端子(電極端子に相当する)12と電気的に接続されている。正極端子12は、凸面で構成されている。発電要素の負極板は、X方向における単電池10の他端に設けられた負極端子13と電気的に接続されている。負極端子13は、平坦な面で構成されている。正極端子12および負極端子13は、電池ケース11を構成する。
【0021】
複数の単電池10は、ホルダ30によって保持されている。図1に示すように、ホルダ30は、X方向における各単電池10の中央部分を保持している。ホルダ30は、図3に示すように、単電池10の数だけ、開口部31を有する。複数の単電池10は、Y−Z平面内において、並んで配置されている。具体的には、Z方向に並ぶ5つの単電池10の列と、Z方向に並ぶ4つの単電池10の列とが、Y方向において、交互に配置されている。
【0022】
本実施例において、ホルダ30は、単電池10の中央部分を保持しているが、他の部分を保持することもできる。また、複数のホルダ30を用いて、複数の単電池10を保持することもできる。
【0023】
開口部31には、単電池10が挿入され、開口部31および単電池10の間に形成された隙間には、接着剤が充填される。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂を用いることができる。開口部31および単電池10の間に形成された隙間に接着剤を充填することにより、ホルダ30に対して単電池10を固定することができる。
【0024】
ホルダ30は、例えば、アルミニウムといった金属で形成することができる。ホルダ30を金属で形成することにより、単電池10の放熱性を向上させることができる。単電池10は、充放電などによって発熱することがある。ホルダ30を金属で形成しておけば、単電池10で発生した熱を、ホルダ30に逃がしやすくすることができ、単電池10の温度上昇を抑制することができる。
【0025】
ホルダ30は、ケース20に固定されている。ホルダ30をケース20に固定する構造は、公知の構造を適宜用いることができる。例えば、ボルトを用いて、ホルダ30をケース20に固定することができる。
【0026】
複数の単電池10における正極端子12は、ホルダ30に対して同一の側に位置しており、接続部材41と接続されている。接続部材41は、金属といった、導電性を有する材料で形成されている。接続部材41は、正極端子12と接触する接触部41aを有しており、接触部41aは、単電池10(正極端子12)の数だけ設けられている。接触部41aは、曲げ加工されており、正極端子12の側に突出している。接触部41aおよび正極端子12は、溶接されている。
【0027】
接続部材41は、リード部41bを有しており、リード部41bは、蓋22に形成された開口部22aを通過して、ケース20の外部に突出している。リード部41bには、電池ブロック1の正極端子51が固定されている。
【0028】
複数の単電池10における負極端子13は、ホルダ30に対して同一の側に位置しており、接続部材42と接続されている。接続部材42は、金属といった、導電性を有する材料で形成されている。接続部材42は、接続部材41と同様の構造を有しており、負極端子13と接触する接触部42aを有する。接触部42aは、単電池10(負極端子13)の数だけ設けられており、負極端子13と溶接されている。
【0029】
また、接続部材42は、リード部42bを有しており、リード部42bは、蓋22に形成された開口部22bを通過して、ケース20の外部に突出している。リード部42bには、電池ブロック1の負極端子52が固定されている。
【0030】
複数の正極端子12に対して、1つの接続部材41を接続し、複数の負極端子13に対して、1つの接続部材42を接続することにより、複数の単電池10を電気的に並列に接続することができる。
【0031】
本実施例では、接触部41aを曲げ加工することにより、接触部41aおよび正極端子12を接続し易くすることができる。ここで、単電池10の製造誤差によって、X方向における単電池10の長さにバラツキが発生しているときには、接触部41aが弾性変形することにより、単電池10の長さのバラツキを吸収することができる。接続部材42の接触部42aも曲げ加工することにより、接触部42aおよび負極端子13を接続し易くすることができる。
【0032】
本実施例では、接続部材41,42を同一の構造としているが、これに限るものではない。接続部材42は、平坦な面で構成された負極端子13と接続されるため、接触部42aを曲げ加工しなくてもよい。すなわち、平板状に形成された接続部材42を、複数の負極端子13に接続させるだけでもよい。
【0033】
電池ブロック1は、車両に搭載し、車両を走行させるための動力源として用いることができる。具体的には、複数の電池ブロック1を電気的に直列に接続することによって、電池パックを構成し、電池パックを車両に搭載することができる。各電池ブロック1では、複数の単電池10が電気的に並列に接続されているため、複数の単電池10を電気的に直列に接続する場合に比べて、電池ブロック1の容量を増加させることができる。したがって、電池ブロック1の出力を用いた車両の走行距離を延ばすことができる。
【0034】
単電池10の過充電などを行うと、主に、発電要素からガスが発生するおそれがある。電池ケース11の内部は密閉状態となっているため、発電要素からガスが発生すると、電池ケース11の内圧が上昇する。ここで、電池ケース11の内圧が上昇するのを抑制するために、単電池10には、弁が設けられている。
【0035】
電池ケース11の内圧が弁の作動圧に到達すると、弁は、閉じ状態から開き状態に変化することにより、電池ケース11の内部に存在するガスを、電池ケース11の外部に排出させる。ガスを排出させる構造について、図4を用いて説明する。図4は、単電池10の一部における内部構造を示す図である。
【0036】
弁板14は、正極端子12および封口板15によって挟まれている。封口板15の外縁は、正極端子12の外縁および弁板14の外縁を挟んでいる。封口板15は、電池ケース11の開口部を塞ぐために設けられており、封口板15および電池ケース11の間には、ガスケット16が配置されている。これにより、単電池10の内部は、密閉状態となる。
【0037】
ガスケット16は、樹脂といった絶縁材料で形成されており、正極端子12および電池ケース11を絶縁状態としている。電池ケース11は、負極端子13として用いられる。封口板15は、封口板15を貫通するガス通路15aを有しており、正極端子12は、正極端子12を貫通する排出口12aを有する。
【0038】
発電要素からガスが発生すると、ガスは、ガス通路15aを通過して、封口板15および弁板14の間に形成されたスペースS1に進入する。単電池10の内圧が弁板14の作動圧に到達すると、弁板14が破断し、正極端子12および弁板14の間に形成されたスペースS2にガスが移動する。スペースS2に移動したガスは、正極端子12に形成された排出口12aを通過して、単電池10の外部に排出される。
【0039】
本実施例では、排出口12aから排出されたガスが、接続部材41に突き当たるようになっている。この構造について、図5および図6を用いて説明する。図5は、単電池10の正極端子12および接続部材41をY方向から見たときの拡大図であり、図6は、単電池10の正極端子12および接続部材41をX方向から見たときの拡大図である。
【0040】
図5および図6において、点線で示す矢印は、単電池10の排出口12aから排出されたガスの主な移動方向を示している。図6に示すように、正極端子12には、3つの排出口12aが形成されており、各排出口12aからガスが排出されるようになっている。排出口12aから排出されたガスは、接続部材41のプレート部41bに突き当たる。
【0041】
本実施例では、正極端子12に3つの排出口12aを形成しているが、これに限るものではない。すなわち、スペースS2(図4参照)から単電池10の外部にガスを排出させることができればよく、排出口12aの数や、排出口12aを形成する位置は、適宜設定することができる。また、本実施例では、排出口12aから排出されたガスをプレート部41bに突き当てるようにしているが、接触部41aにガスを突き当てるようにすることもできる。
【0042】
プレート部41bは、平板状に形成されており、Y−Z平面に沿って配置されている。接触部41aは、プレート部41bに対してX方向に突出しており、接触部41aの周囲には、切り欠き部41cが形成されている。
【0043】
本実施例では、切り欠き部41cが図6に示す形状に形成されているが、これに限るものではない。すなわち、排出口12aから排出されたガスが、切り欠き部41cを直接、通過せずに、接続部材41に突き当たるようにすればよい。具体的には、接続部材41の一部が、排出口12aから排出されるガスの移動軌跡上に位置していればよい。ここでいうガスの移動軌跡とは、排出口12aから排出されるガスの主な移動軌跡であり、排出口12aの向きに応じて決定される。すなわち、ガスの移動軌跡は、排出口12aから、排出口12aの開口方向に延びている。
【0044】
本実施例では、プレート部41bに対して、正極端子12の側に接触部41aを突出させているが、これに限るものではない。例えば、接続部材41を、1枚の板として構成し、複数の正極端子12に接触させるだけでもよい。
【0045】
ここで、接続部材41および正極端子12を溶接によって接続するときには、接続部材41のうち、正極端子12と対向する領域に、切り欠き部を形成しておくことが好ましい。これにより、切り欠き部を挟む2つの領域に溶接用の電極を配置して、接続部材41および正極端子12を容易に溶接することができる。切り欠き部だけを形成した接続部材41を用いる場合であっても、排出口12aから排出されたガスを、接続部材41の一部に突き当てるようにすればよい。
【0046】
本実施例によれば、単電池10(排出口12a)から排出されたガスを接続部材41に突き当てており、ガスがケース20に直接、突き当たらないようにしている。ガスは高温状態で単電池10から排出されるため、ガスがケース20に突き当たってしまうと、ケース20が熱的負荷を受けてしまう。特に、ケース20が樹脂で形成されているときには、熱的負荷の影響が増大してしまう。なお、ケース20を形成する材料は、樹脂に限るものではなく、接続部材41よりも耐熱性が低い材料で形成することができる。
【0047】
本実施例では、ガスを接続部材41に突き当てることにより、ガスによる熱的負荷がケース20に作用し難くしている。ここで、接続部材41は、金属で形成されており、ケース20よりも耐熱性が高いため、ガスを接続部材41に突き当てることができる。ガスを接続部材41に突き当てることにより、ガスの熱を接続部材41に逃がすことができ、接続部材41と接触した後のガスの温度を下げることができる。ガスの温度を下げておけば、ガスがケース20に与える熱的負荷を低減することができる。
【0048】
また、本実施例では、接続部材41に対して、複数の正極端子12を電気的に接続する機能を持たせるだけでなく、ガスがケース20に突き当たるのを阻止する機能を持たせている。このように、接続部材41に2つの機能を持たせることにより、部品点数を低減することができる。
【0049】
ガスの温度を低下させる手段として、排出口12aおよびケース20の間の距離を十分に確保することが考えられる。すなわち、排出口12aからケース20を離すほど、排出口12aからケース20に到達するガスの移動距離が長くなり、ガスの温度を低下させることができる。しかし、排出口12aからケース20を離すほど、ケース20(電池ブロック1)が大型化してしまう。
【0050】
本実施例では、排出口12aからケース20を離す必要はなく、ケース20を排出口12aに近づけることができる。これにより、ケース20(電池ブロック1)の大型化を抑制することができる。
【0051】
本実施例において、単電池10から排出されたガスは、電池ブロック1(ケース20)の内部に溜まることになる。そこで、ケース20に弁を設けておき、ケース20の内部に溜まったガスを、ケース20の外部に排出することができる。ケース20に設ける弁としては、いわゆる破壊型の弁や、いわゆる復帰型の弁を用いることができる。破壊型の弁は、閉じ状態から開き状態に不可逆的に変化する弁である。復帰型の弁は、ケース20の内圧に応じて、閉じ状態および開き状態の間で可逆的に変化する弁である。
【実施例2】
【0052】
本発明の実施例2である電池ブロックについて説明する。本実施例において、実施例1で説明した部材と同一の機能を有する部材については、同一符号を用い、詳細な説明は省略する。本実施例では、実施例1と異なる点について、主に説明する。
【0053】
図7は、ケース20に収容された複数の単電池10の構成を示す外観図である。導電ワイヤ61は、複数の正極端子12と接触しており、保持プレート62に固定されている。導電ワイヤ61は、例えば、接着剤を用いることにより、保持プレート62に固定することができる。本実施例における導電ワイヤ61および保持プレート62は、本発明の接続部材に相当する。
【0054】
導電ワイヤ61の一端は、電池ブロック1の正極端子51(図1参照)と接続されている。導電ワイヤ61は、金属などの導電性材料で形成されている。保持プレート62は、ケース20よりも耐熱性の高い材料で形成されている。例えば、保持プレート62は、金属又は熱硬化性樹脂で形成することができる。
【0055】
複数の単電池10における負極端子13も、導電ワイヤ61を用いて電気的に接続することができる。また、複数の負極端子13と接続される導電ワイヤ61は、保持プレート62に固定することができる。負極端子13と接続された導電ワイヤ61の一端は、電池ブロック1の負極端子52(図1参照)と接続されている。
【0056】
本実施例によれば、単電池10(排出口12a)から排出されたガスは、保持プレート62に突き当たることになる。これにより、単電池10から排出されたガスが、ケース20に直接、突き当たるのを阻止することができる。
【符号の説明】
【0057】
1:電池ブロック(蓄電装置) 10:単電池(蓄電素子)
11:電池ケース 12:正極端子(電極端子)
12a:排出口 13:負極端子
14:弁板 15:封口板
15a:ガス通路 16:ガスケット
20:ケース 21:ケース本体
22:蓋 30:ホルダ
31:開口部 41,42:接続部材
41a,42a:接触部 51:正極端子
52:負極端子 61:導電ワイヤ
62:保持プレート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを排出させる排出口をそれぞれ備えた複数の蓄電素子と、
前記蓄電素子の電極端子と接触し、前記複数の蓄電素子を電気的に接続する接続部材と、
前記複数の蓄電素子を収容し、前記接続部材よりも耐熱性が低いケースと、を有し、
前記接続部材は、前記排出口および前記ケースの間に位置し、前記排出口から前記ケースに向かって排出されるガスと接触することを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記接続部材の一部は、前記排出口から、前記排出口の開口方向に延びる線上に位置していることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記接続部材は、前記複数の蓄電素子を電気的に並列に接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記接続部材は、金属で形成されており、
前記ケースは、樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記蓄電素子は、所定方向に延び、前記所定方向と直交する断面が円形に形成されており、
前記電極端子は、前記蓄電素子の長手方向における両端に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記排出口は、前記蓄電素子の長手方向における一端に位置する前記電極端子に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記排出口の開口方向は、前記所定方向に対して傾斜する方向であることを特徴とする請求項6に記載の蓄電装置。
【請求項8】
前記複数の蓄電素子が前記所定方向と直交する面内で並べられた状態において、前記複数の蓄電素子を保持するホルダを有することを特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記載の蓄電装置。
【請求項9】
前記接続部材は、
前記所定方向と直交する面内に位置するプレート部と、
前記プレート部に対して前記電極端子の側に突出するように曲げ加工され、前記電極端子と接触する接触部と、
を有することを特徴とする請求項8に記載の蓄電装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−234698(P2012−234698A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102283(P2011−102283)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】