説明

血液浄化システム

【課題】 血液処理装置に血液回路を簡単に着脱することができ、それでいて血液回路の在庫や取り扱いが容易であり、治療を迅速に開始することができ、人為的な医療ミスを低減した血液浄化システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 (a)血液浄化器40と、(b)少なくとも血液、薬液、廃液およびそれらの混合物から選ばれる液体を移送する血液回路と、(c)前記血液回路と共働して液体の移送を可能とする血液処理装置とを備え、異なる血液回路がそれぞれ異なるベース部材に固定された複数の回路ユニットを有し、前記血液処理装置には前記複数のベース部材を保持する保持機構が設けられ、前記複数の回路ユニットは、前記ベース部材と前記保持機構と係合により前記血液処理装置に対して着脱自在に装着され、前記血液処理装置に対して装着された回路ユニットの組み合わせにより血液浄化法の治療モードが定まる血液浄化システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の血液回路と血液処理装置を有している血液浄化システムに関し、特に、治療に対応して血液処理装置に装着される血液回路の組み合わせが変更される血液浄化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
血液透析、血液ろ過、血液ろ過透析等の一般透析に代表される血液浄化法に加え、特に重症患者に対してこれらの療法を短時間に施行したときに起こりうる悪影響をさけるために、長時間かけて徐々に正常に戻す方法、即ち持続的血液浄化療法が普及している。持続的血液浄化療法では、長時間かけて徐々に血液浄化を行うために、より厳密な患者体液バランスの管理が必要であり、従って、精度の高い装置が必要である。例えば、特許第3180309号公報(特許文献1)、特開平11−276578号公報(特許文献2)および特許第3186518号公報(特許文献3)等には持続的血液浄化療法である持続的血液ろ過透析および持続的血液ろ過などに使用される装置が提案されている。
【0003】
これらの文献の記載を具体化した装置(以下、血液浄化システムという)の一例を図7〜図11を参照して説明する。
【0004】
この血液浄化システム10は、特許文献1の図1、特許文献2の図2に対応するものであり、図7、図8および図9に示すように、システムの動作を制御する血液処理装置20と共に、血液浄化器40および5種類の血液回路31〜35を有している。これら血液回路は、チューブ36を主体としてコネクタ部材37やチャンバー38などの各種部品が組み合されて構成されている。
【0005】
脱血回路31は、患者から血液を取り出して血液浄化器40に導入するための回路であり、図8に概観を示すように、血液ポンプチューブ41を必須の構成要素として、血液浄化器入り口の圧力測定等に利用されるチャンバー38a、患者からの脱血不良を監視する陰圧センサー(ピローセンサー)42のほか、ブラッドアクセスカテーテルと接続するコネクタ、血液の凝固を防ぐために抗凝固剤を導入するヘパリンライン、必要により薬液を添加するための混注ボタン等を備えている。
【0006】
返血回路32は、血液浄化器で浄化されて出てきた血液を患者に返す回路であり、浄化器出口側の圧力測定及び補充液注入等のためのチャンバーー38b、コネクタのほか、必要により混注ボタン等を備えている。
【0007】
ろ液回路33は、血液浄化器でろ過される老廃物・過剰水分等を排出するために、血液浄化器40に連通するポートに接続される排出ラインである。血液浄化器との接続のためのコネクタに加え、通常、ろ過圧測定用チャンバー38c、ろ液ポンプチューブ、ろ液計量用のチャンバー38d等を備えている。
【0008】
透析液回路34は、透析液などの薬液を血液浄化器に供給するために、血液浄化器40に連通するポートに接続される供給ラインである。血液浄化器との接続のためのコネクタに加え、透析液を供給するための透析液ポンプチューブおよび精度よく透析液を供給するために使用される計量用チャンバー38e等を有する。この例では、治療前のプライミング(前処理)を容易にするためと必要に応じてこの間に透析液加温の為のウォーマシートを取り付けるために、図9に示すように2つ(34a、34b)に分割されており、プライミング後に34a側の接続部45にて34b側の右端のコネクタと接続される。
【0009】
補液回路35は、薬液、栄養分、電解質、水分、新鮮血漿等の補充液を血液に注入するための回路である。前述の各回路が、血液浄化器に対して接続されるのに対し、補液回路は、返血回路の途中に接続される。補液回路は、通常、返血回路32中のチャンバー38bと接続するためのコネクタ、補液ポンプチューブ、精度よく補液を供給するために使用される補液計量用のチャンバー38fを備える。また、プライミング(前処理)を容易にするためと必要に応じて補充液を加温する為のウォーマシートを取り付けるために、補充液が返血回路32中のチャンバー38bで混合される手前で、補充液の流路途中で2つに分割できることが好ましい。この例では、補液回路35中の補液ライン接続部46が、返血回路32中のコネクタ47と接続できるように分割されている。尚、返血回路32中のコネクタ47からチャンバー38bに至るまでの「補液後希釈ライン」は、補液回路の一部と見てもよい。
【0010】
血液処理装置20は、縦長の直方体状の処理装置本体21を有しており、その前面と右側の側面とに、ポンプユニット22や気泡センサ23などの各種部品が配置されている。この血液処理装置20の各種部品の位置に、血液回路31〜35が配置され、血液回路31〜35と血液処理装置の各種部品が各種の処理動作を個々に実行する。例えば、ポンプユニット22は、チューブポンプであるローラポンプとポンププラテンを有しており、各ポンプチューブの外周面を長手方向に順次押圧することで、チューブ内部の液体を圧送する。
【0011】
この血液浄化システム10では、持続的血液ろ過透析療法を行うにあたり、血液回路31〜35の全てを使用し、それらを血液浄化器40の接続ポートの所定箇所と、血液回路同士の連結が必要な箇所を連結して全体の回路を構成する(図11参照)。この図11は、特許文献1の図1、特許文献2の図2に対応している。また、特許文献2でも、図2の持続的血液ろ過透析のシステムから、補液回路および透析液回路を除いて、図3の異なる持続的血液浄化法システム(特許文献2では、持続的血液ろ過と呼んでいる)を構成しているように、治療モードによって使用する回路が異なる。このとき、血液浄化器も適切なものに変更される。従って、血液浄化システム10においても、血液回路31〜35の組み合わせを変更することで他の治療モードに適用することができる。例えば、図10に示すように、血液吸着を実行するときは、最小単位となる脱血回路31と返血回路32とを血液浄化器40に連結して、血液処理装置20に装着する。
【0012】
同様に、限外ろ過を実行するときは脱血回路31と返血回路32とろ液回路33とを装着し、持続的血液透析を実行するときは脱血回路31と返血回路32とろ液回路33と透析液回路34とを装着する。持続的血液ろ過を実行するときは脱血回路31と返血回路32とろ液回路33と補液回路35とを装着し、図11に示すように、持続的血液ろ過透析を実行するときは脱血回路31と返血回路32とろ液回路33と透析液回路34と補液回路35とを装着する。
【0013】
しかし、このような複数種類の血液浄化法の中から選択された一つの療法を実施するには、図8に示すような複数種類の血液回路31〜35から適切なものを選択し、血液処理装置20の前面や側面に手作業で配置する必要がある。血液処理装置システム10では、配置ミスがないように、血液処理装置20の装着面に回路を色分けして表記をしているが、その作業は煩雑であり、熟練していない作業者では装着ミスの可能性もある。装着ミスは治療開始前に検知できるとしても、極めて無駄が多い。
【0014】
一方、血液吸着や限外ろ過などの血液浄化療法ごとに、その療法に必要な全ての血液回路群を硬質ユニットに固定して装着しておき、そのユニットを血液処理装置に着脱自在とした血液浄化システムがある(例えば、特開平5−317418号公報(特許文献4))。
【0015】
このような血液浄化システムでは、所望の治療に対応した1個の硬質ユニットを血液処理装置に装着すれば、その硬質ユニットに対応した治療を実行することができる。しかし、その硬質ユニットが治療ごとに形成されているため、その硬質ユニットが大型化して在庫や取り扱いが容易ではない。
【0016】
また、血液浄化システムでは、血液浄化療法を開始する以前に、血液および各液の流路内にエアが残らないように抗凝固剤を加えた生理食塩水で、血液回路内を置換する、いわゆるプライミングを完了する必要がある。図7〜12に示した装置では、複数の血液回路ごとに並列して、または少なくとも2つの回路を部分的に同時にプライミング処理を行うことができるが、特許文献4の血液浄化システムでは、療法ごとに形成された長大な血液回路でプライミングを実行することになるため、プライミングを迅速に完了することができず、治療の開始が遅滞することになる。
【特許文献1】特許第3180309号公報
【特許文献2】特開平11−276578号公報
【特許文献3】特許第3186518号公報
【特許文献4】特開平5−317418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、血液処理装置に血液回路を簡単に着脱することができ、それでいて血液回路の在庫や取り扱いが容易であり、治療を迅速に開始することができ、人為的な医療ミスを低減した血液浄化システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、患者から導出した血液を浄化して患者に返血するために、(a)血液浄化器と、(b)この血液浄化器または異なる血液回路に連結されて、少なくとも血液、薬液、廃液およびそれらの混合物から選ばれる液体を移送する血液回路と、(c)前記血液回路と共働して液体の移送を可能とする血液処理装置とを備えた血液浄化システムであって、
異なる血液回路がそれぞれ異なるベース部材に固定された複数の回路ユニットを有し、
前記血液処理装置には前記複数のベース部材を保持する保持機構が設けられ、
前記複数の回路ユニットは、前記ベース部材と前記保持機構と係合により前記血液処理装置に対して着脱自在に装着され、
前記血液処理装置に対して装着された回路ユニットの組み合わせにより血液浄化法の治療モードが定まる血液浄化システムに関する。
【0019】
この複数の回路ユニットは、患者から血液を導出して前記血液浄化器に導入するための脱血回路を備えた脱血回路ユニット、前記血液浄化器で浄化された血液を患者に返すための返血回路を備えた返血回路ユニット、前記血液浄化器でろ過されたろ過液を排出するためのろ液回路を備えたろ液回路ユニット、薬液を血液浄化器に供給するための透析液回路を備えた透析液回路ユニット、および補充液を前記返血回路内の血液に注入するための補液回路を備えた補液回路ユニットからなる群より選ばれることが好ましい。
【0020】
前記血液処理装置は、装着された前記回路ユニットが備える血液回路のぞれぞれを機能させる複数の回路処理手段と、前記回路ユニットの組み合わせと動作モードとの対応関係を記憶している処理記憶手段と、装着された前記回路ユニットの種類を検出するユニット検出手段と、検出された前記血液回路の組み合わせに対応する前記動作モードを検索する検索手段と、検索された前記動作モードに対応する特定の前記回路処理手段のみを作動させる駆動制御手段とを有することが好ましい。
【0021】
なお、本出願において各種手段は、その機能を実現するように形成されていれば良く、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたコンピュータ装置、コンピュータプログラムによりコンピュータ装置に実現された所定の機能、これらの組み合わせ、等として実現することができる。
【0022】
また、本発明の構成要素は、かならずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、1つの構成要素が複数の部材を有していること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等も可能である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の血液浄化システムでは、個々の動作を行う血液回路がベース部材に固定された回路ユニットとして提供されるために、個々の血液回路を簡単に血液処理装置に装着することができる。従来のように血液回路の各部材を手作業によって装着する手間が軽減され、また、装着ミスが生じることがない。そして、装着された回路ユニットの組み合わせにより治療モードが決まるために、装着後に表示パネルで行われる操作ミスも低減され、人為的な医療ミスが極めて低減されたシステムを提供することができる。
【0024】
さらに、血液回路ごとにユニット化されているので、融通性と汎用性に優れ、小型化されているために在庫や取り扱いも容易である。加えて、血液処理装置に装着した複数の血液回路に対してプライミング処理を並列して、または少なくとも2以上の血液回路に対して部分的に同時並列して実行することも可能であるので、血液浄化療法を迅速に開始することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
[実施の形態の構成]
本発明の実施の一形態を図1ないし図5を参照して以下に説明する。ただし、本実施の形態に関して前述した一従来例と同一の部分は、同一の名称および符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0026】
本形態の血液浄化システム1000は、一従来例の血液浄化システム10と同様に、血液浄化器(図示していない)と一台の血液処理装置100と5種類の血液回路を有している。血液浄化器は、従来と同様に好ましくは中空糸膜モジュール等で構成され、選択される治療モードに合わせて適切なものが使用される。
【0027】
本形態の血液浄化システム1000に使用される回路ユニット201〜205では、各血液回路が硬質のベース部材211に固定されている。血液回路ユニット201〜205は、それぞれ脱血回路ユニット201、返血回路ユニット202、ろ液回路ユニット203、透析液回路ユニット204、補液回路ユニット205である。
【0028】
より具体的には、回路ユニット201〜205のベース部材211は、前後方向に扁平で後面が開口したボックス状に透明な樹脂で形成されており、その内部に血液回路の各構成部材が配置されている。一方、血液処理装置100は、例えば直方体状の処理装置本体101を有しており、この処理装置本体101の前面に5種類の回路ユニット201〜205から選択されたユニットが装着される。
【0029】
脱血回路ユニットは脱血回路を備える。脱血回路は、患者の血液を血液浄化器に導入するために、患者から導出した血液を血液浄化器に導入する経路を構成する回路である。回路はチューブを主体として構成され、必要によりチャンバー(液溜め)、センサー、分岐ライン等を有する。詳細には、血液処理装置に備えられたポンプユニットと共働して血液を送るために、回路の一部には血液ポンプチューブが備えられ、そのほか必要により、従来技術と同様に血液浄化器入り口の圧力測定等に利用されるチャンバー、陰圧センサー(ピローセンサー)、抗凝固剤を導入するための分岐ライン(ヘパリンライン)、コネクタ、必要により薬液を添加するための混注ボタン等を備えることができる。コネクタ部分に関しては、ワンタッチ装着を容易にするために必要により変更することができる。例えばブラッドアクセスカテーテルとの接続部は従来と同様でもよいし、延長アダプタチューブを経由して接続するようにしてもよい。血液浄化器との接続は、従来のように血液浄化器の入り口ポートに直接接続できるようにしてもよいし、また血液浄化器の入り口から引き出された延長アダプタチューブに接続できるようにしてもよい。
【0030】
返血回路ユニットは返血回路を備える。返血回路は、血液浄化器で浄化された血液を患者に返すために、血液浄化器出口から患者に返血するための返血器具(返血用カテーテル等)間での経路を構成する回路である。回路の一般的構成は脱血回路と同様であり、詳細には経路となるチューブに加えて、浄化器出口側の圧力測定及び補充液注入等のためのチャンバー、コネクタのほか、必要により混注ボタン等を備えることができる。コネクタ部分に関しては、脱血回路と同じように延長アダプタチューブを使用する形態でもよい。
【0031】
ろ液回路ユニットはろ液回路を備える。ろ液回路は、前記血液浄化器でろ過されたろ過液を排出するために、血液浄化器から排出される液を移送する経路である。回路の一般的構成は脱血回路と同様であり、詳細には、血液浄化器のろ過膜外側に連通するポートと直接または延長アダプタチューブ等を介して接続するためのコネクタに加え、通常、ろ過圧測定用チャンバー、ろ液ポンプチューブ、ろ液計量用のチャンバー等を備えている。
【0032】
透析液回路ユニットは透析液回路を備える。透析液回路は、薬液を血液浄化器に供給するために、薬液(透析液)容器(または薬液導入部)から血液浄化器に連通するポートをつなぐ経路である。回路の一般的構成は脱血回路と同様であり、詳細には、血液浄化器に連通するポートに直接または延長アダプタチューブ等を介して接続するためのコネクタに加え、透析液を供給するために透析液ポンプチューブおよび透析液計量用のチャンバー、薬液容器と直接または器具を介して接続するための接続部等を有する。従来例のように、ウォーマシートなどの熱交換器取り付けのために2つに分割された状態で固定されていてもよく、プライミング処理後に連結すればよい。
【0033】
補液回路ユニットは補液回路を備える。補液回路は、補充液を返血回路内の血液に注入するために、補充液容器(または補充液導入部)から返血回路とを接続する経路である。回路の一般的構成は脱血回路と同様であり、詳細には、返血回路の途中に接続するための接続部を有する。補充液の注入箇所は、通常、返血回路中のチャンバーであり、このチャンバーに対して直接または延長アダプタチューブ等を介して接続するためのコネクタ、補液ポンプチューブ、精度よく補液を供給するための補液計量用のチャンバー等を備える。また、プライミング処理を容易にするためと補充液を加温する為のウォーマシートなどの熱交換器取り付けのために、返血回路中のチャンバーに接続される手前で、回路が2つに分割できることが好ましい。
【0034】
以上の各血液回路では、ワンタッチ装着を容易にしたり、各ユニット間のレイアウトを考慮して、適切なコネクタを選択し、必要により延長アダプタチューブのような回路の延長・引き回し手段を設けることができる。
【0035】
また、各血液回路の各部材は、公知の材料、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリメチルメタクリレート、四弗化エチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン樹脂、ポリスルホン、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、ポリアセタール等から適宜選択して使用することができる。各回路におけるポンプチューブ部分は、少なくとも柔軟な材料で形成され、例えば軟質ポリ塩化ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂等の材料を使用することができる。回路経路の液体が流れるチューブのうちポンプチューブ以外の部分については、ポンプチューブと同様の軟質材料で形成してもよいし、また、接続操作またはプライミング処理操作の際に不都合が生じない範囲でポリプロピレン等の比較的硬質の材料を使用してもよい。
【0036】
また、チャンバー、コネクタ等は好ましくは硬質の材料から適宜選ばれ、例えばポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、四弗化エチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン樹脂、ポリスルホン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニルおよびポリアセタール等を使用することができる。
【0037】
回路ユニットのベース部材は、チューブ、チャンバーおよびコネクタ等で構成される各回路を少なくとも保持できる程度の硬質性があれば使用可能であり、ベース部材を通して視認可能な材料が好ましい。例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリメチルメタクリレート、四弗化エチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン樹脂、ポリスルホン、ABS樹脂、ポリアセタール等を挙げることができる。さらに好ましくは、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、四弗化エチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン樹脂、ポリスルホン、ABS樹脂、ポリアセタール等であり、特に好ましくはポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン樹脂、ポリスルホン、ABS樹脂等である。
【0038】
次に、回路ユニットの形状に関して説明する。
【0039】
本形態では回路ユニット201〜205のベース部材211がボックス状に形成されているが、例えば、ベース部材を平板としてその後面にチューブなどを含む各血液回路を配置してもよい。同様に、ベース部材の前面にチューブなどを含む血液回路を配置してもよく、その場合は例えばベース部材の要所にポンプユニット110などが挿通される貫通孔を形成しておくことでポンプ等との嵌合が可能になる。さらに要所に貫通孔が形成されている一対のシート状ベース部材間にチューブなどを含む血液回路が封入されているような形態も可能である。
【0040】
血液回路をベース部材に固定する方法は、どのような方法であってもよいが、血液回路の部材のうち、好ましくは特にチャンバー等の硬質な素材でてきているものをベース部材に保持固定する。固定は、接着剤、接着テープ、ネジ止めの他、チャンバーまたはチューブ等を把持する部材を補助的に使用して固定してもよい。射出成形、プレス成形等の公知の成形法により、把持部付のベース部材を形成してもよい。
【0041】
また、本形態ではベース部材211が透明な樹脂で形成されているが、例えば、ベース部材が不透明であることも可能であり、このような不透明なベース部材の要所に透明樹脂や貫通孔を有している窓部が形成されているようなことも可能である。
【0042】
一方、血液処理装置100は、処理装置本体101の前面の各所にポンプユニット110や気泡センサ23などの回路処理手段が配置されており、その回路処理手段が回路ユニット201〜205内の血液回路にポンプ駆動や気泡検出などの処理動作を実行する。
【0043】
そして、血液処理装置100は、回路ユニット201〜205を装着可能とするために、処理装置本体101の前面の各所に保持機構として凹穴102が形成され、一方、回路ユニット201〜205のベース部材211の後面には、凹穴102に係合する凸部(図示せず)が形成されている。なお、このような保持機構は、いわゆるワンタッチで血液処理装置に血液回路を着脱できるならば、如何なる構造でも良い。
【0044】
なお、本形態の血液浄化システム1000では、図2に示すように、血液処理装置100の矩形の前面を隙間なく充填するようにしてもよく、この図ではろ液回路ユニット203が矩形に形成されているとともに、それ以外の回路ユニット201、202、204、205はL字型に形成されている。5種類の回路ユニット201〜205は、血液処理装置100の前面に対して装着される位置が個々に規定されているので、その専用の位置のみ着脱自在であるように外形や凸部の位置などが工夫されている。このような構成は、血液浄化器(図示していない)が、血液処理装置100の内部またはこれらの回路ユニットのうちの少なくとも一つ、例えば脱血回路ユニットまたは返血回路ユニット内に取り付けられるような構成とする場合には可能な配置であるが、血液浄化器を血液処理装置の前面に装着する場合には、血液浄化器装着箇所のために回路ユニット間にスペースを設けるか、またはベース部材の側面の必要箇所を開放しておくことが好ましい。
【0045】
また、誤装着を防止する方法として、図2では形状を規定することで達成しているが、各ユニットが同形状であっても、例えば血液処理装置側の保持機構の配置を異ならせることで、各ユニットに対して専用の位置を定めることができる。
【0046】
本形態では血液処理装置の前面に回路ユニットが2次元的に配列されるが、複数の血液回路が立体的に交差する構造で血液処理装置に装着されてもよい。このような構造では血液回路の装着の順番が規制されるので、例えば、これを利用することで複数の血液回路が不適切な順番で装着されることを防止できる。
【0047】
本形態の血液浄化システム1000では、血液処理装置100に複数の回路ユニット201〜205を装着すると、各血液回路と血液浄化器の各ポート、および回路ユニット間の必要箇所が連結される。
【0048】
図2には、内部のチューブ等が連結されるコネクタ部材212を、回路ユニット201〜205のベース部材211の上下左右面に配置した例を模式的に示した。これらの側面に現れるコネクタ部材の数は適宜変更されるので図2に示した数が必要というわけではない。特に、コネクタ部材212は必要により血液処理装置に対して前後方向で接続できるように固定されることも好ましく、また、手動で接続する場合には、コネクタ部材をベース部材に固定してもしなくてもどちらでもよい。
【0049】
本形態では血液処理装置100の前面に回路ユニット201〜205を装着したときに、側面または前後方向に固定したコネクタ部材212等により機械的に連結がなされるが、例えば、装着された複数の回路ユニット201〜205のコネクタ部材212を血液処理装置100が電気的に駆動して連結するようなことも可能であり、特に間隙を介して配列される複数の血液回路では、コネクタ部材を手動で連結するようなことも可能である。
【0050】
血液処理装置100に回路ユニット201〜205が装着された状態で外側に位置するコネクタ部材212は、例えばブラッドアクセスカテーテルとの連結、透析液容器との接続等の外部へのアクセスに好ましく使用される。従って、回路ユニット201〜205が隙間なく配置されるときは、外部とのアクセスも考慮して配置が決められることが好ましい。
【0051】
また、本形態の血液処理装置100では、ポンプユニット110は、図3に示すように、チューブポンプであるローラポンプ111とポンププラテン112を有している。ローラポンプ111は、複数のローラ部材が外周面に配置された円筒部材を有しており、回転自在に軸支されている。
【0052】
ポンププラテン112は、円弧状に形成されており、血液ポンプチューブ41等のポンプチューブ113をローラポンプ111に圧接する。ただし、本形態の血液処理装置100では、ガイドレールやクランク機構などを有しているポンプ開閉機構(図示せず)により、ポンププラテン112とローラポンプ111は、近接および開放が可能である。このため、ポンプユニット110は、図3(a)(b)に示すように、ローラポンプ111とポンププラテン112とが離反してポンプチューブ113の取り付けおよび取り外しが可能な開放状態と、図3(c)に示すように、ローラポンプ111にポンププラテン112が軟質チューブ36を圧接させた閉止状態との間を切り換えることができる。
【0053】
なお、本形態ではポンプユニット110が電気的に開閉されるが、この場合、血液処理装置100から回路ユニット201〜205が取り外されるときには、例えば、手動操作でポンプユニット110を開放する必要があるが、電気的な機構や制御は使用しないですむ。
【0054】
次に、本形態の血液処理装置の内部的処理について説明する。本形態の血液処理装置100は、図4に示すように、上述のように5種類の回路ユニット201〜205ごとに用意されたポンプユニット、圧力モニターなどの回路処理手段により、脱血機構121、返血機構122、ろ液機構123、透析機構124、補液機構125が構成されている。
【0055】
また、処理装置本体101の5種類の回路ユニット201〜205ごとの凹穴102の内部には、着脱センサ131〜135とロック機構141〜145とが個々に配置されている。着脱センサ131〜135は、例えば、凹穴102の内部に配置された押圧スイッチからなり、ユニット検出手段として5種類の回路ユニット201〜205の装着を個々に検出する。
【0056】
ロック機構141〜145は、例えば、ソレノイドにより開閉自在に形成されており、処理装置本体101に装着された5種類の回路ユニット201〜205を固定的に保持する。このような着脱センサ131〜135やロック機構141〜145も、その機能を実現できれば如何なる構造でも良く、この着脱センサ131〜135やロック機構141〜145を血液処理装置100が有しないことも可能である。
【0057】
さらに、本形態の血液処理装置100は、操作パネル151と表示パネル152も有しており、これらと、上記の各種機構121〜125、着脱センサ131〜135、ロック機構141〜145が、コンピュータユニット150に接続されている。
【0058】
本形態の血液処理装置100は、コンピュータユニット150が、実装されているコンピュータプログラム、操作パネル151の入力データ、着脱センサ131〜135の検出データ、等に対応して、表示パネル152、各種機構121〜125、ロック機構141〜145、等を統合制御することにより、図5に示すように、回路表示手段161、処理記憶手段162、処理検索手段163、処理表示手段164、駆動制御手段165、等の各種手段を論理的に有している。
【0059】
回路表示手段161は、コンピュータユニット150が着脱センサ131〜135の検出データに対応して表示パネル152の表示データを生成する機能などに相当し、着脱センサ131〜135により装着が検出された回路ユニット201〜205を表示パネル152で表示出力する。
【0060】
処理記憶手段162は、コンピュータユニット150の内部メモリ(図示せず)に構築されているデータベースなどに相当し、回路ユニット201〜205の複数種類の組み合わせと複数種類の動作モードとの対応関係を記憶している。
【0061】
この対応関係は、例えば、下記の表のとおりである。
【0062】
【表1】

この表で、最初の組み合わせを除いて、回路ユニットの1つの組み合わせに対して、2つの動作モードおよび2つの治療モードが対応している。即ち、治療モードは、回路ユニットの組み合わせ、血液浄化器の種類等にも依存する。従って、血液浄化器のデータ等により上記表が参照され、表中のa、bのどちらを選択するかが定まるか、またはどちらかを人為的に選択することになる。
【0063】
処理検索手段163は、コンピュータユニット150が着脱センサ131〜135の検出データに対応して所定のデータ処理を実行する機能などに相当し、装着が検出された回路ユニット201〜205の組み合わせに対応する動作モードを検索する。処理表示手段164は、コンピュータユニット150がデータ処理により表示パネル152の表示データを生成する機能などに相当し、検索された動作モードの治療を表示パネル152で表示出力する。駆動制御手段165は、コンピュータユニット150が着脱センサ131〜135の検出データに対応してポンプユニット110を動作制御する機能などに相当し、検索された動作モードに対応する回路処理手段のみ作動可能とする。
【0064】
このように、本発明では、装着された回路ユニットの組み合わせにより、動作モードが決まり、それに対応した血液浄化療法の治療モードが定まるために人為的なミスが極めて低減される。
【0065】
[実施の形態の動作]
上述のような構成において、本実施の形態の血液浄化システム1000では、一従来例の血液浄化システム10と同様に、一台の血液処理装置100に5種類の回路ユニット201〜205を所望の組み合わせで装着することにより、血液吸着等の各種の治療を実行することができる。
【0066】
しかし、本形態の血液浄化システム1000では、一従来例の血液浄化システム10とは相違して、回路ユニット201〜205として形成されており、回路ユニット201〜205を血液処理装置100に装着するために軟質チューブ36を手作業で配置するような必要はない。
【0067】
より詳細には、本形態の血液処理装置100は、回路ユニット201〜205が装着されていない初期状態では、図6に示すように、ポンプユニット110などの回路処理手段を作動不能としているので(ステップS1)、回路ユニット201〜205が装着されていない状態でポンプユニット110などの回路処理手段が作動することはない。
【0068】
さらに、初期状態ではポンプユニット110やロック機構141〜145が開放状態とされているので(ステップS2)、血液処理装置100に回路ユニット201〜205が自在に装着される。そこで、作業者(図示せず)は、血液吸着等の各種の治療を実行する場合、対応する回路ユニット201〜205を選択して血液処理装置100に装着する。
【0069】
すると、この血液処理装置100では、装着された回路ユニット201〜205が着脱センサ131〜135により検出され(ステップS3)、その検出された回路ユニット201〜205が表示パネル152により表示出力される(ステップS4)。さらに、その検出した回路ユニット201〜205に対応する動作モードが検索され(ステップS5)、その検索された動作モードとして治療モードが表示パネル152により表示出力されるが(ステップS6,S7)、対応する動作モードが検索されないとエラーメッセージが表示出力される(ステップS6,S8)。
【0070】
尚、上述のように、治療モードは、回路ユニットの組み合わせに加えて、血液浄化器の選択によっても決まり、特定の2つの回路ユニットの組み合わせに対して複数の治療モードが存在する場合は、表示された複数の治療モードから選択するか、血液浄化器のデータが事前に取得されている場合には、血液浄化器との組み合わせで決まる治療モードのみが自動的に選択されて表示されることになる。
【0071】
血液処理装置100は、上述のように血液浄化療法の治療が実行できる状態となると、検索された治療モードに対応するポンプユニット110やロック機構141〜145が閉止状態とされる(ステップS9)。このため、血液処理装置100に装着された回路ユニット201〜205は固定され、図3に示すように、そのポンプチューブ113はポンプユニット110に適切に装填される。この状態にて、スタンバイ状態となる(ステップS10)
そして、本実施の形態の血液浄化システム1000では、上述のように血液処理装置100に装着された複数の回路ユニット201…に対してプライミング処理が、好ましくは並列または少なくとも2以上の回路に対して部分的に同時に実行される。
【0072】
上述のように実行できる治療が検出されていてプライミングが完了した状態で、作業開始が操作パネル151に入力操作されると(ステップS11)、その治療モードに対応するポンプユニット110などの回路処理手段のみ駆動されることで(ステップS12)、その治療モードが実行される。
【0073】
そして、このように治療を実行する血液処理装置100は、所定状態の発生などにより作業終了を検出したり(ステップS13)、作業終了が操作パネル151に入力操作されると(ステップS14)、ポンプユニット110などの回路処理手段を停止させるので(ステップS15)、これで治療が終了される。そして、血液処理装置100はポンプユニット110やロック機構141〜145を開放状態とするので(ステップS16)、作業者は治療が終了した回路ユニット201〜205が血液処理装置100から容易に取り外される。
【0074】
以上のように、本発明では、装着した回路ユニットにより治療モードが定まるため、装着後に必要な入力操作を少なくすることができる。従って、人為的なミスが著しく低減される。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施形態の血液浄化システムの使用状態を示す模式的な斜視図である。
【図2】(a)は血液処理装置の外観を示す斜視図、(b)は血液回路の外観を示す斜視図である。
【図3】ポンプユニットを示す正面図である。
【図4】血液浄化システムの物理構造を示すブロック図である。
【図5】血液浄化システムの論理構造を示す模式図である。
【図6】血液処理装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】一従来例の血液処理装置を示す斜視図である。
【図8】血液浄化システムの血液回路を示す模式図である。
【図9】血液浄化システムの血液回路を示す模式図である。
【図10】血液浄化システムの使用状態の一例を示す模式図である。
【図11】血液浄化システムの使用状態の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0076】
100 血液処理装置
110 回路処理手段の一部であるポンプユニット
111 チューブポンプであるローラポンプ
112 ポンププラテン
113 ポンプチューブ
161 回路表示手段
162 処理記憶手段
163 処理検索手段
164 処理表示手段
165 駆動制御手段
201 脱血回路ユニット
202 返血回路ユニット
203 ろ液回路ユニット
204 透析液回路ユニット
205 補液回路ユニット
1000 血液浄化システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者から導出した血液を浄化して患者に返血するために、(a)血液浄化器と、(b)この血液浄化器または異なる血液回路に連結されて、少なくとも血液、薬液、廃液およびそれらの混合物から選ばれる液体を移送する血液回路と、(c)前記血液回路と共働して液体の移送を可能とする血液処理装置とを備えた血液浄化システムであって、
異なる血液回路がそれぞれ異なるベース部材に固定された複数の回路ユニットを有し、
前記血液処理装置には前記複数のベース部材を保持する保持機構が設けられ、
前記複数の回路ユニットは、前記ベース部材と前記保持機構と係合により前記血液処理装置に対して着脱自在に装着され、
前記血液処理装置に対して装着された回路ユニットの組み合わせにより血液浄化法の治療モードが定まる血液浄化システム。
【請求項2】
前記複数の回路ユニットは、
患者から血液を導出して前記血液浄化器に導入するための脱血回路を備えた脱血回路ユニット、
前記血液浄化器で浄化された血液を患者に返すための返血回路を備えた返血回路ユニット、
前記血液浄化器でろ過された廃液を排出するためのろ液回路を備えたろ液回路ユニット、
薬液を血液浄化器に供給するための透析液回路を備えた透析液回路ユニット、および
補充液を前記返血回路内の血液に注入するための補液回路を備えた補液回路ユニット
からなる群より選ばれる請求項1記載の血液浄化システム。
【請求項3】
前記血液処理装置は、装着された前記回路ユニットが備える血液回路のそれぞれを機能させる複数の回路処理手段と、前記回路ユニットの組み合わせと動作モードとの対応関係を記憶している処理記憶手段と、装着された前記回路ユニットの種類を検出するユニット検出手段と、検出された前記血液回路の組み合わせに対応する前記動作モードを検索する検索手段と、検索された前記動作モードに対応する特定の前記回路処理手段のみを作動させる駆動制御手段とを有する請求項1または2記載の血液浄化システム。
【請求項4】
前記血液処理装置に対して、
前記脱血回路ユニットと前記返血回路ユニットとが装着されると、血液吸着が選択され、
前記脱血回路ユニットと前記返血回路ユニットと前記ろ液回路ユニットとが装着されると、限外ろ過または血漿吸着が選択され、
前記脱血回路と前記返血回路と前記ろ液回路と前記透析液回路とが装着されると、血液透析または血漿交換が選択され、
前記脱血回路と前記返血回路と前記ろ液回路と前記補液回路とが装着されると、血液ろ過または血漿交換が選択され、
前記脱血回路と前記返血回路と前記ろ液回路と前記透析液回路と前記補液回路とが装着されると、血液ろ過透析または血漿交換が選択されて、
治療モードが定まる請求項1〜3のいずれかに記載の血液浄化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−314458(P2006−314458A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−138643(P2005−138643)
【出願日】平成17年5月11日(2005.5.11)
【出願人】(394023241)株式会社ウベ循研 (13)
【Fターム(参考)】